JP6954554B2 - 光硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法および光照射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法および光照射装置に関する。
光硬化性樹脂は、光を照射することにより硬化させることが可能な樹脂であり、様々な分野において広く利用されている。光硬化性樹脂は、重合反応により重合体を形成することが可能な化合物と、重合反応を開始させるための光重合開始剤を含む。光硬化性樹脂に光を照射すると、光重合開始剤が例えばカチオンを発生し、発生したカチオンにより重合反応が進んで硬化が起こる。
特開2010−126542号公報
従来、光硬化性樹脂を硬化させるための光を照射する際には、高圧水銀灯などの光源が利用され、その光源が発する光の波長に合った光重合開始剤が使用されていたが、光硬化性樹脂を硬化させる効率を更に向上させる技術が求められている。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、光硬化性樹脂を硬化させる効率を向上させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の光硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法は、重合体の構成単位となる光カチオン重合可能な化合物のモノマーまたはオリゴマーと、光カチオン重合開始剤と、を含む光硬化性樹脂組成物を含む膜に、深紫外光を発光可能なLEDから発せられる光を照射することにより、該光硬化性樹脂組成物を硬化させるステップを備える。膜のLEDから発せられる光の透過率が10%以上となるように、光カチオン重合可能な化合物の種類又は量、光カチオン重合開始剤の種類又は量、又は膜の厚さが調整される。
光カチオン重合可能な化合物は、エポキシ基、オキセタン基、またはビニルエーテル基を含んでもよい。
光カチオン重合開始剤はオニウム塩であり、カチオン分子が下記の化学式の構造を有してもよい。
Figure 0006954554
LEDから発光される深紫外光の波長が200〜350nmであってもよい。
深紫外光を発光可能なLEDを含む複数の光源から光硬化性樹脂組成物に光を照射してもよい。
基材上に光硬化性樹脂組成物の膜を形成するステップを更に備えてもよい。膜の厚さは20μm以下であってもよい。
本発明の別の態様は、光照射装置である。この装置は、深紫外光を発光可能なLEDを備える。重合体の構成単位となる光カチオン重合可能な化合物のモノマーまたはオリゴマーと、光カチオン重合開始剤と、を含む光硬化性樹脂組成物を含む、LEDから発せられる光の透過率が10%以上である膜に、LEDから発光された深紫外光を照射する。
本発明によれば、光硬化性樹脂を硬化させる効率を向上させることができる。
実施の形態に係る光照射装置の構成を示す上面図である。 光照射装置の構成を概略的に示す断面図であり、図1のA−A線断面を示す図である。 発光ユニットの構成を概略的に示す下面図であり、ユニット基板を裏面から見た場合の平面図を示す図である。 ベース基板の構成を概略的に示す斜視図である。 配線基板の構成を概略的に示す斜視図である。 放熱板の構成を概略的に示す斜視図である。 光照射装置を組み立てる様子を模式的に示す断面図である。 変形例に係る光照射装置の構成を示す上面図である。 別の変形例に係る光照射装置の構成を示す上面図である。 実施例のモノマーのUVスペクトルを示す図である。 実施例の光カチオン重合開始剤のUVスペクトルを示す図である。 実施例において深紫外光を照射するために用いた光照射装置と、従来の光硬化性樹脂の硬化において広く用いられている高圧水銀灯のパワースペクトルを示す図である。 従来の光硬化性樹脂の硬化に用いられているキセノン光源のパワースペクトルを示す図である。 実施例の薄膜の、深紫外光照射前の空気中におけるFT−IRスペクトルと、深紫外光を10分間照射した後の空気中におけるFT−IRスペクトルを示す図である。 モノマーとしてERL−4221と、光カチオン重合開始剤としてDPTPSPとを含む光硬化性樹脂組成物に紫外光を照射したときの反応率と露光量との関係を示す図である。 薄膜硬化における光カチオン重合開始剤依存性を示す図である。 実施例の薄膜に光を照射した場合の光熱量曲線を示す図である。 薄膜硬化における光カチオン重合開始剤の対アニオン依存性を示す図である。 薄膜硬化における雰囲気依存性を示す図である。 実施例の光硬化性樹脂組成物の、膜厚が13μmおよび200μmの薄膜に、285nm光照射装置により光を照射したときの反応率と露光量との関係を示す図である。 光カチオン重合開始剤としてDPTPSPを使用した実施例の反応率を示す図である。 光カチオン重合開始剤としてTTSPを使用した実施例の反応率を示す図である。 光カチオン重合開始剤としてTHIPを使用した実施例の反応率を示す図である。 光カチオン重合開始剤としてDIPを使用した実施例の反応率を示す図である。
光硬化性樹脂組成物は、重合反応により重合体を生成する化合物のモノマーまたはオリゴマー(プレポリマー)と、光の照射によりラジカル、酸、塩基などの化学種を発生し、モノマーまたはオリゴマーの重合反応を開始させるための光重合開始剤とを含むが、光硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化物を太陽光や照明光などが当たる環境で使用又は保存すると、硬化物に含まれる未反応の光重合開始剤やモノマーまたはオリゴマーなどが紫外光で励起されて化学反応することにより、次第に変色などの劣化を生じる場合がある。光劣化を低減させるために、光硬化性樹脂組成物に紫外線吸収剤などの種々の添加剤を添加することもあるが、添加剤自体が光劣化や熱劣化を生じる場合がある。紫外光が当たる環境においても長期にわたって使用可能な光硬化性樹脂組成物の硬化物を得るためには、光安定性が向上された光硬化性樹脂組成物の開発が必要である。
このような課題を解決するために、本実施の形態に係る光硬化性樹脂組成物は、カチオン重合反応により重合体を生成する化合物のモノマーまたはオリゴマー(プレポリマー)と、光の照射により酸を発生し、モノマーまたはオリゴマーのカチオン重合反応を開始させるための光カチオン重合開始剤とを含む。光ラジカル重合可能な化合物よりも紫外光による影響を受けにくい光カチオン重合可能な化合物を使用することにより、硬化物の光劣化を低減させ、耐光性および光安定性を向上させることができる。
このような光カチオン重合可能な化合物をモノマーまたはオリゴマーとして含む光硬化性樹脂組成物を効率良く硬化させるために、本実施の形態では、光カチオン重合開始剤の吸光が大きい短波長光、とくに深紫外光を選択的に発光可能なLEDを使用する。以下、深紫外光を発光可能なLEDを備えた光照射装置の構成と、この光照射装置により光カチオン重合可能なモノマーまたはオリゴマーを含む光硬化性樹脂組成物を硬化させる実験の結果を示し、光照射装置が発光する深紫外光の波長に合わせて好適な光硬化性樹脂組成物を調整するための設計指針を示す。
光硬化性樹脂を硬化させるために照射される光として、従来、UV−A(315〜400nm)または可視領域(400〜770nm)の波長の光が主に使用されており、このような波長の光を照射するための光源として、水銀灯、キセノンランプなどが主に使用されている。
本出願人は、波長が200〜300nmである深紫外光を発光可能なLEDを備えた光照射装置を開発している。上記のように、従来は、高圧水銀灯のi線を利用可能な光重合開始剤が広く利用されていたので、LEDを備える光照射装置を光硬化性樹脂を硬化させる用途に用いる場合にも、365nm付近の波長の光を発するLEDを備える光照射装置が主に利用されていたが、実施の形態に係る光照射装置は、200〜300nmの深紫外光を発光可能なLEDが備えられており、深紫外光を照射可能である。また、従来のLEDを用いた光照射装置は、照射光の光量が比較的低く、光硬化性樹脂を硬化させるために長時間の光照射を要するなど、効率が十分とは言えないものが多かったが、実施の形態に係る光照射装置は、後述するように、所望の光量を得るために複数の発光素子を基板上に並べて実装しているので、効率良く光硬化性樹脂を硬化させるのに十分な光量の深紫外光を照射することが可能となっている。そこで、本発明者らは、実施の形態に係る光照射装置を、光硬化性樹脂を硬化させて硬化物を製造するために利用することに想到した。
従来広く利用されていた光重合開始剤は、可視光線またはUV−A領域の紫外線の照射によりラジカルなどを発生するが、深紫外光は可視光線およびUV−A領域の紫外線よりもエネルギーが高く、深紫外光を従来の光重合開始剤に照射することによって、可視光線またはUV−A領域の紫外線を照射した場合よりも高い準位に電子を励起させることができるので、一般的には、深紫外光をこれらの光重合開始剤に照射することによっても、可視光線またはUV−A領域の紫外線を照射した場合と同様にラジカルなどの化学種を発生することができると考えられる。したがって、実施の形態に係る光硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法においては、光重合開始剤として、既知の任意の光重合開始剤を利用可能である。後述する実施例において、各種の光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物に深紫外光を照射した結果を示す。
高圧水銀灯は、i線以外にも広い波長領域の光を発するが、LEDは、特定の波長を中心とした狭い波長領域の光のみを発する。したがって、光源から発せられる光の総光量に対する、光重合開始剤を励起してラジカルなどの化学種を発生させる波長の光の光量の割合はLEDの方が高いため、LEDを備えた光照射装置の方が高圧水銀灯などの光源よりも光硬化性樹脂を硬化させる効率が高い。後述する実施例において、実施の形態に係る光照射装置と従来の高圧水銀灯との比較実験の結果を示す。また、高圧水銀灯は、赤外領域の熱線も発するため、光硬化性樹脂を硬化させる際に、光硬化性樹脂が設けられた物品などを加熱してしまい、熱歪を生じさせるなどの問題があったが、LEDを備えた光照射装置を用いることにより、このような問題を解決することができる。
さらに、深紫外光を照射可能な光照射装置を用いて光硬化性樹脂を硬化させることにより、同時に、光硬化性樹脂が設けられた物品などを殺菌消毒することもできる。
用途に応じて、異なる波長をピークとする光を照射可能な複数の種類の光照射装置を用いて、光硬化性樹脂を硬化させることもできる。例えば、スクリーン印刷用の版を作製するために、化学増幅型アクリル系ポジ型レジストをベースポリマーとし、架橋剤、365nm付近の波長の光を照射することにより酸を発生する光酸発生剤、365nm付近の波長の光を照射してもラジカルを発生しないが、200〜300nmの波長の光を照射することによりラジカルを発生する光重合開始剤を含む樹脂組成物を用いることができる。この場合、365nm付近の波長の光を発するLEDまたは高圧水銀灯を用いて露光することによりレジストパターンを形成し、アルカリ水溶液で現像した後、200〜300nmの波長の光を発光可能なLEDを備えた光照射装置から光を照射し、版として残った樹脂組成物を硬化させて版の耐久性を向上させることができる。また、別の例では、複数の種類の光照射装置から光を照射することにより、光硬化性樹脂を硬化させる際の雰囲気中の水分による阻害を低減させることができる。この場合、まず、樹脂膜表面からの水分の侵入を防ぐために、深紫外光を発光可能なLEDを用いて表面付近の光硬化性樹脂を硬化させた後、それよりも長い波長の光を発する光源を用いて膜の内部まで光を照射し、水分による阻害の影響を低減させつつ効果的に膜の内部を硬化させることができる。
実施の形態に係る光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、樹脂に所望の特性を付与するための添加剤を更に含んでもよい。
[光照射装置]
図1は、実施の形態に係る光照射装置10の構成を示す上面図である。光照射装置10は、複数の発光ユニット12を備える。発光ユニット12は、複数の発光素子14と、ユニット基板20とを有する。光照射装置10は、複数の発光ユニット12が並んで配置されるモジュール型の発光装置である。
本実施の形態では、例示として、一つの発光ユニット12が3×3=9個の発光素子14を有し、このような発光ユニット12が2×4=8個設けられる場合を示す。他の実施の形態においては、発光ユニット12に含まれる発光素子数が9個以外であってもよいし、光照射装置10が備える発光ユニット12の数が8個以外であってもよい。例えば、他の実施の形態においては、一つの発光ユニット12が2×2=4個の発光素子14を有してもよいし、4×4=16個の発光素子14を有してもよい。
光照射装置10は、図示しない外部電源に接続するための電源線48を有する。電源線48は、端部領域46に設けられる。端部領域46および電源線48については、図5を参照しながら後述する。
図2は、光照射装置10の構成を概略的に示す断面図であり、図1のA−A線断面を示す。光照射装置10は、複数の発光ユニット12に加えて、ベース基板30と、配線基板40と、放熱板50を備える。発光ユニット12、ベース基板30、配線基板40および放熱板50は、順に積層されている。
ユニット基板20は、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の放熱性の高い金属で構成されるメタル基板である。ユニット基板20は、セラミック基板や、ガラスエポキシ基板などの有機基板であってもよい。ユニット基板20の表面20aには、複数の発光素子14が実装される。複数の発光素子14は、放射光の面強度分布が均一となるように等間隔で配置される。複数の発光素子14は、ユニット基板20の表面20aにおいて、四方格子状または六方格子状に配置される。
発光素子14は、LED(Light Emitting Diode)であり、特に紫外光を発するLEDである。本実施の形態では、発光素子14として、放射光の中心波長またはピーク波長が約200nm〜300nmの紫外領域に含まれるLEDを用いる。このような紫外光LEDとして、例えば、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を用いたLEDを用いてもよい。
ユニット基板20の裏面20bには、ユニット側コネクタ22a,22b(以下、総称して、ユニット側コネクタ22ともいう)が設けられる。ユニット側コネクタ22は、ベース基板30の基板側コネクタ32a,32b(以下、総称して基板側コネクタ32ともいう)と接続する。ユニット側コネクタ22は、基板側コネクタ32と接続してベース基板30の主面30aの上に配置される発光ユニット12をベース基板30に固定する。
ユニット側コネクタ22は、電源コネクタ22aと放熱コネクタ22bの二種類を含む。電源コネクタ22aは、ベース基板30の基板側第1コネクタ32aと係合する第1溝部24aと、配線基板40の電源端子42と接続される電源パッド26aを有する。電源パッド26aは、ユニット基板20の内部で発光素子14の電極と電気的に接続されている。電源パッド26aは、発光素子14の駆動に必要な電力の供給を配線基板40から受けるための接続端子である。
放熱コネクタ22bは、ベース基板30の基板側第2コネクタ32bと係合する第2溝部24bと、放熱板50の放熱端子52と接続される放熱パッド26bを有する。放熱パッド26bは、ユニット基板20の内部で発光素子14と熱的に接続されている。放熱パッド26bは、発光素子14の駆動により生じた熱を放熱板50に伝えるための接続端子である。
ベース基板30は、複数の発光ユニット12を固定するための部材であり、例えば、樹脂材料や金属材料で構成される。ベース基板30は、加工性が優れており、コストの低い樹脂材料で成形されることが望ましい。ベース基板30は、主面30aの上に設けられる複数の基板側コネクタ32を有する。基板側コネクタ32は、電源コネクタ22aに接続される基板側第1コネクタ32aと、放熱コネクタ22bに接続される基板側第2コネクタ32bの二種類を含む。
基板側第1コネクタ32aは、電源コネクタ22aの第1溝部24aに係合する第1突起部34aと、第1突起部34aの位置においてベース基板30を貫通する配線孔36aとを有する。配線孔36aには、配線基板40の電源端子42が挿通される。
基板側第2コネクタ32bは、放熱コネクタ22bの第2溝部24bに係合する第2突起部34bと、第2突起部34bの位置においてベース基板30を貫通する放熱孔36bとを有する。放熱孔36bには、放熱板50の放熱端子52が挿通される。
なお、第1突起部34aと第2突起部34bは同様の構造を有し、配線孔36aと放熱孔36bも同様の構造を有する。したがって、基板側第1コネクタ32aと基板側第2コネクタ32bは同様の構造を有している。
配線基板40は、複数の発光ユニット12のそれぞれに発光素子14の駆動に必要な電力を供給するための配線層である。配線基板40は、電源端子42と、連通孔44を有する。電源端子42は、ユニット基板20の電源コネクタ22aに向けて延びる柱状の部材である。電源端子42は、基板側第1コネクタ32aの配線孔36aに挿通され、先端部において電源パッド26aと接続する。連通孔44は、放熱コネクタ22bに対応する位置において配線基板40を貫通してベース基板30の放熱孔36bと通じる貫通孔である。連通孔44には、放熱板50の放熱端子52が挿通される。
放熱板50は、発光素子14の駆動により生じた熱を放熱させるための部材であり、銅などの熱伝導率の高い部材で構成される。放熱板50は、放熱端子52を有する。放熱端子52は、ユニット基板20の放熱コネクタ22bに向けて延びる柱状の部材である。放熱端子52は、配線基板40の連通孔44および基板側第2コネクタ32bの放熱孔36bに挿通され、先端部において放熱パッド26bと接続する。
放熱板50は、発光ユニット12と反対側に設けられる冷却機構(不図示)と熱的に接続されてもよい。この冷却機構は、ヒートシンクであってもよいし、ファンなどを含む空冷装置であってもよいし、冷却水を循環させるポンプなどを含む水冷装置であってもよい。また、冷却機構は、ヒートシンクなどと接続されるヒートパイプを含んでもよいし、ペルチェ式の冷却装置を含んでもよい。
図3は、発光ユニット12の構成を概略的に示す下面図であり、ユニット基板20を裏面20bから見た場合の平面図を示す。電源コネクタ22aは、円筒状の側壁で囲われる第1溝部24aと、第1溝部24aの底部に露出する電源パッド26aを有する。同様に、放熱コネクタ22bは、円筒状の側壁で囲われる第2溝部24bと、第2溝部24bの底部に露出する放熱パッド26bを有する。
本実施の形態において、ユニット基板20は、3×3=9個のユニット側コネクタ22を有する。9個のユニット側コネクタ22のうち、2個は電源コネクタ22aであり、残りの7個は放熱コネクタ22bである。二つの電源コネクタ22aの一方は、プラス側の電源コネクタであり、他方はマイナス側の電源コネクタである。例えば、三行三列の配置において、二列目の上側に配置される電源コネクタ22aがプラス(+)側であり、二列目の下側に配置される電源コネクタ22aがマイナス(−)側である。このような配置とすることで、放熱コネクタ22bをH型に配置でき、発光ユニット12を均一に放熱できる。また、放熱コネクタ22bの数を電源コネクタ22aの数よりも多くして、放熱性を高めることができる。
本実施の形態では、電源コネクタ22aおよび放熱コネクタ22bを三行三列の配置としているが、他の実施の形態においては、異なる配置としてもよい。また、電源コネクタ22aおよび放熱コネクタ22bを合計したユニット側コネクタ22の数が9個以外であってもよい。
図4は、ベース基板30の構成を概略的に示す斜視図である。ベース基板30は、光照射装置10が備える発光ユニット12の数に対応した大きさを有する。本実施の形態では、8個の発光ユニット12が配置可能となるように、8個の発光ユニット12のそれぞれが配置される八つの領域C1〜C8が主面30aに設けられる。八つの領域C1〜C8のそれぞれには、2個の基板側第1コネクタ32aと7個の基板側第2コネクタ32bが設けられる。基板側第1コネクタ32aおよび基板側第2コネクタ32bは、図3に示した電源コネクタ22aおよび放熱コネクタ22bのそれぞれに対応して接続可能となるように、主面30aの上に設けられる。
基板側第1コネクタ32aの第1突起部34aは、電源コネクタ22aの形状に対応する円筒形状を有する。また、基板側第1コネクタ32aの配線孔36aは、円筒状の側壁により形成される。同様に、基板側第2コネクタ32bの第2突起部34bは、放熱コネクタ22bの形状に対応する円筒形状を有し、基板側第2コネクタ32bの配線孔36aは、円筒状の側壁により形成される。
図5は、配線基板40の構成を概略的に示す斜視図である。配線基板40は、所定数の発光ユニット12に対応した大きさを有し、本実施の形態では、4個の発光ユニット12に対応した大きさを有する。配線基板40には、4個の発光ユニット12のそれぞれに対応する四つの領域D1〜D4が設けられ、四つの領域D1〜D4のそれぞれには、2個の電源端子42と、7個の連通孔44が設けられる。電源端子42および連通孔44は、ベース基板30の基板側コネクタ32の位置に対応して設けられる。電源端子42は、電源コネクタ22aおよび基板側第1コネクタ32aの形状に対応する円柱形状を有する。また、連通孔44は、放熱コネクタ22bおよび基板側第2コネクタ32bの形状に対応する円筒状の側壁で囲われる。
配線基板40は、発光ユニット12に対応する領域D1〜D4の外に端部領域46を有する。端部領域46は、配線基板40をベース基板30と組み合わせたときにベース基板30と接しない領域である。端部領域46には、図示しない外部電源と接続される電源線48との接続箇所が設けられる。ベース基板30と接しない端部領域46に電源線48との接続箇所を設けることで、ベース基板30と電源線48が干渉しないようにすることができる。
図6は、放熱板50の構成を概略的に示す斜視図である。放熱板50は、所定数の発光ユニット12に対応した大きさを有し、本実施の形態では、配線基板40と同様に、4個の発光ユニット12に対応した大きさを有する。放熱板50には、4個の発光ユニット12のそれぞれに対応する四つの領域E1〜E4が設けられ、四つの領域E1〜E4のそれぞれには、7個の放熱端子52が設けられる。放熱端子52は、ベース基板30の基板側第2コネクタ32bの位置に対応して設けられる。放熱端子52は、放熱コネクタ22b、基板側第2コネクタ32bおよび連通孔44の形状に対応する円柱形状を有する。
図7は、光照射装置10を組み立てる様子を模式的に示す断面図であり、図1のB−B線断面に対応する。光照射装置10は、8個の発光ユニット12、1枚のベース基板30、二枚の配線基板40(40a,40b)および二枚の放熱板50(50a,50b)を組み合わせることによりできあがる。第1の配線基板40aおよび第1の放熱板50aは、ベース基板30の領域C1に第1の配線基板40aの領域D1と第1の放熱板50aの領域E1が重なるように配置される。第2の配線基板40bおよび第2の放熱板50bはベース基板30の領域C5に第2の配線基板40bの領域D1と第2の放熱板50bの領域E1が重なるように配置される。
電源端子42は、配線孔36aに挿通されて電源パッド26aに接続される。放熱端子52は、連通孔44および放熱孔36bに挿通されて放熱パッド26bに接続される。発光ユニット12は、基板側第1コネクタ32aに電源コネクタ22aが係合し、基板側第2コネクタ32bに放熱コネクタ22bが係合してベース基板30に固定される。これにより、光照射装置10ができあがる。
以上の構成によれば、発光ユニット12は、裏面20bに設けられる複数のユニット側コネクタ22によって固定され、基板側第1コネクタ32aを介して電力が供給され、基板側第2コネクタ32bを介して放熱される。したがって、発光ユニット12は、固定や配線のための構造が裏面20bに設けられており、周縁部に固定や配線のためのスペースを必要としない。そのため、本実施の形態によれば、発光ユニット12の表面20aに設けられる発光素子14の実装密度を高めることができる。また、隣接する発光ユニット12の間の発光素子14の間隔も小さくできる。これにより、光照射装置10の全体にわたって発光素子14の実装密度を高めることができる。また、複数の発光素子14を均一な間隔で配置でき、照度ムラの小さい光照射装置10とすることができる。
本実施の形態によれば、複数の発光ユニット12がベース基板30に固定されて一体化されるため、ベース基板30の大きさを調整することで光照射装置10のサイズを変更できる。仮に、光照射装置の用途に応じた大きさの配線基板や放熱板を用意して発光素子を実装する場合には、光照射装置の仕様ごとに配線基板や放熱板を設計しなければならない。一方、本実施の形態によれば、あらかじめ用意された配線基板40や放熱板50を組み合わせて所望の大きさの光照射装置10を組み立てることができるため、一つずつカスタム品を製作する場合と比べてコストを下げることができる。
本実施の形態によれば、発光素子14が複数の発光ユニット12に分割されてベース基板30の上に配置されるため、一部の発光素子14が点灯しなくなった場合であっても該当する発光ユニット12を交換するだけで光照射装置10を修理できる。仮に、一つの配線基板上に全ての発光素子14が実装される場合には、はんだ付け等で固定された発光素子14を剥がす必要があり修理に手間がかかる。場合によっては、修理のために発光素子14を剥がす工程で実装基板を破損させてしまい、実装基板を含めて交換しなければならなくなるかもしれない。一方、本実施の形態によれば、点灯しなくなった発光素子14を発光ユニット12の単位で容易に交換できるため、光照射装置10のメンテナンスにかかるコストを下げることができる。
本実施の形態によれば、放熱板50が光照射装置10の最下層に設けられるため、放熱板50の下面を露出させて放熱板50を冷却しやすい構造にできる。また、放熱板50の下面が露出しているため、放熱板50を冷やすための冷却機構を取り付けしやすい。これにより、発光素子14の放熱性を高めて発光素子14の動作を安定化させるとともに、熱影響により発光素子14の寿命が短くなるのを防ぐことができる。
(変形例1)
図8は、変形例に係る光照射装置110の構成を示す上面図である。本変形例では、ベース基板130を上述の実施の形態に係るベース基板30よりも大型化することにより、より多くの発光ユニット12を配置できるようにしている。具体的には、4×8=32個の発光ユニット12を配置できるような大きさを有するベース基板130としている。光照射装置110は、8枚の配線基板40a〜40gと8枚の放熱板50を備える。本変形例によれば、ベース基板130の大きさを変えることで、上述の実施の形態に係る発光ユニット12、配線基板40および放熱板50を流用してサイズの異なる光照射装置110を提供することができる。
(変形例2)
図9は、別の変形例に係る光照射装置210の構成を示す上面図である。本変形例では、ベース基板230の形状を細長くすることにより、上述の実施の形態とは異なる形状の光照射装置210としている。具体的には、8個の発光ユニット12が一列に配置できるような形状のベース基板230としている。光照射装置210は、二枚の配線基板40a,40bと二枚の放熱板50を備える。本変形例によれば、ベース基板230の形状を変えることで、上述の実施の形態に係る発光ユニット12、配線基板40および放熱板50を流用して形状の異なる光照射装置210を提供することができる。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態においては、ユニット側コネクタ22および基板側コネクタ32が円筒形状であり、電源端子42および放熱端子52がこれらに対応する円柱形状である場合を示した。さらなる変形例においては、ユニット側コネクタ22および基板側コネクタ32の軸方向に直交する断面が三角形、四角形または六角形などの多角形で構成されてもよく、電源端子42および放熱端子52がこれらに対応する多角柱形状であってもよい。
上述の実施の形態においては、電源コネクタ22aおよび放熱コネクタ22bが同一形状であり、これらと接続される基板側第1コネクタ32aおよび基板側第2コネクタ32bも同一形状である場合を示した。さらなる変形例においては、電源コネクタ22aと放熱コネクタ22bが異なる形状を有してもよい。例えば、電源コネクタ22aが角形である場合、放熱コネクタ22bが円形であってもよい。さらに、プラス側の電源コネクタ22aとマイナス側の電源コネクタ22aとが異なる形状であってもよい。このように、コネクタの種類に応じてその形状を異ならせることにより、ユニット側コネクタ22と基板側コネクタ32が誤接続されることを防ぐことができる。
上述の実施の形態においては、ユニット側コネクタ22が溝部を有するメス型コネクタであり、基板側コネクタ32が突起部を有するオス型コネクタである場合を示した。さらなる変形例においては、ユニット側コネクタが突起部を有するオス型コネクタであり、基板側コネクタ32が溝部を有するメス型コネクタであってもよい。また、電源コネクタ22aをオス型コネクタとする一方、放熱コネクタ22bをメス型コネクタとするように、コネクタの種類によってコネクタ形状を異ならせてもよい。
上述の実施の形態においては、ユニット側コネクタ22が電源コネクタ22aまたは放熱コネクタ22bのいずれか一方である場合を示した。さらなる変形例においては、複数のユニット側コネクタ22の一部が制御コネクタであってもよい。発光ユニット12は、発光素子14の動作を制御するための制御回路を有してもよく、制御コネクタを通じて発光素子14の動作を制御するための信号を送受信してもよい。制御コネクタは、配線基板から発光ユニットの制御コネクタに向けて延びるように構成される制御端子と接続されてもよい。
上述の実施の形態においては、ベース基板30、配線基板40、放熱板50の順に積層される場合を示したが、さらなる変形においては、ベース基板、放熱板、配線基板の順に積層されるように光照射装置を構成してもよい。この場合、配線基板に連通孔を設けず、放熱板に配線基板の電源端子を挿通するための連通孔を設けてもよい。
上述の実施の形態においては、配線基板40と放熱板50が別体として形成される場合を示した。さらなる変形例においては、配線基板40と放熱板50が一体となっていてもよい。この場合、配線機能と放熱機能を有する基板から上述の電源端子および放熱端子が発光ユニット12に向けて延びてもよい。
上述の実施の形態においては、ベース基板30と配線基板40が別体として形成される場合を示した。さらなる変形例においては、ベース基板30と配線基板40が一体となっていてもよい。この場合、電源コネクタ22aに接続される基板側コネクタとして、上述の第1突起部34aと電源端子42の機能を兼ね備える基板側第1コネクタが設けられてもよい。
[実施例]
実施の形態に係る光硬化性樹脂組成物を調製し、調製した組成物に、上述した光照射装置10から深紫外光を照射して硬化物を製造した実施例について説明する。なお、深紫外光を発光可能なLEDを備えた光照射装置10を、従来の高圧水銀灯などの光源と区別するために、「LED光照射装置」ともいう。
[モノマー]
光硬化性樹脂組成物の主成分である光カチオン重合可能な化合物のモノマーまたはオリゴマーとして、エポキシ基、オキセタン基、またはビニルエーテル基を含む化合物を使用可能である。以下の実施例においては、下記の化学式で表される3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチルを用いた。この化合物は、フナコシ株式会社からエポキシ樹脂作製用ビルディングブロックERL−4221として市販されている。
Figure 0006954554
[モノマーのUVスペクトル]
図10は、上記のモノマーのUVスペクトルを示す。ERL−4221のアセトニトリル溶液(5.0g/L)の紫外可視スペクトルを測定した。これは、膜厚50μmの薄膜に相当する。ERL−4221は、300nm以上の波長の光をほとんど吸収しないことが分かる。したがって、ERL−4221を光硬化性樹脂組成物のモノマーとして使用する場合、太陽光や照明光などが当たることによって生じ得る光劣化が低減された、耐光性に優れた硬化物を実現することができる。エポキシ基またはオキセタン基を有する他のカチオン重合可能な化合物などについても同様である。耐光性の観点からは、光硬化性樹脂組成物のモノマーまたはオリゴマーとして使用する化合物は、二重結合、三重結合、および芳香環を含まない、脂環式エポキシ化合物またはオキセタン系化合物であることが好ましい。
[光カチオン重合開始剤]
光硬化性樹脂組成物の光カチオン重合開始剤として、下記の4種類の化合物を用いた。
(1)DPTPSP(ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロリン酸塩)
Figure 0006954554
(2)TTSP(トリ−p−トリルスルホニウムヘキサフルオロリン酸塩)
Figure 0006954554
(3)THIP(7−tert−ブチル−5−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソ−1H−[1,4]ベンゾジチイノ[2,3−f]イソインドリウムヘキサフルオロリン酸塩)
Figure 0006954554
(4)DIP(ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩)
Figure 0006954554
(1)、(2)、(4)の化合物は市販されており、(3)の化合物は既報にしたがって合成可能であるので、これらの調製方法の詳細は省略する。(1)および(2)はスルホニウム塩であるが、下記の一般式で表されるカチオン構造を有するスルホニウム塩が光カチオン重合開始剤として使用されてもよい。
Figure 0006954554
ここで、Rは、水素原子または炭化水素基などの任意の置換基である。(4)はヨードニウム塩であるが、下記の一般式で表されるカチオン構造を有するヨードニウム塩が光カチオン重合開始剤として使用されてもよい。
Figure 0006954554
ここで、Rは、水素原子または炭化水素基などの任意の置換基である。上記の化合物に含まれる芳香環に、感光する光の波長、融点などの化合物の特性など、所望の光カチオン重合開始剤の特性を得るために適宜選択された置換基が導入されてもよい。また、上記のようなスルホニウム塩やヨードニウム塩などのオニウム塩系の光カチオン重合開始剤の他に、ジアゾジスルホン系、非イオン系などの任意の光カチオン重合開始剤が使用されてもよい。
[光カチオン重合開始剤のUVスペクトル]
図11は、上記の光カチオン重合開始剤のUVスペクトルを示す。それぞれの光カチオン重合開始剤のアセトニトリル溶液(1.0×10−4M)の紫外可視スペクトルを測定した。それぞれの光カチオン重合開始剤のアセトニトリル溶液(1.0×10−4M)のモル吸光係数と、ERL−4221のアセトニトリル溶液(5.0g/L)のモル吸光係数を表1に示す。DPTPSPは、300nm付近に強い吸収ピークを有するので、約260〜330nm付近の波長の光を照射することが可能な光照射装置を使用して光硬化性樹脂組成物を硬化させる場合に、とくに好適である。
Figure 0006954554
[光源のパワースペクトル]
図12は、実施例において深紫外光を照射するために用いた光照射装置10と、従来の光硬化性樹脂の硬化において広く用いられている高圧水銀灯のパワースペクトルを示す。265nmの波長において光強度(分光放射照度)のピークを有するLED光照射装置(以下、「265nmLED照射装置」ともいう)の放射照度は0.28mW/cmであり、285nmにピークを有するLED光照射装置(以下、「285nmLED照射装置」ともいう)の放射照度は0.74mW/cmであり、300nmにピークを有するLED光照射装置(以下、「300nmLED照射装置」ともいう)の放射照度は0.67mW/cmである。高圧水銀灯の200〜400nmの波長領域における放射照度は0.74mW/cmであり、200〜600nmの波長領域における放射照度は1.38mW/cmであり、i線(365nm)付近の波長領域における放射照度は0.23mW/cmである。
図13は、従来の光硬化性樹脂の硬化に用いられているキセノン光源のパワースペクトルを示す。キセノン光源から発光される光のうち、フィルタにより254nm付近の波長の光を透過させた場合の放射照度は0.28mW/cmであり、285nm付近の波長の光を透過させた場合の放射照度は0.74mW/cmであり、300nm付近の波長の光を透過させた場合の放射照度は0.70mW/cmであり、365nm付近の波長の光を透過させた場合の放射照度は2.00mW/cmである。
[薄膜硬化の照射量依存性]
ERL−4221のモノマーと、光カチオン重合開始剤としてDPTPSPを、光硬化性樹脂組成物の総重量を基準として0.5重量%含む光硬化性樹脂組成物を調製した。この光硬化性樹脂組成物の液体を基材上に塗布し、スピンコートにより厚さ13μmの薄膜を形成した。形成した薄膜の膜厚は、ナノメトリックス社製M3000干渉膜厚計により測定した。この薄膜に、空気中で、3種類のLED光照射装置から深紫外光を照射した。また、対照実験として、中圧水銀灯および365nmにピークを有するLED光照射装置から光を照射した。なお、中圧水銀灯から発せられる400nm以上の波長領域の光は、DPTPSPにより吸収されないことが明らかであるから、フィルターにより遮蔽せずに薄膜に照射しているが、照射量は、上述した200〜400nmの波長領域の放射照度に基づいて算出している。赤外線吸収スペクトルの例として、0.5重量%のDPTPSPを含むERL−4221の薄膜の、深紫外光照射前の空気中におけるFT−IRスペクトルと、光強度が0.74mW/cmの285nmの深紫外光を10分間照射した後の空気中におけるFT−IRスペクトルを図14に示す。ERL−4221の二重結合に由来する950〜1000cm−1付近の吸光度の減少から反応率を算出した。
図15は、モノマーとしてERL−4221と、光カチオン重合開始剤としてDPTPSPとを含む光硬化性樹脂組成物に紫外光を照射したときの反応率と露光量との関係を示す。図中、□は265nmLED光照射装置により光を照射した場合のデータを示し、○は285nmLED光照射装置により光を照射した場合のデータを示し、△は300nmLED光照射装置により光を照射した場合のデータを示し、●は365nmにピークを有するLED光照射装置により光を照射した場合のデータを示し、▲は中圧水銀灯により光を照射した場合のデータを示す。
DPTPSPは、365nm付近の波長の光をほとんど吸収しないので、365nmにピークを有するLED光照射装置により光を照射した場合は、非常にゆっくりと硬化が進むが、265nm〜300nmの光を照射した場合は、速やかに硬化が進むことが分かる。また、265nmLED光照射装置、285nmLED光照射装置、300nmLED光照射装置により光を照射した方が、中圧水銀灯により光を照射した場合よりも、効率良く硬化が進むことが分かる。なお、265nmLED光照射装置、300nmLED光照射装置、中圧水銀灯により光を照射した場合は、反応率が35%程度になるまで硬化が進むと、それ以上は反応が進行しないが、285nmLED光照射装置により光を照射した場合は、更に高い反応率になるまで反応を進行させることができることが分かる。
[薄膜硬化の光カチオン重合開始剤依存性・波長依存性]
ERL−4221のモノマーと、上記の4種類の光カチオン重合開始剤のそれぞれを、光硬化性樹脂組成物の総重量を基準として0.5重量%含む光硬化性樹脂組成物を調製した。この光硬化性樹脂組成物の液体を基材上に塗布し、スピンコートにより厚さ13μmの薄膜を形成した。形成した薄膜の膜厚は、ナノメトリックス社製M3000干渉膜厚計により測定した。この薄膜に、空気中で、上記の3種類のLED光照射装置から深紫外光を照射した。また、対照実験として、中圧水銀灯および365nmにピークを有するLED光照射装置から光を照射した。なお、中圧水銀灯から発せられる400nm以上の波長領域の光は、上記の4種類の光重合開始剤により吸収されないことが明らかであるから、フィルターにより遮蔽せずに薄膜に照射している。光の照射後、赤外線分光装置により薄膜の赤外線吸収スペクトルを測定し、反応率を算出した。実験結果を図16に示す。図16に示したグラフの縦軸は、反応率を露光量で除したものであり、硬化速度を示す。
図16から分かるように、ERL−4221をモノマーとして含む光硬化性樹脂組成の厚さ13μmの薄膜を硬化させるために、265nmLED光照射装置により光を照射する場合には、光カチオン重合開始剤としてDPTPSP、TTSP、THIP、およびDIPを使用するのが好適であり、とくに、DPTPSPおよびTTSPが好適である。285nmLED光照射装置により光を照射する場合には、DPTPSP、TTSP、THIPが好適であり、とくに、DPTPSPが好適である。300nmLED光照射装置により光を照射する場合には、DPTPSPおよびTHIPが好適であり、とくに、DPTPSPが好適である。
ERL−4221のモノマーと、上記の4種類の光カチオン重合開始剤のそれぞれを、光硬化性樹脂組成物の総重量を基準として0.5重量%含む光硬化性樹脂組成物を調製した。この光硬化性樹脂組成物の液体を基材上に塗布し、スピンコートにより厚さ200μmの薄膜を形成した。形成した薄膜の膜厚は、ナノメトリックス社製M3000干渉膜厚計により測定した。この薄膜に、窒素雰囲気下で、表2に示す実験条件により、3種類のLED光照射装置から深紫外光を照射し、光硬化に伴う発熱を示差走査熱量分析装置(DSC)により測定した。また、対照実験として、中圧水銀灯および365nmにピークを有するLED光照射装置から光を照射し、DSCにより測定した。なお、中圧水銀灯から発せられる400nm以上の波長領域の光は、上記の4種類の光重合開始剤により吸収されないことが明らかであるから、フィルターにより遮蔽せずに薄膜に照射しているが、照射量は、上述した200〜400nmの波長領域の放射照度に基づいて算出している。一例として、DPTPSPを光カチオン重合開始剤として使用した光硬化性樹脂組成物の薄膜に、300nmLED光照射装置により光を照射した場合の測定結果を図17に示す。
Figure 0006954554
表2から分かるように、200μmのERL−4221の薄膜を光硬化させるために、254nmLED光照射装置または285nmLED光照射装置を用いる場合には、光カチオン重合開始剤としてTTSPおよびDPTPSPを使用するのが好適であり、300nmLED光照射装置を用いる場合には、DPTPSPが好適である。
[薄膜硬化の対アニオン依存性]
図18は、薄膜硬化における光カチオン重合開始剤の対アニオン依存性を示す。■はヘキサフルオロアンチモン酸イオン(SbF )を対アニオンとした光カチオン重合開始剤のデータを示し、+はヘキサフルオロリン酸イオン(PF )を対アニオンとした光カチオン重合開始剤のデータを示し、▲はトリフルオロメタンスルホン酸イオン(CFSO )を対アニオンとした光カチオン重合開始剤のデータを示す。対アニオンの酸性度の高い順(SbF >PF >CFSO )に高い硬化速度を示し、従来から使用されていた光源を使用した場合と同じ傾向となった。
[薄膜硬化の雰囲気依存性]
図19は、薄膜硬化における雰囲気依存性を示す。光源として254nmLED光照射装置、285nmLED光照射装置、300nmLED光照射装置のいずれを使用した場合も、空気中で光を照射した場合であっても、窒素中で光を照射した場合と同等またはそれ以上の硬化速度を示した。カチオン系においては、ラジカル系で見られるような空気中の酸素による硬化阻害は起こらず、硬化雰囲気を自由に選択できることが確認された。
[薄膜硬化の膜厚依存性]
図20は、実施例の光硬化性樹脂組成物の、膜厚が13μmおよび200μmの薄膜に、285nm光照射装置により光を照射したときの反応率と露光量との関係を示す。本図は、図15に示した実験結果と図17に示した実験結果を同じスケールに変換して重ねたものである。上記の条件下では、膜厚が13μmの薄膜の方が、膜厚が200μmの薄膜よりも、効率良く速やかに硬化させることができることが分かる。これは、膜厚が厚くなるにつれて、照射光が薄膜の深部にまで到達しにくくなるからであると考えられる。
図21〜図24は、実施例の光硬化性樹脂組成物の、膜厚が1、3、および13μmの薄膜に、265nm光照射装置、285nm光照射装置、中圧水銀灯により光を照射したときの反応率と露光量との関係を示す。図21は、光カチオン重合開始剤としてDPTPSPを使用した実施例の実験結果を示し、図22は、光カチオン重合開始剤としてTTSPを使用した実施例の実験結果を示し、図23は、光カチオン重合開始剤としてTHIPを使用した実施例の実験結果を示し、図24は、光カチオン重合開始剤としてDIPを使用した実施例の実験結果を示す。
膜厚、光カチオン重合開始剤の種類、照射する光の波長、露光量(照射強度、照射時間)などによって、反応率が変わり得ることが分かる。膜厚が薄過ぎる場合には、雰囲気中の水分による反応の阻害などにより硬化反応が進行しにくく、膜厚が厚過ぎる場合には、膜の深部にまで光が到達しにくいために硬化反応が進行しにくいと考えられるので、モノマーまたはオリゴマーの種類および量、光カチオン重合開始剤の種類および量、照射する光の波長、強度、照射時間、及び露光量、必要な反応率などに応じて、好適な膜の厚さの範囲が異なり得る。
[光硬化性樹脂組成物の設計指針]
光硬化性樹脂組成物の硬化物を製造する際に、光カチオン重合可能なモノマーまたはオリゴマーの種類及び量、光カチオン重合開始剤の種類及び量、照射する光の波長、強度、照射時間、及び露光量、膜の厚さ、要求される膜の機械的特性を得るために必要な反応率などの因子は、相互に影響しうるので、硬化物を使用する製品の種類、大きさ、要求される機械的特性、使用環境などに応じて必須となる因子をまず決定し、決定された因子に合わせて他の因子を設計すればよい。例えば、耐光性が要求される応用においては、実施例において説明したように、脂環式エポキシ樹脂をモノマーまたはオリゴマーとして使用するのが好適であるから、まずモノマーまたはオリゴマーの種類を決定し、要求される機械的特性や、使用する光照射装置などに合わせて、光カチオン重合開始剤の種類、膜の厚さなどを決定すればよい。
照射する光を光カチオン重合開始剤が全く吸収しない場合は、光カチオン重合開始剤から酸が発生しないので、薄膜の硬化が起こらないし、逆に、光カチオン重合開始剤による光の吸収が大き過ぎる場合は、照射された光が薄膜の深部にまで到達しにくいので、薄膜の深部が硬化しにくい。このような観点から、現在使用可能な光照射装置により照射可能な光の波長および強度や、実用のために適した照射時間などを考慮すると、光硬化性樹脂組成物の膜の、光照射装置から発せられる光の透過率は、5%以上であることが好ましく、10%以上であることがより望ましい。これにより、膜の深部まで速やかに硬化させることができる。
実施例に示した条件で調整した光硬化性樹脂組成物の薄膜の透過率が10%となる膜厚を、以下に説明する方法で算出した。
吸光度Aは、ランバート・ベールの法則より、A=log10(I/I)=εclで表される。ここで、Iは入射光強度、Iは透過光強度、εはモル吸光係数[mol−1・cm−1・L]、cはモル濃度[mol/L]、lは薄膜の膜厚(光路長)[cm]である。表1に示した光カチオン重合開始剤およびモノマーのモル吸光係数は、図10および図11に示したそれぞれのアセトニトリル溶液の吸収スペクトルから各波長における吸光度Aの値を読み取り、ε=A/clに代入して算出したものである。なお、光カチオン重合開始剤のモル濃度は、1.00×10−4[mol/L]であり、モノマーのモル濃度は、0.0198[mol/L](=5[g/L])であり、セルの光路長は、l=1[cm]である。
薄膜の透過率I/Iが10%であるとき、吸光度Aは1となるから、このときの膜厚lは、l=1/(εc)により算出される。光カチオン重合開始剤とモノマーの双方の吸光を考慮する場合、全体の吸光度はそれぞれの吸光度の和になるので、光カチオン重合開始剤のモル吸光係数をε、モル濃度をc、モノマーのモル吸光係数をε、モル濃度をcとすると、l=1/(ε+ε)により、透過率が10%となる薄膜の厚さが算出される。実施例において調整した光硬化性樹脂組成物の薄膜は、光カチオン重合開始剤を0.5重量%、モノマーを99.5重量%含むので、それぞれの濃度をモル濃度に換算し、上記の式に代入した。モノマーの吸光を考慮して算出した膜厚を表3に示す。また、モノマーの影響を無視して、l=1/(ε)により算出した膜厚を表4に示す。
Figure 0006954554
Figure 0006954554
例えば、光カチオン重合開始剤としてDPTPSPを含む薄膜を、254nmLED光照射装置により硬化させる場合、実用的な硬化速度で薄膜の全体を十分に硬化させるためには、膜厚を76μm以下にすることが好ましい。硬化前の薄膜に含まれる光カチオン重合開始剤およびモノマーのモル吸光係数と、硬化後の硬化物に含まれる光カチオン重合開始剤およびモノマーのモル吸光係数が異なる場合は、硬化物のモル吸光係数も考慮して薄膜の膜厚が決定されてもよい。
下記の4種類の光カチオン重合開始剤についても、同様にして、透過率が10%となる薄膜の膜厚を算出した。モノマーの吸光を考慮して算出した値を表5に、モノマーの吸光を無視して算出した値を表6に、それぞれ示す。
(5)TPSA(トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩)
Figure 0006954554
(6)TPST(トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩)
Figure 0006954554
(7)DITf(ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩)
Figure 0006954554
(8)NITf(トリフルオロメタンスルホン酸−1,8−ナフタルイミド)
Figure 0006954554
Figure 0006954554
Figure 0006954554
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
10…光照射装置、12…発光ユニット、14…発光素子、22…ユニット側コネクタ、22a…電源コネクタ、22b…放熱コネクタ、30…ベース基板、30a…主面、32…基板側コネクタ、36a…配線孔、36b…放熱孔、40…配線基板、42…電源端子、44…連通孔、50…放熱板、52…放熱端子。

Claims (8)

  1. 重合体の構成単位となる光カチオン重合可能な化合物のモノマーまたはオリゴマーと、
    光カチオン重合開始剤と、
    を含む光硬化性樹脂組成物を含む膜に、深紫外光を発光可能なLEDから発せられる光を照射することにより、該光硬化性樹脂組成物を硬化させるステップを備え、
    前記膜の前記LEDから発せられる光の透過率が10%以上となるように、前記光カチオン重合可能な化合物の種類又は量、前記光カチオン重合開始剤の種類又は量、又は前記膜の厚さが調整され
    該光硬化性樹脂組成物を硬化させるステップにおいて、異なる波長をピークとする光を照射可能な複数の種類の光照射装置を用いて該光硬化性樹脂組成物を硬化させ、
    該光硬化性樹脂組成物を硬化させるステップは、
    該光硬化性樹脂組成物を含む膜に深紫外領域の第1の波長の光を照射することにより、前記膜の表面付近の該光硬化性樹脂組成物を硬化させるステップと、
    前記膜に前記第1の波長よりも長い第2の波長の光を照射することにより、前記膜の内部の該光硬化性樹脂組成物を硬化させるステップと、
    を含む
    ことを特徴とする光硬化性樹脂組成物の硬化物の製造方法。
  2. 前記光カチオン重合可能な化合物は、エポキシ基、オキセタン基、またはビニルエーテル基を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記光カチオン重合開始剤はオニウム塩であり、カチオン分子が下記の化学式
    Figure 0006954554
    (ただし、Rは水素原子または置換基)の構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記LEDから発光される深紫外光の波長が200〜350nmであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 深紫外光を発光可能なLEDを含む複数の光源から光硬化性樹脂組成物に光を照射することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 基材上に前記光硬化性樹脂組成物の膜を形成するステップを更に備え、
    前記膜の厚さは20μm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記モノマーまたはオリゴマーの種類又は量、前記光カチオン重合開始剤の種類又は量、照射する光の波長、強度、又は照射時間、露光量、前記膜の厚さ、或いは要求される前記膜の機械的特性を得るために必要な反応率を含む因子のうち、該光硬化性樹脂組成物の硬化物を使用する製品の種類、大きさ、要求される機械的特性、又は使用環境に応じて必須となる因子を決定するステップと、
    決定された因子に合わせて他の因子を設計するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の製造方法。
  8. 異なる波長をピークとする深紫外光を発光可能な複数の種類のLEDを備え、
    重合体の構成単位となる光カチオン重合可能な化合物のモノマーまたはオリゴマーと、光カチオン重合開始剤と、を含む光硬化性樹脂組成物を含む、前記LEDから発せられる光の透過率が10%以上である膜に、前記LEDから発光された第1の波長の深紫外光を照射することにより、前記膜の表面付近の該光硬化性樹脂組成物を硬化させた後、前記膜に前記LEDから発光された前記第1の波長よりも長い第2の波長の深紫外光を照射することにより、前記膜の内部の該光硬化性樹脂組成物を硬化させる
    ことを特徴とする光照射装置。
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