JP6975086B2 - 品質評価方法および品質評価装置 - Google Patents

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Description

本開示は、インフラ基盤の品質評価方法および品質評価装置に関する。
近年、製造現場において過去の製造実績に関するデータを蓄積し、製造条件と完成品の品質との関係を統計的に分析することによって、入力した製造条件から完成品の品質を予測できるシステムが開発されている。
例えば、特許文献1には、製造条件が管理範囲を外れたときの制御等または新製品開発時の品質設計を行った場合に、将来の製造結果を高精度で予測する予測式作成装置が開示されている。
また、特許文献2には、「プロジェクトの開発対象である開発対象システム(プログラム群)の品質指標と比較しての品質評価(バグ収束時期の評価)の可能な装置」が開示されている。
また、上記以外にも、アプリケーションソフトの開発現場では、開発したアプリケーションソフトのソースコード行数に基づいて、当該ソフトウェアの品質を定量的に評価することが行われている。
特開2008−112288号公報 特開2014−174895号公報
ところで、上述の品質評価は、何れもソフトウェア単体またはハードウェア単体の完成品に対する品質評価であるが、企業が顧客に提供するサービスは単体の完成品に限らない。例えば、ITソリューションを提供する会社では、顧客の要望に基づいてサーバ等のハードウェアを複数台接続し、さらには当該ハードウェア上でソフトウェアが稼働するようにIT設備を準備するインフラ基盤構築をサービスとして提供している。
上記インフラ基盤構築では、アプリケーションソフトの開発時におけるソースコード行数のような、プロジェクト成果物の規模を定量的に示す指標がこれまでに存在していなかった。そのため、準備したIT設備をテストする際にチェックするチェックリスト件数またはテスト時に摘出するバグ件数といった品質評価項目が、当該IT設備の規模と比較して適切な範囲にあるかどうか定量的に評価する手法が確立されていなかった。つまり、これまではIT設備の構築工程の品質評価を正確に実施できなかった。
同様に、インフラ基盤構築の設計工程において作成する設計書の記載量も、構築するインフラ基盤の規模に応じて値が変化する項目であるが、当該記載量についても定量評価がされていなかった。設計書の記載量の評価手法としては、これまで、設計書に対するレビューを全件実施し、レビューの指摘を完成物に全て取り込んだことに基づいて設計工程の品質を担保するという品質評価手法しかなかった。即ち、従来のインフラ基盤のプロジェクトの品質評価は多分に定性的であった。
本開示は、上記の点に鑑みてなされたものであり、インフラ基盤を構築するプロジェクトにおいて、成果物の品質を定量的に精度良く評価できる技術を提供する。
上記課題を解決するために、コンピュータによってインフラ基盤を構築するプロジェクトの品質を評価する品質評価方法であって、前記コンピュータが、前記インフラ基盤の品質を評価する指標である品質評価項目の実績値と、前記インフラ基盤の二つ以上の構築項目の実績値と、のデータ集合を取得するステップと、前記コンピュータが、前記データ集合に対して回帰分析を実施し、前記品質評価項目を目的変数とし、前記構築項目を説明変数とする回帰式の回帰係数を決定し、決定した前記回帰係数を用いて前記インフラ基盤のスケールを示す構築スケールの算出式を定義するステップと、前記コンピュータが、前記二つ以上の構築項目の構築予定数を含むプロジェクト基礎情報を取得するステップと、前記コンピュータが、取得した各前記構築予定数を製品カテゴリ別に細分化し、細分化されたそれぞれを製品カテゴリ別の係数で重みづけした和を算出し、算出した前記和に対して前記構築項目に対応する前記回帰係数を乗じた値を全ての構築項目に亘って足しあげた値を前記構築スケールとして算出するステップと、を実行する品質評価方法を提供する。
また、構築するインフラ基盤の品質を評価する指標である品質評価項目の実績値と、前記インフラ基盤の二つ以上の構築項目の実績値と、のデータ集合を取得し、前記データ集合に対して回帰分析を実施し、前記品質評価項目を目的変数とし、前記構築項目を説明変数とする回帰式の回帰係数を決定し、前記インフラ基盤のスケールを示す構築スケールの算出式を定義する構築スケール定義部と、前記二つ以上の構築項目の構築予定数を含むプロジェクト基礎情報を取得し、前記構築予定数を製品カテゴリ別に細分化し、細分化されたそれぞれを製品カテゴリ別の係数で重みづけした和を算出し、算出した前記和に対して前記構築項目に対応する前記回帰係数を乗じた値を全ての構築項目に亘って足しあげた値を前記構築スケールとして算出する品質目標設定部と、を備える品質評価装置を提供する。
本開示によれば、インフラ基盤を構築するプロジェクトにおいて、成果物の品質を定量的に精度良く評価することができる。上記以外の課題、構成および効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本実施例に係る品質評価装置の概略構成を示すブロック図である。 因子分析の結果が記されたマトリックスの例である。 構築スケール算出論理情報のデータ構造の一例を示す図である。 製品カテゴリ情報のデータ構造の一例を示す図である。 製品情報のデータ構造の一例を示す図である。 プロジェクト基礎情報(サーバ構築)のデータ構造の一例を示す図である。 プロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)のデータ構造の一例を示す図である。 品質指標情報のデータ構造の一例を示す図である。 サーバ構築スケール(Cs)と基本設計書頁数との関係を示す図である。 品質データ情報のデータ構造の一例を示す図である。 品質評価部が出力するインフラ基盤品質管理レポートの一例を示す図である。 品質評価装置が実績データの因子分析をしてから評価結果のレポートを出力するまでの処理を概略的に示したフローチャートである。 構築スケール定義部が実行する構築スケールの定義および品質指標の定義に関する処理のフローチャートである。 品質目標設定部が実行する品質目標値算出処理を示すフローチャートである。 品質評価部が実行する品質評価処理を示すフローチャートである。
[概要]
本開示の品質評価装置は、インフラ基盤を構築した際の基本設計書頁数およびレビュー指摘件数といったインフラ基盤構築プロジェクトの評価メトリクスに関するデータを蓄積し、蓄積したデータを統計分析することによって、プロジェクトの規模を示す値である“構築スケール”の算出式を決定する。
品質評価装置は、上記構築スケールの算出式を用いて、構築するインフラ基盤の製品数、サーバ数等を入力することによって構築スケールを算出する。さらには、品質評価装置は、当該構築スケールを利用して、基本設計書頁数、レビュー指摘件数等の目標値を算出する。
ユーザは、得られた目標値と、インフラ基盤構築過程で明らかになった実際の基本設計書頁数およびレビュー指摘件数等の実績値と、を比較することによって、例えば、インフラ基盤のスケールに対してレビュー指摘件数が過剰に発生していないかといった定量的な品質評価をすることができる。ユーザは、本開示の品質評価装置を用いることによって、成果物の品質評価の精度を向上させることができる。
以下、図面に基づいて、本開示の実施例を説明する。本開示の実施例は、後述する実施例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。また、後述する各実施例の説明に使用する各図の対応部分には同一の符号を付して示し、重複する説明を省略する。
また、本明細書において、インフラ基盤構築とは、例えば、設計書に基づいて、ハードウェア(サーバ、ストレージ機器、ネットワーク機器etc.)およびソフトウェア(OS、ミドルウェアetc.)の設定を行い、システムを組み上げる作業のことを指す。構築スケールには、例えばサーバ機器の立ち上げ、OSのインストール等をするサーバ構築スケール(Cs(Construction Scale))と、サーバおよびクライアント等を接続するネットワーク構築スケール(Ns(Network Construction Scale))とがある。
[品質評価装置の構成]
図1は、本実施例に係る品質評価装置1の概略構成を示すブロック図である。品質評価装置1は、制御部100と記録部110とキーボード等の入力装置(図示せず)とプリンタ等の出力装置(図示せず)を有する。制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、記録部110は、例えば、RAM(Random Access Memory)およびSSD(Solid State Drive)である。
制御部100は、記録部110に記録されたプログラムを実行することによって、後に説明する構築スケール定義部101、品質目標設定部102および品質評価部103として機能する。
記録部110は、上述したプログラムの他に、品質データ情報111、構築スケール算出論理情報112、製品カテゴリ情報113、製品情報114、プロジェクト基礎情報(サーバ構築)115、プロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)116および品質指標情報117を記憶する。以下に、制御部100が実行する各処理について説明する。
構築スケール定義部101は、品質データ情報111に格納された複数の品質評価項目の実績値と複数の構築項目の実績値との集合に対して因子分析を実施する。ここで、品質評価項目の実績値とは、例えば、プロジェクトの基本設計書頁数、チェックリスト件数等を指す。また、構築項目の実績値とは、例えば、実際に構築したサーバの台数、インストールしたOSの種類(Linux(登録商標)またはWindows(登録商標)等)の数を指す。なお、因子分析を実行する実績値の集合からは明らかに失敗したプロジェクトの実績値といった異常データが除かれている。
上記因子分析は、インフラ基盤の構築項目(サーバ数、ルータ数、製品数)と品質評価項目との相関関係を把握するために実施される。構築スケール定義部101は、例えば、相関係数が所定の値よりも高い変数の組から品質評価項目を選択する。このようにして選択された品質評価項目は、構築するインフラ規模のスケールを良好に表すパラメータと考えられる。なお、目的変数は、ユーザが選択してもよい。
図2は、因子分析の結果が記されたマトリックスの例である。図2では、サーバ数、製品数、基本設計書頁数、結合テスト項目数および結合不良件数間の相関係数が記載されている。サーバ数とは、例えば、構築するインフラ基盤に含まれるサーバの台数である。製品数とは、例えば、OSの設定、メーラーソフトの設定、データベースの構築といったITソリューション会社が提供するサービス製品の数である。基本設計書とは、例えば、構築するインフラ基盤の大まかな設計書である。結合テスト項目数とは、例えば、サーバやクライアント等を結合する際のテスト項目数である。結合不良件数とは、例えば、上記結合テストを実施した際に発生した不良件数である。なお、図2において有効データ数13とは、入力したプロジェクトのデータ数を示す。
図2において、相関係数が高い数値となったセルには網掛けがなされている。図2に示された例では、製品数、基本設計書頁数および結合不良件数に高い正の相関がある。以下では基本設計書頁数をインフラ規模のスケールを代替する品質評価項目として選択した場合を例にとって説明する。なお、結合不良件数をインフラ規模のスケールを代替する品質評価項目にすることも可能であるが、下流工程にカウントする結合不良件数よりも上流工程において確定する基本設計書頁数を目的変数とした方が、プロジェクトごとに値がぶれにくいためインフラ基盤構築のスケールを正確に反映しやすい。
構築スケール定義部101は、上記基本設計書頁数を目的変数とし、構築項目(サーバ数および製品数)を説明変数とする以下の式1を決定する重回帰分析を実行する。また、構築スケール定義部101は、求めた回帰係数を利用してサーバ構築スケールの線形方程式を決定する。
(式1)
(基本設計書頁数=α×サーバ数+β×製品数+γ)
なお、何もインフラ基盤を構築しない際の基本設計書頁数を0とするため、ここではγ=0とする。また、上記重回帰分析は、基幹系サーバ構築または情報系サーバ構築といった構築カテゴリ別に分類されたデータ集合に対して実行する。(したがって、サーバ構築スケールは基幹系サーバ構築スケールおよび情報系サーバ構築スケールの二種類が定義されるが、以下では単にサーバ構築スケールと省略する。)構築スケール定義部101は、重回帰分析によって決定したサーバ構築スケールの回帰係数α´およびβ´を記録部110の構築スケール算出論理情報112に格納する。
図3は、構築スケール算出論理情報112のデータ構造の一例を示す図である。構築スケール算出論理情報112は、構築カテゴリ1701、構築カテゴリに関連づけたパラメータ名称1702および係数1703を有する。
構築カテゴリ1701は、サーバ構築やネットワーク構築のカテゴリを示しており、例えば、基幹系サーバ構築、情報系サーバ構築、ネットワーク構築などの複数の値が格納される。
パラメータ名称1702としては、製品数1711、サーバ数1712、機器種類数1713、機器数1714などの値が格納される。因子分析および重回帰分析によってサーバ構築スケール(Cs)やネットワーク構築スケール(Ns)を定義する際に、上記以外の品質評価項目を式1および式2の右辺に加えることが適当であると判断した場合は、上記以外の品質評価項目をパラメータ名称1702のとりうる値に含めてもよい。
構築スケール定義部101は、構築カテゴリ1701ごとに上記回帰係数を算出し、係数1703の項目に格納する。なお、構築スケール算出論理情報112に格納された係数1703の値は、インフラ基盤のプロジェクトを遂行して実績データが蓄積してきた場合に更新されてもよい。
発明者らは、上記重回帰分析によって決定した回帰係数α´およびβ´を用いてサーバ構築スケールを以下の式2で定義すると、構築するインフラ基盤のスケールを良好に表現できることを見出した。
(式2)
(サーバ構築スケール(Cs)=α´×Σ(製品カテゴリkの係数×製品カテゴリkのサーバ数)+β´×MAX(製品カテゴリkの係数)×製品数)
即ち、構築スケール定義部101は、各構築項目を製品カテゴリ別に細分化してそれぞれに製品カテゴリ別の係数で重みづけした和を算出し、算出した和に対して構築項目に対応する回帰係数を乗じた値を全ての構築項目に亘って足しあげた値を、インフラ基盤のスケールを示す構築スケールとして算出する。なお、式2右辺の第2項は、重みづけする係数がMAX(製品カテゴリ別係数)であり、どの製品も全て同一の重みなので構築項目(製品数)を細分化してもしなくても結果は変わらない。
上記の式2において製品カテゴリとは、例えば、インストールされるOS、メール、AD(Active Directory)、クラスタ、監視、データベースといった構築するサーバの種類を指し、各製品カテゴリには対応する係数が予めユーザによって登録されている。
式2において、製品カテゴリごとに乗ずる係数が異なるのは、例えば、同数のサーバを構築するプロジェクトであっても、製品カテゴリごとに基本設計書頁数やチェックリスト件数が異なるためである。例えば、ADサーバおよびメールサーバは係数が大きくなる傾向があり、リモートアクセス用のサーバは係数が小さくなる傾向がある。
図4は、製品カテゴリ情報113のデータ構造の一例を示す図である。製品カテゴリ情報113は、製品カテゴリ1301と製品カテゴリ別係数1302とを有する。製品カテゴリ1301は、製品のカテゴリを定義する項目である。製品カテゴリの具体的な例については上述したとおりである。
製品カテゴリ別係数1302は、サーバ構築スケール(Cs)やネットワーク構築スケール(Ns)を算出するときに読み込む、製品カテゴリ別に乗ずる係数を定義する。製品カテゴリ別係数1302は、例えば、インフラ基盤のプロジェクトを遂行して実績データの蓄積が進んだ場合に更新する。
図5は、製品情報114のデータ構造の一例を示す図である。製品情報114は、製品カテゴリ1401と製品名1402とを有する。製品カテゴリ1401は、上述のとおり、製品のカテゴリを定義する項目であり、例えば、監視サーバ、メールサーバ等のデータが格納される。製品名1402は、製品そのものの名称を定義する項目である。例えば、メールサーバという製品カテゴリにおいて複数種類のメールソフトがあり、それぞれのメールソフトに異なる製品名がつけられている場合に各メールソフトの製品名のデータが格納される。
同様に、構築スケール定義部101は、上記基本設計書頁数を目的変数とし、構築項目(機器数および機器種類数)を説明変数とする以下の式3の回帰係数を決定する重回帰分析を実行する。構築スケール定義部101は、求めた回帰係数を利用してネットワーク構築スケール(Ns)の線形方程式を決定する。
(式3)
(基本設計書頁数=α×機器数+β×機器種類数+γ)
なお、何もインフラ基盤を構築しない際の基本設計書頁数を0とするため、γ=0とすることは上と同様である。また、上記重回帰分析は、構築カテゴリがネットワーク構築に分類されたデータ集合に対して実行する。構築スケール定義部101は、重回帰分析によって決定したネットワーク構築スケール(Ns)の回帰係数α´およびβ´を記録部110の構築スケール算出論理情報112に格納する。
同様に、上記重回帰分析によって決定した回帰係数α´およびβ´を用いてネットワーク構築スケールを以下の式4で定義すると、構築するインフラ基盤のスケールを代替する指標として有効に利用できる。
(式4)
(ネットワーク構築スケール(Ns)=α´×Σ(製品カテゴリkの係数×製品カテゴリkの機器数)+β´×MAX(製品カテゴリ別係数)×機器種類数)
続いて、品質目標設定部102の機能について説明する。
品質目標設定部102は、まず、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者が入力したプロジェクト基礎情報120を取得する。品質目標設定部102が取得するプロジェクト基礎情報120には、構築するインフラ基盤のサーバ数121や製品数122、機器数、機器種類数および各サーバ、製品、機器、の製品カテゴリが含まれる。
さらに、品質目標設定部102は、製品カテゴリ情報113、製品情報114、構築スケール算出論理情報112を取得し、サーバ構築スケール(Cs)およびネットワーク構築スケール(Ns)を算出する。品質目標設定部102は、算出したサーバ構築スケール(Cs)およびネットワーク構築スケール(Ns)を、それぞれ、記録部110内のプロジェクト基礎情報(サーバ構築)115およびプロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)116に格納する。以下に、プロジェクト基礎情報(サーバ構築)115およびプロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)116のデータ構造を説明する。
[プロジェクト基礎情報(サーバ構築)のデータ構造]
図6は、プロジェクト基礎情報(サーバ構築)115のデータ構造の一例を示す図である。プロジェクト基礎情報(サーバ構築)115は、プロジェクト名1101、各プロジェクトに関連づけた定義項目1102および定義内容1103のデータを含む。
プロジェクト名1101には、構築するインフラ基盤のプロジェクト名がデータとして格納され、当該データは例えば品質管理担当者によって品質評価装置1に接続されたキーボードを介して入力される。
定義項目1102には、構築するインフラ基盤を特徴づけるパラメータである構築カテゴリ1111、サーバ数1112、製品数1113およびサーバ構築スケール(Cs)1114が含まれている。
構築カテゴリ1111は、サーバ構築のカテゴリを示しており、基幹系または情報系など複数の値をとりうる。例えば、構築するサーバの構築カテゴリ1111が異なる場合、品質評価の目標値も異なるため、後述する品質指標値は構築カテゴリ1111ごとに定義されている。
サーバ数1112は、そのプロジェクトで構築するサーバ数を定義する。インフラ基盤構築の工程数に大きな差がないため、サーバ数1112は、例えば、サーバの種類が物理サーバであるか仮想サーバであるかを区別しないでそれぞれの数を合算して定義する。
製品数1113は、そのプロジェクトで使用する製品数を定義する。製品数は、例えば、サーバにインストールするOSの種類の数、メールソフトの種類の数等の合算値である。
サーバ構築スケール(Cs)1114は、プロジェクトのサーバ構築スケール(Cs)を定義する。本実施例では、サーバ構築スケール(Cs)は、品質目標設定部102が構築スケール算出論理情報112、サーバ数1112および製品数1113に基づいて算出する。
上記のとおり、プロジェクト基礎情報(サーバ構築)115には、サーバ構築スケール(Cs)を算出する上で必要な情報と、算出したサーバ構築スケール(Cs)の値そのものが格納されている。
[プロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)のデータ構造]
図7は、プロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)116のデータ構造の一例を示す図である。プロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)116は、プロジェクト名1201、各プロジェクトに関連づけた定義項目1202および定義内容1203のデータを含む。これらの各項目の定義は、プロジェクト基礎情報(サーバ構築)115の説明においてなされた定義と同様である。
定義項目1202には、構築するインフラ基盤を特徴づけるパラメータである機器数1211、機器種類数1212およびネットワーク構築スケール(Ns)1213が含まれている。
機器数1211は、そのプロジェクトで構築するネットワーク機器数を定義する。機器数1211は、例えば、ルータの数である。
機器種類数1212は、そのプロジェクトで使用するネットワーク機器種類数を定義する。
ネットワーク構築スケール(Ns)1213は、プロジェクトのネットワーク構築スケール(Ns)を定義する。上述したとおり、ネットワーク構築スケール(Ns)は、品質目標設定部102が構築スケール算出論理情報112、機器数1211および機器種類数1212に基づいて算出する。続いて、品質目標設定部102が算出する品質指標情報について説明する。
[品質指標情報のデータ構造]
図8は、品質指標情報117のデータ構造の一例を示す図である。品質指標情報117は、構築カテゴリ1601、構築カテゴリに関連づけた指標名称1602、指標値(From)1603および指標値(to)1604を有する。
構築カテゴリ1601は、上で説明したとおり、サーバ構築のカテゴリを示しており、基幹系、情報系など複数の値をとりうる。図8に示されているように、構築カテゴリ1601ごとに品質指標値は定義されている。
指標名称1602としては、基本設計書執筆密度1611、基本設計書指摘密度1612、単体テストチェックリスト密度1613、単体テスト不良率1614、結合テストチェックリスト密度1615および結合テスト不良率1616を含む。
基本設計書執筆密度1611は、算出した構築スケールで基本設計書頁数を除して得られる指標である。基本設計書指摘密度1612は、例えば、サーバの構築に取り掛かる前に基本設計書の検討を行い、その際に発生したレビュー件数を構築スケールで除して得られる指標である。単体テストチェックリスト密度1613は、単体のサーバを構築する際に実施する単体テストチェックリストに記載されたチェック項目数を構築スケールで除して得られる指標である。単体テスト不良率1614は、上記単体のサーバを構築する際に実施するテスト数を構築スケールで除して得られる指標である。結合テストチェックリスト密度1615は、複数のサーバを結合する際に実施するテストチェックリストに記載されたチェック項目数を構築スケールで除して得られる指標である。結合テスト不良率1616は、上記結合チェックリストに記載されたチェック項目を実施した際に発生した不良件数を構築スケールで除して得られる指標である。
なお、上記の説明において「構築スケールで各値を除する」際、プロジェクトごとに決定した構築スケールの値を除数とする。したがって、サーバ構築のプロジェクトの場合はサーバ構築スケール(Cs)を除数とし、ネットワーク構築のプロジェクトの場合はネットワーク構築スケール(Ns)を除数とする。続いて、指標値(From)および指標値(to)の決定方法について説明する。
品質目標設定部102は、プロジェクトごとに求めた各指標を複数のプロジェクトに亘って平均する。すなわち、各指標についてプロジェクト間の平均値を求める。品質目標設定部102は、算出した平均値から所定の割合だけ下方に乖離した値を指標の下限値(指標値(From))とし、平均値から所定の割合だけ上方に乖離した値を指標の上限値(指標値(to))として品質指標情報117のテーブルに格納する。
具体例を示すと、基本設計書執筆密度の平均値が“55”であった場合、当該平均値より20%低い“44”を基本設計書執筆密度の下限値とし、当該平均値より20%高い“66”を基本設計書執筆密度の上限値とする。
品質目標設定部102は、上記のようにして決定した指標値(From)にプロジェクト基本情報に基づいて算出した構築スケールを乗ずることによって、当該プロジェクトの目標値の下限(目標値(From))を決定する。同様に、品質目標設定部102は、指標値(to)にプロジェクト基本情報に基づいて算出した構築スケールを乗ずることによって、当該プロジェクトの目標値の上限(目標値(to))を決定する。なお、因子分析をするときと同様に、上記の計算では分子となる値の集合から異常値は除いている。また、実績データの蓄積に伴い、定期的に指標値は更新される。品質目標設定部102は、決定した目標値(From)および目標値(to)を品質データ情報111に格納する。
上記の説明では、品質目標設定部102は、算出した平均値から所定の割合だけ乖離した値を指標の下限値および上限値として定義し、品質指標の範囲が品質評価項目の目標値の範囲と比例した。以下に、図9を参照しながら、品質指標の範囲の決め方について視覚的に説明する。
図9は、サーバ構築スケール(Cs)と基本設計書頁数との関係を示す図である。図9では、横軸はサーバ構築スケール(Cs)を示し、縦軸は基本設計書頁数を示す。図9において実線で示された線は基本設計書頁数の目標値下限を示し、破線で示された線は基本設計書頁数の目標値上限を示す。品質指標の下限値および上限値は、それぞれ、図9において、実線および破線の傾きを意味する。したがって、品質指標の下限値および上限値は、図9において基本設計書頁数の実績値のうち、異常データを取り除いたデータが実線および破線の間に多く含まれるように設定すればよいことがわかる。
続いて、品質評価部103について説明する。品質評価部103は、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者により入力される、設計書頁数124、チェックリスト件数125、不良件数126といった品質実績情報123を取得し、品質データ情報111にデータを格納する。
品質評価部103は、品質データ情報111内の目標値と実績値とを比較し、比較した結果を品質データ情報111に格納する。品質評価部103は、例えば、品質評価項目の実績値と目標値の下限値(目標値(From))から目標値の上限値(目標値(to))までの範囲の数値との乖離度合いに基づいてインフラ基盤を構築するプロジェクトの品質を評価する。
品質評価部103は、例えば、品質評価項目の実績値が目標値(From)から目標値(to)への範囲内である場合、当該品質評価項目は○であると評価する。一方、品質評価部103は、品質評価項目の実績値が目標値(From)から所定の割合だけ低い場合または目標値(to)から所定の割合だけ高い場合に当該品質評価項目は△であると評価する。その理由は、品質評価項目の性質上、実績値が過少であっても過大であっても品質が高いとはいえないからである。例えば、単体テスト不良率1614の場合、実績値が目標値よりも過少であることは、十分にエラーを確認できないまま製品を顧客に納入してしまう可能性がある。また、実績値が目標値よりも過大であれば、そのプロジェクトの進行方法に問題があったといえる。
品質評価部103の評価の手法は様々であり、評価を数値で表してもよい。品質評価部103は、評価結果についても品質データ情報111に格納する。品質評価部103は、評価が記載されたインフラ基盤品質管理レポート130を出力する。以下に、品質データ情報111のデータ構造の例を示す。
[品質データ情報]
図10は、品質データ情報111のデータ構造の一例を示す図である。品質データ情報111は、プロジェクト名1501、各プロジェクトに関連づけた定義項目1502、目標値(From)1503、目標値(to)1504、実績値1505および評価1506を含む。
定義項目1502には、基本設計書頁数1511、レビュー指摘件数1512、単体テストチェックリスト数1513、単体テスト不良件数1514、結合テストチェックリスト数1515、結合テスト不良件数1516などが含まれており、必要な品質評価項目を追加してもよい。定義項目1502に記されたそれぞれの用語の定義は上で説明したとおりである。
各定義項目に対し、目標値(From)1503には、そのプロジェクトのサーバ構築スケール(Cs)またはネットワーク構築スケール(Ns)と品質指標の下限値を乗じることによって求めた目標値の下限値を格納する。
同様に、目標値(To)1504には、そのプロジェクトのサーバ構築スケール(Cs)またはネットワーク構築スケール(Ns)と品質指標の上限値を乗じることによって求めた目標値の上限値を格納する。
また、実績値1505は、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者が入力した品質実績情報123を格納する。
評価1506は、品質評価部103による品質評価項目の評価結果が格納される。評価結果のデータは、○や△といった記号で可視化されることが望ましいが、必要に応じて、その基準は変更してよい。以下に、インフラ基盤品質管理レポートについて図を参照しながら説明する。
[インフラ基盤品質管理レポート]
図11は、品質評価部103が出力するインフラ基盤品質管理レポート130の一例を示す図である。インフラ基盤品質管理レポート130は、プロジェクト基礎情報入力欄3081、品質実績入力欄3082および品質評価欄3083で構成されている。
プロジェクト基礎情報入力欄3081には、プロジェクト名3001およびプロジェクトに紐づく各種情報が定義されている。図11に示された例では、プロジェクト名“テストプロジェクト”が表示されている。
プロジェクトに紐づく各種情報としては、製品カテゴリ別サーバ数が表示される。製品カテゴリ別サーバ数の欄は、例えば、ホストOS3002、物理サーバ(Windows)3003、物理サーバ(Linux)3004、仮想サーバ(Windows)3005、仮想サーバ(Linux)3006、メール3007、AD3008、クラスタ3009、監視3010およびその他3011の項目名を有し、製品カテゴリ別に、本番環境および検証環境における構築サーバ数が表示される。
また、プロジェクト基礎情報入力欄3081の右端には、構築スケール3021、製品数3022、本番サーバ数合計3023および検証サーバ数合計3024の表示欄がある。
上述の(式2)を用いてサーバ構築スケール(Cs)を決定する場合は、製品カテゴリ別の本番サーバ台数に製品カテゴリ情報113に記録されている製品カテゴリ別係数を乗じて合算した値に、構築スケール算出論理情報112に記録された回帰係数を乗じ、同様に、製品数3022に製品カテゴリ別係数の最大値を乗じた値に回帰係数を乗じ、合算した値を構築スケール3021の欄に表示する。
品質実績入力欄3082では、製品カテゴリ3033、対象機器/製品名3034といった入力項目を有しており、インフラ基盤の構築における工程ごとの品質実績データを自由に入力できるようになっている。
同様に、基本設計書(頁)3035、レビュー指摘件数3036、不良率3037、チェックリスト(CL)件数3038、不良件数3039、不良発生率3040といった各種品質評価項目も入力項目としてある。なお、不良率3037および不良発生率3040といった他の入力項目に基づいた計算によって記入される評価用メトリクスについては、自動計算式または関数を予め入力しておくことが好ましい。これらの項目は、例えば、各工程が完了した際に品質管理担当者が入力して記録部110に記録された品質実績データが表示される。
品質評価欄3083では、プロジェクト全体での記載密度やチェックリスト密度、不良率といった評価項目を出力することができ、品質評価部103が集計および/または評価した情報を出力する。
実績3051については、品質実績入力部の入力情報の合算値に対し、サーバ構築スケール(Cs)またはネットワーク構築スケール(Ns)で除算した情報を出力する。図11に示された例では、基本設計書頁数をサーバ構築スケール(Cs)で除した記載密度(頁/Cs)とレビュー指摘件数をサーバ構築スケール(Cs)で除した不良率(件/Cs)とが表示されている。
指標3052については、品質指標情報117に記録された指標値の内容(目標値(From)と目標値(to)とのレンジ)を表示する。指標3052には、実績3051に表示された項目と同じ項目を表示し、ユーザが実績値と目標値とを比較できるようにする。
評価3053については、品質評価部103が品質評価処理で実施した評価内容を出力する。評価内容は基本設計、詳細設計または構築および単体テスト、結合テストといったインフラ基盤の構築過程における各フェーズに対して表示される。図11に示された例では、基本設計の記載密度(頁/Cs)が目標値のレンジ内なので○の記号が表示され、基本設計の不良率(件/Cs)が目標値の下限“11”よりも低いので△の記号が表示されている。
上記のようにして、本実施例の品質評価装置1は、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者により入力されたプロジェクト基礎情報120、品質実績情報123、蓄積された品質指標情報117および構築スケール算出論理情報112をもとに集計および比較し、インフラ基盤品質管理レポート130を工程ごとに出力する。
図11に示された例では、品質評価部103による実績値と目標値との比較結果がレポートに表示されているが、品質評価部103は品質管理担当者がプロジェクト基礎情報120を入力した段階で、品質評価項目の目標値を表示したレポートを出力してもよい。この場合、品質管理担当者は、レポートに記載された目標値を参照しながらインフラ基盤のプロジェクトを進行させることができる。また、品質評価装置1のユーザは、構築スケールを参照することによって、遂行するプロジェクトのスケールを定量的に把握することができる。なお、品質目標設定部102は、構築スケールを算出した段階でレポートを出力してもよい。その場合、ユーザはプロジェクトのスケールを定量的に把握できる。
続いて、品質評価装置1が実行する処理のフローチャートについて説明する。
[品質評価装置の処理のフローチャート]
図12は、品質評価装置1が実績データの因子分析をしてから評価結果のレポートを出力するまでの処理を概略的に示したフローチャートである。以下に、図12のフローチャートの各処理について説明する。
(ステップ1101)
まず、構築スケール定義部101が、品質データ情報に登録された品質実績データの集合に対して統計解析(因子分析および相関分析)を実施する。構築スケール定義部101は、統計解析の結果に基づいて、サーバ構築スケール(Cs)およびネットワーク構築スケール(Ns)という品質評価項目を定義し、さらにそれら品質評価項目の値を用いて品質指標を定義する。構築スケール定義部101は、サーバ構築スケール(Cs)およびネットワーク構築スケール(Ns)を構築スケール算出論理情報112に格納し、品質指標を品質指標情報117に格納する。
(ステップ1102)
次に、品質目標設定部102が、プロジェクト計画時に、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者が入力したプロジェクト基礎情報120をもとに、ステップ201で定義したサーバ構築スケール(Cs)およびネットワーク構築スケール(Ns)を算出する。品質目標設定部102は、サーバ構築スケール(Cs)をプロジェクト基礎情報(サーバ構築)115に格納し、ネットワーク構築スケール(Ns)をプロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)116に格納する。さらに、品質目標設定部102は、算出したサーバ構築スケール(Cs)、ネットワーク構築スケール(Ns)および品質指標情報117の情報をもとに、品質目標値を算出し、品質データ情報111にデータを格納する。
(ステップ1103)
品質評価部103が、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者が入力した品質実績データと、ステップ1102で算出した品質目標値と、を比較することにより、プロジェクトの工程ごとに品質を評価する。
[構築スケールを定義するフローチャート]
図13は、構築スケール定義部101が構築スケールおよび品質指標を定義する処理のフローチャートである。以下に、図13のフローチャートの各処理について説明する。
(ステップ1201)
まず、品質データ情報111に登録された品質実績データの全定義項目(基本設計書頁数、レビュー指摘件数、単体テストチェックリスト数、単体テスト不良件数、結合テストチェック数、結合テスト不良件数)のデータ集合に対して因子分析を実施する。なお、上記データ集合からは、異常値は取り除かれている。
(ステップ1202)
続いて、構築スケール定義部101は、因子分析の結果、インフラ基盤の構築項目と品質評価項目のうち所定の値よりも相関係数が高いパラメータの組を決定する。以下では、製品数、サーバ数、基本設計書頁数およびテスト不良件数の四つの項目の相関係数が高い場合を例にして説明する。
(ステップ1203)
次に、相関性を確認した製品数とサーバ数、基本設計書頁数およびテスト不良件数のうち、上流工程における品質評価項目である基本設計書頁数を目的変数に選択し、製品数およびサーバ数を説明変数に選択して重回帰分析を実施する。重回帰分析の対象となるデータ集合は、サーバ基盤構築案件のデータを対象とする。構築スケール定義部101は、上で説明した式1の回帰式の回帰係数α´およびβ´を決定し、構築スケール算出論理情報112に格納する。さらには、構築スケール定義部101は、以下の式2によってサーバ構築スケール(Cs)を定義し、定義式を構築スケール算出論理情報112に格納する。
(式2)
(サーバ構築スケール(Cs)=α´×Σ(製品カテゴリkの係数×製品カテゴリkのサーバ数)+β´×MAX(製品カテゴリ別係数)×製品数)
(ステップ1204)
同様に、ネットワーク基盤構築案件のデータを対象に重回帰分析を実施する。重回帰分析の対象となるデータ集合は、ネットワーク基盤構築案件のデータを対象とする。構築スケール定義部101は、上で説明した式3の回帰式の回帰係数α´およびβ´を決定し、構築スケール算出論理情報112に格納する。さらには、構築スケール定義部101は、以下の式4によってネットワーク構築スケール(Ns)を定義し、定義式を構築スケール算出論理情報112に格納する。
(式4)
(ネットワーク構築スケール(Cs)=α´×Σ(製品カテゴリkの係数×製品カテゴリkの機器数)+β´×MAX(製品カテゴリ別係数)×機器種類数)
[品質目標値算出処理のフローチャート]
図14は、品質目標設定部102が実行する品質目標値算出処理を示すフローチャートである。以下に、図14のフローチャートの各処理について説明する。
(ステップ1301)
まず、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者が入力したプロジェクト基礎情報が、構築カテゴリごとにプロジェクト基礎情報(サーバ構築)およびプロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)に格納される。
(ステップ1302)
次に構築スケール算出論理情報112をもとに、サーバ構築スケール(Cs)を算出してプロジェクト基礎情報(サーバ構築)に格納し、ネットワーク構築スケール(Ns)を算出してプロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)に格納する。
(ステップ1303)
品質目標設定部102が、ステップ1302で求めたサーバ構築スケール(Cs)とネットワーク構築スケール(Ns)と品質指標情報と、をもとに、各工程の品質目標値を算出する。品質目標値は、各品質評価項目に対し、下限値(FROM)および上限値(TO)の二つの値を算出し、それぞれ品質データ情報111に格納される。
(ステップ1304)
品質目標設定部102は、サーバ構築スケール(Cs)およびネットワーク構築スケール(Ns)と、品質データ情報111に格納された各工程の品質目標をインフラ基盤品質管理レポートに纏め、レポートを出力する。プロジェクトマネージャおよび品質管理担当者は本レポートを確認し、プロジェクト開始時に品質目標を認識する。
[品質評価処理のフローチャート]
図15は、品質評価部103が実行する品質評価処理を示すフローチャートである。以下に、図15のフローチャートの各処理について説明する。図15のフローチャートにおいて、S1401は、ループの開始点であり、S1406は、ループの戻り点である。この品質評価処理は、工程ごとに実施し、以下ステップ1402〜1405を繰り返し実施する。
(ステップ1402)
インフラ基盤構築の一工程が完了したら、プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者が品質実績データを品質評価装置に入力し、品質データ情報111に格納する。
(ステップ1403)
次に、品質評価部103は、プロジェクト計画時に算出した品質目標値の上限値および下限値と品質実績データとを比較し、その工程の品質を定量的に評価する。品質評価部103は、実績値が目標値の範囲に入っているか、および、実績値がどれだけ目標値から乖離しているかによって、○または△等の記号で品質評価項目を評価し、品質データ情報111に格納する。
(ステップ1404)
品質目標設定部102が実施するステップ1304におけるインフラ基盤品質管理レポート出力処理と同様に、サーバ構築スケール(Cs)、ネットワーク構築スケール(Ns)および各工程の品質目標値と、さらに、品質実績データおよび評価結果を加えたレポートを出力する。
(ステップ1405)
プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者は出力されたレポートを確認し、各工程の実施内容の妥当性を評価し、見解をレポートに追記する。この際、レポートは品質評価装置1と接続されたプリンタから紙でプリントアウトされてもよいし、品質評価装置1と接続されたモニタに表示されてもよい。プロジェクトマネージャまたは品質管理担当者は、例えば、キーボードを介してレポートにプロジェクト実行結果の妥当性および見解を入力することができる。
最終工程になるまでステップ1402〜ステップ1405の処理を繰り返す。
なお、本開示は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
1…品質評価装置
100…制御部
110…記録部
111…品質データ情報
112…構築スケール算出論理情報
113…製品カテゴリ情報
114…製品情報
115…プロジェクト基礎情報(サーバ構築)
116…プロジェクト基礎情報(ネットワーク構築)
117…品質指標情報
120…プロジェクト基礎情報
121…サーバ数
122…製品数
123…品質実績情報
124…設計書頁数
125…チェックリスト件数
126…不良件数
130…インフラ基盤品質管理レポート

Claims (6)

  1. コンピュータによってインフラ基盤を構築するプロジェクトの品質を評価する品質評価方法であって、
    前記コンピュータが、前記インフラ基盤の品質を評価する指標である品質評価項目の実績値と、前記インフラ基盤の二つ以上の構築項目の実績値と、のデータ集合を取得するステップと、
    前記コンピュータが、前記データ集合に対して回帰分析を実施し、前記品質評価項目を目的変数とし、前記構築項目を説明変数とする回帰式の回帰係数を決定し、決定した前記回帰係数を用いて前記インフラ基盤のスケールを示す構築スケールの算出式を定義するステップと、
    前記コンピュータが、前記二つ以上の構築項目の構築予定数を含むプロジェクト基礎情報を取得するステップと、
    前記コンピュータが、取得した各前記構築予定数を製品カテゴリ別に細分化し、細分化されたそれぞれを製品カテゴリ別の係数で重みづけした和を算出し、算出した前記和に対して前記構築項目に対応する前記回帰係数を乗じた値を全ての構築項目に亘って足しあげた値を前記構築スケールとして算出するステップと、
    を実行する品質評価方法。
  2. 請求項1に記載の品質評価方法において、
    前記コンピュータが、前記品質評価項目の実績値を前記構築スケールで除した値を前記データ集合上で平均した値を算出し、前記平均した値を含む所定の範囲の下限値および上限値を特定するステップと、
    前記コンピュータが、前記下限値および前記上限値に前記プロジェクト基礎情報に基づいて算出した前記構築スケールを乗ずることによって、前記品質評価項目の目標値の下限値と上限値とを決定するステップと、
    をさらに含む品質評価方法。
  3. 請求項に記載の品質評価方法において、
    前記コンピュータが、インフラ基盤を構築した結果得られる品質評価項目の実績データを取得するステップと、
    前記コンピュータが、前記品質評価項目の実績データと前記目標値の下限値から前記目標値の前記上限値までの範囲の数値との乖離度合いに基づいて前記インフラ基盤のプロジェクトの品質を評価するステップと、
    をさらに含む品質評価方法。
  4. 請求項1に記載の品質評価方法において、
    前記コンピュータが、複数の予備的品質評価項目の実績値と複数の予備的構築項目の実績値との集合に対して因子分析を実施して、請求項1に記載の品質評価項目と請求項1に記載の二つ以上の構築項目とを、相関係数が所定の値よりも高い変数の組から選択するステップ、
    をさらに含む品質評価方法。
  5. 構築するインフラ基盤の品質を評価する指標である品質評価項目の実績値と、前記インフラ基盤の二つ以上の構築項目の実績値と、のデータ集合を取得し、前記データ集合に対して回帰分析を実施し、前記品質評価項目を目的変数とし、前記構築項目を説明変数とする回帰式の回帰係数を決定し、前記インフラ基盤のスケールを示す構築スケールの算出式を定義する構築スケール定義部と、
    前記二つ以上の構築項目の構築予定数を含むプロジェクト基礎情報を取得し、前記構築予定数を製品カテゴリ別に細分化し、細分化されたそれぞれを製品カテゴリ別の係数で重みづけした和を算出し、算出した前記和に対して前記構築項目に対応する前記回帰係数を乗じた値を全ての構築項目に亘って足しあげた値を前記構築スケールとして算出する品質目標設定部と、
    を備える品質評価装置。
  6. 請求項に記載の品質評価装置において、
    前記品質目標設定部は、さらに、
    前記品質評価項目の実績値を前記構築スケールで除した値を前記データ集合上で平均した値を算出し、前記平均した値を含む所定の範囲の下限値および上限値を特定し、前記下限値および前記上限値に前記プロジェクト基礎情報に基づいて算出した前記構築スケールを乗ずることによって、前記品質評価項目の目標値の下限値と上限値とを決定する、
    品質評価装置。
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