JP6958622B2 - 移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、外部へ向けて流体を放出する手段を備える移動体に関する。
従来から、車両エンジン及びエンジンルー内を必要時にエアで冷却するエンジンなど冷却装置が知られている(特許文献1)。エンジンルー内が一定温度以上になると、エンジンルーム内からのエアが、エンジンの車室側端部上方の隙間から車外へ流出する。
特開昭57−48123号公報
一方、本発明の発明者等は、移動体の空気抵抗を低減する為に、移動体の近傍の空気の流速が遅くなる領域(境界層)の外側の領域(主流)の空気密度を下げることが有効であるという知見を得た。
しかし、特許文献1では、エンジンの車室側端部上方の隙間から、エンジンルーム内のエアを放出するため、移動体の周囲の主流の内、限られた狭い範囲の主流の空気密度を下げることしかできない。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動体の周囲の主流の空気密度を低下させて移動体の空気抵抗を低減することである。
本発明の一態様に係わる移動体は、移動体の進行方向前方の移動体の表面に定めた流体放出位置から、外気に比べて空気密度が低い流体を移動体の外へ向けて放出する。
本発明の一態様によれば、移動体の周囲の主流の空気密度を低下させて移動体の空気抵抗を低減することができる。
図1は、走行中の自動車1の周りに発生する自動車1の表面に沿った空気の流れを示す模式図、及び流体の圧力係数Cpを示すグラフである。 図2は、自動車1のフロントバンパ4のバンパフェイシアを示す断面図である。 図3は、フロントバンパ4のバンパフェイシア上に形成されたダクト5を示す斜視図である。 図4は、エンジン8の排気ガスをダクト5から放出する実施例を示す模式図である。 図5は、図1の領域Xeを拡大して表示する拡大断面図である。 図6Aは、空気の温度と空気密度との関係を示すグラフである。 図6Bは、空気の分子量と空気の密度との関係を示すグラフである。 図6Cは、空気中の水蒸気分圧と空気の密度との関係を示すグラフである。 図7は、外気よりも高温の流体を生成する装置の例を示す模式図である。 図8は、外気よりも水蒸気の分圧が高い流体を生成する装置の例を示す模式図である。 図9は、エンジン8からの排気ガスの放出流量を変化させる流量制御弁66を示す模式図である。 図10Aは、移動速度に基づいてブロワー32のエア放出量を制御する3つの制御パターン52a、52b、52cを示すグラフである。 図10Bは、流体の温度に基づいてブロワー32のエア放出量を制御する3つの制御パターン53a、53b、53cを示すグラフである。 図10Cは、流体の温度又は自動車1の移動速度に基づいてブロワー32のエア放出量を制御する制御システムの例を示すブロック図である。 図11Aは、流体の放出流量に応じてラジエータシャッター36の開閉状態を制御する制御システムの例を示すブロック図である。 図11Bは、ラジエータシャッター36が閉じた状態を示す模式図である。 図11Cは、図11Aの制御システムにおける制御手順の一例を示すフローチャートである。 図11Dは、流体の流量に基づいてラジエータシャッター36の開度を制御する制御パターン54a、54b、54cを示すグラフである。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付し説明を省略する。以下では、移動体が自動車である場合を挙げて説明する。
<走行中の自動車1の周りの空気の流れ>
図1に示すように、自動車1の静止系で見たとき、走行中の自動車1の周りには、自動車1の表面に沿った空気の流れが発生する。図5は、図1の領域Xeを拡大して表示する。自動車1の表面20F近傍では、空気と車体20の表面20Fとの間に生じる粘性摩擦によって空気の流れは遅くなっており、境界層41が形成されている。境界層41では、車体20の表面20Fから離れるほど空気の速度は大きくなり、空気の速度は、空気に対する自動車1の相対速度に近づいていく。
車体20の表面20Fから離れて境界42よりも外側の外部領域43では、もはや空気と車体20の表面20Fとの間に生じる粘性摩擦の影響はなくなっており、空気の速度は、空気に対する自動車の相対速度にほぼ等しくなっている。外部領域43における空気の流れを主流2と呼ぶ。
図1に戻り、自動車1は、自動車1の進行方向前方の自動車1の表面に定めた流体放出位置から、外気に比べて空気密度が低い流体を自動車1の外へ向けて放出する流体放出装置を備える。図1の上部の断面図に示すように、流体放出位置は、例えば、自動車1の進行方向前方のよどみ点3である。よどみ点3は、図1の下部のグラフに示すように、流体の圧力が最大となる点であるため、よどみ点3から放出された流体は、主流2として、自動車1の表面全体へ流れる。よって、広い範囲の主流2の空気密度を低下させることができる。また、よどみ点3からの湧き出しは、一様流の流線を乱しにくく最も影響が小さい。よって、流体は自動車1の表面全体へ流れるため、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。図1の下部のグラフの横軸は、自動車1の進行方向の位置を示し、縦軸は、圧力係数Cpを示す。
実施形態において、流体放出位置はよどみ点3に限らない。この他にも、例えば、図2に示すように、自動車1のフロントバンパ4のバンパフェイシアに、流体放出位置を定めることもできる。つまり、流体放出装置は、自動車1のフロントバンパ4のバンパフェイシア上に定めた流体放出位置から、外気に比べて空気密度が低い流体を自動車1の外へ向けて放出してもよい。詳細には、フロントバンパ4の上端4aから下端4bの間において、流体放出位置を任意に定めることができる。
なお、図1のよどみ点3が、フロントバンパ4のバンパフェイシア上に位置するか否かにかかわらず、フロントバンパ4のバンパフェイシアに、流体放出位置を定めることができる。フロントバンパ4のバンパフェイシアから放出される流体は、主流2として、自動車1の表面の広い範囲へ流れる。よって、広い範囲の主流2の空気密度を低下させることができる。
<流体放出装置の具体的な構成例>
次に、流体放出装置の具体的な構成例を説明する。流体放出装置は、流体放出位置に形成された流体放出孔を備える。流体放出装置は、流体放出孔として、図3に示すように、フロントバンパ4のバンパフェイシア上に形成されたダクト5を備える。流体放出装置は、外気に比べて空気密度が低い流体をダクト5から放出する。流体放出装置は、その一端がダクト5に接続された配管7を備える。配管7の他端は、例えば、図4に示すように、自動車1の駆動源の一例であるエンジン8の排気口に接続されている。エンジン8から排出される排気ガスは配管7を通り、ダクト5から自動車1の外へ放出される。即ち、流体放出装置は、外気に比べて空気密度が低い流体の一例として、エンジン8から排出される排気ガスを放出する。
エンジン8から排出される排気ガスは、大気よりも水蒸気を多く含み、且つ大気よりも高温である。このため、主流2の空気の分子量が下がり、且つ主流2の温度が上昇する。よって、主流2の空気密度が低下するので、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。
なお、自動車1の駆動源には、エンジン8のみならず、燃料電池及びモータも含まれる。つまり、自動車1は、燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)、及びこれら2以上の駆動源を持つハイブリッドカー(HV、PHV)が含まれる。燃料電池には、少なくとも、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、固体高分子形燃料電池(PEFC)が含まれる。また、エンジン8、燃料電池及びモータは発熱部品でもあり、その周囲の空気は大気よりも高温である。また、燃料電池から排出されるガスは水蒸気を多く含む。よって、駆動源の周囲の高温なガス、或いは駆動源から排出されるガスを回収し、ダクト5から放出することにより、主流2の空気密度が低減する。
<空気抵抗低減のメカニズム>
次に、主流2の空気密度を低下させることによって自動車1の空気抵抗が低減されるメカニズムを説明する。
一般に、走行中の自動車1が空気から受ける力は、自動車1の前後、左右、上下の各軸方向の力と各軸周りのモーメントで表され、総称して空力六分力と呼ばれる。通常、走行中の自動車1が空気から受ける力は無次元化して表され、特に前後方向の力である空気抵抗Fは、次の式(1)によって表される空気抵抗係数Cdによって表される。ここで、ρは、外部領域43の空気の密度、Aは、自動車1の進行方向に対する前面投影面積、Vは、主流に対する自動車1の相対速度である。
Figure 0006958622
空気抵抗係数Cdは、空気の動圧「ρV/2」と前面投影面積Aの積によって、空気抵抗Fを除した値である。空気抵抗係数Cdは、自動車1の形状に依存して決まる量であり、走行時の燃費、最高速度、加速性能などに影響を及ぼす。自動車1のような物体の空気抵抗Fは、自動車1全体でみたときには圧力抵抗が支配的であり、航空機で問題となる摩擦抵抗は自動車1では小さい。そのため、自動車1において空気抵抗Fを低減するためには、圧力抵抗を小さくすることに着目するのが効果的である。
上記着目に基づいて数式(1)を見直すと、通常の自動車の設計において、前面投影面積Aは、圧力抵抗を小さくするために車両の設計で対応可能なパラメータとしてみなされる。一方、主流の空気密度ρ、および、速度Vについては、自動車の走行環境に応じて変動しうるものであるため、車両の設計で対応可能なパラメータとしてみなされない。
しかしながら、上記の既存概念の枠にとらわれることなく、本発明の発明者は、主流の空気密度ρは、圧力抵抗を小さくするために車両の設計で対応可能なパラメータとなりうると考えた。そして、空気抵抗Fの大部分を占める圧力抵抗が主流の空気密度ρに比例することに着目し、主流2の空気密度ρを下げることで、空気抵抗Fを低減することが可能であるとの知見を得た。
図5に示すように、主流2の空気は、車体20の表面20Fから離れた場所にあるため、直接に加熱することはできない。しかしながら、流体放出装置が、自動車1の進行方向前方の自動車1の表面に定めた流体放出位置から、外気に比べて空気密度が低い流体を自動車1の外へ向けて放出する。放出された流体は、流体放出位置よりも進行方向後方に位置する主流2を形成する。これにより、主流2の空気密度ρを下げることできるため、自動車1の空気抵抗Fを低減することができる。
<流体の各物性値と流体の密度の関係>
次に、流体放出位置から放出される流体(空気)の各物性値と空気密度との関係を説明する。図6Aは、空気の温度と空気密度との関係を示すグラフである。空気の温度が高いほど、空気の密度は低くなる。よって、外気よりも高温の流体を排出することにより、主流2の温度が高くなるので、主流2の空気密度を下げることできる。
外気よりも高温の流体には、図4に示したエンジン8の排気ガスが含まれる。この他にも、例えば、図7に示すように、自動車1に搭載された発熱部品31に対して、ブロワー32(コンプレッサを含む)がエアを送り、発熱部品31によって加熱された高温のエアを回収して、配管7を介してダクト5へ送ってもよい。自動車1に搭載された発熱部品31には、エンジン8、燃料電池、ラジエータ、ブレーキ、ショックアブソーバ、強電部品(駆動用バッテリ、駆動用モータ、当該モータを駆動するインバータを含む)が含まれる。
図6Bは、空気の分子量と空気の密度との関係を示すグラフである。空気の分子量が小さいほど、空気の密度は低くなる。よって、外気よりも分子量が小さい流体を放出することにより、主流2の分子量が小さくなるので、主流2の空気密度を下げることできる。
例えば、水の分子量(18.01528g/mol)は、空気の平均分子量(28.966g/mol)よりも小さい。図6Cは、空気中の水蒸気分圧と空気の密度との関係を示すグラフである。空気中の水蒸気分圧が高いほど、空気の密度は低くなる。よって、外気よりも水蒸気の分圧が高い流体を放出することにより、主流2の分子量が小さくなるので、主流2の空気密度を下げることできる。
外気よりも水蒸気の分圧が高い流体は、エンジン8または燃料電池から排出される排気ガスの他に、図8に示す装置を用いて生成してもよい。即ち、自動車1が備えるエアコン35から排出される水を容器33に回収し、容器33の底部に配置された超音波振動子34を用いて微細な霧を発生させ、ブロワー32を用いてこの霧を配管7からダクト5へ送る。
<流体の放出流量の制御>
流体放出装置は、流体の放出流量を制御することができる。例えば、自動車1の移動速度が速くなるほど、主流2の速度も速くなり、主流2の流量も増加する。そこで、流体放出装置は、自動車1の移動速度に応じて流体の放出流量を変化させる。具体的には、流体放出装置は、自動車1の移動速度が速いほど、流体の放出流量を増加させる。
例えば、流体放出装置は、図10Cに示すように、コントローラ61を備える。コントローラ61は、車速センサ63が検出した移動速度に基づいて、ブロワー32のエア放出量を制御する。制御パターンとしては、図10Aのグラフに示す3つの制御パターン52a、52b、52cのいずれかを用いることができる。
また、流体放出装置が放出する流体の温度が高いほど、少ない放出流量によって、主流2の温度を高めることができる。そこで、流体放出装置は、放出する流体の温度に応じて流体の放出流量を変化させる。具体的には、流体放出装置は、放出する流体の温度が高いほど、流体の放出流量を減少させる。
例えば、コントローラ61は、図10Cに示すように、温度センサ62が検出した流体の温度に基づいて、ブロワー32のエア放出量を制御する。具体的には、コントローラ61は、流体の温度が高いほど、エア放出量を減少させる。制御パターンとしては、図10Bのグラフに示す3つの制御パターン53a、53b、53cのいずれかを用いることができる。
なお、図9に示すように、流体放出装置が放出する流体がエンジン8からの排気ガスである場合、コントローラ61は、流量制御弁66の開度を制御する。流量制御弁66は、エンジン8から排出される排気ガスの全体流量のうち、ダクト5から放出される流量とエキゾーストマニフォールド65へ送られる流量との比率を調整する。流量制御弁66の開度を大きくすると、ダクト5から放出される流量の割合が増加し、流量制御弁66の開度を小さくすると、ダクト5から放出される流量の割合が減少する。
<エンジン8の冷却と空気抵抗の低減の両立>
自動車1の進行方向前方のよどみ点3又はフロントバンパ4の付近には、エンジン8からの熱を外気に放熱するラジエータが配置されている場合がある。ところが、流体放出位置から外気温よりも高温の流体を放出してしまうと、外気温よりも高温の流体がラジエータに流入するため、ラジエータの冷却性能を低下させてしまう可能性がある。
そこで、流体放出装置は、ラジエータに流入する空気流量を制御するラジエータシャッターの開度を、流体放出装置が放出する流体の放出流量に応じて変化させる。これにより、ラジエータのエンジン冷却性能を低下させることなく、自動車1の空気抵抗を低減することができる。具体的には、流体放出装置が放出する流体の放出流量が多いほど、ラジエータシャッターの開度を小さくする。流体の放出流量が少なければ、外気温よりも高温の流体がラジエータに流入しにくいため、ラジエータシャッターの開度を大きくてもラジエータの冷却性能への影響は小さい。流体の放出流量が多ければ、ラジエータシャッターの開度を小さくして、外気温よりも高温の流体をラジエータに流入させない。これにより、エンジン8の冷却と自動車1の空気抵抗の低減とを両立させることができる。
例えば、図11A及び図11Bに示すように、ラジエータシャッター36の各々は、固定軸37に回転可能に支持され、各ラジエータシャッター36の一端が可動リンク38に連結されている。可動リンク38がモータ60及びギア39により上下方向に駆動される。これにより、図11Aに示すラジエータシャッター36が開いた状態と図11Bに示すラジエータシャッター36が閉じた状態との間で、ラジエータシャッター36の開度が変化する。コントローラ61は、流量センサ64が検出した、流体放出装置が放出する流体の放出流量に基づいてモータ60を制御することにより、ラジエータシャッター36の開度を制御する。
例えば、コントローラ61は、図11Dに示す制御パターン54a、54b、54cのいずれかを用いて、流量センサ64が検出した流体の流量に基づいて、ラジエータシャッター36の開度を制御する。
図11Dの制御パターン54a、54b、54cは、ラジエータシャッター36の開度を連続的に変化させる。コントローラ61は、ラジエータシャッター36の開度を、非連続的に変化させてもよい。例えば、図11Cに示すように、流量センサ64が流体の流量を検出し(S01)、検出流量が予め定めたしきい値(所定値)以上であるか否かを判断する(S03)。しきい値以上である場合(S03でYES)、コントローラ61は、ラジエータシャッター36の開度を図11Bに示した閉状態に制御する(S05)。しきい値未満である場合(S03でNO)、コントローラ61は、ラジエータシャッター36の開度を図11Aに示した開状態に制御する(S07)。
以上説明したように、実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。
自動車1は、自動車1の進行方向前方の自動車1の表面に定めた流体放出位置から、外気に比べて空気密度が低い流体を自動車1の外へ向けて放出する流体放出装置を備える。これにより、自動車1の周囲の主流2の内、広い範囲の主流2の空気密度が低下するので、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。
流体放出位置は、進行方向前方のよどみ点3である。よどみ点3は流体の圧力が最大となる点であるため、よどみ点3から放出される流体は自動車1の表面全体へ流れる。よって、広い範囲の主流2の空気密度を低下させることができる。よどみ点3からの湧き出しは、一様流の流線を乱しにくく最も影響が小さい。よって、よどみ点3から放出される流体は自動車1の表面全体へ流れ、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。
流体放出位置は、自動車1のフロントバンパ4のバンパフェイシアに定められていてもよい。バンパフェイシア上の流体放出位置から放出される流体は自動車1の表面全体へ流れる。よって、広い範囲の主流2の空気密度を低下させることができる。
流体放出位置から放出される流体は、外気温よりも高温の流体である。流体が外気温よりも高温であれば、主流2の温度を上昇させることができる。主流2の温度上昇により、主流2の空気密度が低下するので、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。
流体放出位置から放出される流体は、外気よりも分子量の小さい流体である。流体の分子量が外気よりも小さいため、主流2の空気の分子量が下がる。よって、主流2の空気密度が低下するので、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。
流体放出位置から放出される流体は、外気よりも水蒸気の分圧が高い流体である。水の分子量は空気より小さいため、水蒸気の分圧を外気よりも高くすると主流2の空気密度が低下する。よって、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。
流体放出位置から放出される流体は、自動車1が備えるエンジン8から排出される排気ガスである。エンジン8から排出される排気ガスは、大気よりも水蒸気を多く含み、且つ高温である。このため、主流2の空気の分子量が下がり、主流2の温度が上昇する。よって、主流2の空気密度が低下するので、自動車1の空気抵抗を低減させることができる。
流体放出装置は、自動車1の移動速度に応じて流体の放出流量を変化させる。自動車1の空気抵抗を低減するために必要な放出流量の流体を放出することができる。
流体放出装置は、流体の温度に応じて流体の放出流量を変化させる。主流2の温度を上昇させるために必要な放出流量の流体を放出することができる。
流体放出装置は、流体の放出流量に応じて、自動車1が備えるラジエータシャッター36の開度を変化させる。ラジエータのエンジン冷却性能を低下させることなく、自動車1の空気抵抗を低減することができる。つまり、エンジンの冷却と空気抵抗の低減とを両立させることができる。
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
上述の実施例では、移動体が自動車である場合を挙げて説明したが、自動車の他にも、空気中を運動する移動体に対して本発明は適用可能である。移動体の例としては、自動車の他に、二輪車、鉄道、航空機、ロケットなどが挙げられる。
上述の実施例では、流体放出位置から放出される流体が、外気に比べて、温度が高い、分子量が小さい、又は水蒸気の分圧が高いという条件のいずれかを満たす場合を述べたが、流体はこれに限らない。流体は、上記の中から任意に選んだ2以上の条件を同時に満たしてもよい。
また、流体放出装置は、流体の放出流量を、自動車1の移動速度と流体の温度との組合せに基づいて、制御してもよい。
1 移動体
20F 表面
3 よどみ点(流体放出位置)
4 バンパフェイシア
8 エンジン
36 ラジエータシャッター

Claims (8)

  1. 移動体の進行方向前方の前記移動体の表面に定めた流体放出位置から、前記移動体の駆動源から回収した、外気より高温、或いは外気より水蒸気を多く含む、外気に比べて空気密度が低い流体を前記移動体の外へ向けて放出し、前記流体の放出流量を前記流体の温度に応じて変化させる流体放出装置を備える移動体。
  2. 前記流体放出位置は、進行方向前方のよどみ点である請求項1に記載の移動体。
  3. 前記流体放出位置が、前記移動体のバンパフェイシアに定められた請求項1又は2に記載の移動体。
  4. 前記流体は、外気よりも分子量の小さい流体である請求項1〜のいずれか一項に記載の移動体。
  5. 前記流体は、外気よりも水蒸気の分圧が高い流体である請求項1〜のいずれか一項に記載の移動体。
  6. 前記流体は、前記移動体が備えるエンジンから排出される排気ガスである請求項1〜のいずれか一項に記載の移動体。
  7. 前記流体放出装置は、前記移動体の移動速度に応じて前記流体の放出流量を変化させる請求項1〜のいずれか一項に記載の移動体。
  8. 前記流体放出装置は、前記流体の放出流量に応じて、前記移動体が備えるラジエータシャッターの開度を変化させる請求項1に記載の移動体。
JP2019536361A 2017-08-14 2017-08-14 移動体 Active JP6958622B2 (ja)

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