JP6988264B2 - 熱電変換モジュール、センサモジュール及び情報処理システム - Google Patents

熱電変換モジュール、センサモジュール及び情報処理システム Download PDF

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Description

本発明は、熱電変換モジュール、センサモジュール及び情報処理システムに関する。
例えばセンサーネットワークを構築する場合などに課題となる電源線及び信号線が不要となる、環境発電の利用が有望である。環境発電としては、太陽光発電のほかに、温度差があれば発電できる熱電変換素子を用いた発電が有力である。
例えば、熱源の温度の経時変化を利用して熱電変換素子に温度差を生じさせるものがある。
例えば図11に示すように熱電変換モジュールを構成し、熱電変換素子の一方の面に熱源を接触させ、他方の面には例えば伝熱フィンを介して潜熱蓄熱材(PCM;Phase Change Material)を接触させる。そして、熱源の温度が経時的に変化することによって、潜熱蓄熱材との間に温度差が発生し、この温度差に応じて熱電変換素子が発電する。
特開2007−16747号公報 国際公開第2016/132533号
しかしながら、上述のような潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールでは、潜熱蓄熱材は潜熱量があまり大きくなく、十分な潜熱量を確保するために潜熱蓄熱材の量を多くすることが必要であるため、小型化を図りながら、十分な発電量が得られるようにするのは難しい。
例えば複数のモータを熱源として利用し、上述のような潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールによって発電を行なう場合、十分な発熱量が得られるにようにすると、各モータに設けられる熱電変換モジュールが大型化してしまうことになる。
本発明は、小型化を図りながら、十分な発電量が得られるようにすることを目的とする。
1つの態様では、熱電変換モジュールは、第1熱電変換素子と、第1熱電変換素子に熱的に接続され、100℃以下で発熱・吸熱を伴う可逆的な化学反応をする化合物が入っている第1槽と、第2熱電変換素子と、第1槽に輸送路を介して接続されており、化合物の化学反応による生成物の少なくとも一種類が入っている第2槽とを備える。第1槽は、化合物としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽であり、第2槽は、生成物の少なくとも一種類が蒸発する蒸発槽と、蒸発槽に連通路を介して接続されており、生成物の少なくとも一種類が凝縮する凝縮槽とを備え、第2熱電変換素子は、蒸発槽に熱的に接続される。
1つの態様では、センサモジュールは、センサと、センサに電気的に接続された、上述の熱電変換モジュールとを備える。
1つの態様では、情報処理システムは、上述のセンサモジュールと、センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備える。
1つの側面として、小型化を図りながら、十分な発電量が得られるようにすることができるという効果を有する。
第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの構成を示す模式図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの構成を示す模式図である。 (A)、(B)は、化学蓄熱材としてLiOH/LiOH・HO系の無機水和物を用いた場合の動作を説明するための模式図である。 (A)、(B)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールにおいて化学蓄熱材としてLiOH/LiOH・HO系の無機水和物を用いた場合の動作を説明するための模式図である。 LiOH/LiOH・HO系の圧力−温度(P−T)線図である。 第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの変形例の構成を示す模式図である。 (A)、(B)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの変形例の構成を示す模式図である。 (A)、(B)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの変形例の構成における第1熱源及び第2熱源の動作パターンを説明するための図である。 (A)、(B)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの変形例の構成を示す模式図である。 (A)、(B)は、第1実施形態にかかる熱電変換モジュールの変形例の構成における動作を説明するための模式図である。 潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールの構成を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュールの構成を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュールを用いた情報処理システムの構成を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第1適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第2適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第3適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第4適用例を示す模式図である。 第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムの第5適用例を示す模式図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる熱電変換モジュール、センサモジュール及び情報処理システムについて説明する。
[第1実施形態]
まず、本実施形態にかかる熱電変換モジュールについて、図1〜図11を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる熱電変換モジュールは、図1に示すように、第1熱電変換素子1と、第1熱電変換素子1に熱的に接続され、100℃以下で発熱・吸熱を伴う可逆的な化学反応をする化合物2が入っている第1槽3と、第1槽3に輸送路(水蒸気輸送路)4を介して接続されており、化合物2の化学反応による生成物(反応生成物)5の少なくとも一種類が入っている第2槽6とを備える。
なお、熱電変換モジュールを、熱電モジュール、熱電発電装置又は発電装置ともいう。また、熱電変換素子を、熱電デバイス又は熱電素子ともいう。
本実施形態では、第1槽3は、化合物2としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽である。また、第2槽6は、生成物5の少なくとも一種類が蒸発(気化)・凝縮する蒸発・凝縮槽である。また、輸送路4の端部は、第2槽6の中の生成物5に接している。なお、第1槽3、第2槽6及び輸送路4は、例えばプラスチックなどの断熱材からなるものとすれば良い。
ここで、発熱・吸熱を伴う可逆的な化学反応の反応熱を利用した蓄熱を化学蓄熱といい、ここでは、化学蓄熱材2は、100℃以下の低温(低温帯)で反応可能な化合物であって、例えば、50℃近辺から脱水反応・水和反応を起こす無機水和物である。
このような無機水和物としては、例えば、水酸化リチウム水和物[化学式LiOH・HO;分解温度(反応温度)60℃;反応熱量1440kJ/kg]、水酸化バリウム水和物[Ba(OH)・8HO;分解温度(反応温度)50℃;反応熱量1175kJ/kg]、リン酸ナトリウム水和物[NaPO・3HO;分解温度(反応温度)60℃;反応熱量1200kJ/kg]などを挙げることができる。このような無機水和物は、反応熱量が大きく、潜熱蓄熱材の潜熱量よりも一桁大きい。
また、反応生成物5の少なくとも一種類は、水である。
このため、第1槽3としての蓄熱槽には、化合物2としての化学蓄熱材が入っており、化学蓄熱材2が脱水反応・水和反応を起こして蓄熱・発熱するようになっている。また、第2槽6としての蒸発・凝縮槽には、反応生成物5としての水が入っており、水5が蒸発・凝縮するようになっている。
なお、化学蓄熱材2としては、例えば、水素系Mg+H=MgH(反応温度287℃;反応熱2900kJ/kg)、二酸化炭素系CaO+CO=CaCO(反応温度830℃;反応熱1780kJ/kg)、水系CaO+HO=Ca(OH)(反応温度480℃;反応熱1480kJ/kg)、アンモニア系FeCl・NH+NH=FeCl・2NH(反応温度278℃;反応熱117kJ/kg)などもあるが、これらは反応に伴う熱量は大きいが、反応温度が高すぎて特殊な状況でしか使うことができない。
そして、上述のように構成される熱電変換モジュール7に含まれる第1熱電変換素子1は、例えば、伝熱部品8を介して、第1熱源9に熱的に接続される。この場合、熱電変換モジュール7の第1熱源9上に設けられる第1槽3のサイズを小型化することができる。また、第2槽6は、どこに設置しても良いため、設置自由度が大きい。
ところで、図2に示すように、第2槽6に熱的に接続される第2熱電変換素子10を備えるものとし、例えば、伝熱部品11を介して、第2熱源12に熱的に接続されるようにしても良い。
この場合、第1熱電変換素子1及び第2熱電変換素子10は、それぞれ、交互に動作し、化合物2の反応温度をまたいで温度変化する第1熱源9及び第2熱源12に熱的に接続される。ここでは、第1熱電変換素子1及び第2熱電変換素子10は、それぞれ、伝熱部品8、11を介して、第1熱源9及び第2熱源12に熱的に接続される。
ここで、第1熱源9は、例えば空調機械室などに設けられる複数のモータの中の一のモータであり、この一のモータ9の表面上に第1熱電変換素子1が設けられている。また、第2熱源12は、複数のモータの中の一のモータとは異なる他のモータであり、この他のモータ12の表面上に第2熱電変換素子10が設けられている。なお、ここでは、第1熱源9及び第2熱源12をモータとしているが、交互運転されるもの、断続的に稼動と休止を繰り返すもの、温度変化の周期が異なるものであれば良く、例えばポンプやボイラなどであっても良い。
ここでは、第1熱源9としての一のモータと、第1熱源9と異なる第2熱源12としての他のモータは、例えば12時間交代で間欠動作するようになっている。また、これらのモータ9、12は、動作停止中は表面温度が室温(約25℃)であり、動作中は表面温度が約75℃となる。つまり、上述の化合物2としての化学蓄熱材の反応温度をまたいで温度変化するようになっている。
このように、本実施形態にかかる熱電変換モジュール7は、環境発電として熱電発電を行なう場合に、例えば複数のモータを熱源9、12として利用し、潜熱蓄熱材に代えて化学蓄熱材2を用いて熱電変換素子1、10の両側に温度差を生じさせて従来よりも高効率に発電電力を得るものである。
なお、ここでは、第2槽6に熱的に接続される第2熱電変換素子10を備えるものとしているが、これに限られるものではなく、第2熱電変換素子10を備えないものとしても良い(例えば図1参照)。
以下、化学蓄熱材2として60℃から脱水反応が可能なLiOH/LiOH・HO系の無機水和物を用いた場合を例に挙げて説明する。
まず、LiOH/LiOH・HO系の無機水和物を用いた場合、図3(A)、図3(B)に示すように動作する。
つまり、まず、図3(A)に示すように、化学蓄熱材LiOH・HOを入れた槽(第1槽;蓄熱槽)が加熱され、化学蓄熱材LiOH・HOが吸熱し、脱水開始温度である60℃になると、脱水反応、即ち、下記式の左から右への反応が進む。この場合、脱水された水(水蒸気)は、予め水が入れられている槽(第2槽;水槽)へ送られ、そこで凝集し、液体の水になり、放熱する。なお、sはsolidであり、gはgasである。
LiOH・HO(s)+1440kJ/kg⇔LiOH(s)+HO(g)
一方、水槽の中の水が吸熱して蒸発し、水槽から蓄熱槽へ水蒸気が送られると、図3(B)に示すように、逆反応である発熱反応、即ち、上記式の右から左への反応が進む。この場合、化学蓄熱材の温度が上昇し、放熱する。
このように、LiOH/LiOH・HO系の無機水和物を用いた場合、以下のような吸熱反応(脱水反応)、発熱反応(放熱反応;水和反応)、凝縮(凝集)、気化(蒸発)が起こる。なお、sはsolidであり、gはgasであり、lはliquidである。
吸熱反応:LiOH・HO(s)+1440kJ/kg→LiOH(s)+HO(g)・・・(1)
凝縮:HO(g)→HO(l)+2430kJ/kg・・・(2)
発熱反応:LiOH(s)+HO(g)→LiOH・HO(s)+1440kJ/kg・・・(3)
気化:HO(l)+2430kJ/kg→HO(g)・・・(4)
次に、このようなLiOH/LiOH・HO系の無機水和物を用いて、上述の実施形態の熱電変換モジュール7を構成した場合の動作について、図4(A)、図4(B)を参照しながら説明する。
まず、図4(A)に示すように、化学蓄熱材2としてのLiOH・HOを入れた槽(第1槽;蓄熱槽)3が熱電変換素子(第1熱電変換素子)1を介して熱的に接続される熱源(第1熱源;例えば一のモータ)9が高温状態(動作中)になっており、反応生成物5としての水が入れられている槽(第2槽;水槽)6が熱電変換素子(第2熱電変換素子)10を介して熱的に接続される熱源(第2熱源;例えば他のモータ)12が低温状態(動作停止中)になっている場合は、以下のように動作する。なお、符号4は輸送路、符号8、11は伝熱部品を示している。
つまり、図4(A)に示すように、化学蓄熱材2としてのLiOH・HOを入れた蓄熱槽3が高温の第1熱源9によって加熱され、反応温度に達すると脱水反応[上記式(1)参照]が開始する。
脱水反応が起こっている間は、第1熱源9から投入された熱量は分解反応に使われるため、化学蓄熱材2の温度はほぼ一定である。
ここでは、第1熱電変換素子1は、第1熱源9と蓄熱槽3の間に設置されており、第1熱源9と蓄熱槽3の中の化学蓄熱材2の温度差ΔTで発電する。第1熱源9の温度が上昇しても、化学蓄熱材2の温度が変化しない間は、大きな発電量が得られる。
一方、脱水された水(水蒸気)5は、予め水が入れられている水槽6(ここでは加熱されていない槽)へ送られて、そこで液体の水になる[上記式(2)参照]。ここでは、水槽6の中に予め水が入れられており、その水の中に水蒸気5が投入されるようになっており、凝集潜熱によって水が温度上昇する。ここでは、第2熱電変換素子10は、第2熱源12と水槽6の間に設置されており、凝集(凝集潜熱)によって水温が上昇し、低温(室温)の第2熱源12との間に温度差ΔTが生じて発電が可能となる。
次に、図4(B)に示すように、化学蓄熱材2としてのLiOH・HOを入れた槽(第1槽;蓄熱槽)3が熱電変換素子(第1熱電変換素子)1を介して熱的に接続される熱源(第1熱源;例えば一のモータ)9が低温状態(動作停止中)になっており、反応生成物5としての水が入れられている槽(第2槽;水槽)6が熱電変換素子(第2熱電変換素子)10を介して熱的に接続される熱源(第2熱源;例えば他のモータ)12が高温状態(動作中)になっている場合は、以下のように動作する。なお、符号4は輸送路、符号8、11は伝熱部品を示している。
つまり、図4(B)に示すように、脱水反応が終了し、LiOHのみとなった蓄熱槽3の加熱が終了して冷却されると(ここでは一のモータ9が停止し、室温に戻ると)、逆反応、即ち、発熱反応[上記式(3)参照]が起こり、化学蓄熱材2の温度が上昇する。
ここでは、第1熱電変換素子1は、第1熱源9と蓄熱槽3の間に設置されており、第1熱源9の温度は下がって低温(室温)になっているため、発熱する蓄熱槽3との間に温度差ΔTが発生して発電できる。
上述の発熱反応が起こるには、少なくともLiOHと同mol以上の十分な水蒸気が必要であるが、高温の第2熱源12によって水槽6が加熱されると水5が蒸発し[上記式(4)参照]、水蒸気5が蓄熱槽3へ送られ、上述の発熱反応が起こることになる。ここでは、第2熱電変換素子10が、第2熱源12と水槽6の間に設置されており、水5の顕熱によって、高温の第2熱源12との間に温度差ΔTが生じて発電が可能となる。
上述のような化学蓄熱材2の反応が循環するためには、蓄熱槽3と水槽6が熱源9、12によって交互に加熱されることが望ましい。例えば、昨今の工場やデータセンタなど、特に常時稼働が求められる施設においては、例えばポンプやモータなどを冗長性をもたせて配置し、2台以上を交互に運転しているため、このようなものを熱源9、12として利用するのが好ましい。つまり、交互運転し、交互に温度上昇、下降が繰り返される設備(例えばモータやポンプなど)の表面に上述の実施形態の熱電変換モジュール7を設置することで、上述の反応[上記式(1)〜(4)参照]が持続的に繰り返されることになる。
ここで、図5は、LiOH/LiOH・HO系の圧力−温度(P−T)線図を示している。
蓄熱槽3側の熱源9が60℃〜70℃まで上昇して脱水反応が起こり、水蒸気5が水槽6側に送られる。この時の飽和蒸気圧が3kPaで、温度30℃の時の水の飽和蒸気圧なので、水槽6側が加熱されておらず、30℃以下であると凝縮が進む。
熱源9、12の発熱が交代し、水槽6側の熱源12が60℃〜70℃となると、その時の水蒸気圧は20kPaで、蓄熱槽3側に送られる。蓄熱槽3側の熱源9は停止しているため、60℃以下から室温程度まで下がっている。蓄熱槽3で水和反応が起こり、発熱するが、水蒸気圧20kPaの時の熱出力温度は約100℃となる。
また、P−T線図から、水槽6側の熱源温度が十分でない場合も、反応を進めることが可能であるとわかる。例えば、45℃くらいまでの上昇だとすると、その時の飽和水蒸気圧は約10kPaで熱出力温度は約85℃と、取り出せる温度が低くなる。さらには、水槽6側の温度が変わらず30℃であった場合でも、30℃の飽和蒸気圧は30℃のLiOH・HO⇔LiOH+HO水蒸気圧よりも高いため、水和反応が進む。しかし、この場合、反応速度は非常に遅くなる。実際の交互運転は半日や一日交代とスパンが長いため、水和反応は十分に進み、次の熱源の温度上昇の際には、脱水反応が開始されると考えられる。
したがって、本実施形態にかかる熱電変換モジュールは、小型化を図りながら、十分な発電量が得られるようにすることができるという効果を有する。つまり、熱電変換モジュール7の小型化、高性能化を実現することができる。
ところで、上述のように構成しているのは、以下の理由による。
熱電変換素子は、主に複数のp型熱電半導体及びn型熱電半導体から構成されており、熱エネルギーを電気エネルギーに、また、電気エネルギーを熱エネルギーに直接変換する機能を持つ。この熱電変換素子の両側に温度差を与えると、ゼーベック効果によって電圧を発生する。この電圧を電気エネルギーとして取り出すようにしたものが熱電発電装置である。
このような熱電発電装置によって、熱エネルギーから電気エネルギーへの直接エネルギー変換が可能となり、廃熱利用に代表されるような熱エネルギーの有効な利用方法の一つとして注目を浴びている。
一般的な熱電変換素子は、ほぼ同じ長さで柱状のp型熱電半導体とn型熱電半導体の両端部で対にして熱電対を作り、この熱電対を複数個平面的に並べて、p型熱電半導体とn型熱電半導体が交互に規則的になるように配置し、この熱電対を電気的に直列に接続した構造を有する。
電気的に接続するための配線を形成するのは、例えばSiやセラミック材料などからなる2枚の基板で、この基板は、p型熱電半導体/n型熱電半導体及びこれらを接続する電極の厚さ分の隙間をあけて向かい合った構造となっている。
一枚の基板を熱源(発熱源)に接するようにし、もう一方の基板から放熱するようにすることで、熱電半導体対に温度差が生じる。持続的に温度差を生じさせるためには、放熱側の基板には放熱部品を付けることになる。
自然空冷の場合、放熱部品としては、アルミにアルマイト処理(陽極酸化)し、表面に酸化アルミの膜を形成したヒートシンクを用いるのが一般的である。
熱電変換素子による発電は、温度差のあるとこならどこでも発電することが可能であるが、自然に発生する温度に依存するため、そこはまさに自然任せである。
例えば、熱源として、太陽熱で温められるコンクリートや金属などを選択し、それに熱電変換素子を装着した場合、熱源からの熱をヒートシンクを介して大気に放熱し、熱電変換素子内に温度差を発生させることによって発電する。
しかしながら、熱電変換モジュールでは、ヒートシンクのフィンの表面積を大きくしても、熱電変換素子のヒートシンクが設けられた側を外気温と同一にすることは困難である。
このため、熱電変換素子の上下面の間に生じる温度差は、外気温と高温熱源との温度差よりも小さくなる。したがって、熱電変換モジュールで発生できる発電量も小さくなる。
また、熱電変換モジュールには、熱源の温度の経時変化を利用して熱電変換素子に温度差を生じさせるものがある。このような熱電変換モジュールでは、熱電変換素子の一方の面に熱源を接触させ、他方の面には潜熱蓄熱材を接触させる(例えば図11参照)。このケースで使用される熱源の温度は一定ではなく、時間によって温度が変化するものが利用される。
例えば、熱源には、断続的に稼働と休止を繰り返すモータやボイラが用いられる。あるいは、日中と夜間の間の温度変化を利用して、外部に放置されているもの、例えば建物の外壁・屋上や自動車等の乗り物のエンジンや外装などが、熱源として利用される。
ここで、潜熱蓄熱材は、有機・無機材料で各々あるが、一般的に用いられているのは扱いが比較的容易な飽和炭化水素系の有機物である。融点は、−30℃から40℃くらいまで様々な温度があり、空冷に使用されているほか、建材にも適用が検討されている。
また、潜熱蓄熱材は、材料が相変化を起こすことによって、一定の温度を保つ性質を有する。このため、熱源の温度が経時的に変化することによって、潜熱蓄熱材との間に温度差が発生し、この温度差に応じて熱電変換素子が発電する。
この場合、熱源の温度の時間変化に伴う熱電変換素子への流入熱量や、熱電変換素子からの流出熱量を見積もって、これらの熱量が潜熱蓄熱材のもつ潜熱量よりも小さいことが必要であり、これが熱電変換素子の上下面の間に常に温度差を発生させる条件になる。
潜熱蓄熱材は、熱源から熱電変換素子を介して伝達される熱によって融解(溶融)するが、潜熱蓄熱材は全て融解し終わるまでは一定の温度を保つ性質を有する。このため、熱電変換モジュール全体において、熱源以外との熱のやりとりが無視できると考えた場合、熱源から熱電変換素子を介して潜熱蓄熱材に流れ込んだ熱量の積分値が、潜熱蓄熱材の潜熱量に達すると潜熱蓄熱材が全て融解する。したがって、潜熱蓄熱材の潜熱量を越えると、潜熱蓄熱材が全て融解してしまって、熱電変換素子の上下面の間に温度差を生じさせることが困難になるからである。
このタイプの熱電変換モジュールでは、潜熱蓄熱材と熱電変換素子との間、あるいは、熱源表面と熱電変換素子との間での熱伝導を利用して熱電変換素子の上下面の間に温度差を生じさせる。このため、外気との熱伝達を利用するタイプの熱電変換モジュールに比べて確実に温度差を発生させることができる。
しかしながら、潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールは、潜熱蓄熱材の物性、即ち、相転移点(融点)及び潜熱量によって発電装置としての性能が左右される。
ここで、代表的な潜熱蓄熱材としては、例えば、塩化カルシウム水和物[化学式CaCl・6HO;融点29.7℃;潜熱量192kJ/kg]、チオ硫酸ナトリウム水和物[化学式Na・5HO;融点48℃;潜熱量251kJ/kg]、酢酸ナトリウム水和物[化学式CHCOOH・3HO;融点58℃;潜熱量264kJ/kg]などの無機水和塩、パラフィン[化学式CnH2n+2;融点−30℃〜45℃;潜熱量160kJ/kg〜250kJ/kg]などの有機化合物がある。
これらの潜熱蓄熱材は、融点が比較的低く、自然環境や住環境のなかで発生する温度差を利用することが可能である。
しかしながら、潜熱量はあまり大きくない。
このため、十分な潜熱量を確保するためには、潜熱蓄熱材の量を多くすることが必要であり、装置が大型化するという課題がある。
例えば、半日切替えで間欠運転するモータで、その表面温度が最大75℃、最低25℃、平均50℃であり、その表面に潜熱蓄熱材としてパラフィンを用いた熱電変換モジュールを設置して発電する場合の潜熱蓄熱材の体積を計算すると、以下のようになる。
潜熱蓄熱材としては、融点50℃、融解潜熱250kJ/kgであるパラフィンを用い、熱電変換素子とその他伝熱部品の熱抵抗が合計3K/Wである場合、動作している時間12時間での潜熱蓄熱材の潜熱量は250kJ必要である。必要な潜熱量の1.3倍の潜熱量が必要として、必要となるパラフィンの重量は1.5kg、比重は0.77であるため、必要な体積は1.8Lである。これは1辺13cmくらいの立方体となり、更に、潜熱を放熱しないようにするため、少なくとも1.5cm程度の断熱材が必要となる。つまり、1辺15cm以上の立方体となり、モータに設置するにはかなり大きく、温度差が大きくなれば更に必要潜熱量が多くなるため、容量は大きくなる。
このように、潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールでは、潜熱蓄熱材は潜熱量があまり大きくなく、十分な潜熱量を確保するために潜熱蓄熱材の量を多くすることが必要であるため、小型化を図りながら、十分な発電量が得られるようにするのは難しい。
例えば複数のモータを熱源として利用し、上述のような潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールによって発電を行なう場合、十分な発熱量が得られるにようにすると、各モータに設けられる熱電変換モジュールが大型化してしまうことになる。
そこで、小型化を図りながら、十分な発電量が得られるようにすべく、上述のように構成し、環境発電として熱電発電を行なう場合に、例えば複数のモータを熱源として利用し、潜熱蓄熱材に代えて化学蓄熱材を用いて熱電変換素子の両側に温度差を生じさせて従来よりも高効率に発電電力が得られるようにしている。また、それぞれの熱源に、潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールを設ける場合と比較して、小型化を図ることができるようにしている。
なお、例えば、内燃機関の排気系に熱電素子を配置し、排ガスの熱を利用して発電するものもあり、内燃機関の運転状態に関わらず熱電素子の発電能力を保持するために、加熱手段として、250℃〜450℃程度の高温の排ガスの熱によって反応するマグネシウム化合物を用いた化学ヒートポンプを利用するものもある。しかしながら、250℃〜450℃程度の高温で反応する化合物を用いており、100℃以下で化学反応をする化合物と異なり、環境発電として熱電発電を行なうのに用いるのは難しい。
なお、上述の実施形態では、脱水・水和反応は、発生した水蒸気がほとんど輸送可能であることを前提として説明しているが、上述の実施形態(例えば図2参照)のように、蓄熱槽3と水槽6を別々の熱源9、12上に離れた状態で設置する場合には、水蒸気輸送中の結露を防止するのが好ましい。
そこで、輸送路4を断熱材で断熱することが考えられる。
この場合、輸送路4をプラスチックなどの断熱材からなるものとしても良いが、例えば、輸送路4を金属等の高熱伝導率の材料からなるものとし、この輸送路4を、図6に示すように、例えば発泡材などの断熱材13で被覆するのが好ましい。つまり、熱電変換モジュール7において、輸送路4を、伝熱材料(例えば金属等の高熱伝導率の材料など)からなり、断熱材(例えば発泡材など)13で被覆されているものとするのが好ましい。この場合、輸送路4は、伝熱管(例えば金属管;金属配管)からなり、これを断熱材(例えば発泡材)13で被覆したものとなる。
さらに、輸送路4を加熱することも考えられる。
だだし、加熱に電力を使うのは本末転倒であるため、例えば熱電変換モジュール7を設置している熱源9、12の熱を輸送路4に供給することが考えられる。
例えば、図6に示すように、金属シートやグラファイトシートなどの熱伝導性材料からなるシート(伝熱シート;例えば厚さ約0.2mmのグラファイトシート)14、15などを用い、その一端を輸送路4の表面に貼り、もう一端を熱源9、12に貼るなどすることによって、熱源9、12の熱を輸送路4に供給して結露を防ぐのが有効であると考えられる。
この場合、熱電変換モジュール7は、一端が輸送路4に取り付けられ、他端が熱源9、12に熱的に接続される伝熱シート14、15を備えることになる。
また、輸送路4を、伝熱管からなるものとし、これを断熱材13で被覆したものとする場合には、伝熱シート14、15の一端を輸送路(伝熱管;例えば金属管)4と断熱材(例えば発泡材)13との間に設ければ良い。
例えば、2つの伝熱シート14、15を用い、一方の伝熱シート14の一端を輸送路4(伝熱管;例えば金属管)と断熱材13(例えば発泡材)との間に設け、他端を蓄熱槽3が熱的に接続されている熱源(第1熱源)9に熱的に接続するとともに、他方の伝熱シート15の一端を輸送路4(伝熱管;例えば金属管)と断熱材13(例えば発泡材)との間に設け、他端を水槽6が熱的に接続されている熱源(第2熱源)12に熱的に接続することで、伝熱管4と熱源9、12を伝熱シート14、15を介して熱的に接続すれば良い。なお、伝熱シート14、15の他端は、第1熱源9及び第2熱源12の少なくとも一方に熱的に接続すれば良い。
このようにして、水蒸気が往来する経路(輸送路4)を断熱し、更に、その経路を熱源と熱的に接触させ、経路内に熱を伝えることによって、水蒸気を経路内で結露させることなく、蓄熱槽3又は水槽6に送ることが可能となる。
なお、図6では、伝熱シート14、15を備える場合を例示しているが、伝熱シート14、15を備えないものとし、断熱材13で被覆されているだけのものとしても良い。
また、上述の実施形態では、1つの蓄熱槽(第1槽)3に輸送路4を介して1つの水槽(第2槽)6を接続する場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、例えば、1つの蓄熱槽(第1槽)に輸送路を介して複数の水槽(第2槽)を接続しても良い。この場合、複数の水槽(第2槽)のそれぞれに熱的に接続される複数の第2熱電変換素子を備えるものとしても良い。
例えば、後述の実施例のように、化学蓄熱材を用いることで、その重量は87gと少なくすることができるため、図7(A)に示すように、蓄熱槽3は例えば0.2Lと小型化することができる。これに対し、水槽6は、蒸発潜熱による水温の上昇を例えば20℃程度に抑えようとすると、1L程度になってしまう場合がある。しかしながら、この場合も、それぞれの熱源に、潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールを設ける場合と比較して、小型化を図ることができる。
また、例えば熱源の大きさなどの制約から、水槽6の小型化も図りたい場合には、例えば、図7(B)に示すように、水槽6を0.25Lずつに分割して、それぞれの水槽6A〜6Dを別々の熱源12A〜12Dに設置し、それぞれの水槽6A〜6Dを蓄熱槽3につなげることで、必要な水量を確保することも可能である。これにより、熱源9、12A〜12Dの上に載せられる蓄熱槽3及び水槽6A〜6Dの全てを小型化することができる。なお、1Lの水槽6を設置する場合とトータルの発電量は変わらない。
この場合、蓄熱槽(第1槽)3が第1熱電変換素子1を介して熱的に接続される第1熱源9の動作パターンを図8(A)に示すようにし、水槽(第2槽)6A〜6Dが第2熱電変換素子を介して熱的に接続される複数の第2熱源12A〜12Dの動作パターンを図8(B)に示すようにして、交互に動作するようにすれば良い。
また、例えば、図9(A)、図9(B)に示すように、水槽6を蒸発槽6Xと凝縮槽6Yに分離しても良い。
ここでは、蓄熱槽3から延びる輸送路4は凝縮槽6Yと蒸発槽6Xに別々に接続し、凝縮槽6Yでは、その一端が水5に接するようにする。また、凝縮と蒸発を繰り返すように、凝縮槽6Yと蒸発槽6Xを連通路16で繋げて、水5が出入りできるようにする。また、蓄熱槽3は、第1熱電変換素子1を介して第1熱源9に熱的に接続し、蒸発槽6Xは、第2熱電変換素子10を介して第2熱源12に熱的に接続する。
この場合、熱電変換モジュール7は、第1槽3として、化合物2としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽を備え、第1槽3に輸送路4を介して接続されている第2槽6として、生成物5の少なくとも一種類が蒸発する蒸発槽6Xと、蒸発槽6Xに連通路16を介して接続されており、生成物5の少なくとも一種類が凝縮する凝縮槽6Yとを備えるものとなる。そして、蓄熱槽3に熱的に接続される第1熱電変換素子1に加え、蒸発槽6Xに熱的に接続される第2熱電変換素子10を備えるものとなる。
このように構成する場合、蓄熱槽3が接している第1熱源9の温度が上昇して、蓄熱槽3で脱水反応が起こっている場合、図10(A)に示すように、水蒸気が輸送路4を介して凝縮槽6Yへ送られ、凝縮槽6Yの中で凝縮し、水量が増大するとともに、水温が上昇する。このとき、蒸発槽6Xと蓄熱槽3を接続する輸送路4に、図9(B)に示すように、時間によって開閉する弁17を設けておき、この弁17が閉じられていて、水蒸気が蒸発槽6Xへ送られないようにしても良い。
一方、蒸発槽6Xが接している第2熱源12の温度が上昇すると、図10(B)に示すように、蒸発槽6Xの中の水5が蒸発して、水蒸気が輸送路4を介して蓄熱槽3へ送られ、蓄熱槽3で水和反応が起こることになる。この結果、蒸発槽6Xや凝縮槽6Yの中の水量は減少する。
なお、凝縮槽6Yは、熱源に接しておらず、凝縮槽6Yの中の水5の温度(水温)は常に周辺温度付近である。
また、凝縮槽6Yの水量は例えば1L程度で、図10(A)に示すように、凝縮によって増加した分が連通路16を介して蒸発槽6Xへ流れ込む。その結果、蒸発槽6Xの水量は、水和に必要な量(例えば後述の実施例では約37.43g)を確保することができる。なお、空焚き防止のため、第2熱源12の温度上昇前にはそれ以上の水5が蒸発槽6Xに入っていることが望ましい。
このようにして水槽6を凝縮槽6Yと蒸発槽6Xに分離することで、凝縮槽6Yの設置自由度が増し、凝縮槽6Yの水量を十分確保して水温上昇を適切な範囲に抑えることができ、また、第2熱源12上に設置する蒸発槽6Xのサイズを蓄熱槽3のサイズ程度に小さくすることが可能となる。
また、水槽6を蒸発槽6Xと凝縮槽6Yに分離した場合も、第1熱電変換素子1を蓄熱槽3に熱的に接続し、第2熱電変換素子10を蒸発槽6Xに熱的に接続することで、トータルで得られる発電量は変わらない。
さらに、図9(A)、図9(B)、図10(A)、図10(B)に示すように、凝縮槽6Yに他の熱電変換素子18を介して放熱フィン(空冷フィン)20を熱的に接続したり、凝縮槽6Yを他の熱電変換素子19を介して床面や壁面などに熱的に接続したりすることで、発電量を増加させることも可能である。この場合、凝縮槽6Yを熱源として用いることになる。
[実施例]
次に、本発明を更に具体的に説明するために実施例を挙げる。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
熱源は、空調機械室におけるモータで、少なくとも2台が12時間交代で間欠動作する。モータ表面温度は、動作停止中は約25℃、動作中は約75℃であった。
熱電変換素子(第1熱電変換素子及び第2熱電変換素子)は、Thermalforce製TEG254-200-12(0.103V/K、0.357W/K=2.8K/W、13Ω)を用いた。
化学蓄熱材としては、LiOH・HOを用いた。
発電装置の他の伝熱部品(蓄熱材への伝熱部品など)の熱抵抗は、合計して約1.2K/Wとし、反応温度は約65℃とすると、化学蓄熱材への流入熱量は、12時間合わせて100kJとなる。効率を8割位とすると、必要な潜熱量は約125kJとなる。このため、必要なLiOH・HOの重量は、
125kJ÷1440kJ/kg=0.087kg=87g
となり、とても少量であることがわかった。
なお、蓄熱槽、水槽、輸送路(水蒸気輸送路)には、プラスチックを用い、断熱仕様とした。
まず、蓄熱槽側の発電量を計算する。
なお、蓄熱槽に熱的に接続された第1熱電変換素子に接続されているDCDCコンバータは、BQ25505(Texas Instruments Inc.)を用いたため、その効率も考慮する。
吸熱過程の発電量を計算する。なお、発熱過程もこの逆なのでほぼ同じとする。
熱源温度が一定の75℃とすると、熱源と蓄熱槽の間の温度差は約10℃であるから、熱電変換素子内の温度差ΔTは、熱抵抗の比から約6.5℃で、開放電圧は約0.67Vである。この時の効率を踏まえた電力は約7.07mWであるため、12時間で発電可能な電力量は305Jである。
次に、水槽側の発電量を計算する。
水の比熱は、室温で約4.2kJ/kg・K、凝縮(蒸発)潜熱は、約2257kJ/kgである。
脱水する水蒸気のモル数は、すべて脱水反応完了したとして、LiOH・HOと同じであるから、上記の必要なLiOH・HOの重量のモル質量比分37.43gであり、その凝縮潜熱量は約84.48kJである。水槽の水量が1Lとして、水温の上昇温度は約20.1℃である。熱電変換素子内の温度差ΔTは、熱抵抗の比から約13.1℃で、開放電圧は約1.35Vであるが、これは水温上昇と共に徐々に上がっていくため、発電量の計算には平均値をとるため、約0.67Vとする。この時の効率を踏まえた電力は約7.16mWであるため、12時間で発電可能な電力量は309Jである。
ここで、例えば温湿度データをセンシングし、それを例えば10分間隔で無線送信するために必要な電力は、1日で40J(40J/day)程度である。
上述のような化学蓄熱材を用いた発電では、蓄熱槽側、水槽側と交互に発電が可能であり、この必要な電力の10倍以上の電力(発電量)が得られるため、様々なデータのセンシングなどを1つの熱電変換モジュール(発電システム)で賄うことが可能となる。
また、上述のように、必要なLiOH・HOの重量は87gであるため、蓄熱槽は、例えばパラフィンなどの潜熱蓄熱材を用いる場合と比較して、重量比で1/10とすることができ、小型化を図ることができる。また、それぞれのモータに、潜熱蓄熱材を用いた熱電変換モジュールを設ける場合と比較して、熱電変換モジュールの小型化を図ることもできる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかるセンサモジュール及び情報処理システムについて、図12〜図18を参照しながら説明する。
本実施形態にかかるセンサモジュールは、一体型モジュールであって、図12に示すように、この一体型モジュール160は、発電モジュール161と、蓄電モジュール162と、センサ163と、コントローラ164と、メモリ165と、通信回路166と、アンテナ167を備える。
発電モジュール161には、例えば、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール7が適用される。このため、本センサモジュールは、少なくとも、センサ163と、センサ163に電気的に接続された、上述の第1実施形態の熱電変換モジュール7とを備える。
蓄電モジュール162は、発電モジュール161に接続され、発電モジュール161で発生した電力を蓄える。蓄電モジュール162としては、電力を蓄える機能を持つものであれば良い。この蓄電モジュール162としては、例えば、全固体二次電池が省スペースで且つ安全性が高い点から好ましい。
発電モジュール161及び蓄電モジュール162は、電力供給部168を構成する。この電力供給部168を構成する発電モジュール161及び蓄電モジュール162の少なくとも一方からは、センサ163、コントローラ164、及び、通信回路166に電力が供給される。発電モジュール161によって安定した電力を供給できる場合には、蓄電モジュール162が省かれても良い。
センサ163には、例えば、温度、湿度、圧力、光、音、電磁波、加速度、振動、ガス、微粒子等を検出するセンサが適用可能である。さらに、センサ163には、例えば、赤外線を対象物に出射すると共に対象物から反射した光を受けることで対象物との距離を測定する測距センサ、対象物の重量を測定する重量センサ、及び、水位等のデータを検出する水位センサ等が適用可能である。
コントローラ164は、例えば、センサ163が検出した各種データを、通信回路166及びアンテナ167を介してサーバ175(図13参照)へ送信する。コントローラ164は、例えば、センサ163が検出した各種データと他のデータとに基づいた二次データをサーバ175(図13参照)へ送信しても良い。また、コントローラ164は、例えば、センサ163が検出した各種データを用いて所定の演算を行って二次データを算出し、この二次データをサーバ175(図13参照)へ送信しても良い。
メモリ165は、センサ163が検出した各種データや、算出された二次データをコントローラ164の命令により記憶する。記憶された情報は、コントローラ164の命令により読み出される。
通信回路166及びアンテナ167は、通信部169を構成する。通信部169は、コントローラ164とサーバ175(図13参照)との間でデータの送受信を行う。なお、図12に示される例では、アンテナ167を用いた無線通信が採用されるが、無線通信の代わりに、有線通信が採用されても良い。
上述の一体型モジュール160は、例えば、図13に示されるように、本実施形態にかかる情報処理システム170に適用される。
この情報処理システム170は、複数の一体型モジュール160と、サーバ175とを備える。つまり、本情報処理システム170は、上述の一体型モジュール(センサモジュール)160と、この一体型モジュール160によって得られたデータを処理するサーバ(コンピュータ)175とを備える。ここでは、情報処理システム170は、マンホール176から得られる情報を処理するシステムである。このため、複数の一体型モジュール160は、マンホール176に設置される。この複数のマンホール176に設置された複数の一体型モジュール160は、ネットワーク177を介してサーバ175と接続される。
なお、例えば、サーバ175を備えた車両を走行させ、この車両が各マンホール176に設置された一体型モジュール160に近接するたびに一体型モジュール160からサーバ175に近距離無線通信でデータが送信されるようになっていても良い。また、一体型モジュール160は、マンホール176の構造体であれば、どこに設置されても良い。
この一体型モジュール160は、センサ163の検出対象又はセンサ163の種類に応じて、マンホール176の構造体である蓋178やコンクリート管179などに固定される。一体型モジュール160に備えられた熱電変換素子は、マンホール176の構造体と熱的に接続され、マンホール176の構造体と外気又はマンホール176内部の温度との温度差により発電する。
以下、本実施形態にかかる情報処理システム170の具体的な適用例について説明する。
[第1適用例]
第1適用例では、図14に示すように、情報処理システム170は、マンホール176の構造体(蓋178やコンクリート管179)の劣化を把握するために利用される。
センサ163は、マンホール176内の温度、湿度、及び、マンホール176の構造体に作用する振動(加速度)等を検出し、センサ163で検出されたデータは、メモリ165に蓄積される。
道路上を走る測定用の車両180がマンホール176上を通過する際に、コントローラ164は、通信回路166及びアンテナ167を介してメモリ165に蓄積されたデータを送信する。測定用の車両180に設けられたサーバ175は、データを回収する。
サーバ175は、GPS(Global Positioning System)による車両180の位置情報と回収されたデータとを組み合わせて、車内モニタに映し出された地図上に、回収されたデータを表示させる。温度、湿度、振動等が表示された情報から各マンホール176におけるコンクリート管179の劣化の度合いを推定することが可能となる。
また、測定用の車両180の下部に、受信装置181に加え、マンホール176の蓋178の画像を取得するカメラ182を取り付け、マンホール176の蓋178(鉄部)の劣化を画像認識で判断することができるようにしても良い。この結果を元に、マンホール176の蓋178の交換時期を自治体に情報として販売するようにしても良い。ここで、データを回収する車両としては、特別な測定用の車両でなくとも、例えば自治体が運用するごみ収集車でも良い。ごみ収集車の底部に受信装置181やカメラ182を設置することで、回収費用をかけずに定期的にデータを回収することができる。
また、センサ163は、マンホール176内に発生したガスの濃度を検出するものであっても良い。マンホール176内に発生するガスとしては、例えば、硫化水素ガスがある。下水道183で発生する硫化水素ガスは、マンホール176の構造体を急激に劣化させることが知られている。硫化水素ガスの発生は、近隣住民の苦情要因でもある。センサ163として硫化水素ガスセンサを用いることで、マンホール176の構造体の劣化予測精度向上とともに、住民の苦情に迅速に対応できるようになる。
なお、第1適用例では、センサ163は、マンホール176内の温度、湿度、振動、及び、マンホール176内に発生したガスの濃度のうち少なくとも一つを検出できるものであれば良い。
また、マンホール176内では湿度が常に高く、下水道183(又は上水道)の水がマンホール176内にあふれる可能性もある。また、マンホール176内部はほぼ一定温度だが、例えば蓋178では夏は高温、冬は低温になるうえ、さまざまな金属を溶かす硫化水素ガスなどが発生することが知られている。このような過酷な環境にあって、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子を守り、かつ長期的な信頼性を保つことは重要である。この場合、一体型モジュール160を、センサ163などの電子部品及び熱電変換素子が樹脂で封止されたものとして構成することで、長期的な信頼性を保つことが可能となる。
[第2適用例]
第2適用例では、図15に示すように、情報処理システム170は、マンホール176と接続される下水道183の流量を予測するために利用される。
センサ163には、例えば、水位計や流量計が用いられる。マンホール176に水位計や流量計であるセンサ163が設置されることで、きめ細かい下水道183の水位や流量の把握が可能となる。なお、図15において、センサ163は一体型モジュール160に組み込まれているが、例えば、センサ163の代わりに、外部のセンサの動作を制御するセンサ制御部を設けても良い。この場合、センサ制御部は、下水道の183に配置された水位計や流量計などの図示していないセンサを制御し、そのセンサが検出した情報を取得するようにすれば良い。また、そのセンサが検出した情報は無線でセンサ制御部に送信されるようにしても良い。
具体的には、下水道183の水位や流量は、1日に1回、あるいは1時間に1回、センサ163によって検出され、センサ163によって検出されたデータは、高速通信回線を通じてデータセンタ184のサーバ175に集められる。センサ163によって検出された下水道183の水位や流量のデータは、計測と同時に送信されるようにしても良いし、消費電力を低減するために、1日、あるいは1週間分を蓄積してから送信されるようにしても良い。なお、第1適用例と同様に、測定用の車両がデータを回収するようにしても良い。
通常、雨水は、下水道183に流れ込むため、下水道183の水位や流量の予測は、降雨データと強く連動する。このため、センサ163によって集められた下水道183の水位や流量のデータと、気象庁の降雨データとを組み合わせて解析することで、例えば、下水道183の水が流れ込む河川の氾濫予測、注意報・警報情報を提供することが可能となる。
下水道183の水位や流量のデータと、気象庁の降雨データとの解析結果から気象現象と下水道183の水位や流量との関係を確立することも可能となる。そして、気象庁の降雨データから各地における下水道183の水位や流量を予測して、この予測データを提供及び配信することに対して課金するようにしても良い。なお、住宅建築や居住状況、土地開発状況に応じて下水道183の水位や流量は年々変わるので、継続的なデータの更新が可能な本情報処理システム170は有用である。
また、第2適用例において、情報処理システム170は、局所的な集中豪雨などが発生した場合における下水道183の水位や流量の計測にも利用可能である。都市の局所的な集中豪雨の際には、下水道183の作業者の安全確保や下水道183の氾濫を防ぐため、分単位で下水道183の水位や流量の測定及び情報発信が必要になる。この場合には、相対的に標高の低い少数のマンホール176に設置された一体型モジュール160に限定してデータを収集するようにすれば良い。
水位を測定する一体型モジュール160の蓄電モジュール162には、前もって十分な蓄電を行っておくことが好ましい。コントローラ164は、通信回路166及び高速通信回線を通じて逐次データをサーバ175へ送信する。サーバ175は、受信したデータを作業者や氾濫近傍の居住者のスマートフォンやタブレットに警報を発させることができる。あるいは、特定のマンホール176上に測定用の車両が駐車して、近距離無線通信によって車両に設けたサーバにデータが回収されるようにしても良い。
[第3適用例]
第3適用例では、図16に示すように、情報処理システム170は、マンホール176のセキュリティ及び作業履歴に利用される。
センサ163は、マンホール176の蓋178の開閉を検出する。このセンサ163には、例えば、加速度センサや開閉スイッチが用いられる。このセンサ163は、マンホール176の蓋178の開閉を検出するために、マンホール176の蓋178に生ずる加速度、及び、マンホール176の蓋178の開閉状態のうち少なくとも一つを検出すれば良い。マンホール176の蓋178の開閉に応じてセンサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
この情報処理システム170によれば、下水道183等のセキュリティ対策(例えば、対爆弾テロなど)や、下水道183の清掃作業における作業履歴の確認を行うことができる。
[第4適用例]
第4適用例では、図17に示すように、情報処理システム170は、道路交通情報の取得に利用される。
センサ163は、マンホール176上を通過する車両185,186,187を検出する。このセンサ163には、例えば、加速度センサ、磁気センサ、マイクロフォン等が用いられる。センサ163からは、マンホール176上を通過する車両の数に応じた信号が得られる。センサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
この情報処理システム170によれば、現在の道路交通情報通信システムでは計測していないような細い道路や路地などでも渋滞情報を得ることができる。これにより、きめ細かい渋滞情報の提供が可能になる。
また、センサ163の検出値の強弱から、マンホール176上を通過する車両185,186,187の種類(例えば、小型車、普通車、トラック等)を検出するようにしても良い。この場合、センサ163の検出値と車両の種類とを関連付けたデータセットを予めメモリ165に記憶しておけば良い。そして、コントローラ164が、センサ163の検出値と上記データセットとから車の種類を判定し、この車の種類の情報をサーバ175へ送信するようにすれば良い。これにより、マンホール176上を通過する車両の種類を把握することが可能となる。
さらに、センサ163によって、マンホール176上を通過する車両185,186,187の個体識別情報が検出されても良い。例えば、センサ163として磁気センサが用いられた場合には、磁気センサの反応によって、車両の特徴が得られる可能性がある。つまり、例えば、車ごとに特徴的な磁気を発する媒体を車両に搭載することにより、個々の車両を識別できる。車種による都市の車の流れの違いを解析することで、特定の車両を特定の道路に誘導する計画立案など、都市道路のコントロールや都市評価につながる。
なお、第4適用例では、センサ163は、マンホール176上を通過する車両の数、種類、個体識別情報のうち少なくとも一つを検出できるものであれば良い。
[第5適用例]
第5適用例では、図18に示すように、情報処理システム170は、降雨量の測定に利用される。
センサ163には、例えば、気象予測用のXバンドレーダが用いられる。Xバンドレーダの電波は、例えば豪雨時に豪雨エリアの先に届かず、また、山など大きな物体を超えられない。また、現状のレーダでは、突然発生したり急発達したりする豪雨エリアの発見及び追跡が困難なことが多い。高精度予測には高時間空間分解能が必要とされる。
通常、Xバンドレーダの分解能は250mであるが、平均間隔が30mあまりのマンホール176にセンサ163が設置されることで、はるかにきめ細かい気象観測が可能になり、局所的な集中豪雨などの計測及び予測に役立つと考えられる。センサ163から出力されたデータ(信号)は、サーバ175にて受信される。
なお、上述の第1〜第5適用例では、専用のサーバ175が用いられていたが、汎用のコンピュータがサーバ175として利用されても良い。また、サーバ175として機能する汎用のコンピュータにコントローラ164やサーバ175が行った動作を実行させるプログラムがインストールされ実行されても良い。また、この場合に、プログラムは、記録媒体で供給されても良いし、ネットワークからダウンロードされても良い。
[その他]
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であり、適宜組み合わせることも可能である。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
第1熱電変換素子と、
前記第1熱電変換素子に熱的に接続され、100℃以下で発熱・吸熱を伴う可逆的な化学反応をする化合物が入っている第1槽と、
前記第1槽に輸送路を介して接続されており、前記化合物の化学反応による生成物の少なくとも一種類が入っている第2槽とを備えることを特徴とする熱電変換モジュール。
(付記2)
前記第2槽に熱的に接続される第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、付記1に記載の熱電変換モジュール。
(付記3)
前記第1槽は、前記化合物としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽であり、
前記第2槽は、前記生成物の少なくとも一種類が蒸発・凝縮する蒸発・凝縮槽であることを特徴とする、付記1又は2に記載の熱電変換モジュール。
(付記4)
複数の前記第2槽を備えることを特徴とする、付記1又は3に記載の熱電変換モジュール。
(付記5)
前記複数の第2槽のそれぞれに熱的に接続される複数の第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、付記4に記載の熱電変換モジュール。
(付記6)
前記第1槽は、前記化合物としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽であり、
前記第2槽として、前記生成物の少なくとも一種類が蒸発する蒸発槽と、前記蒸発槽に連通路を介して接続されており、前記生成物の少なくとも一種類が凝縮する凝縮槽とを備え、
前記蒸発槽に熱的に接続される第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、付記1に記載の熱電変換モジュール。
(付記7)
前記第1熱電変換素子及び前記第2熱電変換素子は、それぞれ、交互に動作し、前記化合物の反応温度をまたいで温度変化する第1熱源及び第2熱源に熱的に接続されることを特徴とする、付記2、5、6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記8)
前記輸送路の端部は、前記第2槽の中の前記生成物に接していることを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記9)
前記輸送路は、伝熱材料からなり、断熱材で被覆されていることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記10)
一端が前記輸送路に取り付けられ、他端が熱源に熱的に接続される伝熱シートを備えることを特徴とする、付記1〜9のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
(付記11)
センサと、
前記センサに電気的に接続された、付記1〜10のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールとを備えることを特徴とするセンサモジュール。
(付記12)
付記11に記載のセンサモジュールと、
前記センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
1 第1熱電変換素子
2 化合物(化学蓄熱材)
3 第1槽(蓄熱槽)
4 輸送路(水蒸気輸送路)
5 生成物(反応生成物;水)
6 第2槽(水槽)
6A〜6D 水槽(第2槽)
6X 蒸発槽(水槽;第2槽)
6Y 凝縮槽(水槽;第2槽)
7 熱電変換モジュール
8 伝熱部品
9 第1熱源
10 第2熱電変換素子
11 伝熱部品
12 第2熱源
12A〜12D 熱源(第2熱源)
13 断熱材
14、15 伝熱シート
16 連通路
17 弁
18、19 他の熱電変換素子
20 放熱フィン
160 一体型モジュール
161 発電モジュール
162 蓄電モジュール
163 センサ
164 コントローラ
165 メモリ
166 通信回路(通信部)
167 アンテナ
168 電力供給部
169 通信部
170 情報処理システム
175 サーバ(コンピュータ)
176 マンホール
177 ネットワーク
178 蓋
179 コンクリート管
180 車両
181 受信装置
182 カメラ
183 下水道
184 データセンタ
185,186,187 車両

Claims (8)

  1. 第1熱電変換素子と、
    前記第1熱電変換素子に熱的に接続され、100℃以下で発熱・吸熱を伴う可逆的な化学反応をする化合物が入っている第1槽と、
    第2熱電変換素子と、
    前記第1槽に輸送路を介して接続されており、前記化合物の化学反応による生成物の少なくとも一種類が入っている第2槽とを備え
    前記第1槽は、前記化合物としての化学蓄熱材が蓄熱・発熱する蓄熱槽であり、
    前記第2槽は、前記生成物の少なくとも一種類が蒸発する蒸発槽と、前記蒸発槽に連通路を介して接続されており、前記生成物の少なくとも一種類が凝縮する凝縮槽とを備え、
    前記第2熱電変換素子は、前記蒸発槽に熱的に接続される
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 複数の前記第2槽を備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記複数の第2槽のそれぞれに熱的に接続される複数の前記第2熱電変換素子を備えることを特徴とする、請求項に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記輸送路の端部は、前記第2槽の中の前記生成物に接していることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記輸送路は、伝熱材料からなり、断熱材で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  6. 一端が前記輸送路に取り付けられ、他端が熱源に熱的に接続される伝熱シートを備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  7. センサと、
    前記センサに電気的に接続された、請求項1〜のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールとを備えることを特徴とするセンサモジュール。
  8. 請求項に記載のセンサモジュールと、
    前記センサモジュールによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
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