JP6974255B2 - ネイル用溶剤容器 - Google Patents

Description

本発明は、ネイル用溶剤容器に関し、詳しくは、ネイル用ブラシをネイルアート等の施術中に一時期的に据え置くことができるネイル用溶剤容器に関するものである。

従来より、ネイルアート等の施術に使用されているブラシ付きのネイル用溶剤容器は、ネイル用ブラシが容器蓋に備え付けられ、該ネイル用ブラシを容器内の溶液に浸した状態において保持されるものが多く提供されていた。故に、ネイルアート等の施術中に、ネイル用ブラシを容器外にて一時的にも据え置くことができない構造であった。

上記のようなブラシ付きネイル用溶剤容器について、例えば、爪の先端部に白ラインを描き易いブラシ付きネイルアート容器が提供できる「フレンチネイル用ブラシ付きネイルアート容器」（特許文献１）が提案され、公知技術となっている。具体的には、上部に開口部を有するネイルアート液収容容器本体と、該容器本体の上部に着脱自在に装着された蓋と、該蓋に取り付けられたフレンチネイルアートブラシとを備えてなり、該フレンチネイルアートブラシは上端部が蓋に取り付けられた柄部と該柄部の下端部に取り付けられた筆部とからなり、該筆部は横断面形状が弓形に形成され、かつ先端部が平面視Ｕ字形に形成されている手段から成る提案である。

しかしながら、上記「フレンチネイル用ブラシ付きネイルアート容器」の提案は、蓋にブラシを備えたブラシ付きネイル用溶剤容器の提案であって、本発明のようなネイル用ブラシをネイルアート等の施術中に一時的に据え置くことができる構造を有するものではなかった。

また、ブラシヘッド構造の使用が実用的であり、ネイルアートを効率良く施行することができる「ブラシヘッド構造を備えたマニキュア容器用ブラシヘッド構造」（特許文献２）が提案され、公知技術となっている。具体的には、ブラシヘッド構造の前端に凸部が設けられ、凸部の端面にはブラシ針を挿通する穿孔が形成され、穿孔はブラシヘッド構造の内チャンバと連通し、ブラシヘッド構造の内外には刷毛棒が配設されて穿孔と連通し、刷毛棒の端部には刷毛が設けられ、穿孔の上端部には接着ユニットが注入される拡張した間隙空間が形成され、ブラシ針を穿孔に挿通させ、接着ユニットを間隙空間へ充満させると、ブラシ針とブラシヘッド構造とが堅固に組み合わされる手段から成る提案である。

しかしながら、上記「ブラシヘッド構造を備えたマニキュア容器用ブラシヘッド構造」の提案は、ネイルアートを効率良く施行するためのブラシヘッド構造の提案であって、本発明のようなネイル用ブラシをネイルアート等の施術中に一時的に据え置くことができる構造を有するものではなかった。

他方、化粧施術中に化粧筆を一時期的に据え置くができ、ブラシ部分を傷めたり汚したりすることなく、かつ、簡単に軸部分を持つことができる「化粧筆及び化粧筆を用いた化粧筆セット」（特許文献３）が提案され、公知技術となっている。具体的には、持つ部分となる軸に、磁石または磁石に引きつけられる磁性材料よりなる接着部が設けられた手段から成る提案である。

しかしながら、上記「化粧筆及び化粧筆を用いた化粧筆セット」の提案は、磁石あるいは磁性体に対して化粧筆を逆さまにして一時的に据え置くことが可能であるが、非磁性体に対しては据え置くことができないものであり、したがって、通常は非磁性体から成るネイル用溶剤容器に対して据え置くことができず、別途磁性材料を備えたものを用意する必要があった。

本出願人は、従来におけるブラシ付きのネイル用溶剤容器において、ネイルアート等の施術中に容器外に一時的にも据え置くことができないといった問題に着目し、簡単な構造と手段によってそれらの問題点が解決することができないものかという着想下、ネイル用ブラシをネイルアート等の施術中に一時的に据え置くことが可能であって、作業の効率化を実現するネイル用溶剤容器を開発し、本発明にかかる「ネイル用溶剤容器」の提案に至るものである。

特開２００４−８８２６号公報 実用新案登録第３１９０８１３号公報 実用新案登録第３１９６９７２号公報

本発明は、上記問題点に鑑み、ネイル用ブラシをネイルアートやスカルプチュアネイル等の施術中に一時的に据え置くことが可能なネイル用溶剤容器を提供することを課題とするものである。

上記課題を解決するため、本発明は、上部に開口を有してネイル用溶剤を収容する陶器または硝子製の容器本体と、該容器本体の開口に着脱自在に装着される密封蓋と、から成り、前記容器本体の側面に、ネイル用ブラシの把持部の中間の一部を支持して立て掛けて据え置くためのリング体または挟持片から成る外方へ突出したネイル用ブラシ置部を該容器本体と一体成型により添設して成る手段を採る。

また、本発明は、前記密封蓋の上面に、ネイル用ブラシの把持部を支持して据え置くための載置溝または差込穴から成るネイル用ブラシ置部が添設されて成る手段を採る。

さらに、本発明は、前記容器本体に、任意の模様で形成されるデザイン柄が付されて成る手段を採る。

本発明にかかるネイル用溶剤容器によれば、容器本体の側面や密封蓋の上面にネイル用ブラシ置部を添設していることによって、ネイルアートやスカルプチュアネイル等の施術中に多様なネイル用ブラシを一時的に据え置くことが可能であって、施術の作業性向上に資する、といった優れた効果を奏する。

また、本発明にかかるネイル用溶剤容器によれば、ネイル用ブラシ置部が、リング体、挟持片、載置溝、差込穴のうちいずれかの構造体から成ることによって、多様な形状・模様のネイルアートやスカルプチュアネイル等の施術中にネイル用ブラシを一時的に据え置くことができるため、施術の効率化が図られる、といった優れた効果を奏する。

さらに、本発明にかかるネイル用溶剤容器によれば、容器本体に、任意の模様で形成されるデザイン柄が付されることによって、デザイン性豊かな溶液用容器とすることができると共に、該デザイン柄があることによって、目的の溶液を外部から一目で判断することができる、といった優れた効果を奏する。

本発明にかかるネイル用溶剤容器の実施形態を示す説明図である。（実施例１） 本発明にかかるネイル用溶剤容器の実施形態を示す説明図である。（実施例１） 本発明にかかるネイル用溶剤容器の別の実施形態を示す説明図である。（実施例２）

本発明にかかるネイル用溶剤容器１０は、上部に開口を有してネイル用溶剤Ｒを収容する陶器または硝子製の容器本体１１と、該容器本体１１の開口に着脱自在に装着される密封蓋２０と、から成り、容器本体１１の側面に、ネイル用ブラシＢの把持部の中間を支持して立て掛けて据え置くためのリング体３１または挟持片３２から成るネイル用ブラシ置部３０を該容器本体１１と一体成型により添設して成る手段を採用したことを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかるネイル用溶剤容器１０の実施形態を、図面に基づいて説明する。

尚、本発明にかかるネイル用溶剤容器１０は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる工程や手法等の範囲内で、適宜変更することができる。

図１及び図２は、本発明にかかるネイル用溶剤容器１０の実施形態を示す説明図である。
本実施形態にかかるネイル用溶剤容器１０は、上部に開口を有してネイル用溶剤Ｒを収容する陶器または硝子製の容器本体１１と、該容器本体１１の開口に着脱自在に装着される密封蓋２０と、で構成される。

容器本体１１は、ダッペンディッシュと称される箱型、円筒型、円錐型、壺型など、比較的重心が低くて安定した形状から成る陶器または硝子製の容器で形成される。

密封蓋２０は、容器本体１１の開口に着脱自在に装着されるもので、密封性の高いコルクや、消毒効果や衛生効果を備え、溶液成分と化学反応を起こし難い陶器製または硝子製あるいは樹脂製の蓋で形成される。

ネイル用ブラシＢについては、特に限定するものではなく、常法のものを使用すれば足り、例えばベースジェルを塗ったりトップジェルを塗ったりベースカラーを塗ったりする所謂ジェルアートの土台を作る平筆、甘皮付近の丸みに筆先を沿わせるようにジェルを塗るサークル型ブラシ、ブロッキングをしたり模様を描いたりする際に使用するアート用ブラシ、綺麗なフレンチラインを描くフレンチ用ブラシ、細く細かいラインやペイズリー柄のような曲線といった絵柄を描く際に使用する細筆、ドット柄を描く際に使用するデザインドット用ブラシなどが使用される。

ネイル用ブラシ置部３０は、上記における多様なネイル用ブラシＢを据え置くべく容器本体１１の側面や密封蓋２０の上面に添設されるもので、ネイルアートやスカルプチュアネイル等の施術中にネイル用ブラシＢを一時的にも据え置くことができる形状となっている。尚、図１並びに図２（ａ）及び（ｂ）は外方へ突出したネイル用ブラシ置部３０を容器本体１１の側面に一体成型により添設した場合、図２（ｃ）及び（ｄ）はネイル用ブラシ置部３０を密封蓋２０の上面にも添設した場合について示しており、図示の様に容器本体１１の側面及び密封蓋２０の上面の両方にネイル用ブラシ置部３０を添設する態様も可能である。

ネイル用ブラシ置部３０の具体的形状については、ネイル用ブラシＢが据え置き可能な形状であって、図２に示すように、リング体３１や挟持片３２、載置溝３３、差込穴３４のうちいずれかで形成される態様を採る。

リング体３１は、例えば図２（ａ）に示すような形態であって、外方へ突出したリング状の受け部を容器本体１１の側面に一体成型により添設して形成され、図示のようにネイル用ブラシＢの把持部の中間を支持する様に立て掛けて据え置くことが可能となる。
尚、リング体３１の上部に後述する載置溝３３と同様な溝状の受け部を設ける態様も考え得る。

挟持片３２は、例えば図２（ｂ）に示すような形態であって、外方へ突出したクリップ状の受け部を容器本体１１の側面に一体成型により添設して形成され、図示のようにネイル用ブラシＢの把持部の中間を支持する様に立てた状態で挟持して据え置くことが可能となる。

載置溝３３は、例えば図２（ｃ）に示すような形態であって、溝状の受け部を密封蓋２０の上面に添設して形成され、図示のようにネイル用ブラシＢの把持部を支持する様に載置して据え置くことが可能となる。また、図示してはいないが、容器本体１１の開口部に溝状の受け部を設けて、載置溝３３とすることもできる。

差込穴３４は、例えば図２（ｄ）に示すような形態であって、穴状の差し込み部を密封蓋２０の上面に添設して形成され、図示のようにネイル用ブラシＢの把持部を支持する様にを穴に立て掛けて据え置くことが可能となる。

ネイル用溶剤Ｒは、例えばリキッド系、ジェル系、アセトンなどを含有する揮発系のアート溶液が使用される。

以上で構成される本発明のネイル用溶剤容器１０は、ネイル用ブラシＢの把持部を支持する様に据え置くことができるため、ネイルアートやスカルプチュアネイル等の施術中にネイル用ブラシＢの筆先に付着したネイル用溶剤Ｒを気にすることなく、ネイル用ブラシ置部３０によって、使用される多様なネイル用ブラシＢを一時的にも据え置くことが可能であって、ネイルアート等の施術の作業性向上を図ることができる。

他の実施例について図３を用いて説明する。実施例１と同様の部分は省略する。図３は、本発明にかかるネイル用溶剤容器１０の別の実施形態を示す説明図である。
本実施形態にかかるネイル用溶剤容器１０は、容器本体１１に、任意の模様で形成されるデザイン柄４０が付されて成る手段を採用する。

デザイン柄４０は、装飾を目的としたデザイン柄４０、使用目的に合わせたデザイン柄４０など、多種多様なデザイン柄４０を陶器製の容器本体１１に焼き付け等によって付することができる。
また、硝子製の収納容器の場合は、色素、カット細工などを組み合わせたデザイン柄４０とすることができる。

以上で構成される本発明にかかるネイル用溶剤容器１０は、容器本体１１にデザイン柄４０が付されることで、デザイン性豊かな溶液用容器を提供し得ると共に、該デザイン柄があることによって、目的の溶剤を外部から一目で判断することが可能となる。

本発明にかかるネイル用溶剤容器は、ネイル用ブラシをネイルアートやスカルプチュアネイル等の施術中に一時的にも据え置くことが可能であるため、作業の大幅な効率化が図られるもので、産業上の利用可能性は極めて大であると思料する。

１０ ネイル用溶剤容器
１１ 容器本体
２０ 密封蓋
３０ ネイル用ブラシ置部
３１ リング体
３２ 挟持片
３３ 載置溝
３４ 差込穴
４０ デザイン柄
Ｂ ネイル用ブラシ
Ｒ ネイル用溶剤

Claims (3)

1. 上部に開口を有してネイル用溶剤を収容する陶器または硝子製の容器本体と、該容器本体の開口に着脱自在に装着される密封蓋と、から成り、
   前記容器本体の側面に、ネイル用ブラシの把持部の中間の一部を支持して立て掛けて据え置くためのリング体または挟持片から成る外方へ突出したネイル用ブラシ置部を該容器本体と一体成型により添設して成ることを特徴とするネイル用溶剤容器。
2. 前記密封蓋の上面に、ネイル用ブラシの把持部を支持して据え置くための載置溝または差込穴から成るネイル用ブラシ置部が添設されて成ることを特徴とする請求項1記載のネイル用溶剤容器。
3. 前記容器本体に、任意の模様で形成されるデザイン柄が付されて成ることを特徴とする請求項1又は請求項２に記載のネイル用溶剤容器。

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