この開示に記載された技術及び物品は、概して、セキュリティ要素を光学活性物品に組み込むことに関し、その物品に印刷されたセキュリティ要素及び物品メッセージの組合せは、その物品が偽造品であるかどうかを指示する。例えば、光学活性物品は、ライセンスプレート番号などの物品メッセージとして印刷された視覚的に明らかな情報を含んでもよい。光学活性物品は、IR可視光などの可視光スペクトルの外側に見える視覚的に透明な情報を含む1つ以上のセキュリティ要素を含むこともできる。セキュリティ要素に表されるか又は含まれる検証情報は物品メッセージに対応し、物品メッセージとセキュリティ要素の組合せは、光学活性物品が偽造品であるか又は真正品であるかを指示する。いくつかの実施例では、光学活性物品を可視スペクトル外の光に暴露することにより、セキュリティ要素からコンピューティングデバイスによって検証情報が検出され、これを物品メッセージ自体と組合せて使用して、光学活性物品が偽造品であるか又は真正品であるかを判定することができる。例えば、セキュリティ要素によって表される検証情報は、物品メッセージに一方向性関数を適用することによって生成された結果に対応することができる。
いくつかの実施例では、物品メッセージ及びセキュリティ要素の双方は、例えばカメラによって機械可読である。したがって、再帰反射性基材を利用することにより、可視光スペクトル及び可視光スペクトル外の双方において物品メッセージ及びセキュリティ要素の双方に対して高いコントラストを与えることができる。例えば、ビーズシート又はプリズムシートなどの、任意の一般的な再帰反射シート材料を使用することができる。
視覚的に透明な情報(例えば、セキュリティ要素によって表されるか又はそれに含まれる検証情報)については、それは、典型的には、背景と比較して高コントラスト色のカラー画像である。更に、視覚的に透明な情報における着色は、実質的な光量が光源に戻ることを許容しない場合がある。したがって、拡散光(昼光)と、再帰反射を提供するシートを備える光源からの双方において、高いコントラストが存在する。
いくつかの実施例では、視覚的に透明な情報に対しては、情報が可視光条件下では明瞭ではないが、可視光スペクトル外の光条件下では明瞭である限り、多くの技術を使用することができる。例えば、視覚的に透明であるが赤外線を吸収するインク又は視覚的に透明であるが赤外線を反射するフィルムを使用することができる。例えば、再帰反射シートの部分の再帰反射機能を低減又は排除する。任意の数の技術を、再帰反射シートの本体内で、又は再帰反射シートと組合せた別個の層として使用することができる。
図1は、本開示の技術に係る、光学活性物品108が偽造品であるかどうかを検出するための例示的なシステム100を示すブロック図である。図1に示すように、システム100は、撮像装置102を含む。撮像装置102は、1つ以上の画像取り込みセンサ106及び1つ以上の光源104を含んでもよい。システム110はまた、ライセンスプレート108などの本開示で説明するような1つ以上の光学活性物品を含むことができる。ライセンスプレート108は、車両110に取り付けるか又は別の方法で車両と関連付けることができる。いくつかの実施例では、撮像装置102は、1つ以上の通信リンクを使用してネットワーク114を介してコンピューティングデバイス116に通信可能に接続される。他の実施例では、本開示で説明するように、撮像装置102は、ネットワークを必要としない有線又は無線の接続など、ネットワーク114を伴わない1つ以上の形態の直接通信を介して、コンピューティングデバイス102に通信可能に接続してもよい。
図1に示すように、システム100は、撮像装置102を含むことができる。撮像装置102は、画像取り込みセンサ106によって感知された光又は電磁放射線を、画素のセットを含むデジタル画像又はビットマップなどの情報に変換することができる。各画素は、光又は電磁放射線の強度及び/又は色を表すクロミナンス成分及び/又は輝度成分を有することができる。いくつかの実施例では、1つ以上のコード化領域のうちの1つ以上の活性コード化領域を表す画素値の第1のセットは、画素値の第1の範囲内であり、1つ以上の活性コード化領域を除く少なくとも1つの記号の残部を表す画素値の第2のセットは、画素値の第1の範囲とは異なる画素値の第2の範囲内である。いくつかの実施例では、画像は第1の画像であり、光学活性物品の第1の画像は、近赤外スペクトル内の第1のスペクトル範囲で取り込まれ、光学活性物品の第2の画像は、可視スペクトル内の第2のスペクトル範囲で取り込まれ、第2の画像内の少なくとも1つの記号を表す画素値の第3のセットは、画素値の第2の範囲内であり、少なくとも1つの記号を表す画素値の第3のセットの第1の割合は、少なくとも1つの記号を表す画素値の第2のセットの第2の割合より大きい。
撮像装置102は、1つ以上の画像取り込みセンサ106及び1つ以上の光源104を含んでもよい。いくつかの実施例では、撮像装置102は、図1に示すような単一の一体化デバイス内に、画像取り込みセンサ106及び光源104を含むことができる。他の実施例では、画像取り込みセンサ106又は光源104は、撮像装置102から分離するか又は別の方法で一体化されないようにすることができる。画像取り込みセンサ106の例としては、半導体電荷結合デバイス(charge-coupled devices)(CCD)、又は相補型金属酸化物半導体(complementary metal-oxide-semiconductor)(CMOS)若しくはN型金属酸化物半導体(N-type metal-oxide-semiconductor)(NMOS、ライブMOS)技術の活性画素センサを挙げることができる。デジタルセンサとしては、平面パネル検出器が挙げられる。この実施例では、撮像装置102は、2つの異なる波長スペクトルの光を検出するために少なくとも2つの異なるセンサを含んでいる。いくつかの実施形態では、第1の画像取り込みセンサ及び第2の画像取り込みセンサは、第1の波長及び第2の波長を実質的に同時に検出する。「実質的に同時に」とは、ほんのいくつかの例を挙げれば、互いの10ミリ秒以内、互いの50ミリ秒以内、又は互いの100ミリ秒以内に第1の波長及び第2の波長を検出することを指すことができる。
いくつかの実施例では、1つ以上の光源104は、第1の放射線源及び第2の放射線源を含む。いくつかの実施形態では、第1の放射線源は、可視スペクトルにおける放射線を放射し、第2の放射線源は、近赤外線スペクトルにおける放射線を放射する。他の実施形態では、第1の放射線源及び第2の放射線源は、近赤外線スペクトルにおける放射線を放射する。図1に示すように、1つ以上の光源104は、近赤外線スペクトルにおける放射線(例えば、赤外光127)を放射することができる。
いくつかの実施例では、撮像装置102は、第1のレンズ及び第2のレンズを含む。いくつかの実施例では、撮像装置102は、1秒当たり50フレーム(frames per second)(fps)でフレームを取り込む。他の例示的なフレーム取り込みレートとしては、60、30、及び25fpsが挙げられる。当業者であれば、フレーム取り込みレートは用途に依存し、例えば、100又は200fpsなど、相異なるレートが使用可能であることは明白であろう。所要のフレームレートに影響をもたらす要因は、例えば、用途(例えば、駐車であるか料金徴収であるか)、垂直視野(例えば、より低いフレームレートは、より大きい視野に使用することができるが、焦点深度が問題になる可能性がある)、及び車両速度(より高速の交通には、より高いフレームレートが必要である)である。
いくつかの実施例では、撮像装置102は、少なくとも2つのチャネルを含んでいる。このチャネルは、光学チャネルとすることができる。2つの光学チャネルは、1つのレンズを通って単一のセンサに到達することができる。いくつかの実施例では、撮像装置102は、チャネルごとに少なくとも1つのセンサ、1つのレンズ、及び1つの帯域通過フィルタを含む。帯域通過フィルタは、単一のセンサによって受信されることになる複数の近赤外波長の透過を可能にする。少なくとも2つのチャネルは、以下のうちの1つにより区別することができる。(a)帯域幅(例えば、狭帯域又は広帯域、ここで狭帯域照明は、可視から近赤外までの任意の波長とすることができる)、(b)異なる波長(例えば、異なる波長での狭帯域処理を使用すれば、他の特徴(例えば、他の物体、太陽光、ヘッドライト)を抑制しつつ、例えば、ライセンスプレート及びその文字(ライセンスプレート識別子)などの対象の特徴を強調することができる)、(c)波長領域(例えば、カラーセンサ又はモノクロセンサのいずれかと共に使用される可視スペクトルの広帯域の光)、(d)センサの種類又は特性、(e)露出時間、及び(f)光学構成要素(例えば、レンズ)。
図1の実施例では、撮像装置102は、固定とするか又は別の方法で固定位置に取り付けることができ、光学活性物品108の位置は固定でなくてもよい。撮像装置102は、車両110が撮像装置102に接近するか又はこれを通過する際に、光学活性物品108の1つ以上の画像を取り込むことができる。しかし、他の実施例では、撮像装置102は固定でなくてもよい。例えば、撮像装置102は、別の車両又は移動している物体内とすることができる。いくつかの実施例では、撮像装置102は、人間の操作者又は光学活性物品108に対する撮像装置102の位置を変化させるロボットデバイスにより保持することができ、る。
図1の実施例では、撮像装置102は、1つ以上の通信リンク130A及び130Bによりコンピューティングデバイス116に通信可能に接続することができる。撮像装置102は、光学活性物品108の画像をコンピューティングデバイス116に送信することができる。通信リンク130A及び130Bは、有線又は無線の接続であってもよい。例えば、通信リンク130A及び130Bは、WiFiプロトコルを使用する無線イーサネット接続とすることができ、かつ/又はカテゴリー5又はカテゴリー6のケーブルを使用する有線イーサネット接続とすることができる。任意の好適な通信リンクが可能である。いくつかの実施例では、撮像装置102は、ネットワーク114によりコンピューティングデバイス116に通信可能に接続される。ネットワーク114は、パケット及び/又はフレームベースのデータの転送を提供するルータ、スイッチ、ハブ、及び相互接続通信リンクを含むがこれらに限定されない、任意の数の1つ以上のネットワーク接続されたデバイスを表することができる。例えば、ネットワーク114は、インターネット、サービスプロバイダのネットワーク、顧客のネットワーク、又は任意の他の好適なネットワークを表することができる。他の実施例では、撮像装置102は、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus)(USB)リンクなどの直接接続によりコンピューティングデバイス116に通信可能に接続される。
コンピューティングデバイス116は、撮像装置102と情報を送受信することができる1つ以上のデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メインフレーム、サーバ、クラウドコンピューティングシステムなどの、撮像装置102から遠隔とすることができる、任意の好適なコンピューティングシステムを表す。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス116は、本開示の技術を実現する。例えば、本開示の技術は、光学活性物品が、セキュリティ要素と物品メッセージの組合せに基づいて、偽造であるかどうかを検出することを提供する。例えば、自動車の行政機関(motor vehicle government organization)は、本開示の技術に従って、セキュリティ要素を有する光学活性物品として、ライセンスプレートを作製することができる。かかるライセンスプレートは、車両に取り付け、その後、車両が高速道路を走行する際に、撮像装置102によって読み取ることができる。本開示の技術を使用して、コンピューティングデバイス116は、ライセンスプレートが偽造品であるかどうかを判定することができる。
図1の実施例では、コンピューティングデバイス116は、光学式文字認識構成要素118(又は「OCRモジュール」118)、セキュリティ構成要素120、サービス構成要素122、及びユーザインターフェース(user interface)(UI)構成要素124を含んでいる。構成要素118、120、122、及び124は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はハードウェアとソフトウェアの両方及びコンピューティングデバイス116に常駐して実行されるファームウェア、及び/又は1つ以上の他の遠隔のコンピューティングデバイスを使用して、本明細書で説明する動作を実行することができる。いくつかの実施例では、構成要素118、120、122は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組合せとして実現することができる。コンピューティングデバイス116は、構成要素118、120、122を1つ以上のプロセッサにより実行することができる。コンピューティングデバイス116は、基礎をなすハードウェア上で動作するバーチャルマシンとして、又はバーチャルマシン内で構成要素118、120、122のいずれかを実行することができる。構成要素118、120、122は、さまざまなやり方で実現実装することができる。例えば、構成要素118、120、122のいずれかは、ダウンロード可能な、又はプリインストールされているアプリケーション又は「アプリ」として実現してもよい。別の実施例では、構成要素118、120、122のいずれかは、コンピューティングデバイス116のオペレーティングシステムの一部として実装することができる。
図1には例示的な目的として、光学活性物品108が、車両110に取り付けられたライセンスプレートとして図示されている。車両110は、自動車、オートバイ、航空機、船舶、軍装備品、自転車、列車、又は任意の他の輸送車両とすることができる。他の実施例では、光学活性物品108は、ほんのいくつかの例を挙げれば、文書、衣類、着用可能な器具、建物、固定器具、又は任意の他の物体に取り付けることができ、これらに埋め込むことや別のやり方も含む。いくつかの実施例では、光学活性物品108は、車両110に取り付けられた別個の物体でなく、車両110又は他の好適な物体に印刷してもよい。
図1の実施例では、光学活性物品108は、ベース表面に適用された反射性、非反射性、及び/又は再帰反射性のシートを含むことができる。いくつかの実施例では、光学活性物品は再帰反射性物品であってもよい。文字、画像、及び/又はその他の情報等に限定はされないが、物品メッセージが、光学活性物品108上に印刷され、形成され又は他のやり方で実現されてもよい。反射、非反射、及び/又は再帰反射のシートは、再帰反射シートをベース面に取り付けるための機械的結合、熱結合、化学的結合、又は任意の他の好適な技術を含むがこれらに限定されない1つ以上の技術及び/又は材料を使用して、ベース面に適用することができる。ベース面は、反射、非反射、及び/又は再帰反射のシートを取り付けることができる物体(上述したような、例えば、アルミニウム板など)の任意の表面を含むことができる。物品メッセージは、インク、染料、熱転写リボン、着色剤、顔料、及び/又は接着被覆フィルムのうちのいずれか1つ以上を使用して、シート上に印刷し、形成し、又は他のやり方で実現することができる。いくつかの実施例では、コンテンツは、多層光学フィルム、光学活性顔料若しくは染料を含む材料、又は光学活性顔料若しくは染料から形成されるか又はそれらを含む。
図1の光学活性物品108(例えば、ライセンスプレート)は物品メッセージ126A〜126F(「物品メッセージ126」)を含む。図1において、物品メッセージ126の各部分は、記号セットの記号である。この記号セットは、アルファベット、数字セット、及び/又はその他の任意のグリフセットであってもよい。図1で、記号セットは、少なくともローマ字のアルファベットの文字とアラビア数字とを含む。
本開示の技術に従って、光学活性物品108は、セキュリティ要素132A〜132Nなどの1つ以上のセキュリティ要素を更に含む。いくつかの実施例では、セキュリティ要素は、光学活性物品108上に印刷、形成、又は他のやり方で実現される任意のコンテンツであってよく、このコンテンツは、光学活性物品の他のコンテンツ(例えば、「RZA452」)を使用した偽造光学活性物品の検出を容易にする。図1に示すように、複数のセキュリティ要素の各々は、光学活性物品にアレイ状に配置することができる。図1のセキュリティ要素は、説明のために、光を再帰反射するか又は再帰反射しない異なる領域によって形成されるように記載されているが、図1のセキュリティ要素は、セキュリティ要素から検証情報を判定することができる任意の光反射技術を使用して、光学活性物品に印刷し、形成し又は他のやり方で実現することができる。例えば、セキュリティ要素は、図6に示すように、可視不透明で赤外線透過性のインク及び/又は可視不透明で赤外線不透明なインクを用いて印刷してもよい。1つ以上の照明条件下で、活性又は不活性なセキュリティ要素を区別することのできる任意の好適な構成を、本開示の技術及び物品に従って使用することができる。
図1において、光学活性物品108の各セキュリティ要素は、フレキソ印刷プロセスを使用して印刷することができる。例えば、光学活性物品108は、米国特許出願公開第2013/0034682号、同第2013/0114142号、同2014/0368902号、同2015/0043074号(これらは参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる)に記載されたように、ベース層(例えば、アルミニウムシート)、ベース層上に配置された接着剤層、接着剤層上に配置された構造化面、及び構造化面上に配置されたオーバーレイ層を備え得る。構造化面は、例えば、その全体が参照により明示的に組み込まれた米国特許第7,422,334号に記載されたように、フルキューブ(例えば、六角キューブ又は好ましいジオメトリ(PG)キューブ)又は切頭キューブ、又はビーズなどの光学要素から形成することができる。
光学活性物品の異なる領域にセキュリティ要素を作製するために、バリア材料を接着剤層の係る異なる領域に配置することができる。このバリア材料料は、構造化表面と接着剤との間に物理的「バリア」を形成する。接着剤が構造化面の一部と接触することを防止するバリアを形成することによって、光学活性物品からの再帰反射光を観察者に逆戻りさせる低屈折率領域が形成される。低屈折率領域は、低屈折率領域に隣接する構造化面に入射する光が再帰反射されるように光の全反射を可能にする。この実施形態では、セキュリティ要素はバリア材料の部分から形成される。
他の実施形態では、全反射は、例えばエンボス加工によって光学活性物品の構造化面に取り付けられたシールフィルムの使用によって可能になる。例示的なシールフィルムは、米国特許出願公開第2013/0114143号及び米国特許第7,611,251号に開示されており、これらの全ては、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
更に他の実施形態では、シールフィルムに加えて、又はそれに代えて、光学活性物品の構造化面に隣接して反射層が配置される。好適な反射層としては、例えば、アルミニウム、銀又はニッケルなどの金属を蒸着又は化学的に析出させるような既知の技術によって適用することができる金属コーティングが挙げられる。金属コーティングの付着を促進するために、キューブコーナー構成要素の裏側にプライマー層を適用してもよい。
図1は、可視光スペクトル外の光で取り込まれる光学活性物品108の画像109を示す。例えば、図1で光は赤外光127であってよい。いくつかの実施例では、第1のスペクトル範囲は約350nm〜約700nm(即ち、可視光スペクトル)であり、第2のスペクトル範囲は約700nm〜約1100nm(即ち、近赤外線スペクトル)である。いくつかの実施例では、第1のスペクトル範囲は約700nm〜約850nmであり、第2のスペクトル範囲は860nm〜1100nmである。セキュリティ要素132A〜132Cの各々は、上述したようなバリア材料で印刷されていないか、そうでなければバリア材料を含まないが、残りのセキュリティ要素(例えば、132D)はバリア材料で印刷されている。したがって、画像109が生成されると、セキュリティ要素132D〜132Nに隣接するこれらの光学要素は、低屈折率領域を有する構造化面の部分に対応するので、赤外線127は、セキュリティ要素132D〜132Nに隣接する光学要素から再帰反射して撮像装置102に逆戻りする。再帰反射された光を受信した結果として、132A〜132C以外のセキュリティ要素は、画像109内の他のコンテンツに対して白色か又は明るく見えるようになる。これに対して、セキュリティ要素132A〜132Cはバリア材料を含まず、したがってセキュリティ要素132D〜132Nと同じ強度では赤外光を再帰反射しない。したがって、セキュリティ要素132A〜132Cは、画像109内のセキュリティ要素132D〜132Nより黒いか又は暗く見える。
図1の実施例では、セキュリティ要素132D〜132Nなどの任意の数のセキュリティ要素は、セキュリティ要素の全領域又は実質的に(例えば、領域の50%を超える)全領域がバリア材料から形成されるように、バリア材料を含むことができる。他のセキュリティ要素132A〜132Cはバリア材料を含まないか、又は実質的に領域全体(例えば、領域の50%未満)より少ない領域若しくは周囲のみがバリア材料を含んでもよい。いくつかの実施例では、セキュリティ要素132A〜132Nはインク組成物を含み、フレキソ印刷を使用して光学活性物品108上に設けられる。インク組成物に加えて、バリア材料を形成するための他の例示的な好適な材料には、コーティング組成物、フィルム(例えば、ポリマー)、又は下にある接着剤層の接着を低減又は除去する添加剤のうちの少なくとも1つが含まれる。更に、ニードルダイコーティング、グラビア印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、熱転写印刷、レーザ印刷、又は任意の他の好適な印刷技術などの他の技術を使用することもできる。
いくつかの実施例では、セキュリティ要素132の各々は、「活性」又は「不活性」と称することができる。検証情報は、活性なセキュリティ要素に対する第1の値を含むことができ、一方、不活性なセキュリティ要素に対する検証情報は、第2の異なる値を表すことができる。例えば、活性なセキュリティ要素は、検証情報としてビット列に「1」を表し、不活性なセキュリティ要素は、検証情報としてビット列に「0」を表すことができ、又はその逆もあり得る。別の実施例では、活性なセキュリティ要素は、検証情報として真のブール値を表すことができ、一方、不活性なセキュリティ要素は、偽のブール値を検証情報として表すことができ、又はその逆もあり得る。更に他の実施例では、活性及び不活性なセキュリティ要素を、検証情報として任意の各値にマッピングすることができる。いくつかの実施例では、第1のセキュリティ要素に対応する領域が光を再帰反射しない場合、第1のセキュリティ要素は「活性」であり、第2のセキュリティ要素に対応する領域が光を再帰反射する場合、第2のセキュリティ要素は「不活性」であってよい。別の実施例では、第1のセキュリティ要素に対応する領域が光を再帰反射する場合、第1のセキュリティ要素は「活性」であり、第2のセキュリティ要素に対応する領域が光を再帰反射しない場合、第2のセキュリティ要素は「不活性」であってよい。
図1で説明したように、画像109は赤外線照明の下で取り込むことができる。したがって、比較的暗く又は黒く見えるセキュリティ要素132A〜132Cは「活性」であり、比較的明るく又は白く見えるセキュリティ要素132D〜132Nは「不活性」であってよい。他の実施例では、逆も可能である。いくつかの実施例では、赤外線照明下で取り込まれた画像109は、セキュリティ要素132A〜132Cを除いて画像109の他の領域のように赤外光が再帰反射された場合、不活性なセキュリティ要素132D〜132Nの境界を全く示さなくてもよい。即ち、いくつかの実施例では、図1の不活性なセキュリティ要素132D〜132Nの位置は、光学活性物品108の他の領域(セキュリティ要素132A〜132Cの領域を除く)とは異なる構造を含むのではなく、セキュリティ要素の可能な位置を示すだけでよい。可視照明条件下で取り込まれた光学活性物品108の画像の場合、セキュリティ要素132A〜132Cは、黒色ではなく、本開示に記載のバリア材料又は他の再帰反射構造などの再帰反射要素を備えない再帰反射シートの領域の色及び/又は明るさとして現れる。可視照明条件下で取り込まれた光学活性物品108の係る画像の場合、セキュリティ要素132D〜132Nは、本開示に記載のバリア材料又は他の再帰反射構造などの再帰反射要素を有する再帰反射シートの領域の色及び/又は明るさとして現れる。いくつかの実施例では、検証情報は、特定の照明条件の下でセキュリティ要素からのみ判定可能とすることができる。いくつかの実施例では、特定の照明条件は、可視光スペクトル外にあってもよい。いくつかの実施例では、特定の照明条件は、可視光スペクトル内にあってもよい。
本開示の技術は、セキュリティ特徴部132を有する物品メッセージ126(又はその逆の)の検証に基づいて、偽造の光学活性物品の検出を提供するものである。セキュリティ要素132A〜132N及び物品メッセージ126A〜126Fを有する光学活性物品108を最初に製造、又は作製するために、作製デバイス138を、その動作を制御するコンピューティングデバイス134と連携して使用することができる。いくつかの実施例では、作製デバイス138は、光学活性物品108上にセキュリティ要素132A〜132N及び物品メッセージ126A〜126Fを印刷、配置又は別のやり方で形成する任意のデバイスとすることができる。作製デバイス138の例としては、ニードルダイ、グラビア印刷機、スクリーン印刷機、熱転写印刷機、レーザプリンタ/彫刻機、ラミネータ、フレキソ印刷機、インクジェットプリンタ、赤外線インクプリンタが挙げられるが、これらには限定されない。いくつかの実施例では、光学活性物品108は、作製デバイス138によって作製された再帰反射シートであってもよく、場合によってはコンピューティングデバイス138とは異なる作業者又は企業により操作される別個の作製プロセス又はデバイスによって、シート及び/又はベース層(例えば、アルミニウムプレート)のシートへ物品メッセージを適用することができる。
作製デバイス138は、通信リンク130Dによってコンピューティングデバイス134に通信可能に接続することができる。コンピューティングデバイス134は、作製デバイス138の動作を制御することができる。例えば、コンピューティングデバイス134は、1つ以上の印刷仕様を備えることができる。印刷仕様は、光学活性物品108上の物品メッセージ126及びセキュリティ要素132の特性(例えば、位置、形状、サイズ、パターン、構成又は他の空間的特性)を定義するデータを備えることができる。いくつかの実施例では、印刷仕様は、人間の作業者又は機械によって作成することができる。いずれにしても、作製構成要素136は、作製デバイス138にデータを送信して、プリンタ仕様に従って、物品メッセージ及びセキュリティ要素を作製デバイス138に印刷させることができる。いくつかの実施例では、プリンタ仕様は、ライセンスプレート番号のセットを含むことができる。
本開示で更に説明するように、プリンタ仕様は、1つ以上の検証関数及び/又は検証構成を含むか、又はそうでなければ指定することができる。偽造品検出を提供するために、作製構成要素136は、セキュリティ構成要素120に実現された検証関数及び/又は検証構成に従って、セキュリティ要素及び物品メッセージを印刷することができる。検証関数は、検証情報(例えば、光学活性物品の物品メッセージ及び/又はセキュリティ要素のうちの1つ以上のコード化された値又はリテラル値(単数又は複数))を入力とする任意の関数とすることができ、物品メッセージとセキュリティ要素の組合せが、光学活性物品の真正又は偽造を指示するかどうかを検証するために使用できる値を出力として生成する。検証関数の例としては、一方向性関数、マッピング関数、又は他の好適な関数を挙げることができる。検証構成は、1つ以上のセキュリティ要素の検証情報と物品メッセージとの間の有効な関連付けを表すデータのマッピング又は規則のセットとすることができ、この検証構成は、物品メッセージと検証情報との組合せによって光学活性物品が真正であるか又は偽造であることを指示するために使用することができる。本開示で更に説明するように、セキュリティ構成要素120は、検証情報が、物品メッセージ及び少なくとも1つのセキュリティ要素を有する光学活性物品の作製物を形成するために使用された検証構成の1つ以上の規則を満たすかどうかを判定することができ、検証構成の1つ以上の規則は、物品メッセージと1つ以上のセキュリティ要素の検証情報との間の有効な関連付けを定義する。
図1の実施例では、各セキュリティ要素132A〜132Nは、その各々が活性であるか不活性であるかを表すコード化ビット列において異なるビット位置に対応することができる。例えば、セキュリティ構成要素120は、画像109から、00010000001010に等しいビット列を生成することができるが、この高位から低位へのビットは、132M、132L、132K、132C、132I、132N、132G、132H、132F、132E、132B、132J、132A、132Dに順番に対応する。「1」に等しいビットは、セキュリティ要素132A、132B及び132Cに対応する。いくつかの実施例では、このビット列は検証情報であってもよい。
作製デバイス138は、検証構成のセットに従ってセキュリティ要素132を印刷することができる。例えば、検証構成の1つは、セキュリティ要素132A、132B及び132Cのみが活性である場合に、物品メッセージの最下位記号位置の記号が「2」の整数値であることを要求する規則を含むことができる。実施例では、最下位記号の位置は列の右端の記号であり、最上位記号の位置は左端の記号としてもよい。図1の実施例では、セキュリティ要素132A、132B及び132Cは、再帰反射性ではないように構成されているため、これらのみが活性である。図1の実施例では、物品メッセージの最下位記号の位置(例えば、番号「2」の位置)は、0〜9の10進整数値としてもよい。各検証構成は、最下位記号位置における各それぞれの10進値が、活性なセキュリティ要素の異なるセットに対応しなければならないことを指定することができる。例えば、真正な光学活性物品において、検証構成は、物品メッセージの最下位記号位置が「3」の整数値である場合、セキュリティ要素132B及び132Fのみが活性であることを指定することができる。セキュリティ構成要素120は、検証関数を使用し、さまざまな検証構成に基づいて、セキュリティ要素132B及び132Fのみが最下位記号位置に「3」を有する光学活性物品に対して活性であることを検証することができる。このようにして、セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素132B及び132Fだけを活性セキュリティ要素として含まない最下位記号位置に「3」を有する偽造の光学活性物品を検出することができる。
図1の実施例では、作製構成要素136は、作製デバイス138にセキュリティ要素132及び物品メッセージ126を、上述の検証構成に従って光学活性物品108上に印刷させることができる。光学活性物品108は、図1に示すように、車両110に取り付けてもよい。車両110は、道路上を走行して、撮像装置102に接近する場合がある。撮像装置102は、光源104に、赤外光127を車両110の方向に投射させることができる。光源104が赤外光127を投射するのと実質的に同時に、撮像装置102は、画像109のような、光学活性物品108の1つ以上の画像を取り込むことができる。「実質的に同時に」とは、同時に、又は10ミリ秒、50ミリ秒、又は100ミリ秒以内とすることができる。画像109は、活性セキュリティ要素が黒画素として現れ、不活性セキュリティ要素が白画素として現れるビットマップであってもよい。得られた画像109は、撮像装置102がネットワーク114を介してコンピューティングデバイス116(又は「偽造物品検出デバイス116」)に送信するビットマップとして記憶することができる。
図1の実施例では、OCR構成要素118は、まず、画像109を表すビットマップを受信する。図1に示すように、画像109は、物品メッセージ126に少なくとも1つの記号(例えば、「2」)を含んでいる。画像109を受信すると、OCR構成要素118は、物品メッセージ126Fの記号「2」を含む画像領域140上で光学文字認識を実行する。OCR構成要素118が光学文字認識を実行したことに基づいて、OCR構成要素118は、画像109の画像領域140が少なくとも1つの記号「2」を表すと判定する。OCR構成要素118は、他の画像領域が文字「R」、「Z」、「A」、「4」、及び「5」に対応すると更に判定することができる。OCR構成要素118には、マトリックスマッチング及び特徴マッチングを含むがこれには限定されない、任意の1つ以上のOCR技術を実装することができる。マトリクスマッチングは、画像領域140の1つ以上の部分と1つ以上の記憶されたグリフのセットとの画素ごとの比較を実行することができ、そのうちの1つは記号「2」に対応する。特徴マッチングは、物品メッセージ126Fのさまざまな特徴(例えば、線、ループ、線の方向、交差など)を分解し、対応する記号の組のグリフ特徴と比較して記号「2」を識別する。
セキュリティ構成要素120は、記号「R」、「Z」、「A」、「4」、「5」及び「2」を示すデータを受信することができる。セキュリティ構成要素120は、画像109に表される1つ以上のセキュリティ要素の検証情報を識別するか又はそうでなければ判定することができる。例えば、セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素132を含む画像109の各位置又は領域を示すセキュリティデータを記憶することができる。セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素に対応する画像109の各位置又は領域が実際にセキュリティ要素を含むか、又はセキュリティ要素の特定の値を含むかどうかを判定することができる。検証情報は、各セキュリティ要素の位置が活性であるか不活性であるかを表すビット列などの値のセットとすることができる。
図1において、セキュリティ構成要素120は、画像領域142Aが活性又は不活性なセキュリティ要素を含むかどうかを判定することができる。セキュリティ構成要素120は、同様な画像領域142B及び142Cを検査して、画像領域内のセキュリティ要素が活性であるか不活性であるかを判定することができる。セキュリティ構成要素120のセキュリティデータ(図2に更に図示)は、光学活性物品108の構成が基づいている1つ以上の検証関数及び/又は1つ以上の検証条件を含むことができる。例えば、セキュリティ構成要素120は、物品メッセージの最下位記号位置が「2」である場合、セキュリティ要素132A〜132Cが活性でなければならないという検証条件を含むことができる。現在の実施例では、セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素の検証条件及び検証情報に基づく検証関数を使用して、セキュリティ要素132A〜132Cが活性であり、光学活性物品108の物品メッセージの最下位記号位置は「2」であると判定する。セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素の検証情報と物品メッセージとの組合せが検証構成を満たすと判定したことに基づいて、光学活性物品108が真正である(例えば、偽造品ではない)ことを示すデータを生成する。セキュリティ要素132A〜132Cの検証情報と光学活性物品108の物品メッセージの最下位記号位置との組合せが検証基準を満たさない場合、セキュリティ構成要素120は、光学活性物品が真正でない(例えば、偽造品である)ことを示すデータを生成してもよい。
セキュリティ構成要素120は、光学活性物品108が真正であるか又は偽造であるかを示すデータを送信することができる。サービス構成要素122は、1つ以上の動作を実行することによって、任意の数のサービスを提供することができる。例えば、サービス構成要素122は、光学活性物品が偽造品であることを示すデータを受信すると、1つ以上のアラート、報告、又は、1つ以上の他のコンピューティングデバイスに送信される他の通信を生成することができる。かかるアラートとしては、電子メール、テキストメッセージ、リスト、電話、又は、他の好適な通信が挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施例では、ユーザインターフェース(UI)構成要素124は、入力デバイスによって検出された入力を処理して他の構成要素及びモジュールに送信し、1つ以上の出力デバイスで提示することができる他の構成要素及びモジュールからの出力を生成するために、コンピューティングデバイス116のさまざまな構成要素及びモジュール間の仲介を果たすことができる。例えば、UI構成要素124は、上述のようなアラート、報告、又は他の通信、のデータ及び/又はグラフィック表現を含むことができる、表示用の1つ以上のユーザインターフェースを生成することができる。
いくつかの実施例では、コード化された値を生成するために、物品メッセージ126に一方向性関数を適用することができる。コード化された値は、セキュリティ特徴部の基数に等しいビット位置の基数を有するビット列であってもよい。セキュリティ要素の各ビット位置における対応する値が「1」である場合、作製デバイスは、光学活性物品上の対応する位置に活性なセキュリティ要素を形成することができる。セキュリティ要素の各ビット位置における対応する値が「0」である場合、作製デバイスは、光学活性物品上の対応する位置に不活性なセキュリティ要素を形成することができる。不活性及び活性なセキュリティ要素に対しての「1」及び「0」の逆もまた、セキュリティ要素を形成するため使用することができる。
図1の実施例では、セキュリティ要素のさまざまな場所が活性であるか不活性であるかを判定することを説明したが、セキュリティ要素の他の用途も可能である。例えば、セキュリティ構成要素120は、1つ以上のセキュリティ要素間の距離又は距離のセットが1つ以上の検証構成を満たすかどうかを判定することができる。光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定するために、1つ以上のセキュリティ要素の任意の幾何学的及び/又は空間的特性を使用することができる。いくつかの実施例では、セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素の合計サイズ又はサイズのセットが1つ以上の検証構成を満たすかどうかを判定することができる。いくつかの実施例では、1つ以上のセキュリティ要素の形状を使用して、光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することができる。特定の波長で検出可能なテクスチャ、パターン、特徴、又はセキュリティ要素の他の視覚的外観を使用して、光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することができる。
図2本開示の1つ以上の態様に係る例示的なコンピューティングデバイスを示すブロック図である。図2は、図1に示すコンピューティングデバイス116の1つの特定の実施例のみを示すものである。コンピューティングデバイス116の多くの他の実施例は、他の場合に使用することができ、例示的なコンピューティングデバイス116に含まれる構成要素のサブセットを含むことができるか、あるいは、図2の例示的なコンピューティングデバイス116に示されていない追加の構成要素を含むことができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス116は、サーバ、タブレットコンピューティングデバイス、スマートフォン、手首若しくは頭部装着型コンピューティングデバイス、ラップトップ、デスクトップコンピューティングデバイス、又は任意の他のコンピューティングデバイスとすることができ、これらはアプリケーション228に含まれた機能のセット、サブセット、又はスーパーセットを実行することができる。
図2の実施例に示すように、コンピューティングデバイス116は、ユーザ空間202、カーネル空間204、及びハードウェア206に論理的に分割してもよい。ハードウェア206は、ユーザ空間202及びカーネル空間204内で動作する構成要素用の動作環境を提供する1つ以上のハードウェア構成要素を備えてもよい。ユーザ空間202及びカーネル空間204は、メモリの異なる区域又は区分を表してもよく、カーネル空間204は、処理及びスレッドに対して、ユーザ空間202よりも高い権限を提供する。例えば、カーネル空間204は、ユーザ空間202内で動作する構成要素より高い権限を有して動作するオペレーティングシステム220を備えることができる。
図2に示すように、ハードウェア206は、1つ以上のプロセッサ208、入力構成要素210、ストレージデバイス212、通信ユニット214、及び出力構成要素216を備えている。プロセッサ208、入力構成要素210、ストレージデバイス212、通信ユニット214、及び出力構成要素216は各々、1つ以上の通信チャネル218によって相互接続してもよい。通信チャネル218は、構成要素間通信のために、構成要素208、210、212、214、及び216の各々を(物理的に、通信によって、及び/又は動作可能に)相互接続することができる。いくつかの実施例では、通信チャネル218は、ハードウェアバス、ネットワーク接続、1つ以上のプロセス間通信データ構造、又はハードウェア及び/若しくはソフトウェア間でデータを通信するための任意の他の構成要素を備えてもよい。
1つ以上のプロセッサ208は、コンピューティングデバイス116内の機能を実現し、及び/又は、命令を実行することができる。例えば、コンピューティングデバイス116上のプロセッサ208は、カーネル空間204及びユーザ空間202に含まれる構成要素の機能を提供する、ストレージデバイス212によって記憶された命令を受信して実行することができる。プロセッサ208により実行されるこれらの命令によって、コンピューティングデバイス116は、プログラム実行中に、ストレージデバイス212内の情報を記憶及び/又は変更することができる。プロセッサ208は、カーネル空間204及びユーザ空間202内の構成要素の命令を実行して、本開示の技術に係る1つ以上の動作を実行し得る。即ち、ユーザ空間202及びカーネル空間204に含まれる構成要素は、本明細書に記載されたさまざまな機能を実行するように、プロセッサ208によって作動することができる。
コンピューティングデバイス116の1つ以上の入力構成要素242は、入力を受信することができる。入力の例としては、ほんのいくつかの例を挙げれば、触知入力、オーディオ入力、運動入力、及び光入力がある。1つの実施例では、コンピューティングデバイス116の入力構成要素242としては、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、ボタン、制御パッド、マイクロホン、又は人間若しくは機械からの入力を検出するための任意のその他の種類のデバイスが挙げられる。いくつかの実施例では、入力構成要素242は、存在感知スクリーン、タッチ感知スクリーンなどを含むことができる存在感知入力構成要素としてもよい。
コンピューティングデバイス116の1つ以上の出力構成要素216は、出力を生成することができる。出力の例としては、触知出力、オーディオ出力、及びビデオ出力がある。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス116の出力構成要素216には、存在感知スクリーン、サウンドカード、ビデオグラフィックアダプタカード、スピーカ、陰極線管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、又は人間若しくは機械への出力を生成するための任意の他の種類のデバイスが含まれる。出力構成要素としては、陰極管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、又は触知出力、オーディオ出力、及び/若しくは視覚出力を生成するための任意の他の種類のデバイスなどの、ディスプレイ構成要素を挙げることができる。出力構成要素216は、いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス116と一体であってもよい。他の実施例では、出力構成要素216は、コンピューティングデバイス116に対して物理的に外部にあり、かつ別個であってもよいが、有線又は無線通信を介してコンピューティングデバイス116に動作可能なように接続することができる。出力構成要素は、コンピューティングデバイス116の外側パッケージング内に配置されてそれに物理的に接続された、コンピューティングデバイス116の組込構成要素(例えば、携帯電話上のスクリーン)とすることができる。別の実施例では、存在感知ディスプレイ202は、コンピューティングデバイス116のパッケージングの外側に配置されて物理的に分離されたコンピューティングデバイス116の外部構成要素(例えば、タブレットコンピュータと有線及び/又は無線データ経路を共有するモニタ、プロジェクタなど)とすることができる。
コンピューティングデバイス116の1つ以上の通信ユニット214は、データを送信及び/又は受信することにより、外部デバイスと通信することができる。例えば、コンピューティングデバイス116は、通信ユニット214を使用して、セルラ無線ネットワークなどの無線ネットワーク上で無線信号を送信及び/又は受信してもよい。いくつかの実施例では、通信ユニット214は、全地球測位システム(GPS)ネットワークなどの衛星ネットワーク上で衛星信号を送信及び/又は受信することができる。通信ユニット214の実施例としては、ネットワークインターフェースカード(例えば、イーサネットカードなどの)、光送受信機、無線周波数送受信機、GPS受信機、又は情報を送信及び/若しくは受信することができる任意の他の種類のデバイスが挙げられる。通信ユニット214の他の実施例としては、モバイルデバイスに見られるBluetooth(登録商標)、GPS、3G、4G、及びWi−Fi(登録商標)無線通信、並びにユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)コントローラなどを挙げることができる。
コンピューティングデバイス116内の1つ以上のストレージデバイス212は、コンピューティングデバイス116の動作中に処理するための情報を記憶することができる。いくつかの実施例では、ストレージデバイス212は、一時メモリであり、これはストレージデバイス212の主要目的が長期の記憶ではないことを意味する。コンピューティングデバイス116上のストレージデバイス212は、情報の短期記憶用に揮発性メモリとして構成されてもよく、したがって、動作を停止された場合に記憶された内容を保持しない。揮発性メモリの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、及び当該技術分野で既知の他の形態の揮発性メモリが挙げられる。
いくつかの実施例では、ストレージデバイス212は、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体も含む。ストレージデバイス212は、揮発性メモリよりも多くの情報を記憶するように構成することができる。ストレージデバイス212は、不揮発性メモリ空間として、情報の長期記憶用に更に構成され、活性化/オフサイクルの後で情報を保持することができる。不揮発性メモリの例としては、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピィディスク、フラッシュメモリ、又は電気的プログラマブルメモリ(electrically programmable memories、EPROM)若しくは電気的消去可能及びプログラマブルメモリ(electrically erasable and programmable memories、EEPROM)の形態、が挙げられる。ストレージデバイス212は、ユーザ空間202及び/又はカーネル空間204に含まれる構成要素に関連付けられたプログラム命令及び/又はデータを記憶することができる。
図2に示すように、アプリケーション228は、コンピューティングデバイス116のユーザ空間202で動作する。アプリケーション228は、プレゼンテーション層222、アプリケーション層224、及びデータ層226に論理的に分割することができる。プレゼンテーション層222は、アプリケーション228のユーザインターフェースを生成して表示するユーザインターフェース(UI)構成要素228を含むことができる。アプリケーション228は、UI構成要素124、OCR構成要素118、セキュリティ構成要素120、及び1つ以上のサービス構成要素122を含むことができるが、これらに限定はされない。例えば、アプリケーション層224は、OCR構成要素118、サービス構成要素122、及びセキュリティ構成要素120を含むことができる。プレゼンテーション層222は、UI構成要素124を含むことができる。
データ層226は、1つ以上のデータストアを含んでもよい。データストアは、構造形態又は非構造形態でデータを記憶することができる。例示的なデータストアは、リレーショナルデータベース管理システム、オンライン解析処理データベース、テーブル、又はデータを記憶するための任意の他の好適な構造、のうちのいずれか1つ以上であってよい。OCRデータストア230は、記憶されたグリフなどの画素ごとの比較を実行するためのマトリックスマッチングデータを含んでもよい。OCRデータストア230は、対応する記号セットのグリフ特徴などの特徴識別を実行するための特徴マッチングデータを含んでもよい。セキュリティデータ234は、1つ以上の検証関数及び/又は検証構成を指定するデータを含むことができる。サービスデータ232は、サービス構成要素122のサービスを提供するための、かつ/又はそれを提供した結果として得られる、任意のデータを含んでもよい。例えば、サービスデータは、光学活性物品に関する情報(例えば、車両登録情報)、ユーザ情報、又は任意の他の情報を含むことができる。画像データ232は、1つ以上の撮像装置から受信した1つ以上の画像を含むことができる。いくつかの実施例では、画像は、ビットマップ、Joint Photographic Experts Group画像(JPEG)、Portable Network Graphics画像(PNG)、又は任意の他の好適なグラフィックファイル形式である。
図2の実施例では、通信ユニット214のうちの1つ以上は、撮像装置から、1つ以上の記号と1つ以上のセキュリティ要素とのセットを含む光学活性物品の画像を受信することができる。いくつかの実施例では、UI構成要素124、又はアプリケーション層224のいずれか1つ以上の構成要素は、光学活性物品の画像を受信して、その画像を画像データ232に記憶することができる。
画像を受信したことに応答して、OCR構成要素118は、画像の特定の画像領域が少なくとも1つの記号を表すことを判定してもよい。例えば、図1で説明したように、1つ以上のOCR技術を画像領域140に適用することにより、OCR構成要素118は、画像領域140が記号「2」を表すことを判定することができる。一実施例として、OCR構成要素118は、画像領域をOCRデータ230と比較して、一致を識別することができる。OCRデータ230と画像領域との間の一致を判定すると、OCR構成要素118は、一致したOCRデータに関連付けられた記号を判定する。OCR構成要素118は、記号「2」を示すデータをセキュリティ構成要素120に送信することができる。いくつかの実施例では、OCR構成要素118は、「R」、「Z」、「A」、「4」、及び「5」などの、図1の物品メッセージに含まれる他の記号を識別することができる。
いくつかの実施例では、セキュリティ構成要素120は、記号「2」を示すデータを使用して、セキュリティ要素の特性を示す復号データ234からデータを選択するか、又はそうでなければ決定する。セキュリティマークの特性には、位置、サイズ、形状、パターン、構成、再帰反射特性、所定の波長の下での外観、又は1つ以上のセキュリティマークの他の任意の空間特性が含まれ得るが、これらには限定されない。セキュリティ構成要素120は、少なくとも1つの記号(例えば、「2」記号)が少なくとも1つのセキュリティ要素に関して有効であるかどうかを判定することに少なくとも部分的に基づいて、光学活性物品108が偽造品であるかどうかを判定することができる。図1で説明したように、セキュリティ構成要素120は、光学活性物品108の構成が基づいている1つ以上の検証関数及び/又は1つ以上の検証条件を含むことができる。例えば、セキュリティ構成要素120は、物品メッセージの最下位記号位置が「2」である場合、セキュリティ要素132A〜132Cが画像109において活性でなければならないという検証条件を含むことができる。
図2において、セキュリティーデータ234中の検証条件に基づく検証関数を用いて、セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素132A〜132C及び物品メッセージの最下位の記号位置は、光学活性物品108中で「2」であると判定する。セキュリティ構成要素120は、セキュリティ要素及び物品メッセージが検証構成を満たすと判定したことに基づいて、光学活性物品108は真正品である(例えば、偽造品ではない)ことを示すデータを生成する。セキュリティ要素132A〜132C及び光学活性物品108内の物品メッセージの最下位記号位置が検証基準を満たさなかった場合、セキュリティ構成要素120は、光学活性物品が真正品ではない(例えば、偽造品である)ことを示すデータを生成することができる。
サービス構成要素122は、セキュリティ構成要素120によって生成された、光学活性物品が偽造品であるかどうかを示すデータに基づいて、1つ以上の動作を実行することができる。サービス構成要素122は、例えば、通知の送信に対する受取人のリストを検索するためにサービスデータ232に照会してもよいし、あるいは、光学活性物品の画像の詳細を表す情報(例えば、光学活性物品が取り付けられた対象物、画像自体、画像のメタデータ(例えば、時間、日付、場所など))を記憶してもよい。例えば、光学活性物品が偽造品であると判定したことに応答して、サービス構成要素122は、表示のためのアラートをUI構成要素124に生成させるデータを、UI構成要素124に送信することができる。UI構成要素124は、出力構成要素216のうちの1つの出力構成要素に対して、アラートをその出力構成要素に表示させるデータを送信してもよい。
いくつかの実施例では、セキュリティ構成要素122は、可視照明下で取り込まれた可視光画像と赤外光下で取り込まれた赤外光画像の双方を使用して、光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することができる。例えば、偽造者がセキュリティ要素の上に妨害物質(例えば、不透明、非反射など)を置いて、それが実際とは反対に見えるようにする(例えば、活性要素を不活性に見せる、又はその逆)場合、セキュリティ構成要素122は、可視光画像から、妨害材料が光学活性物品に加えられたと判定することができる。したがって、赤外光画像が(さまざまな場所における妨害材料のために)セキュリティ要素の有効な構成を含む場合であっても、セキュリティ構成要素122は、可視光画像が妨害材料を含むので偽造品であると判定することができる。
別の実施例として、プレート上の所定の標記(ABC123)について、文字の全体又はサブセクションがどのシート変異形を選択すべきかを判定するように、シート変異形を検出することができる(例えば、ABC123+シート_10対ABC223+シート_5)。物品メッセージと再帰反射シートとの間の関係を確立するために、さまざまな手段を使用することができる。例えば、物品メッセージとシートバージョンとの間の関係は、物品メッセージの記号を、後で検証のために使用することができるコードを生成する関数に入力することによって、確立することができる。シート特徴部によって形成された相対形状を使用して、文字をシート変異形に関連付けることもできる。例えば、シート上の3つの係る特徴部は、同一直線上にない場合には、三角形を形成するために使用することができ、その三角形の角度及び/又は位置は上記の標記に関連することができる。シート特徴部は、暗い特徴部、明るい特徴部の有無がデータをコード化又は表現することができる固定位置(グリッド上など)に配置することができる。各位置に対してオン/オフ状態のみを使用する場合、これによって、検証コードのビットを含むことができるバイナリコードを伝達することができる。特徴部が特定の位置にのみ存在することができるいくつかの実施例は、3つの場所で(例えば)暗い特徴部を考慮するだけではなく、他の潜在的な位置を評価して、プレートが正しいこと、そして読み取り者がプレート上の汚れによって間違えないことを、高い信頼度をもって可能にする。他の場所は、シートの色であっても、あるいは背景のシートよりも明るくてもよい(おそらく、その領域を輪郭付ける暗さを強めるコントラストで)。いくつかの実施例では、本開示で説明したように、特徴コード化ユニットを配置することは、他の位置を評価することによって増大させることができる信頼水準を提供することができる。反射赤外線に加えてカラー画像を収集すれば、再帰反射のみを暗くする再帰反射シートの特徴部と、プレートの同様の部分を暗くするインクを利用する偽造の試みと、を識別することができる。いくつかの実施例では、再帰反射シートの特徴部については、再帰反射性赤外線では暗色化が生じるが、周囲色ではより明るい外観であり、インクベースの偽造については、双方とも暗い特徴部を示す。
いくつかの実施例では、1つ以上のセキュリティ要素は物品メッセージと重なることができない。いくつかの実施例では、全てのセキュリティ要素は物品メッセージと重なることができる。他の実施例では、1つ以上のセキュリティ要素は物品メッセージと重なることができる。いくつかの実施例では、セキュリティ要素のどれも物品メッセージと重なることができない。
いくつかの実施例では、セキュリティ構成要素120は、光学活性物品のセキュリティ要素に対応する(例えば、セキュリティデータ234に記憶されている)1つ以上の所定の画像領域を判定することができる。セキュリティ構成要素120は、光学活性物品の画像内の1つ以上の所定の画像領域を検査し、この所定の画像領域内の1つ以上の画素値に少なくとも部分的に基づいて、検証情報を表す1つ以上の値を判定することができる。
いくつかの実施例では、セキュリティ構成要素120は、所定の画像領域内の1つ以上の画素値に少なくとも部分的に基づいて、検証情報を表す1つ以上の値を判定する場合、1つ以上の所定の画像領域が活性であるか不活性であるかに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の検証情報を表す1つ以上の値を更に判定することができる。いくつかの実施例では、セキュリティ構成要素120は、少なくとも1つのセキュリティ要素の位置、形状、サイズ、パターン、構成、のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて検証情報を判定することにより、少なくとも1つのセキュリティ要素からの可視光スペクトル外で検出可能な検証情報を判定することができる。
いくつかの実施例では、セキュリティ構成要素120は、物品メッセージの1つ以上の記号と検証情報との組合せが、有効な関連付けを表すかどうかに基づいて、光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することができる。
図3は、本開示の技術に係る、偽造光学活性物品を検出するためのセキュリティ要素を有する再帰反射シートのセットの概念図である。図3は、連続再帰反射シート300を示し、これは、連続再帰反射シートのロールの一部であってもよい。例えば、連続再帰反射シート300は、反射シート302の上部境界及び再帰反射シート306の下部境界に隣接する追加の連続再帰反射シートを含むことができる。連続再帰反射シート300は、破線で示されている切断位置311A〜311Bで切断又は分離することができる。この破線は、図3で例示の目的のために示されており、フレキソ印刷機で印刷しなくてもよい。反射シート302、304、及び306がそれぞれライセンスプレートのアルミニウムプレートの表面積に等しいように、連続再帰反射シート300を各切断位置で切断又は分離することができる。再帰反射シート302、304及び306の各々は、各ライセンスプレートを作製するためにアルミニウムプレートに適用してもよい。
光学的に活性な物品を製造するための製造又は他の作製プロセスでは、連続的な再帰反射シート300は、物品メッセージ及びセキュリティ要素を伴って印刷することができる。例えば、連続再帰反射シートは、図1に示すコンピューティングデバイス134などのコンピューティングデバイスによって制御されるプリンタ又は他の作製デバイスによって、ロールから流出させてもよい。連続再帰反射シートが流れていくと、連続再帰反射シート300は、物品メッセージ及びセキュリティ要素により印刷することができる。セキュリティ要素310B〜310Dは、図1で説明したようなバリア材料を含むインクで印刷することができないので、セキュリティ要素310B〜310Dは赤外光の再帰反射を可能にしない。これに対して、セキュリティ要素310A(及び、セキュリティ310Aと外観は類似しているが参照番号が付されていいない、再帰反射シート302内の他のセキュリティ要素)は、バリア材料を形成するインクで印刷することができる。
対応する再帰反射シート302、304、及び306の各々は、異なるセット又はパターンのセキュリティ要素により印刷してもよい。例えば、セキュリティ要素312B〜312Dは、セキュリティ要素312B〜312Dが赤外光を反射できないようにバリア材料を含まなくてもよい。これに対して、セキュリティ要素312A(及び、セキュリティ312Aと外観は類似しているが参照番号が付されていない、再帰反射シート304内の他のセキュリティ要素)は、バリア材料を形成するインクで印刷してもよい。図3から明らかなように、再帰反射シート304は、セキュリティ要素の種々のセットを含んでおり、これらセキュリティ要素は、再帰反射シート302及び306とは異なるバリア材料を含まない。
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス134は、繰り返しパターン又はセキュリティ要素のセットを印刷する印刷仕様を含むことができる。例えば、再帰反射シート302内のセキュリティ要素のセット又はパターンは、下部境界再帰反射シート306に隣接してこれに直接続く再帰反射シートにおいて繰り返されてもよい。このようにして、セキュリティ要素の特定の印刷されたセット又はパターンは、図3の実施例では、連続再帰反射シート300内で、再帰反射シートの3枚ごとに繰り返される。他の実施例では、任意の間隔を使用して、再帰反射シートのN枚毎にセキュリティ要素の印刷されたセット又はパターンを繰り返すことができる。他の実施例では、全体の再帰反射シートのうちの各再帰反射シートに印刷されたセキュリティ要素のセット又はパターンは、ランダムであってもよい。更に他の実施例では、連続再帰反射シートのうちの各再帰反射シートは、印刷仕様に基づいて、ユーザ指定又は機械指定されてもよい。いずれにしても、図1に示すコンピューティングデバイス134などのコンピューティングデバイスは、セキュリティ要素及び物品メッセージを特定の方法で印刷するようにプリンタ又は他の作製デバイスを制御することができる。
図3の実施例では、コンピューティングデバイス134は、作製デバイス138に、上述のようにシートの3枚ごとにセキュリティ要素の繰り返しパターンを印刷させることができる。例えば、各N番目のシートのセキュリティ要素のパターンは、再帰反射シート302のパターンと一致する。各(N+1)番目のシートに関するセキュリティ要素のパターンは、再帰反射シート304のパターンに一致し、各(N+2)番目のシートに関するセキュリティ要素のパターンは再帰反射シート306のパターンに一致する。コンピューティングデバイス134は、連続再帰反射シート300の再帰反射シートに印刷される一連の物品メッセージ(例えば、ライセンスプレート番号)を含むことができる。
第1の検証構成は、物品メッセージの最下位記号位置における0〜2の整数を有する物品メッセージが、再帰反射シート302に示されるセキュリティ要素のパターンに対して有効であることを指定することができる。したがって、コンピューティングデバイス134は、物品メッセージのセットから「RZA252」を選択し、「RZA252」を再帰反射シート302上の物品メッセージとして印刷することができる。第2の検証構成は、物品メッセージの最下位記号位置における3〜6の整数を有する物品メッセージが、再帰反射シート304に示されるようなセキュリティ要素のパターンに対して有効であることを指定することができる。したがって、コンピューティングデバイス134は、物品メッセージのセットから「RZA255」を選択し、再帰反射シート304上の物品メッセージとして「RZA255」を印刷することができる。第3の検証構成は、物品メッセージの最下位記号位置における7〜9の整数を有する物品メッセージが、再帰反射シート306に示されるようなセキュリティ要素のパターンに対して有効であることを指定することができる。したがって、コンピューティングデバイス134は、物品メッセージのセットから「RZA258」を選択し、再帰反射シート306上の物品メッセージとして「RZA258」を印刷することができる。
図1で説明したように、セキュリティ構成要素122は、光学活性物品が1つ以上の検証構成に従って印刷されていることを確認する検証関数を備えてもよい。例えば、セキュリティ構成要素122は、図3の実施例で上述したように、第1、第2及び/又は第3の検証構成に従ってライセンスプレートが印刷されたことを確認する検証関数を含むことができる。このようにして、最下位記号位置に整数値を持つ物品メッセージを有するライセンスプレートが、検証構成で指定されたセキュリティ要素のパターンに適合しない場合、セキュリティ構成要素122は、偽造ライセンスプレートを識別することができる。
上述の図3の例では、第3の検証構成は、物品メッセージの最下位記号位置における7〜9の間の整数を有する物品メッセージが、再帰反射シート306に示されるセキュリティ要素のパターンに対して有効であることを指定することができる。したがって、コンピューティングデバイス134は、物品メッセージのセットから「RZA258」を選択し、再帰反射シート306上に物品メッセージとして「RZA258」を印刷した。別の実施例では、コンピューティングデバイス134は、「RZA258」などの物品メッセージを最初に選択し、検証構成に基づいて、セキュリティ要素の対応するセット又はパターンを印刷してもよい。即ち、図3の前の実施例では、再帰反射シート上に印刷されたセキュリティ要素のパターン又はセットによって、コンピューティングデバイス134が再帰反射シートの物品メッセージを選択する。図3の別の実施例では、再帰反射シート上に印刷された物品メッセージによって、コンピューティングデバイス134は、検証構成に従って、セキュリティ要素の特定のセット又はパターンを印刷することができる。
コンピューティングデバイス134は、セキュリティ要素のパターン又はセットが連続的な再帰反射シート上で繰り返すときを示す1つ以上の位置合わせマークに基づいて、再帰反射シート上にセキュリティ要素のどのパターン又はセットを印刷するかを判定することができる。いくつかの実施例では、位置合わせマーク316A〜316Bは、セキュリティ要素の反復するパターン又はセットのサイクルごとに1回繰り返される。撮像装置が製造中に位置合わせマーク316Bを検出した場合、作製デバイスは、位置合わせマークへの参照に基づいて、例えば、特定の反射シートが、セキュリティ要素のN番目、(N+1)番目、(N+2)番目のセット又はパターンを含むかどうかを判定することができる。コンピューティングデバイス134は、再帰反射シートの画像を取り込み、例えばどのセキュリティ要素が活性であるか又は不活性であるかを判定することに基づいて、再帰反射シート上にセキュリティ要素のどのパターン又はセットを印刷するかを決定することができる。コンピューティングデバイス134は、連続再帰反射シート内の再帰反射シートの間隔又は位置(例えばN枚目、N+1枚目、N+2枚目)に基づいて、再帰反射シート上にセキュリティ要素のどのパターン又はセットを印刷するかを決定することができる。
図4本開示の技術に係る、非整数間隔で繰り返すパターン又はセキュリティ要素のセットを含む概念図である。図3の実施例では、位置合わせマーカは、繰り返しパターンを使用するシートに含まれている。この技術は、パターンの長さをブランク(又はプレート)のサイズで除したものに等しいシートブランクのユニークなセットを提供する。図4は、位置合わせマーカ上で、測定してもシートサイズの倍数とはならない繰り返しの長さを形成することを示している。したがって、図4の技術では、パターンを通じてパターンが最終的に繰り返されるまで、パターンごとにわずかに異なるバージョンのシートブランクが形成される。例えば、図4は、位置合わせマーカ408Aと408Bとの距離が15インチであり、各シート状のブランク(例えば、再帰反射シート404A〜404E)間の距離は6インチであり、特定のシートブランクの繰り返しを開始するために2つの印刷サイクルを使用して、パターン(例えば、402)はシートブランクの2.5枚ごとに繰り返されることを示している。その結果、5つの固有のプレート、即ち異なるパターン又はセキュリティ要素(例えば、セキュリティ要素406A、406B)のセットを有する5つのプレートが得られる。図4において、プレート404A〜404Eの各々は、シートブランクの2.5枚ごとに繰り返すパターン402に係る、セキュリティ要素の異なるパターン又はセットを有している。例示目的のために、図4は、2.5枚のシートブランクの非整数間隔で繰り返すセキュリティ要素のパターンの実施例を示すが、任意の数の再帰反射シートにわたる任意の非整数間隔が可能である。
図5本開示の技術に係る、セキュリティ要素のランダム化されたパターンの概念図である。図5は、フレキソ印刷ローラを中心にする1回転を表す再帰反射シート500の一部を示す。再帰反射シート500は、セキュリティ要素502などのセキュリティ要素を含む。セキュリティ要素502と外観が類似している他のセキュリティ要素は、明瞭さと簡潔さのために参照番号なしで示されている。フレキソ印刷機は、印刷ローラ上のマーキングのパターン又はセットに従ってインクを適用する印刷ローラを備えることができる。再帰反射シートが分離又は切断された場所に基づいて(例えば、ライセンスプレートの高さに応じて)、異なるパターン又はセットのセキュリティ要素が、再帰反射シート500全体のそれぞれ異なる部分に含まれる。例えば、再帰反射シート500、502及び504は、各再帰反射シートが再帰反射シート500から切断又は分離された場所に基づいて異なるパターンのセキュリティ要素を含んでいる。
いくつかの実施例では、セキュリティ特徴部は、所定のパターンを利用して埋め込まれる。図5では、セキュリティ要素は、機械実装論理回路によるか又はいくつかの確率空間のいずれかによって、ランダムに形成してもよく、これらのどちらも、コンピューティングデバイス134などのコンピューティングデバイスに実装することができる。例えば、コンピューティングデバイス134は、印刷される再帰反射シートのセキュリティ要素を評価し、次に、例えば図3に記載された機械実装論理回路に基づいて、そのシートに関する有効プレートメッセージが何であるかを算出することができる。図4及び図5は、シート上で選択されている非位置合わせ位置から生じるいくつかの再帰反射シート500、502、504を示す。この技術は、シートに埋め込まれたマーカの特定の反復部分に再帰反射シートを正確に位置合わせする必要性を低減することができる。図4〜図5のこの技術は、ユニークな再帰反射シートに対する実現可能性を増大させるので、顧客固有の埋め込みマーカパターンを獲得する潜在的将来性をも創出することができる。
図6本開示の技術に係る、光学活性物品が偽造品であるかどうかを検出するためのセキュリティ特徴部及びコード化領域を含む光学活性物品の画像の概念図である。図6は、コード化領域600A、600B、及び600Cなどのコード化領域を追加した、図1で説明した画像109を示す。コード化領域の実施例は、2016年4月1日に出願された「Encoding Data in Symbols Disposed on an Optically Active Article」と題する米国特許仮出願第62/316,747号に更に記載されており、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。図1及び図6の実施例では、光学活性物品108(例えば、ライセンスプレート)は物品メッセージ126A〜126Fを含む。図6では、物品メッセージ126の各インスタンスは、記号セットからの記号である。この記号セットは、アルファベット、数字セット、及び/又はその他の任意のグリフセットであってもよい。図6で、記号セットは、少なくともローマ字のアルファベットの文字とアラビア数字とを含む。
図6の実施例では、各記号は、600A〜600Cなどの1つ以上のコード化領域を含んでいる。コード化領域は、(1)視覚的不透明、赤外不透明のシアン、マゼンタ及びイエロー(CMY)のインク、あるいは、(2)視覚的不透明、赤外不透明なインク(例えば、カーボンブラックを含有するインク)、のいずれかで選択的に印刷することができる光学活性物品108の場所、領域、又はエリアとすることができる。いくつかの実施例では、コード化領域は、印刷された情報のインスタンス内に埋め込まれており、コード化されたデータユニット600Aは、物品メッセージ126F(例えば、アラビア数字「2」)の境界内に含まれている。記号の境界又は周辺部は、記号を表す画素値の第1のセットと、記号の表現の周囲又は中の空間(例えば、空白)を表す画素値の第2のセットとの間の境界面とすることができる。いくつかの実施例では、記号の境界又は周辺部は、内側境界面(例えば、「A」のグリフ内の中央の空白)及び外側境界面(例えば、[A」のグリフの周囲の余白)を含む「A」など、2つ以上の境界面を有することができる。いくつかの実施例では、コード化領域は、「活性」又は「不活性」とすることができる。図6の実施例では、視覚的不透明、赤外透明のインクで印刷され、閾値光強度を上回る光を反射するコード化領域(例えば、600A)は不活性であり、視覚的不透明、赤外不透明なインクで印刷され、閾値光強度を上回る光を反射しないコード化領域(例えば、600B)は活性である。別の実施例では、視覚的不透明、赤外透明なインクで印刷され、閾値光強度を上回る光を反射するコード化領域は活性であり、視覚的不透明、赤外不透明なインクで印刷され、閾値光強度を上回る光を反射しないコード化領域は不活性である。本開示の目的のために、不活性コード化領域は、概ね、視覚的不透明で赤外透明なインクで印刷された領域として説明される。
図6に示すように、コード化領域600A及び600Cは、視覚的不透明で赤外透明のCMYインク(例えば、「プロセスブラック(process black)」)の組合せで印刷され、コード化領域600Bは、視覚的不透明で赤外不透明なインクで印刷される。例示のために、視覚的不透明、赤外透明なCMYインクで印刷されたコード化領域600Bは、図6でクロスハッチングとして示されているが、人間の可視光スペクトル下では、コード化領域600Bは、情報126Fの他の非コード化領域のように見える(例えば、単調な黒色)。図1で、印刷された情報126Fは、データユニット600が埋め込まれた場所を除いて、視覚的不透明、赤外不透明な黒色インクの組合せで印刷することができる。
印刷された情報126が光源104からの赤外光127に曝されると、赤外光は、不活性コード化領域600A及び600Cに対応する位置から反射して撮像装置102に戻ることになる。活性コード化領域600Bは視覚的不透明で赤外不透明なインクで印刷されているために、赤外光127は、不活性コード化領域600A及び600C以外の全ての「2」の文字の境界内で吸収される。赤外光は、光学活性物品108から、不活性コード化領域600A及び600Bの位置、並びに視覚的不透明で赤外透明なインク(かつ視覚的不透明で赤外不透明ではないインク)で印刷された光学活性物品108の他の活性コード化領域の位置で反射することになる。したがって、撮像装置102により取り込まれた赤外画像は、視覚的不透明、赤外透明なインクで印刷された位置にある空白、間隙、又は空隙を伴って図6に示すように見えることになり、視覚的不透明、赤外不透明なインクで印刷された他の位置は、黒色に見えるか、あるいはそうでなければ、視覚的不透明、赤外透明なインクから視覚的に識別可能である。
いくつかの実施例では、不活性コード化領域600A及び600Cは、視覚的不透明で赤外透明なインクで印刷された場合に、第1のスペクトル範囲下では撮像装置102に対して不透明で黒色又は暗色に見え、第2のスペクトル範囲下では撮像装置102に対して比較的に透明で明るく又は白色に見える。視覚的不透明、赤外不透明なインクで印刷された情報126Fの一部(活性コード化領域600Bを含む)は、第2のスペクトル範囲下では撮像装置102に対して不透明又は黒色に見え、第1のスペクトル範囲下では撮像装置102に対して不透明又は黒色に見える。いくつかの実施例では、第1のスペクトル範囲は約350nm〜約700nm(即ち、可視光スペクトル)であり、第2のスペクトル範囲は約700nm〜約1100nm(即ち、近赤外線スペクトル)である。いくつかの実施例では、第1のスペクトル範囲は約700nm〜約850nmであり、第2のスペクトル範囲は860nm〜1100nmである。
いくつかの実施例では、不活性コード化領域600A及び600Cは、第1の照明条件下では取り込みデバイス102に対して不透明又は黒色に見え、第2の照明条件下では取り込みデバイス102に対して透明又は白色に見え、活性コード化領域600Bは、第2の照明条件下及び第1の照明条件下で取り込みデバイス102に対して不透明又は黒色に見える。いくつかの実施例では、第1の照明条件は周囲可視条件(即ち、拡散可視光)であり、第2の照明条件は可視的再帰反射条件(即ち、同軸可視光)である。いくつかの実施例では、光源(単数又は複数)の位置(単数又は複数)は、第1の照明条件と第2の照明条件において異なっている。
いくつかの実施例では、好適な印刷技術としては、スクリーン印刷、フレキソ印刷、及び例えば、熱転写印刷、レーザ印刷及びインクジェット印刷などのデジタル印刷が挙げられる。デジタル印刷を使用する1つの利点は、新しいスクリーン又はフレキソ印刷用スリーブを製造する必要なしに、顧客の要求を満たすように情報を容易にかつ素早くカスタマイズ/変更することができることである。
いくつかの実施例では、記号のコード化領域部分及び非コード化領域部分の印刷は、それらが完全に重なり合うように、位置合わせして行われる。いくつかの実施例では、活性コード化領域が、再帰反射性基材上に最初に印刷され、その後、記号の非コード化領域部分が印刷されるか、又はその逆である。いくつかの実施例では、人間が読み取れる情報及び/又は機械可読情報は、同時係属中の米国特許出願第61/969889号(代理人整理番号75057US002)に記載された材料を使用して印刷されるものであり、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれるが、他の好適な材料もまた使用することができる。
いくつかの実施例では、コード化領域は、赤外反射、赤外散乱、及び赤外吸収の材料のうちの少なくとも1つを含む。これらの材料の使用により、赤外スペクトルにおけるコントラストが形成され、したがって、かかる条件下で見たときに「暗く」見える。使用することができる例示的な材料としては、米国特許第8,865,293号(Smithsonら)に記載されているものが挙げられ、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
更に他の実施例では、人間の操作者は、種々異なる記号変異形を、記号は同じであるが、コード化領域のコード化が異なる複数の変異形を含む記号セットから指定することができる。例えば、記号セットは、以下の値:{R0:000}、{R1:001}...{R7:111}を有する、「R」の文字の複数の変異形を含むことができる。特定の記号セット内にビット列をコード化するために、人間の操作者は、ビット列001010110010101010に対応する記号変異形のセットを指定することができ、例えば、{R1:001}は、下線を引いたビット位置に対応する。いくつかの実施例では、ユーザは、記号変異形のセットに変換された文字セットから、1つ以上の文字又は文字列を指定することができる。この記号変異形のセットは、文字セットからの1つ以上の文字又は文字列に対するビット列を表すようにコード化されたコード化領域を含んでいる。例えば、データセット{車両モデル、ライセンス発行国、ライセンス発行年}はビット列{R1,Z2,A6,42,55,22,}に変換される。
いくつかの実施例では、コード化ユニット600は、光学活性物品のセキュリティ要素を使用せずに偽造物を検出するのに使用するために、光学活性物品に印刷してもよい。例えば、光学活性物品は、物品メッセージの特定のセットに対して活性(及び/又は不活性)であるコード化ユニットの特定のセットを要求するように検証構成に基づいて作製することができる。セキュリティ構成要素120に実装された検証関数は、光学活性物品の画像について、活性(及び/又は不活性)である画像内のコード化ユニットの特定のセットが、光学活性物品が作製された検証条件に対する物品メッセージに適合するかどうかを判定することができる。適合しない場合、セキュリティ構成要素120は、光学活性物品を偽造品として識別し、適合する場合には、セキュリティ構成要素120は、光学活性物品を真正であると識別することができる。
プレート上の所定の標記(ABC123)に対して、セキュリティ構成要素120によって各変異形を検出することができ(例えば、A1、B3、C1、12、23、31)、文字自体(例えば、「A」、「B」、など)及びコード化された値(例えば、活性又は不活性に基づく「1」又は「0」、又はその逆)を識別することができる。コード化された値の一部は、非検証データ(例えば、管轄、車両モデルなど)を表してもよい。コード化された値の他の部分は、暗号化ハッシュ、CRC、チェックサム、誤り訂正符号、又は他のコード化方式などの検証データで構成することができる。検証データは、ほんのいくつかの非検証データの例を挙げれば、プレートの物品メッセージ(例えば、文字)、(例えば管轄区域のような)コード化ユニット中のコード化された他の非検証データ、及び/又は暗号化されたソルトに基づいてもよい。一方向関数の場合、セキュリティ構成要素120は、文字(例えば、ABC123)及び/又はコード化ユニット中でコード化された非検証データを識別すること、並びに、光学活性物品の検証データを生成するために使用された検証関数(例えば、一方向関数)を適用すること、によって、光学活性物品の画像内のコード化ユニットから決定された検証コードの真正を判定することができる。コード化ユニット中のコード化された文字及び/又は非検証データから生成された検証コードが、コード化ユニット中のコード化された検証コードと一致しない場合、セキュリティ構成要素120は、そのプレートが偽造品であると判定することができる。セキュリティ構成要素120が、コード化ユニット中のコード化された検証データは、プレートの文字及び/又は非検証データを使用して検証関数から生成された検証データと一致すると判定した場合、セキュリティ構成要素120はプレートが真正であると判定することができる。いくつかの実施例では、真正に関する信頼性スコアを確立するために、(生成されて文字に埋め込まれた)検証データのインスタンスの一致部分の正当性を部分的に又は全て使用することができる。
いくつかの実施例では、コード化ユニット及びセキュリティ要素は、光学活性物品に含まれており、物品が真正であるか偽造であるかを検出するために互いに連携して使用することができる。例えば、検証構成は、特定のコード化された値が、光学活性物品に含まれるセキュリティ要素の特定のセットに対する光学的物品の記号のコード化ユニットによって表されることを要求することができる。いくつかの実施例では、検証構成は、特定のコード化された値が、光学活性物品に含まれるセキュリティ要素の特定のセットに対する光学的物品の記号のコード化ユニットによって表されることを要求し得、更に、この特定のコード化された値及び/又はセキュリティ要素の特定のセットが、記号の特定のセットを有する光学活性物品に含まれていることを要求し得る。コード化ユニット、セキュリティ要素、及び/又は記号、の組合せが、その組合せの検証条件に基づいて検証関数を満たさない場合、セキュリティ構成要素120は、そのプレートが偽造品であると判定することができる。コード化ユニット、セキュリティ要素、及び/又は記号、の組合せが、その組合せの検証条件に基づいて検証関数を満たす場合、セキュリティ構成要素120は、そのプレートが真正であると判定することができる。
光学活性物品に埋め込むことができる他のデータとしては、ほんのいくつかの例を挙げれば、車両型式又は分類、登録情報、登録月、例えば、駐車場又は入場制限された場所へのアクセス制御、電子車両登録(Electronic Vehicle Registration)(EVR)型データ構造、特別プレート名称(例えば、障害者)を挙げることができる。本開示の技術は、車両識別番号(Vehicle Identification Number)(VIN)又は他の特定の識別マークなどのデータをコード化することができる。コード化することができる他のデータとしては、発行日、印刷場所、印刷者、インク種類、他の管理及び来歴情報が挙げられるが、これらに限定されない。コード化されたデータにはまた、仮プレート、短期権限、又は宣伝用プレートの特別なコード化を含むことができる。このコード化されたデータは、ライセンスプレート又は他の光学活性物品が車両に対する信用証明書のように扱われることを可能にする。この信用証明書は、発行された後、文字中にコード化された期間の間だけ有効でありあるいは、一つ又は他の理由で特定のプロトコルへの準拠又は遵守を促進するのを助けるために、一定の時間が経過した後には再発行を要求することができる。
いくつかの実施例では、運転及びALPR環境における光は、約350〜約700nmの間の領域にある可視光と約700〜約1100nmの間の領域にある赤外線とのスペクトル領域に分けることができる。カメラは、これらの範囲の双方を含む感度を有し得るが、標準的なカメラシステムの感度は、1100nmより長い波長に対して著しく低下する。さまざまな発光ダイオード(LED)は、この波長域全体にわたって発光することができ、典型的には、ほとんどのLEDは、中心波長及びその波長の周囲の狭い分布を特徴とする。例えば、830nm±20nmの波長を有する光線を発光するLEDを含むシステムでは、適切に装備されたカメラは、車両の運転者には見えない光を有する近赤外線スペクトルでライセンスプレートを検出することができる。したがって、運転者はLEDの「ストローブ」光の作用を見ることはなく、それらによって気が散ることはない。
いくつかの実施例では、カメラ及びライトは、典型的には、車両の運動方向に対してある程度の角度でライセンスプレートを視野に入れるように取り付けられている。例示的な取付場所としては、交通の流れの上方の位置又は道路の脇からの位置が挙げられる。画像は、ライセンスプレートに対する垂直入射(正面)から20度〜45度の角度で収集することができる。必要に応じて、赤外線又は紫外線に感度がある検出器を使用して、可視スペクトル外の再帰反射光を検出することができる。例示的な検出器としては、P372を含む3M Company(St.Paul,MN)が販売するカメラが挙げられるが、これには限定されない。
図7本開示の技術に係る光学活性物品の断面図の概念図である。いくつかの実施例では、光学活性物品は、ライセンスプレートのように、複数の層を含むことができる。図7の説明のために、光学活性物品700は、ベース面706を含んでもよい。ベース面706は、アルミニウムプレート又は任意の他の硬質、半硬質、又は可撓性の面としてもよい。再帰反射シート704は、本開示で説明したような再帰反射シートであってもよい。再帰反射シート704とベース面706との間に接着剤層(図示せず)を配置して、再帰反射シート704をベース面706に接着することができる。
光学活性物品は、再帰反射シート704に形成又は接着されたオーバーラミネート702を含むことができる。オーバーラミネート702は、米国特許第8,865,293号に開示されているような多層光学フィルムなどの視覚的透明、赤外不透明な材料で作製することができ、本特許の全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。いくつかの作製プロセスでは、再帰反射シート704が印刷され、次にオーバーラミネート702が反射シート704に続いて適用され得る。人間又は撮像装置などのビューア712は、矢印714によって示される方向に光学活性物品700を見ることができる。
本開示で説明されているように、いくつかの実施例では、セキュリティ要素及び物品メッセージは、再帰反射シート上に印刷されるか、そうでなければ含まれるものである。かかる実施例では、再帰反射シート上にオーバーラミネートを適用することができるが、オーバーラミネートはセキュリティ要素及び/又は物品メッセージを含んでいなくてもよい。図7の実施例では、物品メッセージ710を再帰反射シート704に含めることができるが、セキュリティ要素708をオーバーラミネート702に含めることもできる。いくつかの実施例では、セキュリティ要素は、オーバーラミネートを形成する視覚的透明、赤外不透明な材料から、又はその中に、形成してもよい。欧州特許出願公開第0416742号は、近赤外スペクトルでは吸収性があるが可視スペクトルでは透明な材料から作製された認識記号について記載している。好適な近赤外線吸収剤/視覚的透明材料には、米国特許第4,581,325号に開示されている染料が含まれる。米国特許第7,387,393号は、ライセンスプレート上にコントラストを形成する赤外線遮断材料を含むライセンスプレートを記載している。米国特許第8,865,293号は、基材が赤外線源によって照射されたときに赤外線センサによって読み取ることができるパターンを赤外線反射材料が形成するように、再帰反射基材又は反射基材に隣接して赤外線反射材料を配置することを記載している。欧州特許第0416742号及び米国特許第4,581,325号、同第7,387,393号及び同第8,865,293号は、それらの全体が本明細書に明示的に組み込まれる。いくつかの実施例では、オーバーラミネート702は、1つ以上のセキュリティ要素によりエッチングしてもよい。
いくつかの実施例では、オーバーラミネートがセキュリティ要素708を含み、再帰反射シート704が物品メッセージ710を含む場合、撮像装置は、異なる照明スペクトル又は照明条件の下で、2つの別々の画像を取り込むことができる。例えば、撮像装置は、赤外光の下限から900nmの上限に及ぶ第1の照明スペクトルの下で第1の画像を取り込むことができる。第1の画像は、どのコード化ユニットが活性であるか又は不活性であるかを示すことができる。撮像装置は、900nmの下限から赤外光の上限に及ぶ第2の照明スペクトルの下で第2の画像を取り込むことができる。第2の画像は、どのセキュリティ要素が活性であるか又は不活性であるか(あるいは、存在するか又は存在しないか)を示すことができる。任意の好適な境界値を使用することができる。いくつかの実施例では、オーバーラミネート702の、単一の層ではなく複数の層が、再帰反射シート704上に配置されてもよい。オーバーラミネートの複数の層のうちの1つ以上は、1つ以上のセキュリティ要素を有することができる。セキュリティ要素に関して本開示に記載された技術は、オーバーラミネートの複数の層を有する図7に記載された実施例のいずれにも適用することができる。
いくつかの実施例では、作製デバイスのレーザは、セキュリティ要素をシートに彫り込むことができ、それによって、管轄区域、プレートのメッセージ、又はセキュリティ特徴部のような明確に所定の意味に関するマーカを埋め込むことができる。例示的な技術は、2015年12月8日に出願された米国特許仮出願第62/264,763号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。かかる実施例では、光学活性物品のセキュリティマーキングは、シート製造中にコード化されるのではなく、印刷時に追加することができる。いくつかの実施例では、撮像装置は、彫り込まれたセキュリティ要素が光学活性物品の他の内容と識別可能な画像を取り込むことができる。
以下の実施例では、撮像装置によって取り込まれたときに、セキュリティ要素が光学活性物品の他の内容と識別可能である、光学活性物品のセキュリティ要素を形成するための他の技術が提供される。例えば、セキュリティ要素は、少なくとも2つのセットの表示部を使用して作製してもよく、第1のセットは、可視スペクトルにおいて可視であり、赤外線に曝されると実質的に不可視又は非干渉であり、表示部の第2のセットは、可視スペクトルにおいて不可視であり、赤外線に曝されたときに可視(又は検出可能)である。特許国際公開第2015/148426(Pavelkaら)には、異なる波長の下で見ることができる2つのセットの情報を含むライセンスプレートが記載されている。特許国際公開第2015/148426の開示は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。更に別の実施例では、セキュリティ要素は、下にある基材の少なくとも一部の光学特性を変更することによって形成することができる。米国特許第7,068,434号(Florczakら)は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれているが、ビーズ再帰反射シートに複合画像を形成することを記載しており、複合画像は、シート(浮動画像)の上又は下に浮遊しているように見える。米国特許第8,950,877号(Northeyら)は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれており、第1の視覚的特徴を有する第1の部分と、第1の視覚的特徴とは異なる第2の視覚的特徴(セキュリティマークを形成する)を有する第2の部分とを含むプリズム状再帰反射シートについて記載している。異なる視覚的特徴は、所定の方向における、再帰反射率、輝度又は白色度、入射又は観察角度、並びに回転対称性、のうちの少なくとも1つを含むことができる。その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる特許出願公開第2012/281285号(Orensteenら)には、裏面(即ち、キューブコーナー要素などのプリズム状の特徴を有する面)に放射源を照射することによって、プリズム状再帰反射シートにセキュリティマークを形成することが記載されている。その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる米国特許出願公開第2014/078587号(Orensteenら)には、光学的に可変なマークを含むプリズム状再帰反射シートが記載されている。この光学的可変マークは、再帰反射シートの製造プロセス中に形成され、キューブコーナーキャビティを含む型枠が提供される。この型枠は、少なくとも部分的に放射線硬化性樹脂により充填され、この樹脂は第1のパターン化された照射に曝される。米国特許第7,068,464号、同第8,950,877号、米国特許出願公開第2012/281285号及び同第2014/078587号は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
図8A及び図8Bは、本開示の1つ以上の技術に係る、再帰反射シート上に形成されたセキュリティ要素の断面図を示す。再帰反射物品800は、主面816に対向する構造化面814を集合的に形成する複数のキューブコーナー要素812を含む再帰反射層810を備えている。光学要素は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,422,334号に記載されるように、完全な立方体、切頭立方体、又は好ましい幾何学的形状(PG)の立方体とすることができる。図8A及び図8Bに示す特定の再帰反射層810は本体層818を含むが、当業者であれば、いくつかの実施例はオーバーレイ層を含まないことを理解するであろう。1つ以上のバリア層834は、再帰反射層810と順応層(conforming layer)832との間に配置されており、低屈折率領域838を形成する。バリア層834は、キューブコーナー要素812と順応層832との間に物理的な「バリア」を形成する。バリア層834は、キューブコーナー要素812の先端に直接接触するか又は離れているか、又はその先端をわずかに押し込んでもよい。バリア層834は、(1)バリア層を含まない領域832(視線850)又は(2)別のバリア層832、のうちの1つの特性と異なる特性を有する。典型的な特性としては、例えば、色及び赤外線吸収性が挙げられる。
一般的に、順応層材料がキューブコーナー要素812に接触するか又は低屈折率領域838に流れ込むか又は入り込むことを防止する任意の材料を用いて、バリア層を形成することができる。バリア層834に使用する例示的な材料としては、樹脂、ポリマー材料、染料、インク(色シフトインクを含む)、ビニル、無機材料、UV硬化性ポリマー、多層光学フィルム(例えば、カラーシフトマルチ層状光学フィルムを含む)、顔料、粒子、及びビーズが挙げられる。1つ以上のバリア層のサイズ及び間隔は可変である。いくつかの実施例では、バリア層は、再帰反射シート上にパターンを形成することができる。いくつかの実施例では、シート上のパターンの視認性を低下させたい場合がある。一般に、任意の所望のパターンは、例えば、文字、単語、英数字、記号、図形、ロゴ、又は絵などの表示を含む、記載された技術の組合せによって形成することができる。パターンはまた、機械方向、横方向、又は双方において変化する連続的、非連続的、単調、点線、S字状、任意の平滑に変化する機能、ストライプであってもよく、パターンは画像、ロゴ、又はテキストを形成してもよく、パターンはパターン付きコーティング及び/又は穿孔を含んでもよい。パターンは例えば、不規則なパターン、規則的なパターン、グリッド、単語、図形、画像ライン、及びセルを形成する交差するゾーンを含んでもよい。
低屈折率領域838は、(1)バリア層834及び順応層832の一方又は双方と、(2)キューブコーナー要素812との間に配置される。低屈折率領域838は、それに隣接するキューブコーナー要素812に入射する光が再帰反射されるように全反射を促進する。図8Bに示すように、低屈折率層838に隣接するキューブコーナー要素812に入射する光線850は、観察者802に再帰反射する。このため、低屈折率層838を含む再帰反射物品800の領域は、光学活性領域と呼ぶことができる。これに対して、低屈折率層838を含まない再帰反射物品800の領域は、入射光を実質的に再帰反射しないので、光学的に不活性な領域と呼ぶことができる。本明細書で使用される場合、用語「光学的に不活性な領域」とは、光学的に活性な領域よりも、光学的な活性度(例えば、再帰反射性)が少なくとも50%少ない領域のことを指す。いくつかの実施例では、光学的に不活性な領域は、光学活性領域よりも、光学活性度が少なくとも40%少なく、又は光学活性度が少なくとも30%少なく、又は光学活性度が少なくとも20%少なく、又は光学活性度が少なくとも10%少なく、又は光学活性度が少なくとも5%少ない。
低屈折率層838には、屈折率が約1.30未満、約1.25未満、約1.2未満、約1.15未満、約1.10未満、又は約1.05未満の屈折率を有する材料が含まれる。一般に、順応層材料がキューブコーナー要素812に接触するか又は低屈折率領域838に流れ込むか又は入り込むことを防止する任意の材料を、低屈折率材料として使用することができる。いくつかの実施例では、バリア層834は、順応層832が低屈折率領域838に流れ込むのを防止するのに十分な構造的完全性を有する。かかる実施例では、低屈折率領域には、例えば気体(例えば、空気、窒素、アルゴンなど)を含むことができる。他の実施例では、低屈折率領域には、キューブコーナー要素812の中に流れ込み得る、又はその中か若しくは上に押し込まれ得る、固体又は液体物質が含まれる。例示的な材料としては、例えば、超低屈折率コーティング(国際出願PCT/US2010/031290号に記載されているもの)、及びゲルが挙げられる。
キューブコーナー要素812に隣接するか又は接触する順応層832の部分は、非光学的活性な(例えば、非再帰反射性の)領域又はセルを形成する。いくつかの実施例では、順応層832は光学的に不透明である。いくつかの実施例では、順応層832は白色を有する。
いくつかの実施例では、順応層832は接着剤である。例示的な接着剤としては、国際出願PCT/US2010/031290号に記載されているものが挙げられる。順応層が接着剤である場合、順応層は再帰反射構造全体を合わせて保持するのを助けることができ、及び/又はバリア層834の粘弾性特性は、再帰反射物品の製造中又は時間経過のいずれかに伴うキューブ先端又は表面の湿潤を防止することができる。
いくつかの実施例では、順応層832は感圧接着剤である。PSTC(pressure sensitive tape council)による感圧接着剤の定義は、室温で恒久的に粘着性があり、軽い圧力(指圧)でさまざまな表面に接着し、相変化(液体から固体へ)を有さない接着剤である。ほとんどの接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)は、熱と圧力の双方を順応させる必要があるが、感圧接着剤は、典型的には、圧力を順応させる必要があるだけである。例示的な感圧接着剤には、米国特許第6,677,030号に記載されているものが含まれる。バリア層834はまた、感圧接着剤がキューブコーナーシートを濡らすのを防止することができる。他の実施例では、順応層832はホットメルト接着剤である。
図8Aの実施例では、非バリア領域835は、バリア層834などのバリア層を含まない。したがって、光は、バリア層834A及び834Bよりも低い強度で反射することができる。いくつかの実施例では、非バリア領域835は、図1に記載されるような「活性」セキュリティ要素に対応することができる。例えば、画像領域142Aの領域全て又は実質的に全てが非バリア領域835であってもよい。いくつかの実施例では、画像領域142Aの実質的に全てが、画像領域142Aの領域の少なくとも50%を覆う非バリア領域であってもよい。いくつかの実施例では、画像領域142Aの実質的に全てが、画像領域142Aの領域の少なくとも75%を覆う非バリア領域であってもよい。いくつかの実施例では、画像領域142Aの実質的に全てが、画像領域142Aの領域の少なくとも90%を覆う非バリア領域であってもよい。いくつかの実施例では、バリア層のセット(例えば、834A、834B)は、図1に記載されるような「不活性」セキュリティ要素に対応することができる。前述の実施例では、図1で説明した「不活性」セキュリティ要素は、画像領域142D全領域又は実質的に全てをバリア層で充填してもよい。いくつかの実施例では、画像領域142Dの実質的に全てが、画像領域142Dの領域の少なくとも75%を覆う非バリア領域であってもよい。いくつかの実施例では、画像領域142Dの実質的に全てが、画像領域142Dの領域の少なくとも90%を覆う非バリア領域であってもよい。セキュリティ層に関する図8の前述の説明では、いくつかの実施例では、非バリア領域835は「不活性」セキュリティ要素に対応し、「活性」セキュリティ要素は、画像領域142Dの全領域又は実質的に全てをバリア層で満たしてもよい。
図9本開示の1つ以上の技術に係る、偽造光学活性物品を検出するように構成されたコンピューティングデバイスの例示的な動作を示すフロー図である。例示のみを目的として、図1及び図2のコンピューティングデバイス116のコンテキスト内で、例示的な動作を以下に説明する。図1に示すように、コンピューティングデバイス116は、可視光スペクトル外で取り込まれた光に基づく光学活性物品108の画像を、撮像装置102から受信することができる(900)。光学活性物品108は、少なくとも1つのセキュリティ要素(例えば、132A)及び物品メッセージ126を含んでもよい。
画像の受信に応答して、コンピューティングデバイス116は、少なくとも1つのセキュリティ要素からの可視光スペクトル外で検出可能な検証情報を判定することができる(902)。例えば、コンピューティングデバイス116は、検証情報として、どのセキュリティ要素が活性であるか又は不活性であるかを判定することができる。コンピューティングデバイス116は、少なくとも1つのセキュリティ要素と物品メッセージの検証情報との組合せが有効かどうかを判定することができる(904)。少なくとも1つのセキュリティ要素と物品メッセージの検証情報との組合せが有効でない場合(906)、コンピューティングデバイス116は、光学活性物品が偽造品であると判定することができる(908)。少なくとも1つのセキュリティ要素と物品メッセージの検証情報との組合せが有効である場合(907)、コンピューティングデバイス116は、光学活性物品が真正品であると判定し得る(910)。光学活性物品が偽造であるか真正であるかを判定したことに基づいて、コンピューティングデバイス116は、1つ以上の動作を実行してもよい(912)。例えば、コンピューティングデバイス116は、光学活性物品が偽造又は真正であるという通知又は報告のデータを生成することができる。
本開示の技術には、安全な光学活性物品を作製することを含むことができる。特に、本技術は、埋め込まれたマーカ(例えば、セキュリティ要素)を含むように修正された物品、シートのマーカ及びプレートのメッセージの組合せを判定する論理のセット、及びライセンスプレートのシート上に印刷することができるデジタルプリンタを含むことができる。プレートを認証するために、本技術では、シートの埋め込まれたマーキング並びにプレートメッセージの内容を露出させる画像を取り込むことができるカメラを使用することができる。コード化方式を使用して、マーキング/メッセージの一致の有効性を判定することができる。
いくつかの実施例では、埋め込まれたセキュリティ要素は、再帰反射光又は赤外光で見ることができ、キューブコーナーを含む再帰反射シートのように、周囲光では実質的に見ることができない(例えば、20%未満しか見えない)。かかる実施例は、2015年12月8日に出願された米国特許仮出願第62/264,763号、及び米国特許出願公開第2014/0368902号に記載されており、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施例では、埋め込まれたセキュリティ情報又は要素は、キューブコーナーを含む再帰反射シートに関する米国特許出願公開第2014/0368902号に記載されたもの、ビーズ再帰反射シートに関する米国特許第4,688,894号及び同第6,288,842号に記載されたもの、のように、再帰反射光及び周囲光の双方で見ることができ、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
上述の実施例では、近赤外線カメラ(700nm〜960nmの範囲)で撮影された画像は、セキュリティ情報とメッセージデータの双方を抽出するのに十分であり得る。いくつかの実施例では、埋め込まれたセキュリティ情報は、米国特許出願公開第2014/0368902号及び同第2015/0043074号に記載されたもののように、周囲光で視認可能であり、再帰反射光で消滅するが、これらは各々その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。これらの実施例では、可視画像は、赤外線画像と並んで、セキュリティ構成要素120によって分析することができるいくつかの実施例では、埋め込まれたセキュリティ情報又は要素は、領域、時間、又はプロセスに固有の情報を含むようにカスタマイズすることができる。いくつかの実施例では、埋め込まれたセキュリティ情報又は要素は、ライセンスプレート、標識、及びセキュリティ文書製品自体に固有の情報を含むようにパーソナライズすることができる。
図10本開示の1つ以上の技術に係る、少なくとも1つのセキュリティ要素を有する光学活性物品を作製するように構成されたコンピューティングデバイスの例示的な動作を示すフロー図である。説明のみの目的のために、この例示的な動作について、作製デバイス138のコンテキスト内で以下に説明する。図1に示すように、作製デバイス138は、光学活性物品に関する少なくとも1つのセキュリティ要素及び物品メッセージを指定する印刷仕様を受信することができる(1000)。少なくとも1つのセキュリティ要素は、可視光スペクトル外で検出可能な検証情報を含むことができる。いくつかの実施例では、物品メッセージと少なくとも1つのセキュリティ要素の検証情報との組合せは、光学活性物品が偽造であるかどうかを示す。図10の例では、作製デバイス138は、印刷仕様に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセキュリティ要素に対応する領域にバリア材料を配置することなく、再帰反射物品の1つ以上の領域にバリア材料を配置することができる(1002)。図1の実施例では、作製デバイス138は、印刷仕様に少なくとも部分的に基づいて、光学活性物品の1つ以上の領域に物品メッセージを表すインクを配置することができる。
1つ以上の実施例では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せで実現してもよい。ソフトウェアで実現された場合、これらの機能は、1つ以上の命令又はコードとして、コンピュータ可読媒体に記憶されるか、又はそれを介して送信され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行することができる。コンピュータ可読媒体としては、データ記憶媒体などの有形媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体、又は、例えば、通信プロトコルに従って1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの伝送を促進する任意の媒体を含む通信媒体を挙げることができる。このようにして、コンピュータ可読媒体は、一般的に(1)有形コンピュータ可読記憶媒体、又は(2)信号若しくは搬送波などの通信媒体に該当し得る。データ記憶媒体は、本開示で説明する技術の実装のための命令、コード、及び/又はデータ構造を取り出すために、1つ以上のコンピュータ又は1つ以上のプロセッサによってアクセスすることができる、任意の利用可能な媒体としてもよい。コンピュータプログラム製品には、コンピュータ可読媒体を含んでもよい。
例として、かかるコンピュータ可読記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、若しくはその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、若しくはその他の磁気ストレージデバイス、フラッシュメモリ、又は、命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するのに用いることができると共に、コンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体を挙げることができるが、これらには限定されない。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(digital subscriber line)(DSL)、又は、赤外、無線通信、及びマイクロ波などの無線技術を使用して、命令がウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は、赤外、無線通信、及びマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。しかし、コンピュータ可読記憶媒体及びデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、又は他の一過性媒体を含まず、代わりに、非一過性の有形記憶媒体を対象としていることを理解されたい。Disk及びdiscは、本明細書で使用する場合、コンパクトディスク(compact disc、CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc、DVD)、フロッピーディスク、及びブルーレイディスクを含み、disksは一般に、データを磁気的に再生し、discsは、データをレーザによって光学的に再生する。上記の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれなければならない。
命令は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブル論理アレイ(field programmable logic array、FPGA)、又は他の同等な集積若しくはディスクリート論理回路などの、1つ以上のプロセッサによって実行することができる。したがって、使用する場合「プロセッサ」という用語は、前述の構造のうちのいずれか、又は説明した技術の実装に好適な任意の他の構造を指し得る。更に、いくつかの態様では、説明した機能は、専用のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュール内に設けてもよい。また、本技術は、1つ以上の回路又は論理素子に完全に実装され得る。
本開示の技術は、無線ハンドセット、集積回路(integrated circuit、IC)、又はICのセット(例えば、チップセット)を含む、多様なデバイス又は装置に実装することができる。開示された技術を実行するように構成されたデバイスの機能的な態様を強調するために、さまざまな構成要素、モジュール、又はユニットを本開示で説明したが、さまざまなハードウェアユニットによる具現化が必ずしも必要ということではない。むしろ、上述したように、さまざまなユニットは、好適なソフトウェア及び/又はファームウェアと併せて、上述したような1つ以上のプロセッサを含む、ハードウェアユニット内で組み合わされるか、又は相互動作するハードウェアユニットの集合によって提供することができる。
実施例によっては、本明細書で説明した方法のいずれかの特定の行為又はイベントは、異なる順序で実行することができ、共に加えたり、結合したり、あるいは省略したりすることができる(例えば、説明した行為又はイベントの全てが方法の実行のために必要ではない)ことを認識されたい。更に、特定の実施例では、行為又はイベントは、順次ではなく、例えば、マルチスレッド処理、割込処理、又は複数のプロセッサにより、同時に実行することができる。
いくつかの実施例では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的媒体を含む。用語「非一時的」とは、いくつかの実施例では、記憶媒体が搬送波又は伝搬信号で具現化されていないことを示す。特定の実施例では、非一時的記憶媒体は、経時的に変化し得るデータを(例えば、RAM又はキャッシュに)記憶する。
さまざまな実施例を説明してきた。これらの及び他の実施例は、以下の特許請求の範囲内にある。
なお、以上の各実施例に加えて以下の態様について付記する。
(付記1)
コンピューティングデバイスによって、撮像装置から、特定の照明条件の下で取り込まれた光に基づく光学活性物品の画像を受信することであって、前記光学活性物品が少なくとも1つのセキュリティ要素及び物品メッセージを含む、ことと、
前記画像を受信したことに応じて、前記コンピューティングデバイスによって、前記少なくとも1つのセキュリティ要素から、前記特定の照明条件の下で検出可能な検証情報を判定することと、
前記コンピューティングデバイスによって、前記物品メッセージと前記少なくとも1つのセキュリティ要素の前記検証情報との組合せが有効であるかどうかに少なくとも部分的に基づいて、前記光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することと、
前記コンピューティングデバイスにより、前記光学活性物品が偽造品であるかどうかに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の動作を実行することと、を含む、方法。
(付記2)
前記少なくとも1つのセキュリティ要素は複数のセキュリティ要素に含まれており、
前記複数のセキュリティ要素の各々は、前記光学活性物品の異なる各位置に配置されている、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記光学活性物品の異なる各位置に配置された前記複数のセキュリティ要素の各々は、前記光学活性物品にアレイ状に配置された前記複数のセキュリティ要素の各々を含む、付記2に記載の方法。
(付記4)
前記光学活性物品は、前記光学活性物品の異なる各位置に配置された複数のセキュリティ要素を含み、
閾値光強度を超える光を反射する第1のセキュリティ要素は活性であり、前記閾値光強度を超える光を反射しない第2のセキュリティ要素は不活性であり、
前記少なくとも1つのセキュリティ要素から可視光スペクトル外で検出可能である前記検証情報を判定することは、前記第1のセキュリティ要素が活性であること、又は、前記第2のセキュリティ要素が不活性であること、に少なくとも部分的に基づく、付記1に記載の方法。
(付記5)
前記光学活性物品は、前記光学活性物品の異なる各位置に配置された複数のセキュリティ要素を含み、
閾値光強度を超える光を反射する第1のセキュリティ要素は不活性であり、前記閾値光強度を超える光を反射しない第2のセキュリティ要素は活性であり、
前記少なくとも1つのセキュリティ要素から可視光スペクトル外で検出可能である前記検証情報を判定することは、前記第1のセキュリティ要素が活性であること、又は、前記第2のセキュリティ要素が不活性であること、に少なくとも部分的に基づく、付記1に記載の方法。
(付記6)
前記少なくとも1つのセキュリティ要素から可視光スペクトル外で検出可能な前記検証情報を判定することは、
前記光学活性物品のセキュリティ要素に対応する1つ以上の所定の画像領域を判定することと、
前記光学活性物品の前記画像内の前記所定の画像領域の1つ以上を検査することと、
前記所定の画像領域内の1つ以上の画素値に少なくとも部分的に基づいて、前記検証情報を表す1つ以上の値を判定することと、を更に含む、付記1に記載の方法。
(付記7)
前記所定の画像領域内の1つ以上の画素値に少なくとも部分的に基づいて、前記検証情報を表す1つ以上の値を判定することは、セキュリティ要素の前記1つ以上の所定の画像領域が活性であるか又は不活性であるかに少なくとも部分的に基づいて、前記検証情報を表す1つ以上の値を判定することを更に含む、付記6に記載の方法。
(付記8)
前記少なくとも1つのセキュリティ要素から可視光スペクトル外で検出可能な前記検証情報を判定することは、前記少なくとも1つのセキュリティ要素の、位置、形状、サイズ、パターン、構成、のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記検証情報を判定することを更に含む、付記1に記載の方法。
(付記9)
前記1つ以上の動作を実行することは、
前記光学活性物品が偽造品であると判定することと、
前記光学活性物品が偽造品であることを指示する通知又は報告のエントリのうちの少なくとも1つを生成することと、を更に含む、付記1に記載の方法。
(付記10)
前記光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することは、
前記コンピューティングデバイスによって、前記物品メッセージ及び前記少なくとも1つのセキュリティ要素を有する前記光学活性物品の作製物を形成するために使用された検証構成の1つ以上の規則を、前記検証情報が満たすかどうかを判定することを更に含み、
前記検証構成の前記1つ以上の規則は、前記物品メッセージと前記1つ以上のセキュリティ要素の前記検証情報との間の有効な関連付けを定義する、付記1に記載の方法。
(付記11)
少なくとも1つのセキュリティ特徴部が、1つ以上の記号のセットのいずれの中にも埋め込まれていない、付記1に記載の方法。
(付記12)
前記画像の特定の画像領域が前記物品メッセージの1つ以上の記号を表すと判定することを更に含み、
前記光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することは、前記物品メッセージの前記1つ以上の記号と前記検証情報との組み合わせが有効な関連付けを表すかどうかを判定することを含む、付記1に記載の方法。
(付記13)
前記物品メッセージは、前記物品メッセージを有する1つ以上の記号内に埋め込まれた1つ以上のコード化ユニットを含み、
前記方法は、前記1つ以上の記号内に埋め込まれた前記コード化ユニットによって表される1つ以上の値を判定することを更に含み、
前記物品メッセージと前記少なくとも1つのセキュリティ要素の前記検証情報の組合せとが有効であるかどうかに少なくとも部分的に基づいて、前記光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定することは、前記1つ以上の記号内に埋め込まれた前記コード化ユニットによって表される前記1つ以上の値と、前記少なくとも1つのセキュリティ要素の前記検証情報との組み合わせが有効かどうかを判定することを含む、付記1に記載の方法。
(付記14)
1つ以上のコンピュータプロセッサと、
前記1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のコンピュータプロセッサに付記1〜13のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含むメモリと、を備える、コンピューティングデバイス。
(付記15)
実行されると、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサに付記1〜13のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令によりコード化された、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
(付記16)
付記1〜13のいずれか一項に記載の方法を実行するための手段を備える装置。
(付記17)
可視光スペクトル外で取り込まれた光に基づく光学活性物品の画像を取り込む撮像装置であって、前記光学活性物品は、少なくとも1つのセキュリティ要素と物品メッセージとを含む、撮像装置と、
前記撮像装置に通信可能に接続された偽造物品検出デバイスと、を備え、前記偽造物品検出デバイスは、
前記光学活性物品の前記画像を前記撮像装置から受信する通信構成要素と、
前記少なくとも1つのセキュリティ要素からの可視光スペクトル外で検出可能な検証情報を判定するセキュリティ構成要素であって、前記セキュリティ構成要素は、前記物品メッセージと前記少なくとも1つのセキュリティ要素の前記検証情報との組合せが有効であるかどうかに少なくとも部分的に基づいて、前記光学活性物品が偽造品であるかどうかを判定する、セキュリティ構成要素と、
前記光学活性物品が偽造品であるかどうかに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の動作を実行するサービス構成要素と、を含む、システム。
(付記18)
再帰反射性基材と、
前記再帰反射性基材に配置された少なくとも1つのセキュリティ要素と、
前記再帰反射性基材に配置された物品メッセージと、を備え、
前記少なくとも1つのセキュリティ要素は、可視光スペクトル外で検出可能な検証情報を含み、
前記物品メッセージと前記少なくとも1つのセキュリティ要素の前記検証情報との組み合わせは、前記光学活性物品が偽造品であるかどうかを指示する、光学活性物品。
(付記19)
前記少なくとも1つのセキュリティ要素は複数のセキュリティ要素に含まれており、
前記複数のセキュリティ要素の各々は、前記光学活性物品の異なる各位置に配置されている、付記18に記載の光学活性物品。
(付記20)
前記光学活性物品の異なる各位置に配置されている前記複数のセキュリティ要素の各々は、前記光学活性物品にアレイ状に配置される前記複数のセキュリティ要素の各々を含む、付記19に記載の光学活性物品。
(付記21)
前記光学活性物品は、前記光学活性物品の異なる各位置に配置された複数のセキュリティ要素を含み、
閾値光強度を超える光を反射する第1のセキュリティ要素は活性であり、前記閾値光強度を超える光を反射しない第2のセキュリティ要素は不活性であり、
前記検証情報は、前記第1のセキュリティ要素が活性であること、又は、前記第2のセキュリティ要素が不活性であることに少なくとも部分的に基づく、付記18に記載の光学活性物品。
(付記22)
前記物品メッセージは、前記物品メッセージを構成する1つ以上の記号内に埋め込まれた1つ以上のコード化ユニットを含み、1つ以上の値は前記1つ以上の記号内に埋め込まれた前記コード化ユニットによって表され、前記1つ以上の記号内に埋め込まれた前記コード化ユニットによって表される前記1つ以上の値と、前記少なくとも1つのセキュリティ要素の前記検証情報との組合せが有効かどうかに少なくとも部分的に基づいて、前記光学活性物品は偽造品である、付記18に記載の光学活性物品。
(付記23)
光学活性物品を作製する方法であって、
前記光学活性物品に対する少なくとも1つのセキュリティ要素および物品メッセージを指定する印刷仕様を受信することであって、前記少なくとも1つのセキュリティ要素は、可視光スペクトル外で検出可能な検証情報を含み、前記物品メッセージと前記少なくとも1つのセキュリティ要素の前記検証情報との組み合わせは、前記光学活性物品が偽造品であるかどうかを指示する、受信することと、
前記印刷仕様に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのセキュリティ要素に対応する、前記再帰反射物品の1つ以上の領域を形成することと、
前記印刷仕様に少なくとも部分的に基づいて、前記物品メッセージを表すインクを前記光学活性物品の1つ以上の領域に配置することと、を含む、光学活性物品を作製する方法。
(付記24)
前記特定の照明条件は、可視光スペクトル外で取り込まれた光を含む、付記1に記載の方法。