JP6977605B2 - 下水道管渠内水位予測装置及び下水道管渠内水位予測方法 - Google Patents

下水道管渠内水位予測装置及び下水道管渠内水位予測方法 Download PDF

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Description

本発明は、下水道管渠内水位予測装置及び下水道管渠内水位予測方法に関する。
近年、集中豪雨等による水害への対策として、下水道管渠内水位を予測する技術の開発が進められている。
従来技術の一例である特許文献1には、浸水状況及び浸水被害状況を予測し、強制排水の管理も制御することのできるリアル浸水マップシステムが開示されている。特許文献1に開示されたリアル浸水マップシステムは、少なくとも対象地域の過去及び現在の降雨データと、対象地域の地形データとを用いて下水道管渠内の水位を予測する。
また、従来技術の一例である非特許文献1には、ニューラルネットワークとファジー理論とを用いたダム流入量予測システムが開示されている。非特許文献1に開示されたダム流入量予測システムは、流入量の小さい定常時と流入量の大きい洪水時とをそれぞれ学習した2つのニューラルネットワークの出力値をファジー推論により融合して流出量を予測する。2つのニューラルネットワークの学習に用いる学習データは、定常時と洪水時とに分割されるが、分割の指標は、ダム流入量の大小に応じて事前に定めたダム流入量の値によって決定される。
特開2002−298063号公報
飯坂達也,松井哲郎,植木芳照、「ニューロ・ファジーによるダム流入量予測システムの開発」、電気学会論文誌B、1999年、Vol.119、No.10、p.1020−1025
しかしながら、特許文献1に開示された技術によれば、対象地域の地形データをはじめとした様々なデータを要し、設定すべき情報量が膨大であるため、多大な時間及びコストを要する、という問題があった。
また、非特許文献1に開示された技術では、事前に固定された値によって学習データを分割するため、分割された各範囲に学習データが少ない又は存在しない場合があり、このような場合には予測の信頼性が低い、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、予測の信頼性を担保しつつ、短時間及び低コストで下水道管渠内水位の予測を行うことを目的とする。
上述の課題を解決して目的を達成する本発明は、対象地域における予測対象時刻の下水道管渠内の水位を予測する下水道管渠内水位予測装置であって、前記対象地域における下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データを蓄積するデータ蓄積部と、前記データ蓄積部のデータを用いて、複数の線形回帰モデルの学習を行ってパラメータを決定するモデル学習部と、前記データ蓄積部のデータを用いて、前記下水道管渠内の水位を分割するしきい値を生成するしきい値生成部と、複数の前記線形回帰モデルの前記パラメータ及び前記しきい値を記憶する学習パラメータ記憶部と、前記データ蓄積部のデータ及び前記学習パラメータ記憶部に記憶された前記パラメータを用いて、下水道管渠内水位予測値を算出する水位予測値算出部とを備えた下水道管渠内水位予測装置である。
上記構成の下水道管渠内水位予測装置において、前記しきい値生成部は、前記しきい値をクラスタリングにより生成することができる。
又は、上記構成の下水道管渠内水位予測装置において、前記しきい値生成部は、前記しきい値を近傍探索法により生成することもできる。
上記構成の前記しきい値を前記近傍探索法により生成する下水道管渠内水位予測装置において、前記近傍探索法の目的関数には学習データ数が含まれることが好ましい。
又は、本発明は、対象地域における予測対象時刻の下水道管渠内の水位を予測する下水道管渠内水位予測方法であって、前記対象地域における下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データを用いて、複数の線形回帰モデルの学習を行ってパラメータを決定すること、前記下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データを用いて、前記下水道管渠内の水位を分割するしきい値を生成すること、複数の前記線形回帰モデルの前記パラメータ及び前記しきい値を記憶すること、前記下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データ並びに前記パラメータを用いて、下水道管渠内水位予測値を算出することを含む。
本発明によれば、予測の信頼性を担保しつつ、短時間及び低コストで下水道管渠内水位の予測を行うことができる、という効果を奏する。
実施形態1に係る下水道管渠内水位予測装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すモデル学習部の動作を示すフローチャートである。 図1に示す水位予測値算出部の動作を示すフローチャートである。 横軸を時刻とし、縦軸を下水道管渠内水位とした下水道管渠内水位の経時変化を示す図である。 実施形態2に係る下水道管渠内水位予測装置が備えるしきい値生成部の構成を示すブロック図である。 実施形態2に係る下水道管渠内水位予測装置が備えるしきい値生成部の動作を示すフローチャートである。 実施形態3に係る下水道管渠内水位予測装置が備えるしきい値生成部の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の下水道管渠内水位予測装置及び下水道管渠内水位予測方法を実施するための形態について説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態の記載によって限定解釈されるものではない。
<実施形態1>
図1は、本実施形態に係る下水道管渠内水位予測装置の構成を示すブロック図である。図1に示す下水道管渠内水位予測装置100は、データ蓄積部101と、モデル学習部102と、しきい値生成部103と、学習パラメータ記憶部104と、水位予測値算出部105とを備える。
データ蓄積部101は、メッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データをリアルタイムに取得して蓄積する。メッシュ降水量データは、対象地点を含む一定範囲における、メッシュ降水量実況値及びメッシュ降水量予測値を含む。また、下水道管渠内水位データは、対象地点周辺の下水道管渠内水位を含む。ここで、現時点より過去のメッシュ降水量としては、メッシュ降水量実況値を用いればよく、現時点より先のメッシュ降水量としては、メッシュ降水量予測値を用いればよい。データ蓄積部101に蓄積されたメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データは、モデル学習部102、しきい値生成部103及び水位予測値算出部105に供給される。データ蓄積部101は、半導体メモリ及び磁気ディスク等の記録媒体により実現することができる。
モデル学習部102は、データ蓄積部101に蓄積されたメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データと、ユーザにより入力されるクラスタ数K及び初期しきい値δ initとを取得して、これらのデータを用いて複数の線形回帰モデルを構築し、学習を行ってパラメータを決定する。なお、モデル学習部102は、しきい値生成部103によって生成されるしきい値^δによって分割される下水道管渠内水位の領域数(クラスタ数)と同数の線形回帰モデルを生成する。ここで、「^δ」は「δ」の上に「^(サーカムフレックス)」が配置された文字の代替表記である。分割された下水道管渠内水位の領域数(クラスタ数)は、しきい値生成部103によって生成されたしきい値の数に1を加算した数となる。モデル学習部102は、MPU(Micro-Processing Unit)及びCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現することができる。
しきい値生成部103は、データ蓄積部101に蓄積されたメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データと初期しきい値δ initとを取得し、クラスタリングによりこれらのデータを下水道管渠内水位について分割するしきい値^δを生成する。しきい値生成部103によって生成された下水道管渠内水位のしきい値^δにより、モデル学習部102が生成した複数の線形回帰モデルが各クラスタに割り当てられる。しきい値生成部103は、MPU及びCPU等のプロセッサにより実現することができる。
学習パラメータ記憶部104は、モデル学習部102で決定された複数の線形回帰モデルのパラメータと、しきい値生成部103で生成されたクラスタのしきい値^δとを記憶する。学習パラメータ記憶部104は、半導体メモリ及び磁気ディスク等の記録媒体により実現することができる。
水位予測値算出部105は、データ蓄積部101に蓄積されたメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データと、学習パラメータ記憶部104に記憶されたしきい値^δ及び複数の線形回帰モデルのパラメータとを取得し、予測対象時刻における下水道管渠内水位予測値を算出する。ここで、下水道管渠内水位予測値の算出時には、モデル学習部102が構築した複数の線形回帰モデルのうち、データ蓄積部101から取得した現在の下水道管渠内水位値があてはまる領域の線形回帰モデルを選択する。水位予測値算出部105は、MPU及びCPU等のプロセッサにより実現することができる。
なお、上述の下水道管渠内水位予測装置100が備える構成のうちプロセッサにより実現されるものは同一の1つのプロセッサにより実現されていてもよい。また、上述の下水道管渠内水位予測装置100が備える構成のうち記録媒体により実現されるものは同一の1つの記録媒体により実現されていてもよい。
<モデル学習部102の動作>
図2は、図1に示すモデル学習部102の動作を示すフローチャートである。まず、処理を開始すると、モデル学習部102は、データ蓄積部101からメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データを取得する(S101:データ取得ステップ)。
次に、モデル学習部102は、ユーザの入力に基づいて、クラスタ数Kと、K−1個の初期しきい値δ initとを設定する(S102:データ入力ステップ)。クラスタ数Kは、下水道管渠内水位データの分割数であり、図示しない入力装置を用いて、ユーザにより決定されて入力される値である。初期しきい値δ initは、予測を望む下水道管渠内水位に応じて、ユーザによって決定されて入力される設定値である。一例として、満管の50%〜80%の範囲における下水道管渠内水位の予測を望む場合には、クラスタ数K=3、2個の初期しきい値δ init=50%,δ init=80%がユーザにより入力される。モデル学習部102は、クラスタ数K=3と、初期しきい値δ init=50%,δ init=80%とを設定する。初期しきい値δ initはしきい値生成部103に供給され、しきい値生成部103は、後述のように、初期しきい値δ initからしきい値^δを生成する。
次に、モデル学習部102は、しきい値生成部103からしきい値^δを取得する(S103:しきい値取得ステップ)。このS102〜S103をクラスタリングステップと称する。ここで、kは、1からK−1までの整数である。
次に、モデル学習部102は、S103において取得したしきい値^δを用いて、下水道管渠内水位に応じて学習データをクラスタに分割し、各クラスタにおける線形回帰モデルを学習させる(S104:線形回帰モデル学習ステップ)。
次に、モデル学習部102は、S103において取得したしきい値^δと、S104の学習により得た複数の線形回帰モデルのパラメータとを学習パラメータ記憶部104に出力し、処理を終了する(S105:学習結果出力ステップ)。
<しきい値生成部103の動作>
しきい値生成部103は、モデル学習部102から初期しきい値δ initを取得して初期値とし、クラスタリング手法により、学習データの分布に基づいてしきい値^δを生成する。ここで、クラスタリング手法としては、k−means法及び混合正規分布を例示することができる。
<水位予測値算出部105の動作>
図3は、図1に示す水位予測値算出部105の動作を示すフローチャートである。
まず、処理を開始すると、水位予測値算出部105は、学習パラメータ記憶部104から、しきい値生成部103で生成されたしきい値^δと、モデル学習部102で決定された複数の線形回帰モデルのパラメータとを取得する(S201:モデルパラメータ取得ステップ)。
次に、水位予測値算出部105は、データ蓄積部101から、現在時刻における最新のメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データを取得する(S202:現在データ取得ステップ)。
次に、水位予測値算出部105は、S202で取得した現在時刻における下水道管渠内水位としきい値^δとを比較することで、現在時刻における下水道管渠内水位の所属クラスタを選択する(S203:クラスタ選択ステップ)。
次に、水位予測値算出部105は、S203において決定されたクラスタの線形回帰モデルを用いて、現在時刻よりも先の時刻における下水道管渠内水位を予測する(S204:水位予測ステップ)。
次に、水位予測値算出部105は、S204において予測した下水道管渠内水位を下水道管渠内水位予測値として算出する(S205:下水道管渠内水位予測値出力ステップ)。ここで、現在時刻が予測終了時刻に到達していれば、処理を終了する。現在時刻が予測終了時刻に到達していなければ、S202に戻り、データ蓄積部101から更に先の時刻のメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データを取得し、予測終了時刻に到達するまでS202〜S205の処理を繰り返す。
なお、S205における下水道管渠内水位予測値の出力先としては、ユーザインターフェースであるディスプレイ及びプリンタを例示することができる。
図4は、横軸を時刻とし、縦軸を管渠内水位とした管渠内水位の経時変化を示す図である。ここでは、図4に示すように、しきい値δ,δにより、管渠内水位が3つの領域に分割されており、第1クラスタには第1の線形回帰モデルが設定され、第2クラスタには第2の線形回帰モデルが設定され、第3クラスタには第3の線形回帰モデルが設定されている。図4において、現在時刻よりも過去の所定時刻における管渠内水位は黒丸により表されている。
以上説明した本実施形態によれば、対象地域の地形データ等を用いることなく複数の線形回帰モデルを用いることで、一定範囲のメッシュ降水量データ及び下水道管渠内水位データによって水位予測を高精度に行うことができる。また、本実施形態によれば、クラスタリングによってデータを分割するしきい値を生成するため、学習データの分布及び数を考慮した学習が可能である。更には、線形回帰モデルを用いているため、高速な学習が可能である。
<実施形態2>
実施形態1ではクラスタリングによりしきい値を生成するしきい値生成部を備える下水道管渠内水位予測装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本実施形態では、局所探索法によりしきい値を生成するしきい値生成部を備える下水道管渠内水位予測装置について説明する。
本実施形態に係る下水道管渠内水位予測装置は、図1に示す下水道管渠内水位予測装置とはしきい値生成部の構成及び動作が異なるのみであり、その他の構成は図1に示すものと同じであるため、実施形態1の説明を援用する。
まず、本実施形態の前提として、学習データの取得期間が短く、学習データの交差検証による予測値の信頼性が低い場合に大域的最適化を行うと、予測値の信頼性が著しく低下することがある。他方で、局所探索法による局所的最適化では、ドメイン知識を有するユーザが初期しきい値を決定するので、初期しきい値から大きく逸脱することを避けることができ、学習データの取得期間が短い場合にも予測値の信頼性を担保することができる。本実施形態におけるしきい値生成部は、学習データに対して交差検証を行い、得られた予測精度を目的関数として局所探索法を行うことで予測精度の高いしきい値を生成する。
<しきい値生成部103Aの構成>
図5は、本実施形態に係る下水道管渠内水位予測装置が備えるしきい値生成部103Aの構成を示すブロック図である。図5に示すしきい値生成部103Aは、現在しきい値記憶部131と、終了判定部132と、近傍しきい値生成部133と、クラスタ分割部134と、交差検証部135と、しきい値更新部136とを備える。
現在しきい値記憶部131は、現在しきい値を記憶する。現在しきい値記憶部131は、半導体メモリ及び磁気ディスク等の記録媒体により実現することができる。
終了判定部132は、局所探索法のアルゴリズムに応じて与えられた終了条件によって終了判定を行う。終了判定部132は、MPU及びCPU等のプロセッサにより実現することができる。
近傍しきい値生成部133は、局所探索法のアルゴリズムに従って、現在のしきい値δの近傍しきい値δ を生成する。ここで、「δ 」は「δ 」の上に「(オーバーライン)」が配置された文字の代替表記である。また、nは、1からNまでの整数であり、Nは正の整数の集合の元である。近傍しきい値生成部133は、MPU及びCPU等のプロセッサにより実現することができる。
クラスタ分割部134は、近傍しきい値δ によって管渠内水位をK個のクラスタに分割する。クラスタ分割部134は、MPU及びCPU等のプロセッサにより実現することができる。
交差検証部135は、学習データにおける交差検証を行い、得られた予測精度Fを評価値として算出する。交差検証部135は、MPU及びCPU等のプロセッサにより実現することができる。
しきい値更新部136は、近傍しきい値δ の評価値である予測精度Fをもとに、局所探索法のアルゴリズムに従って現在のしきい値δを更新する。しきい値更新部136は、MPU及びCPU等のプロセッサにより実現することができる。
<しきい値生成部103Aの動作>
図6は、本実施形態に係る下水道管渠内水位予測装置が備えるしきい値生成部103Aの動作を示すフローチャートである。まず、処理を開始すると、しきい値生成部103Aは、初期しきい値δ initを現在のしきい値δとする(S301:初期しきい値決定ステップ)。
次に、終了判定部132は、終了条件を満たしているか否かを判定する(S302:終了判定ステップ)。ここで、終了条件は、局所探索法のアルゴリズムに応じて与えられる。終了条件を満たす場合(S302:終了)には、しきい値生成部103Aは、現在のしきい値δをしきい値δとして出力し(S307:しきい値出力ステップ)、処理を終了する。
終了条件を満たさない場合(S302:継続)には、近傍しきい値生成部133は、局所探索法のアルゴリズムに従って、現在のしきい値δの近傍しきい値δ を生成する(S303:近傍しきい値生成ステップ)。
次に、クラスタ分割部134は、近傍しきい値δ によって管渠内水位をK個のクラスタに分割する(S304:クラスタ分割ステップ)。
次に、交差検証部135は、学習データにおける交差検証を行い、得られた予測精度Fを評価値として算出する(S305:予測精度Fによる評価ステップ)。ここで、交差検証では、学習データを模擬学習データと模擬検証データとに分割し、模擬学習データを用いてモデル学習を行い、模擬検証データを用いて水位予測を行うことで予測精度Fを得て、汎化性能の評価が行われる。
次に、しきい値更新部136は、近傍しきい値δ の評価値である予測精度Fをもとに、局所探索法のアルゴリズムに従って現在のしきい値δを更新する(S306:しきい値更新ステップ)。しきい値更新部136は、更新した現在のしきい値δを現在しきい値記憶部131に記憶した後に、終了判定部132は、終了条件を満たしているか否かを判定し(S302:終了判定ステップ)、終了条件を満たす場合(S302:終了)には、しきい値生成部103Aは、現在のしきい値δを出力し(S307:しきい値出力ステップ)、処理を終了する。
なお、上述のしきい値生成部103Aが備える構成のうちプロセッサにより実現されるものは、同一の1つのプロセッサにより実現されていてもよいし、また、上述のしきい値生成部103Aが備える構成のうち記録媒体により実現されるものは、同一の1つの記録媒体により実現されていてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、予測精度を評価することが可能であるため、管渠内水位予測値の精度を実施形態1よりも更に高くすることができる。
<実施形態3>
実施形態1ではクラスタリングによりしきい値を生成するしきい値生成部を備える下水道管渠内水位予測装置について説明し、実施形態2では、局所探索法の目的関数を交差検証による予測精度とした単目的最適化の局所探索法によりしきい値を生成するしきい値生成部を備える下水道管渠内水位予測装置について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本実施形態では、交差検証による予測精度に加えて、分割された各クラスタが保有する学習データ数も目的関数に含めた多目的最適化の局所探索法によりしきい値を生成するしきい値生成部を備える下水道管渠内水位予測装置について説明する。
本実施形態に係る下水道管渠内水位予測装置は、図1に示す下水道管渠内水位予測装置とはしきい値生成部の構成及び動作のみが異なり、その他の構成は図1に示すものと同じであるため、実施形態1の説明を援用する。また、本実施形態に係る下水道管渠内水位予測装置が備えるしきい値生成部は、図5に示すしきい値生成部とは動作のみが異なる、構成は図5に示すものと同じであるため、実施形態2の説明を援用する。
<しきい値生成部103Aの動作>
図7は、実施形態3に係る下水道管渠内水位予測装置が備えるしきい値生成部の動作を示すフローチャートである。図7は、図6のS305をS305Aに変更したのみであり、その他のステップは図6と同じであるため、実施形態2の説明を援用する。
しきい値生成部103Aは、学習データにおける交差検証で得られた予測精度Fを算出し、近傍しきい値δ によって分割された各クラスタが保有する学習データ数Mと、予測精度Fとを用いて、下記の式(1)の評価関数により予測精度の評価を行う(S305A:予測精度F及び学習データ数Mによる評価ステップ)。
Figure 0006977605
上記の式(1)の多目的関数は、関数fを加重和関数として、下記の式(2)により評価値を算出することを一般的な解法として例示することができる。なお、w及びωは、重み定数である。
Figure 0006977605
上記の式(2)では、学習データ数Mに対する重みωを適切に設定することで各クラスタの学習データ数に優先度を設定することができる。
又は、上記の式(1)の多目的関数は、評価値を予測精度Fのみとして、ε制約法により、学習データ数Mの最大化が下記の式(3)の制約条件に帰着することを解法として例示することができる。
Figure 0006977605
上記の式(3)では、優先度の高いクラスタのεを大きくすることで優先度の設定が可能になる。
これにより、学習データ数が少なくなる傾向にある範囲(例えば、高水位のデータ)のクラスタに対して学習データ数を担保することに加え、ドメイン知識を有するユーザが、優先的に予測したいデータが属するクラスタの優先度を高くするといった調整も可能である。すなわち、全体の予測精度Fを確保しつつ、各クラスタの予測精度の自由度を高めることができる。
一例として、クラスタ数K=2として高水位範囲と低水位範囲とに分割する場合について説明する。ここで、低水位範囲の学習データ数は、高水位範囲の学習データ数よりも非常に多く、低水位範囲の学習データ数は高水位範囲の学習データ数より十分に大きく、100倍以上であるとする。
このとき、学習データ数の少ない高水位範囲のデータにフィッティングするよりも、学習データ数の多い低水位範囲のデータにフィッティングするほうが、全体の予測精度Fが高くなる。そのため、しきい値δは、低水位範囲の学習データ数が多くなるように、すなわちしきい値δが高くなるように設計される。
しかしながら、集中豪雨等による水害への対策としては、高水位範囲の予測が特に重要である。そこで、高水位範囲のデータ数の重みωを大きくすると、高水位範囲のデータ数が確保され、すなわちしきい値δが低くなるように設計されることになり、全体の予測精度Fを高く維持しつつ、高水位範囲のデータの予測精度も高くすることができる。
以上説明した本実施形態によれば、管渠内水位のしきい値を決定する局所探索法において、予測精度に加えて学習データ数を評価値に含めることで、全体としての予測精度を高めつつ、重要度の高いクラスタの学習データ数が少ない場合であっても当該クラスタの予測精度を高くすることができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、上述の構成に対して、構成要素の付加、削除又は転換を行った様々な変形例も含むものとする。
100 下水道管渠内水位予測装置
101 データ蓄積部
102 モデル学習部
103,103A しきい値生成部
104 学習パラメータ記憶部
105 水位予測値算出部
131 現在しきい値記憶部
132 終了判定部
133 近傍しきい値生成部
134 クラスタ分割部
135 交差検証部
136 しきい値更新部

Claims (5)

  1. 対象地域における予測対象時刻の下水道管渠内の水位を予測する下水道管渠内水位予測装置であって、
    前記対象地域における下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データを蓄積するデータ蓄積部と、
    前記データ蓄積部のデータを用いて、複数の線形回帰モデルの学習を行ってパラメータを決定するモデル学習部と、
    前記データ蓄積部のデータを用いて、前記下水道管渠内の水位を分割するしきい値を生成するしきい値生成部と、
    複数の前記線形回帰モデルの前記パラメータ及び前記しきい値を記憶する学習パラメータ記憶部と、
    前記データ蓄積部のデータ及び前記学習パラメータ記憶部に記憶された前記パラメータを用いて、下水道管渠内水位予測値を算出する水位予測値算出部とを備えた下水道管渠内水位予測装置。
  2. 前記しきい値生成部は、前記しきい値をクラスタリングにより生成する請求項1に記載の下水道管渠内水位予測装置。
  3. 前記しきい値生成部は、前記しきい値を近傍探索法により生成する請求項1に記載の下水道管渠内水位予測装置。
  4. 前記近傍探索法の目的関数には学習データ数が含まれる請求項3に記載の下水道管渠内水位予測装置。
  5. 対象地域における予測対象時刻の下水道管渠内の水位を予測する下水道管渠内水位予測方法であって、
    モデル学習部が、前記対象地域における下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データを用いて、複数の線形回帰モデルの学習を行ってパラメータを決定すること、
    しきい値生成部が、前記下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データを用いて、前記下水道管渠内の水位を分割するしきい値を生成すること、
    学習パラメータ記憶部が、複数の前記線形回帰モデルの前記パラメータ及び前記しきい値を記憶すること、
    水位予測値算出部が、前記下水道管渠内水位データ及びメッシュ降水量データ並びに前記パラメータを用いて、下水道管渠内水位予測値を算出することを含む下水道管渠内水位予測方法。
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