JP6952537B2 - 電力機器用減震装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変圧器などの電力機器を地震動から保護する減震装置に関する。
変圧器はトランスや変成器とも称され、電力会社から供給された6600V等の高電圧に対し電磁誘導コイルを利用して100Vや200Vに降圧するための電力機器であり、ビルや工場等に数多く設置されている。
従来、前記変圧器から発生する振動の伝搬を防止するため、防振ゴム等の防振材を用いて変圧器を弾性支持することがなされている。(特許文献1、2等参照)
例えば、図20(a)に示すように架台100上に変圧器101を設置し、架台100に組み込まれた防振ゴムあるいはスプリングダンパーなどの防振材102により変圧器101を弾性支持し、架台100を床103に設置している。この支持構造により変圧器101は床103上に弾性支持され、変圧器101の振動が防振材102で吸収される結果、周囲に変圧器101の振動騒音が伝達されないようになっている。
この種の一般的な防振機能を備えた架台100は、変圧器101を設置するための上部架台100aと、床103に設置するための下部架台100bと、両架台間に介装された防振材102を備えており、変圧器101の稼動により発生する振動を防振材102で吸収することができる。
しかし、大きな地震などが発生した場合、変圧器101が想定以上の振幅で揺れるおそれがある。例えば、図20(b)に示すようにキャビネット105の内部に収容されている変圧器101が想定以上の振幅で横揺れした場合、キャビネット105の側壁に変圧器101の上部が激突してキャビネット105に損傷を与えるか、変圧器101の配線などに問題を発生させるおそれがある。
そこで、本願出願人は先に以下の特許文献3、4において変圧器の上部を水平方向に延在するボルトアームによって支持し、該ボルトアームを弾性材によって支持した構成の変圧器用減震装置を提案している。
特開平8−8122号公報 特開2005−251842号公報 特開2013−211510号公報 特開2016−001656号公報
先の特許文献3、4に記載した減震装置は、鋼材で組み付けた矩形枠状の耐震フレームの内側に変圧器を収容し、耐震フレームの内側に弾性材を介し複数のボルトアームを設け、複数のボルトアームで変圧器上部を弾性支持した構造となっている。
先の特許文献3、4に記載した減震装置によって変圧器上部の想定外の横揺れを抑えることができ、地震の振動による変圧器上部の断線やショートなどを防止できる減震装置を提供することができた。
しかし、本願発明者らの更なる研究の結果、東日本大震災などの場合のように揺れが激しく、強い振動が作用した場合、変圧器上部をボルトアームで拘束していたとしても、鋼材性の耐震フレーム上部がキャビネットの内部で大きく横揺れする結果、耐震フレームの上部がキャビネットに衝突する可能性があることがわかった。そして、本願発明者らが行った加振試験の結果、大きな横揺れを受けて耐震フレームの上部がキャビネットに衝突した場合、状況によってはキャビネットの扉を施錠していたとしてもキャビネットの扉が衝撃により開いてしまう問題を生じるおそれがあり、また、キャビネット底部の一部が浮き上がるように変形するなどの問題を生じることが分かった。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、耐震フレームで囲んだ電力機器をキャビネットに収容した構造において、大きな地震による横揺れが作用しても耐震フレームがキャビネットの内面に激しく衝突することがなく、キャビネットの損傷や変形および電力機器の損傷を防止できる電力機器用減震装置の提供を目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の電力機器用減震装置は、矩形立体枠状のキャビネットフレームに周壁と天井壁と前面扉を備えてキャビネットが構成され、該キャビネットの内部に矩形立体枠状に組まれた耐震フレームが設置され、該耐震フレームの内側に底部を防振架台に支持された電力機器が設置されるとともに、前記耐震フレームに支持フレームが固定され、前記支持フレームの先端に変位抑制ブロックが設けられ、前記支持フレームと前記キャビネットフレームとの間に前記変位抑制ブロックが介挿され、前記電力機器側壁上部と前記耐震フレームとの間に、前記電力機器側壁上部に隙間をあけて対向配置する減震部材を配置したことを特徴とする。
防振架台に支持された変圧器は更にその側壁上部を複数の減震部材で囲まれ、変圧器は防振架台で揺れ止めされる。このため、変圧器の稼働中の振動が外部に伝わることを抑制できる。
地震などにより大きな揺れが変圧器に加わると、隙間をあけて変圧器上部を囲んでいる減震部材に変圧器が衝突し、耐震フレームの上部が大きく横揺れしようとする。しかし、耐震フレーム上部とキャビネットフレームの間に設置されている変位抑制ブロックが耐震フレーム上部とキャビネットフレームの間を埋めているので、耐震フレームの上部は変位抑制ブロックを介しキャビネットフレームに当たって揺れ止めされる結果、耐震フレームの上部がキャビネットフレームの内側に激しく衝突しない。
このため、地震などにより大きな揺れが変圧器とそれを収容したキャビネットに作用したとしても、耐震フレームがキャビネットフレームに大きな衝撃を付加することがないので、大きな地震の際でもキャビネットの扉が不意に開いてしまうことが無く、キャビネットの一部が変形や損傷することもない。
地震などの揺れにより耐震フレームの上部が最も大きく横揺れしようとするが、耐震フレームの上部とキャビネットフレームの間を変位抑制ブロックが埋めているので、耐震フレームの激しい揺れを効率良く抑制することができ、キャビネットフレームに対する耐震フレームの衝突現象を抑制できる。
(2)本発明の電力機器用減震装置において、前記変位抑制ブロックが、前記耐震フレームと前記キャビネットフレームとの間に介挿される基板と、該基板の少なくとも3つの辺からそれぞれ立設された側板と、前記基板をその厚さ方向に貫通して該基板の厚さ方向にスライド移動自在に設けられたボルト型の支持軸部材と、該支持軸部材に螺合されて前記基板に対する前記支持軸部材の挿通位置を調節する複数の調整ナットと、前記支持軸部材の一端側に取り付けられて前記基板に対向する前記キャビネットフレームの側部に押し付けられるフット部材を備えたことを特徴とする構成を採用できる。
変位抑制ブロックは基板の周囲に少なくとも3つの側板を有するブロック状に構成され、耐震フレームとキャビネットフレームの間に介挿される。このため、側板のいずれかを耐震フレームに固定して耐震フレームとキャビネットフレームとの間に変位抑制ブロックを介挿した場合、耐震フレームとキャビネットフレームの間の間隙を変位抑制ブロックで確実に埋めることができる。また、基板を貫通した支持軸部材の一端にフット部材を備えているならば、耐震フレームの上部とキャビネットフレームの間の間隙に変位抑制ブロックを介挿した状態においてフット部材の位置を調節し、フット部材をキャビネットフレームの内面に押し付けることができる。この場合、変位抑制ブロックの側板のいずれかに加えてフット部材で耐震フレームとキャビネットフレームの間隙を塞ぐので、大きな地震により耐震フレームの上部側がキャビネットフレームの中でいずれの方向に揺れたとしても変位抑制ブロックの側板あるいはフット部材が耐震フレームの横揺れを抑制し、耐震フレームの上部がキャビネットフレームに激しく衝突する現象を防止できる。
(3)本発明の電力機器用減震装置において、前記耐震フレームの上部コーナー部にそれぞれ前記変位抑制ブロックが取り付けられ、前記各変位抑制ブロックが各フット部材をそれらに隣接する前記キャビネットフレームに押し当て、前記各支持軸部材の他端側の調整ナットを前記キャビネットの内側に向けて配置された構成を採用できる。
耐震フレームの上部コーナー部のそれぞれに変位抑制ブロックを設けることで、耐震フレーム上部とキャビネットフレームの間の周囲4方向全ての隙間を変位抑制ブロックで埋めることができる。このため、大きな地震の揺れによって耐震フレームの上部がいずれの方向に横揺れしたとしても、耐震フレームがキャビネットフレームに衝突する衝撃を緩和できるので、キャビネットの変形や損傷を防止でき、地震の揺れによりキャビネットの扉が開いてしまう現象を抑制できる。また、大きな地震の揺れにより耐震フレームがキャビネットフレーム内面に衝突してキャビネットを損傷させることも抑制できる。
(4)本発明の電力機器用減震装置において、前記電力機器は変圧器であって、前記変圧器が側壁と天井壁を有し、前記側壁上端部を除く部分に冷却用フィンが複数突設され、前記側壁上端部であって、前記冷却用フィンの上端より上方に平坦部が形成され、前記耐震フレームの横架材が前記平坦部と同じ高さに形成され、前記平坦部に対向するように前記減震部材が前記横架材に取り付けられた構成を採用できる。

(5)本発明の電力機器用減震装置において、前記キャビネットフレームが鋼材製の4本の支柱とこれら4本の支柱の上端部を連結した上部フレーム材と前記4本の支柱の下端部を連結した下部フレーム材を備えて矩形立体枠状に組まれ、前記耐震フレームが、鋼材製の4本の支柱部材とこれら4本の支柱部材の上端部を連結した横架材を備えて矩形立体枠状に組まれ、前記キャビネットフレームの支柱の内側の近接した位置に前記耐震フレームの支柱部材が配置され、前記横架材に前記変位抑制ブロックが取り付けられた構成を採用できる。
鋼材製の4本の支柱と上部フレーム材および下部フレーム材により強固なキャビネットフレームを構築することができ、鋼材製の4本の支柱部材と横架材により強固な耐震フレームを構築できる。鋼材により構築した強固なキャビネットフレームおよび耐震フレームであっても大きな地震などの揺れにより部分的に両フレームが内部衝突を起こす恐れがあり、その場合に変位抑制ブロックが効果的に両フレームの衝突を緩和するので、キャビネットの変形防止、損傷防止に寄与する。
(6)本発明の電力機器用減震装置において、前記変位抑制ブロックが前記横架材に厚さ調整用ライナーを介し取り付けられたことが好ましい。
横架材に対し変位抑制ブロックを取り付けるにあたり、好適な厚さの調整用ライナーを用いて横架材に取り付けることで変位抑制ブロックとキャビネットの支柱との間の隙間を適切に埋めることができる。
本発明の電力機器用減震装置は、地震などにより大きな揺れが加わり、耐震フレームの上部がキャビネットフレームの内部で横揺れし、耐震フレームの上部がキャビネットフレームに接触するおそれのある大きな揺れであった場合、耐震フレームの上部に設置されている変位抑制ブロックが耐震フレームの上部とキャビネットフレームの衝突による衝撃を緩和する。
このため、地震などにより大きな横揺れが変圧器などの電力機器を収容したキャビネットに作用したとしても、キャビネットの扉が不要に開いてしまうことが無く、キャビネットの一部が変形や損傷することがない。
地震などの揺れにより耐震フレームの上部が最も大きく横揺れしようとするが、耐震フレームの上部とキャビネットフレームの間を変位抑制ブロックが埋めているので、耐震フレーム上部の横揺れを抑制することができ、キャビネットフレームに対する耐震フレーム上部の激しい衝突現象を防止できる。
本発明に係る第1実施形態の電力機器用減震装置を適用した変圧器収納キャビネットの一例を示す正面図。 前記キャビネットのフレームと該キャビネットに収容されている耐震フレームおよび油入変圧器(電力機器)の一例を示す斜視図。 前記油入変圧器を載置する防振架台の一例を示す斜視図。 前記キャビネットのフレームと該キャビネットに収容されている耐震フレームおよび油入変圧器(電力機器)の一例を示す正面図。 前記キャビネットのフレームと前記耐震フレームとの間に介挿された変位抑制ブロックの一例を示す斜視図。 同変位抑制ブロックの斜視図。 同変位抑制ブロックの取付状態の一例を示す平面図。 内側に油入変圧器を収容した耐震フレームとキャビネットフレームの一部を示す正面図。 内側に油入変圧器を収容した耐震フレームとキャビネットフレームの一部を示す側面図。 内側に油入変圧器を収容した耐震フレームとキャビネットフレームの一部を示す斜視図。 内側に油入変圧器を収容した耐震フレームとキャビネットフレームの一部を示す平面図。 耐震フレームの内側に設置された油入変圧器と耐震フレームの上部に取り付けられた減震部材の位置関係を示す図。 本発明に係る第2実施形態の電力機器用減震装置をモールド型変圧器に適用した変圧器収納キャビネットの一例を示す平面図。 同変圧器収納キャビネットの一例を示す斜視図。 同変圧器収納キャビネットの一例についてモールド型変圧器の支持部分を示す斜視図。 同変圧器収納キャビネットの一例についてモールド型変圧器の支持部分を拡大して示す図。 同変圧器収納キャビネットの一例についてモールド型変圧器と耐震フレームの関係を示す正面図。 同変圧器収納キャビネットの一例についてモールド型変圧器と耐震フレームの関係を示す側面図。 前記変位抑制ブロックを備えていない構造における振動試験結果の一例を示す斜視図。 従来の変圧器の設置状況の一例を示すもので、(a)は地震の揺れが作用していない通常状態を示す正面図、(b)は地震の揺れが作用した状態の一例を示す正面図。
以下、本発明の実施形態である電力機器用減震装置について、図1〜図12を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
「第1実施形態」
図1は、本発明に係る第1実施形態の電力機器用減震装置を適用した変圧器収納用のキャビネット1を示すもので、このキャビネット1は、図2に示すような矩形立体枠状のキャビネットフレーム2の外側に左右の側壁と背面壁からなる周壁2Aと、天井壁2Bと前面扉2C、2Cを設けて構成されている。この実施形態において前面扉2Cは観音開きタイプの扉が採用され、前面扉2Cの隣接部分中央にレバーハンドル錠2Kが設けられている。
図2に示すようにキャビネットフレーム2はいずれもL型鋼材からなる4本の支柱2aと、この4本の支柱2aの上端部を接続した4本の上部フレーム材2bと、4本の支柱2aの下端部を接続した4本の下部フレーム材2dとから矩形立体枠状に形成されている。支柱2aは2枚の帯板2fを角部2eでL字型に一体化したL型鋼材からなる。
キャビネットフレーム2を構成する4本の支柱2aのうち、左右に離間された支柱2aの間隔よりも前後に離間された支柱2aの間隔の方が小さくされている。従って、この実施形態のキャビネット1は左右の幅が前後の奥行きよりも大きく形成されている。
キャビネットフレーム2において各支柱2aはそれらの角部2eをキャビネット1の外側に向けてキャビネット1の4隅のコーナー部分を占めるように配置されている。また、L型鋼材からなる上部フレーム材2b、下部フレーム材2dについてもそれぞれの角部2eをキャビネット1の外側向きに配置され、これらのフレーム材2b、2dと支柱2aは例えば溶接等の接合手段により一体化されている。
キャビネット1はキャビネット1を設置する床面にボルト止めなどの固定手段により固定され、キャビネット1の内部中央側には防振架台3に支持された変圧器(電力機器)5が収容されている。
防振架台3は、一例として図3に示すように、平面視長方形の枠状の下部架台3Aと上部架台3Bからなる。これらの架台3A、3Bは、それぞれ4つのコーナー部分に配置されたコーナー部材6とコーナー部材6どうしの間に掛け渡すように架設されたフレーム枠7とからなる。防振架台3においてコーナー部分に上下に配置されたコーナー部材6を部分的に上下に貫通するようにストッパーボルト8が設けられ、上下の架台3A、3Bの離間可能な距離が制限されている。
コーナー部材6は上板6aと下板6bと側板6cからなるコ字型に形成され、上方に位置するコーナー部材6の下板6bと下方に位置するコーナー部材6の上板6aを貫通するストッパーボルト8に複数の規制ナット10が螺合されている。規制ナット10は上方のコーナー部材6の下板6bを上下から挟む位置と下方のコーナー部材6の上板6aを上下から挟む位置にそれぞれ配置されている。ストッパーボルト8に対するこれら規制ナット10の螺合位置を調整することで下部架台3Aと上部架台3Bの離間可能な距離が制限されている。
例えば、上方のコーナー部材6の下板6bと下方のコーナー部材6の上板6aとの間の距離よりも少し長いストッパーボルト8を設けておき、ストッパーボルト8の上端と下端に規制ナット10を螺合しておくことができる。この構造により、上方のコーナー部材6と下方のコーナー部材6の両者を上下の規制ナット10に当たるまで所定距離離間できるように両者がストッパーボルト8を介し連結されている。
防振架台3において、上下のフレーム枠7、7の間の部分にコイルバネあるいは弾性樹脂などの弾性体からなる複数の防振部材9が介在されている。また、防振架台3はその長辺側をキャビネット1の底部長辺側と平行に配置させてキャビネット1の底部側中央の床面にボルト止めなどの手段により固定されている。
この実施形態において図2、図4、図8に示すように変圧器5は油入変圧器(電力機器)であって、平面視矩形状の底壁5Aと、底壁5Aの上に立設された4つの側壁5Bと、これら側壁5Bの上部を覆うように設けられた天井壁5Cを有する矩形ボックス型の概形を有する。この例の変圧器5はキャビネット1の高さの半分より若干低い高さに形成され、横幅、奥行きともにキャビネット1の横幅、奥行きよりも小さく形成されている。
変圧器5において4つの側壁5Bにはそれぞれその底部から上部側まで達する縦フィン5Dが外向きに複数突設されている。4つの側壁5Bのうち、幅の大きい方の側壁5Bには15枚程度の縦フィン5Dが所定の間隔で突設され、幅の小さい方の側壁5Bには6枚程度の縦フィン5Dが所定の間隔で突設されている。また、幅の大きい側壁5Bと幅の小さい側壁5Bとの接続部分、即ち変圧器5の側壁コーナー部分にはこれらの側壁を接続する湾曲壁5E(図8、図11、図12参照)が形成されていて、この湾曲壁5Eの外側にも縦フィン5Dが突設されている。
各々のフィン5Dの上端は側壁5Bの上端より若干下方位置まで延出され、側壁5Bの上端部であってフィン5Dの上端より上方にはフィン5Dが形成されていない平坦部5aが形成されている。
なお、キャビネット1において変圧器5を設置した位置の上方には変圧器用の配線や配線設備などが設けられているが、本願明細書の図面ではこれらの配線や配線設備などの表示を略している。
また、変圧器5の天井壁5Cには、図2、図10に示すように電力入出力用の複数の一次端子5F、二次端子5Gが形成され、それらに隣接して形成された油出入口を閉じる蓋板5Hが設置され、さらに、油面温度計5I、ブッシング5Jなどの機器が取り付けられている。なお、これらの端子には電力ケーブル等が接続されるが、図では記載を略している。
変圧器5の周囲を取り囲み、キャビネットフレーム2の内側に位置するように矩形立体枠状の耐震フレーム12が設けられている。
耐震フレーム12は、キャビネットフレーム2の4本の支柱2aより若干内側に配置され、変圧器5の天井壁5Cと同等の高さまで延在された4本の鋼材からなる支柱部材12aを有している。図2に示すように支柱部材12aはキャビネット1の左右底部に敷設された底板2Aに支持されて変圧器5の周囲を囲むように4本立設されている。4本の支柱部材12aの上端部には変圧器5の側壁上端部とほぼ同じ高さに位置するように横架材12b、12b、12c、12cが接続され、平面視井桁状に組まれたこれら4本の横架材によって変圧器5の側壁上端部が囲まれている。
4本の横架材のうち、変圧器5の長辺側に配置されている2本の横架材12bはその両端部を左右の支柱部材12aに接合して支持され、変圧器5の短辺側に配置されている横架材12cはその両端を前後の支柱部材12aに接合して支持されている。変圧器5において幅の大きい方の側壁5Bの上端部に対向するように横架材12bが配置され、幅の小さい方の側壁5Bの上端部に対向するように横架材12cが配置されている。
キャビネット1の正面左右両側に位置する2本の支柱部材12a間にはブレース部材13がX型に接続されている。また、キャビネット1の背面左右両側に位置する2本の支柱部材12a間にもブレース部材13がX型に接続されている。これらブレース部材13と支柱部材12の接合はボルト止めなどの接合手段により接続され、支柱部材12aに対する横架材12b、12cの接合もボルト止めなどの接合手段により接続されている。
次に、耐震フレーム12の短辺側の横架材12cの外側に沿って水平方向に延在するチャンネル材からなる支持フレーム14が短辺側の横架材12cに沿って取り付けられている。これら支持フレーム14の両端部はそれぞれキャビネットフレーム2の支柱2a近くまで延在されている。そして、支持フレーム14の各端部に以下に説明する構成の変位抑制ブロック20がボルト止めなどの接合手段により取り付けられている。
変位抑制ブロック20は図5〜図7に示すように矩形状の基板20aとこの基板20aの3つの周辺部から立設された側板20bとを具備したブロック状に形成され、基板20aにおいて側板20bを設けていない側の周辺部に近い部分をその厚さ方向に貫通するねじ孔20cが形成され、このねじ孔20cにボルト型の支持軸部材21が螺合されている。
支持軸部材21は側板20bの高さよりも若干長く形成され、支持軸部材21の長さ方向一端側(側板20bに沿って延在された側の端部)にはコーン型のフット部材25が一体化され、支持軸部材21の長さ方向他端側(側板20bが設けられていない側)には調整ナット26が螺合されている。また、支持軸部材21が基板20aを貫通した部分とフット部材25の間の部分にも調整ナット27が螺合されている。
基板20aのねじ孔20cに挿通した支持軸部材21を回転操作することにより支持軸部材21のねじ孔通過位置を変更することができ、これによって基板20aに対するフット部材21の突出位置を変更することができる。支持軸部材21においてねじ孔20cを挿通した位置を挟むように調整ナット26、27の位置調節を行い、調整ナット26、27によって基板20aを挟み込むことで、支持軸部材21の最終的な位置決めを行ってフット部材25の位置を固定することができる。なお、フット部材25の外面には図5〜図7に示すように弾性体の板材からなるダンパー部材25aが貼着されていることが好ましい。
変位抑制ブロック20において3つの側板20bのうち、中央の側板20bには2つの挿通孔20dが離間し形成されている。
図7に示すように支持フレーム14の各端部には端面壁14aが形成されており、端面壁14aに変位抑制ブロック20の側板20bが接触され、これらを貫通するボルト24のねじ軸24aによって支持フレーム14の端部に変位抑制ブロック20が固定されている。
図11に示すように変位抑制ブロック20は支持軸部材21の先端側をキャビネットの内側に向けて支持フレーム14に固定され、図5、図7に示すようにフット部材25のダンパー部材25aを支柱2aの帯板2fに押し当てるように位置決めされている。また、変位抑制ブロック20と支持フレーム14の間には適切な厚さの調整用ライナー28が挟まれている。
この調整用ライナー28として適切な厚さのものを選定することにより変位抑制ブロック20と一方の帯板2fとの間隔調節がなされ、支持軸部材21の螺合位置調節によりダンパー部材25aと相対向する帯板2fとの間隔調節がなされている。
2本の支持フレーム14の両端部分に固定されている変位抑制ブロック20の取付状態をまとめて図11に示す。
図11の平面図に示す如くキャビネット1の4つのコーナー部分内側に配置されている4つの変位抑制ブロック20は、支持軸部材21の先端側をキャビネット1の内側に向け、フット部材25をキャビネット1の外側に向けて配置されている。
より詳細には、キャビネット1の前面右手側の変位抑制ブロック20はフット部材25をキャビネット1の前面右側の支柱2aに突き当て、キャビネット1の前面左手側の変位抑制ブロック20はフット部材25をキャビネット1の前面左側の支柱2aに突き当てるように配置されている。キャビネット1の背面側の変位抑制ブロック20、20も同様の向きに配置されている。
このため、図11に示す平面図において右側の支持フレーム14が右側に移動しようとすると、キャビネット1の右側2つの変位抑制ブロック20のフット部材25が右側の支柱2aに当たってその移動を抑制する。左側の支持フレーム14が左側に移動しようとすると、キャビネット1の左側の2つの変位抑制ブロック20のフット部材25が左側の支柱2aに当たってその移動を抑制する。
また、左右の支持フレーム14がキャビネット1の前面側に移動しようとするとキャビネット1の前面側の2つの変位抑制ブロック20の側板20bが前面側の支柱2aに当たってその移動を抑制する。更に、左右の支持フレーム4がキャビネット1の背面側に移動しようとするとキャビネット1の背面側の2つの変位抑制ブロック20の側板20bがキャビネット1の背面側の支柱2aに当たってその移動を抑制する。
従って、左右の支持フレーム14が前後左右のいずれの方向に移動しようとしてもキャビネット1の4本の支柱2aのいずれかに変位抑制ブロック20のフット部材25か側板20bが当たるため、支持フレーム14を備えている耐震フレーム12の変形を抑制することができる。
一方、変圧器5の側壁上部側を取り囲むように横架材12b、12cが矩形枠状に組まれているが、変圧器5の前後に位置する横架材12bに掛け渡し、変圧器5の左右の側壁上部に隣接するように横架材12dが架設されている。また、変圧器前後の2本の横架材12bと変圧器左右の2本の横架材12dに対し、先に説明したフット部材25と同等形状のコーン型の減震部材29が複数取り付けられている。
図10〜図12に示すように減震部材29は支持軸部材29aとその一端部に形成されたコーン型の頭部29bと頭部29bの先端面に貼り付けられた弾性体からなる円板状のダンパー部材29cとからなる。
変圧器5において、幅の大きい方の側壁上端部を取り囲む横架材12bには、それに対向する側壁上端部の平坦部5aに対向するように減震部材29が2つ取り付けられ、幅の小さい方の側壁上端部を取り囲む横架材12cにも、それに対向する側壁上端部の平坦部5aに対向するように減震部材29が2つ取り付けられている。
キャビネット1の前面側の横架材12bに取り付けられている2本の減震部材29は、変圧器5の前面側の側壁上部の左右両隅部分に対向され、キャビネット1の背面側の横架材12bに取り付けられている2本の減震部材29は、変圧器5の背面側の側壁上部の左右両隅部分に対向されている。
キャビネット1の右側面側の横架材12dに取り付けられている2本の減震部材29は、変圧器5の右側面側の側壁上部の左右両隅部分に対向され、キャビネット1の左側面側の横架材12dに取り付けられている2本の減震部材は、変圧器5の左側面側の側壁上部の左右両隅部分に対向されている。
横架材12dにおいて減震部材29を取り付けるべき位置に、ねじ孔を有する筒型の支持筒部材30が水平に取り付けられている。先の減震部材29は、支持筒部材30のねじ孔に支持軸部材29aを螺合することで横架材12dに取り付けられている。
変圧器5に対向されている減震部材29は、いずれもその先端のダンパー部材29cを変圧器側壁上部の平坦部5aに接触させることなく、ダンパー部材29cと平坦部5aとの間に1〜2mm程度の隙間をあけて対向配置されている。これは、変圧器5の稼働中に変圧器自身が発生させる振動により平坦部5aも振動するため、この振動によりダンパー部材29cと平坦部5aを接触させないためである。
以上説明した構造のキャビネット1では、防振架台3によって変圧器5を弾性支持しているので、変圧器5に生じる振動を防振架台3の防振部材9が吸収し、キャビネット1の外部に変圧器5による振動騒音を伝達することがない。
また、防振架台3のコーナー部分に設けたストッパーボルト8と規制ナット10の作用により下部架台3Aと上部架台3Bの離間距離を制限できるので、地震などの震動により変圧器5が多少の横揺れを起こしたとしても、変圧器5の傾きの上限を一定角度以内に規制できる。このため、地震により多少の横揺れを受けた場合であっても変圧器5に生じる傾きの少ない構造を提供できる。
キャビネット1では、変圧器上部の平坦部5aに対し減震部材29のダンパー部材29cを隙間をあけて対向配置している。変圧器5は内部に収容している誘導コイルなどが発生させる振動によって稼働中に微小振動している。この稼働中の微小振動では変圧器5の平坦部5aがダンパー部材29cに接触しないため、変圧器5の稼働中の振動を耐震フレーム12に伝達することがない。
次に、前記構成のキャビネット1において、大きな地震などにより強い揺れが作用した場合において、キャビネットフレーム2が大きく横揺れし、耐震フレーム12も大きく横揺れする場合がある。
この場合、変圧器5の側壁上部が大きく横揺れするので、側壁上部の平坦部5aがダンパー部材29cに衝突する。ここでダンパー部材29cは減震効果を発揮するので、変圧器5の側壁上部側は減震される。この減震効果を生じる結果、耐震フレーム12の上部がキャビネットフレーム2の内側に激しく衝突する現象を抑制することができる。
このため、大きな地震が発生した場合であっても耐震フレーム12がキャビネット1に大きな衝撃を与えないので、前面扉2Cが不意に開放されてしまうことが無く、耐震フレーム12の衝突によって生じるキャビネット1の損傷や変形を生じ難いキャビネット1を提供できる。
また、変圧器5が大きく横揺れすると変圧器上部が耐震フレーム12に衝突してこれを揺らすので、耐震フレーム12の強度を十分に高く設定していたとしても、耐震フレーム12の上部が横揺れすることとなる。
しかし、耐震フレーム12とその外側のキャビネットフレーム2との間に変位抑制ブロック20を設けていて、耐震フレーム12の上部の揺れを変位抑制ブロック20で抑えることができるので、キャビネット1の変形や損傷を押さえることができ、変圧器5の上部側に存在する配線の断線を防止し、配線周り部分の損傷も防止できる。
上述の構成の変位抑制ブロック20は基板20aの周囲に少なくとも3つの側板20bを有するブロック状に構成され、耐震フレーム12とキャビネットフレーム2の間に介挿されている。このため、側板20bのいずれかを耐震フレーム12に固定して耐震フレーム12とキャビネットフレーム2との間に変位抑制ブロック20を介挿した場合、耐震フレーム12とキャビネットフレーム2の間の間隙を変位抑制ブロック20で確実に埋めることができる。
耐震フレーム12の上部コーナー側のそれぞれに、換言すると、耐震フレーム12に取り付けた2本の支持フレーム14の両端部のそれぞれに、変位抑制ブロック20を設けることで、耐震フレーム12の上部4隅周りの全ての隙間を変位抑制ブロック20で埋めることができる。このため、大きな地震の揺れによって耐震フレーム12の上部が左右前後のいずれの方向に横揺れしたとしても、耐震フレーム12がキャビネットフレーム2に衝突する衝撃を緩和できるので、キャビネット1の変形や損傷を防止でき、地震の揺れによりキャビネット1の前面扉2Cが開いてしまうなどの現象を抑制できる。
また、変位抑制ブロック20において、基板20aを貫通した支持軸部材21の一端にフット部材25を備えているので、耐震フレーム12の上部とキャビネットフレーム2の間の間隙に変位抑制ブロック20を介挿した状態においてフット部材25の位置を調節し、フット部材25をキャビネットフレーム2の内面に確実に押し付けることができる。
この場合、変位抑制ブロック20の側板20bのいずれかに加えてフット部材25で耐震フレーム12とキャビネットフレーム2の間隙を塞ぐので、耐震フレーム12の上部側がキャビネットフレーム2の中でいずれの方向に横揺れたとしても変位抑制ブロック20の側板20bあるいはフット部材25が耐震フレーム12の横揺れを抑制し、耐震フレーム12の上部がキャビネットフレーム2に激しく衝突する現象を防止できる。
前述の構成のキャビネット1であるならば、L型鋼材製の4本の支柱2aと上部フレーム材2bにより強固なキャビネットフレーム2を構築することができ、L型鋼材製の4本の支柱部材12aと上部フレーム部材12dにより強固な耐震フレーム12を構築できる。L型鋼材により構築した強固なキャビネットフレーム2および耐震フレーム12であっても大きな地震などの揺れにより部分的に両フレームが内部衝突を起こす恐れがあり、その場合に変位抑制ブロック20が効果的に両フレームの衝突を緩和するので、キャビネット1の変形防止、損傷防止に寄与する。
前述の構成のキャビネット1においては、耐震フレーム上部のコーナー部分の4か所にそれぞれ変位抑制ブロック20を取り付け、変位抑制ブロック20の側板20bをキャビネットフレーム2の内面に接触させ、フット部材25をキャビネットフレーム2の内面に押し付けることが好ましい。
変位抑制ブロック20の側板20をキャビネットフレーム2の内面に接触させるには、支柱部材12aの上端部に変位抑制ブロック20をボルト止めする際の調整用ライナー28の厚さ調整により調節可能となる。また、変位抑制ブロック20において支持軸部材21の螺合位置調節によりフット部材25の位置調節ができる。
ここで、図11に示すようにキャビネット1の平面視においてキャビネット1の右側2つの変位抑制ブロック20のフット部材25を右向きに、キャビネット1の左側2つの変位抑制ブロック20のフット部材25を左側向きに配置することで、各フット部材25の位置調節が容易となる。
フット部材25の位置調節のためには、各変位抑制ブロック20の支持軸部材21の位置を調節する必要があるが、図11の配置では支持軸部材21の位置決めを行うための支持軸部材21の端部位置と調整ナット26をキャビネット1の中央側向きに配置できる。このため、キャビネット1の中央側の空きスペースを利用して作業者が楽な作業姿勢で支持軸部材21の位置調節、調整ナット26の締め付け作業ができる。
これに対し、支持軸部材21の向きや調整ナット26の位置がキャビネット1の側壁より、あるいは、背面側向きの場合は、ナットの締め付け作業のためのスペース確保が難しくなるか、作業姿勢が悪くなり、変位抑制ブロック20の取り付け調整作業が容易ではなくなる。
なお、第1実施形態の構造はキャビネット1と耐震フレーム12のみを備え、変位抑制ブロック20や減震部材29を備えていない既設の変圧器5に対し適用が可能な構造となる。このため、変位抑制ブロック20や減震部材29を備えていない既設の変圧器5に対し、第1実施形態の構造を採用することで、耐震構造として不充分と思われる既設の変圧器5に対し、減震効果を得られるような改造工事が可能となる。
日本国内ではキャビネット1と耐震フレーム12のみを備えた変圧器5が相当数稼働しているが、第1実施形態の構造を採用することで、既設の設備を有効活用したまま、変位抑制ブロック20や減震部材29を追加する工事を行うのみで、減震対策とすることができる。その場合、変圧器5が油入変圧器である場合、側壁に設けられている縦フィン5Dが邪魔になって、減震部材29の設置位置を決めることが難しいが、第1実施形態のように平坦部5aに対向するように減震部材29を配置するならば、既設の変圧器5に対し容易に減震構造の適用が可能となる。
「第2実施形態」
図13〜図18は本発明に係る第2実施形態の電力機器用減震装置を適用した変圧器収納用のキャビネットの内部構成を示すもので、この第2実施形態においてキャビネットフレームの内側に矩形立体枠状の耐震フレーム12が設けられている構造は先の第1実施形態の構造と同等である。
第2実施形態において耐震フレーム12の内側に設置されているのは、モールド型変圧器(電力機器)50である。モールド型変圧器50は、この実施形態の場合、3相交流用の3本のコイル体51が設けられ、これらコイル体51の中心を貫通するように図示略の磁心が設けられている。各コイル体51の前面側には図示を略したがコイルの巻き始め側の端子部が設けられている。
また、図13、図14に示すように3本のコイル体51の上部を覆うようにカバー体52が設けられ、図17、図18に示すように3本のコイル体51の底部を支持する基台53が設けられている。基台53は先に第1実施形態において説明した防振架台3に支持され、モールド型変圧器50の全体が支持されている。
カバー体52は天井壁52aと前面側の側壁52bと背面側の側壁52cと右側面側の端面壁52dと左側面側の端面壁52eを有し、蓋型に形成されている。
このカバー体52は、3本のコイル体51の上部側に図示略の絶縁材を介し金具等で固定された金属製のもので、第2実施形態の構造ではこのカバー体52の周囲に減震部材29が複数配置されている。
カバー体52の周囲を取り囲むように耐震フレーム12の横架材12b、12cが設けられ、横架材12cの内側に横架材12dが設けられ、横架材12b、12dに取り付けられている支持筒部材30のネジ部に螺合するように減震部材29が設けられている。
一例として、カバー体52の幅の大きい側壁52bの両端部分に対向するように減震部材29が配置され、幅の小さい側壁52dの両端部分に対向するように減震部材29が配置されている。従って、カバー体52の4つのコーナー部分に2個ずつ、合計8個の減震部材29が設けられている。各減震部材29の先端側のダンパー部材29cは、1〜2mm程度の隙間をあけて側壁52b、52cあるいは側壁52d、52eに対向配置されている。
これらの隙間を設ける理由は、先の第1実施形態において説明したように、モールド型変圧器50の稼働時の振動を減震部材29に伝達しないためであり、モールド型変圧器50に大きな横揺れが発生した場合はカバー体52が減震部材29に衝突する。
なお、3本のコイル体51の背面中央上部側には電極端子56が立設され、コイル体51の前面中央上部側には図示を略しているが電極端子が取り付けられ、それら端子には電力ケーブル等が接続されるが、電力ケーブル等は図示を略している。
第2実施形態の構造においてもモールド型変圧器50の上部の側壁52b、52c、52d、52eに隙間をあけて減震部材29を対向配置しているので、地震などが原因となって、モールド型変圧器50の上部が大きく横揺れした場合、側壁52b、52c、52d、52eがダンパー部材29cを介し減震部材29に衝突する。ここでダンパー部材29cが減震効果を発揮するので、変圧器5の上部側は減震される。この減震効果を生じる結果、耐震フレーム12の上部がキャビネットフレーム2の内側に激しく衝突する現象を抑制することができる。
また、第1実施形態の構造と同様、変位抑制ブロック20の側板20bのいずれかに加えてフット部材25で耐震フレーム12とキャビネットフレーム2の間隙を塞いでいるので、モールド型変圧器50の減震部材29への衝突により耐震フレーム12の上部側がキャビネットフレーム2の中でいずれの方向に横揺れたとしても変位抑制ブロック20の側板20bあるいはフット部材25が耐震フレーム12の横揺れを抑制し、耐震フレーム12の上部がキャビネットフレーム2に激しく衝突する現象を防止できる。
このため、モールド型変圧器50をキャビネット1の内部に収容していて、大きな地震の横揺れが作用したとしても、キャビネットフレーム1の損傷を防止できる。
その他の作用効果についても先の第1実施形態の構造の場合と同様の作用効果を得ることができる。
第2実施形態の構造において、モールド型変圧器50のコイル体51の正面側や背面側には高電圧がかかる電極端子56が設けられている。これらの電極端子56が存在するため、モールド型変圧器50の正面側や背面側に側壁を設けてこれに対し減震部材29を配置することは漏電や感電などのおそれがあり、実現できない構造となる。このため、モールド型変圧器50の上部にカバー体52を設け、このカバー体52の側壁52b、52c、52d、52eに対向するように減震部材29を配置することが望ましい。減震部材29はコイル体51の背面側に設けられている電極端子56と充分に距離をあけるように側壁52cの両端部側に配置されている。
また、上述したようにモールド型変圧器50の横揺れは、減震部材29と耐震フレーム12が抑制するとともに、耐震フレーム12の横揺れは変位抑制ブロック20が抑える。このため、地震などによりモールド型変圧器50が横揺れしたとしても、電極端子56と減震部材29の干渉を避けることができ、短絡防止機能を奏する。
第2実施形態の構造であるならば、先の第1実施形態の構造と同様に、キャビネット1に収容されている既設のモールド型変圧器50に適用することができる。既設のモールド型変圧器50においてカバー体52を備えていないものにカバー体52を取り付けることは可能であり、耐震フレーム12に支持フレーム14と変位抑制ブロック20を取り付けることも可能であり、減震部材29を設けることもできる。このため、既に稼働中のモールド型変圧器50に対し追加工事で減震構造とすることができる。
ところで、第1実施形態と第2実施形態の構造において、減震部材29はコーン型の頭部29aの先端にダンパー部材29cを設けた構造を採用したが、減震部材29はコイルスプリングを利用した衝撃吸収構造でも良いし、ショックアブソーバーやスプリングプランジャーなどの一般的な衝撃干渉可能な器具を採用しても良い。
「試験例」
一辺の幅50mmのL字鋼板から溶接により矩形立体形状に組まれた図1、図2に示す高さ2350mm、幅1600mm、奥行き1000mmのキャビネットフレームを有するキャビネットを用意した。キャビネットフレームには鋼板製の側壁と天井壁と観音開き状の前面壁が取り付けられている。前面扉には施錠可能なレバーハンドル式の開閉機構と鍵が設けられている。
このキャビネットフレームを加振装置の鉄製の基盤上にボルト止めし、その内部に幅1060mm、奥行き650mm、高さ209mmの防振架台(特許機器(株)製商品名、OS式防振装置OMT-K11029)を設置し、この防振架台上に幅980mm、高さ1151mm、奥行き595mm、重量1200kgの変圧器をボルト止めにより設置した。
油入変圧器の周囲に一辺の幅60mmのL字鋼板からなる支柱部材と横架材と傾斜ブレース部材からなる図2に示す構成の幅1200mm、奥行き800mm、高さ(1000)mmの耐震フレームを各部ボルト止めにより構成し、キャビネットの内側に、フィン付きの油入変圧器を囲むように配置した。耐震フレームの底部はコンクリート製の基盤にボルト止めにより固定した。
変圧器の側壁上部に平坦部が設けられているので、この平坦部に対向するように耐震フレームの横架材に変位抑制ブロックを設けた。
厚さ5mm、長さ96mm、幅50mmの鋼板からなる基板の3辺に高さ1650mmの側板を立設した変位抑制ブロックを用い、基板のねじ孔を貫通する長さ63mmの支持軸部材の一端に直径40mmの円盤状フット部材を設けた。フット部材の表面に厚さ6mmのゴムダンパー板を張り付けた。
この変位抑制ブロックを4基用い、耐震フレームの最上部両端側に取り付けた鋼材製の支持フレームの両端部とその周囲のキャビネットフレームとの間の隙間埋めを行い、実施例のキャビネットを構成した。また、変圧器上部を取り囲む横架材には変圧器上部の平坦部に対向するように変圧器側面に対し2基ずつ、合計8個のダンパー部材を図11に示すように配置した。
この実施例のキャビネットを振動台に設置し、震度7の地震に相当する振動を140秒間付加する加振試験を行った。
その結果、キャビネット前面扉の施錠状態は保持され、キャビネット各部に損傷や変形は見られなかった。
「比較例」
前記キャビネットに変位抑制ブロックを設けていないこと以外は実施例と同等のキャビネットと耐震フレームを構成し、上述の試験と同じ条件で震度7に相当する振動を140秒間付加する加振試験を行った。
その結果を図19に示すが、キャビネット前面扉のレバーハンドル錠は施錠していたにも係わらず、鍵が外れて開放してしまい、キャビネットの左側壁底部に浮き上がり変形部分が生じた。なお、図19ではキャビネットの内部に収容されている変圧器の記載は略し、キャビネットの概形のみ示している。
以上の対比から、耐震フレームを内部に設けたキャビネットにおいて変位抑制ブロックを設けて耐震フレームとキャビネットフレームの隙間埋めを行った構造の耐震性向上効果を確認することができた。また、変位抑制ブロックを設けていない場合、大きな地震が発生すると、レバーハンドル式のフック錠で施錠しているにも拘わらずフック部の変形により鍵が外れて前面扉が開放してしまうほどの衝撃が変圧器と耐震フレームからキャビネットフレームに負荷される恐れがあることも分かった。
1…キャビネット、2…キャビネットフレーム、2A…周壁、2a…支柱、2b…上部フレーム材、2d…下部フレーム材、2B…天井壁、2C…前面扉、3…防振架台、3A…下部架台、3B…上部架台、5…油入変圧器(電力機器)、5a…平坦部、6…コーナー部材、7…フレーム枠、8…ストッパーボルト、12…耐震フレーム、12a…支柱部材、12b、12c、12d…横架材、20…変位抑制ブロック、20a…基板、20b…側板、20c…ねじ孔、21…支持軸部材、25…フット部材、26、27…調整ナット、28…厚さ調整用ライナー、29…減震部材、50…モールド型変圧器(電力機器)、52…カバー体、52a…天井壁、52b、52c、52d、52e…側壁。

Claims (6)

  1. 矩形立体枠状のキャビネットフレームに周壁と天井壁と前面扉を備えてキャビネットが構成され、該キャビネットの内部に矩形立体枠状に組まれた耐震フレームが設置され、該耐震フレームの内側に底部を防振架台に支持された電力機器が設置されるとともに、
    前記耐震フレームに支持フレームが固定され、前記支持フレームの先端に変位抑制ブロックが設けられ、
    前記支持フレームと前記キャビネットフレームとの間に前記変位抑制ブロックが介挿され、
    前記電力機器側壁上部と前記耐震フレームとの間に、前記電力機器側壁上部に隙間をあけて対向配置する減震部材を配置したことを特徴とする電力機器用減震装置。
  2. 前記変位抑制ブロックが、前記耐震フレームと前記キャビネットフレームとの間に介挿される基板と、該基板の少なくとも3つの辺からそれぞれ立設された側板と、前記基板をその厚さ方向に貫通して該基板の厚さ方向にスライド移動自在に設けられたボルト型の支持軸部材と、該支持軸部材に螺合されて前記基板に対する前記支持軸部材の挿通位置を調節する複数の調整ナットと、前記支持軸部材の一端側に取り付けられて前記基板に対向する前記キャビネットフレームの側部に押し付けられるフット部材とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力機器用減震装置。
  3. 前記耐震フレームの上部コーナー側にそれぞれ前記変位抑制ブロックが取り付けられ、前記各変位抑制ブロックが各フット部材をそれらに隣接する前記キャビネットフレームに押し当て、前記各支持軸部材の他端側の調整ナットを前記キャビネットの内側に向けて配置されたことを特徴とする請求項2記載の電力機器用減震装置。
  4. 前記電力機器は変圧器であって、前記変圧器が側壁と天井壁を有し、前記側壁上端部を除く部分に冷却用フィンが複数突設され、前記側壁上端部であって、前記冷却用フィンの上端より上方に平坦部が形成され、前記耐震フレームの横架材が前記平坦部と同じ高さに形成され、前記平坦部に対向するように前記減震部材が前記横架材に取り付けられたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電力機器用減震装置。
  5. 前記キャビネットフレームが鋼材製の4本の支柱とこれら4本の支柱の上端部を連結した上部フレーム材と前記4本の支柱の下端部を連結した下部フレーム材を備えて矩形立体枠状に組まれ、
    前記耐震フレームが、鋼材製の4本の支柱部材とこれら4本の支柱部材の上端部を連結した横架材を備えて矩形立体枠状に組まれ、
    前記キャビネットフレームの支柱の内側の近接した位置に前記耐震フレームの支柱部材が配置され、前記横架材に前記変位抑制ブロックが取り付けられたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電力機器用減震装置。
  6. 前記変位抑制ブロックが前記横架材に厚さ調整用ライナーを介し取り付けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力機器用減震装置。
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