JP6954200B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像記録装置に関する。
画像を記録する画像記録装置の一例として、特許文献1には、インクジェットヘッドから被記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェットプリンタが記載されている。特許文献1のインクジェットプリンタでは、インクジェットヘッドには、複数のノズルからなる4列のノズル列が走査方向に並んで配置され、4列のノズル列からは互いに異なる色のインクが吐出される。そして、このインクジェットヘッドを搭載したキャリッジを走査方向に移動させつつ、4列のノズル列からインクを吐出させるスキャン印刷と、記録用紙(被記録媒体の一例)を走査方向と交差する搬送方向へ搬送する搬送動作と、を交互に繰り返すことにより、記録用紙に記録を行う。また、特許文献1のインクジェットプリンタでは、スキャン印刷におけるノズル列からのインクの吐出タイミングや、搬送動作における記録用紙の搬送量などを調整することで、スキャン印刷で印刷される画像同士のつなぎ目にズレが生じることを抑制している。
特開2017−177774号公報
ところで、特許文献1のインクジェットプリンタでは、連続する2つのスキャン印刷の一方におけるキャリッジの走査方向の移動方向が、連続する2つのスキャン印刷の他方におけるキャリッジの走査方向の移動方向と異なる。このため、4列のノズル列それぞれからインクを吐出させたときの記録用紙への各色のインクの着弾順序は、連続する2つのスキャン印刷間で互いに逆となる。その結果として、連続する2つのスキャン印刷で印刷される画像同士のつなぎ目部分において、各色のインクの着弾順序が異なることが原因で生じる、色味の違いによる濃度ムラなどの画質の劣化が目立つ虞がある。
そこで、本発明の目的は、被記録媒体上に生じる画質の劣化が目立ちにくい画像記録装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の画像記録装置は、被記録媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送方向と交差する走査方向に移動するキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、複数のノズルが前記搬送方向に配列されてなるノズル列を少なくとも3列有する記録ヘッドであって、少なくとも3列の前記ノズル列は、互いに異なる種類の液体を吐出し、且つ、前記走査方向に並んで配置された記録ヘッドと、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記キャリッジを前記走査方向に移動させつつ、前記記録ヘッドに前記少なくとも3列のノズル列から被記録媒体に向けて液体を吐出させる記録パスと、前記搬送部に、被記録媒体を前記搬送方向に搬送させる搬送動作と、を交互に実行して被記録媒体に画像を記録するものであり、前記画像を記録する際に、連続する2つの前記記録パスの一方の前記キャリッジの前記走査方向の移動方向が、前記連続する2つの記録パスの他方の前記キャリッジの前記走査方向の移動方向と異なる場合には、前記搬送動作において、前記連続する2つの記録パスで画像が記録される被記録媒体上の記録領域同士が部分的に重なるように、前記搬送部に被記録媒体を前記搬送方向に搬送させ、前記連続する2つの記録パスのうちの先行の記録パスにおいて、当該先行の記録パスの前記記録領域における、後続の前記記録パスの前記記録領域とは重ならない第1非重複領域に属する、前記走査方向に並んで形成される複数のドットからなる1ライン分のライン画像を記録する際には、前記少なくとも3列のノズル列の、前記先行の記録パスにおける前記キャリッジの前記走査方向の移動方向の下流側のノズル列から順に液体を吐出する第1着弾順序で前記複数のドットの各々を形成し、前記連続する2つの記録パスのうちの前記後続の記録パスにおいて、当該後続の記録パスの前記記録領域における、前記先行の記録パスの前記記録領域とは重ならない第2非重複領域に属する前記ライン画像を記録する際には、前記少なくとも3列のノズル列の、前記後続の前記記録パスにおける前記キャリッジの前記走査方向の移動方向の下流側のノズル列から順に液体を吐出する第2着弾順序で前記複数のドットの各々を形成し、前記連続する2つの記録パスの前記記録領域同士が重なる重複領域に属する、前記ライン画像を記録する際には、前記連続する2つの記録パスで相互に補完して記録をさせ、且つ、前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なる着弾順序で前記ライン画像における少なくとも一部のドットを形成するように、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させ、さらに前記制御装置は、前記画像を記録する際に、前記連続する2つの記録パスの前記一方の前記キャリッジの前記走査方向の移動方向が前記他方と異なる場合には、前記搬送動作において、前記連続する2つの記録パスに係る前記重複領域が、少なくとも1ライン分の前記ライン画像を有する複数の部分領域を含むように、前記搬送部に被記録媒体を前記搬送方向に搬送させ、前記複数の部分領域の各々に属する前記ライン画像の前記複数のドットに、前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なり、且つ、当該部分領域と隣接する他の部分領域に属する前記ライン画像の前記複数のドットを形成する際の液体の着弾順序とは異なる液体の着弾順序で形成されるドットが含まれるように、前記連続する2つの記録パスで、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させる、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、連続する2つ記録パスの2つの非重複領域の間に挟まれる重複領域のライン画像には、当該2つの非重複領域に対応する第1着弾順序及び第2着弾順序とは異なる液体の着弾順序で形成されるドットが含まれることになる。つまり、重複領域において第1着弾順序及び第2着弾順序とは異なる液体の着弾順序で形成されたドットが、2つの非重複領域において形成されるドットの間に介在することになる。その結果として、連続する2つのパスの記録領域同士のつなぎ部分において、各種類の液体の着弾順序が異なることが原因で生じる画質の劣化を目立ち難くすることができる。
インクジェットプリンタの概略平面図である。 インクジェットプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、連続する2回の記録パスで画像が記録される記録領域において、各ドットが形成される際の各色のインクの着弾順序について説明する図であり、(c)〜(h)は、インクの着弾順序について説明する図である。 (a)〜(c)は、各着弾順序に対応する、連続する2回の記録パスの各々のインクの吐出処理について説明する図である。 (a)〜(c)は、各着弾順序に対応する、連続する2回の記録パスの各々のインクの吐出処理について説明する図である。 (a)〜(d)は、着弾順序調整用マスクデータ、及び、着弾順序調整用マスクデータと重複領域との対応関係を説明するための図である。 インクジェットプリンタの動作について説明する図である。 (a)は、変形例に係る連続する2回の記録パスで画像が記録される記録領域において、各ドットが形成される際の各色のインクの着弾順序について説明する図であり、(b)は、着弾順序7について説明する図であり、(c)は着弾順序8について説明する図である。
以下、画像記録装置として、インクジェットプリンタ1を例にして説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(本発明の「記録ヘッド」)、搬送機構4(本発明の「搬送部)、制御装置100等を備えている。尚、以下では、図1に示す、互いに直交する、前後方向及び左右方向を、プリンタ1の「前後方向」及び「左右方向」と定義する。以下、前後、左右の各方向語を適宜使用して説明する。
キャリッジ2は、左右方向に延びた2本のガイドレール11、12に左右方向に移動可能に支持されている。ガイドレール12の上面の、左右方向における両端部には、プーリ13、14が設けられている。プーリ13、14には、ゴム材料からなる無端状のベルト15が巻き掛けられている。右側のプーリ13には、キャリッジモータ16が接続されている。そして、キャリッジモータ16を正転及び逆転させると、プーリ13、14が回転することによってベルト15が走行し、キャリッジ2が左右方向を走査方向として往復移動する。より具体的には、キャリッジ2は、キャリッジモータ16が正転すると右端から左端に向かうFWD方向に移動し、キャリッジモータ16が逆転すると左端から右端に向かうRVS方向に移動する。
インクジェットヘッド3(以下、単にヘッド3)は、キャリッジ2に搭載されており、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動する。このヘッド3の下面は、インクを吐出するための複数のノズル5が形成されている。複数のノズル5は、走査方向と直交する搬送方向(前後方向)に一定のノズル間隔Gで長さLnにわたって配列されることによりノズル列6を形成している。また、ヘッド3は、走査方向に並んだ4つのノズル列6を有している。各ノズル列6の複数のノズル5は、他のノズル列6の複数のノズル5と、前後方向の位置が一致するように、配置されている。そして、複数のノズル5からは、右側のノズル列6を形成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
尚、以下の説明において、ブラック(K)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)のインクにそれぞれ対応するものについては、その構成要素を示す符号の後に、どのインクに対応するかが分かるように、適宜、ブラックを示す"K"、イエローを示す"Y"、シアンを示す"C"、マゼンタを示す"M"の何れかの記号を付す。例えば、ブラックのインクを吐出するノズル列6をノズル列6K(本発明の「特定ノズル列」)、イエローのインクを吐出するノズル列6をノズル列6Y、シアンのインクを吐出するノズル列6をノズル列6C、マゼンタのインクを吐出するノズル列6をノズル列6Mとする。なお、本実施形態では、ブラックのインクは、顔料インクであり、イエロー、シアン、マゼンタのインクは、染料インクである。
ヘッド3内には、複数のノズル5に連通するインク流路と、インク流路内のインクに圧力を付与して複数のノズル5からそれぞれインクを吐出させる複数の駆動素子を備えたアクチュエータとを備えている。アクチュエータは、特定の構成のものには限られないが、例えば、駆動素子として、圧電層の逆圧電効果による変形を利用してインクを加圧する圧電素子を有する、圧電アクチュエータを好適に採用できる。また、インクを加熱して膜沸騰を生じさせる発熱体を駆動素子として有するアクチュエータであってもよい。
搬送機構4は、被記録媒体である用紙Pを前方に搬送する機構である。この搬送機構4は、プラテン41、搬送ローラ42,43、搬送モータ44(図2参照)等を備える。
プラテン41の上面には、用紙Pが載置される。搬送ローラ42,43は、プラテン41を挟むように前後に配置されている。2つの搬送ローラ42,43は、搬送モータ44によって同期して駆動し、プラテン41の上面に載置された用紙Pを、前方に搬送する。
図2に示すように、制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、フラッシュメモリ104、ASIC(application specific integrated circuit)105等を含む。ROM102には、CPU101が実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。RAM103には、プログラム実行時に必要なデータ(画像データ等)が一時的に記憶される。フラッシュメモリ104には、後述する着弾順序調整用マスクデータMF,Rや、後述する通常用マスクデータYなどが記憶される。ASIC105には、ヘッド3、キャリッジモータ16、搬送モータ44等、プリンタ1の様々な装置あるいは駆動部と接続されている。また、ASIC105は、PC等の外部装置31と接続されている。
なお、制御装置100は、CPU101のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC105のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU101とASIC105とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、制御装置100は、1つのCPU101が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU101が処理を分担して行うものであってもよい。また、制御装置100は、1つのASIC105が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC105が処理を分担して行うものであってもよい。
制御装置100は、ROM102に格納されたプログラムを実行することにより、ヘッド3、キャリッジモータ16等の動作を制御しての各種処理を実行する。例えば、制御装置100は、外部装置31から入力された記録指令に基づいて、ヘッド3、キャリッジモータ16、搬送モータ44等を制御して、RAM103に記憶された画像データに係る画像を用紙Pに記録する記録処理を実行する。
以下、記録処理について詳細に説明する。制御装置100は、記録処理では、キャリッジモータ16を駆動して、キャリッジ2を走査方向に移動させつつ、ヘッド3のノズル5から用紙Pに対してインクを吐出させる記録パスと、搬送モータ44を制御して用紙Pを前方に搬送させる搬送動作とを、交互に繰り返し行うことで、用紙Pに画像を記録する。即ち、プリンタ1は、所謂、シリアル式のプリンタである。
また、本実施形態では、キャリッジ2の移動方向に関連した記録モードとして、片方向記録モード及び双方向記録モードの2種類有している。そして、制御装置100は、記録処理において、片方向記録モード及び双方向記録モードいずれかの記録モードで選択的に画像の記録を行う。以下、これら片方向記録モード及び双方向記録モードについて説明する。
片方向記録モードは、キャリッジ2を走査方向の一方側(本実施形態では、RVS方向)に移動させるときにのみ、複数のノズル5からインクを吐出させる記録モードである。従って、片方向記録モードでは、1枚の用紙Pに画像を記録する際に行われる全記録パスにおいて、各連続する2回の記録パスのキャリッジ2の移動方向は同じとなる。つまり、各連続する2回の記録パスにおいて、先行の記録パスにおけるキャリッジ2の移動方向と、後続の記録パスにおけるキャリッジ2の移動方向とは同一となる。
双方向記録モードは、キャリッジ2を走査方向の一方側と他方側(本実施形態では、RVS方向とFWD方向)のいずれに移動させるときにも、複数のノズル5からインクを吐出させる記録モードである。従って、双方向記録モードでは、1枚の用紙Pに画像を記録する際に行われる全記録パスにおいて、記録パスのキャリッジ2の移動方向は交互に変わる。つまり、各連続する2回の記録パスにおいて、先行の記録パスにおけるキャリッジ2の移動方向と、後続の記録パスにおけるキャリッジ2の移動方向とは異なる。
片方向記録モードでは、キャリッジ2をRVS方向へ移動させて1回の記録パスを実行した後、次の記録パスを開始する前に、キャリッジ2をFWD方向へ移動させるリターン動作を行う必要がある、一方で、双方向記録モードでは、1回の記録パスを実行した後に、上記リターン動作を行う必要はない。このため、双方向記録モードは、片方向記録モードと比べてスループットを向上させることができる。その反面、双方向記録モードでは、片方向記録モードと比べて用紙Pに記録される画像の画質が劣化しやすい。例えば、連続する2回の記録パスにより記録される画像間で、インクの着弾順序が異なることに起因して色味の違いが生じる場合がある。
以下、双方向記録モードにおいて、連続する2回の記録パスにより記録される画像間で、色味の違いが生じる理由について図3(a)を参照しつつ説明する。なお、以下では、連続する2回の記録パスにおいて、先行の記録パスにより画像が記録される記録領域を「記録領域KP」とし、後続の記録パスにより画像が記録される記録領域を「記録領域KL」とする。また、説明の便宜上、先行の記録パスにおけるキャリッジ2の移動方向は「RVS方向」であり、後続の記録パスにおけるキャリッジ2の移動方向は「FWD方向」であるものとする。
図3(a)に示すように、連続する2回の記録パスの間に行う搬送動作において、ノズル列6の長さLnだけ用紙Pを搬送させると、記録領域KPと記録領域KLとは互いに重ならずに搬送方向に隣接して並ぶことになる。記録領域KP及び記録領域KLそれぞれに記録される画像は、ドットDが走査方向及び搬送方向に配列されたものである。このうち、複数のドットDが走査方向に1列に並ぶ、1ライン分の画像は、ライン画像Tである。各ノズル5には、それぞれ、1つのライン画像Tが割り当てられている。
以下では、便宜上、ライン画像Tは、走査方向に並ぶ8つのドットDによりが構成されているものとして説明する。また、図3(a)や後で参照する図3(b)において、各ドットDに対して記載した数字は、当該ドットを形成する際の各色のインクの着弾順序を示す。即ち、「1」の数字が記載されたドットDは着弾順序1(図3(c)参照)、「2」の数字が記載されたドットDは着弾順序2(図3(d)参照)、「3」の数字が記載されたドットDは着弾順序3(図3(e)参照)、「4」の数字が記載されたドットDは着弾順序4(図3(f)参照)、「5」の数字が記載されたドットDは着弾順序5(図3(g)参照)、「6」の数字が記載されたドットDは着弾順序6(図3(h)参照)で、それぞれ形成されることを示す。
ここで、上述したように、ヘッド3の4列のノズル列6は、右側のノズル列6から順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。このため、キャリッジ2がRVS方向に移動する先行の記録パスでは、右側(RVS方向の下流側)のノズル列6から順にインクが吐出されて、用紙P上の1つのドットDは、図3(c)に示すように、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの順である着弾順序1(本発明の「第1着弾順序」)で形成される。つまり、用紙P上において、下側から順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの順で重なる。
一方で、キャリッジ2がFWD方向に移動する後続の記録パスでは、左側(FWD方向の下流側)のノズル列6から順にインクが吐出されて、用紙P上の1つのドットDは、図3(h)に示すように、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの順である着弾順序6(本発明の「第2着弾順序」)で形成される。つまり、用紙P上において、下側から順に、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの順で重なる。このように、先行の記録パスにおいてドットDを形成する際の着弾順序1と、後続の記録パスにおいてドットDを形成する際の着弾順序6とは、真逆の順序である。その結果として、先行の記録パスで記録される画像と、後続の記録パスで記録される画像との間で、各色のインクの着弾順序が異なることに起因して色味の違い(色差)が生じ得る。つまり、画像データにおいて同じ色の画像を表しているにもかかわらず、用紙P上に記録された画像においては異なる色の画像として見えてしまうことがある。特に、本実施形態のように、ブラックのインクを吐出するノズル列6Kが、4列のノズル列6の走査方向の一端に配置された構成の場合、連続する2回の記録パスで記録される画像間で生じる色味の違いが目立ちやすい。以下、その理由について説明する。
ブラックのインクの着弾順序の順位が変わることで生じる色味の違いは、他のインクの着弾順序の順位が変わることで生じる色味の違いよりも目立ちやすい。例えば、4色のインクが着弾して形成されるドットDにおいて、ブラックのインクが最初の順位となる着弾順序で形成されたドットDと、最後の順位となる着弾順序で形成されたドットDとの間の色味の違いは比較的大きい。一方で、イエローのインクが最初の順位となる着弾順序で形成されたドットDと、最後の順位となる着弾順序で形成されたドットDとの間の色味の違いは比較的小さい。この理由は、ブラックのインクが、他のインクよりも光学濃度が高いことが原因だと考えられる。加えて、ブラックのインクが顔料インクであり、他のインクが染料インクであることも原因だと考えられる。顔料インクは、染料インクと比べて、用紙Pに浸透し難いインクである。このため、用紙Pに顔料インクが着弾した後に染料インクが着弾して形成されたドットDと、用紙Pに染料インクが着弾した後に顔料インクが着弾して形成されたドットDとでは、用紙Pへの各色のインクの浸透度合が異なることで、色味の違いが大きくなり得る。
先に触れたように、ノズル列6Kが、4列のノズル列6の走査方向の一端に配置された構成の場合、連続する2回の記録パスのうちの一方では、ブラックのインクが最初に着弾する着弾順序1でドットDが形成され、他方では、ブラックのインクが最後に着弾する着弾順序6で形成されることになる。つまり、着弾順序1と着弾順序6とでは、ブラックのインクの着弾順序の順位の差は、最も大きい「3」である。このため、連続する2回の記録パスで記録される画像間で生じる色味の違いが目立ちやすい構成となっている。
このような2つの画像の間の色味の違いは、互いに離間している場合には目立ち難いが、図3(a)に示すように互いに隣接していると目立ちやすい。そこで、制御装置100は、双方向記録モードでは、先行の記録パスで記録される画像と、後続の記録パスで記録される画像との間で、各色のインクの着弾順序が異なることに起因して生じる色味の違いを目立ち難くするための処理を行う。以下、詳細に説明する。
制御装置100は、図3(b)に示すように、連続する2回の記録パスの間に行う搬送動作において、記録領域KPと記録領域KLとが部分的に重なるように、搬送機構4に用紙Pを所定搬送量だけ搬送させる。所定搬送量は、記録領域KPと記録領域KLとが重なる重複領域Fが、少なくとも1ライン分のライン画像Tを有する複数の部分領域を含むように設定された量である。以下では、説明の便宜上、重複領域Fは、それぞれが、1ライン分のライン画像Tを有する3つの部分領域Fa,Fb,Fcを含む領域であるものとして説明する。即ち、重複領域Fは、3つのライン画像Tを有する領域である。そして、上記所定搬送量は、ノズル列6の長さLnよりもノズル間隔Gの3倍だけ短い長さ[Ln−3×G]に対応する搬送量である。また、重複領域Fにおいて、部分領域Fa、部分領域Fb、部分領域Fcの順に、搬送方向の上流側から配置されている。
また、各ノズル列6を構成するノズル5の数をN個とし、搬送方向の上流側からのノズル5から順に#1、#2、#3、・・・・#N−2、#N−1、#Nの記号を割り当てる。図3(b)に示すように、重複領域Fにおいては、先行の記録パスにおける#Nのノズル5と、後続の記録パスの#3のノズル5とが、同じライン画像Tに対して割り当てられることになる。同様に、先行の記録パスにおける#N−1のノズル5と、後続の記録パスの#2のノズル5とが、同じライン画像Tに対して割り当てられる。また、先行の記録パスにおける#N−2のノズル5と、後続の記録パスの#1のノズル5とが、同じライン画像Tに対して割り当てられる。
制御装置100は、先行の記録パスの記録領域KPのうち、重複領域F以外の非重複領域GP(本発明の「第1非重複領域」)に属するライン画像Tを記録する際には、図4(a)に示すように、先行の記録パスにおいて4列のノズル列6それぞれから各色のインクを吐出させて、当該ライン画像Tの各ドットDを着弾順序1で形成する。また、後続の記録パスの記録領域KLのうち、重複領域F以外の非重複領域GL(本発明の「第2非重複領域」)に属するライン画像Tを記録する際には、図5(c)に示すように、後続の記録パスにおいて4列のノズル列6それぞれから各色のインクを吐出させて、当該ライン画像Tの各ドットDを着弾順序6で形成する。
一方で、制御装置100は、重複領域Fに属するライン画像Tを記録する際には、先行の記録パス及び後続の記録パスで相互に補完して記録をさせ、且つライン画像Tの各ドットDを、着弾順序1及び着弾順序6とは異なる、4種類の着弾順序2〜5(図3(d)〜(g)参照)のいずれかで形成するように、4列のノズル列6からインクを吐出させる。
これにより、着弾順序1でドットDが形成される非重複領域GPと、着弾順序6でドットDが形成される非重複領域GLとの間に、これら着弾順序1及び着弾順序6とは異なる着弾順序2〜5のいずれかでドットDが形成される重複領域Fが介在することになる。つまり、着弾順序1により形成されるドットDと、着弾順序6により形成されるドットDとが、互いに隣接しなくなるため、各色のインクの着弾順序が異なることが原因で生じる画質の劣化を目立ち難くすることができる。以下、着弾順序2〜5のぞれぞれでドットDを形成するときの、先行の記録パス及び後続の記録パスそれぞれの、各色のインクの吐出制御について説明する。
着弾順序2は、図4(b)に示すように、先行の記録パスでは、ノズル列6K,6Yからインクを吐出させ、ノズル列6C,6Mからはインクを吐出させない。これにより、先行の記録パスを行うと、用紙P上には、ブラックのインク及びイエローのインクのみが、この順に着弾する。これに対して、後続の記録パスでは、ノズル列6C,6Mからインクを吐出させ、ノズル列6K,6Yからはインクを吐出させない。これにより、後続の記録パスを行うと、用紙P上に既に着弾しているブラックのインク及びイエローのインクの上に、マゼンタのインク及びシアンのインクが、この順に着弾する。その結果として、着弾順序2では、用紙P上において、下側から順に、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの順でインクが重なったドットDが形成される。
同様に、着弾順序3は、図4(c)に示すように、先行の記録パスでは、ノズル列6Kのみからインクを吐出させ、ノズル列6Y,6C,6Mからはインクを吐出させない。一方で、後続の記録パスでは、ノズル列6Y,6C,6Mからインクを吐出させ、ノズル列6Kからはインクを吐出させない。その結果として、着弾順序3では、用紙P上において、下側から順に、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの順でインクが重なったドットDが形成される。
また、着弾順序4は、図5(a)に示すように、先行の記録パスでは、ノズル列6C,6Mからインクを吐出させ、ノズル列6K,6Yからはインクを吐出させない。一方で、後続の記録パスでは、ノズル列6K,6Yからインクを吐出させ、ノズル列6C,6Mからはインクを吐出させない。その結果として、着弾順序4では、用紙P上において、下側から順に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順でインクが重なったドットDが形成される。
また、着弾順序5は、図5(b)に示すように、先行の記録パスでは、ノズル列6Y,6Cからインクを吐出させ、ノズル列6K,6Mからはインクを吐出させない。一方で、後続の記録パスでは、ノズル列6K,6Mからインクを吐出させ、ノズル列6Y,6Cからはインクを吐出させない。その結果として、着弾順序5では、用紙P上において、下側から順に、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの順でインクが重なったドットDが形成される。
ところで、インクの着弾順序は互いに異なるが、最初に着弾するインクの色、又は最後に着弾するインクの色が同じ着弾順序の各々により形成されたドットDの間の色味の違いは、最初に着弾するインクの色及び最後に着弾するインクの色の双方が異なる着弾順序の各々により形成されたドットDの間の色味の違いよりも目立ち難い。例えば、着弾順序1(図3(c)参照)と着弾順序2(図3(d)参照)とは、最初に着弾するインクの色がブラックと同じである。一方で、着弾順序1と着弾順序4(図3(f)参照)とでは、最初に着弾するインクの色及び最後に着弾するインクの色も互いに異なる。このため、着弾順序1により形成されとドットDと着弾順序2により形成されたドットDとの間の色味の違いは、着弾順序1により形成されたドットDと着弾順序4により形成されたドットDとの間の色味の違いよりも目立ち難い。
また、インクの着弾順序は互いに異なるが、その順序が近い着弾順序同士により形成されたドットDの間の色味の違いは、その順序が遠い着弾順序同士により形成されたドットDの間の色味の違いよりも目立ち難い。ここで、順序が近い着弾順序同士とは、4色のインクそれぞれの、一方の着弾順序での順位と他方の着弾順序での順位との差の累積値が小さい着弾順序同士のことである。例えば、着弾順序1と着弾順序2では、ブラック及びイエローのインクの順位は互いに同じであり、シアン及びイエローのインクの順位それぞれの差は「1」であるため、累積値は「2」となる。一方で、着弾順序1と着弾順序3では、ブラックのインクの順位は互いに同じであり、マゼンタ及びシアンのインクの順位それぞれの差は「1」であり、マゼンタの順位の差は「2」であるため、累積値は「4」となる。このため、着弾順序2の方が着弾順序3よりも、着弾順序1に対して近い着弾順序である。
そこで、本実施形態では、重複領域Fにおいて形成するドットDの着弾順序が、搬送方向の上流側から下流側に向かうに従い、先行のパスの非重複領域GPにおける着弾順序1に近い着弾順序から、後続の記録パスの非重複領域GLにおける着弾順序6に近い着弾順序に徐々に切り換わるように構成されている。以下、具体的に説明する。
図3(b)に示すように、先行の記録パスの非重複領域GPと隣接する部分領域Faに属するライン画像Tを記録する際には、当該ライン画像TのドットDを形成する際の着弾順序を、着弾順序2〜5のうち、最初に着弾するインクの色がブラックと同じであり、且つ、非重複領域GPにおける着弾順序1に最も近い、着弾順序2にする。これにより、非重複領域GPに記録される画像と、部分領域Faに記録される画像との間の色味の違いを目立ち難くすることができる。
一方で、後続の記録パスの非重複領域GLと隣接する部分領域Fcに属するライン画像Tを記録する際には、当該ライン画像Tのドットを形成する際の着弾順序を、着弾順序2〜5のうち、最後に着弾するインクの色がブラックと同じであり、且つ、非重複領域GLにおける着弾順序6に最も近い、着弾順序4にする。これにより、非重複領域GLに記録される画像と、部分領域Fcに記録される画像との間の色味の違いを目立ち難くすることができる。
また、部分領域Faと部分領域Fcとで挟まれる部分領域Fbに属するライン画像Tを記録する際には、当該ライン画像Tのドットを形成する際の着弾順序を、着弾順序2〜5のうち、部分領域Faの着弾順序2及び部分領域Fcの着弾順序4の双方に対して近い、着弾順序3にする。これにより、部分領域Faに記録される画像と部分領域Fbに記録される画像との間の色味の違いを目立ち難くすることができ、且つ部分領域Fbに記録される画像と部分領域Fcに記録される画像との間の色味の違いを目立ち難くすることができる。
ところで、搬送動作において、製造誤差等に起因して、用紙Pの搬送に誤等が生じる場合がある。そして、用紙Pの搬送に誤差が生じると、重複領域Fの各ライン画像Tにおいて、先行の記録パスにより吐出されるインクが着弾する着弾位置、及び、後続の記録パスにより吐出されるインクが着弾する着弾位置の少なくとも一方が理想の着弾位置から搬送方向にずれることで、濃度ムラが生じる場合がある。このとき、ライン画像Tの全てのドットDを同じ着弾順序で形成すると、その濃度ムラが目立つ虞がある。そこで、本実施形態では、重複領域Fに属するライン画像Tを記録する際には、当該ライン画像Tに、それぞれが形成されたときのインクの着弾順序が互いに異なるドットDが含まれるようにする。より詳細には、1ラインのライン画像Tを記録する際に、各ノズル列6において、互いに異なるノズル5を使用して形成されたドットDが含まれるようにする。
例えば、図3(b)に示すように、部分領域Faに属するライン画像Tにおいては、着弾順序2で形成するドットD以外に、着弾順序2とは真逆の着弾順序4で形成するドットDが含まれるようにする。これにより、ノズル列6K,6Yについては、着弾順序2で形成するドットDに対しては、#N−2のノズル5が使用され、着弾順序4で形成するドットDに対しては、#1のノズル5が使用されることになる。また、ノズル列6M,6Cについては、着弾順序2で形成するドットDに対しては、#1のノズル5が使用され、着弾順序4で形成するドットDに対しては、#N−2のノズル5が使用されることになる。これにより、用紙Pの搬送の誤差に起因して生じる濃度ムラを目立ち難くすることができる。なお、着弾順序4は、最初に着弾するインクの色及び最後に着弾するインクの色は、非重複領域GPの着弾順序1とは異なり、且つ、着弾順序2と比べて着弾順序1に対して遠い順序である。このため、部分領域Faに属するライン画像Tにおいて、着弾順序4で形成するドットDの数が増えると、当該ライン画像Tと、非重複領域GPにより記録される画像との間の色味の違いが目立つ虞がある。そこで、部分領域Faに属するライン画像Tにおいて、着弾順序4で形成するドットDの数は、着弾順序2で形成するドットDの数と比べて少なく設定されている。
同様に、部分領域Fcに属するライン画像Tにおいては、着弾順序4で形成するドットD以外に、着弾順序2で形成するドットDが含まれるようにする。この、部分領域Fcに属するライン画像Tにおいて、着弾順序2で形成するドットDの数は、着弾順序4で形成するドットDの数と比べて少なく設定されている。また、部分領域Fbに属するライン画像Tにおいては、着弾順序3で形成するドットD以外に、着弾順序3と真逆の着弾順序5で形成するドットDが含まれるようにする。
以上説明した、先行の記録パス及び後続の記録パスそれぞれの、各色のインクの吐出制御は、フラッシュメモリ104に記憶された2種類の着弾順序調整用マスクデータMF,Rに基づいて行われる。着弾順序調整用マスクデータMFは、キャリッジ2がFWD方向に移動する記録パスで使用されるマスクデータであり、着弾順序調整用マスクデータMRはキャリッジ2がRVS方向に移動する記録パスで使用されるマスクデータである。これらの着弾順序調整用マスクデータMF,Rは、ノズル列6毎、即ち、インクの色毎に設けられている。
図6(a)は、ブラックのインクを吐出するノズル列6Kに対応する着弾順序調整用マスクデータMF,Rである。これら着弾順序調整用マスクデータMF,Rは、互いに直交するX方向及びY方向に格子状に並んだ複数のドットデータEによって形成される。X方向及びY方向は、それぞれ、走査方向及び搬送方向に対応している。また、各ドットデータEは、用紙P上に形成するドットDに対応している。そして、X方向に並ぶ複数のドットデータEからなるドットデータ列は、ライン画像Tに対応している。また、マスクデータMF,Rの各ドットデータ列の左側に付した記号は、搬送方向の上流側から何番目のノズル5に対応しているかを示している。また、ハッチングが付されたドットデータEが、ノズル5からのインクの吐出を許可(ノズル5を使用)することを示しており、ハッチングが付されていないドットデータEが、ノズル5からのインクの吐出を禁止する(ノズル5の使用を禁止する)ことを意味している。
また、着弾順序調整用マスクデータMFにおける、重複領域Fに対応するドットデータEのドットデータ列と、着弾順序調整用マスクデータMRにおける、重複領域Fに対応するドットデータEのドットデータ列とは、インクの吐出を許可するドットデータEと、インクの吐出を禁止するドットデータEの配置が逆になっている。
同様に、図6(b)は、イエローのインクを吐出するノズル列6Yに対応する着弾順序調整用マスクデータMF,Rであり、図6(c)は、シアンのインクを吐出するノズル列6Cに対応する着弾順序調整用マスクデータMF,Rであり、図6(d)は、マゼンタのインクを吐出するノズル列6Mに対応する弾順序調整用のマスクデータMF,Rである。
以上の各ノズル列6に対応する着弾順序調整用マスクデータMF,Rに基づいて、連続する2回の記録パスで画像を記録すると、重複領域Fにおいてライン画像Tが完成されることになる。
次に、プリンタ1において用紙Pに画像を記録するときの制御装置100の処理について説明する。本実施形態では、プリンタ1に記録を行うことを指令する記録指令が入力されると、制御装置100が、図7のフローに沿って処理を行うことにより、用紙Pへの画像の記録を行う。
より詳細に説明すると、図7に示すように、制御装置100は、まず、図示しない給紙機構を制御して、用紙Pを供給させる給紙処理を実行する(S1)。S1の処理では、用紙Pを1回目の記録パスを行うときの位置に供給させる。次に、制御装置100は、双方向記録モード及び片方向記録モードのうち、どちらの記録モードで記録を行うかを判断する(S2)。S2の処理では、例えば、制御装置100は、記録指令とともに入力された、どちらの記録モードで記録を行うかを示す信号に基づいて上記判断を行う。あるいは、制御装置100は、RAM103に記憶された画像データに基づいて上記判断を行う。
ここで、片方向記録モードでは、各記録パスにより形成されるドットの各色のインクの着弾順序は、常に同じとなる。従って、インクの着弾順序が異なることが原因で生じる色味の違いを抑制する観点からすると、片方向記録モードでは、双方向記録モードとは異なり、連続する2回の記録パスの間に行う搬送動作において、記録領域KPと記録領域KLとが部分的に重なるように、用紙Pを搬送する必要はない。
しかしながら、片方向記録モードにおいても、搬送動作において用紙Pの搬送に誤差が生じると、連続する2回の記録パスにより記録される画像のつなぎ目部分において、走査方向に沿ったスジ状の濃度ムラが生じ得る。そこで、本実施形態では、制御装置100は、片方向記録モードにおいても、連続する2回の記録パスの間に行う搬送動作において、記録領域KPと記録領域KLとが部分的に重なるように、用紙Pを搬送する。そして、制御装置100は、記録領域KPと記録領域KLとが重なる重複領域Fに属するライン画像Tを記録する際には、連続する2回の記録パスの各々において、各ノズル列6において異なるノズル5を使用し、RAM103に記憶された通常用マスクデータYに基づいて、ライン画像Tの一部分を間引いた間引き画像を記録する。
このため、S2の処理において、片方向記録モードで記録を行うと判断した場合(S2:NO)には、各記録パスにおいて使用するマスクデータとして、各ノズル列6に対して通常用マスクデータYを設定する(S3)。なお、この通常用マスクデータYは、4列のノズル列6に共通のマスクデータである。従って、片方向記録モードにより画像を記録すると、重複領域Fの各ライン画像Tには、着弾順序1により形成されたドットD、及び着弾順序6により形成されたドットDのみが含まれることになる。このS3の処理が終了すると、S6の処理に移る。
一方で、S2の処理において、双方向記録モードで記録を行うと判断した場合(S2:YES)には、モノクロモード、及びカラーモードのいずれのモードで記録を行うかを判断する(S4)。モノクロモードは、ブラックのインクを吐出するノズル列6Kのみを使用して画像の記録を行うモードであり、カラーモードは、4列のノズル列6を使用して画像の記録を行うモードである。S3の処理では、例えば、制御装置100は、記録指令とともに入力された、モノクロモード及びカラーモードのいずれのモードで画像を記録するかを指示する信号に基づいて上記判断を行う。あるいは、制御装置100は、RAM103に記憶された画像データに基づいて上記判断を行う。
ここで、双方向記録モードで記録を行う場合でも、ノズル列6Kのみ使用するモノクロモードで記録を行う際には、片方向記録モードと同様に、各色のインクの着弾順序が異なることが原因で生じる色味の違いは生じない。そこで、モノクロモードで記録を行うと判断した場合(S4:NO)には、記録パスにおいて使用するマスクデータとして、ノズル列6Kに対して通常用マスクデータYを設定して(S3)、S6の処理に移る。
一方で、カラーモードで記録を行うと判断した場合(S4:YES)には、各記録パスにおいて使用するマスクデータとして、各ノズル列6に対して、それぞれのノズル列6に対応する着弾順序調整用マスクデータMF,MRを設定する(S5)。このS5の処理が終了すると、S6の処理に移る。
S6の処理では、吐出処理を実行する。S6の処理では、制御装置100は、キャリッジモータ16及びヘッド3を制御して記録パスを行う。なお、この記録パスにおいて使用するマスクデータは、S3の処理又はS5の処理で設定されたものを使用する。
次に、制御装置100は、搬送処理を実行する(S7)。S7の処理では、制御装置100は、搬送モータ44を制御して、用紙Pを搬送方向に所定搬送量だけ搬送させる。本実施形態では、双方向記録モードで記録を行う場合の所定搬送量と、片方向記録モードで記録を行う場合の所定搬送量とは、同じ搬送量に設定されている。即ち、双方向記録モードで記録を行う場合の重複領域Fの搬送方向の長さと、片方向記録モードで記録を行う場合の重複領域Fの搬送方向の長さとは同じである。
そして、用紙Pへの画像の記録が完了した場合には(S8:YES)、制御装置100は、搬送モータ44を制御して、搬送ローラ42,43に用紙Pを排出させる排出処理を実行し(S9)、処理を終了する。一方、用紙Pへの画像の記録が完了していない場合には(S8:NO)、S6の処理に戻る。
以上、本実施形態によると、連続する2回の記録パスの2つの非重複領域GP,Lの間に挟まれる重複領域Fのライン画像Tには、当該2つの非重複領域GP,Lに対応する着弾順序1及び着弾順序6とは異なる着弾順序で形成されるドットDが含まれることになる。つまり、重複領域Fにおいて着弾順序1及び着弾順序6とは異なる着弾順序で形成されたドットDが、2つの非重複領域GP,Lにおいて形成されるドットDの間に介在することになる。その結果として、着弾順序1により形成されるドットDと、着弾順序6により形成されるドットDとが、互いに隣接しなくなるため、各色のインクの着弾順序が異なることが原因で生じる画質の劣化を目立ち難くすることができる。
また、重複領域Fのライン画像Tを記録する際には、それぞれが形成されたときの着弾順序が互いに異なるドットDが含まれるように4列のノズル列6からインクが吐出される。その結果として、用紙Pの搬送の誤差に起因した、走査方向に沿ったスジ状の濃度ムラが生じることを抑制することができる。
加えて、非重複領域GPに隣接する部分領域Faに属するライン画像Tには、非重複領域GPでのインクの着弾順序1と、最初に着弾するインクの色又は最後に着弾するインクの色が同じ順序であり、且つ、着弾順序1に対して近い着弾順序2で形成させるドットDが含まれる。同様に、非重複領域GLに隣接する部分領域Fcに属するライン画像Tには、非重複領域GLでのインクの着弾順序6と、最初に着弾するインクの色又は最後に着弾するインクの色が同じ順序であり、且つ、着弾順序6に対して近い着弾順序4で形成させるドットDが含まれる。その結果として、非重複領域GPと部分領域Faとのつなぎ目部分、及び非重複領域GLと部分領域Fcとのつなぎ目部分で生じる画質の劣化を目立ち難くすることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
図8(a)に示す変形例では、重複領域Fに形成されるドットDに、非重複領域GPの着弾順序と同じ着弾順序1により形成されるドットDと、非重複領域GLの着弾順序と同じ着弾順序6により形成されるドットDとが含まれる。具体的には、重複領域Fは、それぞれが1ライン分のライン画像Tを有する4つの部分領域Ja〜Jdを有している。そして、4つの部分領域Ja〜Jdのうち、非重複領域GPに隣接する部分領域Jaに属するライン画像Tには、非重複領域GPにドットDを形成する際の着弾順序である着弾順序1で形成されるドットDが含まれる。同様に、4つの部分領域Ja〜Jdのうち、非重複領域GLに隣接する部分領域Jdに属するライン画像Tには、非重複領域GLにドットDを形成する際の着弾順序である着弾順序6で形成されるドットDが含まれる。なお、部分領域Jbに属するライン画像Tの各ドットDの着弾順序は、上述の部分領域Faに属するライン画像Tの各ドットDの着弾順序と同じである。また、部分領域Jcに属するライン画像Tの各ドットDの着弾順序は、上述の部分領域Fbに属するライン画像Tの各ドットDの着弾順序と同じである
ところで、先に触れたように、用紙Pの搬送誤差等に起因した濃度ムラを抑制するためには、重複領域Fのライン画像Tを記録する際に、当該ライン画像Tに、各ノズル列6において、互いに異なるノズル5を使用して形成されたドットDを含む条件を満たしていることが望ましい。しかしながら、ライン画像Tに着弾順序1により形成されるドットDが含まれる場合、上記条件を満たすためには、当該ライン画像Tが、着弾順序1とは真逆の着弾順序6により形成されたドットDを含む必要がある。従って、上記条件を満たすようにすると、非重複領域GPと同じ着弾順序1で形成されたドットDと、非重複領域GLと同じ着弾順序6で形成されたドットDとが隣接することになる。その結果として、ライン画像Tにおいて、着弾順序1により形成されたドットDと、着弾順序6により形成されたドットDとの間の色味の違いが目立つ虞がある。
そこで、本変形例では、着弾順序1により形成されるドットDを含む、部分領域Jaに属するライン画像Tの各ドットDを形成する際には、4列のノズル列6のうち、少なくとも1列のノズル列6については、同じノズル5を使用する。具体的には、4色のインクのうち、イエローのインクは、他のインクと比べて、実際のインクの着弾位置が理想のインクの着弾位置に対して搬送方向にずれたとしても、それに伴って生じる濃度ムラは目立ち難い。そこで、4列のノズル列6のうち、ノズル列6Kについては、同じノズル5を使用する。詳細には、部分領域Jaに属するライン画像Tに、着弾順序1により形成されるドットDに加えて、着弾順序7により形成されるドットDが含まれるようにする。
着弾順序7は、図8(b)に示すように、先行の記録パスでは、ノズル列6Yからインクを吐出させ、ノズル列6K,6C,6Mからはインクを吐出させない。一方で、後続の記録パスでは、ノズル列6K,6C,6Mからインクを吐出させ、ノズル列6Yからはインクを吐出させない。その結果として、着弾順序7では、用紙P上において、下側から順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順でインクが重なったドットDが形成される。
また、着弾順序6により形成されるドットDを含む、部分領域Jdに属するライン画像Tの各ドットDを形成する際においても、ノズル列6Yについては、同じノズル5を使用する。詳細には、部分領域Jdに属するライン画像Tに、着弾順序6により形成されるドットDに加えて、着弾順序7により形成されるドットDが含まれるようにする。
着弾順序8は、図8(c)に示すように、先行の記録パスでは、ノズル列6K,6C,6Mからインクを吐出させ、ノズル列6Yからはインクを吐出させない。一方で、後続の記録パスでは、ノズル列6Yからインクを吐出させ、ノズル列6K,6C,6Mからはインクを吐出させない。その結果として、着弾順序8では、用紙P上において、下側から順に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順でインクが重なったドットDが形成される。
以上のように構成することで、本変形例においても、重複領域Fに形成されるドットDに、着弾順序1により形成されるドットDと、着弾順序6により形成されるドットDとが含まれる場合でも、用紙Pの搬送誤差等に起因した濃度ムラを抑制しつつ、各色のインクの着弾順序が異なることが原因で生じる画質の劣化を目立ち難くすることができる。
以下、その他の変形例について説明する。
重複領域Fの各ライン画像Tには、それぞれが形成されるときの着弾順序が互いに異なるドットDが含まれるように構成されていたが、特にこれに限定されるものではない。重複領域Fの各ライン画像Tの全てのドットDが、同じ着弾順序で形成されたドットDであってもよい。
部分領域Fa,Fb,Fcが有するライン画像Tの数は、1つに限定されるものではない。また、部分領域Fa,Fb,Fcは、互いに異なる数のライン画像Tを有していてもよい。また、重複領域Fは、複数の部分領域を含んでいなくてもよい。即ち、重複領域Fの各ライン画像Tにおいて、当該ライン画像Tに含まれるドットDは、互いに同じ着弾順序で形成されたドットであってもよい。
また、片方向記録モードで記録を行う場合と双方向記録モードで記録を行う場合とで、重複領域Fの搬送方向の長さを変更してもよい。また、片方向記録モードで行う場合には、重複領域Fの搬送長さを零にしてもよい。即ち、連続する2回の記録パスの記録領域KP,KL同士が重なっていなくてもよい。
また、双方向記録モードにおいて、所定の条件に従って、重複領域Fの搬送方向の長さを変更したり、部分領域の数を増やしたりしてもよい。例えば、画像データに基づいて、用紙Pに記録する画像が、インクの着弾順序が異なることに起因した色味の違いが目立ちやすい画像か否かを判断することはできる。従って、例えば、連続する2回の記録パスで記録される記録領域KP,KLの境界に跨って、着弾順序が異なることに起因した色味の違いが目立ちやすい画像を記録すると判断した場合には、重複領域Fの搬送方向の長さを長くして、部分領域の数を増やしてもよい。
また、上述の実施形態では、ブラックのインクが顔料インクであり、イエロー、シアン、マゼンタのインクが染料インクであったが、これに限定されるものではない。例えば、4色のインクが全て顔料インクであってもよい。この場合でも、ブラックのインクが、イエロー、シアン、マゼンタのインクよりも顔料濃度が高いと、ノズル列6Kが、4列のノズル列6の走査方向の一端に配置される構成の場合、インクの着弾順序が異なることに起因した色味の違いは目立ちやすい。また、4色のインクは、全て染料インクであってもよい。また、紫外線硬化型インク(UV硬化インク)等であってもよい。
ブラックのインクを吐出するノズル列6Kは、4列のノズル列の走査方向の一端に配置されている必要はない。また、ヘッド3は、4列のノズル列6を有している必要はなく、互いに異なる種類のインクを吐出する少なくとも3列のノズル列を有していればよい。例えば、ヘッド3は、イエロー、シアン、マゼンタのインクを吐出する3列のノズル列のみ有していてもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙Pに対して画像を記録するプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。記録用紙P以外の被記録媒体、例えば、スマートフォン等の携帯端末のケースや段ボールに対してノズルからインクを吐出して画像の記録を行う画像記録装置にも適用され得る。また、透明フィルム等の透明樹脂からなる被記録媒体に対して、白色のインクを下地として印刷した後に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクをヘッドから吐出させて画像の記録を行う画像記録装置にも適用され得る。また、インク以外の液体で被記録媒体に対して画像の記録を行う画像記録装置にも適用され得る。
また、以上では、被記録媒体を搬送する搬送機構は、搬送ローラを用いたローラ搬送機構であったが、これには限られない。例えば、被記録媒体をベルトに載置して、ヘルドを走行させることで被記録媒体を搬送する搬送機構であってもよく、被記録媒体をテーブルに載置して、テーブルをボールねじ等の移動手段により移動させることで被記録媒体を搬送する搬送機構であってもよい。
1 インクジェットプリンタ(画像記録装置)
2 キャリッジ
3 インクジェットヘッド(記録ヘッド)
4 搬送機構(搬送部)
100 制御装置

Claims (8)

  1. 被記録媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送方向と交差する走査方向に移動するキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載され、複数のノズルが前記搬送方向に配列されてなるノズル列を少なくとも3列有する記録ヘッドであって、少なくとも3列の前記ノズル列は、互いに異なる種類の液体を吐出し、且つ、前記走査方向に並んで配置された記録ヘッドと、
    制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記キャリッジを前記走査方向に移動させつつ、前記記録ヘッドに前記少なくとも3列のノズル列から被記録媒体に向けて液体を吐出させる記録パスと、前記搬送部に、被記録媒体を前記搬送方向に搬送させる搬送動作と、を交互に実行して被記録媒体に画像を記録するものであり、
    前記画像を記録する際に、連続する2つの前記記録パスの一方の前記キャリッジの前記走査方向の移動方向が、前記連続する2つの記録パスの他方の前記キャリッジの前記走査方向の移動方向と異なる場合には、
    前記搬送動作において、前記連続する2つの記録パスで画像が記録される被記録媒体上の記録領域同士が部分的に重なるように、前記搬送部に被記録媒体を前記搬送方向に搬送させ、
    前記連続する2つの記録パスのうちの先行の記録パスにおいて、
    当該先行の記録パスの前記記録領域における、後続の前記記録パスの前記記録領域とは重ならない第1非重複領域に属する、前記走査方向に並んで形成される複数のドットからなる1ライン分のライン画像を記録する際には、前記少なくとも3列のノズル列の、前記先行の記録パスにおける前記キャリッジの前記走査方向の移動方向の下流側のノズル列から順に液体を吐出する第1着弾順序で前記複数のドットの各々を形成し、
    前記連続する2つの記録パスのうちの前記後続の記録パスにおいて、
    当該後続の記録パスの前記記録領域における、前記先行の記録パスの前記記録領域とは重ならない第2非重複領域に属する前記ライン画像を記録する際には、前記少なくとも3列のノズル列の、前記後続の前記記録パスにおける前記キャリッジの前記走査方向の移動方向の下流側のノズル列から順に液体を吐出する第2着弾順序で前記複数のドットの各々を形成し、
    前記連続する2つの記録パスの前記記録領域同士が重なる重複領域に属する、前記ライン画像を記録する際には、前記連続する2つの記録パスで相互に補完して記録をさせ、且つ、前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なる着弾順序で前記ライン画像における少なくとも一部のドットを形成するように、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させ
    さらに前記制御装置は、
    前記画像を記録する際に、前記連続する2つの記録パスの前記一方の前記キャリッジの前記走査方向の移動方向が前記他方と異なる場合には、
    前記搬送動作において、前記連続する2つの記録パスに係る前記重複領域が、少なくとも1ライン分の前記ライン画像を有する複数の部分領域を含むように、前記搬送部に被記録媒体を前記搬送方向に搬送させ、
    前記複数の部分領域の各々に属する前記ライン画像の前記複数のドットに、
    前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なり、且つ、当該部分領域と隣接する他の部分領域に属する前記ライン画像の前記複数のドットを形成する際の液体の着弾順序とは異なる液体の着弾順序で形成されるドットが含まれるように、前記連続する2つの記録パスで、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させる、ことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記重複領域における前記ライン画像を記録する際に、
    当該ライン画像に含まれる前記複数のドットに、それぞれが形成されたときの液体の着弾順序が互いに異なるドットが含まれるように、前記連続する2つの記録パスで、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させる、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記複数の部分領域のうちの、前記第1非重複領域に隣接する部分領域に属する前記ライン画像を記録する際には、
    当該ライン画像の前記複数のドットに、
    前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なり、且つ、前記第1着弾順序と、最初に着弾する液体の種類又は最後に着弾する液体の種類が同じとなる液体の着弾順序で形成されるドットが含まれるように、前記連続する2つの記録パスで、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させ、
    前記複数の部分領域のうちの、前記第2非重複領域に隣接する部分領域に属する前記ライン画像を記録する際には、
    当該ライン画像の前記複数のドットに、
    前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なり、且つ、前記第2着弾順序と、最初に着弾する液体の種類又は最後に着弾する液体の種類が同じとなる液体の着弾順序で形成されるドットが含まれるように、前記連続する2つの記録パスで、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記複数の部分領域のうちの、前記第1非重複領域に隣接する部分領域に属する前記ライン画像を記録する際には、
    当該ライン画像の前記複数のドットに、
    前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なり、且つ、他の部分領域に属する前記ライン画像の前記複数のドットを形成する際の液体の着弾順序と比べて、前記第1着弾順序に近い着弾順序で形成されるドットが含まれるように、前記連続する2つの記録パスで、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させ、
    前記複数の部分領域のうちの、前記第2非重複領域に隣接する部分領域に属する前記ライン画像を記録する際には、
    当該ライン画像の前記複数のドットに、
    前記第1着弾順序及び前記第2着弾順序とは異なり、且つ、他の部分領域に属する前記ライン画像の前記複数のドットを形成する際の液体の着弾順序と比べて、前記第2着弾順序に近い着弾順序で形成されるドットが含まれるように、前記連続する2つの記録パスで、前記少なくとも3列のノズル列から液体を吐出させる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  5. 前記少なくとも3列のノズル列は、これらの前記走査方向の一端に位置するノズル列であって、他のノズル列よりも光学濃度が高い液体を吐出する特定ノズル列を含む、ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  6. 前記少なくとも3列のノズル列の各々は、顔料インクを吐出するものであり、
    前記少なくとも3列のノズル列は、これらの前記走査方向の一端に位置するノズル列であって、他のノズル列よりも顔料濃度が高い顔料インクを吐出する特定ノズル列を含む、ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  7. 前記少なくとも3列のノズル列は、これらの前記走査方向の一端に位置するノズル列であって、他のノズル列よりも、被記録媒体に浸透し難い液体を吐出する特定ノズル列を含む、ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の画像記録装置。
  8. 前記記録ヘッドは、前記少なくとも3列のノズル列として、ブラックの液体を吐出する特定ノズル列を含む、互いに異なる色の液体を吐出する4列のノズル列を有しており、
    前記特定ノズル列は、前記4列のノズル列の前記走査方向の一端に位置するノズル列である、ことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の画像記録装置。
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