JP6945935B2 - 体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システム - Google Patents

体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システム Download PDF

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Description

本発明は、身体に装着させて皮膚温度及び外部温度を測定することで体温を特定するための体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システムに関する。
近年、健康管理を目的として、就寝中や運動中、作業中等の長時間にわたり体温を測定するニーズが高まっている。体温を測定するためには口内や腋下で測定するのが一般的だが、これらの位置では体温を長時間測定することは困難である。体温を長時間測定する方法として、機器を身体に装着し体表温度(皮膚温度)を測定する方法が知られているが、体表温度は、外気温度の影響を受けやすいため、外気温度により体表温度を補正し、体温を算出する必要がある。そのため、体表温度のみならず外気温度も衣類等に影響されず、ばらつきを最小限とすることが望まれる。
従来、体温を知るための体温測定装置は種々知られている。例えば特許文献1には、身体温度情報端末装置として、ケーシングの体表面側となる面に体表温度検出部が当該ケーシングより突出されて設けられ、反対面に外気温度検出部が当該ケーシングより突出されて設けられた構成とし、身体温度を代表温度として特定するに際し、測定された体表温度及び外気温度に対して、日常的な体温と考えられる常識的な範囲(例えば、33℃〜38℃)に属さない温度データを除去し、除去された温度データ以外の温度データについてフーリエの法則により体表温度を修正した修正体表温度とし、複数の修正体表温度の時間的変動幅の少ない熱平衡状態を判定して代表温度候補とし、当該代表温度候補のうち、最高温度となるものを代表温度として特定することが記載されている。
特許第3909301号公報
しかしながら、特許文献1記載のものは、フーリエの法則は身体温度及び外気温度を用いて演算することから、例えば身体温度情報端末装置の装着面を逆に装着した場合、体表温度検出部で外気を検出し、外気温度検出部で身体温度を検出することとなり、逆の温度データでは体温を特定する身体温度の補正ができないか、若しくは補正できる場合でも正確性に欠けるという問題がある。このことは、特許文献1記載の身体温度情報端末装置に限らず、他の種々存在している体温測定の装置においても言えることである。
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、装置の装着間違いによる温度データであっても精度よく体温を特定する体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、身体に装着され、所定の筐体表面に設けられて皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサ及び当該筐体表面以外の表面に設けられて外部温度を測定する外部温度センサを備え、所定の時間経過ごとにそれぞれで測定した皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶される体温測定装置に対し、記憶されている当該皮膚温度データ及び外部温度データから体温を特定する体温測定処理プログラムであって、前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の前記皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定する手段と、前記正規の皮膚温度データ及び外部温度データと前記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温とする手段と、を含む構成とする。
請求項2の発明では、身体に装着させ、皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定装置であって、所定の筐体表面に設けられて皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、前記筐体表面以外の表面に設けられて外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、前記皮膚温度センサにより測定された皮膚温度データ及び外部温度センサにより測定された外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、少なくとも、前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定し、当該正規の皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温として特定するプログラムを備えて処理する処理部と、を有する構成とする。
請求項3の発明では、身体の皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定処理システムであって、身体に装着させものであり、所定の筐体表面に設けられて皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、当該筐体表面以外の表面に設けられて外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、当該皮膚温度センサにより測定された皮膚温度データ及び外部温度センサにより測定された外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、を備える体温測定装置と、前記体温測定装置より、記憶されている測定経過時間に対応付けられた前記皮膚温度データ及び外部温度データを取得し、当該皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定し、当該正規の皮膚温度データ及び外部温度データと当該体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温として特定するプログラムを備えて処理する処理部と、を備える体温測定処理装置と、を有する構成とする。
請求項1の発明によれば、身体に装着される体温測定装置が、皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサ及び外部温度を測定する外部温度センサを備え、所定の時間経過ごとにそれぞれで測定した皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶されるものであり、記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定し、認定した正規の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温とする構成とすることにより、装置の装着間違いによる皮膚温度センサ及び外部温度センサで測定した温度データであっても精度よく体温を特定することができるものである。
請求項2の発明によれば、身体に装着されることで、皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサ及び外部温度を測定する外部温度センサを備えると共に、所定の時間経過ごとにそれぞれで測定した皮膚温度データ及び外部温度データを記憶する記憶部を備え、処理部が、記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定し、認定した正規の皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温とする構成とすることにより、装置の装着間違いによる皮膚温度センサ及び外部温度センサで測定した温度データであっても装置内での簡易な演算処理で体温特定の精度を向上させることができるものである。
請求項3の発明によれば、身体に装着される体温測定装置が、皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサ及び外部温度を測定する外部温度センサを備え、所定の時間経過ごとにそれぞれで測定した皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶されるものであり、体温測定処理装置の処理部に備えるプログラムにおいて、当該体温測定装置に記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データを取得し、当該皮膚温度データを外部温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定し、認定した正規の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温とする構成とすることにより、体温測定装置の装着間違いによる皮膚温度センサ及び外部温度センサで測定した温度データであっても精度よく体温を特定することができるものである。
本発明に係る体温測定装置の構成図である。 本発明に係る体温測定装置及び体温測定処理装置における電子回路のブロック構成図である。 図1の体温測定装置の装着状態の説明図である。 体温を特定する体温測定処理プログラムの処理フローチャート(1)である。 体温を特定する体温測定処理プログラムの処理フローチャート(2)である。 図1の体温測定装置における装着の正逆による皮膚温度及び外部温度の説明図である。 フーリエの法則による皮膚温度を補正する要素の説明図である。 図1の体温測定装置における装着の正逆による皮膚温度、外部温度及び補正皮膚温度の比較説明図である。
以下、本発明の実施形態を図により説明する。本実施形態は、体温測定処理装置及び体温測定処理装置のシステムとして、当該体温測定処理装置に体温測定処理プログラムを備えさせたものとして説明するが、体温測定処理プログラムを体温測定装置に備えさせるものとしてもよい(後述する)。
図1に本発明に係る体温測定装置の構成図に示すと共に、図2に本発明に係る体温測定装置及び体温測定処理装置における電子回路のブロック構成図を示す。図1(A)、(B)において、体温測定装置11は、身体に装着させるものであって、筐体12の一方面を皮膚に直接に接触させる皮膚側筐体表面13として、当該皮膚側筐体表面13の対応位置に形成された皮膚温度センサ用孔15よりその先端部分が所定高さで表出され、当該先端部分が皮膚と接触して皮膚温度を測定する。なお、本実施形態で示す体温測定装置11の、特に皮膚温度センサ21の先端位置の構成は、一例であって、従前より知られている体温測定機器の構成と同様であってもよい。
また、皮膚側筐体表面13以外の面であり、ここでは反対面の外部側筐体表面14における所定位置に、外部温度を測定する外部温度センサ22が位置される。図では、外部温度センサ用孔16よりその先端部分が筐体12の内部側に表出して位置され、当該外部側筐体表面14の位置から当該先端部分との間に空隙領域22Aが設けられて外部温度(衣服内温度)を測定するものとするが、その先端位置の構成は、一例であって、従前より知られているように表面と同一面若しくは表面より突出させている体温測定機器の構成と同様であってもよく、図1のように表出していない構成であってもよいが、特に外部温度センサ22を筐体表面と同一若しくは突出させた場合には正規装着と逆装着による補正皮膚温度の違いが顕著となる(皮膚温度の補正については後述する)。
上記筐体12の内部には、図1(C)に示すように、電子回路31が実装された電子回路基板31Aが設けられるもので、当該電子回路基板31Aの皮膚側筐体表面13側に皮膚温度センサ21が実装されると共に外部側筐体表面14側に外部温度センサ22が実装される。
上記の体温測定装置11は、図2に示すように、体温測定処理システムの一方を構成するものとして、システムの他方を構成する体温測定処理装置41と有線、無線を問わず通信自在とされる(ここでは無線とする)。
体温測定装置11の備える電子回路31は、処理部51、計時部52、記憶部53、送信部54及び操作入力部55を有する。ここで、上記計時部52はカレンダ機能を有して日時を計数する回路であり、上記記憶部53は主に各温度データを記憶するメモリであり、上記送信部54は体温測定処理装置41に例えばBLUETOOTH(登録商標)などによりデータ送信するための通信インタフェースであり、上記操作入力部55は図1では図示していない操作部からの操作信号を入力するための回路である。
上記処理部51は、操作入力部55からの測定開始の信号に応じて計時部52より時間データを入力し、図1に示す皮膚温度センサ21及び外部温度センサ22より、予め設定(測定者による適宜な設定でもよい)された所定時間ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データを入力し、時間経過ごとの皮膚温度データ及び外部温度データの温度データを経過時間と対応付けて記憶部53に記憶していき、測定者による適宜なタイミングの操作で、当該記憶部53に記憶されている温度データを体温測定処理装置41に送信部54を介して送信する処理を行うプログラムを備える。
体温測定処理装置41は、処理部61、受信部62、記憶部63及び表示部64を少なくとも備える。体温測定処理装置41としては、例えばスマートフォンなどの携帯端末やパーソナルコンピュータなどであり、上記体温測定処理プログラムがインストールされて適宜実行されるもので、ここでは体温測定処理の機能に特化させたものとして説明する。
上記処理部61は体温測定処理プログラムを備えるもので、その処理内容は図6で説明する。上記受信部62は体温測定装置11の送信部54と同じ通信プロトコルを備えるデータ受信のための通信インタフェースであり、上記記憶部63は体温測定装置11から取得した温度データを記憶すると共に特定した体温を測定日付に対応付けて記憶し、また、体温を特定するためのプログラム処理領域としての役割をなす。上記表示部64は携帯端末やコンピュータのディスプレイであり、ここでは本発明に特化して特定された体温の所定期間範囲での推移を表示させるためのものとする。
ここで、図3に、図1の体温測定装置の装着状態の説明図を示す。図3において、体温測定装置11は、身体の例えば皮膚71と下着等の衣類72との間に装着される。この場合、体温測定装置11における皮膚側筐体表面13が皮膚71に直接接触し、所定高さで突出されている皮膚温度センサ21の先端部分が直接当該皮膚71に若干めり込んだ状態で接触して皮膚温度が測定される。
また、体温測定装置11における外部側筐体表面14が衣類72と接触するが、外部温度センサ22の表出されている先端部分は、衣類72とは直接接触せず、当該先端部分と衣類72との間に空隙領域22Aが介在されて外部温度が測定される。なお、体温測定装置11が測定者による装着間違いで装着されると、皮膚温度センサ21が外部温度を測定することとなり、外部温度センサ22が皮膚温度を測定することとなる。
そこで、図4及び図5に体温を特定する体温測定処理プログラムの処理フローチャートを示すと共に、図6に図1の体温測定装置における装着の正逆による皮膚温度及び外部温度の説明図を示し、図7にフーリエの法則による皮膚温度を補正する要素の説明図を示し、図8に図1の体温測定装置における装着の正逆による皮膚温度、外部温度及び補正皮膚温度の比較説明図を示す。
本発明における体温測定処理プログラムは、図2の温度測定処理装置41の処理部61に備えられ、プログラムの主要処理として、皮膚温度データ及び外部温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去する処理と、消去された温度データ以外の温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定する処理と、正規の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温とする処理とを備える。
まず、前提として、例えば測定者が体温測定装置11を装着して温度測定が開始され、皮膚温度センサ21で測定した温度データを皮膚温度データとし、外部温度センサ22で測定した温度データを外部温度データとして、それら皮膚温度データ及び外部温度データが測定した経過時間に対応付けられて図3に示す記憶部53に記憶される。そして、測定者による所望のタイミングで、体温測定装置11より体温測定処理装置41に記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データを送信する。
そこで、図4(A)において、体温測定処理装置41では、体温測定処理プログラムが実行され、体温測定装置11より経過時間に対応付けられた皮膚温度データ及び外部温度データを取得して記憶部63に記憶する(ステップ1(S1))。記憶した皮膚温度データ及び外部温度データの一例が図6(A)に示したグラフの温度データである。
続いて、取得した皮膚温度データ及び外部温度データに対して、皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データ(パターンI)及び所定時間以降の温度データ(パターンII)を消去する(S2)。例えば、所定時間に達するまでの温度データは、皮膚温度に追従するまでの温度データとして、例えば開始直後から30分の温度データを消去し、また、所定時間以降の温度データは、例えば起床や温度測定予定時間に達した温度データとして消去する(図6(B)若しくは図6(C)参照)。
そこで、消去された温度データ以外の温度データのうち、ある一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較するもので、ここでは皮膚温度が外部温度に対して高いか否か判別される(S3)。すなわち、皮膚温度センサ21で測定された温度データが皮膚温度データであるとして、外部温度センサ22で測定された外部温度データと比較し、これによって当該皮膚温度センサ21が皮膚71に接触しているかが判別することができる。
なお、上記比較処理は、ある一時点の皮膚温度データと外部温度データとをピックアップして行うこととしたが、2点以上でそれぞれピックアップして比較してもよい。
また、上記S2の温度データ消去の処理と、S3での比較の処理は順序を問うものでなく、比較処理S3の後にS2の消去処理をしてもよい。
上記S3において、皮膚温度が外部温度より高い場合には、図4(B)に示すように、それぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定する(S4A)。図6(A)に示す皮膚温度データ及び外部温度データと同様に、図6(B)に示すようにそれぞれ正規なものと認定される。
一方、皮膚温度が外部温度より低い場合は、図6(C)に示すような関係であり、図4(C)に示すように、比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定する(S4B)。すなわち、外部温度センサ22が皮膚71側に位置され、皮膚温度センサ21が衣類72側に位置された装着間違いが判別され、図6(B)に示す関係となるように、皮膚温度データ及び外部温度データが、それぞれ逆の温度データが正規なものと認定される。
続いて、S4A又はS4Bの処理で、消去された温度データ以外の正規の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値からフーリエの法則を用いて皮膚温度データを補正して体温として特定する(S5)。
上記S5の処理によるフーリエの法則を用いた皮膚温度の補正について、図7を用いて説明する。ここで、補正した皮膚温度(体温)をTi、体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値をK、皮膚温度をTs、外部温度をTaとし、図7に示す身体深部71Aから皮膚温度センサ21までの熱伝導率をλ1、皮膚71から外部温度センサ22までの熱伝導率をλ2とする。
そこで、熱流束(q)は温度勾配(dt/dx)と熱伝導率λに比例するというフーリエの法則(q=λ(dt/dx))を用いて体温測定装置11に当てはめると、
q=λ1(Ti−Ts)、q=λ2(Ts−Ta)から
Ti=Ts+K(Ts−Ta)(式1)
(Kは体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値であり、K=λ2/λ1)
の式となって補正された皮膚温度Tiが導き出される。
なお、上記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値Kは、演算により算出することができるが、体温測定装置と身体との関係で一番良好な値(身体的違いが殆どない)を経験で定めればく、皮膚温度センサ21側と外部温度センサ22側の同一構造にしておけば係数値Kを一定にしておくこともでき、異なる構造の場合はそれぞれが皮膚側にくる際の係数値Kをそれぞれ設定しておくことで精度を高めることが可能である。
そして、係数値Kをあらかじめ決定しておくことで、測定間隔毎にリアルタイムで体温を測定し、表示することができる。この場合、追従するまでの温度は表示しても表示しなくても良く、任意に決定できるものである。例えば、運動中、作業中等において体温を測定し、表示することに適用することができる。
また、所定時間範囲の温度データから代表温度を特定したい場合、一例として、図5(A)において、特定された体温(補正皮膚温度)に対し、所定時間範囲(実測した時間範囲)の平均値を演算した温度データを代表温度として特定することができる(S6A)。若しくは、図5(B)に示すように、特定された体温(補正皮膚温度)に対し、所定時間範囲(実測した時間範囲)の近似値を演算した温度データを代表温度として特定することができる(S6B)。すなわち、図6(B)の皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて補正された時間ごとの体温(補正皮膚温度)の平均値(ave)若しくは近似値を算出して代表温度として特定することができるものである。
体温測定装置11の装着間違いによる特定した体温の比較の一例が図8に示される。図8は、皮膚温度センサ21による逆の装着で何れが皮膚温度データか否かの認定処理をしない場合及び認定処理をした場合と正規な装着の場合とについて、30分以降及び60分以降で、体温とする補正皮膚温度に差を生じていることが認識される。すなわち、図8における逆装着した場合において、本発明のように何れが皮膚温度データか否かの認定処理をしない場合の補正皮膚温度は、上記式(1)がTi=Ta+K(Ta−Ts)に置き換えられることとなって正確な温度を測定することができない。一方、理論上は皮膚温度が外部温度より高くなることを前提としており、逆装着で外部温度が皮膚温度より高い温度データを消去した場合、このときの上記(式1)で演算する対象の温度データが存在しなくなるためにデータなしの結果となる。なお、図8では補正皮膚温度を平均値で示したが、近似値であっても同様である。
続いて、図5(A)において、特定された体温(代表温度)の温度データに測定日の日付を対応付けて記憶部63に記憶する(S7)。そして、体温測定処理装置41において、図示しない操作に応じて、記憶された体温の体温データを所定期間範囲で読み出して表示化し、表示部64に表示させる(S8)。例えば、所定期間範囲として30日を指定し、当該30日分の体温データをグラフとして表示化し、表示部64に表示させる。これによって、測定者の体温変動を認識することができるものである。なお、上記体温(代表温度)を特定するごとにリアルタイムで表示対象とすることとしてもよい。
このように、体温測定装置11の装着間違いによる皮膚温度センサ21及び外部温度センサ22で測定した温度データであっても精度よく体温を特定することができるものである。
ところで、本発明に係る体温測定処理プログラムを、光ディスク等の記憶媒体に記憶させ、若しくはインターネットなどのネットを媒体としてダウンロード自在に置いておくこととすることもできる。
また、上記体温測定処理プログラムにより簡易な演算処理で精度よく体温の特定を行うことが可能であることから、図5におけるS8の処理のプログラムを体温測定処理装置41に備えさせて、他の手段の体温測定処理プログラムを体温測定装置11に備えさせることとしてもよい。さらには、体温測定装置11に表示部を設け、図4及び図5の総ての処理を行う体温測定処理プログラムを備えさせることとしてもよい。
本発明の体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システムは、身体に装着させて皮膚温度及び外部温度を測定することで体温を特定する装置の製造、販売、使用等の産業分野に利用可能である。
11 体温測定装置
12 筐体
13 皮膚側筐体表面
14 外部側筐体表面
15 皮膚温度センサ用孔
16 外部温度センサ用孔
21 皮膚温度センサ
22 外部温度センサ
22A 空隙領域
31 電子回路
31A 電子回路基板
41 体温測定処理装置
51,61 処理部
52 計時部
53,63 記憶部
54 送信部
55 操作入力部
62 受信部
64 表示部
71 皮膚
71A 身体深部
72 衣類

Claims (3)

  1. 身体に装着され、所定の筐体表面に設けられて皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサ及び当該筐体表面以外の表面に設けられて外部温度を測定する外部温度センサを備え、所定の時間経過ごとにそれぞれで測定した皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶される体温測定装置に対し、記憶されている当該皮膚温度データ及び外部温度データから体温を特定する体温測定処理プログラムであって、
    前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の前記皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定する手段と、
    前記正規の皮膚温度データ及び外部温度データと前記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温とする手段と、
    を含むことを特徴とする体温測定処理プログラム。
  2. 身体に装着させ、皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定装置であって、
    所定の筐体表面に設けられて皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、
    前記筐体表面以外の表面に設けられて外部温度を測定する外部温度センサと、
    少なくとも、前記皮膚温度センサにより測定された皮膚温度データ及び外部温度センサにより測定された外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、
    少なくとも、前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定し、当該正規の皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温として特定するプログラムを備えて処理する処理部と、
    を有することを特徴とする体温測定処理プログラムを備える体温測定装置。
  3. 身体の皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定処理システムであって、
    身体に装着させものであり、所定の筐体表面に設けられて皮膚に接触して皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、当該筐体表面以外の表面に設けられて外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、当該皮膚温度センサにより測定された皮膚温度データ及び外部温度センサにより測定された外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、を備える体温測定装置と、
    前記体温測定装置より、記憶されている測定経過時間に対応付けられた前記皮膚温度データ及び外部温度データを取得し、当該皮膚温度データ及び外部温度データのうち、少なくとも一時点の皮膚温度データと外部温度データとを比較し、比較された皮膚温度データが高い場合にはそれぞれを正規の皮膚温度データ及び外部温度データと認定し、外部温度データが高い場合には比較された外部温度データを正規の皮膚温度データとすると共に、比較された皮膚温度データを正規の外部温度データと認定し、当該正規の皮膚温度データ及び外部温度データと当該体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから皮膚温度を補正して体温として特定するプログラムを備えて処理する処理部と、を備える体温測定処理装置と、
    を有することを特徴とする体温測定処理システム。
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