JP6950615B2 - 産業車両用遠隔操作システム、産業車両、産業車両用遠隔操作プログラム、及び産業車両用遠隔操作方法 - Google Patents

産業車両用遠隔操作システム、産業車両、産業車両用遠隔操作プログラム、及び産業車両用遠隔操作方法 Download PDF

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Description

本発明は、産業車両用遠隔操作システム、産業車両、産業車両用遠隔操作プログラム、及び産業車両用遠隔操作方法に関する。
特許文献1には、産業車両としてのフォークリフトを遠隔操作する遠隔操作装置としての遠隔制御装置が、フォークリフトに対して離れた位置からフォークリフトの荷役作業を遠隔操作する点について記載されている。
特開2002−104800号公報
産業車両用遠隔操作システムでは、無線通信を用いて産業車両を遠隔操作することが考えられる。例えば、産業車両用遠隔操作システムは、遠隔操作装置に設けられた1つのリモート通信部から、産業車両に設けられた車両通信部に向けて遠隔指示信号を無線通信にて送信することによって産業車両を遠隔操作する構成が考えられる。
ここで、産業車両がリモート通信部の通信範囲外に移動すると、遠隔指示信号の送受信が行われず、産業車両の遠隔操作に支障が生じ得る。このため、産業車両の走行範囲が1つのリモート通信部の通信範囲に制限され、利便性や汎用性の低下が懸念される。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は遠隔操作される産業車両の走行範囲を拡大することができる産業車両用遠隔操作システム、産業車両、産業車両用遠隔操作プログラム、及び産業車両用遠隔操作方法を提供することである。
上記目的を達成する産業車両用遠隔操作システムは、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両と、無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信することによって前記産業車両を遠隔操作する遠隔操作装置と、を備え、前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、前記産業車両は、前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、を備え、前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、前記産業車両は、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、第1車両通信部と第1対象リモート通信部とが通信接続された第1通信接続状態である場合には、第1対象リモート通信部から送信された遠隔指示信号が第1車両通信部によって受信される。これにより、産業車両の遠隔操作が行われる。
第1通信接続状態である場合には、第2対象リモート通信部の探索が行われ、当該第2対象リモート通信部と第2車両通信部とを通信接続させるか否かの判定が行われる。そして、当該判定の判定結果が肯定判定であることに基づいて、第2対象リモート通信部と第2車両通信部とが通信接続されて第2通信接続状態となり、第1車両通信部によって第1対象リモート通信部から送信された遠隔指示信号を受信できる。これにより、仮に産業車両が移動することによって第1対象リモート通信部の通信範囲内から外れた場合であっても産業車両の遠隔操作を継続して行うことができる。
一方、第2車両通信部が遠隔指示信号を受信したことに基づいて、第1通信接続状態が解除される。これにより、第1車両通信部は複数のリモート通信部のいずれかと通信接続することができるようになる。これにより、仮に産業車両が移動することによって通信接続可能なリモート通信部の通信範囲内に進入した場合には、当該リモート通信部と第1車両通信部とが通信接続することにより、遠隔指示信号の送受信を行うことができる。
以上のことから、複数のリモート通信部の通信範囲を跨るように産業車両が移動した場合であっても、産業車両は遠隔指示信号を継続して受信でき、産業車両の遠隔操作を継続して行うことができる。よって、リモート通信部が1つの場合と比較して、産業車両の走行範囲の拡大を図ることができる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記判定部は、前記受信電波強度としての第2受信電波強度が、前記第1対象リモート通信部から送信され前記第1車両通信部によって受信される信号の受信電波強度である第1受信電波強度よりも閾値以上高い状態が規定期間に亘って継続されているか否かを判定するものであるとよい。
かかる構成によれば、第2受信電波強度が第1受信電波強度よりも閾値以上高い状態が規定期間に亘って継続されていることに基づいて、第2対象リモート通信部と第2車両通信部とが通信接続される。これにより、受信電波強度の誤差に起因して瞬間的に第2受信電波強度が第1受信電波強度よりも閾値以上高くなっても、直ちに第2対象リモート通信部と第2車両通信部とが通信接続されないため、誤判定に基づく通信接続を抑制できる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記判定部は、規定期間に亘って前記受信電波強度が徐々に大きくなっているか否かを判定するものであるとよい。
受信電波強度が徐々に大きくなる場合、産業車両が第2対象リモート通信部に近づいている蓋然性が高い。この点、本構成によれば、規定期間に亘って受信電波強度が徐々に大きくなっていることに基づいて、第2対象リモート通信部と第2車両通信部との通信接続が行われる。これにより、進行方向先にある可能性が高い第2対象リモート通信部と第2車両通信部との間で遠隔指示信号の送受信を行うことにより、進行方向に進んでいる産業車両の遠隔操作を好適に行うことができる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記判定部による判定が行われている状況において前記第1通信接続状態が解除された場合には、前記判定部の判定結果を待つことなく、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する先行通信接続部を備えているとよい。
かかる構成によれば、判定部の判定中に第1通信接続状態が解除された場合には、判定結果を待つことなく、第2対象リモート通信部と第2車両通信部とが通信接続され、遠隔指示信号の送受信が行われる。これにより、遠隔指示信号の送受信が行われない期間の短縮化を図ることができる。したがって、判定部による判定中に産業車両が第1対象リモート通信部の通信範囲外に移動することによって第1通信接続状態が解除された場合における遠隔操作への支障を抑制できる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記探索部は、前記第2車両通信部の通信範囲内に存在する前記リモート通信部を探索する探索処理を繰り返し行い、前記探索処理によって探索された1又は複数の前記リモート通信部から前記第2対象リモート通信部を選択するものであり、前記探索部は、前記判定部による判定が行われている状況における前記探索処理において前記リモート通信部が複数探索された場合には、現在の前記判定部の判定対象となっている前記リモート通信部を、前記第2対象リモート通信部として優先的に選択するとよい。
かかる構成によれば、判定部の判定中に判定対象となっているリモート通信部とは異なるリモート通信部が第2対象リモート通信部として選択されることを抑制できるため、判定中に第2対象リモート通信部が変更されることに起因する判定部による誤判定を抑制できる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記産業車両は、前記探索部によって前記第2対象リモート通信部がエラー判定期間に亘って探索されていない状況で前記第1通信接続状態が解除された場合には、通信異常と判定する通信異常判定部を備えているとよい。
かかる構成によれば、第2対象リモート通信部がエラー判定期間に亘って探索されておらず且つ第1通信接続状態が解除された場合には、両車両通信部の双方において遠隔指示信号を受信することができない蓋然性が高い。この場合、通信異常と判定することによって、遠隔指示信号の送受信ができない事態に対応できる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記産業車両は、前記第1車両通信部としての第1無線モジュールと、前記第1無線モジュールを制御する第1無線マイコンと、を有する第1無線ユニットと、前記第2車両通信部としての第2無線モジュールと、前記第2無線モジュールを制御する第2無線マイコンと、を有する第2無線ユニットと、を備え、前記第1無線ユニットと前記第2無線ユニットとは互いに情報のやり取りを行うものであるとよい。
かかる構成によれば、両車両通信部はそれぞれ無線マイコンを有しており、互いに情報のやり取りを行う。これにより、両無線マイコンが互いに情報のやり取りを行いながら、それぞれ独自に無線モジュールの通信接続を制御する処理を実行できる。したがって、1つの無線マイコンが2つの無線モジュールを制御する構成と比較して、処理負荷の軽減を図ることができる。
また、仮に一方の無線マイコンに異常が発生した場合であっても、他方の無線マイコンを用いて無線通信を継続することができるため、産業車両の遠隔操作を継続できる。
上記産業車両用遠隔操作システムについて、前記第1車両通信部は、第1無線モジュールであり、前記第2車両通信部は、第2無線モジュールであり、前記産業車両用遠隔操作システムは、前記第1無線モジュール及び前記第2無線モジュールを制御する無線マイコンを有する単一の無線ユニットを備えているとよい。
かかる構成によれば、無線モジュールごとに無線ユニットを設ける構成と比較して、構成の簡素化を図ることができる。
上記目的を達成する産業車両は、遠隔操作装置が有する互いに離間して配置された複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて送信される遠隔操作を指示する遠隔指示信号によって遠隔操作されるものであって、前記産業車両は、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を備え、前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、前記産業車両は、前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、を備え、前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、前記産業車両は、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部を備えていることを特徴とする。
上記目的を達成する産業車両用遠隔操作プログラムは、無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信する遠隔操作装置を用いて、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両を遠隔操作するためのものであって、前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、前記産業車両用遠隔操作プログラムは、前記産業車両を、前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、として機能させるものであり、前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、前記産業車両用遠隔操作プログラムは、前記産業車両を、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部として機能させることを特徴とする。
上記目的を達成する産業車両用遠隔操作方法は、無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信する遠隔操作装置を用いて、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両を遠隔操作するものであって、前記第1車両通信部が、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信する第1受信ステップと、前記産業車両が、前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索ステップと、
前記産業車両が、前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定ステップと、前記産業車両が、前記判定ステップの判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続ステップと、前記第2車両通信部が、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信する第2受信ステップと、前記産業車両が、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除ステップと、を備えていることを特徴とする。
上記各構成によれば、第1車両通信部と第1対象リモート通信部とが通信接続された第1通信接続状態である場合には、第1対象リモート通信部から送信された遠隔指示信号が第1車両通信部によって受信される。これにより、産業車両の遠隔操作が行われる。
第1通信接続状態である場合には、第2対象リモート通信部の探索が行われ、当該第2対象リモート通信部と第2車両通信部とを通信接続させるか否かの判定が行われる。そして、当該判定の判定結果が肯定判定であることに基づいて、第2対象リモート通信部と第2車両通信部とが通信接続されて第2通信接続状態となり、第1車両通信部によって第1対象リモート通信部から送信された遠隔指示信号を受信できる。これにより、仮に産業車両が移動することによって第1対象リモート通信部の通信範囲内から外れた場合であっても産業車両の遠隔操作を継続して行うことができる。
一方、第2車両通信部が遠隔指示信号を受信したことに基づいて、第1通信接続状態が解除される。これにより、第1車両通信部は複数のリモート通信部のいずれかと通信接続することができるようになる。これにより、仮に産業車両が移動することによって通信接続可能なリモート通信部の通信範囲内に進入した場合には、当該リモート通信部と第1車両通信部とが通信接続することにより、遠隔指示信号の送受信を行うことができる。
以上のことから、複数のリモート通信部の通信範囲を跨るように産業車両が移動した場合であっても、産業車両は遠隔指示信号を継続して受信でき、産業車両の遠隔操作を継続して行うことができる。よって、リモート通信部が1つの場合と比較して、産業車両の走行範囲の拡大を図ることができる。
この発明によれば、遠隔操作される産業車両の走行範囲を拡大することができる。
産業車両用遠隔操作システムなどの概要を示す模式図。 作業場に設置されるフォークリフト及び管制室の概要を示す模式図。 第1実施形態の産業車両用遠隔操作システムの電気的構成を示すブロック図。 第1実施形態のメイン通信制御処理を示すフローチャート。 メイン接続中処理を示すフローチャート。 第1実施形態のサブ通信制御処理を示すフローチャート。 サブ接続中処理を示すフローチャート。 (a)フォークリフトが移動した場合のメイン無線モジュールの状態変化を示すタイムチャート、(b)フォークリフトが移動した場合のサブ無線モジュールの状態変化を示すタイムチャート、(c)フォークリフトが移動した場合の第1APの状態変化を示すタイムチャート、(d)フォークリフトが移動した場合の第2APの状態変化を示すタイムチャート、(e)フォークリフトが移動した場合の第3APの状態変化を示すタイムチャート。 第2実施形態の産業車両用遠隔操作システムの電気的構成を示すブロック図。 第2実施形態のメイン通信制御処理を示すフローチャート。 第2実施形態のサブ通信制御処理を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、産業車両用遠隔操作システム等の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、産業車両用遠隔操作システム10は、産業車両としてのフォークリフト20と、フォークリフト20を遠隔操作するのに用いられる遠隔操作装置40と、第1操作部としての走行コントローラ51と、第2操作部としての荷役コントローラ52と、を備えている。
フォークリフト20は、例えば搭乗者が起立した状態で搭乗可能なリーチ式である。フォークリフト20は、機台21と、車輪22と、機台21に対して前方に向けて延びた左右一対のリーチレグ23と、リーチレグ23に対して起立したマスト24と、マスト24に取り付けられたフォーク25と、を備えている。
機台21は、車輪22が取り付けられた機台本体21aと、機台本体21aから起立した起立フレーム21bと、起立フレーム21bの先端に取り付けられた屋根21cと、を備えている。
マスト24は、前後方向のスライド移動と前後方向への傾斜移動が可能な状態でリーチレグ23に取り付けられている。フォーク25は、上下方向に移動可能な状態でマスト24に取り付けられている。これにより、フォーク25は、リフト動作、リーチ動作及びチルト動作を行うことができる。
ここで、リフト動作、リーチ動作及びチルト動作等のフォーク25に関する動作を荷役動作という。荷役動作は、走行動作とは異なる動作である。走行動作は第1動作とも言え、荷役動作は第2動作とも言える。なお、荷役動作は、リフト動作、リーチ動作及びチルト動作のいずれか1つでもよい。
なお、フォークリフト20は、搭乗者が搭乗して直接操作する有人操作が可能に構成されていてもよいし、有人操作が行われず、遠隔操作のみが可能に構成されていてもよい。
図1及び図2に示すように、フォークリフト20は、複数のカメラ31〜36を備えている。複数のカメラ31〜36は、フォークリフト20の一部又は周囲を撮影するものである。複数のカメラ31〜36は、互いに視点が異なるように配置されている。このため、複数のカメラ31〜36で撮影された画像の視点は互いに異なっている。換言すれば、各画像は、撮影位置又は撮影角度が異なっているとも言える。
第1カメラ31〜第4カメラ34は、屋根21cの上に設置されている。詳細には、図2に示すように、第1カメラ31は、屋根21cの上において右を向いた状態で設置されており、第2カメラ32は、屋根21cの上において左を向いた状態で設置されている。第1カメラ31及び第2カメラ32は、フォークリフト20の左右方向に対向配置されている。
同様に、第3カメラ33は、屋根21cの上において前方を向いた状態で設置されており、第4カメラ34は、屋根21cの上において後方を向いた状態で設置されている。第3カメラ33及び第4カメラ34は、フォークリフト20の前後方向に対向配置されている。
図1に示すように、第5カメラ35は、フォーク25又は当該フォーク25に積載される荷物が撮影されるように斜め下を向いた状態でマスト24の先端部に配置されている。第6カメラ36は、フォーク25の先端部付近が撮影されるように前方を向いた状態でフォーク25の下面に設置されている。
なお、第5カメラ35はマスト24に固定されている。このため、マスト24が前後方向にスライド移動又は傾斜移動した場合には、それに伴って第5カメラ35もスライド移動又は傾斜移動するため、第5カメラ35は、マスト24のスライド移動又は傾斜移動に関わらず、フォーク25などを撮影する。
同様に、第6カメラ36はフォーク25に固定されている。このため、第6カメラ36は、フォーク25の上下移動に伴って上下移動するため、第6カメラ36は、フォーク25の上下移動に関わらずフォーク25の先端部付近を撮影する。
図2に示すように、本実施形態における遠隔操作装置40の主要な構成は、例えばフォークリフト20を視認できないような場所、詳細にはフォークリフト20が作業を行う作業場A1とは異なる部屋である管制室A2に設けられている。
図1に示すように、遠隔操作装置40は、表示部としてのモニタ41を備えている。モニタ41には、複数のカメラ31〜36で撮影された複数の画像のうち少なくとも1つが表示される。
また、遠隔操作装置40には、走行コントローラ51及び荷役コントローラ52が接続されている。走行コントローラ51及び荷役コントローラ52は、例えば傾倒可能なレバー式のコントローラであり、遠隔操作者が把持した状態で使用されることを想定しているものである。
走行コントローラ51は、遠隔操作装置40によるフォークリフト20の走行動作の遠隔操作(以下、単に「走行遠隔操作」という。)に用いられるものである。
荷役コントローラ52は、遠隔操作装置40によるフォークリフト20の荷役動作の遠隔操作(以下、単に「荷役遠隔操作」という。)に用いられるものである。
なお、本実施形態では、荷役動作として、リフト動作、リーチ動作及びチルト動作の複数種類の動作が設定されていることに対応させて、荷役コントローラ52には、動作切替スイッチ52aが設けられている。動作切替スイッチ52aは、上記複数種類の動作のうち対象となる動作である対象荷役動作を切り替えるのに用いられる。
本実施形態の産業車両用遠隔操作システム10では、遠隔操作者は、モニタ41に表示される画像を確認しながら両コントローラ51,52を操作することによって、フォークリフト20を直接視認することができない位置(詳細には管制室A2内)からフォークリフト20を遠隔操作する。
次に産業車両用遠隔操作システム10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、走行コントローラ51は、当該走行コントローラ51に対する操作の一種である第1入力操作としての走行入力操作を検知する走行入力操作検知部51aを備えている。本実施形態では、走行入力操作検知部51aは、走行入力操作として走行コントローラ51の傾倒操作を検知する。詳細には、走行入力操作検知部51aは、走行コントローラ51の傾倒操作が行われているか否かを検知するとともに、傾倒操作が行われている場合には、その傾倒方向及び傾倒角度を検知する。
走行コントローラ51は、走行入力操作検知部51aの検知結果が含まれた走行系検知信号SG1を出力する。例えば、走行系検知信号SG1には、走行入力操作の有無及び走行入力操作が行われている場合にはその操作態様(傾倒方向及び傾倒角度)に関する情報が含まれている。
荷役コントローラ52は、当該荷役コントローラ52に対する操作の一種である第2入力操作としての荷役入力操作を検知する荷役入力操作検知部52bを備えている。本実施形態では、荷役入力操作検知部52bは、荷役入力操作として荷役コントローラ52の傾倒操作を検知する。詳細には、荷役入力操作検知部52bは、荷役コントローラ52の傾倒操作が行われているか否かを検知するとともに、傾倒操作が行われている場合には、その傾倒方向及び傾倒角度を検知する。
また、荷役入力操作検知部52bは、動作切替スイッチ52aの操作を検知する。詳細には、荷役入力操作検知部52bは、動作切替スイッチ52aが操作される度に、対象荷役動作を、リフト動作→リーチ動作→チルト動作の順に切り替える。
荷役コントローラ52は、荷役入力操作検知部52bの検知結果が含まれた荷役系検知信号SG2を出力する。例えば、荷役系検知信号SG2には、荷役入力操作の有無及び荷役入力操作が行われている場合にはその操作態様(傾倒方向及び傾倒角度)に関する情報と、対象荷役動作を特定するための情報と、が含まれている。
遠隔操作装置40は、第1入力部42と、第2入力部43と、リモートCPU44と、リモートメモリ45と、ルータ46及びハブ47と、画像受信部48と、リモート画像処理部49と、複数のリモート通信部としての複数のAP(アクセスポイント)60a〜60cと、を備えている。
第1入力部42は、走行コントローラ51から出力された走行系検知信号SG1が入力されるものである。第2入力部43は、荷役コントローラ52から出力された荷役系検知信号SG2が入力されるものである。入力部42,43は、有線通信又は無線通信によってコントローラ51,52と接続されている。
なお、入力部42,43の具体的な構成は任意であるが、例えば、入力部42,43とコントローラ51,52とがケーブルなどの有線通信によって接続されている場合には、入力部42,43は、ケーブルなどが接続されるコネクタであり、無線通信によって接続されている場合には、入力部42,43は、無線の受信装置である。
リモートCPU44は、両入力部42,43と電気的に接続されている。リモートCPU44には、入力部42,43を介して検知信号SG1,SG2が入力される。リモートCPU44は、リモートメモリ45に記憶されている産業車両用遠隔操作プログラムの一種である遠隔制御処理プログラム45aを実行することにより、フォークリフト20に対して遠隔操作を指示する遠隔指示信号SGaを生成する。
遠隔指示信号SGaの具体的なデータ構造、及び、遠隔制御処理プログラム45aの具体的な構成については任意であるが、例えば以下の構成が考えられる。
例えば、遠隔指示信号SGaは、走行動作に関する指示情報である走行指示情報と、荷役動作に関する指示情報である荷役指示情報とを含む無線通信形式の信号である。走行指示情報とは、例えば走行速度の指示値、加速度の指示値、及び操舵角の指示値の少なくとも1つを含み、荷役指示情報とは、例えばリフト動作の指示値、リーチ動作の指示値、及びチルト動作の指示値の少なくとも1つを含む。
リモートCPU44は、走行入力操作の操作態様に基づいて、遠隔指示信号SGaの走行指示情報を設定する。例えば、リモートCPU44は、走行コントローラ51の傾倒方向に対応させて前進/後退及び操舵角を決定し、傾倒角度に対応させて走行速度及び加速度を決定する。そして、リモートCPU44は、決定された各種パラメータを走行指示情報に設定する。なお、リモートCPU44は、走行入力操作が行われていない場合には、走行動作を停止又は停止状態を維持するように走行指示情報を設定する。
また、リモートCPU44は、荷役入力操作の操作態様に基づいて、遠隔指示信号SGaの荷役指示情報を設定する。例えば、リモートCPU44は、荷役系検知信号SG2に含まれる対象荷役動作を特定するための情報に基づいて、対象荷役動作がリフト動作、リーチ動作及びチルト動作のいずれであるかを特定する。そして、リモートCPU44は、荷役コントローラ52の傾倒方向に対応させて動作方向を決定し、傾倒角度に対応させて動作速度を決定する。そして、リモートCPU44は、決定された各種パラメータを荷役指示情報に設定する。つまり、リモートCPU44は、動作切替スイッチ52aの操作に応じた対象荷役動作が荷役コントローラ52の傾倒方向に対応した方向に傾倒角度に対応した速度で行われるように荷役指示情報を設定する。なお、リモートCPU44は、荷役入力操作が行われていない場合には、荷役動作を停止又は停止状態を維持するように荷役指示情報を設定する。
そして、リモートCPU44は、上記のように走行指示情報及び荷役指示情報が設定された遠隔指示信号SGaを生成する。
ちなみに、リモートCPU44は、走行入力操作及び荷役入力操作の双方が行われていない場合には、走行動作及び荷役動作の双方を停止又は停止状態を維持する動作停止情報が設定された遠隔指示信号SGaを生成する。
画像受信部48及び複数のAP60a〜60cは、フォークリフト20と無線通信を行う通信インターフェースであり、例えば1つ以上の専用のハードウェア回路、及び、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ(制御回路)の少なくとも一方によって実現されている。
複数のAP60a〜60cは、ハブ47及びルータ46を介して、リモートCPU44と電気的に接続されている。複数のAP60a〜60cは、リモートCPU44にて生成された遠隔指示信号SGaを送信するのに用いられる。また、複数のAP60a〜60cは、フォークリフト20から送信される車両信号SGbを受信するのに用いられる。
ここで、図2に示すように、複数のAP60a〜60cは、互いに離間する位置に配置されている。複数のAP60a〜60cは、隣接するAPの通信範囲が一部重なるように配置されている。詳細には、複数のAP60a〜60cは、各AP60a〜60cの通信範囲よりも短い間隔で離間して配置されている。
また、図2は、複数のAP60a〜60cの通信範囲とフォークリフト20とを模式的に示しているものであり、実際の通信範囲は広い。また、本実施形態では、複数のAP60a〜60cとして3つ示したが、APの数は3つに限られず、複数であれば任意である。
画像受信部48は、フォークリフト20から送信される画像信号SGgを受信するものである。画像信号SGgとは、1又は複数の画像データが設定された信号である。本実施形態では、画像信号SGgに設定されている1又は複数の画像データは、信号処理が行われている。信号処理としては、例えばデータ量を削減する符号化処理である。なお、符号化処理の規格は任意である。
リモート画像処理部49は、画像信号SGgに設定されている画像データに基づいてモニタ41に画像を表示させるものである。リモート画像処理部49は、画像信号SGgに設定されている画像データからモニタ41に画像を表示させるための処理を実行する。例えば、リモート画像処理部49は、画像受信部48が受信した符号化された1又は複数の画像データの復元処理を実行し、当該復元処理によって復元された画像をモニタ41に表示させる。
図3に示すように、フォークリフト20は、走行アクチュエータ71と、荷役アクチュエータ72と、メイン無線ユニット80及びサブ無線ユニット90と、車両CPU73と、車両メモリ74と、車両画像処理部75と、画像送信部76と、を備えている。
走行アクチュエータ71は、フォークリフト20の第1動作(詳細には走行動作)を行わせる第1動作駆動部(詳細には走行動作駆動部)である。走行アクチュエータ71は、車輪22を回転駆動させるとともに操舵角(進行方向)を変更させるものである。
なお、例えばフォークリフト20がエンジンタイプであれば、走行アクチュエータ71はエンジン及び操作角を変更する操舵装置等であり、例えばフォークリフト20が蓄電装置を有するEVタイプであれば、走行アクチュエータ71は車輪22を回転駆動させる電動モータ及び操舵装置等である。
荷役アクチュエータ72は、第2動作(詳細には荷役動作)を行わせる第2動作駆動部(詳細には荷役動作駆動部)である。荷役アクチュエータ72は、マスト24及びフォーク25を駆動させるものである。詳細には、荷役アクチュエータ72は、リフト動作、リーチ動作及びチルト動作が行われるようにマスト24及びフォーク25を駆動させるものである。
無線ユニット80,90及び画像送信部76は、遠隔操作装置40と無線通信を行う通信インターフェースであり、例えば1つ以上の専用のハードウェア回路、及び、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ(制御回路)の少なくとも一方によって実現されている。
本実施形態では、メイン無線ユニット80とサブ無線ユニット90とは、別々に設けられている。両無線ユニット80,90は、遠隔指示信号SGaを受信するのに用いられる。また、本実施形態では、両無線ユニット80,90は、フォークリフト20の各種状態を示す車両信号SGbを送信するのに用いられる。
本実施形態では、メイン無線ユニット80及びサブ無線ユニット90のうちいずれか一方が「第1無線ユニット」に対応し、他方が「第2無線ユニット」に対応する。
メイン無線ユニット80は、車両CPU73及びサブ無線ユニット90と電気的に接続されており、これらと信号のやり取りが可能となっている。
メイン無線ユニット80は、複数のAP60a〜60cと信号の送受信を行うメイン無線モジュール81と、メイン無線モジュール81を制御するメイン無線マイコン82と、メイン無線メモリ83と、を備えている。メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81によって遠隔指示信号SGaが受信される度に当該遠隔指示信号SGaを車内通信規格の制御信号に変換し、その制御信号を車両CPU73に出力する。
制御信号には、遠隔指示信号SGaに設定されていた情報が設定されており、詳細には走行指示情報及び荷役指示情報が設定されている。すなわち、メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81によって受信された無線通信形式の遠隔指示信号SGaを、当該遠隔指示信号SGaに設定された情報を保持した状態で車内通信形式の制御信号に変換するものである。なお、車内通信規格は任意であるが、例えばCAN規格であり、制御信号は例えばCAN信号である。
サブ無線ユニット90は、車両CPU73とは電気的に接続されておらず、車両CPU73と直接信号のやり取りを行うことはできないように構成されている。本実施形態では、サブ無線ユニット90は、メイン無線ユニット80を介して車両CPU73と信号のやり取りを行う。
サブ無線ユニット90は、複数のAP60a〜60cと信号の送受信を行うサブ無線モジュール91と、サブ無線モジュール91を制御するサブ無線マイコン92と、サブ無線メモリ93と、を備えている。サブ無線マイコン92は、メイン無線マイコン82と同様に、サブ無線モジュール91によって遠隔指示信号SGaが受信される度に当該遠隔指示信号SGaを車内通信規格の制御信号に変換し、メイン無線ユニット80を介してその制御信号を車両CPU73に出力する。
無線マイコン82,92は、無線モジュール81,91を用いて複数のAP60a〜60cのうち対象AP60m,60nを探索し、所定の条件を満たす場合には無線モジュール81,91と対象AP60m,60nとの通信接続(ペアリング)を確立する。これにより、無線モジュール81,91と対象AP60m,60nとが、パケット通信によって、遠隔指示信号SGa及び車両信号SGbの送受信を行う。
すなわち、無線モジュール81,91と対象AP60m,60nとは、互いに通信接続された状況下において遠隔指示信号SGa及び車両信号SGbのやり取りを行うものである。
説明の便宜上、以降の説明において、メイン無線モジュール81(換言すればメイン無線ユニット80)とメイン対象AP60mとが通信接続されている状態をメイン通信接続状態といい、メイン無線モジュール81が通信接続していない状態をメイン未接続状態という。
同様に、サブ無線モジュール91(換言すればサブ無線ユニット90)とサブ対象AP60nとが通信接続されている状態をサブ通信接続状態といい、サブ無線モジュール91が通信接続していない状態をサブ未接続状態という。
メイン無線ユニット80は、車両CPU73から車両情報が設定された制御信号が入力された場合には、当該制御信号をそのままサブ無線ユニット90に伝送し、更にメイン通信接続状態である場合には、上記制御信号を車両信号SGbに変換してメイン無線モジュール81を用いて送信する。
サブ無線マイコン92は、サブ通信接続状態である状況において、メイン無線ユニット80を介して車両CPU73から車両情報が設定された制御信号が入力された場合には、当該制御信号を車両信号SGbに変換してサブ無線モジュール91を用いて送信する。
本実施形態では、メイン無線モジュール81、メイン対象AP60m及びメイン通信接続状態が、「第1車両通信部」、「第1対象リモート通信部」及び「第1通信接続状態」に対応してもよい。この場合、サブ無線モジュール91、サブ対象AP60n及びサブ通信接続状態が、「第2車両通信部」、「第2対象リモート通信部」及び「第2通信接続状態」に対応する。
また、メイン無線モジュール81、メイン対象AP60m及びメイン通信接続状態が、「第2車両通信部」、「第2対象リモート通信部」及び「第2通信接続状態」に対応してもよい。この場合、サブ無線モジュール91、サブ対象AP60n及びサブ通信接続状態が、「第1車両通信部」、「第1対象リモート通信部」及び「第1通信接続状態」に対応する。すなわち、メイン無線モジュール81及びサブ無線モジュール91のいずれか一方が「第1車両通信部」に対応し、他方が「第2車両通信部」に対応すればよい。他の構成についても同様である。
本実施形態では、無線モジュール81,91と対象AP60m,60nとの無線通信形式は、Wi−Fi(換言すればIEEE802.11規格の無線LAN)である。なお、Wi−Fiには、IEEE802.11aやIEEE802.11ac等といった複数の規格が存在するが、無線通信形式は上記複数の規格のうちいずれでもよい。この場合、無線モジュール81,91は、汎用品のアンテナ付き無線LANモジュールでもよい。
更に、無線モジュール81,91と対象AP60m,60nとの無線通信形式については、Wi−Fiに限られず、任意であり、例えばBluetooth(登録商標)及びZigbee(登録商標)等であってもよい。
ここで、メイン無線ユニット80は、メイン通信接続状態である状況下では、メイン無線モジュール81がメイン対象AP60mとは異なるAPと通信接続しないように規制されている。サブ無線ユニット90についても同様である。すなわち、本実施形態では、両無線モジュール81,91は、通信接続対象となるAPが1つに限定されている。
一方、メイン無線モジュール81は、メイン未接続状態である場合には、複数のAP60a〜60cのうち通信範囲内にあるいずれのAPとも通信接続することができる。この場合、メイン無線モジュール81は、メイン通信接続状態が解除されてメイン未接続状態となった場合、当該メイン未接続状態となる前に通信接続していたAPと再度通信接続してもよいし、それとは異なるAPと通信接続してもよい。例えば、メイン無線モジュール81は、メイン対象AP60mとして第1AP60aが選択されたメイン通信接続状態が解除されてメイン未接続状態となった場合、再度第1AP60aと通信接続してもよいし、第1AP60a以外のAPと通信接続してもよい。
換言すれば、通信接続状態とは、無線モジュール81,91と対象AP60m,60nとの間で遠隔操作に関する信号(例えば遠隔指示信号SGa又は車両信号SGb)のやり取りを行うことができる一方、対象AP60m,60nとは異なるAPと通信接続することが規制(又は禁止)されている状態とも言える。また、未接続状態とは、無線モジュール81,91と複数のAP60a〜60cとの間で遠隔操作に関する信号のやり取りを行うことが規制(又は禁止)されている一方、通信範囲内にいるAPと通信接続を行うことができる状態と言える。
ちなみに、メイン無線ユニット80とサブ無線ユニット90とは、互いの状態を確認するための信号のやり取りを行っている。これにより、両無線ユニット80,90は、互いの状態、例えば通信接続状態であるか否か、及び、通信接続状態である場合には通信接続されているAPを把握できる。
車両CPU73は、車両メモリ74に記憶されている各種プログラムを実行することにより、フォークリフト20の動作に関する制御を行うものである。例えば、車両CPU73は、車両メモリ74に記憶されている車両制御プログラム74aを実行することにより、両無線モジュール81,91のいずれかによって受信された遠隔指示信号SGa、詳細には当該遠隔指示信号SGaを変換することによって得られる制御信号に基づいて両アクチュエータ71,72の駆動制御を行う。
例えば、車両CPU73は、遠隔指示信号SGa(詳細には制御信号)に設定されている走行指示情報に基づいて、走行アクチュエータ71を駆動制御する。これにより、走行遠隔操作、詳細には走行入力操作に対応した走行動作が行われる。
同様に、車両CPU73は、遠隔指示信号SGa(詳細には制御信号)に設定されている荷役指示情報に基づいて、荷役アクチュエータ72を駆動制御する。これにより、荷役遠隔操作、詳細には荷役入力操作に対応した荷役動作が行われる。
以上のことから、遠隔操作装置40によるフォークリフト20の遠隔操作が行われる。つまり、フォークリフト20は、遠隔操作装置40から送信される遠隔指示信号SGaによって遠隔操作されるものである。換言すれば、車両CPU73は、両無線モジュール81,91のいずれかによって受信された遠隔指示信号SGaに対応した動作が行われるようにフォークリフト20の駆動制御を行う駆動制御部とも言える。また、車両制御プログラム74aは、車両CPU73を駆動制御部として機能させる産業車両用遠隔操作プログラムの一種であるとも言える。
なお、車両CPU73は、遠隔指示信号SGaに基づいて当該フォークリフト20の駆動制御を行うことができれば、その具体的な駆動制御態様は任意である。同様に、車両制御プログラム74aの具体的な構成も任意である。
車両CPU73は、フォークリフト20の走行状況及び荷役動作状況を特定するための情報である車両情報が設定された制御信号を生成して、メイン無線ユニット80に出力する処理を定期的に実行する。既に説明したとおり、両無線ユニット80,90の無線モジュール81,91のうち通信接続状態となっているものが、当該制御信号を車両信号SGbに変換して送信する。これにより、フォークリフト20から車両信号SGbが定期的に送信される。リモートCPU44は、複数のAP60a〜60cのうちいずれかによって受信される車両信号SGbに基づいて、現在のフォークリフト20の走行状況及び荷役動作状況を把握できる。
なお、フォークリフト20の走行状況とは、例えば走行速度、加速度、及び操舵角の少なくとも1つを含み、荷役動作状況とは、例えばフォーク25の上下方向の位置、マスト24の前後方向の位置及びマスト24の傾斜角度の少なくとも1つを含む。
車両画像処理部75は、複数のカメラ31〜36と電気的に接続されており、複数のカメラ31〜36で撮影された各画像データが全て入力される。
車両画像処理部75は、画像送信部76から画像受信部48へ送信される画像データが設定された画像信号SGgを生成する。本実施形態の車両画像処理部75は、複数の画像データに対して信号処理(詳細には符号化処理)を実行し、その画像データが設定された画像信号SGgを画像送信部76に向けて出力する。
画像送信部76は、画像信号SGgを画像受信部48に向けて送信するものである。詳細には、画像送信部76は、登録済みの画像受信部48を探索し、探索された画像受信部48と通信接続(ペアリング)を確立する。そして、画像送信部76は、画像受信部48との通信接続が完了したことに基づいて、画像信号SGgを定期的に送信する。これにより、モニタ41に最新の画像(換言すればリアルタイムの画像)が表示される。
なお、本実施形態では、画像送信部76と画像受信部48との通信接続は、無線モジュール81,91と対象AP60m,60nとの通信接続状態に関わらず、独立して行われる。このため、複数のAP60a〜60cの1つと両無線モジュール81,91の1つとが通信接続している状況において画像送信部76と画像受信部48との通信接続が解除される場合もあり得るし、その逆もあり得る。つまり、遠隔指示信号SGaの送受信と、画像信号SGgの送受信とはそれぞれ独立して行われる。
但し、これに限られず、画像送信部76及び画像受信部48の通信接続と、無線モジュール81,91及び対象AP60m,60nの通信接続とが同期していてもよい。例えば、メイン通信接続状態又はサブ通信接続状態となることによって画像送信部76及び画像受信部48の通信接続が確立され、両通信接続状態が解除(切断)されることによって画像送信部76及び画像受信部48の通信接続が解除(切断)されてもよい。
また、画像送信部76及び画像受信部48の無線通信形式は、無線モジュール81,91及び対象AP60m,60n間の無線通信形式と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
以下に、複数のAP60a〜60cと両無線モジュール81,91との通信接続に係る構成及び遠隔指示信号SGaの送受信に係る処理について詳細に説明する。
既に説明したとおり、リモートCPU44は、遠隔指示信号SGaを生成し、当該遠隔指示信号SGaをルータ46及びハブ47を介して複数のAP60a〜60cそれぞれに出力する。
複数のAP60a〜60cのうちメイン無線モジュール81と通信接続されているメイン対象AP60mが存在する場合、すなわちメイン通信接続状態である場合には、当該メイン対象AP60mはメイン無線モジュール81に対して遠隔指示信号SGaを定期的に送信する。メイン無線モジュール81は、メイン通信接続状態である場合には、メイン対象AP60mから送信される遠隔指示信号SGaを受信する。
また、複数のAP60a〜60cのうちサブ無線モジュール91と通信接続されているサブ対象AP60nが存在する場合、すなわちサブ通信接続状態である場合には、当該サブ対象AP60nはサブ無線モジュール91に対して遠隔指示信号SGaを定期的に送信する。サブ無線モジュール91は、サブ通信接続状態である場合には、サブ対象AP60nから送信される遠隔指示信号SGaを受信する。
なお、メイン無線モジュール81が遠隔指示信号SGaを受信するステップが「第1受信ステップ」に対応し、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信するステップが「第2受信ステップ」に対応する。但し、対応関係は逆でもよく、メイン無線モジュール81が遠隔指示信号SGaを受信するステップが「第2受信ステップ」に対応してもよい。
一方、両対象AP60m,60nが存在しない場合、すなわち各AP60a〜60cのいずれもが通信接続されていない場合には、遠隔指示信号SGaの送受信が行われない。ここで、複数のAP60a〜60cのうち両無線モジュール81,91のいずれとも通信接続されていないAPを未接続AP60xという。
複数のAP60a〜60cは、ビーコン信号SGxを定期的に送信している。ビーコン信号SGxは、各AP60a〜60cを特定する情報(すなわち識別情報)が設定された信号である。本実施形態では、遠隔指示信号SGaの送信電波強度とビーコン信号SGxの送信電波強度とは一致している。
すなわち、本実施形態では、対象AP60m,60nは、無線モジュール81,91に向けて遠隔指示信号SGaを送信し且つビーコン信号SGxを送信している。未接続AP60xは、両無線モジュール81,91に向けて遠隔指示信号SGaを送信しない一方、ビーコン信号SGxを送信している。
かかる構成において、無線マイコン82,92は、無線モジュール81,91の通信制御を行う。
詳細には、メイン無線メモリ83には、メイン通信制御処理プログラム83aが記憶されている。メイン通信制御処理プログラム83aは、遠隔操作装置40を用いてフォークリフト20を遠隔操作するための産業車両用遠隔操作プログラムの一種であり、詳細にはメイン通信制御処理を実行するためのプログラムである。メイン無線マイコン82は、メイン通信制御処理プログラム83aを実行することにより、メイン無線モジュール81の通信制御を行う。
同様にサブ無線メモリ93には、サブ通信制御処理プログラム93aが記憶されている。サブ通信制御処理プログラム93aは、遠隔操作装置40を用いてフォークリフト20を遠隔操作するための産業車両用遠隔操作プログラムの一種であり、詳細にはサブ通信制御処理を実行するためのプログラムである。サブ無線マイコン92は、サブ通信制御処理プログラム93aを実行することにより、サブ無線モジュール91の通信制御を行う。
次に、図4及び図5を用いてメイン通信制御処理プログラム83aによって実行されるメイン通信制御処理について説明する。メイン通信制御処理は定期的に実行されるものである。
図4に示すように、メイン無線マイコン82は、ステップS101にて、サブ無線ユニット90(詳細にはサブ無線モジュール91)の状態を把握する。
詳細には、サブ無線ユニット90は、メイン無線ユニット80に対して自身の状態を示すサブ状態信号を定期的に出力している。メイン無線マイコン82は、メイン無線ユニット80に入力されるサブ状態信号に基づいて、サブ無線ユニット90の状態を把握する。
本実施形態におけるサブ無線ユニット90の状態とは、通信状態、異常が発生しているか否かを示す異常状態、及びサブ無線モジュール91が受信している信号の受信電波強度であるサブ受信電波強度Q2を含む。通信状態とは、サブ通信接続状態となっているか否か、及び、サブ通信接続状態となっている場合にはサブ対象AP60nの識別情報(例えばMAC情報)を含む。
また、メインAP切断フラグやサブタイムアウトフラグがセット(ON)されている場合には、これらのフラグに関する情報もサブ無線ユニット90の状態に含まれる。なお、サブタイムアウトフラグは異常を示すフラグの一種であるため、当該サブタイムアウトフラグに関する情報はサブ無線ユニット90の異常状態に含まれる。サブ受信電波強度Q2については後述する。
続くステップS102では、メイン無線マイコン82は、メイン未接続状態であるか否かを判定する。詳細には、メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81が通信接続されていない状態であるか否かを判定する。
メイン無線マイコン82は、メイン未接続状態である場合には、ステップS103に進み、メイン対象AP60mのスキャン中(換言すれば探索中)であるか否かを判定する。
メイン無線マイコン82は、スキャン中ではない場合には、ステップS104に進み、メイン無線モジュール81を用いてメイン対象AP60mのスキャン(換言すれば探索)を開始する。詳細には、メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81を用いて複数のAP60a〜60cから送信されるビーコン信号SGxを検知することによって、メイン無線モジュール81の通信範囲内に存在するAPを探索する。
メイン無線マイコン82は、スキャン中である場合又はスキャンを開始した後は、ステップS105にて、スキャンが完了したか否かを判定する。スキャン完了と判定する契機は、例えばスキャンを開始してから所定期間が経過したことである。但し、スキャン完了と判定する契機は、これに限られず、例えば1又は複数のAPが検出されたこと等でもよい。
メイン無線マイコン82は、スキャンが完了していない場合には、そのまま本処理を終了する一方、スキャンが完了した場合には、ステップS106に進み、スキャン結果に基づいて、メイン対象AP60mが探索されたか否か、詳細にはメイン対象AP60mを発見したか否かを判定する。スキャン結果とは、例えばビーコン信号SGxの受信の有無を含む。また、メイン無線モジュール81がビーコン信号SGxを受信した場合には、スキャン結果は、当該ビーコン信号SGxに含まれる識別情報及びビーコン信号SGxの受信電波強度を含む。
メイン無線マイコン82は、ステップS106では、スキャン結果に基づいて、メイン無線モジュール81がビーコン信号SGxを受信したか否かを判定する。メイン無線マイコン82は、ビーコン信号SGxを受信していない場合には、メイン対象AP60mを発見できないとしてステップS106を否定判定する。
メイン無線モジュール81がビーコン信号SGxを受信している場合には、メイン無線マイコン82は、ビーコン信号SGxの識別情報に基づいて、当該ビーコン信号SGxを送信しているAPを特定し、その特定されたAPがサブ対象AP60nであるか否かを判定する。メイン無線マイコン82は、サブ通信接続状態ではない又はサブ通信接続状態であっても今回特定されたAPがサブ対象AP60nではない場合には、今回特定されたAPをメイン対象AP60mとする。一方、メイン無線マイコン82は、今回特定されたAPがサブ対象AP60nである場合には、メイン対象AP60mを発見できなかったとしてステップS106を否定判定する。つまり、メイン無線マイコン82は、サブ対象AP60nとは異なるAPをメイン対象AP60mとして探索する。
ちなみに、メイン無線モジュール81が複数のビーコン信号SGxを受信した場合には、メイン無線マイコン82は、複数のビーコン信号SGxを送信した複数のAPを特定し、その特定された複数のAPの中から1つをメイン対象AP60mとして選択する。
本実施形態では、メイン無線マイコン82は、今回特定された複数のAPの中に、前回のメイン通信制御処理にてメイン対象AP60mとしたAPが含まれている場合には、当該APをメイン対象AP60mとする。つまり、本実施形態のメイン無線マイコン82は、スキャンの結果、複数のAPが発見された場合には、同一のAPが継続してメイン対象AP60mとして選択されるようにする。
一方、メイン無線マイコン82は、今回特定された複数のAPの中に、前回のメイン通信制御処理にてメイン対象AP60mとしたAPが含まれていない場合には、複数のビーコン信号SGxのうち最も受信電波強度が大きいものを送信したAPをメイン対象AP60mとして選択する。
メイン無線マイコン82は、メイン対象AP60mを発見しなかった場合、すなわちステップS106を否定判定する場合には、ステップS107にて、メイン規定期間カウンタCx1を「0」にリセットするとともに、メインエラーカウンタEx1をインクリメントする。その後、メイン無線マイコン82は、ステップS108に進み、メインエラーカウンタEx1がエラー閾値Eth以上であるか否かを判定する。
メインエラーカウンタEx1は、メイン対象AP60mを発見できない期間をカウントするためのカウンタである。メインエラーカウンタEx1は、1回のスキャンにおいてメイン対象AP60mが発見されなかった場合にインクリメントされる。このため、ステップS108の判定処理は、メイン対象AP60mを発見できなかったスキャン処理が、エラー閾値Ethの回数以上行われたか否かを判定する処理であると言える。
メイン無線マイコン82は、メインエラーカウンタEx1がエラー閾値Eth未満である場合には、そのまま本処理を終了する一方、メインエラーカウンタEx1がエラー閾値Eth以上である場合には、ステップS109にてメインタイムアウトフラグをセット(ON)して本処理を終了する。
ここで、メインエラーカウンタEx1がエラー閾値Eth以上である場合とは、エラー閾値Eth回数以上のスキャンが行われたにも関わらず、メイン対象AP60mを発見できなかったことを意味する。換言すれば、メインエラーカウンタEx1がエラー閾値Eth以上である場合とは、エラー閾値Eth回数以上のスキャンを行うのに要したエラー判定期間に亘ってメイン対象AP60mを発見できなかったことを意味する。このため、メインタイムアウトフラグは、エラー判定期間に亘ってメイン対象AP60mを発見できなかったことを示すフラグと言える。
一方、スキャン処理によってメイン対象AP60mが発見された場合、メイン無線マイコン82は、ステップS106を肯定判定して、ステップS110に進み、各種パラメータを設定する処理を実行する。
詳細には、メイン無線マイコン82は、メインエラーカウンタEx1を「0」にリセットする。これにより、断続的にメイン対象AP60mが発見されている場合に誤ってメインタイムアウトフラグがセットされることを回避できる。
また、メイン無線マイコン82は、今回発見されたメイン対象AP60mが前回発見されたメイン対象AP60mと同一であるか否かを判定し、異なる場合にはメイン規定期間カウンタCx1を「0」にリセットする。なお、両者が同一である場合には、メイン無線マイコン82は、メイン規定期間カウンタCx1を変更しない。
ここで、メイン無線メモリ83には、メイン対象AP60mの識別情報が記憶される記憶領域が設けられており、メイン無線マイコン82は、メイン対象AP60mを発見した場合には、前記記憶領域にメイン対象AP60mの識別情報を記憶させる。これにより、メイン無線マイコン82は、メイン対象AP60mを特定できる。
更に、メイン無線メモリ83には、メイン対象AP60mから送信されメイン無線モジュール81が受信した信号の受信電波強度であるメイン受信電波強度Q1が1又は複数記憶される記憶領域が設けられている。メイン無線マイコン82は、スキャン結果が得られる度に、当該記憶領域にメイン受信電波強度Q1を記憶させる。これにより、メイン無線マイコン82は、最新又は当該最新から複数回前の分までのメイン受信電波強度Q1を把握できる。メイン受信電波強度Q1の詳細については後述する。
なお、メイン無線マイコン82は、メインタイムアウトフラグがセットされている場合には、ステップS110にて当該メインタイムアウトフラグを消去する。
続くステップS111では、メイン無線マイコン82は、ステップS101の把握結果に基づいて、サブ未接続状態であるか否か、詳細にはサブ無線モジュール91がサブ対象AP60nと通信接続していないか否かを判定する。
メイン無線マイコン82は、サブ未接続状態である場合には、ステップS112に進み、メイン無線モジュール81とメイン対象AP60mとを通信接続して、本処理を終了する。詳細には、メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81の通信相手としてメイン対象AP60mを認証し、その認証信号をメイン対象AP60mに送信する。メイン対象AP60mは、認証信号を受信することにより、メイン無線モジュール81を通信相手と認証する。これにより、ビーコン信号SGxのような通信接続するための信号ではなく、遠隔操作を行うための信号である遠隔指示信号SGa及び車両信号SGbの送受信が可能となる。
メイン無線マイコン82は、サブ未接続状態ではない場合、すなわちサブ通信接続状態である場合には、ステップS113〜ステップS117にて、メイン無線モジュール81とメイン対象AP60mとを通信接続させるか否かの判定であるメイン通信判定を行う。
詳細には、メイン無線マイコン82は、ステップS113にて、メイン受信電波強度Q1が、サブ受信電波強度Q2よりも閾値強度δQ以上高いか否かを判定する(Q1≧Q2+δQ?)。
メイン受信電波強度Q1とは、メイン対象AP60mから送信され且つメイン無線モジュール81が受信した信号の受信電波強度である。本実施形態では、メイン未接続状態である場合のメイン受信電波強度Q1はビーコン信号SGxの受信電波強度であり、メイン通信接続状態である場合のメイン受信電波強度Q1は遠隔指示信号SGaの受信電波強度である。
同様に、サブ受信電波強度Q2とは、サブ対象AP60nから送信され且つサブ無線モジュール91が受信した信号の受信電波強度である。本実施形態では、サブ未接続状態である場合のサブ受信電波強度Q2はビーコン信号SGxの受信電波強度であり、サブ通信接続状態である場合のサブ受信電波強度Q2は遠隔指示信号SGaの受信電波強度である。
なお、ステップS113は、メイン未接続状態であってサブ通信接続状態である場合に実行される処理である。このため、ステップS113におけるメイン受信電波強度Q1は、メイン対象AP60mからのビーコン信号SGxの受信電波強度であり、サブ受信電波強度Q2は、サブ対象AP60nからの遠隔指示信号SGaの受信電波強度である。
メイン無線マイコン82は、メイン受信電波強度Q1が、サブ受信電波強度Q2と閾値強度δQとの加算値未満である場合には、ステップS114にてメイン規定期間カウンタCx1を「0」にリセットして本処理を終了する。
一方、メイン無線マイコン82は、メイン受信電波強度Q1が上記加算値以上である場合にはステップS115に進み、メイン規定期間カウンタCx1をインクリメントする。
その後、メイン無線マイコン82は、ステップS116にて、メイン規定期間カウンタCx1が規定閾値Cth以上であるか否かを判定する。メイン無線マイコン82は、メイン規定期間カウンタCx1が規定閾値Cth未満である場合には、そのまま本処理を終了する。一方、メイン無線マイコン82は、メイン規定期間カウンタCx1が規定閾値Cth以上である場合にはステップS117にてメインAP切替フラグをセット(ON)し、ステップS112に進み、メイン無線モジュール81とメイン対象AP60mとを通信接続して、本処理を終了する。
ここで、メイン規定期間カウンタCx1が規定閾値Cth以上である場合とは、メイン受信電波強度Q1が、サブ受信電波強度Q2よりも閾値強度δQ以上高い状態が、規定閾値Cthの回数分のスキャンが行われるのに要する規定期間Taに亘って継続されていることを意味する。すなわち、メイン通信判定とは、メイン受信電波強度Q1がサブ受信電波強度Q2よりも閾値強度δQ以上高い状態が規定期間Taに亘って継続されているか否かの判定である。
ちなみに、規定期間Taとは、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。例えば、1回のスキャン処理に要する期間が変動しない場合には規定期間Taは固定値となる一方、1回のスキャン処理に要する期間が変動する場合には規定期間Taは可変値となる。なお、1回のスキャン処理に要する期間が変動するか否かは、スキャンの完了契機となる条件などによって決まる。また、規定期間Taは、少なくとも2回分のスキャン処理に要する期間よりも長ければ任意である。
なお、メイン無線マイコン82は、ステップS112にてメイン通信接続状態となったことに基づいて、メイン規定期間カウンタCx1を「0」にリセットする。
また、既に説明したとおり、メイン規定期間カウンタCx1は、メイン対象AP60mが発見されなかった場合には、ステップS110にて「0」にリセットされる。このため、断続的にメイン対象AP60mが発見されているにも関わらず、メイン通信判定の判定結果(以下、単に「メイン通信判定結果」という。)が肯定判定となることを回避できる。
ちなみに、メイン通信判定結果が肯定判定である場合とはステップS116が肯定判定である場合を意味する。
一方、本実施形態においてメイン通信判定結果が否定判定となる場合とは、(A)メイン通信判定が開始されてから規定期間Taが経過する前にメイン受信電波強度Q1がサブ受信電波強度Q2と閾値強度δQとの加算値未満となった場合を含む。
また、メイン通信判定結果が否定判定となる場合とは、(B)メイン通信判定が開始されてから規定期間Taが経過する前に当該メイン通信判定の対象となっていたメイン対象AP60mが発見されなくなった場合を含む。
(B)の場合は、前回までのメイン通信制御処理においてメイン通信判定が行われていたにも関わらず、今回のメイン通信制御処理において当該メイン通信判定の対象となっていたメイン対象AP60mとは異なるAPが新たなメイン対象AP60mとして選択された場合を含む。なお、この場合、ステップS110にて、メイン規定期間カウンタCx1が「0」にリセットされる。
ちなみに、既に説明したとおり、スキャンの結果、複数のAPが特定された場合には、前回のメイン通信制御処理においてメイン対象AP60mとして選択されたAPが優先的にメイン対象AP60mとして選択されるように構成されている。この点に鑑みれば、メイン無線マイコン82は、メイン通信判定中のスキャンによって複数のAPが探索された場合には、メイン通信判定の対象となっているAPをメイン対象AP60mとして選択するように構成されていると言える。
また、ステップS113が肯定判定であり且つステップS116が否定判定である場合には、メイン通信判定中であることを意味する。メイン通信判定中とは、メイン受信電波強度Q1が、サブ受信電波強度Q2よりも閾値強度δQ以上高い状態であるが当該状態が規定期間Ta以上経過していない状態である。
かかる構成によれば、メイン未接続状態である状況ではメイン対象AP60mが探索される。メイン対象AP60mが発見されるとサブ未接続状態であるか否かが判定され、サブ未接続状態である場合には、メイン通信判定が行われることなく、メイン通信接続状態となる一方、サブ通信接続状態である場合にはメイン通信判定が行われる。メイン通信判定結果が肯定判定である場合には、メインAP切替フラグがセットされ且つメイン通信接続状態となる一方、メイン通信判定結果が否定判定又はメイン通信判定中である場合には、メイン未接続状態が維持される。
ちなみに、本実施形態では、メイン通信判定中であってもサブ未接続状態となることに基づいて、メイン通信接続状態となる。つまり、メイン無線マイコン82は、メイン通信判定中にサブ未接続状態となることに基づいて、メイン通信判定結果を待つことなくメイン通信接続状態にする。
メイン無線マイコン82は、ステップS102を否定判定する場合、すなわちメイン通信接続状態である場合には、ステップS118にてメイン接続中処理を実行して、本処理を終了する。当該メイン接続中処理について図5を用いて説明する。
図5に示すように、メイン無線マイコン82は、ステップS201にて、メインAP切替フラグがセットされているか否かを判定する。メインAP切替フラグは、ステップS117の処理でセットされるものである。
メイン無線マイコン82は、メインAP切替フラグがセットされている場合には、ステップS202に進み、メイン無線モジュール81が遠隔指示信号SGaを受信したか否かを判定する。
メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81が遠隔指示信号SGaを受信していない場合にはステップS212に進む。一方、メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81が遠隔指示信号SGaを受信した場合には、ステップS203にてサブAP切断フラグをセット(ON)し、ステップS204にてメインAP切替フラグを消去(OFF)してステップS212に進む。
サブAP切断フラグは、サブ通信接続状態の解除(詳細にはサブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとの通信接続の切断)をサブ無線ユニット90に指示するためのフラグである。
一方、メイン無線マイコン82は、メインAP切替フラグがセットされていない場合には、ステップS201を否定判定してステップS205に進み、メインAP切断フラグがセットされているか否かを判定する。
メインAP切断フラグは、サブ通信制御処理にて所定の条件が成立した場合にセットされるフラグである。メインAP切断フラグは、メイン通信接続状態の解除(詳細にはメイン無線モジュール81とメイン対象AP60mとの通信接続の切断)をメイン無線ユニット80に指示するためのフラグである。
メイン無線マイコン82は、メインAP切断フラグがセットされている場合には、ステップS206にて、メイン通信接続状態を解除してステップS212に進む。詳細には、メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81とメイン対象AP60mとの通信接続を切断する。これにより、メイン無線モジュール81は未接続状態となる。
メイン無線マイコン82は、メインAP切断フラグがセットされていない場合には、ステップS205を否定判定し、ステップS207にて、メイン受信電波強度Q1が最低閾値Qth未満であるか否かを判定する。
ステップS207でのメイン受信電波強度Q1は、メイン無線モジュール81が受信した最新の遠隔指示信号SGaの受信電波強度である。但し、これに限られず、例えば複数回受信した遠隔指示信号SGaの受信電波強度の平均値を、比較対象のメイン受信電波強度Q1として採用してもよい。
最低閾値Qthは、例えば遠隔指示信号SGaの送受信を行うことができる受信電波強度の最低値である。但し、これに限られず、最低閾値Qthは任意である。
メイン無線マイコン82は、メイン受信電波強度Q1が最低閾値Qth未満である場合には、ステップS208に進み、メイン通信接続状態を解除する。これにより、メイン無線モジュール81が未接続状態となる。
続くステップS209では、メイン無線マイコン82は、サブタイムアウトフラグがセットされているか否かを判定する。サブタイムアウトフラグは、サブ無線モジュール91がサブ対象AP60nを発見できない状態が継続された場合にセットされるものである。
メイン無線マイコン82は、サブタイムアウトフラグがセットされていない場合にはステップS212に進む一方、サブタイムアウトフラグがセットされている場合には、通信異常が発生していると判定し、ステップS210にて通信エラー処理を実行して、ステップS212に進む。
通信エラー処理は、例えば通信エラー信号を車両CPU73に出力する処理を含む。車両CPU73は、通信エラー信号が入力されることに基づいて、走行動作及び荷役動作の双方が停止するように両アクチュエータ71,72を駆動制御する。また、車両CPU73は、通信エラー報知を行うように車両画像処理部75に指示する。車両画像処理部75は、通信エラー表示が行われるように設定された車両信号SGbを生成し、画像送信部76を用いて当該車両信号SGbを送信する。これにより、モニタ41に通信エラー表示が行われる。
なお、通信エラー報知はモニタ41で行われる構成に限られず任意であり、音等でもよいし、両コントローラ51,52が傾倒できないようにロックされる構成でもよい。また、通信エラー処理の具体的な内容は上記に限られず任意である。
一方、メイン受信電波強度Q1が最低閾値Qth以上である場合には、メイン無線マイコン82は、ステップS211に進み、メイン通信接続状態を継続して、ステップS212に進む。
メイン無線マイコン82は、ステップS212では、ステップS101の把握結果に基づいて、サブ未接続状態であるか否かを判定する。メイン無線マイコン82は、サブ未接続状態ではない場合、すなわちサブ通信接続状態である場合には、そのままメイン接続中処理を終了する一方、サブ未接続状態である場合には、ステップS213にてサブAP切断フラグを消去してメイン接続中処理を終了する。
かかる構成によれば、サブ通信接続状態である状況においてメイン通信判定結果が肯定判定となることに基づいて、メインAP切替フラグがセットされ、メイン通信接続状態となる。その後、メイン無線モジュール81が遠隔指示信号SGaを受信すると、サブAP切断フラグがセットされる。当該サブAP切断フラグは、サブ未接続状態となることによって消去される。
一方、メイン通信接続状態中にメインAP切断フラグがセットされた場合又はメイン受信電波強度Q1が最低閾値Qth未満である場合には、メイン通信接続状態が解除される。特に、サブタイムアウトフラグがセットされている状況においてメイン通信接続状態が解除されると、通信異常であるとして通信エラー処理が実行され、フォークリフト20の動作が強制停止する。
なお、詳細については後述するが、メインAP切断フラグは、サブ通信判定結果が肯定判定となり、サブ無線モジュール91が正常に遠隔指示信号SGaを受信したことに基づいてセットされるフラグである。このため、メインAP切断フラグがセットされている状況とは、サブ通信接続状態であり、サブ対象AP60nが発見(探索)されていない状況には該当しない。
次に、図6及び図7を用いてサブ通信制御処理プログラム93aによって実行されるサブ通信制御処理について説明する。サブ通信制御処理は定期的に実行されるものである。
図6に示すように、サブ無線マイコン92は、ステップS301にて、メイン無線ユニット80(詳細にはメイン無線モジュール81)の状態を把握する。
詳細には、メイン無線ユニット80は、サブ無線ユニット90に対して自身の状態を示すメイン状態信号を定期的に出力している。サブ無線マイコン92は、サブ無線ユニット90に入力されるメイン状態信号に基づいて、メイン無線ユニット80の状態を把握する。
本実施形態におけるメイン無線ユニット80の状態とは、通信状態、異常が発生しているか否かを示す異常状態、及びメイン受信電波強度Q1を含む。通信状態とは、メイン通信接続状態となっているか否か、及び、メイン通信接続状態となっている場合にはメイン対象AP60mの識別情報(例えばMAC情報)を含む。
また、サブAP切断フラグやメインタイムアウトフラグがセット(ON)されている場合には、これらのフラグに関する情報もメイン無線ユニット80の状態に含まれる。なお、メインタイムアウトフラグは異常を示すフラグの一種であるため、当該メインタイムアウトフラグに関する情報はメイン無線ユニット80の異常状態に含まれる。
続くステップS302では、サブ無線マイコン92は、サブ未接続状態であるか否かを判定する。詳細には、サブ無線マイコン92は、サブ無線モジュール91が通信接続されていない状態であるか否かを判定する。
サブ無線マイコン92は、サブ未接続状態である場合には、ステップS303に進み、サブ対象AP60nのスキャン中(換言すれば探索中)であるか否かを判定する。
サブ無線マイコン92は、スキャン中ではない場合には、ステップS304に進み、サブ無線モジュール91を用いてサブ対象AP60nのスキャン(換言すれば探索)を開始する。詳細には、サブ無線マイコン92は、サブ無線モジュール91を用いて複数のAP60a〜60cから送信されるビーコン信号SGxを検知することによって、サブ無線モジュール91の通信範囲内に存在するAPを探索する。
サブ無線マイコン92は、スキャン中である場合又はスキャンを開始した後は、ステップS305にて、スキャンが完了したか否かを判定する。スキャン完了と判定する契機は、例えばスキャンを開始してから所定期間が経過したことである。但し、スキャン完了と判定する契機は、これに限られず、例えば1又は複数のAPが検出されたことでもよい。
サブ無線マイコン92は、スキャンが完了していない場合には、そのまま本処理を終了する一方、スキャンが完了した場合には、ステップS306に進み、スキャン結果に基づいて、サブ対象AP60nが探索されたか否か、詳細にはサブ対象AP60nを発見したか否かを判定する。スキャン結果とは、例えばビーコン信号SGxの受信の有無を含む。また、サブ無線モジュール91がビーコン信号SGxを受信した場合には、スキャン結果は、当該ビーコン信号SGxに含まれる識別情報及びビーコン信号SGxの受信電波強度を含む。
サブ無線マイコン92は、ステップS306では、スキャン結果に基づいて、サブ無線モジュール91がビーコン信号SGxを受信したか否かを判定する。サブ無線マイコン92は、ビーコン信号SGxを受信していない場合には、サブ対象AP60nを発見できないとしてステップS306を否定判定する。
サブ無線モジュール91がビーコン信号SGxを受信している場合には、サブ無線マイコン92は、ビーコン信号SGxの識別情報に基づいて、当該ビーコン信号SGxを送信しているAPを特定し、その特定されたAPがメイン対象AP60mであるか否かを判定する。サブ無線マイコン92は、メイン通信接続状態ではない又はメイン通信接続状態であっても今回特定されたAPがメイン対象AP60mではない場合には、今回特定されたAPをサブ対象AP60nとする。一方、サブ無線マイコン92は、今回特定されたAPがメイン対象AP60mのみである場合には、サブ対象AP60nを発見できなかったとしてステップS306を否定判定する。つまり、サブ無線マイコン92は、メイン対象AP60mとは異なるAPをサブ対象AP60nとして探索する。
ちなみに、サブ無線モジュール91が複数のビーコン信号SGxを受信した場合には、サブ無線マイコン92は、複数のビーコン信号SGxを送信した複数のAPを特定し、その特定された複数のAPの中から1つをサブ対象AP60nとして選択する。
本実施形態では、サブ無線マイコン92は、今回特定された複数のAPの中に、前回のサブ通信制御処理にてサブ対象AP60nとしたAPが含まれている場合には、当該APをサブ対象AP60nとする。つまり、本実施形態のサブ無線マイコン92は、スキャンの結果、複数のAPが発見された場合には、同一のAPが継続してサブ対象AP60nとして選択されるようにする。
一方、サブ無線マイコン92は、今回特定された複数のAPの中に、前回のサブ通信制御処理にてサブ対象AP60nとしたAPが含まれていない場合には、複数のビーコン信号SGxのうち最も受信電波強度が大きいものを送信したAPをサブ対象AP60nとして選択する。
サブ無線マイコン92は、サブ対象AP60nを発見しなかった場合、すなわちステップS306を否定判定する場合には、ステップS307に進み、サブ規定期間カウンタCx2を「0」にリセットするとともに、サブエラーカウンタEx2をインクリメントする。その後、サブ無線マイコン92は、ステップS308に進み、サブエラーカウンタEx2がエラー閾値Eth以上であるか否かを判定する。
サブエラーカウンタEx2は、サブ対象AP60nを発見できない期間をカウントするためのカウンタである。サブエラーカウンタEx2は、1回のスキャンにおいてサブ対象AP60nが発見されなかった場合にインクリメントされる。このため、ステップS308の判定処理は、サブ対象AP60nを発見できなかったスキャン処理が、エラー閾値Ethの回数以上行われたか否かを判定する処理であると言える。
サブ無線マイコン92は、サブエラーカウンタEx2がエラー閾値Eth未満である場合には、そのまま本処理を終了する一方、サブエラーカウンタEx2がエラー閾値Eth以上である場合には、ステップS309にてサブタイムアウトフラグをセット(ON)して本処理を終了する。
ここで、サブエラーカウンタEx2がエラー閾値Eth以上である場合とは、エラー閾値Eth回数以上のスキャンが行われたにも関わらず、サブ対象AP60nを発見できなかったことを意味する。換言すれば、サブエラーカウンタEx2がエラー閾値Eth以上である場合とは、エラー閾値Eth回数以上のスキャンを行うのに要したエラー判定期間に亘ってサブ対象AP60nを発見できなかったことを意味する。このため、サブタイムアウトフラグは、エラー判定期間に亘ってサブ対象AP60nを発見できなかったことを示すフラグと言える。
一方、スキャン処理によってサブ対象AP60nが発見された場合、サブ無線マイコン92は、ステップS306を肯定判定して、ステップS310に進み、各種パラメータを設定する処理を実行する。
詳細には、サブ無線マイコン92は、サブエラーカウンタEx2を「0」にリセットする。これにより、断続的にサブ対象AP60nが発見されている場合に誤ってサブタイムアウトフラグがセットされることを回避できる。
また、サブ無線マイコン92は、今回発見されたサブ対象AP60nが前回発見されたサブ対象AP60nと同一であるか否かを判定し、異なる場合にはサブ規定期間カウンタCx2を「0」にリセットする。なお、両者が同一である場合には、サブ無線マイコン92は、サブ規定期間カウンタCx2を変更しない。
ここで、サブ無線メモリ93には、サブ対象AP60nの識別情報が記憶される記憶領域が設けられており、サブ無線マイコン92は、サブ対象AP60nを発見した場合には、前記記憶領域にサブ対象AP60nの識別情報を記憶させる。これにより、サブ無線マイコン92は、サブ対象AP60nを特定できる。
更に、サブ無線メモリ93には、1又は複数のサブ受信電波強度Q2が記憶される記憶領域が設けられており、サブ無線マイコン92は、スキャン結果が得られる度に、当該記憶領域にサブ受信電波強度Q2を記憶させる。これにより、サブ無線マイコン92は、最新又は当該最新から複数回前の分までのサブ受信電波強度Q2を把握できる。
なお、サブ無線マイコン92は、サブタイムアウトフラグがセットされている場合には、ステップS310にて当該サブタイムアウトフラグを消去する。
続くステップS311では、サブ無線マイコン92は、ステップS301の把握結果に基づいて、メイン未接続状態であるか否か、詳細にはメイン無線モジュール81がメイン対象AP60mと通信接続していないか否かを判定する。
サブ無線マイコン92は、メイン未接続状態である場合には、ステップS312に進み、ステップS301の把握結果に基づいて、メイン無線ユニット80に異常が発生しているか否かを判定する。
メイン無線ユニット80の異常とは任意であるが、例えば当該メイン無線ユニット80を構成する部品の異常、又は、メインタイムアウトフラグがセットされることを含むとよい。
サブ無線マイコン92は、メイン無線ユニット80に異常が発生している場合には、ステップS313に進み、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとを通信接続して、本処理を終了する。
詳細には、サブ無線マイコン92は、サブ無線モジュール91の通信相手としてサブ対象AP60nを認証し、その認証信号をサブ対象AP60nに送信する。サブ対象AP60nは、認証信号を受信することにより、サブ無線モジュール91を通信相手と認証する。これにより、ビーコン信号SGxのような通信接続するための信号ではなく、遠隔操作を行うための信号である遠隔指示信号SGa及び車両信号SGbの送受信が可能となる。
サブ無線マイコン92は、メイン未接続状態ではない場合、すなわちメイン通信接続状態である場合、又は、メイン未接続状態であるがメイン無線ユニット80に異常が発生していない場合には、ステップS314〜ステップS318にて、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとを通信接続させるか否かの判定であるサブ通信判定を行う。
詳細には、サブ無線マイコン92は、ステップS314にて、サブ受信電波強度Q2が、メイン受信電波強度Q1よりも閾値強度δQ以上高いか否かを判定する(Q2≧Q1+δQ?)。本実施形態では、ステップS314で用いられる閾値強度δQと、ステップS113で用いられる閾値強度δQとは同一である。
なお、メイン無線ユニット80に異常がない場合のステップS314は、サブ未接続状態であってメイン通信接続状態である場合に実行される処理である。このため、ステップS314におけるサブ受信電波強度Q2は、サブ対象AP60nからのビーコン信号SGxの受信電波強度であり、メイン受信電波強度Q1は、メイン対象AP60mからの遠隔指示信号SGaの受信電波強度である。
サブ無線マイコン92は、サブ受信電波強度Q2が、メイン受信電波強度Q1と閾値強度δQとの加算値未満である場合には、ステップS315にてサブ規定期間カウンタCx2を「0」にリセットして本処理を終了する。
一方、サブ無線マイコン92は、サブ受信電波強度Q2が上記加算値以上である場合にはステップS316に進み、サブ規定期間カウンタCx2をインクリメントする。
その後、サブ無線マイコン92は、ステップS317にて、サブ規定期間カウンタCx2が規定閾値Cth以上であるか否かを判定する。サブ無線マイコン92は、サブ規定期間カウンタCx2が規定閾値Cth未満である場合には、そのまま本処理を終了する。一方、サブ無線マイコン92は、サブ規定期間カウンタCx2が規定閾値Cth以上である場合にはステップS318にてサブAP切替フラグをセット(ON)し、ステップS313に進み、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとを通信接続して、本処理を終了する。本実施形態では、ステップS317で用いられる規定閾値Cthと、ステップS116で用いられる規定閾値Cthとは同一である。
ここで、サブ規定期間カウンタCx2が規定閾値Cth以上である場合とは、サブ受信電波強度Q2が、メイン受信電波強度Q1よりも閾値強度δQ以上高い状態が、規定閾値Cthの回数分のスキャンが行われるのに要する規定期間Taに亘って継続されていることを意味する。すなわち、サブ通信判定とは、サブ受信電波強度Q2がメイン受信電波強度Q1よりも閾値強度δQ以上高い状態が規定期間Taに亘って継続されているか否かの判定である。
なお、サブ無線マイコン92は、ステップS313にてサブ通信接続状態となったことに基づいて、サブ規定期間カウンタCx2を「0」にリセットする。
また、既に説明したとおり、サブ規定期間カウンタCx2は、サブ対象AP60nが発見されなかった場合には、ステップS310にて「0」にリセットされる。このため、断続的にサブ対象AP60nが発見されているにも関わらず、サブ通信判定の判定結果(以下、単に「サブ通信判定結果」という。)が肯定判定となることを回避できる。
ちなみに、サブ通信判定結果が肯定判定である場合とはステップS317が肯定判定である場合を意味する。
一方、本実施形態においてサブ通信判定結果が否定判定となる場合とは、(C)サブ通信判定が開始されてから規定期間Taが経過する前にサブ受信電波強度Q2がメイン受信電波強度Q1と閾値強度δQとの加算値未満となった場合を含む。
また、サブ通信判定結果が否定判定となる場合とは、(D)サブ通信判定が開始されてから規定期間Taが経過する前に当該サブ通信判定の対象となっていたサブ対象AP60nが発見されなくなった場合を含む。
(D)の場合は、前回までのサブ通信制御処理においてサブ通信判定が行われていたにも関わらず、今回のサブ通信制御処理において当該サブ通信判定の対象となっていたサブ対象AP60nとは異なるAPが新たなサブ対象AP60nとして選択された場合を含む。なお、この場合、ステップS310にて、サブ規定期間カウンタCx2が「0」にリセットされる。
ちなみに、既に説明したとおり、スキャンの結果、複数のAPが特定された場合には、前回のサブ通信制御処理においてサブ対象AP60nとして選択されたAPが優先的にサブ対象AP60nとして選択されるように構成されている。この点に鑑みれば、サブ無線マイコン92は、サブ通信判定中のスキャンによって複数のAPが探索された場合には、サブ通信判定の対象となっているAPをサブ対象AP60nとして選択するように構成されていると言える。
また、ステップS314が肯定判定であり且つステップS317が否定判定である場合には、サブ通信判定中であることを意味する。サブ通信判定中とは、サブ受信電波強度Q2が、メイン受信電波強度Q1よりも閾値強度δQ以上高い状態であるが当該状態が規定期間Ta以上経過していない状態である。
かかる構成によれば、サブ未接続状態である状況ではサブ対象AP60nが探索される。サブ対象AP60nが発見されるとメイン未接続状態であるか否かが判定される。メイン未接続状態であり且つメイン無線ユニット80に異常がある場合には、サブ通信判定が行われることなく、サブ通信接続状態となる。
一方、メイン通信接続状態である場合又はメイン未接続状態であってもメイン無線ユニット80に異常がない場合にはサブ通信判定が行われる。サブ通信判定結果が肯定判定である場合には、サブAP切替フラグがセットされ且つサブ通信接続状態となる一方、サブ通信判定結果が否定判定又はサブ通信判定中である場合には、サブ未接続状態が維持される。
ちなみに、本実施形態では、サブ無線マイコン92は、サブ通信判定中であっても、メイン未接続状態であってメイン無線ユニット80に異常が発生している場合には、サブ通信判定結果を待つことなくサブ通信接続状態にする。
サブ無線マイコン92は、ステップS302を否定判定する場合、すなわちサブ通信接続状態である場合には、ステップS319にてサブ接続中処理を実行して、本処理を終了する。当該サブ接続中処理について図7を用いて説明する。
図7に示すように、サブ無線マイコン92は、ステップS401にて、サブAP切替フラグがセットされているか否かを判定する。サブAP切替フラグは、ステップS318の処理でセットされるものである。
サブ無線マイコン92は、サブAP切替フラグがセットされている場合には、ステップS402に進み、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信したか否かを判定する。
サブ無線マイコン92は、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信していない場合にはステップS412に進む。一方、サブ無線マイコン92は、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信した場合には、ステップS403にてメインAP切断フラグをセット(ON)し、ステップS404にてサブAP切替フラグを消去(OFF)してステップS412に進む。
メインAP切断フラグは、既に説明したとおり、メイン通信接続状態の解除をメイン無線ユニット80に指示するためのフラグであり、詳細にはステップS206の処理の実行契機となるフラグである。
一方、サブ無線マイコン92は、サブAP切替フラグがセットされていない場合には、ステップS401を否定判定してステップS405に進み、サブAP切断フラグがセットされているか否かを判定する。
サブAP切断フラグは、既に説明したとおり、サブ通信接続状態の解除をサブ無線ユニット90に指示するためのフラグであり、本実施形態ではステップS203にてセットされる。
サブ無線マイコン92は、サブAP切断フラグがセットされている場合には、ステップS406にて、サブ通信接続状態を解除してステップS412に進む。詳細には、サブ無線マイコン92は、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとの通信接続を切断する。これにより、サブ無線モジュール91は未接続状態となる。
サブ無線マイコン92は、サブAP切断フラグがセットされていない場合には、ステップS405を否定判定し、ステップS407にて、サブ受信電波強度Q2が最低閾値Qth未満であるか否かを判定する。
ステップS407でのサブ受信電波強度Q2は、サブ無線モジュール91が受信した最新の遠隔指示信号SGaの受信電波強度である。但し、これに限られず、例えば複数回受信した遠隔指示信号SGaの受信電波強度の平均値を、比較対象のサブ受信電波強度Q2として採用してもよい。
最低閾値Qthは、例えば遠隔指示信号SGaの送受信を行うことができる受信電波強度の最低値である。但し、これに限られず、最低閾値Qthは任意である。
サブ無線マイコン92は、サブ受信電波強度Q2が最低閾値Qth未満である場合には、ステップS408に進み、サブ通信接続状態を解除する。これにより、サブ無線モジュール91が未接続状態となる。
続くステップS409では、サブ無線マイコン92は、メイン無線ユニット80に異常が発生しているか否かを判定する。メイン無線ユニット80の異常には、メインタイムアウトフラグがセットされている場合を含む。
サブ無線マイコン92は、メイン無線ユニット80に異常が発生している場合には通信異常が発生しているとして、ステップS410にて通信エラー処理を実行し、ステップS412に進む。
通信エラー処理は、例えばメイン無線ユニット80を介して通信エラー信号を車両CPU73に出力する処理を含む。車両CPU73は、通信エラー信号が入力されることに基づいて、走行動作及び荷役動作の双方が停止するように両アクチュエータ71,72を駆動制御する。但し、通信エラー処理の具体的な内容は任意である。
一方、サブ受信電波強度Q2が最低閾値Qth以上である場合には、サブ無線マイコン92は、ステップS411に進み、サブ通信接続状態を継続して、ステップS412に進む。
サブ無線マイコン92は、ステップS412では、ステップS301の把握結果に基づいて、メイン未接続状態であるか否かを判定する。サブ無線マイコン92は、メイン未接続状態ではない場合、すなわちメイン通信接続状態である場合には、そのままサブ接続中処理を終了する一方、メイン未接続状態である場合には、ステップS413にてメインAP切断フラグを消去してサブ接続中処理を終了する。
かかる構成によれば、メイン通信接続状態である状況においてサブ通信判定結果が肯定判定となることに基づいて、サブAP切替フラグがセットされ、サブ通信接続状態となる。その後、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信すると、メインAP切断フラグがセットされる。当該メインAP切断フラグは、メイン未接続状態となることによって消去される。
一方、サブ通信接続状態中にサブAP切断フラグがセットされた場合又はサブ受信電波強度Q2が最低閾値Qth未満である場合には、サブ通信接続状態が解除される。特に、メイン無線ユニット80に異常が発生している状況においてサブ通信接続状態が解除されると、通信エラー処理が実行され、フォークリフト20の動作が強制停止する。
なお、既に説明したとおり、サブAP切断フラグは、メイン通信判定結果が肯定判定となり、メイン無線モジュール81が正常に遠隔指示信号SGaを受信したことに基づいてセットされるフラグである。このため、サブAP切断フラグがセットされている状況とは、メイン通信接続状態であり、メイン対象AP60mが発見(探索)されていない状況には該当しない。
ちなみに、本実施形態の産業車両用遠隔操作システム10は、遠隔操作の終了条件が成立した場合には、フォークリフト20の走行動作及び荷役動作を停止させて、現在通信接続状態となっているものを解除する。なお、これに限られず、遠隔操作の終了条件が成立した後も、通信接続状態が維持される構成でもよい。
また、遠隔操作の終了条件は任意であるが、例えば遠隔操作装置に対して終了操作が行われることであり、終了操作とは例えば遠隔操作装置に設けられた終了ボタンの操作等が考えられる。
なお、本実施形態では、ステップS103〜S106又はステップS303〜S306の処理が「探索ステップ」に対応し、これらの処理を実行する無線マイコン82,92が「探索部」に対応する。特に、ステップS103〜S105又はステップS303〜S305の処理が「探索処理」に対応する。
ステップS113〜S116又はステップS314〜S317の処理が「判定ステップ」に対応し、これらの処理を実行する無線マイコン82,92が「判定部」に対応する。
ステップS116の肯定判定に基づくステップS112の処理、又は、ステップS317の肯定判定に基づくステップS313の処理が「通信接続ステップ」に対応し、これらの処理を実行する無線マイコン82,92が「通信接続部」に対応する。
メイン通信判定中(換言すればメイン規定期間カウンタCx1が「0」でない状況下)でのステップS111の肯定判定に基づくステップS112の処理を実行するメイン無線マイコン82が「先行通信接続部」に対応する。
ステップS206又はステップS406の処理が「接続解除ステップ」に対応し、ステップS206又はステップS406の処理を実行する無線マイコン82,92が「接続解除部」に対応する。また、ステップS210又はステップS410の処理を実行する無線マイコン82,92が「通信異常判定部」に対応する。
次に図2及び図8を用いて本実施形態の作用について説明する。図8は、図2の矢印のようにフォークリフト20が移動した場合における両無線モジュール81,91及び各AP60a〜60cの状態を示すタイムチャートである。図8において(a)はメイン無線モジュール81の状態変化を示し、(b)はサブ無線モジュール91の状態変化を示し、(c)は第1AP60aの状態変化を示し、(d)は第2AP60bの状態変化を示し、(e)は第3AP60cの状態変化を示す。なお、図示の都合上、図8においては、各タイミングt0〜t7の間隔を実際とは異ならせて示す。
図2及び図8に示すように、t0のタイミングにて、第1AP60aの通信範囲内にいる位置からフォークリフト20が移動を開始したとする。この場合、メイン無線モジュール81は、第1AP60aをメイン対象AP60mとして通信接続されている。これにより、第1AP60aとメイン無線モジュール81との間で遠隔指示信号SGaの送受信が行われ、当該遠隔指示信号SGaによってフォークリフト20の遠隔操作、本実施形態では矢印方向への走行動作が行われる。なお、サブ無線モジュール91は未接続状態である。
図2に示すように、t1のタイミングにて、フォークリフト20が第2AP60bの通信範囲内に進入すると、サブ無線モジュール91にて第2AP60bのビーコン信号SGxが受信される。これにより、図8(b)に示すように、第2AP60bをサブ対象AP60nとするサブ通信判定が開始される。
その後、図8(b)及び図8(d)に示すように、t2のタイミングにて、肯定判定のサブ通信判定結果が得られることによって、サブ無線モジュール91と第2AP60bとの通信接続が行われる。これにより、第2AP60bとサブ無線モジュール91との間で遠隔指示信号SGaの送受信が開始される。
図8(a)及び図8(c)に示すように、t3のタイミングにて、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを正常に受信すると、メインAP切断フラグがセットされ、メイン通信接続状態が解除される。この場合であっても、第2AP60bとサブ無線モジュール91との間で遠隔指示信号SGaの送受信が行われているため、遠隔指示信号SGaの送受信が行われない期間が生じることなく、フォークリフト20の遠隔操作は継続されている。
その後、図2に示すように、フォークリフト20が移動してt4のタイミングにて、フォークリフト20が第3AP60cの通信範囲内に進入すると、メイン無線モジュール81にて第3AP60cのビーコン信号SGxが受信される。これにより、図8(a)に示すように、第3AP60cをメイン対象AP60mとするメイン通信判定が開始される。
図8(a)及び図8(e)に示すように、t5のタイミングにて、肯定判定のメイン通信判定結果が得られることによって、メイン無線モジュール81と第3AP60cとの通信接続が行われる。これにより、第3AP60cとメイン無線モジュール81との間で遠隔指示信号SGaの送受信が開始される。
図8(b)及び図8(d)に示すように、続くt6のタイミングにて、メイン無線モジュール81が遠隔指示信号SGaを正常に受信すると、サブAP切断フラグがセットされ、サブ通信接続状態が解除される。この場合であっても、第3AP60cとメイン無線モジュール81との間で遠隔指示信号SGaの送受信が行われているため、遠隔指示信号SGaの送受信が行われない期間が生じることなく、フォークリフト20の遠隔操作は継続されている。
そして、図8(a)及び図8(e)に示すように、t7のタイミングで、遠隔操作の終了条件が成立した場合には、現在通信接続状態となっている第1通信接続状態が解除される。これにより、両無線モジュール81,91が未接続状態となる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。なお、説明の便宜上、メイン通信接続状態である状況におけるサブ無線ユニット90(サブ無線モジュール91)について中心に説明するが、サブ通信接続状態である状況におけるメイン無線ユニット80(メイン無線モジュール81)についても同様の効果を奏する。
(1−1)産業車両用遠隔操作システム10は、フォークリフト20と遠隔操作装置40とを備えている。フォークリフト20は、メイン無線モジュール81と、サブ無線モジュール91とを備えている。遠隔操作装置40は、互いに離間して配置された複数のAP60a〜60cを有し、各AP60a〜60cの少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号SGaを送信することによってフォークリフト20を遠隔操作する。
メイン無線モジュール81は、複数のAP60a〜60cのうちメイン対象AP60mと通信接続されているメイン通信接続状態である場合に、メイン対象AP60mから遠隔指示信号SGaを受信する。
サブ無線ユニット90のサブ無線マイコン92は、サブ無線モジュール91を用いて複数のAP60a〜60cのうちメイン対象AP60mとは異なるサブ対象AP60nを探索する。サブ無線マイコン92は、メイン無線モジュール81とメイン対象AP60mとが通信接続されたメイン通信接続状態である状況において、サブ受信電波強度Q2に基づいて、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとを通信接続させるか否かを判定するサブ通信判定を行う(ステップS314〜S317)。サブ受信電波強度Q2とは、サブ無線モジュール91によって受信されるビーコン信号SGxの受信電波強度である。そして、サブ無線マイコン92は、サブ通信判定結果が肯定判定となったことに基づいて、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとを通信接続させる(ステップS313)。そして、サブ無線モジュール91は、サブ対象AP60nと通信接続されているサブ通信接続状態である場合に、サブ対象AP60nから遠隔指示信号SGaを受信する。メイン無線マイコン82は、メイン通信接続状態である状況においてサブ無線モジュール91がサブ対象AP60nから遠隔指示信号SGaを受信したことに基づいて、メイン通信接続状態を解除する(ステップS206)。
かかる構成によれば、メイン通信接続状態である場合には、メイン対象AP60mから送信される遠隔指示信号SGaがメイン無線モジュール81によって受信される。これにより、フォークリフト20の遠隔操作を行うことができる。
また、メイン通信接続状態である状況では、サブ無線モジュール91を用いてサブ対象AP60nの探索が行われ、サブ通信判定が行われる。そして、サブ通信判定結果が肯定判定である場合には、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとが通信接続されたサブ通信接続状態となり、サブ対象AP60nから送信される遠隔指示信号SGaがサブ無線モジュール91によって受信される。これにより、仮にフォークリフト20が移動することによってメイン対象AP60mの通信範囲からサブ対象AP60nの通信範囲に移動した場合であっても、フォークリフト20の遠隔操作を継続して行うことができる。
一方、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信したことに基づいて、メイン通信接続状態が解除される。これにより、メイン無線モジュール81は複数のAP60a〜60cのいずれかと通信接続することができるようになる。これにより、仮にフォークリフト20が移動することによって通信接続可能なAPの通信範囲内に進入した場合には、メイン無線モジュール81は当該APをメイン対象AP60mとして通信接続することにより、遠隔指示信号SGaの送受信を行うことができる。
以上のことから、複数のAP60a〜60cの通信範囲を跨るようにフォークリフト20が移動した場合であっても遠隔指示信号SGaの送受信が行われないデッドタイムを抑制しつつフォークリフト20の遠隔操作を継続して行うことができるため、フォークリフト20の走行範囲の拡大を図ることができる。
(1−2)サブ通信判定は、サブ受信電波強度Q2が、メイン受信電波強度Q1よりも閾値強度δQ以上高い状態が規定期間Taに亘って継続されているか否かを判定するものである。メイン受信電波強度Q1は、メイン対象AP60mから送信されメイン無線モジュール81によって受信される遠隔指示信号SGaの受信電波強度である。
かかる構成によれば、サブ通信判定結果が肯定判定である場合、詳細にはサブ受信電波強度Q2がメイン受信電波強度Q1よりも閾値強度δQ以上高い状態が規定期間Taに亘って継続されていることに基づいて、サブ対象AP60nとサブ無線モジュール91とが通信接続される。これにより、瞬間的にサブ受信電波強度Q2がメイン受信電波強度Q1よりも閾値強度δQ以上高くなっても、サブ対象AP60nとサブ無線モジュール91とが直ちに通信接続されないため、誤判定に基づく通信接続を抑制できる。
特に、フォークリフト20及び複数のAP60a〜60cが設置されている環境などによって受信電波強度Q1,Q2は変動するため、局所的に両受信電波強度Q1,Q2のいずれか一方が弱くなる場所が生じ得る。そのような場所をフォークリフト20が通過すると、誤判定が生じ易い。この点、本実施形態によれば、サブ通信判定は、規定期間Taに亘って継続することを判定しているため、上記のような局所的な変化に起因する誤判定を抑制できる。
(1−3)ここで、例えば、規定期間Taに亘って継続されることを待つことなく、サブ受信電波強度Q2がメイン受信電波強度Q1よりも高いことに基づいて、サブ通信接続状態にするとともにメイン通信接続状態を解除することも考えられる。しかしながら、この場合、上述したような誤判定に起因したサブ通信接続状態の設定及びメイン通信接続状態の解除が行われると、不安定な状態で遠隔指示信号SGaの送受信が行われたり、遠隔指示信号SGaを送受信ができなかったりすることが懸念される。
上記のような不安定な状態が生じると、例えばサブ通信接続状態を一旦解除して、再度サブ対象AP60nの探索を行いサブ通信接続状態にするといった通信接続に係る処理が繰り返し行われることが懸念される。この場合、誤判定に基づくサブ通信接続状態となってから一旦解除して再度サブ通信接続状態となるまでにタイムラグが生じる。当該タイムラグは規定期間Taよりも長くなり得る場合がある。また、メイン通信接続状態が解除されて未接続状態となっているため、当該タイムラグ中に遠隔操作装置40とフォークリフト20との間で遠隔指示信号SGaの送受信が行われないという不都合が生じ得る。
この点、本実施形態によれば、誤判定に起因するサブ通信接続状態の設定及びメイン通信接続状態の解除を抑制できるため、上述したような通信接続に係る処理を繰り返すことに起因するタイムラグが生じることを抑制でき、それを通じて上記不都合を抑制できる。
(1−4)メイン無線マイコン82は、メイン通信判定中にサブ通信接続状態が解除された場合には、メイン通信判定結果を待つことなく、メイン対象AP60mとメイン無線モジュール81とを通信接続する。
かかる構成によれば、メイン通信判定中にサブ通信接続状態が解除された場合には、メイン通信判定結果を待つことなくメイン対象AP60mとメイン無線モジュール81とが通信接続され、遠隔指示信号SGaの送受信が行われる。これにより、遠隔指示信号SGaの送受信が行われない期間の短縮化を図ることができる。したがって、メイン通信判定中にフォークリフト20がサブ対象AP60nの通信範囲外に移動することによってサブ通信接続状態が解除された場合であっても、遠隔操作への支障を抑制できる。
(1−5)サブ無線マイコン92は、サブ通信判定中にメイン通信接続状態が解除され且つメイン無線ユニット80に異常が生じている場合には、サブ通信判定結果を待つことなく、サブ対象AP60nとサブ無線モジュール91とを通信接続する。
かかる構成によれば、サブ通信判定中にメイン通信接続状態が解除され且つメイン無線ユニット80に異常が生じている場合には、サブ通信判定結果を待つことなく、サブ対象AP60nとサブ無線モジュール91とが通信接続され、遠隔指示信号SGaの送受信が行われる。これにより、サブ通信判定中にメイン無線ユニット80に異常が生じた場合には、なるべく早期に遠隔指示信号SGaの送受信が開始されるようにすることができる。
(1−6)ここで、サブ通信判定中はメイン通信接続状態が解除されてもメイン無線ユニット80に異常が生じていなければ、サブ通信接続状態とならずサブ通信判定が継続される。これにより、サブ通信判定中にメイン対象AP60mが再度発見されれば、メイン通信判定が行われることなく、当該メイン対象AP60mとメイン無線モジュール81とが通信接続され、遠隔指示信号SGaの送受信が行われる。これにより、メイン無線モジュール81の方が優先的に通信接続されるようにすることができる。
(1−7)メイン無線ユニット80は、車両CPU73に電気的に接続されている一方、サブ無線ユニット90は、直接車両CPU73に電気的に接続されておらず、メイン無線ユニット80を介して車両CPU73と電気的に接続されている。かかる構成においては、メイン無線ユニット80から車両CPU73への信号伝達の方が、サブ無線ユニット90から車両CPU73への信号伝達よりも速くなり易い。このため、サブ無線ユニット90よりもメイン無線ユニット80の方を用いる方が、応答性が向上し易い。
この点、本実施形態では、(1−6)のように、サブ無線モジュール91よりもメイン無線モジュール81の方が優先的に通信接続されるようにすることができるため、応答性の向上を図ることができる。
(1−8)サブ無線マイコン92は、サブ対象AP60nを探索する処理として、サブ無線モジュール91の通信範囲内に存在するAPを探索するスキャン処理を繰り返し行う。サブ無線マイコン92は、当該スキャン処理において複数のAPが探索された場合には、当該複数のAPのうち1つのAPをサブ対象AP60nとして選択する。
かかる構成において、サブ無線マイコン92は、サブ通信判定中のスキャン処理において複数のAPが探索された場合には、現在のサブ通信判定の判定対象となっているAPをサブ対象AP60nとして優先的に選択する。詳細には、サブ無線マイコン92は、サブ通信判定中のスキャン処理において探索された複数のAPの中に現在のサブ通信判定の判定対象となっているAPが含まれている場合には、当該APをサブ対象AP60nとして選択する。
かかる構成によれば、サブ通信判定中に当該サブ通信判定の対象となっているAPとは異なるAPがサブ対象AP60nとして選択されることを抑制できるため、サブ通信判定中にサブ対象AP60nが変更されることに起因する誤判定を抑制できる。
すなわち、仮にスキャン処理によって複数のAPが探索された場合に、最も受信電波強度が大きいAPをサブ対象AP60nとして選択する構成である場合、サブ通信判定中に複数のAPにおいて受信電波強度の大小関係が変動すると、サブ対象AP60nが変更されてしまうおそれがある。すると、サブ通信判定の誤判定という不都合が生じ得る。
これに対して、本実施形態では、サブ通信判定の対象となっているAPがサブ対象AP60nとして継続して選択されるようになっているため、上記不都合を抑制できる。
(1−9)メイン無線マイコン82は、サブ対象AP60nがエラー判定期間に亘って探索されていない状況でメイン通信接続状態が解除された場合には、通信異常と判定する。
かかる構成によれば、サブ対象AP60nがエラー判定期間に亘って探索されておらず且つメイン通信接続状態が解除された場合には、両無線モジュール81,91の双方において遠隔指示信号SGaを受信することができない蓋然性が高い。この場合、通信異常と判定される。これにより、遠隔指示信号SGaの送受信ができない事態に対応することができる。
(1−10)フォークリフト20は、メイン無線モジュール81及びメイン無線モジュール81を制御するメイン無線マイコン82を有するメイン無線ユニット80と、サブ無線モジュール91及びサブ無線モジュール91を制御するサブ無線マイコン92を有するサブ無線ユニット90と、を備えている。メイン無線ユニット80とサブ無線ユニット90とは互いに情報のやり取りを行う。
かかる構成によれば、両無線モジュール81,91に対応させて両無線マイコン82,92が設けられている。そして、両無線ユニット80,90は、互いに情報のやり取りを行う。これにより、両無線ユニット80,90が互いに情報のやり取りを行いながら、それぞれ独自に両無線モジュール81,91を制御できる。したがって、1つの無線マイコンが両無線モジュール81,91を制御する構成と比較して、処理負荷の軽減を図ることができる。
また、例えば、1つの無線マイコンがメイン通信制御処理を実行した後にサブ通信制御処理を実行することを単位処理として当該単位処理を繰り返し実行する構成とすると、単位処理の実行に要する期間が長くなり易い関係上、応答性の低下が懸念される。これに対して、本実施形態では、両通信制御処理が並行して行われるため、上記のような応答性の低下を抑制できる。
また、仮に一方の無線マイコンに異常が発生した場合であっても、他方の無線マイコンを用いて遠隔指示信号SGaの送受信を継続できるため、フォークリフト20の遠隔操作を継続できる。
(1−11)フォークリフト20は、両無線モジュール81,91を有し、当該両無線モジュール81,91のいずれかが、遠隔操作装置40に設けられた複数のAP60a〜60cの少なくとも1つから送信される遠隔指示信号SGaを受信することによって遠隔操作されるものである。メイン無線モジュール81は、メイン通信接続状態である場合に、メイン対象AP60mから遠隔指示信号SGaを受信する。
サブ無線マイコン92は、メイン通信接続状態である状況においてサブ無線モジュール91を用いて複数のAP60a〜60cのうちメイン対象AP60mとは異なるサブ対象AP60nを探索する。サブ無線マイコン92は、メイン通信接続状態である状況においてサブ通信判定を行い、サブ通信判定結果が肯定判定であることに基づいて、サブ通信接続状態にする。サブ無線モジュール91は、サブ通信接続状態である場合にサブ対象AP60nから遠隔指示信号SGaを受信し、メイン無線マイコン82は、メイン通信接続状態である状況においてサブ無線モジュール91がサブ対象AP60nから遠隔指示信号SGaを受信したことに基づいて、メイン通信接続状態を解除する。これにより、(1−1)の効果を奏する。
(1−12)産業車両用遠隔操作プログラムとしてのメイン通信制御処理プログラム83a及びサブ通信制御処理プログラム93aは、複数のAP60a〜60cのうち少なくとも1つを用いて遠隔指示信号SGaを送信する遠隔操作装置40を用いて、両無線モジュール81,91を有するフォークリフト20を遠隔操作するためのプログラムである。無線モジュール81,91は、通信接続状態である場合に、対象AP60m,60nから送信される遠隔指示信号SGaを受信する。
かかる構成において、両通信制御処理プログラム83a,93aは、フォークリフト20(詳細には両無線マイコン82,92)をメイン通信制御処理及びサブ通信制御処理を実行させるものとして機能させる。サブ通信制御処理は、サブ無線モジュール91を用いて複数のAP60a〜60cのうちメイン対象AP60mとは異なるサブ対象AP60nを探索する処理と、サブ通信判定を行う処理と、サブ通信判定結果が肯定判定であることに基づいてサブ通信接続状態とする処理とを含む。メイン通信制御処理は、メイン通信接続状態中にサブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信することに基づいてメイン通信接続状態を解除する処理を含む。これにより、(1−1)の効果を奏する。
(1−13)産業車両用遠隔操作方法は、複数のAP60a〜60cのうち少なくとも1つを用いて遠隔指示信号SGaを送信する遠隔操作装置40を用いて、両無線モジュール81,91を有するフォークリフト20を遠隔操作するものである。産業車両用遠隔操作方法は、メイン無線モジュール81が、メイン通信接続状態である場合にメイン対象AP60mから送信される遠隔指示信号SGaを受信するステップと、サブ無線モジュール91を用いて複数のAP60a〜60cのうちメイン対象AP60mとは異なるサブ対象AP60nを探索するステップとを備えている。産業車両用遠隔操作方法は、サブ無線マイコン92がサブ通信判定を行うステップと、サブ通信判定結果が肯定判定であることに基づいてサブ通信接続状態にするステップと、サブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信するステップとを備えている。そして、産業車両用遠隔操作方法は、メイン通信接続状態中にサブ無線モジュール91が遠隔指示信号SGaを受信することに基づいてメイン通信接続状態を解除するステップを備えている。これにより、(1−1)の効果を奏する。
(第2実施形態)
本実施形態では、フォークリフト20の電気的構成及び通信判定の具体的な内容が第1実施形態と異なっている。その異なる点について以下に説明する。
図9に示すように、本実施形態では、フォークリフト20は、単一の無線ユニット100を備えている。無線ユニット100は、車両CPU73と電気的に接続されている。
無線ユニット100は、メイン無線モジュール81、サブ無線モジュール91、両無線モジュール81,91を制御する無線マイコン101、及び無線メモリ102を備えている。
無線メモリ102には、メイン通信制御処理プログラム83a及びサブ通信制御処理プログラム93aが記憶されている。無線マイコン101は、メイン通信制御処理及びサブ通信制御処理の双方を実行する。例えば無線マイコン101は、メイン通信制御処理を実行した後にサブ通信制御処理を実行することを単位処理として、当該単位処理を繰り返し実行する。
次に、本実施形態のメイン通信制御処理について説明する。
図10に示すように、本実施形態のメイン通信制御処理では、メイン通信判定の具体的な処理内容が異なっている。
詳細には、無線マイコン101は、ステップS111を否定判定した後は、ステップS501にて、最新のメイン受信電波強度Q1(以下、単にQ1(x)ともいう。)が当該最新のメイン受信電波強度Q1に対して前回のメイン受信電波強度Q1(以下、単にQ1(x−1)ともいう。)よりも大きいか否かを判定する(Q1(x)>Q1(x−1)?)。
Q1(x)は、今回のスキャン結果で得られたメイン受信電波強度Q1であり、Q1(x−1)は、前回のスキャン結果で得られたメイン受信電波強度Q1である。換言すれば、Q1(x−1)は更新前のメイン受信電波強度Q1であり、Q1(x)は更新後のメイン受信電波強度Q1であるとも言える。
無線マイコン101は、Q1(x)≦Q1(x−1)である場合にはステップS114に進む一方、Q1(x)>Q1(x−1)である場合にはステップS115に進む。
かかる構成によれば、メイン受信電波強度Q1が規定閾値Cthの回数に亘って順次増加した場合には、メイン無線モジュール81とメイン対象AP60mとが通信接続される。すなわち、本実施形態においてメイン通信判定結果が肯定判定となる場合とは、規定期間Taに亘ってメイン受信電波強度Q1が徐々に大きくなった場合である。規定期間Taは、本実施形態では規定閾値Cthの回数のスキャン処理が行われるのに要する期間である。但し、これに限られず、規定期間Taは任意である。
一方、本実施形態においてメイン通信判定結果が否定判定となる場合とは、メイン通信判定が開始されてから規定期間Taが経過する前に、メイン受信電波強度Q1が同一となる若しくは減少する、又は、メイン通信判定の対象となっていたメイン対象AP60mが発見されなくなった場合である。
次に、本実施形態のサブ通信制御処理について説明する。
図11に示すように、本実施形態のサブ通信制御処理では、サブ通信判定の具体的な処理内容が異なっている。
詳細には、無線マイコン101は、ステップS311又はステップS312を否定判定した後は、ステップS601にて、最新のサブ受信電波強度Q2(以下、単にQ2(x)ともいう。)が当該最新のサブ受信電波強度Q2に対して前回のサブ受信電波強度Q2(以下、単にQ2(x−1)ともいう。)よりも大きいか否かを判定する(Q2(x)>Q2(x−1)?)。
Q2(x)は、今回のスキャン結果で得られたサブ受信電波強度Q2であり、Q2(x−1)は、前回のスキャン結果で得られたサブ受信電波強度Q2である。換言すれば、Q2(x−1)は更新前のサブ受信電波強度Q2であり、Q2(x)は更新後のサブ受信電波強度Q2であるとも言える。
無線マイコン101は、Q2(x)≦Q2(x−1)である場合にはステップS315に進む一方、Q2(x)>Q2(x−1)である場合にはステップS316に進む。
かかる構成によれば、サブ受信電波強度Q2が規定閾値Cthの回数に亘って順次増加した場合には、サブ無線モジュール91とサブ対象AP60nとが通信接続される。すなわち、本実施形態においてサブ通信判定結果が肯定判定となる場合とは、規定期間Taに亘ってサブ受信電波強度Q2が徐々に大きくなった場合である。
一方、本実施形態においてサブ通信判定結果が否定判定となる場合とは、サブ通信判定が開始されてから規定期間Taが経過する前に、サブ受信電波強度Q2が同一となる若しくは減少する、又は、サブ通信判定の対象となっていたサブ対象AP60nが発見されなくなった場合である。
ちなみに、本実施形態では、メイン通信判定結果が肯定判定となった場合のメイン受信電波強度Q1が、サブ通信接続状態のサブ受信電波強度Q2よりも小さい場合であってもメイン通信接続状態となり、サブ通信接続状態が解除される。
同様に、サブ通信判定結果が肯定判定となった場合のサブ受信電波強度Q2が、メイン通信接続状態のメイン受信電波強度Q1よりも小さい場合であってもサブ通信接続状態となり、メイン通信接続状態が解除される。
以上詳述した本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
(2−1)フォークリフト20は、メイン無線モジュール81、サブ無線モジュール91及び両無線モジュール81,91を制御する無線マイコン101を有する単一の無線ユニット100を備えている。
かかる構成によれば、両無線モジュール81,91に対応させて2つの無線ユニットを設ける構成と比較して、構成の簡素化を図ることができる。
(2−2)サブ通信判定は、規定期間Taに亘ってサブ受信電波強度Q2が徐々に大きくなっているか否かを判定するものである。
サブ受信電波強度Q2が徐々に大きくなる場合、フォークリフト20がサブ対象AP60nに近づいている蓋然性が高い。この点、本実施形態によれば、規定期間Taに亘ってサブ受信電波強度Q2が徐々に大きくなっていることに基づいて、サブ対象AP60nとサブ無線モジュール91との通信接続が行われる。これにより、進行方向先にある可能性が高いサブ対象AP60nとサブ無線モジュール91との間で遠隔指示信号SGaの送受信を行うことにより、進行方向に進んでいるフォークリフト20の遠隔操作を好適に行うことができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 遠隔操作装置40は、複数のフォークリフト20を遠隔操作する構成でもよい。この場合、複数のAP60a〜60cは、1台のフォークリフト20のみと通信接続する構成でもよいし、複数のフォークリフト20と同時に通信接続する構成でもよい。
ここで、複数のAP60a〜60cが複数のフォークリフト20と同時に通信接続する構成では、複数のフォークリフト20ごとにメイン通信接続状態及びサブ通信接続状態となり得る。例えば、第1AP60aが、第1のフォークリフト20のメイン無線モジュール81と、第2のフォークリフト20のメイン無線モジュール81との双方と通信接続される場合があり得る。
○ 対象AP60m,60nは、遠隔指示信号SGaを送信する一方、ビーコン信号SGxを送信しないように構成されていてもよい。
○ 未接続AP60xは、遠隔指示信号SGaとビーコン信号SGxとの双方を送信する構成でもよい。この場合、無線モジュール81,91は、未接続AP60xからの遠隔指示信号SGaを受信しないように構成されていてもよいし、受信してもよい。
なお、無線モジュール81,91が、未接続AP60xからの遠隔指示信号SGaを受信する場合には、無線マイコン82,92は、通信接続状態となっていない未接続AP60xからの遠隔指示信号SGaを制御信号に変換することなく破棄すればよい。つまり、フォークリフト20としては、通信接続状態となっている対象AP60m,60nからの遠隔指示信号SGaに基づいて動作する一方、未接続APからの遠隔指示信号SGaに基づいて動作しないように構成されていればよい。
○ メイン無線マイコン82は、メイン無線モジュール81が複数のビーコン信号SGxを受信した場合には、ステップS106にて、複数のビーコン信号SGxのうち最も受信電波強度の大きいビーコン信号SGxを送信したAPをメイン対象AP60mとして採用してもよい。この場合、メイン通信判定中にメイン対象AP60mが変更され得る。サブ無線マイコン92のステップS306の処理についても同様である。
○ メイン無線マイコン82は、複数のAPを発見した場合には、当該各APについてメイン通信判定を行ってもよい。つまり、メイン対象AP60mは複数でもよい。
この場合、メイン無線マイコン82は、最初にメイン通信判定結果が肯定判定となったメイン対象AP60mと通信接続してもよい。または、メイン無線マイコン82は、各APのメイン通信判定結果が得られるまで待機し、複数のメイン対象AP60mについて肯定判定となった場合には、当該複数のメイン対象AP60mのうち最もメイン受信電波強度Q1が大きいものと通信接続してもよい。サブ側についても同様である。
○ メイン無線マイコン82は、ステップS209にて、ステップS101の把握結果に基づいてサブ無線ユニット90の異常の有無を判定してもよい。サブ無線ユニット90の異常とは任意であるが、例えば当該サブ無線ユニット90を構成する部品の異常、又は、サブタイムアウトフラグがセットされることを含むとよい。
○ メイン無線マイコン82は、メイン未接続状態である状況においてサブ無線ユニット90に異常が発生した場合には、通信エラー処理を実行してもよい。
○ メイン無線マイコン82は、メイン無線ユニット80に異常が発生している状況においてサブ未接続状態となったことに基づいて、通信エラー処理を実行してもよい。この場合、ステップS409及びステップS410の処理を省略してもよい。
○ 通信エラー処理の実行契機は任意である。
○ 無線ユニット80,90の異常検知及び通信エラー処理を省略してもよい。
○ メイン対象AP60mが発見できないこと(メインタイムアウトフラグのセット)は、メイン無線ユニット80の異常状態に含まれていない構成でもよい。同様に、サブ対象AP60nが発見できないこと(サブタイムアウトフラグのセット)は、サブ無線ユニット90の異常状態に含まれていない構成でもよい。
○ メイン通信判定とサブ通信判定とで、規定期間Taを異ならせてもよい。詳細には、ステップS116の規定閾値Cthと、ステップS317の規定閾値Cthとを異ならせてもよい。例えばステップS116の規定閾値Cthを、ステップS317の規定閾値Cthよりも小さくしてもよい。この場合、メイン通信判定結果が肯定判定となり易いため、サブ無線モジュール91よりもメイン無線モジュール81を用いた遠隔指示信号SGaの送受信を優先させることができる。
○ 同様に、ステップS113で用いられる閾値強度δQと、ステップS314で用いられる閾値強度δQとを異ならせてもよい。例えば、ステップS113で用いられる閾値強度δQを、ステップS314で用いられる閾値強度δQよりも小さくしてもよい。これにより、サブ通信判定結果が肯定判定となる場合よりもメイン通信判定結果が肯定判定となり易くなるため、メイン無線ユニット80を優先的に使用できる。
○ ステップS107〜ステップS109の処理、及び、ステップS307〜ステップS309の処理の少なくとも一方を省略してもよい。
○ メイン通信制御処理及びサブ通信制御処理の具体的な処理内容は、各実施形態に限られず、遠隔指示信号SGaの送受信が途切れることなく、当該遠隔指示信号SGaの送受信を行うものが適宜切り替われば任意である。
○ 第2実施形態において、無線マイコン101は、ステップS501を否定判定した場合には、メイン規定期間カウンタCx1を「0」にリセットするのに代えて、メイン規定期間カウンタCx1をデクリメント(「1」減算)してもよい。この場合であっても、メイン規定期間カウンタCx1が規定閾値Cth以上になることによって、メイン受信電波強度Q1が徐々に大きくなっている、すなわちメイン受信電波強度Q1が増加傾向となっていると言える。なお、本別例における規定期間Taは、メイン通信判定を開始してからメイン規定期間カウンタCx1が規定閾値Cthとなるまでの期間である。同様に、無線マイコン101は、ステップS601を否定判定した場合には、サブ規定期間カウンタCx2を「0」にリセットするのに代えて、サブ規定期間カウンタCx2をデクリメント(「1」減算)してもよい。
つまり、規定期間に亘って受信電波強度が徐々に大きくなっている状態とは、スキャンが行われる度に大きくなる構成に限られず、多少の減少を伴いながら全体として大きくなっている構成も含む。
また、例えば、無線マイコン101は、規定回数のスキャン処理において、メイン受信電波強度Q1が前回のスキャンと比較して大きくなった回数と小さくなった回数をカウントし、大きくなった回数が小さくなった回数よりも閾値以上多い場合には、受信電波強度が徐々に大きくなっていると判定してもよい。
更に、無線マイコン101は、規定回数のスキャン処理において、少なくとも最初のスキャン処理で得られた受信電波強度と、最後のスキャン処理で得られた受信電波強度とに基づいて通信判定を行ってもよい。例えば、無線マイコン101は、最後のスキャン処理で得られた受信電波強度が最初のスキャン処理で得られた受信電波強度よりも閾値以上大きい場合には、規定回数のスキャン処理に要する期間である規定期間Taに亘って受信電波強度が徐々に大きくなっていると判断して、通信判定を肯定判定してもよい。
○ 各実施形態では両通信判定に規定期間Taが条件として設定されていたが、当該規定期間Taに関する条件は必須ではない。但し、誤判定抑制の観点に着目すれば、規定期間Taに関する条件が設定されている方が好ましい。
○ 第1実施形態において、サブ無線ユニット90は車両CPU73に電気的に接続されていてもよい。要は、メイン無線ユニット80とサブ無線ユニット90とで差異を設けてなくてもよい。
○ ステップS312におけるメイン無線ユニット80の異常判定処理を省略してもよい。すなわち、サブ無線マイコン92は、メイン未接続状態である状況においてサブ対象AP60nを発見した場合には、サブ通信判定を行うことなくサブ通信接続状態としてもよいし、サブ通信判定中にメイン通信接続状態が解除されてメイン未接続状態となった場合に、サブ通信判定結果を待つことなくサブ通信接続状態としてもよい。
○ 画像送信部76及び画像受信部48を省略し、複数のAP60a〜60cと無線モジュール81,91との間で画像信号SGgの送受信が行われてもよい。
○ カメラ31〜36やモニタ41等を省略してもよい。この場合、作業者は、目視によって遠隔操作装置40を用いたフォークリフト20の遠隔操作を行ってもよい。
○ フォークリフト20が有する無線モジュールの数は2つ以上であれば任意であり、3つ以上でもよい。この場合、フォークリフト20は、遠隔指示信号SGaの送受信を行う無線モジュールが順次切り替わるように構成されていればよいし、同時に2つ以上の無線モジュールが通信接続状態となるようにしてもよい。この場合、1つの無線モジュールの通信に異常が発生した場合であっても、直ちに他の無線モジュールを用いて遠隔指示信号SGaの送受信を行うことができる。
○ 遠隔操作装置40の具体的な構成は任意であり、例えばスマートフォンなどの汎用品であってもよい。
○ 産業車両は、フォークリフト20に限られず任意である。産業車両は、走行動作以外の動作を行う動作対象物(換言すれば操作対象物)を1又は複数有するものでもよい。
○ メイン通信制御処理プログラム83a及びサブ通信制御処理プログラム93aが記憶された記憶媒体を別途用意し、当該記憶媒体をフォークリフト20に接続した状態で、遠隔操作装置40によるフォークリフト20の遠隔操作等を行う構成でもよい。
○ 各実施形態と各別例とを適宜組み合わせてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)産業車両は、両車両通信部のいずれかによって受信された遠隔指示信号に基づいて、産業車両の駆動制御を行う駆動制御部を備えているとよい。
10…産業車両用遠隔操作システム、20…フォークリフト、31〜36…カメラ、40…遠隔操作装置、44…リモートCPU、60a〜60c…AP(アクセスポイント)、60m…メイン対象AP、60n…サブ対象AP、60x…未接続AP、71,72…アクチュエータ(駆動部)、73…車両CPU、74a…車両制御プログラム、80…メイン無線ユニット、81…メイン無線モジュール、82…メイン無線マイコン、83…メイン無線メモリ、83a…メイン通信制御処理プログラム、90…サブ無線ユニット、91…サブ無線モジュール、92…サブ無線マイコン、93…サブ無線メモリ、93a…サブ通信制御処理プログラム、100…無線ユニット、101…無線マイコン、102…無線メモリ、Q1…メイン受信電波強度、Q2…サブ受信電波強度、Ta…規定期間、SGa…遠隔指示信号、SGx…ビーコン信号。

Claims (14)

  1. 無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両と、
    無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信することによって前記産業車両を遠隔操作する遠隔操作装置と、
    を備えた産業車両用遠隔操作システムにおいて、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第1通信接続状態を維持しつつ、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、
    を備え、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部を備え
    前記判定部は、前記受信電波強度としての第2受信電波強度が、前記第1対象リモート通信部から送信され前記第1車両通信部によって受信される信号の受信電波強度である第1受信電波強度よりも閾値以上高い状態が規定期間に亘って継続されているか否かを判定するものであることを特徴とする産業車両用遠隔操作システム。
  2. 無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両と、
    無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信することによって前記産業車両を遠隔操作する遠隔操作装置と、
    を備えた産業車両用遠隔操作システムにおいて、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、
    を備え、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部を備え、
    前記判定部は、規定期間に亘って前記受信電波強度が徐々に大きくなっているか否かを判定するものである産業車両用遠隔操作システム。
  3. 前記判定部による判定が行われている状況において前記第1通信接続状態が解除された場合には、前記判定部の判定結果を待つことなく、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する先行通信接続部を備えている請求項1又は請求項2に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  4. 前記探索部は、前記第2車両通信部の通信範囲内に存在する前記リモート通信部を探索する探索処理を繰り返し行い、前記探索処理によって探索された1又は複数の前記リモート通信部から前記第2対象リモート通信部を選択するものであり、
    前記探索部は、前記判定部による判定が行われている状況における前記探索処理において前記リモート通信部が複数探索された場合には、現在の前記判定部の判定対象となっている前記リモート通信部を、前記第2対象リモート通信部として優先的に選択する請求項1〜のうちいずれか一項に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  5. 前記産業車両は、前記探索部によって前記第2対象リモート通信部がエラー判定期間に亘って探索されていない状況で前記第1通信接続状態が解除された場合には、通信異常と判定する通信異常判定部を備えている請求項1〜のうちいずれか一項に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  6. 無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両と、
    無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信することによって前記産業車両を遠隔操作する遠隔操作装置と、
    を備えた産業車両用遠隔操作システムにおいて、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、
    を備え、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部を備え、
    前記産業車両は、
    前記第1車両通信部としての第1無線モジュールと、前記第1無線モジュールを制御する第1無線マイコンと、を有する第1無線ユニットと、
    前記第2車両通信部としての第2無線モジュールと、前記第2無線モジュールを制御する第2無線マイコンと、を有する第2無線ユニットと、
    を備え、
    前記第1無線ユニットと前記第2無線ユニットとは互いに情報のやり取りを行うものである産業車両用遠隔操作システム。
  7. 前記第1車両通信部は、第1無線モジュールであり、
    前記第2車両通信部は、第2無線モジュールであり、
    前記産業車両用遠隔操作システムは、前記第1無線モジュール及び前記第2無線モジュールを制御する無線マイコンを有する単一の無線ユニットを備えている請求項1〜のうちいずれか一項に記載の産業車両用遠隔操作システム。
  8. 遠隔操作装置が有する互いに離間して配置された複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて送信される遠隔操作を指示する遠隔指示信号によって遠隔操作される産業車両であって、
    前記産業車両は、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を備え、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第1通信接続状態を維持しつつ、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、
    を備え、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部を備え
    前記判定部は、前記受信電波強度としての第2受信電波強度が、前記第1対象リモート通信部から送信され前記第1車両通信部によって受信される信号の受信電波強度である第1受信電波強度よりも閾値以上高い状態が規定期間に亘って継続されているか否かを判定することを特徴とする産業車両。
  9. 遠隔操作装置が有する互いに離間して配置された複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて送信される遠隔操作を指示する遠隔指示信号によって遠隔操作される産業車両であって、
    前記産業車両は、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を備え、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、
    を備え、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部を備え、
    前記判定部は、規定期間に亘って前記受信電波強度が徐々に大きくなっているか否かを判定することを特徴とする産業車両。
  10. 遠隔操作装置が有する互いに離間して配置された複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて送信される遠隔操作を指示する遠隔指示信号によって遠隔操作される産業車両であって、
    前記産業車両は、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を備え、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、
    を備え、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両は、
    前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部と、
    前記第1車両通信部としての第1無線モジュールと、前記第1無線モジュールを制御する第1無線マイコンと、を有する第1無線ユニットと、
    前記第2車両通信部としての第2無線モジュールと、前記第2無線モジュールを制御する第2無線マイコンと、を有する第2無線ユニットと、
    を備え、
    前記第1無線ユニットと前記第2無線ユニットとは互いに情報のやり取りを行うものであることを特徴とする産業車両。
  11. 無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信する遠隔操作装置を用いて、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両を遠隔操作するための産業車両用遠隔操作プログラムであって、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両用遠隔操作プログラムは、前記産業車両を、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第1通信接続状態を維持しつつ、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、として機能させるものであり、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両用遠隔操作プログラムは、前記産業車両を、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部として機能させるものであり、
    前記判定部は、前記受信電波強度としての第2受信電波強度が、前記第1対象リモート通信部から送信され前記第1車両通信部によって受信される信号の受信電波強度である第1受信電波強度よりも閾値以上高い状態が規定期間に亘って継続されているか否かを判定することを特徴とする産業車両用遠隔操作プログラム。
  12. 無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信する遠隔操作装置を用いて、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両を遠隔操作するための産業車両用遠隔操作プログラムであって、
    前記第1車両通信部は、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両用遠隔操作プログラムは、前記産業車両を、
    前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索部と、
    前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続部と、
    として機能させるものであり、
    前記第2車両通信部は、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信するものであり、
    前記産業車両用遠隔操作プログラムは、前記産業車両を、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除部として機能させるものであり、
    前記判定部は、規定期間に亘って前記受信電波強度が徐々に大きくなっているか否かを判定することを特徴とする産業車両用遠隔操作プログラム。
  13. 無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信する遠隔操作装置を用いて、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両を遠隔操作する産業車両用遠隔操作方法であって、
    前記第1車両通信部が、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信する第1受信ステップと、
    前記産業車両が、前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索ステップと、
    前記産業車両が、前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定ステップと、
    前記産業車両が、前記判定ステップの判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第1通信接続状態を維持しつつ、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続ステップと、
    前記第2車両通信部が、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信する第2受信ステップと、
    前記産業車両が、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除ステップと、
    を備え
    前記判定ステップは、前記受信電波強度としての第2受信電波強度が、前記第1対象リモート通信部から送信され前記第1車両通信部によって受信される信号の受信電波強度である第1受信電波強度よりも閾値以上高い状態が規定期間に亘って継続されているか否かを判定するステップであることを特徴とする産業車両用遠隔操作方法。
  14. 無線通信を行うものであって互いに離間して配置された複数のリモート通信部を有し、前記複数のリモート通信部のうち少なくとも1つを用いて遠隔操作を指示する遠隔指示信号を送信する遠隔操作装置を用いて、無線通信を行う第1車両通信部及び第2車両通信部を含む複数の車両通信部を有する産業車両を遠隔操作する産業車両用遠隔操作方法であって、
    前記第1車両通信部が、前記複数のリモート通信部のうちの第1対象リモート通信部と通信接続されている第1通信接続状態である場合に、前記第1対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信する第1受信ステップと、
    前記産業車両が、前記第2車両通信部を用いて、前記複数のリモート通信部のうち前記第1対象リモート通信部とは異なる第2対象リモート通信部を探索する探索ステップと、
    前記産業車両が、前記第1通信接続状態である状況において、前記第2対象リモート通信部から送信され前記第2車両通信部によって受信される信号の受信電波強度に基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続させるか否かを判定する判定ステップと、
    前記産業車両が、前記判定ステップの判定結果が肯定判定であることに基づいて、前記第2対象リモート通信部と前記第2車両通信部とを通信接続する通信接続ステップと、
    前記第2車両通信部が、前記第2対象リモート通信部と通信接続されている第2通信接続状態である場合に、前記第2対象リモート通信部から送信される前記遠隔指示信号を受信する第2受信ステップと、
    前記産業車両が、前記第2車両通信部が前記第2対象リモート通信部から前記遠隔指示信号を受信したことに基づいて、前記第1車両通信部が前記複数のリモート通信部のいずれかと通信接続できるように前記第1通信接続状態を解除する接続解除ステップと、
    を備え、
    前記判定ステップは、規定期間に亘って前記受信電波強度が徐々に大きくなっているか否かを判定するステップであることを特徴とする産業車両用遠隔操作方法。
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