JP6960890B2 - 上架治具およびこれを用いた巻上機の上架方法 - Google Patents

上架治具およびこれを用いた巻上機の上架方法 Download PDF

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Description

本発明は、上架治具およびこれを用いた巻上機の上架方法に関する。
H形鋼やI形鋼からなるレールに、チェーンブロックなどの巻上機で100kg程度以上の重量があるものを上架する方法としては、ビームクランプをレールのフランジに固定して、それを支点としてワイヤを介して巻上機のフック等を結合させる方法が知られている(特許文献1を参照)。しかし、この方法は、荷の巻き上げ高さの上限が低くなってしまうだけでなく、レールに沿って巻上機を移動可能とする横行装置付きのものには適用できない。
特開2016−113220
ところで、横行装置付き巻上機を上架する際、レール末端と建屋との間に十分な空間が設けられている場合には、レール末端からクレーン車などで吊上げた巻上機の横行装置のローラ部分を挿入することにより、これらを容易にレールに取り付けることができる。一方、レール末端と建屋との間に十分な空間がなく、かつ、レールと建屋の天井との間に十分な空間がない場合には、横行装置付き巻上機を上架してレールに取り付けるためには、例えば、天井を外して十分な空間を作り、横行装置を一度分解・分割し、その状態で横行装置付き巻上機をクレーン車で吊上げ、横行装置をレールに乗せてから再組立する必要があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、レール末端やレール上方と建屋との間に十分な空間がない場合においても、レールに横行装置付き巻上機を容易に上架可能とする上架治具およびこれを用いた巻上機の上架方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る上架治具は、横行装置付き巻上機を上架してレールに取り付けるための上架治具であって、前記レールの下フランジに前記レールを挟むように取り付けられる一対の土台部と、各該土台部から伸張し、かつ、前記レールの幅方向の両外側にそれぞれ延出する延出部と、を有し、該延出部には前記下フランジ上方で、かつ、前記レールの幅方向の外側位置に、手動式の引上手段を掛け止めるための掛止部が設けられている。
(2)別の実施形態に係る上架治具において、好ましくは、前記土台部はプレントロリであり、前記延出部は対向状態で吊軸により連結される本体プレートに固定されている。
(3)一実施形態に係る上架治具は、横行装置付き巻上機を上架してレールに取り付けるための上架治具であって、前記レールの上フランジ上に載置固定するための固定部と、該固定部から前記レールの幅方向の両外側に延出するアーム部と、を有し、該アーム部には下フランジ上方で、かつ、前記レールの幅方向の外側位置に、手動式の引上手段を掛け止めるための掛止部が設けられている。
(4)一実施形態に係る上架治具を用いた巻上機の上架方法は、上述のいずれかの上架治具を用いた巻上機の上架方法であって、上架治具をレールの長手方向に所定間隔離れて複数取り付ける上架治具設置工程と、該上架治具の各掛止部に手動式の引上手段をそれぞれ掛け止める引上手段掛止工程と、台座に、前記引上手段を掛け止める引上手段連結工程と、横行装置を分解若しくは分割した巻上機を前記台座に載置して仮固定する載置仮固定工程と、前記引上手段により、前記横行装置の前記下フランジへの取り付け高さまで、前記台座を引き上げる台座引上工程と、分割した前記横行装置を再組立てすることで前記レールに前記巻上機を取り付けて上架する巻上機上架工程と、前記巻上機の前記台座への仮固定を解除し、前記台座への前記引上手段の掛け止めを外し、前記上架治具を前記レールから撤去する上架治具撤去工程と、を有する。
(5)別の実施形態に係る巻上機の上架方法は、好ましくは、前記台座上に仮固定した前記巻上機を、前記レールの下フランジに一時的に取り付けたビームクランプ又はプレントロリに掛け止めた吊上手段を用いて所定の高さまで吊り上げる巻上機吊上工程を含み、前記巻上機を吊り上げた状態で前記引上手段連結工程を実施する。
本発明によれば、レール末端やレール上方と建屋との間に十分な空間がない場合においても、レールに巻上機を容易に上架可能となる。
図1は、第1実施形態に係る上架治具を含む巻上機の上架機構の斜視図を示す。 図2は、第1実施形態に係る上架治具の側面図(2A)および正面図(2B)をそれぞれ示す。 図3は、第1実施形態に係る上架治具を用いた巻上機の上架方法の概略フロー図を示す。 図4(4A)および(4B)は、図3の巻上機の上架方法を説明するための図を示す。 図5(5A)および(5B)は、図4に続いて、図3の巻上機の上架方法を説明するための図を示す。 図6(6A)および(6B)は、図5に続いて、図3の巻上機の上架方法を説明するための図を示す。 図7(7A)および(7B)は、図6に続いて、図3の巻上機の上架方法を説明するための図を示す。 図8(8A)および(8B)は、図7に続いて、図3の巻上機の上架方法を説明するための図を示す。 図9は、第2実施形態に係る上架治具の側面図(9A)および上面図(9B)を示す。
次に、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る上架治具を含む巻上機の上架機構の斜視図を示す。図2は、第1実施形態に係る上架治具の側面図(2A)および正面図(2B)をそれぞれ示す。なお、本実施形態の上架治具は、レールと建屋天井との間に空間がない場合に適用されるものである。
第1実施形態に係る上架治具20を用いた巻上機の上架機構1(以下、単に「上架機構」ということもある。)は、上架治具20を用いて横行装置付き巻上機9(図5参照)を上架してレール10に取り付けるための機構である。上架機構1は、レール10の長手方向(図1のX軸方向)に所定間隔離れて複数(図1では2つ)配置される上架治具20と、当該上架治具20に掛け止められる手動式の引上手段5とを備える。また、上架機構1は、横行装置付き巻上機9を載置可能な台座7を備える。また、上架機構1は、好ましくは、台座7に載置して仮固定を行った横行装置付き巻上機9を所定の高さまで吊り上げる手動チェーンブロック6を掛け止め可能なビームクランプ4を備える。なお、第1実施形態において、レール10は、I形鋼で形成されており、レール10の幅方向に突出する上フランジ11と下フランジ12とを有する。なお、本発明において、レール10は、I形鋼に限定されず、例えば、H形鋼で形成されていても良い。
次に、上架機構1の構成部材について、より詳しく説明する。
(a)上架治具20
上架治具20は、レール10の下フランジ12にレール10を挟むように取り付けられる一対の土台部25,25と、各土台部25から伸張し土台部25上方、かつ、レール10の幅方向(図1のY軸方向)の両外側にそれぞれ延出する延出部21,21と、を有する。各延出部21は、下フランジ12上方で、かつ、レール10の幅方向の外側位置に手動式の引上手段5を掛け止めるための1または複数の掛止部28を備えている。掛止部28は、図2(2A)に示すように、好ましくは、レール10の幅方向に向かって複数個備えられる。引上手段5の掛け止め位置を変更できるようにするためである。延出部21は、レール10の長さ方向からみて略逆L字状に屈曲された一対の金属プレートから構成され、レール10の幅方向の外側に延びた端部同士を掛止部28によって連結し、その反対側の他端部同士を土台部25に固定している。より具体的には、当該他端部同士は、対向状態で吊軸27により連結される本体プレート26に固定されている。第1実施形態において、掛止部28は、好ましくは、上記一対の金属プレートを接続するボルト/ナットであり、そのボルト軸に引上手段5の上フックが掛け止められる。ただし、掛止部28は、これに限定されず、引上手段5を掛け止め可能な構成であれば、種々の形態を採用可能である。
土台部25は、レール10に沿って摺動自在なプレントロリであることが好ましい。この構成により、台座7と引上手段5との固定や横行装置付き巻上機9を吊り上げる際に、上架治具1を好適な位置に容易に移動できる。なお、土台部25は、これに限定されず、例えば、レール10を把持することでレールに固定されるビームクランプなど、延出部21とレール10とを連結可能であれば種々の部材を採用可能である。また、土台部25としてビームクランプを用いる場合は、ビームクランプ本体を構成するプレートを、下レール12上方、かつ、レール10幅方向外側に拡張し、当該拡張した部分を延出部21としても良い。また、第1実施形態において、上架機構1は2つの上架治具20,20がレール10の長手方向(図1のX軸方向)に所定間隔離れて設けられる。なお、上架機構1に設けられる上架治具20は、少なくとも2つ以上設けられていれば良い。上架治具20の数は、上架対象の巻上機の大きさや重さを考慮して決定すればよいが、作業コストおよび作業効率の点から、2つ設けられていることがより好ましい。
また、土台部25の下部には、好適には、横行装置付き巻上機9(図4参照)を所定の高さまで吊り上げるための電気チェーンブロック8(図4(4B)参照)を掛け止め可能な吊り金具3が設けられている点は通常のプレントロリと同様である。
(b)引上手段5
引上手段5は、好適には、手動チェーンブロックであり、手動チェーンブロック5の上フック51を延出部21に設けられた掛止部28に掛け止めて用いられる。なお、引上手段5は、手動チェーンブロックに限定されず、例えば、手動レバーブロック(登録商標)等の手動巻上機であってもよい。
(c)台座7
台座7は、横行装置付き巻上機9を載置して仮固定可能な部材であって、レール10の長手方向(図1のX軸方向)に沿って、2つの引上手段5,5を接続する一対の棒状部材である。具体的には、台座7は、横行装置付き巻上機9を支持するフレーム71と、フレーム71と引上手段5とを連結する連結部材72と、を有する。フレーム71は、好ましくは、アルミニウム製のフレームである。フレーム71の横行装置付き巻上機9に接触する領域に、保護布75を設けることが好ましい。これにより、フレーム71との接触による横行装置付き巻上機9の損傷を抑制することができる。連結部材72は、フレーム71の両端部近傍に設けられ、その上部には、引上手段5の下フック52(図2参照)を掛け止め可能なリング状の掛止部材76が設けられる。台座7は、連結部材72の掛止部材76に引上手段5の下フック52を掛け止めることにより、引上手段5と連結する。なお台座7は、横行装置付き巻上機9を載置して仮固定し、引上手段5により引き上げることができるものであれば上記に限られず、井桁状や平板状などとすることもできる。
(d)ビームクランプ4
ビームクランプ4は手動チェーンブロック6(吊上手段の一例)を一時的にレール10に取り付けるためのもので、電気チェーンブロック8により所定の高さまで吊り上げた横行装置付き巻上機9(図4参照)を、ビームクランプ4に取り付けた手動チェーンブロック6に吊り替える(横取りする)ために用いられる。ビームクランプ4は、レール10の長手方向において、2つの上架治具20,20の間に配置される。なお、手動チェーンブロック6以外にも、レバーホイスト等の他の手動巻上機を用いても良い。
次に、この実施形態に係る上架治具を用いた巻上機の上架方法について説明する。
図3は、第1実施形態に係る上架治具を用いた巻上機の上架方法の概略フロー図を示す。図4〜図8は、図3の巻上機の上架方法を説明するための図を示す。なお、図4〜図8の各図において、中央の図は側面図を示し、左側の図は側面図におけるA−A線断面図を示し、右側の図は側面図におけるB−B線断面図を示す。本願では、「断面」とは、レール10の断面がI型となるように、レール10の上フランジ11から下フランジ12へ垂直に切断する方向の断面を意味する。
第1実施形態に係る上架治具を用いた巻上機の上架方法(以降、単に、「上架方法」と称することがある。)は、上架治具設置工程(S100)、引上手段掛止工程(S110)、電気チェーンブロック取付工程(S120)、吊上手段取付工程(S130)、第1吊上工程(S140;巻上機吊上工程の一例)、吊り替え工程(S150)、第2吊上工程(S160;巻上機吊上工程の一例)、引上手段連結工程(S170)、載置仮固定工程(S180)、吊上手段取外工程(S190)、台座引上工程(S200)、巻上機上架工程(S210)、上架治具撤去工程(S220)の順に工程を行う方法である。以下、各工程を、図4〜図8を参照しながら説明する。
(1)上架治具設置工程(S100)
当該工程は、上架治具20をレール10の長手方向(図1のX軸方向)に所定間隔離れて複数取り付ける工程である(図4(4A)参照)。第1実施形態において、当該工程は、上架治具20を2つ取り付ける。上架治具20は、レール10の下フランジ12上面に土台部25を係合することにより取り付けられる。なお下フランジ12への上架治具20の取り付けは、レール10末端と建屋との間に十分な空間がなくレール端部から上架治具20を差し込めない場合には、一度分解した上架治具20を、レール10の下フランジ12を挟んで再組み立てすることにより行なう。
(2)引上手段掛止工程(S110)
当該工程は、上架治具20の左右各一の掛止部28に手動式の引上手段5を掛け止める工程である(図4(4A)参照)。具体的に、当該工程では、掛止部28に、引上手段5の上フック51を掛け止める。なお、この工程を、上架治具設置工程(S100)より前に行っても良い。
(3)電気チェーンブロック取付工程(S120)
当該工程は、一方の上架治具20の吊り金具3に電気チェーンブロック8を取り付ける工程である(図4(4B)参照)。電気チェーンブロック以外にも手動チェーンブロックや圧縮空気式チェーンブロックなどを用いることも可能であるが、引き上げ高さが高い場合には労力低減のため動力を利用するものが好ましい。
(4)吊上手段取付工程(S130)
当該工程は、レール10の長手方向(図1のX軸方向)において、2つの上架治具20の間にビームクランプ4を取り付け、当該ビームクランプ4に手動チェーンブロック6などの吊上手段を取り付ける工程である(図4(4B)参照)。具体的には、当該工程では、ビームクランプ4は、レール10の下フランジ12に、ボルト等により係合されて取り付けられる。
(5)第1吊上工程(S140)
当該工程は、電気チェーンブロック8で横行装置付き巻上機9を吊り上げる工程である(図5(5A)参照)。具体的には、当該工程では、横行装置付き巻上機9の吊軸に玉掛けしたスリング91を電気チェーンブロック8のフック81に掛け止め、電気チェーンブロック8により横行装置付き巻上機9を吊り上げる。
(6)吊り替え工程(S150)
当該工程は、横行装置付き巻上機9を吊上手段である手動チェーンブロック6に移し変えることで、より横行装置付き巻上機9を引き上げてレールに近づけた後に、電気チェーンブロック8を吊り金具3から取り外す工程である(図5(5B)参照)。具体的には、当該工程では、横行装置付き巻上機9を吊下げた一の上架治具20をビームクランプ4側へ横行させ、手動チェーンブロック6のフック61をスリング91に掛けて、横行装置付き巻上機9を電気チェーンブロック8から手動チェーンブロック6へ吊り替える(横取りする)。その後、電気チェーンブロック8を吊り金具3から取り外す。なお、当該工程において、電気チェーンブロック8による吊上量は、少なくとも横行装置付き巻上機9を手動チェーンブロック6に吊り替え可能な高さまで吊り上げできる吊上量であれば、特に限定されない。
(7)第2吊上工程(S160)
当該工程は、手動チェーンブロック6で横行装置付き巻上機9を吊り上げる工程である(図5(5B)参照)。具体的には、当該工程では、吊り替え工程(S150)において手動チェーンブロック6に吊り替えられた横行装置付き巻上機9を、手動チェーンブロック6でさらに吊り上げる。また、手動チェーンブロック6による吊上量は、少なくとも台座7により横行装置付き巻上機9を支持可能な高さまで吊り上げできる吊上量であれば、特に限定されない。
(8)引上手段連結工程(S170)
当該工程は、台座7に、引上手段5を掛け止める工程である(図6(6A)参照)。具体的には、当該工程では、2つのフレーム71,71の両端にそれぞれ設けられた連結部材72の掛止部材76を、引上手段5の下フック52にそれぞれ掛け止める。
(9)載置仮固定工程(S180)
当該工程は、横行装置を分解・分割した横行装置付き巻上機9を台座7に載置して仮固定する工程である(図6(6B)参照)。具体的には、当該工程では、横行装置付き巻上機9を、引上手段5を掛け止めて吊り下げた台座7よって下支えした状態で、2つのフレーム71,71と横行装置付き巻上機9とを固縛部材77(例えば、ベルトラッシング等)で固縛する。その後、手動チェーンブロック6から横行装置付き巻上機9を取り外す。
(10)吊上手段取外工程(S190)
当該工程は、吊上手段である手動チェーンブロック6およびビームクランプ4をレール10から取り外す工程である(図7(7A)参照)。
(11)台座引上工程(S200)
当該工程は、引上手段5により横行装置の下フランジ12への取り付け高さまで、台座7を引き上げる工程である(図7参照)。上架治具20に取り付けた4つの引上手段を用い、できるだけ水平状態を保つようにしながら台座を引き上げる。
(12)巻上機上架工程(S210)
当該工程は、分解・分割した横行装置を再組立てすることでレール10に横行装置付き巻上機9を取り付けて上架する工程である(図7(7B)参照)。当該工程では、横行装置付き巻上機9をレール10に取り付けた後、引上手段5を巻き下げる。これにより、横行装置付き巻上機9がレール10に取り付けられたことを確認することができる。
(13)上架治具撤去工程(S220)
当該工程は、横行装置付き巻上機9の台座7への仮固定を解除し、台座7への引上手段5の掛け止めを外し、上架治具20をレール10から撤去する工程である(図8参照)。具体的には、当該工程では、固縛部材77を外すことによりフレーム71と横行装置付き巻上機9との固定を解除する。その後、連結部材72の掛止部材76を手動チェーンブロック5の下フック52から取り外すことにより、台座7と引上手段5との接続を解除する。そして、引上手段5および上架治具20をレール10から取り外す。これにより、横行装置付き巻上機9のレール10への上架が完了する。
このようにしてレール10に上架された横行装置付き巻上機9には、給電ケーブル80が敷設され、試運転や各種性能検査を経て、巻き上げ作業および巻き下げ作業を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態と共通する部分については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図9は、第2実施形態に係る上架治具の側面図(9A)および上面図(9B)を示す。
第2実施形態に係る上架機構は、上架冶具20の代わりに、図9に示す上架冶具20aを用いる点において第1実施形態に係る上架機構1と異なり、その点以外を共通とする。そのためこの上架治具20aを用いた巻上機の上架方法もほぼ同様となるため、その説明は省略する。なお本実施形態の上架治具20aは、レール10と建屋天井との間に5cm程度以上の空間がある場合に適用可能である。
上架冶具20aは、レール10の上フランジ11上に載置固定するための固定部25aと、該固定部25aからレール10の幅方向の両外側に延出するアーム部21a,21aと、を有する。また、各アーム部21aには下フランジ12上方で、かつ、レール10の幅方向の外側位置に手動式の引上手段5を掛け止めるための掛止部28aが設けられている。アーム部21aは、長尺状の一対の金属プレートを固定部25aからレール10幅方向両外側にそれぞれ延出して構成されている。一対の金属プレートの端部同士は掛止部28によって連結され、その反対側の他端部同士は固定部25aに係合される(図9(9B)参照)。アーム部21aを構成する金属プレートは、固定部25aを挿通する1つの部材であることが好ましい。固定部25aは、X軸方向断面で略逆Uの字状の金属部材であり、レール10の上フランジ11に係合される。具体的には、固定部25aは、上フランジ11上に配置され、ボルト/ナット29を用い、ボルト軸に通した挟止片30との間に上フランジ11を挟み込んだ状態でボルト29を締め付けることで、上架冶具20aをレール10に固定する。上架冶具20aは、その上端が、レール10の上端より高さHだけ高い位置に配置される(図9(9A)参照)。よって、レール10が天井に埋設されずに少なくとも高さH以上のわずかな隙間を有する場合に、レール10に上架冶具20aを取り付けることができる。また、上架冶具20aは、レール10の長手方向に所定間隔離れて2つ設けられる。
(その他の実施形態)
上述のように、本発明の好適な各実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されることなく、種々変形して実施可能である。
本発明の上架冶具を用いた巻上機の上架方法は、電気チェーンブロック8を用いず、レールに取り付けた2つの上架冶具の間に配置したビームクランプ等に手動チェーンブロック6を取り付け、この手動チェーンブロックにより、引上手段5を掛け止めて吊り下げた台座7に載置可能な位置まで吊り上げても良い。この場合、図3に示す上架方法のうち、電気チェーンブロック取付工程(S120)、第1吊上工程(S140)、および、吊り替え工程(S150)は不要である。
また、本発明の上架冶具を用いた巻上機の上架方法は、電気チェーンブロック8および手動チェーンブロック6を用いず、地上で台座7に仮固定した横行装置付き巻上機9を、直接引上手段5で下フランジ12への取り付け高さまで引き上げても良い。この場合、図3に示す上架方法のうち、電気チェーンブロック取付工程(S120)、吊上手段取付工程(S130)、第1吊上工程(S140)、吊り替え工程(S150)、第2吊上工程(S160)、および、吊上手段取外工程(S190)は不要である。また、この場合、載置仮固定工程(S180)は、引上手段連結工程(S170)の前まで又はその直後であればいつ行っても良い。
また、電気チェーンブロック8は、土台部25であるプレントロリの吊り金具3に掛け止められていたが、これに限定されず、例えば、ビームクランプに掛け止められても良い。この場合、ビームクランプは、土台部25としてプレントロリの代わりに設けられても良いし、土台部25とは別に、レール10の長手方向(図1のX軸方向)において、2つの上架治具20,20の間に配置されていても良い。
また、ビームクランプ4は、これに限定されず、例えば、レール10の下フランジ12に取り付けられるプレントロリ等であっても良い。
また、延出部21は、上述の各実施形態の形状に限定されず、少なくとも土台部25から伸張し土台部25の上方、かつ、レール10の幅方向の外側に延出する形状であれば、種々の形状を採用できる。例えば、延出部21は、レール10の長さ方向端部から見てL字形状、レール10の幅方向に延びる長尺形状、あるいは、下方に斜辺を有する直角三角形でも良い。また、アーム部21aは、上述の実施形態の形状に限定されず、少なくとも固定部25aからレール10幅方向両外側に延出する形状であれば、種々の形状を採用できる。なお、延出部21あるいはアーム部21aは、レール10の下フランジ12からできるだけ上方にあって、引上手段5をできるだけ高い位置に掛け止め可能であるのが好ましい。
また、上述の各実施形態の複数の構成要素は、互いに組み合わせ不可能な場合を除いて、自由に組み合わせ可能である。
本発明に係る巻上機の上架機構は、レール末端やレール上方と建屋との間に十分な空間がない場合においてレールに巻上機を上架するための上架治具として特に有用である。
1・・・巻上機の上架機構、4・・・ビームクランプ、5・・・引上手段、6・・・手動チェーンブロック(吊上手段)、7・・・台座、8・・・電気チェーンブロック、9・・・横行装置付き巻上機、10・・・レール、11・・・上フランジ、12・・・下フランジ、20,20a・・・上架治具、21・・・延出部、21a・・・アーム部、25・・・土台部(プレントロリ)、25a・・・固定部、26・・・本体プレート、27・・・吊軸、28,28a・・・掛止部

Claims (5)

  1. 横行装置付き巻上機を上架してレールに取り付けるための上架治具であって、
    前記レールの下フランジに前記レールを挟むように取り付けられる一対の土台部と、
    各該土台部から伸張し、かつ、前記レールの幅方向の両外側にそれぞれ延出する延出部と、を有し、
    該延出部には前記下フランジ上方で、かつ、前記レールの幅方向の外側位置に、手動式の引上手段を掛け止めるための掛止部が設けられている、ことを特徴とする上架治具。
  2. 前記土台部はプレントロリであり、前記延出部は対向状態で吊軸により連結される本体プレートに固定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の上架治具。
  3. 横行装置付き巻上機を上架してレールに取り付けるための上架治具であって、
    前記レールの上フランジ上に載置固定するための固定部と、
    該固定部から前記レールの幅方向の両外側に延出するアーム部と、を有し、
    該アーム部には下フランジ上方で、かつ、前記レールの幅方向の外側位置に、手動式の引上手段を掛け止めるための掛止部が設けられている、ことを特徴とする上架治具。
  4. 請求項1又は3に記載の上架治具を用いた巻上機の上架方法であって、
    上架治具をレールの長手方向に所定間隔離れて複数取り付ける上架治具設置工程と、
    該上架治具の各掛止部に手動式の引上手段をそれぞれ掛け止める引上手段掛止工程と、
    台座に、前記引上手段を掛け止める引上手段連結工程と、
    横行装置を分解した巻上機を前記台座に載置して仮固定する載置仮固定工程と、
    前記引上手段により、前記横行装置の前記下フランジへの取り付け高さまで、前記台座を引き上げる台座引上工程と、
    分割した前記横行装置を再組立てすることで前記レールに前記巻上機を取り付けて上架する巻上機上架工程と、
    前記巻上機の前記台座への仮固定を解除し、前記台座への前記引上手段の掛け止めを外し、前記上架治具を前記レールから撤去する上架治具撤去工程と、
    を有する、ことを特徴とする上架治具を用いた巻上機の上架方法。
  5. 前記台座上に仮固定した前記巻上機を、前記レールの下フランジに一時的に取り付けたビームクランプ又はプレントロリに掛け止めた吊上手段を用いて所定の高さまで吊り上げる巻上機吊上工程を含み、
    前記巻上機を吊り上げた状態で前記引上手段連結工程を実施する、ことを特徴とする請求項4に記載の上架治具を用いた巻上機の上架方法。


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