JP6963807B2 - 搭乗型運動機 - Google Patents
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Description
この運動機は、座席の下面に固定された台座を左右一対の連結リンクを介して可動架台に前後揺動可能に支持し、この可動架台をベースに左右揺動可能に支持して、揺動装置により連結リンクを駆動することで、座席に左右軸回りすなわち前後方向の回転揺動、前後軸回りすなわち左右方向の回転揺動をさせる構造となっている。
すなわち、本発明にかかる搭乗型運動機は、床面上に設置される設置部と、前記設置部の上方に設けられ使用者が着座可能な座部と、を有し、前記設置部と座部との間には、前記座部に対し往復揺動を付与する揺動装置を備えた搭乗型運動機において、前記揺動装置は、座部を少なくとも左右方向に往復揺動させる第1駆動機構と、座部を少なくとも上下方向に往復揺動させる第2駆動機構と、を有していることを特徴とする。
好ましくは、前記第1駆動機構と前記第2駆動機構とが、単一の駆動モータで駆動されるとよい。
好ましくは、前記第1駆動機構は、前記駆動モータの回転駆動力を左右方向の往復移動の動作に変換して、前記座部に伝達する変換部を有しているとよい。
好ましくは、前記クランク機構は、上下方向に長尺のクランク体を有しており、前記クランク体の上端部は、第1ジョイント部を介して前記第1駆動機構に連結され、前記クランク体の下端部は、第2ジョイント部を介して前記第2駆動機構に連結されているとよい。
好ましくは、前記座部は、使用者が跨いで搭乗可能とされているとよい。
好ましくは、前記座部は、使用者が腰を下ろして着座可能な着座部を備えた椅子形状とされているとよい。
好ましくは、前記座部の前側下方には、使用者の足を載せる足載部が形成されているとよい。
また、本発明に係る搭乗型運動機の最も好ましい形態は、床面上に設置される設置部と、前記設置部の上方に設けられ使用者が搭乗可能な座部と、を有し、前記設置部と座部との間には、前記座部に対し往復揺動を付与する揺動装置を備えた搭乗型運動機において、前記揺動装置は、座部を少なくとも左右方向に往復揺動させる第1駆動機構と、座部を少なくとも上下方向に往復揺動させる第2駆動機構と、を有していて、前記第1駆動機構と前記第2駆動機構とが、単一の駆動モータで駆動され、前記第2駆動機構は、前記駆動モータの回転駆動力を上下方向の往復揺動の動作に変換して前記座部に伝達するクランク機構を有しており、前記クランク機構は、上下方向に長尺のクランク体を有しており、前記クランク体の上端部は、第1ジョイント部を介して前記第1駆動機構に連結され、前記クランク体の下端部は、第2ジョイント部を介して前記第2駆動機構に連結されていることを特徴とする。
以下に、本発明の搭乗型運動機(バランス運動機)の実施形態を、図1〜図7を参照しながら説明する。
以降の説明においては、図1に示した方向をもとに説明を進める。これは、搭乗型運動機1に跨った使用者から見た搭乗型運動機1の前後方向、左右方向、上下方向と一致する。
図1〜図7には、本発明にかかる搭乗型運動機1が示されている。この搭乗型運動機1は、使用者が跨った状態で用いる乗馬型となっている。
図1に示すように、着座型の搭乗型運動機1は、床面Fに設置される設置部2と、この設置部2の上方に支持され且つ使用者が跨って着座する座部3(搭乗部)とを有している。
収納体5の上方には、座部3が配置されている。座部3は平面視楕円形状に形成され、その上面や外周面はシート材によって覆われている。座部3の前部には操作パネル部8が設けられている。この操作パネル部8には、スタートやストップ、或いはモード切替等を行うスイッチが設けられている。加えて、座部3の前部には、使用者が安定して座部3に着座できることを助けるための把持部7が設けられている。この把持部7を手で握ることにより、座部3に安定して着座することが可能となる。
図2〜図7に示すように、揺動装置6は、座部3に対し上下方向、左右方向、及び前後方向の少なくとも1つ以上の往復揺動の動作を行わせる構成されている。
以上述べた座部3の動きを実現すべく、搭乗型運動機1の揺動装置6は、座部3を前後方向及び左右方向に往復揺動させる第1駆動機構10と、座部3を前後方向及び上下方向に往復移動させる第2駆動機構12と、を備えている。この第1駆動機構10と第2駆動機構12とが収納体5内に格納されている。
図2〜図7に示す如く、第1駆動機構10は、回転駆動力を駆動モータ13と、その回転駆動力を所定の速度に減速する第1ギアボックス14と、減速された回転駆動力を主に左右方向の往復揺動の動作に変換して、座部3に伝達する変換部15と、を有している。
駆動モータ13は、収納体5内の左側に縦を向くように設けられている。両軸モータである駆動モータ13の上端側と下端側からはそれぞれ回転駆動軸(第1回転駆動軸、第2回転駆動軸)が上方及び下方を向くように突出している。上方を向く第1回転駆動軸が第1ギアボックス14に連結されるものとなっている。第1回転駆動軸の先端にはウォームギアが取り付けられていて、そのウォームギアは第1ギアボックス14内に配備されたウォームホイル16に歯合されている。そのウォームホイル16には、左右方向を向く第1回転軸30が挿通されている。第1回転軸30は左右方向を向くように配備されており、図6に示す如く、第1ギアボックス14内に配備されたベアリング18と(左側のベアリング18)と、収納部の右側に配備された右側のベアリング18により回転自在に支持されている。右側のベアリング18は、支持脚4の部分に配備された板状の基盤体27から上方へ突設するように設けられた支持体28(右側の支持体28)の上部に取り付けられるものとなっている。
図2や図6に示すように、変換部15は、第1回転軸30に取り付けられると共に、この第1回転軸30の回転に伴い回転する第1回転ボス部17と、第1回転ボス部17の外側に嵌り込むベアリング18と、ベアリング18の外側に嵌り込む第1環状嵌合部19とで構成されている。
一方で、ベアリング18のアウターレースの外周には、第1環状嵌合部19が外嵌するように嵌め込まれている。この第1環状嵌合部19は、座部連結部20の基端側に設けられた左右方向に貫通する貫通孔である。なお、座部連結部20は変換部15と座部3とを連結する上下方向を向いた部材である。図6などに示す如く、座部連結部20は、断面がT字型を有する中実の部材であり、この座部連結部20の上端部に座部3が取り付けられるものとなっている。座部連結部20の下端部には、前述した第1環状嵌合部19が形成されており、ベアリング18を介して第1回転ボス部17に嵌まり込むものとなっている。第1環状嵌合部19は、座部連結部20の下端において、側面視略環状に形成された開口部である。この開口部は、カム面に嵌め込まれたベアリング18の外周面(アウターレース外周面)に外嵌している。そのため、第1回転ボス部17と第1環状嵌合部19とは、ベアリング18を介して相対回動自在になっている。
一方で、図2、図5、図6などに示すように、座部連結部20の下端の前部には、座部連結部20が第1回転軸30の回転と供回りすることを規制するための規制部21が配備されている。この規制部21は、座部連結部20の前部下面に形成された半球状の凹状部と、この凹状部に摺動自在に嵌まり込むボール体22とで構成されている。ボール体22は、後述するクランク体23の上端部に形成されている。このように、ピボット揺動可能とされた第1ジョイント部(半球状の凹状部、それに嵌まり込むボール体22)で連結されているため、クランク体23で生成された上下揺動の動きは、変換部15により生成される揺動運動を妨げることにはならず、両揺動運動は互いに協働しあって作用し、座部3に上下、左右、前後の揺動が混じり合った複雑な往復運動を発現することとなる。
図2、図3、図7などに示す如く、第2駆動機構12は、回転駆動力を出力する駆動モータ13と、この駆動モータ13の下端から下方へ突出する第2回転駆動軸と、この第2回転駆動軸が伝達する回転駆動力を所定の速度に減速する第2ギアボックス25と、減速された回転駆動力を上下方向の往復移動の動作に変換して、座部連結部20及びそれに連結される座部3に伝達するクランク体23と、を有している。
図7に示す如く、第2回転軸31の略中央部には、第2回転ボス部32が第2回転軸31と一体回転するように配置されている。この第2回転ボス部32は、第2回転軸31に対して傾斜しておらず、第2回転軸31に対して偏心するように設けられており、第2回転ボス部32の中心から外れた位置を第2回転軸31が貫通するものとなっている。
一方で、ベアリング18のアウターレースの外周には、リング状の第2環状嵌合部33が嵌め込まれている。この第2環状嵌合部33は、クランク体23の基端側に設けられた左右方向に貫通する貫通孔34内に遊嵌状態で嵌まり込んでいるものとなっている。
なお、クランク体23が上下に往復揺動をする際に、この揺動運動をスムーズなものとするために、第2環状嵌合部33に対してクランク体23の下端部が、左右方向に揺動するものとなっている。すなわち、第2環状嵌合部33は、クランク体23の基端側に設けられた貫通孔34内に遊嵌状態で嵌まり込んでいる。その上で、クランク体23の下端部と第2環状嵌合部33とが、前後方向を向く軸体35により連結されている(第2ジョイント部)。この第2ジョイント部を有するが故に、クランク体23の下端部は前後方向を向く軸体35回りに左右方向揺動自在となっており、この軸体35を介して、クランク体23が第2環状嵌合部33に対して左右に揺動自在となっている。そのため、第2回転軸31と共に回転する第2回転ボス部32の回転が、座部3の前端の上下前後の往復揺動運動にスムーズに変換され、座部3の左右方向の揺動運動を妨げることはない。言い換えれば、このクランク体23は、第1駆動機構10と第2駆動機構12とを円滑に連結する連結部材ともいえる。このクランク体23は、その上端に配備されたボールジョイント機構(第1ジョイント部)、及び下端の軸体35回りの揺動機構(第2ジョイント部)により、第1駆動機構10と第2駆動機構12を連動させる際に、両機構10、12が発現する揺動運動を円滑に連結する働きを奏する。
使用者Mはまず、座部3を跨ぐような姿勢で座り、操作パネル部8を使ってスタートスイッチをONにする。
すると、揺動装置6に備えられた両軸モータである駆動モータ13が回転し、第1回転駆動軸及び第2回転駆動軸を回転駆動させる。第1回転駆動力に伝達された回転駆動力は、第1駆動機構10へ伝えられ、第1回転ボス部17や第1環状嵌合部19の作用により、座部3を主に左右方向への往復揺動運動へと変換する。
すなわち、駆動モータ13から伝えられた回転駆動力は、第2ギアボックス25を介して第2回転軸31へと伝達され、第2回転軸31は、第2回転ボス部32を回転する。この回転駆動力は第2環状嵌合部33により前後方向及び上下方向の偏心運動として取り出され、クランク体23が主に上下に往復運動する。これにより、座部3の前端が前上がり又は前下がりとなる。
このように、座部3は、第1駆動機構10と第2駆動機構12が発生する揺動運動を組み合わせた運動をすることとなる。本実施形態の場合、第1回転軸30の回転数と第2回転軸31の回転数とが非整数比で異なる(第1回転軸30のウォームホイル16のギア数(ギア数=40)と第2回転軸31のウォームホイル26のギア数(ギア数=58)とが非整数比)ため、座部3の左右方向の動きと、前後方向・上下方向の動きとは単純な整数倍とはならず、座部3は非常に複雑な動きをとることとなる(移動軌跡が複雑なものとなる)。そのため、使用者に対して、複雑なバランス運動(まるで馬に乗っているような感覚を抱かせる運動)を付与することが可能となる。
このような前後揺動と左右方向へのうねり揺動(疑似乗馬運動)は、座部3に着座する使用者のバランスを積極的に崩すこととなり、それにより、使用者の体の各部の筋肉の強化や平衡感覚の強化を行うことができ、ひいては、ダイエット等の健康増進を図ることができるものとなる。
[第2実施形態]
次に、図8及び図9を用いて、第2実施形態の搭乗型運動機1について説明する。
具体的には、第1実施形態の搭乗型運動機1に設けられる座部3が馬の背中を模倣した馬背形状(左右方向の中央が上方に向かって凸状に盛り上がると共に前後方向の中央が下方に向かって緩やかに凹んだ形状)であったのに対し、第2実施形態の搭乗型運動機1に設けられる座部3は使用者が腰を下ろして座ることができるように中央が下方に向かって凹んだ椅子形状となっている。
座部の上部には、着座部37を取り囲むと共に上方に向かって突出した囲い部38が設けられている。この囲い部38は、前側から後側に向かうにつれて上方への突出高さが高くなるように形成された背もたれであり、使用者が着座時に通過する前側に比べて、使用者がもたれ掛かる後側が高くなっている。このような構成を採用することで、使用者の臀部が着座部から落下することを防止しつつも、着座部37への臀部の進入を容易にする構成となっている。
図8などを参照するに、第2実施形態の座部3は、その着座部37の上面が、やや前下がりとなっている。この傾斜により使用者は前へ滑り落ちることを避けようとして、腹筋などに力を入れるため、より効果的なバランス運動(身体への負荷運動)を行うことが可能となっている。
このような要求に対して、本実施形態にかかる搭乗型運動機1に、着座部37の上面の前傾斜を調整する傾斜調整手段を設けることは好ましい。
前述の如く、着座部37の左右横側から後方にかけて、着座部37の縁に沿って当該着座部37を取り囲むと共に上方に向かって突出した囲い部38が設けられている。この囲い部38は、前側から後側に向かうにつれて上方への突出高さが高くなるよう(すなわち上方凸の円弧状)に形成されている。この囲い部38に沿うような、囲い部38とは別体のクッション部材を配備する。
このクッション部材の下端を前側へ引き、着座部37の上面後部側に積層するように倒すことで、着座部37の上面後部側が、クッション部材の厚み分だけ嵩上げされることとなり、着座部37の前傾斜がより大きなものとなる。
2 設置部
3 座部
4 支持脚
5 収納体
7 把持部
8 操作パネル部
10 第1駆動機構
12 第2駆動機構
13 駆動モータ
14 第1ギアボックス
15 変換部
16 第1ギアボックスのウォームホイル
17 第1回転ボス部
18 ベアリング
19 第1環状嵌合部
20 座部連結部
21 規制部
22 ボール体
23 クランク体
25 第2ギアボックス
26 第2ギアボックスのウォームホイル
27 基盤体
28 支持体
30 第1回転軸
31 第2回転軸
32 第2回転ボス部
33 第2環状嵌合部
34 貫通孔
35 軸体
36 軸芯体
37 着座部
38 囲い部
39 足載部
M 使用者
F 床面
Claims (8)
- 床面上に設置される設置部と、前記設置部の上方に設けられ使用者が搭乗可能な座部と、を有し、前記設置部と座部との間には、前記座部に対し往復揺動を付与する揺動装置を備えた搭乗型運動機において、
前記揺動装置は、座部を少なくとも左右方向に往復揺動させる第1駆動機構と、座部を少なくとも上下方向に往復揺動させる第2駆動機構と、を有していて、
前記第1駆動機構と前記第2駆動機構とが、単一の駆動モータで駆動され、
前記第2駆動機構は、前記駆動モータの回転駆動力を上下方向の往復揺動の動作に変換して前記座部に伝達するクランク機構を有しており、
前記クランク機構は、上下方向に長尺のクランク体を有しており、前記クランク体の上端部は、第1ジョイント部を介して前記第1駆動機構に連結され、前記クランク体の下端部は、第2ジョイント部を介して前記第2駆動機構に連結されている
ことを特徴とする搭乗型運動機。 - 前記第2駆動機構は、座部を前後方向へ往復揺動させることを特徴とする請求項1に記載の搭乗型運動機。
- 前記第1駆動機構は、前記駆動モータの回転駆動力を左右方向の往復移動の動作に変換して前記座部に伝達する変換部を有している
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の搭乗型運動機。 - 前記第1駆動機構による座部の揺動周期と前記第2駆動機構による座部の揺動周期とが非整数比とされている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の搭乗型運動機。 - 前記座部は、使用者が跨いで搭乗可能とされている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の搭乗型運動機。 - 前記座部は、使用者が腰を下ろして着座可能な着座部を備えた椅子形状とされており、
前記座部の上部には、前記着座部を取り囲むと共に上方に向かって突出した囲い部が設
けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の搭乗型運動機。 - 前記囲い部は、前側から後側に向かうにつれて上方への突出高さが高くなるように形成されている
ことを特徴とする請求項6に記載の搭乗型運動機。 - 前記座部の前側下方には、使用者の足を載せる足載部が形成されている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の搭乗型運動機。
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