JP6938347B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二層流式の車両用空調装置に関する。
従来、外気(車両の外気)および/または内気(車両の内気)を取り込んで送風する二層流式の送風機ユニットと、送風機ユニットに接続された空調ユニットと、を含む二層流式の空調装置が知られている(例えば特許文献1参照)。二層流式の送風機ユニットは、その内部空間が、仕切板によって上下二層の通路に仕切られている。このような二層流式の送風機ユニットを使用した空調装置は、上層および下層の通路に内気を取り込む内気モードでの運転のほか、上層および下層の通路に外気を取り込む外気モードでの運転、及び、上層の通路に外気を取り込み、下層の通路に内気を取り込む内外気二層流モードでの運転が可能である。
ところで、このような送風機ユニットは、車両の外部から外気と共に雨水等を取り込んでしまうことがある。送風機ユニット内に取り込まれた雨水等は、外気と共に運ばれる。このため、外気モードにおいても内外気二層流モードにおいても外気が流れる上層の通路には、雨水等が侵入する機会が多い。送風機ユニットの上層の通路に取り込まれた雨水等を空調装置の外部に排出するため、例えば特許文献1においては、送風機ユニットの内部空間を上下に仕切る仕切板に連通孔を複数設け、上層の通路内の雨水等を下層の通路に流し、下層の通路から空調ユニットに流入させている。そして、空調ユニットに流入した雨水を、空調ユニットの底部に設けられた排水口から排出している。
しかしながら、送風機ユニットの下層の通路は、雨水等を空調ユニットに流入させるように構成されているとは限らない。例えば、特許文献2に示すように、車両のレイアウトによっては、送風機ユニットの吹出口が空調ユニットに向かって上方に傾斜する場合もある。このような場合、当該下層の通路内の雨水等は、空調ユニットに流入せず、送風機ユニット内に滞留するおそれがある。
したがって、送風機ユニットの吹き出し方向(送風機ユニットの下層の通路の底面が、上方への傾きを有して構成されているか否か)に関わらず、上層の通路に取り込まれた雨水等が送風機ユニット内に滞留することを防止することができるように、送風機ユニットおよび空調ユニットを設計することが望まれる。また、一般に、送風機ユニットおよび空調ユニットを、その組み付け作業が容易であるように設計することが望まれる。
特開2015−67260号公報 特開平10−16534号公報
本発明は、二層流式の空調装置であって、送風機ユニット(送風部)の吹き出し方向に関わらず、上層の通路に取り込まれた雨水等が送風機ユニット(送風部)内に滞留することを防止することができる空調装置であって、送風機ユニット(送風部)と空調ユニット(空気調和部)との組み付け作業が容易な空調装置を提供することを目的としている。
本発明の好適な一実施形態によれば、車両用の空調装置であって、
モータと、前記モータにより回転駆動されて空気を吹き出す羽根車と、前記羽根車を収容する内部空間および周方向に開口する嵌合部を有するスクロールハウジングと、を有する送風部と、
冷却用熱交換器と、前記冷却用熱交換器を収容する内部空間及び前記スクロールハウジングの前記嵌合部に接続する接続部を有する空調ケースと、を有する空気調和部と、
を備え、
前記送風部は、更に、前記スクロールハウジングの内周面と前記羽根車の外周面との間の領域、並びに前記嵌合部の内部空間を、上側空気流路と下側空気流路とに分割する送風部仕切板を有し、
前記嵌合部から前記冷却用熱交換器に向かう空気の流れにおける前記嵌合部の下流側端部は、前記送風部仕切板よりも上方に位置する上層嵌合端部と、前記送風部仕切板よりも下方に位置する下層嵌合端部と、を有し、
前記接続部は、前記上層嵌合端部に接続する上層接続端部と、前記下層嵌合端部に接続する下層接続端部と、を有し、
前記嵌合部から前記冷却用熱交換器に向かう空気の流れにおいて、前記下層接続端部は、前記送風部仕切板の下流側端辺よりも上流側に位置し、前記上層嵌合端部は、当該下流側端辺と同じ位置または当該下流側端辺よりも下流側に位置する、空調装置が提供される。
上記本発明の実施形態によれば、二層流式の空調装置であって、送風部の吹き出し方向に関わらず、上層の通路に取り込まれた雨水等が送風部内に滞留することを防止することができる空調装置であって、送風部と空気調和部との組み付け作業が容易な空調装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態による空調装置の送風部及び空気調和部の構造を模式的に示す断面図である。 図1に示す空調装置のスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図である。 図1に示す空調装置の下側スクロール部材、下側空調ケース部材、送風部仕切板および空気調和部仕切板を模式的に示す平面図である。 図2に対応する図であって、本発明の第1の実施の形態の変形例による空調装置のスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図である。 図3に対応する図であって、図4に示す下側スクロール部材、下側空調ケース部材、送風部仕切板および空気調和部仕切板を模式的に示す平面図である。 図2に対応する図であって、本発明の第1の実施の形態の他の変形例による空調装置のスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図である。 図1に対応する図であって、本発明の第2の実施の形態による空調装置の送風部及び空気調和部の構造を模式的に示す断面図である。 図2に対応する図であって、図7に示す空調装置のスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図である。 図8に示すスクロールハウジングに設けられた水漏れ防止板を模式的に示す、水漏れ防止板の延び出す方向に沿った断面図である。 図1に対応する図であって、本発明の第3の実施の形態による空調装置の送風部及び空気調和部の構造を模式的に示す断面図である。 図3に対応する図であって、図10に示す空調装置の下側スクロール部材、下側空調ケース部材、送風部仕切板および空気調和部仕切板を模式的に示す平面図である。
<第1の実施の形態>
以下に添付図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、車両用の空調装置の構造を模式的に示す断面図である。また、図2は、図1に示す空調装置のスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図であって、スクロールハウジングと空調ケースとの組み付け方向を説明するための図である。また、図3は、図1に示す空調装置の下側スクロール部材、下側空調ケース部材、送風部仕切板および空気調和部仕切板の構成を模式的に示す平面図である。なお、図1乃至図3並びに後述する図4乃至図11においては、図示の明確化のため、スクロールハウジング、仕切板および空調ケースの形状を簡略化して示し、図2〜図6、図8〜図9および図11においては、空調ケースの各吹出通路の図示を省略している。
本実施形態の車両用空調装置1は、二層流式空調装置であり、送風部10と送風部10に接続された空気調和部100とを有する。送風部10は、空気流を形成するものであり、空気調和部100は、送風部10からの空気の除湿等を行うものである。空気調和部100には、除湿により生じた水を排出する排出口131が設けられている。
まず、図1を参照して送風部10について説明する。図1に示す送風部10は、片吸込型の遠心式送風部である。送風部10は、羽根車5を有する。羽根車5は、その外周部分に、周方向に並んだ翼列6Aを形成する複数の翼6を有している。羽根車5は、モータ13により回転軸線Ax周りに回転駆動され、軸方向上側(軸方向一端側)から羽根車5の翼列の半径方向内側の空間に吸入した空気を、遠心方向に向けて吹き出す。符号9は、羽根車5と一体成形された空気流偏向部材である。この空気流偏向部材9は、コーンと呼ばれることもある。空気流偏向部材9は、回転駆動される羽根車5の中心部分に設けられた固定部11と連続しており、固定部11がモータ13の回転軸12に固定されることで、羽根車5をモータ13に回転可能に支持する。
なお、本明細書において、説明の便宜上、回転軸線Axの方向を軸方向と呼ぶ。軸方向は、図1の上下方向に一致しているが、このことによって、空調装置が実際に車両に組み込まれた場合に、空調装置の各部の上下方向が回転軸線Axの方向に一致するものと限定されるわけではない。また、本明細書においては、特別な注記が無い限り、回転軸線Ax上の任意の点を中心として回転軸線Axと直交する平面上に描かれた円の半径の方向を半径方向と呼び、当該円の円周方向を周方向または円周方向と呼ぶ。
羽根車5は、スクロールハウジング50の概ね円柱形の内部空間に収容される。スクロールハウジング50は、軸方向上側に開口する吸込口22と、周方向に開口する嵌合部51とを有している。スクロールハウジング50は、図1および図2に示すように、上側スクロール部材61と、上側スクロール部材61の下側に位置する下側スクロール部材62とを有する。下側スクロール部材62は、上側スクロール部材61と共に、羽根車5を収容する内部空間および嵌合部51を画成する。
送風部10は、更に、スクロールハウジング50内に挿入された分離筒30と、スクロールハウジング50の外周壁50Aから半径方向内側に向けて延びる送風部仕切板20と、を有している。
分離筒30は、吸込口22を介して、スクロールハウジング50内に挿入されている。分離筒30の中央部31から下部32は、吸込口22を通り、羽根車5の翼列6Aの半径方向内側の空間まで軸方向に延びている。分離筒30の上部33は、スクロールハウジング50の外側(吸込口22よりも軸方向上側)に位置している。分離筒30の下端は、羽根車5の翼列6Aの半径方向内側の空間内に位置している。
分離筒30の上部33の断面(回転軸線Axに直交する方向の断面を意味する)は概ね長方形である。分離筒30の中央部31の断面は円形(又は概ね円形)である。分離筒30の断面形状は、上部33から中央部31に近づくに連れて、長方形から円形に滑らかに推移する。分離筒30の下部32(出口側端部)は、下端に近づくに従って拡径するフレア形状を有しているとともに、下端は円形である。なお、図示の例においては、分離筒30は、その中央部31から上部33の間は湾曲しているが、これに限られない。
分離筒30の全体が樹脂射出成形により一体成形されていてもよい。これに代えて、分離筒30の入口側端部(上部)33と、分離筒30の中央部31及び出口側端部(下部)32を別々に成形した後に、両者を例えば接着または嵌め込み等の手法により連結してもよい。
分離筒30は、スクロールハウジング50内に吸入される空気の流れを、分離筒30の外側を通って翼6の上半部に流入する第1空気流と、分離筒30の内側を通って翼6の下半部に流入する第2空気流とに分割する。第1空気流は、スクロールハウジング50の吸込口22のうちの分離筒30の外周面より外側のリング状領域を通り、羽根車5の翼列6Aの上半部(吸込口22に近い部分)に流入する。第2空気流は、分離筒30の上端から分離筒30の内側に入り、羽根車5の翼列6Aの下半部(吸込口22から遠い部分)に流入する。従って、スクロールハウジング50の吸込口22のうちの分離筒30の外周面より外側のリング状領域がスクロールハウジング50の第1吸入口、分離筒30の上端の開口がスクロールハウジング50の第2吸入口、と見なすこともできる。
送風部仕切板20は、スクロールハウジング50の内部空間のうちのスクロールハウジング50の内周面と羽根車5の外周面との間の領域、および、嵌合部51の内部空間を上下に(軸方向に)分割して、スクロールハウジング50の内周面に沿って周方向に延びる上側の上側空気流路10A及び下側の下側空気流路10Bを形成する。分離筒30の外側を通って翼6の上半部に流入した第1空気流は、その後に上側空気流路10Aに流入する。また、分離筒30の内側を通って翼6の下半部に流入した第2空気流は、その後に下側空気流路10Bに流入する。送風部仕切板20は、上側スクロール部材61および下側スクロール部材62とは別体として形状された板状部材である。図2から理解されるように、送風部仕切板20は、上側スクロール部材61と下側スクロール部材62との間に配置されて、その縁部において上側スクロール部材61及び下側スクロール部材62と嵌合する。
なお、上述のような送風部10は、車両の外部から外気と共に雨水等を取り込んでしまうことがある。このような雨水等を空気調和部100に案内し、その排出口131から排出するため、本実施の形態の送風部仕切板20は、後述のように、空気調和部100の下側送風路100Bの上方まで延び出している。
スクロールハウジング50には、空気取入ハウジング70が連結されている。スクロールハウジング50と空気取入ハウジング70とは、一体成形されていてもよいし、別々に作製された後にネジ止め、接着、嵌め込み等の手法により連結されてもよい。
空気取入ハウジング70は、第1開口(外気導入口)75、第2開口(内気導入口)76及び第3開口(内気導入口)77を有している。第1開口75には、車両に設けられた外気導入路の出口(図示せず)と連結されているかあるいは当該出口の近傍にあり、第1開口75を介して外気(車両外部から取り入れた空気)を空気取入ハウジング70内に導入することができる。第2開口76及び第3開口77は車両の室内に開口しており、内気(車室内空気)を空気取入ハウジング70内に導入することができる。
空気取入ハウジング70内には、ロータリ式ドアと呼ばれる形式の第1切換ドア73及び第2切換ドア74が設けられている。第1切換ドア73は、水平方向(図1の紙面垂直方向)に延びる回転軸73Rの周りに回転して第1開口75または第2開口76を閉鎖することができる。第2切換ドア74は、水平方向に延びる回転軸74Rの周りに回転して第3開口77を閉鎖することができる。
第1切換ドア73は、第1開口75を開放しかつ第2開口76を閉鎖する第1位置(図1参照)と、第1開口75を閉鎖しかつ第2開口76を開放する第2位置(図示せず)との間で移動することができる。第2切換ドア74は、第3開口77を開放する第1位置(図1参照)と、第3開口77を閉鎖する第2位置(図示せず)との間で移動することができる。
空気取入ハウジング70内には、第1〜第3開口75〜77と、分離筒30の上部33の上端部に設けられる入口開口との間に、空気中に含まれるダスト、パーティクル等の汚染物質や異臭を除去するためのフィルタ79が設けられている。フィルタ79は、第1切換ドア73、第2切換ドア74の稼働範囲よりも、分離筒30の入口開口側に設けられる。
次に、空気調和部について説明する。図1に示すように、空気調和部100は空調ケース150を有している。空調ケース150は、スクロールハウジング50の嵌合部51に接続する開口部をなす接続部151を有しており、送風部10が形成した空気流が空調ケース150内に流れ込むようになっている。空調ケース150内には、冷却用熱交換器(エバポレータ)110及び加熱用熱交換器(ヒータコア)140が配置されている。冷却用熱交換器110は、加熱用熱交換器140よりも、送風部10からの空気の流れにおける上流側に配置されている。
空調ケース150は、図示の例では、上側空調ケース部材161と、上側空調ケース部材161の下側に位置する下側空調ケース部材162と、を有する。下側空調ケース部材162は、上側空調ケース部材161と共に、冷却用熱交換器110及び加熱用熱交換器140を収容する内部空間を画成する。上側空調ケース部材161は、上側スクロール部材61と接続する(したがって、上側スクロール部材61は、上側空調ケース部材161と嵌合する)。また、下側空調ケース部材162は、下側スクロール部材62と接続する(したがって、下側スクロール部材62は、下側空調ケース部材162と嵌合する)。なお、スクロール部材61,62の嵌合部51の空調ケース部材161,162側の端部(後述する上層嵌合端部91および下層嵌合端部92)の近傍には、各々フランジが設けられていてもよい。また、空調ケース部材161,162の接続部151のスクロール部材61,62側の端部(後述する上層接続端部191および下層接続端部192)の近傍にも、各々、フランジが設けられていてもよい。そして、スクロール部材61,62と空調ケース部材161,162とは、これらのフランジをボルト等で互いに締結することにより、組み付けられてもよい。
この空調ケース150の内部空間も、上下に、上側送風路100A及び下側送風路100Bに分割されている。そして、冷却用熱交換器110の上側部分110Aは上側送風路100A内に位置し、冷却用熱交換器110の下側部分110Bは下側送風路100B内に位置している。冷却用熱交換器110は、そこを通過する空気から熱を奪い、かつ、空気の湿度が高い場合には空気中の水分を凝縮させることにより空気の湿度を下げる。また、加熱用熱交換器140の上側部分140Aは上側送風路100A内に位置し、加熱用熱交換器140の下側部分140Bは下側送風路100B内に位置している。加熱用熱交換器140は、そこを通過する空気を加熱する。
なお、図1に示すように、冷却用熱交換器110にて凝縮した凝縮水を空調装置1の外部に排出するため、空調ケース150の底部(したがって下側空調ケース部材162)には、排水領域130が設けられている。排水領域130は、冷却用熱交換器110の下方となる位置に設けられている。排水領域130は、空調ケース150の内部と外部とを連通して凝縮水を排出する排出口131と、前記凝縮水を排出口131に案内するように排出口131に向かって下降傾斜する傾斜面132と、を有する。図1から理解されるように、排水領域130は、送風部10からの空気の流れにおける冷却用熱交換器110の上流側まで延びている。
ここで、上述のように、上述の送風部10は、車両の外部から外気と共に雨水等を取り込んでしまうことがある。送風部10内に取り込まれた雨水等は、外気と共に運ばれる。このため、空調装置1の後述する3つの運転モードのうちの2つのモードで外気が流れる上層の通路には、雨水等が侵入する機会が多い。
このような上側空気流路10Aに侵入した雨水等Wを空気調和部100内に案内し、排出口131から排出するため、本実施の形態の送風部仕切板20は、送風部10の下側空気流路10Bの上方から、空気調和部100の下側送風路100Bの上方に延び出している。すなわち、嵌合部51から冷却用熱交換器110に向かう空気の流れにおける送風部仕切板20の下流側端辺20dは、上側空気流路10Aおよび上側送風路100Aから下側空気流路10Bおよび下側送風路100Bに向かう方向に見て、下側送風路100Bと重なる位置にある。これにより、送風部10の上側空気流路10Aに侵入した雨水等Wを、送風部10の吹き出し方向に関わらず(下側空気流路10Bの底面が上方への傾きを有して構成されているか否かに関わらず)、空気調和部100の下側送風路100Bに案内することができる。すなわち、送風部仕切板20によって下側送風路100Bの上方まで案内された雨水等Wは、送風部仕切板20の下流側端辺20dにおいて、下側送風路100Bに流れ落ちることができる。雨水等Wを下側送風路100Bに案内することができれば、雨水等Wが送風部10内に滞留する虞が低減され、さらに、雨水等Wを空気調和部100の排出口131から排出することが容易となる。なお、雨水等Wを継ぎ目の無い板20によって案内することにより、当該雨水等Wが、空気調和部100の下側送風路100Bの上方に至るまでの間に、送風部10の上側空気流路10Aから下側空気流路10Bに漏洩する虞がない。
図示の例では、送風部仕切板20は、空気調和部100の排水領域130の上方まで延び出している。すなわち、送風部仕切板20の下流側端辺20dは、上側空気流路10Aおよび上側送風路100Aから下側空気流路10Bおよび下側送風路100Bに向かう方向に見て、排水領域130と重なる位置にある。したがって、送風部仕切板20は、下側空気流路10Bおよび下側送風路100Bの形状や送風部10の吹き出し方向に関わらず、上側空気流路10Aに侵入した雨水等Wを、排水領域130に案内することができる。そして、排水領域130に流入した雨水等Wは、排出口131に向かって下降傾斜する傾斜面132によって排出口131に案内され、排出口131を通じて空調装置1の外部に排出される。
また、送風部仕切板20の上面20Sは、スクロールハウジング50の内周面の巻き終わり50eに対応する部位から送風部仕切板20の下流側端辺20dにかけて、略水平であるか、または下降傾斜する。これにより、上側空気流路10Aに侵入した雨水等Wを、送風部仕切板20の下流側端辺20dまで、したがって空気調和部100の下側送風路100Bまで案内することが容易となる。なお、送風部仕切板20の下流側端辺20dまでの下降傾斜は、車両用空調装置1が車両に搭載され、この車両が略水平な路面の上に位置する状態において、成立することが好ましい。車両に搭載された状態において、上層に侵入した雨水等Wを、空調装置1の外部に排出することができる。より好ましくは、下降傾斜は、車両が傾斜した路面の上に位置する状態においても、成立することが好ましい。上層に侵入した雨水等Wを、より確実に、空調装置1の外部に排出することができる。
ところで、送風部10および空気調和部100は、その組み付け作業が容易であるように設計されることが望まれる。具体的には、車両内に送風部10および空気調和部100の一方に対して他方を複数方向から接続可能であることが望まれる。しかしながら、送風部仕切板が送風部の嵌合部から延び出していると、送風部と空気調和部との組み付け作業において、嵌合部から延び出した送風部仕切板を空気調和部の接続部に挿入する必要がある。このため、送風部と空気調和部との組み付け方向は、送風部仕切板が嵌合部から延び出す方向に限定されてしまう。ここで、送風部10および空気調和部100の組み付け作業は、車両内の限られた空間内で行われる場合と、空調装置が車両に搭載される前に予め行われる場合とがある。しかし、いずれの工程が採用されたとしても、送風部10および空気調和部100の組み付け方向が一方向に限定されると、組み付け作業が困難になり、生産性の低下につながるおそれがある。
本実施の形態の送風部10および空気調和部100は、上述のように送風部仕切板20が空気調和部100の下側送風路100Bの上方まで延び出ていても、送風部10および空気調和部100の組み付け作業を複数方向から行うことができるようにするための工夫がなされている。図1乃至図3に示す例では、送風部10および空気調和部100は、嵌合部51と接続部151とを、少なくとも、送風部仕切板20が送風部10の下側空気流路10Bから延び出す方向D1から、送風部仕切板20の下流側端辺20dと平行な方向D2から、および、上下方向D3から(接続部151を嵌合部51の下方から、あるいは、嵌合部51を接続部151の上方から)接続可能であるように、構成されている。以下、このような送風部10および空気調和部100の構成(とりわけ嵌合部51と接続部151の構成)について、詳述する。
まず、送風部10の嵌合部51から冷却用熱交換器110に向かう空気の流れにおいて、嵌合部51の下流側端部は、送風部仕切板20よりも上方に位置する上層嵌合端部91と、送風部仕切板20よりも下方に位置する下層嵌合端部92と、を有する。図示の例では、上層嵌合端部91は、前記空気の流れにおける上側スクロール部材61の嵌合部51に対応する部位の下流側端部である。また、下層嵌合端部92は、前記空気の流れにおける下側スクロール部材62の嵌合部51に対応する部位の下流側端部である。
また、空気調和部100の接続部151は、上層嵌合端部91に接続する上層接続端部191と、下層嵌合端部92に接続する下層接続端部192と、を有している。図示の例では、上層嵌合端部91は、前記空気の流れにおける、上側空調ケース部材161の接続部151に対応する部位の上流側端部である。また、下層接続端部192は、前記空気の流れにおける、下側空調ケース部材162の接続部151に対応する部位の上流側端部である。
そして、送風部10および空気調和部100の複数方向からの組み付け作業を可能にするため、送風部10の嵌合部51および空気調和部100の接続部151は、図および図2に示すように、次のように形成されている。すなわち、嵌合部51から冷却用熱交換器110に向かう空気の流れにおいて、下層接続端部192は、送風部仕切板20の下流側端辺20dよりも上流側に位置し、上層嵌合端部91は、当該下流側端辺20dと同じ位置に位置する。換言すれば、前記空気の流れにおいて、上側スクロール部材61の嵌合部51に対応する部位が、下側スクロール部材62の嵌合部51に対応する部位よりも下流側に、送風部仕切板20の下流側端辺20dまで延びている。そして、上側空調ケース部材161は、このような上側スクロール部材61に対応して形成されている。
また、図1乃至図3に示す例では、上側空気流路10Aから下側空気流路10Bに向かう方向に見て、下層嵌合端部92は、送風部仕切板20の下流側端辺20dと平行に延びている(図3参照)。
嵌合部51および接続部151が送風部仕切板20との関係において上述のように構成されていることにより、送風部10と空気調和部100との組み付け作業は、嵌合部51と接続部151とを、少なくとも、送風部仕切板20が送風部10の下側空気流路10Bから延び出す方向D1から、送風部仕切板20の下流側端辺20dと平行な方向D2から、および、上下方向D3から(接続部151を嵌合部51の下方から、あるいは、嵌合部51を接続部151の上方から)接続するように行われ得る。
図1に示す例においては、送風部仕切板20は、冷却用熱交換器110の近傍まで延びている。そして、スクロールハウジング50および空調ケース150の内部空間のうち、羽根車5の周囲の空間、並びに、スクロールハウジングの内周面の巻き終わり50eと冷却用熱交換器110との間の空間は、送風部仕切板20によって上下に分割されている。より詳細には、送風部仕切板20は、スクロールハウジング50および空調ケース150の内部空間のうち、羽根車5の周囲の空間、並びに、スクロールハウジングの内周面の巻き終わり50eと下側スクロール部材62の下層嵌合端部92との間の空間を、上側空気流路10Aと下側空気流路10Bとに分割する。また、送風部仕切板20は、スクロールハウジング50および空調ケース150の内部空間のうち、下側スクロール部材62の下層嵌合端部92と送風部仕切板20の下流側端辺20dとの間の空間を、上側空気流路10Aと下側送風路100Bとに分割する。
さらに、送風部仕切板20の空気の流れの下流側には、空気調和部仕切板120が配置されている。図1に示す例においては、空気調和部仕切板120は、空調ケース150の内部空間のうち、冷却用熱交換器110と加熱用熱交換器140との間の空間を上下に、上側送風路100Aと下側送風路100Bとに分割する。
なお、送風部仕切板20は、冷却用熱交換器110の近傍まで延びていなくてもよい。この場合、送風部仕切板20の下流側端辺20dと冷却用熱交換器110との間に、さらに空気調和部仕切板が配置されてもよい。
図2から理解されるように、送風部仕切板20のうち空気調和部100の下側送風路100Bの上方に延び出した部分は、上側スクロール部材61と下側空調ケース部材162との間に配置される。そして、送風部仕切板20の当該部分は、その縁部において、上側スクロール部材61および下側空調ケース部材162と嵌合する。
上述のように、加熱用熱交換器140の上側部分140Aは上側送風路100A内に位置し、加熱用熱交換器140の下側部分140Bは下側送風路100B内に位置している。しかしながら、加熱用熱交換器140の上側部分140Aは上側送風路100Aの全断面を占有してはいない。上側送風路100Aの加熱用熱交換器140が存在しない領域が、上側送風路100Aを流れる空気が加熱用熱交換器140の上側部分140Aを通過しないで(上側部分140Aを迂回して)加熱用熱交換器140の下流側に流れることを可能とするバイパス経路153Aとなっている。同様に、加熱用熱交換器140の下側部分140Bは下側送風路100Bの全断面を占有してはいない。下側送風路100Bの加熱用熱交換器140が存在しない領域が、下側送風路100Bを流れる空気が加熱用熱交換器140の下側部分140Bを通過しないで(下側部分140Bを迂回して)加熱用熱交換器140の下流側に流れることを可能とするバイパス経路153Bとなっている。
冷却用熱交換器110と加熱用熱交換器140との間において、上側送風路100A及び下側送風路100Bには、上側温調ドア161D及び下側温調ドア162Dがそれぞれ設けられている。上側温調ドア161Dを水平方向(図1の紙面垂直方向)に延びる回転軸161Rを中心として回転させることにより、上側送風路100Aにおいて加熱用熱交換器140を通過する空気の割合を調節することができる。同様に、下側温調ドア162Dを水平方向に延びる回転軸162Rを中心として回転させることにより、下側送風路100Bにおいて加熱用熱交換器140を通過する空気の割合を調節することができる。
空調ケース150の加熱用熱交換器140の下流側には混合室170が形成されている。この混合室170は、上側送風路100Aおよび下側送風路100Bに面しており、それぞれの送風路100A,100Bを流れてきた空気が流入する。そして、上側送風路100Aに面する位置と下側送風路100Bに面する位置との間に、二層モード調整ドア163Dが設けられている。二層モード調整ドア163Dを水平方向(図1の紙面垂直方向)に延びる回転軸163Rを中心として適宜回転させることにより、上側送風路100Aを流れてきた空気と下側送風路100Bを流れてきた空気との混合を防止する閉塞位置と、混合を阻害しない開放位置との間で、二層モード調整ドア163Dを位置させることができる。図1には、二層モード調整ドア163Dが閉塞位置に位置された態様が示されている。
混合室170には、デフロスタ吹出通路172と、ベント吹出通路174と、フット吹出通路176とが面している。そして、混合室170の空気は、デフロスタ吹出通路172、ベント吹出通路174およびフット吹出通路176の各吹出通路に流入可能となっている。
デフロスタ吹出通路172の下流端は、車室内のフロントガラスの内面に向けて空気を吹き出す図示しないデフロスタ吹出口に接続されている。ベント吹出通路174の下流端は、運転席及び助手席(場合によっては後席も)に座っている乗員の上半身に向けて空気を吹き出す図示しないベント吹出口に接続されている。フット吹出通路176の下流端は、運転席及び助手席(場合によっては後席も)に座っている乗員の足元に向けて空気を吹き出す図示しないフット吹出口に接続されている。
デフロスタ吹出通路172、ベント吹出通路174及びフット吹出通路176には、これらの吹出通路172,174,176の開口度(すなわち開口面積)を調整するためのデフロスタドア172D、ベントドア174D及びフットドア176Dがそれぞれ設けられている。デフロスタドア172D、ベントドア174D及びフットドア176Dの各々の開口度は、各ドア172D,174D,176Dの角度位置を制御することにより制御することができる。
次に、送風部10と空気調和部100との組み付け方法について説明する。まず、送風部10と空気調和部100とを組み付ける。具体的には、送風部10と空気調和部100とを、送風部仕切板20が下側空気流路10Bから延び出す方向D1から、送風部仕切板20の下流側端辺20dと平行な方向D2から、上下方向D3から(具体的には接続部151を嵌合部51の下方から)、のいずれかの方向から接近させて、嵌合部51と接続部151とを当接させる。その後、必要に応じて、周知のクリップやスクリュなどの締結部品、あるいは空調ケース150に一体的に形成した爪状の締結手段を用いて送風部10と空気調和部100とを固定し、車両用空調装置1とする。次いで、車両用空調装置1は、車両の隔壁(エンジンルームと乗員室とを隔てる壁であって、ダッシュパネルやファイヤウォールと呼ばれることもある)に、搭載される。このとき、空気取入ハウジング70の第1開口75が車両に設けられた外気導入路の出口の近傍に位置し、且つ、第2開口76および第3開口77が車両の室内に開口するように、搭載される。
次に、図1乃至図3に示す車両用空調装置の動作について説明する。
車両用空調装置の第1の動作モードでは、送風部10の第1切換ドア73が第1位置とされて第1開口75が開放され、第2開口76が閉鎖される。また、第2切換ドア74が第2位置とされて第3開口77が閉鎖される。この場合、第1開口75から空気取入ハウジング70内に導入された外気AEは、分離筒30の外側を通って羽根車5の翼列6Aの上半部に流入する第1空気流と、分離筒30の内側を通って羽根車5の翼列6Aの下半部に流入する第2空気流を形成する。第1の動作モードは、外気モードと呼ばれることもある。
第2の動作モードでは、第1切換ドア73が第1位置とされて第1開口75が開放され、第2開口76が閉鎖される。また、第2切換ドア74が第1位置とされて、第3開口77が開放される。この場合、第1開口75から空気取入ハウジング70内に導入された外気AEは、分離筒30の外側を通り、羽根車5の翼列6Aの上半部に流入する第1空気流を形成する。また、第3開口77から導入された内気ARは、分離筒30の内側を通り、羽根車5の翼列6Aの下半部に流入する第2空気流を形成する。なお、図1より明らかなように、第1位置にある第2切換ドア74は、フィルタ79の上方の空間を、第1開口75側の空間と第3開口77側の空間とに分割し、フィルタ79の上方で外気AEと内気ARとが混合されることを防止する。すなわち第1位置にある第2切換ドア74は、第2の動作モードのときに、フィルタ79の上方で外気AEと内気ARとを分離する分離壁の機能を有している。第2の動作モードは、内外気二層流モードと呼ばれることもある。
第3の動作モードでは、第1切換ドア73が第2位置とされて第1開口75が閉鎖され、第2開口76が開放される。また、第2切換ドア74が第1位置とされて、第3開口77が開放される。この場合、第2開口76及び第3開口77から空気取入ハウジング70内に導入された内気ARは、分離筒30の外側を通って羽根車5の翼列6Aの上半部に流入する第1空気流と、分離筒30の内側を通って羽根車5の翼列6Aの下半部に流入する第2空気流を形成する。第3の動作モードは、内気モードと呼ばれることもある。
翼列6Aの上半部に流入した第1空気流は、上側空気流路10Aに流入し、次いで空気調和部100の上側送風路100Aに流入する。また、翼列6Aの下半部に流入した第2空気流は、下側空気流路10Bに流入し、次いで空気調和部100の下側送風路100Bに流入する。そして、これらの空気流は、冷却用熱交換器110を通過する。冷却用熱交換器110では、空気中の水分が凝縮され、凝縮水が生成される。凝縮水は、冷却用熱交換器110の下方に位置する排水領域130に流れ落ち、排出口131から排出される。冷却用熱交換器110を通過した空気流は、加熱用熱交換器140を通過し、あるいは加熱用熱交換器140の周囲のバイパス経路153A,153Bを通過して、混合室170内に流入する。混合室170に流入した空気流は、吹出通路172,174,176を通って、各吹出口から吹き出される。
第2の動作モード(内外気二層流モード)のとき、二層モード調整ドア163Dは、閉塞位置に位置される。上側送風路100Aを流れてきた空気は、デフロスタ吹出通路172およびベント吹出通路174への通流が可能とされる一方、フット吹出通路176への通流が禁止される。同時に、下側送風路100Bを流れてきた空気は、フット吹出通路176への通流が可能とされる一方、デフロスタ吹出通路172およびベント吹出通路174への通流が禁止される。
第1の動作モード(外気モード)および第3の動作モード(内気モード)のとき、二層モード調整ドア163Dは、開放位置に位置される。上側送風路100Aを流れてきた空気と下側送風路100Bを流れてきた空気とは、混合室170で混合が可能となる。この結果、上側送風路100Aを流れてきた空気は、デフロスタ吹出通路172、ベント吹出通路174およびフット吹出通路176のいずれにも、通流が可能とされる。同時に、下側送風路100Bを流れてきた空気は、デフロスタ吹出通路172、ベント吹出通路174およびフット吹出通路176のいずれにも、通流が可能とされる。
なお、第1の動作モードおよび第2の動作モードにおいて、外気と共に送風部10の上側空気流路10Aに侵入した雨水等Wは、送風部仕切板20によって、空気調和部100の下側送風路100Bの上方まで、とりわけ図示の例では排水領域130の上方まで案内される。そして、下流側端辺20dにおいて、下側送風路100Bに、とりわけ図示の例では下方の排水領域130内に流れ落ち、排出口131から排出される。
<変形例1>
次に、図4及び図5を参照して、第1の実施の形態における空調装置1の変形例1について説明する。図4は、図2に対応する図であって、変形例1によるスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図である。図5は、図3に対応する図であって、図4に示す空調装置の下側スクロール部材、下側空調ケース部材、送風部仕切板および空気調和部仕切板を模式的に示す平面図である。
図4及び図5に示す変形例1では、図1乃至図3に示すスクロールハウジング50と送風部仕切板20と比較して、下層嵌合端部92が下流側端辺20dと非平行に延びている点で異なっている。他の構成は、図1乃至図3に示す空調装置1と略同一である。図4及び図5に示す変形例1において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
このような空調装置1においても、送風部10と空気調和部100との組み付け作業は、嵌合部51と接続部151とを、少なくとも、送風部仕切板20が送風部10の下側空気流路10Bから延び出す方向D1から、送風部仕切板20の下流側端辺20dと平行な方向D2から、および、上下方向D3から(接続部151を嵌合部51の下方から、あるいは、嵌合部51を接続部151の上方から)接続するように行われ得る。
<変形例2>
次に、図6を参照して、第1の実施の形態における空調装置1の変形例2について説明する。図6は、図2に対応する図であって、変形例2によるスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図である。
図6に示すスクロールハウジング50は、図1乃至図3にスクロールハウジング50と比較して、その上層嵌合端部91と送風部仕切板20の下流側端辺20dとの相対位置が異なっている。他の構成は、図1乃至図3に示すスクロールハウジング50と略同一である。図6に示す変形例2において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図6及び図7に示す例において、嵌合部51から冷却用熱交換器110に向かう空気の流れにおいて、したがって冷却用熱交換器110を通過する空気流れ方向において、上層嵌合端部91は、送風部仕切板20の下流側端辺20dよりも下流側に位置する。換言すれば、前記空気の流れにおいて、上側スクロール部材61の嵌合部51に対応する部位が、送風部仕切板20の下流側端辺20dよりも下流側まで延びている。そして、上側空調ケース部材161は、このような上側スクロール部材61に対応して形成されている。
このような空調装置1においても、送風部10と空気調和部100との組み付け作業は、嵌合部51と接続部151とを、少なくとも、送風部仕切板20が送風部10の下側空気流路10Bから延び出す方向D1から、送風部仕切板20の下流側端辺20dと平行な方向D2から、および、上下方向D3から(接続部151を嵌合部51の下方から、あるいは、嵌合部51を接続部151の上方から)接続するように行われ得る。
<第2の実施の形態>
次に、図7乃至図9を参照して、第2の実施の形態における空調装置1Aについて説明する。図7は、図1に対応する図であって、本発明の第2の実施の形態による空調装置の送風部及び空気調和部の構造を模式的に示す断面図である。図8は、図2に対応する図であって、図7に示す空調装置のスクロールハウジングと送風部仕切板と空調ケースの接続部とを模式的に示す斜視図である。図9は、図8に示すスクロールハウジングに設けられた水漏れ防止板を模式的に示す、水漏れ防止板の延び出す方向に沿った断面図である。
図7乃至図9に示す空調装置1Aは、図1乃至図3に示す空調装置1と比較して、嵌合部51に水漏れ防止板80が設けられている点で異なっている。他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。図7乃至図9に示す第2の実施の形態において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
嵌合部51の底面51bに下方から接続または延設され、接続部151の下方領域に延び出す水漏れ防止板80を更に備えている。図示の例では、水漏れ防止板80は、接続部151の底面151bに沿って延びている。
このような空調装置1Aは、水漏れ防止板80によって、送風部10の下層嵌合端部92と空気調和部100の下層接続端部192との境目から漏洩した雨水等を、水漏れ防止板80によって所望の場所に案内することができる。例えば、当該境目から漏洩した雨水等を、乗員の足元や空調装置1Aの下方に配置されることのある車両制御用電子装置から離れた部位にまで案内することができる。接続部から雨水等が漏洩し、車両の室内に滴下するとしても、漏洩による不具合の拡大を防止または抑制することができる。また、このような水漏れ防止板80を送風部10に設けることによって、送風部10と空気調和部100とを近接する工程で相互の位置関係を適正化しやすくなり、組付けの作業性を向上できる。
また、このような空調装置1Aにおいても、送風部10と空気調和部100との組み付け作業は、嵌合部51と接続部151とを、少なくとも、送風部仕切板20が送風部10の下側空気流路10Bから延び出す方向D1から、および、送風部仕切板20の下流側端辺20dと平行な方向D2から、接続するように行われ得る。
<第3の実施の形態>
次に、図10及び図11を参照して、第3の実施の形態における空調装置1Bについて説明する。図10は、図1に対応する図であって、本発明の第3の実施の形態による空調装置の送風部及び空気調和部の構造を模式的に示す断面図である。図11は図3に対応する図であって、図10に示す空調装置の下側スクロール部材、下側空調ケース部材、送風部仕切板および空気調和部仕切板を模式的に示す平面図である。
図10及び図11に示す空調装置1Bは、図1乃至図3に示す空調装置1と比較して、送風部仕切板20に連通孔201が設けられている点で異なっている。他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。図10及び図11に示す第3の実施の形態において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
送風部仕切板20は、送風部仕切板20の上側の通路(上側空気流路10A)と下側の通路(下側送風路100B)とを連通する連通孔201を有している。連通孔201は、上側の通路(上側空気流路10A)の水が下側の通路(下側送風路100B)に流入することを許容する。連通孔201は、嵌合部51から冷却用熱交換器110に向かう空気の流れにおいて、空調ケース150の下層接続端部192よりも下流側に位置する。すなわち、連通孔201は、空気調和部100の下側送風路100Bの上方となる位置に設けられている。したがって、送風部仕切板20によって案内された雨水等Wは、連通孔201において下側送風路100Bに流れ落ちることができる。
図示の例では、連通孔201は、排水領域130の上方となる位置に設けられている。そして、連通孔201を介して下側送風路100Bに流入した雨水等Wは、排水領域130に流れ落ちる。排水領域130に流入した雨水等Wは、排出口131に向かって下降傾斜する傾斜面132によって排出口131に案内され、排出口131を通じて空調装置1の外部に排出される。
なお、連通孔201の形状は任意であるが、例えば図11に示すように、送風部仕切板20の平面視において、送風部仕切板20の空気の流れの下流側に向かって先細りするV字形状(つまりV字の屈曲部がV字の両端部よりも当該空気流れの下流側に配置されるV字形状)であることが好ましい。連通孔201がこのような形状であれば、連通孔201に付着した雨水等Wが円滑に排水領域130に案内される。すなわち、連通孔201に付着した雨水等Wは、前記空気流れに従ってV字の屈曲部に集められて大きな水滴となり、下方に流れ落ちるため、連通孔201に留まる虞が低い。
このような空調装置1Bにおいても、送風部10の上側空気流路10Aに侵入した雨水等Wを、送風部10の吹き出し方向に関わらず(下側空気流路10Bの底面が上方への傾きを有して構成されているか否かに関わらず)、にかかわらず、空気調和部100の下側送風路100Bに案内することができる。とりわけ図示の例では、送風部仕切板20は、空調装置1Bの下側の通路10B,100Bの形状や送風部10の吹き出し方向に関わらず、上側空気流路10Aに侵入した雨水等Wを、排水領域130に案内することができる。
<第4の実施の形態>
これまでの説明で、空調ケース150は、上側空調ケース部材161と、上側空調ケース部材161の下側に位置する下側空調ケース部材162と、を有するとしたが、上側空調ケース部材161と下側空調ケース部材162とを上下方向(図2、図4、図6のそれぞれに、D3として示される方向)で一体的に形成し、接続部151の幅方向(図2、図4、図6、図8のそれぞれに、D2として示される方向)に分割するように構成されていてもよい(図示せず)。空調ケース150の分割構造は、生産上あるいは品質上の都合により、適宜選択される。
空気調和部100の接続部151が、上層嵌合端部91に接続する上層接続端部191と、下層嵌合端部92に接続する下層接続端部192と、を有するように空調ケース150が形成されていることで、方向D1、D2およびD3のいずれかの方向で接近させて、嵌合部51と接続部151とを当接させることができる。また、図8に示されるように、送風部10と空気調和部100とを、方向D1およびD2のいずれかの方向で接近させて、嵌合部51と接続部151とを当接させることができる。
本発明に係る車両用空調装置は、工業的に製造することができ、また商取引の対象とすることができるから、経済的価値を有して産業上利用することができる。
1、1A、1B 車両用空調装置
10 送風部
5 羽根車
6 羽根車の翼
6A 翼列
13 モータ
20 送風部仕切板
20d 下流側端辺
20S 送風部仕切板の上面
30 分離筒
50 スクロールハウジング
50e 巻き終わり
51 嵌合部
61 上側スクロール部材
62 下側スクロール部材
70 空気取入ハウジング
80 水漏れ防止板
91 上層嵌合端部
92 下層嵌合端部
100 空気調和部
110 冷却用熱交換器
130 排水領域
131 排出口
132 傾斜面
140 加熱用熱交換器
150 空調ケース
151 接続部
161 上側空調ケース部材
162 下側空調ケース部材
191 上層接続端部
192 下層接続端部
201 連通孔
Ax 回転軸線

Claims (5)

  1. 車両用の空調装置(1)であって、
    モータ(13)と、前記モータ(13)により回転駆動されて空気を吹き出す羽根車(5)と、前記羽根車(5)を収容する内部空間および周方向に開口する嵌合部(51)を有するスクロールハウジング(50)と、を有する送風部(10)と、
    冷却用熱交換器(110)と、前記冷却用熱交換器(110)を収容する内部空間及び前記スクロールハウジング(50)の前記嵌合部(51)に接続する接続部(151)を有する空調ケース(150)と、を有する空気調和部(100)と、
    を備え、
    前記送風部(10)は、更に、前記スクロールハウジング(50)の内周面と前記羽根車(5)の外周面との間の領域、並びに前記嵌合部(51)の内部空間を、上側空気流路(10A)と下側空気流路(10B)とに分割する送風部仕切板(20)を有し、
    前記嵌合部(51)から前記冷却用熱交換器(110)に向かう空気の流れにおける前記嵌合部(51)の下流側端部は、前記送風部仕切板(20)よりも上方に位置する上層嵌合端部(91)と、前記送風部仕切板(20)よりも下方に位置する下層嵌合端部(92)と、を有し、
    前記接続部(151)は、前記上層嵌合端部(91)に接続する上層接続端部(191)と、前記下層嵌合端部(92)に接続する下層接続端部(192)と、を有し、
    前記嵌合部(51)から前記冷却用熱交換器(110)に向かう空気の流れにおいて、前記下層接続端部(192)は、前記送風部仕切板(20)の下流側端辺(20d)よりも上流側に位置し、前記上層嵌合端部(91)は、当該下流側端辺(20d)と同じ位置または当該下流側端辺(20d)よりも下流側に位置する、空調装置(1、1A、1B)。
  2. 前記送風部仕切板(20)の上面は、前記スクロールハウジング(50)の前記内周面の巻き終わり(50e)に対応する部位から前記送風部仕切板(20)の前記下流側端辺(20d)にかけて、略水平である、または下降傾斜する、請求項1に記載の空調装置(1、1A、1B)。
  3. 前記上側空気流路(10A)から前記下側空気流路(10B)に向かう方向に見て、前記下層嵌合端部(92)は、前記送風部仕切板(20)の前記下流側端辺(20d)と平行に延びている、請求項1または2に記載の空調装置(1、1A、1B)。
  4. 前記上側空気流路(10A)から前記下側空気流路(10B)に向かう方向に見て、前記下層嵌合端部(92)は、前記送風部仕切板(20)の前記下流側端辺(20d)と非平行に延びている、請求項1または2に記載の空調装置(1、1A、1B)。
  5. 前記嵌合部(51)の底面(51b)に下方から接続または延設され、前記接続部(151)の下方領域に延び出す水漏れ防止板(80)であって、前記空調装置(1A)内の水が前記下層嵌合端部(92)と前記下層接続端部(192)との境目から漏洩した場合に漏洩した前記水を所定の場所に案内する水漏れ防止板(80)を更に備えた、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空調装置(1A)。
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