JP6964033B2 - エアフィルタ用濾材 - Google Patents

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本発明は空気中の不純物を濾過するために使用される除塵エアフィルタ用濾材に関し、より詳細には、塵埃などの捕集性能に優れており、かつ、低圧力損失であるエアフィルタ用濾材に関する。
近年、生活環境の変化や個人レベルでの室内環境に対する関心の高まりと共に、オフィスや居住空間の空気の清浄化が求められている。空気中の浮遊塵を除去する方法として、除塵フィルタを用いる方法が一般的であり、種々の除塵エアフィルタ用濾材が存在している。それらは大きいものではビルや工場などのシステム空調に使用され、小さいものでは空気清浄機やエアコンなどで広く使用されており、それに伴いよりエネルギー消費の少ない高効率かつ低圧力損失である高フィルタ性能を有するエアフィルタ用濾材が求められている。
エアフィルタ用濾材としてはその対象とする粒子径や除塵効率の違いにより粗塵用フィルタ、中性能フィルタ、HEPAフィルタ、ULPAフィルタなどに大別される。これらエアフィルタの多くは不織布状、織布状、マット状などの繊維層エアフィルタ用濾材が使用され、特に、中性能フィルタ、HEPAフィルタ、ULPAフィルタには不織布状のガラス繊維製エアフィルタ用濾材が広く用いられている。
エアフィルタ用濾材の製造方法としては、短繊維であるガラス繊維や有機繊維を湿式抄紙方法においてシート化した後、バインダー及び撥水剤を付与することによってエアフィルタ用濾材を得る方法や、溶融繊維を用いたメルトブローン法に代表される乾式方法などがある。一般的にガラス繊維は湿式抄紙法によりシート化され、濾材として形成される。
ガラス繊維を用いたエアフィルタ用濾材は、ガラス繊維特有の剛性の高さと1μm以下の細い繊維径を有する特徴から他の繊維を使用したエアフィルタと比べて、低圧力損失、高捕集効率とフィルタ性能が高い。しかし、環境負荷への低減とよりクリーンな環境空間への要求が高くなっており、さらなるエネルギー消費の少ない高効率低圧力損失である高フィルタ性能を有するエアフィルタ用濾材が求められている。
このようなエアフィルタ用濾材として、チョップドストランドガラス繊維を55質量%未満、平均繊維径1μm未満のガラス繊維が25質量%未満、平均繊維径1μm以上のガラス繊維を40〜90質量%を配合してなるエアフィルタ用濾材が提案されている(特許文献1)。
また、1.0μm未満の小繊維径の繊維の平均繊維径が0.1μm以上0.8μm未満であり、1.0μm以上の大繊維径の繊維の平均繊維径が1.2μm以上3.0μm未満であり、前記小繊維径の繊維と大繊維径の繊維の体積比が30:70〜80:20である主捕集層を有するエアフィルタ用濾材が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、これらのエアフィルタ用濾材はエネルギー効率が十分でなく、捕集効率も十分ではなく、よりエネルギー消費が少なく、より高効率で低圧力損失であるエアフィルタ用濾材への需要は依然として存在する。
特表2012−518527号公報 特開2017−35684号公報
本発明は、よりエネルギー消費が少なく、高効率で低圧力損失であるエアフィルタ用濾材を提供する。
上記課題を解決するため鋭意検討した結果、チョップドストランドガラス繊維と、極細ガラス繊維からなるエアフィルタ濾材であり、前記ガラス繊維の繊維径分布を規定されたエアフィルタ濾材により上記課題を解決できることが判明した。
すなわち、本発明のエアフィルタ用濾材は、ガラス繊維を主体とするエアフィルタ用濾材であり、前記ガラス繊維が、チョップドストランドガラス繊維および極細ガラス繊維を含有しており、前記エアフィルタ用濾材の繊維径分布において、1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度が2〜15%であることを特徴とする。
また、本発明のエアフィルタ用濾材は、対象粒子径0.3μm、面風速5.3cm/sec(秒)における、数1の式により示されるPF値が13.5以上であってもよい。本発明におけるPF値は、0.3μm単分散のPAO(ポリアルファオレフィン)透過率を測定し、下記の式に基づいて算出する。
Figure 0006964033
本発明によれば、エネルギー消費が少なく、高効率で低圧力損失であるエアフィルタ用濾材を提供することが可能となる。
本発明のエアフィルタ用濾材には、ガラス繊維として、チョップドストランドガラス繊維と、極細ガラス繊維とを含有させる。チョップドストランドガラス繊維とは、紡糸ノズルから引き出された平均繊維径数μmから数十μmのガラス短繊維を束にした繊維束を、1.5mmから25mm程度の長さに揃えたガラス繊維をいう。また、極細ガラス繊維とは、火焔延伸法やロータリー法で製造される平均繊維径6.0μm以下のウール状のガラス繊維をいう。チョップドストランドガラス繊維と、極細ガラス繊維とを併用することによって粒子捕集に必要な細い繊維と空隙を維持し、また、ユニット加工時に必要な濾材の剛性を有することができる。チョップドストランドガラス繊維と、極細ガラス繊維との配合比率は特に限定するものではないが、質量(重量)比率で、チョップドストランドガラス繊維:極細ガラス繊維=10:90〜50:50とすることが好ましい。チョプドストランドガラス繊維の質量比が50より多くなると繊維どうしの絡みが少なくなるため強度の低下を起こしやすくなる。例えば、全ガラス繊維に対して、極細ガラス繊維を50〜90質量%、好ましくは、50〜80質量%含み、チョップドストランドガラス繊維を10〜50質量%、好ましくは20〜50質量%含むガラス繊維を原材料のガラス繊維として使用することが好ましい。
ガラス繊維の種類としては、特に限定はしないがボロンを嫌う半導体工場用途などではボロン含有量の少ないローボロンガラス繊維使用しても差し支えない。
本発明のエアフィルタ用濾材には、ガラス繊維以外の副資材を含有させることができる。このような副資材としては、天然繊維や合成樹脂からなるバインダー繊維がある。また、合成樹脂を含有させてもよい。特に、濾材への強度付与のために、バインダー繊維や非繊維状の合成樹脂バインダーを含有させることが好ましい。バインダー繊維とは、例えば、ポリエチレン繊維、変性ポリエステル繊維、芯鞘合成繊維、ポリビニルアルコール繊維などであり、これらを単独又は2種以上併用できる。バインダー繊維の含有量は、特に限定するものではないが、ガラス繊維100質量部に対して0〜20部とすることが好ましい。また、非繊維状の合成樹脂バインダーとしては、例えば、アクリル系ラテックス、NBR系ラテックス、酢ビ系ラテックス、オレフィン系ラテックス、ポリビニルアルコール系ラテックスであり、単独又は2種類以上を併用できる。合成樹脂バインダーの含有量は、特に限定するものではないが、ガラス繊維100質量部に対して2〜10部とすることが好ましい。本発明で使用される非繊維状のバインダー樹脂は、ガラス繊維同士を接着し、強度を付与することのできるポリマーから選択されればよく、水又は有機溶媒に溶解又は分散された状態で、ガラス繊維に付与されても良い。また、製造工程において、ガラス繊維を離解させる際に混合してもよい。または、合成樹脂バインダーは、濾材(湿紙シート)に対して塗布や噴霧することで付与することができる。また、必要に応じて、十分な強度が得られる範囲内で、耐水化剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤等の薬剤を添加することができる。
本発明のエアフィルタ用濾材には、更に、撥水剤を含有させてもよい。撥水剤としては、特に限定するものではないが、例えば、シリコン系、フッ素系、パラフィンワックス系などの撥水剤が挙げられる。
本発明のエアフィルタ用濾材の製造方法は、特に限定するものではないが、ガラス繊維を水中に分散したスラリーを用いて湿式抄紙法によりシート化し、乾燥させることで得ることができる。湿式抄紙法に用いる抄紙機は、特に限定するものではなく、長網式抄紙機、短網式抄紙機、円網式抄紙機、傾斜ワイヤ式抄紙機、ギャップフォーマ、デルタフォーマを用いることができる。乾燥方法についても特に限定するものではなく、熱風方式、赤外線方式、ヤンキードライヤーや多筒式ドライヤーなど様々な方法が利用できる。
本発明のエアフィルタ用濾材は、ガラス繊維の繊維径分布において、1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲内での累積頻度が2〜15%である。より好ましくは3〜12%である。ここでエアフィルタ用濾材の繊維径分布とは、エアフィルタ用濾材において、抄紙流れ方向(以降MD方向と表記する)に対して垂直方向(以下CD方向と表記する)に切断した際の濾材断面から算出した繊維径についての個数基準での頻度分布いう。
エアフィルタ用濾材の繊維径分布の測定方法としては、CD方向に切断した濾材断面の電子顕微鏡写真等を用いて計測を行う。その時の倍率については特に限定はしないが、3000倍以上が望ましく、また、エアフィルタ用濾材に使用されている全繊維の繊維径が同じ倍率で計測できることが望ましい。
上記濾材断面から確認できるガラス繊維の断面が楕円の場合はその短径を繊維径とする。上記濾材断面の厚さ方向は濾材表面から濾材裏面までの全濾材厚さの電子顕微鏡写真を撮影し、そのときの繊維径(Di)を測定する。また、全測定繊維径数は400以上とする。全測定繊維径が400未満の場合は、さらに一列全濾材厚さの電子顕微鏡写真を撮影し繊維径を測定する。上記方法により計測した繊維径を0.1μmから階級を0.2μm刻みとして各繊維径の本数(Ni)を算出し以下の計算方法により繊維径分布率を算出する。
繊維径:Di(μm)
繊維本数:Ni(本)
Figure 0006964033
上記計算方法による繊維径分布において1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度が2〜15%の範囲であるとフィルタ性能の指標であるPF値が向上することが判明した。理由については定かではないが、繊維径分布における1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度が15%より大きくなると捕集効率に有効とはならないアスペクト比が小さい超微細な繊維が濾材中に留まり易くなり、濾材中の空隙を塞ぎ、圧力損失をだけを高くしてしまうと推定している。また、1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度が2%未満であると捕集効率に有効となる極細ガラス繊維が濾材中への留まり難くなり、捕集効率を下げてしまうと推定する。さらに、好ましくは本発明のエアフィルタ用濾材は、対象粒子径0.3μm、面風速5.3cm/sec(秒)における、数1の式により示されるPF値が13.5以上、好ましくは14.0以上であってもよい。PF値が高いほど、同一圧力損失で高捕集効率を示す。
Figure 0006964033
エアフィルタ用濾材の繊維径分布における1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度を2〜15%の範囲とするためには、原材料として、平均繊維径が1.5〜2.9μmのガラス繊維の配合率を小さくすることが好ましい。具体的には、原料に使用するガラス繊維として、平均繊維径が1.5〜2.9μmの極細ガラス繊維の添加量を、全ガラス繊維のうち10質量%未満、好ましくは5質量%未満とすることが好ましい。ただし、本発明のエアフィルタ用濾材は、太径のチョップドストランドガラス繊維と、細径の極細ガラス繊維との両方を用いるため、特に湿式抄紙では太径のチョップドストランドガラス繊維に比べて細径の極細ガラス繊維の歩留まりが悪い。そして、配合する極細ガラス繊維の歩留りは配合する繊維径と配合率により変化するため、原材料段階での混合比率と、エアフィルタ用濾材段階での繊維径分布率とは一致しない。また、極細ガラス繊維は製造方法由来によりブロードな繊維径分布を持つため、平均繊維径が1.5〜2.9μmのガラス繊維を混合しなくとも1.5より大きく2.9μm以下の範囲に含まれる階級の累積頻度が15%以上となることもある。また、平均繊維径が1.0μ未満の極細ガラス繊維と平均繊維径が6.0μmより大きいチョップドストランドガラス繊維のように極端な繊維径を組み合わせた場合は1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度が2.0%未満となることもある。エアフィルタ用濾材のPF値を高くするためにはエアフィルタ用濾材中の繊維径分布が重要となる。このような特定の繊維径分布を有するエアフィルタ用濾材を得るためには、上記に加えて、原材料として使用するガラス繊維の平均繊維径を特定のものとすれば良い。例えば、1.5μm〜2.9μmの平均繊維径を有する極細ガラス繊維の使用を一定の範囲に抑えればよい。例えば、1.5μm〜2.9μmの平均繊維径を有する極細ガラス繊維を濾材の原材料中において、5〜15質量%、5〜12質量%、さらに、0〜15質量%未満、0〜12質量%、さらに0〜5質量%、0質量%とすることが好ましい。さらに、例えば、2.9μmより大きく6.0μm以下の平均繊維径を有する極細ガラス繊維を一定量使用すればよい。例えば2.9μより大きく6.0μm以下の平均繊維径を有する極細ガラス繊維を濾材の原材料中において、20〜70質量%、さらに、50〜70質量%とすることが好ましい。さらに、6.0μmより大きい平均繊維径を有するチョップドストランドガラス繊維を一定量使用すればよい。例えば、6.0μmより大きい平均繊維径を有するチョップドストランドガラス繊維を濾材の原材料中において、20〜50質量%とすることが好ましい。さらに、例えば、6.0μmより大きい平均繊維径を有するチョップドストランドガラス繊維を濾材の原材料中において、20〜40質量%とすることが好ましい。また、1.5μm未満の平均繊維径を有する極細ガラス繊維を一定量使用すればよい。例えば1.5μm未満の平均繊維径を有する極細ガラス繊維を濾材の原材料中において、3〜50質量%、さらに、4〜30質量%とすることが好ましい。したがって、本発明のエアフィルタ用濾材の製造方法においては、上記組成を有するガラス繊維を原材料として使用することが好ましい。例えば、本発明のエアフィルタ用濾材の製造方法においては、特定の平均繊維径を有する少なくとも一種以上のチョップドストランドガラス繊維と特定の平均繊維径を有する少なくとも一種以上の極細ガラス繊維とを上記に示す割合で配合し、パルパーにてpH2〜4の硫酸などを含む酸性の水を用いて、離解後、抄紙し、手抄装置にて抄紙し湿紙を得る。その後、次に、例えば、アクリル系ラテックスなどの非繊維状の合成樹脂バインダー、とフッ素系撥水剤などの撥水剤、アセチレン系界面活性剤などの界面活性剤を含むバインダー液を用いて湿紙をバインダー液に含浸してエアフィルタ用濾材を作製すればよい。
以下に、実施例、比較例によって本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
チョップドストランドガラス繊維と極細ガラス繊維とを表1に示す割合で配合し、パルパーにてpH3.0の硫酸酸性の水を用いて、濃度0.5質量%で離解後、抄紙し、手抄装置にて抄紙し湿紙を得た。次に、バインダー液組成がアクリル系ラテックス(商品名:ボンコートAN−155、製造元:大日本インキ化学工業(株))とフッ素系撥水剤(商品名:NK−ガードN−07、製造元:日華化学(株))とアセチレン系界面活性剤(商品名:ダイノール604 製造会社:日信化学工業(株))を固形分比100/20/2となる様に混合したバインダー液を用いて湿紙をバインダー液に含浸し、130℃のロータリードライヤーにて乾燥して各実施例及び比較例のエアフィルタ用濾材を作製した。全バインダー分の濾材中の含有量が実施例3、9及び12を除き5.0質量%であり、実施例3、9及び12においては6.0質量%であった。なお、チョップドストランドガラス繊維と極細ガラス繊維との配合割合は、例えば、実施例1であれば、極細ガラス繊維として、平均繊維径が0.59μmのものを11部、平均繊維径が2.3μmのものを10部、平均繊維径が4.0μmのものを54部と、チョップドストランドガラス繊維として平均繊維径が6.3μmのものを25部配合したことを示している。また、実施例3、9及び12については、チョップドストランドガラス繊維と極細ガラス繊維とをパルパーで離解する際に、PVAバインダー(粒子状)1部を配合した。尚、PVAバインダーは、エアフィルタ用濾材を作製する経過で溶ける(水分を含んだ後、加熱により溶融する)ため、繊維径分布の算出において、エアフィルタ用濾材を構成する繊維としてはカウントされない。
(試験方法)
(1)圧力損失
有効面積100cmのエアフィルタ用濾材、空気を面風速5.3cm/secで通風した時の差圧を微差圧計で測定した。
(2)PAO透過率
ラスキンノズルで発生させた多分散PAO(ポリアルファオレフィン)粒子を含む空気を、有効面積100cmのエアフィルタ用濾材に、面風速5.3cm/secで通風した時のPAOの捕集効率を、リオン社製レーザーパーティクルカウンターを使用し測定した。なお、測定対象粒子径0.3μm単分散は粒子径0.2〜0.3μmと0.3〜0.4μmのPAO透過率の幾何平均を0.3μm単分散の透過率とした。PAO捕集効率は、100−(PAO透過率)の式から求めた。また、上流側のPAO発生濃度は、0.1μm以下で約1×10個/ftとした。
(3)PF値
濾紙のフィルタ性能の指標となるPF値は、(1)と(2)の測定に基づき、次式より求めた。PF値が高いほど、同一圧力損失で高捕集効率を示す。
Figure 0006964033
(濾材における繊維径分布)
電界放出型走査電子顕微鏡写真よりエアフィルタ用濾材をCD方向に切断した濾材断面写真から像解析ソフト(A像くん;旭化成エンジニアリング(株))「粒子解析」の手法を用いて繊維径を測定した。繊維断面の径は短径を繊維径(Di)とした。上記方法により計測した繊維径を0.1μmから階級を0.2μm刻みとして各繊維径の本数(Ni)を算出し以下の計算方法により繊維径頻度分布率を算出し、表2に示した。(表2中左端欄、例えば「0.1」の記載は「0.1μmより大きく0.3μm以下」を意味する。「0.3」以降も同様である。)また、1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度(表2中1.5−2.9累積と示す)を算出し、表1および表2に示した。
繊維径:Di(μm)
繊維本数:Ni(本)
Figure 0006964033
(ガラス繊維の平均繊維径)
電界放出型走査電子顕微鏡写真よりガラス繊維をCD方向に切断した断面写真から像解析ソフト(A像くん;旭化成エンジニアリング(株))「粒子解析」の手法を用いて原材料のガラス繊維の平均繊維径を測定した。繊維断面の径は短径を繊維径(Dgi)とした。上記方法により計測した繊維径を以下の計算方法によりガラス繊維の平均繊維径を算出した。計測する繊維本数(Ng)は200本以上とした。
繊維径:Dgi(μm)
繊維本数:Ng(本)
Figure 0006964033
Figure 0006964033
Figure 0006964033
実施例1〜13と比較例1〜4のPF値を比較すると繊維径分布において1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度が2〜15%である実施例1〜13ではPF値が13.5以上と高い結果であった。それに対し同範囲の累積頻度が15%より多い比較例1〜3と、同範囲の累積頻度が2%未満である比較例4ではPF値が12.2〜13.0と低い結果であった。

Claims (7)

  1. ガラス繊維を主体とするエアフィルタ用濾材であり、前記ガラス繊維がチョップドストランドガラス繊維及び6.0μm以下の平均繊維径を有する極細ガラス繊維を含有しており、かつ、前記エアフィルタ用濾材の繊維径分布において、1.5μmより大きく2.9μm以下の範囲の累積頻度が2〜15%であり、圧力損失が15〜100Paであり、ガラス繊維100質量部に対して合成樹脂バインダーを2〜10部含有することを特徴とする前記エアフィルタ用濾材。
  2. 対象粒子径0.3μm、面風速5.3cm/secにおける、数1の式により示されるPF値が13.5以上であることを特徴とする、請求項1に記載のエアフィルタ用濾材。
    Figure 0006964033
  3. 合成樹脂バインダーがアクリル系ラテックス、NBR系ラテックス、酢ビ系ラテックス、オレフィン系ラテックス、および/または、ポリビニルアルコール系ラテックスである、請求項1または2に記載のエアフィルタ用濾材。
  4. 請求項1〜のいずれか一つに記載のエアフィルタ用濾材を製造するための方法であって、
    2.9μより大きく6.0μm以下の平均繊維径を有する極細ガラス繊維を原材料中において20〜70質量%含み、
    6.0μmより大きい平均繊維径を有するチョップドストランドガラス繊維を原材料中において20〜50質量%含む原材料を配合し、抄紙し、湿紙を得たのち、合成樹脂バインダーを含むバインダー液に前記湿紙を含浸することを特徴とする、前記製造方法。
  5. 前記原材料中に、1.5μm〜2.9μmの平均繊維径を有する極細ガラス繊維を原材料中において0〜12質量%含むことを特徴とする請求項に記載のエアフィルタ用濾材の製造方法。
  6. 前記原材料中に、1.5μm未満の平均繊維径を有する極細ガラス繊維を原材料中において3〜50質量%含むことを特徴とする請求項4または5に記載のエアフィルタ用濾材の製造方法。
  7. 全ガラス繊維に対して50〜80質量%の極細ガラス繊維および20〜50質量%のチョップドストランドガラス繊維を含むガラス繊維を原材料として使用することを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一つに記載のエアフィルタ用濾材の製造方法。
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