JP6961135B1 - レーダ信号処理装置、レーダ信号処理方法及びレーダ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
DBS方式を用いる従来のレーダ信号処理装置は、プラットフォームの移動による位相の変化の影響を抑えるため、観測領域の中心点と合成開口の中心点との距離に基づいて、それぞれの観測点による散乱後のパルス信号の位相を補償する。
従来のレーダ信号処理装置によるパルス信号の位相補償は、観測点の位置にかかわらず、観測領域の中心点と合成開口の中心点との距離に基づいて行われる。したがって、従来のレーダ信号処理装置が、それぞれの観測点による散乱後のパルス信号の位相を補償することで、それぞれの観測点のドップラー周波数を変化させても、ドップラー周波数の変位差分量がPRFの半分よりも大きい観測点の数が減るとは限らないという課題があった。
図1は、実施の形態1に係るレーダ装置が有する合成開口1と観測領域3との関係を示す説明図である。
図1Aは、実施の形態1に係るレーダ装置が有する合成開口1と観測領域3との関係を示す斜視図であり、図1Bは、地表面上の観測領域3を示す平面図である。
レーダ装置が有する合成開口1は、プラットフォームに搭載されており、プラットフォームの移動に伴って移動する。合成開口1の移動方向であるアジマス方向は、プラットフォームの移動方向と同じである。プラットフォームとしては、例えば、衛星、又は、飛行機が該当する。
合成開口1の中心点1aは、合成開口1のアジマス方向の長さがDであるとすれば、アジマス方向における合成開口1の一端からの距離がD/2であって、合成開口1の他端からの距離がD/2である点である。合成開口1が、図1Aに示すような2次元平面で表される場合、合成開口1の中心点1aは、2次元平面において、アジマス方向と直交する方向の一端からの距離と、アジマス方向と直交する方向の他端からの距離とが同じである点である。
ただし、中心点1aは、厳密に、合成開口1の中心点であるものに限るものではなく、実用上問題のない範囲で、合成開口1の中心点からずれている点であってもよい。
図1では、観測領域3の形状が、四角形である例を示しており、C1,C2,C3,C4は、観測領域3の角点を示している。観測領域3の形状は、四角形であるものに限るものではなく、観測領域3の形状は、例えば、四角形以外の多角形であってもよいし、円形であってもよい。
図1の例では、観測領域3の中心点3aは、C1とC3とを結ぶ線分と、C2とC4とを結ぶ線分との交点である。
θsqは、スクイント角である。グランドレンジ線GRLは、観測領域3の中心点3aと、合成開口1の中心点1aとを結ぶ線が地表面に投影された線(投影線)である。
なお、中心点3aは、厳密に、観測領域3の中心点であるものに限るものではなく、実用上問題のない範囲で、観測領域3の中心点からずれている点であってもよい。したがって、グランドレンジ線GRLは、観測領域3内の或る一点と合成開口1内の或る一点とを結ぶ線が地表面に投影された線であってもよい。
図3は、実施の形態1に係るレーダ信号処理装置40を示す構成図である。
図4は、実施の形態1に係るレーダ信号処理装置40のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図2に示すレーダ装置は、信号生成部10、アナログ回路部20、アンテナ部30及びレーダ信号処理装置40を備えている。
アナログ回路部20は、発振部21、乗算部22、増幅部23、切換部24、増幅部25、乗算部26、フィルタ部27及びアナログデジタルコンバータ(以下「A/Dコンバータ」という)28を備えている。
パルス信号生成器11により生成されるパルス信号は、信号レベルがHレベルとLレベルとの間で繰り返し変化する単純なパルス信号であってもよいし、チャープパルス信号であってもよい。
補助情報記憶部12は、補助情報として、プラットフォームの軌道情報、観測幾何情報及びレーダ諸元等を記憶している。
デジタル信号格納部13は、A/Dコンバータ28から出力されたデジタル信号を一時的に格納し、デジタル信号をレーダ信号処理装置40に出力する。
DBS画像記憶部14は、レーダ信号処理装置40により生成されたDBS画像を記憶する。
乗算部22は、発振部21により発振された搬送波をパルス信号生成器11から出力されたパルス信号に乗算することで、パルス信号の周波数をアップコンバートする。
乗算部22は、アップコンバート後のパルス信号を増幅部23に出力する。
増幅部23は、乗算部22から出力されたアップコンバート後のパルス信号を増幅し、増幅後のパルス信号を切換部24に出力する。
増幅部25は、切換部24から出力された受信信号を増幅し、増幅後の受信信号を乗算部26に出力する。
乗算部26は、発振部21により発振された搬送波を増幅部25から出力された増幅後の受信信号に乗算することで、受信信号の周波数をダウンコンバートする。
乗算部26は、ダウンコンバート後の受信信号をフィルタ部27に出力する。
フィルタ部27は、乗算部26から出力されたダウンコンバート後の受信信号に含まれている帯域外の成分を抑圧し、帯域外成分抑圧後の受信信号をA/Dコンバータ28に出力する。
A/Dコンバータ28は、フィルタ部27から出力された帯域外成分抑圧後の受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタル信号をデジタル信号格納部13に出力する。
また、アンテナ部30は、観測領域3に含まれているそれぞれの観測点2による散乱後のパルス信号を受信し、それぞれの散乱後のパルス信号を受信信号として切換部24に出力する。
パルス信号取得部41は、フーリエ変換部42、レンジ圧縮部43、補償処理部44及び逆フーリエ変換部45を備えている。
パルス信号取得部41は、観測領域3に含まれている複数の観測点2のそれぞれによる散乱後のパルス信号として、デジタル信号格納部13に格納されているそれぞれのデジタル信号を取得する。
フーリエ変換部42は、デジタル信号格納部13からそれぞれのデジタル信号を取得し、それぞれのデジタル信号をレンジ方向にフーリエ変換する。
フーリエ変換部42は、それぞれのフーリエ変換後の信号をレンジ圧縮部43に出力する。
レンジ圧縮部43は、フーリエ変換部42から出力されたそれぞれのフーリエ変換後の信号にレンジ圧縮用の参照関数を乗算することで、それぞれのフーリエ変換後の信号をレンジ圧縮する。
レンジ圧縮部43は、それぞれのレンジ圧縮後の信号を補償処理部44に出力する。
補償処理部44は、レンジ圧縮部43から出力されたそれぞれのレンジ圧縮後の信号に対するレンジセルマイグレーション補償を行う。
補償処理部44は、それぞれのマイグレーション補償後の信号を逆フーリエ変換部45に出力する。
逆フーリエ変換部45は、補償処理部44から出力されたそれぞれのマイグレーション補償後の信号をレンジ方向に逆フーリエ変換する。
逆フーリエ変換部45は、パルス信号取得部41により取得されたそれぞれのパルス信号として、それぞれの逆フーリエ変換後の信号を位相補償部46に出力する。
位相補償部46は、グランドレンジ線GRL上に存在している複数の点の中で、パルス信号取得部41により取得されたそれぞれのパルス信号のレンジセルに対応する点と、合成開口1の中心点1aとの距離に基づいて、それぞれのパルス信号の位相を補償する。
図3に示すレーダ信号処理装置40では、グランドレンジ線GRLが、観測領域3の中心点3aと、合成開口1の中心点1aとを結ぶ線が地表面に投影された線であるものを想定している。グランドレンジ線GRLの一端が、観測領域3の中心点3a以外の或る一点であり、グランドレンジ線GRLの他端が、合成開口1の中心点1a以外の或る一点であれば、位相補償部46は、合成開口1の中心点1aの代わりに、合成開口1内の或る一点を用いて、パルス信号の位相を補償する。
位相補償部46は、それぞれの位相補償後のパルス信号を画像生成部47に出力する。
画像生成部47は、位相補償部46によるそれぞれの位相補償後のパルス信号をアジマス方向にフーリエ変換することで、DBS画像を生成する。
画像生成部47は、DBS画像をDBS画像記憶部14に出力する。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
レーダ信号処理装置40が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、フーリエ変換部42、レンジ圧縮部43、補償処理部44、逆フーリエ変換部45、位相補償部46及び画像生成部47におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ61に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ62がメモリ61に格納されているプログラムを実行する。
図6では、観測領域3の中心点3aのドップラー周波数が、基準のドップラー周波数とされて、観測領域3に含まれているそれぞれの観測点2のドップラー周波数が等高線状にマップ表示されている。基準のドップラー周波数は、0[Hz]であり、観測点2のドップラー周波数は、基準のドップラー周波数との差分である。図6に示す等高線状のマップにおいて、例えば、濃度が高いほど、ドップラー周波数が低い。
図6に示す直線は、グランドレンジ線GRLである。
観測点C1,観測点C3のドップラー周波数が、観測領域3の中心点3aのドップラー周波数と大きく相違している理由は、スクイント角θsqが0でなく、レーダ装置が、斜め方向に観測領域3を観測し、さらにスクイント角θsqが高くなるにつれ、周波数変位量の変化が急峻になるためである。観測点C1,観測点C3のドップラー周波数の絶対値と、観測領域3の中心点3aのドップラー周波数の絶対値との差分は、スクイント角θsqの変化に伴って変化する。
また、グランドレンジ線GRL上に存在している複数の点の中で、観測点C3のパルス信号のレンジセルに対応する点R3のドップラー周波数と、観測点C3のドップラー周波数との差分は、スクイント角θsqが高くなり、周波数変位量の変化量が急峻となっても、観測点C3のドップラー周波数と観測領域3の中心点3aのドップラー周波数との差分と比べて小さい。
したがって、観測点C1のパルス信号については、点R1と合成開口1の中心点1aとの距離に基づいて、位相補償が行われれば、観測領域3の中心点3aと合成開口1の中心点1aとの距離に基づいて、位相補償が行われる場合よりも、ドップラー周波数の変位差分量が小さくなる。
また、観測点C3のパルス信号については、点R3と合成開口1の中心点1aとの距離に基づいて、位相補償が行われれば、観測領域3の中心点3aと合成開口1の中心点1aとの距離に基づいて、位相補償が行われる場合よりも、ドップラー周波数の変位差分量が小さくなる。
図7は、レーダ信号処理装置40の処理手順であるレーダ信号処理方法を示すフローチャートである。
信号生成部10のパルス信号生成器11は、パルス信号を生成し、パルス信号をアナログ回路部20の乗算部22に出力する。
発振部21は、搬送波を乗算部22及び乗算部26のそれぞれに出力する。
乗算部22は、パルス信号生成器11からパルス信号を受けると、搬送波をパルス信号に乗算することで、パルス信号の周波数をアップコンバートする。
乗算部22は、アップコンバート後のパルス信号を増幅部23に出力する。
増幅部23は、乗算部22から出力されたアップコンバート後のパルス信号を増幅し、増幅後のパルス信号を切換部24に出力する。
アンテナ部30は、切換部24から出力されたパルス信号をビームとして、観測領域3に向けて放射する。
アンテナ部30から放射されたパルス信号は、観測領域3に含まれているそれぞれの観測点2によって散乱される。それぞれの観測点2による散乱後のパルス信号は、アンテナ部30に戻ってくる。
アンテナ部30は、それぞれの観測点2による散乱後のパルス信号を受信し、それぞれの散乱後のパルス信号を受信信号として切換部24に出力する。
切換部24は、アンテナ部30から出力されたそれぞれの受信信号を増幅部25に出力する。
乗算部26は、増幅部25から、それぞれの増幅後の受信信号を受けると、発振部21により発振された搬送波をそれぞれの受信信号に乗算することで、それぞれの受信信号の周波数をダウンコンバートする。
乗算部26は、それぞれのダウンコンバート後の受信信号をフィルタ部27に出力する。
A/Dコンバータ28は、フィルタ部27からそれぞれの帯域外成分抑圧後の受信信号を受けると、それぞれの受信信号をアナログ信号からデジタル信号s0(n,h)に変換する。
A/Dコンバータ28は、それぞれのデジタル信号s0(n,h)をデジタル信号格納部13に出力する。
nは、レンジセル番号を示し、hは、パルス番号を示している。デジタル信号s0(n,h)は、レンジ−ヒットの次元で表現している。
フーリエ変換部42は、それぞれのデジタル信号s0(n,h)をレンジ方向にフーリエ変換する(図7のステップST1)。
デジタル信号s0(n,h)をフーリエ変換する手段として、フーリエ変換部42は、FFT(Fast Fourier Transform)を用いることができる。ただし、これは一例に過ぎず、フーリエ変換部42は、例えば、DFT(Discrete Fourier Transform)を用いて、デジタル信号s0(n,h)をレンジ方向にフーリエ変換するようにしてもよい。
フーリエ変換部42は、それぞれのフーリエ変換後の信号S0(n,h)をレンジ圧縮部43に出力する。
レンジ圧縮部43は、以下の式(1)に示すように、それぞれのフーリエ変換後の信号S0(n,h)にレンジ圧縮用の参照関数G(n)を乗算することで、それぞれのフーリエ変換後の信号S0(n,h)をレンジ圧縮する(図7のステップST2)。レンジ圧縮用の参照関数G(n)は、公知の関数であるため、詳細な説明を省略する。
レンジ圧縮部43は、レンジ圧縮後の信号Scomp(n,h)を補償処理部44に出力する。
補償処理部44は、レンジ圧縮部43から、レンジ圧縮後の信号Scomp(n,h)を取得する毎に、補助情報に基づいて、観測領域3の中心点3aと合成開口1の中心点1aとの距離r0(h)を算出する。
ここでは、説明の便宜上、観測領域3の中心点3aの座標が、[0,0,0]であるものとする。合成開口1の中心点1aの座標を表す3次元ベクトルp(h)は、プラットフォームの軌道情報等から得られる。距離r0(h)の算出処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
補償処理部44は、それぞれのマイグレーション補償後の信号Smig(n,h)を逆フーリエ変換部45に出力する。
逆フーリエ変換部45は、それぞれのマイグレーション補償後の信号Smig(n,h)をレンジ方向に逆フーリエ変換する(図7のステップST4)。
マイグレーション補償後の信号Smig(n,h)を逆フーリエ変換する手段として、逆フーリエ変換部45は、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を用いることができる。ただし、これは一例に過ぎず、逆フーリエ変換部45は、例えば、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)を用いて、それぞれのマイグレーション補償後の信号Smig(n,h)をレンジ方向に逆フーリエ変換するようにしてもよい。
逆フーリエ変換部45は、それぞれの逆フーリエ変換後の信号s(n,h)を位相補償部46に出力する。
位相補償部46は、グランドレンジ線GRL上に存在している複数の点の中で、それぞれの逆フーリエ変換後の信号s(n,h)のレンジセルnに対応する点の座標を表す3次元ベクトルpg(n)を特定する。逆フーリエ変換後の信号s(n,h)のレンジセルnに対応する点は、グランドレンジ線GRL上に存在している複数の点の中で、例えば、逆フーリエ変換後の信号s(n,h)の等レンジ面に含まれている点である。例えば、観測点がC1であれば、レンジセルnに対応する点は、R1であり、観測点がC3であれば、レンジセルnに対応する点は、R3である。レンジセルnに対応する点の座標を表す3次元ベクトルpg(n)は、補助情報から得られる。
また、位相補償部46は、合成開口1の中心点1aの座標を表す3次元ベクトルp(h)を特定する。3次元ベクトルp(h)は、プラットフォームの軌道情報等から得られる。
位相補償部46は、以下の式(3)に示すように、それぞれの逆フーリエ変換後の信号s(n,h)のレンジセルnに対応する点と、合成開口1の中心点1aとの距離r(n,h)を算出する。
位相補償部46は、それぞれの位相補償後の信号sph(n,h)を画像生成部47に出力する。
画像生成部47は、それぞれの位相補償後の信号sph(n,h)をアジマス方向にフーリエ変換することで、DBS画像Sdbs(n,h)を生成する(図7のステップST6)。
即ち、画像生成部47は、それぞれの位相補償後の信号sph(n,h)をアジマス方向にフーリエ変換することで、それぞれの観測点2のドップラー周波数を算出し、それぞれの観測点2のドップラー周波数の強度を示すDBS画像Sdbs(n,h)を生成する。
画像生成部47は、DBS画像Sdbs(n,h)をDBS画像記憶部14に出力する。
DBS画像記憶部14に記憶されたDBS画像Sdbs(n,h)は、例えば、図示せぬ表示器に表示される。
実施の形態2では、投影線が複数の領域に分割されているレーダ信号処理装置40について説明する。
実施の形態2に係るレーダ信号処理装置40の構成は、実施の形態1に係るレーダ信号処理装置40の構成と同じであり、実施の形態2に係るレーダ信号処理装置40を示す構成図は、図3である。
図8において、投影線であるグランドレンジ線GRLは、M個の領域G1〜GMに分割されている。Mは、2以上の整数である。gm(m=1,・・・,M)は、領域Gmに存在している複数の点の中の代表点である。代表点gmは、領域Gmに存在している複数の点の中のいずれの点でもよいが、例えば、領域Gmの中心に位置している点が、代表点gmとして用いられる。
実施の形態2に係るレーダ信号処理装置40では、位相補償部46は、M個の領域G1〜GMの中で、それぞれの観測点2による散乱後のパルス信号のレンジセルに対応する点が属する領域Gmを特定する。
図8では、例えば、観測点がC1であれば、パルス信号のレンジセルに対応する点が属する領域がGMであると特定され、観測点がC3であれば、パルス信号のレンジセルに対応する点が属する領域がG2であると特定される。領域G2の代表点はg2であり、領域GMの代表点はgMである。
位相補償部46は、特定したそれぞれの領域Gmの代表点gmと、合成開口1内の一点である中心点1aとの距離に基づいて、パルス信号の位相を補償する。
位相補償部46は、特定したそれぞれの領域Gmの代表点gmの座標を表す3次元ベクトルpg’(n)を特定する。3次元ベクトルpg’(h)は、補助情報から得られる。
位相補償部46は、以下の式(5)に示すように、特定したそれぞれの領域Gmの代表点gmと、合成開口1の中心点1aとの距離r’(n,h)を算出する。
位相補償部46は、それぞれの位相補償後の信号sph(n,h)を画像生成部47に出力する。
Claims (6)
- レーダ装置の観測領域に含まれている複数の観測点のそれぞれによる散乱後のパルス信号を取得するパルス信号取得部と、
前記観測領域内の一点と、前記レーダ装置が有する合成開口内の一点とを結ぶ線が地表面に投影された線である投影線の上に存在している複数の点の中で、前記パルス信号取得部により取得されたそれぞれのパルス信号のレンジセルに対応する点と、前記合成開口内の一点との距離に基づいて、それぞれのパルス信号の位相を補償する位相補償部と
を備え、
前記パルス信号取得部は、
それぞれの観測点による散乱後のパルス信号をレンジ方向にフーリエ変換するフーリエ変換部と、
前記フーリエ変換部によるそれぞれのフーリエ変換後の信号に対するレンジセルマイグレーション補償を行う補償処理部と、
前記補償処理部によるそれぞれの補償後の信号をレンジ方向に逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号を、前記パルス信号取得部により取得されたそれぞれのパルス信号として前記位相補償部に出力する逆フーリエ変換部と
を含み、
前記レンジセルに対応する点は、
前記投影線のひとつであるグランドレンジ線の上に存在している複数の点の中で、前記逆フーリエ変換部において逆フーリエ変換された信号のレンジ面に含まれている点である
レーダ信号処理装置。 - 前記投影線が複数の領域に分割されており、
前記位相補償部は、
前記複数の領域の中で、それぞれのパルス信号のレンジセルに対応する点が属する領域を特定し、特定したそれぞれの領域の代表点と、前記合成開口内の一点との距離に基づいて、それぞれのパルス信号の位相を補償することを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。 - 前記観測領域内の一点は、前記観測領域の中心点であり、前記合成開口内の一点は、前記合成開口の中心点であることを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
- 前記位相補償部によるそれぞれの位相補償後のパルス信号をアジマス方向にフーリエ変換することで、画像を生成する画像生成部を備えたことを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
- パルス信号取得部が、レーダ装置の観測領域に含まれている複数の観測点のそれぞれによる散乱後のパルス信号を取得し、
位相補償部が、前記観測領域内の一点と、前記レーダ装置が有する合成開口内の一点とを結ぶ線が地表面に投影された線である投影線上に存在している複数の点の中で、前記パルス信号取得部により取得されたそれぞれのパルス信号のレンジセルに対応する点と、前記合成開口内の一点との距離に基づいて、それぞれのパルス信号の位相を補償し、
前記パルス信号取得部において、
フーリエ変換部が、それぞれの観測点による散乱後のパルス信号をレンジ方向にフーリエ変換し、
補償処理部が、前記フーリエ変換部によるそれぞれのフーリエ変換後の信号に対するレンジセルマイグレーション補償を行い、
逆フーリエ変換部が、前記補償処理部によるそれぞれの補償後の信号をレンジ方向に逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号を、前記パルス信号取得部により取得されたそれぞれのパルス信号として前記位相補償部に出力するレーダ信号処理方法であって、
前記レンジセルに対応する点は、
グランドレンジ線上に存在している複数の点の中で、前記逆フーリエ変換部において逆フーリエ変換された信号のレンジ面に含まれている点である
レーダ信号処理方法。 - 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のレーダ信号処理装置を備えたレーダ装置。
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