JP6988264B2 - 熱電変換モジュール、センサモジュール及び情報処理システム - Google Patents
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Description
例えば、熱源の温度の経時変化を利用して熱電変換素子に温度差を生じさせるものがある。
例えば複数のモータを熱源として利用し、上述のような潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールによって発電を行なう場合、十分な発熱量が得られるにようにすると、各モータに設けられる熱電変換モジュールが大型化してしまうことになる。
1つの態様では、センサモジュールは、センサと、センサに電気的に接続された、上述の熱電変換モジュールとを備える。
[第1実施形態]
まず、本実施形態にかかる熱電変換モジュールについて、図1〜図11を参照しながら説明する。
本実施形態では、第1槽3は、化合物2としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽である。また、第2槽6は、生成物5の少なくとも一種類が蒸発(気化)・凝縮する蒸発・凝縮槽である。また、輸送路4の端部は、第2槽6の中の生成物5に接している。なお、第1槽3、第2槽6及び輸送路4は、例えばプラスチックなどの断熱材からなるものとすれば良い。
このような無機水和物としては、例えば、水酸化リチウム水和物[化学式LiOH・H2O;分解温度(反応温度)60℃;反応熱量1440kJ/kg]、水酸化バリウム水和物[Ba(OH)2・8H2O;分解温度(反応温度)50℃;反応熱量1175kJ/kg]、リン酸ナトリウム水和物[Na3PO4・3H2O;分解温度(反応温度)60℃;反応熱量1200kJ/kg]などを挙げることができる。このような無機水和物は、反応熱量が大きく、潜熱蓄熱材の潜熱量よりも一桁大きい。
このため、第1槽3としての蓄熱槽には、化合物2としての化学蓄熱材が入っており、化学蓄熱材2が脱水反応・水和反応を起こして蓄熱・発熱するようになっている。また、第2槽6としての蒸発・凝縮槽には、反応生成物5としての水が入っており、水5が蒸発・凝縮するようになっている。
ところで、図2に示すように、第2槽6に熱的に接続される第2熱電変換素子10を備えるものとし、例えば、伝熱部品11を介して、第2熱源12に熱的に接続されるようにしても良い。
ここで、第1熱源9は、例えば空調機械室などに設けられる複数のモータの中の一のモータであり、この一のモータ9の表面上に第1熱電変換素子1が設けられている。また、第2熱源12は、複数のモータの中の一のモータとは異なる他のモータであり、この他のモータ12の表面上に第2熱電変換素子10が設けられている。なお、ここでは、第1熱源9及び第2熱源12をモータとしているが、交互運転されるもの、断続的に稼動と休止を繰り返すもの、温度変化の周期が異なるものであれば良く、例えばポンプやボイラなどであっても良い。
なお、ここでは、第2槽6に熱的に接続される第2熱電変換素子10を備えるものとしているが、これに限られるものではなく、第2熱電変換素子10を備えないものとしても良い(例えば図1参照)。
まず、LiOH/LiOH・H2O系の無機水和物を用いた場合、図3(A)、図3(B)に示すように動作する。
つまり、まず、図3(A)に示すように、化学蓄熱材LiOH・H2Oを入れた槽(第1槽;蓄熱槽)が加熱され、化学蓄熱材LiOH・H2Oが吸熱し、脱水開始温度である60℃になると、脱水反応、即ち、下記式の左から右への反応が進む。この場合、脱水された水(水蒸気)は、予め水が入れられている槽(第2槽;水槽)へ送られ、そこで凝集し、液体の水になり、放熱する。なお、sはsolidであり、gはgasである。
LiOH・H2O(s)+1440kJ/kg⇔LiOH(s)+H2O(g)
一方、水槽の中の水が吸熱して蒸発し、水槽から蓄熱槽へ水蒸気が送られると、図3(B)に示すように、逆反応である発熱反応、即ち、上記式の右から左への反応が進む。この場合、化学蓄熱材の温度が上昇し、放熱する。
吸熱反応:LiOH・H2O(s)+1440kJ/kg→LiOH(s)+H2O(g)・・・(1)
凝縮:H2O(g)→H2O(l)+2430kJ/kg・・・(2)
発熱反応:LiOH(s)+H2O(g)→LiOH・H2O(s)+1440kJ/kg・・・(3)
気化:H2O(l)+2430kJ/kg→H2O(g)・・・(4)
次に、このようなLiOH/LiOH・H2O系の無機水和物を用いて、上述の実施形態の熱電変換モジュール7を構成した場合の動作について、図4(A)、図4(B)を参照しながら説明する。
脱水反応が起こっている間は、第1熱源9から投入された熱量は分解反応に使われるため、化学蓄熱材2の温度はほぼ一定である。
一方、脱水された水(水蒸気)5は、予め水が入れられている水槽6(ここでは加熱されていない槽)へ送られて、そこで液体の水になる[上記式(2)参照]。ここでは、水槽6の中に予め水が入れられており、その水の中に水蒸気5が投入されるようになっており、凝集潜熱によって水が温度上昇する。ここでは、第2熱電変換素子10は、第2熱源12と水槽6の間に設置されており、凝集(凝集潜熱)によって水温が上昇し、低温(室温)の第2熱源12との間に温度差ΔTが生じて発電が可能となる。
ここでは、第1熱電変換素子1は、第1熱源9と蓄熱槽3の間に設置されており、第1熱源9の温度は下がって低温(室温)になっているため、発熱する蓄熱槽3との間に温度差ΔTが発生して発電できる。
蓄熱槽3側の熱源9が60℃〜70℃まで上昇して脱水反応が起こり、水蒸気5が水槽6側に送られる。この時の飽和蒸気圧が3kPaで、温度30℃の時の水の飽和蒸気圧なので、水槽6側が加熱されておらず、30℃以下であると凝縮が進む。
また、P−T線図から、水槽6側の熱源温度が十分でない場合も、反応を進めることが可能であるとわかる。例えば、45℃くらいまでの上昇だとすると、その時の飽和水蒸気圧は約10kPaで熱出力温度は約85℃と、取り出せる温度が低くなる。さらには、水槽6側の温度が変わらず30℃であった場合でも、30℃の飽和蒸気圧は30℃のLiOH・H2O⇔LiOH+H2O水蒸気圧よりも高いため、水和反応が進む。しかし、この場合、反応速度は非常に遅くなる。実際の交互運転は半日や一日交代とスパンが長いため、水和反応は十分に進み、次の熱源の温度上昇の際には、脱水反応が開始されると考えられる。
ところで、上述のように構成しているのは、以下の理由による。
熱電変換素子は、主に複数のp型熱電半導体及びn型熱電半導体から構成されており、熱エネルギーを電気エネルギーに、また、電気エネルギーを熱エネルギーに直接変換する機能を持つ。この熱電変換素子の両側に温度差を与えると、ゼーベック効果によって電圧を発生する。この電圧を電気エネルギーとして取り出すようにしたものが熱電発電装置である。
一般的な熱電変換素子は、ほぼ同じ長さで柱状のp型熱電半導体とn型熱電半導体の両端部で対にして熱電対を作り、この熱電対を複数個平面的に並べて、p型熱電半導体とn型熱電半導体が交互に規則的になるように配置し、この熱電対を電気的に直列に接続した構造を有する。
一枚の基板を熱源(発熱源)に接するようにし、もう一方の基板から放熱するようにすることで、熱電半導体対に温度差が生じる。持続的に温度差を生じさせるためには、放熱側の基板には放熱部品を付けることになる。
熱電変換素子による発電は、温度差のあるとこならどこでも発電することが可能であるが、自然に発生する温度に依存するため、そこはまさに自然任せである。
例えば、熱源として、太陽熱で温められるコンクリートや金属などを選択し、それに熱電変換素子を装着した場合、熱源からの熱をヒートシンクを介して大気に放熱し、熱電変換素子内に温度差を発生させることによって発電する。
このため、熱電変換素子の上下面の間に生じる温度差は、外気温と高温熱源との温度差よりも小さくなる。したがって、熱電変換モジュールで発生できる発電量も小さくなる。
ここで、潜熱蓄熱材は、有機・無機材料で各々あるが、一般的に用いられているのは扱いが比較的容易な飽和炭化水素系の有機物である。融点は、−30℃から40℃くらいまで様々な温度があり、空冷に使用されているほか、建材にも適用が検討されている。
この場合、熱源の温度の時間変化に伴う熱電変換素子への流入熱量や、熱電変換素子からの流出熱量を見積もって、これらの熱量が潜熱蓄熱材のもつ潜熱量よりも小さいことが必要であり、これが熱電変換素子の上下面の間に常に温度差を発生させる条件になる。
しかしながら、潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールは、潜熱蓄熱材の物性、即ち、相転移点(融点)及び潜熱量によって発電装置としての性能が左右される。
しかしながら、潜熱量はあまり大きくない。
このため、十分な潜熱量を確保するためには、潜熱蓄熱材の量を多くすることが必要であり、装置が大型化するという課題がある。
潜熱蓄熱材としては、融点50℃、融解潜熱250kJ/kgであるパラフィンを用い、熱電変換素子とその他伝熱部品の熱抵抗が合計3K/Wである場合、動作している時間12時間での潜熱蓄熱材の潜熱量は250kJ必要である。必要な潜熱量の1.3倍の潜熱量が必要として、必要となるパラフィンの重量は1.5kg、比重は0.77であるため、必要な体積は1.8Lである。これは1辺13cmくらいの立方体となり、更に、潜熱を放熱しないようにするため、少なくとも1.5cm程度の断熱材が必要となる。つまり、1辺15cm以上の立方体となり、モータに設置するにはかなり大きく、温度差が大きくなれば更に必要潜熱量が多くなるため、容量は大きくなる。
例えば複数のモータを熱源として利用し、上述のような潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールによって発電を行なう場合、十分な発熱量が得られるにようにすると、各モータに設けられる熱電変換モジュールが大型化してしまうことになる。
そこで、輸送路4を断熱材で断熱することが考えられる。
だだし、加熱に電力を使うのは本末転倒であるため、例えば熱電変換モジュール7を設置している熱源9、12の熱を輸送路4に供給することが考えられる。
例えば、図6に示すように、金属シートやグラファイトシートなどの熱伝導性材料からなるシート(伝熱シート;例えば厚さ約0.2mmのグラファイトシート)14、15などを用い、その一端を輸送路4の表面に貼り、もう一端を熱源9、12に貼るなどすることによって、熱源9、12の熱を輸送路4に供給して結露を防ぐのが有効であると考えられる。
また、輸送路4を、伝熱管からなるものとし、これを断熱材13で被覆したものとする場合には、伝熱シート14、15の一端を輸送路(伝熱管;例えば金属管)4と断熱材(例えば発泡材)13との間に設ければ良い。
なお、図6では、伝熱シート14、15を備える場合を例示しているが、伝熱シート14、15を備えないものとし、断熱材13で被覆されているだけのものとしても良い。
また、例えば、図9(A)、図9(B)に示すように、水槽6を蒸発槽6Xと凝縮槽6Yに分離しても良い。
なお、凝縮槽6Yは、熱源に接しておらず、凝縮槽6Yの中の水5の温度(水温)は常に周辺温度付近である。
また、水槽6を蒸発槽6Xと凝縮槽6Yに分離した場合も、第1熱電変換素子1を蓄熱槽3に熱的に接続し、第2熱電変換素子10を蒸発槽6Xに熱的に接続することで、トータルで得られる発電量は変わらない。
[実施例]
次に、本発明を更に具体的に説明するために実施例を挙げる。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
熱電変換素子(第1熱電変換素子及び第2熱電変換素子)は、Thermalforce製TEG254-200-12(0.103V/K、0.357W/K=2.8K/W、13Ω)を用いた。
化学蓄熱材としては、LiOH・H2Oを用いた。
125kJ÷1440kJ/kg=0.087kg=87g
となり、とても少量であることがわかった。
まず、蓄熱槽側の発電量を計算する。
なお、蓄熱槽に熱的に接続された第1熱電変換素子に接続されているDCDCコンバータは、BQ25505(Texas Instruments Inc.)を用いたため、その効率も考慮する。
熱源温度が一定の75℃とすると、熱源と蓄熱槽の間の温度差は約10℃であるから、熱電変換素子内の温度差ΔTは、熱抵抗の比から約6.5℃で、開放電圧は約0.67Vである。この時の効率を踏まえた電力は約7.07mWであるため、12時間で発電可能な電力量は305Jである。
水の比熱は、室温で約4.2kJ/kg・K、凝縮(蒸発)潜熱は、約2257kJ/kgである。
脱水する水蒸気のモル数は、すべて脱水反応完了したとして、LiOH・H2Oと同じであるから、上記の必要なLiOH・H2Oの重量のモル質量比分37.43gであり、その凝縮潜熱量は約84.48kJである。水槽の水量が1Lとして、水温の上昇温度は約20.1℃である。熱電変換素子内の温度差ΔTは、熱抵抗の比から約13.1℃で、開放電圧は約1.35Vであるが、これは水温上昇と共に徐々に上がっていくため、発電量の計算には平均値をとるため、約0.67Vとする。この時の効率を踏まえた電力は約7.16mWであるため、12時間で発電可能な電力量は309Jである。
上述のような化学蓄熱材を用いた発電では、蓄熱槽側、水槽側と交互に発電が可能であり、この必要な電力の10倍以上の電力(発電量)が得られるため、様々なデータのセンシングなどを1つの熱電変換モジュール(発電システム)で賄うことが可能となる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムについて、図12〜図18を参照しながら説明する。
発電モジュール161には、例えば、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール7が適用される。このため、本センサモジュールは、少なくとも、センサ163と、センサ163に電気的に接続された、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール7とを備える。
発電モジュール161及び蓄電モジュール162は、電力供給部168を構成する。この電力供給部168を構成する発電モジュール161及び蓄電モジュール162の少なくとも一方からは、センサ163、コントローラ164、及び、通信回路166に電力が供給される。発電モジュール161によって安定した電力を供給できる場合には、蓄電モジュール162が省かれても良い。
通信回路166及びアンテナ167は、通信部169を構成する。通信部169は、コントローラ164とサーバ175(図13参照)との間でデータの送受信を行う。なお、図12に示される例では、アンテナ167を用いた無線通信が採用されるが、無線通信の代わりに、有線通信が採用されても良い。
この情報処理システム170は、複数の一体型モジュール160と、サーバ175とを備える。つまり、本情報処理システム170は、上述の一体型モジュール(センサモジュール)160と、この一体型モジュール160によって得られたデータを処理するサーバ(コンピュータ)175とを備える。ここでは、情報処理システム170は、マンホール176から得られる情報を処理するシステムである。このため、複数の一体型モジュール160は、マンホール176に設置される。この複数のマンホール176に設置された複数の一体型モジュール160は、ネットワーク177を介してサーバ175と接続される。
この一体型モジュール160は、センサ163の検出対象又はセンサ163の種類に応じて、マンホール176の構造体である蓋178やコンクリート管179などに固定される。一体型モジュール160に備えられた熱電変換素子は、マンホール176の構造体と熱的に接続され、マンホール176の構造体と外気又はマンホール176内部の温度との温度差により発電する。
[第1適用例]
第1適用例では、図14に示すように、情報処理システム170は、マンホール176の構造体(蓋178やコンクリート管179)の劣化を把握するために利用される。
道路上を走る測定用の車両180がマンホール176上を通過する際に、コントローラ164は、通信回路166及びアンテナ167を介してメモリ165に蓄積されたデータを送信する。測定用の車両180に設けられたサーバ175は、データを回収する。
また、測定用の車両180の下部に、受信装置181に加え、マンホール176の蓋178の画像を取得するカメラ182を取り付け、マンホール176の蓋178(鉄部)の劣化を画像認識で判断することができるようにしても良い。この結果を元に、マンホール176の蓋178の交換時期を自治体に情報として販売するようにしても良い。ここで、データを回収する車両としては、特別な測定用の車両でなくとも、例えば自治体が運用するごみ収集車でも良い。ごみ収集車の底部に受信装置181やカメラ182を設置することで、回収費用をかけずに定期的にデータを回収することができる。
また、マンホール176内では湿度が常に高く、下水道183(又は上水道)の水がマンホール176内にあふれる可能性もある。また、マンホール176内部はほぼ一定温度だが、例えば蓋178では夏は高温、冬は低温になるうえ、さまざまな金属を溶かす硫化水素ガスなどが発生することが知られている。このような過酷な環境にあって、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子を守り、かつ長期的な信頼性を保つことは重要である。この場合、一体型モジュール160を、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子が樹脂で封止されたものとして構成することで、長期的な信頼性を保つことが可能となる。
[第2適用例]
第2適用例では、図15に示すように、情報処理システム170は、マンホール176と接続される下水道183の流量を予測するために利用される。
[第3適用例]
第3適用例では、図16に示すように、情報処理システム170は、マンホール176のセキュリティ及び作業履歴に利用される。
[第4適用例]
第4適用例では、図17に示すように、情報処理システム170は、道路交通情報の取得に利用される。
また、センサ163の検出値の強弱から、マンホール176上を通過する車両185,186,187の種類(例えば、小型車、普通車、トラック等)を検出するようにしても良い。この場合、センサ163の検出値と車両の種類とを関連付けたデータセットを予めメモリ165に記憶しておけば良い。そして、コントローラ164が、センサ163の検出値と上記データセットとから車の種類を判定し、この車の種類の情報をサーバ175へ送信するようにすれば良い。これにより、マンホール176上を通過する車両の種類を把握することが可能となる。
[第5適用例]
第5適用例では、図18に示すように、情報処理システム170は、降雨量の測定に利用される。
通常、Xバンドレーダの分解能は250mであるが、平均間隔が30mあまりのマンホール176にセンサ163が設置されることで、はるかにきめ細かい気象観測が可能になり、局所的な集中豪雨などの計測及び予測に役立つと考えられる。センサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
[その他]
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であり、適宜組み合わせることも可能である。
(付記1)
第1熱電変換素子と、
前記第1熱電変換素子に熱的に接続され、100℃以下で発熱・吸熱を伴う可逆的な化学反応をする化合物が入っている第1槽と、
前記第1槽に輸送路を介して接続されており、前記化合物の化学反応による生成物の少なくとも一種類が入っている第2槽とを備えることを特徴とする熱電変換モジュール。
前記第2槽に熱的に接続される第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、付記1に記載の熱電変換モジュール。
(付記3)
前記第1槽は、前記化合物としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽であり、
前記第2槽は、前記生成物の少なくとも一種類が蒸発・凝縮する蒸発・凝縮槽であることを特徴とする、付記1又は2に記載の熱電変換モジュール。
複数の前記第2槽を備えることを特徴とする、付記1又は3に記載の熱電変換モジュール。
(付記5)
前記複数の第2槽のそれぞれに熱的に接続される複数の第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、付記4に記載の熱電変換モジュール。
前記第1槽は、前記化合物としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽であり、
前記第2槽として、前記生成物の少なくとも一種類が蒸発する蒸発槽と、前記蒸発槽に連通路を介して接続されており、前記生成物の少なくとも一種類が凝縮する凝縮槽とを備え、
前記蒸発槽に熱的に接続される第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、付記1に記載の熱電変換モジュール。
前記第1熱電変換素子及び前記第2熱電変換素子は、それぞれ、交互に動作し、前記化合物の反応温度をまたいで温度変化する第1熱源及び第2熱源に熱的に接続されることを特徴とする、付記2、5、6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記8)
前記輸送路の端部は、前記第2槽の中の前記生成物に接していることを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
前記輸送路は、伝熱材料からなり、断熱材で被覆されていることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記10)
一端が前記輸送路に取り付けられ、他端が熱源に熱的に接続される伝熱シートを備えることを特徴とする、付記1〜9のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
センサと、
前記センサに電気的に接続された、付記1〜10のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールとを備えることを特徴とするセンサモジュール。
(付記12)
付記11に記載のセンサモジュールと、
前記センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
2 化合物(化学蓄熱材)
3 第1槽(蓄熱槽)
4 輸送路(水蒸気輸送路)
5 生成物(反応生成物;水)
6 第2槽(水槽)
6A〜6D 水槽(第2槽)
6X 蒸発槽(水槽;第2槽)
6Y 凝縮槽(水槽;第2槽)
7 熱電変換モジュール
8 伝熱部品
9 第1熱源
10 第2熱電変換素子
11 伝熱部品
12 第2熱源
12A〜12D 熱源(第2熱源)
13 断熱材
14、15 伝熱シート
16 連通路
17 弁
18、19 他の熱電変換素子
20 放熱フィン
160 一体型モジュール
161 発電モジュール
162 蓄電モジュール
163 センサ
164 コントローラ
165 メモリ
166 通信回路(通信部)
167 アンテナ
168 電力供給部
169 通信部
170 情報処理システム
175 サーバ(コンピュータ)
176 マンホール
177 ネットワーク
178 蓋
179 コンクリート管
180 車両
181 受信装置
182 カメラ
183 下水道
184 データセンタ
185,186,187 車両
Claims (8)
- 第1熱電変換素子と、
前記第1熱電変換素子に熱的に接続され、100℃以下で発熱・吸熱を伴う可逆的な化学反応をする化合物が入っている第1槽と、
第2熱電変換素子と、
前記第1槽に輸送路を介して接続されており、前記化合物の化学反応による生成物の少なくとも一種類が入っている第2槽とを備え、
前記第1槽は、前記化合物としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽であり、
前記第2槽は、前記生成物の少なくとも一種類が蒸発する蒸発槽と、前記蒸発槽に連通路を介して接続されており、前記生成物の少なくとも一種類が凝縮する凝縮槽とを備え、
前記第2熱電変換素子は、前記蒸発槽に熱的に接続される
ことを特徴とする熱電変換モジュール。 - 複数の前記第2槽を備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
- 前記複数の第2槽のそれぞれに熱的に接続される複数の前記第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、請求項2に記載の熱電変換モジュール。
- 前記輸送路の端部は、前記第2槽の中の前記生成物に接していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- 前記輸送路は、伝熱材料からなり、断熱材で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- 一端が前記輸送路に取り付けられ、他端が熱源に熱的に接続される伝熱シートを備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
- センサと、
前記センサに電気的に接続された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールとを備えることを特徴とするセンサモジュール。 - 請求項7に記載のセンサモジュールと、
前記センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
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