JP6988293B2 - 希土類元素の炭酸塩の製造方法 - Google Patents

希土類元素の炭酸塩の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばR−Fe−B系永久磁石(Rは希土類元素)などの少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から、希土類元素の炭酸塩を製造する方法に関する。
R−Fe−B系永久磁石は、高い磁気特性を有していることから、今日様々な分野で使用されていることは周知の通りである。このような背景のもと、R−Fe−B系永久磁石の生産工場では、日々、大量の磁石が生産されているが、磁石の生産量の増大に伴い、製造工程中に加工不良物などとして排出される磁石スクラップや、切削屑や研削屑などとして排出される磁石加工屑などの量も増加している。とりわけ情報機器の軽量化や小型化によってそこで使用される磁石も小型化していることから、加工代比率が大きくなることで、製造歩留まりが年々低下する傾向にある。従って、製造工程中に排出される磁石スクラップや磁石加工屑などを廃棄せず、そこに含まれる金属元素、特に希土類元素をいかに回収して再利用するかが今後の重要な技術課題となっている。また、R−Fe−B系永久磁石を使用した電化製品などから循環資源として希土類元素をいかに回収して再利用するかについても同様である。本発明者は、これまでこの技術課題に対して精力的に取り組んできており、その研究成果として、R−Fe−B系永久磁石などの希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物から希土類元素を回収する方法として、処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離して回収する方法を特許文献1において提案している。
特許文献1に記載の方法は、低コストと簡易さが要求されるリサイクルシステムとして優れたものである。しかしながら、酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理すると、炭酸ガスが発生する。発生した炭酸ガスを大気中に放出することは、地球の温暖化を促進させることに繋がる。従って、酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理することで発生した炭酸ガスを、大気中に放出することなく処分することができれば、特許文献1に記載の方法は、地球環境に優しい方法として、より利用価値が高まる。
ところで、特許文献1に記載の方法により、鉄族元素から分離された希土類元素の酸化物は、溶融塩電解法やCa還元法に付することで、希土類金属を回収することができる。しかしながら、処理対象物が、例えばR−Fe−B系永久磁石のように希土類元素と鉄族元素に加えてホウ素を含む場合、鉄族元素から分離された希土類元素の酸化物は、ホウ素を少なからず含んでいる。ホウ素を含む希土類元素の酸化物を、フッ素を含む溶融塩成分を用いた溶融塩電解法によって還元すると、ホウ素がフッ素と反応することで有毒なフッ化ホウ素が発生する恐れがある。従って、ホウ素を含む希土類元素の酸化物を、フッ素を含む溶融塩成分を用いた溶融塩電解法によって還元する場合、予めそのホウ素含量を低減しておくことが望ましい。ホウ素を含む希土類元素の酸化物のホウ素含量を低減する方法としては、ホウ素を含む希土類元素の酸化物を塩酸に溶解した後、得られた希土類元素の塩酸溶液に、シュウ酸や炭酸のアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩やカリウム塩)などを沈殿剤として加えることで希土類元素のシュウ酸塩や炭酸塩などからなる沈殿物を得、得られた沈殿物を焼成することでホウ素含量が低減された希土類元素の酸化物を得る方法がある。しかしながら、この方法は、シュウ酸や炭酸のアルカリ金属塩などを沈殿剤として用いる必要があるため、コストが嵩むという点において改善の余地がある。
国際公開第2013/018710号
そこで本発明は、特許文献1に記載の方法において、酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理することで発生した炭酸ガスを、大気中に放出することなく処分することができ、かつ、特許文献1に記載の方法により、鉄族元素から分離された希土類元素の酸化物が例えばホウ素を含む場合でも、そのホウ素含量をコストをかけずに低減することで、ホウ素含量が低減された希土類元素の酸化物を得ることができる、希土類元素の炭酸塩を製造する方法を提供することを目的とする。
上記の点に鑑みてなされた本発明の希土類元素の炭酸塩の製造方法は、請求項1記載の通り、
工程1:少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程
工程2:工程1で得た希土類元素の酸化物を塩酸に溶解し、pH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液を準備する工程
工程3:工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に、工程1で発生した炭酸ガスを供給することで、希土類元素の炭酸塩を沈殿させる工程
を少なくとも含んでなることを特徴とする。
また、請求項2記載の希土類元素の炭酸塩の製造方法は、請求項1記載の希土類元素の炭酸塩の製造方法において、工程3における、工程1で発生した炭酸ガスの供給を、溶液の温度を50℃以上にして行うことを特徴とする。
また、請求項3記載の希土類元素の炭酸塩の製造方法は、請求項1記載の希土類元素の炭酸塩の製造方法において、処理対象物がR−Fe−B系永久磁石であることを特徴とする。
本発明の方法によれば、特許文献1に記載の方法において、酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理することで発生した炭酸ガスを用いて、希土類元素の酸化物に変換することが容易な希土類元素の炭酸塩を製造することができる。従って、本発明の方法は、炭酸ガスを大気中に放出せずに有効利用するので、地球環境に優しい方法であるとともに、シュウ酸や炭酸のアルカリ金属塩などを沈殿剤として用いることなく、例えばホウ素含量が低減された希土類元素の酸化物を得ることができるので、低コストな方法である。
本発明の希土類元素の炭酸塩の製造方法は、
工程1:少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程
工程2:工程1で得た希土類元素の酸化物を塩酸に溶解し、pH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液を準備する工程
工程3:工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に、工程1で発生した炭酸ガスを供給することで、希土類元素の炭酸塩を沈殿させる工程
を少なくとも含んでなることを特徴とするものである。以下、本発明の方法における工程を順次説明する。
工程1:少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程
この工程1は、特許文献1に記載の方法に該当する。以下、その概要を説明する。
まず、本発明の方法の適用対象となる少なくとも希土類元素と鉄族元素を含む処理対象物は、Nd,Pr,Dy,Tb,Smなどの希土類元素とFe,Co,Niなどの鉄族元素を含むものであれば特段の制限はなく、希土類元素と鉄族元素に加えてその他の元素として例えばホウ素などを含んでいてもよい。具体的には、例えばR−Fe−B系永久磁石などが挙げられるが、とりわけ本発明の方法は鉄族元素含量が30mass%以上である処理対象物に好適に適用することができる(例えばR−Fe−B系永久磁石の場合、その鉄族元素含量は、通常、60mass%〜82mass%である)。処理対象物の大きさや形状は特段制限されるものではなく、処理対象物がR−Fe−B系永久磁石の場合には製造工程中に排出される磁石スクラップや磁石加工屑などであってよい。処理対象物に対して十分な酸化処理を行うためには、処理対象物は5mm以下の粒径を有する粒状ないし粉末状であることが望ましい(例えば調製の容易性に鑑みれば粒径の下限は1μmが望ましい)。しかしながら、処理対象物の全てがこのような粒状ないし粉末状である必要は必ずしもなく、粒状ないし粉末状であるのは処理対象物の一部であってよい。
本発明の方法における処理対象物に対する酸化処理は、処理対象物に含まれる希土類元素を酸化物に変換することを目的とするものである。処理対象物に対する酸化処理によって処理対象物に含まれる鉄族元素が希土類元素とともに酸化物に変換されてもよい。処理対象物に対する酸化処理は、酸素含有雰囲気中で処理対象物を熱処理したり燃焼処理したりすることによって行うことが簡便である。酸素含有雰囲気は大気雰囲気であってよい。処理対象物を熱処理する場合、例えば350℃〜1000℃で1時間〜12時間行えばよい。処理対象物を燃焼処理する場合、例えば自然発火や人為的点火により行えばよい。また、処理対象物に対する酸化処理は、アルカリ水溶液中で処理対象物の酸化を進行させるアルカリ処理によって行うこともできる。アルカリ処理に用いることができるアルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニアなどが挙げられる。また、アルカリ水溶液の濃度としては0.1mol/L〜10mol/Lが挙げられる。処理温度としては60℃〜150℃が挙げられるが、より効果的な酸化処理を行うためには100℃以上が望ましく、より安全性を高めるためには130℃以下が望ましい。処理時間としては30分間〜10時間が挙げられる。処理対象物に対する酸化処理は、単一の方法で行ってもよいし、複数の方法を組み合わせて行ってもよい。処理対象物に対してこうした酸化処理を行うと、処理対象物に含まれる酸素モル濃度は希土類元素のモル濃度の1.5倍以上となり、希土類元素の酸化物への変換をより確実なものにすることができる。酸化処理によって処理対象物に含まれる酸素モル濃度は希土類元素のモル濃度の2.0倍以上になることが望ましい。また、処理対象物に対する酸化処理は、炭素の非存在下で行うことが望ましい。炭素の存在下で処理対象物に対する酸化処理を行うと、処理対象物に含まれる希土類元素が炭素と望まざる化学反応を起こして所望する酸化物への変換が阻害される恐れがあるからである(従ってここでは「炭素の非存在下」は処理対象物に含まれる希土類元素の酸化物への変換が阻害されるに足る化学反応の起因となる炭素が存在しないことを意味する)。
次に、酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離することができる。これは、酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下に移し、酸化処理を行った処理対象物に対して炭素を供給しながら1150℃以上の温度で熱処理すると、酸化処理を行った処理対象物に含まれる希土類元素の酸化物は高温で酸化物のままで溶融するのに対し、鉄族元素は炭素を固溶して合金化して溶融し、また、鉄族元素の酸化物は炭素によって還元された後に炭素を固溶して合金化して溶融し、結果として、希土類元素の酸化物の溶融物と鉄族元素と炭素の合金の溶融物が相溶することなく互いに独立して存在するという本発明者によって見出された現象に基づくものである。酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理する温度を1150℃以上に規定するのは、1150℃未満であると、希土類元素の酸化物も鉄族元素と炭素の合金も溶融しないからである。酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理する温度は1300℃以上が望ましく、1350℃以上がより望ましく、1400℃以上がさらに望ましい。なお、熱処理温度の上限は例えばエネルギーコストの点に鑑みれば1700℃が望ましく、1650℃がより望ましく、1600℃がさらに望ましい。熱処理時間は例えば10分間〜3時間が適当である。酸化処理を行った処理対象物に対する炭素の供給源は、グラファイト(黒鉛や石墨)、木炭、コークス、石炭、ダイヤモンド、カーボンブラックなど、どのような構造や形状のものであってもよいが、炭素るつぼを用いて熱処理を行えば、炭素るつぼは処理容器としての役割とともにその表面からの炭素供給源としての役割も果たすので都合がよい(もちろん別個の炭素供給源をさらに添加することを妨げるものではない)。処理容器として炭素るつぼを用いる場合、酸化処理を行った処理対象物の炭素の存在下での熱処理は、アルゴンガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気(酸素含有濃度は1ppm未満が望ましい)中や真空(1000Pa未満が望ましい)中で行うことが望ましい。大気雰囲気などの酸素含有雰囲気中で熱処理を行うと、雰囲気中の酸素が炭素るつぼの表面において炭素と反応することで炭酸ガスが発生し、炭素るつぼが炭素供給源としての役割を効率的に果さない恐れがあるからである。なお、用いることができる処理容器は、炭素るつぼに限定されるわけではなく、非炭素製の処理容器、例えばアルミナや酸化マグネシウムや酸化カルシウムなどの金属酸化物や酸化ケイ素でできたセラミックスるつぼ(単一の素材からなるものであってもよいし複数の素材からなるものであってもよい。炭化ケイ素などの炭素元素を含む素材であっても炭素供給源としての役割を果さない素材からなるものを含む)などを用いることもできる。非炭素製の処理容器を用いる場合、処理容器は炭素供給源としての役割を果さないので、処理容器に炭素供給源を添加することによって酸化処理を行った処理対象物を熱処理する。また、非炭素製の処理容器として製鉄のための溶鉱炉、電気炉、誘導炉などを用いるとともに、炭素供給源として木炭やコークスなどを用いれば、酸化処理を行った処理対象物を一度に大量に熱処理することができる。添加する炭素供給源の量は処理対象物に含まれる鉄族元素に対してモル比で1.5倍以上であることが望ましい。添加する炭素供給源の量をこのように調整することで、処理対象物に含まれる鉄族元素が酸化処理によって酸化物に変換されてもその還元を確実なものとして炭素との合金化を進行させることができる。なお、非炭素製の処理容器を用いる場合、酸化処理を行った処理対象物の炭素の存在下での熱処理は、アルゴンガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気(酸素含有濃度は1ppm未満が望ましい)中や真空(1000Pa未満が望ましい)中で行ってもよいし、大気雰囲気などの酸素含有雰囲気中で行ってもよい。
以上のようにして酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理することで、希土類元素の酸化物と鉄族元素と炭素の合金のいずれもが溶融すると、両者の溶融物は、相溶せず、前者の溶融物は後者の溶融物よりも比重が軽いため、後者の溶融物の表面に浮き上がった状態で存在するようになるので、両者を容易に分離することができる。また、熱処理を行った後に冷却を行うと、希土類元素の酸化物の溶融物と鉄族元素と炭素の合金の溶融物は、それぞれが塊状物を形成して処理容器に固着するので、塊状物の形態で両者を分離することもできる。また、処理容器に固着した希土類元素の酸化物の塊状物と鉄族元素と炭素の合金の塊状物を1350℃以上の温度で熱処理すると、いずれの塊状物も溶融し、後者の溶融物は処理容器の表面に拡散層を形成して展延するのに対し、前者の溶融物は後者の溶融物の表面に浮き上がった状態で存在するようになるので、前者の溶融物を後者の溶融物から容易に分離することができる。また、この現象を利用すれば、希土類元素の酸化物の塊状物と鉄族元素と炭素の合金の塊状物が固着した処理容器を、天地を逆転させた状態で例えばアルゴンガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気(酸素含有濃度は1ppm未満が望ましい)中や真空(1000Pa未満が望ましい)中で1350℃以上の温度で熱処理することで(熱処理時間は例えば10分間〜3時間が適当である)、前者の溶融物だけを落下させて後者の溶融物と分離するといったこともできる。
本発明の方法では、この工程1で酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理することで処理室内に発生した炭酸ガス(酸化物に変換された鉄族元素の炭素による還元反応によって生成した炭酸ガス)を、大気中に放出せず、直接的に、あるいは、例えば貯蔵容器にいったん貯蔵した後、後の希土類元素の炭酸塩を得るための工程3で用いる。酸化処理を行った処理対象物の炭素の存在下での熱処理を、アルゴンガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気中で行う場合、処理室内に発生した炭酸ガスは、不活性ガスとの混合ガスの形態で用いてもよいし、不活性ガスと分離してから用いてもよい。
工程2:工程1で得た希土類元素の酸化物を塩酸に溶解し、pH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液を準備する工程
この工程2で用いる塩酸は、工程1で得た希土類元素の酸化物を溶解することができる濃度や容量で用いることができる。具体的には、例えば、用いる塩酸の濃度は0.5mol/L〜11mol/L(濃塩酸)程度であり、その容量は濃度に応じて希土類元素の酸化物1gに対して1mL〜35mL程度である。溶解温度は、例えば20℃〜85℃であってよい。溶解時間は、例えば1時間〜3日間であってよい。なお、希土類元素の酸化物は、その溶解を効率的に行うために、粒径が1mm以下の粒状ないし粉末状に粉砕して塩酸に溶解することが望ましい。粉砕は粒径が500μm以下になるまで行うことがより望ましい。この工程2で準備する希土類元素の溶液のpHを5.5以上7.5未満とする理由は、pHが5.5未満であると、後の工程3で溶液に炭酸ガスを供給しても希土類元素の炭酸塩が沈殿しない一方、pHが7.5以上であると、希土類元素の水酸化物からなる濾過性が非常に悪いゲル状沈殿物が溶液中に生成するからである。工程1で得た希土類元素の酸化物を塩酸に溶解することで得られる溶液のpHが5.5未満の場合、例えばアンモニアや水酸化ナトリウムなどのアルカリを溶液に加えることで、pHを5.5〜7.5に調整すればよい。なお、理由は定かでないが、工程1で得た希土類元素の酸化物を塩酸に溶解することで得られる溶液のpHは、工程1で得た希土類元素の酸化物のホウ素含量に依存し、ホウ素含量が少ない場合は多い場合よりも塩酸に多く溶解してpHが高くなり、例えばホウ素含量が1.5mass%以下の希土類元素の酸化物を塩酸にその溶解上限量程度まで溶解すると(例えば濃度が1mol/Lの塩酸1Lあたり60g以上溶解すると)、溶液のpHは自然と6.1〜6.5となる。こうした場合は、工程1で得た希土類元素の酸化物を塩酸に溶解することで得られる溶液のpHをアルカリを加えて調整することなく、pH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液を準備することができる。
工程3:工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に、工程1で発生した炭酸ガスを供給することで、希土類元素の炭酸塩を沈殿させる工程
工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に、工程1で発生した炭酸ガスを供給すると、溶液中に目的とする希土類元素の炭酸塩が沈殿する。従って、この方法は、工程1で酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理することで発生した炭酸ガスを、大気中に放出せずに有効利用するので、地球環境に優しい方法であるとともに、希土類元素の炭酸塩を沈殿させるための、炭酸のアルカリ金属塩などの沈殿剤を必要としないので、低コストな方法である。工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に対する、工程1で発生した炭酸ガスの供給は、例えば、溶液を撹拌子で撹拌しながら、溶液に炭酸ガスをバブリングする方法によって行うことができる。工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に対する、工程1で発生した炭酸ガスの供給は、工程2でpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液の準備を完了する前から開始してもよい。炭酸ガスを供給する際の溶液の温度は、特段の制限はないが(例えば10℃以上であればよい)、溶液のpHは、溶液の温度が低くなるにつれて、炭酸ガスを供給し続けることで低下し、5.5を下回ると、希土類元素の炭酸塩が沈殿しなくなるので、こうした場合には、溶液のpHはアルカリを加えて5.5〜7.5に維持することが望ましい。特筆すべきは、溶液の温度を50℃以上にして炭酸ガスを供給することで、濾過性が良好な希土類元素の炭酸塩をより多く沈殿させることができることであり、この特性を利用すれば、工程1で発生した炭酸ガスは高温であるので(100℃を大きく超える)、高温の炭酸ガスを溶液に供給することで溶液の温度を50℃以上にすれば、濾過性が良好な希土類元素の炭酸塩を効率的に沈殿させることができる。希土類元素の炭酸塩を沈殿させるための、工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に対する炭酸ガスの供給量は、溶液に含まれる希土類元素イオン1gあたり例えば0.2L以上であり、0.3L以上が望ましく、0.4L以上がより望ましい。
工程3で得た希土類元素の炭酸塩からなる沈殿物を焼成することで、希土類元素の酸化物を得ることができる。こうして得られる希土類元素の酸化物は、工程1で鉄族元素から分離された希土類元素の酸化物が例えばホウ素を含む場合でも、ホウ素含量が低減された希土類元素の酸化物であるので、フッ素を含む溶融塩成分を用いた溶融塩電解法によって還元しても、ホウ素がフッ素と反応することで有毒なフッ化ホウ素が発生することを抑制することができる。希土類元素の炭酸塩からなる沈殿物の焼成は、例えば大気雰囲気などの酸素含有雰囲気中で500℃〜1000℃で行うことが望ましい。焼成温度は、600℃〜950℃がより望ましく、700℃〜900℃がさらに望ましい。焼成時間は、例えば1時間〜6時間であってよい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
実験例1:
(工程1)
R−Fe−B系永久磁石の製造工程中に発生した約10μmの粒径を有する磁石加工屑(自然発火防止のため水中で7日間保管したもの)に対し、吸引ろ過することで脱水してからロータリーキルンを用いて燃焼処理することで酸化処理を行った。こうして酸化処理を行った磁石加工屑のICP分析(使用装置:島津製作所社製のICPV−1017)の結果を表1に示す。
Figure 0006988293
次に、酸化処理を行った磁石加工屑50gとカーボンブラック(東海カーボン社製のファーネスブラック)10gを混合し、カーボンブラック10gを予め底面に敷き詰めた寸法が内径50mm×深さ50mm×肉厚10mmの炭素るつぼ(黒鉛製)に収容した後、電気炉を用い、工業用アルゴンガス雰囲気(酸素含有濃度:0.2ppm、流量:10L/分)中で1450℃まで10℃/分で昇温してから1時間熱処理した。その後、炉内の加熱を停止し、炉内の工業用アルゴンガス雰囲気を維持したまま、炭素るつぼを室温まで炉冷した。炉冷を終了した後、炭素るつぼ内には、互いに独立かつ密接して存在する2種類の塊状物(塊状物Aと塊状物B)が存在した。塊状物Aと塊状物BのそれぞれのSEM・EDX分析(使用装置:日立ハイテクノロジーズ社製のS800)を行ったところ、塊状物Aの主成分は鉄である一方、塊状物Bの主成分は希土類元素の酸化物であった。塊状物BのSEM・EDX分析の結果(Nd,Pr,Dyのみ)を表2に示す(鉄は検出限界以下。ホウ素含量は2.5mass%)。なお、塊状物Bの主成分である希土類元素の酸化物は、軽希土類元素(Nd,Pr)と重希土類元素(Dy)の複合酸化物ないし酸化物の混合物であることを、別途に行ったX線回析分析(使用装置:ブルカー・エイエックスエス社製のD8 ADVANCE)において確認した。
Figure 0006988293
(工程2)
工程1で得た希土類元素の酸化物を主成分とする塊状物Bを、瑪瑙製の乳鉢と乳棒で粉砕し、ステンレス製の篩を用いて粒径が125μm未満の粉末を得る操作を複数回行うことで、約1kgの塊状物Bの粉末を調製した。こうして調製した塊状物Bの粉末75gを、濃度が1.0mol/Lの塩酸1Lに加え、80℃で6時間撹拌した後、残渣をろ過することで、塊状物Bの塩酸溶液を得た(塊状物Bの塩酸への溶解量は塩酸1Lあたり63g(溶解上限量)、pHは1.3)。次に、室温において、ビーカー内の塊状物Bの塩酸溶液100mL(希土類元素イオンを合計として約7g含有)に、市販の28%アンモニア水を加えることで、pHを4.5,5.0,5.5,6.0,6.5,7.0,7.5,8.0,8.5のそれぞれに調整した希土類元素の溶液を準備した。塊状物Bの塩酸溶液のpHを7.5,8.0,8.5に調整すると、ビーカー内に希土類元素の水酸化物からなる濾過性が非常に悪いゲル状沈殿物が生成した(よってこの時点で実験を中止した)。
(工程3)
室温において、ビーカー内の工程2で準備したpHを4.5,5.0,5.5,6.0,6.5,7.0のそれぞれに調整した希土類元素の溶液に、撹拌子を500rpmで回転させることで撹拌しながら、市販の炭酸ガスを塩化ビニール製チューブで導き、10分間バブリングすることで、炭酸ガス1.6Lを溶液に供給した。なお、いずれの溶液も、炭酸ガスを供給している間、溶液に市販の28%アンモニア水を加えることで、所定のpHを維持した。その結果、pHを4.5に調整した溶液に炭酸ガスを供給しても、溶液に変化は認められなかった。pHを5.0に調整した溶液に炭酸ガスを供給した場合も同様であった。しかしながら、pHを5.5に調整した溶液に炭酸ガスを供給すると、ビーカー内に白色の希土類元素の炭酸塩が沈殿した。この現象は、pHを6.0,6.5,7.0のそれぞれに調整した溶液に炭酸ガスを供給した場合にも認められた。pHを5.5〜7.0の範囲に調整した溶液に炭酸ガスを供給することで得た希土類元素の炭酸塩(ホウ素含量は1.5mass%以下)は、アルミナるつぼに収容し、大気雰囲気中で900℃で2時間焼成することで、希土類元素の酸化物(軽希土類元素と重希土類元素の複合酸化物ないし酸化物の混合物)に変換することができた。
実験例2:
室温において、ビーカー内の実験例1の工程2で得た塊状物Bの塩酸溶液100mL(希土類元素イオンを合計として約7g含有)を、撹拌子を500rpmで回転させることで撹拌しながら、当該塩酸溶液に、市販の炭酸ガスを塩化ビニール製チューブで導き、バブリングするとともに、市販の28%アンモニア水を加えることで、pHを6.0に調整して希土類元素の溶液を準備した後、引き続き炭酸ガスをバブリングすることで、10分間で炭酸ガス1.6Lを溶液に供給したところ(炭酸ガスを供給している間、溶液に市販の28%アンモニア水を加えることで、pHを6.0に維持)、白色の希土類元素の炭酸塩が沈殿した。
実験例3:
塊状物Bの粉末150gを、濃度が2.3mol/Lの塩酸1Lに加えること以外は、実験例1の工程2と同様の方法で、塊状物Bの塩酸溶液を得た(塊状物Bの塩酸への溶解量は塩酸1Lあたり132g(溶解上限量)、pHは1.3)。次に、室温において、ビーカー内の塊状物Bの塩酸溶液100mL(希土類元素イオンを合計として約11.3g含有)に、市販の28%アンモニア水を加えることで、pHを6.0に調整した希土類元素の溶液を準備した。この希土類元素の溶液を60℃と90℃のそれぞれに加温した後、それぞれの溶液に、撹拌子を500rpmで回転させることで撹拌しながら、市販の炭酸ガスを塩化ビニール製チューブで導き、バブリングすることで、60分間で炭酸ガス12Lを供給したところ(炭酸ガスを供給している間、溶液に市販の28%アンモニア水を加えることで、pHを6.0に維持)、いずれの溶液からも、濾過性が良好な白色の希土類元素の炭酸塩が沈殿した。希土類元素の炭酸塩の沈殿量は、90℃に加温した溶液を用いた場合の方が、60℃に加温した溶液を用いた場合よりも多かった。また、60℃に加温した溶液を用いた場合の希土類元素の炭酸塩の沈殿量は、加温しない溶液(室温の溶液)を用いた場合の希土類元素の炭酸塩の沈殿量よりも多かった。
実施例1:
(工程1)
実験例1の工程1と同様にして、希土類元素の酸化物を主成分とする塊状物Bを得た。
(工程2)
実験例1の工程2と同様にして、工程1で得た希土類元素の酸化物を主成分とする塊状物Bの粉末を調製した。塊状物Bの粉末150gを、濃度が2.3mol/Lの塩酸1Lに加え、80℃で6時間撹拌した後、残渣をろ過することで、塊状物Bの塩酸溶液を得た(塊状物Bの塩酸への溶解量は塩酸1Lあたり132g(溶解上限量)、pHは1.3)。次に、室温において、ビーカー内の塊状物Bの塩酸溶液100mL(希土類元素イオンを合計として約11.3g含有)に、市販の28%アンモニア水を加えることで、pHを6.0に調整した希土類元素の溶液を準備した。
(工程3)
ビーカー内の工程2で準備したpHを6.0に調整した希土類元素の溶液に、撹拌子を500rpmで回転させることで撹拌しながら、工程1で電気炉内に発生した高温の炭酸ガスをアルゴンガスとの混合ガスの形態でステンレス製の配管で導き、溶液の温度を80℃以上に保った状態でバブリングし続けることで、炭酸ガスを供給し続けたところ(炭酸ガスを供給している間、溶液に市販の28%アンモニア水を加えることで、pHを6.0に維持)、濾過性が良好な白色の希土類元素の炭酸塩が沈殿した。
本発明は、特許文献1に記載の方法において、酸化処理を行った処理対象物を炭素の存在下で熱処理することで発生した炭酸ガスを用いて、希土類元素の酸化物に変換することが容易な希土類元素の炭酸塩を製造する方法を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (3)

  1. 工程1:少なくとも希土類元素(Nd,Pr,Dy,Tb,Sm)と鉄族元素を含む処理対象物に対して酸化処理を行った後、処理環境を炭素の存在下に移し、1150℃以上の温度で熱処理することで、希土類元素を酸化物として鉄族元素から分離する工程
    工程2:工程1で得た希土類元素の酸化物を塩酸に溶解し、pH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液を準備する工程
    工程3:工程2で準備したpH5.5以上7.5未満の希土類元素の溶液に、工程1で発生した炭酸ガスを供給することで、希土類元素の炭酸塩を沈殿させる工程
    を少なくとも含んでなることを特徴とする希土類元素の炭酸塩の製造方法。
  2. 工程3における、工程1で発生した炭酸ガスの供給を、溶液の温度を50℃以上にして行うことを特徴とする請求項1記載の希土類元素の炭酸塩の製造方法。
  3. 処理対象物がR−Fe−B系永久磁石であることを特徴とする請求項1記載の希土類元素の炭酸塩の製造方法。
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