JP6938691B2 - 化学反応によって治療用流体を送達するデバイス - Google Patents

化学反応によって治療用流体を送達するデバイス Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年7月27日に出願された米国仮特許出願第62/537,587号に対する優先権を主張し、その開示は参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
本開示は、治療用流体の非経口送達のためのデバイスおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、治療用流体の非経口送達のためにガス発生化学反応を使用する自動注入デバイス(すなわち、自動注入器)および方法に関する。
タンパク質治療薬は、自己免疫障害、心血管疾患、糖尿病、および癌などの広範囲の疾患に対する治療を提供する新たに生まれた分類の薬物療法である。モノクローナル抗体などのいくつかのタンパク質治療薬の一般的な送達方法は、静脈内注入によるものであり、そこでは大量の希釈溶液が経時的に送達される。静脈内注入は、通常、医師または看護師の監督を必要とし、臨床現場で行われる。これは患者にとっては不便であり得、家庭でタンパク質治療薬の送達を可能にするための努力がなされている。望ましくは、タンパク質治療製剤は、静脈内投与を必要とする代わりに皮下送達用の注射器を使用して投与され得る。皮下注射は、一般に、例えば糖尿病患者によるインスリンの投与において、専門家でない人によって投与される。
静脈内送達から注射器および注射ペンのような注射デバイスへの治療用タンパク質製剤の移行は、容易で、信頼性があり、かつ患者に最小限の痛みしか引き起こさない様式で高濃度の高分子量分子を送達することと関連付けられた課題に取り組むことを必要とする。これに関して、静脈内バッグは典型的には1リットルの容量を有するが、注射器の標準容量は、0.3ミリリットル〜最大25ミリリットルの範囲である。このように、薬物に応じて、同量の治療用タンパク質を送達するために、濃度を40倍以上増加させなければならない場合がある。また、注射療法は、患者の快適さおよび服薬遵守を目的として、より小さい針直径およびより速い送達時間に移行している。
タンパク質治療薬の送達もまた、かかる治療製剤と関連付けられた高い粘度、およびかかる製剤を、非経口デバイスを通して押し出すのに必要とされる高い力のために困難である。40〜60センチポアズ(cP)を超える絶対粘度を有する製剤は、複数の理由で従来のばね駆動自動注入器によって送達することが困難であり得る。構造的には、送達される圧力の量に対するばねの設置面積が、比較的大きく、特定の形状に固定されており、これは、送達デバイスの設計の柔軟性を低下させる。次に、自動注入器は、通常プラスチック部品から作られる。しかしながら、高粘度の流体を確実に送達するためには、大量のエネルギーをばね内に蓄える必要がある。適切に設計されていない場合、この蓄えられたエネルギーは、プラスチック部品が応力下で永久的に変形する傾向であるクリープによりプラスチック部品に損傷を与える可能性がある。自動注入器は、典型的には、ばねを使用して、針含有内部構成要素を注射器のハウジングの外縁に向かって押すことによって動作する。ばね式自動注入器の操作と関連付けられた音は、患者の不安を引き起こし、将来の服薬遵守を低下させる可能性がある。このようなばね駆動式自動注入器の発生圧力対時間プロファイルは、容易に修正することができず、これはユーザが彼らの送達ニーズを満たすために圧力を微調整することを妨げる。
治療用流体、特に高粘度流体を妥当な時間内に限られた注入スペースで自己投与することができるプロセスおよびデバイスを提供することが望ましいであろう。これらのプロセスおよびデバイスは、高濃度タンパク質、高粘度医薬製剤、または他の治療用流体を送達するために使用され得る。
本開示は、ガス発生化学反応を使用して動作する自動注入器および方法を提供する。発生したガスは自動注入器を、針で患者の皮膚を穿刺するための穿刺構成(punctured configuration)、針を通して穿刺部位内に治療用流体を送達するための注入構成(injected configuration)、および/または穿刺部位から針を引き抜くための退避構成(retracted configuration)に配置し得る。
本開示の実施形態によれば、化学反応によって治療用流体を送達するためのデバイスが開示される。デバイスは、バレルと、バレルに連結され、かつ第1の試薬および第2の試薬を含む、アクチュエータアセンブリと、バレルに連結されたシリンジであって、治療用流体を含有し、かつ針を含む、シリンジと、シリンジ内に配設されているプランジャと、を含む。デバイスは、第1および第2の試薬が反応してガスを発生させる作動構成(actuated configuration)と、ガスが第1の方向にプランジャを移動させてシリンジから治療用流体を送達する注入構成と、ガスが第1の方向とは反対の第2の方向にシリンジの針を移動させる退避構成と、を有する。
デバイスの一態様では、デバイスは、ガスが第1の方向にシリンジの針を移動させる穿刺構成を有する。
デバイスの別の態様では、デバイスは、シリンジの周囲に配設されているシールドをさらに備え、シリンジの針は、穿刺構成ではシールドから延在し、退避構成ではシールドによって隠される。
デバイスのさらなる態様では、デバイスは、第1および第2の試薬が互いに分離されている装填構成(loaded configuration)を有する。
デバイスのさらに別の態様では、デバイスは、第1のピストンヘッドおよび第2のピストンヘッドを含み、ガスは、注入構成では第1のピストンヘッドに作用し、退避構成では第2のピストンヘッドに作用する。
デバイスのさらなる態様では、第2のピストンヘッドが、第1のピストンヘッドよりも大きい表面積を有する。
デバイスのさらに別の態様では、第2のピストンヘッドが、第1のピストンヘッドに対して軸方向に移動するように構成されている。
デバイスのさらなる態様では、第2のピストンヘッドが、第1のピストンヘッドに対して固定されている。
デバイスのさらに別の態様では、第1のピストンヘッドが、バレルの内側に配設されており、第2のピストンヘッドが、バレルから外向きに延在している。
本開示の別の実施形態によれば、化学反応によって治療用流体を送達するためのデバイスが開示される。デバイスは、バレルと、バレルに連結され、かつ第1の試薬および第2の試薬を含む、アクチュエータアセンブリと、バレルに連結されたシリンジであって、治療用流体を含有し、かつ針を含む、シリンジと、シリンジ内に配設されているプランジャと、プランジャと流体連通している空気チャンバと、を含む。デバイスは、第1および第2の試薬が反応して空気チャンバ内にガスを発生させる作動構成と、空気チャンバ内のガスが第1の方向にプランジャを移動させてシリンジから治療用流体を送達する注入構成と、ガスが空気チャンバから空気通路を通って放出されて、第1の方向とは反対の第2の方向のシリンジの針の移動を可能にする退避構成と、を有する。
デバイスの一態様では、第1のピストンヘッドが、バレルの内側に配設されており、第2のピストンヘッドが、バレルから外側に延在している。
デバイスの別の態様では、デバイスは、シリンジに連結されているピストンと、空気通路およびピストンと流体連通している第2の空気チャンバと、をさらに備え、退避構成では、ガスが、空気通路を通って第2の空気チャンバ内に進み、ピストンを第2の方向に駆動する。
デバイスのさらなる態様では、空気通路が、周囲大気と連通している。
デバイスのさらに別の態様では、デバイスは、注入構成では圧縮され、かつ退避構成では解放される、ばねをさらに備える。
本開示のさらに別の実施形態によると、化学反応によってデバイスから治療用流体を送達するための方法であって、デバイスが、第1のチャンバを有するバレルと、バレルに連結され、かつバリアによって分離された第1の試薬および第2の試薬を含む、アクチュエータアセンブリと、バレルに連結されたシリンジであって、シリンジが、治療用流体を含有し、かつ針を含む、シリンジと、シリンジ内に配設されているプランジャと、バレルに連結され、かつシリンジを取り囲む、シールドと、を備える、方法が開示される。方法は、第1の試薬と第2の試薬との間のバリアを少なくとも部分的に除去することと、第1の試薬と第2の試薬との反応からガスを発生させることと、発生したガスを用いてバレルの第1のチャンバを加圧することと、発生したガスによって生成された力を介して第1の方向にシリンジ、プランジャ、および針を変位させることと、発生したガスによって生成された力を介してシリンジ内のプランジャを変位させることと、針から治療用流体を送達することと、バレル内の第1のチャンバから発生したガスを放出することと、第1のチャンバから発生したガスを放出した後、第2の方向に針およびシリンジを変位させることと、を含む。
方法の一態様では、シリンジの針が、発生したガスによって生成された力を介した第1の方向のシリンジ、プランジャ、および針の変位の前に、シールド内に位置付けられる。
方法の別の態様では、方法は、シリンジ、プランジャ、および針が第1の方向に変位するときに、シールドの外側にシリンジの針を露出させることをさらに含む。
方法のさらなる態様では、第2の方向は、第1の方向の反対である。
方法のさらに別の態様では、デバイスは、空気通路をさらに含み、第1のチャンバから発生したガスを放出するステップは、プランジャがシリンジ内で変位した後に、発生したガスが空気通路に入ることを含む。
方法のさらなる態様では、第2の方向のシリンジおよび針の変位は、発生したガスが空気通路に入った後に起こる。
本開示の上述および他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する様式は、本発明の実施形態の以下の説明を添付の図面と併せて参照することによってより明らかになり、またよりよく理解されることとする。
本開示の第1の例示的な送達デバイスの斜視図である。 装填構成で示される、図1の第1の送達デバイスの断面図である。 作動構成で示される、図1の第1の送達デバイスの別の断面図である。 穿刺構成で示される、図1の第1の送達デバイスの別の断面図である。 注入構成で示される、図1の第1の送達デバイスの別の断面図である。 退避構成で示される、図1の第1の送達デバイスの別の断面図である。 装填構成で示される、本開示の第2の例示的な送達デバイスの断面図である。 作動構成で示される、図7の第2の送達デバイスの別の断面図である。 穿刺構成で示される、図7の第2の送達デバイスの別の断面図である。 注入構成で示される、図7の第2の送達デバイスの別の断面図である。 退避構成で示される、図7の第2の送達デバイスの別の断面図である。 本開示の第3の例示的な送達デバイスの斜視破断図である。 装填構成で示される、図12の第3の送達デバイスの断面図である。 作動構成で示される、図12の第3の送達デバイスの別の断面図である。 穿刺構成で示される、図12の第3の送達デバイスの別の断面図である。 注入構成で示される、図12の第3の送達デバイスの別の断面図である。 図16の第3の送達デバイスの区分Aの詳細図である。 退避構成で示される、図12の第3の送達デバイスの別の断面図である。 本開示の第4の例示的な送達デバイスの斜視破断図である。 装填構成で示される、図19の第4の送達デバイスの断面図である。 作動構成で示される、図19の第4の送達デバイスの別の断面図である。 穿刺構成で示される、図19の第4の送達デバイスの別の断面図である。 注入構成で示される、図19の第4の送達デバイスの別の断面図である。 図23の第4の送達デバイスの区分Bの詳細図である。 全遠位ストロークの端における注入構成で示される、図19の第4の送達デバイスの別の断面図である。 図25の第4の送達デバイスの区分Cの詳細図である。 退避構成で示される、図19の第4の送達デバイスの別の断面図である。
複数の図面全体を通して、対応する参照符号は、対応する部品を示す。本明細書に記載される例証は、本発明の例示の実施形態を例示し、そのような例証は、いかなる様式においても本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
本開示は、ガス発生化学反応を使用して動作する自動注入器および方法を提供する。発生したガスは自動注入器を、針で患者の皮膚を穿刺するための穿刺構成、針を通して穿刺部位内に治療用流体を送達するための注入構成、および/または穿刺部位から針を引き抜くための退避構成に配置し得る。具体的に記載しない限り、または別途明示しない限り、「約」という用語は、プラスまたはマイナス10%の値の範囲を指し、例えば、約100は、90〜110の範囲を指す。
1.治療用流体
本開示のデバイスから分配される治療用流体は、溶液、分散液、懸濁液、エマルジョン、または他の好適な流体形態等の、様々な形態をとり得る。
治療用流体は、治療上有用な薬剤を含有し得る。治療用薬剤としては、インスリン、インスリンリスプロまたはインスリングラルギンなどのインスリン類似体、インスリン誘導体、デュラグルチドまたはリラグルチドなどのGLP−1受容体アゴニスト、グルカゴン、グルカゴン類似体、グルカゴン誘導体、胃抑制ポリペプチド(GIP)、GIP類似体、GIP誘導体、オキシントモジュリン類似体、オキシントモジュリン誘導体、治療用抗体、および本開示のデバイスによって輸送または送達することができる任意の治療用薬剤が挙げられ得る。本デバイスで使用されるような治療用薬剤は、1つ以上の賦形剤と共に製剤化されてもよい。
ある実施形態において、薬剤は、モノクローナル抗体等のタンパク質、または治療上有用ないくつかの他のタンパク質である。いくつかの実施形態において、タンパク質は、治療用流体中で約75mg/mL〜約500mg/mLの濃度を有し得る。ある実施形態において、タンパク質は、約150mg/mL、200mg/mL、250mg/mL、またはそれ以上の濃度を有し得る。治療用流体は、水、ペルフルオロアルカン溶媒、ベニバナ油、または安息香酸ベンジル等の、溶媒または非溶媒をさらに含有してもよい。
治療用流体は、高粘度流体と見なすことができ、約5cP〜約1000cPの絶対粘度を有し得る。ある実施形態において、高粘度流体は、少なくとも約10cP、20cP、30cP、40cP、50cP、60cP、またはそれ以上の絶対粘度を有する。
2.ガス発生化学反応
本開示のデバイスにおいてガスを発生させるために、任意の好適な化学試薬を使用することができる。発生ガスの例には、二酸化炭素ガス、窒素ガス、酸素ガス、塩素ガスなどが含まれる。望ましくは、発生ガスは、不活性、かつ不燃性である。デバイスを操作するために必要なガスの量は、デバイス内で使用される各試薬のタイプ、量、および濃度に影響を与える可能性がある。試薬は、乾燥形態(例えば、粉末形態、錠剤形態)および/または液体形態であり得る。
例示的な一実施形態において、重炭酸塩(これは乾燥形態で存在し得る)が酸(これは液体形態で存在し得る)と反応して、デバイス内に二酸化炭素ガスを発生させる。好適な重炭酸塩の例には、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、および重炭酸アンモニウムを含む。珪藻土等の他の成分もまた、重炭酸塩と共に存在してもよい。好適な酸の例には、酢酸、クエン酸、酒石酸水素カリウム、ピロリン酸二ナトリウム、およびリン酸二水素カルシウムを含む。特定の一例において、重炭酸塩は重炭酸カリウムであり、酸はクエン酸水溶液であり、反応して、二酸化炭素ガスと、水と溶解したクエン酸カリウムとの液体混合物と、を生成し得る。
本開示のデバイスを駆動するために他の反応が使用されてもよい。一例において、炭酸銅または炭酸カルシウム等の金属炭酸塩が、熱分解されて、デバイス内に二酸化炭素ガスおよび対応する金属酸化物を生成する。別の例では、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を加熱してデバイス内に窒素ガスを発生させる。さらに別の例では、酵素(例えば酵母)を糖と反応させてデバイス内に炭酸ガスを発生させる。一部の物質は容易に昇華し、固体から気体になる。そのような物質には、ナフタレンおよびヨウ素が含まれるがこれらに限定されない。さらに別の例では、過酸化水素は酵素(例えばカタラーゼ)または二酸化マンガンなどの触媒で分解されてデバイス内に酸素ガスを生成する。さらに別の例において、塩化銀を、光に曝すことによって分解して、デバイス内にガスを発生させる。
本開示のデバイスを動作させるために使用される好適な試薬、化学製剤、および反応は、以下の参考文献にさらに説明されており、それらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に明示的に組み込まれる:2013年10月15日出願の米国特許第9,321,581号、発明の名称「Process and Device for Delivery of Fluid by Chemical Reaction」、2013年10月15日出願の米国特許第9,795,740号(米国特許出願第14/434,586号)、発明の名称「Chemical Engines and Methods for Their Use, Especially in the Injection of Highly Viscous Fluids」、および2018年2月9日出願の国際特許出願第PCT/US2018/017547号、発明の名称「Processes and Devices for Delivery of Fluid by Chemical Reaction」。
3.第1の実施形態
図1および図2は、本開示の第1の例示的な送達デバイス100を示す。例示的なデバイス100は、第1の遠位端102(例示的には下端)から第2の近位端104(例示的には上端)まで長手方向軸Lに沿って延在する細長い構造体である。有利なことに、デバイス100は、コンパクトな構造および比較的短い長さを有し得る。デバイス100の遠位端102は、シリンジ110、プランジャ120、およびシールド130を含む。デバイス100の近位端104は、バレル140、アクチュエータアセンブリ150、第1のピストン160、第2のピストン170、およびエアウェイ180を含む。デバイス100の各構成要素は、図1および図2を引き続き参照しながら以下でさらに説明される。
例示的なシリンジ110は、上述のように、治療用流体112を含有する。遠位端102では、シリンジ110は、患者の皮膚を穿刺するように構成された針114を含む。そのもう一方端では、シリンジ110は、シールド130と相互作用するように構成されたリム116を含む。使用中、シリンジ110は、シールド130およびバレル140に対して第1のピストン160との長手方向移動のために構成される。
例示的なプランジャ120は、シリンジ110内に配設され、第1のピストン160の遠位端に連結されている。使用中、プランジャ120は、第1のピストン160との長手方向移動のために構成される。
例示的なシールド130は、シリンジ110の周囲に配設され、バレル140に連結(例えば、ねじ込み、溶接)されている。シールド130がバレル140と一体的に形成されることも本開示の範囲内である。シールド130は、シリンジ110のリム116に接触して、シリンジ110の遠位の移動を制限するように構成された内部肩部132を含む。
例示的なバレル140は、形状が実質的に円筒形であるが、この形状は、変更されてもよい。バレル140は、比較的小さい内径を有する上部チャンバ142と、比較的大きい内径を有する下部チャンバ144と、を含む。
例示的なアクチュエータアセンブリ150は、鋭利な遠位先端152を有するボタン151を含む。例示的なアクチュエータアセンブリ150はまた、内部バリア154(例えば、フィルム)を有するハウジング153を含む。図2の例示された実施形態では、アクチュエータアセンブリ150のハウジング153は、バレル140と一体に形成されるが、アクチュエータアセンブリ150のハウジング153とバレル140とが別個の構成要素であることも本開示の範囲内である。図2に示される構成では、内部バリア154は、第1の試薬156(例えば、クエン酸水溶液)を含有する第1の作動チャンバ155と、第2の試薬158(例えば、重炭酸カリウム)を含有する第2の反応チャンバ157とにハウジング153を分割する。
例示的な第1のピストン160は、バレル140の上部チャンバ142に配設されたヘッド162と、シリンジ110内に配設されたシャフト164と、を含む。上記のように、第1のピストン160の長手方向移動は、プランジャ120に伝達され得る。
例示的な第2のピストン170は、バレル140の下部チャンバ144内に配設されたヘッド172を含む。図2に示されるように、第2のピストン170は、第1のピストン160のヘッド162の下で第1のピストン160のシャフト164を取り囲む。使用中、第2のピストン170は、第1のピストン160のシャフト164にわたって軸方向に摺動するように構成される。第2のピストン170のヘッド172の表面積は、第1のピストン160のヘッド162の表面積を超え得る。
例示的なエアウェイ180は、バレル140の上部チャンバ142をバレル140の下部チャンバ144と接続する。例示的なエアウェイ180は、バレル140の外側に延在する外部チューブであるが、エアウェイ180がバレル140に組み込まれてもよいことは、本開示の範囲内である。使用中、エアウェイ180が開いているとき、エアウェイ180は、バレル140の上部チャンバ142からバレル140の下部チャンバ144にガスを導くように構成される。
次に、図2〜図6を参照すると、デバイス100を動作させるための例示的な方法が示され説明される。
図2では、デバイス100は、装填構成で示されている。デバイス100の使用準備が整うまで、デバイス100をこの装填構成に固定(ロック)することは、本開示の範囲内である。デバイス100の遠位端102では、シリンジ110および針114は、シールド130内に引き込まれ、シールド130によって隠される。デバイス100の近位端104では、アクチュエータアセンブリ150の内部バリア154は、第1の作動チャンバ155内の第1の試薬156(例えば、クエン酸水溶液)を第2の反応チャンバ157内の第2の試薬158(例えば、重炭酸カリウム)から分離する。
図3では、デバイス100は、作動構成で示されている。アクチュエータアセンブリ150のボタン151は、先端152を用いて内部バリア154を穿刺するように押圧されている。その結果、第1の反応チャンバ155と第2の反応チャンバ157との間の内部バリア154は、第1の作動チャンバ155内の第1の試薬156(例えば、クエン酸水溶液)が、第2の反応チャンバ157内の第2の試薬158(例えば、重炭酸カリウム)に曝されるように、少なくとも部分的に除去される。
アクチュエータアセンブリ150および他の好適なアクチュエータアセンブリに関する追加の詳細は、上記に組み込まれた米国特許第9,321,581号、米国特許第9,795,740号、および国際特許出願第PCT/US2018/017547号に説明されている。例えば、上記に組み込まれたPCT/US2018/017547に開示されている1つの代替実施形態では、アクチュエータアセンブリは、ピストン(図示せず)およびばね(図示せず)を含む。装填構成では、ピストンは、ばねを圧縮し、第1のチャンバ155と第2のチャンバ157との間に封止された境界面を作成する。作動構成では、ばねは、ピストンを解放および移動させて、155、157内の第1および第2のチャンバ間の封止された境界面を破断させる。
図4では、デバイス100は、穿刺構成で示されている。デバイス100の近位端104では、第1の試薬156および第2の試薬158が反応し、ガスを発生させる。ガスは、バレル140の上部チャンバ142を加圧し、第1のピストン160のヘッド162に力を加え、これは、バレル140を通って遠位に第1のピストン160を移動させる。シリンジ110とプランジャ120との間の摩擦力に起因して、第1のピストン160の初期遠位移動は、シリンジ110のリム116がシールド130の内部肩部132に当接するまで、シリンジ110の遠位移動を引き起こす。デバイス100の遠位端102では、針114が、シールド130から突出して、患者の皮膚を穿刺する。
図5では、デバイス100は、注入構成で示されている。デバイス100の近位端104では、第1の試薬156および第2の試薬158は、継続して反応し、ガスを発生させる。シリンジ110のリム116がシールド130の内部肩部132に当接すると、第1のピストン160の継続的な遠位移動がプランジャ120とシリンジ110との間の摩擦力を上回り、シリンジ110を介したプランジャ120の遠位移動を引き起こして、シリンジ110から針114を介して穿刺部位の中に治療用流体112を送達する。図5に示されるように、第1のピストン160がその遠位ストロークの終端に到達すると、第1のピストン160のヘッド162は、エアウェイ180を通過して露出する。
図6では、デバイス100は、退避構成で示されている。この構成に到達するために、バレル140の上部チャンバ142からのガスは、上部チャンバ142から放出され、露出されたエアウェイ180を通ってバレル140の下部チャンバ144内に進む。最終的に、第2のピストン170のヘッド172の表面積が第1のピストン160のヘッド162の表面積を超えるため、第2のピストン170に対する近位の力は、下部チャンバ144内の圧力が、上部チャンバ142内の圧力以下であるときでさえ、第1のピストン160に対する遠位の力を上回る。一定の遅延時間の後、近位の力が最終的に遠位の力を超えると、第2のピストン170は、バレル140の下部チャンバ144を通って第1のピストン160に向かって近位に移動する。移動前の遅延時間を含む第2のピストン170の近位移動は、例えば、第1のピストン160のサイズおよび形状、第2のピストン170のサイズおよび形状、ならびにエアウェイ180のサイズを調整することによって制御され得る。第2のピストン170が第1のピストン160のヘッド162に到達すると、第2のピストン170の継続的な近位移動は、第1のピストン160の近位移動を引き起こす。シリンジ110とプランジャ120との間の摩擦力に起因して、第1のピストン160の近位移動は、シリンジ110の近位移動を引き起こす。デバイス100の遠位端102では、針114は、穿刺部位から引き抜かれ、シールド130内に退避する。針114は、図6の退避構成では、図2の装填構成と同じ位置を有し得る。第1のピストン160および/または第2のピストン170は、拡張Cリングを使用するなどして、近位ストロークの終端で捕捉されて、針114を退避構成に維持し得る。
4.第2の実施形態
図7〜図11は、本開示の第2の例示的な送達デバイス200を示す。例示的なデバイス200は、第1のピストン260および第2のピストン270が一緒に連結もしくは固定または一体化されて、第1のピストン260および第2のピストン270の両方を含む二重ピストン本体265を形成することを除いて、上記の送達デバイス100と同様である。ピストン本体265は、デバイス200の近位端204内に位置付けられる。ピストン260、270が一体的に形成されるために、デバイス200は、デバイス100と比較して長手方向軸Lに沿ってわずかに細長い。デバイス100と同様に、デバイス200の遠位端202は、シリンジ210、プランジャ220、およびシールド230を含み、デバイス200の近位端204は、バレル240、アクチュエータアセンブリ250、およびエアウェイ280を含む。デバイス200の各構成要素は、図7〜図11を引き続き参照しながら以下でさらに説明される。
例示的なシリンジ210は、上述のように、治療用流体212を含有する。遠位端202では、シリンジ210は、患者の皮膚を穿刺するように構成された針214を含む。そのもう一方端では、シリンジ210は、シールド230と相互作用するように構成されたリム216を含む。使用中、シリンジ210は、シールド230およびバレル240に対してピストン本体265との長手方向移動のために構成される。
例示的なプランジャ220は、シリンジ210内に配設され、ピストン本体265の遠位端に連結されている。使用中、プランジャ220は、ピストン本体265との長手方向移動のために構成される。
例示的なシールド230は、シリンジ210の周囲に配設され、バレル240に連結(例えば、ねじ込み、溶接)されている。シールド230がバレル240と一体的に形成されることも本開示の範囲内である。シールド230は、シリンジ210のリム216に接触して、シリンジ210の遠位の移動を制限するように構成された内部肩部232を含む。
例示的なバレル240は、形状が実質的に円筒形であるが、この形状は、変更されてもよい。バレル240は、比較的小さい内径を有する上部チャンバ242と、比較的大きい内径を有する下部チャンバ244と、を含む。
例示的なアクチュエータアセンブリ250は、鋭利な遠位先端252を有するボタン251を含む。例示的なアクチュエータアセンブリ250はまた、内部バリア254(例えば、フィルム)を有するハウジング253を含む。図7の例示された実施形態では、アクチュエータアセンブリ250のハウジング253は、バレル240と一体に形成されるが、アクチュエータアセンブリ250のハウジング253とバレル240とが別個の構成要素であることも本開示の範囲内である。図7に示される構成では、内部バリア254は、第1の試薬256(例えば、クエン酸水溶液)を含有する第1の作動チャンバ255と、第2の試薬258(例えば、重炭酸カリウム)を含有する第2の反応チャンバ257とにハウジング253を分割する。
例示的なピストン本体265は、バレル240の上部チャンバ242内に配設されたヘッド262を有する第1のピストン260と、バレル240の下部チャンバ244内に配設されたヘッド272を有する第2のピストン270と、第1のピストン260および第2のピストン270を連結するシャフト264と、を含む。シャフト264の上端は、第1のピストン260のヘッド262の下で連結され、シャフト246の下端は、第2のピストン270を通過してシリンジ210内に延在する。使用中、第2のピストン270および第1のピストン260は、長手方向に同時に摺動するように構成される。第2のピストン270のヘッド272の表面積は、第1のピストン260のヘッド262の表面積を超え得る。上記のように、ピストン本体265の長手方向移動は、プランジャ220に伝達され得る。
例示的なエアウェイ280は、バレル240の上部チャンバ242をバレル240の下部チャンバ244と接続する。例示的なエアウェイ280は、バレル240の外側に延在する外部チューブであるが、エアウェイ280がバレル240内に組み込まれてもよいことは、本開示の範囲内である。使用中、エアウェイ280が開いているとき、エアウェイ280は、バレル240の上部チャンバ242からバレル240の下部チャンバ244にガスを導くように構成される。デバイス200の延長された長さに起因して、エアウェイ280もまた、長さが延長されて、上部チャンバ242と下部チャンバ244とを適切に連結し得る。
次に、図7〜図11を参照すると、デバイス200を動作させるための例示的な方法が示され説明される。
図7では、デバイス200は、装填構成で示されている。デバイス200の使用準備が整うまで、デバイス200をこの装填構成に固定する(ロックする)ことは、本開示の範囲内である。デバイス200の遠位端202では、シリンジ210および針214は、シールド230内に引き込まれ、シールド230によって隠される。デバイス200の近位端204では、アクチュエータアセンブリ250の内部バリア254は、第1の作動チャンバ255内の第1の試薬256(例えば、クエン酸水溶液)を第2の反応チャンバ257内の第2の試薬258(例えば、重炭酸カリウム)から分離する。
図8では、デバイス200は、作動構成で示されている。アクチュエータアセンブリ250のボタン251は、先端252を用いて内部バリア254を穿刺するように押圧されている。その結果、第1の反応チャンバ255と第2の反応チャンバ257との間の内部バリア254は、第1の作動チャンバ255内の第1の試薬256(例えば、クエン酸水溶液)が、第2の反応チャンバ257内の第2の試薬258(例えば、重炭酸カリウム)に曝されるように、少なくとも部分的に除去される。
アクチュエータアセンブリ250および他の好適なアクチュエータアセンブリに関する追加の詳細は、上述されたように、上記に組み込まれた米国特許第9,321,581号、米国特許第9,795,740号、および国際特許出願第PCT/US2018/017547号に説明されている。
図9では、デバイス200は、穿刺構成で示されている。デバイス200の近位端204では、第1の試薬256および第2の試薬258が反応し、ガスを発生させる。ガスは、バレル240の上部チャンバ242を加圧し、ピストン本体265の第1のピストン260のヘッド262に力を加え、これは、バレル240を通って遠位にピストン本体265を移動させ、したがって、バレル240と下部チャンバ244を通って遠位に第1のピストン260および第2のピストン270をそれぞれ移動させる。シリンジ210とプランジャ220との間の摩擦力に起因して、ピストン本体265の初期遠位移動は、シリンジ210のリム216がシールド230の内部肩部232に当接するまで、シリンジ210の遠位移動を引き起こす。デバイス200の遠位端202では、針214が、シールド230から突出して、患者の皮膚を穿刺する。
図10では、デバイス200は、注入構成で示されている。デバイス200の近位端204では、第1の試薬256および第2の試薬258は、継続して反応し、ガスを発生させる。シリンジ210のリム216がシールド230の内部肩部232に当接すると、ピストン本体265の継続的な遠位移動がプランジャ220とシリンジ210との間の摩擦力を上回り、シリンジ210を介したプランジャ220の遠位移動を引き起こして、シリンジ210から針214を介して穿刺部位の中に治療用流体212を送達する。図10に示されるように、ピストン本体265がその遠位ストロークの終端に到達すると、第1のピストン260のヘッド262は、エアウェイ280を通過して露出する。
図11では、デバイス200は、退避構成で示されている。この構成に到達するために、バレル240の上部チャンバ242からのガスは、上部チャンバ242から放出され、露出されたエアウェイ280を通ってバレル240の下部チャンバ244内に進む。最終的に、第2のピストン270のヘッド272の表面積が第1のピストン260のヘッド262の表面積を超えるため、第2のピストン270に対する近位の力は、下部チャンバ244内の圧力が、上部チャンバ242内の圧力以下であるときでさえ、第1のピストン260に対する遠位の力を上回る。一定の遅延時間の後、近位の力が最終的に遠位の力を超えると、ピストン本体265は、バレル240を通って近位に移動する。移動前の遅延時間を含むピストン本体265の近位移動は、例えば、第1のピストン260のサイズおよび形状、第2のピストン270のサイズおよび形状、ならびにエアウェイ280のサイズを調整することによって制御され得る。シリンジ210とプランジャ220との間の摩擦力に起因して、ピストン本体265の近位移動は、シリンジ210の近位移動を引き起こす。デバイス200の遠位端202では、針214は、穿刺部位から引き抜かれ、シールド230内に退避する。針214は、図11の退避構成では、図7の装填構成と同じ位置を有し得る。第1のピストン260および/または第2のピストン270は、近位ストロークの終端で捕捉されて、針214を退避構成に維持し得る。
5.第3の実施形態
図12〜図18は、本開示の第2の例示的な送達デバイス300を示す。例示的なデバイス300は、エアウェイ380がデバイス300の外側ハウジング335とバレル340との間でデバイス300内に位置付けられてバレル340に対して作用するように、デバイス300が構成されていることを除いて、上記の送達デバイス100および200と概ね同様である。デバイス300の遠位端302は、シリンジ310、プランジャ320、およびシールド330を含み、デバイス300の近位端304は、バレル340、アクチュエータアセンブリ350、ピストン360、およびエアウェイ380を含む。デバイス300の各構成要素は、図12〜図18を引き続き参照しながら以下でさらに説明される。
例示的なシリンジ310は、上述のように、治療用流体312を含有する。遠位端302では、シリンジ310は、患者の皮膚を穿刺するように構成された針314を含む。そのもう一方端では、シリンジ310は、シールド330と相互作用するように構成されたリム316を含む。使用中、シリンジ310は、シールド330およびバレル340に対してピストン360との長手方向移動のために構成される。
例示的なプランジャ320は、シリンジ310内に配設され、ピストン360の遠位端に連結されている。使用中、プランジャ320は、ピストン360との長手方向移動のために構成される。
例示的なシールド330は、シリンジ310の周囲に配設され、外側ハウジング335内に一体的に形成されている。シールド330が外側ハウジング335に連結(例えば、ねじ込み、溶接)されることも本開示の範囲内である。シールド330は、シリンジ310のリム316に接触して、シリンジ310の遠位の移動を制限するように構成された内部肩部332を含む。
例示的なバレル340は、上部ピストンヘッド341(図16)を有し、実質的にT字形であるが、この形状は、変更されてもよい。バレル340は、外側ハウジング335に対して長手方向移動するように構成されている。バレル340はまた、比較的小さい内径を有する内側チャンバ342を含む。
例示的なアクチュエータアセンブリ350は、鋭利な遠位先端352を有するボタン351を含む。例示的なアクチュエータアセンブリ350はまた、内部バリア354(例えば、フィルム)を有するハウジング353を含む。図13の例示された実施形態では、アクチュエータアセンブリ350のハウジング353は、バレル340と一体に形成されるが、アクチュエータアセンブリ350のハウジング353とバレル340とが別個の構成要素であることも本開示の範囲内である。図13に示される構成では、内部バリア354は、第1の試薬356(例えば、クエン酸水溶液)を含有する第1の作動チャンバ355と、第2の試薬358(例えば、重炭酸カリウム)を含有する第2の反応チャンバ357とにハウジング353を分割する。
例示的なピストン360は、バレル340の内側チャンバ342内に配設されたヘッド362と、ヘッド362からシリンジ310内に下向きに延在するシャフト365と、を有する。上記のように、ピストン360の長手方向移動は、プランジャ320に伝達され得る。
例示的なエアウェイ380は、バレル340の内側チャンバ342を外側ハウジング335によって画定されたバレル340の外側チャンバ346と接続する。例示的なエアウェイ380は、外側ハウジング335の内部に延在する内部通路であるが、エアウェイ380が外側ハウジング335の外部であってもよいことは、本開示の範囲内である。使用中、エアウェイ380が開いているとき、エアウェイ380は、バレル340の内側チャンバ342からガスを放出し、外側ハウジング335によって画定されたバレル340の外側チャンバ346内にガスを導くように構成される。
次に、図13〜図18を参照すると、デバイス300を動作させるための例示的な方法が示され説明される。
図13では、デバイス300は、装填構成で示されている。デバイス300の使用準備が整うまで、デバイス300をこの装填構成に固定する(ロックする)ことは、本開示の範囲内である。デバイス300の遠位端302では、シリンジ310および針314は、シールド330内に引き込まれ、シールド230によって隠される。デバイス300の近位端304では、アクチュエータアセンブリ350の内部バリア354は、第1の作動チャンバ355内の第1の試薬356(例えば、クエン酸水溶液)を第2の反応チャンバ357内の第2の試薬358(例えば、重炭酸カリウム)から分離する。
図14では、デバイス300は、作動構成で示されている。アクチュエータアセンブリ350のボタン351は、先端352を用いて内部バリア354を穿刺するように押圧されている。その結果、第1の反応チャンバ355と第2の反応チャンバ357との間の内部バリア354は、第1の作動チャンバ355内の第1の試薬356(例えば、クエン酸水溶液)が、第2の反応チャンバ357内の第2の試薬358(例えば、重炭酸カリウム)に曝されるように、少なくとも部分的に除去される。
アクチュエータアセンブリ350および他の好適なアクチュエータアセンブリに関する追加の詳細は、上述されたように、上記に組み込まれた米国特許第9,321,581号、米国特許第9,795,740号、および国際特許出願第PCT/US2018/017547号に説明されている。
図15では、デバイス300は、穿刺構成で示されている。デバイス300の近位端304では、第1の試薬356および第2の試薬358が反応し、ガスを発生させる。ガスは、バレル340の内側チャンバ342を加圧し、ピストン360のヘッド362に力を加え、これは、バレル340を通って遠位にピストン360を移動させる。シリンジ310とプランジャ320との間の摩擦力に起因して、ピストン本体360の初期遠位移動は、シリンジ310のリム316がシールド330の内部肩部332に当接するまで、シリンジ310の遠位移動を引き起こす。デバイス300の遠位端302では、針314が、シールド330から突出して、患者の皮膚を穿刺する。
図16では、デバイス300は、注入構成で示されている。デバイス300の近位端304では、第1の試薬356および第2の試薬358は、継続して反応し、ガスを発生させる。シリンジ310のリム316がシールド330の内部肩部332に当接すると、ピストン360の継続的な遠位移動がプランジャ320とシリンジ310との間の摩擦力を上回り、シリンジ310を介したプランジャ320の遠位移動を引き起こして、シリンジ310から針314を介して穿刺部位の中に治療用流体312を送達する。図16に示されるように、ピストン360がその遠位ストロークの終端に到達すると、第1のピストン360のヘッド362は、図17に示されるように、エアウェイ380を通過して露出する。
図18では、デバイス300は、退避構成で示されている。この構成に到達するために、バレル340の内側チャンバ342からのガスは、内側チャンバ342から放出され、露出されたエアウェイ380を通って、外側ハウジング335によって画定されたバレル340の外側チャンバ346内に進む。最終的に、バレル340のヘッド341に対する近位の力は、バレル340およびシリンジ310の近位移動を引き起こすために十分である。一定の遅延時間の後、近位の力が最終的に遠位の力を超えると、バレル340は、外側ハウジング335を通って近位に移動する。このようにして、バレル340は、外側ハウジング335の内側で第2のピストンとして機能する。移動前の遅延時間を含むバレル340の近位移動は、例えば、バレル340のサイズおよび形状、第1のピストン360のサイズおよび形状、ならびにエアウェイ380のサイズを調整することによって制御され得る。デバイス100および200と同様に、例えば、バレル340のヘッド341の表面積は、バレル340の退避を促進するために、ピストン360のヘッド362の表面積を超え得る。シリンジ310とプランジャ320との間の摩擦力に起因して、バレル340の近位移動は、シリンジ310の近位移動を引き起こす。デバイス300の遠位端302では、針314は、穿刺部位から引き抜かれ、シールド330内に退避する。針314は、図18の退避構成では、図13の装填構成と同じ位置を有し得る。本体335は、近位ストロークの終端で捕捉されて、針314を退避構成に維持し得る。
6.第4の実施形態
図19〜図27は、本開示の第4の例示的な送達デバイス400を示す。例示的なデバイス400は、第1の遠位端402(例示的には下端)から第2の近位端104(例示的には上端)まで長手方向軸Lに沿って延在する細長い構造体である。有利なことに、デバイス400は、コンパクトな構造および比較的短い長さを有し得る。デバイス400は、シリンジ410、プランジャ420、シールド430、バレル440、アクチュエータアセンブリ450、第1のピストン460、エアウェイ480、およびばね490を含む。デバイス400の各構成要素は、図19〜図27を引き続き参照しながら以下でさらに説明される。
例示的なシリンジ410は、上述のように、治療用流体412を含有する。遠位端402では、シリンジ410は、患者の皮膚を穿刺するように構成された針414を含む。そのもう一方端では、シリンジ410は、リム416を含む。使用中、シリンジ410は、シールド430およびバレル440に対して第1のピストン460との長手方向移動のために構成される。
例示的なプランジャ420は、シリンジ410内に配設されている。使用中、プランジャ420は、シリンジ410内の長手方向移動のために構成される。
例示的なシールド430は、シリンジ410の周囲に配設され、バレル440に連結(例えば、ねじ込み、溶接)されている。シールド430がバレル440と一体的に形成されることも本開示の範囲内である。
例示的なバレル440は、形状が実質的に円筒形であるが、この形状は、変更されてもよい。バレル440は、比較的大きい内径を有する上部チャンバ442と、シリンジ410を取り囲む第1のピストン460と相互作用して、第1のピストン460およびシリンジ410の遠位移動を制限するように構成された戻り止め448と、を含む。
例示的なアクチュエータアセンブリ450は、鋭利な遠位先端452を有するボタン451を含む。例示的なアクチュエータアセンブリ450はまた、内部バリア454(例えば、フィルム)を有するハウジング453を含む。図20の例示された実施形態では、アクチュエータアセンブリ450のハウジング453は、バレル440に連結(例えば、ねじ込み、溶接)された別個の構成要素であるが、アクチュエータアセンブリ450のハウジング453がバレル440と一体的に形成されることも本開示の範囲内である。図20に示される構成では、内部バリア454は、第1の試薬456(例えば、クエン酸水溶液)を含有する第1の作動チャンバ455と、第2の試薬458(例えば、重炭酸カリウム)を含有する第2の反応チャンバ457とにハウジング453を分割する。
例示的な第1のピストン460は、リム416の下でシリンジ410を取り囲む。使用中、第1のピストン460は、シリンジ410のリム416およびバレル440の戻り止め448と相互作用するように構成される。
例示的なエアウェイ480は、バレル440の上部チャンバ442を周囲大気に接続する。エアウェイ480が、第1のピストン460の上の上部チャンバ442の一部分から第1のピストン460の下の上部チャンバ442の一部分まで延在する外部または内部チューブであることも本開示の範囲内である。使用中、エアウェイ480が開いているとき、エアウェイ480は、バレル440の上部チャンバ442から大気にガスを導くように構成される。
次に、図20〜図27を参照すると、デバイス400を動作させるための例示的な方法が示され説明される。
図20では、デバイス400は、装填構成で示されている。デバイス400の使用準備が整うまで、デバイス400をこの装填構成に固定する(ロックする)ことは、本開示の範囲内である。デバイス400の遠位端402では、シリンジ410および針414は、シールド430内に引き込まれ、シールド230によって隠される。デバイス400の近位端404では、アクチュエータアセンブリ450の内部バリア454は、第1の作動チャンバ455内の第1の試薬456(例えば、クエン酸水溶液)を第2の反応チャンバ457内の第2の試薬458(例えば、重炭酸カリウム)から分離する。
図21では、デバイス400は、作動構成で示されている。アクチュエータアセンブリ450のボタン451は、先端452を用いて内部バリア454を穿刺するように押圧されている。その結果、第1の反応チャンバ455と第2の反応チャンバ457との間の内部バリア454は、第1の作動チャンバ455内の第1の試薬456(例えば、クエン酸水溶液)が、第2の反応チャンバ457内の第2の試薬458(例えば、重炭酸カリウム)に曝されるように、少なくとも部分的に除去される。
アクチュエータアセンブリ450および他の好適なアクチュエータアセンブリに関する追加の詳細は、上述されたように、上記に組み込まれた米国特許第9,321,581号、米国特許第9,795,740号、および国際特許出願第PCT/US2018/017547号に説明されている。
図22では、デバイス400は、穿刺構成で示されている。デバイス400の近位端404では、第1の試薬456および第2の試薬458が反応し、ガスを発生させる。ガスは、バレル440の上部チャンバ442を加圧し、第1のピストン460およびシリンジ410に力を加え、これは、バレル440を通って遠位に第1のピストン460およびシリンジ410を移動させ、それによって、ばね490を圧縮させる。シリンジ410とプランジャ420との間の摩擦力に起因して、第1のピストン460の初期遠位移動は、第1のピストン460がバレル440の戻り止め448に当接するまで、シリンジ410の遠位移動を引き起こす。デバイス400の遠位端402では、針414が、シールド430から突出して、患者の皮膚を穿刺する。
図23では、デバイス400は、注入構成で示されている。デバイス400の近位端404では、第1の試薬456および第2の試薬458は、継続して反応し、ガスを発生させる。図24に示されるように、第1のピストン460がバレル440の戻り止め448の上面に当接すると、バレル440の上部チャンバ442内の継続的な圧力上昇が、プランジャ420とシリンジ410との間の摩擦力を上回り、シリンジ410を介したプランジャ420の遠位移動を引き起こして、シリンジ410から針414を介して穿刺部位の中に治療用流体412を送達する。図25に示されるように、プランジャ420がその遠位ストロークの終端に到達すると、上部チャンバ442内の圧力は、図26に示されるように、戻り止め448を越えて第1のピストン460を下に移動させるために十分になり、エアウェイ480を露出させる。
図27では、デバイス400は、退避構成で示されている。この構成に到達するために、バレル440の上部チャンバ442からのガスは、上部チャンバ442から放出され、露出されたエアウェイ480を通ってバレル440の外に進む。最終的に、ばね490からの第1のピストン460に対する近位の力が、加圧されたガスからの第1ピストン460に対する遠位の力と、一定の遅延時間後の戻り止め448からの第1ピストン460に対する摩擦力を超えると、第1のピストン460およびシリンジ410は、バレル440の上部チャンバ442を通ってアクチュエータアセンブリ450に向かって近位に移動する。移動前の遅延時間を含む第1のピストン460の近位移動は、例えば、ばね490のサイズ、形状およびばね定数、戻り止め448のサイズおよび形状、ならびにエアウェイ480のサイズを調整することによって制御され得る。シリンジ410のリム416がバレル440の上部チャンバ442内の第1のピストン460の上にあることに起因して、第1のピストン460の近位移動は、シリンジ410の近位移動を引き起こす。デバイス400の遠位端402では、針414は、穿刺部位から引き抜かれ、シールド430内に退避する。針414は、図27の退避構成では、図20の装填構成での位置と同じ位置を有し得る。第1のピストン460は、近位ストロークの終端で捕捉されて、針414を退避構成に維持し得る。
本発明は例示の設計を有するものとして記載されてきたが、本発明は、本開示の趣旨および範囲内でさらに修正されてもよい。したがって、本出願は、本発明の一般的原理を用いた本発明の任意の変形、使用、または適応を包含することが意図される。さらに、本出願は、本発明が関係し、添付の特許請求の範囲の限定の範囲内に入る、当該技術分野で既知のまたは慣習的な実施の範囲内に入るものとして、本開示からのそのような逸脱を網羅することを意図する。

Claims (8)

  1. 化学反応によって治療用流体を送達するためのデバイスであって、
    第1チャンバおよび第2チャンバを含むバレルと、
    前記バレルに連結され、かつ第1の試薬および第2の試薬を含む、アクチュエータアセンブリと、
    前記バレルに連結されたシリンジであって、前記シリンジが、前記治療用流体を含有し、かつ針を含む、シリンジと、
    前記シリンジ内に配設されているプランジャと、を備え、
    当該デバイスは、第1ピストンおよび第2ピストンを含み、第1ピストンは、プランジャに連結されており、
    前記デバイスは、
    前記第1および第2の試薬が反応してガスを発生させる作動構成と、
    前記シリンジから前記治療用流体を送達するために、前記ガスが第1ピストンに力を作用し第1の方向に前記プランジャを移動させる注入構成と、
    前記ガスが第1チャンバからエアウェイを通り第2チャンバへ送られ、第2ピストンに力を作用して、前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記シリンジの前記針を移動させる退避構成と、を有する、デバイス。
  2. 前記デバイスは、前記ガスが前記第1の方向に前記シリンジの前記針を移動させ患者の皮膚を穿刺する、前記作動構成の後の延長針構成を有する、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記シリンジの周囲に配設されているシールドをさらに備え、前記シリンジの前記針が、前記延長針構成では前記シールドから延在し、前記退避構成では前記シールドによって隠される、請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記デバイスは、前記第1および第2の試薬が互いに分離されている装填構成を有する、請求項1に記載のデバイス。
  5. 前記第1ピストンは、第1のピストンヘッドを含み、および第2ピストンは、第2のピストンヘッドを含み、前記ガスが、前記注入構成では前記第1のピストンヘッドに作用し、前記退避構成では前記第2のピストンヘッドに作用し、注入構成における第1の方向における第1ピストンの移動は、治療用流体の送達後、エアウェイを露出させる、請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記第2のピストンヘッドが、前記第1のピストンヘッドよりも大きい表面積を有する、請求項5に記載のデバイス。
  7. 前記第2のピストンヘッドが、前記第1のピストンヘッドに対して軸方向に移動するように構成されている、請求項5に記載のデバイス。
  8. 前記第2のピストンヘッドが、前記第1のピストンヘッドに対して固定されている、請求項5に記載のデバイス。
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