JP6965725B2 - 異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多相回転機に電力供給する電力変換器の異常を検出する異常検出装置に関する。
従来、多相回転機の駆動開始前のイニシャルチェックにおいて、直流電源から電力変換器までの電流経路を遮断する電源リレーや、電力変換器を構成するスイッチ素子等の異常を検出する異常検出装置が知られている。
例えば特許文献1に開示された電力変換装置は、多相巻線組の中性点電圧を検出し、その中性点電圧が所定の範囲内に無いとき、電力変換器のいずれかのスイッチ素子が異常であると判定する。中性点電圧を検出することにより、各相の電圧を検出する構成に対して端子電圧検出数を低減している。
特許第5158528号公報
特許文献1に開示されたメイン実施形態では、3相巻線組の中性点電圧が検出される。この場合、3相のうち1相のスイッチ素子が異常であるとき、異常検出可能なように正常判定範囲が設定される。しかし、中性点電圧は、正常相の電圧と異常相の電圧とを平均するものであるため、チェック対象の相の数が増えるほど、1相が異常時の電圧と正常時の電圧との差が小さくなる。そのため、設定可能な正常判定範囲が狭くなり、各部品の物性ばらつき等との関係から、異常検出精度が低下するおそれがある。この問題は、複数の3相巻線に電力供給する複数の3相電力変換器を並列接続してユニット化した構成においても同様に生じ得る。
本発明は上述の点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、少ない端子電圧検出数で電力変換器の異常を検出可能であり、且つ、相の数が増加しても同等の異常検出精度を確保可能な異常検出装置を提供することにある。
本発明の異常検出装置は、電力変換器(60)と、プルアップ抵抗(Rp)と、モニタ用ダイオード(Du、Dv、Dw)と、負側検出用抵抗(Rd)と、ハイセレクト端子電圧検出部(44)と、異常検出部(40)と、を備える。電力変換器は、直流電源(15)の正側及び負側に配置された複数のスイッチ素子がブリッジ接続されて構成され、直流電源の電力を変換して多相回転機の各相巻線に供給する。プルアップ抵抗は、多相回転機の1相以上の巻線と直流電源の正側とを接続する。
複数のモニタ用ダイオード(Du、Dv、Dw)は、電力変換器において各相の直流電源の正側に配置されたスイッチ素子と直流電源の負側に配置されたスイッチ素子との接続点であるアーム間接続点(Nu、Nv、Nw)にアノードが接続される。負側検出用抵抗は、各相のモニタ用ダイオードのカソード同士の接続点である集合点(A)と直流電源の負側とを接続する。
ハイセレクト端子電圧検出部は、集合点の電圧であるハイセレクト端子電圧(Va)を検出する。異常検出部は、直流電源からの入力電圧(Vpig)、モニタ用ダイオードによる電圧降下(Vf)、プルアップ抵抗の抵抗値、及び、負側検出用抵抗の抵抗値に基づいて設定された閾値電圧と、ハイセレクト端子電圧とを比較し、少なくとも電力変換器の異常を検出する。
本発明では、ハイセレクト端子電圧に基づいて異常検出することで、複数相の異常検出のための端子電圧検出数を一つにすることができる。したがって、異常検出のための部品点数を低減し、回路を小型化することができる。また、ハイセレクト端子電圧は、各相のアーム間接続点の電圧のうち最も高い電圧が反映されるため、いずれか1相が異常のとき、相の数にかかわらず同じ電圧が検出される。したがって、相の数が増加しても異常時と正常時との電圧差は変わらないため、同等の異常検出精度を確保可能である。
また、以下の構成要素(a)〜(c)を含む一群のユニットを「並列電力変換ユニット(100、200)」と定義する。
(a)多相回転機が有する複数の多相巻線のうち少なくとも一部の複数の多相巻線に電力供給する複数の電力変換器(601、602)
(b)各電力変換器に設けられる複数のプルアップ抵抗
(c)各電力変換器の各相に設けられ、それぞれのカソードが一つの集合点に接続されるモニタ用ダイオード
本発明の一態様では、一つ以上の並列電力変換ユニットを備え、一つの並列電力変換ユニットに対し、対応する検出用抵抗を伴う一つのハイセレクト端子電圧検出部、及び、一つの異常検出部が設けられる。各並列電力変換ユニットにおいて異常検出部は、集合点の電圧に基づき、その並列電力変換ユニットに含まれる各電力変換器の異常を検出する。
この態様でも、特許文献1の従来技術では、一つの並列電力変換ユニットに含まれる相の数の合計が増えると、異常時の電圧と正常時の電圧との差が小さくなり、異常検出精度が低下するおそれがある。それに対しハイセレクト端子電圧を用いて異常検出する本発明では、一つのユニット内で並列接続される電力変換器の数にかかわらず、同等の異常検出精度を確保可能である。よって、異常検出装置の搭載スペースが制約され、且つ、高精度なイニシャルチェックが要求される電動パワーステアリング装置では特に有効である。
各実施形態の異常検出装置が適用される電動パワーステアリング装置の全体構成図。 第1実施形態の異常検出装置の構成図。 第1実施形態によるイニシャルチェックのステップを示す図。 図3のイニシャルチェックでの正常時及び異常時のハイセレクト端子電圧を示す図。 図4における正常時及び異常時の電圧の近似を説明する図。 第2実施形態の異常検出装置の構成図。 第2実施形態によるイニシャルチェックのステップを示す図。 図7のイニシャルチェックでの正常時及び異常時のハイセレクト端子電圧を示す図。 第3実施形態の異常検出装置の構成図。 第4実施形態の異常検出装置の構成図。
以下、異常検出装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態で、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態の異常検出装置は、車両の電動パワーステアリング装置において、操舵アシストモータの駆動を制御する装置のイニシャルチェックに用いられ、インバータのスイッチ素子や電源リレー、モータリレー等の異常を検出する。高い信頼性が要求される電動パワーステアリング装置では、正常な動作を保証するイニシャルチェックが特に重要となる。
[電動パワーステアリング装置の構成]
図1に、電動パワーステアリング装置90を含むステアリングシステム99の全体構成を示す。なお、図1に示す電動パワーステアリング装置90はコラムアシスト式であるが、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置にも同様に適用可能である。ステアリングシステム99は、ハンドル91、ステアリングシャフト92、操舵トルクセンサ94、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、及び、電動パワーステアリング装置90等を含む。
ハンドル91にはステアリングシャフト92が接続されている。ステアリングシャフト92の先端に設けられたピニオンギア96は、ラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が設けられる。運転者がハンドル91を回転させると、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によりラック軸97の直線運動に変換され、ラック軸97の変位量に応じた角度に一対の車輪98が操舵される。操舵トルクセンサ94は、ステアリングシャフト92の途中に設けられ、運転者の操舵トルクTsを検出する。
電動パワーステアリング装置90は、ECU10、モータ80、及び減速ギア89等を含む。「多相回転機」としてのモータ80は、例えば3相交流ブラシレスモータである。なお、他の実施形態では4相以上の多相回転機が用いられてもよい。本実施形態のECU10は、モータ制御装置としての機能、及び、異常検出装置としての機能を兼ね備える。
モータ制御装置として機能するECU10は、操舵トルクTsに基づいて、モータ80が所望のアシストトルクを発生するようにモータ80の駆動を制御する。具体的に、ECU10は、モータ電流及び電気角の検出値を取得し、電流フィードバック制御により「電力変換器」としてのインバータを駆動する。インバータは、「直流電源」としてのバッテリの直流電力を3相交流電力に変換してモータ80へ供給する。一般的なモータ制御は周知技術であるため詳細な説明を省略する。モータ80が出力したアシストトルクは、減速ギア89を介してステアリングシャフト92に伝達される。
一方、異常検出装置として機能するECU10は、車両スイッチのON後、モータ駆動開始前のイニシャルチェックとして、インバータのスイッチ素子等の異常を検出する。例えば特許文献1(特許第5158528号公報)には、3相巻線組の中性点電圧に基づいて、インバータのレッグ数よりも少ない数の電圧検出により異常検出を行う装置が開示されている。しかし、中性点電圧は、正常相の電圧と異常相の電圧とを平均するものであるため、チェック対象の相の数が増えるほど、1相が異常時の電圧と正常時の電圧との差が小さくなる。そこで、本実施形態は、少ない端子電圧検出数でインバータの異常を検出可能であり、且つ、相の数が増加しても同等の異常検出精度を確保可能とすることを目的とするものである。
次に、ECU10の具体的構成、及び、イニシャルチェックにおける異常検出の詳細について実施形態毎に説明する。各実施形態のECUの符号には、「10」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。各実施形態のモータの符号には、「80」に続く3桁目に、モータが有する3相巻線の数を付して区別する。
(第1実施形態)
第1実施形態について、図2〜図5を参照して説明する。図2に示すように、第1実施形態のECU101は、一組の3相巻線81、82、83を有するモータ801に適用される。なお、3相巻線81、82、83と共に図示された交流電源の記号は、逆起電圧の発生源であることを示す。電動パワーステアリング装置では、モータ801の非駆動時においても、運転者のハンドル操作や転舵輪に加わる外力によってモータ801に逆起電圧が発生する場合がある。
ECU101は、モータ制御装置の機能として、電源リレー31、逆接リレー32、平滑コンデンサ35、インバータ60、各相モータリレー71、72、73等を備える。また、ECU101は、異常検出装置の機能として、回路中に各相モニタ用ダイオードDu、Dv、Dw、プルアップ抵抗Rp、正側検出用抵抗Ru、負側検出用抵抗Rd等を備える。さらにECU101は、リレー後電圧検出部43、ハイセレクト端子電圧検出部44、異常検出部40を備える。
インバータ60は、バッテリ15の正側と電源線を介して接続され、バッテリ15の負側とグランド線を介して接続される。インバータ60は、U相、V相、W相の上アームのスイッチ素子61、62、63、及び、下アームのスイッチ素子64、65、66がブリッジ接続されて構成され、バッテリ15の電力を変換して多相回転機の各相巻線に供給する。上アームのスイッチ素子61、62、63は、「直流電源の正側に配置された複数のスイッチ素子」であり、下アームのスイッチ素子64、65、66は、「直流電源の負側に配置された複数のスイッチ素子」である。
本実施形態では、インバータ60のスイッチ素子61−66として、MOSFETが用いられる。以下、上アームのスイッチ素子を「上MOS61−63」と記し、下アームのスイッチ素子を「下MOS64−66」と記す。各相の上MOS61−63と下MOS64−66との接続点を「アーム間接続点Nu、Nv、Nw」と定義する。アーム間接続点Nu、Nv、Nwは、各相巻線81、82、83に接続される。また、MOS61−66は、低電位側から高電位側へ向かう電流を許容する還流ダイオードが、素子内部の寄生ダイオードとして構成されている。
電源リレー31及び逆接リレー32は、バッテリ15とインバータ60との間の電源線の途中に直列接続される。バッテリ15側に設けられる電源リレー31は、インバータ60側からバッテリ15側への電流を許容する還流ダイオードを有する。インバータ60側に設けられる逆接リレー32は、バッテリ15側からインバータ60側への電流を許容する還流ダイオードを有する。本実施形態では、電源リレー31及び逆接リレー32もMOSFETで構成されている。
電源リレー31は、バッテリ15が正規の向きに取り付けられたとき、バッテリ15から電源線を経由してインバータ60に流れる電流を遮断する。逆接リレー32は、バッテリ15が正規と逆向きに取り付けられたとき、バッテリ15からグランド線を逆回りに経由してインバータ60に流れる電流を遮断する。逆接リレー32は、正式には「逆接続保護リレー」、又は「逆接続防止リレー」等と称されるものであるが、本明細書では、当該技術分野における通称である「逆接リレー」の用語を使用する。平滑コンデンサ35は、インバータ60への入力電圧を平滑化する。
各相のモータリレー71、72、73は、各相のアーム間接続点Nu、Nv、Nw
と、各相巻線81、82、83との間に設けられる。例えばモータ801に過大な逆起電圧が生じたとき、モータリレー71、72、73を遮断することで、インバータ60の上下MOS61−66に過電圧が印加されることが防止される。なお、他の実施形態では、モータリレーが設けられなくてもよい。以下、「モータリレー71、72、73」、「3相巻線81、82、83」を適宜「モータリレー71−73」、「3相巻線81−83」というように省略して記載する。
プルアップ抵抗Rpは、電源線を介して、モータ801の1相以上の巻線とバッテリ15の正側とを接続する。図2の構成例では、U相巻線81にプルアップ抵抗Rpが接続されている。他の実施例では、V相巻線82もしくはW相巻線83、又は、いずれか2相又は3相の巻線にプルアップ抵抗Rpが接続されてもよい。例えばプルアップ抵抗Rpの抵抗値は1.3kΩに設定される。
モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwは、それぞれのアノードが各相のアーム間接続点Nu、Nv、Nwに接続され、カソード同士が一点に接続される。この接続点を集合点Aと定義する。集合点Aには各相のアーム間接続点Nu、Nv、Nwの電圧のうち最も高い電圧が印加されるため、集合点Aの電圧を「ハイセレクト端子電圧Va」という。
正側検出用抵抗Ruは、集合点Aと電源線、すなわちバッテリ15の正側とを接続し、負側検出用抵抗Rdは、集合点Aとグランド線、すなわちバッテリ15の負側とを接続する。例えば正側検出用抵抗Ru及び負側検出用抵抗Rdの抵抗値は、いずれも10kΩに設定される。以下、プルアップ抵抗Rp、正側検出用抵抗Ru及び負側検出用抵抗Rdの記号Rp、Ru、Rdは、抵抗素子の符号として用いられると同時に、その抵抗素子の抵抗値を表す。
リレー後電圧検出部43は、逆接リレー32とインバータ60との間の電源線とグランド線との間のリレー後電圧Vpigを検出する。リレー後電圧Vpigは、バッテリ15からインバータ60への入力電圧に相当する。図2の構成例では、電源線とグランド線との間に接続された抵抗33、34の接続点Pの分圧に基づいて、リレー後電圧Vpigが検出される。例えば抵抗33、34の抵抗値は、100kΩ及び33kΩに設定される。
ハイセレクト端子電圧検出部44は、集合点Aの電圧であるハイセレクト端子電圧Vaを検出する。異常検出部40は、イニシャルチェックにおいて、閾値電圧とハイセレクト端子電圧Vaとを比較し、インバータ60等の異常を検出する。このとき、異常検出部40は、破線矢印で示すように、電源リレー31、逆接リレー32、モータリレー71−73、インバータMOS61−66のON/OFFを切り替えながら、ハイセレクト端子電圧Vaを取得する。図2において、異常検出部40は、各リレー及びインバータMOSにゲート電圧を印加するプリドライバの機能を含む。なお、イニシャルチェックは、モータ回転数が低く、逆起電圧の影響を受けない条件で実施されることが好ましく、所定の回転数以下であることをモータリレーオープン異常のチェックなど各ステップのイニシャルチェックの前提条件に加えてもよい。
次に、図3を参照し、第1実施形態のイニシャルチェックのステップを順に説明する。図3には、各ステップ(図中「STEP」)の名称、前提条件、異常判定条件及び対象故障が記載されている。前提条件の電圧、及び、異常判定条件の欄に記載された閾値A〜Hは、抵抗等の回路定数や電圧降下に基づき適宜設定される閾値である。そのうち、ステップ3〜6で用いられる閾値E、F、G、Hは、図4に示す正常時の電圧と異常時の電圧との中間の値となるように設定される。以下、「リレー後電圧Vpig」、「ハイセレクト端子電圧Va」の名称の記載を適宜省略し、単に「Vpig」、「Va」と記載する。
イニシャルチェックはステップ1からステップ6まで順に実施され、各ステップで正常と判定されれば次のステップに移行する。つまり、ステップ2以下は、それ以前のステップのチェック対象故障について正常であることを前提として実施される。番号が数字のみのステップ1、2、3、6は第2実施形態と共通であり、末尾に「A」を付したステップ4A、5Aは、第1実施形態に特有のステップである。なお、いずれかのステップで異常が検出された場合、車両の他のECUへの異常通知や、運転者への異常警報が行われてもよい。
<ステップ1:プリチャージ機能異常>
ステップ1は、電源リレー31がON、逆接リレー32及び各相モータリレー71−73がOFF、各相上下MOS61−66がOFF、「IG電圧>閾値A」の前提条件で実施される。本願では図示しないが、IG電圧は、例えば特許文献1の図1に参照されるプリチャージ回路の制御回路に印加される電圧である。対象故障は、リレー後地絡であり、異常判定条件は「Vpig>閾値B」である。正常判定された場合、ステップ2を実施するための適正なプリチャージ電圧が回路に印加される。
<ステップ2:電源リレー、逆接リレーの異常チェック>
ステップ2は、例えば特許5311233号公報に記載の方法等により実施される。
<ステップ3:モータリレーショート異常>
ステップ3は、電源リレー31がON、逆接リレー32及び各相モータリレー71−73がOFF、各相上下MOS61−66がOFF、「Vpig>閾値C」の前提条件で実施される。対象故障は、1相以上のモータリレー71−73のショート、又は、1相以上の上MOS61−63のショートであり、異常判定条件は「Va>Vpig×閾値E」である。
<ステップ4A:#相検出回路ショート異常>
ステップ4A、5Aの欄の「#相」は「U相、V相、W相」を意味する。#相のモニタ用ダイオードを「D#」と記す。ステップ4A、5Aは、相毎に各3回実施される。前提条件の各相上下MOSについて、ある#相の下MOS又は上MOSが「ON」のとき、それ以外のMOSはOFFである。
ステップ4Aは、電源リレー31がON、逆接リレー32及び各相モータリレー71−73がOFF、#相下MOSがON、「Vpig>閾値C」の前提条件で実施される。対象故障は、#相モニタ用ダイオードD#のショートであり、異常判定条件は「Va<Vpig×閾値F」である。
<ステップ5A:#相検出回路オープン異常>
ステップ5Aは、電源リレー31がON、逆接リレー32及び各相モータリレー71−73がOFF、#相上MOSがON、「Vpig>閾値C」の前提条件で実施される。対象故障は、#相モニタ用ダイオードD#のオープンであり、異常判定条件は「Va<Vpig×閾値G」である。
<ステップ6:モータリレーオープン異常>
ステップ6は、電源リレー31がON、逆接リレー32及び各相モータリレー71−73がON、各相上下MOS61−66がOFF、「Vpig>閾値D」の前提条件で実施される。ステップ6のVpigに対する閾値Dがステップ3、4A、5Aに対する閾値Cと違うのは、逆接リレーがOFFであるため、逆接リレーの電圧降下分を考慮した電圧とするためである。対象故障は、全相モータリレー71−73のオープン、又は、1相以上の下MOS64−66のショートであり、異常判定条件は「Va<Vpig×閾値H」である。
続いて図4、図5を参照する。図4には、図3のイニシャルチェックにおける各部位のオープン又はショートの故障モードの検出可否、検出可の場合のステップ番号、並びに、正常時及び異常時のハイセレクト端子電圧Vaを示す。Vα1、Vα2、Vβ1、Vβ2は、下式(1)〜(4)で算出される。式(3)、(4)中のVfは、モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwによる電圧降下を示す。
Figure 0006965725
「Rp、Ru、Rd≠0」を前提とすると、「Vα1>Vα2」、「Vβ1>Vβ2」の関係は自明である。ただし、Vpigに対するVfの値によって、Vα1、Vα2とVβ1、Vβ2との大小関係は決まらない。そこで、第1実施形態では、モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwは、「Vα1>Vβ2>Vα2」となるような電圧降下Vfを有するものが選定される。
Vα2は、ステップ3の正常時に、モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwから電流が流れない状態で、リレー後電圧Vpigが正側検出用抵抗Ru及び負側検出用抵抗Rdにより分圧される電圧である。ステップ4Aで、#相下MOSがONされた状態でも同様である。
Vβ1は、ステップ5Aの正常時に、#相上MOS及び#相モニタ用ダイオードD#を経由して電流が流れる状態での集合点Aの電圧である。モニタ用ダイオードD#による電圧降下Vfが正側検出用抵抗Ruによる電圧降下に対して十分に小さいことを前提とすると、Vβ1はVpigからVfを差し引いた値となる。
ステップ6の正常時のVaは、図5の中段に示すように、プルアップ抵抗Rp、モニタ用ダイオードDu、正側検出用抵抗Ru、負側検出用抵抗Rdからなる回路で示される。ただし計算が複雑となるため、図5の中段回路のVaが下段回路のVaであるVβ2より大きく、上段回路のVaであるVα1より小さいと考える。下段回路のVβ2は、Vβ1がプルアップ抵抗Rp及び負側検出用抵抗Rdにより分圧される電圧である。
図4中、「※」を付した欄のVaは、図5の関係に基づいて近似した値を示す。異常を確実に検出する観点から、ステップ6の正常時のVaは、最大側のVα1で近似される。モータリレーオープン異常をチェックするステップ3の異常時のVaは、最小側のVβ2で近似される。
現実の設計では、正常時及び異常時のVaの差をできるだけ大きく確保できるように、各抵抗Rp、Ru、Rdが設定されることが好ましい。一例として、Rp=1.3kΩ、Ru=10kΩ、Rd=10kΩとすると、Vα1、Vα2、Vβ2は以下のように表される。
Vα1≒Vpig×0.90
Vα2≒Vpig×0.50
Vβ2≒(Vpig−Vf)×0.88
こうして算出された正常時のVa及び異常時のVaの間の値が図3の閾値E〜Hとして設定される。なお、インバータ下MOS64−66のオープン故障は第1実施形態のイニシャルチェックでは検出できないため、通常制御中に検出されるようにすることが好ましい。本実施形態では逆接リレー及びモータリレーのON回路が共通であることを想定し、逆接リレー及びモータリレーのON又はOFFの状態が同じになるように構成したが、例えばステップ2からステップ5は逆接リレーをOFFとして異常チェックしてもよい。
異常検出のために各相の端子電圧を検出すると、端子電圧検出数が増えるという問題がある。第1実施形態では、ハイセレクト端子電圧Vaに基づいて異常検出することで、3相の異常検出のための端子電圧検出数を一つにすることができる。したがって、異常検出のための部品点数を低減し、回路を小型化することができる。特に、搭載スペースの制約が厳しい電動パワーステアリング装置では有効である。
また、第1実施形態のハイセレクト端子電圧検出部44は、インバータ60のモニタ用ダイオードDu、Dv、Dwを経由して得られた3相の電圧のうち最も高い電圧に基づいて、いずれかの部位の異常を検出する。中性点電圧に基づいて異常を検出する特許文献1の従来技術では、チェック対象の相の数が増加するほど、正常時と異常時との電圧差が小さくなるため、異常検出精度が低下するおそれがある。それに対し、ハイセレクト端子電圧を用いて異常検出する本実施形態では、インバータの相の数にかかわらず、同等の異常検出精度を確保可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。図6に示すように第2実施形態のECU102は、第1実施形態のECU101に対し正側検出用抵抗Ruが設けられていない点のみが異なる。各相モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwのカソード同士の接続点である集合点Aのハイセレクト端子電圧Vaに基づき、インバータMOS61−66等の異常を検出する基本的な構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態では、例えばプルアップ抵抗Rp及び負側検出用抵抗Rdの抵抗値は、いずれも4.7kΩに設定される。
図7、図8は、第1実施形態の図3、図4に対応する。第2実施形態では、図7に示すイニシャルチェックのステップのうち、ステップ4B及び5Bが第1実施形態と異なる。なお、図7のステップ3及び6の異常判定条件について、ステップ3は「Va>Vpig×閾値I」、ステップ6は「Va<Vpig×閾値L」というように、閾値の記号のみ、図3と異なる。なお、閾値I、閾値Lとして、それぞれ第1実施形態の閾値E、閾値Hと同じ値を用いてもよい。
<ステップ4B:#相上MOSオープン異常>
第1実施形態と同様にステップ4B、5Bは、相毎に各3回実施される。前提条件の各相上下MOSについて、ある#相の下MOS又は上MOSが「ON」のとき、それ以外のMOSはOFFである。
ステップ4Bは、電源リレー31がON、逆接リレー32及び各相モータリレー71−73がOFF、#相上MOSがON、「Vpig>閾値C」の前提条件で実施される。対象故障は、#相上MOSのオープン、又は、#相モニタ用ダイオードD#のオープンであり、異常判定条件は「Va<Vpig×閾値J」である。
<ステップ5B:#相下MOSオープン異常>
ステップ5Bは、電源リレー31がON、逆接リレー32及び各相モータリレー71−73がOFF、#相下MOSがON、「Vpig>閾値C」の前提条件で実施される。対象故障は、#相下MOSのオープンであり、異常判定条件は「Va>Vpig×閾値K」である。
続いて図8を参照する。正側検出用抵抗Ruの無い第2実施形態では、正常時及び異常時のVaは、Vβ1、Vβ2、GNDの3値のみとなる。「Rp、Rd≠0」を前提とすると、「Vβ1>Vβ2」の関係は自明である。
Vβ1は、ステップ4Bの正常時に、#相上MOS及び#相モニタ用ダイオードD#を経由して電流が流れる状態での集合点Aの電圧である。Vβ2は、ステップ5Bの正常時に、プルアップ抵抗Rp及び#相モニタ用ダイオードD#を経由して電流が流れる状態での集合点Aの電圧である。Vβ2は、Vβ1がプルアップ抵抗Rp及び負側検出用抵抗Rdにより分圧される電圧である。
こうして算出された正常時のVa及び異常時のVaの間の値が図7の閾値I〜Lとして設定される。なお、モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwのショート故障は第2実施形態のイニシャルチェックでは検出できないため、通常制御中に検出されるようにすることが好ましい。第2実施形態では、第1実施形態よりも簡略的な構成で、第1実施形態とほぼ同様の作用効果を奏することができる。また、第2実施形態においてもステップ2からステップ5は逆接リレーをOFFとして異常チェックしてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態について、図9を参照して説明する。第3実施形態のECU103は、二組の3相巻線81−83を有するモータ802に適用される。ECU103は、各3相巻線81−83に電力供給する二つのインバータ601、602が電源リレー31及び逆接リレー32の後に並列に接続されている。各インバータ601、602には、第1、第2実施形態と同様のプルアップ抵抗Rp及びモニタ用ダイオードDu、Dv、Dwが設けられている。また、各インバータ601、602に各相のモータリレー71−73が設けられている。なお、インバータ601、602の各構成要素は実質的に同一であるため、区別せず同一の符号を付す。また、異常検出部40から各リレー31、32、71−73及びスイッチ素子61−66へのON/OFF信号の図示を省略する。
図9に示すように、並列接続された2つのインバータ601、602、二つのプルアップ抵抗Rp、二組の各相モニタ用ダイオードDu、Dv、Dw、及び、二組の各相モータリレー71−73を含む一群のユニットを「並列電力変換ユニット」と定義する。第3実施形態の異常検出装置は、一つの並列電力変換ユニット100を有する。ここで、二組の各相モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwのそれぞれのカソードは、一つの集合点Aに接続される。つまり、並列電力変換ユニットと集合点Aとは一対一に対応する。さらに、本実施形態では、入力部の電源リレー31、逆接リレー32及び平滑コンデンサ35の一セットと一つの並列電力変換ユニットとが対応している。
一つの並列電力変換ユニットにおいて並列接続されるインバータの数は三つ以上でもよく、その場合、インバータの数に応じた数のプルアップ抵抗Rp、各相モニタ用ダイオードDu、Dv、Dw、各相モータリレー71−73が設けられる。なお、他の実施形態では、並列電力変換ユニットにモータリレー71−73が含まれなくてもよい。また、各インバータの2相以上にプルアップ抵抗Rpが設けられてもよい。
一つの並列電力変換ユニット100に対して、一つのハイセレクト端子電圧検出部44、及び、一つの異常検出部40が設けられる。また、ハイセレクト端子電圧検出部44の検出構成に応じて、第1実施形態を基本とする構成では、一組の正側検出用抵抗Ru及び負側検出用抵抗Rdが設けられる。これに代えて、第2実施形態を基本とする構成では、正側検出用抵抗Ruが無く、負側検出用抵抗Rdのみが設けられてもよい。
第3実施形態では、モータ802を二つの3相巻線81−83で構成することにより、一つの3相巻線あたりの出力トルクが全体の(1/2)になる。そのため、各インバータ601、602のMOS61−66の電流定格を小さくし、負荷や発熱を分散することができる。また、一つのインバータの上下アームの各相を並列接続した二つのMOSで構成する場合、MOS同士の特性ばらつきが問題になりやすいのに対し、インバータ全体を並列接続することで、ばらつきの影響を低減することができる。
このような並列接続の構成で異常検出のために各相の端子電圧を検出すると、端子電圧検出数が増え、回路規模が大きくなるという問題がある。つまり、インバータ部自体は並列化により小型化するものの、端子電圧検出部はかえって大きくなる。その点、第3実施形態では、一つの並列電力変換ユニット100に対して端子電圧検出数を一つにすることができるため、回路規模が大きくなることを回避することができる。
また、第3実施形態のハイセレクト端子電圧検出部44は、二つのインバータ601、602のモニタ用ダイオードDu、Dv、Dwを経由して得られた6相の電圧のうち最も高い電圧に基づいて、並列電力変換ユニット100のいずれかの部位の異常を検出する。中性点電圧に基づいて異常を検出する特許文献1の従来技術では、チェック対象の相の数が増加するほど、正常時と異常時との電圧差が小さくなるため、異常検出精度が低下するおそれがある。それに対し、ハイセレクト端子電圧を用いて異常検出する本実施形態では、一つのユニット内で並列接続されるインバータの数にかかわらず、同等の異常検出精度を確保可能である。
(第4実施形態)
第4実施形態について、図10を参照して説明する。第4実施形態は、四組の3相巻線81−83を有するモータ804に適用され、図9に示す第3実施形態の並列電力変換ユニットが、一つのバッテリ15に対して更に二並列に接続されている。二つの並列電力変換ユニットの符号を「100」及び「200」と記す。各並列電力変換ユニット100、200内の構成要素の符号は図9と同様であるため省略する。
第1の並列電力変換ユニット100に対応して、接続点P1の分圧によりリレー後電圧Vpig1を検出するリレー後電圧検出部431、集合点A1のハイセレクト端子電圧Va1を検出するハイセレクト端子電圧検出部441、及び、異常検出部401が設けられる。また、第2の並列電力変換ユニット200に対応して、接続点P2の分圧によりリレー後電圧Vpig2を検出するリレー後電圧検出部432、集合点A2のハイセレクト端子電圧Va2を検出するハイセレクト端子電圧検出部442、及び、異常検出部402が設けられる。
例えば、第1の並列電力変換ユニット100内のいずれかのインバータ601、602の各相上下MOS61−66のうち、いずれかの異常が検出された状況を仮定する。このとき、異常検出部401は、第1の並列電力変換ユニット100内の全てのインバータ601、602の各相MOS61−66をOFFする。第2の並列電力変換ユニット200に異常が検出されない場合、イニシャルチェックの終了後、ECU104は、モータ制御装置の機能として、第2の並列電力変換ユニット200のみを用いてモータ804の駆動を開始する。
各相上下MOS61−66のいずれかが故障している場合、過電流による回路の過熱が生じたり、指令通りの電力変換動作が不能となったりするおそれがある。そこで、複数の並列電力変換ユニット100、200が冗長的に設けられる構成とすることで、一部のユニットに異常が検出されたとき、ECU104は、異常なユニットの動作を停止し、正常なユニットのみでモータ804を駆動することができる。このように、冗長構成における駆動の一単位として機能する一つの並列電力変換ユニットは、いわゆる複数系統の構成における「一系統」に相当するものである。
なお、電源リレー31、逆接リレー32又はモータリレー71−73の故障の場合、モータ駆動中に過電流が発生したとき等に、迅速に通電を遮断することができないおそれがある。また、モニタ用ダイオードDu、Dv、Dwの故障の場合には、イニシャルチェックのステップが正常に実行されないこととなり、MOSやリレーの故障を検出し損なうおそれがある。したがって、いずれかのリレー31、32、71−73又はモニタ用ダイオードDu、Dv、Dwの異常が検出された場合にも、その並列電力変換ユニット内の全てのインバータ601、602の各相MOS61−66をOFFするようにしてもよい。
また、異常検出部401及び異常検出部402は、各並列電力変換ユニット100、200の異常検出情報を、破線矢印で示すように相互に通知してもよい。これにより、ECU104は、モータ制御装置の機能として、1ユニットでの駆動モードと2ユニットでの駆動モードを切り替える等、状況に応じて駆動条件を適切に選択することが可能となる。
(その他の実施形態)
(a)上記実施形態のイニシャルチェックでは、インバータ上下MOS61−66に加え、電源リレー31、逆接リレー32、モータリレー71−73及びモニタ用ダイオードDu、Dv、Dwのチェックが一連のステップで実施される。ただし、インバータ上下MOS61−66以外のチェックは、例えば、事前に別のプロセスで実施されてもよい。
(b)本発明の制御対象の多相回転機は、電動パワーステアリング装置の操舵アシストモータに限らず、他の用途のモータであってもよい。特に異常検出装置の搭載スペースが制約され、且つ、高精度なイニシャルチェックが要求されるシステムにおいて、本発明は有効である。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
10(101−104)・・・ECU(異常検出装置、モータ制御装置)、
15 ・・・バッテリ(直流電源)、
40(401、402)・・・異常検出部、
44(441、442)・・・ハイセレクト端子電圧検出部、
60(601、602)・・・インバータ(電力変換器)、
61−66 ・・・MOS(スイッチ素子)、
80(801、802、804)・・・モータ(多相回転機)、
Du、Dv、Dw・・・モニタ用ダイオード、
Rd・・・負側検出用抵抗、 Rp・・・プルアップ抵抗。

Claims (6)

  1. 直流電源(15)の正側及び負側に配置された複数のスイッチ素子(61−66)がブリッジ接続されて構成され、前記直流電源の電力を変換して多相回転機(80)の各相巻線に供給する電力変換器(60)と、
    前記多相回転機の1相以上の巻線と前記直流電源の正側とを接続するプルアップ抵抗(Rp)と、
    前記電力変換器において各相の前記直流電源の正側に配置されたスイッチ素子と前記直流電源の負側に配置されたスイッチ素子との接続点であるアーム間接続点(Nu、Nv、Nw)にアノードが接続される複数のモニタ用ダイオード(Du、Dv、Dw)と、
    各相の前記モニタ用ダイオードのカソード同士の接続点である集合点(A)と前記直流電源の負側とを接続する負側検出用抵抗(Rd)と、
    前記集合点の電圧であるハイセレクト端子電圧(Va)を検出するハイセレクト端子電圧検出部(44)と、
    前記直流電源からの入力電圧(Vpig)、前記モニタ用ダイオードによる電圧降下(Vf)、前記プルアップ抵抗の抵抗値、及び、前記負側検出用抵抗の抵抗値に基づいて設定された閾値電圧と、前記ハイセレクト端子電圧とを比較し、少なくとも前記電力変換器の異常を検出する異常検出部(40)と、
    を備える異常検出装置。
  2. 前記集合点と前記直流電源の正側とを接続する正側検出用抵抗(Ru)をさらに備え、
    前記異常検出部は、さらに前記正側検出用抵抗の抵抗値に基づいて前記閾値電圧を設定する請求項1に記載の異常検出装置。
  3. 前記多相回転機が有する複数の多相巻線のうち少なくとも一部の複数の多相巻線に電力供給する複数の前記電力変換器(601、602)と、
    各前記電力変換器に設けられる複数の前記プルアップ抵抗と、
    各前記電力変換器の各相に設けられ、それぞれのカソードが一つの前記集合点に接続される前記モニタ用ダイオードと、
    を含む一群のユニットを並列電力変換ユニット(100、200)と定義すると、
    一つ以上の前記並列電力変換ユニットを備え、
    一つの前記並列電力変換ユニットに対して、対応する前記検出用抵抗を伴う一つの前記ハイセレクト端子電圧検出部、及び、一つの前記異常検出部が設けられ、
    各前記並列電力変換ユニットにおいて前記異常検出部は、前記集合点の電圧に基づき、少なくともその前記並列電力変換ユニットに含まれる各前記電力変換器の異常を検出する請求項1または2に記載の異常検出装置。
  4. 複数の前記並列電力変換ユニット(100、200)、並びに、複数の前記ハイセレクト端子電圧検出部(441、442)及び複数の前記異常検出部(401、402)を備える請求項3に記載の異常検出装置。
  5. 対応する前記並列電力変換ユニット内のいずれか一つ以上の前記電力変換器の異常を検出した前記異常検出部は、その前記並列電力変換ユニットの全ての前記電力変換器の各相のスイッチ素子をOFFする請求項4に記載の異常検出装置。
  6. 車両の電動パワーステアリング装置において、前記多相回転機としての操舵アシストモータの駆動を制御する装置のイニシャルチェックに用いられる請求項1〜5のいずれか一項に記載の異常検出装置。
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