JP6964454B2 - ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体に関する。
例えば鉄道車両用のディスクブレーキ装置は、車軸に固定されるディスクロータと、このディスクロータに対峙して配置されるトルク受けプレートのディスクロータ側の面にライニング組立体を組み付けたディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体と、トルク受けプレートをディスクロータに向かって進退駆動するアクチュエータを内蔵して車体フレームに固定されるブレーキキャリパとを備える。ディスクブレーキ装置は、トルク受けプレートをディスクロータ側に進出させてライニング組立体がディスクロータへ押圧された時の摺動摩擦によって制動力を発生する。
ところで、上記ディスクブレーキ装置は、ディスクロータとの接触によってライニング組立体が不用意に回転すると、それにより制動トルクの伝達にロスが発生したり、ブレーキノイズが発生したりするため、ライニング組立体の回転を規制する回転防止機構(回り止め構造)が必要になる。例えば特許文献1に開示されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、ライニング組立体を揺動自在に支持するガイドプレートの内面とバックプレート(トルク受けプレート)の内面との間に回転規制板を固定し、該回転規制板を裏板部の抜け止めフランジに係合させることでライニング組立体の回転を規制する回転防止機構を構成している。
特開2014−211196号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された回転防止機構のように、ガイドプレートの内面とトルク受けプレートの内面との間に回転規制板を固定した場合には、部品点数及び重量が増え、製作コストも増大した。
また、ライニング組立体を揺動自在に支持するため、バックプレートに当接する当接曲面部を裏板部や嵌着板に突出して形成した場合には、切削加工が必要となり加工コストが増えたり、部品点数が増えたりして製作コストが増大する。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、ライニング組立体の回り止め構造又はライニング組立体を揺動自在に支持する構造を、少ない部品で、安価に実現できるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 制動トルクを受けるガイドプレートに少なくとも1つのライニング組立体が揺動自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、前記ライニング組立体は、制動時に前記ディスクロータに押圧される摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に揺動自在に嵌合されるプレート嵌合部を備え、前記プレート嵌合部が前記ガイド孔部に嵌合され、前記ディスクロータに前記摩擦材が押圧された時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートには、前記ライニング組立体の回転を規制する回り止め規制部が一体形成されていることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(1)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、ライニング組立体の回転を規制するための回り止め規制部が、トルク受けプレートに一体形成される。トルク受けプレートに一体形成された回り止め規制部は、ライニング組立体に係合し、ライニング組立体の回転を規制する。ライニング組立体とトルク受けプレートの間に、回り止め規制部が直接配置されることにより、ライニング組立体の回り止め構造を少ない部品点数で、簡素な構造にできる。
(2) 前記トルク受けプレートには、前記ライニング組立体を揺動可能に支持する凸部が配置されていることを特徴とする上記(1)に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(2)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、ライニング組立体を揺動自在に支持するためトルク受けプレートに配置された凸部がライニング組立体の裏板部に当接し、ライニング組立体を揺動自在とすることができる。また、本構成例によれば、ライニング組立体が複数であっても、それぞれのライニング組立体に対応する位置に、一括してトルク受けプレートに凸部をプレス加工できる。これにより、ライニング組立体を揺動自在に支持する構造を、簡素な構造で安価に製造できる。
(3) 前記裏板部には、前記ライニング組立体を揺動可能に支持する凸部が配置されていることを特徴とする上記(1)に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(3)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、ライニング組立体を揺動自在に支持するため裏板部に配置された凸部がトルク受けプレートに当接し、ライニング組立体を揺動自在とすることができる。
(4) 前記裏板部と前記トルク受けプレートとの間に、減衰層が設けられていることを特徴とする上記(2)又は(3)に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(4)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、ライニング組立体とトルク受けプレートとの間を伝搬する振動が、減衰層により減衰する。減衰層は、トルク受けプレートと裏板部との接触によるノイズの低減に寄与する。これにより、1回の制動過程時に生じる振動が減衰され、スキール騒音(所謂ブレーキ鳴き)が抑制される。
(5) 前記回り止め規制部が、前記裏板部に形成された係止凹部に係合するように前記トルク受けプレートに形成された切り起し片であることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(5)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、トルク受けプレートに切り起し片を形成することにより、別部材を使用せずに、打ち抜き、曲げ作業の一連のプレス加工により、回り止め規制部を簡単にトルク受けプレートに一体形成できる。
(6) 前記トルク受けプレートと前記裏板部との間には、前記切り起し片により前記トルク受けプレートに形成された開口を少なくとも覆う部材が設けられていることを特徴とする上記(5)に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(6)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、切り起し片を切り起した開口が、トルク受けプレートと裏板部との間に設けられた部材により覆われる。この部材により、トルク受けプレートの外部から異物が、開口を通り裏板部との間に侵入するのを抑制できる。
(7) 前記回り止め規制部が、前記裏板部に形成された突起に係合するように前記トルク受けプレートに形成された開口であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記(7)の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、裏板部に突起が形成され、この突起に係合する開口がトルク受けプレートに形成される。即ち、トルク受けプレートに切り起し片を設けた場合と同様に、別部材を用いずに、裏板部とトルク受けプレートのみを用いた簡素な構造で、ライニング組立体を回り止めすることができる。また、この構成例によれば、トルク受けプレートへの加工が開口を形成するための打ち抜き作業のみとなるので、切り起し片を形成する場合に比べ、トルク受けプレートの加工が容易となる。
) 前記トルク受けプレートに形成された開口は、前記ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体が取り付けられるキャリパーのブレーキパッド取付部に装着されたときに、前記ブレーキパッド取付部により覆われることを特徴とする上記(5)〜(7)の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、トルク受けプレートは、裏面(裏板部が対向する面と反対側の面)が、ブレーキパッド取付部に覆われるようにキャリパーに装着される。そこで、例えばトルク受けプレートに切り起し片を形成した後の開口や、裏板部に形成された突起に係合するように形成された開口は、ブレーキパッド取付部により覆われる。これにより、トルク受けプレートの外部から異物が、開口を通り裏板部との間に侵入するのを抑制できる。
) 前記トルク受けプレートに形成された開口の開口周縁は、前記ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体が取り付けられるキャリパーのブレーキパッド取付部に密着することを特徴とする上記()に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
上記()の構成のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、トルク受けプレートは、裏面(裏板部が対向する面と反対側の面)における開口の開口周縁が、ブレーキパッド取付部に密着するようにキャリパーに装着される。そこで、例えばトルク受けプレートに切り起し片を形成した後の開口や、裏板部に形成された突起に係合するように形成された開口は、ブレーキパッド取付部により塞がれる。これにより、トルク受けプレートの外部から異物が、開口を通り裏板部との間に侵入するのを確実に抑制できる。
本発明に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体によれば、ライニング組立体の回り止め構造又はライニング組立体を揺動自在に支持する構造を、少ない部品で、安価に実現できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の第1実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の正面図である。 (a)は図1の右側面図、(b)は図1の背面図、(c)は(b)のB−B断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1に示したディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の分解斜視図である。 キャリパーのブレーキパッド取付部に取り付けられた図1に示すディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の断面図である。 図1に示したディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の変形例の背面図である。 図6に示した変形例の断面図である。 図6に示した変形例の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の断面図である。 図9に示したディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の分解斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の断面図である。 本発明の第4実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の断面図である。 図12に示したディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の変形例の断面図である。 本発明の第5実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
本実施形態に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(以下、単に「摩擦パッド組立て体」と言う)は、鉄道車両用のディスクブレーキ装置に使用されるもので、車軸上のディスクロータに対峙して配置され、車体フレームに固定されたブレーキキャリパに内蔵のアクチュエータによりディスクロータに向かって進退駆動される。勿論、本発明のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、鉄道車両用のディスクブレーキ装置に限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る摩擦パッド組立て体100の正面図、図2の(a)は図1の右側面図、(b)は図1の背面図、(c)は(b)のB−B断面図、図3は図1のA−A断面図、図4は図1に示した摩擦パッド組立て体100の分解斜視図である。
本第1実施形態に係る摩擦パッド組立て体100は、不図示のアクチュエータによってディスクロータに向かって進退駆動されるトルク受けプレート11と、トルク受けプレート11のディスクロータ側に連結固定されるガイドプレート13と、ガイドプレート13に揺動可能に嵌合支持された少なくとも1つ(本実施形態では5個)のライニング組立体15と、を備えている。
トルク受けプレート11は、ライニング組立体15を挿入装着したガイドプレート13に取り付けられる。トルク受けプレート11は、ライニング組立体15の裏板部17との間に間隙S1を開けて、リベット19によりガイドプレート13に固着される。トルク受けプレート11は、裏板部17との間に間隙S1を開けるため、裏板部17の背面側を覆う薄皿状に成形されている。
トルク受けプレート11の裏面11aには、図2及び図3に示すように、アンカープレート21がリベット23により固定装備されている。このアンカープレート21が、アクチュエータ(図示略)に連結されたキャリパーの押圧ホルダー25に連結される。これにより、摩擦パッド組立て体100は、ディスクロータへの進退駆動が可能になる。
ガイドプレート13は、図1に示すように、ガイド孔部27が所定の離間間隔で複数(5孔)形成されており、各ガイド孔部27にライニング組立体15が装着される。ガイドプレート13は、制動時に各ガイド孔部27に装着されたライニング組立体15に作用する制動トルクを受け止めることができる所定の板厚を有した平板材で形成される。
ライニング組立体15は、制動トルクを受けるガイドプレート13に揺動自在に支持されて、ディスクロータへ押圧される。ライニング組立体15は、略円板状に成型された摩擦材29と、この摩擦材29の裏面に固着された裏板部17とから構成されている。裏板部17には、外周面がガイドプレート13に貫通形成された円形のガイド孔部27に揺動自在に嵌合するプレート嵌合部31と、ガイド孔部27よりも大きな外径の抜け止めフランジ部33と、が一体形成されている。
摩擦材29は、ガイド孔部27を挿通可能なように、外径がガイド孔部27の内径よりも小さく設定されている。摩擦材29は、制動時にディスクロータに押圧される。ライニング組立体15は、プレート嵌合部31がガイド孔部27に嵌合されていることで、ディスクロータに摩擦材29が押圧された時に作用する制動トルクをプレート嵌合部31からガイドプレート13に伝達する。
プレート嵌合部31は、ガイド孔部27との摺接によるライニング組立体15の揺動動作が円滑になるように、ガイド孔部27側に凸の曲面状に形成されている。これにより、プレート嵌合部31は、ガイドプレート13に設けられたガイド孔部27に揺動自在に嵌合される。
プレート嵌合部31には、環状のバネ部材35が嵌着される。バネ部材35は、円環状の板ばねよりなる。バネ部材35の外径は、ガイド孔部27よりも大きく設定されている。各ライニング組立体15は、ガイドプレート13の裏面側からガイド孔部27に挿入装着される。従って、プレート嵌合部31に嵌着されたバネ部材35は、ガイドプレート13と抜け止めフランジ部33との間に挟まれる。
摩擦パッド組立て体100は、複数個のライニング組立体15を平面状に敷き並べた形態となる。摩擦パッド組立て体100は、ライニング組立体15の抜け止めフランジ部33とガイドプレート13との間に挟まれたバネ部材35が、弾性変形してライニング組立体15の厚さ方向の寸法公差を吸収する。このため、摩擦パッド組立て体100では、ディスクロータに対する各ライニング組立体15の接触性にばらつきの生じることが防止される。従って、各ライニング組立体15は、厚さ方向の寸法公差の影響を受けずに、安定した制動特性を維持することができる。
ところで、ガイドプレート13に固着されたトルク受けプレート11には、ライニング組立体15の回転を規制する回り止め規制部が一体形成されている。
本第1実施形態において、回り止め規制部は、切り起し片37よりなる。切り起し片37は、裏板部17に形成された係止凹部39に係合するように、トルク受けプレート11に形成される。切り起し片37は、トルク受けプレート11をU字形のポンチ等で打ち抜き、U字形スリットを形成した後、このU字形スリットに包囲された板片の基端を、図4に示すように、裏板部17に向かってトルク受けプレート11に対し垂直に折り曲げる(切り起す)ことにより形成される。
切り起し片37は、裏板部17に形成される係止凹部39に係合して、ライニング組立体15の回転を規制する。本第1実施形態において、係止凹部39は、裏板部17に穿設した穴である。なお、係止凹部39は、穴に限定されない。
例えば係止凹部39は、円形状の裏板部17の円周方向の2点を結ぶ直線(弦)で切除した凹みであってもよい。この凹みは、裏板部17の外周が、半径方向内側に凹む係止凹部39となる。切り起し片37は、この凹みから成る係止凹部39に当接することによってもライニング組立体15の回転を規制することができる。
また、本第1実施形態に係る摩擦パッド組立て体100では、トルク受けプレート11に、裏板部17に向かって突出する凸部41が形成されている。凸部41は、例えばプレス加工により形成することができる。この凸部41は、ライニング組立体15を揺動可能に支持する。凸部41により円形状の裏板部17の中心部分が支持されたライニング組立体15は、凸部41を中心に揺動自在(ピボット運動自在)に支持される。
図5はキャリパーにおける押圧ホルダー25のブレーキパッド取付部43に取り付けられた図1に示す摩擦パッド組立て体100の断面図である。
摩擦パッド組立て体100は、図5に示すように、キャリパーの押圧ホルダー25に取り付けられる。摩擦パッド組立て体100のトルク受けプレート11の裏面11aには、アンカープレート21がリベット23によって固定される。摩擦パッド組立て体100は、このアンカープレート21が、キャリパーの押圧ホルダー25におけるブレーキパッド取付部43(押圧ホルダー25のディスクロータ側取付面)に形成された蟻溝状の固定溝45に、溝端から挿入されることにより取り付けられる。
摩擦パッド組立て体100は、トルク受けプレート11の裏面11aが、このキャリパーの押圧ホルダー25のブレーキパッド取付部43に密着する。トルク受けプレート11の裏面11aには、複数の開口47が開けられている。この開口47は、切り起し片37を形成するために打ち抜いたU字形スリットにおいて切り起し片37を切り起こした後の方形の開口である。なお、開口47は、切り起し片37の形状に応じて種々の開口形状を有する。トルク受けプレート11は、裏面11aにおける開口47の開口周縁がブレーキパッド取付部43に密着することにより、これら開口47がブレーキパッド取付部43により塞がれる。これにより、トルク受けプレート11の裏面側から異物が開口47を通って、ガイドプレート13との間に進入することが確実に抑制されている。
次に、本第1実施形態に係る摩擦パッド組立て体100の組立手順を説明する。
摩擦パッド組立て体100を組み立てるには、先ず、背面を上方に向けてセットされたガイドプレート13のガイド孔部27に、摩擦材29をガイドプレート13の正面側(図3の左側)に突出するようにしてライニング組立体15が挿入装着される。この際、それぞれのライニング組立体15のプレート嵌合部31には、バネ部材35を嵌着しておく。ガイド孔部27にライニング組立体15が挿入されることで、バネ部材35は、ガイドプレート13と抜け止めフランジ部33との間に挟まれるようになる。ガイド孔部27に挿入装着されたライニング組立体15は、抜け止めフランジ部33が、バネ部材35を介してガイド孔部27の周縁部に当接した状態となる。
全てのライニング組立体15をガイド孔部27に装着した状態で、トルク受けプレート11をガイドプレート13の上に載置する。この際、トルク受けプレート11には、アンカープレート21をリベット23によって固定しておく。トルク受けプレート11とガイドプレート13が合わせられると、トルク受けプレート11から突出する凸部41が、ライニング組立体15の裏板部17に当接する。同時に、トルク受けプレート11の切り起し片37が、裏板部17の係止凹部39に係合される。最後に、ガイドプレート13とトルク受けプレート11の外周部が、相互を貫通するリベット19によって、挟持固定され、ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の組み立てが完了する。ガイドプレート13とトルク受けプレート11がリベット19によって固定された摩擦パッド組立て体100は、バネ部材35が所定の予圧で変形して、ガイドプレート13と抜け止めフランジ部33との間に挟持された状態となる。
次に、上記した構成の作用を説明する。
本第1実施形態に係る摩擦パッド組立て体100では、ライニング組立体15の回転を規制するための回り止め規制部である切り起し片37が、トルク受けプレート11に一体形成される。トルク受けプレート11に一体形成された切り起し片37は、ライニング組立体15の係止凹部39に係合し、ライニング組立体15の回転を規制する。このように、ライニング組立体15とトルク受けプレート11の間に、回り止め規制部である切り起し片37が直接配置されることにより、ライニング組立体15の回り止め構造を少ない部品点数で、簡素な構造にできる。
また、本第1実施形態の摩擦パッド組立て体100では、ライニング組立体15を揺動自在に支持するためトルク受けプレート11に配置された凸部41が、ライニング組立体15の裏板部17に当接し、ライニング組立体15を揺動自在とすることができる。
また、本実施形態では、ライニング組立体15が複数であっても、それぞれのライニング組立体15に対応する位置に、一括してトルク受けプレート11に凸部41をプレス加工できる。これにより、ライニング組立体15を揺動自在に支持する構造を、簡素な構造で安価に製造できる。
また、本第1実施形態の摩擦パッド組立て体100では、トルク受けプレート11をポンチで打ち抜き、U字形スリットを形成した後、このU字形スリットに包囲された板片がトルク受けプレート11に接続する基端で折り曲げられることにより、切り起し片37が形成される。これにより、別部材を使用せずに、打ち抜き、曲げ作業の一連のプレス加工により、回り止め規制部を簡単にトルク受けプレート11に一体形成できる。
更に、本第1実施形態に係る摩擦パッド組立て体100では、トルク受けプレート11は、裏面(裏板部17が対向する面と反対側の面)11aが、ブレーキパッド取付部43に密着するようにキャリパーの押圧ホルダー25に装着される。そこで、トルク受けプレート11に切り起し片37を形成した後の開口である開口47は、ブレーキパッド取付部43により塞がれる。これにより、トルク受けプレート11の外部から異物が、開口47を通り裏板部17との間に侵入するのを抑制できる。
図6は図1に示した摩擦パッド組立て体100の変形例に係る摩擦パッド組立て体100Aの背面図、図7は図6に示した変形例の断面図、図8は図6に示した変形例の分解斜視図である。
この変形例に係る摩擦パッド組立て体100Aでは、図8に示すように、切り起し片37によりトルク受けプレート11に形成された開口である開口47に、開口47を少なくとも覆う部材である封止栓61が嵌着されている。
封止栓61は、例えば合成樹脂材或いは金属からなる。封止栓61の外周には鍔部63が形成される。封止栓61は、トルク受けプレート11の内側(図8の上側)から開口47に挿入されることにより、この鍔部63がストッパとなって開口47に嵌着される。封止栓61は、開口47の開口縁に係止される係止爪(図示略)等を備えるものであってもよい。
この摩擦パッド組立て体100Aによれば、封止栓61により、トルク受けプレート11の外部から異物が、開口47を通り裏板部17との間に侵入するのを抑制できる。
[第2実施形態]
図9は本発明の第2実施形態に係る摩擦パッド組立て体200の断面図、図10は図9に示した摩擦パッド組立て体200の分解斜視図である。なお、第2実施形態においては図1〜図5に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本第2実施形態に係る摩擦パッド組立て体200は、裏板部49に、ライニング組立体15を揺動可能に支持するための凸部50が配置されている。このため、図10に示すように、摩擦パッド組立て体200におけるトルク受けプレート51には、図4に示したトルク受けプレート11で設けられていた凸部41が形成されていない。
また、本第2実施形態に係る摩擦パッド組立て体200は、裏板部49とトルク受けプレート51との間に、減衰層53が設けられている。減衰層53は、均一な厚みで形成される。減衰層53は、図10に示すように、トルク受けプレート51の内面において周壁に沿うことで、トルク受けプレート51と略相似形状で形成されている。減衰層53には、切り起し片37との干渉を避けるための複数の回避穴55が穿設されている。これにより、減衰層53の表面は、トルク受けプレート51の内面と同一の平坦面となる。減衰層53は、例えば接着層(図示略)によってトルク受けプレート51の内面に貼着される。
減衰層53には、例えば金属支持板と弾性材が貼りあわせて積層された状態の積層シムを用いることができ。減衰層53は、面内および面直方向に適切な弾性率を持つ積層構造となる。積層構造は、例えば弾性材であるゴム、金属支持板であるステンレス鋼板、弾性材である粘着材、金属支持板である冷間圧延鋼板、及び弾性材であるゴムを順に貼り合わせて積層させた構造とすることができる。勿論、減衰層53は、本実施形態の積層構造に限定されるものではなく、ライニング組立体15とトルク受けプレート51との間を伝搬する振動を減衰させることにより、ノイズの低減が可能となるものであれば種々の積層構造或いは単層構造を採り得る。
更に、この減衰層53は、摩擦パッド組立て体200において、トルク受けプレート51と裏板部49との間に設けられることで、切り起し片37によりトルク受けプレート51に形成された開口である開口47を少なくとも覆う部材となる。
本第2実施形態の摩擦パッド組立て体200によれば、ライニング組立体15を揺動自在に支持するため裏板部49に配置された凸部50がトルク受けプレート51に減衰層53を介して支持され、ライニング組立体15を揺動自在とすることができる。
また、本第2実施形態の摩擦パッド組立て体200では、ライニング組立体15とトルク受けプレート51との間を伝搬する振動が、減衰層53により減衰する。減衰層53は、トルク受けプレート51と裏板部49との接触によるノイズの低減に寄与する。これにより、1回の制動過程時に生じる振動が減衰され、スキール騒音(所謂ブレーキ鳴き)が抑制される。
更に、本第2実施形態の摩擦パッド組立て体200では、切り起し片37を切り起した後の開口である開口47が、トルク受けプレート51と裏板部49との間に設けられて該開口47を覆う部材としての減衰層53により覆われる。この減衰層53により、トルク受けプレート51の外部から異物が、開口47を通り裏板部49との間に侵入するのを抑制できる。
[第3実施形態]
図11は本発明の第3実施形態に係る摩擦パッド組立て体300の断面図である。なお、第3実施形態においては図1〜図10に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本第3実施形態に係る摩擦パッド組立て体300は、制動トルクを受けるガイドプレート13に少なくとも1つのライニング組立体15が揺動自在に支持されて、ライニング組立体15がディスクロータへ押圧される。ライニング組立体15は、制動時にディスクロータに押圧される摩擦材29と、摩擦材29の裏面に固着された裏板部17と、を有する。裏板部17は、ガイドプレート13に設けられたガイド孔部27に揺動自在に嵌合されるプレート嵌合部31を備える。プレート嵌合部31がガイド孔部27に挿入装着され、ディスクロータに摩擦材29が押圧された時に作用する制動トルクをプレート嵌合部31からガイドプレート13に伝達する。ガイドプレート13に固着されたトルク受けプレート57には、ライニング組立体15を揺動可能に支持する凸部41が配置されている。
本第3実施形態に係る摩擦パッド組立て体300は、回り止め規制部がトルク受けプレート57の必須の構成要件とされない点で上記の摩擦パッド組立て体100,200と異なる。また、摩擦パッド組立て体300は、減衰層53が裏板部17に貼着される点も摩擦パッド組立て体200と異なる。なお、摩擦パッド組立て体300は、回り止め規制部を備えても勿論よい。その他の構成は、摩擦パッド組立て体100と略同様である。
従って、本第3実施形態に係る摩擦パッド組立て体300では、ライニング組立体15を揺動自在に支持するためトルク受けプレート57に配置された凸部41が、減衰層53を介してライニング組立体15の裏板部17を支持し、ライニング組立体15を揺動自在とすることができる。凸部41は、トルク受けプレート57におけるそれぞれのライニング組立体15に対応する位置に、一括してプレス加工されるので、ライニング組立体15を揺動自在に支持する構造を、簡素な構造で安価に製造できる。
また、ライニング組立体15とトルク受けプレート57との間を伝搬する振動が、減衰層53により減衰する。減衰層53は、トルク受けプレート57と裏板部17との接触によるノイズの低減に寄与する。これにより、1回の制動過程時に生じる振動が減衰され、スキール騒音(所謂ブレーキ鳴き)が抑制される。
[第4実施形態]
図12は本発明の第4実施形態に係る摩擦パッド組立て体400の断面図である。なお、第4実施形態においては図1〜図3に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
第4実施形態に係る摩擦パッド組立て体400は、回り止め規制部が、トルク受けプレート69に形成された係止穴71により形成される。係止穴71は、裏板部67に形成された突起65に係合する開口である。突起65は、ライニング組立体15の裏板部67に、トルク受けプレート69に向かって突出して形成される。突起65は、裏板部67に一体形成しても、別体のものを裏板部67に固定してもよい。
また、本第4実施形態の摩擦パッド組立て体400では、凸部41が、トルク受けプレート69に突設されている。
本第4実施形態の摩擦パッド組立て体400は、ライニング組立体15の突起65をトルク受けプレート69の係止穴71に係合することにより、ライニング組立体15の回転を規制できる。従って、トルク受けプレート69には、上記の切り起し片37を設ける必要がない。また、裏板部67は、切り起し片37が係合する図示の係止凹部39を省略してもよい。
本第4実施形態に係る摩擦パッド組立て体400によれば、裏板部67に突起65が形成され、この突起65に係合する係止穴71がトルク受けプレート69に形成される。即ち、トルク受けプレート11に切り起し片37を設けた場合と同様に、別部材を用いずに、裏板部67とトルク受けプレート69のみを用いた簡素な構造で、ライニング組立体15を回り止めすることができる。また、本第4実施形態では、トルク受けプレート69への加工が係止穴71を形成するための打ち抜き作業と、凸部41を***させる張出加工のみとなるので、切り起し片37を形成する場合に比べ、トルク受けプレート69の加工が容易となる。
図13は図12に示した摩擦パッド組立て体400の変形例に係る摩擦パッド組立て体400Aの断面図である。
この変形例に係る摩擦パッド組立て体400Aは、ライニング組立体15を揺動支持するための凸部70が、裏板部73に形成されている。従って、トルク受けプレート75は、突起65が係合する係止穴71のみが形成されており、凸部41が形成されていない。
この摩擦パッド組立て体400Aによれば、トルク受けプレート75への加工が係止穴71を形成するための打ち抜き作業のみとなるので、切り起し片37及び凸部41を形成する場合に比べ、トルク受けプレート75の加工を更に容易にすることができる。
[第5実施形態]
図14は本発明の第5実施形態に係る摩擦パッド組立て体500の断面図である。なお、第5実施形態においては図1〜図3に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
第5実施形態に係る摩擦パッド組立て体500は、図5に示すように、トルク受けプレート11の裏面11aには、アンカープレート521がリベットによって固定される。
摩擦パッド組立て体500は、このアンカープレート521が、キャリパーの押圧ホルダー525におけるブレーキパッド取付部543(押圧ホルダー525のディスクロータ側取付面)に形成された蟻溝状の固定溝545に、溝端から挿入されることにより取り付けられる。
摩擦パッド組立て体500は、アンカープレート521の裏面521aが、このキャリパーの押圧ホルダー525の固定溝545の底面545aに当接してディスクロータへ押圧される。この際、トルク受けプレート11の裏面11aとブレーキパッド取付部543との間には、隙間Gが形成される。
そこで、トルク受けプレート11は、裏面11aがブレーキパッド取付部543との間に僅かな隙間Gを有した状態で、裏面11aに開けられた複数の開口47がブレーキパッド取付部543により覆われる。
従って、本第5実施形態に係る摩擦パッド組立て体500は、ブレーキパッド取付部543が開口47を覆うことにより、トルク受けプレート11の裏面側から異物が開口47を通って、ガイドプレート13との間に進入することが抑制されている。
従って、本実施形態に係る摩擦パッド組立て体100、100A、200、400、400A、500によれば、ライニング組立体15の回り止め構造を、少ない部品で、安価に実現できる。
また、本実施形態に係る摩擦パッド組立て体100、100A、300、400、500によれば、ライニング組立体15を揺動自在に支持する構造を、少ない部品で、安価に実現できる。
なお、本発明のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体は、前述した実施形態に限定されるものでなく、本発明の趣旨に基いて適宜な変形、改良等が可能である。例えば、1つのディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体を複数の単位摩擦パッド組立て体から構成する場合に、構成する単位摩擦パッド組立て体の数量は、1つ又は3つ以上としてもよい。
ここで、上述した本発明に係るディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 制動トルクを受けるガイドプレート(13)に少なくとも1つのライニング組立体(15)が揺動自在に支持されて、前記ライニング組立体(15)がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
前記ライニング組立体(15)は、
制動時に前記ディスクロータに押圧される摩擦材(29)と、前記摩擦材(29)の裏面に固着された裏板部(17,67,73)とを有し、かつ前記裏板部(17,67,73)には、前記ガイドプレート(13)に設けられたガイド孔部(27)に揺動自在に嵌合されるプレート嵌合部(31)を備え、
前記プレート嵌合部(31)が前記ガイド孔部(27)に嵌合され、前記ディスクロータに前記摩擦材(29)が押圧された時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部(31)から前記ガイドプレート(13)に伝達し、
前記ガイドプレート(13)に固着されたトルク受けプレート(11,51,69,75)には、前記ライニング組立体(15)の回転を規制する回り止め規制部(切り起し片37、係止穴71)が一体形成されていることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(100,100A,200,400,400A,500)。
[2] 前記トルク受けプレート(11,69)には、前記ライニング組立体(15)を揺動可能に支持する凸部(41)が配置されていることを特徴とする上記[1]に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(100,100A,400,500)。
[3] 前記裏板部(49,73)には、前記ライニング組立体(15)を揺動可能に支持する凸部(50,70)が配置されている
ことを特徴とする上記[1]に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(200,400A)。
[4] 前記裏板部(49)と前記トルク受けプレート(51)との間に、減衰層(53)が設けられている
ことを特徴とする上記[2]又は[3]に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(200)。
[5] 前記回り止め規制部が、前記裏板部(17,49)に形成された係止凹部(39)に係合するように前記トルク受けプレート(11,51)に形成された切り起し片(37)であることを特徴とする上記[1]〜[4]の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(100,100A,200,500)。
[6] 前記トルク受けプレート(11)と前記裏板部(17)との間には、前記切り起し片(37)により前記トルク受けプレート(11)に形成された開口(47)を少なくとも覆う部材(封止栓61)が設けられていることを特徴とする上記[5]5に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(100A)。
[7] 前記回り止め規制部が、前記裏板部(67,73)に形成された突起(65)に係合するように前記トルク受けプレート(69,75)に形成された開口(係止穴71)であることを特徴とする上記[1]〜[3]の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(400,400A)。
[8] 制動トルクを受けるガイドプレート(13)に少なくとも1つのライニング組立体(15)が揺動自在に支持されて、前記ライニング組立体(15)がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
前記ライニング組立体(15)は、
制動時に前記ディスクロータに押圧される摩擦材(29)と、前記摩擦材(29)の裏面に固着された裏板部(17)とを有し、かつ前記裏板部(17)には、前記ガイドプレート(13)に設けられたガイド孔部(27)に揺動自在に嵌合されるプレート嵌合部(31)を備え、
前記プレート嵌合部(31)が前記ガイド孔部(27)に挿入装着され、前記ディスクロータに前記摩擦材(29)が押圧された時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部(31)から前記ガイドプレート(13)に伝達し、
前記ガイドプレート(13)に固着されたトルク受けプレート(57)には、前記ライニング組立体(15)を揺動可能に支持する凸部(41)が配置されていることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(300)。
[9] 前記トルク受けプレート(11)に形成された開口(47,係止穴71)は、前記ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体が取り付けられるキャリパーのブレーキパッド取付部(543)に装着されたときに、前記ブレーキパッド取付部(543)により覆われることを特徴とする上記[5]〜[7]の何れか1つに記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(500)。
[10] 前記トルク受けプレート(11)に形成された開口(47,係止穴71)の開口周縁は、前記ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体が取り付けられるキャリパーのブレーキパッド取付部(43)に密着することを特徴とする上記[9]に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体(100)。
11…トルク受けプレート
13…ガイドプレート
15…ライニング組立体
17…裏板部
27…ガイド孔部
29…摩擦材
31…プレート嵌合部
37…切り起し片(回り止め規制部)
39…係止凹部
100…摩擦パッド組立て体(ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体)

Claims (9)

  1. 制動トルクを受けるガイドプレートに少なくとも1つのライニング組立体が揺動自在に支持されて、前記ライニング組立体がディスクロータへ押圧されるディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体であって、
    前記ライニング組立体は、
    制動時に前記ディスクロータに押圧される摩擦材と、前記摩擦材の裏面に固着された裏板部とを有し、かつ前記裏板部には、前記ガイドプレートに設けられたガイド孔部に揺動自在に嵌合されるプレート嵌合部を備え、
    前記プレート嵌合部が前記ガイド孔部に嵌合され、前記ディスクロータに前記摩擦材が押圧された時に作用する制動トルクを前記プレート嵌合部から前記ガイドプレートに伝達し、
    前記ガイドプレートに固着されたトルク受けプレートには、前記ライニング組立体の回転を規制する回り止め規制部が一体形成されていることを特徴とするディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  2. 前記トルク受けプレートには、前記ライニング組立体を揺動可能に支持する凸部が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  3. 前記裏板部には、前記ライニング組立体を揺動可能に支持する凸部が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  4. 前記裏板部と前記トルク受けプレートとの間に、減衰層が設けられている
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  5. 前記回り止め規制部が、前記裏板部に形成された係止凹部に係合するように前記トルク受けプレートに形成された切り起し片であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  6. 前記トルク受けプレートと前記裏板部との間には、前記切り起し片により前記トルク受けプレートに形成された開口を少なくとも覆う部材が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  7. 前記回り止め規制部が、前記裏板部に形成された突起に係合するように前記トルク受けプレートに形成された開口であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  8. 前記トルク受けプレートに形成された開口は、前記ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体が取り付けられるキャリパーのブレーキパッド取付部に装着されたときに、前記ブレーキパッド取付部により覆われることを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
  9. 前記トルク受けプレートに形成された開口の開口周縁は、前記ディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体が取り付けられるキャリパーのブレーキパッド取付部に密着することを特徴とする請求項8に記載のディスクブレーキ用摩擦パッド組立て体。
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