JP6992412B2 - 圧力測定装置および圧力測定装置の動作状態診断方法 - Google Patents

圧力測定装置および圧力測定装置の動作状態診断方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧力測定装置および圧力測定装置の動作状態診断方法に関する。
圧力測定装置は、設備の制御等のために広く用いられている。圧力測定装置においては、測定値の信頼性を確保することが好ましい。信頼性を高めることを目的として、2つのセンサを設ける技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この技術は、2つのセンサ測定値を比較することによって、測定値の信頼性を高める。
また、故障の有無など動作状態の診断機能を有する圧力測定装置が知られている。例えば、ダイアフラム部上にブリッジ回路を2個配置して、2つのブリッジ回路によって測定された2つの値を比較することによって動作状態を診断する技術が提案されている(特許文献1および2参照)。また、1つのブリッジ回路を4個のピエゾ抵抗素子で構成した圧力測定装置において、それぞれのピエゾ抵抗素子を分割して、端子出力を演算および比較することによって、動作状態を診断する技術が提案されている(特許文献3および4参照)。
[先行技術文献]
[非特許文献]
[非特許文献1] IEC 61508 -7:2010 Functional Safety of Electrical/Electronic/Programmable Electronic Safety-related Systems/Part7: Overview of techniques and measures / A.12.1 Reference sensor
[特許文献]
[特許文献1] 特表平10-506718号公報
[特許文献2] 特開2002-039891号公報
[特許文献3] 特開2002-373991号公報
[特許文献4] 特開2004-061164号公報
圧力測定装置のサイズおよびコストの増加を抑制するためには、簡便な回路構成により動作状態を診断することができる圧力測定装置が好ましい。しかしながら、単純に2つのセンサを用いてセンサの二重化を行う場合は、1つのセンサを使用する場合に比べて、圧力測定装置のサイズおよびコストが増大するという欠点がある。
また、ダイアフラム部上にブリッジ回路を複数用いる方法では、基板を含むセンサのサイズが増大する。ピエゾ抵抗素子を分割して動作状態診断用の測定端子を設ける方法では、圧力検出用の端子の他に診断用の端子を追加することが必要となる。したがって、センサのサイズが増大する。また、個々のピエゾ抵抗素子の抵抗値の変化を監視することによって動作状態を診断する方法では、個々のピエゾ抵抗素子の抵抗値が圧力により変化するために、圧力による影響と、異常との区別が困難である。したがって、個々のピエゾ抵抗素子の抵抗値を監視する方法では、センサの断線および短絡などの明確な異常しか検出できない。そこで、本発明の目的は、圧力測定装置のサイズおよびコストが増大することを抑制するために簡便な構成による動作状態診断機能を備えた圧力測定装置を提供することである。
本発明の第1の態様においては、圧力測定装置を提供する。圧力測定装置は、ダイアフラム部を備えてよい。ダイアフラム部は、印加される圧力によって変位してよい。圧力測定装置は、複数のピエゾ抵抗素子を備えてよい。複数のピエゾ抵抗素子は、ダイアフラム部に設けられてよい。複数のピエゾ抵抗素子は、ブリッジ回路を構成してよい。圧力測定装置は、算出部を備えてよい。算出部は、ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値と、予め定められた定数とを用いて第1計算値を算出してよい。圧力測定装置は、比較部を備えてよい。比較部は、第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と第1計算値とを比較してよい。第2出力端子は、ブリッジ回路において第1出力端子と異なる端子であってよい。圧力測定装置は、診断部を備えてよい。診断部は、比較部による比較結果に基づいて、圧力測定装置の動作状態を診断してよい。
複数のピエゾ抵抗素子は、第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子を含んでよい。第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子は、ブリッジ回路の高電位端子および低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続されてよい。算出部は、第1電圧測定値と既知の電圧値とを用いて、高電位端子および低電位端子の間に印加される励起電圧と第1ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧との差分を第1計算値として算出してよい。比較部は、第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧と、第1計算値とを比較してよい。第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧は、第2電圧測定値から得られてよい。
算出部は、さらに、補正部を含んでよい。補正部は、ダイアフラム部に圧力が印加されていない状態での複数のピエゾ抵抗素子の各抵抗値に基づいて、差分を補正してよい。補正部によって補正された差分が第1計算値として算出されてよい。
複数のピエゾ抵抗素子は、第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子を含んでよい。第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子は、ブリッジ回路の高電位端子および低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続されてよい。算出部は、第1電圧測定値と既知の電圧値とを用いて、電圧比を第1計算値として算出してよい。電圧比は、高電位端子および低電位端子の間に印加される励起電圧と第1ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧との差分を励起電圧で除算した電圧比であってよい。比較部は、第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧を励起電圧で除算した電圧比と、第1計算値とを比較してよい。
圧力測定装置は、固定抵抗器を備えてよい。固定抵抗器は、ブリッジ回路の高電位端子および低電位端子の一方に電気的に接続されてよい。算出部は、第1電圧測定値と、固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、既知の電源電圧値とを用いて、第1計算値を算出してよい。第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧を励起電圧で除算した電圧比は、第2電圧測定値と、固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、既知の電源電圧値とを用いて得られてよい。
算出部は、さらに、補正部を備えてよい。補正部は、ダイアフラム部に圧力が印加されていない状態での複数のピエゾ抵抗素子の各抵抗値に基づいて、差分を励起電圧で除算した電圧比を補正してよい。
第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子は、低電位端子に電気的に接続されてよい。
圧力測定装置は、固定抵抗器を備えてよい。固定抵抗器は、ブリッジ回路の高電位端子および低電位端子の一方に電気的に接続されてよい。圧力測定装置は、第2比較部を備えてよい。第2比較部は、固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、閾値とを比較してよい。診断部は、さらに、第2比較部による比較結果に基づいて、圧力測定装置の動作状態を診断してよい。
圧力測定装置は、取得部を備えてよい。取得部は、ブリッジ回路周辺の温度情報を取得してよい。閾値は、温度情報に基づいて変更されてよい。
本発明の第2の態様においては、圧力測定装置の動作状態診断方法を提供する。圧力測定装置は、ダイアフラム部を備えてよい。ダイアフラム部は、印加される圧力によって変位してよい。圧力測定装置は、複数のピエゾ抵抗素子を備えてよい。複数のピエゾ抵抗素子は、ダイアフラム部に設けられてよい。複数のピエゾ抵抗素子は、ブリッジ回路を構成してよい。圧力測定装置の動作状態診断方法は、ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値と、予め定められた定数とを用いて第1計算値を算出する段階を備えてよい。圧力測定装置の動作状態診断方法は、ブリッジ回路において第1出力端子と異なる第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と第1計算値とを比較する段階を備えてよい。圧力測定装置の動作状態診断方法は、比較結果に基づいて、圧力測定装置の動作状態を診断する段階を備えてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明の第1実施形態における圧力測定装置のダイアフラム部に形成されるピエゾ抵抗素子の配置例を示す図である。 本発明の第1実施形態における圧力測定装置の概略構成を示す図である。 第1実施形態における圧力測定装置の変形例の概略構成を示す図である。 第1実施形態における正常時の出力例を示す図である。 第1実施形態における正常時の電圧差の一例を示す図である。 第1実施形態における異常時の出力例を示す図である。 第1実施形態における異常時の電圧差の一例を示す図である。 第1実施形態における圧力測定装置による処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における圧力測定装置の概略構成を示す図である。 第2実施形態における圧力測定装置による処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態における第1診断処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態における第2診断処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における圧力測定装置の概略構成を示す図である。 第3実施形態における第1診断処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態における圧力測定装置の概略構成を示す図である。 第4実施形態における第1診断処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態における正常時の電圧比の一例を示す図である。 第3実施形態における正常時の電圧比の差の一例を示す図である。 第3実施形態における異常時の電圧比の一例を示す図である。 第3実施形態における異常時の電圧比の差の一例を示す図である。 本発明の第3実施形態における異常時の固定抵抗器の両端の電圧の一例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の第1実施形態における圧力測定装置のダイアフラム部に形成されるピエゾ抵抗素子の配置例を示す図である。図1は、ダイアフラム部10の上面図、およびA-A´線に沿った断面図を示す。本実施形態の圧力測定装置は、ダイアフラム部10と、複数のピエゾ抵抗素子21-1、21-2、21―3、および21-4(以下、複数のピエゾ抵抗素子21と総称する場合がある)とを備える。ダイアフラム部10は、印加される圧力によって変位する。複数のピエゾ抵抗素子21は、ダイアフラム部10に設けられる。具体的には、4つのピエゾ抵抗素子21が、ダイアフラム部10のおもて面に形成されてよい。複数のピエゾ抵抗素子21は、ブリッジ回路20を構成する。ブリッジ回路20については、後述する。図1において、複数のピエゾ抵抗素子21は、R1、R2、R3、およびR4と表記される。
ダイアフラム部10は、例えば、半導体基板によって形成される。半導体基板は、シリコン基板であってもよく、炭化珪素(SiC)等の化合物半導体基板であってもよい。ピエゾ抵抗素子21は、半導体基板内の表層に形成された拡散抵抗であってよい。ピエゾ抵抗素子21は、p型またはn型のドーパントを半導体基板に選択的にドーピングし、さらに熱拡散することによって形成されてよい。
半導体基板の裏面には、空洞部12が設けられている。図1の上面図では、空洞部12が点線で示されている。点線で囲まれた領域である空洞部12は、点線で囲まれた領域の外側に比べて、半導体基板の厚みが薄い。空洞部12の上側の半導体基板の領域は、点線で囲まれた領域の外側に比べて厚みが薄いので、圧力によって変位しやすい。空洞部12の上側の半導体基板が、ダイアフラム部10として機能する。
複数のピエゾ抵抗素子21であるR1、R2、R3、およびR4は、空洞部12の上側の半導体基板の領域に設けられてよい。本例では、空洞部12の領域が、上面視で矩形をしており、矩形の4辺にR1、R2、R3、およびR4が設けられる。ダイアフラム部10が圧力を受けて歪むと、各ピエゾ抵抗素子21には、ダイアフラム部10の歪み量に応じた応力が発生する。この応力に応じてピエゾ抵抗素子21の抵抗が変化する。
例えば、ダイアフラム部10に圧力が印加されるときにピエゾ抵抗素子21に生じる応力方向が、ピエゾ抵抗素子21に電流が流れる長手方向に対応する場合には、ピエゾ抵抗素子21の抵抗変化率は正となる。すなわち、ダイアフラム部10に印加される圧力が高くなるのにしたがって、ピエゾ抵抗素子21の電気抵抗値が増大する。一方、ピエゾ抵抗素子21に生じる応力方向が、ピエゾ抵抗素子21に電流が流れる長手方向に直交する短手方向に対応する場合には、ピエゾ抵抗素子21の抵抗変化率は負となる。すなわち、ダイアフラム部10に印加される圧力が高くなるのにしたがって、ピエゾ抵抗素子21の電気抵抗値が減少する。
本例では、ダイアフラム部10の下側から上側に向かって圧力が加わった場合に、ピエゾ抵抗素子21-1(R1)およびピエゾ抵抗素子21-4(R4)の電気抵抗値が増加する。一方、ダイアフラム部10の下側から上側に向かって圧力が加わった場合に、ピエゾ抵抗素子21-2(R2)およびピエゾ抵抗素子21-3(R3)の電気抵抗値が減少する。但し、本例の圧力測定装置は、このようなレイアウトに限定されない。
図2は、本発明の第1実施形態における圧力測定装置1の概略構成を示す図である。4個のピエゾ抵抗素子21-1から21-4は、図で示されるとおり、配線22、23、24、25によって接続されてブリッジ回路20を構成する。ブリッジ回路20は、ピエゾ抵抗素子21-1から21-4の電気抵抗の変化を検出する検出回路である。ピエゾ抵抗素子21-1から21-4を含むブリッジ回路20は、ダイアフラム部10の歪みに応じてブリッジ出力が変化する圧力検出用のブリッジ回路である。なお、配線22、配線23、配線24、および配線25は、ダイアフラム部10のおもて面に形成されるアルミニウムまたは銅等の金属で構成されてもよく、半導体基板内の表層に形成された拡散抵抗であってもよい。
本例では、ピエゾ抵抗素子21-1(R1)の一端とピエゾ抵抗素子21-2(R2)の一端とが配線22を経て高電位端子26に接続される。ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の一端とピエゾ抵抗素子21-4(R4)の一端とが配線23を経て低電位端子27に接続される。本例のピエゾ抵抗素子21-3(R3)およびピエゾ抵抗素子21-4(R4)は、高電位端子および低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続される第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子の一例である。本例では、本例のピエゾ抵抗素子21-3(R3)およびピエゾ抵抗素子21-4(R4)は、低電位端子27に接続される。
ピエゾ抵抗素子21-1(R1)の他端とピエゾ抵抗素子21-3(R3)の他端とが、配線24を経て第1出力端子28に電気的に接続される。ピエゾ抵抗素子21-2(R2)の他端とピエゾ抵抗素子21-4(R4)の他端とが、配線25を経て、第1出力端子28と異なる第2出力端子29に電気的に接続される。
以上のように、ダイアフラム部10に印加される圧力が高くなるのにしたがってピエゾ抵抗素子21の電気抵抗値が増大するピエゾ抵抗素子(R1、R4)の端部と、ダイアフラム部10に印加される圧力が高くなるのにしたがってピエゾ抵抗素子21の電気抵抗値が減少するピエゾ抵抗素子(R2、R3)の端部とが接続される。換言すれば、圧力に応じた抵抗値の変化方向が同じ素子は、ブリッジ回路20における対角側に位置する。ピエゾ抵抗素子21-1から21-4の抵抗値および圧力に対する抵抗変化率は、ほぼ同じに設計されてよい。
本例では、高電位端子26には、既知の電源電圧Vccが印加される。ブリッジ回路20は、回路基板に接続された電源から電源電圧Vccの供給を受けてよい。低電位端子27は、グランド電位(GND)に接続されてよい。したがって、本例では、高電位端子26と低電位端子27の間に印加される励起電圧Vexは、電源電圧Vccである。但し、本発明は、この場合に限られず、高電位端子26および低電位端子27間に、励起電圧Vexが印加される構成であれば適用できる。
本例の圧力測定装置1は、AD変換部30、処理部40、および記憶部50を備える。これらの各部は、ダイアフラム部10とは別の回路基板上に設けられてよい。回路基板は、ダイアフラム部10とピエゾ抵抗素子21とを有する圧力センサ部分と配線で接続されてよい。但し、AD変換部30、処理部40、および記憶部50の各部のうちの少なくとも一部が、ダイアフラム部10を構成する半導体基板上に形成されてもよい。AD変換部30は、ブリッジ回路20から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。本例では、ブリッジ回路20において抵抗R1と抵抗R2との接続端である第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1が取得されて、デジタル値に変換される。同様に、抵抗R2と抵抗R4との接続端である第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2が取得されて、デジタル値に変換される。記憶部50は、閾値の値、既知の電源電圧Vccの値、および補正係数の値を予め格納してよい。
本例では、グランド電位に対する第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1は、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧V3である。グランド電位に対する第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端の電圧V4である。
処理部40は、デジタル変換された第1電圧測定値および第2電圧測定値を用いて各種の演算処理を実行する。処理部40は、マイクロプロセッサ等であってよい。本例では、処理部40は、算出部42、比較部44、および診断部46を含む。
算出部42は、ブリッジ回路20の第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1と、予め定められた定数とを用いて第1計算値を算出する。本例では、予め定められた定数は、既知の電源電圧値Vccであってよい。本例では、第1計算値は、高電位端子26と低電位端子27の間に印加される励起電圧Vexと、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧V3との差分である。したがって、本例の算出部42は、第1電圧測定値Vout1と既知の電圧値Vccとを用いて、励起電圧Vexと、第1ピエゾ抵抗素子の一例であるピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端間の電圧との差分を第1計算値として算出してよい。本例では、励起電圧Vexは、電源電圧Vccである。したがって、算出部42は、第1計算値として、Vcc-V3を算出する。
比較部44は、第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2から得られた値と第1計算値とを比較する。本例では、比較部44は、第2ピエゾ抵抗素子の一例であるピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4と、第1計算値であるVcc-V3とを比較する。ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4は、第2電圧測定値Vout2から得られる。本例では、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4は、第2電圧測定値Vout2に等しい。
診断部46は、比較部44による比較結果に基づいて、圧力測定装置1の動作状態を診断する。動作状態の診断には、故障診断が含まれてよい。例えば、動作状態の診断には、故障の検知が含まれる。診断部46は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4と第1計算値であるVcc-V3との差が、予め定められた値を超える場合に、圧力測定装置1において異常が生じていると診断する。以下に、本実施形態における動作状態診断の動作について説明する。
複数のピエゾ抵抗素子21である抵抗R1、R3、R4のそれぞれの両端間の電圧をV1、V3、V4とすると、各電圧は以下に示す式で表すことができる。ここで、R1、R2、R3、およびR4は、圧力印加の無い状態での各ピエゾ抵抗素子21の抵抗値である。kaおよびkbは、圧力に対する抵抗変化率であり、pは印加圧力である。
Figure 0006992412000001
ここで、各ピエゾ抵抗素子21は、ほぼ同じ抵抗値となるように設計されている。ほぼ同じとは、たとえば、各ピエゾ抵抗素子21のバラツキが10%以内となることを意味してよい。R1=R2=R3=R4であるとすると、圧力測定装置1におけるブリッジ回路20等が正常である場合には、ブリッジ回路20の対称性から、式(5)および式(7)が等しくなる。すなわち、V1とV4は同じ値となる。
ここで、式(3)より電圧V1は、既知である電源電圧Vccと、測定値である電圧V3の差を計算することで取得することができることが分かる。したがって、圧力測定装置1が正常である場合は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4と第1計算値であるVcc-V3とは同じ値となる。
ここで、一つのピエゾ抵抗素子21に異常が生じた場合は、ブリッジ回路20における対称性が失われるため、VccとV3の差である第1計算値と、電圧V4の値とが乖離する。したがって、比較部44が、第1計算値Vcc-V3と、電圧V4との差を計算し、第1計算値Vcc-V3と、電圧V4との差が、閾値を超えた場合には、診断部46は、圧力測定装置1に異常が生じたと判断する。
図3は、圧力測定装置1の変形例の概略構成を示す図である。本変形例の圧力測定装置1においては、算出部42が、補正部43を備える。補正部43は、ダイアフラム部10に圧力が印加されていない状態での複数のピエゾ抵抗素子21-1から21-4の各抵抗値R1、R2、R3、R4に基づいて、差分(Vcc-V3)を補正する。補正部43を備えることを除いて、本変形例の圧力測定装置1は、図1および図2に示される圧力測定装置1と同様の構造を有する。したがって、繰り返しの説明は省略する。
ダイアフラム部10に対するピエゾ抵抗素子21-1から21-4の配置位置の違いおよびピエゾ抵抗素子21-1から21-4の特性バラツキに起因して、ピエゾ抵抗素子21-1から21-4の抵抗R1、R2、R3、R4の値が、互いにわずかに異なる場合がある。この場合、補正部43は、VccとV3との差分に補正係数αを乗じて、差分を補正する。そして、算出部42は、補正部43によって補正された差分であるα(Vcc-V3)を第1計算値として算出する。補正係数αは、ピエゾ抵抗素子21-1から21-4の各抵抗値R1、R2、R3、R4の違いを補正するための係数である。
具体的には、上述した式(2)、式(5)、式(7)における抵抗変化率kaおよびkbは、ほぼ同じになるように複数のピエゾ抵抗素子21が設計されている。そのため、式(2)、式(5)、式(7)における分母においては、圧力印加が無い状態での抵抗値の和、すなわち、R1+R3およびR2+R4が支配的である。したがって、補正部43は、以下のような式(8)により補正係数αを計算してよい。算出部42は、補正係数を差分(Vcc-V3)に乗じて第1計算値V1´を算出する。診断部46は、第1計算値V1´(α(Vcc-V3))と電圧V4とを比較して、圧力測定装置1に異常が生じたか否かを診断する。
Figure 0006992412000002
なお、圧力測定装置1の動作状態が正常であり、さらに、補正部43による補正を実行したとしても、測定ノイズ等により第1計算値V1´と電圧V4とは完全には一致しない。したがって、診断部46は、妥当な許容値を設けて動作状態を診断してよい。具体的には、診断部46は、第1計算値V1´と電圧V4との差分の絶対値|V1´-V4|が、閾値を超えたら、異常が発生していると判定してよい。閾値の値は、測定ノイズ等の影響を考慮して、適宜に設定してよい。なお、圧力測定装置1が正常である場合には、理想的には、圧力によらず電圧V1(第1計算値Vcc-V3)と電圧V4の差がゼロになる。したがって、閾値は、圧力によらず一定であってよい。但し、閾値を圧力に応じて変更してもよい。式(5)および式(7)において、圧力に対する抵抗変化率kaおよびkbがほぼ等しいと仮定すると、R1とR4が理想的に等しい値ではなく、補正係数αによる補正を実行したとしても補正係数の精度(補正係数算出時の抵抗値の測定精度)などにより完全に一致しない場合、電圧V1と電圧V4との差が圧力に比例する。そのため、異常のモードが抵抗変化率kaなどの変化(悪化)である場合は圧力が小さくなるほど変化量V1-V4は小さくなる。したがって、処理部40は、圧力が小さくなるほど閾値を小さくし、圧力が大きくなるほど閾値を大きくしてよい。このように構成することによって、圧力が小さくなった場合において異常の検知精度を維持しつつ、圧力が大きくなった場合において圧力測定装置1が正常であるにもかかわらず異常が生じたと誤検知することを防止してよい。
動作状態の診断の一例として、第1実施形態の圧力測定装置1による処理を適用した場合の特性例を図4から図7に示す。図4は、第1実施形態における正常時の出力例を示す図である。図4において、V3は、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧であり、本例では、第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1である。V4は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端の電圧であり、本例では、第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2である。V1´は、式(9)により、第1電圧測定値Vout1(V3)と、既知の電源電圧値Vccとから算出した第1計算値である。本例では、補正部43によって補正された第1計算値V1´を用いている。
図4の横軸は、ダイアフラム部10への入力圧(%)を示している。本例では、ダイアフラム部10への圧力が高くなるのにしたがって、電圧V3は減少し、電圧V4および第1計算値V1´は増加する。図4に示されるとおり、圧力測定装置1が正常である状態では、第1計算値V1´と電圧V4とは、ほとんど一致する。
図5は、第1実施形態における正常時の電圧差の一例を示す図である。図5の横軸は、ダイアフラム部10への入力圧(%)を示している。図5の縦軸は、第1計算値V1´と電圧V4との差を示している。圧力測定装置1が正常である状態では、第1計算値V1´と電圧V4との差は、0付近に留まる。第1計算値V1´と電圧V4との差が、下限閾値以上、上限閾値以下の範囲内に留まるので、診断部46は、圧力測定装置1が正常であると診断することができる。図5では、上限閾値および下限閾値とも、圧力によらず一定の場合を示している。
図6は、第1実施形態における異常時の出力例を示す図である。図7は、第1実施形態における異常時の電圧差の一例を示す図である。図6および図7において、V3、V4、V1´、横軸、および縦軸が示す事項は、図4および図5の場合と同様である。図6および図7は、ダイアフラム部10への入力圧83%付近において、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)に異常が生じた場合を例示する。図6に示されるとおり、圧力測定装置1に異常が生じた場合には、第1計算値V1´と電圧V4とが乖離する。したがって、図7に示されるとおり、圧力測定装置1に異常が生じた場合には、第1計算値V1´と電圧V4との差が、下限閾値以上および上限閾値以下で与えられる正常な範囲から外れる。本例では、第1計算値V1´と電圧V4との差が下限閾値を下回っている。したがって、診断部46は、圧力測定装置1に異常が発生したと診断することができる。
図8は、第1実施形態における圧力測定装置1による処理の一例を示すフローチャートである。図8は、ダイアフラム部10と複数のピエゾ抵抗素子21とを備える圧力測定装置1の動作状態診断方法の一例を示す。
算出部42は、ブリッジ回路20の第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1を取得する(ステップS101)。本例では、第1電圧測定値Vout1は、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧V3に対応する。算出部42は、ブリッジ回路20の第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2を取得する(ステップS102)。本例では、第2電圧測定値Vout2は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端の電圧V4に対応する。ステップS101とステップS102の順序は、この場合に限定されない。
算出部42は、第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1と、既知の電源電圧Vccを用いて、第1計算値として、励起電圧Vexと、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧V3との差分を算出する(ステップS103)。既知の電源電圧Vccは、記憶部50に予め格納されていてもよい。なお、本例では、電源電圧Vcc自体が、励起電圧Vexであり、第1電圧測定値Vout1がV3であるので、算出部42は、Vcc-Vout1を算出してよい。
補正部43は、ダイアフラム部10に圧力が印加されていない状態での複数のピエゾ抵抗素子21-1から21-4の各抵抗値R1、R2、R3、R4に基づいて、差分(Vcc-V3)を補正する(ステップS104)。補正部43は、差分(Vcc-V3)に補正係数αを乗じて、第1計算値(V1´)を算出してよい。但し、ステップS104の処理は、省略してもよい。ステップS101からステップS104の処理は、ブリッジ回路20の第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1と、予め定められた定数(既知の電源電圧Vcc)とを用いて第1計算値を算出する段階の一例に対応する。
比較部44は、第1計算値(V1´)と、第2電圧測定値Vout2とを比較する(ステップS105)。本例では、第2電圧測定値Voutは、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端の電圧V4に対応する。第1計算値(V1´)と電圧V4との差の絶対値|V1´-V4|が閾値を超える場合には(ステップS106:YES)、診断部46は、圧力測定装置1において異常が生じたと診断する(ステップS107)。第1計算値(V1´)と電圧V4との差の絶対値|V1´-V4|が閾値以下である場合には(ステップS106:NO)、圧力測定装置1が正常である。したがって、処理は、ステップS101に戻る。ステップS105の処理は、ブリッジ回路20において第1出力端子28と異なる第2出力端子29における第2電圧測定値Voutから得られた値と第1計算値とを比較する段階に対応する。ステップS106およびステップS107の処理は、比較結果に基づいて、圧力測定装置1の動作状態を診断する段階に対応する。
第1実施形態における圧力測定装置1によれば、2つのセンサを用いてセンサの二重化をしないので、圧力測定装置1のサイズおよびコストの増大を抑制できる。また、ダイアフラム部10にブリッジ回路を複数形成しなくてもよいので、基板を含むセンサを小型化できる。さらに、圧力検出用のブリッジ回路20の第1出力端子28および第2出力端子29を、動作状態診断用の端子として兼用することができる。したがって、別途に動作状態診断用の端子を設ける必要がないため、センサを小型化することができる。AD変換部30についても、圧力検出用のAD変換回路を兼用してもよい。
したがって、本実施形態の圧力測定装置1によれば、簡便な回路構成により動作状態を診断することができる圧力測定装置1を提供することができる。また、補正部43によって補正する場合には、ダイアフラム部10に対するピエゾ抵抗素子21-1から21-4の配置位置の違いおよびピエゾ抵抗素子21-1から21-4の特性バラツキを考慮して、正確に動作状態診断することが可能である。
図9は、本発明の第2実施形態における圧力測定装置1の概略構成を示す図である。第1実施形態においては、ブリッジ回路20を構成する一部のピエゾ抵抗素子21の異常を診断する場合を説明した。しかしながら、圧力測定装置1には、経年劣化による抵抗値の変化のように、複数のピエゾ抵抗素子21全体に影響し、ブリッジ回路20における対称性を失わないタイプの異常が生じる場合があり得る。そこで、第2実施形態の圧力測定装置1は、一部のピエゾ抵抗素子21が異常となった場合と、複数のピエゾ抵抗素子21の全体が異常となった場合の双方を診断することを可能とする。
本実施形態の圧力測定装置1は、固定抵抗器60を備える。図9において、固定抵抗器60は、抵抗R5と表示されている。固定抵抗器60は、AD変換部30等が配置されている回路基板上に配置されてよい。但し、ピエゾ抵抗素子21が形成される半導体基板の拡散抵抗を固定抵抗器60として用いてもよい。固定抵抗器60が、ダイアフラム上に形成されている場合には、圧力変化による歪みの影響を受ける可能性がある。したがって、固定抵抗器60は、半導体基板上において、歪みの影響を受けにくい位置に設けられてよい。例えば、固定抵抗器60は、空洞部12から離隔して配置されてよい。固定抵抗器60は、高電位端子26および低電位端子27の一方に電気的に接続される。本例では、固定抵抗器60は、低電位端子27に電気的に接続される。固定抵抗器60の一端は、低電位端子27に接続され、固定抵抗器60の他端は、グランド電位(GND)に接続されてよい。固定抵抗器60の抵抗値は、後段のAD変換部30の分解能に応じて設計されてよい。但し、好ましくは、固定抵抗器60(R5)の抵抗値は、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値と同程度であることが望ましい。一例において、固定抵抗器60(R5)の抵抗値は、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値の1/10以上、10倍以下であってよく、より好ましくは、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値の1/10以上、1倍以下であってよい。ピエゾ抵抗素子21が数kΩの場合に、固定抵抗器60の抵抗値は、1kΩ程度であってよい。固定抵抗器60の抵抗値が大きくなりすぎると、相対的にピエゾ抵抗素子21の変化による算出値の変化(V5 後述する式(26))が小さくなるため、ピエゾ抵抗素子に比べて固定抵抗は大きくなりすぎないことが望ましい。一方、固定抵抗器60の抵抗値が、小さすぎると、算出値はピエゾ抵抗素子21に対する固定抵抗器60抵抗値の比率であることから、算出値の値そのものが小さくなる。したがって、固定抵抗器60の抵抗値が小さすぎるのも望ましくない。
第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1(電圧V13)と、第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2(電圧V24)がそれぞれ取得されて、AD変換部30によってデジタル値に変換される。なお、第1電圧測定値Vout1は、グランド電位に対する第1出力端子28の電圧であってよく、第2電圧測定値Vout2は、グランド電位に対する第2出力端子29の電圧であってよい。
さらに、本例では、固定抵抗器60の一端が接続される接続端における電圧測定値Vout3が取得される。本例では、電圧測定値Vout3は、固定抵抗器60(R5)の両端の電圧V5に対応する。電圧測定値Vout3も、AD変換部30によってデジタル値に変換されてよい。処理部40は第2比較部47を備える、第2比較部47は、固定抵抗器60の両端間の電圧測定値Vout3(V5)と、閾値とを比較する。閾値は、記憶部50に予め格納されていてよい。診断部46は、比較部44による比較結果のみならず、さらに第2比較部47による比較結果に基づいて、圧力測定装置1の動作状態を診断する。具体的には、診断部46は、比較部44による比較結果に基づいて、複数のピエゾ抵抗素子21の一部に異常が生じたか否かを診断し、第2比較部47による比較結果に基づいて、複数のピエゾ抵抗素子21の全体に異常が生じたか否かを診断してよい。
本例の算出部42は、第1電圧測定値Vout1と、既知の電圧値である電源電圧Vccとを用いて、電圧比X1(=(Vex-V3)/Vex)を第1計算値として算出する。電圧比X1は、高電位端子26および低電位端子27の間に印加される励起電圧Vexと、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧(V3)との差分(Vex-V3)を励起電圧Vexで除算した値を意味する。なお、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)は、第1ピエゾ抵抗素子の一例である。
また、処理部40は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4を励起電圧Vexで除算した電圧比X4(V4/Vex)を算出する。ピエゾ抵抗素子21-4(R4)は、第2ピエゾ抵抗素子の一例である。また、電圧比X4(V4/Vex)は、第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2から得られた値の一例である。本例では、比較部44は、電圧比X4(V4/Vex)と、第1計算値である電圧比X1とを比較する。以上の点を除いて、本実施形態の圧力測定装置1の構成は、第1実施形態における圧力測定装置1と同様の構造を有する。したがって、繰り返しの説明を省略する。
第2実施形態の圧力測定装置1は、複数のピエゾ抵抗素子21のうち一部のピエゾ抵抗素子が異常となった場合は、圧力測定装置1は、第1実施形態の場合と同様に、4個のピエゾ抵抗素子の変化の対称性を利用して動作状態を診断する。一方、複数のピエゾ抵抗素子21全体の抵抗値が異常となった場合は、圧力測定装置1は、ブリッジ回路20の合成抵抗が変化する。そして、これに起因して固定抵抗器60(R5)の両端の電圧V5が変化する。電圧V5の変化を検出することによって、動作状態を診断する。以下に、本実施形態における動作状態診断の動作について説明する。
[第1診断処理]
まず、複数のピエゾ抵抗素子21のうち一部のピエゾ抵抗素子において異常が生じたことを判定するための処理について説明する。複数のピエゾ抵抗素子21である抵抗R1、R3、R4のそれぞれの両端間の電圧をV1、V3、V4とすると、各電圧は以下に示す式で表すことができる。Vexは、ブリッジ回路20の励起電圧である。
Figure 0006992412000003
ここで、励起電圧Vexに対する電圧V3、V1、V4の電圧比は、式(12)、式(13)から、以下の式で表すことができる。
Figure 0006992412000004
ここで、各ピエゾ抵抗素子21は、ほぼ同じ抵抗値となるように設計されている。すなわち、R1=R2=R3=R4である。したがって、圧力測定装置1におけるブリッジ回路20等に異常がない場合には、ブリッジ回路20の対称性から、式(16)および式(19)が等しくなる。すなわち、X1とX4は同じ値となる。
ここで、一つのピエゾ抵抗素子21に異常が生じた場合は、ブリッジ回路20における対称性が失われるため、X1の値とX4の値が乖離する。診断部46は、X1の値とX4の値との乖離が所定の閾値を超えた場合に異常が生じたと判断する。
以下に、第1電圧測定値Vout(V13)および第2電圧測定値Vout(V24)から、電圧比X1と電圧比X4を算出する処理を説明する。図9に示される第2実施形態においては、励起電圧Vex、V3、およびV4は、以下の式で表すことができる。ここで、V5は、固定抵抗器60の両端間の電圧測定値Vout3である。
Figure 0006992412000005
したがって、式(11)、(14)、(20)、(21)よりX1は以下の式で与えられる。
Figure 0006992412000006
また、式(17)、(20)、(22)よりX4は以下の式で与えられる。
Figure 0006992412000007
上記の式(23)によれば、算出部42は、第1電圧測定値Vout1(V13)と、固定抵抗器60(R5)の両端間の電圧測定値V5と、既知の電源電圧値Vccとを用いて、電圧比X1を第1計算値として算出することができる。また、式(24)によれば、電圧比X4は、第2電圧測定値Vout2(V24)から得られた値である。電圧比X4は、第2電圧測定値Vout2(V24)と、固定抵抗器R5の両端間の電圧測定値V5と、既知の電源電圧値Vccとに基づいて得られる。
なお、図3において説明した変形例と同様に、第2実施形態の圧力測定装置1においても、補正部43が設けられてもよい。この場合は、補正部43は、X1に補正係数αを乗じて補正する。算出部42は、補正係数αを電圧比X1に乗じて第1計算値X1´を算出する。この場合、ダイアフラム部10に対するピエゾ抵抗素子21-1から21-4の配置位置の違いおよびピエゾ抵抗素子21-1から21-4での特性バラツキを考慮して、正確に動作状態を診断することが可能である。
Figure 0006992412000008
[第2診断処理]
次に、ブリッジ回路20の対称性を失わず、複数のピエゾ抵抗素子21の全体が異常となった場合の動作状態を判定するための処理について説明する。ブリッジ回路20の合成抵抗をR´とすると、第2実施形態における固定抵抗器60(R5)の両端の電圧V5は、以下の式で表すことができる。
Figure 0006992412000009
ここで,複数のピエゾ抵抗素子21が正常な場合は、ブリッジ回路20の対称性により、印加圧力によらず合成抵抗R´は、ほぼ一定である。しかしながら複数のピエゾ抵抗素子21全体が異常となった場合は合成抵抗R´が変化する。そのため、上記の式(26)にしたがって、合成抵抗R´の変化に応じて電圧V5の値が変化する。第2比較部47は、固定抵抗器60(R5)の両端の電圧V5を閾値と比較する。診断部46は、第2比較部47の比較結果に基づいて、圧力測定装置1の動作状態を診断する。具体的には、固定抵抗器60(R5)の両端の電圧V5が閾値を超えた場合には、診断部46は、圧力測定装置1において異常が生じたと判定する。
図10は、第2実施形態における圧力測定装置1による処理の一例を示すフローチャートである。図10は、圧力測定装置1の動作状態診断方法の一例を示す。上述したとおり、圧力測定装置1は、第1診断処理(ステップS10)と第2診断処理(ステップS20)とを実行する。第1診断処理は、複数のピエゾ抵抗素子21のうち一部のピエゾ抵抗素子において異常が生じたことを診断するための処理である。第2診断処理は、複数のピエゾ抵抗素子21の全体が異常となったことを診断するための処理である。なお、第1診断処理(ステップS10)と第2診断処理(ステップS20)とを実行する順序は、図10に示される場合に限られない。第1診断処理(ステップS10)と第2診断処理(ステップS20)は並行して実行されてもよい。
図11は、第1診断処理の一例を示すフローチャートである。図11は、図10のステップS10のサブルーチンに対応する。算出部42は、ブリッジ回路20の第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1(V13)を取得する(ステップS201)。算出部42は、ブリッジ回路20の第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2(V24)を取得する(ステップS202)。算出部42は、固定抵抗器60の両端の電圧V5を取得する(ステップS203)。ステップS201からステップS203の処理の順序は、図11の場合に限られない。
算出部42は、第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1(V13)と、固定抵抗器60の両端の電圧V5と、既知の電源電圧Vccを用いて、電圧比X1(=(Vex-V3)/Vex)を第1計算値として算出する(ステップS204)。電圧比X1は、励起電圧Vexとピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧との差分を励起電圧で除算した値に相当する。算出部42は、例えば、上述した式(23)によって、電圧比X1を算出する。
処理部40は、第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2(V24)と、固定抵抗器60の両端の電圧V5と、既知の電源電圧Vccを用いて、電圧比X4(V4/Vex)を算出する(ステップS205)。電圧比X4は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4を励起電圧Vexで除算した値に相当する。算出部42は、例えば、上述した式(24)によって、電圧比X4を算出する。
補正部43は、ダイアフラム部10に圧力が印加されていない状態での複数のピエゾ抵抗素子21の各抵抗値R1、R2、R3、R4に基づいて、電圧比X1(=(Vex-V3)/Vex)を補正する(ステップS206)。補正部43は、電圧比X1に補正係数αを乗じて、第1計算値(X1´)を算出してよい。但し、ステップS206の処理は、省略してもよい。ステップS201からステップS204、およびステップS206の処理は、ブリッジ回路20の第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1と、予め定められた定数(既知の電源電圧Vcc)とを用いて第1計算値を算出する段階の一例に対応する。
比較部44は、第1計算値(X1´)と、電圧比X4とを比較する(ステップS207)。第1計算値(X1´)と電圧比X4との差の絶対値|X1´-X4|が閾値を超える場合には(ステップS208:YES)、診断部46は、圧力測定装置1において異常が生じたと診断する(ステップS209)。第1計算値(X1´)と電圧比X4との差の絶対値|X1´-X4|が閾値以下である場合には(ステップS208:NO)、圧力測定装置1が正常である。したがって、処理は、メインルーチンにリターンする。ステップS207の処理は、ブリッジ回路20において第1出力端子28と異なる第2出力端子29における第2電圧測定値Voutから得られた値と第1計算値とを比較する段階に対応する。ステップS208およびステップS209の処理は、比較結果に基づいて、圧力測定装置1の動作状態を診断する段階に対応する。
図12は、第2診断処理の一例を示すフローチャートである。図12は、図10のステップS20のサブルーチンに対応する。第2比較部47は、固定抵抗器60(R5)の両端の電圧測定値(V5)を第1閾値P1および第2閾値P2と比較してよい(ステップS301)。第1閾値P1は、下限閾値であり、第2閾値P2は、上限閾値である。電圧測定値(V5)が第1閾値P1未満であるか第2閾値P2を超えた場合には(ステップS302:NO)、圧力測定装置1において異常が生じたと診断する(ステップS303)。固定抵抗器60(R5)の両端の電圧測定値(V5)が、第1閾値P1以上第2閾値P2以下である場合には(ステップS302:YES)、圧力測定装置1は正常である。したがって、処理は、メインルーチンにリターンする。
第2実施形態の圧力測定装置1によれば、第1実施形態の圧力測定装置1と同様の効果に加えて、経年劣化による抵抗値の変化のように複数のピエゾ抵抗素子21全体に影響してブリッジ回路20における対称性を失わないタイプの異常についても診断することができる。
なお、第2実施形態の圧力測定装置1では、第1診断処理および第2診断処理を共に実行するものを説明した。しかしながら、圧力測定装置1が、動作状態の診断以外を目的として固定抵抗器60を備えており、第1診断処理のみを実行してもよい。一例において、ブリッジ回路20の第1電圧測定値Vout1および第2電圧測定値Vout2の電圧を適切な範囲に調整するために、固定抵抗器60が設けられてよい。この場合も、図11で示されるように第1診断処理が実行される。
図13は、本発明の第3実施形態における圧力測定装置1の回路構成の一例を示す図である。本実施形態の圧力測定装置1は、固定抵抗器60および固定抵抗器62を備える。図13において、固定抵抗器60は、抵抗R6と表示されている。固定抵抗器62は、抵抗R7と表示されている。固定抵抗器60および固定抵抗器62は、AD変換部30等が配置されている回路基板上に配置されてよい。但し、ピエゾ抵抗素子21が形成される半導体基板の拡散抵抗を固定抵抗器60および固定抵抗器62として用いてもよい。この場合、固定抵抗器60および固定抵抗器62は、半導体基板上において、歪みの影響を受けにくい位置に設けられてよい。本例では、ブリッジ回路20の高電位端子26および低電位端子27の双方に、それぞれ固定抵抗器が接続されている。本例では、固定抵抗器60は、低電位端子27に電気的に接続される。固定抵抗器60の一端は、低電位端子27に接続され、固定抵抗器60の他端は、グランド電位(GND)に接続されてよい。一方、固定抵抗器62は、高電位端子26に電気的に接続される。固定抵抗器62の一端は、高電位端子26に接続され、固定抵抗器62の他端は、電源電圧(Vcc)に接続されてよい。
本実施形態の圧力測定装置1は、固定抵抗器62が設けられていることを除いて、第2実施形態の圧力測定装置1と共通する。したがって、繰り返しの説明を省略する。固定抵抗器62(R7)は、ブリッジ回路20の第1電圧測定値Vout1および第2電圧測定値Vout2の電圧範囲が後段のAD変換部30への入力可能範囲に収まるように調整する。したがって、固定抵抗器62(R7)の抵抗値は、後段のAD変換部30の仕様に応じて設定されてよい。固定抵抗器60の抵抗値は、後段のAD変換部30の分解能に応じて設計されてよい。好ましくは、固定抵抗器60(R5)の抵抗値は、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値と同程度であることが望ましい。一例において、固定抵抗器60(R5)の抵抗値は、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値の1/10以上、10倍以下であってよく、より好ましくは、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値の1/10以上、1倍以下であってよい。
図13に示される第3実施形態においては、励起電圧Vex、V3、およびV4は、以下の式で表すことができる。ここで、V5は、固定抵抗器60の両端間の電圧測定値Vout3である。V7は、固定抵抗器62の両端間の電圧測定値である。
Figure 0006992412000010
したがって、式(11)、(14)、(27)、(28)より、X1は以下の式で与えられる。
Figure 0006992412000011
また、式(17)、(27)、(29)よりX4は以下の式で与えられる。
Figure 0006992412000012
上記の式(30)によれば、算出部42は、第1電圧測定値Vout1(V13)と、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧測定値V6と、固定抵抗器60(R6)および固定抵抗器62(R7)の抵抗値の比と、既知の電源電圧Vccとを用いて、電圧比X1を第1計算値として算出することができる。また、式(31)によれば、電圧比X4は、第2電圧測定値Vout2(V24)から得られた値の一例である。電圧比X4は、第2電圧測定値Vout2(V24)と、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧測定値V6と、固定抵抗器60(R6)および固定抵抗器62(R7)の抵抗値の比と、既知の電源電圧Vccとを用いて、算出される。
すなわち、式(30)および式(31)によれば、既知の値である電源電圧Vcc、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧測定値、および固定抵抗器60(R6)と固定抵抗器62(R7)との抵抗値の比に加えて、圧力を検出するための測定値である第1電圧測定値Vout1(V13)および第2電圧測定値Vout2(V24)を用いて、電圧比X1および電圧比X4を算出することができる。
さらに、補正部43は、式(25)を用いて、X1に補正係数αを乗じて、第1計算値X1´を算出してよい。比較部44は、第1計算値(X1´)と、電圧比X4とを比較してよい。第1計算値(X1´)と電圧比X4との差の絶対値|X1´-X4|が閾値を超える場合には、診断部46は、圧力測定装置1において異常が生じたと診断してよい。
また、第3実施形態においては、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧V6は、以下の式で表すことができる。
Figure 0006992412000013
ここで,複数のピエゾ抵抗素子21が正常な場合は、ブリッジ回路20の対称性により、印加圧力によらず合成抵抗R´は、ほぼ一定である。しかしながら複数のピエゾ抵抗素子21全体が異常となった場合は合成抵抗R´が変化する。上記の式(32)によれば、合成抵抗R´の変化に応じて電圧V6の値が変化する。第2比較部47は、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧V6を閾値と比較する。診断部46は、第2比較部47の比較結果に基づいて、圧力測定装置1の動作状態を診断する。具体的には、診断部46は、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧V6が閾値を超えた場合には、圧力測定装置1において異常が生じたと判定する。
図14は、第3実施形態における第1診断処理の一例を示すフローチャートである。なお、第3実施形態における処理内容は、図10に示される第2実施形態における処理内容と共通する。特に、第3実施形態における第2診断処理は、図12に示される第2実施形態における第2診断処理と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
図14は、図10のステップS10のサブルーチンに対応する。ステップS401からステップS403は、第2実施形態における図11に示される処理と同様である。算出部42は、第1出力端子28における第1電圧測定値Vout1(V13)と、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧V6と、固定抵抗器60(R6)および固定抵抗器62(R7)の比率(R7/R6)と、既知の電源電圧Vccを用いて、電圧比X1(=(Vex-V3)/Vex)を第1計算値として算出する(ステップS404)。算出部42は、例えば、上述した式(30)によって、電圧比X1を算出する。
処理部40は、第2出力端子29における第2電圧測定値Vout2(V24)と、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧V6と、固定抵抗器60(R6)および固定抵抗器62(R7)の比率(R7/R6)と、既知の電源電圧Vccを用いて、電圧比X4(V4/Vex)を算出する(ステップS405)。電圧比X4は、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)の両端間の電圧V4を励起電圧Vexで除算した値に相当する。算出部42は、例えば、上述した式(31)によって、電圧比X4を算出する。
ステップS406からステップS409の処理は、第2実施形態の図11におけるステップS206からステップS209の処理と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
第3実施形態の圧力測定装置1によれば、第2実施形態の圧力測定装置1と同様に、経年劣化による抵抗値の変化のように複数のピエゾ抵抗素子21全体に影響してブリッジ回路20における対称性を失わないタイプの異常についても診断することができる。また、固定抵抗器62(R7)によって、ブリッジ回路20の第1電圧測定値Vout1および第2電圧測定値Vout2の電圧範囲を後段の回路の入力可能範囲に調整することを可能としつつ、動作状態を診断することができる。
図15は、本発明の第4実施形態における圧力測定装置1の概略構成を示す図である。第4実施形態の圧力測定装置1は、温度取得部70を備える。温度取得部70は、ブリッジ回路20の周辺の温度情報を取得する。温度取得部70は、温度センサ等であってもよく、別途の温度センサ等から温度情報を取得するものであってもよい。温度情報は、AD変換部30によってデジタル値に変換されてもよい。処理部40は、温度情報に基づいて、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧測定値(V6)等と比較する第1閾値P1および第2閾値P2等の閾値を変更する。本実施形態の他の構成は、図13および図14に示される第3実施形態の構成と同様である。したがって、繰り返しの説明を省略する。
図16は、第4実施形態における第2診断処理の一例を示すフローチャートである。図16は、図10のステップS20のサブルーチンに対応する。なお、第4実施形態における処理内容は、第3実施形態における処理内容と共通する。特に、第1診断処理は、図14に示される第3実施形態における処理と共通する。したがって、繰り返しの説明を省略する。
温度取得部70は、ブリッジ回路20の周辺の温度情報を取得する(ステップS501)。そして、処理部40は、取得した温度情報に応じて第1閾値P1および第2閾値P2を変更する(ステップS502)。第1閾値P1および第2閾値P2は、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧測定値(V6)と比較される対象である閾値である。ステップS503からステップS505の処理は、図12のステップS301からステップS303の処理と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
ピエゾ抵抗素子21の抵抗値は、温度特性を有する。すなわち、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値は、温度に応じて変化する。したがって、第1閾値P1および第2閾値P2として、それぞれ温度によらず一定の値を用いる場合には、圧力測定装置1が正常であるにもかかわらず異常が生じたと誤検知しない範囲で、第1閾値P1および第2閾値P2を設ける必要がある。この結果、固定抵抗器60(R6)の両端の電圧測定値(V6)が大きく変化した場合でないと閾値を超えないため、診断部46は、ピエゾ抵抗素子の抵抗値が大きく変化するような異常を診断できるが、それ以外の異常を診断しづらい。一方、本実施形態のように、第1閾値P1および第2閾値P2を、それぞれ温度に応じて変更することによって、ピエゾ抵抗素子の抵抗値が小さく変化する異常についても診断することが可能となる。
なお、以上の説明では、第4実施形態として、固定抵抗器60および固定抵抗器62を有する場合において、第1閾値P1および第2閾値P2を温度に応じて変更する場合を説明したが、第4実施形態は、この場合に限られない。一例において、第2実施形態のように圧力測定装置1が固定抵抗器60のみを有している場合において、第1閾値P1および第2閾値P2を温度に応じて変更してもよい。
動作状態の診断の一例として、第3実施形態および第4実施形態の圧力測定装置1による処理を適用した場合の特性例を図17から図21に示す。図17は、第3実施形態における正常時の電圧比の一例を示す図である。図17において、X1´は、式(30)および(25)に示されるとおり、第1電圧測定値Vout1(V13)と、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧測定値V6と、固定抵抗器60(R6)および固定抵抗器62(R7)の抵抗値の比と、既知の電源電圧Vccとを用いて、第1計算値として算出された電圧比である。X4は、第2電圧測定値Vout2(V24)と、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧測定値V6と、固定抵抗器60(R6)および固定抵抗器62(R7)の抵抗値の比と、既知の電源電圧Vccとを用いて、算出される。なお、X3は、ピエゾ抵抗素子21-3(R3)の両端の電圧V3を励起電圧Vexで除算したで電圧比である。X3は、以下の式で求められる。
Figure 0006992412000014
図17の横軸は、ダイアフラム部10への入力圧(%)を示している。本例では、ダイアフラム部10への圧力が高くなるのにしたがって、電圧比X3は減少し、電圧比X4および第1計算値X1´は増加する。図4に示されるとおり、圧力測定装置1に異常が発生していない状態では、第1計算値X1´と電圧比X4とは、ほとんど一致する。
図18は、第3実施形態における正常時の電圧比の差の一例を示す図である。図18の横軸は、ダイアフラム部10への入力圧(%)を示している。図18の縦軸は、第1計算値X1´と電圧比X4との差を示している。圧力測定装置1に異常が発生していない状態では、第1計算値X1´と電圧比X4との差は、0付近に留まる。第1計算値X1´と電圧比X4との差が、下限閾値以上、上限閾値以下の範囲内に留まるので、診断部46は、圧力測定装置1に異常が発生していないと診断することができる。
図19は、第3実施形態における異常時の電圧比の一例を示す図である。図20は、第3実施形態における異常時の電圧比の差の一例を示す図である。図19および図20において、X3、X4、X1´、横軸、および縦軸が示す事項は、図17および図18の場合と同様である。図19および図20は、ダイアフラム部10への入力圧83%付近において、ピエゾ抵抗素子21-4(R4)において異常が生じた場合を例示する。図19に示されるとおり、圧力測定装置1において複数のピエゾ抵抗素子21の一部に異常が発生した場合には、第1計算値X1´と電圧X4とが乖離する。したがって、図20に示されるとおり、複数のピエゾ抵抗素子21の一部に異常が発生した場合には、第1計算値X1´と電圧比X4との差が、下限閾値以上および上限閾値以下で与えられる正常な範囲から外れる。本例では、第1計算値X1´と電圧X4との差が下限閾値を下回っている。したがって、診断部46は、圧力測定装置1において複数のピエゾ抵抗素子21の一部に異常が発生したと診断することができる。
図21は、本発明の第3実施形態における異常時の固定抵抗器の両端の電圧の一例を示す図である。図21は、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧測定値V6の異常発生前後での変化を示している。図21において実線が正常時における電圧測定値V6であり、点線が異常の発生後における電圧測定値V6である。
図21の横軸は、ブリッジ回路20の周辺の温度を示している。図21の縦軸は、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧測定値V6を示している。本例では、温度が高くなるにしたがって、固定抵抗器60(R6)の両端間の電圧測定値V6が低くなる。図21において、温度によらず第1閾値P1および第2閾値P2を固定する場合を一点鎖線2、3で示す。一方、温度に応じて第1閾値P1および第2閾値P2を変更する場合を二点鎖線4、5で示す。
温度によらず第1閾値P1および第2閾値P2を固定する場合には、ピエゾ抵抗素子21等の温度特性による電圧測定値V6の変化を異常による変化と誤検知しないように、第1閾値P1および第2閾値P2が設定される。したがって、電圧測定値V6が大きく変化して、電圧測定値V6が、一点鎖線2で示される第1閾値P1を下回ったり、一点鎖線3で示される第2閾値P2を上回ったりした場合に、異常と診断される。したがって、電圧測定値V6が小さく変化する場合には、異常と判定することが難しい。
二点鎖線4、5で示されるように温度に応じて第1閾値P1および第2閾値P2を変更する場合は、正常時の温度特性に基づいて第1閾値P1および第2閾値P2を変更してよい。正常時の温度特性V6(t)から、予め定められた定数dを引いた値を第1閾値P1とし、定数dを加えた値を第2閾値P2としてもよい。この場合、V6の温度変化の特性を平行移動した特性を示す第1閾値P1および第2閾値P2を設定することができる。第1閾値P1および第2閾値P2を、それぞれ温度に応じて変更することによって、ピエゾ抵抗素子21の抵抗値が小さく変化する異常についても診断することが可能となる。
なお、図17から図21では、第3実施形態および第4実施形態について説明したが、第2実施形態も、第1計算値X1´およびX4の算出式が異なることを除いて同様の特性を示す。
なお、上記の説明では、第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子として、ブリッジ回路20の低電位端子27に共通して一端が接続されるピエゾ抵抗素子21-3(R3)およびピエゾ抵抗素子21-4(R4)が用いられる場合を説明した。しかしながら、第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子として、ブリッジ回路20の高電位端子26に共通して一端が接続されるピエゾ抵抗素子21-1(R1)およびピエゾ抵抗素子21-2(R2)が用いられてもよい。
以上説明したように,本発明の各実施形態によれば、ブリッジ回路20の出力電圧値、もしくは,ブリッジ回路20の出力電圧値とブリッジ回路に接続された固定抵抗器60の電圧値のみで動作状態を診断することが可能となるため,センサの大きさやコストの増大を抑制しつつ簡便な構成によって動作状態診断機能を備えた圧力測定装置1を提供することが可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。
1・・圧力測定装置、2・・一点鎖線、3・・一点鎖線、4・・二点鎖線、5・・二点鎖線、10・・ダイアフラム部、12・・空洞部、20・・ブリッジ回路、21・・ピエゾ抵抗素子、22・・配線、23・・配線、24・・配線、25・・配線、26・・高電位端子、27・・低電位端子、28・・第1出力端子、29・・第2出力端子、30・・AD変換部、40・・処理部、42・・算出部、43・・補正部、44・・比較部、46・・診断部、47・・第2比較部、50・・記憶部、60・・固定抵抗器、62・・固定抵抗器、70・・温度取得部

Claims (13)

  1. 圧力測定装置であって、
    印加される圧力によって変位するダイアフラム部と、
    前記ダイアフラム部に設けられて、ブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子と、
    前記ブリッジ回路の高電位端子と低電位端子との間に印加される励起電圧と、前記ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値との差分から第1計算値を算出する算出部と、
    前記ブリッジ回路において前記第1出力端子と異なる第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と前記第1計算値とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記圧力測定装置の動作状態を診断する診断部と、を備える
    圧力測定装置。
  2. 前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記ブリッジ回路の前記高電位端子および前記低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続される第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子を含んでおり、
    前記算出部は、前記励起電圧と前記第1ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧との差分を前記第1計算値として算出し、
    前記比較部は、前記第2電圧測定値から得られる前記第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧と、前記第1計算値とを比較する
    請求項1に記載の圧力測定装置。
  3. 前記算出部は、さらに、前記ダイアフラム部に圧力が印加されていない状態での前記複数のピエゾ抵抗素子の各抵抗値に基づいて、前記差分を補正する補正部を含み、
    前記補正部によって補正された前記差分が前記第1計算値として算出される
    請求項2に記載の圧力測定装置。
  4. 前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記ブリッジ回路の前記高電位端子および前記低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続される第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子を含んでおり、
    前記算出部は、前記励起電圧と前記第1ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧との差分を前記励起電圧で除算した電圧比を、前記第1計算値として算出し、
    前記比較部は、前記第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧を前記励起電圧で除算した前記電圧比と、前記第1計算値とを比較する
    請求項1または3に記載の圧力測定装置。
  5. 圧力測定装置であって、
    印加される圧力によって変位するダイアフラム部と、
    前記ダイアフラム部に設けられて、ブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子と、
    前記ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値と、予め定められた定数とを用いて第1計算値を算出する算出部と、
    前記ブリッジ回路において前記第1出力端子と異なる第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と前記第1計算値とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記圧力測定装置の動作状態を診断する診断部と、
    前記ブリッジ回路の電位端子および電位端子の一方に電気的に接続される固定抵抗器と、を備え、
    前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記ブリッジ回路の前記高電位端子および前記低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続される第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子を含んでおり、
    前記算出部は、前記第1電圧測定値と、前記固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、既知の電源電圧値とを用いて、前記高電位端子および前記低電位端子の間に印加される励起電圧と前記第1ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧との差分を前記励起電圧で除算した電圧比を、前記第1計算値として算出し、
    前記比較部は、前記第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧を前記励起電圧で除算した前記電圧比と、前記第1計算値とを比較し、
    前記第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧を前記励起電圧で除算した電圧比は、前記第2電圧測定値と、前記固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、既知の電源電圧値とを用いて得られる
    力測定装置。
  6. 前記算出部は、さらに、前記ダイアフラム部に圧力が印加されていない状態での前記複数のピエゾ抵抗素子の各抵抗値に基づいて、前記差分を前記励起電圧で除算した電圧比を補正する補正部を含み、
    前記補正部によって補正された前記電圧比が前記第1計算値として算出される
    請求項4または5に記載の圧力測定装置。
  7. 前記第1ピエゾ抵抗素子および前記第2ピエゾ抵抗素子は、前記低電位端子に電気的に接続される
    請求項2から6のいずれか一項に記載の圧力測定装置。
  8. 圧力測定装置であって、
    印加される圧力によって変位するダイアフラム部と、
    前記ダイアフラム部に設けられて、ブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子と、
    前記ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値と、予め定められた定数とを用いて第1計算値を算出する算出部と、
    前記ブリッジ回路において前記第1出力端子と異なる第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と前記第1計算値とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて、前記圧力測定装置の動作状態を診断する診断部と、
    前記ブリッジ回路の電位端子および電位端子の一方に電気的に接続される固定抵抗器と、
    前記固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、閾値とを比較する第2比較部と、を備え、
    前記診断部は、さらに、前記第2比較部による比較結果に基づいて、前記圧力測定装置の動作状態を診断する
    力測定装置。
  9. 前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記ブリッジ回路の前記高電位端子および前記低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続される第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子を含んでおり、
    前記算出部は、前記第1電圧測定値と既知の電圧値とを用いて、前記高電位端子および前記低電位端子の間に印加される励起電圧と前記第1ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧との差分を前記第1計算値として算出し、
    前記比較部は、前記第2電圧測定値から得られる前記第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧と、前記第1計算値とを比較する
    請求項8に記載の圧力測定装置。
  10. 前記ブリッジ回路周辺の温度情報を取得する取得部を備え、
    前記閾値は、前記温度情報に基づいて変更される
    請求項8または9に記載の圧力測定装置。
  11. 印加される圧力によって変位するダイアフラム部と、前記ダイアフラム部に設けられて、ブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子とを備える圧力測定装置の動作状態診断方法であって
    前記ブリッジ回路の高電位端子と低電位端子との間に印加される励起電圧と、前記ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値との差分から第1計算値を算出する段階と、
    前記ブリッジ回路において前記第1出力端子と異なる第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と前記第1計算値とを比較する段階と、
    比較結果に基づいて、前記圧力測定装置の動作状態を診断する段階と、
    を備える圧力測定装置の動作状態診断方法。
  12. 印加される圧力によって変位するダイアフラム部と、前記ダイアフラム部に設けられて、ブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子と、前記ブリッジ回路の高電位端子および低電位端子の一方に電気的に接続される固定抵抗器とを備え、前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記ブリッジ回路の前記高電位端子および前記低電位端子のうちの一方に共通してそれぞれ一端が電気的に接続される第1ピエゾ抵抗素子および第2ピエゾ抵抗素子を含んでいる圧力測定装置の動作状態診断方法であって
    前記ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値と、予め定められた定数とを用いて第1計算値を算出する段階と、
    前記ブリッジ回路において前記第1出力端子と異なる第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と前記第1計算値とを比較する段階と、
    前記比較する段階における比較結果に基づいて、前記圧力測定装置の動作状態を診断する段階と、を備え、
    前記第1計算値を算出する段階において、前記第1電圧測定値と、前記固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、既知の電源電圧値とを用いて、前記高電位端子および前記低電位端子の間に印加される励起電圧と前記第1ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧との差分を前記励起電圧で除算した電圧比を、前記第1計算値として算出し、
    前記比較する段階において、前記第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧を前記励起電圧で除算した前記電圧比と、前記第1計算値とを比較し、
    前記第2ピエゾ抵抗素子の両端間の電圧を前記励起電圧で除算した電圧比は、前記第2電圧測定値と、前記固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、既知の電源電圧値とを用いて得られる
    圧力測定装置の動作状態診断方法。
  13. 印加される圧力によって変位するダイアフラム部と、前記ダイアフラム部に設けられて、ブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子と、前記ブリッジ回路の電位端子および電位端子の一方に電気的に接続される固定抵抗器とを備える圧力測定装置の動作状態診断方法であって
    前記ブリッジ回路の第1出力端子における第1電圧測定値と、予め定められた定数とを用いて第1計算値を算出する段階と、
    前記ブリッジ回路において前記第1出力端子と異なる第2出力端子における第2電圧測定値から得られた値と前記第1計算値とを比較する第1段階と、
    前記固定抵抗器の両端間の電圧測定値と、閾値とを比較する第2段階と、
    前記第1段階および前記第2段階における比較結果に基づいて、前記圧力測定装置の動作状態を診断する段階と、を備える
    圧力測定装置の動作状態診断方法。
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