JP6976017B1 - 管継手構造 - Google Patents
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Abstract
Description
配管接続作業現場にて、被接続用パイプPの端部に、専用治具(作業工具)を使用して、フレア形成部fを形成するには、作業者には熟練が必要であり、品質にばらつきが生じ易く、フレア形成部fの形状・寸法に誤差が生じたり、フレア形成部fの小径側角部f1 に亀裂を生ずる場合もあった。
そこで、図21に示すような構造の管継手構造が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、図21の管継手構造では、(複数個の)Oリング84,85等のシール材を必要としている。このゴム製のOリング84,85等のシール材では、使用温度が、−50℃〜+130℃の大きな温度変化には耐えることが困難であり、耐久性及び密封性の面で問題が残っている。
即ち、図21でも明らかなように、袋ナット83は、従来から長い年月にわたって使用されてきた図20の袋ナットnと比較して、体積及び重量が大きく、資源節減の流れに反するという問題である。さらに、冷暖房機器では、新品出荷時に、フレア継手本体の先端縮径テーパ部が搬送時、及び、設置工事時等に、傷付くことを防止するために、標準的な袋ナットを被覆状に付設している(図2参照)。
また、作業工具の一対の押圧作動片の一方が、上記リングを上記インコアのパイプ接続筒部に沿って圧入させるためのアキシャル方向ベクトルを、上記リングに付与すると共に;上記アキシャル方向ベクトルと反対方向の反ベクトルを、上記押圧作動片の他方が発生するように、上記袋ナットの基端面が上記押圧作動片の他方を受持する。
また、上記インコアにおいて、上記フレア形成部の肉厚寸法を、上記パイプ接続筒部の肉厚寸法よりも、大きく設定した。
また、上記インコアは、塑性加工によらずに、切削又は研削によって、加工されている。
また、上記フレア継手本体の先端縮径テーパ部の縦断面形状が直線状であると共に、上記インコアのフレア形成部の雌テーパ面部は、その縦断面形状が凸曲線状である。
また、上記インコアのパイプ接続筒部の外周面には、配管接続完了状態下でパイプの内周面に食込状態となるパイプ廻り止め用の多数の小凹凸部が形成されている。
図1、及び、図4〜図6に示した本発明の実施の一形態に於て、被接続用パイプPは、金属製であって、先端面3から所定軸心寸法L5 に渡って先端拡径管部5が形成されている。
この先端拡径管部5と、パイプ本来の基本径D0 との境界には、テーパ状段付部10が形成されている。
15は袋ナットであって、フレア継手本体20の雄ネジ部20Aに螺着される雌ネジ部15Aを有する。しかも、この袋ナット15としては、JIS B 8607に規定されたものが使用可能である。
この袋ナット15の孔部16には、基端から先端に渡って、大径の雌ネジ部15A,さらに、大径の逃げ部15B,テーパ部15C,先端小径部15Fが、順次形成されている。
即ち、この閉円環状リング13は、インコア30のパイプ接続筒部35がパイプPの先端拡径管部5に挿入された状態で、パイプPのテーパ状段付部10を越えて先端拡径管部5に外嵌状に圧入され、ラジアル内方向への縮径付勢力を付与して、パイプPの先端拡径管部5と、インコア30のパイプ接続筒部35との密封状態を保つ。
このケーシング部44に電動モータが内蔵され、その回転駆動軸45が、ケーシング部44の前方へ突設され、ベベルギア46がその軸45の先端に付設されている。
この雄ネジ杆48に、上記ベベルギア46に噛合する被駆動用ベベルギア49を固着する。
他方の押圧作動片60Bの基部は、直線ガイドレール50の前端に固着される。
即ち、図7に示したインコア30のフレア形成部31の内周面に圧接するための(雄)テーパ部63を先端に有する短円柱体21が、図16(B)と図8に示すように、一対の押圧作動片60A,60Bの他方60Bに付設されている。
次に、図11と図13等に示したように、インコア30のパイプ接続筒部35の外周面には、断面が鋭い頂部41又は鋭い角部42を有する複数本の独立小突条22を、形成した。
従って、閉円環状リング13は、そのラジアル内方向への縮径付勢力にて、パイプPの先端拡径管部5と、パイプ接続筒部35との密封状態を保つことができる。
また、インコア30のフレア形成部31の大径側端縁部33には、多数の小凹凸部34が形成されている。そして、フレア継手本体20の先端縮径テーパ部20Bの大径側端縁部20Cに対して、小凹凸部34が、配管接続完了状態下で食込状態となる(図12,図1,図5等参照)。
このように寸法W15を大き目に設定すれば、パイプPの接続状態で、大きな振れ(外力)がパイプPに作用した場合に、不意にパイプPが抜け出る事故を確実に予防できる利点がある。
なお、テーパ部13Cは図14(A)では直線状勾配であり、図14(B)では弯曲凸状勾配の場合を示す。R13はその弯曲凸状の曲率半径を示す。
つまり、図14(B)では、短円筒素材の軸心方向の一部位を縮径又は拡径する塑性加工により、簡易に作成できる。これに対して、図14(A)では、外周面が同一外径のストレート状であって、(右側の)端面13Eの面積が大きくできて、図16と図17に示した作業工具40の押圧作動片60Aが端面13Eを強力に押圧(押込)する際の面圧力を低減できて、端面13Eの圧潰(損傷)を防ぐことができる。
なお、図15〜図17に示した作業工具40は、電動駆動の場合を示したが、本発明の管継手構造では、空圧や油圧を用いた作業工具、又は、手動作業工具を、適用しても良い。
図18に示すように、被加工パイプP0 の先端を分割金型25の孔部25Aに挿入し、4個(又はそれ以上)に分割された横断面扇型の拡径片27をパイプP0 に対して所定深さに挿入する。矢印E方向にテーパ状雄金型28を、分割された拡径片27によって形成されたテーパ状孔部29に、押込めば、図18(A)から(B)のように拡径片27がラジアル外方向Rへ移動し、先端拡径管部5が形成(加工)される。
その後、金型25を拡径方向に分割作動し、加工されたパイプP0 を引抜けば、図1,図4,図5,図6,図7等に示すような先端拡径管部5付の被接続用パイプPが製作される。
また、多数本のパイプPの端部に、図9の状態まで、袋ナット15を取付けておいて、配管接続作業現場に於て、全てのパイプPを、次々と図10の如く配管接続することで、作業能率もアップできる利点もある。
5 先端拡径管部
10 テーパ状段付部
13 閉円環状リング
15 袋ナット
15A 雌ネジ部
15C 内面テーパ部
15E 基端面
15G 孔部
20 フレア継手本体
20A 雄ネジ部
20B 先端縮径テーパ部
20C 大径側端縁部
21 短円柱体
22 独立小突条
24 小凹凸部
30 インコア
31 フレア形成部
32 小径側端縁
33 大径側端縁部
35 パイプ接続筒部
36 雌テーパ面部
40 作業工具
41 頂部
42 角部
60A 押圧作動片
60B 押圧作動片
63 雄テーパ部
D0 基本径
F2 反ベクトル
F30 ベクトル
L5 所定軸心寸法
P 被接続用パイプ
T31 肉厚寸法
T35 肉厚寸法
Claims (10)
- 雄ネジ部(20A)と先端縮径テーパ部(20B)を有するフレア継手本体(20)と、上記雄ネジ部(20A)に螺着される雌ネジ部(15A)を有する袋ナット(15)とを、備え、
被接続用金属パイプ(P)は、先端面(3)から所定軸心寸法(L5 )に渡って先端拡径管部(5)が形成されると共に、上記先端拡径管部(5)と基本径(D0 )との境界には、テーパ状段付部(10)が形成され、
上記袋ナット(15)の内面テーパ部(15C)と、上記フレア継手本体(20)の先端縮径テーパ部(20B)の間に挾着されるフレア形成部(31)を有すると共に、該フレア形成部(31)の小径側端縁(32)に連設されて、上記袋ナット(15)の孔部(15G)を貫通して袋ナット(15)の外方へ延伸状として上記パイプ(P)の上記先端拡径管部(5)に挿入されるパイプ接続筒部(35)を、有するインコア(30)を、設け、
上記インコア(30)のパイプ接続筒部(35)が上記パイプ(P)の上記先端拡径管部(5)に挿入された状態で、上記パイプ(P)の上記テーパ状段付部(10)を越えて上記先端拡径管部(5)に外嵌状に圧入され、ラジアル内方向への縮径付勢力を付与して、パイプ(P)の先端拡径管部(5)と、インコア(30)のパイプ接続筒部(35)との密封状態を保つ閉円環状リング(13)を、具備することを、
特徴とする管継手構造。 - 上記袋ナット(15)は、JIS規格品を、そのまま使用可能である請求項1記載の管継手構造。
- 作業工具(40)の一対の押圧作動片(60A)(60B)の一方(60A)が、上記リング(13)を上記インコア(30)のパイプ接続筒部(35)に沿って圧入させるためのアキシャル方向ベクトル(F30)を、上記リング(13)に付与すると共に、
上記アキシャル方向ベクトル(F30)と反対方向の反ベクトル(F2 )を、上記押圧作動片(60A)(60B)の他方(60B)が発生するように、上記袋ナット(15)の基端面(15E)が上記押圧作動片(60A)(60B)の他方(60B)を受持するように構成した請求項1又は2記載の管継手構造。 - 作業工具(40)の一対の押圧作動片(60A)(60B)の一方(60A)が、上記リング(13)を上記インコア(30)のパイプ接続筒部(35)に沿って圧入させるためのアキシャル方向ベクトル(F30)を、上記リング(13)に付与すると共に、
上記インコア(30)の上記フレア形成部(31)の内周面に圧接するための雄テーパ部(63)を有する短円柱体(21)を、上記一対の押圧作動片(60A)(60B)の他方(60B)に付設して、上記アキシャル方向ベクトル(F30)と反対方向の反ベクトル(F2 )を、上記他方(60B)が発生するように、上記インコア(30)のフレア形成部(31)が、上記他方(60B)に付設の上記短円柱体(21)を介して受持するように構成した請求項1又は2記載の管継手構造。 - 上記インコア(30)の上記パイプ接続筒部(35)の外周面には、断面が鋭い頂部(41)又は鋭い角部(42)を有する複数本の独立小突条(22)を、形成した請求項1,2,3又は4記載の管継手構造。
- 上記インコア(30)において、上記フレア形成部(31)の肉厚寸法(T31)を、上記パイプ接続筒部(35)の肉厚寸法(T35)よりも、大きく設定した請求項1,2,3,4又は5記載の管継手構造。
- 上記インコア(30)は、塑性加工によらずに、切削又は研削によって、加工されている請求項1,2,3,4,5又は6記載の管継手構造。
- 上記インコア(30)のフレア形成部(31)の大径側端縁部(33)には、多数の小凹凸部(34)が形成され、
上記フレア継手本体(20)の先端縮径テーパ部(20B)の大径側端縁部(20C)に対して、上記小凹凸部(34)が、配管接続完了状態下で食込状態となるように構成されている請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の管継手構造。 - 上記フレア継手本体(20)の先端縮径テーパ部(20B)の縦断面形状が直線状であると共に、上記インコア(30)のフレア形成部(31)の雌テーパ面部(36)は、その縦断面形状が凸曲線状である請求項7又は8記載の管継手構造。
- 上記インコア(30)のパイプ接続筒部(35)の外周面には、配管接続完了状態下でパイプ(P)の内周面に食込状態となるパイプ廻り止め用の多数の小凹凸部(24)が形成されている請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の管継手構造。
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