JP6999576B2 - 空間とスペクトル情報に基づく複数エネルギーのct画像におけるノイズ制御のためのシステムと方法 - Google Patents

空間とスペクトル情報に基づく複数エネルギーのct画像におけるノイズ制御のためのシステムと方法 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2016年5月6日出願の、表題「空間とスペクトル情報に基づく複数エネルギーのCT画像におけるノイズ制御のためのシステムと方法」である米国仮特許出願第62/332,688号明細書に基づき、これに対する優先権を主張し、これを参照によって全体的に本明細書に組み込む。
(政府の資金援助)
本発明は、国立衛生研究所によって授与されたEB016966の下での連邦政府支援によりなされた。連邦政府は本発明において一定の権利を有する。
本開示は医療用画像処理に関する。より具体的には、本開示は、電離放射線を用いて撮像処理を行う場合、例えばマルチエネルギーCT(MECT)データを用いて画像領域のノイズ低減を実施することで、供給される放射線量と出来上がった画像におけるノイズレベルを制御するためのシステムと方法に関する。
コンピュータ断層撮影(CT)システムにおいて、X線源はビームを投射し、それは「撮像面」と呼ばれるデカルト座標系のX-Y平面内に位置するようにコリメートされる。X線ビームは、医療患者のような撮像目的物又は産業用CTのように他の非医療患者又は目的物を透過し、放射線検出器アレイに入射する。伝播した放射線の強度は、X線源から出た減衰していないビームの強度(即ち加えられた放射線量)と、目的物によって減衰されたX線ビームの強度によって決まる。各検出器は、減衰したビームの測定値である個別の電気信号を生成する。すべての検出器からの減衰量測定値は、特定のビュー角度で透過プロファイルを生成するために別々に取得される。
従来のCTシステムのX線源及び検出器アレイは、X線ビームが目的物と交差する角度が絶えず変化するように、ガントリ上の撮像平面内で目的物の周囲を回転する。所与角度における検出器アレイからのX線減衰測定値のグループは「ビュー」と呼ばれ、目的物の「スキャン」はX線源及び検出器が一回転する間の異なる角度方向で取得したビューのセットを含む。2Dスキャンでは、目的物を通して得られる2次元スライスに対応した画像を作成するようにデータは処理される。2Dデータから画像を再構成する現行の方法は、本技術分野ではフィルタ補正逆投影法と称されるが、しかし他の画像再構成プロセスも周知である。このプロセスは、スキャンからの減衰測定値を「CT数」又は「ハウンスフィールド単位」と呼ばれる整数に変換し、それらはディスプレイ上の対応する画素の輝度を制御するために用いられる。
現代の臨床現場でのCTの大幅な使用の増加は、CTからの放射線被曝に関連したがんリスクに関する重大な公衆衛生上の懸念を生み出した。CT臨床現場における現在の指針は、許容される診断精度を維持しながら、合理的に達成可能な限り低い放射線量レベルを使用することである。しかし、放射線量を低減するのみでは、一般的にノイズの多い画像を生成し、診断性能を深刻に劣化させる。CTにおけるノイズ制御のために、多くのアルゴリズムが提案されてきおり、これらは大きく3つのタイプに分類できる。投影空間、画像空間、及び反復的再構成である。
生の投影データ又は対数変換サイノグラムのいずれかを扱う投影空間技術は、画像再構成の前に投影データのノイズ低減を試みる。一般に、これらの技術は投影空間におけるノイズ特性がかなりよく理解されているという利点を有する。投影に基づく方法の一つの潜在的な欠点は、投影データのエッジが明確に定義されていないという事実によって、画像の鮮明さに幾らかの損失が生じることである。
画像空間ノイズ除去法は、再構成された画像に直接リニア又はノンリニアフィルタを適用するステップを伴う。このような技術のほとんど(例えばバイラテラルフィルタリング、全変動ノイズ除去法、ノンローカルミーンノイズ除去法、及びk-SVDノイズ除去法)は、画像空間における目的物の強い構造的及び統計的性質(例えばシャープなエッジ、隣接画素間の類似性)を利用する。CTでは、それらは直接実装されて、生データにアクセスしない。しかし、画像空間におけるCTノイズは正確にモデル化することが困難で、強力な空間的変化との相関関係を有する。従って、これらの技術にとって、ノイズ除去とぼけやアーチファクトとの間の最適なトレードオフを実現することや、スキャンボリューム全体で一貫したパフォーマンスを得ることはより困難である。
反復的再構成(IR)技術は、ノイズ除去技術より正確と考えられる再構成技術であり、投影空間におけるノイズ特性と画像空間における構造に関する統計的な仮定を利用する。IR技術は、生データへのアクセスと、スキャナ幾何学、光子統計、データ収集及び訂正物理学の詳細に関し正確な知識を必要とするので、この技術は特定のスキャナモデルに大きく依存する。真のIRは非常に計算集約的(例えばデータセットあたり数時間)で、ソフトウエア方法とハードウエア方法は反復手順を加速するために研究されてきたものの、これまでに迅速な臨床応用を妨げている。真のIRの非常に高い計算負荷のために、はるかに低い計算負荷で真のIRの多くの利点を得ることを試みるハイブリッド技術が近年開発されてきた(例えばシーメンス社の逐次近似画像再構成法(SAFIRE))。
ノンローカルミーン(NLM)ノイズ除去法は、効率的な画像ノイズ除去方法で、ほとんどの画像に存在する固有の冗長な情報を利用する。NLMは有限空間差分の概念を一般化し、隣接する画像パッチ(image patches)間の差分の測定を利用して、潜在的な画像構造を推定する。これがNLMに高度な画像構造と微細な詳細の保存を許容する。しかし、標準的NLMアルゴリズムは画像のノイズ除去のために均一なフィルタ強度を用いるのに対し、CT画像ではスライス内及びスライス間でノイズレベルが著しく変化する。従って、包括的なフィルタリング強度を用いるNLMフィルタリングをCT画像に適用しても、最適なノイズ除去性能は達成できない。
一部の人々は、例えばノイズレベル変動のような、ノイズの局所的な変化に適応する修正されたNLMアルゴリズムを使用して、CT画像の局所的ノイズを推定し、画像のノイズ除去を行った。そのような技術の1つが、米国特許第9,036,771号明細書に記載されている。これらのシステムおよび方法はうまく機能する。しかし、臨床医学におけるCTイメージングに対する投与量の制御と使用の多様性の重要性を考慮すると、投与量とノイズ制御のための追加の専門的技術が、特にマルチエネルギー画像に対して必要である。
従って、臨床現場の広い範囲で投与量やノイズを制御し管理するための追加のシステム及び方法を有することが望ましいであろう。
CT画像内のノイズを制御するために、マルチエネルギーCT(MECT)データ内の冗長情報を利用できるマルチエネルギーノンローカルミーン(MENLM)技術を提供することによって、本開示は上述の欠点を解消するシステムと方法を提供する。例えば、すべての空間分解能及びエネルギー分解能を維持しつつ、可能な他の方法よりも画像ノイズに対してよりロバストな画素間の類似性を求め、類似度評価を行うために、MECT画像間の空間的及びスペクトル的特徴を利用するシステムと方法を提供する。
本開示の1つの態様によれば、対象に照射する光子放射の複数のエネルギーを測定することで得られる画像の生成方法を提供する。この方法は、放射線を照射する複数のエネルギーを用いて医療画像データセットを取得するステップと、空間的及びスペクトル的特徴に対して前記医療画像データセットを解析するステップと、を備える。この方法はまた、前記医療画像データセットの空間的およびスペクトル的特徴を比較して類似性を識別するステップと、この類似性を用いて前記医療画像データセットを重み付けし、重み付けしない前記医療画像データセットから生成した対象の画像と比較してノイズの低減した対象の画像を生成するステップと、を備える。
本開示の別の態様によれば、コンピュータ断層撮影(CT)画像システムであって、撮像目的物に向かって1つ以上のエネルギーレベルのX線を放射するように構成された少なくとも1つのX線源と、前記目的物によって減衰したX線を受け取るように構成された少なくとも1つの検出器と、を備える。このCT画像システムはまた、前記少なくとも1つの検出器と接続して、複数のエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示(indication)を受け取るためのデータ収集システム(DAS)と、前記DASと結合して、複数のエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示を受け取るためのコンピュータシステムと、を備える。前記コンピュータシステムは、放射線を照射する複数のエネルギーを用いて医療画像データセットを取得し、空間的及びスペクトル的特徴に対して前記医療画像データセットを解析するようにプログラムされている。このコンピュータシステムはまた、前記医療画像データセットの空間的およびスペクトル的特徴を比較して類似性を識別し、この類似性を用いて前記医療画像データセットを重み付けし、重み付けしない前記医療画像データセットから生成した対象の画像と比較してノイズの低減した対象の画像を生成するように構成されている。
本開示のまた別の態様によれば、コンピュータ断層撮影(CT)画像の生成方法を提供する。この方法は、CTシステムを用いて複数のエネルギーにおいて取得した医療画像データセットを受け取るステップと、前記医療画像データセットを用いて少なくとも1つの画像を再構成するステップと、を備える。この方法はまた、検索窓内の画素を用いて、前記少なくとも1つの画像の各選択された画素の空間的及びスペクトル的特徴に基づいて類似性評価を実行するステップと、前記類似性評価に従って前記少なくとも1つの画像の各選択された画素をフィルタリングして、複数のフィルタリングされた画素を生成するステップと、を備える。この方法はさらに、前記複数のフィルタリングされた画素を用いて、少なくとも1つのフィルタリングされた画像を生成するステップを備える。
本開示のまた別の態様によれば、コンピュータ断層撮影(CT)画像システムを提供し、それは、撮像目的物に向かって1つ以上のエネルギーレベルのX線を放射するように構成された少なくとも1つのX線源と、前記目的物によって減衰したX線を受け取るように構成された少なくとも1つの検出器と、を備える。このCT画像システムはまた、前記少なくとも1つの検出器と接続して、複数のエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示(indication)を受け取るためのデータ収集システム(DAS)と、前記DASと結合して、異なるエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示を受け取るためのコンピュータシステムと、を備える。前記コンピュータシステムが、それぞれ異なるエネルギーチャネルと対応した複数の画像データセットを用いて少なくとも1つの画像を再構成し、検索窓内の複数の画素を用いて少なくとも1つの画像の各選択した画素の空間的及びスペクトル的特徴に基づいて類似性評価を実行するようにプログラムされている。このコンピュータシステムはまた、前記類似性評価に従って前記少なくとも1つの画像の各選択された画素をフィルタリングして、複数のフィルタリングされた画素を生成し、前記複数のフィルタリングされた画素を用いて、少なくとも1つのフィルタリングされた画像を生成するようにプログラムされている。
本開示のさらにまた別の態様によれば、コンピュータ断層撮影(CT)画像の生成方法を提供する。この生成方法は、CTシステムを用いて複数のエネルギーにおいて取得した医療画像データセットを受け取るステップと、前記医療画像データセットを解析して空間的及びスペクトル的情報を求めるステップと、を備える。この生成方法はまた、前記空間的情報及び前記スペクトル的情報を用いて類似性評価を実行するステップと、前記類似性評価に基づいて、前記医療画像データセットから生成した少なくとも1つの画像の各選択された画素をフィルタリングして、複数のフィルタリングされた画素を生成するステップと、を備える。この生成方法はさらに、前記複数のフィルタリングされた画素を用いて、少なくとも1つのフィルタリングされた画像を生成するステップを備える。
本発明の様々な他の特徴は以下の詳細な説明と図面から明らかになるであろう。
本開示の態様に係るコンピュータ断層撮影(CT)画像システムの概略図である。 図1AのCT画像システムの略ブロック図である。 本開示の態様に係るプロセスの各ステップを記載したフローチャートである。 本開示の態様に係るプロセスの各ステップを記載した別のフローチャートである。 本開示の態様に係るマルチエネルギーCT画像における複数の画素の実例を示すグラフィックである。 本開示の態様に係る、異なる材料組成と密度を有する図3Aの複数の画素が、評価に用いることのできる異なるスペクトル的特徴を有することを示すグラフである。 本開示の態様に係る、同じ材料組成で異なる密度を有する図3Aの複数の画素が、評価に用いることのできる異なるスペクトル的特徴を有することを示すグラフである。 本開示の態様に係る、空間的特徴を利用してノイズを制御しフィルタリングでのエッジを維持するためのプロセスのグラフィック説明図である。 フィルタリングされた逆投影(FBP)画像と、50%ノイズ除去されたマルチエネルギーノンローカルミーン(MENLM)フィルタリングされた画像と、の間のノイズパワースペクトル(NPS)の比較を示す一連の相関グラフである。 閾値ベースの画像[45,140 keV]に対するフィルタリング強度上のNPSの依存性を示すグラフである。 閾値1画像[25,140 keV]に対するフィルタリング強度上の面内空間分解能の依存性を示すグラフである。 FBP画像(D30)と、すべての閾値ベース及びbinベース画像に対する80%ノイズ除去したMENLMと、の間の面内空間分解能の変化の比較を示す一連の相関グラフである。 FBP画像と、80%ノイズ除去したMENLMと、の間の断面(cross-plane)空間分解能の変化の比較を示す一連の相関グラフである。 左にFBP画像、右にMENLM画像を並べたCTナンバ精度評価のために用いられるカルシウムおよびヨウ素溶液ファントムを示す一対の画像である。ドット付きROIの内側のCTナンバの平均と標準偏差はそれぞれ-0.3±19.2と-0.4±4.1HUで、W/L=400/40HUである。 FBP画像(左)と比較したMENLMフィルタリング後の改善した低コントラスト解像度(右)を示す一対の画像である。矢印は低コントラストオブジェクトの位置を示す(上:6mm rods;下:5mm rods)。ドット付きROIの内側のCTナンバの平均と標準偏差はそれぞれ99.3±5.5(左)及び98.6±1.0HU(右)。W/L=100/100HU。 MENLMが、微妙な解剖学的構造とエネルギー分解能に影響を与えることなく閾値ベース画像において全体的にノイズを低減したことを示す一連の相関画像である。オリジナルのFBP画像(上の列)では、ドット付きROIの内側のCTナンバの平均と標準偏差はそれぞれ59.6±15.1,59.9±17.2,62.2±22.2,及び57.9±32.5である。MENLMフィルタリング後(下の列)では、各値はそれぞれ59.5±3.4,59.5±4.3,61.5±4.6,及び57.7±7.2である。W/L=400/40HU。 MENLMフィルタリング後(下の列)のBINベース画像が、微妙な強調された血管(低エネルギーBINベース画像内の黄色ROIS)と低コントラスト構造(高エネルギーBINベース画像内のクローズアップ)の検出を改善したことを示す一連の画像である。オリジナルのFBP画像(2列目)では、赤いROIの内側のCTナンバの平均と標準偏差はそれぞれ62.2±55.6,62.8±57.8,67.2±48.8,及び57.9±32.5である。MENLMフィルタリング後では、各値はそれぞれ62.7±9.1,62.6±10.8,65.7±9.5,及び57.7±7.2である。W/L=400/40HU。 死体の頭部スキャンからの2つのノイズの多い閾値ベースと2つのBINベース画像(下の列)のMENLMフィルタリングが低コントラスト解像度を改善したことを立証する一連の画像である。閾値ベース画像から求めた類似性/重みは、ノイズ低減に対するロバスト性を提供した。(オリジナルのFBP画像(上の列)では、ドット付きROI内のCTナンバの平均と標準偏差はそれぞれ-10.7±15.1HU,-12.5±18.2HU,-9.8±40.6HU,及び-13.3±31.1HUである。MENLMでは、各値はそれぞれ-11.3±2.4HU,-13.1±2.3HU,-10.0±3.7HU,及び-14.3±3.8HUである。)W/L=150/20HU。
マルチエネルギーCT(MECT)は臨床医学で関心の高まりを得ており、マルチソースとシングルソースCTシステムの両方を使用して実行できる。MECTの一般的なカテゴリの中で、いくつかの特定の臨床応用は、かなり受け入れられている。例えば、ヨウ素の定量、単色画像、骨の除去、腎臓結石の特性評価、痛風イメージングなどで、二重エネルギーCTは、臨床用途でその価値を証明している。フォトンカウンティング検出器CT(PCCT)は、改良されたエネルギー分解能、高用量効率、及びより良好な信号対雑音比(SNR)特性を提供することによって、臨床CTにさらなる利点を得ることができる。
画質改善及び/又は定量精度向上のために、MECTに対し画像ノイズを効率的に制御する様々なアルゴリズムが提案されてきた。異なるエネルギーで取得した複数のMECT画像は通常は画像領域に完全に登録されるので、異なるコントラストレベルではあるが、同じ空間座標における画素は正確に同一の目的物を表し、同じ構造に関連する。従って、ノイズの低減を達成するために、エネルギー領域でのデータの冗長性を利用することができる。
S. Leng,L.F. Yu,J. Wang,J.G. Fletcher,C.A. Mistretta,C.H. McCollough,「スペクトラルCTにおけるノイズ低減:ノイズ低減及び画像ノイズとエネルギーbin選択の間のトレードオフの突破」Med Phys 38,4946-4957(2011)は参照することによってここに組み込まれるが、エネルギーbinベース画像の効率的なノイズ低減によって複合画像のノイズ低減を行うための、はるかに低いノイズを備えた複合画像を用いるエネルギー領域フィルタリング法を提案している。同じ概念は、他のノイズ低減アルゴリズムに適用されており、反復的なアプローチとして画像領域又は投影領域に見られ、例えばM. Manhart,R. Fahrig,J. Hornegger,A. Doerfler,A. Maier,「エネルギー選択的フォトンカウンティング検出器を備えたスペクトラルCTのためのガイド付きノイズ低減」Proc CT Meet,91-94(2014)又はY. Xi,Y. Chen,R.B. Tang,J.Q. Sun,J. Zhao,「スペクトラルCTのための統合反復再構成」IEEE Trans Med Imaging 34,769-778(2015)に記載されており、それぞれ参照することによってここに組み込まれる。
オリジナルのMECT画像間のエネルギー領域における特徴の利用に加えて、異なるマルチエネルギー測定から生成した二次画像上にもノイズ低減が実行されてきた。W.A. Kalender,E. Klotz,L. Kostaridou,「二重エネルギーCT材料密度画像におけるノイズ抑制のためのアルゴリズム」IEEE Trans Med Imaging 7,218-224(1988)は参照することによってここに組み込まれるが、ノイズ低減のために材料固有画像間のノイズ相関関係を利用する方法を開発した。T.G. Schmidt,「エネルギー分解CTのための最適な画像ベースの重み付け」Med Phys 36,3018-3027(2009)は、個別エネルギーbinベース画像から画像をブレンドすることによって、混合画像のコントラスト対ノイズ比(CNR)を最大化する方法を提供した。近年、MECTのノイズ低減はまた、基底物質密度の滑らかさの規則化の反復法によって、定量的な基礎材料の分解と共に実行され、例えばT.Y. Niu,X. Dong,M. Petrongolo,L. Zhu,「二重エネルギーCTのための反復的画像領域分解」Med Phys 41,041901(2014).,X. Dong,T.Y. Niu,L. Zhua,「全変動規則化を用いた二重エネルギーCTのための組み合わせた反復的再構成と画像領域分解」Med Phys 41,051909(2014).,及びD.P. Clark,C.T. Badea,「スペクトル拡散:スペクトラルCTデータのロバストな物質分解のためのアルゴリズム」Phys Med Biol 59,6445-6466(2014)に記載されており、それぞれ参照することによってここに組み込まれる。
後述するように、本開示はMECT画像生成のための異なるアプローチを提供する。具体的には、MECT画像内の内在的冗長情報を利用して、類似の空間的及びスペクトル的特徴を検索し、空間的解像度とエネルギー分解能を維持しつつ画像ノイズを低減する。この技術は高速なノイズ低減を実現するために再構成画像を直接利用できる。本開示に従って生成されたフィルタリングされた画像は、関連する解剖学的情報の検出を改善するだけでなく、後処理工程で発生するノイズの拡大を低減する。
即ち、後述するように、本開示はCTでの伝統的なノイズ低減方法とは対照的なところに立ったアプローチを提供する。例えば、エネルギー領域ノイズ低減は重み付け演算とフィルタリングをエネルギー領域内でのみ実行し、効率的に動作するために低ノイズの複合画像を必要とする。このために、ノイズ低減の効率は具体的には複合画像のノイズレベルによって決定され、これがこの方法の実質的な制限である。また、従来のノンローカルミーン(cNLM)又は適応ノンローカルミーン(aNLM)技術は、空間領域内でのみ実行する重み付け演算とフィルタリングを利用し、それによってエネルギー領域内の信号の相関関係を無視できる。重み付け演算は空間的特徴の類似性評価にのみ基づいている。このように、空間ベースの類似性演算の精度は、画像ノイズレベルに対して非常に影響を受けやすい。これは文献に何度も報告された問題であり、cNLMとaNLMのノイズ低減機能を制限している。
対照的に、本開示はマルチエネルギー画像に対するcNLMの単純な応用に依存しないシステムと方法を提供する。むしろ、フィルタリングは空間領域においてのみ適用する一方で、重み付けは空間領域とエネルギー領域の両方における特徴の間の類似性を求めることによって求めることができる。エネルギー領域における特徴は、画像ノイズと大きく異なるので、本開示のシステムと方法は、他の伝統的な方法を越えて類似性演算のロバスト性を向上させる。例えば、ヨウ素化血液の信号は、異なるエネルギーでの測定間の数十または数百のCTナンバと共に変化する。これは画像ノイズの中に隠しておけない鋭い特徴をもたらす。この重み付け演算は物質濃度の小さな変化にも敏感である。たとえ小さな変化でも、異なる測定の間で信号の差異をもたらし、低コントラストの目的物に対してさえ小さな特徴を維持するのに役立つ。
最初に図1A、1Bを参照して、コンピュータ断層撮影(CT)画像システム110は、少なくとも「マルチエネルギー」CTシステムを代表するガントリ112を備える。図示の例では、ガントリ112は一対のX線源113を有し、それぞれガントリ112の反対側に設けられた検出器アレイ116に向かって扇状又は円錐状のX線114を放射する。このような「二重ソース」システムの図は、非限定的である。例えば、本発明のシステムと方法は、同様に従来の「単一ソース」システムで使用することができ、そのシステムはマルチエネルギー撮像処理を実現するように制御される。検出器アレイ116は、伝統的な「エネルギー積算」検出器を備えるか、又は「フォトンカウンティング」及び/又は「エネルギー弁別」検出器を備えることができる。いずれの場合でも、検出器アレイ116は、多数の検出器素子118で形成されており、それらは医療患者または対象115を通過した放射X線を一体で検知する。X線投影データを取得するためのスキャン中、ガントリ112とそこに搭載されたコンポーネントは、CTデータを取得するために、対象115内に位置する回転中心119まわりに回転する。
ガントリ112の回転とX線源113の動作は、CTシステム110の制御機構120によって制御される。制御機構120は、X線源113に電力とタイミング信号を供給するX線制御装置122と、ガントリ112の回転速度と位置を制御するガントリ動作制御装置123と、を備える。制御機構120内のデータ収集システム(DAS)124は、検出器素子118からアナログデータをサンプリングし、そのデータを以降の処理のためにデジタル信号に変換する。画像再構成手段125は、サンプリングされデジタル化されたX線データをDAS124から受け取り、高速画像再構成を実行する。再構成画像は、入力としてコンピュータ126に加えられ、その画像は記憶装置128に蓄えられる。
コンピュータ126はまた、例えばコンソール130を介してオペレータからコマンドとスキャンパラメータを受け取る。関連するディスプレイ132によって、オペレータはコンピュータ126からの再構成画像や他のデータの観察ができる。オペレータが入力したコマンドとパラメータは、コンピュータ126によって処理されて、制御信号やデータをDAS124、X線制御装置122、及びガントリ動作制御装置123に供給する。加えて、コンピュータ126は、ガントリ112内の対象115の位置調整のために電動テーブル136を制御するテーブル動作制御装置134を操作できる。
本開示は、MECT画像内の内在的冗長情報を利用して、類似の空間的及びスペクトル的特徴を検索し、空間的解像度とエネルギー分解能を維持しつつ画像ノイズを低減するアプローチを提供する。この技術は高速なノイズ低減を実現するために直接再構成画像を利用できる。この画像は、関連する解剖学的情報の検出を改善するだけでなく、後処理工程で発生するノイズの拡大も低減する。
具体的には図2Aを参照して、本開示に係るプロセス200は、処理ブロック202でMECTデータを取得するステップを備える。これは、例えば上述の図1Aと1Bに係るCTシステムを用いて、又は単に記憶されたMECTデータにアクセスして、画像処理プロセスを実行するステップを含むことができる。ひとたび処理ブロック202でMECTデータ202が取得されると、処理ブロック204でMECTデータが再構成されてCT画像データセットが生成される。
ブロック206で全体的に示すように、解析プロセスが次に実行される。具体的には後述するように、ノンローカルミーン(NLM)アプローチを組み込んだ最先端のエッジ維持ノイズ低減アルゴリズムが設けられている。NLMは、例えばA. Buades,B. Coll,J.M. Morel,「新しいものを用いた画像ノイズ除去アルゴリズムのレビュー」Multiscale Model Sim 4,490-530(2005)に記載されており、参照することによってここに組み込まれる。後述するように、本開示はオリジナル画像内で処理ブロック208で類似画素を検索するためにNLMを用い、次にもし識別された画素が十分に類似していると処理ブロック210で決定されると、そのような画素の加重平均が処理ブロック212で実行されて、ノイズ低減が実現する。より具体的には、処理ブロック210で、画素と関連した特徴の間の差分二乗和(SSD)を用いて、フィルタリングされる画素と他のすべての画素との間の類似性が定量的に決定できる。より低いSSDの画素はより高い類似性を有し、従って処理ブロック212でより高い重み付けを受け取る。後に実証するように、このプロセス200の結果、処理ブロック214で、MECTデータのフィルタリング/重み付けしていない画像の組み合わせと比較してノイズが低減した画像を生成する。
画素間の類似性の正確な評価は、ノイズ低減性能にかなりの影響を有する。従って好ましい特徴の定義は、フィルタリングすべき画像の特性を注意深く検討できる。従来のNLMアルゴリズムでは、2次元(2D)空間パッチが、類似性を検索するための特徴として使用される。ボリュームCT画像などの3次元(3D)データの場合、空間特徴を3Dブロックに拡張して類似性を計算することができる。
画素の初期の識別は、空間的特徴の探索を用いて処理ブロック208で実行されるが、処理ブロック210における類似度の測定は、特に高次元画像の場合に空間的特徴のみに限られない。Li,et al.,「時間分解CTのためのロバストなノイズ低減技術」Med.Phys.43(1),January 2016に記載されているように、時間分解されたCT画像では、例えば、画素の部分時間プロファイルを使用して、空間領域および時間領域の両方において冗長な情報を効果的に利用することができ、対象の動きに対してロバストであり、この文献は参照することによってその全体がここに組み込まれる。同様に、所望のノイズ低減を達成するために、3D空間領域および複数のエネルギーチャネルにわたるMECT画像のエネルギーおよび空間的特性の組み込みが行われる。
このように、図2Aを再び参照すると、本方法は、処理ブロック208で空間的特徴をスペクトル的特徴と共に考慮して、処理ブロック210で実行される類似度計算のロバスト性を改善する。後述するように、これは、異なるエネルギーチャネルの画素が画像領域に完全に登録されているため、画像領域で行うことができる。
特に、CT画像の画素値(またはCTナンバ)は、所与の入射X線スペクトルの材料の種類の有効線形減衰係数(LAC)を測定し、材料の有効原子番号と密度の関数である。従来のCTでは、材料のLACは単一エネルギースペクトルでのみ評価される。従って、異なる組成および密度を有する材料は、特定のX線エネルギースペクトルにおいて同様のLAC値を有することができる。しかし、MECTでは、LAC測定を2つ以上の異なるエネルギースペクトルで取得して、各画素のエネルギープロファイル(またはスペクトル的特徴)を構築することができる。
エネルギープロファイルは、ノイズ低減のために利用することができる。図3Aを参照して、3Dボリューム300を形成するために互いに積み重ねられた4つの異なるX線エネルギーで取得された2D MECT画像のセットを考える。平面内の各ブロックは、ある空間位置およびX線エネルギーで評価された画素302,304,306,308,310を表す。同じ空間的位置に関連する4つの画素値は、図3B(302,304,306)及び3C(304,308,310)の曲線に示すように、エネルギープロファイルを形成する。
異なる材料は、あるエネルギーにおいて同様のLAC値を有することができる(例えば、図3BのエネルギーチャネルE2及びE3のカルシウム302およびヨウ素304)が、異なるエネルギープロファイルによって区別することができ、材料の区別と画素類似度評価を可能にする。同様の原理は、異なる密度を有する所与の材料を分離するためにも適用することができる。なぜなら、材料密度の差は、図3Cに示されるようなすべてのX線エネルギーにおける測定におけるLACの差異を生じさせるからであり、 異なる濃度のヨウ素(例えばヨウ素304,308,および310)を区別することができる。従って、2つの画素間の密度のわずかな差は、2つのエネルギープロファイル間のSSDに大きな差を生じさせることがあり、強度の小さな変化(または低いコントラスト)を有する特徴を保存するのに有益であり得る。
スペクトル的特徴に関して、本開示に従ってNLMはMECTデータ(即ち、MENLM)に適用されるようにすることができる。これを説明するために、図4は、MECTデータセットを使用して組み立てられた画素400のブロックを示す。簡単にするために、この例は、複数のエネルギーで取得された2D画像を含むMECTデータセットを示す。本アプローチが、複数の2D画像を有するMECTデータセット、又は複数のエネルギーで取得される1つまたは複数の3D画像、並びに複数の時点で取得される画像を含むように拡張することができることは容易に理解されよう。このように、MECTデータセットは、空間的、エネルギー的及び時間的ドメイン情報を有する多次元データセットを含むことができる。
図4の例に示すように、適応されたNLMは、各画素に関連する空間的特徴(例えば、空間領域の平面内の3×3パッチ)を抽出し、異なるエネルギーで2Dパッチを積み重ねて、3Dブロック402,404,406,408を形成する。即ち、3×3パッチ内の異なる空間的特徴がエネルギープロファイルと組み合わされて類似度計算が行われ、類似性評価が画像ノイズに対してロバストになる。図4に示す例では、エッジ412上の所与の画素410をフィルタリングする場合、本アプローチは、エッジ上に同様に配置された画素414を検出し、似ていない画素416,418を除外することを可能にする。従って、所与のブロック402の中心画素410に対する画素類似度は、中心画素416,414,418に関連する異なるブロック404,406,408間のSSDを計算することによって評価される。MECTでは、微妙な解剖学的構造などのエッジは、高い画像ノイズのために明確に定義されない場合がある。本開示は、従来のNLMアルゴリズムのコア概念を利用することで空間的特徴を活用してノイズ低減を実現し、エッジを維持するが、スペクトル的特徴の使用によりエッジを強調することができる。
画素間の類似性を正しく評価するために、別個のエネルギーチャネルにおける画像ノイズレベルの差を考慮することもできる。より高いノイズに関連するエネルギーチャネルは、図2Aのステップ212における類似度計算で、より少ない重み付けをすることができ、その逆も同様である。特に、非限定的な例示的アルゴリズムは、以下の式(1)によって記述することができる。
Figure 0006999576000001
ここで、I’(i,e)は、エネルギーチャネルeで測定された空間座標iでフィルタリングされた画素値であり、I(i,e)は、同じエネルギーチャネルで測定された原画像の画素強度であり、Ωは空間領域内の探索窓であり、W Ω画素を含むように空間内のすべての3次元において等しいサイズWΩを有する3dブロックである。また、δは、空間的特徴Pにおける評価された画素の空間的オフセットであり、これは、W 画素を含むように、空間の3つの次元すべてにおいて等しいサイズWを有する3dブロックである。さらに、Eは、類似性評価に使用されるエネルギープロファイルの長さである。したがって、エネルギーeにおける各画素Iのフィルタリングへの寄与は、iおよびiの空間位置を中心とする2つの4dブロック(3d空間+1dエネルギー)間の平均二乗差を計算することによって決定することができる。従って、σ は、エネルギーチャネルeにおける画像ノイズ分散を表し、原画像内の均質領域内のROI測定によって手動で決定されるか、または自動的に推定される。
このように、マルチエネルギー測定を使用することによって類似性を判定することができるが、異なるエネルギーチャネルにわたる可能性のある信号漏れを回避するために、平均化を異なるエネルギーチャネルにおいてのみ実行することができる。式の指数関数を使用して[0、1]の範囲内の重みを測定することができる。最後に、空間探索窓内の全画素の加重平均が、フィルタリングされた画素値をもたらす。ここで、hはノイズ低減量を制御するパラメータである。したがって、4つのフィルタリングパラメータは、(1)空間内の探索ウィンドウサイズWΩ、(2)空間ブロックサイズW、(3)画素類似性Eを評価するために使用されるエネルギーチャネル、および(4)フィルタリング強度hである。
図2Bを参照すると、本開示の態様によるプロセス250のステップが示されている。プロセス250は、図1Aおよび1Bを参照して説明したシステム100などの任意の適切なシステム、デバイスまたは装置を使用して実行することができる。いくつかの態様では、プロセス250は、命令の形態でプログラムまたはソフトウエアで具体化され、コンピュータまたはプロセッサによって実行可能であり、非一時的なコンピュータ可読媒体に格納されてもよい。
プロセス250は、CTシステムを使用して対象から取得した医用画像データセットを受信またはアクセスすることを示すプロセスブロック252で開始することができる。画像データセットは、2次元(2D)、3次元(3D)または4次元(4D)のマルチエネルギーCTデータセットであってもよい。特に、4D MECTデータセットは、時間分解された一連の画像を含むことができ、シリーズ内の1つまたは複数の画像は、異なる時点または時間期間に関連付けられる。いくつかの実施態様では、プロセスブロック252でデータ取得を実行して医療画像データセットを取得することができる。
プロセスブロック252において、少なくとも1つの画像を生成するために再構成を実行する。処理ブロック252において他の処理ステップも実行される。具体的には、再構成画像内の選択された画素に対して1つ以上のパッチを生成する。特に、各パッチは、少なくとも2つの空間次元およびエネルギー次元によって定義される。例えば、パッチは、複数のエネルギーで取得される選択された画素についての2D画素セットを備える。この目的のために、パッチは、図4を参照して説明したように、3Dブロックとして組み立てられてもよい。説明したように、ボリュームおよび時間情報も含むことができ、従って、パッチ又はブロックは、より高い次元に拡張できる。例えば、パッチは、複数のエネルギーで取得された選択された画素についての3D画素セットを含むことができる。この目的のために、組み立てられたブロックは4Dブロックにできる。時間的な情報は、ブロックに別の次元を加えることになる。
次に、プロセスブロック256で、空間的特徴およびスペクトル的特徴に基づく類似性評価が、再構成された画像内の選択された各画素について実行される。そうするために、説明したように、検索窓を使用して検索を実行する。パッチまたは組み立てられたブロックは、式(1)に従って、探索ウィンドウ内の選択された画素と画素との間の類似性を決定するために利用される。特に、差分二乗和(SSD)計算は、組み立てられたブロック内に捕捉された空間的およびスペクトル的特徴を使用する類似性評価において使用される。説明したように、SSDの低い画素は高い類似度に対応し、逆も同様である。
次に、プロセスブロック258で示されるように、再構成画像内の各選択されたピクセルのフィルタリングが、類似性評価に従って実行される。説明したように、フィルタリングされた画素は、検索窓内の画素の加重平均を使用して取得することができ、ここで、検索窓内の画素の重さは、類似性評価に基づいて決定される。いくつかの態様では、別個のエネルギーレベルチャネルにおける画像ノイズレベルの差を決定し、画素の重さを適合させるために使用することもできる。加えて、探索窓のサイズ、空間ブロックサイズ、エネルギーチャネルおよびフィルタリング強度を識別するために最適化プロセスを実行することができる。
上記のアプローチは、画像空間、投影空間、またはその両方の組み合わせで実行できる。この目的のために、例えば、医用画像データセットを分析して、空間情報およびスペクトル情報または特徴を決定することができる。そのような情報または特徴を使用して実行される類似性評価に基づいて、データから生成された1つまたは複数の画像のフィルタリングを実行して、少なくとも1つのフィルタリングされた画像を生成することができる。ノンローカルミーン(NLM)フィルタを利用することに加えて、空間情報およびスペクトル情報を利用する他のフィルタを利用することができる。例えば、ノンローカル全変動(TV)フィルタを利用することができる。
上記のシステムおよび方法は、実施例を用いてさらに理解することができる。以下の実施例は、例示のためにのみ提供され、決して本発明の範囲を限定するものではない。実際には、本明細書に示され記載されたものに加えて、本発明の様々な改変が、前述の記載および以下の実施例から当業者に明らかとなり、添付の特許請求の範囲内に入る。
(実施例)
本発明のマルチエネルギーノンローカルミーン(MENLM)技術は、ノイズ低減を達成するためにMECT画像内の冗長な情報を使用する。この方法では、画素間の類似性を決定するために空間的特徴及びスペクトル的特徴が使用され、類似性評価を画像ノイズに対してよりロバストにする。このMENLMフィルタの性能は、全身リサーチ用フォトンカウンティングCTシステムで得られた画像で試験した。画像ノイズレベル(画素値の標準偏差)、ノイズパワースペクトラム(NPS)、面内および横断面空間分解能、CTナンバ精度、およびAmerican College of Radiology(ACR)CT認定ファントムを使用した主観的低コントラスト空間分解能評価の点で、画質に対するフィルタリングの影響をファントム研究で定量的に評価した。臨床的実現可能性は、コントラスト強調されたブタ画像及び強調されていない死体頭部画像について臨床的に関連する線量および線量率を用いたMENLMを実施することによって評価した。
ファントム研究は、MENLMフィルタがノイズを実質的に減少させ、NPSの形状およびピーク周波数を依然として維持したことを実証した。80%のノイズリダクションでは、変調伝達関数(MTF)とスライス感度プロファイル(SSP)で示されるように、MENLMフィルタリングは高コントラスト空間分解能の低下を引き起こさなかった。CTナンバの精度もすべてのエネルギーチャネルで維持され、エネルギー分解能がフィルタリングの影響を受けないことが示された。ACRファントムを用いた主観的評価は、低コントラスト性能の改善を示した。MENLMは、コントラストが強化されたブタ画像および強化されていない死体頭部画像の両方において効果的なノイズ低減を達成し、微妙な血管構造の検出および白/灰白質の識別を改善した。
後述するように、MENLMは、空間およびエネルギー分解能を維持しながら、MECT画像において約80%のノイズ低減を達成し、微妙な解剖学的および低コントラストの特徴の検出を改善した。MENLMフィルタリングは、診断または機能解析精度を改善し、MECTの放射線量および造影剤の減少を促進する可能性がある。
(MENLM法の画質評価)
画像品質に対するWΩ=11,W=3,E=4のフィルタリングの影響を評価するために、提案されたMENLMフィルタを、全身リサーチPCCTスキャナ(Siemens Healthcare、Forchheim、Germany)を用いて取得したMECT画像に適用した。データは、「チェスモード」を使用して取得され、検出器の16のサブピクセルすべてからのデータが、異なるエネルギー閾値を超える光子をカウントすることによって4つの閾値ベースの画像を同時に生成するように結合された。隣接する閾値間の光子数を減算することにより、3つの追加のbinベース画像を導出した。上述の方法のこの実施では、元の測定値を表し、binベースの画像よりも低いノイズを有するので、関連する4つの閾値ベース画像のみが画素類似度(および重さ)の計算に使用された。異なるエネルギーチャネルの画素は完全に空間に登録され、同じ材料を表すので、ノイズの多いbinベースの画像をフィルタリングするために、閾値ベースのデータから決定された重さが適用された。ユニバーサルパラメータ設定は、フィルタリング強度hを除くすべてのテストに使用された。以下のセクションでは、画像ノイズおよび空間分解能に対するhの影響を評価する。これらの結果から、残りの試験に使用されるフィルタリング強度hが決定される。
(ファントム研究を用いたMENLMの評価)
画像ノイズレベル、ノイズパワースペクトル(NPS)、面内及び横断面の空間分解能、エネルギープロファイル精度、及び低コントラストの解像度の点で、MENLMフィルタリングが画像品質に及ぼす影響を定量的に評価するために一連のファントム研究が行われた。画像ノイズおよびNPSは、水で満たされた直径20cmの円筒形ファントムを用いて測定した。取得及び再構成のパラメータを表1に示す。
上述の技術の1つの実施形態のノイズ低減能力を試験するために、ファントムを2つの線量レベルで走査した。画像は、定量的、中程度の滑らかなカーネル(D30)で再構成された。低線量(25.1mGy)の画像は、0.7~1.5のフィルタリング強度設定hを有するMENLMフィルタを使用してノイズ除去された。前に説明した一般的なフレームワークに従う手順を使用して、高線量、低線量、低線量にMENLMノイズ除去したもの、の3つの画像セットの2D NPSを計算した。2D NPSの円形平均を取って1D NPSプロファイルを得た。
Figure 0006999576000002
面内空間分解能は、直径0.125mmのタンタルワイヤを用いて測定された変調伝達関数(MTF)を用いて評価した。取得パラメータおよび再構成パラメータも表1に示す。再構成された画像は、30~80%のノイズ低減を達成するように設定されたフィルタリング強度hで、MENLMフィルタを使用してノイズ除去された。J.M. Boone、「コンピュータ断層撮影における前サンプリングされたMTFの決定」、Med Phys 28,356-360(2001)に記載されているような方法を用いて、元の画像およびフィルタリングされた画像のMTFを計算した。この文献は参照されることによってここに組み込まれる。
断面(cross-plane)空間分解能は、23mmの直径を有する組織相当のプラスチックシリンダーの内部に埋め込まれた薄い金箔ファントム(厚さ25μm)を用いて測定されたスライス感度プロフィール(SSP)を用いて評価された(QRM、 Moehrendorf、Germany)。取得パラメータおよび再構成パラメータを表1に示す。再構成された画像も、80%のノイズ低減を達成するように設定されたフィルタリング強度hで、MENLMフィルタを使用してノイズ除去された。各画像について、関心領域(ROI)内の最大のCT値は、バックグラウンド減算後に金箔を中心に記録された。SSPはスライス位置の関数として正規化されたCT値としてプロットされた。
フィルタリング強度hがCT値の精度に及ぼす影響を、CaClおよびヨード化造影剤水溶液およびそれらの混合物のスキャンを用いて、20cmの半擬人化水槽(カルシウムおよびヨウ素溶液ファントムと呼ぶ)で評価した。取得パラメータおよび再構成パラメータを表1に示す。80%のノイズ低減を達成するために再び設定したフィルタリング強度hで、MENLMフィルタを用いて画像をノイズ除去した。ROIは各材料サンプルに描かれ、閾値およびbinベースの画像の両方でCTナンバを測定した。
低コントラスト分解能は、米国放射線科医学会(ACR)CT認定ファントムの低コントラスト分解能モジュールを使用して主観的に評価された。取得パラメータおよび再構成パラメータを表1に示す。フィルタリング強度hを80%のノイズ低減を達成するように設定して、再構成画像にMENLMフィルタを適用した。
(臨床的実現可能性試験)
ブタのスキャン:施設内の動物のケアおよび委員会の承認後、3ヶ月齢の1匹のブタを頭部CTスキャンプロトコルを用いてスキャンした。取得パラメータおよび再構成パラメータを表1に示す。80%のノイズ低減を達成するために設定したフィルタリング強度hで、MENLMフィルタを用いて画像をノイズ除去した。その結果をフィルタリングされた背面投影(FBP)画像と比較した。
死体頭部スキャン:本発明者らの施設生体防御委員会の承認を得て、本発明者らの機関の解剖学部門から新鮮なまま冷凍されたヒト死体頭部を得た。取得パラメータおよび再構成パラメータを表1に示す。D40カーネルを使用して画像を再構成し、80%のノイズ低減を達成するようにフィルタ強度hを設定して、MENLMフィルタを使用してノイズ除去した。その結果をフィルタリングされた背面投影(FBP)画像と比較した。
(結果)
(ファントム研究を用いたMENLMの評価)
(画像ノイズレベルとフィルタリング強度h)
フィルタリング強度hを変化させることによって、すべての閾値およびbinベースの画像についてノイズ低減量を決定した(表2)。
Figure 0006999576000003
(ノイズパワースペクトル)
特に、図5は、MENLMフィルタ(h=0.9)の低線量FBP画像のNPSが、一般に、高線量FBP画像のNPSと類似の形状および大きさを有することを示す一連のグラフを提供するが、 ピーク周波数がより低い周波数に向けて顕著にシフトする。最も低いエネルギー閾値(例えば、[20,140keV]および[25,45keV])に関連する閾値およびbinベースの画像を除いて、すべての閾値およびbinに基づく画像について同様の挙動が観察された。図6に示されるように、ピーク周波数は、フィルタリング強度が増加するにつれて、より低い周波数端に向かってよりシフトする傾向があった。
(高コントラスト空間分解能)
最低エネルギー閾値を有する閾値ベース画像について、FBP再構成アルゴリズムおよび異なるフィルタリング強度hを有するMENLMで再構成された画像のMTF曲線を図7に示す。MTFは、80%までのノイズ低減(h=1.5)で本質的に変化しなかったが、ノイズ低減がより高いいくつかの画像ではわずかな変化が観察された(データは示されていない)。図8に最もよく示されているように、他のすべてのエネルギー閾値ベースおよびbinベースの画像についても同様の挙動が観察された。従って、以下の実験では、フィルタリング後の画質を評価するために、フィルタ強度h=1.5を採用した。FBPとフィルタリングされた画像の両方のSSPを図9に示す。MENLMフィルタリングの前と後のSSPは変化しておらず、断面空間分解能は80%のノイズ低減を伴うフィルタの影響を受けていないことを示している。
(CT#精度)
Figure 0006999576000004
図10は、カルシウムおよびヨウ素水溶液のファントムおよびMENLMフィルタリング画像のFBP画像を示す。全てのサンプルのROI測定は、表3に示されるように、わずか2.3HUの最大差を有し、すべての閾値およびbinベースの画像においてCTナンバ精度が良好に維持されていることを実証した。
(低コントラスト解像度)
図11は、ACRファントムおよびMENLMフィルタリングされた画像のFBP画像を示す。FBP画像では、6mmのロッドはほとんど見えず、5mmのロッドは完全に失われている。しかし、MENLMフィルタリングされた画像では、6mmと5mmのロッドは全て明瞭に見え、80%のノイズ低減で改善された低コントラスト解像度を示している。測定値は、平均CTナンバ値が、フィルタリングされた画像において良好に維持されていることを示した。
(臨床的実現可能性試験)
ブタのスキャン:図12の閾値ベースのブタの頭部画像において、MENLMは微妙な解剖学的構造およびエネルギー分解能に影響を及ぼすことなく約80%のノイズ低減を達成した。これにより、すべての閾値に基づく画像においてコントラスト対ノイズ比が向上し、異なる組成(例えば、骨およびヨード化血液)および/または異なる密度(例えば異なるコントラスト強調を有する血管)を有する材料間の差異が改善される。
すべてのbinベースの画像で、MENLMは画像ノイズとストリーキングアーチファクトを大幅に低減し、微妙な解剖学的構造を検出しやすくした。低エネルギーのbinベースの画像(図13、第1および第2の列、上の行)では、ヨウ素コントラスト強調は良好であるが、小さな血管は、ノイズの多い背景のために依然として検出するのが困難である。MENLMでフィルタリングした後、小さな血管は、実質的なノイズの低減(図13、第1列および第2列、下の行)のために検出がはるかに容易である。同様に、高エネルギーのbinベースの画像(図13、最後の列、上の行)では、光子計数CTの利点の1つであるカルシウムブルーミング効果の低下が観察され、周囲の特徴(血管内の管腔など) 骨または高密度の石灰化によって陰影を付けないで評価できる。しかし、内腔内のコントラストが低下すると、血管の位置および構造を解明することが困難になる。ノイズをコントロールするためにMENLMフィルタリングを行った後、CNRの改善とカルシウムブルーミング効果の低減により、血管のエッジをより良好に解消することができる(図13、最後の列、下の行)。
死体頭部スキャン:MENLMフィルタリングにより、死体頭部スキャン(図14)からの閾値ベース画像およびビンベース画像の両方のノイズが大幅に低減された。白質と灰白質との微妙な区別と微妙な構造(石灰化など)の顕著な区別によって証明されるように、これは画質を大幅に向上させる。
(ディスカッション)
上記の結果は、効率的に実施することができるMECT画像のノイズを低減するための、上述の画像領域、反復的でないノイズ低減技術を示す。MECTデータは、より長い前処理、再構成、および後処理時間を必要とすることがある。反復および投影領域によるノイズ低減アプローチは、最終的な画像を表示するために必要な時間を長くする傾向がある。上述のシステムおよび方法は、再構成された画像を直接処理して高速ノイズ低減を達成することができ、計算時間およびノイズ低減量を予め決定することができるので便利である。
提示された結果によって示されるように、MENLMは、空間およびエネルギーの解像度を維持し、低コントラスト解像度を改善しながら、効果的に最大80%までノイズを低減することができる。これにより、特にノイズレベルが高い狭いエネルギーbinベースの画像の場合、画像の信号対ノイズ比が大幅に改善される。以前は、高エネルギーのビンベースの画像では、ビーム硬化およびカルシウムブルーミングの減少が観察され、低エネルギービンベースの画像では、原子番号の高い材料のコントラスト向上が増加することを報告した。高エネルギーのビンベースの画像は、カルシウムブルーミングを低減すると、管腔内狭窄の定量化の精度を向上させることができる一方、コントラストの高い低エネルギーのビンベースの画像は、ヨウ素で満たされた冠状動脈などの微妙な解剖学的構造の検出に役立つ。しかしながら、より狭いエネルギーbinベースの画像におけるより高い画像ノイズは、特に小さな動脈および石灰化などの微妙な構造の検出に対して、これらの利益を相殺することがある。MENLMフィルタリングでは、騒音が大幅に低減され、エネルギービンベースの画像における改善されたコントラスト対ノイズ比が、ブタスキャンおよび死体頭部の結果によって証明されるように、このような作業に有益であり得る。
低減されたノイズおよび維持された空間およびエネルギー分解能は、MECTの一連の臨床応用に潜在的に利益をもたらす可能性がある。例えば、物質分解は、混合物から基礎物質を分離または定量するためのMECTの主な用途である。しかしながら、物質分解はそのノイズ拡大では有名であり、そのため基礎物質画像は臨床用途にはあまりにもノイズが多い可能性がある。MENLMはエネルギー分解能に影響を与えずにノイズを効果的に低減し、材料分解後の処理画像のノイズレベルが臨床要件を満たすのに十分である可能性がある。さらに、騒音レベルの低下は、ヨウ素化されたコントラストの使用または放射線量の大幅な減少のためにトレードされ得る。また、この技術は、マルチエネルギーCT画像で行われる画像処理技術(セグメント化、分類など)の利益にも使用することができる。
信号忠実度を維持した状態で80%のノイズ低減が、MENLMが画像品質を維持するために使用される場合、潜在的な25倍の放射線線量低減能力を意味する。しかし、フィルタリングされた画像(図5および図6)ではノイズテクスチャ(またはNPS)のわずかな変化が観察され、これはいくつかの関連する臨床作業に影響を与える可能性がある。
(結論)
このように、本開示は、MECT画像に対して実質的かつ効果的に相当なノイズ低減を達成する手法を提供する。提案されたMENLMフィルタは、低コントラスト分解能を改善しながら、空間およびエネルギー分解能を低下させることなく、MECTデータの画像ノイズを80%も低減した。
本発明を図示の実施形態に従って説明したが、当業者であれば、実施形態に変更があってもよく、任意の変形が本発明の精神および範囲内にあることを容易に認識するであろう。例えば、上述の実施形態では、ノイズ除去フィルタの基礎として局所ノイズレベルのマップを使用したが、ノイズ除去処理の目的で、局所ノイズ空間相関を分析的に導出して使用することもできる。従って、適応フィルタリングは、局所ノイズ空間相関に基づいて実施することができる。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更が当業者によってなされ得る。

Claims (22)

  1. コンピュータ断層撮影(CT)画像の生成方法であって、
    (i)放射線を照射する複数のエネルギーを用いて医療画像データセットを取得するステップと、
    (ii)空間的及びエネルギースペクトル的特徴に対して前記医療画像データセットを解析するステップと、
    (iii)複数のエネルギーにわたる前記医療画像データセットの空間的およびエネルギースペクトル的特徴を比較して前記医用画像データセットの画素間の類似性を識別するため類似性を識別するステップと、
    (iv)この類似性を用いて前記医療画像データセット内の画素に重み付けし、重み付けしない前記医療画像データセットから生成した対象の画像と比較してノイズの低減した対象の画像を生成するステップと、を備えることを特徴とする生成方法。
  2. 前記ステップ(i)が、対象の複数のエネルギー画像を再構成するステップを備え、
    前記ステップ(ii)が、複数のエネルギーの画像における類似の画素を検索するために、ノンローカルミーン(NLM)フィルタを適用するステップを備えることを特徴とする請求項1に記載の生成方法。
  3. 前記ステップ(iv)が、類似としてステップ(iii)で識別された画素の加重平均を実行するステップを備えることを特徴とする請求項2に記載の生成方法。
  4. ステップ(iii)が、空間的及びエネルギースペクトル的特徴に関し差分二乗和(SSD)を用いて画素間の類似性を定量化するステップを備え、
    より低いSSDの画素はより高い類似性に対応することを特徴とする請求項3に記載の生成方法。
  5. より高い類似性を有する画素は、ステップ(iv)でより重く重み付けされ、空間的解像度とエネルギー分解能は維持されることを特徴とする請求項4に記載の生成方法。
  6. ステップ(iii)が、異なるエネルギーレベルのチャネルでの画像ノイズレベルの差異を求め、前記ノイズレベルに応じて重み付けを適用することを特徴とする請求項1に記載の生成方法。
  7. コンピュータ断層撮影(CT)画像システムであって、
    撮像目的物に向かって1つ以上のエネルギーレベルのX線を放射するように構成された少なくとも1つのX線源と、
    前記目的物によって減衰したX線を受け取るように構成された少なくとも1つの検出器と、
    前記少なくとも1つの検出器と接続して、複数のエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示(indication)を受け取るためのデータ収集システム(DAS)と、
    前記DASと結合して、複数のエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示を受け取るためのコンピュータシステムと、を備え、
    前記コンピュータシステムが、
    (i)放射線を照射する複数のエネルギーを用いて医療画像データセットを取得し、
    (ii)空間的及びエネルギースペクトル的特徴に対して前記医療画像データセットを解析し、
    (iii)複数のエネルギーにわたる前記医療画像データセットの空間的およびエネルギースペクトル的特徴を比較して前記医用画像データセットの画素間の類似性を識別し、
    (iv)この類似性を用いて前記医療画像データセットを重み付けし、重み付けしない前記医療画像データセットから生成した対象の画像と比較してノイズの低減した対象の画像を生成するようにプログラムされていることを特徴とするCT画像システム。
  8. 前記ステップ(i)が、対象の複数のエネルギー画像を再構成するステップを備え、
    前記ステップ(ii)が、複数のエネルギーの画像における類似の画素を検索するために、ノンローカルミーン(NLM)フィルタを適用するステップを備えることを特徴とする請求項7に記載のCT画像システム。
  9. 前記ステップ(iv)が、類似としてステップ(iii)で識別された画素の加重平均を実行するステップを備えることを特徴とする請求項8に記載のCT画像システム。
  10. ステップ(iii)が、空間的及びエネルギースペクトル的特徴に関し差分二乗和(SSD)を用いて画素間の類似性を定量化するステップを備え、
    より低いSSDの画素はより高い類似性に対応することを特徴とする請求項9に記載のCT画像システム。
  11. より高い類似性を有する画素は、ステップ(iv)でより重く重み付けされることを特徴とする請求項10に記載のCT画像システム。
  12. ステップ(iii)が、異なるエネルギーレベルのチャネルでの画像ノイズレベルの差異を求め、前記ノイズレベルに応じて重み付けを適用することを特徴とする請求項7に記載のCT画像システム。
  13. コンピュータ断層撮影(CT)画像の生成方法であって、
    (i)CTシステムを用いて複数のエネルギーにおいて取得した医療画像データセットを受け取るステップと、
    (ii)前記医療画像データセットを用いて少なくとも1つの画像を再構成するステップと、
    (iii)複数のエネルギーにわたる検索窓内の画素を用いて、前記少なくとも1つの画像の各選択された画素の空間的及びエネルギースペクトル的特徴に基づいて類似性評価を実行するステップと、
    (iv)前記類似性評価に従って前記少なくとも1つの画像の各選択された画素をフィルタリングして、複数のフィルタリングされた画素を生成するステップと、
    (v)前記複数のフィルタリングされた画素を用いて、少なくとも1つのフィルタリングされた画像を生成するステップと、を備えることを特徴とする生成方法。
  14. 前記生成方法が、前記少なくとも1つの画像における各選択された画素に対しパッチ(patch)を生成するステップをさらに備え、各パッチは少なくとも2つの空間次元(dimensions)とエネルギー次元(dimension)によって定義されることを特徴とする請求項13に記載の生成方法。
  15. 前記生成方法が、選択した画素の前記パッチと前記検索窓内の画素の前記パッチを用いて、前記類似性評価を実行するステップをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の生成方法。
  16. 前記生成方法が、前記検索窓内の画素の加重平均を用いて、各選択された画素をフィルタリングするステップをさらに備え、
    画素の重さは前記類似性評価に基づいて求められることを特徴とする請求項13に記載の生成方法。
  17. 前記生成方法が、異なるエネルギーレベルのチャネルでの画像ノイズレベルの差を求め、前記ノイズレベルに応じて前記画素の重さを適合させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項16記載の生成方法。
  18. 前記生成方法が、前記空間的及びエネルギースペクトル的特徴を用いた前記類似性評価において二乗和差(SSD)演算を実行するステップをさらに備え、
    低いSSDを有する画素は高い類似性に対応することを特徴とする請求項13に記載の生成方法。
  19. 前記生成方法が、下記数1の式に従って選択した画素のフィルタリングをするステップをさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の生成方法。
    Figure 0006999576000005

    ここでI’(i,e)は各チャネルeで測定された空間座標iでのフィルタリングされた画素値、Ωは空間領域における検索窓で、I(i ,e は各エネルギーチャネルeで測定された前記検索窓内の空間位置iにおける画素値であり、δ寸法がW でW 画素を含む空間的特徴Pにおける画素の空間オフセットであり、Eは類似性評価に用いられるエネルギープロファイルであり、σ は各チャネルeでの画像ノイズ分散を表す。
  20. コンピュータ断層撮影(CT)画像システムであって、
    撮像目的物に向かって1つ以上のエネルギーレベルのX線を放射するように構成された少なくとも1つのX線源と、
    前記目的物によって減衰したX線を受け取るように構成された少なくとも1つの検出器と、
    前記少なくとも1つの検出器と接続して、複数のエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示(indication)を受け取るためのデータ収集システム(DAS)と、
    前記DASと結合して、異なるエネルギーレベルでの受け取ったX線の指示を受け取るためのコンピュータシステムと、を備え、
    前記コンピュータシステムが、
    それぞれ異なるエネルギーチャネルと対応した複数の画像データセットを用いて少なくとも1つの画像を再構成し、
    異なるエネルギーチャネルにわたる検索窓内の複数の画素を用いて少なくとも1つの画像の各選択した画素の空間的及びエネルギースペクトル的特徴に基づいて類似性評価を実行し、
    前記類似性評価に従って前記少なくとも1つの画像の各選択された画素をフィルタリングして、複数のフィルタリングされた画素を生成し、
    前記複数のフィルタリングされた画素を用いて、少なくとも1つのフィルタリングされた画像を生成するようにプログラムされていることを特徴とするCT画像システム。
  21. コンピュータ断層撮影(CT)画像の生成方法であって、
    (i)CTシステムを用いて複数のエネルギーにおいて取得した医療画像データセットを受け取るステップと、
    (ii)前記医療画像データセットを解析して空間的及びスペクトル的情報を求めるステップと、
    (iii)複数のエネルギーにわたる前記空間的情報及び前記エネルギースペクトル的情報を用いて前記医用画像データセットの画素間の類似性評価を実行するステップと、
    (iv)前記類似性評価に基づいて、前記医療画像データセットから生成した少なくとも
    1つの画像の各選択された画素をフィルタリングして、複数のフィルタリングされた画素を生成するステップと、
    (v)前記複数のフィルタリングされた画素を用いて、少なくとも1つのフィルタリングされた画像を生成するステップと、を備えることを特徴とする生成方法。
  22. 前記生成方法が、画像空間、投影空間、又はそれらの両方において前記類似性評価を実行するステップをさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の生成方法。
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