JP6962435B1 - 機械学習装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】訓練データセットを構成する状態パラメータの値に異常が生じていても、学習モデルを適切に学習させる。【解決手段】車両2に特有の学習モデルを機械学習させる機械学習装置は、車両に設けられた検出器によって検出された状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、学習モデルの機械学習を行う学習部146、333と、検出器によって検出された状態パラメータの値に異常が生じている場合に他車両により検出された状態パラメータの値を取得するパラメータ値取得部145、332と、を備える。学習部は、検出器によって検出された状態パラメータの値に異常が生じている場合には、検出器によって検出された状態パラメータの値の代わりにパラメータ値取得部によって他車両から取得された値を含む訓練データセットを用いて、学習モデルの機械学習を行う。【選択図】図7

Description

本開示は、車両に特有の学習モデルを機械学習させる機械学習装置に関する。s
車両に関連する状態パラメータの値を取得すると共に、取得した状態パラメータの値を訓練データセットとして学習モデルの機械学習を行うことが知られている(例えば、特許文献1)。特に、特許文献1では、機関回転速度、機関負荷率、及び排気浄化触媒の温度等の値を含む訓練データセットに基づいて排気浄化触媒の温度を出力する学習モデルの機械学習を行うことが提案されている。
特開2019−183698号公報
例えば訓練データセットを構成する状態パラメータの値をセンサによって検出しているような場合、このセンサに異常が発生すると斯かる状態パラメータの値を正確に検出することができない。このように訓練データセットを構成する状態パラメータの値に異常が生じている場合、斯かる訓練データセットを用いて学習モデルを機械学習させると、学習モデルを適切に学習させることができない。
上記課題に鑑みて、本開示の目的は、学習モデルを機械学習させるための訓練データセットを構成する状態パラメータの値に異常が生じている場合であっても、学習モデルを適切に機械学習させることができる機械学習装置を提供することにある。
本開示の要旨は以下のとおりである。
(1)車両に特有の学習モデルを機械学習させる機械学習装置であって、
前記車両に設けられた検出器によって検出された状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、前記学習モデルの学習を行う学習部と、
前記検出器によって検出された前記状態パラメータの値に異常が生じている場合には、前記訓練データセットに含まれる前記状態パラメータの値が前記検出器によって検出されたときの検出条件に適合する条件にて他車両により検出された前記状態パラメータの値を取得するパラメータ値取得部と、を備え、
前記学習部は、前記検出器によって検出された前記状態パラメータの値に異常が生じている場合には、前記検出器によって検出された前記状態パラメータの値の代わりに前記パラメータ値取得部によって他車両から取得された値を含む訓練データセットを用いて、前記学習モデルの学習を行う、機械学習装置。
(2)当該機械学習装置は、前記車両に設けられ、
前記パラメータ値取得部は、前記他車両との車車間通信により、又は前記他車両と通信可能なサーバとの通信により、前記他車両により検出された前記状態パラメータの値を取得する、上記(1)に記載の機械学習装置。
(3)当該機械学習装置は、前記車両及び前記他車両と通信可能なサーバに設けられると共に、前記学習部によって学習された学習モデルの情報を前記車両に送信するモデル送信部を更に備え、
前記パラメータ値取得部は、前記他車両と前記サーバとの間の通信によって、前記他車両により検出された前記状態パラメータの値を前記他車両から取得し、
前記学習部は、前記他車両から取得した前記状態パラメータの値と、前記車両と前記サーバとの間の通信によって前記車両から送信された、前記状態パラメータ以外の、前記車両に関連する他の状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、前記学習モデルの学習を行う、上記(1)に記載の機械学習装置。
(4)前記状態パラメータは、同一の検出条件下では、前記車両に関連する他の状態パラメータよりも車両間での差が小さい物理量である、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の機械学習装置。
(5)前記状態パラメータは、車両の外部環境に関連する状態パラメータである、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の機械学習装置。
(6)前記状態パラメータは、前記車両の周りの大気の温度、湿度及び大気圧の少なくともいずれか一つを含む、上記(5)に記載の機械学習装置。
(7)前記検出条件は、前記車両の訓練データセットを構成する前記状態パラメータの値が前記検出器によって検出された時間及び場所を含む、上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の機械学習装置。
本開示によれば、学習モデルを機械学習させるための訓練データセットを構成する状態パラメータの値に異常が生じている場合であっても、学習モデルを適切に機械学習させることができる機械学習装置が提供される。
図1は、第一実施形態に係る機械学習システムの概略的な構成図である。 図2は、車両のハードウェア構成を概略的に示す図である。 図3は、自車両のプロセッサの機能ブロック図である。 図4は、サーバのハードウェア構成を概略的に示す図である。 図5は、サーバのプロセッサの機能ブロック図である。 図6は、単純な構成を有するNNモデルの一例を示す。 図7は、機械学習システムによって行われる学習処理の動作シーケンス図である。 図8は、自車両のプロセッサの機能ブロック図である。 図9は、サーバのプロセッサの機能ブロック図である。 図10は、機械学習システムによって行われる学習処理の動作シーケンス図である。
以下、図面を参照して実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第一実施形態>
≪機械学習システムの構成≫
まず、図1〜図7を参照して、第一実施形態に係る機械学習システム1について説明する。図1は、第一実施形態に係る機械学習システム1の概略的な構成図である。機械学習システム1は、各車両に特有の学習モデルを、各車両の状態を表す状態パラメータを用いて機械学習させる。
図1に示したように、機械学習システム1は、通信可能な複数の車両2と、サーバ3とを備える。複数の車両2のそれぞれとサーバ3とは、光通信回線などで構成される通信ネットワーク4と、通信ネットワーク4にゲートウェイ(図示せず)を介して接続される無線基地局5とを介して、相互に通信可能に構成される。車両2と無線基地局5との通信は、任意の通信規格に準拠した通信である。なお、以下の説明では、車両2のうち、機械学習システム1により機械学習が行われた学習モデルを用いる1つの車両を自車両2aと称し、自車両2a以外の車両を他車両2bと称する。
図2は、車両2のハードウェア構成を概略的に示す図である。図2に示したように、車両2は、電子制御ユニット(ECU)11を備える。ECU11は、車内通信インターフェース12と、メモリ13と、プロセッサ14とを有する。車内通信インターフェース12及びメモリ13は信号線を介してプロセッサ14に接続されている。なお、本実施形態では、車両2には、一つのECU11が設けられているが、機能毎に分かれた複数のECUが設けられてもよい。
車内通信インターフェース12は、CAN(Controller Area Network)等の規格に準拠した車内ネットワーク15にECU11を接続するためのインターフェース回路を有する。ECU11は車内通信インターフェース12を介して他の車載機器と通信する。
メモリ13は、データを記憶する記憶部の一例である。メモリ13は、例えば、揮発性の半導体メモリ(例えば、RAM)及び不揮発性の半導体メモリ(例えば、ROM)を有する。メモリ13は、プロセッサ14において各種処理を実行するためのコンピュータプログラムや、プロセッサ14によって各種処理が実行されるときに使用される各種データ等を記憶する。したがって、メモリ13は、学習モデルを記憶する。
プロセッサ14は、一つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)及びその周辺回路を有する。プロセッサ14は、更にGPU(Graphics Processing Unit)、又は論理演算ユニット若しくは数値演算ユニットのような演算回路を有していてもよい。プロセッサ14は、メモリ13に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、各種処理を実行する。したがって、プロセッサ14は、学習モデルの入力パラメータの値が入力されると、学習モデルに従った演算処理を行って、出力パラメータの値を出力する。
図3は、自車両2aのプロセッサ14の機能ブロック図である。図3に示したように、プロセッサ14は、学習モデルを用いて自車両2aの制御機器22を制御する制御部141と、学習モデルの機械学習に用いる訓練データセットをサーバ3に送信するデータ送信部142と、制御部141において用いられる学習モデルを更新するモデル更新部143とを備える。プロセッサ14が有するこれら機能ブロックは、例えば、プロセッサ14上で動作するコンピュータプログラムにより実現される機能モジュールである。或いは、プロセッサ14が有するこれら機能ブロックは、プロセッサ14に設けられる専用の演算回路であってもよい。自車両2aのプロセッサ14の各機能ブロックの詳細については後述する。
また、図2に示したように、車両2は、更に、車外通信モジュール21、複数の制御機器22及び複数のセンサ23を備える。車外通信モジュール21、制御機器22及びセンサ23は、車内ネットワーク15を介してECU11に接続される。
車外通信モジュール21は、車外の機器と通信を行う通信部の一例である。車外通信モジュール21は、例えば、サーバ3及び他車両2bと通信を行うための機器である。車外通信モジュール21は、例えば、データ通信モジュール(DCM(Data communication module))を含む。データ通信モジュールは無線基地局5及び通信ネットワーク4を介してサーバ3と通信する。
制御機器22は、車両2に関する様々な制御を行う機器である。具体的には、制御機器22は、例えば、内燃機関の吸気通路に設けられたスロットル弁の開度を調整するスロットル弁の駆動アクチュエータ、内燃機関の燃焼室に燃料を供給するインジェクタ、内燃機関のEGR率を制御するEGR弁の駆動アクチュエータ、空調機器のブロワ、空調機器の空気の流れを制御するエアミックスドアの駆動アクチュエータなどを含む。これら制御機器22は、車内ネットワーク15を介してECU11に接続され、ECU11からの駆動信号に応じて作動せしめられる。
センサ23は、車両2に関する様々な状態パラメータの値(状態量)を検出する検出器の一例である。センサ23は、例えば、内燃機関に供給される吸入空気量を検出する空気量センサ、内燃機関のインジェクタからの燃料噴射圧を検出する噴射圧センサ、排気ガスの温度を検出する排気温度センサ、タッチパネルなどにおけるドライバの入力を検出する入力検出センサ、車両2の自己位置を検出する自己位置センサ(例えば、GPS)などを含む。さらに、センサ23は、例えば、車両2の周りの空気の温度(外気温度)を検出する外気温度センサ、車両2の周りの空気の湿度(外気湿度)を検出する外気湿度センサ、車両2の周りの大気圧を検出する大気圧センサ、車両2の室内の温度(室内温度)を検出する車内温度センサ、車両2の室内の湿度(室内湿度)を検出する車内湿度センサ、及び日射量を検出する日射センサなどを含む。これらセンサ23は、車内ネットワーク15を介してECU11に接続され、ECU11へ出力信号を送信する。
サーバ3は、車両2の外部に設けられ、通信ネットワーク4及び無線基地局5を介して、特定の地域内を走行中の車両2と通信を行う。サーバ3は、特定の地域内で走行中の車両2から各種情報を受信する。
図4は、サーバ3のハードウェア構成を概略的に示す図である。サーバ3は、図4に示したように、外部通信モジュール31と、ストレージ装置32と、プロセッサ33とを備える。また、サーバ3は、キーボード及びマウスといった入力装置、及び、ディスプレイといった出力装置を有していてもよい。
外部通信モジュール31は、サーバ3外の機器と通信を行う通信部の一例である。外部通信モジュール31は、サーバ3を通信ネットワーク4に接続するためのインターフェース回路を備える。外部通信モジュール31は、通信ネットワーク4及び無線基地局5を介して、複数の車両2それぞれと通信可能に構成される。
ストレージ装置32は、データを記憶する記憶部の一例である。ストレージ装置32は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)又は光記録媒体を備える。ストレージ装置32は、プロセッサ33によって各種処理を実行するためのコンピュータプログラムや、プロセッサ33によって各種処理が実行されるときに使用される各種データを記憶する。
プロセッサ33は、一つ又は複数のCPU及びその周辺回路を有する。プロセッサ33は、更にGPU、又は論理演算ユニット若しくは数値県債ユニットのような演算回路を有していてもよい。プロセッサ33は、ストレージ装置32に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、各種処理を実行する。本実施形態では、サーバ3のプロセッサ33が、学習モデルを機械学習させる機械学習装置として機能する。
図5は、サーバ3のプロセッサ33の機能ブロック図である。図5に示したように、プロセッサ33は、自車両2aから送信された訓練データセットを構成する状態パラメータのうち異常が生じている状態パラメータを特定する異常パラメータ特定部331と、異常が生じている状態パラメータの値を自車両2aとは異なる他車両2bから取得するパラメータ値取得部332と、学習モデルの機械学習を行う学習部333と、機械学習された学習モデルを自車両2aに送信するモデル送信部334とを備える。プロセッサ33が有するこれら機能ブロックは、例えば、プロセッサ33上で動作するコンピュータプログラムにより実現される機能モジュールである。或いは、プロセッサ33が有するこれら機能ブロックは、プロセッサ33に設けられる専用の演算回路であってもよい。サーバ3のプロセッサ33の各機能ブロックの詳細については後述する。
≪学習モデル≫
本実施形態では、自車両2aの制御部141において、自車両2aに搭載された制御機器22を制御するにあたり、機械学習によって機械学習された学習モデルが用いられる。本実施形態では、学習モデルとして、ニューラルネットワークモデル(以下、「NNモデル」という)が用いられる。以下、図6を参照して、NNモデルの概要について説明する。図6は、単純な構成を有するNNモデルの一例を示す。
図6における丸印は人工ニューロンを表す。人工ニューロンは、通常、ノード又はユニットと称される(本明細書では、「ノード」と称す)。図6において、L=1は入力層を示し、L=2及びL=3は隠れ層(又は中間層)を示し、L=4は出力層を示している。
図6において、x1及びx2は入力層(L=1)の各ノード及びそのノードからの出力値を示しており、yは出力層(L=4)のノード及びその出力値を示している。同様に、z1 (L=2) 2 (L=2)及びz3 (L=2)は隠れ層(L=2)の各ノード及びそのノードからの出力値を示しており、z1 (L=3)及びz2 (L=3)は隠れ層(L=3)の各ノード及びそのノードからの出力値を示している。
入力層の各ノードでは入力がそのまま出力される。一方、隠れ層(L=2)の各ノードには、入力層の各ノードの出力値x1及びx2が入力され、隠れ層(L=2)の各ノードでは、それぞれ対応する重みw及びバイアスbを用いて総入力値uが算出される。例えば、図6において隠れ層(L=2)のzk (L=2)(k=1、2、3)で示される各ノードにおいて算出される総入力値uk (L=2)は、次式のようになる(Mは入力層のノードの数)。
Figure 0006962435
次いで、この総入力値uk (L=2)は活性化関数fにより変換され、隠れ層(L=2)のzk (L=2)で示されるノードから、出力値zk (L=2)(=f(uk (L=2)))として出力される。一方、隠れ層(L=3)の各ノードには、隠れ層(L=2)の各ノードの出力値z1 (L=2) 2 (L=2)及びz3 (L=2)が入力され、隠れ層(L=3)の各ノードでは、それぞれ対応する重みw及びバイアスbを用いて総入力値u(=Σz・w+b)が算出される。この総入力値uは同様に活性化関数により変換され、隠れ層(L=3)の各ノードから、出力値z1 (L=3)、z2 (L=3)として出力される。活性化関数は例えばReLU関数σである。
また、出力層(L=4)のノードには、隠れ層(L=3)の各ノードの出力値z1 (L=3)及びz2 (L=3)が入力され、出力層のノードでは、それぞれ対応する重みw及びバイアスbを用いて総入力値u(Σz・w+b)が算出され、又はそれぞれ対応する重みwのみを用いて総入力値u(Σz・w)が算出される。例えば、出力層のノードでは活性化関数として恒等関数が用いられる。この場合、出力層のノードにおいて算出された総入力値uが、そのまま出力値yとして出力層のノードから出力される。
このようにNNモデルは、入力層と、隠れ層と、出力層とを備え、一又は複数の入力パラメータが入力層から入力されると、入力パラメータに対応する一又は複数の出力パラメータを出力層から出力する。
本実施形態では、このような学習モデルとして、例えば外気温度、吸入空気量、燃料噴射量、燃料噴射時期、燃料噴射圧、EGR率を、入力パラメータの値として入力すると、排気ガスの温度を出力パラメータの値として出力するモデルが用いられる。自車両2aの制御部141では、センサ23によって検出された各入力パラメータの値を斯かる学習モデルに入力することによって排気ガスの温度が出力される。制御部141は、出力された排気ガスの温度に基づいて、内燃機関に関する制御機器22を制御する。ここで、排気ガスの温度を検出する排気温度センサには応答遅れがあるため、排気温度センサの出力に基づいて内燃機関の制御を行うと内燃機関を必ずしも適切に制御することができなかった。これに対して、学習モデルを用いた排気ガスの温度の算出には遅れが生じないため、学習モデルによって算出された排気ガスの温度を用いて内燃機関を制御することにより、内燃機関をより適切に制御することができる。
或いは、このような学習モデルとして、例えば、外気温度、車内温度、車内湿度、日射量を入力パラメータの値として入力すると、空調装置の目標温度を出力パラメータの値として出力するモデルが用いられてもよい。この場合、自車両2aの制御部141では、センサ23によって検出された各入力パラメータの値を斯かる学習モデルに入力することによって空調装置の目標温度が出力される。ECU11は、車内温度が、学習モデルから出力された目標温度になるように、空調装置に関する制御機器22を制御する。
なお、学習モデルとしては様々なモデルを用いることができる。したがって、入力パラメータとして、外気温度、外気湿度、大気圧、室内温度、室内湿度、日照量、吸入空気量、吸気温度、燃料噴射圧、燃料噴射時期、燃料噴射量、空燃比、点火時期、機関冷却水温度、過給圧といった、車両の状態を表す様々な状態パラメータが用いられる。また、出力パラメータとして、排気浄化触媒の温度、排気ガス中のNOxの濃度、機関出力トルク、車内湿度といった、車両の状態を表す様々な状態パラメータが用いられる。
≪学習モデルの基本的な学習≫
次に、上述したような学習モデル(NNモデル)の機械学習について説明する。斯かるNNモデルの精度を向上させるためには、NNモデルの機械学習を行う必要がある。そこで、本実施形態では、サーバ3の学習部333がNNモデルの機械学習を行う。まず、学習部333において行われる、NNモデルの学習手法を簡単に説明する。
NNモデルの機械学習では、車両2に設けられたセンサ23によって検出された状態パラメータの値を含む訓練データセットが用いられる。訓練データセットは、複数の入力パラメータの複数の実測値と、これら実測値に対応する少なくとも一つの出力パラメータの複数の実測値(正解データ)との組合せから成る。本実施形態では、入力パラメータの実測値及び出力パラメータの実測値は、自車両2aのセンサ23によって検出された値又はECU11から制御機器22への制御指令値である。また、本実施形態では、サーバ3にてNNモデルの機械学習を行うにあたって、自車両2aからサーバ3へ訓練データセットとして用いられる実測値が送信される。
サーバ3の学習部333は、自車両2aから送信された訓練データセットに前処理(正規化、標準化等)を行った上で、NNモデルの機械学習を行う。NNモデルの機械学習にあたっては、学習部333は、例えば、NNモデルの出力値と訓練データセットに含まれる出力パラメータの実測値との差が小さくなるように、公知の誤差逆伝搬法によってNNモデルにおける重みw及びバイアスbを繰り返し更新する。この結果、NNモデルが学習され、学習済みのNNモデルが生成される。学習済みNNモデルの情報(モデルの構造、重みw、バイアスb等)は、サーバのストレージ装置32に記憶され、サーバ3から自車両2aに送信される。
≪状態パラメータの値に異常が生じている場合の学習≫
ところで、訓練データセットを構成する状態パラメータの値を検出するセンサ23に例えば故障などの異常が発生すると、センサ23の出力に誤差が発生したりセンサ23が信号を出力しなくなったりする。このように異常が発生しているセンサ23の出力を用いて学習モデルの機械学習を行うと、学習モデルを適切に機械学習させることができない。
そこで、本実施形態では、センサ23によって検出された状態パラメータの値に異常が生じている場合には、その状態パラメータの値を、自車両2aと同一の地域内にある他車両2bから取得すると共に、センサ23によって検出された状態パラメータの値の代わりに他車両2bから取得した値を含む訓練データセットを用いて、学習モデルを機械学習させるようにしている。以下では、図7を参照して、センサ23によって検出された状態パラメータの値に異常が生じている場合における学習モデルの機械学習について具体的に説明する。
図7は、機械学習システム1によって行われる学習処理の動作シーケンス図である。特に、図7は、自車両2aの外気温度センサに異常が生じている場合に、自車両2aの制御機器22を制御するときに用いられる学習モデルを機械学習させる際の動作シーケンス図である。
図7に示したように、他車両2bは、それぞれ、外気温度を含む状態パラメータの値と、このときの検出条件とを定期的に検出する(ステップS11)。状態パラメータの値は、他車両2bのセンサ23によって検出される。特に、状態パラメータのうち外気温度は、外気温度センサによって検出される。また、検出条件は、センサ23によって各状態パラメータの値が検出されたときの条件を表しており、本実施形態では各状態パラメータの値が検出された時間及び場所を含む。各状態パラメータの値が検出された時間は、時計として機能する他車両2bのECU11から取得される。また、各状態パラメータの値が検出された場所は、自己位置センサによって検出される。なお、検出条件は、例えばレインセンサによって検出された降水量や、車両の型式など、様々な他の条件を含んでいてもよい。
他車両2bのプロセッサ14は、検出された各状態パラメータの値と各状態パラメータが検出された検出条件とをメモリ13に記憶させる。加えて、他車両2bのプロセッサ14のデータ送信部142は、メモリ13に記憶された検出条件及び検出された状態パラメータの種類を、一定の時間間隔毎に、車外通信モジュール21を介してサーバ3に送信する。サーバ3は、受信した検出条件及び状態パラメータの種類をストレージ装置32に記憶する。
一方、自車両2aは、学習モデルを機械学習させるのに用いられる状態パラメータの値と、このときの検出条件とを定期的に検出する(ステップS12)。状態パラメータの値は、自車両2aのセンサ23によって検出され、検出条件はECU11から取得されるか又はセンサ23によって検出される。なお、図7に示した例では、自車両2aの外気温度センサに異常が生じているため、外気温度センサによって検出された外気温度には大きな誤差が生じている。
自車両2aのプロセッサ14は、検出された複数の状態パラメータの時系列的な値と状態パラメータの各値が検出された検出条件とをメモリ13に記憶させる。加えて、自車両2aのデータ送信部142は、機械学習に必要な数の状態パラメータの値が検出されてメモリ13に記憶されると、メモリ13に記憶された複数の状態パラメータの時系列的な値をまとめて訓練データセットしてサーバ3に送信すると共に、状態パラメータの各値の検出条件をサーバ3に送信する。サーバ3は、受信した訓練データセット及び検出条件をストレージ装置32に記憶する。なお、自車両2aのデータ送信部142は、状態パラメータの値及び検出条件が検出される度にこれらをサーバ3に送信してもよい。
機械学習に必要な数の状態パラメータの値が訓練データセットとしてストレージ装置32に記憶されると、サーバ3の異常パラメータ特定部331が、訓練データセットにおける異常が生じている状態パラメータの有無を判定し、異常が生じている状態パラメータが有る場合にはその状態パラメータを特定する(ステップS13)。異常パラメータ特定部331は、状態パラメータの値が、起こりえないような異常な値である場合(例えば、外気温度が冬に50℃を超えていることが検出されている場合)、状態パラメータの値が一定値に固定されている場合(例えば、外気温度が一日中25℃に固定されていることが検出されている場合)、またはセンサから信号が出力されていなくて状態パラメータの値が欠損している場合に、その状態パラメータの値に異常が生じていると判断する。異常パラメータ特定部331において異常が生じている状態パラメータはないと判定された場合には、サーバ3は、後述するステップS16にて学習モデルの機械学習を行う。
なお、本実形態では、サーバ3の異常パラメータ特定部331が、異常が生じているパラメータを特定している。しかしながら、異常が生じているパラメータの特定は別の方法によって行われてもよい。例えば、自車両2aのプロセッサ14は、自車両2aに搭載されているセンサ23の故障診断を行うことができる場合には、故障と診断されたセンサ23によって検出される状態パラメータを異常が生じている状態パラメータとして特定してもよい。この場合、自車両2aのプロセッサ14が、異常パラメータ特定部331として機能し、データ送信部142は状態パラメータの値及び検出条件に加えて、異常が生じているパラメータの種類もサーバ3に送信する。
異常パラメータ特定部331によって異常が生じている状態パラメータ(以下、「異常発生状態パラメータ」という。図7に示した例では、外気温度)が特定されると、サーバ3のパラメータ値取得部332は、この異常発生状態パラメータの値を他車両2bから取得する。特に、本実施形態では、パラメータ値取得部332は、訓練データセットを構成する状態パラメータの値を自車両2aにおいて検出したときの検出条件に適合する条件にて他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を他車両2bから取得する。
このため、サーバ3のパラメータ値取得部332は、センサ23によって検出される状態パラメータに異常が生じていることが特定された場合、異常発生状態パラメータの値を取得する他車両2bを特定する(ステップS14)。パラメータ値取得部332は、検出条件を送信してきた多数の他車両2bのうち、自車両2aにおいて異常発生状態パラメータの値を検出したときの検出条件と適合する検出条件を送信した他車両2bを検索する。具体的には、例えば、自車両2aにおいて訓練データセットに含まれる状態パラメータの値が検出された時間及び場所と一致度の最も高い時間及び場所において状態パラメータの検出を行っていた他車両2bが、異常発生状態パラメータの値を取得する他車両2bとして特定される。
パラメータ値取得部332は、異常発生状態パラメータの値を取得する他車両2bを特定すると、この他車両2bに異常発生状態パラメータ(すなわち、外気温度)の値の送信を要求する。特に、パラメータ値取得部332は、訓練データセットの検出条件に適合する検出条件において、特定した他車両2bにて検出された異常発生状態パラメータの値の送信を要求する信号を、外部通信モジュール31を介して、この他車両2bに送信する。
他車両2bのプロセッサ14は、異常発生状態パラメータの値の送信が要求されると、訓練データセットの検出条件に適合する検出条件にて検出された異常発生状態パラメータの値をメモリ13から取得する(ステップS15)。そして、他車両2bのプロセッサ14は、取得した異常発生状態パラメータの値を、車外通信モジュール21を介してサーバ3に送信する。サーバ3のパラメータ値取得部332は、このようにして、他車両2bとのサーバ3との間の通信を介して、他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を取得する。したがって、サーバ3のパラメータ値取得部332は、センサ23によって検出された或る状態パラメータ(異常発生状態パラメータ)の値に異常が生じている場合には、自車両2aの訓練データセットに含まれる異常発生状態パラメータの値がセンサ23によって検出されたときの検出条件に適合する条件にて他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を取得する。
サーバ3の学習部333は、自車両2aによって作成された訓練データセットや他車両2bから送信された異常発生状態パラメータの値を用いて、学習モデルの機械学習を行う(ステップS16)。学習部333は、異常パラメータ特定部331において異常が生じている状態パラメータはないと判定された場合には、自車両2aから送信された訓練データセットのみを用いて、上述した学習手法により学習モデルの機械学習を行う。一方、学習部333は、異常パラメータ特定部331において異常発生状態パラメータが特定されている場合には、自車両2aのセンサ23によって検出された異常発生状態パラメータの値の代わりにパラメータ値取得部332によって他車両2bから取得された異常発生状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、上述した学習手法にて学習モデルの機械学習を行う。すなわち、学習部333は、この場合には、パラメータ値取得部332によって他車両2bから取得された異常発生状態パラメータの値と、自車両2aのセンサ23によって検出されて自車両2aから送信された、異常発生状態パラメータ以外の他の状態パラメータの値とを含む訓練データセットを用いて、学習モデルの機械学習を行う。具体的には、本実施形態では、訓練データセットは、自車両2aの大気温度センサによって検出された大気温度のデータの代わりに、パラメータ値取得部332によって他車両2bから取得された大気温度のデータを含み、且つ自車両2aのその他のセンサ(例えば、空気量センサ、噴射圧センサ)によって検出されたその他の状態パラメータ(例えば、吸入空気量、燃料噴射圧)のデータやECU11から制御機器22への制御指令値であるその他の状態パラメータ(例えば、燃料噴射量、燃料噴射時期)のデータを含む。
学習部333は、学習モデルの機械学習が完了すると、学習済みの学習モデルの情報をサーバ3のストレージ装置32に記憶させる。また、学習モデルの機械学習が完了すると、サーバ3のモデル送信部334は、学習済みの学習モデルの情報(例えば、更新された重みwやバイアスb)を自車両2aに送信する。
自車両2aのモデル更新部143は、学習済みの学習モデルの情報を受信すると、自車両2aのメモリ13に記憶されている学習モデルの情報を更新する(ステップS17)。これにより、制御部141が、その後に学習モデルを用いて制御機器22の制御を行う際には、更新された学習モデルに基づいて制御機器22の制御が行われる。
≪効果及び変形例≫
上記実施形態によれば、例えば自車両2aのセンサ23に故障などの異常が発生することによって、訓練データセットを構成する状態パラメータの値に異常が生じると、この異常が生じている異常発生状態パラメータの値の代わりに他車両2bによって検出された異常発生状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、学習モデルの機械学習が行われる。この結果、上記実施形態によれば、自車両2aのセンサ23によって検出された状態パラメータの値に異常があっても、この状態パラメータの値が比較的正確である訓練データセットを用いて学習モデルの機械学習が行われる。したがって、学習モデルを機械学習させるための訓練データセットを構成する状態パラメータの値に異常が生じている場合であっても、学習モデルを適切に機械学習させることができる。
また、本実施形態では、サーバ3において学習モデルの機械学習が行われる。したがって、計算負荷の高い学習処理を自車両2aで行う必要がないため、自車両2aのプロセッサ14の処理能力をそれほど高くする必要はなく、よって自車両2aの製造コストを低減することができる。
なお、上記実施形態では、外気温度センサが故障して、外気温度センサによって検出された外気温度に異常が生じている場合に学習モデルの機械学習を行った例を示している。しかしながら、上述した学習モデルの学習手法は、外気温度センサ以外のセンサ23が故障して、外気温度以外の状態パラメータの値に異常が生じている場合にも適用することができる。
特に、上述したような学習モデルの学習手法は、同様な検出条件下では車両2が異なっても同様な値を示すような状態パラメータの値に異常が生じている場合に適用することができる。したがって、上述したような学習モデルの学習手法は、自車両2aに関連する状態パラメータのうち、同一の検出条件下では他の状態パラメータよりも車両2間での差が小さい物理量を表す状態パラメータについて、自車両2aのセンサ23によって検出された値に異常があるときに適用することができる。特に、自車両2aの周りの外部環境は自車両2aと自車両2aの周りの他車両2bとの間で検出値はほぼ同一であるため、上述したような学習モデルの学習手法は、自車両2aのセンサ23によって検出された、自車両2aの周りの外部環境に関連する状態パラメータの値に異常があるときに適用することができる。斯かる状態パラメータとしては、自車両2aの周りの大気温度の他に、例えば、自車両2aの周りの大気の湿度、大気圧が挙げられる。
また、上記実施形態では、他車両2bは、ステップS11において検出された状態パラメータの種類及び検出条件をサーバ3に送信している。しかしながら、他車両2bは、ステップS11において検出された状態パラメータの値及び検出条件をサーバ3に送信してもよい。この場合、他車両2bにおいて検出された状態パラメータの値はサーバ3のストレージ装置32に記憶されることになる。したがって、サーバ3は、ステップS14において他車両2bが特定されると、他車両2bに異常発生状態パラメータの値の送信を要求せずに、ストレージ装置32から、他車両2bにて検出された異常発生状態パラメータの値を取得する。
加えて、サーバ3において機械学習が行われる学習モデルは、ランダムフォレスト、k近傍法、サポートベクターマシンなど、ニューラルネットワーク以外を用いた機械学習モデルであってもよい。
<第二実施形態>
次に、図8〜図10を参照して、第二実施形態に係る機械学習システム1について説明する。以下では、主に、第一実施形態に係る機械学習システムと異なる点について説明する。
本実施形態では、自車両2aのプロセッサ14が、学習モデルを機械学習させる機械学習装置として機能する。図8は、第二実施形態に係る自車両2aのプロセッサ14の機能ブロック図である。図8に示したように、プロセッサ14は、学習モデルを用いて自車両2aの制御機器22を制御する制御部141と、自車両2aによって作成された訓練データセットを構成する状態パラメータのうち異常が生じている状態パラメータを特定する異常パラメータ特定部144と、異常が生じている状態パラメータの値を自車両2aとは異なる他車両2bから取得するパラメータ値取得部145と、学習モデルの学習を行う学習部146と、制御部141において用いられる学習モデルを更新するモデル更新部143とを備える。
図9は、第二実施形態に係るサーバ3のプロセッサ33の機能ブロック図である。図9に示したように、プロセッサ33は、異常発生パラメータの値を取得する他車両2bを特定する車両特定部335と、他車両2bから取得した異常発生状態パラメータの値を自車両2aに送信するパラメータ値送信部336とを備える。
図10は、第二実施形態に係る機械学習システム1によって行われる学習処理の動作シーケンス図である。特に、図10は、自車両2aの外気温度センサに異常が生じている場合に、自車両2aの制御機器22を制御するのに用いられる学習モデルを機械学習させる際の動作シーケンス図である。
図10に示したように、他車両2bは、図7のステップS11と同様に、外気温度を含む状態パラメータの値と、このときの検出条件とを定期的に検出し、メモリ13に記憶する(ステップS21)。そして、他車両2bのプロセッサ14のデータ送信部142は、メモリ13に記憶された検出条件及び検出された状態パラメータの種類を、一定の時間間隔毎に、車外通信モジュール21を介してサーバ3に送信する。
一方、自車両2aは、図7のステップS12と同様に、学習モデルを機械学習させるのに用いられる状態パラメータの値と、このときの検出条件とを定期的に検出し、メモリ13に記憶する(ステップS22)。自車両2aのプロセッサ14は、学習に必要な数の状態パラメータの値が検出されてメモリ13に記憶されると、メモリ13に記憶された複数の状態パラメータの時系列的な値をまとめて訓練データセットを作成する。
自車両2aのプロセッサ14の異常パラメータ特定部144は、訓練データセットが作成されると、図7のステップS13と同様に、訓練データセットにおける異常が生じている状態パラメータ(異常発生状態パラメータ)の有無を判定し、異常発生状態パラメータ(本例では、外気温度)が有る場合にはその状態パラメータを特定する(ステップS23)。
異常パラメータ特定部144によって異常発生状態パラメータが特定されると、自車両2aのパラメータ値取得部145は、この異常発生状態パラメータの値を他車両2bから取得する。特に、本実施形態では、パラメータ値取得部145は、訓電データセットを構成する状態パラメータの値を自車両2aにおいて検出したときの検出条件に適合する条件にて他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を他車両2bから取得する。
このため、まず、パラメータ値取得部145は、センサ23によって検出される状態パラメータに異常が生じていることが特定されると、異常のある状態パラメータの種類及び検出条件をサーバ3に送信する。
サーバ3の車両特定部335は、自車両2aから異常発生状態パラメータの種類及び検出条件が送信されると、図7のステップS14と同様に、異常発生状態パラメータの値を取得する他車両2bを特定する(ステップS24)。車両特定部335は、検出条件を送信してきた多数の他車両2bのうち、自車両2aにおいて異常発生状態パラメータの値を検出したときの検出条件と適合する検出条件を送信した他車両2bを検索する。車両特定部335は、異常発生状態パラメータの値を取得する他車両2bを特定すると、この他車両2bに異常発生状態パラメータ(すなわち、外気温度)の値の送信を要求する。
他車両2bのプロセッサ14は、異常発生状態パラメータの値の送信が要求されると、図7のステップS15と同様に、訓練データセットの検出条件に適合する検出条件にて検出された異常発生状態パラメータの値をメモリ13から取得する(ステップS25)。そして、他車両2bのプロセッサ14は、取得した異常発生状態パラメータの値をサーバ3に送信する。サーバ3のパラメータ値送信部336は、他車両2bから異常発生状態パラメータの値を受信すると、この異常発生状態パラメータの値を自車両2aに送信する。自車両2aのパラメータ値取得部145は、このようにして、他車両2bと通信可能なサーバ3と自車両2aとの間の通信を介して、他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を取得する。したがって、自車両2aのパラメータ値取得部145は、センサ23によって検出された或る状態パラメータ(異常発生状態パラメータ)の値に異常が生じている場合には、自車両2aの訓練データセットに含まれる異常発生状態パラメータの値がセンサ23によって検出されたときの検出条件に適合する条件にて他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を取得する。
自車両2aの学習部146は、図7のステップS16と同様に、自車両2aによって作成された訓練データセットや他車両2bから送信された異常発生状態パラメータの値を用いて、学習モデルの機械学習を行う(ステップS26)。学習部146は、異常パラメータ特定部144において異常発生状態パラメータはないと判定された場合には、自車両2aによって作成された訓練データセットのみを用いて、上述した学習手法により学習モデルの機械学習を行う。一方、学習部146は、異常パラメータ特定部144において異常発生状態パラメータが特定されている場合には、自車両2aのセンサ23によって検出された異常発生状態パラメータの値の代わりにパラメータ値取得部145によって他車両2bから取得された異常発生状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、上述した学習手法にて学習モデルの機械学習を行う。すなわち、学習部146は、この場合には、パラメータ値取得部145によって他車両2bから取得された異常発生状態パラメータの値と、自車両2aのセンサ23によって検出された、異常発生状態パラメータ以外の他の状態パラメータの値とを含む訓練データセットを用いて、学習モデルの機械学習を行う。
自車両2aのモデル更新部143は、学習モデルの機械学習が完了すると、自車両2aのメモリ13に記憶されている学習モデルの情報(例えば、重みwやバイアスb)を更新する(ステップS27)。これにより、制御部141が、その後に学習モデルを用いて制御機器22の制御を行う際には、更新された学習モデルに基づいて制御機器22の制御が行われる。
≪効果及び変形例≫
本実施形態では、自車両2aにおいて学習モデルの機械学習が行われる。全ての車両2の学習モデルの機械学習をサーバ3にて行うとサーバ3における計算負荷が極めて高くなるところ、本実施形態では、自車両2aにて学習モデルの機械学習が行われることから、サーバ3における計算負荷を低減させることができる。
なお、上記実施形態では、自車両2aのパラメータ値取得部145は、他車両2bと通信可能なサーバ3と自車両2aとの間の通信を介して、他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を取得する。しかしながら、自車両2aのパラメータ値取得部145は、自車両2aと他車両2bとの間の車車間通信を介して、他車両2bにより検出された異常発生状態パラメータの値を取得してもよい。この場合、他車両2bのプロセッサ14は、ステップS25において異常発生状態パラメータの値をメモリ13から取得すると、取得した異常発生状態パラメータの値を車車間通信を介して自車両2aに直接送信する。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。
1 機械学習システム
2 車両
3 サーバ
11 ECU
14 プロセッサ
33 プロセッサ

Claims (7)

  1. 車両に特有の学習モデルを機械学習させる機械学習装置であって、
    前記車両に設けられた検出器によって検出された状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、前記学習モデルの機械学習を行う学習部と、
    前記検出器によって検出された前記状態パラメータの値に異常が生じている場合には、前記訓練データセットに含まれる前記状態パラメータの値が前記検出器によって検出されたときの検出条件に適合する条件にて他車両により検出された前記異常が生じている状態パラメータの値を取得するパラメータ値取得部と、を備え、
    前記学習部は、前記検出器によって検出された前記状態パラメータの値に異常が生じている場合には、前記検出器によって検出された前記異常が生じている状態パラメータの値の代わりに前記パラメータ値取得部によって他車両から取得された値を含む訓練データセットを用いて、前記学習モデルの機械学習を行う、機械学習装置。
  2. 当該機械学習装置は、前記車両に設けられ、
    前記パラメータ値取得部は、前記他車両との車車間通信により、又は前記他車両と通信可能なサーバとの通信により、前記他車両により検出された前記異常が生じている状態パラメータの値を取得する、請求項1に記載の機械学習装置。
  3. 当該機械学習装置は、前記車両及び前記他車両と通信可能なサーバに設けられると共に、前記学習部によって機械学習された学習モデルの情報を前記車両に送信するモデル送信部を更に備え、
    前記パラメータ値取得部は、前記他車両と前記サーバとの間の通信によって、前記他車両により検出された前記異常が生じている状態パラメータの値を前記他車両から取得し、
    前記学習部は、前記他車両から取得した前記異常が生じている状態パラメータの値と、前記車両と前記サーバとの間の通信によって前記車両から送信された、前記異常が生じている状態パラメータ以外の、前記車両に関連する他の状態パラメータの値を含む訓練データセットを用いて、前記学習モデルの機械学習を行う、請求項1に記載の機械学習装置。
  4. 前記異常が生じている状態パラメータは、同一の検出条件下では、前記訓練データセットにおいて用いられる他の状態パラメータよりも車両間での差が小さい物理量である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の機械学習装置。
  5. 前記異常が生じている状態パラメータは、車両の外部環境に関連する状態パラメータである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の機械学習装置。
  6. 前記異常が生じている状態パラメータは、前記車両の周りの大気の温度、湿度及び大気圧の少なくともいずれか一つを含む、請求項5に記載の機械学習装置。
  7. 前記検出条件は、前記車両の訓練データセットを構成する前記状態パラメータの値が前記検出器によって検出された時間及び場所を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の機械学習装置。
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