JP6994830B2 - 流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、流体機械に関するものであり、特に流体機械の運転時に、非接触で回転体の温度または位置を測定することに関する。
流体と機械との間でエネルギー変換を行う装置である流体機械においては、回転体の温度は、流体機械の信頼性や、流体に対する耐久性向上のために重要な情報である。回転体が、回転体の材料の許容温度を超えて高温になると、回転体の強度が低下する。回転体の強度が低下すると、回転体に作用する遠心力により回転体が破壊することがある。また、回転体の温度により、流体に対する耐久性(例えば、耐腐食性)が異なる。回転体の温度により、流体から機械に析出する生成物の析出速度に違いがあり、回転体の温度に応じて、流体機械の交換時期を変更する必要があることもある。回転体の温度が一定温度以上であれば、析出する生成物の量を減らすことができ、流体機械の寿命が延びることがある。一方、流体の種類によっては、回転体の温度が低いほうが好ましいこともある。このために、回転体の温度を測定して、温度を表示したり、回転体の回転を制御することが好ましい。
回転体の温度の変化に伴いインダクタンスが変化することを利用した磁気センサによる温度測定が従来より、公知である。しかし、磁気センサについては、磁気センサの測定値が回転体の温度のみならず、回転体と磁気センサとの間の距離によっても変動する。距離の変動を考慮しない場合、磁気センサの計測信号には回転体の位置変動によって、距離が変化して測定誤差が生じる。特開2015-129521号では、回転体の位置が変動すると、測定回路の回路特性を調整する。
しかし、特開2015-129521号では、流体機械の製造段階で、測定回路の回路特性を調整している。流体機械の運転時に、回転体の位置変動が生じる場合については考慮されていない。
特開2015-129521号
本発明の一形態は、このような問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、流体機械の運転時に、回転体の位置変動が生じる場合を考慮して回転体の温度測定が可能な流体機械を提供することである。
上記課題を解決するために、第1の形態では、第1の材料を有して第1の磁場を生成可能な第1の測定領域と、前記第1の材料とは異なる第2の材料を有して前記第1の磁場とは異なる第2の磁場を生成可能な第2の測定領域とを有する回転体と、前記第1の測定領域および前記第2の測定領域と対向可能な位置に配置され、前記第1の磁場および前記第2の磁場を生成可能であり、かつ検知可能な渦電流センサを有する本体と、前記第1の磁場および前記第2の磁場を前記センサが検知して出力した第1の測定信号および第2の測定信号を処理する処理部とを有し、前記第1の磁場および前記第2の磁場が、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であることにより、前記第1
の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であり、前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離に依存して変化可能であり、前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の両方に基づいて、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知する流体機械という構成を採っている。
本実施形態では、処理部は、第1の測定信号および第2の測定信号の両方に基づいて、第1の測定領域及び第2の測定領域の温度、および、第1の測定領域及び第2の測定領域とセンサとの距離を検知する。処理部は、第1の測定信号および第2の測定信号という2つの測定信号を用いているため、温度と、温度が変化した時の距離という2つの量を検知することができる。処理部は、2つの未知数(温度と距離)を求めるために、2つの未知数に関する2つの測定信号(第1の測定信号および第2の測定信号)を利用している。別の表現をすると、処理部は、2つの未知数(温度と距離)を求めるために、2つの未知数に関する2つの方程式(第1の測定信号および第2の測定信号)を利用している。処理部は、流体機械の運転時に、回転体の温度変化等に応じて、回転体の位置変動が生じる場合について、回転体の温度を検知することができる。
なお、第1の測定領域及び第2の測定領域とセンサとの距離は、回転体の形状によっては、回転体が1回転する間に変化することがある。そのような場合における測定対象とする距離は、種々の選択が可能である。例えば、回転体の回転位置を検出して、所定の回転位置における距離を求めることができる。または、回転体が1回転する間において、第1の測定信号および第2の測定信号が最大値又は最小値になる位置が特定の位置である場合、最大値又は最小値のみを利用することにより、最大値又は最小値になる位置での第1の測定領域及び第2の測定領域とセンサとの距離を検知することができる。第1の測定信号および第2の測定信号の大きさは、第1の測定領域及び第2の測定領域の材料や、第1の測定領域及び第2の測定領域とセンサとの距離等に依存する。
第2の形態では、前記第1の測定領域の線膨張率と、前記第2の測定領域の線膨張率は実質的に同じ大きさであるという構成を採っている。線膨張が実質的に同じであることにより、異なる材質である第1の測定領域と第2の測定領域の表面が、センサから見たときに、同一の距離、すなわち、同一平面上にある。従って、線膨張係数に若干の違いがあっても、第1の測定領域にある測定対象であるターゲット部材と第2の測定領域にある測定対象であるターゲット部材の厚さが薄ければ、膨張する長さは短くなるため、実質的に問題はない。
第1の測定領域と第2の測定領域の表面間の線膨張による段差がどこまで許容できるか、すなわち、第1の測定領域の線膨張率と第2の測定領域の線膨張率は実質的に同じ大きさであると判断する基準は、以下のとおりである。例えば、ドライ真空ポンプのある種のタイプでは、段差は、第1の測定領域及び第2の測定領域とセンサとの距離(すなわち、クリアランス)の測定精度である0.01mm未満であることが望ましい。流体機械一般において、線膨張による段差は、管理している隙間の測定精度以下であることが望ましい。
第3の形態では、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域が温度変化した後の前記第1の磁場と前記第2の磁場の強度の差は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域が前記温度変化をする前の前記第1の磁場と前記第2の磁場の強度の差より大きいという構成を採っている。
第4の形態では、前記第1の測定領域および前記第2の測定領域に隣接する領域は、前記センサに対向可能であり、前記センサに対向する前記第1の測定領域および前記第2の
測定領域の面と、前記センサに対向する前記隣接する領域の面との間に段差が無いという構成を採っている。
第5の形態では、前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の各々から、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の各々に対応する、インピーダンス信号及びレジスタンス信号のうちのいずれかの信号を生成し、前記生成された信号から、前記少なくとも1つの領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域のうちの少なくとも1つの領域と前記センサとの距離を検知するという構成を採っている。
第6の形態では、前記センサは、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と対向しないときに、第3の測定信号を出力し、前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号を前記第3の測定信号により補正するという構成を採っている。
第7の形態では、磁場を生成可能な領域を有する回転体と、前記領域と対向可能な位置に配置されたセンサを有する本体と、前記領域が生成可能な磁場を前記センサが検知して出力した測定信号を処理する処理部とを有し、前記測定信号は、前記領域の温度に依存して変化可能であり、前記処理部は、前記測定信号に基づいて、前記領域の温度に依存して変化するインピーダンス信号及びレジスタンス信号のうちの少なくとも1つの信号を生成し、前記少なくとも1つの信号から、前記領域の温度を検知することを特徴とする流体機械という構成を採っている。
第8の形態では、第1の材料を有して第1の磁場を生成可能な第1の測定領域と、前記第1の材料とは異なる第2の材料を有して前記第1の磁場とは異なる第2の磁場を生成可能な第2の測定領域とを有し、前記第1の材料及び前記第2の材料は、磁性体である、回転体と、前記第1の測定領域および前記第2の測定領域と対向可能な位置に配置され、前記第1の磁場および前記第2の磁場を検知可能なセンサを有する本体と、前記第1の磁場および前記第2の磁場を前記センサが検知して出力した第1の測定信号および第2の測定信号を処理する処理部とを有し、前記第1の磁場および前記第2の磁場が、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であることにより、前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であり、前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離に依存して変化可能であり、前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の両方に基づいて、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知することを特徴とする流体機械という構成を採っている。
図1は、本発明の一実施形態の真空ポンプ20の全体図である。 図2は、2つあるロータ24のうちの1つのロータ24のみを示す。 図3は、温度とセンサの出力の関係を、複数の異なるギャップg1, g2, g3, g4 ・・・・・gxについて表示したものである。 図4は、温度とセンサの出力の関係を、複数の異なるギャップg1, g2, g3, g4 ・・・・・gxについて表示したものである。 図5は、図3と同じグラフに、インピーダンスの絶対値Va1を水平線46として表示したものである。 図6は、図4と同じグラフに、インピーダンスの絶対値Vb1を水平線50として表示したものである。 図7は、温度481,482,483,484と、これらの温度に対応するギャップg1, g2, g3, g4を示す図である。 図8は、温度521,522,523,524と、これらの温度に対応するギャップg1, g2, g3, g4を示す図である。 図9は、曲線54と曲線56を、横軸を温度、縦軸をギャップとして1つの図に表示した図である。 図10は、センサ36の等価回路を説明する図である。 図11は、インピダンスZinの抵抗成分と温度との関係を示す。 図12は、インピダンスZinのインダクタンス成分と温度との関係を示す。 図13は、熱電対で直接計測したロータ30の材料の温度曲線76と、非接触で計測したセンサ36の信号の近似式から推定した温度曲線とを示す図である。 図14は、ロータ24の位置変動による測定誤差を回避する方法を説明する図である。 図15は、ロータ24の位置変動による測定誤差を回避する方法を説明する図である。 図16は、センサ36の構造を示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同一または相当する部材には同一符号を付して重複した説明を省略する。本発明の一実施形態の流体機械は、ドライポンプである。ドライポンプは、油や液体を真空室内に使用しない真空ポンプである。 半導体製造業などの分野では、製品の歩留まり改善、メンテナンス性の改善のため、ドライポンプが使用されている。本発明の一実施形態の流体機械は、ドライポンプの中の代表的なポンプであるルーツ型の真空ポンプである。なお、本発明は、ロータの端面に平らな面があり、端面に、ロータの材料とは異なる別材料を付加できれば、その他の形式のロータにも適用可能である。
ルーツ型の真空ポンプ20を図1,2に示す。図1は、真空ポンプ20のケーシング22の一部を除去して真空ポンプ20の内部が見えるようにした真空ポンプ20の全体図である。ルーツ型の真空ポンプ20では、ケーシング22と呼ばれる箱の中に、ロータ24(回転体)が2つ入っている。図2は、2つあるロータ24のうちの1つのロータ24のみを示す。図2(b)は、図2(a)のロータ24を矢印Aの方向に見た図である。2つのロータ24は、互いに反対方向に同じ周期で回転している。ロータ24同士、またロータ24とケーシング22は接触することがなく、わずかな隙間を保ちながら回転して気体を圧縮しながら移送する。ロータ24は多段構造であり、図2の場合、真空ポンプ20の回転軸26の方向に6段構造である。各段は、三つ葉の形状をしている。大気圧より低い低圧の流体を、1段目であるロータ28の位置にある吸引口(図示しない)から吸引する。6段階で大気圧まで圧縮し、6段目であるロータ30の位置にある排出口(図示しない)から大気中に排気することができる。なお、本図のルーツ型の真空ポンプ20は、三つ葉の形状をしているが、ルーツ型の真空ポンプには、2葉のポンプや、3葉以上のポンプもある。本発明は、葉の数に制限されるものではなく、2葉のポンプや、3葉以上のポンプにも本発明を適用することができる。
本実施形態では、ロータ30は、第1の磁場を生成可能な第1の測定領域32と、第1の磁場とは異なる第2の磁場を生成可能な第2の測定領域34とを有する。第2の測定領域34は、ロータ30(すなわち、ロータ24全体)と同一の材料である。第1の測定領域32は、温度測定のために設けられた、ロータ30の材料とは異なる材料からなる領域である。第1の測定領域32は、ロータ30の3葉のうちの1つに設けられ、ディスク形状である。第1の測定領域32は、ロータ30の3葉のうちの、第2の測定領域34が設けられた葉とは異なる葉に設けられる。
第2の測定領域34は、ロータ30の一部であり、ロータ30の他の部分と識別可能な特別な形状を有するものではない。第2の測定領域34として示す円は、ロータ30が回転中に、当該円の中心とセンサ36の検知領域の中心とが一致した時の、センサ36の検知領域の外径を示す。すなわち、当該円は、センサ36の検知領域の大きさを示す。第1の測定領域32と第2の測定領域34の識別は、例えば、ロータ30の回転位置を検知する回転位置検知手段を利用することができる。または、センサ36の出力は、第1の測定領域32と第2の測定領域34において、異なるピーク値を示す。異なるピーク値を検知することにより、第1の測定領域32と第2の測定領域34を識別できる。
本体の一部であるケーシング22は、センサ36を有する。センサ36は、第1の測定領域32および第2の測定領域34と対向可能な位置に配置される。センサ36は、第1の磁場および第2の磁場を検知可能である。真空ポンプ20は、処理部38を有し、処理部38は、第1の磁場および第2の磁場をセンサ36が検知して出力した第1の測定信号および第2の測定信号を処理する。なお、本体は、ケーシング22と、吸気側サイドカバー128と、排気側サイドカバー130とを含む。吸気側サイドカバー128と排気側サイドカバー130は、ケーシング22とは別箇独立の部品であり、ケーシング22に、ねじ留めされている。
第1の磁場および第2の磁場が、第1の測定領域32及び第2の測定領域34の温度に依存して変化可能であることにより、第1の測定信号および第2の測定信号は、第1の測定領域32及び第2の測定領域34の温度に依存して変化可能である。第1の磁場および第2の磁場が、第1の測定領域32及び第2の測定領域34の温度に依存して変化可能である理由は、第1の測定領域32及び第2の測定領域34は、金属であり、温度に応じて金属の抵抗および透磁率が変わるからである。第1の測定領域及び第2の測定領域の抵抗又は透磁率の変化に伴って、第1の磁場および第2の磁場が変化する。センサ36により、第1の磁場および第2の磁場の変化を検知する。
第1の測定信号および第2の測定信号は、第1の測定領域32及び第2の測定領域34とセンサ36との距離に依存して変化可能である。処理部38は、第1の測定信号および第2の測定信号の両方に基づいて、第1の測定領域32及び第2の測定領域34の温度、および、第1の測定領域32及び第2の測定領域34とセンサ36との距離を検知する。本実施形態では、第1の測定領域32の温度は、第2の測定領域34の温度とほぼ等しいと考えられる。
本実施形態では、第1の測定領域32は第1の材料を有し、第2の測定領域34は、第1の材料とは異なる第2の材料を有する。第1の測定領域32は、ディスク形状である。第1の測定領域32は、ディスクを埋め込む、焼嵌めする、接着または溶接することにより、ロータ30内に形成される。第1の測定領域32の、センサ36から見た表面形状は、円形に限られず、他の形状、例えば、4角形等の多角形、楕円形等が可能である。第1の測定領域32は、コーティングや溶射によって形成してもよい。全体の形状としては、シリンダ形、円錐、角柱、円錐台、角錐台等でもよい。
第1の材料は、例えば、ステンレス(SUS)、チタン、ニッケル等である。第2の材料は、ロータ24の材料であり、例えば、ニレジスト鋳鉄、ダクタイル鋳鉄(FCD)等である。図2において、第1の測定領域32がセンサ36と対向した時の第1の測定領域32とセンサ36との距離は、第2の測定領域34がセンサ36と対向した時の第2の測定領域34とセンサ36との距離と同じである。すなわち、第1の測定領域32の表面と、第1の測定領域32に隣接するロータ30の表面との間に段差は無い。
センサ36は、渦電流センサであり、第1の磁場及び第2の磁場は、渦電流センサが第
1の測定領域32および第2の測定領域34に生成する渦電流により生成される。センサ36が渦電流センサである場合のセンサ36による温度測定の原理は、以下のとおりである。
(1)センサ36の励磁コイルに交流電流源により交流電流を印加する。
(2)交流電流により、センサ36の周囲に交流磁場が発生する。
(3)第1の測定領域32および第2の測定領域34がセンサ36と対向する位置に来たときに、第1の測定領域32および第2の測定領域34に渦電流が生じる。
(4)渦電流によって、第1の測定領域32および第2の測定領域34及びその周囲に磁場が発生する。
(5)発生した磁場をセンサ36の検出コイルで検出する。
(6)第1の測定領域32および第2の測定領域34及びその周囲に発生する磁場は、第1の測定領域32および第2の測定領域34の温度により変化する。磁場の変化をセンサ36は検知する。
(7)処理部38は、磁場の変化から、後述するように温度の変化を求める。
なお、第1の測定領域32の線膨張率と、第2の測定領域34の線膨張率は実質的に同じ大きさであることが好ましい。また、第1の測定領域32及び第2の測定領域34が温度変化した後の第1の磁場と第2の磁場の強度の差は、第1の測定領域32及び第2の測定領域34が温度変化をする前の第1の磁場と第2の磁場の強度の差より大きいことが好ましい。
本実施形態では、処理部38は、第1の測定信号および第2の測定信号の各々から、第1の測定信号および第2の測定信号の各々に対応する、インピーダンス信号を生成する。生成された信号から、第1の測定領域32および第2の測定領域34の温度、および、第1の測定領域及び第2の測定領域とセンサ36との距離を検知する。なお、処理部38は、第1の測定信号および第2の測定信号の各々から、第1の測定信号および第2の測定信号の各々に対応する、レジスタンス信号を生成してもよい。
本実施形態では、センサ36は、第1の測定領域32及び第2の測定領域34と対向しないときに、すなわち、センサ36が、ロータ30の3つの葉の間の領域40に対向するとき、第3の測定信号を出力する。処理部38は、第1の測定信号および第2の測定信号を第3の測定信号により補正する。補正は、例えば、第3の測定信号を第1の測定信号および第2の測定信号に、加算するもしくは減算する等の処理である。このような補正を行う目的は、センサ36自体の温度変化による第1の測定信号および第2の測定信号への影響を無くすためである。第1の測定領域32及び第2の測定領域34がセンサ36の検出範囲にいないときに、第3の測定信号を得て、第1の測定信号および第2の測定信号の校正のためのデータを取得する
次に、処理部38が、2の測定領域34の温度、および、第1の測定領域及び第2の測定領域とセンサ36との距離を検知する方法の1実施例の詳細について説明する。
ロータ30を含むロータ24の温度は、ポンプの信頼性向上等のために重要な情報であり、運転時のロータ24の温度をリアルタイムで測定したいという要求がある。運転時のロータ24の温度がわかれば、真空ポンプ20の開発段階へのフィードバックが可能となり、また、真空ポンプ20の運転条件の適正化が可能となるからである。以下では、ロータ30を例に説明するが、ロータ30以外のロータ24の他の部分でも同様にして検知が行われる。ロータ30の端面の温度を、図2に示すように、渦電流センサであるセンサ36により測定する。センサ36の信号は、ロータ30の温度だけでなく、ロータ30とセンサ36との間の距離であるギャップgによっても変化する。ギャップgを以下では、クリアランスgと呼ぶこともある。
ロータ30の材料とは、抵抗値が異なる金属をロータ30に埋め込んで、第1の測定領域32を形成する。温度が同一、距離が同一のときに、2種類の材料(すなわち第1の測定領域32と第2の測定領域34)の渦電流を測定することにより、温度とギャップの両方を推定する。これは、例えば、2元1次方程式を解くことに類似する。未知数は、2個、すなわち、ロータ30の温度(Tr)と、ギャップ(g)である。測定値は、2個、すなわち、ロータ30(第2の測定領域34)から得られたインピーダンンスの絶対値(Va)と、埋込み金属(第1の測定領域32)から得られたインピーダンンスの絶対値(Vb)である。これらの4個の量の間には、以下の関係式が成立する。
Va=Fa(Tr、g)、すなわちVaは、Trとgの関数Faである。
Vb=Fb(Tr、g)、すなわちVbは、Tとgの関数Fbである。
Va=Fa(Tr、g)およびVb=Fb(Tr、g)から(Tr、g)を求める。
なお、ロータ30の温度は、例えば、常温~250℃の範囲であり、ケーシング22の温度は、例えば、常温~200℃であり、ロータ30の温度測定の精度は±数℃~10℃であることが好ましい。
ロータ30の温度推定方法は以下のとおりである。第1の測定領域32の材料に関して、その温度とセンサの出力の関係を、複数の異なるギャップg1, g2, g3, g4 ・・・・・gxについて、事前に、サンプル片を用いて測定をして、図4に示すグラフを作成しておく。第2の測定領域34の材料に関しても、その温度とセンサの出力の関係を、複数の異なるギャップg1, g2, g3, g4 ・・・・・gxについて、事前に、サンプル片を用いて測定をして、図3に示すグラフを作成しておく。図3、4において、ギャップの大きさは、g1, g2, g3, g4 ・・・・・gxの順に大きくなる。すなわち、g1<g2<g3<g4<・・・・・<gxである。
図3,4の横軸は温度、縦軸は、インピーダンスの絶対値である。図3における曲線421,422,423,424,42xは、それぞれ、ギャップgがg1, g2, g3, g4 ・・・・・gxの大きさであるときの温度とインピーダンスの絶対値との関係を示す。図4における曲線441,442,443,444,44xは、それぞれ、ギャップgがg1, g2, g3, g4 ・・・・・gxの大きさであるときの温度とインピーダンスの絶対値との関係を示す。曲線421,422,423,424,42x及び曲線441,442,443,444,44xの求め方については後述する。
また、センサが、材料と対向していないときのセンサのいくつかの温度におけるインピーダンスの絶対値(V0)も事前に測定をしておく。このデータは、実際のポンプ20における測定時に、センサ36が領域40に対向しているときのインピーダンスの絶対値を求めて、図3,4に示すデータを測定した時のセンサ36の温度と、実際のポンプ20における測定時のセンサ36の温度の違いによる影響を補正するためである。
次に、ポンプ20の運転時に、第2の測定領域34に関して、センサ36の出力からインピーダンスの絶対値Va1が、図5に示すように、得られたとする。図5は、図3と同じグラフに、インピーダンスの絶対値Va1を水平線46として表示したものである。水平線46と曲線421,422,423,424との交点に対応する温度481,482,483,484は、第2の測定領域34の温度としての候補値である。
同様に、ポンプ20の運転時に、第1の測定領域32に関して、センサ36の出力からインピーダンスの絶対値Vb1が、図6に示すように、得られたとする。図6は、図4と同じグラフに、インピーダンスの絶対値Vb1を水平線50として表示したものである。水平線50と曲線441,442,443,444との交点に対応する温度521,522,523,524は、第1の測定領域32の温度としての候補値である。
図5における温度481,482,483,484と、これらの温度に対応するギャップg1, g2, g3, g4を、横軸を温度、縦軸をギャップとしてプロットしたものが図7である。同様に、図6における温度521,522,523,524と、これらの温度に対応するギャップg1, g2, g3, g4を、横軸を温度、縦軸をギャップとしてプロットしたものが図8である。図7,8に示すように、これらのデータはそれぞれ曲線54、曲線56上にある。曲線54と曲線56を、横軸を温度、縦軸をギャップとして1つの図に表示したものが図9である。曲線54と曲線56の交点における温度58とギャップ60が、ロータ30の温度58とギャップ60である。
次に、図3,4に示す曲線421,422,423,424および曲線441,442,443,444の求め方の1例について説明する。センサ36の等価回路を説明するための図を図10に示す。図10において、センサ36の先端にはセンサコイル62が巻かれている。そして、このセンサコイル62には、抵抗64が直列に接続されている。この回路には交流電源66が接続されている。センサコイル1は、交流電源66により一定周波数、一定電圧の高周波電圧が印加され、高周波磁界を作る。センサ36に対向するロータ30は、金属線材の多層巻コイルと考えられる。ロータ30は、抵抗68とインダクタンス70を有すると考えられる。
ロータ30の温度が変わると抵抗68(R0)およびインダクタンス70(Lo)は変わる。抵抗68(R0)は、抵抗率(ρ)に比例する。抵抗率(ρ)は、温度(t)が変わると、ρ = ρ0 (1 + αt) と変化する。ここで、αは、抵抗温度係数である。ρ0 は0 ℃ のときの抵抗率である。抵抗68は、R0= ρ・L/Sより、抵抗率が変化すると変わる
インダクタンス70(Lo)については、以下の関係式が成立する。
Lo∝金属棒の半径*コイル巻き数*長岡係数/金属棒の厚さ
ここで、長岡係数とは、有限長ソレノイドのインダクタンスを求めるための係数である。ロータ30の温度変化により、ロータ30の寸法(外形)が変わると、インダクタンス(Lo) が変わる。交流電源66からセンサ36を見たときのインピ-ダンスZinは、以下のとおりである。なお、センサコイル62とインダクタンス70の結合係数をMとする。
Figure 0006994830000001
Zin=抵抗成分+インダクタンス成分であり、それぞれの成分を、以下のように書く。Zin=(Rs+R(d))+jw(Ls-L(d))
このとき、ロータ30に依存する量であるL(d)、R(d)は、以下のようになる。
Figure 0006994830000002
抵抗成分、インダクタンス成分は、温度依存性を有するため、一次側であるセンサコイル62のインピ-ダンスZinを計測することにより、非接触で二次側の金属(ロータ30)の温度を観測できる。
図3,4に示すデータは、例えば、以下のようにして取得する。第1の測定領域32の材料および第2の測定領域34の材料について、温度計により、それらの温度を測る。センサ36の出力からインピ-ダンスZinを取得する。図11は、インピ-ダンスZinの抵抗成分の測定結果であり、図12は、インピ-ダンスZinのインダクタンス成分の測定結果であり、横軸は温度、縦軸は、それぞれ、抵抗成分とインダクタンス成分である。図11、12における曲線72、73は、サンプルに関する実測値であり、曲線74、75はそれぞれ、最少二乗法により曲線72、73を関数近似して得られたものである。関数近似としては、例えば、3次曲線を用いる。このようにして、曲線421,422,423,424および曲線441,442,443,444が求められる。
図13は、熱電対で直接計測したロータ30の温度曲線76と、センサ36の信号の近似式から推定したロータ30の温度曲線とを示す図である。横軸は時間、縦軸は温度であり、サンプルの温度を時間的に変えながら測定した。温度曲線78は、図11のインピダンスZinの抵抗成分から求めた温度であり、温度曲線80は、図12のインピダンスZinのインダクタンス成分から求めた温度である。温度曲線76は、温度曲線78および温度曲線80とよく一致している。これらより、インピダンスZinと、ロータ30の材料の温度との関係を、最少二乗法により、精度よく求めることができることがわかる。
次に、運転時にロータ30の位置が回転軸26の軸方向に変動することによる温度測定への影響を低減する方法について説明する。運転時にロータ30の位置が回転軸26の方向に変動すると、温度測定に、なぜ影響するかについて説明する。
センサは、ロータ24のどの部分の温度を測定するかによって、ポンプ20のケーシング22の種々の位置に取り付けられる。センサが、ロータ24の外周122の温度を測定するときは、図1に示すように、ケーシング22の外周124から回転軸26の軸心方向を向いている外周124上の位置82に取り付けられる。回転軸26の温度を測定するときは、ケーシング22の一部である段間126内に設置され、段間126から軸心方向を向いた位置86に取り付けられる。位置82と位置86に設置される場合、ロータ30の位置が回転軸26の軸方向に変動しても、ロータ30とセンサとの距離は変わらないので、温度測定に影響しない。
しかし、センサが、ロータ24の、回転軸26に垂直な面の温度を測定するときは、センサは、以下のような位置に設置される。すなわち、吸気側サイドカバー128内で排気側を向いた位置84、ケーシング22の一部である段間内で段間から排気側を向いた位置88、ケーシング22の一部である段間内で段間から吸気側を向いた位置90、排気側サイドカバー130内で吸気側を向いた位置92に、センサ36は取り付けられる。これらの位置に設置された時は、ロータ24の位置が回転軸26の方向に変動すると、ロータ24とセンサとの距離が変わるため、温度測定に影響する。この問題を解決するために、図14に示すように、段間内で段間から吸気側を向いた位置90と、段間内で段間から排気側を向いた位置88に設置された2個のセンサを用いる。以下、これについて説明する。
ロータ24のうちの特定のロータ94の温度を、ロータ94の両側から2個以上のセンサで計測し、2個以上のセンサが出力するセンサ信号の差分値により、ロータ24の位置変動による測定誤差を回避する。具体的な方法を図14,15により説明する。ロータ94が、ロータ96とロータ98の中間にあるとする。センサ100がロータ94とロータ96の間に配置されているとする。センサ102がロータ94とロータ98の間に配置されているとする。ロータ94が左に変動して、ロータ104の位置に来たとする。センサ100は、ロータ94に近づくので、センサ100が出力する信号の大きさは増加する。増加した信号の大きさをVs1とする。センサ102は、ロータ94から離れるので、セン
サ102が出力する信号の大きさは減少する。減少した信号の大きさをVs2とする。
ロータ94とセンサ100との距離106が、ロータ94とロータ104との距離108分だけ変動して、ロータ104とセンサ100との距離110に減少する。そのとき、ロータ94とセンサ102との距離112が、ロータ94とロータ104との距離108分だけ変動して、ロータ104とセンサ102との距離110に増加する。
ロータ94の位置の変動分を相殺するために、2個のセンサの信号を加算して2で割る。すなわち、相殺後の信号の大きさVs3とすると、Vs3 = (Vs1 + Vs2)/2。図15は、横軸がセンサの出力信号、縦軸が温度としたときの、センサ100による温度曲線118と、センサ102による温度曲線116と、補正後の温度曲線120を示す。
なお、センサ100、102の裏面に、磁気シールド用の磁気シート134,136を設置してもよい。設置することにより、センサ100、102の裏面にある金属(ロータ96、98等)が生成する磁気がセンサ100、102に入ることを防止することができる。結果として、金属(ロータ96、98等)が、ロータ94の温度測定に及ぼす影響を、磁気シート134,136により回避できる。
次に、図3~図9に示す方法とは別の方法により、ギャップ(g)と、温度(T)を求めることについて説明する。第1の測定領域32は第1の材料を有し、第2の測定領域34は、第1の材料とは異なる第2の材料を有する。材料が異なれば、抵抗率は一般的に異なる。抵抗率の温度係数(α)が異なる2種類の金属体(第1の材料と第2の材料)からセンサ36は、磁気を検出する。検出した2つのセンサ信号V1、V2(たとえばインピーダンスの絶対値)から、2つのセンサ信号V1、V2に関する下記の方程式を解いて、ギャップ(g)と温度(T)を導出できる。
[数3]
V1=fα1(g、T)
V2=fα2(g、T)
ここで、fα1、fα2は、それぞれ、第1の材料と第2の材料に関するセンサ信号V1、V2と、ギャップ(g)および温度(T)との関係を示す式である。ギャップ(g)と温度(T)が、ある範囲内にある場合は、fα1、fα2は、2つの未知数(ギャップ(g)と温度(T))に関する1次式で近似できる。この場合、数3は、2つの未知数(ギャップ(g)、温度(T))に関する2つの方程式であるため、2元一次方程式である。
数3は、下記の数4のように表示することができる。
[数4]
a1*g+b1*T=c1
a2*g+b2*T=c2
ここで、a1,b1,c1は、fα1を1次式で近似して、得られる式に現れるギャップ(g)と、温度(T)の係数、及び変数である。a2,b2,c2は、fα2を1次式で近似して、得られる式に現れるギャップ(g)と、温度(T)の係数、及び変数である。数4は、以下の数5に示すように、行列計算により、解くことができ、ギャップ(g)と、温度(T)を導出できる。
Figure 0006994830000003
数3から数5で用いた方法と同じ考え方で、同一金属(同一材料)、例えば、第1の測定領域32に関して、ギャップ(g)が異なり、温度係数(α)と温度(T)が同じである場合に適用できる。第1の測定領域32に関して、センサ36は、磁気を検出する。検出した2つのセンサ信号V1、V2(たとえばインピーダンスの絶対値)から、2つのセンサ信号V1、V2に関する下記の方程式を解いて、温度係数(α)と温度(T)を導出できる。[数6]
V1=fg1(α、T)
V2=fg2(α、T)
ここで、fg1、fg2は、それぞれ、ギャップ(g)がg1、g2であるときの第1の材料に関するセンサ信号V1、V2と、温度係数(α)および温度(T)との関係を示す式である。温度係数(α)と温度(T)が、ある範囲内にある場合は、fg1、fg2は、2つの未知数(温度係数(α)と温度(T))に関する1次式で近似できる。この場合、式4は、2つの未知数(温度係数(α)、温度(T))に関する2つの方程式であるため、2元一次方程式である。数6は、数3と同様に、行列計算により、解くことができ、温度係数(α)と温度(T)を導出できる。
次に、センサ36の構成について説明する。ケーシング22内に設置するセンサ36は、図16に示す構造とすることができる。セラミック層140上に、ニッケル銅を製膜してエッチング処理によりスパイラル形状のコイル138を製作する。コイル138をポリイミド層142で覆う。ポリイミド層142で覆うことにより、コイル138は、耐熱がある。コイル138は、1つのコイルで、励磁コイルと検知コイルを兼ねることができる。励磁コイルと検知コイルを兼ねる場合、コイルからのリード線144は、2本である。また、励磁コイルと検知コイルを別々に設けて、コイル138は、2個のコイルからなるものとしてもよい。2個のコイルは、コイルの軸方向に、検知コイルの上に励磁コイルを配置する。
本発明の実施形態によれば、ドライポンプ等のロータが回転中に、非接触でロータの温度が測定可能である。測定範囲としては、室温から400℃または、それ以上の温度である。渦電流センサや磁気センサを用いることの利点は以下の通りである。
(1)ポンプ運転中のギャップ(クリアランス)を確認することが出来る。確認したデータは、ポンプの設計に反映することができる。ロータ温度やクリアランスがわかると、ポンプが不具合により停止したときの要因を分析するときの材料が増え、故障対策がとりやすい。運転中のクリアランス測定により、信頼性を高めた新製品が、従来よりも早期に完成する。クリアランスを適切にすることができるため、ポンプの効率が上がり、省エネにつながる。
(2)ポンプが使用される、例えば半導体製造プロセスにおいて、半導体製造プロセスに使用されるガスに応じて、ポンプの内部温度を管理することができる。この結果、プロセス
で使用されるガス等への温度の影響、又はガス等からポンプへの影響を低減することが可能となる。ポンプの内部温度を管理する方法の1例としては、回転体の内部に冷却水循環用の流路を設けておき、測定された回転体の温度に応じて、回転体を冷却又は加熱する。(3)ロータのクリアランスおよび温度の異常を検出して、ポンプの破壊に至る前に、早期にポンプの運転停止が可能となる。
高速回転(例えば、8000回転/分)するロータが高温度(50~400℃)であることを非接触で計測ができる。なお、高速で回転するロータの温度および距離を安定的に計測するため、ロータの例えば3枚ある羽根(葉)のうちの1枚が通過するときに、1枚について、センサは複数回測定が必要である。このため、センサが出力する測定値のサンプリングスピードは、約1kHz以上が必要である。例えば、3000回転/分の場合、3つの葉の各々について、測定点が6点とすると、3000回転/分/60s*3葉*6点=900Hzとなるからである。
ロータの回転数を、センサからの出力信号に基づいて測定することができる。ロータが例えば3枚、羽根を有する場合、羽根に対向するときと、羽根に対向しないとき(羽根と羽根の間の領域に対向するとき)とでは、センサからの出力信号は、大きく異なる。出力信号の大きさに対して閾値を設定することにより、羽根の通過回数を計測できる。このように出力信号をレベル判別することで、ロータの回転数を非接触で計測できる。
なお、温度計測等において、センサが、ロータの端付近にあるときなどのセンサからの出力信号が弱いときは、そのときのサンプリングデータは省いて温度、距離を計測することが好ましい。
また、温度計測等において、ロータの羽根とセンサが対向していないときのセンサの出力を利用することにより、センサ自身の温度による、ロータの温度測定への影響を補正できる。これは、例えば、以下のように行う。ロータの羽根とセンサが対向していないときのセンサの出力を、ロータの羽根とセンサが対向しているときのセンサの出力に加算または減算等して、センサ自身の温度変化による影響を補正できる。
なお、図1に示す実施形態では、第1の材料は、例えば、ステンレス(SUS)、チタン、ニッケル等であり、第2の材料は、ロータ24の材料である。そして、センサ36は、渦電流センサである。本発明は、このような実施形態に限られるものではなく、第1の材料および第2の材料が、磁性体でもよい。このとき、第1の測定領域32および第2の測定領域34は、例えば、ディスク形状でよい。第1の測定領域32および第2の測定領域34は、磁性体であるディスクを埋め込む、焼嵌めする、接着または溶接することにより、ロータ30内に形成することができる。第1の測定領域32の、センサ36から見た表面形状は、円形に限られず、他の形状、例えば、4角形等の多角形、楕円形等が可能である。第1の測定領域32は、コーティングや溶射によって形成してもよい。全体の形状としては、シリンダ形、円錐、角柱、円錐台、角錐台等でもよい。
第1の材料および第2の材料が、磁性体の場合、センサ36は、磁性体が生成する磁場を検知するためのコイルである。
以上、本発明の実施形態の例について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
以上説明したように、本発明は以下の形態を有する。
形態1
第1の材料を有して第1の磁場を生成可能な第1の測定領域と、前記第1の材料とは異なる第2の材料を有して前記第1の磁場とは異なる第2の磁場を生成可能な第2の測定領域とを有する回転体と、
前記第1の測定領域および前記第2の測定領域と対向可能な位置に配置され、前記第1の磁場および前記第2の磁場を生成可能であり、かつ検知可能な渦電流センサを有する本体と、
前記第1の磁場および前記第2の磁場を前記センサが検知して出力した第1の測定信号および第2の測定信号を処理する処理部とを有し、
前記第1の磁場および前記第2の磁場が、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であることにより、前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であり、
前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離に依存して変化可能であり、
前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の両方に基づいて、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知することを特徴とする流体機械。
形態2
前記第1の測定領域の線膨張率と、前記第2の測定領域の線膨張率は実質的に同じ大きさであることを特徴とする形態1記載の流体機械。
形態3
前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域が温度変化した後の前記第1の磁場と前記第2の磁場の強度の差は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域が前記温度変化をする前の前記第1の磁場と前記第2の磁場の強度の差より大きいことを特徴とする形態1または2に記載の流体機械。
形態4
前記第1の測定領域および前記第2の測定領域に隣接する領域は、前記センサに対向可能であり、前記センサに対向する前記第1の測定領域および前記第2の測定領域の面と、前記センサに対向する前記隣接する領域の面との間に段差が無いことを特徴とする形態1から3までのいずれかに記載の流体機械。
形態5
前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の各々から、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の各々に対応する、インピーダンス信号及びレジスタンス信号のうちのいずれかの信号を生成し、前記生成された信号から、前記少なくとも1つの領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知することを特徴とする形態1から4までのいずれかに記載の流体機械。
形態6
前記センサは、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と対向しないときに、第3の測定信号を出力し、前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号を前記第3の測定信号により補正することを特徴とする形態1から5までのいずれかに記載の流体機械。
形態7
磁場を生成可能な領域を有する回転体と、
前記領域と対向可能な位置に配置されたセンサを有する本体と、
前記領域が生成可能な磁場を前記センサが検知して出力した測定信号を処理する処理部とを有し、
前記測定信号は、前記領域の温度に依存して変化可能であり、
前記処理部は、前記測定信号に基づいて、前記領域の温度に依存して変化するインピーダンス信号及びレジスタンス信号のうちの少なくとも1つの信号を生成し、前記少なくとも1つの信号から、前記領域の温度を検知することを特徴とする流体機械。
形態8
第1の材料を有して第1の磁場を生成可能な第1の測定領域と、前記第1の材料とは異なる第2の材料を有して前記第1の磁場とは異なる第2の磁場を生成可能な第2の測定領域とを有し、前記第1の材料及び前記第2の材料は、磁性体である、回転体と、
前記第1の測定領域および前記第2の測定領域と対向可能な位置に配置され、前記第1の磁場および前記第2の磁場を検知可能なセンサを有する本体と、
前記第1の磁場および前記第2の磁場を前記センサが検知して出力した第1の測定信号
および第2の測定信号を処理する処理部とを有し、
前記第1の磁場および前記第2の磁場が、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であることにより、前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であり、
前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離に依存して変化可能であり、
前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の両方に基づいて、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知することを特徴とする流体機械。
20…ポンプ
22…ケーシング
24…ロータ
32…第1の測定領域
34…第2の測定領域
36…センサ
38…処理部

Claims (7)

  1. 第1の材料を有して第1の磁場を生成可能な第1の測定領域と、前記第1の材料とは異なる第2の材料を有して前記第1の磁場とは異なる第2の磁場を生成可能な第2の測定領域とを有する回転体と、
    前記第1の測定領域および前記第2の測定領域と対向可能な位置に配置され、前記第1の磁場および前記第2の磁場を生成可能であり、かつ検知可能な渦電流センサを有する本体と、
    前記第1の磁場および前記第2の磁場を前記センサが検知して出力した第1の測定信号および第2の測定信号を処理する処理部とを有し、
    前記第1の磁場および前記第2の磁場が、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であることにより、前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であり、
    前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離に依存して変化可能であり、
    前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の両方に基づいて、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知し、
    前記処理部は前記第1の測定信号から、前記第1の測定領域と前記センサとの距離と、前記第1の測定領域の温度との対応関係を示す第1の関係を求め、
    前記処理部は前記第2の測定信号から、前記第2の測定領域と前記センサとの距離と、前記第2の測定領域の温度との対応関係を示す第2の関係を求め、
    前記処理部は前記第1の関係と前記第2の関係から、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知することを特徴とする流体機械。
  2. 前記第1の測定領域の線膨張率と、前記第2の測定領域の線膨張率は実質的に同じ大きさであることを特徴とする請求項1記載の流体機械。
  3. 前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域が温度変化した後の前記第1の磁場と前記第2の磁場の強度の差は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域が前記温度変化をする前の前記第1の磁場と前記第2の磁場の強度の差より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の流体機械。
  4. 前記第1の測定領域および前記第2の測定領域に隣接する領域は、前記センサに対向可
    能であり、前記センサに対向する前記第1の測定領域および前記第2の測定領域の面と、前記センサに対向する前記隣接する領域の面との間に段差が無いことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の流体機械。
  5. 前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の各々から、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の各々に対応する、インピーダンス信号及びレジスタンス信号のうちのいずれかの信号を生成し、前記生成された信号から、前記少なくとも1つの領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知することを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の流体機械。
  6. 前記センサは、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と対向しないときに、第3の測定信号を出力し、前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号を前記第3の測定信号により補正することを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の流体機械。
  7. 第1の材料を有して第1の磁場を生成可能な第1の測定領域と、前記第1の材料とは異なる第2の材料を有して前記第1の磁場とは異なる第2の磁場を生成可能な第2の測定領域とを有し、前記第1の材料及び前記第2の材料は、磁性体である、回転体と、
    前記第1の測定領域および前記第2の測定領域と対向可能な位置に配置され、前記第1の磁場および前記第2の磁場を検知可能なセンサを有する本体と、
    前記第1の磁場および前記第2の磁場を前記センサが検知して出力した第1の測定信号および第2の測定信号を処理する処理部とを有し、
    前記第1の磁場および前記第2の磁場が、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であることにより、前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度に依存して変化可能であり、
    前記第1の測定信号および第2の測定信号は、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離に依存して変化可能であり、
    前記処理部は、前記第1の測定信号および前記第2の測定信号の両方に基づいて、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知し、
    前記処理部は前記第1の測定信号から、前記第1の測定領域と前記センサとの距離と、前記第1の測定領域の温度との対応関係を示す第1の関係を求め、
    前記処理部は前記第2の測定信号から、前記第2の測定領域と前記センサとの距離と、前記第2の測定領域の温度との対応関係を示す第2の関係を求め、
    前記処理部は前記第1の関係と前記第2の関係から、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域の温度、および、前記第1の測定領域及び前記第2の測定領域と前記センサとの距離を検知することを特徴とする流体機械。
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