JP6994260B2 - 穿孔装置及び穿孔方法 - Google Patents

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Description

本発明は、枝管開口部を閉塞している管ライニング材を本管側から穿孔する穿孔装置及び穿孔方法に関するものである。
従来、地中に埋設された下水道管などの既設管が老朽化した場合に、既設管を管ライニング材でライニングするライニング工法が知られている。管ライニング材は、既設管の形状に対応した管状の柔軟な不織布からなる樹脂吸収材に未硬化の液状硬化性樹脂を含浸させたもので、樹脂吸収材の外周面には気密性の高いプラスチックフィルムが貼り付けられている。管ライニング材は反転法あるいは引き込み法により既設管に挿入され、既設管の内周面に押し付けられた状態で液状硬化性樹脂が加熱、硬化されてライニングが行われる。
下水管などの本管には枝管が合流しているため、管ライニング材で本管をライニングした場合には、管ライニング材が枝管の合流部分の端部の開口部を塞いでしまう。このため、穿孔機とTVカメラを搭載した作業ロボットを本管に入れて地上から遠隔操作し、TVカメラで撮影された画像を観察しながら、穿孔機のカッター(穿孔刃)の回転中心を枝管開口部の中心に位置決めして、本管側から枝管開口部の管ライニング材を穿孔する作業を行っている。
しかし、この作業では、穿孔機のカッターの位置決めを本管の管長方向と周方向のそれぞれについて行う必要がある。これはTVカメラで本管内を観察しながら行うが、本管内には目印がないので、位置決めを誤る場合がある。
これを解決するために、下記の特許文献1には、カッターの穿孔する方向に向けてレーザー光を発射するレーザー光発射部をカッターの回転中心に対称となる位置に複数設け、穿孔時には、レーザー光を枝管開口部の管ライニング材に向けて発射し、カッターの位置決めを行う構成が記載されている。
また、カッターの位置決めを行う種々の方法が知られており、例えば、下記特許文献2には、枝管開口部の中心あるいはそれに相当する位置に予めマーカーを取り付け、本管がライニングされた後、センサーでマーカー位置を検出することにより、枝管開口部の中心を特定して穿孔刃の位置決めを行う構成が記載されている。
特開2000-97388号公報 特公平7-88915号公報
穿孔時には、枝管側からの照明光が枝管開口部を閉塞している管ライニング材を透過することにより本管の管ライニング材内周面に枝管開口部に対応した明部が形成される。特許文献1の構成では、レーザー光発射部はカッターに対して不動に配置されるので、管ライニング材に向け発射されたレーザー光の管ライニング材での位置は、カッターが回転しても、変化することはなく、作業者は複数の輝点が離散して明部の近辺に動くことなく存在している状態しか観察されない。
カッターの位置決めは、カッターの回転中心が枝管開口部に対応した明部の中心と一致するように行われることから、穿孔時には、上述したような複数の輝点の位置からカッターの回転中心を推定するとともに、明部の中心も観察により推定して行うことから位置決めが正確でなく、効率的な穿孔を行うことが困難であるという問題があった。
また、特許文献2に記載されたような構成では、カッターの位置決め精度は、マーカーの取付精度に依存し、またカッターを検出した穿孔位置に移動させるときに発生する位置決め誤差により、必ずしも所望の穿孔が行われない場合がある。マーカーの取付誤差やカッターの位置決め誤差を検出するのは困難であり、これらの誤差がないという前提で行われる穿孔では、正確な穿孔が保障されない、という問題があった。
従って、本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、枝管開口部を閉塞している管ライニング材を穿孔ミスなく効率的に切削することが可能な穿孔装置及び穿孔方法を提供することを課題とする。
本発明は、
枝管開口部を閉塞している管ライニング材を穿孔刃を回転させて本管側から穿孔する穿孔装置であって、
本管内を管長方向に移動するロボットと、
前記ロボットに搭載された穿孔刃と、
前記穿孔刃を回転させるモーターと、
前記穿孔刃の近傍位置に配置され、穿孔刃の回転軸に平行にレーザー光線を射出して管ライニング材内周面にレーザースポットを形成するレーザー光源と、
前記ロボットに搭載され、前記レーザー光源を穿孔刃の回転軸と同軸に回転させることにより管ライニング材内周面に描かれるレーザースポットの軌跡と、枝管側からの照明光により管ライニング材内周面に形成される枝管開口部に対応した明部とを撮影するカメラと、
前記カメラにより撮影されたレーザースポットの軌跡像が枝管開口部に対応した明部像にマッチングするように穿孔刃を位置決めする位置決め手段と、
を備え、
前記レーザー光源は、穿孔刃と独立して回転されることを特徴とする。
また、本発明は、
枝管開口部を閉塞している管ライニング材を穿孔刃を回転させて本管側から穿孔する穿孔方法であって、
枝管側から枝管開口部を照明する工程と、
前記穿孔刃の近傍位置から穿孔刃の回転軸と平行方向に管ライニング材に向けてレーザー光源からレーザー光線を射出し管ライニング材内周面にレーザースポットを形成する工程と、
前記レーザー光源を穿孔刃の回転軸と同軸に回転させながら枝管側からの照明光により管ライニング材内周面に形成される枝管開口部に対応した明部位置に穿孔刃を移動させる工程と、
前記レーザー光源の回転にともなって管ライニング内周面に描かれるレーザースポットの軌跡と前記枝管開口部に対応した明部とを撮影する工程と、
撮影されたレーザースポットの軌跡像と枝管開口部に対応した明部像がマッチングするように穿孔刃を位置決めして穿孔を行う工程と、
を備え、
前記レーザー光源は、穿孔刃と独立して回転されることを特徴とする。

本発明では、管ライニング材内周面に形成されるレーザースポットは、管ライニング材内周面上を穿孔刃の回転軸を中心に回転し、穿孔刃が実際に管ライニング材を切削する部分に沿って移動する。回転するレーザースポットと枝管開口部に対応した明部を撮影し、撮影されたレーザースポットの軌跡像と明部像がマッチングするように穿孔刃の位置決めが行われるので、穿孔刃を枝管開口部の位置に正確に移動させることができ、穿孔ミスが少ない効率的な穿孔が可能になる。
管ライニング材でライニングされた本管内を移動する穿孔装置の構成を示した説明図である。 穿孔刃とレーザー光源を示す上面図である。 穿孔刃と穿孔刃を回転させるモーターを示す側面図である。 レーザー光源を保持する保持板の上面図である。 枝管側からの照明光により管ライニング材内周面に形成される枝管開口部に対応した明部を示す斜視図である。 レーザー光線により管ライニング材内周面に形成されるレーザースポットの移動軌跡を示す説明図である。 穿孔装置が正しい姿勢で枝管開口部に前進したとき枝管開口部に対応した明部像とレーザースポットの軌跡像をマッチングさせる状態を示す説明図である。 穿孔装置がローリングして枝管開口部に前進したとき枝管開口部に対応した明部像とレーザースポットの軌跡像をマッチングさせる状態を示した説明図である。 レーザー光源を1個にしたときの保持板の上面図である。 レーザー光源を4個設けたときの保持板の上面図である。 穿孔刃を回転させるモーターでレーザー光源を回転させる実施例を示す正面図である。 レーザー光源を穿孔刃の外周面に取り付ける実施例を示す正面図である。 レーザー光源の穿孔刃の回転軸からの径方向距離を調節する構造を示した上面図である。 レーザー光源の穿孔刃の回転軸からの径方向距離を調節する構造を示した側面図である。 穿孔刃を位置決めするコントローラと該コントローラを制御するコンピュータの構成を示したブロック図である。 穿孔刃を位置決めする流れを示したフローチャートである。 穿孔刃を位置決めする流れを示した説明図である。 穿孔刃の位置を微調節する操作ボタンを設けた図12に対応するブロック図である。
以下、添付図を参照して本発明の実施例を説明する。本実施例では、既設管を下水道の本管とし、該本管を管ライニング材でライニングした後、管ライニング材で塞がれた枝管開口部の管ライニング材を穿孔する例が説明される。しかし、本発明は、下水道だけでなく、その他の管路でライニング後管ライニング材で塞がれている開口部の管ライニング材を穿孔するものにも適用できる。
図1には、老朽化した下水道の本管11の内壁面が反転法あるいは引き込み法により管ライニング材13を用いてライニングされた状態が示されている。管ライニング材13は、管状の柔軟な不織布からなる樹脂吸収材に未硬化の液状硬化性樹脂を含浸させたもので、樹脂が熱硬化性の樹脂の場合には、本管内面に押圧された管ライニング材13が加熱され、また樹脂が光硬化性樹脂の場合には、紫外線が照射されて管ライニング材13が硬化され、本管11の内面がライニングされる。
本管11には、複数の枝管12が分岐していて、家庭やビルディングなどの下水が枝管12を介して本管11に排出される。本管11が、図1に図示したように、管ライニング材13によりライニングされると、開放していた枝管12の開口部12aが管ライニング材13により塞がれてしまう。穿孔装置20は、枝管開口部12aを閉塞している管ライニング材13を切削し、穿孔する。
穿孔装置20は、4輪21a、21b(他の2輪は図1では不可視)を備えたロボット21を有し、マンホール16から本管11内に搬入される。搬入された穿孔装置20は、ロータリーエンコーダなどの回転位置センサーを備えた電動モーター22により4輪駆動され、本管管長方向に前後に移動される。また、ロボット21内には、同様にロータリーエンコーダなどの回転位置センサーを備えた電動モーター(サーボモーター)23が搭載されており、その回転軸23aには、油圧シリンダー24が固定される。電動モーター23は、その回転軸23aが本管11の管軸11aと同軸あるいは管軸11aに平行になるように、周方向に見てロボット21の中央に取り付けられる。電動モーター23が駆動されると、油圧シリンダー24は、管軸11aあるいはそれに平行な軸を中心に旋回するように駆動される。
油圧シリンダー24のピストンロッドには、取付台25が固定され、油圧シリンダー24が駆動されると、取付台25と取付台25に固定された支持板26が上下動する。支持板26上には、油圧モーター27が固定され、その出力軸27a(図2)には、管ライニング材13を切削するホールソーとして構成された穿孔刃30が取り付けられる。また、後述するように、レーザー光線を射出するレーザー光源40、41を油圧モーター27の出力軸27aと同軸に回転させる電動モーター28が油圧モーター27上に配置される。
作業トラック14には、各種スイッチ、操作ボタン、ジョイスティックなど穿孔刃30を本管管長方向及び/又は周方向に移動させる操作装置を配置したコンソール(不図示)が設けられる。電動モーター22、23、油圧シリンダー24、油圧モーター27、電動モーター28などは、このコンソールでの操作によりケーブルパイプ15内の電力線、データ線を介して駆動され、制御される。なお、油圧シリンダー24、油圧モーター27の油圧系統は図示が省略されている。
ロボット21の上部で本管の周方向に見て中央には、CCDあるいはCMOSからなるイメージセンサーを内蔵したカメラ50が斜め上方に向けて取り付けられ、本管内部がカメラ50で撮影される。カメラ50の撮影光軸は、後述するように、レーザー光源40、41からのレーザー光線によるレーザースポットの軌跡像が表示器60(図5)の画面のほぼ中央に表示されるように、上方に向けられる。カメラ50で撮影された画像はケーブルパイプ15内の信号ケーブルを介して作業トラック14内の表示器60に表示され、作業者が本管内部を観察できるようになっている。
ロボット21の上部には、突っ張り部材51が設けられており、穿孔時には、突っ張り部材51が上昇して管ライニング材13の上面に突き当たり、穿孔装置20を安定させる。
管ライニング材13を穿孔するときは、地上から枝管12内に照明ランプ52が投入され、照明ランプ52は電源線53を介して地上の電源54により点灯されて、枝管開口部12aを閉塞している管ライニング材13を上部から照明する。
管ライニング材13は不織布でできているので、そこに含浸されている樹脂が硬化した場合でも、照明光は管ライニング材13を透過する。本管11内からこの透過光を見ると、図4aに示したように、本管11の内面に対応して湾曲した明るい明部55となって観察することができる。明部55は、枝管12が本管11と垂直に交差する場合には、直下から見ると円形像として観察され、また図1に示したように斜交する場合は、その傾斜度に応じた楕円像として観察される。
図2a、図2bには、穿孔刃30、レーザー光源40、41を回転させる機構が図示されている。穿孔刃30は油圧モーター27の出力軸27aの先端に固定されており、油圧モーター27が駆動されると、穿孔刃30は油圧モーター27の出力軸27aを中心に回転する。
油圧モーター27の出力軸27aには、リング31が固定されており、リング31の上部には、油圧モーター27の出力軸27aに回転自在に取り付けられたギア32が着座する。ギア32は、油圧モーター27の取付台29に取り付けられた電動モーター28のピニオンギア33と噛み合っており、電動モーター28が駆動されると、ギア32が穿孔刃30の回転軸、つまり油圧モーター27の出力軸27aと同軸に回転する。
ギア32のリング31と反対面には、保持板35が固定される。保持板35の両側端部には、図2b、図3に示したように、凹部が形成された保持金具42、43が取り付けられ、この凹部にレーザー光源40、41を圧入することによりレーザー光源40、41が保持板35に保持される。レーザー光源40、41は、射出されるレーザー光線40a、41aが油圧モーター27の回転軸27a、つまり穿孔刃30の回転軸に平行になるように、穿孔刃30の近傍位置に取り付けられる。ここで、穿孔刃30の回転軸に平行とは、厳密に平行になるだけでなく、後述するように、管ライニング材内周面のレーザースポットが電動モーター28の回転により回転してその内周面に描かれる軌跡が、実際に穿孔刃により管ライニング材が切削される部分を近似的に示すような平行度も含むものとする。
保持板35の中心に形成された穴35aは、油圧モーター27の出力軸27aが通過できるような径に設定され、保持板35に保持されたレーザー光源40、41は、油圧モーター27の駆動とは独立して、つまり穿孔刃30の回転とは無関係に、電動モーター28の駆動により穿孔刃30の回転軸と同軸に回転される。
レーザー光源40、41は、例えば赤色あるいは緑色のレーザー光線40a、41aを射出し、保持板35上に取り付けるかあるいは内蔵された電池を電源として駆動することができる。
穿孔刃30の径d1は、図1に示したように、枝管開口部12aの径より小さく設定され、管ライニング材13の切削時に、枝管12の内部を損傷しないような値になっている。一方、レーザー光源40、41が射出するレーザー光線40a、41a間の光軸距離d2は、穿孔刃30の径d1より大きく、枝管開口部12aの径と同等ないしはそれより小さな値に設定される。
レーザー光源40、41から射出されるレーザー光線40a、41aが管ライニング材13に投光されると、図4bに示したように、管ライニング材13の内周面には、レーザー光線40a、41aの断面積に対応した小径のレーザースポット40b、41bが形成される。レーザースポット40b、41bは、電動モーター28が駆動されると、管ライニング材内周面上を穿孔刃30の回転軸(油圧モーター27の出力軸27a)を中心に回転し、穿孔刃30が実際に管ライニング材13を切削する部分の外周に沿って移動する。レーザースポット40b、41bの管ライニング材内周面での移動軌跡44は直径d2の円を管ライニング材13の曲率に応じて湾曲させた形状になっている。
このような構成で、穿孔装置20は、マンホール16から管ライニング材13でライニングされた本管11内に搬入され、電動モーター22を作動することにより本管11内を枝管開口部12aに向けて前進する。このとき、レーザー光源40、41を作動させ、電動モーター28を作動させると、図4bに示したように、レーザー光線40a、41aにより形成されたレーザースポット40b、41bが穿孔刃30の回転軸を中心に管ライニング材13の内周面上を軌跡44を描いて回転する。
ここで、穿孔装置20は、穿孔刃30の回転軸が鉛直になる角度で本管11内を正常な姿勢で進行するとする。カメラ50は、レーザー光源40、41の回転にともなって回転するレーザースポット40b、41bと、枝管開口部に対応した明部55を斜め下方から動画像として撮影する。図5の上段に示したように、カメラ50で撮影されたレーザースポット40b、41bの軌跡像44’が表示器60の画面のほぼ中央に表示される。
なお、管ライニング材13は不織布でできており、レーザー光線40a、41aが管ライニング材13に照射されたときレーザースポット40b、41bは、レーザー光線40a、41aの断面積に対応した径より大きな径に拡散し、レーザー光線40a、41aの実断面積より大きな径となるので、撮影された軌跡像が不鮮明になる。そのため、拡散した各スポットの中心を画像処理により求め、その中心を結ぶ線を軌跡像44’として表示する。また、枝管開口部に対応した明部55も、照明光が拡散して輪郭が不鮮明になるので、以下に示す明部像は、撮影された明部像をその輪郭が明確になるように画像処理した明部像である。
穿孔装置20が枝管開口部12aの近辺に到達すると、カメラ50は明部55を撮影できるようになり、表示器60の画面下方に明部像55’が表示される。明部55、レーザースポットの軌跡44は斜め下方から撮影されるので、実線で示した明部像55’と2点鎖線で示した軌跡像44’は、それぞれ湾曲した楕円形状に表示される。
穿孔装置20が更に前進するにつれて、軌跡像44’の画面上での位置は変化しないが、明部像55’は下方から上方に拡大しながら移動し、図5の下段に示したように、明部像55’と軌跡像44’がマッチングして、明部像55’が軌跡像44’を内部に含むようになったときに、ジョイスティックあるいは操作ボタンを作動させて電動モーター22を停止させ、穿孔刃30を位置決めする。なお、本明細書において、明部像55’と軌跡像44’がマッチングするとは、明部像55’が軌跡像44’を内部に含むような状態になったときのことをいう。
枝管12は本管11と斜交しているので、明部像55’は、楕円を本管の曲率で湾曲した形状になっており、図5の下段に示したように、明部像55’の上部55a’が下部55b’より、軌跡像44’との隔たりが大きくなっている。図5の下段に示したように、明部像55’が軌跡像44’を内部に含むようになったときに、明部像55’と軌跡像44’がマッチングしたと判断する。
この状態で、油圧シリンダー24を駆動して穿孔刃30を上方に移動させ、油圧モーター27を駆動して穿孔刃30を回転させる。このとき、穿孔装置を安定させるために、突っ張り部材51を上昇させて管ライニング材13に押し当てる。穿孔刃30は、レーザースポット40b、41bの移動軌跡44に沿ってその内側を回転し、枝管開口部12aを閉塞している管ライニング材部分を切削する。なお、明部像55’と軌跡像44’がマッチングしているので、穿孔刃30は明部55内の管ライニング材部分だけを切削し、明部55より外部の管ライニング材13を削り取ること、つまり穿孔刃30が枝管開口部12aを超えた部分の管ライニング材13を削り取ることは防止できる。
穿孔装置20は、必ずしも正しい姿勢で枝管開口部12aに近づくわけではなく、例えば、前進方向に見て管軸11aを中心に時計方向にΔθ回転している(ローリング)とする。この場合には、穿孔装置20が枝管開口部12aの手前に近づいたとき、レーザースポットの軌跡像44’は、図6の上段に示したように、ほぼ表示器60の画面中央に表示されるが、明部像55’は、画面横方向にΔxだけ左側に偏ったところに表示される。
穿孔装置20が更に前進して、図6の中段に示したように、明部像55’と軌跡像44’が画面のほぼ中央に表示されたときに、電動モーター22を停止し、電動モーター23をΔθだけ反時計方向に回転させ、穿孔刃30を管長方向と周方向に位置決めする。これにより穿孔刃30の回転軸並びにレーザー光源40、41の光軸も反時計方向にΔθだけ回動し、軌跡像44’は、図6の下段に示したように、表示器60の画面で左方向にΔx移動して、明部像55’とマッチングするようになる。
この状態で、油圧シリンダー24を駆動して穿孔刃30を上方に移動させ、油圧モーター27を駆動して穿孔刃30を回転させ、枝管開口部12aを塞いでいる管ライニング材13を切削する。上述した正しい姿勢の場合と同様に、穿孔刃30はレーザースポット40b、41bの移動軌跡44内の管ライニング材を切削するので、意図した穿孔が行われる。
穿孔装置20は、上述したように、管軸11a回りの旋回(ローリング)だけでなく、複雑な姿勢で穿孔位置に移動する場合があるが、この場合でも、操作ボタンあるいはジョイスティックなどを操作して穿孔刃30を管長方向と周方向に移動することにより、明部像55’と軌跡像44’をマッチングさせることができる。なお、明部像55’の一部が表示器60の画面からはみ出したり、あるいは許容誤差範囲内でのマッチングができない場合には、一度穿孔装置20を後退させて、上述したような操作を行うようにする。
明部像55’と軌跡像44’のマッチングは、図5、図6に示したように、両像を本管の管長方向に位置合わせしてから周方向に位置合わせする以外にも、種々の方法が考えられる。例えば、最初に周方向に位置合わせをしてから管長方向に位置合わせをしたり、あるいは管長方向と周方向の位置合わせを小刻みに複数回行うなどである。また、表示器の画面上での目視によるマッチングだけでなく、実施例2で説明するように、画像処理によりマッチングさせることもできる。
このように、レーザースポットが穿孔刃の回転軸を中心に回転するときの移動軌跡は、穿孔刃が管ライニング材を実際に切削する部分を近似的に示している。レーザースポットの軌跡像と枝管開口部に対応した明部像がマッチングするように穿孔刃の位置決めが行われるので、穿孔刃を枝管開口部の位置に正確に移動させることができ、穿孔ミスが少ない効率的な穿孔が可能となる。
上述した実施例では、レーザー光源は、穿孔刃30の円周方向に180°隔てて2つ設けたが、図7に示したように、1個のレーザー光源40だけにするようにしてもよい。この場合、電動モーター28の回転速度によっては、軌跡像44’は閉じた図形としては観察されないが、明部55とどの程度隔たっているかを観察するのが容易になる。従って、電動モーター28の回転速度を調節できるようにし、低速にして表示器60の画面上での軌跡像の観察を容易にしたり、あるいは高速にして軌跡像44を閉じた図形として観察できるようにすることができる。なお、1個のレーザー光源40だけにする場合は、レーザー光源41のあったところにカウンターバランス45を配置して、作用する遠心力の均衡を取るようにする。
逆に、レーザー光源を3個以上の複数個、例えば、図8に示したように、4個のレーザー光源を90度等間隔に隔てて配置するようにしてもよい。この場合は、保持板35と同形状の保持板36に保持金具48、49を介してレーザー光源46、47を取り付け、両保持板35、36をその穴35a、36aと合わせて、直交するように固定させる。レーザー光源の数を多くするほど、電動モーター28の回転速度を低くすることができ、作用する遠心力を低減させることができる。
レーザースポット40b、41bの移動軌跡44が、穿孔刃が管ライニング材を実際に切削する部分を正確に示すようにするために、図2bに示したように、レーザー光線40a、41aが穿孔刃30により遮断されない限度までにその外周に近接させるのが好ましい。また、安全を見込んで規定より小さい径の穿孔刃を使用する場合がある。そのために、図11a、図11bに示したように、レーザー光源を径方向に可動にし穿孔刃の回転軸からの径方向の距離を調節できるようにする。
図11a、図11bにおいて、レーザー光源40を保持する保持金具42は保持板35上のガイドレール72、74に沿って保持板35上をスライドするスライド板70に取り付けられる。また、レーザー光源41を保持する保持金具43は保持板35上のガイドレール73、75に沿って保持板35上をスライドするスライド板71に取り付けられる。スライド板70、71を移動させることによりレーザー光源40、41の穿孔刃の回転軸からの径方向距離を調節することができる。
このように、レーザー光源40、41の穿孔刃30に対する径方向距離を調節できるので、レーザー光源40、41をレーザー光線40a、41aが穿孔刃により遮断されない限度までに近接させて配置することができる。これにより、レーザースポット40b、41bの移動軌跡は穿孔刃が管ライニング材を実際に切削する部分を正確に示すようになる。また、レーザー光源40、41を、レーザー光線40a、41aが枝管開口部に対応した明部55の輪郭線上あるいはその内部に近接して照射されるように配置することができ、これにより、穿孔刃が管ライニング材を枝管開口部を超えて切削し、枝管開口部が損傷することを防止することができる。なお、レーザー光源40、41の位置を調節した後は、ガイドレール72~75とスライド板70、71をボルト(不図示)などで締めてレーザー光源40、41が移動できないようにする。
また、上述した実施例では、穿孔刃30を回転させる油圧モーター27とレーザー光源40、41、46、47を回転させる電動モーター28を別にしてレーザー光源を穿孔刃と独立に回転させるようにしたが、レーザー光源と穿孔刃を同時に(あるいは同期して)回転させるようにしてもよい。この場合は、図9に図示したように、保持板35を油圧モーター27の出力軸27aに固定するようにし、電動モーター28、ピニオンギア33、ギア32、リング31を除去するようにする。
また、図10に示したように、穿孔刃30の外周面に、レーザー光源40、41を、レーザー光線40a、41aが穿孔刃30の回転軸、つまり油圧モーター27の回転軸27aと平行になるように、磁石62、63を介して着脱自在に取り付けるようにしてもよい。この場合にも、穿孔刃30を回転したときにレーザースポットによる軌跡44が形成され、簡単な構成で同様な効果を得ることができる。なお、図9、図10の実施例でも、レーザー光源は1個、あるいは複数とすることができる。また、図10に示した実施例で、レーザー光源40、41を穿孔刃30の外周面に取り付けるのではなく、仮想線で示したように、穿孔刃30の内周面に取り付けるようにしてもよい。この場合には、穿孔刃30の回転にともないレーザー光源40、41に作用する遠心力がレーザー光源40、41を穿孔刃30の内周面に押し付ける力として作用するので、レーザー光源40、41の取り付けをより確実なものにすることができる。
なお、油圧モーター27は電動モーターとすることもでき、また電動モーター28を油圧モーターとすることもできる。
また、上述した実施例では、穿孔刃30は円柱形状で上端にビットを備えるホールソーであったが、更に中心にセンタードリルを有するホールソーであってもよい。また、円柱形状で周面にビットを備える穿孔刃、あるいは円錐型のホールソーで周面にビットを備える穿孔刃であってもよい。
また、カメラ50は広角撮影が可能なカメラが好ましく、その取付位置もロボット21上に限定されるものでなく、図5、図6に示したような画像が撮影できる位置、例えば油圧シリンダー24の取付台25の上部に配置するようにしてもよい。また、カメラ50の取付角度を調節できるようにして水平方向に対する撮影光軸の角度を調節したり、あるいはズーム機構を設けてズーム撮影を可能にすることもできる。
また、上述した実施例では、管ライニング材は可視光透過性のライニング材であったが、管ライニング材が厚く、鮮明な明部を観察するのが困難なライニング材、あるいは管ライニング材が塩ビ(塩化ビニル)など光を透過しない材質でできているライニング材がある。このような場合でも、管ライニング材内周面に描かれるレーザースポットの軌跡は、穿孔刃が管ライニング材のどの部分をどのような大きさで穿孔するかを示しており、管ライニング材の穿孔に役立つものである。
実施例1では、手動により穿孔刃を管長方向あるいは周方向に移動させてレーザースポットの軌跡像と枝管開口部の明部像をマッチングさせたが、図12~図14には、両像を自動的に又は半自動的にマッチングさせる実施例が図示されている。
図12において、CPUを備えたコントローラ80はロボット21に搭載され、固定データ、プログラムなどを格納するROM80a、制御プログラム、処理データ、一時データなどを格納するRAM80bを有する。コントローラ80は、後述するように、インターネットに接続され、Webサーバーとして機能させることができる。
コントローラ80は、コンピュータ81やその他のWebクライアントからの指令を受けて電動モーター22、23、油圧シリンダー24、油圧モーター27、電動モーター28を駆動し、カメラ50を作動させる。電動モーター22、23はロータリーエンコーダを備えているので、電動モーター22、23の回転数(回転速度)がコントローラ80に入力され、またカメラ50からは撮影された画像データが入力される。
コンピュータ81は、演算、制御を司るCPU、基本プログラムなどを格納するROM81a、作業データ、処理データ、本発明による制御プログラムなどを格納するRAM81b、カメラ50で撮影された画像を処理する画像処理部81cを有する。コンピュータ81は作業トラック14に搭載されて種々の命令を発することができ、コンピュータ81には、操作デバイスとしてのキーボード82、マウス83、制御プログラムなどを格納した記憶装置84、カメラ50からの撮影画像あるいは画像処理部81cで処理された画像などを表示する表示器60が接続される。
コントローラ80、コンピュータ81は、それぞれ通信機能を備えており通信インターフェイス80c、81dを介して無線でルーター85と接続され、LANを構成している。ルーター85はインターネット86に接続されるので、コントローラ80とコンピュータ81は、相互に通信してデータ伝送できるだけなく、インターネット86に接続された外部のサーバー87にアクセスしてそこに格納されたデータを取り込んだり、コントローラ80あるいはコンピュータ81で取得したデータをサーバー87に格納することができる。
また、サーバー87からもコントローラ80、コンピュータ81を制御できる、いわゆるIoT(Internet of Things)を構築することができ、コントローラ80を、Webサーバーとして機能させ、Webブラウザからでもコントローラ80に接続された機器を制御することもできる。
ルーター85は、作業トラック14内あるいはマンホール16の底部に配置されるが、無線通信が困難な場合には、ルーターを追加したり、中継器を本管内に設置することができる。また、ルーター85とコントローラ80、コンピュータ81間、並びにコントローラ80、コンピュータ81間をLANケーブルで接続して有線で通信を行うこともできる。
このような構成で、コンピュータ81に格納された制御プログラムによりコントローラ80を用いて穿孔刃30の位置決めが行われる。この位置決めの流れが図13に図示されている。
まず、ロボット21をマンホール16から本管11内に搬入し、レーザー光源40、41を点灯して回転させ(ステップS1)、ロボット21を前進させる(ステップS2)。レーザー光源40、41が回転することにより管ライニング材13の内周面には、レーザースポット40b、41bによる移動軌跡44が描かれ、その移動軌跡がカメラ50により撮影される。撮影された画像は、コンピュータ81に伝送され、RAM81bに格納されて表示器60に動画像として表示される。
管ライニング材13は照射されたレーザースポットを拡散するので、その径はレーザー光線の断面積に対応した径より大きくなる。画像処理部81cは所定のサンプリング速度でレーザースポット像を取り込み、スポット像の中心画素を抽出する。画像処理部81cは、レーザースポット40b、41bが、例えば1回転したあと、抽出された中心画素を結んで、図14の上段に示したように、RAM81bの画像領域にレーザースポットの軌跡像44’を生成する。このように、画像処理することにより静止した鮮明な軌跡像を生成することができる。この軌跡像44’は、原理的にはロボット21が移動しても変化することはないが、所定時間ごとに上述した処理を行って軌跡像44’を更新するようにする。
ロボット21が枝管開口部12aに近づくと、カメラ50が明部55を撮影し、その明部像55’の先頭部がRAM81bの画像領域に取り込まれる。画像処理部81cは、ラインスキャンにより下方部に明部像55’を検出する。このとき、明部55が撮影されたと判断して(ステップS3の肯定)、ロボット21を停止させる(ステップS4)。ステップS4では、ロボット21が停止したときの明部像55’の先端x座標値x1と軌跡像44’の先端x座標値x2を求めてずれ量(x1-x2)が演算される。
このずれ量は負の値であり、ロボット21が管軸11aを中心に時計方向に旋回していることを示しているので、穿孔刃30を電動モーター23の回転軸23aを中心に反時計方向にずれ量(x1-x2)に相当する角度旋回させる(ステップS5)。穿孔刃30が旋回した後、図14の2段目に示したように、撮影した画像から先端がx1に移動した軌跡像44’が生成される。
続いて、ロボット21を低速で前方に微小距離移動させ、ロボット21を停止させる(ステップS6)。ロボット停止時に取り込まれた明部像55’のx1での前端y座標値y1とその後端y座標値y4を求め、また軌跡像44’のx1での前端y座標値y2とその後端y座標値y3を求める。明部像55’はロボット21の前進とともに拡大されて、図14の下段に示したように、明部像55’の先端が軌跡像44’の先端を超えてy1>y2になるので、それまでステップS6、S7のループを繰り返す。
y1>y2になると、軌跡像44’が明部像55’の内部に位置するようになるので、明部像55’と軌跡像44’の前端での隔たり(y1-y2)と後端での隔たり(y3-y4)を求め、各隔たりが同じになるまでステップS6~S8の処理を繰り返す。なお、カメラ50の撮影光軸が傾いていることから、実際の隔たりが同じであっても、進行方向に見て奥側にある両像の隔たり(y3-y4)は手前側の隔たり(y1-y2)より短くなるので、その分を補正して隔たりの比較を行う。
上述したように、管ライニング材内周面に形成される明部55は、枝管側からの照明光が管ライニング材を透過するときに拡散するので、その輪郭が不鮮明になる。また、枝管開口部が毀損したり、あるいは汚物が堆積して明部55の輪郭が歪んだり、欠損する場合がある。そのために、画像処理部81cで公知の方法で輪郭抽出処理を行い、明部像の輪郭を明確にするとともに、歪んだ輪郭を補正し、また輪郭が欠損している場合には補完した画像を明部像55’として格納し、軌跡像44’と比較する。
明部像55’と軌跡像44’の前後端での隔たりが等しいと判断されたら(ステップS8の肯定)、ロボット21を停止させる(ステップS9)。なお、明部像55’の後端が軌跡像44’の後端を超えてy4>y3になる可能性もあるので、その場合には、ステップS6で、ロボットを微小距離後退させてステップS8の判断を行う。このようにして、軌跡像44’は明部像55’とマッチングし、穿孔刃30は管長方向と周方向に位置決めされるので、仮想線で示したように、ステップ12に進んで穿孔を開始することができる。
しかし、管長方向の位置決めのとき、ロボット21は管長方向に複数回微小移動と停止を繰り返すので(ステップS6)、ロボット21の姿勢が変化する可能性がある。またステップS5における周方向の位置決めのとき、位置決めが不正確である可能性がある。
従って、管長方向の位置決めが完了した状態で、図14の下段に示したように、明部像55’と軌跡像44’の左右端での隔たりΔ1とΔ2を求め、隔たりΔ1とΔ2が等しくなるまで穿孔刃30を時計方向または反時計方向に回動させて(ステップS10、S11)、周方向の位置決めを再度行う。このようにして、穿孔刃の管長方向と周方向の位置決めが完了するので、ステップ12に移動して管ライニング材の穿孔を開始する。
なお、穿孔刃30の位置決めを細かく行うために、図15に示したように、操作ボタン90a~90dを設けた操作パネル90をコンピュータ81に接続するようにしてもよい。操作ボタン90aを1回押すと、コントローラ80は電動モーター22を正回転させて、穿孔刃30をΔy前進させ、操作ボタン90bを1回押すと、電動モーター22を逆回転させて穿孔刃30をΔy後退させる。また、操作ボタン90cを1回押すと、コントローラ80は電動モーター23を時計方向にΔθ回転させて、穿孔刃30をΔx周方向に右側に移動させ、操作ボタン90dを1回押すと、電動モーター23を反時計方向にΔθ回転させて、穿孔刃30をΔx周方向に左側に移動させる。操作ボタン90a~90dを1回押すごとに、穿孔刃30はそれぞれ対応した方向に微小量Δずつ移動するので、穿孔刃30の周方向位置と管長方向位置を微小に調節することができ、明部像と軌跡像のマッチングを精度よく行うことが可能になる。
上述した実施例では、最初に周方向に明部像55’と軌跡像44’の位置合わせをしてから両像を本管の管軸方向に位置合わせするようにしたが、最初に管長方向に位置合わせしてその後に周方向に位置合わせするようにしてもよい。
ロボット21の管長方向の移動並びに穿孔刃30の旋回は、ロータリーエンコーダなどの回転位置センサーを備えた電動モーター22、23により行われるので、位置決め精度を高めることができる。
このように、実施例2では、プログラム制御により軌跡像44’が明部像55’にマッチングするように、穿孔刃30が管長方向と周方向に高精度で位置決めされるので、穿孔ミスが少ない効率的な穿孔が可能となる。
実施例2では、穿孔装置はインターネットに接続されているので、外部サーバーから穿孔を制御したり、あるいは穿孔場所、穿孔業者、穿孔日などのデータを穿孔画像などを付してサーバー87に格納することができ、後日の補修、保守などに役立てることができる。
なお、実施例2においても、実施例1と同様に、レーザー光源は1個、あるいは3個以上の複数とすることもでき、各レーザー光源の穿孔刃の回転軸からの径方向距離を調節可能にすることもできる。また、レーザー光源の回転は、穿孔刃の回転と独立させるようにしたが、同時に回転させることもできる。
また、実施例1と同様に、レーザー光源を磁石などを介して穿孔刃の外周面又は内周面に着脱自在に取り付けるようにすることもでき、穿孔刃も実施例1に述べたような各種の穿孔刃を用いることができる。
11 本管
12 枝管
12a 枝管開口部
13 管ライニング材
14 作業トラック
15 ケーブルパイプ
16 マンホール
20 穿孔装置
21 ロボット
22、23 電動モーター
24 油圧シリンダー
27 油圧モーター
28 電動モーター
29 取付台
30 穿孔刃
35、36 保持板
40、41、46、47 レーザー光源
40a、41a レーザー光線
40b、41b レーザースポット
42、43、48、49 保持金具
44 レーザースポットの移動軌跡
44’ 軌跡像
45 カウンターバランス
50 カメラ
51 突っ張り部材
52 照明ランプ
55 明部
55’ 明部像
60 表示器
62、63 磁石
70、71 スライド板
72~75 ガイドレール
80 コントローラ
81 コンピュータ

Claims (5)

  1. 枝管開口部を閉塞している管ライニング材を穿孔刃を回転させて本管側から穿孔する穿孔装置であって、
    本管内を管長方向に移動するロボットと、
    前記ロボットに搭載された穿孔刃と、
    前記穿孔刃を回転させるモーターと、
    前記穿孔刃の近傍位置に配置され、穿孔刃の回転軸に平行にレーザー光線を射出して管ライニング材内周面にレーザースポットを形成するレーザー光源と、
    前記ロボットに搭載され、前記レーザー光源を穿孔刃の回転軸と同軸に回転させることにより管ライニング材内周面に描かれるレーザースポットの軌跡と、枝管側からの照明光により管ライニング材内周面に形成される枝管開口部に対応した明部とを撮影するカメラと、
    前記カメラにより撮影されたレーザースポットの軌跡像が枝管開口部に対応した明部像にマッチングするように穿孔刃を位置決めする位置決め手段と、
    を備え、
    前記レーザー光源は、穿孔刃と独立して回転されることを特徴とする穿孔装置。
  2. 前記レーザー光源は、射出されるレーザー光線が穿孔刃により遮断されない限度までにその外周に近づけて配置されることを特徴とする請求項に記載の穿孔装置。
  3. 枝管開口部を閉塞している管ライニング材を穿孔刃を回転させて本管側から穿孔する穿孔方法であって、
    枝管側から枝管開口部を照明する工程と、
    前記穿孔刃の近傍位置から穿孔刃の回転軸と平行方向に管ライニング材に向けてレーザー光源からレーザー光線を射出し管ライニング材内周面にレーザースポットを形成する工程と、
    前記レーザー光源を穿孔刃の回転軸と同軸に回転させながら枝管側からの照明光により管ライニング材内周面に形成される枝管開口部に対応した明部位置に穿孔刃を移動させる工程と、
    前記レーザー光源の回転にともなって管ライニング内周面に描かれるレーザースポットの軌跡と前記枝管開口部に対応した明部とを撮影する工程と、
    撮影されたレーザースポットの軌跡像と枝管開口部に対応した明部像がマッチングするように穿孔刃を位置決めして穿孔を行う工程と、
    を備え、
    前記レーザー光源は、穿孔刃と独立して回転されることを特徴とする穿孔方法。
  4. 前記穿孔刃の位置決めは、本管の管長方向と周方向に行われることを特徴とする請求項に記載の穿孔方法。
  5. 前記レーザー光源は、射出されるレーザー光線が穿孔刃により遮断されない限度までにその外周に近づけて配置されることを特徴とする請求項3又は4に記載の穿孔方法。
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