JP6936136B2 - デジタル信号通信を備えたcmmのためのタッチプローブ - Google Patents

デジタル信号通信を備えたcmmのためのタッチプローブ Download PDF

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Description

本開示は、精密計量に関し、より詳細には、座標測定システムで使用されるタッチプローブに関する。
ある種の座標測定システム、例えば座標測定機(CMM)などの1次元または3次元測定システムは、タッチプローブのスタイラスがワークピースに接触するときを検出するように構成されたタッチプローブを使用して、ワークピースの測定値を得ることができる。タッチプローブは、タッチプローブのスタイラスがワークピースに接触したことを示すために、そのスタイラスの撓みを検出するための様々なタイプの変位センサを使用する。
タッチプローブを利用する例示的な従来技術のCMMは、米国特許第5,526,576号('576特許)に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれている。'576特許は、タッチプローブを移動させるための複数の駆動部を備える移動機構と、CANBUSデジタル通信システムなどを備える対応する電子システムと、タッチプローブ内(またはタッチプローブから)の信号を処理することに関連する機能と、を開示している。2本のワイヤのみを使用して、ホストマシン内のプローブ間の双方向通信を含む機械的接触タッチプローブは、米国特許第4,817,362号('362特許)に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれている。'362特許において、ワークピースに接触すると、プローブ内の電気回路に電流変化が生じ、これがホストマシン上の電流検知回路によって検知される。ホストマシンからプローブへの通信は、プローブに供給される電圧を変化させ、検知された電源電圧に基づいてプローブ内の異なる機能を開始することによって達成される。
他の典型的なタッチプローブは、米国特許第5,755,038号('038特許)に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。'038特許は、プローブのスタイラスの撓みに応答する3つの歪みゲージと、歪みゲージ信号を受け取り、ホストマシンに同軸電気コネクタを介して出力される「自動ゼロ化」されたタッチトリガ信号を生成するASICプロセッサとを含むコンパクトなタッチプローブを開示している。
'576号、'362号、および '038号特許に開示されたシステムは、タッチプローブ内の信号を処理すること、および/またはタッチプローブとホストマシンとの間の限られた数のワイヤを使用して特定のタイプの動作パラメータおよび/またはデータを伝達することに関連する特徴を含んでいるが、実際には、このような特徴には望ましくないトレードオフが伴っている。悪影響を受ける要因としては、プローブのサイズ、および/またはタッチプローブへのワイヤの数、および/または既存のホストマシンハードウェアの使用または互換性のための関連した「レトロフィット性」が含まれる。他の妥協される要因としては、伝達される信号の限定された堅牢性および範囲、および/または使いやすさなどが含まれる。(例えば、最小サイズ、使いやすさ、およびレトロフィット性を維持しながら)タッチプローブが望ましくないトレードオフを追加することなく追加的な動作データを伝達することを可能にする改善されたシステムおよび機能が望まれている。
この概要は、以下の[発明を実施するための形態]でさらに説明するいくつかの概念の抜粋を簡略化した形で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を決定する助けとして使用されることも意図していない。
上記内容を含む従来のタッチプローブの構成は、様々な望ましくない特徴の組み合わせを有すると判断されている。タッチプローブ本体で現在要求される性能レベルおよび小型化は、通常、そのようなデバイス(タッチプローブ本体)に結合されるすべての要素間で、特に新しい特徴または機能を追加する際に、トレードオフを強制してきた。例えば、タッチプローブの内部の信号処理の増加、および/またはタッチプローブとホストマシンとの間の通信の複雑さの増加は、一般に、サイズの増加、タッチプローブへのワイヤ数の増加、および/または既存のホストマシンハードウェアでタッチプローブを使用するための限定された「レトロフィット性」の一因となっていた。これらの問題に対する改善された解決策を妨げる1つの要因は、(例えば、いくつかの実施形態で12−15mmの直径程度、または人間の小指のサイズ程度の)コンパクトな構成で、同様の高精度な測定(例えば、ミクロンまたはサブミクロンレベルの再現性)を実現する構成、内部信号処理、および外部装置とのデジタル信号通信を提供することが困難であることにある。
従来技術とは対照的に、タッチプローブとホストCMMとの間の2つの電気的接続部のみを使用して、対応付けられたサイズの増大を必要とすることなく、ホストCMMとの信頼性の高いタッチトリガ信号送信ならびに双方向デジタル信号通信を可能にしながら、タッチプローブの有用なデジタル信号処理および制御機能を可能にする独特の特徴の組み合わせを備えるタッチプローブの構成がここに開示されている。例として、これに限定されるものではないが、このような構成は、既存のホストマシンハードウェアでタッチプローブを使用するための「レトロフィット性」を可能としながら、プローブの機能性および/または使いやすさを高めることを可能としている。
本明細書で開示される様々な原理によれば、内部デジタル信号処理を含むコンパクトなタッチプローブが、CMMで使用するために提供される。コンパクトなタッチプローブは、タッチプローブに取り付けられたスタイラスの変位に応答する少なくとも1つのセンサ信号を出力するように構成された変位センサと、コンパクトなタッチプローブをCMMに電気的に接続する第1および第2の電気的接続部を含むインターフェースコネクタと、コンパクトなタッチプローブのハウジング内に完全に含まれるタッチプローブの電子回路と、を備える。
タッチプローブの電子回路は、安定化電源回路と、プローブ動作回路およびメモリ部と、少なくとも1つのセンサ信号を入力し、スタイラスの変位に対応するタッチトリガ信号を生成するトリガ信号生成回路と、第1および第2の電気的接続部を介して差動(ディファレンシャル)デジタル信号を入出力する差動信号構成体を備えるデジタル通信回路と、を備える。タッチプローブの電子回路は、第1および第2の電気的接続部を介してCMMから接続された電源電圧を受け取るために第1および第2の電気的接続部に結合され、第1および第2の電気的接続部を通過する差動デジタル信号をロードすること(loading)から安定化電源回路を分離するように構成される特定の電源分離構成体をさらに備える。
様々な実施形態では、特定の電源分離構成体は、差動モードチョークの第1の巻線の第2の端部が安定化電源回路の正の入力に接続され、第1の電気的接続部に結合された差動モードチョークの第1の巻線の第1の端部と、差動モードチョークの第2の巻線の第2の端部が安定化電源回路の負の入力(例えば、回路接地接続)に接続され、第2の電気的接続部に結合された差動モードチョークの第2の巻線の第1の端部と、安定化電源回路の前記正の入力および負の入力との間に結合された少なくとも第1の電源分離コンデンサと、を備える。特定の電源分離構成体は、重要な妥協なしに、上記で概説した望ましいタッチプローブの特性を達成するために、タッチプローブのエレクトロニクスの他の動作特性と組み合わせて構成されている。様々な実施形態では、差動モードチョークの動作インピーダンスは、他のタイプのアプリケーションで使用される既知の分離設計と比較して、かなり小さく(例えば、最大1000倍小さく)することができる。
様々な実施形態では、デジタル通信回路は、第1の電気的接続部に直列に結合された第1の通信分離コンデンサと、第2の電気的接続部に直列に結合された第2の通信分離コンデンサとを備える通信分離構成体を介して、第1および第2の電気的接続部にAC結合された差動信号構成体を備える。その差動信号構成体は、第1および第2の電気的接続部を介して差動デジタル信号を入出力するように構成されている。様々な実施形態では、差動デジタル信号は、制御およびデータ期間中に接続された電源電圧に重畳されて入出力される制御およびデータ信号と、制御およびデータ期間とは異なるトリガ信号期間中に、接続された電源電圧に重畳されて出力されるトリガ信号生成回路によって生成されるタッチトリガ信号と、を含む。様々な実施形態では、少なくとも大部分の差動デジタル信号は、名目上DCバランスされたシリアル通信コード方式に基づいてフォーマットされる。
本明細書で開示されるようなタッチプローブを利用するCMMを備える測定システムの様々な構成要素を示す図である。 タッチプローブの実施形態の斜視図を示す図である。 2つのタッチプローブ電力供給ライン上に重畳されたタッチプローブデジタルシリアル通信を含む、タッチプローブのための電子回路の1つの実施形態を示す部分的概略ブロック図である。 図3の電子回路と共に使用するためのシリアル通信方式の1つの実施形態のある態様を示す図である。 図3の電子回路と共に使用するためのシリアル通信方式の1つの実施形態のある態様を示す図である。 図3の電子回路と共に使用するためのシリアル通信方式の1つの実施形態のある態様を示す図である。 図3の電子回路と共に使用するためのシリアル通信方式の1つの実施形態のある態様を示す図である。
図1は、本明細書に開示されるような(コンパクトな)タッチプローブ200'を利用するCMM100'を備える測定システム100の様々な構成要素を示す図である。座標測定機(CMM)は、当該技術分野において公知であり、例えば、米国特許出願公開第2011/0192044号、Usuiに記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。タッチプローブ200'を使用するCMM100'を備える測定システム100を示すCMMの構成が図1に概略的に示されている。タッチプローブ200'は、プローブ本体200を備えることができる。測定システム100は、操作ユニット10、CMM100'の動きを制御するモーションコントローラ15、ホストコンピュータ20、およびCMM100'を備える。操作ユニット10は、モーションコントローラ15に接続されており、CMM100'を手動で操作するためのジョイスティック11を備えることができる。ホストコンピュータ20は、モーションコントローラ15に接続され、CMM100'を動作させ、既知の方法に従ってワークピースWの測定データを処理する。ホストコンピュータ20は、例えば測定条件を入力するための入力手段25(例えば、キーボード等)と、測定結果を出力するための出力手段30(例えば、ディスプレイ、プリンタ等)とを備えている。
CMM100'は、定盤110上に配置された駆動機構120と、タッチプローブ200'を駆動機構120に取り付けるための取り付け部124とを備える。駆動機構120は、タッチプローブ200'をそれぞれ3次元的に移動させるためのx軸、y軸、z軸スライド機構122、121、123を備えている。タッチプローブ200'に取り付けられたスタイラス164は、接触部165を備える。スタイラスモジュール160は、タッチトリガ信号を生成するように、スタイラス164をプローブ本体200のスタイラス懸架部に取り付けることができる。なお、プローブ本体200のスタイラス懸架部は、接触部165(例えば、ルビー球)がワークピースWの表面に接触した際にスタイラス164が撓むことを許容する。商業的に入手可能なCMMの特性および動作は、当該技術分野で一般的に知られているので、ここでは詳細には説明しない。
タッチプローブ200'は、スタイラス164の撓みに対する一般的な機械的剛性および信号感度のような特性を有する3次元触覚プロービングシステムを、その特性がプロービングシステムによって測定された実際の座標を適切に反映するような高い信頼性を備えることができるように、サブミクロンレベルの再現性で提供する。経済的な高スループットのためには、CMM100'のすべての動作(例えば、動きおよび検出)を高速で実行することが一般的に望ましい。高速接触検出器の例示的な実施形態は、米国特許出願公開第2015/0323300号、Briegel 他に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
図2は、プローブ本体200を備えるタッチプローブ200'の1つの実施形態の斜視図を示す図である。図2に示すように、プローブ本体200は、回路基板アセンブリ構成体400を透視可能に2点鎖線で示すハウジング301と、ハウジング301に配置された移動要素アセンブリ300とを備える。この実施形態のプローブ本体200は、ハウジング301、プローブ本体200をCMM(例えば、図1に示すCMM)のような測定システムに機械的かつ電気的に接続するように構成された接続アセンブリ(インターフェースコネクタ)302、剛性プローブ本体構造体310、回路基板アセンブリ構成体400、および移動要素アセンブリ300を備える。なお、移動要素アセンブリ300は、コンプライアント要素搭載フレーム320と、スタイラス懸架部340(見えず)と、変位検出構成体350(見えず)とを備える。
図示された実施形態では、接続アセンブリ302は、プローブ本体200とその回路とをCMMに堅固に接続する。接続アセンブリ302は、取り付けと電気的接続を行うねじによる接続部/コネクタ304と、接触による電気的接続部/コネクタ303とを備える。なお、接続部/コネクタ304と電気的接続部/コネクタ303とは、絶縁体306によって互いに電気的に絶縁されている。即ち、接続アセンブリ302は、タッチプローブ200'のための機械的な取り付けと電気的インターフェースとを組み合わせたコネクタということができる。接続アセンブリ302は、ハウジング301に対して固定される。1つの実施形態において、接続部/コネクタ304は、ハウジング301と環状ハウジングキャップ部305との間の圧縮によって固定される(図2の環状ハウジングキャップ部305の内側に隠れている)フランジ部を備えることができる。様々な実施形態において、フランジ部は、ハウジング301および環状ハウジングキャップ部305から電気的に絶縁されるように、1つまたは複数の取り囲む絶縁体(例えば、絶縁体308)を介して圧縮されてもよい。接続アセンブリ302は2つの電気的接続部のみを備え、機能的には、主にアナログタイプのタッチプローブ信号に使われた、既知の「レガシー」タイプのタッチプローブ搭載コネクタに類似していることが理解されてもよい。したがって、タッチプローブ200'は、高価な電動ジョイントなどを含む既存のCMM搭載インターフェースハードウェアと共に使用することができる。同様のコネクタアセンブリが、例えば、ここに組み込まれている'038特許の図1に示されている。接続アセンブリ302は例示的なインターフェースコネクタのみであって、限定されていないことが理解されよう。様々な実施形態では、機械的な取り付け構成とは別に、2つの電気的接続部を有するインターフェースコネクタが提供されてもよい。即ち、2つの電気的接続部は、インターフェースコネクタにおいて、機械的な取り付け構成を担わずに、電気的接続のみを担う構成であってもよい。接続アセンブリ302ほどエレガントではないが、そのような構成は、必要に応じて、ある種のレトロフィット用途において依然として有用であり得る。つまり、インターフェースコネクタは、タッチプローブ200'をCMMに電気的に接続する第1および第2の電気的接続部を備えればよい。
図2は、スタイラス164を堅固に保持し、移動要素アセンブリ300に結合されたプローブ本体200の移動アセンブリ343に含まれる可動スタイラス捕捉要素343Dに取り付けられるスタイラスモジュール160をさらに示す。これにより、スタイラス164の接触部165がワークピースの表面に接触すると、タッチトリガ信号を生成するように撓む。コンプライアント要素搭載フレーム320は、剛性プローブ本体構造体310に接合され、剛性プローブ本体構造体310の追加部分を形成している。コンプライアント要素搭載フレーム320は中央部320A、上部320Bおよび下部320Cを備え、この実施形態では、これらはねじで一緒に固定される。さまざまなコンプライアント要素および/または移動要素および関連する検出要素が、コンプライアント要素搭載フレーム320の内部に組み立てられて、移動要素アセンブリ300を形成している。
1つの実施形態では、軸延在部330(図示せず)は、ほぼ軸延在部330の表面に重なるように調整され、フレキシブル回路部材(層)403によって内部接続されている構成要素装着部402A(見えず)、402B、402Cを持つ回路基板アセンブリ構成体400を受け入れる大きさの三角形の断面を有する軸部材を備える。回路基板アセンブリ構成体400は、接続アセンブリ302の上部搭載部と移動要素アセンブリ300の本体との間であって、ハウジング301の内部にしっかりと配置され支持されている。つまり、電子回路は、ハウジング301内に完全に含まれている。フレキシブル導体コネクタ351は、変位検出構成体350の変位センサからの信号を回路基板アセンブリ構成体400に接続することができる。例示された実施形態は、例示的なものに過ぎず、限定されるものではない。
様々な実施形態では、タッチプローブ200'は、望ましくは、急速な加速/減速を容易にし、振動を最小限に抑えるように、(例えば、いくつかの実施では12−15mmの直径程度の)比較的コンパクトで軽量であり、それによって高精度のCMM検査スループットに寄与する。コンパクトなサイズで軽量であることが、また、一般に、内部回路のサイズおよび複雑さを制限することも理解されよう。いくつかの実施形態では、タッチプローブ200'における能力および処理を増大させながら空間および電力消費を節約するために、市販で利用可能なフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)が回路基板アセンブリ構成体400に含まれている。そして、そのFPGAは、FPGAの生来の機能を使用して、トリガ信号処理、シリアル通信、特定のメモリ機能のような有用または不可欠な機能を提供するように構成されている。回路基板アセンブリ構成体400は、対応する回路レイアウトを示す。これにより、さまざまな既知のコンパクトなタッチプローブと比較して、機能性、汎用性、使いやすさが向上した「スマートな」コンパクトなタッチプローブが提供される。しかしながら、タッチプローブとホストCMMとの間の2つの電気的接続部のみを使用することの制限に関連する問題が(例えば、前記に概説したレガシータイプのCMMのインターフェース互換性の利点を提供するために)克服されない場合、そのような内部処理機能とコンパクトなタッチプローブの構成とを組み合わせる利点は受け入れられないかもしれない。この2つの接続部(または「2ワイヤ」)のタッチプローブインターフェースの問題の様々な態様に対する解決策は、以下により詳細に記載されるように、本明細書で開示される。
2ワイヤのインターフェースは、一般に、電力および通信信号が同じワイヤに重ね合わされることを必要とする。そうすることは、電子システム設計の当業者に一般的に知られており、そうする多数の例はインターネット上で見出すことができる。組み込まれた参考文献のいくつかに加えて、米国特許第7,689,176号、第5,644,286号、第5,210,519号、および第5,859,584号は、電力および通信信号を同じワイヤに重ね合わせることに関連する様々な代替システムを開示する。しかしながら、これらの特許のすべては、開示された原理をコンパクトな「スマート」タッチプローブで使用することに関して、無線データ伝送、余分な電気的接続部、限定された通信信号の内容、または互換性のない回路か部品のサイズを要求するという望ましくない妥協を必要とする。2ワイヤインターフェース問題の1つの態様は、回路基板上のスペースが制限され、さらにハウジング301内部の構成要素の許容される高さが制限されていることを示す回路基板アセンブリ構成体400の例が図2に表されている。電力と通信信号を分離する1つの方法は、信号にチョークを使用することまたは分離構成体を設けることである。だいたいの配置とチョークボリューム471は、破線の輪郭で概略的に表されている。一般に、チョークボリューム471は、コンパクトなタッチプローブにおける標準または既知の分離回路の単純な使用には適切ではない。代わりに、以下でより詳細に開示されるように、コンパクトなタッチプローブ200'などの信頼できる「2ワイヤ」動作を提供するために、プローブの特徴、回路特性、および通信信号の特徴の独特の組み合わせが必要とされる。
図3は、変位センサ構成体(変位センサ)595と、(例えば、図2の回路基板アセンブリ構成体400に含まれてもよい)2つの電源ライン上に重ねられたデジタルシリアル通信を含むタッチプローブの電子回路500の1つの実装形態の様々な要素と、を示すブロック図である。様々な実施形態では、図2に示すようなコンパクトなプローブ本体200の構成により、経済的な非カスタム構成要素を使用して、例えば以下の説明に対応して、プローブ内での特定の信号処理動作を提供するように、対応する構成要素を(例えば、12−15mmのコンパクトな直径で)回路基板アセンブリ構成体400に組み込むことを可能にしている。つまり、タッチプローブ200'は、円筒形ハウジング301を備え、最大15mmの直径を有するといえる。電子回路500といくらか同様の動作を実行することができるタッチプローブの特定のタイプの電子回路に関する追加の詳細は、共通して記載がある、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている米国特許出願第62/271,082号および第62/325,763号に見出すことができる。
図3に示す実施形態では、電子回路500は、変位センサ構成体595に接続されたトリガ信号生成回路590、プローブ動作回路およびメモリ部510、安定化電源回路575、および電源分離構成体570を備える。様々な実施形態では、変位センサ構成体595は、少なくとも1つの変位センサ(例えば、3つまたは4つ、あるいはそれ以上の歪みゲージ)を備え、タッチプローブに取り付けられたスタイラスの変位に応答する少なくとも1つのセンサ信号(例えば、3つまたは4つ、あるいはそれ以上のセンサ信号)を出力することができる。トリガ信号生成回路590は、以下でより詳細に説明するように、信号合成処理部591と、トリガ閾値処理回路592とを備え、少なくとも1つのセンサ信号を入力し、スタイラスの変位に対応するタッチトリガ信号597Tを生成することができる。プローブ動作回路(および処理)およびメモリ部510は、プローブ動作回路520と、プローブメモリ部580とを備えることができる。当業者に理解されるように、本明細書に記載の様々な回路は、埋め込まれたコード(符号とも称する)、手順、またはプログラムなどに従って様々な信号処理および/または制御動作を提供できることが理解されよう。プローブ動作回路520は、動作メモリマネージャ521と、デジタル通信回路540とを備えることができる。プローブメモリ部580は、不揮発性メモリ部581、プローブ動作手順および構成体メモリ部582、およびプローブ動作パラメータメモリ部583を備える。図示された実施形態では、デジタル通信回路540は、送受信部561およびドライバ集積回路部562を備える入出力差動信号構成体(以降、単に差動信号構成体と称する)560に接続された通信処理回路550を備えることができる。様々な実施形態では、デジタル通信回路540および/または差動信号構成体560の要素は、併合され/または区別不能とされていてもよい。デジタル通信回路540は、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2、それぞれを介してラインSL1およびSL2に(信号DDS1およびDDS2を含む)差動デジタル信号を入出力するように構成されている。即ち、差動信号構成体560は第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2、それぞれを介して差動デジタル信号を入出力するように構成されていてもよい。図示された実施形態では、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2はコネクタMCの一部である(例えば、図2に示す接続アセンブリ302)。即ち、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2は、接続アセンブリ302の唯一の電気的接続部ということができる。例示的な差動デジタル信号を以下でさらに説明する。
安定化電源回路575は、既知の技術に従って、電子回路500の様々な部分に1つ以上の安定化された電圧(例えば、電圧V1out、V2out、V3out)を提供するように構成されている。1つの実施形態では、安定化電源回路575は、例えば1.2ボルト、2.5ボルトおよび3.3ボルトの出力電圧を有する1つ以上の市販の電圧レギュレータICを備えることができる。
様々な実施形態では、(例えば、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2に接続されているホストラインHL1およびHL2を介して)CMMから接続された電源電圧を受け取るために、電源分離構成体570が第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2を介して結合されるように(電源分離構成体570は、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2に結合されているともいえる)、電源分離構成体570をラインVL1およびVL2に使用することができる。電源分離構成体570は、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2を通過する差動デジタル信号DDS1およびDDS2をロードすることから安定化電源回路を分離するように構成される。電源分離構成体570の1つの例示的な実施形態が図3に示されている。図3で、差動モードチョーク571の第1の巻線の第2の端部が安定化電源回路575の正の入力に接続され、差動モードチョーク571の第1の巻線の第1の端部が第1の電気的接続部EC1に結合されている。差動モードチョーク571の第2の巻線の第2の端部が安定化電源回路575の負の入力(例えば、グランド入力Gnd)に接続され、差動モードチョーク571の第2の巻線の第1の端部が第2の電気的接続部EC2に結合されている(つまり、安定化電源回路575の負の入力は、回路接地接続である)。そして、少なくとも第1の電源分離コンデンサ572は、安定化電源回路575の正の入力と負の入力との間に結合されている。なお、差動モードチョーク571は、例えば、ノイズと信号(あるいは電源電圧)の伝導モードが異なることでノイズを除去することが可能とされているノイズフィルタである。例えば、差動モードチョーク571は、フェライトコアに、第1の巻線と第2の巻線とが巻かれた構造であり、4つの端子(第1の巻線の第1および第2の端部、第2の巻線の第1および第2の端部)を備えている(以下に記載するコモンモードチョーク567も同様の構成とされている)。1つの実施形態では、電源分離コンデンサ572は、45μF程度の値を有することができる(ただし、この値は単に例示的なものであり、限定されるものではない)。いくつかの実施形態では、複数の並列する電源分離コンデンサが(例えば、レイアウトおよび/またはサイズの制約により)電源分離コンデンサ572として機能してもよい。逆電圧保護ダイオード573は、図3に示されるように、安定化電源回路575の正の入力と負の入力との間にオプションとして接続されてもよい。
様々な実施態様では、差動モードチョーク571の特性は、タッチプローブのコンパクトさに妥協することなく2本の電源ラインに重なるデジタルシリアル通信を含むコンパクトなタッチプローブに信頼できる動作を提供するために、タッチプローブの電子回路(例えば、電子回路500)の他の動作特性と組み合わせて選択される。例えば、いくつかの実施形態では、差動モードチョーク571は、差動デジタル信号DDS1およびDDS2に対応付けられた周波数において、10−25μH程度(例えば最大25μH)のインピーダンスを有するように選択され得る(ただし、いくつかの実施形態では、このようなインピーダンスは、例示的なものに過ぎず、これに限定されない)。これは、非常に小さいインピーダンスであり、様々な既知の用途において、意図された機能に対しては(例えば、1000倍)小さすぎると一般に考えられる。既知の原理によれば、差動デジタル信号DDS1およびDDS2に高い周波数を用いることは、差動モードチョーク571によってそれらに与えられる誘導性インピーダンスを増加させるのに有用であると考えられるかもしれない。しかしながら、本明細書に開示された実施形態では、電源回路によってロードされることから差動デジタル信号DDS1およびDDS2を分離することに加えて、差動モードチョーク571はDC(直流)電圧および/またはDC電流を自由に通過させなければならない。差動モードチョーク571について上記に概説した小さなインピーダンスは、コンパクトなタッチプローブを実装するのに有利な小さな構成要素サイズを可能にするが、差動モードチョーク571のコアを飽和させるDC電流の影響の問題も引き起こす(それゆえ、その効果を減じている)。したがって、コンパクトなタッチプローブにおけるDC電流引き込み(および/または一般的な電力消費)は、小さな差動モードチョーク571の使用に伴い最小限に抑えなければならない。高いデジタル信号周波数は、より大きな電力消費および/またはDC電流引き込みに対応づけられる。したがって、既知の教示に対して、本明細書で開示されている様々なコンパクトなタッチプローブの電子的な実施形態では、比較的低い周波数のデジタル信号処理および/またはデジタル通信信号が、非常に小さな差動モードチョーク571と組み合わせて使用されることが望ましい。いくつかの実施形態では、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2で受信されたホストCMMからの電圧は約4ボルトであり、いくつかの実施形態では、タッチプローブの電子回路500は、約100mAまたは85mAまたはそれ以下を引き込むように構成することができる。差動デジタル信号は、いくつかの実施形態では、1.5Mbps程度の動作周波数またはビットレートを有することができる。即ち、差動デジタル信号の大部分は、最大3Mbpsのビットレートを有してもよいし、最大1.5Mbpsのビットレートを有してもよい。コンパクトなタッチプローブ内の電子回路500と組み合わせて使用され得る例示的なデジタル通信信号は、図4および図5Aから図5Cを参照して以下により詳細に説明される。上記に概説した回路動作および構成要素の値は単なる例示であり、これに限定されないことが理解されよう。ここに開示された原理による適応に基づいて、本明細書に概説された様々な概略的な組み合わせに対して様々な調整を行うことができる。
図3は、また、電子回路500の一部に供給される「安定化されていない」電圧VUを概略的に示しており、電圧VUで安定化電源回路575での負荷および関連する損失を低減している。特に、安定化されていない電圧VUは、信号対ノイズ比(S/N)を高めるために、差動デジタル信号DDS1およびDDS2が可能な限り高い差動電圧を有することも可能にする差動信号構成体560に電源供給するのに使用することができる。即ち、差動信号構成体560は、安定化されていない電圧VUによって電源供給されるように、安定化電源回路575の正の入力で安定化されていない電圧に結合されている。
動作中、変位センサ構成体595は、タッチプローブに取り付けられたスタイラス(例えば、スタイラス164)の変位に応答する少なくとも1つのセンサ信号を出力するように構成される。様々な実施形態では、変位センサ構成体595は、タッチプローブスタイラスの比較的小さな撓みを感知するために様々な構成要素およびセンサ(例えば、内部屈曲部、歪みゲージなど)を備えることができる。トリガ信号生成回路590は、タッチプローブ設計の当業者に知られている原理に従って、および/または組み込まれた参考文献に開示されているように実現することができる。1つの例示的な実施形態では、トリガ信号生成回路590は、(例えば、4つの歪みゲージの構成などのような、変位センサ構成体595に含まれる様々なセンサからの)複数の変位信号を入力することができる。信号合成処理部591は、信号を受信し、合成された変位信号(例えば、変位の大きさ)を決定する。トリガ閾値処理回路592は、スイッチング閾値を規定し、合成された変位信号と比較する。合成された変位信号がスイッチング閾値を超えると、トリガ閾値処理回路592は、スタイラスがワークピースに接触したことを示すタッチトリガ信号597Tを出力する。出力におけるヒステリシス回路は、既知の方法を用いてタッチトリガ信号の安定性を向上させることができる。スイッチング閾値の定義を含むトリガ信号決定回路および処理方法のさらなる例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,792,654号に記載されている。図示した実施形態では、以下でより詳細に説明されるように、トリガ信号期間中に、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2を介して、そして、ラインSL1およびSL2上の差動デジタル信号として、タッチトリガ信号597Tは、デジタル通信回路540またはその一部を介して、ホストCMMなどに通信されてもよい。
様々な実施形態では、「AC(交流)結合された」通信分離構成体がラインSL1およびSL2で使用される。1つの例示的な通信分離構成体565が図3に示されている。ここで、第1の通信分離コンデンサ566−1が、第1の電気的接続部EC1および差動信号構成体560の第1のトランシーバノードTN1に直列に結合されている。第2の通信分離コンデンサ566−2は、第2の電気的接続部EC2と差動信号構成体560の第2のトランシーバノードTN2との間に直列に結合されている。即ち、通信分離構成体565は、第1の電気的接続部EC1から差動信号構成体560の第1のトランシーバノードTN1に直接的に直列に結合された第1の通信分離コンデンサ566−1と、第2の電気的接続部EC2から差動信号構成体560の第2のトランシーバノードTN2に直接的に直列に結合された第2の通信分離コンデンサ566−2と、を備えている。図示の実施形態では、第1の通信分離コンデンサ566−1および第2の通信分離コンデンサ566−2は、コモンモードチョーク567を介してそれぞれのトランシーバノードに結合されている。しかし、いくつかの実施形態では、信号の信頼性および/またはノイズは、コモンモードチョーク567なしで十分であり、その使用はオプションとなる。このような実施形態では、第1の通信分離コンデンサ566−1は、第1の電気的接続部EC1から第1のトランシーバノードTN1へ直接的に直列に結合される。そして、第2の通信分離コンデンサ566−2は、第2の電気的接続部EC2から第2のトランシーバノードTN2へ直接的に直列に結合される。オプションのコモンモードチョーク567を使用する図示の実施形態は、(例えば、「電気的にノイズの多い」システムまたは環境での)いくつかの用途では、信号の信頼性を高めることができる。このような実施形態では、第1の通信分離コンデンサ566−1は第1の電気的接続部EC1からコモンモードチョーク567の第1の巻線の第1の端部へ直列に結合され、コモンモードチョーク567の第1の巻線の第2の端部は第1のトランシーバノードTN1に結合される。第2の通信分離コンデンサ566−2は第2の電気的接続部EC2からコモンモードチョーク567の第2の巻線の第1の端部へ直列に結合され、コモンモードチョーク567の第2の巻線の第2の端部は第2のトランシーバノードTN2に結合される。
上記に概説したいずれの構成においても、第1のトランシーバノードTN1と第2のトランシーバノードTN2との間に結合された終端抵抗568を使用することは(オプションであるが)有利であり得る。なお、終端抵抗568の値は、既知のインピーダンスマッチングの原理に従ってラインSL1およびSL2のインピーダンスに整合するように選択される。
上述の「AC結合された」通信分離構成体のいずれにおいても、第1の通信分離コンデンサ566−1および第2の通信分離コンデンサ566−2は、ラインSL1およびSL2上の「AC」差動デジタル信号を通過させ、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2に存在するDC電圧が差動信号構成体560に到達するのを防止する。コモンモードチョーク567が使用される場合、共通モード信号(ノイズのタイプ)が差動信号構成体560に到達するのを防止する。即ち、差動信号構成体560は、通信分離構成体565を介して、第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2にAC結合されている構成である。1つの実施形態では、コモンモードチョーク567は、物理的に比較的小さくてもよく、広帯域ノイズを抑制するために、100MHzで約100オーム程度のインピーダンスを提供するように選択されてもよい。1つの実施形態では、第1の通信分離コンデンサ566−1および第2の通信分離コンデンサ566−2は、約1μFの電気容量を有することができる。しかしながら、これらの様々な値は単なる例示であり、限定されるものではない。
前に概説したように、いくつかの実施形態では、電子回路500は、トリガ信号処理、シリアル通信、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の組み込み機能を使用する特定のメモリ機能のような有用機能または基本機能を提供するように構成された市販のFPGAを備えることができる。このような実施形態では、プローブ動作回路(および処理)520のいくつかは、通信処理回路550を含むデジタル通信回路540の一部または大部分のように、そのFPGAに実現されてもよい。いずれの場合も、様々な実施形態では、通信処理回路550は、デジタル通信プロトコル(例えば、シリアル通信プロトコル)を実現することができる。図3に示す実施形態では、通信処理回路550は、シリアル通信プロトコルを実現し、ラインRXD、TXD、およびDRIVEを介して差動信号構成体560と相互作用および/または制御する。1つの実施形態では、差動信号構成体560は、広く入手可能で、且つ当業者に知られている適切な市販のRS485トランシーバICを備えている。そして、必要に応じて、ラインRXD、TXD、およびDRIVEは、そのようなトランシーバICに対応する。
図示された実施形態では、ラインRXDは、第1のトランシーバノードTN1および第2のトランシーバノードTN2で受信されたシリアルデータを、ホストCMMからの差動デジタル信号として伝送する。ラインTXDは、第1のトランシーバノードTN1および第2のトランシーバノードTN2で送信されるシリアルデータを、タッチプローブからホストCMMへの差動デジタル信号として伝送する。ラインDRIVEは、差動信号構成体560の「イネーブル」ピンまたは入力に接続される。任意の所与の時間において、差動信号構成体560は、送信または受信のいずれかを行うことができるが、両方を同時に行うことはできない。 ラインDRIVE上の第1の極性のデジタル信号は、ホストCMMからの差動デジタル信号を受信することを可能にする。そして、ラインDRIVE上のその反対極性のデジタル信号は、ホストCMMへの差動デジタル信号の送信を可能にする。上記に概説した特徴と組み合わせて使用することができる1つの例示的なシリアル通信プロトコルは、以下に、より詳細に説明される。
図4および図5Aから図5Cは、図3の電子回路と共に使用するためのシリアル通信方式の1つの実施形態のある態様を示す図である。先に概説したように、本明細書に開示される様々な実施形態では、コンパクトなタッチプローブは、DC電力も伝送する第1の電気的接続部EC1および第2の電気的接続部EC2(図3参照)を介して差動デジタル信号の入出力をするように構成されている。タッチプローブのタッチトリガ信号を第1および第2の電気的接続部を介して送信する必要性に加えて、第1および第2の電気的接続部を介してタッチプローブとホストCMMとの間で他のデータおよび/またはコマンドを送受信することが望ましいことが理解されよう。これらのすべての機能を提供する1つの実施形態は、2つの「信号モード」を使用すると便利である。例えば、「コマンドモード」では、差動デジタル信号は、制御およびデータ期間中に接続された電源電圧に重畳されて入出力される制御およびデータ信号を含むことができる。そして、「通常モード」では、差動デジタル信号は、通信期間(制御およびデータ期間)とは異なるトリガ信号期間中に、接続された電源電圧に重畳されて出力されるトリガ信号生成回路(例えば、トリガ信号生成回路590)によって生成されるタッチトリガ信号を含むことができる。つまり、制御およびデータ信号は、タッチトリガ信号ではない、タッチプローブあるいはホストCMMの制御等を行うための信号ということができる。また、制御およびデータ期間は、信号モードのうちの通常モードではない、コマンドモードにおける制御およびデータ信号をタッチプローブとホストCMMとの間で入出力する期間ということができる。
図4は、所望のプローブサンプルサイクルレートでタッチプローブからホストCMMにタッチトリガ信号(およびその他の情報)を送信するために使用することができる例示的な「通常モード」のシリアル通信プロトコルを示している。つまり、タッチトリガ信号は、タッチプローブ測定動作の進行中(ongoing)にプローブサンプルサイクルレートで自動的に繰り返される通常(通常モード)のシリアル通信プロトコルに含まれている。なお、いくつかの実施形態では、プローブサンプルサイクルレートは、タッチプローブ測定動作の進行中に毎秒少なくとも50,000サンプルであることが望ましい(なお、プローブサンプルサイクルレートは、タッチプローブでタッチトリガ信号を検出するレートということができる)。図示された実施形態では、プローブサンプルサイクルレートは、タッチプローブ測定動作の進行中に毎秒100,000サンプルである。図4に示す例では、10マイクロ秒の「サンプル期間」は、2つの部分に分割されている。1つは6.667マイクロ秒の送信サブ期間である(プローブからの)「送信」であり、もう1つは3.333マイクロ秒のリスニングサブ期間である「リッスン」である。これらの期間では、ホストコントローラは、(プローブへの)送信を開始できるが、タッチプローブ測定動作の進行中には通常何も行わない。例えば、1つの実施形態では、送信サブ期間中、ラインDRIVE(図3参照)は差動信号構成体560を送信モードにするように制御され、通信処理回路550は以下に説明するプロトコルに従って信号を出力する。逆に、リスニングサブ期間中、ラインDRIVE(図3参照)は差動信号構成体560を受信モードにするように制御され、通信処理回路550は以下に説明するプロトコルに従って信号を受信する。
図示された実施形態では、以下でより詳細に説明するように、このプロトコルは、「送信」サブ期間中のTRIG、HALT、およびCOLLの「トリガ」信号とエラーフラグの4ビットの情報を繰り返し流している。相補ビットnTRIG、nHALT、およびnCOLLは、このプロトコルで常に「0」および「1」のバランスのとれた数(それぞれ5つ)が存在するように使用される。これにより、AC結合された差動デジタル信号のDCレベルを平均値に維持することが可能となり、変化するDC信号成分は、AC結合を介して漏れずにデジタル信号情報を検出するための安全マージンを減少させない。つまり、通常(通常モード)のシリアル通信プロトコルは、名目上DCバランスがとられるようにフォーマットまたは符号化されていてもよい。なお、この例のビットレートは、10μs当たり15ビットで、1.5Mbpsである。
この例では、3つのタッチトリガ信号、TRIG、HALTおよびCOLLビットは、(例えば、図3に示すトリガ閾値処理回路592で決定される)3つの異なる変位閾値を示す。図示された例では、TRIG、HALTおよびCOLLビットの各々はゼロまたはローである。これは、スタイラスが撓んでおらず、それゆえワークピース表面に接触していないことをスタイラス変位信号が示す際に生成される「ヌル(Null)」タッチトリガ信号である。つまり、スタイラス変位(スタイラスの変位)がなく、スタイラスがワークピースに接触していないとき、トリガ信号生成回路590は、通常(通常モード)のシリアル通信プロトコルに含まれるヌルタッチトリガ信号を生成することができる。TRIGビットは、スタイラス変位信号が現在、最小の(最も感度の高い)スタイラス変位信号閾値を超えているかどうかを示す「従来の」タッチトリガ信号と見なすことができる。スタイラスがワークピースに接触していることを示すTRIGビット(TRIGビットが1または「ハイ」に等しい)に応答して、ホストCMMは、既知の方法に従って、タッチ点座標の測定値としてその現在位置の値をラッチすることができる。HALTビットは、いくつかの実施形態では、ワークピースの有効なタッチ測定をより確実に保証または確認するために、スタイラス変位信号がワークピースに最初に接触することに対応する点(例えばTRIGビットによって示される)を超えて移動または「オーバートラベル」することが可能なホストCMMの制御を支援するために使用されてもよい。HALTビットは、スタイラス変位信号が現在、TRIGビットがワークピースの接触を示す点を超えて、CMMの「オーバートラベルを確認する」ための所望の停止点に対応するスタイラス変位信号閾値を超えているかどうかを示す。既知の方法に従って、CMMの「オーバートラベル」のための所望の停止点を示すHALTビット(HALTビットが1または「ハイ」に等しい)に応答して、CMM動作が停止され、必要に応じて様々な測定確認動作が実行されてもよい 。いくつかの実施形態では、CMMをより確実に停止させ、予期しない物体または表面(CMM上の予期せぬ固定具など)とスタイラスとの「衝突」の場合に可能性のある損傷を最小限にするために、COLLビットは、ホストCMMの制御を支援するために使用されてもよい。COLLビットは、スタイラス変位信号が現在、通常のCMMおよび/またはタッチプローブ動作中に遭遇するとは予想されない「危険な」閾値を超えているかどうかを示す。予期しないスタイラスの撓みを示すCOLLビット(COLLビットが1または「ハイ」に等しい)に応答して、CMMは、既知の方法に従って非常停止を実行することができる。エラーフラグビットは、既知の方法に従って(例えば、電子回路500内の)タッチプローブの様々なエラー状態の検出時に1または「ハイ」に設定することができる。
図4に示すプロトコルは、(例えば、上記で概説した受信モードの差動信号構成体560で)「リッスン」サブ期間中、繰り返しリッスンすることを含む。ホストCMMがリッスンサブ期間(リスニングサブ期間)中に送信を開始する場合、プローブプロトコルがコマンドモードに変わる(つまり、ホストCMMは制御およびデータ信号をリスニングサブ期間中にタッチプローブに入力させることで、タッチプローブはコマンドモードへ変化することとなる)。コマンドモードでは、ホストCMMは、例えば、タッチトリガ信号の閾値レベルを変更したり、フィルタを有効にしたりするなどのために、プローブの電子回路500内のレジスタ(例えば、プローブメモリ部580のレジスタ)を読み書きすることができる。ホストCMMは、リッスンサブ期間中にプリアンブル(以下に詳述する)の送信を開始することができる。プローブの電子回路500はこれを検出するように構成され、コマンドモードに入る。コマンドモードの間、プローブは上記で概説した通常モードのプロトコルを中断する(すなわち、トリガ信号情報の送信が中止されるなど)。
コマンドモードでは、ホストコントローラはプローブの電子回路レジスタに読み取りコマンドと書き込みコマンドを送信する。1つの例示的な実施形態では、すべてのコマンドモードのデータは、スタートビットおよびストップビットによってフレーミングされ、LSBが最初で、8ビットバイナリ形式で送信される。コマンドモードのプロトコルの様々な実施形態では、(例えば、通信処理回路550内の)タッチプローブの電子回路とホストCMM内のDCバランスされた符号化方式(周知のマンチェスタ符号化方式など)を使用することが望ましい場合がある。図4に示すDCバランスされたプロトコルを参照して既に概説した方法と同様の方法で、これにより、AC結合された差動デジタル信号のDCレベルを平均値に維持することが可能となり、変化するDC信号成分は、AC結合を介して漏れずにデジタル信号情報を検出するための安全マージンを減少させない。
図5Aおよび図5Bは、(タッチプローブへのホストCMM書き込み用)書き込みシーケンスプロトコルおよび(タッチプローブからのホストCMM読み取り用)読み取りシーケンスプロトコルのそれぞれの例示的な「コマンドモード」の実施形態を示す。記載を明確にし、説明を簡潔にするために、DCバランスされた符号化方式は図示していないが、上記で概説した理由により、既知の方法に従って、図示されたバイトがマンチェスタ符号化などを適用して送信されるのが理解されよう。
図5Aでは、すべてのバイトがホストCMMによって書き込まれる。最初の2バイトは同期用のプリアンブルである。この実施形態では、プリアンブルは、1以上のコマンドが送信される場合でも、送受信方向が同じである限り、1回だけ送信される。プリアンブルを、図5Cを参照して以下でさらに説明する。この実施形態では、3番目のバイトはコマンドコードである。ビット7は書き込みコマンド '1'を指定し、Nバイト[0:6]はそのアドレスに続くデータバイト数を指定する。Nバイトの最大値は127である。例えば、2バイトを書き込む場合、コマンドコードは16進数で82である。4番目のバイトは、データバイトが書き込まれるアドレスを指定する。この実施形態では、そのアドレスの最大値は255であってもよい。(例えば、動作メモリマネージャ521に実現されるような)プローブの電子回路の内部アドレスレジスタは、各バイトが書き込まれた後にインクリメントするように構成されてもよい。5番目のバイトは最初のデータバイトである。Nバイトで指定されるNデータバイトがある。プローブの電子回路は、指定されたレジスタアドレスから開始してデータバイトをそのレジスタにコピーすることができる。最後のデータバイトであるデータNの後、プローブはホストCMMからの別のコマンドを予期する。ホストCMMは、同期を維持するために、コマンドを遅滞なく送信する必要がある。
図5Bに関して、先に示したように、このコマンドモードの実施形態では、図5Aに示す(そして図5Cを参照してさらに説明する)2バイトプリアンブルは、1つ以上のコマンドが送信される場合でも、送受信方向が同じである限り、1回だけ送信される。図5Bは、その読み取りシーケンスがコマンドモードの最初のコマンドではないと仮定する。そうでなければ、図示されたバイトに加えてその2バイトのプリアンブルが必要となる。これらの仮定の下で、図5Bにおいて、ホストCMMは最初の2バイトを書き込み、プローブの電子回路は図示された「プローブ応答」バイトで応答する。最初の2バイトのホストCMM送信と、プローブ応答バイトのプローブ応答送信との間に図示された短い遅延があり、タッチプローブの差動信号構成体(例えば、図3の要素560を参照)と同様にホストCMMの対応する構成体とがそれらのトランシーバの方向を変更することを可能にしている。図示の例では、この遅延は約5.3μsである。この遅延の後、プローブの電子回路は、2つのプリアンブルバイト(下記の図5Cを参照)を送信し、指定されたアドレスからNバイトを送信し、各バイトのアドレスをインクリメントすることによって応答する。読み取りシーケンスプロトコルが終了した後、図示された実施態様では、プローブの電子回路は、デフォルトで、コマンドモードを自動的に終了し、先に概説した通常モードを再開することができる。(1つの実施形態では、ホストCMMがNバイト=0で読み取りシーケンスまたは書き込みシーケンスを送信することによって、どのような状況下でもコマンドモードが終了させられるかもしれない。アドレスまたはデータは必要ない。)
様々な実施形態では、コマンドモード中に、タッチトリガ信号を生成することに関連するタッチプローブ信号処理は、通常モード中と同じプローブサンプルサイクルでプローブの電子回路内で継続されてもよい。このような実施形態では、コマンドモードが終了し通常モードが再開されると、関連する進行中のプローブサンプルサイクルにおける次の「スケジュールされた」データ送信時間に従って、タッチトリガ信号のデータが通常モードで送信される(つまり、通常モードでタッチトリガ信号が送信される期間がトリガ信号期間ともいえる)。
図5Cは、上記で参照した2バイトのプリアンブルの1つの例示的な「コマンドモード」の実施形態を示す。図示された例では、プリアンブルがDCバランスされたマンチェスタ符号化を含むように示されている。知られているように、マンチェスタ符号化は、各データビットでクロック信号を復元するので、長いデータシーケンスに対しても頑強である。先に示したように、DCバランスされたマンチェスタ符号化などは、AC結合された差動デジタル信号を検出するためのノイズに対する安全マージンを最大化することもできる。図示された例では、マンチェスタ符号化が(例えば、デジタル通信回路540の一部における)通常のUART信号と信号ラインTXDおよびRXDとの間で(例えば、通信処理回路550において)適用されると仮定している。これは、スタートビットとストップビットの両方が図示の通信フレームに保持されることを意味する。図示された例では、IEEE 802.3(イーサネット(登録商標))のフェーズ規約を適用し、ハイからローへの遷移が「0」を表し、ローからハイへの遷移が「1」を表すと仮定している。
図示された2バイトのプリアンブルは、ホストCMMとプローブの電子回路との間で通信しているトランシーバ受信機と送信機とを同期させる働きをする。図示された例では、送信機は16進数でプリアンブルコード55、D5を送信する。LSBを最初に送信して、このコードは図5Cのタイミング図になる。プリアンブルには、最初の18ビットで、ビット境界(垂直の破線)ではなく、ビット時間の中央でのみ、遷移が発生するという便利な機能がある。これにより、受信機を送信機と同期させることが容易になる。最後の3ビット「111」は、プリアンブルの終わりを知らせ、受信機に接続された回路は、これらのビットを認識し、次にコマンドまたはデータバイトを受信するために適切な「準備状態」を実現するように構成されている。
コマンドモードの使用のいくつかの例に関して、トリガ閾値処理回路592および/または電子回路500の他の構成要素または部分のための特定の設定(例えば、デフォルト設定)は、プローブメモリ部580に格納され、電力供給される動作期間がタッチプローブに対して最初に開始されたときにアクセスされるようにされていてもよい。しかしながら、トリガ閾値処理回路592に対するデフォルト閾値が特定の環境および/またはアプリケーションで所望の結果を生成していない(例えば、誤トリガ信号が多すぎるなど)と判定された場合、ユーザは、トリガ閾値処理回路592によって使用される異なる閾値および/またはローパスデジタルフィルタ設定などを提供するために(例えば、ユーザによる)コマンドモードを使用するホストCMMを動作させることができる。いくつかの実施形態では、そのようなデータは、ホストCMM(ホストシステム)内に記憶され、新しく電力供給される動作期間が開始されるたびに提供されてもよい。そして、そのようなデータは、プローブメモリ部580に記憶された任意のデフォルト設定を上書きしてもよい。特定の実施形態では、タッチプローブのパラメータが特定のワークピース検査シーケンスに最適化されて、タッチプローブが第2のホストCMMに移動されると、タッチプローブに格納された任意の適切なデータ/設定は、第2のホストCMMとの互換性のある動作を保証するために、上記で概説した様々なプロトコルを使用して第2のホストCMMと通信される。
前述の説明では、すべての差動デジタル信号のビット(例えば、制御およびデータ信号とタッチトリガ信号)がDCバランスされたシリアル通信コード方式に基づいてフォーマットまたは符号化されてもよい通信プロトコルが開示されている。しかしながら、これは様々な実施形態において好ましいことがあるが、単なる例示であり、限定されるものではないことが理解されよう。いくつかの実施形態では、精密さに欠けるプロトコルでも十分に堅牢な動作を提供することができる。例えば、1つの実施形態では、少なくとも大部分の差動デジタル信号(制御およびデータ信号のすべてでもよい)が、名目上(あるいは形式上)DCバランスされたシリアル通信コード方式に基づいてフォーマットされていれば十分である。さらに、上記に開示された様々な特定の構成要素の値、特定の動作周波数、および特定の通信プロトコルは、例示に過ぎず、限定されないことが理解されよう。
本開示の好ましい実施形態が図示され説明されてきたが、図示され記載された特徴構成および動作シーケンスにおける多数の変形は、本開示に基づくことで当業者には明らかであろう。様々な代替形態が、本明細書に開示された原理を実施するために使用されてもよい。加えて、上記の様々な実施形態を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。本明細書で参照されるすべての米国特許および米国特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。必要に応じて、さらなる実施形態を提供するために様々な特許および出願の概念を採用するために、実施形態の態様を変更することができる。
これらの変更および他の変更は、上記の詳細な説明に照らして実施形態に対して行うことができる。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、明細書および特許請求の範囲に開示された特定の実施形態で特許請求の範囲を限定すると解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が持ちうる等価なすべての範囲に沿うすべての可能な実施形態を含むと解釈されるべきである。

Claims (16)

  1. 内部デジタル信号処理を含む座標測定機のためのコンパクトなタッチプローブであって、
    当該コンパクトなタッチプローブに取り付けられたスタイラスの変位に応答する少なくとも1つのセンサ信号を出力するように構成された変位センサと、
    当該コンパクトなタッチプローブを前記座標測定機に電気的に接続する第1および第2の電気的接続部を備えるインターフェースコネクタと、
    安定化電源回路と、プローブ動作回路およびメモリ部と、前記少なくとも1つのセンサ信号を入力し、前記スタイラスの変位に対応するタッチトリガ信号を生成するトリガ信号生成回路と、前記第1および第2の電気的接続部を介して差動デジタル信号を入出力する差動信号構成体を備えるデジタル通信回路と、を備え、当該コンパクトなタッチプローブのハウジング内に完全に含まれるタッチプローブの電子回路と、
    を備え、
    前記タッチプローブの電子回路は、前記第1および第2の電気的接続部を介して前記座標測定機から接続された電源電圧を受け取るために前記第1および第2の電気的接続部に結合され、且つ前記第1および第2の電気的接続部を通過する前記差動デジタル信号をロードすることから前記安定化電源回路を分離するように構成される電源分離構成体をさらに備え、前記電源分離構成体は、
    差動モードチョークの第1の巻線の第2の端部が前記安定化電源回路の正の入力に接続され、前記第1の電気的接続部に結合された前記差動モードチョークの前記第1の巻線の第1の端部と、
    前記差動モードチョークの第2の巻線の第2の端部が前記安定化電源回路の負の入力に接続され、前記第2の電気的接続部に結合された前記差動モードチョークの前記第2の巻線の第1の端部と、
    前記安定化電源回路の前記正の入力と前記負の入力との間に結合された少なくとも第1の電源分離コンデンサと、
    を備え、
    前記デジタル通信回路は、前記第1の電気的接続部に直列に結合された第1の通信分離コンデンサと、前記第2の電気的接続部に直列に結合された第2の通信分離コンデンサとを備える通信分離構成体を介して、前記第1および第2の電気的接続部にAC結合された差動信号構成体を備え、前記差動信号構成体は前記第1および第2の電気的接続部を介して前記差動デジタル信号を入出力するように構成され、前記差動デジタル信号は、
    制御およびデータ期間中に接続された前記電源電圧に重畳されて入出力される制御およびデータ信号と、
    前記制御およびデータ期間とは異なるトリガ信号期間中に、接続された前記電源電圧に重畳されて出力されるトリガ信号生成回路によって生成されるタッチトリガ信号と、
    を含み、
    少なくとも大部分の前記差動デジタル信号は、名目上DCバランスされたシリアル通信コード方式に基づいてフォーマットされることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  2. 請求項1において、
    前記インターフェースコネクタは、当該コンパクトなタッチプローブのための機械的な取り付けと電気的インターフェースとを組み合わせたコネクタであることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  3. 請求項1において、
    前記第1および第2の電気的接続部は、前記インターフェースコネクタにおいて、機械的な取り付け構成を担わずに、電気的接続のみを担う構成とすることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  4. 請求項1において、
    前記制御およびデータ信号のすべては、名目上DCバランスされた前記シリアル通信コード方式に基づいてフォーマットされることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  5. 請求項1において、
    前記タッチトリガ信号は、タッチプローブ測定動作の進行中にプローブサンプルサイクルレートで自動的に繰り返される通常のシリアル通信プロトコルに含まれることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  6. 請求項5において、
    スタイラス変位がなく、前記スタイラスがワークピースに接触していないとき、前記トリガ信号生成回路は、前記通常のシリアル通信プロトコルに含まれるヌルタッチトリガ信号を生成することを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  7. 請求項5において、
    前記プローブサンプルサイクルレートは、少なくとも50,000サンプル/秒であることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  8. 請求項5において、
    前記通常のシリアル通信プロトコルは、名目上DCバランスがとられるようにフォーマットまたは符号化されることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  9. 請求項1において、
    前記安定化電源回路の前記負の入力は、回路接地接続であることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  10. 請求項1において、
    前記通信分離構成体は、前記第1の電気的接続部から前記差動信号構成体の第1のトランシーバノードに直接的に直列に結合された前記第1の通信分離コンデンサと、前記第2の電気的接続部から前記差動信号構成体の第2のトランシーバノードに直接的に直列に結合された前記第2の通信分離コンデンサと、を備えることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  11. 請求項1において、
    前記通信分離構成体は、
    コモンモードチョークの第1の巻線の第2の端部が前記差動信号構成体の第1のトランシーバノードに結合されて、前記第1の電気的接続部と前記コモンモードチョークの前記第1の巻線の第1の端部とに直列的に結合された前記第1の通信分離コンデンサと、
    前記コモンモードチョークの第2の巻線の第2の端部が前記差動信号構成体の第2のトランシーバノードに結合されて、前記第2の電気的接続部と前記コモンモードチョークの前記第2の巻線の第1の端部とに直列的に結合された前記第2の通信分離コンデンサと、
    を備えることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  12. 請求項1において、
    前記差動モードチョークは、前記差動デジタル信号に対応付けられた周波数において最大25μHのインピーダンスを有することを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  13. 請求項12において、
    当該コンパクトなタッチプローブは、円筒形ハウジングを備え、最大15mmの直径を有することを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  14. 請求項1において、
    前記差動デジタル信号の大部分は、最大3Mbpsのビットレートを有することを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  15. 請求項14において、
    前記差動デジタル信号の大部分は、最大1.5Mbpsのビットレートを有することを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
  16. 請求項1において、
    少なくとも前記差動信号構成体は、安定化されていない電圧によって電源供給されるように、前記安定化電源回路の前記正の入力で安定化されていない電圧に結合されることを特徴とするコンパクトなタッチプローブ。
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