以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
<第I実施形態>
図1は、EFEM1の側面の壁を取り除くことで内部が見えるようにした側面図である。図1に示すように、EFEM1は、所定の受け渡し位置間でウェーハWの搬送を行うウェーハ搬送装置2と、このウェーハ搬送装置2を囲むように設けられた箱型の筐体3と、筐体3の前面側の壁の外側に接続されるロードポート4と、制御手段5とから構成されている。ここで、本願においては筐体3より見てロードポート4が接続される側の向きを前方、筐体3より見てロードポート4が接続される側と反対側の向きを後方と定義する。
制御手段5がウェーハ搬送装置2の動作を制御することによって、ロードポート4に載置されたFOUP(容器)7に収容されているウェーハ(収容物)Wを筐体3内部の搬送空間9へ搬送すること及び、各処理が行われた後のウェーハWをFOUP7内へ再び搬送することが可能となっている。
ロードポート4はドア部51(図2参照)を備えており、このドア部51がFOUP7に設けられた蓋体32と連結してともに移動することで、FOUP7が搬送空間9に対して開放されるようになっている。FOUP7内には載置部が上下方向に多数設けられており、これによって多数のウェーハWを収容することができる。また、FOUP7内には通常窒素が充填されるとともに、制御手段5の制御によってロードポート4を介してFOUP7内の雰囲気を窒素置換することも可能となっている。
制御手段5は、筐体3の上部空間に設けられたコントローラユニットとして構成されている。また制御手段5は、ウェーハ搬送装置2の駆動制御、ロードポート4によるFOUP7の窒素置換制御、ドア部51の開閉制御及び、筐体3内における窒素循環制御等を行っている。制御手段5は、CPU、メモリ及びインターフェースを備えた通常のマイクロプロセッサ等により構成されるもので、メモリには予め処理に必要なプログラムが格納してあり、CPUは逐次必要なプログラムを取り出して実行し、周辺ハードリソースと協働して所期の機能を実現するものとなっている。なお、窒素循環制御については後述する。
筐体3の内部空間は、仕切り部材8によってウェーハ搬送装置2が駆動する空間である搬送空間9と、ガス帰還路10とに仕切られている。搬送空間9とガス帰還路10とは、搬送空間9の上部に幅方向に延在して設けられたガス送出口11と搬送空間9の下部に幅方向に延在して設けられたガス吸引口12とにおいてのみ連通している。そして、ガス送出口11とガス吸引口12とが搬送空間9内に下降気流を生じさせ、ガス帰還路10内に上昇気流を生じさせることで、不活性ガスが循環するようになっている。なお、本実施形態においては、不活性ガスとして窒素を用いることとするが、循環させるガスはこれに限られるものではなく、他のガスを用いることもできる。
帰還路10の背面側上部には筐体3内に窒素を導入するガス供給手段16が接続されている。ガス供給手段16は、制御手段5からの命令に基づいて窒素の供給と供給の停止を制御することが可能となっている。そのため、窒素の一部が筐体3の外部に流出した場合には、ガス供給手段16が流出分の窒素を供給することによって、筐体3内の窒素雰囲気を一定に保つことができる。また、背面側下部には筐体3内の窒素ガスを排出するガス排出手段17が接続されている。ガス排出手段17は、制御手段5からの命令に基づいて動作して、図示しないシャッタを開放することによって筐体3の内部と外部に設けられた窒素ガス排出先とを連通させることが可能となっている。そして、上述したガス供給手段16による窒素の供給と併用することにより、筐体3内を窒素雰囲気に置換したり筐体3内の圧力を制御することが可能となっている。なお、本実施形態においては、循環させるガスを窒素とするため、ガス供給手段16は窒素を供給するが、他のガスを循環させる場合
は、ガス供給手段16はその循環させるガスを供給する。
また、ガス送出口11には第1の送風手段としてのファン13aとフィルタ13bとから構成されるファンフィルタユニット13(FFU13)が設けられている。ファンフィルタユニット13は、筐体3内を循環する窒素ガス内に含まれるパーティクルを除去するとともに、搬送空間9内へ下方に向けて送風することによって搬送空間9内に下降気流を生じさせている。なお、FFU13は、仕切り部材8に連結され水平方向に延びる支持部材18によって支持されている。
そして、上述したFFU13のファン13a及びファン15によって、筐体3内の窒素ガスは搬送空間9内を下降し、ガス帰還路10内を上昇することで循環するようになっている。ガス送出口11は下方に向かって開口されていることから、FFU13によって窒素ガスが下方に向かって送り出される。ガス吸引口12は上方に向かって開口されていることから、FFU13によって生じさせた下降気流を乱すことなくそのまま下方に向かって窒素ガスを吸引させることができ、これらによって円滑な窒素ガスの流れを作り出すことができる。なお、搬送空間9内に下降気流が生じていることで、ウェーハW上部に付着したパーティクルや処理済みウェーハから一時的に放出される放出ガスを除去するとともに、搬送空間9内のウェーハ搬送装置2などの装置が移動することにより、それらの放出ガスやパーティクルが浮遊することを防止している。
図2は、ロードポート4の斜視図を示す。以下、ロードポート4の構成を説明する。
ロードポート4は、キャスタ及び設置脚の取り付けられる脚部25の後方よりベース21を垂直に起立させ、このベース21の約60%程度の高さ位置より前方に向けて水平基部23が設けられている。さらに、この水平基部23の上部には、FOUP7を載置するための載置台24が設けられている。
FOUP7は、図3に模式的に示すように、ウェーハW(図1参照)を収容するための内部空間Sfを備えた本体31と、ウェーハWの搬出入口となるべく本体31の一面に設けられた開口31aを開閉する蓋体32とから構成されている。FOUP7は、載置台24に正しく載置された場合には蓋体32がベース21と対向するようになっている。
図2に戻って、載置台24上には、FOUP7の位置決めを行うための位置決めピン24aが設けられるとともに、載置台24に対してFOUP7の固定を行うためのロック爪24bが設けられている。ロック爪24bは、載置台24上にFOUP7が適切に位置決めされた後、ロック動作を行うことでFOUP7を固定することができ、アンロック動作を行うことでFOUP7を載置台24より離間可能な状態とすることができる。なお、載置台24はFOUP7を載置した状態で、載置台駆動部(図示せず)により前後方向に移動することが可能となっている。
FOUP7が適正な位置に位置決めされたか否かは、位置決めピン24aの近傍に配設された位置決めセンサ60により検知される。この位置決めセンサ60は、各位置決めピン24aの近傍に、それぞれ配置することが好ましい。ここで、適切に位置決めされるとは、載置台24に対するFOUP7の底面の高さが、載置台24の上面から所定範囲内にあることを意味する。
また、載置台24には、FOUP7内に窒素ガスを供給するガス注入部70と、FOUP7内より窒素ガスを排出するガス排気部71がそれぞれ2箇所に設けられている。ガス注入部70とガス排気部71とは通常、適切に位置決めされた状態にあるFOUP7の底面より下方に位置し、使用の際に上方に進出してFOUP7の備えるガス供給弁33(図
3参照)とガス排出弁34にそれぞれ連結するようになっている。
使用時には、ガス注入部70の上端がFOUP7のガス供給弁33に接触し、同様に、ガス排気部71の上端がFOUP7のガス排気弁34に接触する。そして、ガス供給弁33を介してガス注入部70よりFOUP7の内部空間Sfに乾燥窒素ガス等のガスを供給し、ガス排出弁34を介してガス排気部71より内部空間Sfの窒素ガスを排出可能となっている。また、窒素ガス供給量を窒素ガス排出量よりも多くすることで、外部や筐体3の搬送空間9の圧力に対して内部空間Sfの圧力を高めた陽圧設定とすることもできる。
ロードポート4を構成するベース21は、搬送空間9を外部空間から隔離する前面壁の一部を構成している。図2に示すようにベース21は、両側方に起立させた支柱21a,21aと、これらにより支持されたベース本体21bと、このベース本体21bに略矩形状に開放された窓部21cに取り付けられたウインドウユニット40とから構成されている。ここで、本願でいう略矩形とは、四辺を備える長方形を基本形状としながら四隅を円弧によって滑らかにつないだ形状をいう。
ウインドウユニット40は、上述したFOUP7の蓋体32(図3参照)と対向する位置に設けられている。ウインドウユニット40は、後に詳述するように略矩形状の開口部42(図4参照)が設けられていることから、この開口部42を介して筐体3の搬送空間9を開放することができる。
ウインドウユニット40は、窓枠部41と、これに取り付けられる弾性材としての第1Oリング(第1シール部材)43,第2Oリング(第2シール部材)44と、第1Oリング43を介してFOUP7を窓枠部41に対して密着させるための引き込み手段としてのクランプユニット45とから構成されている。
窓枠部41は、内側に略矩形状の開口部42が形成された枠形状をなしている。窓枠部41は、ウインドウユニット40の構成要素として上述したベース21(図2参照)の一部を構成するものであることから、開口部42は筐体3の前面壁を開放するものということができる。
窓枠部41の前面には、開口部42の周縁近傍を周回するように第1Oリング43が配設されている。窓枠部41の後面には、開口部42の周縁近傍を周回するように第2Oリング44が配設されている。
図5は、第1Oリング43の長さ方向に直交する方向に第1Oリング43を切った断面図、図6は、第2Oリング44の長さ方向に直交する方向に第2Oリング44を切った断面図を示す。第1Oリング43および第2Oリング44の断面形状は、凸状である。図中、矢印はウインドウユニット40の前後方向、すなわちFOUP9およびドア部51の後述する進退方向を示す。寸法L1は、ドア部51の進退方向における第1Oリング43の高さ寸法を示す。寸法L2は、ドア部51の進退方向における第2Oリング44の高さ寸法を示す。すなわち本実施形態では、第2Oリング44の寸法L2が第1Oリング43の寸法L1よりも大きい。
開口部42はFOUP7の蓋体32の外周よりも僅かに大きく、この開口部42を通って蓋体32は移動可能となっている。また、FOUP7を載置台24に載置させた状態において、図7に示すように蓋体32の周囲をなす本体31の前面は当接面31bとして、第1Oリング43を介して窓枠部41(ベース21)の前面に当接する。これにより、FOUP7がウインドウユニット40に取付けられた際に、第1Oリング43は開口部42(ベース21)の周縁とFOUP7との間をシール(閉止)する。
また、窓枠部41の後面には、上述したドア部51が第2Oリング44を介して当接するようになっている。これにより、第2Oリング44が開口部42の周縁とドア部51との間をシールする。
クランプユニット45は、窓枠部41の両側部において上下方向に離間して配された合計4箇所に設けられている。各クランプユニット45は、概ね係合片46とこれを動作させるシリンダ47とから構成され、FOUP7がウインドウユニット40に取付けられた状態で、FOUP7をベース21側に押圧する。
そして、係合片46が前方に飛び出した場合にはその先端が上方向を向き、後方に引き込まれた状態となった場合には先端が内側のFOUP7に向かう方向となる。クランプ操作により、係合片46は先端が内側を向くことで、FOUP7より側方に張り出した鍔部に係合することが可能となっている。
また、ロードポート4は、FOUP7を取り付け可能に構成されたウインドウユニット40を開閉するための開閉機構50を備えている。
図3に示すように開閉機構50は、開口部42を開閉するためのドア部51と、これを支持するための支持フレーム52と、この支持フレーム52がスライド支持手段53を介して前後方向に移動可能に支持する可動ブロック54と、この可動ブロック54をベース本体21bに対して上下方向に移動可能に支持するスライドレール55を備えている。
ドア部51は、FOUP7の蓋体32を吸着する吸着部56(図4参照)と、FOUP7の蓋体32を開閉するためのラッチ操作や、蓋体32の保持を行うための連結手段57とを備えている。ドア部51は蓋体32の固定および固定の解除を行って、FOUP7から蓋体32の取り外し、および取り付けが可能となっている。連結手段57では、蓋体32のアンラッチ動作を行うことで蓋体32を開放可能な状態とするとともに、蓋体32をドア部51に連結して一体化した状態とすることができる。これとは逆に、連結手段57では、蓋体32のラッチ動作を行うことで蓋体32とドア部51との連結を解除するとともに、蓋体32を本体31に取付けて閉止状態とすることもできる。
図3に示すようにドア部51には、FOUP7がウインドウユニット40に取付けられた際に、FOUP7とドア部51との間に窒素ガスを注入するガス注入ノズル73と、FOUP7とドア部51との間の窒素ガスを排出するガス排出ノズル74とが設けられている。ガス注入ノズル73の上端がドア部51の外表面まで延び、下端がガス供給装置(図示せず)に接続されている。同様に、ガス排出ノズル74の上端がドア部51の外表面まで延び、下端がガス排出装置(図示せず)に接続されている。FOUP7とドア部51とをクランプユニット45により一体にした状態で、ガス注入ノズル73が密閉空間Sd(図7参照)に連通して窒素を供給し、ガス排出ノズル74が密閉空間Sdに連通して窒素を排出することで、密閉空間Sdを窒素に置換および充填できる。
さらに、ドア部51の前後方向への移動及び上下方向への移動を行わせるためのアクチュエータ(図示せず)が、各方向毎に設けられており、これらに制御部Cpからの駆動指令を与えることで、ドア部51を前後方向及び上下方向に移動させることができるようになっている。このようにロードポート4は制御部Cpによって、各部に駆動指令が与えられることで動作するようになっている。
図8に示すように、制御部Cpの入力側は、位置決めセンサ60とドア位置検知センサ81と載置台検知センサ82と雰囲気センサ83とに接続されている。位置決めセンサ6
0は、FOUP7が載置台24の適正な位置に位置決めされたか否か検知する。ドア位置検知センサ81は、ドア部51の進退の位置を検知する。載置台検知センサ82は、載置台24の進退方向の位置を検知する。雰囲気センサ83は、密閉空間Sd内の湿度や酸素濃度を検出し、密閉空間Sdが窒素に置換された否かを検知する。
制御部Cpの出力側は、載置台駆動部85とドア駆動部86とクランプユニット駆動部87とガス供給装置88とガス排出装置89とに接続されている。ガス供給装置88は、ガス注入ノズル73に接続され、密閉空間Sdに窒素を供給する。ガス排出装置89は、ガス排出ノズル74に接続され、密閉空間Sdから窒素を排出する。
以下、本第1実施形態のロードポート4を用いた場合のFOUP7およびドア部51の動作について説明する。
まず図9に示すステップS1で、図示しない天井走行型無人搬送機が載置台24の容器受渡位置にFOUP7を載置する。容器受渡位置とは載置台24の移動範囲のうち、載置台24にFOUP7を載置できる位置を指す。
このとき、図10に示すように、ドア部51はドア閉止位置に配置されている。ドア閉止位置とは、ドア部51が第2シール部材44と当接し、かつドア部51のFOUP7側の端面51aがドア部51と第2シール部材44との当接面よりもFOUP7側にある初期位置を指す。ドア部51の端面51aは具体的には、ロードポート4のベース21よりもFOUP7側に位置し、かつ第1Oリング43の前後方向寸法の範囲内にある。
ステップS2で位置決めセンサ60が、載置台24の適切な位置にFOUP7が位置決めされたか否かを検知する。FOUP7が適切に位置決めされていなければ、上位コントローラにエラーを送信して繰り返す。
FOUP7が適切に位置決めされていればステップS3に進んで、ドア駆動部86が、ドア閉止位置からドア退避位置までFOUP7と反対方向にドア部51を退避させる(図11参照)。ドア退避位置とは、ドア閉止位置(初期位置)から、FOUP7と反対方向にドア部51を退避させ、かつドア部51が第2シール部材44と当接している位置を指す。ドア部51はロードポート4の後方から前方に向かって前進し、ロードポート4の前方から後方に向かって退避する。これら前進および退避方向は、水平方向である。ドア部51を退避させることで、第2Oリング44は図10と比べて伸長する。ドア部51がドア退避位置まで退避したか否かは、ドア位置検知センサ81で検知する。
ステップS4では、載置台駆動部85が、容器受渡位置からドア開閉位置に載置台24およびFOUP7を前進させる(図11参照)。このドア開閉位置とは、ドア部51の移動範囲のうち、連結手段57によりFOUP7に対する蓋体32の固定または固定の解除、および蓋体32の着脱を行う位置を指す。容器受渡位置からドア開閉位置までのFOUP7の移動量は71mmである。載置台24がドア開閉位置に移動したか否かは、載置台検知センサ82が検知する。載置台検知センサ82によって載置台24がドア開閉位置にあることを検知すると、クランプユニット駆動部87からの信号により、クランプユニット45が作動する。これにより、FOUP7をロードポート4側に引き寄せ、FOUP7とベース21と第1Oリング43とのシール性を高める。なお、FOUP7はロードポート4の前方から後方に向かって前進し、ロードポート4の後方から前方に向かって退避(後退)する。これら前進および退避方向は、水平方向である。
ドア部51がドア退避位置にあり、かつFOUP7がドア開閉位置にあって第1Oリング43を介してロードポート4の窓枠部41と当接するとき、密閉空間Sdが形成される
。この密閉空間Sdは、ベース21、第1シール部材43、第2シール部材44、蓋体32、FOUP7およびドア部51によって形成されている。またステップS5で密閉空間Sdは、ガス注入ノズル73とガス排出ノズル74とにより大気から窒素ガスに置換される。密閉空間Sdが窒素ガスに置換されたか否かは、雰囲気センサ83が検知する。
この後、ステップS6ではドア駆動部86が、ドア退避位置からドア開閉位置(ドア前進位置)までFOUP7に向かってドア部51を前進させる(図12参照)。ドア部51がドア開閉位置にあるとき、ドア部51と蓋体32とは接触し、連結手段57がFOUP7に対する蓋体32の固定を解除し、蓋体32を保持する。また、ドア退避位置とドア開閉位置との距離は3mmに設定している。
ステップS7でドア駆動部86が、ドア開閉位置からドア開放位置までドア部51およびドア部51に保持された蓋体32を移動させ、ロードポート4の開口部42を開放する(図13参照)。ドア開放位置とは、開口部42が開放され、ウェーハ搬送装置2がFOUP7内にアクセス可能な位置を指す。この状態でウェーハ搬送装置2は、FOUP7内のウェーハWの取り出し、および取り入れを行う。
ウェーハWの取り出し、および取り入れが終了すると、ステップS8でドア駆動部86がドア開放位置からドア開閉位置までドア部51を移動させる。このとき、連結手段57が、FOUP7に対して蓋体32を取り付け、固定する。そして、クランプユニット45によるFOUP7とロードポート4との固定を解除し、ステップS9で、載置台駆動部85が載置台24およびFOUP7を容器受渡位置まで後退させる。
[本実施形態のロードポートの特徴]
本実施形態のロードポート4には以下の特徴がある。
本実施形態のロードポート4では、載置台24にFOUP7が載置された後、ドア部51が第2シール部材44と当接し、かつドア部51のFOUP7側の端面51aがドア部51と第2シール部材43との当接面よりもFOUP7側にある初期位置から、FOUP7と反対方向にドア部51を退避させる。これにより、第1シール部材43と当接するまでFOUP7をドア部51に向かって移動させたときに、FOUP7とドア部51とが接触するのを防止できる。従って、接触によりFOUP7またはドア部51が仮に押し出され、又は傾斜したとしても、ベース21と、FOUP7またはドア部51との間のシールが解除されるのを防ぐことができる。
本実施形態のロードポート4では、ドア部51を退避させたドア退避位置で、ドア部51が第2シール部材44と当接している。これにより、FOUP7をドア部51に向かって移動させ、FOUP7が第1シール部材43と当接したときに、少なくともベース、第1シール部材43、第2シール部材44、蓋体32、およびドア部51によって密閉空間Sdを形成できる。
本実施形態のロードポート4では、密閉空間Sdが窒素ガスで充填された後、退避位置からFOUP7に向かってドア部51を前進させる。これにより、FOUP7とドア部51とを近づけ、FOUP7に対する蓋体32の固定の解除をドア部51の連結手段57が行って、FOUP7から蓋体32の取外しが可能な状態となる。
本実施形態のロードポート4では、ドア部51を前進させたドア前進位置で、ドア部51が蓋体32と接触している。これにより、FOUP7に対する蓋体32の固定の解除をドア部51の連結手段57が確実に行って、FOUP7から蓋体32の取外しをできる。またドア部51が蓋体32と接触することで、仮にドア部51が傾いてドア部51と第2
シール部材44との間のシールが解除されたとしても、密閉空間Sdが窒素ガスで充填されているため搬送空間9に大気が侵入することはない。
本実施形態のロードポート4では、ドア部51が進退する方向における第2シール部材44の寸法が、ドア部51が進退する方向における第1シール部材43の寸法よりも大きい。これにより、ドア部51と第2シール部材44とが当接しシールした状態で、ドア部51の進退(移動)距離を大きく確保できる。
<第2実施形態>
第2実施形態の、例えばロードポート4などの各構成は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。ただし、第1実施形態では第2Oリング44の寸法L2が第1Oリング43の寸法L1よりも大きい。しかし図14および図15に示すように第2実施形態では、第1Oリング43の寸法L1が第2Oリング44の寸法L2よりも大きい点で第1実施形態と異なる。
以下、第2実施形態のロードポート4を用いた場合のFOUP7およびドア部51の動作について説明する。なお、FOUP7の例えば容器受渡位置およびドア部51の例えばドア閉止位置などの各位置の定義は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
まず図16に示すステップS1で、図示しない天井走行型無人搬送機が載置台24の容器受渡位置にFOUP7を載置する。
このとき、図17に示すように、ドア部51はドア閉止位置に配置され、ドア押出機構90によるドアクランプが作動している。このドア押出機構90は、ベース21の搬送空間9側の壁面において、開口部42の開口周縁に沿って複数配置される。このドア押出機構90は、シリンダ91と、このシリンダ91から突没可能なロッド92と、ロッド92の先端部に回転可能に設けられたローラ93とを主要構成要素としている。シリンダ91は、ドア部51にローラ93を適切に押し当てられるように、ベース21から傾斜をつけて配置できるようにした台座94に取り付けられている。ドア部51にローラ93を適切に押し当てることで、ベース21、ドア部51および第2Oリング44によるシール性を高めることができる。
ステップS2で位置決めセンサ60が、載置台24の適切な位置にFOUP7が位置決めされたか否かを検知する。FOUP7が適切に位置決めされていなければ、繰り返す。
FOUP7が適切に位置決めされていればステップS3に進む。ステップS3では、載置台24およびFOUP7が、容器受渡位置から容器退避位置までドア部51に向かって前進する(図17参照)。容器退避位置とは、FOUP7が第1Oリング43と当接し、かつ第2Oリング44と当接するドア部51のFOUP7側の端面とFOUP7とが所定の間隔を隔てた位置を指す。また容器退避位置は、後述する容器開閉位置と容器受渡位置の間に位置する。
このとき、密閉空間Sdが形成されるので、ステップS4で密閉空間Sdは、ガス注入ノズル73とガス排出ノズル74とにより大気から窒素ガスに置換されて充填される。
ステップS5で、載置台駆動部85が、容器退避位置から容器開閉位置(容器前進位置)までドア部51に向かって載置台24およびFOUP7を前進させる(図18参照)。容器開閉位置とは、載置台24の移動範囲のうち、開口部42を介してウェーハ搬送装置2がFOUP7内のウェーハWを取り出すことができる位置を指す。FOUP7が容器開閉位置にあるとき、ドア部51と蓋体32とは接触し、連結手段57がFOUP7に対す
る蓋体32の固定を解除し、蓋体32を保持する。容器退避位置から容器開閉位置までのFOUP7の移動量は8mmに設定している。
この後、ドアクランプを解除し、ステップS6で、ドア開閉位置からドア開放位置にドア部51および蓋体32を移動させる。この状態でウェーハ搬送装置2は、FOUP7内のウェーハWの取り出し、および取り入れを行う。
ウェーハWの取り出し、および取り入れが完了すればステップS7に進む。ステップS7でドア駆動部86がドア開放位置からドア開閉位置までドア部51を移動させる。このとき、連結手段57がFOUP7に対して蓋体32を取り付けると共に、ドアクランプを作動する。
そして、クランプユニット45によるFOUP7とロードポート4との固定を解除し、ステップS8で、載置台駆動部85が載置台24およびFOUP7を容器受渡位置まで後退させる。
[本実施形態のロードポートの特徴]
本実施形態のロードポート4には以下の特徴がある。
本実施形態のロードポート4では、FOUP7を載置する載置台24にFOUP7が載置された後、載置位置から、FOUP7が第1Oリング43と当接し、かつ第2Oリング44と当接するドア部51のFOUP7側の端面とFOUP7とが所定の間隔を隔てた容器退避位置まで、ドア部51に向かってFOUP7を前進させる。これにより、第1Oリング43と当接するまでFOUP7をドア部51に向かって移動させたときに、FOUP7とドア部51とが接触するのを防止できる。従って、接触によりFOUP7またはドア部51が仮に傾斜したとしても、ベース21と、FOUP7またはドア部51との間のシールが解除されるのを防ぐことができる。
本実施形態のロードポート4では、密閉空間Sdが窒素ガスで充填された後、容器退避位置からドア部51に向かってFOUP7を前進させる。これにより、FOUP7とドア部51とを近づけ、FOUP7に対する蓋体32の固定の解除をドア部51の吸着部56が行って、ROUP7から蓋体32の取外しが可能な状態となる。
本実施形態のロードポート4では、FOUP7を前進させた容器前進位置で、蓋体32がドア部51と接触している。これにより、FOUP7に対する蓋体32の固定の解除をドア部51の吸着部56が確実に行って、FOUP7から蓋体32の取外しをできる。またドア部51が蓋体32と接触することで、仮にドア部51が傾いてドア部51と第2Oリング44との間のシールが解除されたとしても、密閉空間Sdが窒素ガスで充填されているため搬送空間9に大気が侵入することはない。
<第3実施形態>
第3実施形態の、例えばロードポート4などの各構成は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。ただし、第1実施形態では第2Oリング44の寸法L2が第1Oリング43の寸法L1よりも大きい。しかし図19および図20に示す第3実施形態では、第1Oリング43の寸法L1と第2Oリング44の寸法L2とが略等しい点で第1実施形態と異なる。
以下、第3実施形態のロードポート4を用いた場合のFOUP7およびドア部51の動作について説明する。なお、FOUP7の例えば容器受渡位置およびドア部51の例えばドア閉止位置などの各位置の定義は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
まず図21に示すステップS1で、図示しない天井走行型無人搬送機が載置台24の容器受渡位置にFOUP7を載置する。
ステップS2で位置決めセンサ60が、載置台24の適切な位置にFOUP7が位置決めされたか否かを検知する。FOUP7が適切に位置決めされていなければ、繰り返す。
FOUP7が適切に位置決めされていればステップS3に進んで、ドア閉止位置からドア退避位置にドア部51を後退させる(図22参照)。これと同時に、または遅れてステップS4で容器受渡位置から容器退避位置まで載置台24およびFOUP7を前進させる。従って、ドア部51が第2Oリング44と当接し、かつFOUP7が第1Oリング43と当接した状態で、確実にドア部51と蓋体32との接触を防止できる。なお、ドア閉止位置とドア退避位置との距離は4mm以下が好ましい。
このとき、密閉空間Sdが形成されるので、ステップS5で密閉空間Sdは、ガス注入ノズル73とガス排出ノズル74とにより大気から窒素ガスに置換されて充填される。
次にステップS6で、載置台24およびFOUP7を容器載置位置からドア部51に近づける。言い換えれば、載置台24およびFOUP7をドア部51に向かって前進させる。これと同時にステップS7で、ドア部51をドア退避位置からFOUP7に近づける。言い換えれば、ドア部51をFOUP7に向かって前進させる。
ステップS6およびステップS7により、図23に示すように、蓋体32とドア部51とが接触する。このとき、載置台駆動部85の駆動力と、ドア駆動部86のドア部51の閉止力とを等しく設定することで、仮に蓋体32とドア部51とが接触したとしても、蓋体32およびドア部51のいずれか一方が傾斜するのを防止できる。
蓋体32とドア部51とが接触した状態で、連結手段57がFOUP7に対する蓋体32の固定を解除し、蓋体32を保持する。
そしてステップS8で、ドア駆動部86がドア開放位置までドア部51および蓋体32を移動させる。ステップS8の動作完了後または動作に連動させて、載置台24をドア部51に向かって前進させ、ウェーハWを取り出すことができる所定位置に移動させる。この状態でウェーハ搬送装置2は、FOUP7内のウェーハWの取り出し、および取り入れを行う。
ウェーハWの取り出し、および取り入れが完了すればステップS9に進む。ステップS7でドア駆動部86がドア開放位置からドア開閉位置までドア部51を移動させる。このとき、連結手段57が、FOUP7に対して蓋体32を取り付け、ドアクランプを作動する。
そして、クランプユニット45によるFOUP7とロードポート4との固定を解除し、ステップS10で、載置台駆動部85が載置台24およびFOUP7を容器受渡位置まで後退させる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
前記実施形態のロードポート4は、EFEM1に設けた。しかし、これらに限定されず、EFEM1を介さずに処理装置に直接適用したり、FOUP7内のウェーハWを交換、並び替えを行なうソータ装置や、FOUP7内のウェーハWを一時的に保管するストッカ装置に適用することができる。
前記実施形態では、容器としてFOUP7を例示的に用いたがこれに限定されない。例えば、ウェーハ搬送に使用されるMAC(Multi Application Carrier)やFOSB(Front Opening Shipping Box)を容器として用いても良い。また、ウェーハ搬送以外にも、外気よりも所定環境を維持したい物品を搬送する容器に本発明を適用しても良い。
前記実施形態では、容器内に収納する収納物としてウェーハWを例示したが、これに限定されない。例えば、電子部品やフラットパネルディスプレイに用いられる基板、細胞を保管するための細胞培養容器などを収納しても良い。
前記実施形態では、ガスとして窒素を用いたが、これに限定されない。例えば、ドライガスやアルゴンガスなど所望の環境ガスを用いることができる。
前記実施形態では、ドア部51がドア退避位置まで退避したか否かは、ドア位置検知センサ81で検知した。しかしこれに限定されず、ドア駆動部86の駆動状態から検知しても良いし、タイマによって所定時間を経過したかどうかで検知しても良い。
前記実施形態では、載置台24がドック位置に移動したか否かは、載置台検知センサ82が検知した。しかしこれに限定されず、載置台駆動部85の信号によって検知しても良いし、タイマによって所定時間を経過したかどうかで検知しても良い。
前記実施形態では、密閉空間Sdが窒素ガスに置換されたか否かは、雰囲気センサ83が検知した。しかしこれに限定されず、タイマによって所定時間を経過したかどうかで検知しても良い。
前記実施形態では、載置台24にFOUP7が載置された直後から、載置台24を容器開閉位置または容器退避位置まで前進させる間、ガス注入部70から窒素ガスを噴き出した。しかしこれに限定されず、同時にガス排気部71からドア部51周辺の大気を排気しても良い。
第1Oリング43および第2Oリング44の素材は、特に限定されない。シール部材は、フッ素ゴムやシリコンゴム製のOリングやEPDM(ethylene propylene diene monomer)などエチレンプロピレンゴム製のスポンジなど弾性部材であれば良い。フッ素ゴムやシリコンゴム製のOリングの場合、弾性力を持たせるために中空構造にしても良い。中空構造とした場合、中空部内にガスを供給または排出すれば、シール性や他の部材の接触位置を調整することができる。
前記実施形態では、断面が凸状の第1Oリング43および第2Oリング44を採用した。しかしこれに限定されず図24に示すように、ゆるやかに湾曲する薄板状の断面を有するシール部材であっても良い。これにより、密閉空間Sd内の雰囲気が搬送空間9内に侵入しにくく、かつFOUP7より外側の大気が密閉空間Sd内に侵入するのを防止できる。
前記実施形態では、別体である第1Oリング43および第2Oリング44を採用した。しかし図25に示すように、ベース21の開口縁部に装着され、一端がFOUP7と当接し、他端がドア部51と当接することで、密閉空間Sdをシールする一体型のOリング4
3を採用しても良い。このとき、少なくとも第1Oリングと第2Oリングとを一体としたOリング43、蓋体32、およびドア部51によって密閉空間Sdが形成される。
前記実施形態では、FOUP7の当接面31bから蓋体32がロードポート4側に突出しているが、この突出量は例えば設計された寸法に対して±5mmに設定している。またFOUP7に窒素ガスを注入したときに蓋体32が突出する量は約3mmに設定している。
前記実施形態では、FOUP7に対する蓋体32の取付けおよび取り外しを、ドア部51が蓋体32を保持した状態で、FOUP7に対してドア部51を移動させることで行っている。しかし、これらに限定されず、ドア部51が蓋体32を固定した状態(図18参照)で、載置台24およびFOUP7を図17に示す位置まで移動させることで、FOUP7に対する蓋体32の取付けおよび取り外しを行っても良い。また、載置台24とドア部51の両方を移動させて、FOUP7に対する蓋体32の取付けおよび取り外しを行っても良い。つまり、FOUP7と蓋体32との相対的な距離を変化させることで、蓋体32の取付けおよび取外しを行えば良い。
本発明は、第1Oリング43および第2Oリング44を設けていないロードポートにも適用できる。このロードポートでは、第1Oリング43および第2Oリング44を設けていない以外の構成は、前記実施形態と同様であるので説明を省略する。つまり、本出願の先行文献として例示した特許文献1のようにドアがロードポートのベース面よりも外部空間側に飛び出ている場合、または、FOUP内の圧力が高くなって蓋体の一部もしくは全部がロードポート側に飛び出ている、もしくは膨張している場合にも、ドアとFOUPとが接触して衝突したとき、ドアまたはFOUPのいずれかが傾斜していまい、ドアのラッチ動作が適切に行なうことができないという問題がある。しかしながら、本発明を適用して、ドアおよびFOUPのうち少なくともいずれかを待避位置に移動されることで、ドアおよびFOUPとの距離をラッチ動作前に相対的に調整することができる。もちろん第1Oリング43、第2Oリング44を設けている前記実施形態にも、この効果は生ずる。
また本発明は、第1Oリング43および第2Oリング44のうち、いずれか一方のみを設けているロードポートにも適用できる。
なお、上記実施例に記載のロードポートは、搬送空間を外部空間から隔離する壁の一部を構成するベースと、前記ベースに設けられた開口部と、前記開口部の開閉と、収容物を収容した容器に対する蓋体の固定及び固定の解除が可能なドアと、前記ベースと前記容器との間をシールする第1シール部材と、前記ベースと前記ドアとの間をシールする第2シール部材と、を備え、前記容器を載置する載置台に前記容器が載置された後、前記ドアが前記第2シール部材と当接し、かつ前記ドアの前記容器側の端面が前記ドアと前記第2シール部材との当接面よりも前記容器側にある初期位置から、前記容器と反対方向に前記ドアを退避させることができる。
この構成では、載置台に容器が載置された後、ドアが第2シール部材と当接し、かつドアの容器側の端面がドアと第2シール部材との当接面よりも容器側にある初期位置から、容器と反対方向にドアを退避させる。これにより、第1シール部材と当接するまで容器をドアに向かって移動させたときに、容器とドアとが接触するのを防止できる。従って、ベースと、容器またはドアとの間のシールが解除されるのを防ぐことができる。
また、前記ドアを退避させたドア退避位置で、前記ドアが前記第2シール部材と当接させてもよい。
この構成では、ドアを退避させたドア退避位置で、ドアが第2シール部材と当接している。これにより、容器をドアに向かって移動させ、容器が第1シール部材と当接したときに、少なくともベース、第1シール部材、第2シール部材、蓋体、およびドアによって密閉空間を形成できる。
また、前記ドアがドア退避位置にあり、前記第1シール部材を介して前記容器が前記開口部と当接する状態にあるとき、少なくとも前記第1シール部材、前記第2シール部材、前記蓋体、および前記ドアによって密閉空間が形成され、前記密閉空間がガスで充填された後、前記退避位置から前記容器に向かって前記ドアを前進させてもよい。
この構成では、密閉空間がガスで充填された後、退避位置から容器に向かってドアを前進させる。これにより、容器とドアとを近づけ、容器に対する蓋体の固定の解除をドアが行って、容器から蓋体の取外しが可能な状態となる。
また、前記ドアを前進させたドア前進位置で、前記ドアが前記蓋体と接触させてもよい。
この構成では、ドアを前進させたドア前進位置で、ドアが蓋体と接触している。これにより、容器に対する蓋体の固定の解除をドアが確実に行って、容器から蓋体の取外しをできる。またドアが蓋体と接触することで、仮にドアが傾いてドアと第2シール部材との間のシールが解除されたとしても、密閉空間がガスで充填されているため搬送空間に大気が侵入することはない。
また、前記ドアが進退する方向における前記第2シール部材の寸法が、前記ドアが進退する方向における前記第1シール部材の寸法よりも大きくてもよい。
この構成では、ドアが進退する方向における第2シール部材の寸法が、ドアが進退する方向における第1シール部材の寸法よりも大きい。これにより、ドアと第2シール部材とが当接しシールした状態で、ドアの進退(移動)距離を大きく確保できる。
さらに上記実施例に記載のロードポートは、搬送空間を外部空間から隔離する壁の一部を構成するベースと、前記ベースに設けられた開口部と、前記開口部の開閉と、収容物を収容した容器に対する蓋体の固定及び固定の解除が可能なドアと、前記ベースと前記容器との間をシールする第1シール部材と、前記ベースと前記ドアとの間をシールする第2シール部材と、を備え、前記容器を載置する載置台に前記容器が載置された後、載置位置から、前記容器が前記第1シール部材と当接し、かつ前記第2シール部材と当接する前記ドアの前記容器側の端面と前記容器とが所定の間隔を隔てた容器退避位置まで、前記ドアに向かって前記容器を前進させることができる。
この構成では、容器を載置する載置台に容器が載置された後、載置位置から、容器が第1シール部材と当接し、かつ第2シール部材と当接するドアの容器側の端面と容器とが所定の間隔を隔てた容器退避位置まで、ドアに向かって容器を前進させる。これにより、第1シール部材と当接するまで容器をドアに向かって移動させたときに、容器とドアとが接触するのを防止できる。従って、ベースと、容器またはドアとの間のシールが解除されるのを防ぐことができる。
また、前記容器が容器退避位置にあるとき、少なくとも前記第1シール部材、前記第2シール部材、前記蓋体、および前記ドアによって密閉空間が形成され、前記密閉空間がガスで充填された後、前記容器退避位置から前記ドアに向かって前記容器を前進させてもよい。
この構成では、密閉空間がガスで充填された後、容器退避位置からドアに向かって容器を前進させる。これにより、容器とドアとを近づけ、容器に対する蓋体の固定の解除をドアが行って、容器から蓋体の取外しが可能な状態となる。
また、前記容器を前進させた容器前進位置で、前記蓋体が前記ドアと接触させてもよい。
この構成では、容器を前進させた容器前進位置で、蓋体がドアと接触している。これにより、容器に対する蓋体の固定の解除をドアが確実に行って、容器から蓋体の取外しをできる。またドアが蓋体と接触することで、仮にドアが傾いてドアと第2シール部材との間のシールが解除されたとしても、密閉空間がガスで充填されているため搬送空間に大気が侵入することはない。
また、前記容器が前進し、かつ前進方向と反対に退避する方向における前記第1シール部材の寸法が、前記容器が進退する方向における前記第2シール部材の寸法よりも大きくてもよい。
この構成では、容器が前進し、かつ前進方向と反対に退避する方向における第1シール部材の寸法が、容器が進退する方向における第2シール部材の寸法よりも大きい。これにより、容器と第1シール部材とが当接しシールした状態で、容器の進退(移動)距離を大きく確保できる。