JP6966853B2 - 傾斜面のコンクリート打設方法、及び、移動式型枠装置 - Google Patents
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Description
また、大型の型枠の場合、重量が大きくなるため、クレーンでの設置作業が必須となるが、クレーンの作業半径外では揚重作業ができない。
この移動式型枠装置は、傾斜面に傾斜方向に沿って配置されるガイドレールと、ガイドレールに移動体を介してスライド自在に懸吊支持される型枠と、この型枠の昇降手段としてガイドレールの上端部に設けられる牽引用ジャッキとを含む。
本発明に係る傾斜面のコンクリート打設方法は、また、傾斜面に傾斜方向に沿って配置されるレールと、このレール上を車輪により移動可能な型枠と、を含む移動式型枠装置を用いて、傾斜面下方のコンクリート施工スパンから、順次、傾斜面上方のコンクリート施工スパンへ、前記型枠を移動させつつ、コンクリートを打設し、コンクリートの打設後、前記型枠から面板を外して、打設したコンクリートの表面を均すことを特徴とする。
ここで、前記レールは、前記型枠の面板より下方で、打設されるコンクリートにより埋設される位置に配置され、前記型枠は、その傾斜方向上端部側にあって前記レール上を走行可能な車輪と、傾斜方向下端部側にあって打設済みのコンクリート上を走行可能な車輪とを有することを特徴とする。
特に、レールをコンクリート内に「埋め殺し」にする構成とすることで、型枠の設置や移動に対する制約が少なくなり、これも作業効率の向上に寄与する。
図1は本発明の一実施形態として移動式型枠装置を用いた傾斜面のコンクリート打設方法を示す傾斜面(施工面)の縦断面図である。図2は図1のA矢視図である。
図1はコンクリート施工スパンS1のコンクリートの打設及び固化が終了し、次のコンクリート施工スパンS2へコンクリートを打設する直前の状態である。
移動式型枠装置1は、傾斜面100に傾斜方向に沿って配置されるレール10と、レール10に沿ってレール10上方を移動可能な型枠20と、型枠20をレール10に沿って下から上へ移動可能とする牽引装置30とを含む。
後端部側のジャッキ装置24の下向きの出力ロッド(図示せず)は、その下端部に車輪27を有している。車輪27は、打設済みのコンクリート101上を走行可能である。
支保部材28は、例えば、傾斜面100の地山に打込んだ鉄筋棒で、上端部側にアンカーボルト(おねじ部材)28aが保持されている。
出力ロッド25aの下端部には、めねじが形成されている。例えば、このめねじは、出力ロッド25aの下端部にめねじ部材として着脱自在に設けられている。これがアンカーボルト28aのおねじに螺合することで、ジャッキ装置25と支保部材28とが連結される。
傾斜方向下方のコンクリート施工スパンS1のコンクリート打設後、1つ上のコンクリート施工スパンS2のコンクリート打設を行う場合は、型枠20を図1の位置へ移動させて設置する。
これにより、型枠20の前後方向中間部は、ジャッキ装置25が支保部材28に連結されることで、支保部材28により支持される。
これにより、図3に示す状態となる。従って、コンクリート施工スパンS2内のレール10、支持台11及び支保部材28は存置されるので、そのままコンクリート中に埋設される。
そして、締固め後、完全に固化するまでの間に、型枠20と接する面の均し作業のため、型枠20を脱型して、面板22を取外す。
ダムコンクリートの場合は、比較的硬練りのコンクリートを打設する。傾斜状に型枠をセットしてコンクリートを打設して、締固めた場合、傾斜表面にエアが浮き上がってくる。垂直の型枠であればエアは抜けるが、傾斜状の型枠の場合は、型枠との当接部分にエア溜まりができ易く、表面が凹凸により汚くなる。従って、コンクリート打設後、締固めた時点で、完全に固化するまでの間に、面板22を外して、表面を均す。
すなわち、牽引装置30を構成するチルホール32を操作することで、ワイヤ31により型枠20を牽引する。
このとき、型枠20の前端部側は車輪26によりレール10上をこれに案内されて走行し、型枠20の後端部側は車輪27により打設済みのコンクリート102上を走行する。
以降は、同様に、コンクリートの打設作業を行う。
また、型枠20をレール10上を車輪26により移動させることで、型枠20を安定的に移動させ、安定的に支持することができ、仕上がり精度を向上させることができる。
また特に、レール10については、コンクリート内に埋設する構成とすることで、型枠20の設置や移動に対する制約が少なくなり、これも作業効率の向上に寄与する。
これに伴い、型枠20の移動時は、型枠20から面板22を外した状態で型枠20を移動させ、移動後に型枠20に面板22を取付けるようにすればよい。
10 レール
11 支持台
20 型枠
21 支持枠
21a 縦端太
21b 横端太
22 面板(パネルフォーム)
23、24、25 ジャッキ装置
23a、24a、25a 出力ロッド
26、27 車輪
28 支保部材(セパ)
28a アンカーボルト
30 牽引装置
31 ワイヤ
32 チルホール
100 傾斜面
101、102 打設済みのコンクリート
Claims (5)
- 傾斜面に傾斜方向に沿って配置されるレールと、このレール上を車輪により移動可能な型枠と、を含む移動式型枠装置を用いて、
傾斜面下方のコンクリート施工スパンから、順次、傾斜面上方のコンクリート施工スパンへ、前記型枠を移動させつつ、コンクリートを打設し、
前記レールは、前記型枠の面板より下方で、打設されるコンクリートにより埋設される位置に配置され、
前記型枠の移動時に、前記型枠の傾斜方向上端部側は前記レール上を移動させ、前記型枠の傾斜方向下端部側は打設済みのコンクリート上を移動させることを特徴とする、傾斜面のコンクリート打設方法。 - 傾斜面に傾斜方向に沿って配置されるレールと、このレール上を車輪により移動可能な型枠と、を含む移動式型枠装置を用いて、
傾斜面下方のコンクリート施工スパンから、順次、傾斜面上方のコンクリート施工スパンへ、前記型枠を移動させつつ、コンクリートを打設し、
コンクリートの打設時に、前記型枠の傾斜方向上端部側は前記レール上に支持することを特徴とする、傾斜面のコンクリート打設方法。 - 傾斜面に傾斜方向に沿って配置されるレールと、このレール上を車輪により移動可能な型枠と、を含む移動式型枠装置を用いて、
傾斜面下方のコンクリート施工スパンから、順次、傾斜面上方のコンクリート施工スパンへ、前記型枠を移動させつつ、コンクリートを打設し、
コンクリートの打設後、前記型枠から面板を外して、打設したコンクリートの表面を均すことを特徴とする、傾斜面のコンクリート打設方法。 - 傾斜面に傾斜方向に沿って配置されるレールと、このレール上を移動可能な型枠と、を含み、
傾斜方向下方のコンクリート施工スパンから、順次、傾斜面上方のコンクリート施工スパンへ、前記型枠を移動させ、傾斜面にコンクリートを打設するための、移動式型枠装置であって、
前記レールは、前記型枠の面板より下方で、打設されるコンクリートにより埋設される位置に配置され、
前記型枠は、その傾斜方向上端部側にあって前記レール上を走行可能な車輪と、傾斜方向下端部側にあって打設済みのコンクリート上を走行可能な車輪とを有することを特徴とする、移動式型枠装置。 - 前記型枠は、型枠自身を脱型方向に昇降可能なジャッキ装置を備え、
前記ジャッキ装置の下端部に前記車輪を有することを特徴とする、請求項4記載の移動式型枠装置。
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