JP6991121B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、脱穀装置に扱胴を備え、メンテナンス時には扱胴を安定的に保持することが可能なコンバインに関する。
上記構成のコンバインとして特許文献1には、扱胴軸(15)の前端部を扱室の前壁(12)に回転自在に支持し、この扱胴軸(15)の後端部を扱室の後壁(13)に回転自在に支持することで扱胴(4)を扱室内に回転自在に支持しており、扱胴軸(15)が取り外された場合でも、扱胴(4)の脱落を規制する構造を扱胴(4)の前端部分と、扱室の前壁(12)との間に備えた技術が示されている。
この特許文献1では、前部支持体(16)と後部支持部材(17)とを前後方向に貫く扱胴軸(15)を備えており、前部支持体(16)と後部支持体(17)との外周に複数の扱胴フレーム(18)を備え、各々の扱胴フレーム(18)に複数の扱歯(19)を備えて扱胴(4)が構成されている。特に、前部支持体(16)には、前方に向けて先窄まり状の截頭円錐状体(46)を取り付け、この截頭円錐状体(46)の前面側の中央に形成された凹部に対し、前壁(12)の内面に固定される円形椀状体(符号なし)を嵌め込んだ構成が示されている。
このような構成から、例えば、メンテナンスを行うために扱胴軸を扱胴から抜き取った場合には、円形椀状体の外周が、截頭円錐状体の凹部の内周に当接することで扱胴が脱落する不都合の抑制を可能にしている。
特開2011-50326号公報
特許文献1に記載されるように 、截頭円錐状体と円形椀状体とを組み合わせたものは、脱穀装置のメンテナンス時に扱胴の脱落を抑制するたけでなく、円形椀状体が回転しない構造であるため、穀稈が扱胴軸に接近する方向に変位しても円形椀状体が穀稈に接触して外方に排除し、穀稈が扱胴軸に巻き付く現象を抑制できるものである。
しかしながら、截頭円錐状体と円形椀状部材とを組み合わせたものであっても、截頭円錐状体と円形椀状部材との間に穀稈を巻き込むことも考えられ、改善の余地がある。
このような理由から、脱穀装置のメンテナンスを容易に行わせると共に、扱胴の前部での刈取穀稈の巻き込みを解消できるコンバインが求められる。
本発明に係るコンバインの特徴構成は、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、前記フィードチェーンで挟持搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置とを備え、前記脱穀装置が、扱胴軸と一体回転する扱胴と、前記扱胴を収容する扱室と、前記扱胴の下側の外周に沿うように湾曲形状で前記扱室の内部に配置される受網とを備え、前記扱室のうち、前記フィードチェーンが配置された側壁に、前記フィードチェーンで挟持搬送される刈取穀稈を前記扱胴と前記受網との間に供給するための穀稈供給口が形成され、前記扱胴に、複数の扱歯が外周部に取り付けられる胴体が備えられ、前記胴体の前面部に、前記胴体の内部側に向けて前記扱胴軸の軸芯を中心とする円形状に窪む凹部が形成され、前記扱室のうち前記胴体の前面部に対向する部分に、前記凹部の内周壁に沿う円板が前記凹部に入り込む状態で備えられ、前記凹部の前記内周壁の下端の高さ位置が、前記受網のうち前記穀稈供給口が位置する側の横端部の上端の高さ位置より高い位置に位置している点にある。
脱穀が行われる際には、フィードチェーンで挟持搬送される刈取穀稈を脱穀装置の穀稈供給口から扱室内に供給し、刈取穀稈の穂先部分が、受網の上面と扱胴の下側との空間に送り込まれる状態で、この穂先部分が機体の後方に移動することになる。また、扱胴の胴体の前面部に形成された円形状の凹部に対して円板が入り込むため、例えば、扱胴軸が扱胴から抜き取られた場合には、凹部の内周に円板の外周が当接することで、脱穀装置の下方への変位を規制できる。
また、刈取穀稈の穂先部分が扱室に供給される際には、穂先部分の一部が扱胴の胴体の凹部に入り込み、扱胴軸に巻き付くことも考えられる。つまり、扱処理において、刈取穀稈が、扱胴の外周と受網の上面との間に供給される場合には、扱胴の外周に沿うように刈取穀稈が緩やかに撓むことになり、刈取穀稈は直線状に復元しようとする力が作用する。この復元力等により刈取穀稈の穂先部分が扱胴の胴体の凹部に入り込む現象も考えられたのである。これに対し、上記特徴構成では、凹部の内周壁の下端の高さ位置が、受網のうち穀稈供給口が位置する側の横端部の上端の高さ位置より高いため、円板の外周の下端と、凹部の内周面の下端との隙間の位置が、受網の上面から上方に離れる位置となる。その結果として、刈取穀稈の穂先部分が凹部に入り込む現象を抑制できる。しかも、凹部の内部に円板が入り込むため、円板の外周と、凹部の内周壁との隙間を小さくして穂先部分が入り込む不都合を抑制できる。
従って、脱穀装置のメンテナンスを容易に行わせると共に、扱胴の前部での刈取穀稈の巻き込みを解消できるコンバインが構成された、
他の構成として、前記胴体の前端部に、その外周部の径が前側ほど小さくなるテーパ状のテーパ部が形成され、前記凹部は、前記内周壁の径が前記凹部の底部に近づくほど小さくなる形状に形成され、前記軸芯に対する前記凹部の前記内周壁の傾斜角度は、前記軸芯に対する前記テーパ部の傾斜角度より小さくても良い。
これによると、軸芯に対する凹部の内周壁の傾斜角度を、軸芯に対するテーパ部の傾斜角度より小さくすることにより、内周壁の前端部分とテーパ部の前端部分との境界部分の位置を軸芯に近接させることが可能となる。これにより、扱室に刈取穀稈が供給された際には、刈取穀稈をテーパ部に接触させる頻度を高め、扱胴の回転力により刈取穀稈を軸芯から離間させる方向に力を作用させ、刈取穀稈が扱胴軸に巻き付く現象を抑制する。
他の構成として、前記凹部の前記内周壁の前端と、前記テーパ部の前端とに亘って、前記軸芯と直交する方向に平坦な平坦面が形成されても良い。
これによると、フィードチェーンによって搬送される刈取穀稈が扱胴の前端部分に接触する際には、刈取穀稈が扱胴の平坦面に接触することで、軸芯から離間する方向と、軸芯に接近する方向との何れの方向にも力が作用しない状態となる。この状態においても扱胴が回転するため、この回転に伴い刈取穀稈を扱胴の外周側に送り出し、刈取穀稈が扱胴軸に巻き付く現象を抑制する。
自脱型コンバインを示す左側面図である。 脱穀装置の断面を示す左側面断面図である。 扱胴を下降させた状態の脱穀装置の断面図である。 扱胴を上昇させた状態の脱穀装置の断面図である。 扱胴を含む扱室の縦断側面図である。 扱胴と前部規制体と後部規制体とを示す分解斜視図である。 扱胴と前部規制体と後部規制体とを示す一部切欠き断面図である。 扱胴軸を抜き取った状態での扱胴に対する前部規制体と後部規制体との位置関係を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔コンバインの全体構成〕
図1及び図2に示す自脱型のコンバインは、機体フレーム1と、機体フレーム1を支持する走行装置2とを備えている。この自脱型のコンバインでは、機体フレーム1の前部右側に運転者が搭乗する運転部4が配置され、運転部4は、運転キャビン3で覆われている。運転部4の下方には、エンジン(図示せず)が配置されている。
このコンバインは、植立穀稈を刈り取る刈取部6を前部に備え、刈取部6で刈り取られた刈取穀稈が供給される脱穀装置10を機体フレーム1の左側に配置している。脱穀装置10から供給される穀粒を貯留する穀粒貯留タンク7を、脱穀装置の右側に配置している。また、穀粒貯留タンク7は、運転キャビン3の後方に位置され、貯留された穀粒を排出する穀粒排出装置8を備えている。
脱穀装置10は、刈取部6からの刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーン9を左側部に備えている。この脱穀装置10は、図3に示すように内部に扱室25が形成されると共に、フィードチェーン9で挟持搬送される刈取穀稈を脱穀処理する扱胴11を扱室25に収容している。
図1及び図2に示すように、このコンバインは、フィードチェーン9の搬送終端位置から排出された脱穀処理後の排ワラを後方へ挟持搬送する排ワラ搬送装置12を備えている。また、このコンバインは、排ワラ搬送装置12の搬送終端側部位の下方に排ワラ細断装置13を備えている。この排ワラ細断装置13は、排ワラ搬送装置12で搬送される排ワラを細断して下方に放出する細断処理と、排ワラを細断せずに機体後方から排出する処理とを選択できるように構成されている。
図1及び図2に示すように、刈取部6は、複数の分草具14と、複数の引起装置15と、切断装置16と、搬送装置17とを備えている。分草具14は、圃場の植立穀稈を分草し、引起装置15は、分草された植立穀稈を引き起こし、切断装置16は、引き起こされた植立穀稈の株元を切断する。搬送装置17は、切断装置16で株元が切断された刈取穀稈をフィードチェーン9に受け渡すように後方へ搬送する。
脱穀装置10のうちフィードチェーン9が位置する側の横側部(左側部)における機体最横外側の上部に前部サイドカバー18と、後部サイドカバー19と、これらより下側の前後の2箇所に配置された下部サイドカバー20とが備えられている。これらのサイドカバーは着脱自在に備えられている。
〔脱穀装置〕
図2に示すように、扱室25が脱穀装置10の上部に配置され、この扱室25において機体前後方向に沿う姿勢の回転軸芯Y1を中心に回転自在に扱胴11が支持されている。扱胴11の下側に回転軸芯Y1を中心とした円弧領域に配置される受網27が設けられている。扱室25の後方に分離ドラム28が機体左右方向に沿う姿勢のドラム軸芯X1を中心に回転自在に配置され、この分離ドラム28の後方に塵埃を外部に排出する排塵ファン29が設けられている。尚、分離ドラム28は、扱室25の送塵口46から排出された排出物に接触することにより排出物に含まれる穀粒等の流下を促進する拡散胴として機能する。排塵ファン29は扱処理等により発生した塵埃を排出する。
この脱穀装置10では、図3、図4に示すように、フィードチェーン9で挟持搬送される刈取穀稈を扱室25の内部に供給するため、扱室25の側壁のうちフィードチェーン9が配置された側に穀稈供給口10aが形成されている。この構成から、刈取穀稈の扱処理を行う場合には、フィードチェーン9で挟持搬送される刈取穀稈が穀稈供給口10aを介して扱室25に供給されると共に、この刈取穀稈の穂先部分が、受網27の上面と、扱胴11の下側との間に送り込まれる。
図2に示すように、受網27を漏下した処理物を揺動選別する揺動選別装置30が、脱穀装置10の下部に配置され、この揺動選別装置30の下側には、精選別領域に選別風を供給する主唐箕31と、粗選別領域に選別風を供給する第一副唐箕32とが配置され、脱穀装置10の下部で前後方向の中間位置に第二副唐箕33が配置されている。この第二副唐箕33は、後述する二番回収部35で回収される二番物に選別風を供給する。
揺動選別装置30の下側に、揺動選別装置30で選別された一番物としての穀粒(単粒化穀粒等)を回収する一番回収部34を備え、この後方位置に、揺動選別装置30からの二番物としての未処理物(枝梗付き穀粒等)を回収する二番回収部35を備えている。
揺動選別装置30は、シーブケース36と、粗選別用の第一グレンパン37と、複数の線材を用いた前篩部38と、粗選別用の第二グレンパン39と、複数の線材を用いた後篩部40と、粗選別用のチャフシーブ41と、粗選別用のストローラック42と、案内板43と、精選別用のグレンシーブ44とを備えている。
シーブケース36は、偏心カム式の揺動駆動機構45によって揺動するように構成されている。第一グレンパン37は、シーブケース36の粗選別領域の前部側に設けられている。第一グレンパン37は、シーブケース36の揺動に伴い、受網27の前部側から漏下した選別対象物を後方に移送しながら比重選別する。
前篩部38は、第一グレンパン37の後端部から後上方に向けて斜めに延出しており、機体左右方向に設定間隔で設けられている。この前篩部38は、第一グレンパン37からの選別対象物を解しながらチャフシーブ41の前端部に供給する。
第二グレンパン39は、シーブケース36の粗選別領域の後部側において、送塵口46の下方に設けられている。第二グレンパン39は、シーブケース36の揺動に伴い、送塵口46からの選別対象物を後方に移送しながら比重選別する。
後篩部40は、第二グレンパン39の後端部から後方に向けて延出しており、機体左右方向に設定間隔で設けられている。後篩部40は、第二グレンパン39からの選別対象物を解しながらチャフシーブ41の後端部及びストローラック42に供給する。
チャフシーブ41は、シーブケース36の粗選別領域における第一グレンパン37の後下方に設けられている。チャフシーブ41は、シーブケース36の揺動に伴い、前篩部38からの選別対象物や、受網27の後部側から漏下した選別対象物、後篩部40からの選別対象物を後方に移送しながら篩い選別する。
ストローラック42は、シーブケース36の粗選別領域の後部側において、チャフシーブ41の後端部に連設されている。ストローラック42は、シーブケース36の揺動に伴い、後篩部40からの選別対象物や、チャフシーブ41からの選別対象物を後方に移送しながら篩い選別する。
案内板43は、シーブケース36の精選別領域の前部側に設けられている。案内板43は、シーブケース36の揺動に伴い、チャフシーブ41の前部側から漏下した選別対象物を後下方に向けて流下案内する。
グレンシーブ44は、シーブケース36の精選別領域の後部側に設けられている。グレンシーブ44は、チャフシーブ41の後部側から漏下した選別対象物や、案内板43からの選別対象物を、シーブケース36の揺動に伴い、後方に移送しながら篩い選別する。グレンシーブ44は、機体横外方(左方)から着脱可能に構成されている。
一番回収部34は、グレンシーブ44の下方に設けられ、一番物の穀粒を右方へ搬送する一番スクリュ47を備えている。この一番スクリュ47の右端部には、一番物の穀粒を穀粒貯留タンク7に揚穀搬送する揚穀装置48が配置されている。
二番回収部35は、一番回収部34の後方でストローラック42の下方に設けられ、二番物の穀粒を右方へ搬送する二番スクリュ49を備えている。この二番スクリュ49の右端部には、二番物の穀粒を揺動選別装置30に還元する二番還元装置50が配置されている。
〔脱穀装置の開閉構造〕
図3、図4に示すように、扱室25は、前側の壁部54と、後側の壁部54との間の空間として形成されている。各々の壁部54は、機体側に支持される固定壁56と、この固定壁56に対して揺動自在に支持される可動壁55とで構成されている。前後の可動壁55で挟まれる位置に扱胴11が配置され、この扱胴11と一体回転する扱胴軸11aが、前後夫々の可動壁55に貫通する状態で回転自在に支持されている。
前後夫々の固定壁56に対して機体の前後方向に沿う姿勢の揺動軸芯Y2を中心に揺動自在に前後夫々の揺動アーム57を備え、これらの揺動アーム57に対して可動壁55が支持されている。
前後夫々の固定壁56の上端を繋ぐように、機体内側(穀粒貯留タンク7に近接する側)に前後方向に沿う姿勢の固定フレーム50Rを備えている。また、前後夫々の可動壁55の上端を繋ぐように、機体外側(フィードチェーン9が配置された側)に前後方向に沿う姿勢の可動フレーム50Lを備えている。
前後夫々の固定壁56の上部の一部を覆う上部カバー53をヒンジ53aにより固定フレーム50Rに揺動自在に支持している。前後夫々の可動壁55の上部に扱胴11の上方を覆う扱胴カバー52を備えている。
この構造により、前後位置の揺動アーム57が揺動軸芯Y2を中心に揺動することにより前後の可動壁55と一体的に扱胴11揺動させ、扱胴11を図3に示す作業姿勢と、図4に示す開放姿勢とに切換られる。また、可動壁55が作業姿勢にある場合には、図3に示すように上部カバー53の上面と扱胴カバー52の上面とが水平姿勢で連なる。これに対して、可動壁55が開放姿勢にある場合には、図4に示すように上部カバー53がヒンジ53aにより揺動することで、扱胴カバー52の揺動を許す。
図4及び図5に示すように、可動壁55を上下揺動させるアクチュエータとしての電動式の油圧シリンダ65が、この可動壁55と固定壁56とに亘って設けられている。この電動式の油圧シリンダ65は、伸長作動することにより可動壁55を、揺動軸芯Y2を中心に開放姿勢に向けて揺動させ、扱胴11を持ち上げる。これとは逆に、扱胴11が持ち上げられた状態において電動式の油圧シリンダ65が収縮作動することにより、可動壁55を、揺動軸芯Y2を中心に作業姿勢に向けて揺動させ、扱胴11を下降させる。
この開閉構造では、電動式の油圧シリンダ65で扱胴11を持ち上げる作動をアシストするため、可動壁55と固定壁56とに亘ってガススプリング69を備えている。尚、アクチュエータとして電動モータを用い、この電動モータの駆動力を減速して可動壁55に伝えるように構成することも可能である。また、ガススプリング69を備えずに開閉構造を構成することも可能である。
この脱穀装置10は、扱胴11を図3に示す作業姿勢に保持する扱胴ロック機構66を前後の壁部54の外面に備えている。扱胴ロック機構66は、フック操作アーム67と、フック部67aと、フックピン68と、ロック制御モータ(図示せず)とを備えている。フック操作アーム67は、前後夫々の可動壁55に対して前後向き姿勢の支持軸芯Y3に支持されている。フック部67aは、フック操作アーム67の揺動に連係して揺動するように前後夫々の可動壁55に対し支持軸芯Y3で揺動自在に支持されている。フックピン68は、前後夫々の固定壁56に突設されている。ロック制御モータは、フック操作アーム67を、支持軸芯Y3を中心に揺動させる駆動力を作用させる。
扱胴ロック機構66は、ロック状態にある場合に図3に示すように、フック部67aがフックピン68に係合することにより、可動壁55を作業姿勢に保持する。また、可動壁55を作業姿勢に保持した状況において、ロック制御モータを駆動することにより、フック操作アーム67は支持軸芯Y3を中心に揺動端(フィードチェーン9の側の端部)が上方に揺動し、この揺動に連係してフック部67aの揺動端が下方に揺動する。この揺動により、フック部67aとフックピン68との係合が解除される。このように係合が解除されることで、電動式の油圧シリンダ65の駆動により図4に示す如く可動壁55の持ち上げ方向への揺動が可能となる。
揺動軸芯Y2を中心に回転自在に伝動軸58を備えており、この伝動軸58にはエンジンの駆動力が伝えられる。図面には示していないが、伝動軸58と一体回転する駆動側プーリと、扱胴軸11aの駆動プーリ70(図5を参照)との間にベルト式の伝動機構を備えている。このような構成のベルト式の伝動機構を備えることにより、伝動機構が可動壁55の揺動を妨げることがない。
〔扱胴の支持構造〕
図5~図7に示すように、扱胴11は、全体的に筒状で、外周に複数の扱歯11bが形成された扱胴本体11Mと、前側の可動壁55に対向する位置に配置された前部支持体11Fと、後側の可動壁55に対向する位置に配置される後部支持体11Rとを有している。扱胴本体11Mと前部支持体11Fと後部支持体11Rとは互いに連結することにより一体化し、扱胴11の胴体が構成されている。
扱胴軸11aの前端部は前軸受71により前側の可動壁55に対して回転自在に支持されている。扱胴軸11aの後端部は後軸受72により後側の可動壁55に対して回転自在に支持されている。また、扱胴軸11aのうち前側の可動壁55より前方に突出する部位には、駆動プーリ70を備えている。
前部支持体11Fは、扱胴軸11aと一体回転するように前部軸ホルダ73によりに扱胴軸11aに連結している。後部支持体11Rは扱胴軸11aと一体回転するように後部軸ホルダ74により扱胴軸11aに連結している。
図5~図7に示すように、扱胴11の胴体の一部を構成する前部支持体11Fは、外周の半径が前側ほど小さくなるテーパ状となるテーパ部11Faを有している。また、前部支持体11Fの前面部の中央部に回転軸芯Y1を中心として扱胴11の内部側に窪む保持用凹部11Fgが形成されている。この保持用凹部11Fgの外周には、前側ほど保持用凹部11Fgの開口径が拡大する傾斜状の内周壁11Fgaが形成されている。つまり、保持用凹部11Fgにおいて回転軸芯Y1を中心とする半径が内周壁11Fgaの底部(図7において右側の部位)に近づくほど小さくなるように内周壁11Fgaの姿勢が設定されている。
前側の可動壁55のうち、扱胴11と対向する内面側には、前部支持体11Fの保持用凹部11Fgに嵌り込む円板としての前部規制体76を固定状態で備えている。この前部規制体76は、浅い椀状となる成形物の外周部で構成されるものであり、中央部の連結部76aを前側に突出させ前側の可動壁55に連結固定している。
図7に示すように、前部規制体76の外周と、保持用凹部11Fgの内周壁11Fgaとの間隔を比較的小さい値に設定している。この前部規制体76は、例えば、メンテナンスにおいて扱胴軸11aが抜き取られた場合に、図8に示すように前部規制体76の外周の上端部分が保持用凹部11Fgの内周壁11Fgaに当接することにより扱胴11の前部が自重により落下する不都合を抑制する。また、前部規制体76の外周と、保持用凹部11Fgの内周壁11Fgaとの間隔を小さくすることにより、この部位での刈取穀稈の侵入も抑制するように構成されている。
図5~図7に示すように、後部支持体11Rは、全体的に円板状であり、外周部分を嵌め込み、扱胴本体11Mに連結している。後側の可動壁55のうち扱胴11と対向する内面側に、後部規制体77を固定状態で備えている。この後部規制体77は、浅い椀状となる成形物の外周部で構成されるものであり、扱胴本体11Mの後端部位に形成される凹状空間11Gに嵌め込む形態で配置され、中央部の固定部77aを後側に突出させ後側の可動壁55に連結固定されている。
この後部規制体77においても、前述した前部規制体76と同様に、例えば、メンテナンスにおいて扱胴軸11aが抜き取られた場合に、図8に示すように後部規制体77の外周の上端部分が扱胴本体11Mの内周に当接することにより扱胴11の前部が自重により落下する不都合を抑制する。
図3に示すように、この扱胴11の支持構造では、刈取穀稈の凹状空間11Gへの侵入を抑制するために、保持用凹部11Fgの下端位置P(下端の高さ位置)が、受網27のうち穀稈供給口10aが位置する側の横端部の上端位置Q(上端の高さ位置)より高い位置に設定されている。つまり、保持用凹部11Fgの下端位置Pから水平方向に補助線を引いている。これと同様に、上端位置Qから水平方向に補助線を引いている。これらの補助線の上下方向の間隔を距離Gとして示しており、下端位置Pと上端位置Qとの位置関係が明らかである。
脱穀装置10は、穀稈供給口10aに沿ってフィードチェーン9による刈取穀稈の搬送経路が形成され、穀稈供給口10aと受網27との間に傾斜姿勢のガイド板10bが形成されている。これにより、上端位置Qの位置は、ガイド板10bと、このガイド板10bに接する位置の受網27の端部位置となる。
扱処理において、刈取穀稈が、扱胴11の外周と受網27の上面との間に供給される場合には、扱胴11の外周に沿うように刈取穀稈が緩やかに撓むことになり、刈取穀稈は直線状に復元しようとする力が作用する。このような観点から、受網27のうち穀稈供給口10aが位置する側の横端部の上端位置Qを、受網27のうち穀稈供給口10aが位置する側の横端部の上端位置Qより高い位置に設定することにより、扱処理において、刈取穀稈が扱胴11の外周に沿って撓む際の撓み量を小さくすることが可能となる。その結果、撓みに起因する復元力によって刈取穀稈の穂先部分が保持用凹部11Fgに入り込む現象を抑制し、刈取穀稈が扱胴軸11aに巻き付く不都合を抑制する。
図7、図8に示すように、この扱胴11では、前部支持体11Fのテーパ部11Faの回転軸芯Y1に対する傾斜角度を第1傾斜角度θ1としている。この扱胴11では、前部支持体11Fの保持用凹部11Fgの内周壁11Fgaの回転軸芯Y1に対する傾斜角度を第2傾斜角度θ2としている。そして、第1傾斜角度θ1より第2傾斜角度θ2を小さい値に設定している。また、保持用凹部11Fgの内周壁11Fgaの前端と、テーパ部11Faの前端とに亘って回転軸芯Y1に直交する姿勢の平坦面11Fsが形成されている。尚、第1傾斜角度θ1と第2傾斜角度θ2との大小関係は、各々の絶対値の比較により決定される。
このように傾斜角度の関係を設定することにより、内周壁11Fgaの前端部分とテーパ部11Faの前端部分との境界部分(平坦面11Fs)の位置を回転軸芯Y1に近接させることが可能となる。また、このように傾斜角度の関係を設定することで回転軸芯Y1に沿う方向視においてテーパ部11Faが占める面積を、内周壁11Fgaが占める面積より大きくできる。これにより、扱室25に刈取穀稈が供給された際には、刈取穀稈をテーパ部11Faに接触させる頻度を高め、扱胴11の回転力により刈取穀稈を回転軸芯Y1から離間させる方向に力を作用させ、刈取穀稈が扱胴軸11aに巻き付く現象を抑制する。
更に、扱胴11に回転軸芯Y1に直交する姿勢の平坦面11Fsが形成されるため、フィードチェーン9によって搬送される刈取穀稈が扱胴11の前端部分に接触する際には、刈取穀稈が扱胴11の平坦面11Fsに接触することで、回転軸芯Y1から離間する方向と、回転軸芯Y1に接近する方向との何れの方向にも力が作用しない状態となる。この状態においても扱胴11が回転するため、この回転に伴い刈取穀稈を扱胴11の外周側に送り出し、刈取穀稈が扱胴軸11aに巻き付く不都合を招くことがない。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)扱胴11の構成として、第1傾斜角度θ1と、第2傾斜角度θ2とを等しい角度に設定する。このように角度関係を設定しても刈取穀稈が扱胴軸11aに巻き付く現象を抑制することは可能である。
(b)扱胴11の構成として、第1傾斜角度θ1より、第2傾斜角度θ2を大きい角度に設定する。このように角度関係を設定しても刈取穀稈が扱胴軸11aに巻き付く現象を抑制することは可能である。
(c)扱胴11の構成として、テーパ部11Faと保持用凹部11Fgとが扱胴11の前端部分で前方の突出する形状で連なるように形成する。つまり、実施形態で記載した平坦面11Fsを、扱胴11に形成しない形状とする。このような構成でも、扱胴11の前端部分で刈取穀稈を回転軸芯Y1から離間する方向に案内することが可能となり、扱胴11の前端部分の強度向上も可能となる。
本発明は、脱穀装置に扱胴を備え、メンテナンス時には扱胴を安定的に保持することが可能なコンバインに利用することができる。
9 フィードチェーン
10 脱穀装置
10a 穀稈供給口
11 扱胴
11a 扱胴軸
11b 扱歯
11Fa テーパ部
11Fg 保持用凹部(凹部)
11Fga 内周壁
11Fs 平坦面
25 扱室
27 受網
76 前部規制体(円板)
P 下端位置(内周壁の下端の高さ位置)
Q 上端位置(受網の横端部の上端の高さ位置)
Y1 回転軸芯(軸芯)
θ1 第1傾斜角度(テーパ部の傾斜角度)
θ2 第2傾斜角度(内周壁の傾斜角度)

Claims (3)

  1. 刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、
    前記フィードチェーンで挟持搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置とを備え、
    前記脱穀装置が、扱胴軸と一体回転する扱胴と、前記扱胴を収容する扱室と、前記扱胴の下側の外周に沿うように湾曲形状で前記扱室の内部に配置される受網とを備え、
    前記扱室のうち、前記フィードチェーンが配置された側壁に、前記フィードチェーンで挟持搬送される刈取穀稈を前記扱胴と前記受網との間に供給するための穀稈供給口が形成され、
    前記扱胴に、複数の扱歯が外周部に取り付けられる胴体が備えられ、
    前記胴体の前面部に、前記胴体の内部側に向けて前記扱胴軸の軸芯を中心とする円形状に窪む凹部が形成され、
    前記扱室のうち前記胴体の前面部に対向する部分に、前記凹部の内周壁に沿う円板が前記凹部に入り込む状態で備えられ、
    前記凹部の前記内周壁の下端の高さ位置が、前記受網のうち前記穀稈供給口が位置する側の横端部の上端の高さ位置より高い位置に位置しているコンバイン。
  2. 前記胴体の前端部に、その外周部の径が前側ほど小さくなるテーパ状のテーパ部が形成され、
    前記凹部は、前記内周壁の径が前記凹部の底部に近づくほど小さくなる形状に形成され、
    前記軸芯に対する前記凹部の前記内周壁の傾斜角度は、前記軸芯に対する前記テーパ部の傾斜角度より小さい請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記凹部の前記内周壁の前端と、前記テーパ部の前端とに亘って、前記軸芯と直交する方向に平坦な平坦面が形成されている請求項2に記載のコンバイン。
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