JP6996510B2 - 力覚提示装置 - Google Patents

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Description

本開示は、力覚提示装置に関する。
近年、内視鏡外科手術を施す際に用いられる医療ロボットシステムとして、患者の体を大きく切開することなく患部へのアプローチを可能とするマスタ-スレーブ方式の医療ロボットシステムが知られている。かかる医療ロボットシステムでは、医師等の術者(ユーザ)が入力インタフェースを備えたマスタ装置を操作し、鉗子又は攝子等の医療用術具を備えたスレーブ装置が術者の操作にしたがって遠隔操作される。スレーブ装置は、例えば、先端に術具が保持されるアームロボットとして構成され、腹腔内において高い自由度及び広い可動域で術具の位置又は姿勢を変化させることができる。かかる医療ロボットシステムでは、スレーブ装置に発生する力が術者に伝達されない場合、術者が移動操作量や力加減を誤ってしまい、患者の生体組織に損傷を与えるおそれがある。
そこで、スレーブ装置に発生する力をマスタ装置に提示するバイラテラル制御を採用した医療ロボットシステムが知られている。バイラテラル制御においては、スレーブ装置とマスタ装置との間で、術具及び入力インタフェースの位置及び力を一致させるようにフィードバック制御が行われる。かかるバイラテラル制御を採用した医療ロボットシステムとして、マスタ装置に設けられた力センサにより検出されるユーザの入力操作の力に応じて力覚提示が行われるようにされた装置がある。
例えば、特許文献1には、互いに直交する3軸(x,y,z)方向の力成分をそれぞれ検出する3つの力センサと、ロール角、ピッチ角、及びヨー角をそれぞれ検出する3つの角度センサと、xyz座標系上のデンタルツールハンドルの先端位置をそれぞれ検出する3つの位置センサとを備えたマスタ装置が開示されている。かかるマスタ装置は、多自由度のパラレルリンク構造と力センサとを有する力覚提示装置であり、力センサにより検出されるユーザの入力操作の力に応じてパラレルリンク構造の姿勢を制御するアクチュエータの駆動制御が行われる。
また、医療用装置に適用可能な技術として、特許文献2には、操作状況の表現として、疑似的圧覚・触覚を、振動を用いて表現する圧覚・触覚提示装置が開示されている。かかる圧覚・触覚提示装置は、鉗子等の術具と対象物との接触状況を圧覚・触覚センサにより検出し、当該圧覚・触覚センサの出力に応じてボイスコイル等の圧覚・触覚提示デバイスを駆動して、ユーザの指先に圧覚・触覚を伝達する。
米国特許第8716973号明細書 特開平08-254472号公報
ここで、特許文献1に記載されたような力覚提示装置に、特許文献2に記載されたような圧覚・触覚提示デバイス(振動アクチュエータ)を搭載した場合、力センサに振動アクチュエータの振動が伝達されるおそれがある。かかる振動アクチュエータの振動は、バイラテラル制御においてはノイズとなるため、バイラテラル制御に悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、本開示では、圧覚・触覚(以下、総じて「触覚」とも言う。)の提示に用いられる振動アクチュエータの振動が、力センサに伝達されることを抑制可能な、新規かつ改良された力覚提示装置を提案する。
本開示によれば、ユーザによって操作される操作部に入力される力を検出する力センサと、ユーザに力覚又は触覚を提示するための振動発生源と、力センサと振動発生源との間に介在する振動減衰部材と、を備えた、力覚提示装置が提供される。
以上説明したように本開示によれば、触覚の提示に用いられる振動アクチュエータの振動が、力センサに伝達されることを抑制することができる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の実施形態に係る力覚提示装置を適用可能な医療ロボットシステムの構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る力覚提示装置を示す斜視図である。 同実施形態に係る力覚提示装置の使用例を示す説明図である。 同実施形態に係る力覚提示装置を示す斜視図である。 同実施形態に係る力覚提示装置の側面図である。 同実施形態に係る力覚提示装置の底面図である。 同実施形態に係る力覚提示装置の上面図である。 同実施形態に係る力覚提示装置の内部構造を示す説明図である。 動力伝達機構を拡大して示す説明図である。 図9に示す動力伝達機構を矢印Aの方向に見た図である。 動力伝達機構の斜視図である。 力覚提示装置の使用状態を示す説明図である。 振動伝達抑制構造の構成例を示す斜視図である。 振動伝達抑制構造の構成例を示す上面図である。 振動伝達抑制構造の構成例を示す断面図である。 接触部を支持する支持部の構成例を示す斜視図である。 力センサに伝達される振動の大きさを周波数ごとに示す説明図である。 振動伝達抑制構造の第1の変形例を示す断面図である。 振動伝達抑制構造の第2の変形例を示す断面図である。 振動伝達抑制構造の第3の変形例を示す断面図である。 振動伝達抑制構造の第3の変形例を示す断面図である。 振動伝達抑制構造の第4の変形例を示す断面図である。 振動伝達抑制構造の第5の変形例を示す断面図である。 振動伝達抑制構造の第6の変形例を示す断面図である。 振動伝達抑制構造の第7の変形例を示す断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.医療ロボットシステムの構成例
2.力覚提示装置(マスタ装置)の全体構成例
3.操作部
3-1.全体構成例
3-2.振動伝達抑制構造
3-3.変形例
4.まとめ
<1.医療ロボットシステムの構成例>
図1を参照して、本開示の実施形態に係る力覚提示装置を適用可能な医療ロボットシステムの構成例を説明する。図1に示した医療ロボットシステム1は、マスタ-スレーブ方式の医療ロボットシステムである。かかる医療ロボットシステム1において、ユーザがマスタ装置60を操作することで、スレーブ装置90に対して、有線又は無線の通信手段により操作指令が送信され、スレーブ装置90が遠隔操作される。本実施形態に係る力覚提示装置は、マスタ装置60に適用され得る。
遠隔操作されるスレーブ装置90は、例えば、6自由度を有するアームを備え、当該アームの先端に鉗子が取り付けられた鉗子ユニットであってもよい。スレーブ装置90は、鉗子の代わりに、攝子又は切断器具等の医療用術具を有してもよい。スレーブ装置90は、マスタ装置60からの操作指令に基づいて鉗子の位置や向きを変化させ、また、鉗子による把持動作を行う。また、マスタ装置60は、例えば、ユーザによって把持される把持型の操作部と、当該操作部が先端に取り付けられた6自由度を有するアームとを備えたアーム装置であってもよい。ユーザは、マスタ装置60の操作部の位置及び姿勢を変位させることで、スレーブ装置90の鉗子の位置及び姿勢を遠隔操作する。また、ユーザは、マスタ装置60の操作部の把持動作を行うことで、スレーブ装置90の鉗子の把持動作を遠隔操作する。
図1を参照すると、医療ロボットシステム1は、スレーブ装置90と、マスタ装置60と、制御装置79と、第1の振動伝達部70と、第2の振動伝達部80とを備える。制御装置79は、マスタ装置60を介して入力される指示に応じてスレーブ装置90を駆動させる。第1の振動伝達部70は、スレーブ装置90に設けられた触覚振動センサ97によって検出された振動を、マスタ装置60に伝達する。第2の振動伝達部80は、スレーブ装置90に設けられた聴覚振動センサ99によって検出された振動を、マスタ装置60に伝達する。
なお、図1に示すブロック図では、本開示の説明のために特に必要となる構成のみが示されている。医療ロボットシステム1は、図示した構成要素以外にも、一般的なマスタ-スレーブ方式の医療ロボットシステムが有する各種の構成要素を備えてもよい。
医療ロボットシステム1では、情報伝達の系統が、スレーブ装置90の駆動制御及び術者への力覚提示を行うための系統と、スレーブ装置90側で検出された振動を術者へ伝達するための系統とに大別される。以下、情報伝達の系統ごとに分けて、医療ロボットシステム1について簡単に説明する。
まず、スレーブ装置90の駆動制御及び術者への力覚提示を行うための系統について説明する。スレーブ装置90の駆動制御においては、術者がマスタ装置60のアームの先端に取り付けられた操作部を操作することで、スレーブ装置90のアームを駆動するための指示を示す情報がマスタ装置60から制御装置79に送信される。上述した鉗子のように、術具が駆動部位を有する場合には、当該術具を駆動するための指示を示す情報も、併せてマスタ装置60から制御装置79に送信され得る。本実施形態において、マスタ装置60は、把持型の操作部を有している。かかる操作部の構成は後で詳しく説明する。
マスタ装置60は、スレーブ装置90の駆動制御及び力覚提示を行うための構成要素として、力センサ(トルクセンサ)61、回転角度センサ63、及びモータ65を備える。力センサ61は、例えば、アームと、当該アームの先端に取り付けられた操作部との接続部分に設けられて、互いに直交する3軸方向に作用する力を検出する。つまり、力センサ61により、術者によって操作部に入力される力が検出される。また、回転角度センサ63は、アームの複数の関節部に設けられ、各関節部の回転角度を検出する。回転角度センサ63は、例えば、エンコーダであってもよい。
制御装置79は、力センサ61及び回転角度センサ63から入力される情報に基づき、スレーブ装置90の駆動制御に係る各種の演算を行う。例えば、制御装置79は、力制御によりスレーブ装置90の駆動制御を行う場合、力センサ61により検出される操作部に作用する力に基づいて、スレーブ装置90のアームの各モータ95に発生させるべきトルクを算出する。また、制御装置79は、位置制御によりスレーブ装置90の駆動制御を行う場合、回転角度センサ63により検出されるアームの各関節部の回転角度に基づいて、スレーブ装置90のアームの各関節部の回転角度の目標値を算出する。また、スレーブ装置90の術具が駆動部位を有する場合には、当該術具を駆動するための制御量が制御装置79により算出され得る。
本実施形態では、スレーブ装置90の駆動制御の方式としては、各種の公知の制御方式が用いられてよい。制御装置79としては、採用された制御方式に適合したものが適宜構築され得る。制御装置79の具体的な構成は、各種の制御方式に応じた既存のものと同様であってよいため、その詳細な説明は省略する。
スレーブ装置90は、アームの駆動制御及び力覚提示に用いられる構成要素として、力センサ(トルクセンサ)91、回転角度センサ93、及びモータ95を備える。制御装置79により算出された制御量に応じた駆動信号は、スレーブ装置90のモータ95に送信される。モータ95は、例えば、アームの複数の関節部に設けられ、各関節部を回転駆動する。モータ95は、例えば、サーボモータであってもよい。制御装置79によって算出された制御量に応じてモータ95が駆動することにより、術者がマスタ装置60を介して指示したようにアームが動作する。また、術具が駆動部位を有する場合には、制御装置79は、当該駆動部位を動作させるためのモータの駆動信号を送信し得る。制御装置79によって算出された制御量に応じて当該モータが駆動することにより、術者がマスタ装置60を介して指示したように術具が動作する。
力センサ91は、術具に対して作用する外力を検出する。力センサ91は、例えば、アームの複数の関節部に設けられ、各関節部に作用する力(トルク)を検出する。回転角度センサ93は、例えば、アームの複数の関節部に設けられ、各関節部の回転角度を検出する。回転角度センサ93は、例えば、エンコーダであってもよい。これらの力センサ91及び回転角度センサ93により検出された情報は、制御装置79に送信される。制御装置79は、当該情報に基づいてアームの現在の状態を逐次把握し、アームの現在の状態も考慮して上述した制御量を算出する。
ここで、力センサ91によって検出される各関節部に作用する力には、アームの先端に取り付けられた術具に作用する力が反映され得る。制御装置79は、力センサ91によって検出された各関節部に作用する力の中から、術具に作用する力の成分を抽出し、マスタ装置60のモータ65の制御量を算出する。モータ65は、例えば、サーボモータであってもよい。制御装置79は、術具に作用する力に応じて、例えば、術者による操作部への操作入力に対して抵抗を与えるようにアームを駆動させることにより、術具に作用する力を術者に対して提示する。このように、医療ロボットシステム1は、術具に作用した力を検出し、当該力を術者に対してフィードバックする機能を備えている。
次に、スレーブ装置90側で検出された振動を術者へ伝達するための系統について説明する。スレーブ装置90は、術者への振動伝達に用いられる要素として、触覚振動センサ97及び聴覚振動センサ99を備える。触覚振動センサ97及び聴覚振動センサ99は、例えば、術具の基端側に取り付けられてもよい。触覚振動センサ97は、術具に生じた触覚振動を検出し、聴覚振動センサ99は、術具に生じた聴覚振動(すなわち、音)を検出する。触覚振動センサ97は、例えば、加速度センサであってもよい。聴覚振動センサ99は、例えば、コンデンサマイクであってもよい。
触覚振動センサ97により検出された触覚振動を示す信号は、第1の振動伝達部70に入力される。第1の振動伝達部70は、入力された触覚振動を示す信号に基づいて、マスタ装置60の振動発生源67の駆動信号を生成する。具体的には、第1の振動伝達部70は、入力された触覚振動を示す信号を増幅器71で増幅処理した後、周波数特性補正回路73で振動周波数の補正処理を行い、さらにバンドパスフィルタ75でフィルタリング処理を行った後に、駆動回路77に出力する。駆動回路77は、入力された信号に基づいてマスタ装置60の振動発生源67を駆動させる。これにより、スレーブ装置90で検出された触覚振動に対応する振動が振動発生源67により生成され、術具に生じた触覚振動が術者に対して伝達される。振動発生源67は、例えば、ピエゾ式振動アクチュエータ、ボイスコイルモータ式振動アクチュエータ、リニア振動アクチュエータ、ERM(Eccentric Rotating Mass)式振動アクチュエータ、又はEPAM(Electroactive Polymer Artifical Muscle)式振動アクチュエータのうちのいずれか1つであってもよい。
聴覚振動センサ99により検出された聴覚振動を示す信号は、第2の振動伝達部80に入力される。第2の振動伝達部80は、入力された聴覚振動を示す信号に基づいて、マスタ装置60のスピーカ69の駆動信号を出力する。具体的には、第2の振動伝達部80は、入力された聴覚振動を示す信号を増幅器81で増幅処理した後、周波数特性補正回路83で振動周波数の補正処理を行い、さらにバンドパスフィルタ85でフィルタリング処理を行った後に、駆動回路87に出力する。駆動回路87は、入力された信号に基づいてマスタ装置60のスピーカ69を駆動させる。これにより、スレーブ装置90で検出された聴覚振動に対応する音声がスピーカ69から出力され、術具に生じた聴覚振動が術者に対して伝達される。
なお、制御装置79の機能の一部又は全部が、スレーブ装置90又はマスタ装置60の少なくとも一方に備えられてもよい。また、第1の振動伝達部70及び第2の振動伝達部80の各構成要素の一部又は全部が、スレーブ装置90又はマスタ装置60の少なくとも一方に備えられてもよい。
<2.力覚提示装置(マスタ装置)の全体構成例>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る力覚提示装置としてのマスタ装置60の全体構成について説明する。図2は、本実施形態に係るマスタ装置60の斜視図を示す。図2に示すマスタ装置60は、支持アーム部20と、本体部30と、ベース部40と、操作部100とを備える。ベース部40は、マスタ装置60の基台部分であり、例えばアルミニウム製のフレーム材を組み合わせて構成されてもよい。ただし、ベース部40の構成はかかる例に限定されない。ベース部40には、支持台50が取り付けられている。術者は、支持台50に肘又は腕を載せた状態で操作部100を操作することで、操作の安定性を得ることができる。なお、支持台50は、ベース部40に取り付けられていなくてもよく、マスタ装置60の構成要素に含まれていなくてもよい。
支持アーム部20は、基端側で本体部30に支持される。支持アーム部20の先端側には、操作部100が取り付けられている。支持アーム部20は、第1のアーム部20aと、第2のアーム部20bと、第3のアーム部20cと、第4のアーム部20dとを有する。第1のアーム部20a、第2のアーム部20b、及び第3のアーム部20cのそれぞれの先端側は第4のアーム部20dに連結され、基端側は本体部30に連結される。本体部30には、第1のアーム部20a、第2のアーム部20b、及び第3のアーム部20cと本体部30との連結部分の回転を制御する3つのモータ65(1つは不図示)が備えられる。
第1のアーム部20a、第2のアーム部20b、及び第3のアーム部20cは、それぞれ複数のリンク部が互いに回動可能に直列に連結されて構成される。また、第1のアーム部20a、第2のアーム部20b、及び第3のアーム部20cと、第4のアーム部20dとの連結部分も互いに回動可能に連結されている。さらに、第1のアーム部20a、第2のアーム部20b、及び第3のアーム部20cと、本体部30との連結部分も互いに回動可能に連結されている。
これらの複数のリンク部あるいはアーム部の連結部分が関節部となって、当該関節部を中心に、それぞれのリンク部あるいはアーム部の角度が自由に変化し得る。これにより、支持アーム部20の先端側に取り付けられた操作部100の空間上の位置が自由に変化し得る。また、第4のアーム部20dは、複数のアームが連結されて構成され、それぞれのアームは、軸回転可能になっている。これにより、支持アーム部20の先端側に取り付けられた操作部100の向きが自由に変化し得る。
第1のアーム部20a、第2のアーム部20b、及び第3のアーム部20cと、本体部30とのそれぞれの連結部分には、各アーム部の回転角度を検出するためのエンコーダが設けられている。また、第4のアーム部20dには、各アームの軸回転角度を検出する複数のエンコーダが設けられている。エンコーダは回転角度を検出するセンサの一例であり、他のセンサに置き換えられてもよい。これらのエンコーダによって検出された回転角度を示す信号は、上述の制御装置79に送信される。
操作部100は、図示しないスレーブ装置に支持された術具を動作させるための把持インタフェースとして機能する。術者が、操作部100の位置や向きを変化させることにより、支持アーム部20の姿勢が変化し、関節部の回転角度やアームの軸回転角度が変化する。操作部100と第4のアーム部20dとの接続部分には力センサ61が設けられている。かかる力センサ61によって、術者により操作部100に対して入力される力が検出される。
上述の制御装置79は、マスタ装置60に備えられたエンコーダにより検出される回転角度の情報に基づき、スレーブ装置のアームの姿勢を制御して、スレーブ装置に支持された術具の位置や向きを変化させる。このとき、制御装置79は、スレーブ装置の術具に対して作用する外力を検出し、当該外力に基づいて3つのモータ65を駆動制御することにより術者によって操作される操作部100の動きに対して反力を付与し、術者に対して、操作部100の移動動作に対する力覚を提示する。
また、ユーザが、操作部100の把持動作を行うことにより、制御装置79は、操作部100から把持動作の操作量を示す信号を取得し、当該信号に基づいて、スレーブ装置に取り付けられた術具に把持動作を行わせる。このとき、制御装置79は、スレーブ装置に取り付けられた術具の把持動作時に対する反力を検出し、当該反力に基づいて操作部100に備えられた図示しないモータを駆動制御することによって、術者に対して、操作部100の把持動作に対する力覚を提示してもよい。
また、操作部100は、ボイスコイルモータ等の図示しない振動発生源を有する。上述の第1の振動伝達部70は、スレーブ装置の術具に生じる触覚振動を検出し、当該触覚振動に基づいて振動発生源を駆動制御することによって、術者に対して触覚を提示する。さらに、マスタ装置60は、図示しないスピーカを有する。上述の第2の振動伝達部80は、スレーブ装置の術具に生じる聴覚振動を検出し、当該聴覚振動に基づいてスピーカを駆動することによって、音声を出力する。
なお、関節部の回転角度及びアームの軸回転角度を検出する回転角度センサを含む支持アーム部20は、従来公知の支持アーム装置を用いて構成し得るものであり、支持アーム部20の構成についての詳細な説明は省略する。
図3は、本実施形態に係るマスタ装置60の使用例を示している。図3においては、右手用及び左手用の2台のマスタ装置60R,60Lが併設されている。術者は、両腕又は両肘を支持台50上に載せ、右手及び左手でそれぞれ操作部100R,100Lを把持する。この状態で、術者は、術野が表示されるモニタ210を見ながら操作部100R,100Lを操作する。術者は、それぞれの操作部100R,100Lの位置及び向きを変位させることにより、それぞれ図示しないスレーブ装置に取り付けられた術具の位置又は向きを遠隔操作し、あるいは、それぞれの術具による把持動作を行ってもよい。
<3.操作部>
次に、本実施形態に係るマスタ装置60に取り付けられた操作部100の構成例について説明する。
(3-1.全体構成例)
まず、図4~図8を参照して、操作部100の全体構成例について説明する。図4は、操作部100の斜視図であり、図5は、図4の操作部100を手前側から見た側面図である。また、図6は、図4の操作部100を下方側から見た底面図であり、図7は、図4の操作部100を上方側から見た上面図である。さらに、図8は、操作部100の内部構造を示す説明図であって、図4の操作部100を奥側から見た内部透視図である。
操作部100は、内部にモータ187及びエンコーダ185を収容する筐体101を有する。筐体101は、ユーザが把持しやすいように、全体として長尺の棒状の外形を有する。すなわち、操作部100は、いわゆるスタイラス型の把持インタフェースとなっている。かかる操作部100は、先端側において、マスタ装置60の第4のアーム部20dに取り付けられる。操作部100の先端側と第4のアーム部20dとの接続部分には、力センサ61が設けられている。
エンコーダ185は、モータ187の回転角度を検出する回転角度センサの一例である。モータ187の回転角度を検出するセンサは、エンコーダ185に限られない。モータ187の出力軸は、操作部100の長手方向に沿って配置されており、操作部100の先端側に配置されたプーリ170に接続される。これにより、モータ187の駆動トルクによってプーリ170が軸回転可能になっている。プーリ170は、筐体101の外部に露出しており、操作部100の一側面側において、プーリ170の外周面171にレール部120が対向する。プーリ170の外周面171は、モータ187の出力軸の軸線に一致する円錐軸を有する仮想円錐面の一部により形成される。
筐体101の後端側には回転軸部材151が設けられている。回転軸部材151の両端は、軸受部155及び筐体101により支持されている。回転軸部材151には、フレーム部としてのマスタフレーム110が回転軸部材151を中心に回動自在に連結されている。かかる回転軸部材151を中心に回動するマスタフレーム110、及びマスタフレーム110に取り付けられた構成要素全体が、本開示における可動部に相当する。
マスタフレーム110は、操作部100の一側面側に、長手方向に沿って配置された長尺の部材であり、回転軸部材151の軸方向に対して交差する方向に沿って延在する。マスタフレーム110の先端側の適宜の位置には、マスタフレーム110の回転方向に対して交差し、かつ、操作部100の長手方向に沿って延在する面を有する接触部105が設けられている。接触部105は、支持部109を用いてマスタフレーム110に取り付けられている。接触部105は、例えばユーザの人差し指が載置される載置部107を有する。載置部107は、術者の指の形に適合しやすいように、アーチ状に凹んだ形状を有する。術者は、筆記用のペンを握るようにして操作部100を把持し、その際に、人差し指を載置部107に載せて、マスタフレーム110を回動させることができる。
また、接触部105の近傍には振動発生源67が設けられている。具体的に、支持部109のうち、接触部105が配置された面の裏面側には、振動発生源67が取り付けられている。本実施形態では、振動発生源67としてボイスコイルモータ式の振動アクチュエータが用いられているが、他の振動発生源であってもよい。かかる振動発生源67は、載置部107に載せられる術者の指に伝達させる振動を発生し、スレーブ装置の術具に作用する触覚振動を術者に対して提示する。
また、マスタフレーム110の先端側には、マスタフレーム110の回転方向に向かって延在するレール部120が設けられている。レール部120は、略円弧状の外形を有し、マスタフレーム110の回動に伴って、レール部120の延在方向に沿って回動する。すなわち、レール部120は、回転軸部材151を中心に回転する。レール部120は、プーリ170の外周面171に対向する対向面128を有する。対向面128は、回転軸部材151を円錐軸とする仮想円錐面の一部により形成される。
プーリ170のワイヤ溝173には、ワイヤ135が巻き付けられている。かかるワイヤ135の両端部は、レール部120上に配設され、ワイヤ135の中央部がプーリ170に巻き付けられている。ワイヤ135は、動力を伝達する部材として機能し、モータ187により生成される駆動トルクが、プーリ170及びワイヤ135を介して、レール部120に伝達される。一方、レール部120の回動に伴って、レール部120の回転トルクが、ワイヤ135及びプーリ170を介して、モータ187にも伝達され得る。
上述のように、操作部100と支持アーム部20の第4のアーム部20dとの接続部分には、力センサ61が設けられている。力センサ61は、術者によって操作される操作部100に対して入力される3方向6軸成分の力及び捻じれを検出する6軸力センサであってもよい。力センサ61は、操作部100に対して並進力あるいは捻じり方向の力が付与されたときに、当該力のモーメントに対応する出力を生成する。スレーブ装置の術具の位置及び向きを力制御する場合、上述の制御装置79は、力センサ61によって操作部100に入力された力モーメントを検出し、当該力モーメントに基づいてスレーブ装置のアームの姿勢を制御する。これにより、スレーブ装置に取り付けられた術具の位置及び向きをスムーズに制御することができる。
かかる操作部100において、モータ187及びエンコーダ185は、それぞれ図示しないケーブル等により、上述の制御装置79に電気的に接続される。操作部100に入力される力を検出する力センサ61も、制御装置79に電気的に接続される。また、振動発生源67は、上述の第1の振動伝達部70に電気的に接続される。これにより、エンコーダ185及び力センサ61の検出信号が制御装置79に出力されるとともに、制御装置79からモータ187に対して駆動信号が入力される。また、第1の振動伝達部70の駆動回路から振動発生源67に対して駆動信号が入力される。
図9は、プーリ170及びレール部120の周辺を拡大して示す説明図である。図10は、図9のA矢視図である。図11は、プーリ170及びレール部120の周辺を拡大して示す斜視図である。操作部100に設けられたモータ187の駆動トルクは、プーリ170及びワイヤ135を介してレール部120に伝達され得る。また、術者によってレール部120が回動させられたときの回転トルクは、ワイヤ135及びプーリ170を介してモータ187に伝達され得る。
モータ187の駆動力によって回転されるプーリ170は、モータ187の出力軸の軸線に一致する円錐軸を有する仮想円錐面の一部により形成された外周面171を有する。すなわち、かかる外周面171は、テーパ形状を成している。プーリ170の外周面171には、外周面171上を旋回する螺旋状のワイヤ溝173が設けられている。レール部120は、プーリ170の外周面に対向する対向面128を有する。かかる対向面128は、回転軸部材151の軸線を円錐軸とする仮想円錐面の一部により形成される。レール部120の対向面128には、ワイヤ135をガイドするための第1のガイド部121及び第2のガイド部123が、第2の仮想円錐面の周方向に沿って設けられている。第1のガイド部121及び第2のガイド部123は、例えば、それぞれ対向面128から突出する所定長さの壁部とすることができる。
プーリ170には、プーリ170の回転トルクをレール部120に伝達するための手段としてのワイヤ135が巻き付けられている。ワイヤ135は、プーリ170の外周面171に形成された螺旋状のワイヤ溝173に沿って捲回されている。プーリ170のうちの直径が大きい前方側から導出されるワイヤ135は、第1のガイド部121によってガイドされて配設される。また、プーリ170のうちの直径が小さい後方側から導出されるワイヤ135は、第2のガイド部123によってガイドされて配設される。
第1のガイド部121に沿って配設されるワイヤ135の端部は、レール部120に設けられた孔125を介して、対向面128の背面側に導かれ、ネジ等の固定手段に固定される。また、ワイヤ135の両端部のうち、第2のガイド部123に沿って配設されるワイヤ135の端部は、レール部120に設けられた孔127を介して、対向面128の背面側に導かれ、レール部120の背面側に固定されたスプリング130の一端に固定される。これにより、スプリング130の弾性力を利用してワイヤ135に張力が付与され、プーリ170及びレール部120上でのワイヤ135の弛みを抑制することができる。スプリング130は、ワイヤ135に張力を付与するための構成の一例であって、他の張力発生部が採用されてもよい。
ここで、レール部120の対向面が円錐面の一部により形成されているために、ワイヤ135の張力によって、ワイヤ135がレール部120の対向面128上を滑り、プーリ170への送出し位置あるいは巻き取り位置からずれるおそれがある。このため、レール部120の対向面128には第1のガイド部121及び第2のガイド部123が設けられ、レール部120上のワイヤ135は、張力によって第1のガイド部121又は第2のガイド部123に押し付けられる。これにより、ワイヤ135の位置ずれが防止されている。このとき、第1のガイド部121及び第2のガイド部123に沿って配設されるワイヤ135は、プーリ170の回転角度及びレール部120の位置にかかわらず、プーリ170の巻き取り位置あるいはプーリ170からの送出し位置に位置するようになっている。したがって、プーリ170に巻き付けられるワイヤ135が、ワイヤ溝173に沿って適切に配設され、レール部120とプーリ170との間でスムーズに動力伝達させることができる。
図12は、術者がマスタフレーム110及びレール部120を回動させる様子を示している。図12の上段には、マスタフレーム110及びレール部120が原点位置に置かれた状態が示されている。このとき、プーリ170は、レール部120の先端部に対向している。また、図12の中段には、マスタフレーム110及びレール部120が、可動域の半分程度まで押し込まれた状態が示されている。このとき、プーリ170は、レール部120の中央部に対向している(図9を参照)。さらに、図12の下段には、マスタフレーム110及びレール部120が最も押し込まれた状態が示されている。このとき、プーリ170は、レール部120の基部側で対向面128に対向している。このようにして、術者は、人差し指等により接触部105を押し込むことによって、操作部100の把持動作を行うことができる。
マスタフレーム110及びレール部120の回動に伴って、プーリ170が回転し、モータ187の出力軸も回転する。上述の制御装置79は、エンコーダ185によって検出されるモータ187の回転角度の情報を受け取り、当該回転角度の変化に基づいてスレーブ装置の術具の駆動部位を駆動させて、術具に把持動作を行わせる。また、上述の第1の振動伝達部70は、スレーブ装置の術具に作用する触覚振動に基づき振動発生源67を駆動し、術者に触覚を提示する。
(3-2.振動伝達抑制構造)
ここで、操作部100は、術者に対して触覚を提示するために用いられる振動発生源67が生成する振動が力センサ61に伝達されることを抑制するための振動伝達抑制構造を有する。つまり、力センサ61は、術者による操作部100の操作により発生する力を検出するセンサであるため、操作部100には、振動発生源67の振動の力センサ61への伝達を抑制するための構造が設けられている。
図13~図16は、振動伝達抑制構造を示す説明図である。図13は、操作部100を後端側から見た斜視図であり、図14は、マスタフレーム110に支持された接触部105を示す平面図であり、図15は、図14のI-I断面を模式的に示す断面図である。また、図16は、支持部109の斜視図である。
上述のとおり、人差し指等の術者の一部に接触する接触部105は、支持部109を用いてマスタフレーム110に取り付けられている。支持部109は、マスタフレーム110に片持ち支持された部材であって、フレーム接続部191と、弾性部193と、固定部194とを有する。支持部109は、例えば、ステンレス鋼により形成され得る。図16に示したように、支持部109は、弾性部193の一部と合わせて断面U字状を成すフレーム接続部191と、接触部105の平面形状に略対応する平面形状を有する固定部194と、フレーム接続部191と固定部194との間に設けられた弾性部193とを有する。
固定部194は、3つの小孔195a,195b,195cと、1つの大孔197とを有する。3つの小孔195a,195b,195cには、それぞれ、接触部105及び振動発生源67を取り付けるための固定ネジ198が挿入される。また、大孔197には、振動発生源67の一部が挿入され、振動発生源67と接触部105との直接的な接触を可能にしている。これにより、振動発生源67が発生した振動が術者に伝達されやすくなっている。
一方、支持部109のフレーム接続部191は、振動減衰部材165を介してマスタフレーム110に装着されている。振動減衰部材165は、力センサ61と振動発生源67との間に介在して、振動発生源67から発生した振動を吸収し、当該振動の力センサ61への伝達を抑制する。本実施形態では、振動減衰部材165は、マスタフレーム110と支持部109との間に配置されるシート状の部材であり、振動発生源67が取り付けられた支持部109の振動がマスタフレーム110に伝達されることを抑制することで、振動発生源67の振動が、マスタフレーム110及び筐体101等を介して力センサ61に伝達されにくくなっている。かかる振動減衰部材165が支持部109とマスタフレーム110との間に配置されることで、振動発生源67が生成する振動は、振動減衰部材165を介することなく接触部105に伝達され得る。
かかるシート状の振動減衰部材165は、例えば、炭素繊維強化樹脂、ゴム、発泡性スポンジ、発泡性合成樹脂、又はゲルの少なくとも1つにより形成されてもよい。これらの高減衰率素材は、支持部109からマスタフレーム110への振動の伝達率を効果的に低減し得る。中でも、炭素繊維強化樹脂からなるシート状の振動減衰部材165が用いられる場合、振動の低伝達率の実現と併せて高い剛性が得られる。
また、支持部109の弾性部193は、振動周波数帯域制限部としての機能を有する。本実施形態において、弾性部193は、フレーム接続部191と固定部194とを接続する略U字状を有する部位であり、中央に開口部192を挟んで設けられた第1の弾性部193a及び第2の弾性部193bを有する。かかる弾性部193は、適宜の弾性定数を有するように構成され、所定の周波数を超える振動の伝達を制限するローパスフィルタとしての機能を実現する。したがって、力センサ61にとって必要なダイナミックレンジに合わせて選択的に振動帯域を調整することが可能になる。
例えば、弾性部193の弾性定数は、弾性部193の構成材料のヤング率、第1の弾性部193a及び第2の弾性部193bの厚さ、大きさ又は形状、あるいは、開口部192の大きさのうちの少なくとも1つを調節することによって、所望の値に設定することができる。例えば、力センサ61により検出される力は、比較的低い周波数帯域の振動に相当するものであるため、かかる周波数帯域を超える周波数の振動の伝達が制限されるように弾性部193の弾性定数が設定されてもよい。これにより、マスタフレーム110及び筐体101等を介して、力センサ61に高い周波数の振動が伝達されて、スレーブ装置の駆動制御及び術者への力覚提示の精度が低下することを抑制することができる。
本実施形態では、力センサ61と振動発生源67との間において、振動発生源67が取り付けられる位置の近傍に、振動減衰部材165、及び振動周波数帯域制限部としての弾性部193が設けられている。つまり、振動伝達抑制構造は、マスタフレーム110を回動させるために人差し指等が載せられる接触部105の近くに設けられる。このため、操作部100を把持する手から操作部100の位置や向きを変位させるための力が入力される部分と、力センサ61との間において、振動伝達抑制構造によって振動の伝達が制限されることがない。したがって、操作部100の位置や向きを変位させるための力を減衰させることなく、力センサ61に伝達させることができる。一方、振動発生源67と接触部105との間には、振動伝達抑制構造が介在しないため、術者に対する触覚提示への影響を低減することができる。
図17は、振動伝達抑制構造による振動伝達抑制効果を説明するための図である。図17中の破線は、振動発生源67が生成し得る振動とその大きさを示している。また、図17中の実線は、振動減衰部材165による減衰後の振動とその大きさを示している。
図17に示すように、術者への触覚提示を行う際に振動発生源67により生成される振動は、例えば、210~220Hzの帯域にピークを有し、かつ、当該ピークの帯域よりも高い周波数の振動が、ピークの帯域よりも低い周波数の振動よりも大きく現れる。かかる振動発生源67により生成される振動は、振動減衰部材165によって減衰される。図17に示した例では、周波数が高い帯域の振動の減衰度合いが比較的大きくなっている。
また、力センサ61にとって必要なダイナミックレンジ、つまり、マスタ装置60を操作する術者によって操作部100に与えられる力の振動周波数は、例えば、130Hz以下である場合が多い。この場合、振動周波数帯域制限部としての弾性部193によって、130Hzを超える周波数の振動の伝達を抑制することによって、力センサ61には、破線で囲んだ周波数帯域以外の振動が伝達されにくくなる。つまり、図17中の破線で囲まれた周波数帯域の振動が力センサ61側に伝達され得る一方、それ以外の周波数帯域の振動は力センサ61側に伝達されにくくなる。これにより、力センサ61によって検出される情報を用いたスレーブ装置の駆動制御及び術者への力覚提示の制御を精度よく実行させることができる。
このように、本実施形態に係るマスタ装置60は、操作部100に振動減衰部材165を有することによって、術者に触覚を提示するための振動発生源67により生成された振動が、力センサ61に伝達されることを抑制することができる。また、マスタ装置60は、操作部100に振動周波数帯域制限部としての弾性部193を有することによって、力センサ61にとって必要なダイナミックレンジ以外の振動の伝達を抑制することができる。このため、振動発生源67の振動による力センサ61への振動ノイズが低減されて、力センサ61の信号雑音比(SN比)が改善される。これにより、力センサ61の感度を向上させることができる。
(3-3.変形例)
ここまで、本実施形態に係るマスタ装置60の操作部100の構成例を説明した。操作部100に設けられる振動伝達抑制構造の構成は、上記の実施形態の例に限られない。以下、振動伝達抑制構造の変形例の幾つかを説明する。
(3-3-1.第1の変形例)
図18は、第1の変形例に係る振動伝達抑制構造を示す説明図である。かかる図18は、図15の断面図に対応する図であり、図14のI-I断面の模式図に相当する。第1の変形例に係る振動伝達抑制構造では、支持部109の固定部194に接触部105及び振動発生源67を固定するにあたり、接触部105及び振動発生源67が直接的に固定部194に当接しないように構成される。
具体的に、第1の変形例において、支持部109のフレーム接続部191とマスタフレーム110との間には、上記の実施形態の振動伝達抑制構造と同様に、第1の振動減衰部材165aが配置されている。また、支持部109には、上記の実施形態の振動伝達抑制構造と同様に、振動周波数帯域制限部としての弾性部193が設けられている。第1の変形例では、固定ネジ198を用いて固定された振動発生源67と固定部194との間に、第2の振動減衰部材165bが配置されている。さらに、固定ネジ198を用いて固定された接触部105と固定部194とが直接接しないように、接触部105と固定部194との間には隙間が設けられている。
したがって、振動発生源67により生成された振動が、直接的に、又は、接触部105を介して、支持部109に伝達されにくくなって、当該振動が、マスタフレーム110に伝達されることを抑制する効果をさらに高めることができる。これにより、振動発生源67により生成された振動が、マスタフレーム110及び筐体101等を介して力センサ61に伝達されることが抑制され、力センサ61の感度をさらに向上させることができる。
なお、第1の変形例において、接触部105と固定部194との間にも振動減衰部材が配置されていてもよい。また、第1の変形例において、第2の振動減衰部材165bを設ける代わりに、第1の振動減衰部材165aが省略されてもよい。
(3-3-2.第2の変形例)
図19は、第2の変形例に係る振動伝達抑制構造を示す説明図である。かかる図19は、図15の断面図に対応する図であり、図14のI-I断面の模式図に相当する。第2の変形例に係る振動伝達抑制構造では、振動発生源67が、支持部109により上下に挟持される。
具体的に、第2の変形例において、支持部109のフレーム接続部191とマスタフレーム110との間には、上記の実施形態の振動伝達抑制構造と同様に、第1の振動減衰部材165aが配置されている。また、支持部109には、上記の実施形態の振動伝達抑制構造と同様に、振動周波数帯域制限部としての弾性部193が設けられている。第2の変形例では、支持部109の固定部194がU字状に折り返されて、折返部194aが形成されている。振動発生源67は、折返部194a上に載置され、かつ、固定ネジ198を用いて固定部194に固定されている。
このとき、振動発生源67と固定部194との間に、第2の振動減衰部材165bが配置され、振動発生源67と折返部194aとの間に、第3の振動減衰部材165cが配置されている。また、固定ネジ198を用いて固定された接触部105と固定部194とが直接接しないように、接触部105と固定部194との間には隙間が設けられている。
第2の変形例に係る振動伝達抑制構造では、支持部109が振動発生源67を上下に挟持する構成の場合であっても、振動発生源67により生成された振動が、直接的に、又は、接触部105を介して、支持部109に伝達されにくくなる。したがって、当該振動がマスタフレーム110に伝達されることを抑制する効果をさらに高めることができる。これにより、振動発生源67により生成された振動が、マスタフレーム110及び筐体101等を介して力センサ61に伝達されることが抑制され、力センサ61の感度をさらに向上させることができる。
なお、第2の変形例において、接触部105と固定部194との間にも振動減衰部材が配置されていてもよい。また、第2の変形例において、第2の振動減衰部材165b及び第3の振動減衰部材165cを設ける代わりに、第1の振動減衰部材165aが省略されてもよい。
(3-3-3.第3の変形例)
図20及び図21は、第3の変形例に係る振動伝達抑制構造を示す説明図である。かかる図20及び図21は、それぞれ図15の断面図に対応する図であり、図14のI-I断面の模式図に相当する。第3の変形例に係る振動伝達抑制構造では、振動発生源67と固定部194との間に、中間部品199が設けられる。図20に示した例は、第1の変形例に対して第3の変形例を適用した例であり、図21に示した例は、第2の変形例に対して第3の変形例を適用した例である。
具体的に、第3の変形例において、振動発生源67の上部と固定部194の下面との間には中間部品199が設けられている。かかる中間部品199は、振動発生源67及び第2の振動減衰部材165bとともに、固定ネジ198により固定部194に固定される。中間部品199の中央部は、固定部194に設けられた大孔197に挿通されて、接触部105に接する。また、中間部品199は、下部において振動発生源67に接し、振動発生源67により生成された振動を接触部105に伝達する。第2の振動減衰部材165bは、中間部品199と固定部194の下面との間に配置されている。また、接触部105と固定部194との間には隙間が設けられている。
中間部品199から固定部194に対する振動の伝達を抑制する。
第3の変形例に係る振動伝達抑制構造では、振動発生源67の上部と固定部194との間に中間部品199が設けられる場合であっても、振動発生源67により生成された振動が、中間部品199又は接触部105を介して、支持部109に伝達されにくくなる。したがって、当該振動がマスタフレーム110に伝達されることを抑制する効果をさらに高めることができる。これにより、振動発生源67により生成された振動が、マスタフレーム110及び筐体101等を介して力センサ61に伝達されることが抑制され、力センサ61の感度をさらに向上させることができる。
なお、第3の変形例において、接触部105と固定部194との間にも振動減衰部材が配置されていてもよい。また、第3の変形例において、第2の振動減衰部材165b及び第3の振動減衰部材165cを設ける代わりに、第1の振動減衰部材165aが省略されてもよい。
(3-3-4.第4の変形例)
図22は、第4の変形例に係る振動伝達抑制構造を示す説明図である。かかる図22は、図15の断面図に対応する図であり、図14のI-I断面の模式図に相当する。第4の変形例に係る振動伝達抑制構造では、支持部109の固定部194bの上面に振動発生源67及び接触部105が固定される。
具体的に、第4の変形例において、支持部109のフレーム接続部191とマスタフレーム110との間には、上記の実施形態の振動伝達抑制構造と同様に、第1の振動減衰部材165aが配置されている。また、支持部109には、上記の実施形態の振動伝達抑制構造と同様に、振動周波数帯域制限部としての弾性部193が設けられている。第4の変形例では、振動発生源67と接触部105とが一体となって構成されている。一体とされた振動発生源67及び接触部105は、支持部109の固定部194b上に取り付けられている。振動発生源67と固定部194bとの固定方法は特に限定されない。振動発生源67が固定部194bの上面に取り付けられる分、固定部194bの位置は、上記実施形態に係る振動伝達抑制構造の場合に比べて低くなっている。図22に示した例では、振動周波数帯域制限部としての弾性部193が、U字状ではなくS字状を有することにより、固定部194bの位置が下方にずらされている。
振動発生源67と固定部194bとの間には、第2の振動減衰部材165bが配置されている。また、接触部105についても、支持部109に直接接しないように隙間が設けられている。したがって、振動発生源67により生成された振動が、直接的に、又は、接触部105を介して、支持部109に伝達されにくくなって、当該振動が、マスタフレーム110に伝達されることを抑制する効果をさらに高めることができる。これにより、振動発生源67により生成された振動が、マスタフレーム110及び筐体101等を介して力センサ61に伝達されることが抑制され、力センサ61の感度をさらに向上させることができる。
なお、第4の変形例において、第2の振動減衰部材165bを設ける代わりに、第1の振動減衰部材165aが省略されてもよい。
(3-3-5.第5の変形例)
図23は、第5の変形例に係る振動伝達抑制構造を示す説明図である。かかる図23は、図15の断面図に対応する図であり、図14のI-I断面の模式図に相当する。第5の変形例に係る振動伝達抑制構造では、振動周波数帯域制限部の構成が上記の実施形態に係る振動伝達抑制構造の場合と異なっている。
具体的に、第5の変形例において、支持部109のフレーム接続部191とマスタフレーム110との間には、上記の実施形態の振動伝達抑制構造と同様に、第1の振動減衰部材165aが配置されている。また、第5の変形例において、振動発生源67と接触部105とは一体となって構成され、マスタフレーム110に片持ち支持された支持部109の固定部194c上に取り付けられている。振動発生源67と固定部194cとの間には、第2の振動減衰部材165bが配置されている。
第5の変形例において、支持部109のフレーム接続部191から連設された固定部194cの基端側には、板厚が薄くされた薄肉部196が設けられている。薄肉部196の剛性は、他の部分に比べて小さいため、薄肉部196は弾性を有する。かかる薄肉部196は、振動発生源67からマスタフレーム110側に伝達される振動の周波数帯域を制限する振動周波数帯域制限部として機能する。かかる薄肉部196は、適宜の弾性定数を有するように構成され、所定の周波数を超える振動の伝達を制限するローパスフィルタとしての機能を実現する。したがって、力センサ61にとって必要なダイナミックレンジに合わせて選択的に振動帯域を調整することが可能になる。
例えば、薄肉部196の弾性定数は、薄肉部196の構成材料のヤング率、あるいは、薄肉部196の厚さ、大きさ、配置位置又は形状のうちの少なくとも1つを調節することによって、所望の値に設定することができる。かかる薄肉部196によっても、マスタフレーム110及び筐体101等を介して、力センサ61に高い周波数の振動が伝達されて、スレーブ装置の駆動制御及び術者への力覚提示の精度が低下することを抑制することができる。これにより、振動発生源67により生成された振動が、力センサ61への振動ノイズとして伝達されることが抑制され、力センサ61の感度をさらに向上させることができる。
なお、第5の変形例において、第2の振動減衰部材165bを設ける代わりに、第1の振動減衰部材165aが省略されてもよい。
(3-3-6.第6の変形例)
図24は、第6の変形例に係る振動伝達抑制構造を示す説明図である。かかる図24は、図15の断面図に対応する図であり、図14のI-I断面の模式図に相当する。第6の変形例に係る振動伝達抑制構造では、振動減衰部材の取り付け方が上記の実施形態に係る振動伝達抑制構造の場合と異なっている。図24に示した例は、第5の変形例に対して第6の変形例を適用した例である。
具体的に、上記の実施形態及び各変形例では、振動減衰部材は、フレーム接続部191とマスタフレーム110との間、あるいは、振動発生源67と固定部194との間に配置されたシート状の部材であったのに対して、第6の変形例では、振動減衰部材165dは、支持部109のフレーム接続部191と固定部194dとを接続する部材として構成される。つまり、第6の変形例に係る振動伝達抑制構造では、支持部109は、例えばステンレス鋼により形成されるフレーム接続部191側の部分及び固定部194d側の部分が、振動減衰部材165dを介して連結されて構成される。
固定部194d上には、例えば、接触部105と一体にされた振動発生源67が直接取り付けられている。また、固定部194dのうちの基端側には、振動周波数帯域制限部としての薄肉部196が設けられている。振動減衰部材165dは、例えば、H字状の断面を有して、それぞれの端部がフレーム接続部191側の部分及び固定部194d側の部分に固定されている。第6の変形例に係る振動減衰部材165dについても、例えば、炭素繊維強化樹脂、ゴム、発泡性スポンジ、発泡性合成樹脂、又はゲルの少なくとも1つにより形成されてよい。
振動減衰部材165dは、振動発生源67により生成された振動を減衰して、マスタフレーム110に伝達されにくくする。また、薄肉部196は、振動発生源67からマスタフレーム110側に伝達される振動の周波数帯域を制限する。これにより、振動発生源67により生成された振動が、力センサ61への振動ノイズとして伝達されることが抑制され、力センサ61の感度をさらに向上させることができる。
なお、第6の変形例において、振動減衰部材165d以外にも、支持部109のフレーム接続部191とマスタフレーム110との間、あるいは、固定部194dと振動発生源67との間の少なくとも一方に、振動減衰部材が設けられてもよい。
(3-3-7.第7の変形例)
図25は、第7の変形例に係る振動伝達抑制構造を示す説明図である。かかる図25は、図15の断面図に対応する図であり、図14のI-I断面の模式図に相当する。第7の変形例に係る振動伝達抑制構造は、コイルばねを用いて振動周波数帯域制限部を構成した例である。
具体的に、第7の変形例において、支持部109は、フレーム接続部191と固定部194eとを有する。フレーム接続部191はマスタフレーム110に装着され、固定部194eはマスタフレーム110から離れる方向へと延在している。支持部109は、マスタフレーム110に片持ち支持されている。図25に示した例では、固定部194e上に、接触部105が一体とされた振動発生源67が取り付けられている。第5の変形例において、振動発生源67と固定部194eとの間には、振動減衰部材165eとコイルばね189とが配置されている。図25に示した例では、固定部194e上で2本のコイルばね189が振動発生源67を支持し、当該2本のコイルばね189の周りを囲むようにして振動減衰部材165eが配置されている。
振動発生源67により生成された振動は、振動減衰部材165eにより減衰されて固定部194eに伝達され得る。また、振動発生源67と固定部194eとの間に設けられたコイルばね189は、振動周波数帯域制限部として機能する。かかるコイルばね189は、適宜の弾性定数を有するように構成され、所定の周波数を超える振動の伝達を制限するローパスフィルタとしての機能を実現する。したがって、力センサ61にとって必要なダイナミックレンジに合わせて選択的に振動帯域を調整することが可能になる。これにより、振動発生源67により生成された振動が、力センサ61への振動ノイズとして伝達されることが抑制され、力センサ61の感度をさらに向上させることができる。
なお、第7の変形例において、コイルばね189の配置位置や形態は上記の例に限定されない。振動周波数帯域制限部は、コイルばね189以外のばね構造によって構成されてもよい。また、振動減衰部材165eについても、配置位置や形態は上記の例に限定されない。さらに、第7の変形例において、振動減衰部材165e以外にも、支持部109のフレーム接続部191とマスタフレーム110との間に、振動減衰部材が設けられてもよい。
<4.まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る力覚提示装置としてのマスタ装置60は、力センサ61と振動発生源67との間に介在する振動減衰部材165を有する。このため、振動発生源67により生成された振動は減衰されて力センサ61側に伝達される。したがって、力センサ61の検出対象である、術者によって操作部100に入力される力ではない振動発生源67による振動ノイズが力センサ61に伝達されることを抑制することができる。
また、本実施形態に係るマスタ装置60は、力センサ61と振動発生源67との間に介在する振動周波数帯域制限部を有する。このため、所定の周波数帯域以外の周波数の振動が振動発生源67から力センサ61側に伝達されることが抑制される。したがって、力センサ61のダイナミックレンジに対応する周波数帯域以外の振動が振動発生源67から力センサ61に伝達されることを抑制することができる。
このようにして、本実施形態に係るマスタ装置60は、振動発生源67により生成された振動が、力センサ61への振動ノイズとして伝達されることが抑制され、力センサ61の感度を向上させることができる。したがって、触覚提示機能を兼ね備えた力覚提示装置において、術者への力覚提示を精度よく行うことができる。
また、本実施形態に係るマスタ装置60は、力センサ61の周波数特性や、振動発生源67の周波数特性に応じて、振動減衰部材165及び振動周波数帯域制限部の硬度や剛性、ヤング率、弾性定数の少なくとも1つを調節することにより、触覚提示のための振動の強度と、力センサ61への振動ノイズの低減度合いとのバランスを調節することができる。したがって、触覚提示機能を兼ね備えた力覚提示装置において、術者への触覚提示及び力覚提示をバランスよく行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、上記実施形態及び上記各変形例を適宜組み合わせたものも、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、振動発生源67により生成された振動が、振動発生源67に接する接触部105を介して術者の指に伝達されるように構成されていたが、本開示は係る例に限定されない。例えば、接触部105が省略され、振動発生源67に術者の指が直接接触するように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、振動周波数帯域制限部が、所定の弾性定数を有する部材を用いて実現されていたが、本開示は係る例に限定されない。例えば、第1の振動伝達部70が振動発生源67の駆動信号を生成する際に、あらかじめ、信号処理によって駆動信号を整形することで、力センサ61に伝達される振動の周波数帯域を制限してもよい。
また、上記実施形態では、筆記用のペン型の操作部100を有する把持力覚提示装置を例に採って説明したが、本開示はかかる例に限定されない。例えば、力覚提示装置は、ハサミ型の把持力覚提示装置としてもよい。また、力覚提示装置は、医療ロボットシステムに適用可能な装置に限られず、産業用製品や娯楽用製品等の種々の装置に適用されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)ユーザによって操作される操作部に入力される力を検出する力センサと、
前記ユーザに触覚を提示するための振動発生源と、
前記力センサと前記振動発生源との間に介在する振動減衰部材と、
を備えた、力覚提示装置。
(2)前記操作部は、前記ユーザの一部に接触する接触部を有し、
前記振動発生源は、前記接触部の近傍に設けられ、
前記振動減衰部材は、前記接触部の近傍において、前記力センサと前記振動発生源との間に介在する、前記(1)に記載の力覚提示装置。
(3)前記操作部は、前記ユーザにより入力される力を受けて変位する可動部を含む把持デバイスであって、前記可動部に前記ユーザの指に接触する前記接触部を有し、
前記振動減衰部材は、前記可動部に設けられる、前記(2)に記載の力覚提示装置。
(4)前記操作部はフレーム部を有し、前記接触部は前記フレーム部に片持ち支持された支持部に設けられ、
前記振動減衰部材は、前記フレーム部と前記支持部との間に介在する、前記(2)又は(3)に記載の力覚提示装置。
(5)前記振動発生源が発生する振動は、前記振動減衰部材を介することなく前記接触部に対して伝達される、前記(2)~(4)のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
(6)前記振動減衰部材は、炭素繊維強化樹脂、ゴム、発泡性スポンジ、発泡性合成樹脂、又は、ゲルの少なくとも1つにより形成される、前記(1)~(5)のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
(7)前記力センサと前記振動発生源との間に介在する振動周波数帯域制限部をさらに備える、前記(1)~(6)のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
(8)前記振動周波数帯域制限部は、所定の周波数未満の帯域の振動を前記力センサ側に伝達する、前記(7)に記載の力覚提示装置。
(9)前記振動周波数帯域制限部は、前記振動発生源側から前記力センサに伝達させる振動周波数の帯域に応じた剛性を有する、前記(7)又は(8)に記載の力覚提示装置。
(10)前記振動周波数帯域制限部は、ばね構造又はヒンジ構造を有する、前記(7)~(9)のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
(11)前記操作部は、前記ユーザの一部に接触する接触部を有し、
前記振動発生源は、前記接触部の近傍に設けられ、
前記振動周波数帯域制限部は、前記接触部の近傍において、前記力センサと前記振動発生源との間に介在する、前記(7)~(10)のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
(12)前記操作部は、前記ユーザにより入力される力を受けて変位する可動部を含む把持デバイスであって、前記可動部に前記ユーザの指に接触する前記接触部を有し、
前記振動周波数帯域制限部は、前記可動部に設けられる、前記(11)に記載の力覚提示装置。
(13)前記操作部はフレーム部を有し、前記接触部は前記フレーム部に片持ち支持された支持部に設けられ、
前記振動周波数帯域制限部は、片持ち支持構造に設けられた弾性構造からなる、前記(11)又は(12)に記載の力覚提示装置。
(14)前記力覚提示装置は、マスタスレーブ装置のマスタ側デバイスである、前記(1)~(13)のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
(15)前記力覚提示装置は、医療用の術具の遠隔操作を行う入力装置である、前記(14)に記載の力覚提示装置
1 医療ロボットシステム
60 マスタ装置(力覚提示装置)
61 力センサ
65 モータ
67 振動発生源
79 制御装置
100 操作部
105 接触部
109 支持部
110 マスタフレーム
165 振動減衰部材
191 フレーム接続部
193 弾性部(振動周波数帯域制限部)
194 固定部

Claims (13)

  1. ユーザによる操作を受け付け可能な操作部に対して入力される力を検出する力センサと、
    前記ユーザに触覚を提示するための振動発生源と、
    前記力センサと前記振動発生源との間に介在する振動減衰部材と、
    を備え
    前記操作部は、フレーム部と前記ユーザの一部に接触する接触部とを有し、前記接触部は前記フレーム部に片持ち支持された支持部に設けられ、
    前記振動発生源は、前記接触部の近傍に設けられ、
    前記振動減衰部材は、前記接触部の近傍において、前記力センサと前記振動発生源との間に介在し、前記フレーム部と前記支持部との間に介在する、力覚提示装置。
  2. 前記操作部は、前記ユーザにより入力される力を受けて変位する可動部を含む把持インタフェースであって、前記可動部に前記ユーザの指に接触する前記接触部を有し、
    前記振動減衰部材は、前記可動部に設けられる、請求項に記載の力覚提示装置。
  3. 前記振動発生源が発生する振動は、前記振動減衰部材を介することなく前記接触部に対して伝達される、請求項1又は2に記載の力覚提示装置。
  4. 前記振動減衰部材は、炭素繊維強化樹脂、ゴム、発泡性スポンジ、発泡性合成樹脂、又は、ゲルの少なくとも1つにより形成される、請求項1~のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
  5. 前記力センサと前記振動発生源との間に介在する振動周波数帯域制限部をさらに備える、請求項1~のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
  6. 前記振動周波数帯域制限部は、所定の周波数未満の帯域の振動を前記力センサ側に伝達する、請求項に記載の力覚提示装置。
  7. 前記振動周波数帯域制限部は、前記振動発生源側から前記力センサに伝達させる振動周波数の帯域に応じた剛性を有する、請求項又はに記載の力覚提示装置。
  8. 前記振動周波数帯域制限部は、弾性構造又はばね構造を有する、請求項のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
  9. 前記操作部は、前記ユーザの一部に接触する接触部を有し、
    前記振動発生源は、前記接触部の近傍に設けられ、
    前記振動周波数帯域制限部は、前記接触部の近傍において、前記力センサと前記振動発生源との間に介在する、請求項のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
  10. 前記操作部は、前記ユーザにより入力される力を受けて変位する可動部を含む把持インタフェースであって、前記可動部に前記ユーザの指に接触する前記接触部を有し、
    前記振動周波数帯域制限部は、前記可動部に設けられる、請求項に記載の力覚提示装置。
  11. 前記操作部はフレーム部を有し、前記接触部は前記フレーム部に片持ち支持された支持部に設けられ、
    前記振動周波数帯域制限部は、片持ち支持構造に設けられた弾性構造からなる、請求項又は10に記載の力覚提示装置。
  12. 前記力覚提示装置は、マスタスレーブ装置のマスタ側装置である、請求項1~11のいずれか1項に記載の力覚提示装置。
  13. 前記力覚提示装置は、医療用の術具の遠隔操作を行う入力装置である、請求項12に記載の力覚提示装置。
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