JP6943524B2 - アンモニア分解装置及び水素ガス製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンモニア分解装置及び当該アンモニア分解装置を有する水素ガス製造装置に関する。
世界人口の増加による化石燃料に由来する原料の大量消費や電気エネルギーの大量消費等による化石燃料の枯渇リスク、二酸化炭素増加による地球温暖化に対する懸念等の問題を解決するために、二酸化炭素を発生しない再生可能エネルギー(太陽熱、太陽光、地熱、風力等)を高効率で利用する社会へと移行することが期待されている。再生可能エネルギーは電気エネルギーに変換して利用されているが、エネルギー密度が低く大量に貯蔵、輸送することは困難である。
上記の再生可能エネルギーのクリーンな二次エネルギーとして水素エネルギーが提案されている。水素は、二酸化炭素を発生せず、貯蔵や輸送が可能な二次エネルギーであることから、水素エネルギーを利用した水素社会の構築が期待されている。しかしながら、水素は常温、常圧下で気体であり、高密度化して輸送するためには、極低温又は数10MPa以上の高圧を要する。そのため、水素の貯蔵及び輸送が容易な化学物質(水素キャリア)として、近年、アンモニアの利用が注目されている。
アンモニアは20℃、0.857MPaで容易に液化し、液体アンモニアは重量水素密度が17.8重量%と極めて高く、また体積水素密度は液体水素の1.5〜2.5倍という非常に優れた水素キャリアである。
このように、アンモニアは水素キャリアとして優れているが、悪臭があり、粘膜に対する刺激性が強い物質であり、また空気より軽く水に溶けやすいため、大気中、水中への漏出については各種の法規制によって厳しく制限されている。したがって、アンモニアの利用に際し、アンモニアの漏出を防ぐ厳重な対策が要求される。
例えば、特許文献1には、アンモニア冷媒を使用する冷凍機等の機器の設けられた室内の換気装置において、機器から漏出したアンモニアを含む室内の気体を吸引し、室内から排出する強制排気手段と、強制排気手段から排出された気体を捕集する水噴霧室と、水噴霧室に設けられた、水噴霧室内の気体に水を噴霧する水噴霧手段と、を備えることを特徴とする換気装置が記載されている。
また、特許文献2には、所定圧力以上で開口する安全弁と、該安全弁の下流側に設けた排気通路と、該排気通路に設置したアンモニア処理剤とから構成する安全手段を、アンモニア吸収冷凍機の冷凍機を囲う密閉容器に、前記安全弁を介して連通可能に設置したことを特徴とするアンモニア吸収冷凍機の安全装置が記載されている。
また、特許文献3には、アンモニアを冷媒として使用する吸収冷凍機の、室内熱交換器と室外熱交換器を除く、冷水熱交換器、温水熱交換器、吸収器、冷媒蒸気発生器、切換弁、精留器などを気密に囲う密閉容器と、アンモニア冷媒経路及びアンモニア冷媒と熱交換する熱媒体経路の少なくとも一方に設置するアンモニア漏洩検知手段とから構成することを特徴とするアンモニア吸収冷凍機の安全装置が記載されている。
また、特許文献4には、冷凍・空調設備の冷媒としてアンモニアを適用した際、この設備の冷凍機ユニットから漏洩したアンモニアガスを、大気中に放出する前に無害化処理するにあたって、前記冷凍機ユニットから漏洩したアンモニアガスは、ダクトを介してスクラバやクーリングタワー等の閉鎖空間に導かれ、ここで炭酸ガス及び水とによって塩を生成し、除害処理されることを特徴とするアンモニアガスの除害システムが記載されている。
特開平5−312370号公報 特開平6−94336号公報 特許平6−94338号公報 特開2001−347127号公報
しかしながら、前記特許文献1〜4は、いずれもアンモニアを冷媒として用いる設備に関するものであり、アンモニア分解装置及び水素ガス製造装置については言及されていない。
前述のようにアンモニアを水素キャリアとして水素ガスを製造する場合等、アンモニアの分解は、高温条件下で行われる。また、水素ガス製造にアンモニアを用いる場合、アンモニアを冷媒として用いる場合に比べて、多量のアンモニアが必要になるとともに、万一、アンモニアが漏出した場合であっても、アンモニア分解器に対して原料アンモニアが供給され続ける虞がある。したがって、アンモニア分解を行う場合及びアンモニアを分解して水素ガスを製造する場合の安全性向上が要求されている。
本発明は、このような状況下になされたもので、大気中へのアンモニアの漏出を抑制し、かつ安全に原料アンモニアを分解して水素ガスを得ることを可能とするアンモニア分解装置及び該アンモニア分解装置を有する水素ガス製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、アンモニア分解装置が、アンモニア分解器にアンモニアを供給するアンモニア供給器と、アンモニア検知器と、アンモニアの供給を遮断する遮断器とを内設するケーシングを有することにより、前記課題を解決できることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[17]を提供するものである。
[1]アンモニア分解器と、該アンモニア分解器に連結配管を介して連通されたアンモニア供給器と、アンモニア検知器(a1)と、アンモニア検知器(a1)からの信号を受信し該アンモニア分解器へのアンモニア供給を遮断する遮断器(b1)と、ケーシング(I)とを有し、
ケーシング(I)が、少なくとも該アンモニア供給器、アンモニア検知器(a1)及び遮断器(b1)を内設する、アンモニア分解装置。
[2]更に、前記アンモニア分解器が内設されるケーシング(II)を有する、前記[1]に記載のアンモニア分解装置。
[3]更に、アンモニア検知器(a1)からの信号を送信する送信器(c1)を有する、前記[1]又は[2]に記載のアンモニア分解装置。
[4]ケーシング(II)が、アンモニア検知器(a2)、又はアンモニア検知器(a2)及びアンモニア検知器(a2)からの信号を受信して前記アンモニア供給器から前記アンモニア分解器へのアンモニア供給を遮断する遮断器(b2)を内設する、前記[2]又は[3]に記載のアンモニア分解装置。
[5]更に、アンモニア検知器(a2)からの信号を送信する送信器(c2)を有する、前記[4]に記載のアンモニア分解装置。
[6]ケーシング(II)がケーシング(I)の外部に設けられ、かつ、ケーシング(II)がケーシング(I)を内設しない、前記[2]〜[5]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[7]ケーシング(I)がケーシング(II)を内設する、前記[2]〜[5]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[8]ケーシング(II)とケーシング(I)とが隔離壁を介して接する、前記[2]〜[7]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[9]ケーシング(I)が、アンモニア検知器(a1)からの信号を受信して作動するアンモニア除害装置(d1)を有する、前記[1]〜[8]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[10]ケーシング(II)が、更に、アンモニア検知器(a2)からの信号を受信して作動するアンモニア除害装置(d2)を有する、前記[4]〜[9]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[11]ケーシング(I)が密閉容器又は密閉室である、前記[1]〜[10]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[12]ケーシング(II)が、密閉容器若しくは密閉室、又は送給配管と送出配管とを有する容器若しくは装置室である、前記[2]〜[11]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[13]ケーシング(II)が、水素ガス検知器(e1)を内設する、前記[2]〜[12]のいずれかに記載のアンモニア分解装置。
[14]更に、水素ガス検知器(e1)からの信号を送信する送信器(f1)を有する、前記[13]に記載のアンモニア分解装置。
[15]前記[1]〜[14]のいずれかに記載のアンモニア分解装置、及び前記アンモニア分解器と連結配管を介して連通し、かつ該アンモニア分解器から供給される混合ガス中のアンモニアを除去するアンモニア除去装置、及び該アンモニア除去装置と連結配管を介して連通する水素ガス精製装置を有する、水素ガス製造装置。
[16]前記[15]に記載の水素ガス製造装置から得られる水素ガスを使用した燃料電池。
[17]前記[16]に記載の燃料電池を搭載した輸送機。
本発明によれば、大気中へのアンモニアの漏出を抑制し、かつ安全にアンモニアを分解して水素ガスを得ることを可能とするアンモニア分解装置及び該アンモニア分解装置を有する水素ガス製造装置を提供することができる。
本発明のアンモニア分解装置の一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明のアンモニア分解装置の好適な一例を示す概略図である。 本発明の水素ガス製造装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。
[アンモニア分解装置]
本発明のアンモニア分解装置は、図1又は図2に示すように、アンモニア分解器2と、アンモニア分解器2に連結配管p1を介して連通されたアンモニア供給器1と、アンモニア検知器(a1)と、アンモニア検知器(a1)からの信号を受信しアンモニア分解器2へのアンモニア供給を遮断する遮断器(b1)と、ケーシング(I)とを有し、ケーシング(I)が、少なくともアンモニア供給器1、アンモニア検知器(a1)及び遮断器(b1)を内設する。
アンモニア分解装置では、特に、アンモニア供給器1からアンモニア分解器2にアンモニアが導入されるまでの段階でアンモニアが漏出した場合、アンモニア分解後の段階でアンモニアが漏出する場合よりもアンモニア漏出量が多くなる。そのため、図1に示すように、少なくともアンモニア供給器1、アンモニア検知器(a1)及び遮断器(b1)を、ケーシング(I)によって外部と隔離する必要がある。図1に示す態様では、ケーシング(I)内に内設されている機器又は設備からアンモニアが漏出した場合、アンモニア検知器(a1)がアンモニアの漏出を検知し、遮断器(b1)に信号を送信する。次いで、アンモニア検知器(a1)からの信号を受信した遮断器(b1)がアンモニア分解器2へのアンモニア供給を遮断する。そして、これら各機器はケーシング(I)内に設置されているため、ケーシング(I)外部へのアンモニアの漏出を遮断することが可能となる。
また、図2に示す態様では、更に、アンモニア分解器2もケーシング(I)に内設しているため、アンモニア分解器2から原料アンモニアが漏出した場合又は原料アンモニアを分解した混合ガス(以下、単に「混合ガス」ともいう。)としてアンモニアが漏出した場合であっても、アンモニア検知器(a1)がアンモニアの漏出を検知して、前述のとおり、速やかにアンモニア分解器2へのアンモニア供給を遮断器(b1)によって遮断することができる。
原料アンモニアを分解して得られた混合ガスは、例えば、図1及び2に示す混合ガス輸送配管p11によって、アンモニア分解装置外に輸送され、次工程に送出又は保管容器等に回収される。
以下、本発明のアンモニア分解装置の好適な態様の例、並びに当該アンモニア分解装置が有する各機器、装置及び各設備の好適な態様の例について、順次、説明するが、本発明の好適な態様は後述する態様に限定されるものではない。
本発明のアンモニア分解装置は、前述した態様に、更に、アンモニア分解器2が内設されるケーシング(II)を有することが好ましい。当該好適な態様としては、例えば、図3又は図4に示す態様が挙げられる。
原料アンモニアを分解して水素ガスを得る反応は、通常、高温条件下で行われる。アンモニア分解器2を、ケーシング(II)によってアンモニア供給器1が設置されている空間と隔離することで、ケーシング(I)内で原料アンモニアが漏出した場合であっても、漏出した原料アンモニアが高温で運転しているアンモニア分解器2に接触すること及びアンモニア分解器2周囲の高温環境下に曝されることを抑制できる。
また、例えば、ケーシング(I)及びケーシング(II)を有する態様の場合、ケーシング毎にアンモニアの漏出や機器の不具合に対処できる観点からは、図3に示すように、ケーシング(II)がケーシング(I)の外部に設けられ、かつ、ケーシング(II)がケーシング(I)を内設しないことが好ましい。
図3に示す態様である場合、例えば、ケーシング(I)で上述した不具合が発生した場合、ケーシング(I)のみをアンモニア分解装置から切り離し、漏出したアンモニアの処理や、不具合が発生した機器の修理を行うことができる。そのため、例えば、水素ステーションや燃料電池自動車に積載可能なアンモニア分解装置として用いる場合、ケーシング(I)に係る部分を一つのユニットとし、例えば、ケーシング(I)に係るユニットで不具合が発生した場合に、ケーシング(I)に係るユニットを新しいユニットに交換すること(以下、当該対応方法を、単に「ユニット交換対応」という。この場合、例えば、大型の水素ステーション等であって、ケーシング(I)に係るユニットが運搬できないような場合、複数のケーシング(I)に係るユニットを設置しておき、不具合発生時に、別のケーシング(I)に係るユニットからケーシング(II)に原料アンモニアを供給するようにラインを切り替え、アンモニア分解運転を継続するような場合も含む。)によって、アンモニア分解装置を長時間停止することなく、より効率的にアンモニアの分解を行うことが可能となる。ケーシング(II)で問題が発生した場合も同様である。
詳細は後述するが、ユニット交換対応では、ケーシング(I)及び/又はケーシング(II)を密閉容器とすることによって、完全に外部へのアンモニアの漏出を防止しておくことが好ましい。それによって、ケーシング内部に閉じ込めたアンモニアを、安全な場所に移動した後、適切な方法を用いて処理することも可能となる。したがって、例えば、前述した水素ステーションが設置される場所や燃料電池自動車が使用される場所で、危険な処理を行う必要がなくなり、アンモニア分解装置及び該アンモニア分解装置を有する水素ガス製造装置を使用する際の安全性をより向上できる。更には、ユニット交換対応によりアンモニア分解装置の停止時間を短縮できるといった点で、ユニット交換対応が可能なアンモニア分解装置は水素ステーション等の継続的な稼動が要求される設備で好適に使用できる。
また、ケーシング(I)及び/又はケーシング(II)を密閉容器として、完全に外部へのアンモニアの漏出を防止できる態様とする場合、例えば、後述するアンモニア除害装置等の設置が不要又は一時的な対応ができる程度の簡易設備として、アンモニア分解装置及び該装置を有する水素ガス製造装置全体をコンパクトにすることもできる。
アンモニア分解装置全体をよりコンパクトにするといった観点からは、図4に示すように、ケーシング(I)がケーシング(II)を内設する態様であってもよい。この場合、前述のユニット交換対応とは異なり、ケーシング(I)内又はケーシング(II)内のいずれかで不具合が発生した場合には、不具合が発生したケーシングごと交換して対応することもできる。
同様に、アンモニア分解装置全体をよりコンパクトにするといった観点並びにケーシング(I)及びケーシング(II)間に存在する連結配管からのアンモニアの漏出を低減及び防止する観点からは、例えば、図5に示すように、ケーシング(I)とケーシング(II)とが隔離壁Wを介して接する態様であることが好ましい。また、前述したユニット交換対応を行う観点からは、隔離壁Wを少なくとも2枚以上の切り離し可能な隔離壁とし、ケーシング(I)とケーシング(II)とを切り分け可能にすることがより好ましい。
ケーシング(II)をケーシング(I)の外部又は内部に設けるいずれの態様を選択するかは、アンモニア分解装置が使用される状況、又は本発明で用いることができる各機器、装置及び設備のサイズ若しくはコスト等に応じて、適宜、選択することができる。
また、アンモニア分解装置がケーシング(II)を有する場合の好適な態様の一例として、ケーシング(II)がアンモニア検知器(a2)、又はアンモニア検知器(a2)及びアンモニア検知器(a2)からの信号を受信してアンモニア供給器1からアンモニア分解器2へのアンモニア供給を遮断する遮断器(b2)を内設することが好ましく、例えば、図6に示すように、ケーシング(II)が、アンモニア検知器(a2)及びアンモニア検知器(a2)からの信号を受信してアンモニア供給器1からアンモニア分解器2への原料アンモニアの供給を遮断する遮断器(b2)を内設することがより好ましい。
当該態様とすることで、ケーシング(I)だけでなく、ケーシング(II)内でアンモニアが漏出した場合にもアンモニアの検出が可能である。
また、アンモニア検知器(a2)は、遮断器(b2)に信号を送信する代わりに、遮断器(b1)に信号を送信するものであってもよい。その場合、アンモニア分解装置は、遮断器(b2)を有さなくとも、遮断器(b1)によってアンモニア分解器への原料アンモニアの供給を遮断することが可能である。
更に、アンモニア検知器(a2)は、遮断器(b2)に信号を送信すると同時に、遮断器(b1)にも信号を送信するものであってもよい。その場合、万一、遮断器(b2)が作動しない場合に、遮断器(b1)によってアンモニア分解器への原料アンモニアの供給を遮断することも可能である。
また、遮断器(b1)及び(b2)を設けた場合、ケーシング(I)とケーシング(II)とで、アンモニア検知器(a1)及び(a2)が、それぞれ独立に、遮断器(b1)及び/又は(b2)に信号を送信して遮断する際の気中アンモニア濃度の閾値を設定することが可能となる。例えば、ケーシング(I)内に設置するアンモニア検知器(a1)が遮断器(b1)を遮断する場合の気中アンモニア濃度の閾値に対して、ケーシング(II)内に設置するアンモニア検知器(a2)が遮断器(b1)及び/又は(b2)を遮断する場合のアンモニア濃度の閾値を低く設定すること等が考えられる。したがって、それぞれのケーシング内環境、並びに各機器及び各装置の運転状況に応じた対応が可能となり、アンモニア分解装置及び該アンモニア分解装置を有する水素ガス製造装置を使用する際の安全性をより向上できる。
また、アンモニア検知器(a1)からの信号を、遮断器(b1)に送信して原料アンモニアの供給を遮断するとともに、アンモニア分解器2にも送信して、アンモニア分解器2の運転を停止させる態様であることがより好ましい。同様に、アンモニア検知器(a2)を有する場合も、アンモニア検知器(a2)からの信号を、遮断器(b1)及び/又は遮断器(b2)に送信してアンモニア供給を遮断するとともに、アンモニア分解器2にも送信して、アンモニア分解器2の運転も停止できる態様であることがより好ましい。
また、このような態様に加えて、又は、独立して、アンモニア検知器(a1)及び/又はアンモニア検知器(a2)が漏出したアンモニアを検知した場合に、アンモニア分解器2への原料アンモニアガスの供給を一時的に強制排出ガス等の供給に切り替えることを可能とできる機器を設けた態様であってもよい。
これらの態様では、原料アンモニアが供給されない状態で分解器が高温で運転し続けるといったような状況を回避することが可能となり、アンモニア分解装置としての安全性をより向上させることができる。
また、本発明のアンモニア分解装置は、前述したそれぞれの態様であって、更に、アンモニア検知器(a1)からの信号を送信する送信器(c1)、及びアンモニア検知器(a2)からの信号を送信する送信器(c2)からなる群より選ばれる少なくとも1つを有することが好ましい。
送信器(c1)及び(c2)は、それぞれ独立に、ケーシング(I)又はケーシング(II)内に内設されていてもよく、ケーシング(I)又はケーシング(II)の外に設置されていてもよい。
送信器(c1)及び(c2)を有する態様の一例としては、例えば、図7に示すように、送信器(c1)は、ケーシング(I)内部に内設されており、一方で、送信器(c2)は、高温であるアンモニア分解器2を内設しているケーシング(II)の外に設けるといった態様が挙げられる。
また、送信器(c1)及び(c2)の機能を一体化した一つの送信器を用いてもよい。すなわち、一つの送信器で、複数の検知器からの信号を受信し、個々のデータを後述する監視センタに送信するといった方法を用いてもよい。その場合、例えば、送信器(c1)が送信器(c2)を兼ねる場合が挙げられる。
このような場合、当該送信器が一つであっても、アンモニア分解装置としては、送信器(c1)及び(c2)を、それぞれ有する態様であるものとみなす。
送信器(c1)及び(c2)は、それぞれ独立に、アンモニア検知器(a1)及び(a2)から受信した信号を、アンモニア分解装置の外部に存在する機器、例えば、運転監視センタに設置された受信器(以下、単に「監視センタ」ともいう。)に信号を送信する役割を果たす。
なお、本発明のアンモニア分解装置と監視センタとを含めた場合の態様は、アンモニア漏出監視システムともいうことができる。
アンモニア分解装置の外部に設置されるような、上記監視センタへの信号の送信は、有線でも無線でもよく、適宜選択することができる。例えば、アンモニア分解装置を水素ステーション等で用いる場合、水素ステーション等が設置されている敷地内又は遠隔地に設置された監視センタまで有線(例えば、光ファイバー)によって信号を送信する方法が挙げられる。また、アンモニア分解装置を、後述する燃料電池を搭載した輸送機(例えば、燃料電池自動車等)に積載する場合には、機体に積載された監視センタに有線及び/又は無線で送信器からの信号を送信するといった方法や、それに加え、更に無線を用いて当該機体が積載する監視センタから独立した安全管理センタ又は安全管理センタに有線で繋がれた基地局等に設置されている監視センタにも信号を送信するといった方法が挙げられる。
また、前述のアンモニア検知器、送信器、運転監視センタ等に設置された受信器等は、それぞれが、信号の送信又は受信のみの機能に限らず、双方向に信号の受信及び送信が可能な機器であってもよい。その場合、各機器は、通信可能な設備となるため、アンモニア分解装置の外部から、アンモニア分解装置の内部機器の運転条件を監視するだけでなく、運転状況に応じて、各機器の運転をコントロールすることも可能である。
また、本発明のアンモニア分解装置は、前述したそれぞれの態様であって、更に、アンモニア検知器(a1)からの信号を受信して作動するアンモニア除害装置(d1)、及びアンモニア検知器(a2)からの信号を受信して作動するアンモニア除害装置(d2)からなる群より選ばれる少なくとも1つを有していてもよい。
アンモニア除害装置(d1)及び(d2)は、それぞれ独立に、ケーシング(I)又はケーシング(II)内に内設されていてもよく、ケーシング(I)又はケーシング(II)の外に設置されていてもよい。
アンモニア除害装置(d1)及び(d2)を有する態様の一例としては、例えば、図8に示すように、アンモニア除害装置(d1)が、ケーシング(I)内部に内設されており、そして、アンモニア除害装置(d2)が、ケーシング(II)内部に内設されているといった態様が挙げられる。
また、アンモニア除害装置(d1)及び(d2)を有する態様の他の一例としては、例えば、図9に示すように、アンモニア除害装置(d1)は、ケーシング(I)内部に内設されており、一方で、アンモニア除害装置(d2)は、高温である分解器2を内設しているケーシング(II)の外に設けるといった態様が挙げられる。
また、アンモニア除害装置(d1)及び(d2)の機能を一体化した一つのアンモニア除害装置を用いてもよい。すなわち、一つのアンモニア除害装置で、複数の検知器からの信号を受信し、アンモニア除害装置を作動するといった方法を用いてもよい。その場合、例えば、アンモニア除害装置(d1)がアンモニア除害装置(d2)を兼ねる場合が挙げられる。
このような場合、当該アンモニア除害装置が一つであっても、アンモニア分解装置としては、アンモニア除害装置(d1)及び(d2)を、それぞれ有する態様であるものとみなす。
なお、ケーシング(I)又はケーシング(II)の外部にアンモニア除害装置を設ける場合、例えば、ケーシング(II)の外部にアンモニア除害装置を設置した一例である図9に示すように、アンモニア除害装置(d2)をケーシング(II)とは別のケーシング(III)内に設けて、ケーシング(II)とケーシング(III)とを連結配管p2等で連通させる態様が挙げられる。なお、図9の態様の場合を例として、連結配管p2内に、アンモニア検知器(a2)からの信号を受信して作動する安全弁又はケーシング(II)内を密閉する場合は、アンモニア漏出時の内部圧力の増加により自動的に漏出したアンモニアガスをケーシング(III)内へ送出するような設備(例えば、感圧式の安全弁、送風機等を有する設備)を設けてもよい。
また、ケーシング(II)を有する場合の好適な態様の一例として、ケーシング(II)が水素ガス検知器(e1)を内設することが好ましく、例えば、図10に示すように、ケーシング(II)が、遮断器(b2)への信号送信が可能な水素ガス検知器(e1)を内設することがより好ましい。
当該態様とすることで、ケーシング(II)内で水素ガスが漏出した場合にも水素ガスの検出が可能となり、アンモニア分解装置及び該アンモニア分解装置を有する水素ガス製造装置を使用する際の安全性をより向上できる。
また、水素ガス検知器(e1)は、遮断器(b2)に信号を送信する代わりに、遮断器(b1)に信号を送信するものであってもよい。その場合、アンモニア分解装置が、遮断器(b2)を有さなくとも、遮断器(b1)によってアンモニア分解器への原料アンモニアの供給を遮断することが可能である。
更に、水素ガス検知器(e1)は、遮断器(b2)に信号を送信すると同時に、遮断器(b1)にも信号を送信するものであってもよい。その場合、万一、遮断器(b2)が作動しない場合に、遮断器(b1)によってアンモニア分解器への原料アンモニアの供給を遮断することも可能である。
また、水素ガス検知器(e1)からの信号を、遮断器(b1)及び/又は遮断器(b2)に送信して原料アンモニアの供給を遮断するとともに、アンモニア分解器2にも送信して、アンモニア分解器2の運転も停止できる態様であることがより好ましい。
また、当該水素ガスを検知する機能を前記アンモニア検知器が有していてもよい。例えば、アンモニア検知器(a2)が水素ガス検知機能も有する場合、当該検知器は1台であっても、アンモニア分解装置としては、アンモニア検知器(a2)を有し、かつ水素ガス検知器(e1)も有する態様であるものとみなす。
また、本発明のアンモニア分解装置は、前述した水素ガス検知器(e1)を有する態様である場合、更に、水素ガス検知器(e1)からの信号を送信する送信器(f1)を有することが好ましい。
送信器(f1)は、ケーシング(II)内に内設されていてもよく、又はケーシング(II)の外に設置されていてもよい。
送信器(f1)を有する態様の一例としては、例えば、図11に示すように、送信器(f1)が、高温であるアンモニア分解器2を内設しているケーシング(II)の外部に設けられた態様が挙げられる。
また、水素ガス検知器(e1)から、送信器(f1)へ信号を送信する方法は、有線であってもよく無線であってもよい。有線又は無線を選択する観点は、前記アンモニア検知器及びアンモニア検知器からの信号を送信する送信器について前述した観点と同様である。
また、当該水素ガス検知器及び当該水素ガス検知器からの信号を送信する送信器についても、前述した運転監視センタ等に設置された受信器等を含め、それぞれが、信号の送信又は受信のみの機能に限らず、双方向に信号の受信及び送信が可能な機器であってもよい。その場合、各機器は、通信可能な設備となるため、アンモニア分解装置の外部から、アンモニア分解装置の内部機器の運転条件を監視するだけでなく、運転状況に応じて、各機器の運転をコントロールすることも可能である。
アンモニア検知器(a1)及び(a2)、並びに水素ガス検知器(e1)から、各機器へ信号を送信する方法は、有線であってもよく無線であってもよい。無線を用いた場合に電波干渉の影響を受ける機器又は装置を併設している場合は確実に信号を送受信させる観点から、また、アンモニア分解装置の大きさが小さい場合はコスト面の観点から、有線であることが好ましい。
一方で、内部の配線方法等の制約を受けにくいため、各機器又は装置設置箇所の自由度が高くなる観点、機器的問題による通信トラブル発生時に、配線部の問題を考慮しなくてよくなるため無線機のみの交換で対応できる観点からは無線を用いることが好ましい。
なお、前述した送信器(c1)、(c2)及び(f1)の機能を一体化した1台の送信器であってもよい。すなわち、一つの送信器で、複数の検知器からの信号を受信し、個々のデータを監視センタに送信するといった方法を用いてもよい。その場合、例えば、送信器(c1)が送信器(c2)及び又は(f1)を兼ねる場合が挙げられる。
この場合は、当該送信器が1台であっても、アンモニア分解装置としては、送信器(c1)、(c2)及び(f1)を、それぞれ有する態様であるものとみなす。
以下、前述した各機器、各装置及び各設備の好適な態様の例について、順次、説明するが、本発明で用いる各機器、各装置及び各設備の好適な態様は後述する態様に限定されるものではない。
<ケーシング(I)>
ケーシング(I)は、特に限定されないが、好ましくは密閉容器又は密閉室である。密閉容器又は密閉室とすることで、前述したユニット交換対応を行う際に、より安全にユニット交換等を行うことが可能となる。また、アンモニア分解器を内設しない態様である場合に、アンモニア分解器が運転することによって高温になった環境と、ケーシング(I)内の環境とを完全に分離することが可能となるため、アンモニア分解装置の安全性をより向上させることができる。また、ケーシングの材質としては、例えば、鉄;炭素鋼;ステンレス;ニッケル;チタン;インコネル(登録商標)、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)等のニッケル合金;等が挙げられ、アンモニアに対して比較的安定な材質を用いることが好ましい。
<連結配管>
前記連結配管の材質及び形態については、取り扱うアンモニアの流量及び圧力、並びに当該連結配管の設置環境等を考慮し、適宜選択することができる。当該材質としては、例えば、鉄;炭素鋼;ステンレス;ニッケル;チタン;インコネル(登録商標)、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)等のニッケル合金;等が挙げられ、アンモニアに対して比較的安定な材質を用いることが好ましい。
また、連結配管からのアンモニアガスの漏出を防止する観点からは、二重配管や三重配管等の多重構造を有する配管を用いることが好ましい。多重構造を有する配管の場合、例えば、最外壁とその一つ内側の壁で構成される空間より内側の空間(以下、単に「内部配管」ともいう。)内にアンモニアを導通させることで、内部配管からアンモニアが漏出した場合であっても、連結配管の外部にアンモニアが漏出することを防止することができる。また、内部配管とその外側の壁(場合により内側の壁)との間に媒体を封入し、当該媒体のpH(この場合の媒体として、水等)や圧力の変化(この場合の媒体として、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等の不活性ガス等)を前記アンモニア検知器で検知することも可能になる。
<混合ガス輸送配管>
前記混合ガス輸送配管は、アンモニア分解器で原料アンモニアを分解して得られる混合ガスを輸送するために用いられ、特に限定されないが、例えば、前記連結配管と同様のものを用いることができ、その好適な態様も同様である。
<ケーシング(II)>
前記ケーシング(II)は、特に限定されないが、好ましくは密閉容器若しくは密閉室、又は例えば図12に示すように送給配管p3と送出配管p4とを有する容器若しくは装置室である。また、ケーシング(II)の材質としては、例えば、前記ケーシング(I)と同様のものを用いることができ、その好適な態様も同様である。
(送給配管)
前記送給配管は、特に限定されないが、例えば、前記連結配管と同様のものを用いることができ、その好適な態様も同様である。当該送給配管は、例えば、ケーシング(II)内に強制排出ガス等を送出する際の送給配管として好適に用いることができる。
(送出配管)
前記送出配管は、特に限定されないが、例えば、前記連結配管と同様のものを用いることができ、その好適な態様も同様である。当該送出配管は、例えば、ケーシング(II)内に、前記送給配管から送り込んだ強制排出ガスをケーシング(II)外に送出する際の送出配管として好適に用いることができる。
ケーシング(II)が送給配管及び送出配管を備える場合、ケーシング(II)内に強制排出ガスを流すことが可能となり、アンモニアやアンモニア分解により生成した水素ガスが漏出した際の安全性をより向上させることが可能である。
また、送出配管側に後述するアンモニア検知器及び/又は水素ガス検知器を設けることで、これらのガスの漏出を検知できるようにしてもよい。
また、送出配管側に後述するアンモニア除害装置を設けることで、送出配管から強制的に排出されるガス中のアンモニアを除害装置できるようにしてもよい。
当該強制排出ガスとしては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス若しくはアルゴンガス等の不活性ガス;空気;水蒸気;等が挙げられる。これらのガス中から選ばれる少なくとも1種を含む強制排出ガスが好ましく、これらのガス中から選ばれる少なくとも1種を主成分とする強制排出ガスがより好ましく、これらのガス中から選ばれる少なくとも1種のみからなる強制排出ガスであってもよい。また、当該強制排出ガスは、アンモニア分解器の分解温度への影響を低減するため、一度、昇温した後で、アンモニア分解器と接触するようにしてもよい。
<アンモニア分解器>
前記アンモニア分解器は、後述するアンモニア供給器から供給される原料アンモニアを分解して水素を得るために用いる。
アンモニアの分解は、次の式(a)のように表すことができる。
2NH→N+3H (a)
当該反応は、化学平衡反応であり、温度が高いほど、アンモニア転化率は向上し、400℃の条件で、アンモニア転化率は約99%となる。
原料アンモニアを分解して水素ガスを得るためには、前記式(a)のアンモニア分解反応を促進するための触媒(以下、「アンモニア分解触媒」ともいう。)を用いることが好ましい。当該アンモニア分解触媒としては、前記式(a)で表されるアンモニア分解反応に触媒活性を有するものであって、特に限定されないが、例えば、卑金属系遷移金属(鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン等)、希土類系(ランタン、セリウム、ネオジム等)、貴金属系(ルテニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金等)を組成として含む触媒が挙げられる。前記卑金属系遷移金属は金属単体、合金、窒化物、炭化物、酸化物、複合酸化物として用いることができ、前記希土類系は酸化物として用いることができ、当該卑金属系遷移金属及び当該希土類系ともに、アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア、チタニア等の高い比表面積を有する担体に担持して用いることができる。また、前記貴金属系も、アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア、チタニア等の高い比表面積を有する担体に担持して用いることができる。また、前記卑金属系遷移金属及び/又は上記希土類系に、少量の前記貴金属系を含有させて用いることもできる。これらのアンモニア分解触媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、原料アンモニアを分解して水素ガスを得るためのアンモニア分解反応の温度条件は、好ましくは300℃以上800℃以下である。そして、耐熱温度が600℃以下であるステンレススチール(SUS)材料であっても、アンモニア分解反応に用いる設備(容器、配管等)の材料として用いることができるようになる観点及びアンモニア転化率を向上させる観点から、原料アンモニアの分解反応の温度条件としては、より好ましくは450℃以上、更に好ましくは500℃以上であり、そして、より好ましくは600℃以下、更に好ましくは550℃以下である。
そして、原料アンモニア分解反応時の圧力条件としては、好ましくは0.005MPa(abs)以上であり、そして、好ましくは50MPa(abs)以下、より好ましくは25MPa(abs)以下、更に好ましくは10MPa(abs)以下、より更に好ましくは5.0MPa(abs)以下である。また、アンモニア転化率を向上させる観点からは、好ましくは1.0MPa(abs)以下、より好ましくは0.75MPa(abs)以下、更に好ましくは0.50MPa(abs)以下である。同様の観点から、当該圧力条件としては、好ましくは0.01MPa(abs)以上、より好ましくは0.05MPa(abs)以上、更に好ましくは0.10MPa(abs)以上である。
また、450℃以上、600℃以下の条件で原料アンモニアを分解し、高いアンモニア転化率を達成する場合には、前記アンモニア分解触媒の例の中でも、ニッケル、ルテニウム及びロジウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む触媒を用いることが好ましく、ルテニウムを含む触媒(ルテニウム系触媒)を用いることがより好ましい。
前述した観点から、前記アンモニア分解器は、これらのアンモニア分解条件を満たすことが可能なアンモニア分解器であることが好ましく、例えば、固定床式分解器、流動床式分解器といった分解器が挙げられる。また、前記アンモニア分解器は、前記アンモニア分解触媒を充填した容器、当該容器を加熱制御するための加熱装置、当該容器の温度を計測する温度計、当該容器の入口圧力を計測する圧力計、アンモニア分解後の混合ガスを冷却制御するための冷却装置を備えていることが好ましい。更に、地震動による感震器、そして、当該感震器の動作力のみ又は感震器からの信号により運転を緊急停止することが可能な機能を有していてもよい。また、アンモニア分解器に用いる各機器及び各部品等の材質としては、アンモニアや水素に対して比較的安定であることが好ましく、例えば、ステンレス;ニッケル;チタン;インコネル(登録商標)、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)等のニッケル合金;等を使用することができる。
<アンモニア供給器>
前記アンモニア供給器は、前記アンモニア分解器に、原料アンモニアを供給可能な機器であれば、特に限定されないが、例えば、液化アンモニアタンク及び/又は液化アンモニアボンベ、並びに液化アンモニアを気化させるための気化器(蒸発器)を有するアンモニア供給器等が挙げられる。更に、液化アンモニアボンベ等の保管温度を管理するための設備(例えば、温度制御装置)及び/又は当該気化器によって気化したアンモニアを一時的に貯蔵するための設備(例えば、アキュムレーター又はタンク)等を有していてもよい。また、例えば、気化したアンモニアガスの圧力を制御する調圧弁、当該調圧弁の出口圧力を計測する圧力計、アンモニアガスを所定量で供給制御するためのマスフローコントローラといった機器を有することが好ましい。また、ポンプ、地震動による感震器、そして、当該感震器の動作力のみでアンモニアの供給を遮断する機械式緊急遮断弁を有していてもよい。
<アンモニア検知器(a1)及び(a2)>
前記アンモニア検知器(a1)及び(a2)は、特に限定されないが、例えば、前記ケーシング(I)又は(II)内の気体を自動吸引して気中アンモニア濃度を測定するアンモニアガス検知器や、後述するようにケーシング(I)又は(II)内を密閉する場合には、アンモニア漏出による密閉系内の圧力上昇を検知する圧力計をアンモニア検知器として用いてもよい。
当該アンモニアガス検知器の検知方式としては、半導体式、接触燃焼式、電気化学式、定電位電解式、熱伝導式等が挙げられる。また、pH測定装置、GC(Gas Chromatography)装置、FT−IR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy)測定装置といった装置でアンモニアを検知してもよい。
アンモニアの相対蒸気密度は、0.59(空気=1)であるため、アンモニアガスとして漏出した際は、ケーシング(I)又は又は(II)内の空気中を上昇しやすい。そのため、アンモニアガス検知器は、各ケーシング内の空間上部に設けることが好ましい。
また、仮に、液体アンモニアとしてアンモニアが漏洩する虞がある場合は、漏洩したアンモニアが水に溶解されるようにしておき、当該アンモニアが溶解した水溶液のpH上昇をpH計で確認してアンモニア漏洩を検知してもよい。
同様に、アンモニアガスとして漏出したアンモニアについても水等に溶解されるようにしておき、当該アンモニアが溶解した水溶液について検査する場合も同様である。当該漏出したアンモニアを水等に溶解させる方法としては、前述した二重配管若しくは三重配管等の多重配管内に導入した水等の液体に漏出したアンモニアガス又は液体アンモニアを溶解させる方法や、漏洩したアンモニアガスを後述する洗浄塔や(湿式)スクラバー等の設備によりアンモニアが溶解した水溶液とする方法等が挙げられる。また、pH計で確認する方法の他、例えば、当該アンモニアが溶解した水溶液をドレン管等から抜き出し、リトマス試験紙やフェノールフタレイン溶液等の酸塩基指示薬を用いてアンモニアの漏洩を目視で確認できるようにしてもよい。
また、アンモニア検知器(a1)及び(a2)として、それぞれ複数のアンモニア検知器を設ける場合には、漏出箇所を容易かつ迅速に特定できるといった観点から、例えば、アンモニアの漏出が懸念される箇所及びその近傍に設けることが好ましい。
また、当該アンモニア検知器は、後述する遮断器、アンモニア除害装置、及び送信器からなる群より選ばれる1種以上に信号を送信する以外に、前記アンモニア分解器に信号を送信してその運転を制御、停止できることが可能であるものを用いることが好ましい。不具合発生時には、アンモニア分解器も同時に停止することで、より安全性を向上できる。
<水素ガス検知器(e1)>
水素ガス検知器(e1)は、特に限定されないが、例えば、前記ケーシング(II)内の気体を自動吸引して気中水素ガス濃度を測定する水素ガス検知器(e1)や、後述するようにケーシング(II)内を密閉する場合は、水素ガス漏出による密閉系内の圧力上昇を検知する圧力計を水素ガス検知器として用いてもよい。
水素ガス検知器(e1)の検知方式としては、半導体式、接触燃焼式、電気化学式、定電位電解式、熱伝導式等が挙げられる。また、GC装置といった装置で水素ガスを検知してもよい。
水素ガスの相対蒸気密度は、0.07(空気=1)であるため、水素ガスが漏出した際には、ケーシング(II)内の空気中を上昇しやすいため、これらの水素ガス検知器は、ケーシング(II)内の空間上部に設けることが好ましい。または、後述するように、ケーシング(II)が、例えば、強制排出ガス等を送出可能とする送出配管を有する場合は、その送出配管中又は送出配管の出口に、当該水素ガス検知器の設けてもよい。
また、複数の水素ガス検知器を設ける場合には、漏出箇所を容易かつ迅速に特定できるといった観点から、例えば、漏出が懸念される箇所及びその近傍に設けることが好ましい。
また、当該水素ガス検知器は、後述する遮断器、アンモニア除害装置、及び送信器からなる群より選ばれる1種以上に信号を送信する以外に、前記アンモニア分解器に信号を送信してその運転を制御、停止できることが可能であるものを用いることが好ましい。不具合発生時には、アンモニア分解器も同時に停止することで、より安全性を向上できる。
<遮断器(b1)>
遮断器(b1)は、アンモニア検知器(a1)からの信号を受信し前記アンモニア分解器へのアンモニアの供給を遮断することを可能とする機器であれば、特に限定されないが、例えば、前記アンモニア供給器と前記アンモニア分解器とを連結する連結配管内でアンモニアガスの供給を遮断する遮断弁、前記アンモニア供給器の内部でアンモニアの供給を遮断する機器が挙げられる。
遮断弁の種類としては、空圧式遮断弁、電動式遮断弁等が挙げられる。また、遮断器に用いる部材の材質としては、アンモニアや水素に対して比較的安定であることが好ましく、例えば、ステンレス;ニッケル;チタン;インコネル(登録商標)、モネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)等のニッケル合金;等を使用することができる。
当該アンモニア供給器の内部でアンモニアの供給を遮断する機器としては、例えば、前述した液化アンモニアタンクやボンベ等を有するアンモニア供給器を用いる場合、液化アンモニアへの加温を遮断又は急冷する機器(例えば、温水を冷水に切り替える機器、蒸気供給を遮断する機器、電気ヒーター等で加温して気化させる場合にはその温度調節器自体)が挙げられる。また、アンモニア容器(例えば、液化アンモニア貯蔵タンク又はボンベ)の元弁を遮断する機器、気化させたアンモニアを一時的に貯蔵するタンク等を密閉状態にして連結配管中へのアンモニアの導入を遮断する機器(連結配管導入部に設けられる遮断弁等)が挙げられる。
また、例えば、アンモニアの漏出がケーシング(II)内で発生している場合等には、ケーシング(II)内に内設されているアンモニア分解器への原料アンモニアの供給を遮断する目的で、一時的に、アンモニア供給器からの原料アンモニアの流路を切り替えるための切り替え弁であってもよい。この場合、一時的に供給過多となるアンモニアを貯蔵するためのタンク等に原料アンモニアを導入してもよく、更に、その先にアンモニア凝縮器等を設けて、アンモニアを液化し、再度、アンモニア供給器に戻してもよい。
アンモニア分解装置の安全性をより向上させる観点から、前記連結配管内で切り替え弁を用いて、一時的に原料アンモニアの供給を遮断した場合であっても、アンモニア供給器からの原料アンモニアの供給自体を停止させることが好ましい。したがって、アンモニア分解装置の安全性をより向上させる観点から、前記遮断弁とアンモニア供給器自体からのアンモニアガス供給を停止する機器とをともに有することが好ましい。これにより、漏出時には遮断弁を閉じるとともに、アンモニア供給器からのアンモニアガス供給自体も停止することができる。
<遮断器(b2)>
遮断器(b2)は、特に限定されないが、例えば、アンモニア検知器(a1)からの信号の受信の有無に関わらず作動可能であること以外は遮断器(b1)と同様のものが挙げられ、更に、前記アンモニア分解器でアンモニアを分解して得られる混合ガスを輸送する輸送配管p11内で混合ガスの供給を遮断する遮断弁等が挙げられる。
<送信器(c1)、(c2)及び(f1)>
送信器(c1)、(c2)及び(f1)は、それぞれ独立に、ケーシング(I)及び/又はケーシング(II)内の環境(温度、圧力等)の影響を低減し、より確実に外部に信号を送信する観点から、ケーシング(I)及びケーシング(II)の外側に設けることが好ましい。一方で、外部環境からの影響の方が懸念される場合には、送信器(c1)、(c2)及び(f1)は、それぞれ独立に、ケーシング(I)及びケーシング(II)に内設するか、又はケーシング(I)及びケーシング(II)の外に設置した送信器自体を更にケーシング(例えば、防水可能なケーシング等)で囲うことが好ましい。
送信器(c1)、(c2)及び(f1)としては、前記アンモニア検知器及び/又は水素ガス検知器からの信号を受信し、外部の監視センタ等にその信号を送信できる機能を有していれば特に限定されない。
<アンモニア除害装置(d1)及び(d2)>
アンモニア除害装置(d1)及び(d2)は、前記アンモニア検知器からの信号を受信して作動し、漏出したアンモニアを除害可能な装置であれば、特に限定されない。例えば、アンモニア検知器からの信号を受信し、各ケーシング内のアンモニア濃度が閾値を超えた際のみ、ケーシング内の空気を取り込んで気中のアンモニアを除害することが可能な装置が好ましい。
当該アンモニア除害装置としては、例えば、塩化カルシウム若しくは塩化銅等のようにアンモニアと反応して錯体を形成する金属塩類又は硫酸、硫酸水素塩等の酸でアンモニアを処理する装置、洗浄塔や(湿式)スクラバー等の設備を用いて空気中のアンモニアガスに水を噴霧してアンモニア水として回収する装置、アンモニアを燃焼することにより除害する装置、触媒によりアンモニアを酸化分解する装置が挙げられる。
また、例えば、ゼオライト、活性炭、アルミナ、シリカ、複合酸化物といったアンモニアを吸着する吸着剤を用いてアンモニアを吸着する装置、アンモニアに炭酸ガスと水とを接触させて炭酸水素アンモニウム等の塩としてアンモニアを固定する装置、液化アンモニアの表面を泡で覆う泡散布装置等のアンモニアを吸着、固定、隔離等して除去する装置等もアンモニア除害装置として挙げられる。
これらの中でも、アンモニア分解装置をコンパクトにする観点からは、好ましくは吸着剤、金属塩類、又は酸等を用いてアンモニアを除害する装置が挙げられる。
<その他の設備、機器及び装置>
本発明のアンモニア分解装置は、前述した各設備、各機器、各装置以外に、警報器、アンモニア検知器からの信号の受信可否に関わらず微量アンモニアを除害可能なアンモニア除害装置、地震動による感震器、前記アンモニア検知器からの信号の受信有無に関わらず原料アンモニアの供給を遮断することが可能な遮断器を有していてもよい。
警報器としては、前記アンモニア検知器からの信号を受信し、外部に警告する警報器が挙げられる。該警報器は、前記各送信器が、例えば、アンモニア分解器から離れた箇所に設置されている外部の監視センタ等に信号を送信して、異常を知らせる場合と異なり、アンモニア分解装置が設置されているその場所で警報を鳴らし、アンモニア分解装置周囲に即座に危険を知らせることができる。
アンモニア検知器からの信号の受信有無に関わらず微量アンモニアを除害可能なアンモニア除害装置とは、例えば、ケーシング(I)又は(II)内の空気を、前述したアンモニアの吸着が可能な吸着剤に常時接触させる装置等が挙げられる。
アンモニア検知器からの信号の受信有無に関わらず原料アンモニアの供給を遮断することが可能な遮断器としては、例えば、前記アンモニア検知器からの信号受信有無に関わらず原料アンモニアの供給を遮断できること以外は、前記アンモニア検知器からの信号を受信してアンモニア供給を遮断する遮断器で例示したものと同様のもの、また、前記感震器の動作力のみでアンモニアの供給を遮断する機械式緊急遮断弁等が挙げられる。前記アンモニア検知器からの信号を受信してアンモニア供給を遮断する遮断器の信号受信機能又は遮断器自体に不具合が発生してアンモニア供給の遮断が行えないような場合に、アンモニア検知器からの信号の受信有無に関わらず外部からの信号送信等他の手段によって原料アンモニアの供給を遮断することが可能な遮断器を作動させることができる。また、地震発生時等に電気系統のトラブルが発生した場合であっても即座に緊急遮断することができるため、安全性を向上することができる。
また、各設備の接続部分、例えば、フランジ部等の各種配管同士の接続部又は各種配管と各機器若しくは各装置との接続部等を、ケーシング(I)又は(II)とは異なるケーシングで囲って密閉してもよく、更に、当該密閉部分又は接続部分近傍にアンモニア検知器又は水素ガス検知器を設けてもよい。
また、前述の各機器、各装置及び各設備は防爆構造であることがより好ましい。
また、前述のアンモニア分解装置に係る各態様及び好適な態様は、前述及び後述する態様に限定されるものではなく、例えば、本発明のアンモニア分解装置は、前述の各機器、具体的には、アンモニア検知器、遮断器、アンモニア検知器からの信号を送信する送信器、アンモニア検知器からの信号を受信して作動するアンモニア除害装置、水素ガス検知器、水素ガス検知器からの信号を送信する送信器、及びその他の機器の各機器、並びに前述の連結配管及びケーシング等の各設備を、それぞれ独立に、単独で又は2つ以上有していてもよい。
また、本発明の一態様に係るアンモニア分解装置において、前述した各機器、各装置、及び各設備に関して記載した例示、その好ましい例示等は、それぞれ独立に、他の機器、装置及び設備に関して記載したそれらのいずれとも任意に組み合わせることができる。
また、前述した機器、装置及び設備に関して記載した例示、その好ましい例示等から任意に選択した機器、装置及び設備からなる群より選ばれる1種以上は、それぞれ独立に、他の機器、装置及び設備からなる群より選ばれる1種以上に関して記載した例示、その好ましい例示等から任意に選択した機器、装置及び設備からなる群より選ばれる1種以上と組み合わせることができる。
具体的な態様の一例としては、隔離壁を介して接するケーシング(I)及び(II)を有し、ケーシング(II)がケーシング(I)の外部に設けられており、前記アンモニア供給器が、液化アンモニアボンベとボンベの圧力を計測する圧力計、アンモニアガスの圧力を制御する調圧弁、当該調圧弁の出口圧力を計測する圧力計、更にアンモニアガスを所定量で供給制御するためのマスフローコントローラを有し、前記アンモニア分解器が、アンモニア分解触媒を充填した容器、当該容器を加熱制御するための加熱装置、当該容器の温度を計測する温度計、当該容器の入口圧力を計測する圧力計、更にはアンモニア分解後の混合ガスを冷却制御するための冷却装置を有し、これらを連結する連結配管が二重配管であって、アンモニア供給器、アンモニア検知器(a1)、遮断器(b1)、送信器(c1)及びアンモニア除害装置(d1)がケーシング(I)に、アンモニア分解器、アンモニア検知器(a2)、遮断器(b2)、水素ガス検知器(e1)、及びアンモニア除害装置(d2)がケーシング(II)に内設され、更にケーシング(II)が送給配管、送出配管及び送信器(c2)及び送信器(f1)を付帯している態様が挙げられる。
また、本発明のアンモニア分解装置でアンモニアを分解して得られる混合ガスは、前述のとおり、水素ガス、窒素ガス、残存アンモニアガスを含有する混合ガスとなる。
当該混合ガス中のアンモニア含有量は、当該混合ガス全量に対して、好ましくは2,000モルppm以下、より好ましくは1,500モルppm以下、更に好ましくは1,000モルppm以下である。
[水素ガス製造装置]
本発明の一態様である水素ガス製造装置は、前述の本発明のアンモニア分解装置、並びに前記アンモニア分解器と連結配管を介して連通し、かつ該アンモニア分解器から供給される混合ガス中のアンモニアを除去するアンモニア除去装置、並びに該アンモニア除去装置と連結配管を介して連通する水素ガス精製装置を有する。
当該水素ガス製造装置の一例としては、図13に示すように、前述の本発明のアンモニア分解装置10の一態様が有するアンモニア分解器2と連結配管p12を介して連通し、かつ該アンモニア分解器2から供給される混合ガス中のアンモニアを除去するアンモニア除去装置20、並びに該アンモニア除去装置20と連結配管p23を介して連通する水素ガス精製装置30を有する水素ガス製造装置100が挙げられる。
ここで連結配管p12は、前述した混合ガス輸送配管p11に相当し、混合ガス輸送配管p11がアンモニア分解器2とアンモニア除去装置20とを連結するための配管として用いられたものである。
また、水素ガス精製装置30で精製された水素ガスは、例えば、図13に示す水素ガス輸送配管p31によって輸送され保管容器等に回収するか、又は、直接、燃料電池に供給することができる。
以下、本発明の一態様である水素ガス製造装置の好適な態様例、並びに当該水素ガス製造装置が有する各装置、各機器及び各設備の好適な態様例について、順次、説明するが、本発明の一態様である水素ガス製造装置の好適な態様は後述する態様に限定されるものではない。
<アンモニア分解装置>
本発明の一態様である水素ガス製造装置が有するアンモニア分解装置は、前述の本発明のアンモニア分解装置と同様であり、その好適な態様も同様である。
<アンモニア除去装置>
本発明の一態様である水素ガス製造装置が有するアンモニア除去装置は、アンモニアを分解して得られる混合ガス中のアンモニアを除去できれば、特に限定されないが、当該混合ガス中のアンモニア濃度が、好ましくは1.0モルppm以下、より好ましくは0.1モルppm以下となるようにアンモニアを除去できる装置である。
また、後述する燃料電池を搭載した輸送機(例えば、自動車、二輪車、フォークリフト等)用の水素ガスを製造する場合、好ましくは0.10モルppm以下、より好ましくは0.08モルppm以下、更に好ましくは0.075モルppm以下となるようにアンモニアを除去できる装置である。
ここで、本明細書中で、ガス(気体)中の各成分組成として「モル%」又は「モルppm」と記載するとき、「体積%」又は「体積ppm」と同義である。
本発明で用いることができるアンモニア除去装置としては、アンモニア除去材料を充填した容器と、当該容器を加熱制御するための加熱装置や冷却制御するための冷却装置を有しているものが挙げられる。当該アンモニア除去材料としては、前記混合ガス中のアンモニアを除去できるものであれば特に限定されないが、例えば、ゼオライト、活性炭、アルミナ、シリカ、複合酸化物等の吸着剤;アンモニアとの酸塩基反応によってアンモニアを除去するための酸;塩化カルシウム又は塩化銅等のようにアンモニアと反応して錯体を形成する金属塩類;等が挙げられる。
これらアンモニア除去材料の中では、再生利用可能な観点から、吸着剤が好ましい。また、吸着剤の中では、吸着能の観点から、ゼオライトが好ましい。
当該ゼオライトとしては、例えば、国際ゼオライト学会(International Zeolite Association)が定めるアルファベット3文字からなる構造コードが、ANA、CHA、ERI、GIS、KFI、LTA、NAT、PAU、YUG、DDR、AFI、ATO、BEA、CON、FAU、GME、LTL、MOR、MTW、OFF、CLO、VFI、AET、CFI、DONで表される結晶構造を有するゼオライトが挙げられる。
前記アンモニア除去材料として、ゼオライト、活性炭、アルミナ、シリカ、複合酸化物等の吸着剤を使用する場合の吸着時温度は、効率よくアンモニアを吸着できる観点から、好ましくは−10℃以上50℃以下、より好ましくは0℃以上30℃以下である。また、前記吸着剤を使用する場合の吸着時圧力は、好ましくは0.005MPa(abs)以上であり、そして、好ましくは50MPa(abs)以下、より好ましくは25MPa(abs)以下、更に好ましくは10MPa(abs)以下、より更に好ましくは5.0MPa(abs)以下である。また、吸着に係るエネルギーコスト低減の観点からは、好ましくは1.00MPa(abs)以下であり、より好ましくは0.10MPa以(abs)以下であり、そして、当該吸着時圧力は、好ましくは0.01MPa(abs)以上、より好ましくは0.05MPa(abs)以上、更に好ましくは0.08MPa(abs)以上である。
また、前記アンモニアを除去するための酸としては、アンモニアとの酸塩基反応によってアンモニアを除去できるものであれば特に限定は無いが、硫酸、硫酸水素塩等が挙げられる。
また、当該アンモニア除去装置の一態様としては、前記アンモニア除去材料を再生ガスで再生することが可能となる観点から、更に、前記吸着剤を再生するための吸着剤再生ガスを送給するための送給配管及び再生ガスを送出するための送出配管を有していることが好ましい。
当該吸着剤再生ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガス若しくはアルゴンガス等の不活性ガス、及び空気からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むガスが好ましく、これらのガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分とするガスがより好ましく、これらのガスからなる群より選ばれる少なくとも1種のみからなるガスであってもよい。また、吸着剤再生ガスは、水素ガス、アンモニア、水蒸気等のガスを含んでもよく、含んでいなくてもよい。
<水素ガス精製装置>
本発明の一態様である水素ガス製造装置が有する水素ガス精製装置は、特に限定されないが、例えば、次のいずれかの方法を用いる装置が挙げられる。
例えば、ゼオライト(当該ゼオライトの種類は特に限定されない)、活性炭等、ガス中から特定の成分を選択的に吸着する物質を充填した容器等に処理する気体を導入し、圧力を上下させて分離を行う圧力スイング法(PSA法)、温度を上下させて分離を行う温度スイング法、又は圧力と温度とをそれぞれスイングさせる圧力・温度スイング法といった方法が挙げられる。これらの処理を行うための水素ガス精製装置としては、ゼオライトを充填した容器と、当該容器に前記アンモニア除去装置で処理したガスを導入して昇圧するための昇圧装置と減圧するための減圧装置とを有していることが好ましい。
また、例えば、圧縮機等で昇圧し、気液分離器で極低温下でガス中の窒素を液化して水素と気液分離し、分離した水素ガスを吸着精製塔に通して、残留窒素を除去する方法やパラジウム透過膜等を用いる膜分離法といった方法が挙げられる。
燃料電池自動車用水素ガスとして使用可能な水素を供給する場合であれば、例えば、国際標準規格ISO14687−2で定められるような組成を満たす燃料電池自動車用水素ガスを得られるものであることが好ましい。当該燃料電池自動車用水素ガスを製造する場合、燃料電池自動車用水素ガス中のアンモニア含有量が、好ましくは0.10モルppm以下、より好ましくは0.08モルppm以下、更に好ましくは0.075モルppm以下である。
<連結配管>
本発明の一態様である水素ガス製造装置で用いる連結配管は、特に限定されないが、例えば、前述の本発明のアンモニア分解装置が有する連結配管と同様のものを用いることができ、その好適な態様も同様である。
<水素ガス輸送配管>
前記水素ガス輸送配管は、水素ガス製造装置で製造された水素ガスを輸送するために用いられ、特に限定されないが、例えば、前記連結配管と同様のものを用いることができ、その好適な態様も同様である。
<その他の設備、機器及び装置>
本発明の水素ガス製造装置は、前述した各装置の他、例えば、前記アンモニア除去装置の前後、又は水素ガス精製装置の前に、前記混合ガスから窒素ガス等の水素ガス以外の不純物を除去するための装置を有していてもよい。当該装置としては、例えば、前記水素ガス精製装置に記載のものと同様の装置を使用することができる。
また、例えば、水素ガス検知器、警報機、地震動による感震器、そして、当該感震器の動作力のみで水素ガスの漏出を遮断する機械式緊急遮断弁等を有していてもよい。
また、前記アンモニア分解器と、前記アンモニア除去装置とを連結する連結配管内で原料アンモニアを分解して得られる混合ガスの供給を遮断する遮断弁、並びに前記アンモニア除去装置と、前記水素ガス精製装置とを連結する連結配管内で精製した水素ガスの供給を遮断する遮断弁等が挙げられる。
本発明の水素ガス製造装置で用いる前述の各機器、各装置及び各設備は防爆構造であることがより好ましい。
本発明の水素ガス製造装置は、前述した各機器、各装置及び各設備を単独で又は2つ以上有していてもよい。
また、本発明の一態様に係る水素ガス製造装置において、前述した各機器、各装置、及び各設備に関して記載した例示、その好ましい例示等は、それぞれ独立に、他の機器、装置及び設備に関して記載したそれらのいずれとも任意に組み合わせることができる。
また、前述した機器、装置及び設備に関して記載した例示、その好ましい例示等から任意に選択した機器、装置及び設備からなる群より選ばれる1種以上は、それぞれ独立に、他の機器、装置及び設備からなる群より選ばれる1種以上に関して記載した例示、その好ましい例示等から任意に選択した機器、装置及び設備からなる群より選ばれる1種以上と組み合わせることができる。
具体的な態様の一例としては、アンモニア分解装置が具体的に前述した好適な態様のアンモニア分解装置であり、前記アンモニア除去装置がアンモニア除去材料を充填した容器と、当該容器を加熱制御するための加熱装置や冷却制御するための冷却装置を備えており、前記水素ガス精製装置がゼオライトを充填した容器と、当該容器へ前記アンモニア除去装置で処理したガスを導入し昇圧するための昇圧装置と減圧するための減圧装置とを備えており、これらを連結する連結配管が二重配管であり、アンモニア除去装置及び水素ガス精製装置がいずれもケーシングに内設されている態様が挙げられる。
[アンモニア分解装置及び水素ガス製造装置の用途]
前述のとおり、本発明のアンモニア分解装置及び本発明の水素ガス製造装置を用いることで、より安全にアンモニアの分解を行うことができ、より安全に水素ガスを製造することができる。更に、本発明のアンモニア分解装置を有する水素ガス製造装置は、アンモニアが漏出した場合でも、自動でアンモニアの供給を遮断し、かつケーシング外へのアンモニアの漏出を効果的に低減又は防止することが可能になる。
そのため、例えば、アンモニア漏出時に、人が現場で対応する迄に時間を要するような場所でのアンモニア分解装置又は水素ガス製造装置の使用、又は、アンモニア漏出時に、現場で対処することが好ましくない場合に専用施設にアンモニア分解装置又は水素ガス製造装置を移動して処理するといった対応が可能となる。
例えば、燃料電池を搭載した輸送機用水素ガスを供給するためのインフラ設備(例えば、水素ステーション)や、燃料電池を搭載した輸送機に当該燃料電池とともに積載する携帯用水素ガス燃料供給設備が、本発明のアンモニア分解装置及び/又は本発明の水素ガス製造装置の好適な用途例として挙げられる。
更に、本発明の水素ガス製造装置から得られる水素ガスを使用した燃料電池を、各種輸送機に搭載することもできる。当該搭載方法としては、当該燃料電池を単独で搭載することも可能であるし、また、本発明の水素ガス製造装置とともに搭載することもできる。
ここで、「輸送機」とは、船舶、空輸機及び車両を含み、当該車両には、鉄道車両、自動車、二輪車、及び産業用車両を含む。前記自動車は公道を走行可能な車両、例えば、自家用車両;バス、タクシー等の業務用車両;を含み、前記産業用車両は、例えば、フォークリフト等を含む。
前記アンモニア分解装置は、燃料電池を搭載した輸送機用水素ガスを供給するためのインフラ設備(例えば、水素ステーション);又は燃料電池を搭載した輸送機(例えば、船舶、空輸機及び前記車両)に積載する携帯用水素ガス燃料供給設備;等に用いるアンモニア分解装として好適に用いることができる。
同様に、前記水素ガス製造装置は、前記インフラ設備;又は燃料電池を搭載した輸送機に積載する携帯用水素ガス燃料供給設備に積載する携帯用水素ガス燃料供給設備;等に用いる水素ガス製造装置として好適に用いることができる。
10 アンモニア分解装置
1 アンモニア供給器
2 アンモニア分解器
p1、p2 連結配管
p11 混合ガス輸送配管
a1、a2 アンモニア検知器
b1、b2 遮断器
I ケーシング(I)
II ケーシング(II)
III ケーシング(III)
W 隔離壁
c1、c2 アンモニア検知器からの信号を送信する送信器
d1、d2 アンモニア除害装置
e1 水素ガス検知器
f1 水素ガス検知器からの信号を送信する送信器
p3 送給配管
p4 送出配管
p12、p23 連結配管
20 アンモニア除去装置
30 水素ガス精製装置
p31 水素ガス輸送配管
100 水素ガス製造装置

Claims (14)

  1. アンモニア分解器と、前記アンモニア分解器に連結配管を介して連通されたアンモニア供給器と、アンモニア検知器(a1)と、前記アンモニア検知器(a1)からの信号を受信し前記アンモニア分解器へのアンモニア供給を遮断する遮断器(b1)と、ケーシング(I)とを有し、
    前記ケーシング(I)が、密閉容器又は密閉室であり、少なくとも前記アンモニア供給器、前記アンモニア検知器(a1)及び前記遮断器(b1)を内設する、アンモニア分解装置
    前記アンモニア分解装置における前記アンモニア分解器と連結配管を介して連通し、かつ前記アンモニア分解器から供給される混合ガス中のアンモニアを除去するアンモニア除去装置、並びに、
    前記アンモニア除去装置と連結配管を介して連通する水素ガス精製装置を有する、
    水素ガス製造装置
  2. 更に、前記アンモニア分解器が内設されるケーシング(II)を有する、請求項1に記載の水素ガス製造装置
  3. 更に、前記アンモニア検知器(a1)からの信号を送信する送信器(c1)を有する、請求項1又は2に記載の水素ガス製造装置
  4. 前記ケーシング(II)が、アンモニア検知器(a2)、又は前記アンモニア検知器(a2)及び前記アンモニア検知器(a2)からの信号を受信して前記アンモニア供給器から前記アンモニア分解器へのアンモニア供給を遮断する遮断器(b2)を内設する、請求項2又は3に記載の水素ガス製造装置
  5. 更に、前記アンモニア検知器(a2)からの信号を送信する送信器(c2)を有する、請求項4に記載の水素ガス製造装置
  6. 前記ケーシング(II)が前記ケーシング(I)の外部に設けられ、かつ、前記ケーシング(II)が前記ケーシング(I)を内設しない、請求項2〜5のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置
  7. 前記ケーシング(I)が前記ケーシング(II)を内設する、請求項2〜5のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置
  8. 前記ケーシング(II)と前記ケーシング(I)とが隔離壁を介して接する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置
  9. 前記ケーシング(I)が、前記アンモニア検知器(a1)からの信号を受信して作動するアンモニア除害装置(d1)を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置
  10. 前記ケーシング(II)が、更に、前記アンモニア検知器(a2)からの信号を受信して作動するアンモニア除害装置(d2)を有する、請求項4〜9のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置
  11. 前記ケーシング(II)が、密閉容器若しくは密閉室、又は送給配管と送出配管とを有する容器若しくは装置室である、請求項2〜10のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置
  12. 前記ケーシング(II)が、水素ガス検知器(e1)を内設する、請求項2〜11のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置
  13. 更に、前記水素ガス検知器(e1)からの信号を送信する送信器(f1)を有する、請求項12に記載の水素ガス製造装置
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素ガス製造装置及び燃料電池を搭載した輸送機。
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