JP6974359B2 - 受信信号を復調する方法、対応するコンピュータプログラム製品及びデバイス - Google Patents

受信信号を復調する方法、対応するコンピュータプログラム製品及びデバイス Download PDF

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Description

本発明の分野は、LoRa(商標)技術において用いられるような「チャープ」と呼ばれる波形の変調に基づく無線周波数リンクを通じたデータの伝送の分野である。
より具体的には、本発明は、既存の技法を上回る改善された性能と、同等の実施の複雑度とを有する、そのような波形を復調する方法に関する。
LoRa(商標)技術は、接続されたモノ(connected things)による低消費送信に専用化されているので、本発明は、接続されたモノが存在する私生活及び仕事の全ての分野、特に、限定するものではないが、健康、スポーツ、家庭の用途(セキュリティ、電気器具及び電子器具等)、モノの追跡等の分野において用途を有する。
「インターネット第3革命」であるとして提示される接続されたモノは、今や、日常生活及び団体生活の全ての分野においてますます普及してきている。これらのモノのほとんどは、それらの所有者に付加価値サービスを与えるためにそれらの集積センサを通じたデータの生成を目的としている。
非常に関係している用途は、これらの接続されたモノが主として遊動的なモノ(nomadic things)であるような用途である。特に、それらのモノは、定期的又は要求時に生成されたデータを遠方のユーザに送信することが可能であるべきである。
このために、モバイルセルラ無線タイプ(2G/3G/4G等)の長距離無線送信が、一般的に好まれる技術となっている。この技術は、実際に、ほとんどの国において効率的なネットワークカバレッジから利益を得ることを可能にしてきた。
しかしながら、これらのモノの遊動的な態様には、多くの場合、エネルギーの自治の必要性が伴っている。今や、最もエネルギー効率の良いモバイルセルラ無線技術に基づいている場合であっても、これらの接続されたモノは、手頃なコストでの大規模な展開を不可能にする消費レベルを現在示している。
そのような遊動的な用途の無線リンクによる消費の問題に直面して、特に「モノのインターネット」ネットワークに専用化された、新規な低消費無線技術及び低ビットレート無線技術、すなわち、LPWAN(低電力ワイドエリアネットワーク)として知られているネットワークの無線技術が現在登場してきている。
この状況において、以下の2つのタイプの技術を区別することができる。
− 一方において、例えば、Sigfox(商標)社の技術、又はLoRa(商標)技法、更にはQowisio(商標)社の技術等の独自の技術が存在する。実際には、これらの非標準化技術は全て、「産業科学医療」(すなわち、ISM)周波数帯域の使用と、その使用に関連した規則とに依拠している。これらの技術の価値は、当該技術が既に利用可能であり、限られた投資に基づいてネットワークの迅速な展開を可能にするということである。加えて、これらの技術は、非常にエネルギー効率が良く低コストである接続されたモノの開発を可能にする。
− 他方において、標準化機関によって推進されている幾つかの技術が存在する。例えば、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)とともに標準化されている3つの技術、すなわち、NB−IoT(狭帯域−モノのインターネット)、LTE MTC(ロングタームエボリューション−マシンタイプ通信)及びEC−GPRS(拡張カバレッジ−汎用パケット無線サービス)を挙げることができる。しかしながら、そのようなソリューションは、まだ完全には具体化されておらず、ライセンス周波数帯域に更に依拠している。
この状況において、ISM帯域の使用に基づく独自の技術が、短期的には一般に好ましいソリューションとして見られており、それらの技術のうちの1つ以上が、用いられるソリューションとして今後実際に普及する可能性があると見て取ることができる。
例えば、特許文献1は、LoRa(商標)技術の基礎となっている基本チャープ信号の変調に基づく情報送信の技法を記載している。
現在、フランス国におけるBouygues(商標)又はOrange(商標)等の幾つかの事業者は、既にLoRa(商標)技術を採用して、接続されたモノに専用化されたそれらのネットワークを展開している。しかしながら、初期フィードバックは、実際の状況において無線リンクの低い性能に関連した不満足なユーザエクスペリエンスを示している。
欧州特許第2449690号
したがって、実際の状況において、特に、フェージング現象を呈する無線モバイル伝播チャネルに直面した状況において、LoRa(商標)技術を実施する受信機の性能を改善する必要がある。
また、そのような改善が受信機による過剰なエネルギー消費をもたらすべきでなく、したがって、そのような受信機を組み込んでいる接続されたモノの自治にペナルティを科すべきでないことも必要とされる。
本発明の1つの実施の形態では、受信信号を復調する方法が提案される。この受信信号は、基本チャープ信号の変調と、送信チャネルにおける変調チャープ信号の送信とから得られ、該基本チャープ信号の瞬時周波数は、シンボル時間Tsの間に第1の瞬時周波数f0と第2の瞬時周波数f1との間で線形に変化する。前記変調は、N個のシンボルの信号点配置(constellation)のランクsのシンボルについて、N*Tc=Tsとなるような基本持続時間Tcのs倍の時間シフトによって得られる、前記シンボル時間Tsにおける前記瞬時周波数の変化のパターンの円順列に対応し、sは0〜N−1の整数である。
そのような方法は、以下のサブステップ、すなわち、
− 前記受信信号と、前記信号点配置におけるランクrのシンボルに対応する基準シンボルによって前記基本チャープ信号を変調することによって得られた基準チャープ信号とからN個の決定構成要素(decision components)を求めるサブステップであって、構成要素Dとして示されるインデックスIの決定構成要素は、その位相がIに二次的に依存する項の関数であり、Iは、0〜N−1の整数である、求めるサブステップと、
− 前記N個の決定構成要素の中で極値を有する、構成要素Dとして示されるインデックスkの前記決定構成要素から、前記受信信号によって搬送された前記シンボルの前記ランク
Figure 0006974359
を決定するサブステップと、
を実施する、前記受信信号によって搬送されたシンボルを推定するステップを含む。
したがって、本発明は、その瞬時周波数の線形変化を有するか、又は等価的にその瞬時位相の平方変化(square variation)を有する基本チャープ信号の変調から得られる受信信号によって搬送されたシンボルの推定を可能にする新規で進歩性を有するソリューションを提案する。
このために、請求項に記載の方法は、最適な受信機を実施するために受信信号の瞬時位相のこの平方変化を考慮に入れて、受信シンボルのランクを決定することを提案する。
したがって、受信性能値が改善されると同時に、従来技術の受信機の複雑度と同等の複雑度が維持される。
1つの実施の形態によれば、前記シンボルを推定するステップは、Tcの同じ複数の時点において得られる、前記受信信号のN個のサンプルと、前記基準チャープ信号のN個のサンプルとについて、以下のステップ、すなわち、
− 前記基準チャープ信号の前記N個のサンプルを前記受信信号の前記N個のサンプルにそれぞれ共役させて、共役チャープ信号のN個のサンプルを得るステップと、
− 前記基準チャープ信号の前記共役チャープ信号の前記N個のサンプルと、前記受信信号の前記N個のサンプルとをそれぞれ項ごとに乗算して、乗算された信号のN個のサンプルを得るステップと、
− 前記乗算された信号を順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換して、lが0〜N−1の整数である変換された信号のN個のサンプルYを得るステップと、
を更に含み、
前記構成要素Dは、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルYの中のインデックスkの前記サンプルYの振幅と、該サンプルYの位相とに比例する項の関数である。
したがって、請求項に記載の方法は、順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換から出力された信号のサンプルに含まれる全情報(すなわち、振幅及び位相)を考慮に入れ、従来技術において行われているようにこれらのサンプルのモジュラスのみに基づいて動作しないことを提案する。したがって、受信の性能値が改善されると同時に、同等の複雑度が維持される。
1つの実施の形態によれば、前記構成要素Dは、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルYの中のN’個のサンプルYのサブセットの関数であり、nはσkと異なり、N’≦Nであり、σは{−1,1}に属するパラメータである。
したがって、請求項に記載の方法は、チャネルの分散及びこの分散からもたらされるシンボル間干渉を考慮に入れて、受信シンボルのランクを決定することを可能にし、それによって、複数のパスを有する送信チャネルの存在下で受信性能を改善する。
1つの実施の形態によれば、前記方法は、N個のチャネル係数を取得するステップ(E45)を含み、前記サンプルYのサブセットのインデックスnのサンプルは、前記インデックスσkとnとの間の差に依存する前記チャネル係数Hσk−n[N]と、その独立変数が前記インデックスkに二次的に依存する項とに比例する結合係数によって重み付けされ、σは{−1,1}に属するパラメータである。前記サンプルYの振幅に比例する前記項は、kに依存しないチャネル係数Hである。
したがって、サンプルYを重み付けする項は、フーリエ変換の出力においてこれらの検討対象サンプルのインデックスの間の差にのみ依存する構成要素を有する。実際に、チャネルのインパルス応答の時間の不変性によって、信号の検討対象サンプルのインデックス間の差にのみ依存するシンボル間干渉を表す項が得られる。
一方、受信信号の位相の平方変化によって、サンプル間の結合が、検討対象サンプルのインデックス間の所与の差について時間不変であるべきでないことが必要となる。
したがって、受信シンボルを推定するために、検討対象構成要素Dの真の構造(very structure)にこれらの2つの効果を考慮することによって、複数のパスを有する送信チャネルの存在下において改善された性能を有するとともに、周波数領域において機能する、すなわち、フーリエ変換からの出力サンプルに対して機能することを可能にする受信を実行することが可能になる。
別の実施の形態によれば、前記構成要素Dは、
− 前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、和
Figure 0006974359
の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
− 前記フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、和
Figure 0006974359
の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
− 前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、和
Figure 0006974359
の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
− 前記フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、和
Figure 0006974359
の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、
に比例する項の関数であり、
Figure 0006974359
であり、σは{−1,1}に属するパラメータである。
したがって、検討対象信号の波形、例えば、その瞬時位相の平方変化の解析形式、すなわち、受信信号推定構成要素の真の構造を考慮に入れることによって、周波数領域における、すなわち、順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換の出力における信号のサンプルに対して機能するマルチパス送信チャネルの最大尤度の観点から最適な受信機の単純で効率的な実施態様が可能になる。
さらに、1つの変形形態では、N個の可能な係数の中のN’個のチャネル係数のみが考慮され、それによって、受信機に組み込まれる処理動作が簡略化される。
1つの実施の形態によれば、前記チャネル係数Hσk−n[N]は、σkと異なるnについてゼロ(null)である。
したがって、請求項に記載の方法によって、周波数領域における、すなわち、AWGN(加法的白色ガウス雑音)チャネルに変形され、したがって、シンボル間干渉を導入しないチャネルの存在下でフーリエ変換の出力においてサンプルに対して機能する、最大尤度の観点から最適な受信機を実施することが可能になる。したがって、受信機の性能は改善され、過剰な計算コストを最小にするAWGNチャネルの最適性の基準を示す。
1つの実施の形態によれば、前記取得するステップは、前記変換された信号の前記N個のサンプルYと、少なくとも1つの所定のシンボルkとから前記チャネル係数を推定するステップを更に含む。
したがって、請求項に記載の方法によって、周波数領域において機能する、すなわち、フーリエ変換から出力されるサンプルに対して機能する受信シンボルの推定の最適な受信機を実施するために、送信チャネルを考慮に入れるのに必要とされるパラメータを推定することが可能になる。さらに、検討対象信号の波形、例えば、その瞬時位相の平方変化の解析形式を考慮に入れることは、シンボル間干渉を生成する項の時間不変である部分、すなわち、検討対象サンプルのインデックス間の差にのみ依存する部分のみを推定することが必要であることを意味し、それによって、送信チャネルの影響を表すパラメータを推定するステップの効率的な実施がもたらされ、したがって、受信機の効率的な実施がもたらされる。
1つの実施の形態によれば、前記推定されたチャネル係数は、ベクトル
Figure 0006974359
を形成し、前記係数を前記推定することは、Ns個の受信シンボルに基づいて行われ、kは、前記N個のシンボルの信号点配置における前記Ns個のシンボルの第iの前記ランクを示し、rは、前記第iのシンボルの前記受信の間に用いられる基準シンボルの前記ランクを示し、Y (i)は、前記第iのシンボルの前記受信の間に取得された前記変換された信号のN個のサンプルを示し、
Figure 0006974359
は、
Figure 0006974359
として表され、
− 前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、又は、
− 前記フーリエ変換が逆フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、又は、
− 前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、又は、
− 前記フーリエ変換が逆フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、
Figure 0006974359
であり、σは{−1,1}に属するパラメータである。
したがって、送信チャネルを考慮に入れるために必要とされるパラメータの推定値は、送信シンボルと受信シンボルとの間の最小の平方誤差に対応し、それによって、受信シンボルに関する推定の誤差が低減される。
さらに、1つの変形形態では、N個の可能な係数の中のN’個のチャネル係数のみが考慮され、それによって、受信機に組み込まれる処理動作が簡略化される。
1つの実施の形態によれば、前記チャネル係数を推定するステップは、以下のサブステップ、すなわち、
− 前記チャネル係数Hと、前記チャネル係数のうちの別のものとを表すパラメータを計算するサブステップと、
− 前記計算されたパラメータから残りのチャネル係数を表すパラメータを取得するサブステップと、
を含む。
したがって、チャープ波形、及び、チャネルの最大時間分散に対して高いままであるLoRa(商標)システム等の有効なシステムにおけるTcの値の選択(8μs)によって、実際に、項Hの集合を求めるために2つのパラメータ(例えば、H及びlが非ゼロ(non-null)の別の項H)のみを推定すべきである状況がもたらされ、したがって、送信チャネルの影響、したがって受信機の影響を表すパラメータを推定するステップの実行が最終的に大幅に簡略化される。
1つの実施の形態によれば、非ゼロのインデックスlの前記チャネル係数は、
Figure 0006974359
に反比例する。
したがって、チャープ波形、及び、チャネルの最大時間分散に対して高いままであるLoRa(商標)システム等の有効なシステムにおけるTcの値の選択によって、項Hの振幅がlの関数として指数関数的に減少することももたらされる。これは、制限された量の項Hのみ、例えば、10以下のインデックスlに対応する項のみを用いてチャネルの効果をモデル化することを想定することが可能であり、それによって、最大尤度の観点から最適な受信機の計算複雑度が低減されることを示している。
1つの実施の形態によれば、前記所定のシンボルは、学習シーケンスのシンボル又は受信シンボルであり、該シンボルの前記ランク
Figure 0006974359
は、前記シンボルを推定するステップの以前の実行の間に決定されたものである。
したがって、送信チャネルを考慮に入れるのに必要とされるパラメータの推定は、既知のシンボル、例えば、学習シーケンス又は同期シーケンスに基づいて行い、それによって、これらのパラメータのロバストな推定を可能にすることもできるし、予備的に受信されたデータシンボルに基づいて行い、それによって、受信の間にこの推定を精緻化することを可能にすることもできる。
本発明は、プログラムがプロセッサによって実行されると、本発明の種々の実施の形態のうちの任意の1つによる上記で説明したような基本チャープ信号の変調から得られる受信信号を復調する方法を実施する該プログラムのコード命令を含むコンピュータプログラムにも関する。
本発明の別の実施の形態は、上記で説明したような基本チャープ信号の変調から得られる受信信号を復調するデバイスを提案する。
そのような復調デバイスは、
− 前記受信信号と、前記信号点配置におけるランクrのシンボルに対応する基準シンボルによって前記基本チャープ信号を変調することによって得られた基準チャープ信号とからN個の決定構成要素を求めることであって、構成要素Dとして示されるインデックスlの決定構成要素は、その位相がIに二次的に依存する項の関数であり、Iは、0〜N−1の整数であることと、
− 前記N個の決定構成要素の中で極値を有する、構成要素Dとして示されるインデックスkの前記決定構成要素から、前記受信信号によって搬送された前記シンボルの前記ランク
Figure 0006974359
を決定することと、
を行うように構成することが可能な再プログラマブル計算マシン又は専用計算マシンを備える。
そのような復調デバイスは、特に、本発明(上述した本発明の種々の実施の形態のうちの任意の1つ)による基本チャープ信号の変調から得られる受信信号を復調する方法を実施することが可能である。
したがって、このデバイスの特性及び利点は、上記で説明した復調の方法の特性及び利点と同じである。したがって、それらの特性及び利点の更に詳細な説明は行わない。
本発明の他の特徴及び利点は、例示的で非網羅的な例として与えられた以下の説明及び添付図面から明らかになる。
LoRa(商標)技術において用いられる非変調チャープ信号の特性を示す図である。 LoRa(商標)技術に従って変調された種々のチャープ信号の瞬時周波数及び瞬時位相を示す図である。 本発明の種々の実施形態による受信構造部を示す図である。 本発明の種々の実施形態による受信構造部を示す図である。 本発明の種々の実施形態による復調の方法のステップを示す図である。 本発明の種々の実施形態によるサンプルの間の結合項の減少を示す図である。 本発明の1つの特定の実施形態におけて得られた性能値を従来技術の技法によって得られた性能値と比較したものを示す図である。 本発明の種々の実施形態による復調デバイスの構造部の例を示す図である。 本発明の種々の実施形態による復調デバイスの構造部の例を示す図である。
本出願文書の全ての図において、同一の要素及びステップは、同じ参照によって指定される。
本発明の一般的な原理は、N個のシンボルの信号点配置においてシンボルを表すN個の決定構成要素からの、送信チャネルにおいて送信された変調チャープ信号に対応する受信信号のシンボルの推定に依拠している。
このために、N個の決定構成要素の中の第Iの構成要素は、その独立変数がIの関数として二次的に変化する複素項を介したIの関数である。次に、N個のシンボルの信号点配置における受信シンボルを表すインデックス
Figure 0006974359
は、N個の決定構成要素の中の極値を示す決定構成要素のインデックスkの関数として求められる。
提案されるソリューションは、特に、上述の特許文献1に記載されている技法を用いることによって生成された信号を復調することを可能にする。
既に示したように、この特許文献1は、基本チャープ信号の変調に基づく情報送信の技法を記載している。図1に示すように、基本チャープ信号の瞬時周波数102は、シンボルの継続時間Tsの間に第1の瞬時周波数f0と第2の瞬時周波数f1との間で線形に変化する。本明細書におけるそのような瞬時周波数は、ベクトルの複素平面における回転速度を表す。このベクトルの座標は、基本チャープ信号を搬送波周波数上に移し、したがって、無線周波数信号を生成するために、同相信号100及び直交信号101によって与えられる。
チャープ信号は一定の包絡線信号であるので、同相信号100及び直交信号101は、それぞれの2つの極値I0とI1との間及びQ0とQ1との間でそれぞれ振動し、その周波数は時間とともに線形に変化し、結果として得られる基本チャープ信号の瞬時周波数102も同様である。瞬時周波数102の線形変化の結果として、上記のように規定される基本チャープ信号は、継続時間Tsの間に2つの値φ及びφの間で二次的に変化する瞬時位相103を有する。瞬時周波数は、瞬時位相の導関数である。
変調チャープ信号は、その場合、「チップ」継続時間Tcと呼ばれる基本持続時間のk倍の時間シフトの後に得られる、継続時間Tsにわたる基本チャープ信号の瞬時周波数の変化のパターンの円順列によって得られる。インデックスkは、その場合、Ns個のシンボルの信号点配置におけるシンボルのランクを表し、さらに、Ns*Tc=Tsが得られる。例示として、図2は、k=0、k=1、k=2及びk=3にそれぞれ対応する、すなわち、4つのシンボルの信号点配置に基づく情報の送信を可能にする、異なる変調チャープ信号の瞬時周波数102、102’、102’’、102’’’及び瞬時位相103、103’、103’’、103’’’を表している。k=0に対応する基本チャープ信号は、この場合、信号点配置におけるランク0のシンボルを搬送すると解釈される。
本発明者らは、この技術によれば、そのような信号を介して受信された受信シンボルの値を求めること、すなわち、N個のシンボルの信号点配置におけるそのランクkを求めることは、問題になっている変調チャープ信号の瞬時位相パターン及び瞬時周波数パターンを生成するのに用いられる時間シフトを計算する基礎としての役割を果たしているインデックスkを求めることと同等であることに着目している。
実際に、基本チャープ信号は、時間領域においてシンボル期間の継続時間にわたって、すなわち0〜Tsのtについて、以下のように表すことができることが分かる。
Figure 0006974359
ここで、
Figure 0006974359
である。ただし、φは、位相の初期値である。
実際には、LoRa(商標)信号は、チャープ信号の帯域幅、すなわち|f−f|が、チップ継続時間Tcと逆に調整されるような信号であり、f1は、f=−fとなるように選ばれる。Ts=Ns*Tcであることが分かっているので、チャープ信号の瞬時位相の数式は、以下のように更に書き換えることができる。
Figure 0006974359
ただし、σは、上昇チャープ信号(すなわち、上昇する瞬時周波数を有するチャープ信号)と、下降チャープ信号(すなわち、減少する瞬時周波数を有するチャープ信号)との双方をモデル化することを可能にする{−1,1}に属するパラメータである。
N個のシンボルの信号点配置におけるランクkのシンボルによって変調され、したがって、上記で説明したような基本チャープ信号のパターンの円順列に対応するチャープ信号の解析式s(t)(したがって、kは0〜N−1の範囲にある)は、以下のように表すことができる。
Figure 0006974359
ここで、[・]は、モジュロ関数を示す。
この式は、0〜Ts=N*Tcの範囲にあるtについて、以下のように再定式化することができる。
Figure 0006974359
ただし、
Figure 0006974359
である。
次に図3a及び図3bを参照して、本発明の種々の実施形態による、上記で説明した技法に従って変調された基本チャープ信号に対応する受信信号によって搬送されたシンボルを推定することを可能にする、すなわち、この信号の瞬時周波数及び瞬時位相の変化のパターンを生成するのに用いられるインデックスkを決定することを可能にする2つの受信構造部を説明する。
より詳細には、これらの図は、受信された無線周波数信号の無線周波数復調、すなわちRF復調の後に得られた変調する信号を表す同相I信号及び直交Q信号に対して処理動作を実行するのに用いられる構造部を示している(本特許出願において以下では、用語「RF復調」は、受信信号のベースバンド内への置き換え(transposition)を示し、この置き換えは、受信RF搬送波を変調する信号を表すアナログI信号及びQ信号を与え、用語「復調」は、多くの場合にサンプリング及び定量化の後にI信号及びQ信号に対して実行され、変調する信号に含まれる情報が求められる処理動作を示す)。このRF復調の間、f=−fとなるような搬送波周波数を選ぶことが常に可能である。
実際には、そのようなI信号及びQ信号は、直交RF復調器を実装するとともに2つのアナログIチャネル及びQチャネルを与える、当業者に知られているRF受信機(例えば、直接変換受信機、スーパヘテロダイン受信機又は任意の同等のアーキテクチャ)の使用を介して得られる。
I信号及びQ信号は、次に、対応する受信チャネル上に存在するアナログ/デジタル変換器、すなわちADC301(例えば、フラッシュ変換器若しくはシグマデルタ変調器に基づく変換器、若しくはSAR(逐次近似レジスタ)タイプのデバイス又は他の任意の同等物)によってサンプリングされる。ペイロード信号の帯域幅に対して多くの場合に高いサンプリング周波数で動作するそのような変換器を用いた1つの従来型の受信チェーンでは、ADCによって与えられる信号は、それぞれのパスが、N個の複素サンプルの実部及び虚部として解釈することができるN個のサンプルを与えるように、Iパス及びQパスのそれぞれに存在する間引きステージ302(例えば、CIC(カスケード型積分器結合)タイプの線形位相フィルタ又は他の任意の同等物)によって間引きされる。
これらのN個の複素サンプルは、次に、種々のモジュールを備える復調デバイス300、300’に与えられる。
図3aに示す実施形態によれば、N個の複素サンプルは、複素乗算器303に直接与えられる。複素乗算器303は、次に、これらのN個の複素サンプルと、生成モジュール307によって与えられる共役基準チャープ信号を表すN個の複素サンプルとの項別乗算を実行する。上記生成モジュールは、この場合、対応する事前に計算されたサンプルを記憶するルックアップテーブル、すなわちLUTである。
そのような共役チャープ信号は、本明細書では、その瞬時周波数が、問題になっているチャープ信号の瞬時周波数と逆に変化するチャープ信号として定義される。例えば、図1に関して上記で説明したような基本チャープ信号、すなわち、瞬時周波数が継続時間Tsにわたってf0からf1に線形に変化する信号の場合を再び考えると、共役基本チャープ信号は、同じ継続時間Tsにわたってf1からf0に線形に変化する瞬時周波数を示す。したがって、チャープ信号とその共役サウンド(conjugate sound)との乗算によって、その瞬時周波数の線形変化は相殺される。その結果、一定の瞬時周波数が得られる。
図3bに示す別の実施形態では、受信信号に対応するN個の複素サンプルの虚部の正負符号が、反転モジュール310によって反転される。したがって、反転モジュール310は、有効に受信されたチャープ信号の共役チャープ信号を表すベースバンド信号I及びQに対応する信号を与える。
このように得られたN個の複素サンプルは、次に、複素乗算器303に与えられる。複素乗算器303は、それらの複素サンプルと、生成モジュール307によって与えられる基準チャープ信号を表すN個の複素サンプルとを項別に乗算する。
したがって、複素乗算器303によって与えられるN個の複素サンプルは、この第2の実施形態では、図3aに関して上記で説明した実施形態において得られた複素サンプルの共役複素数値である。
複素乗算器303によって与えられるN個の複素サンプルは、次に、離散フーリエ変換モジュール304に与えられる。
1つの実施形態では、実施される離散フーリエ変換は順方向離散フーリエ変換である。本発明の別の実施形態では、実施される離散フーリエ変換は逆離散フーリエ変換である。
したがって、ここで、以下の4つの実施形態が得られる。
− 第1の実施形態では、共役が基準チャープ信号に適用され(図3aの場合)、実施される離散フーリエ変換は順方向離散フーリエ変換である;
− 第2の実施形態では、共役が基準チャープ信号に適用され(図3aの場合)、実施される離散フーリエ変換は逆離散フーリエ変換である;
− 第3の実施形態では、共役が受信チャープ信号に適用され(図3bの場合)、実施される離散フーリエ変換は順方向離散フーリエ変換である;
− 第4の実施形態では、共役が受信チャープ信号に適用され(図3bの場合)、実施される離散フーリエ変換は逆離散フーリエ変換である。
変形形態では、Nは、2の累乗として表され、問題になっている離散フーリエ変換は、高速フーリエ変換として実施される。
離散フーリエ変換モジュール304によって与えられるN個の変換された複素サンプルは、次に、受信信号によって搬送されたシンボルの、N個のシンボルの信号点配置におけるランクkを表すN個の決定構成要素を生成する生成モジュール305に与えられる。
これらのN個の構成要素は、次に、N個の構成要素の中で極値を有する構成要素のインデックスの関数として受信シンボルのランクkを決定する決定モジュール306に与えられる。
1つの変形形態では、基本チャープ信号を変調するシンボルのランクkを表すN個の構成要素は、伝播チャネルの効果を考慮に入れる。次に、チャネル推定器308が、離散フーリエ変換モジュール304によって提供されたサンプルと、決定モジュール306によって決定された対応する受信シンボルのランクとに基づいて、チャネル係数を推定する。
次に、図4を参照して、本発明の種々の実施形態による、特に、受信信号によって搬送されたシンボルを推定することを可能にする、受信信号を復調する方法の説明を提供する。
ステップE40において、共役チャープ信号が得られる。図3a及び図3bに関して上記で説明したように、この共役チャープ信号は、生成モジュール307によって与えられる継続時間Tsの基準チャープを表すベースバンド信号s(t)の共役から得られる信号に対応することもできるし(上述した第1の実施形態及び第2の実施形態)、同じく継続時間Tsを有する受信されたチャープ信号を表すベースバンド信号y(t)の共役から得られる信号に対応することもできる(上述した第3の実施形態及び第4の実施形態)。
一般に、基準チャープ信号は、シンボルの信号点配置におけるランクrの基準シンボルによって変調された基本チャープ信号に対応する。1つの変形形態では、基準チャープ信号が基本チャープ信号であるとき、rとして0が選ばれる。
ステップE41において、複素乗算器303は、離散フーリエ変換モジュール304によって乗算された信号を与える。
上述の第1の実施形態及び第2の実施形態では、この乗算された信号は、したがって、y(t)s (t)として表され、上述の第3の実施形態及び第4の実施形態では、この乗算された信号は、したがって、y(t)s(t)として、すなわち、第1の実施形態及び第2の実施形態において複素乗算器303によって与えられるこの信号の共役複素数として表される。
積y(t)s (t)の解析式が、まず最初に以下で導出される。
一般に、受信されたチャープ信号は、無線電気伝播チャネルを介して伝播されたものである。このチャネルのインパルス応答h(t)は、従来どおり、P個のパスの時間オフセットの和として表すことができ、各パスは、複素振幅A及び実際のラグτによって以下のようにモデル化される場合がある。
Figure 0006974359
ただし、δ(t)はディラック分布である。
さらに、受信信号は、加法雑音w(t)も付加されている。この加法雑音は、ガウス雑音であると仮定され、受信信号を一般に以下のように記述することができるように中心決めされている。
Figure 0006974359
ただし、t∈[0,T+τmax]及びτmax=τP−1であり、インパルス応答h(t)のサポート(support)は[0,τmax]である。
受信機が時間同期されると、受信信号がシンボルの信号点配置におけるランクkのシンボルによって変調された基本チャープ信号に対応すると仮定して、以下の式を記述することができる。
Figure 0006974359
したがって、複素乗算器303からの出力において、上述の第1の実施形態及び第2の実施形態では、以下の式が得られることが分かる。
Figure 0006974359
ステップE42において、変換された信号を得るために、フーリエ変換が離散フーリエ変換モジュール304によって適用される。
記載を簡略化するために、以下の計算部分は、結果が一般的な場合について与えられるものであっても、基準シンボルが基本チャープ信号に対応する特定の場合、すなわち、r=0の場合について示される。
Figure 0006974359
及び
Figure 0006974359
とし、εを以下のように定義する。
Figure 0006974359
その場合、(Eq−2a)によって与えられるs(t)の数式を用いて、s(t−τ)s(t)を以下のように表すことができる。
Figure 0006974359
順方向離散フーリエ変換(DFT)をサンプル信号ukn(τ)=s(nT−τ)s(nT)に対して適用することによって、以下の式が得られることが分かる。
Figure 0006974359

Figure 0006974359
をqで示すと、以下の式となることが分かる。
Figure 0006974359
したがって、以下の式が得られる。
Figure 0006974359
この式は、伝播チャネルに依存する項と、用いられる波形に関連した項とを示すために以下のように再定式化することができる。
Figure 0006974359
最後に、変換された信号のサンプルを、
Figure 0006974359
又は別の形態の
Figure 0006974359
として表すことが可能である。ただし、l及びkは、0〜N−1であり、
Figure 0006974359
である。
基準チャープ信号が、シンボルの信号点配置におけるランクrの基準シンボルによって変調された基本チャープ信号に対応する一般的な場合には、計算によって、フーリエ変換モジュール304からの出力において得られる変換された信号YのN個のサンプルについて、以下のものが得られる。
− 上述の第1の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第2の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第3の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第4の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
さらに、読み取りを簡略化するために、検討される上述の実施形態を問わず、フーリエ変換モジュール304の出力において得られた対応するサンプルを示すのに同じ表記Y、H及びWが用いられる。
ステップE43において、lを0〜N−1の範囲の整数とすると、決定ベクトルのN個の構成要素(D,D,...,DN−1)を表すものと解釈することが可能であり、受信信号によって搬送されたシンボルのランクを表すことが可能であるN個の決定構成要素Dが生成モジュール305によって求められる。
このために、1つの実施形態では、離散フーリエ変換モジュール304によって与えられたN個のサンプルYに最尤基準を適用することが提案される。実際に、加法雑音w(nT)のガウス仮定は、別のガウス分布を与えるガウス分布のフーリエ変換である離散フーリエ変換モジュール304からの出力において得られるサンプルWについて引き続き当てはまる。
例えば、上述した第1の実施形態(y(nT)s (nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)を再び考えるとともに、基準シンボルが基本チャープ信号に対応する特定の場合、すなわち、r=0の場合を再び考えると、記載をより明瞭にするために、サンプルWは、式(Eq−5a)に基づいて以下のように表すことができる。
Figure 0006974359
したがって、最尤基準を適用すると、基本チャープ信号を変調し、受信信号に対応するシンボルのランクは、受信において観測されるシンボルの確率密度を最大にするインデックスkに対応するか、又は、ガウス密度の観点から、このランクは、ガウス関数の独立変数、すなわち、以下の物理量を最小にするインデックスkに対応する。
Figure 0006974359
同様に、n〜N−nの変数のモジュラス平方(modulus squared)の展開及び変化の後、受信信号に対応するシンボルのランクは、以下の物理量を最大にするインデックスkの関数として表すことができることが分かる。
Figure 0006974359
ここで、
Figure 0006974359
は、実部を示す。同様に、上記実部の独立変数の共役複素数を得ることができる。
換言すれば、受信信号によって搬送されたシンボルのランクの推定を可能にする、lが0〜N−1の範囲にあるN個の決定構成要素Dは、シンボルのランクの種々の可能な仮定について用いられるこの数式に基づいて求めることができる(すなわち、N個の仮定は、上記数式における0〜N−1の範囲のkに対応する)。N個の決定構成要素Dのそれぞれは、その場合、対応するシンボルランクの仮定について用いられる上記物理量に対応し、受信信号によって搬送されたシンボルのランクの推定値
Figure 0006974359
は、その場合、上記のように決定された構成要素Dとして示される、インデックスkの決定構成要素の関数として表される。
基準チャープ信号が、シンボルの信号点配置におけるランクrの基準シンボルによって変調された基本チャープ信号に対応する一般的な場合には、同等の計算によって、生成モジュール305の出力において得られるN個の決定構成要素Dの定義が可能になる。インデックスkの決定構成要素Dは、以下のように表される。
− 上述の第1の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第2の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第3の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第4の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
上記で論述したように、変形形態では、これは、式(Eq−6a)〜(Eq−6d)において用いられるDを定義する実部の独立変数の共役複素数である。
1つの変形形態では、無線電気伝播チャネルが、単一のパスに削減される(例えば、直接的なポイントツーポイントリンクの場合)。この場合、式(Eq−3)によって与えられるインパルス応答は、単一の振幅項Aに変形される。同様に、受信機の完全な同期を仮定すると、τ=0が得られる。その場合、式(Eq−4a)及び(Eq−4b)に基づいて、1〜N−1の範囲のlについて全ての項Hはゼロであり、Hのみが非ゼロであることが分かる。
したがって、伝播チャネルがAWGN(加法的白色ガウス雑音)チャネルに変形されるこの特定の場合、生成モジュール305の出力において得られるとともに、一般的な場合には式(Eq−6a)〜(Eq−6d)によって与えられるN個の決定構成要素Dは、簡略化され、インデックスkの決定構成要素Dは、以下のように表される。
− 上述の第1の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第2の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第3の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第4の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
上記で論述したように、変形形態では、これは、式(Eq−7a)〜(Eq−7d)において用いられるDを定義する実部の独立変数の共役複素数である。
したがって、項S(その数式は式(Eq−4c)によって与えられる)を利用する順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換の出力において得られるサンプルに適用される最大尤度の観点でAWGNチャネルにおける最適な受信機が式(Eq−7a)〜(Eq−7d)に見られる。その位相は、受信シンボルの推定を可能にする決定構成要素Dにおいて検討対象サンプルのインデックスの関数として二次的に変化する。
この二次方程式は、受信信号の瞬時位相の平方変化に直接関連する。したがって、この瞬時位相の変化の特定の法則を考慮に入れると、決定を、特許文献1に記載されているようなフーリエ変換の出力におけるサンプルのモジュラスのみに基づいている従来技術の受信機に関連した解析コストと同等の解析コストを得るために最大尤度の観点から最適な受信機を実施することが可能になる。
この場合、式(Eq−7a)〜(Eq−7d)に存在する伝播チャネルに関連した係数のみ、すなわち、係数Hは、インデックスkに依存しない標準化定数に変形されることも分かる。一方、この項Hの位相(受信信号がその送信以降に受ける伝播時間に関連した位相)は、式(Eq−7a)〜(Eq−7d)に現れる実部関数の独立変数におけるkに依存する他の項の位相と合計されることが分かる。したがって、項Hは、kに依存しないが、それでも、値N個の決定構成要素の中で極値を示す決定構成要素Dに対応するインデックスkに影響を及ぼす。
さらに、式(Eq−6a)〜(Eq−6d)を再び考えると、複数のパスを有するチャネルの場合、kと異なるnについてサンプルYを重み付けするDの結合項は、順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換の出力において検討対象信号サンプルのインデックス間の差にのみ依存するチャネル係数Hσk−n[N]に比例することが分かる。実際に、チャネルのインパルス応答の時間の不変性によって、信号の検討対象サンプルのインデックス間の差にのみ依存するシンボル間干渉を表す項が得られる。
一方、受信信号の位相の平方変化は、検討対象サンプルインデックス間の所与の差について、サンプル間の結合が時間不変でない状況を規定する。より詳細には、その位相が、検討対象サンプルのインデックスの関数として二次的に変化し、用いられる波形の真の構造に本質的に結合された項Sもここに存在する。
したがって、受信シンボルを推定するのに用いられるN個の決定構成要素の真の構造におけるこれらの2つの影響を考慮に入れると、周波数領域において機能することを可能にしながら、すなわち、順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換の出力におけるサンプルに対して機能することを可能にしながら、複数のパスを有する伝播チャネルが存在する状況において、最大尤度の観点から受信機を実施することが可能になる。
ステップE44において、受信信号によって搬送されたシンボルのランクkの推定値
Figure 0006974359
は、ステップE43の間に求められたN個の構成要素の中で極値を示す決定構成要素Dのインデックスに基づいて決定される。より詳細には、推定値
Figure 0006974359
は、以下の式に対応する。
Figure 0006974359
ステップE43及びE44を組み合わせることによって、受信シンボルを推定するステップE46を実施することが可能になる。
式(Eq−6a)〜(Eq−6d)又は(Eq−7a)〜(Eq−7d)によって与えられる決定構成要素Dの数式を考慮すると、幾つかの実施形態では、決定ステップE44を実施するために、lが0〜N−1の範囲にあるチャネル係数Hが判明しなければならないことが分かる。
1つの実施形態では、チャネル係数Hは、デフォルト値、例えば、1に設定されたHに初期化され、lが1〜N−1の範囲にあるチャネル係数Hは、受信の初期化を可能にする0に設定される。したがって、最初のシンボルの受信を行うことができ、決定ステップE44のその後の実施のために、lが0〜N−1の範囲にあるチャネル係数Hを得ることを、ステップE45に関して以下で説明するように達成することができる。
したがって、ステップE45において、lが0〜N−1の範囲にあるN個のチャネル係数Hが得られる。
1つの実施形態では、伝播チャネルの特性は、(例えば、静的構成において)知られており、得られたN個のチャネル係数は、初期化において決定モジュール306内に直接ロードすることができるN個の所定のチャネル係数に対応する。
別の実施形態では、伝播チャネルの特性は、(例えば、受信機及び/又は送信機が移動する場合には)事前に知られておらず、得られたN個のチャネル係数は、サブステップE451の間に推定されるN個のチャネル係数
Figure 0006974359
に対応する。
より詳細には、説明された方法は、この推定を、ステップE40〜E42の予備的な実施の間の離散フーリエ変換304によって与えられたサンプルと、少なくとも1つの対応する所定のシンボルのランクとに基づいている。
1つの変形形態では、問題になっている所定のシンボルは、学習シーケンス(例えば、無線フレームのプリアンブル又は学習シーケンス)のシンボルであり、それによって、チャネル係数のロバストな推定が可能になる。LoRa(商標)送信の場合、これは、複数の基本チャープ信号、すなわち、正又は負の傾きを有する(すなわち、σの値がチャープごとに+1と−1との間で変化する)信号点配置におけるランク0のシンボルに対応する信号である。
別の変形形態では、問題になっている所定のシンボルは、そのランクが先行ステップE44の実行中に予備的に求められ、それによって、受信中にチャネル係数の推定を精緻化することを可能にするデータシンボルである。
1つの実施形態では、この推定は、この推定ステップを簡略化するとともに、説明した技法を組み込む接続されたモノの全体の消費を削減するために、単一の受信シンボルに対して実行される。
別の実施形態では、この推定は、複数の受信シンボルに基づいて行われ、それによって、推定の変動を削減するために推定を平均することが可能になる。
一般に、Ns個のシンボルを検討して、lが0〜N−1の範囲にあるN個のチャネル係数Hを推定し、kが、N個のシンボルの信号点配置におけるこれらのNs個のシンボルの第iのランクを示し、rが、この第iのシンボル受信の際に用いられる基準シンボルのランクを示す場合、式(Eq−5a)〜(Eq−5d)は、この第iのシンボルの受信の際に上述した4つの実施形態においてフーリエ変換モジュール304の出力において得られる、lが0〜N−1の範囲にある変換された信号Y (i)のN個のサンプルの数式を与える。
代数操作によって、これらの式におけるN個のチャネル係数Hを分離することが可能である。したがって、より明瞭にするためにベクトル表記を採用し、
Figure 0006974359
が、その構成要素がチャネルHのN個の係数であるベクトルを示すものとすると、式(Eq−5a)〜(Eq−5d)から以下の式を記述することができる。
Figure 0006974359
ただし、
Figure 0006974359
であり、ベクトル
Figure 0006974359
の構成要素は以下によって与えられる。
− 上述の第1の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s(nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第2の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第3の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第4の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
ただし、
Figure 0006974359
は、その第Iの構成要素が、チャネルの推定に用いられる第iのシンボルの受信中にフーリエ変換モジュール304の出力において得られたサンプルWに比例するベクトルである。したがって、ベクトル
Figure 0006974359
は、白色の中心決めされたガウスベクトルであることが分かる。
次に、ベクトル
Figure 0006974359
を最尤基準に基づいて推定することができる。ベクトル
Figure 0006974359
の確率密度がガウスであり、Hの推定ベクトル
Figure 0006974359
は、受信の際に観測されるシンボルの確率密度を最大にし、ランクkのシンボルが送信されたことが分かることは、ガウス関数の独立変数、すなわち、物理量
Figure 0006974359
を最小にするベクトル
Figure 0006974359
に対応する。ここで、||・||は、エルミートノルムを示す。
このノルムの平方の展開後、
Figure 0006974359
は、ベクトル
Figure 0006974359
のNs個の検討対象シンボルに関する平均、すなわち、
Figure 0006974359
として表されることが分かる。ベクトル
Figure 0006974359
は、上述の検討対象の実施形態に従って式(Eq−9a)〜(Eq−9d)によって与えられる。
次に図5を参照して、本発明の1つの実施形態によるチャネルパラメータの推定を簡略化したものを説明する。
より詳細には、式(Eq−4a)及び(Eq−4b)を再び検討すると、関数φ(・)、すなわち、
Figure 0006974359
の独立変数の変化が、一整数としてのIの周辺で低いままである。実際に、LoRa(商標)技術では、Tは、ほとんどの既知の無線電気伝播チャネルにおいて観測される分散と比較して(すなわち、多くの場合は直接パスであるメインパスのラグを上回る各パスに関連したラグτ(pは非ゼロ)と、このメインパスのラグとの間の差と比較して)低い値である8μsとなるように選ばれる。例えば、2010年4月にETSIによって公開された標準化文書「3GPP TS 45.005 V8.8.0 : 3rd GenerationPartnership Project; TechnicalSpecification Group GSM/EDGE Radio Access Network; Radio transmission and reception」に示された都市環境における伝播チャネルモデルは、すなわち、5μs未満のτ−τに対応するラグ間の差を与える。
これは、上記式においてτ=0を検討していることを意味する受信機の完全な同期を仮定すると、その整数倍の独立変数の値についてのφ(・)の限られた展開によって、l≠0の場合のチャネル係数を以下のように表すことができることを意味する。
Figure 0006974359
ただし、Iは、以下のように、伝播チャネルのパラメータの関数として表されるパラメータである。
Figure 0006974359
したがって、2つのパラメータのみに基づいて、lが0〜N−1の範囲にあるパラメータHの集合を求めることができ、したがって、チャネル推定ステップを大幅に簡略化することができることが分かる。
1つの変形形態では、問題になっている2つのパラメータは、Hと、0と異なるlを有するH値の別のものとである。実際に、式(Eq−10)は、0と異なるlを有するパラメータHを、それらのうちの1つから推論することができることを示している。この変形形態では、検討対象のパラメータH及びパラメータHは、上述の検討対象実施形態に従って式(Eq−9e)及び(Eq−9a)〜(Eq−9d)から推定することができる。実際に、これらのパラメータH及びパラメータHはそれぞれ、上記で定義されたベクトル
Figure 0006974359
の第1の構成要素及び第Iの構成要素であり、したがって、このベクトルを推定するために説明した技術に従って推定することができる。
別の変形形態では、問題になっている2つのパラメータは、Hと、式(Eq−10)に導入されたパラメータとである。パラメータIは、したがって、式(Eq−10)を式(Eq−8)に代入し、以下の式を得ることによって代替的に推定することができる。
Figure 0006974359
ただし、
Figure 0006974359
である。
次に、この式に適用される最尤基準に戻って、パラメータIを求める場合、式(Eq−9e)を得ることに関して上記で説明した計算と同様の計算によって、以下の式が得られる。
Figure 0006974359
ただし、ベクトル
Figure 0006974359
は、上述の検討対象実施形態に従って式(Eq−9a)〜(Eq−9d)のうちの1つによって与えられ、
Figure 0006974359
は、ベクトル
Figure 0006974359
の転置ベクトルであり、それ自体は、
Figure 0006974359
の各構成要素を共役することによって得られる。この式における
Figure 0006974359
は、Iの推定値を表す。
チャネル推定が単一の受信シンボルに対して実行される実施形態では、上記式は、Ns=1を考える際に引き続き有効である。
さらに、lが0〜N−1の範囲にあるパラメータHの集合が2つのパラメータH及びIに基づいて求められる変形形態では、生成モジュール305の出力において得られ、一般的な場合に式(Eq−6a)〜(Eq−6d)によって与えられる、送信された推定シンボルを可能にするN個の決定構成要素Dの数式は、式(Eq−10)に基づいて簡略化され、インデックスkの決定構成要素Dは、以下のように表される。
− 上述の第1の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第2の実施形態(y(nT)s (nT)及びw(nT)s (nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第3の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への順方向フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
− 上述の第4の実施形態(y(nT)s(nT)及びw(nT)s(nT)への逆フーリエ変換の適用に対応する)では:
Figure 0006974359
上記で示したように、変形形態では、これは、式(Eq−11a)〜(Eq−11d)において用いられるDを定義する実部の独立変数の共役複素数である。
さらに、式(Eq−10)(したがって、この式(Eq−10)から導出された式(Eq−11a)〜(Eq−11d))を考慮すると、非ゼロの整数としてのlについてチャネル係数Hの数式における関数φ(・)の近似(例えば、LoRa(商標)技術のような主要ラグを上回る各パスに関連したラグ差と比較して大きいチップ継続時間Tの値の選択によって可能になる近似)が、図5において表される関数
Figure 0006974359
としてのこれらの項Hの振幅の変化を示すことが分かる。したがって、インデックスIの関数としての係数Hの振幅の指数関数的減少が現れ、係数H10の振幅は、Hの振幅に対して10によって除算されたものである。
その結果、制限された数のパラメータH、例えば、Iが0〜N’−1の範囲にあるインデックスIのN’個の最初のチャネル係数のみを考慮に入れ、それによって、マルチパスを示す伝播チャネルの存在下での受信シンボルの決定のための受信機に組み込まれた処理動作を簡略化して、チャネルの効果を正しくモデル化することができる。
1つの変形形態では、N’個のチャネル係数(N’≦N)は、ベクトル
Figure 0006974359
に適用される式(Eq−8)及び(Eq−9a)〜(Eq−9e)に関して上記で説明した一般的な方法の適用によって得られる。上述の4つの検討対象実施形態の中の実施形態に従ってこの方法を実施するために検討されるベクトル
Figure 0006974359
は、式(Eq−9a)〜(Eq−9d)によって与えられるが、それらの最初のN’個の項に制限されるベクトルである。
別の変形形態では、N’個の検討対象チャネル係数は、式(Eq−10)及び後続の式(例えば、H及び0と異なるlを有するH値の別のもの、又はそれ以外にH及びI)に関して上記で説明したような2つのパラメータのみから求められる。ここで再び、検討対象ベクトルは、最初のN’個の項に制限されなければならない。
更に別の変形形態では、N’個のチャネル係数のみが、N個の可能な係数の中で考慮に入れられるが、それは、最初のN’個のチャネル係数ではない。すなわち、N’よりも小さなインデックスIのチャネル係数である。この場合、式(Eq−8)及び(Eq−9a)〜(Eq−9e)に関して上記で説明した一般的な方法を適用することができるが、N−N’個の対応するチャネル係数はゼロであると事前に仮定される。同じことは、N’個の検討対象チャネル係数が、式(Eq−10)及び後続の式に関して上記で説明したような2つのパラメータのみから求められるときに当てはまる。これによって、伝播チャネルの特性を事前に仮定することができるとき、受信されたシンボルを推定するユニットの構造が簡略化される。
次に図6を参照して、説明した技法が、AWGNタイプ伝播チャネルの場合に用いられるときに得られた性能を、従来技術の技法が用いられたときに得られた性能と比較して説明する。
この状況では、ステップE45において実行される説明した技法に従ってチャネル係数を得ることによって、単一のパラメータHが得られることになる。Iが1〜N−1の範囲にある他の項Hは、図4に関して上記で説明したようにゼロである。さらに、ステップE44において受信されたシンボルのランクの決定は、この場合、上述の検討対象実施形態に対応する式(Eq−7a)〜(Eq−7d)の中の式によって与えられ、ステップE43において決定される決定構成要素Dの使用に基づいている。
特許文献1に記載された従来技術の技法によれば、受信シンボルのランクは、いずれの位相情報からも独立して、最大振幅を呈するフーリエ変換の出力におけるサンプルにのみ基づいて決定される。
説明した技法(曲線600b)を用いることによって、既知の技法(曲線600a)に対する所与のバイナリエラーレート、すなわちBERを得るのに必要なEb/N0比(すなわち、スペクトル雑音密度に対する受信ビット当たりのエネルギーの比)において、ほぼ1デシベルの利得が提供されることを見て取ることができる。
所与のBER値について、Eb/N0比におけるそのような利得は、受信機への入力において必要とされる信号対雑音比に直接表される。この結果、一般的なシステムのレンジにおいて対応する利得が得られ、したがって、検討対象ネットワークのセルのカバレッジにおいて対応する利得が得られる。実際には、受信機の入力における信号対雑音比に対する1デシベルの利得は、結果として12%のレンジの増大に対応する。
伝播チャネルがフェージング現象を示しているときに予想される利得は、より一層大きくなり、説明した技法は、マルチパスから生じるシンボル間干渉を補正し、したがって、送信シンボルとその隣接シンボルとの間の弁別を改善することを実際に可能にする。
図7a及び図7bは、本発明の種々の実施形態による、図4に関して説明した復調の方法の実施を可能にする受信シンボルを復調するデバイス300、300’の構造例を示している。
復調デバイス300、300’は、ランダムアクセスメモリ700、713(例えば、RAM)と、例えば、プロセッサを装備し、読み出し専用メモリ701、711(例えば、ROM又はハードディスクドライブ)に記憶されたコンピュータプログラムによって管理される処理ユニット702、712とを備える。初期化において、コンピュータプログラムのコード命令は、例えば、ランダムアクセスメモリ703、713にロードされ、次に、処理ユニット702、712のプロセッサによって実行される。
これらの図7a及び図7bは、デバイス300、300’が図4に関して上記で詳細に説明した方法(その種々の実施形態のうちの任意の1つ)の幾つかのステップを実行するようにデバイス300、300’を構成する幾つかの可能な方法の中の1つの特定の方法のみを示している。実際に、これらのステップは、命令のシーケンスを含むプログラムを実行する再プログラマブルコンピューティングマシン(PC、DSP又はマイクロコントローラ)又は専用コンピューティングマシン(例えば、FPGA若しくはASIC等の論理ゲートのセット又は他の任意のハードウェアモジュール)上で同様に良好に実行することができる。
復調デバイス300、300’がプログラマブルコンピューティングマシンを用いて構成される場合、対応するプログラム(すなわち、命令のシーケンス)を着脱可能記憶媒体(例えば、フロッピーディスク、CD−ROM又はDVD−ROM等)又は着脱不能記憶媒体に記憶することができる。この記憶媒体は、コンピュータ又はプロセッサによって部分的又は全体的に可読である。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
受信信号を復調する方法であって、
前記受信信号は、基本チャープ信号の前記変調と、送信チャネルにおける前記変調チャープ信号の前記送信とから得られ、該基本チャープ信号の前記瞬時周波数(102、102’、102’’、102’’’)は、シンボル時間Tsの間に第1の瞬時周波数f0と第2の瞬時周波数f1との間で線形に変化し、前記変調は、N個のシンボルの信号点配置のランクsのシンボルについて、N*Tc=Tsとなるような基本持続時間Tcのs倍の時間シフトによって得られる、前記シンボル時間Tsにおける前記瞬時周波数の変化の前記パターンの円順列に対応し、sは0〜N−1の整数であり、
該方法は、Tcの同じ複数の時点において得られる、前記受信信号のN個のサンプルと、前記信号点配置におけるランクrのシンボルに対応する基準シンボルによって前記基本チャープ信号を変調することによって得られる基準チャープ信号のN個のサンプルとについて、以下のサブステップ、すなわち、
前記基準チャープ信号の前記N個のサンプルを前記受信信号の前記N個のサンプルにそれぞれ共役させて、共役チャープ信号のN個のサンプルを得るサブステップ(E40)と、
前記基準チャープ信号の前記共役チャープ信号の前記N個のサンプルと、前記受信信号の前記N個のサンプルとをそれぞれ項ごとに乗算して、乗算された信号のN個のサンプルを得るサブステップ(E41)と、
前記乗算された信号を順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換して、lが0〜N−1の整数である変換された信号のN個のサンプルY を得るサブステップ(E42)と、
前記変換された信号の前記N個のサンプルY からN個の決定構成要素を求めるサブステップ(E43)であって、構成要素D として示されるインデックスIの決定構成要素は、その位相がIに二次的に依存する項の関数であり、Iは、0〜N−1の整数である、求めるサブステップと、
前記N個の決定構成要素の中で極値を有する、構成要素D として示されるインデックスkの前記決定構成要素から、前記受信信号によって搬送された前記シンボルの前記ランク
Figure 0006974359
を決定するサブステップ(E44)であって、前記構成要素D は、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルY の中の前記インデックスkの前記サンプルY の振幅と、該サンプルY の前記位相とに比例する項の関数である、決定するサブステップと、
を実施する、前記受信信号によって搬送されたシンボルを推定するステップ(E46)を含むことを特徴とする、方法。
請求項2:
前記構成要素D は、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルY の中のN’個のサンプルY のサブセットの関数であり、nはσkと異なり、N’≦Nであり、σは{−1,1}に属するパラメータであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
請求項3:
前記方法は、N個のチャネル係数を取得するステップ(E45)を含み、
前記サンプルY のサブセットのインデックスnのサンプルは、前記インデックスσkとnとの間の差に依存する前記チャネル係数H σk−n[N] と、その前記独立変数が前記インデックスkに二次的に依存する項とに比例する結合係数によって重み付けされ、
前記サンプルY の振幅に比例する前記項は、kに依存しないチャネル係数H である、ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
請求項4:
前記構成要素D は、
前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、前記和
Figure 0006974359
の前記実部、若しくは、前記和の前記共役複素数の前記実部、又は、
前記フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、前記和
Figure 0006974359
の前記実部、若しくは、前記和の前記共役複素数の前記実部、又は、
前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、前記和
Figure 0006974359
の前記実部、若しくは、前記和の前記共役複素数の前記実部、又は、
前記フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、前記和
Figure 0006974359
の前記実部、若しくは、前記和の前記共役複素数の前記実部、
に比例する項の関数であり、
Figure 0006974359
であり、σは{−1,1}に属するパラメータであることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
請求項5:
前記チャネル係数H σk−n[N] は、σkと異なるnについてゼロであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
請求項6:
前記取得するステップは、前記変換された信号の前記N個のサンプルY と、少なくとも1つの所定のシンボルk とから前記チャネル係数を推定するステップ(E451)を更に含むことを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
請求項7:
前記推定されたチャネル係数は、ベクトル
Figure 0006974359
を形成し、前記係数を前記推定することは、Ns個の受信シンボルに基づいて行われ、k は、前記N個のシンボルの信号点配置における前記Ns個のシンボルの第iの前記ランクを示し、r は、前記第iのシンボルの前記受信の間に用いられる基準シンボルの前記ランクを示し、Y (i) は、前記第iのシンボルの前記受信の間に取得された前記変換された信号のN個のサンプルを示し、
前記ベクトル
Figure 0006974359
は、
Figure 0006974359
として表され、
前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、又は、
前記フーリエ変換が逆フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、又は、
前記フーリエ変換が順方向フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、又は、
前記フーリエ変換が逆フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、
Figure 0006974359
であり、
Figure 0006974359
であり、σは{−1,1}に属するパラメータであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
請求項8:
前記チャネル係数を推定するステップは、以下のサブステップ、すなわち、
前記チャネル係数
Figure 0006974359
と、前記チャネル係数のうちの別のものとを表すパラメータを計算するサブステップと、
前記計算されたパラメータから前記残りのチャネル係数を表すパラメータを取得するサブステップと、
を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
請求項9:
非ゼロのインデックスlの前記チャネル係数は、
Figure 0006974359
に反比例することを特徴とする、請求項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
請求項10:
前記所定のシンボルは、学習シーケンス又は受信信号のシンボルであり、該シンボルの前記ランク
Figure 0006974359
は、前記シンボルを推定するステップの以前の実行の間に決定されたものであることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
請求項11:
プログラムがコンピュータ上で実行されると、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法を実施する該プログラムのコード命令を含む、コンピュータプログラム製品。
請求項12:
受信信号を復調するデバイス(300、300’)であって、
前記受信信号は、基本チャープ信号の前記変調と、送信チャネルにおける前記変調チャープ信号の前記送信とから得られ、該基本チャープ信号の瞬時周波数(102、102’、102’’、102’’’)は、シンボル時間Tsの間に第1の瞬時周波数f0と第2の瞬時周波数f1との間で線形に変化し、前記変調は、N個のシンボルの信号点配置のランクsのシンボルについて、N*Tc=Tsとなるような基本持続時間Tcのs倍の時間シフトによって得られる、前記シンボル時間Tsにおける前記瞬時周波数の変化の前記パターンの円順列に対応し、sは0〜N−1の整数であり、
該デバイスは、Tcの同じ複数の時点において得られる、前記受信信号のN個のサンプルと、前記信号点配置におけるランクrのシンボルに対応する基準シンボルによって前記基本チャープ信号を変調することによって得られる基準チャープ信号のN個のサンプルとについて、
前記基準チャープ信号のN個のサンプルを前記受信信号の前記N個のサンプルにそれぞれ共役させて、共役チャープ信号のN個のサンプルを得ることと、
前記基準チャープ信号の前記共役チャープ信号の前記N個のサンプルと、前記受信信号の前記N個のサンプルとをそれぞれ項ごとに乗算して、乗算された信号のN個のサンプルを得ることと、
前記乗算された信号を順方向フーリエ変換又は逆フーリエ変換して、lが0〜N−1の整数である変換された信号のN個のサンプルY を得ることと、
前記変換された信号の前記N個のサンプルY からN個の決定構成要素を求めることであって、構成要素D として示されるインデックスlの決定構成要素は、その位相がIに二次的に依存する項の関数であり、Iは、0〜N−1の整数であることと、
前記N個の決定構成要素の中で極値を有する、構成要素D として示されるインデックスkの前記決定構成要素から、前記受信信号によって搬送された前記シンボルの前記ランク
Figure 0006974359
を決定することであって、前記構成要素D は、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルY の中の前記インデックスkの前記サンプルY の振幅と、該サンプルY の前記位相とに比例する項の関数であることと、
を行うことが可能であるとともに、行うように構成された再プログラマブル計算マシン(702、712)又は専用計算マシン(702、712)を備えることを特徴とする、デバイス。

Claims (8)

  1. 受信信号を復調する方法であって、
    前記受信信号は、基本チャープ信号の変調と、送信チャネルにおける変調チャープ信号の送信とから得られ、該基本チャープ信号の瞬時周波数(102、102’、102’’、102’’’)は、シンボル時間Tsの間に第1の瞬時周波数f0と第2の瞬時周波数f1との間で線形に変化し、前記変調は、N個のシンボルの信号点配置のランクのシンボルについて、前記シンボル時間Tsにおける前記瞬時周波数の変化のパターンの時間シフトに対応し、は0〜N−1の整数であり、前記時間シフトは、N*Tc=Tsとなるような基本持続時間Tcのr倍に等しく、前記ランクrは前記時間シフトに等しく、
    該方法は、Tcの同じ複数の時点において得られる、前記受信信号のN個のサンプルと、前記信号点配置において、ランクrのシンボルに対応する基準シンボルによって前記基本チャープ信号を変調することによって得られる基準チャープ信号のN個のサンプルとについて、以下のサブステップ、すなわち、
    前記基準チャープ信号の前記N個のサンプルを前記受信信号の前記N個のサンプルにそれぞれ共役させて、共役チャープ信号のN個のサンプルを得るサブステップ(E40)と、
    前記基準チャープ信号の前記共役チャープ信号の前記N個のサンプルと、前記受信信号の前記N個のサンプルとをそれぞれ項ごとに乗算して、乗算された信号のN個のサンプルを得るサブステップ(E41)と、
    前記乗算された信号をフーリエ変換又は逆フーリエ変換して、lが0〜N−1の整数である変換された信号のN個のサンプルYを得るサブステップ(E42)と、
    前記変換された信号の前記N個のサンプルYからN個の決定構成要素を求めるサブステップ(E43)であって、構成要素Dとして示されるインデックスの決定構成要素は、位相がに二次的に依存する項 の関数であり、は、0〜N−1の整数であり、前記項は、
    Figure 0006974359
    により規定され、σは{−1,1}に属するパラメータである、求めるサブステップと、
    前記N個の決定構成要素の中で極値を有する、構成要素Dとして示されるインデックスkの前記決定構成要素から、前記受信信号によって搬送された前記シンボルの前記ランク
    Figure 0006974359
    を決定するサブステップ(E44)であって、前記構成要素Dは、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルYの中の前記インデックスkの前記サンプルYの振幅と、該サンプルY の位相とに比例する項の関数である、決定するサブステップ
    実施する、前記受信信号によって搬送されたシンボルを推定するステップ(E46)を含むことを特徴とし、
    前記構成要素D は、更に、前記変換された信号の前記N個の前記サンプルY の中のN’個のサンプルY のサブセットの関数であり、ここで、nはσkと異なり、N’≦Nであることを特徴とし、
    前記方法は、N個のチャネル係数を取得するステップ(E45)を含み、
    前記サンプルY のサブセットのインデックスnのサンプルは、前記インデックスσkとnとの間の差に依存する前記チャネル係数H σk−n[N] と、位相が前記インデックスkに二次的に依存する前記項S とに比例する結合係数によって重み付けされ、
    前記サンプルY の振幅に比例する前記項は、kに依存しないチャネル係数H である、ことを特徴とし、
    前記構成要素D は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換がフーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換がフーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、
    に比例する項の関数であることを特徴とする、方法。
  2. 前記チャネル係数Hσk−n[N]は、σkと異なるnについてゼロであることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  3. 前記取得するステップは、前記変換された信号の前記N個のサンプルYと、少なくとも1つの所定のシンボルとから前記チャネル係数を推定するステップ(E451)を更に含むことを特徴とし、前記所定のシンボルは、学習シーケンス又は受信信号のシンボルであり、該シンボルの前記ランク
    Figure 0006974359
    は、前記決定するサブステップ(E44)の以前の実行の間に決定されたものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記推定されたチャネル係数は、ベクトル
    Figure 0006974359
    を形成し、前記係数を前記推定することは、Ns個の受信シンボルに基づいて行われ、kは、前記N個のシンボルの信号点配置における前記Ns個のシンボルの第iの前記ランクを示し、rは、前記第iのシンボルの前記受信の間に用いられる基準シンボルの前記ランクを示し、Y (i)は、前記第iのシンボルの前記受信の間に取得された前記変換された信号のN個のサンプルを示し、
    前記ベクトル
    Figure 0006974359
    は、
    Figure 0006974359
    として表され、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換がフーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、
    Figure 0006974359
    であり、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換が逆フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、
    Figure 0006974359
    であり、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換がフーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、
    Figure 0006974359
    であり、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換が逆フーリエ変換に対応し、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、
    Figure 0006974359
    であり、
    Figure 0006974359
    であり、σは{−1,1}に属するパラメータであることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  5. 前記チャネル係数を推定するステップは、以下のサブステップ、すなわち、
    前記チャネル係数
    Figure 0006974359
    と、前記チャネル係数のうちの別のものとを表すパラメータを計算するサブステップと、
    前記計算されたパラメータから残りのチャネル係数を表すパラメータを取得するサブステップ
    含むことを特徴とする、請求項又はに記載の方法。
  6. 非ゼロのインデックスlの前記チャネル係数は、
    Figure 0006974359
    に反比例することを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の方法。
  7. プログラムがコンピュータ上で実行されると、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法を実施する該プログラムのコード命令を含む、コンピュータプログラム。
  8. 受信信号を復調するデバイス(300、300’)であって、
    前記受信信号は、基本チャープ信号の変調と、送信チャネルにおける変調チャープ信号の送信とから得られ、該基本チャープ信号の瞬時周波数(102、102’、102’’、102’’’)は、シンボル時間Tsの間に第1の瞬時周波数f0と第2の瞬時周波数f1との間で線形に変化し、前記変調は、N個のシンボルの信号点配置のランクのシンボルについて、前記シンボル時間Tsにおける前記瞬時周波数の変化のパターンの時間シフトに対応し、は0〜N−1の整数であり、N*Tc=Tsとなるような基本持続時間Tcのr倍に等しく、前記ランクrは前記時間シフトに等しく、
    該デバイスは、Tcの同じ複数の時点において得られる、前記受信信号のN個のサンプルと、前記信号点配置において、ランクrのシンボルに対応する基準シンボルによって前記基本チャープ信号を変調することによって得られる基準チャープ信号のN個のサンプルとについて、
    前記基準チャープ信号の前記N個のサンプルを前記受信信号の前記N個のサンプルにそれぞれ共役させて、共役チャープ信号のN個のサンプルを得ることと、
    前記基準チャープ信号の前記共役チャープ信号の前記N個のサンプルと、前記受信信号の前記N個のサンプルとをそれぞれ項ごとに乗算して、乗算された信号のN個のサンプルを得ることと、
    前記乗算された信号をフーリエ変換又は逆フーリエ変換して、lが0〜N−1の整数である変換された信号のN個のサンプルYを得ることと、
    前記変換された信号の前記N個のサンプルYからN個の決定構成要素を求めることであって、構成要素Dとして示されるインデックスlの決定構成要素は、位相がに二次的に依存する項 の関数であり、は、0〜N−1の整数であり、前記項は、
    Figure 0006974359
    により規定され、σは{−1,1}に属するパラメータであることと、
    前記N個の決定構成要素の中で極値を有する、構成要素Dとして示されるインデックスkの前記決定構成要素から、前記受信信号によって搬送された前記シンボルの前記ランク
    Figure 0006974359
    を決定することであって、前記構成要素Dは、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルYの中の前記インデックスkの前記サンプルYの振幅と、該サンプルY の位相とに比例する項の関数であり、前記構成要素D は、更に、前記変換された信号の前記N個のサンプルY の中のN’個のサンプルY のサブセットの関数であり、nはσkと異なり、N’≦Nであることと
    行うことが可能であるとともに、行うように構成された再プログラマブル計算マシン(702、712)又は専用計算マシン(702、712)を備えることを特徴とし、
    前記再プログラマブル計算マシン(702、712)又は専用計算マシン(702、712)は、
    N個のチャネル係数を取得することを行うことが可能であるとともに、行うように構成されることを特徴とし、
    前記サンプルY のサブセットのインデックスnのサンプルは、前記インデックスσkとnとの間の差に依存する前記チャネル係数H σk−n[N] と、位相が前記インデックスkに二次的に依存する前記項S とに比例する結合係数によって重み付けされることを特徴とし、
    前記サンプルY の振幅に比例する前記項は、kに依存しないチャネル係数H である、ことを特徴とし、
    前記構成要素D は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換がフーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記基準チャープ信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換がフーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    の実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部、又は、
    前記フーリエ変換又は逆フーリエ変換が逆フーリエ変換であり、前記共役チャープ信号が前記受信信号の前記共役に対応するときは、和
    Figure 0006974359
    実部、若しくは、前記和の共役複素数の実部に比例する項の関数であることを特徴とする、デバイス。
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