JP6981043B2 - 測距装置 - Google Patents
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Description
位相型TOFセンサとは、繰り返し周期を持つパターンで変調された変調光を空間に発光し、変調光が対象物で反射した戻り光を含む入射光を受光して電荷を蓄積し、その電荷の蓄積状態に基づいて変調光と戻り光との間の位相差を計測し、自装置から対象物までの距離を計測するものである。なお、TOFは、Time Of Fightの略である。
即ち、一般的な位相型TOFセンサは、0度、90度、180度、270度の4位相で測定した画像から1枚の距離画像を作成する。このため、距離画像を生成するには、4回の測定が必要となる。更に、従来技術では、動き検出のために、2枚の距離画像を用いるため、4位相×2回で合計8枚の画像を取得する必要があり、被写体の動き検出に時間を要する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
測距装置1は、いわゆる位相型TOFセンサであり、例えば、車両に搭載され、車両の運転支援制御等に必要な情報である、車両の周囲に存在する各種物体を検出するために使用される。なお、TOFは、Time Of Fightの略である。測距装置1は、図4に示すように、予め設定された期間を有する1フレームの間に複数回(本実施形態では4回)発光し、その測定結果から被写体との距離および被写体の動きを検出する動作を繰り返す。
信号源2は、予め設定された測定周期でパルス信号を生成する。
発光部4は、発光素子を有し、駆動部3の駆動に従って、パルス状の照射光を出力する。発光素子は、レーザダイオードや発光ダイオード等が用いられる。
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)測距装置1では、受光部5を、第1画素群Aおよび第2画素群Bに分けて、画素群毎に、異なるシャッタ制御を行うことによって、被写体との距離の算出に必要な画像と、被写体の動きの検出に必要な画像とを並行して取得する。従って、被写体の動きが検出されるまでに要する時間を抑制することができる。即ち、図4に示すように、従来技術では、フレーム毎に算出された距離画像同士を比較することで、動きを検出しているため、動きの検出に2フレームを要していたが、本実施形態では、動きの検出も1フレームで完了することができる。
なお、ゲート信号G1〜G4の切り替え方は、上述したものに限定されるものではない。
第2画素群Bでは、例えば、ゲート信号G1とゲート信号G3の順番を入れ替えても良い。この場合、図21に示すように、先の2回の照射に対しては、ゲート信号G3(即ち、位相180度シャッタ)を連続して使用し、後の2回の照射に対してはゲート信号G1(即ち、位相0度シャッタ)を連続して使用してもよい。なお、図21では、単位パターンにおける市松模様での第1画素群Aに属する画素と第2画素群Bに属する画素との配置が、第1実施形態とは反対、即ち、図20に示したものと同様にして示している。
本実施形態では、第1画素群Aに属する画素と、第2画素群Bに属する画素とが、市松模様を形成する配置としたが、これに限定されるものではない。
また、第1画素群Aに属する画素および第2画素群Bに属する画素は、受光面内の特定の部位に集めて配置してもよい。例えば、図22に示す変形例1のように、受光面全体のうち特定の一部の領域を第2画素群Bとし、その他の領域を第1画素群Aとしても良い。この場合、例えば、ドアの開閉を第2画素群Bで監視しておき、ドアの開閉無き場合は第2画素群B以外の画素や、第2画素群B以外の領域を照らす発光部を停止させることで低消費電力化を図ることができる。また、図22に示す変形例2のように、第1画素群Aおよび第2画素群Bの少なくとも一方が、複数ヶ所にあってもよい。更に、図22に示す変形例3のように、3種類以上の画素群が存在しても良い。すなわち、受光面全体の中には、ゲート信号G1〜G4の切り替え方が、第1画素群Aおよび第2画素群Bのいずれとも異なる画素群が1つ以上あっても良い。
[2−1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図10および図11に示すように、本実施形態における受光制御部6は、第1画素群Aに対しては、第1実施形態の場合と同様の制御を行う。即ち、光の照射毎に、ゲート信号G1〜G4を順番に切り替えて使用し、各フレームについて、同じ制御を繰り返す。
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)〜(1c)を奏する。
[3.第3実施形態]
[3−1.第1実施形態との相違点]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図12および図13に示すように、本実施形態における受光制御部6は、2フレームを1サイクルとして制御を行う。1フレーム目は、第1実施形態の場合と同様の制御を実行する。2フレーム目は、第1画素群Aと第2画素群Bとで画素の位置を入れ替えて、同様の制御を実行する。
以上詳述した第3実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)〜(1c)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
[4−1.第1実施形態との相違点]
第4実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
図14および図15に示すように、本実施形態では、第1画素群Aが、二つの第1副画素群A1,A2に分けられ、同様に、第2画素群Bも、二つの第2副画素群B1,B2に分けられている。そして、4画素の単位パターンにおいて、第1副画素群A1に属する画素が単位パターンの左上に位置し、第1副画素群A2に属する画素を単位パターンの右下に位置する。また、4画素の単位パターンにおいて、第2副画素群B1に属する画素が右上に位置し、第2副画素群B2に属する画素が左下に位置する。
以上詳述した第3実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)〜(1c)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
本実施形態では、第1画素群Aに属する画素と、第2画素群Bに属する画素とが、市松模様を形成する配置としたが、これに限定されるものではない。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(5b)上記実施形態では、互いに位相の異なる4種類のシャッタを用いているが、シャッタの種類数はこれに限定されるものではない。例えば、2種類のシャッタや6種類のシャッタ、8種類のシャッタあるいは、これら以外にも、360の約数で2以上のものをMで表すものとして、M種類数のシャッタを用いても良い。
Claims (12)
- 位相型のTOF測距を行う測距装置であって、
複数の画素を有する受光部(5)と、
前記受光部が有する複数の画素の一部を第1画素群、前記第1画素群以外の複数の画素のうち少なくとも一部を第2画素群として、1フレーム中の複数の光の照射毎に、照射光に対する位相が互いに異なる複数種類のシャッタの中から、前記第1画素群および前記第2画素群に対して個別に選択した前記シャッタを適用して、前記受光部に受光を行わせる受光制御部(6)と、
前記1フレーム中の複数の光の照射毎に得られる複数の画像を用いて、前記第1画素群での検出結果から、前記照射光を反射した被写体までの距離を求め、前記第2画素群での検出結果から、前記被写体の動きを検出する処理部(7)と、
を備え、
前記受光制御部は、前記第1画素群に対しては、異なる種類のシャッタを順次適用し、前記第2画素群に対しては、同じ種類のシャッタを連続して適用するように構成された、
測距装置。 - 請求項1に記載の測距装置であって、
前記第1画素群に属する画素と前記第2画素群に属する画素とが市松模様を形成する配置となるように構成された、
測距装置。 - 請求項1に記載の測距装置であって、
前記第1画素群に属する画素と前記第2画素群に属する画素とが縦縞模様を形成する配置となるように構成された、
測距装置。 - 請求項1に記載の測距装置であって、
前記第1画素群に属する画素と前記第2画素群に属する画素とが横縞模様を形成する配置となるように構成された、
測距装置。 - 請求項1に記載の測距装置であって、
前記受光部が形成する受光面において、設定された注目領域に前記第1画素群に属する画素が配置され、前記注目領域を挟んで位置する一対の付加領域に前記第2画素群に属する画素が配置されるように構成された、
測距装置。 - 請求項1に記載の測距装置であって、
前記受光部が形成する受光面において、設定された注目領域に前記第2画素群に属する画素が配置され、前記注目領域を挟んで位置する一対の付加領域に前記第1画素群に属する画素が配置されるように構成された、
測距装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の測距装置であって、
前記受光制御部は、前記第2画素群に属する画素のシャッタの位相を、Nを2以上の整数として、Nシャッタ毎に変化させるように構成された、
測距装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の測距装置であって、
前記受光制御部は、前記第1画素群に属する画素と前記第2画素群に属する画素とを、周期的に入れ替えるように構成された、
測距装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の測距装置であって、
前記第1画素群は、複数の第1副画素群を有し、
前記受光制御部は、前記複数の第1副画素群に対して、それぞれ位相の異なるシャッタを適用するように構成された、
測距装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の測距装置であって、
前記第2画素群は、複数の第2副画素群を有し、
前記受光制御部は、前記複数の第2副画素群に対して、それぞれ位相の異なるシャッタを適用するように構成された、
測距装置。 - 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の測距装置であって、
Mが2以上の整数、N=360/M、m=0,1,2,…,M−1として、
前記受光制御部は、m×N度の位相で表現されるM個のタイミングに対応したM種類のシャッタを用いるように構成された、
測距装置。 - 請求項11に記載の測距装置であって、
Mは、2,4,6,8のいずれかである
測距装置。
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