JP6931593B2 - エレクトロスプレー装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エレクトロスプレー装置に関し、特に、ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積するエレクトロスプレー装置に関する。
従来、ノズルから噴霧された溶液材料を基板に薄膜として堆積するエレクトロスプレー装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に示されるエレクトロスプレー装置の概略図である。このエレクトロスプレー装置400は、ノズル401とアースプレート402を有しており、アースプレート402のノズル401側の面に基板403が載置され、保持される。アースプレート402は接地されており、電圧印加部404がノズル401に電圧を印加することによってノズル401とアースプレート402との間に電位差が生じ、電気力線が形成される。ノズル401から噴霧される帯電した溶液材料は、この電気力線に沿ってアースプレート402に向かって飛翔し、スプレーを形成する。この溶液材料がノズル401とアースプレート402との間に載置された基板403に付着することにより、基板403上に溶液材料による塗布膜が形成される。
ここで、塗布対象である基板の面積が大きい場合には、図5に示す通り、所定の方向にノズル401が複数配列されたノズル群を有するエレクトロスプレー装置400を用いることが可能である。複数のノズル401は電圧印加部404に接続された電極バー405に固定されており、電圧印加部404から全てのノズル401に均一に電圧を印加することができる。そして、アースプレート402に保持された基板403に向け、各ノズル401から溶液材料を噴霧することにより、基板403上の広範囲な領域に対して同時に塗布膜を形成することができる。また、ノズル401とアースプレート402とをノズル401の配列方向(図5におけるX軸方向)に相対移動させながら溶液材料の噴霧を行うことにより、基板403上に一つの大面積の塗布膜を形成することもできる。
特開2014−147891号公報
しかし、図5に示すエレクトロスプレー装置では、図6(a)に示すように形成した塗布膜406の端部において所定の膜厚でなく薄くなる部分(図6(a)における寸法d2で表される部分)が多くなるおそれがあった。具体的には、個々のノズル401からのスプレーによって形成される塗布膜は中央部分が膜厚が厚くなり端部に向かって膜厚が薄くなる傾向がある。これに対し、ノズル401を隣接させる部分においてはスプレーが届く範囲をオーバーラップさせることにより膜厚が薄くなることを防ぐことができるが、配列の端部のノズル401からのスプレーにおいてはオーバーラップさせるスプレーが存在しないので、膜厚が薄くなるといった問題があった。これに対し、基板403の外までスプレーを実施すれば図6(b)において寸法d3で示すように塗布膜406の端部における所定の膜厚でない部分を少なくさせることができるが、基板403の外側までスプレーさせる分溶液材料を余計に消費してしまうといった問題があった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、形成する塗布膜の端部において所定の膜厚ではない部分を少なくすることができるエレクトロスプレー装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明のエレクトロスプレー装置は、溶液材料を基板に向けて噴霧し、薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、溶液材料を噴霧する方向と直交する平面上の第1の方向に配列されて先端部から溶液材料を噴霧する複数の第1のノズルと、溶液材料を噴霧する方向と直交する平面上の前記第1の方向と直交する方向に関して前記第1のノズルと離れて配置されて、先端部から溶液材料を噴霧し、当該先端部が前記第1のノズルの先端部より突き出ている2つの第2のノズルと、一部もしくは全部の前記第1のノズルおよび2つの前記第2のノズルに溶液材料を送液する送液部と、少なくとも送液される前記第1のノズルおよび2つの前記第2のノズルに電圧を印加する電圧印加部と、を備え、前記第1の方向に関して前記第2のノズルは、前記送液部からの送液が行われる両端の前記第1のノズルよりもそれぞれ外側に位置し、噴霧することを特徴としている。
上記エレクトロスプレー装置によれば、第1のノズルからのスプレーによって形成される塗布膜の端部における膜厚が薄い部分を第1のノズルからのスプレーよりもスプレー径が小さい第2のノズルからのスプレーにより補完することができるため、形成する塗布膜の端部において所定の膜厚ではない部分を少なくすることができる。
また、前記送液部は、前記第1のノズルに溶液材料を送液する第1の送液部と、前記第2のノズルに溶液材料を送液する第2の送液部と、を有すると良い。
こうすることにより、第1のノズル、第2のノズルのそれぞれにおける最適な送液速度となるように各送液部から送液し、スプレーさせることができる。
また、前記電圧印加部は、前記第1のノズルに電圧を印加する第1の電圧印加部と、前記第2のノズルに電圧を印加する第2の電圧印加部と、を有すると良い。
こうすることにより、第1のノズル、第2のノズルのそれぞれにおける最適な印加電圧となるように各電圧印加部から電圧を印加し、スプレーさせることができる。
また、前記第2のノズルは、前記第1のノズルに対して前記第1の方向に相対移動可能であると良い。
こうすることにより、第1の方向に関して塗布膜の幅を最適な寸法に調節し、かつ塗布膜の端部において所定の膜厚ではない部分を少なくすることができる。
本発明のエレクトロスプレー装置によれば、形成する塗布膜の端部において所定の膜厚ではない部分を少なくすることができる。
本発明の一実施形態におけるエレクトロスプレー装置を示す概略図である。 本発明のエレクトロスプレー装置により得られる塗布膜の形状を示す概略図である。 第2のノズルの位置を変更させた本実施形態のエレクトロスプレー装置を示す概略図である。 本発明の他の実施形態におけるエレクトロスプレー装置を示す概略図である。 従来のエレクトロスプレー装置を示す概略図である。 従来のエレクトロスプレー装置により得られる塗布膜を示す概略図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるエレクトロスプレー装置を示す概略図であり、図1(a)は正面図、図1(b)は上面図である。
図1に示すように、エレクトロスプレー装置100は、所定方向に配列された複数の第1のノズル1aと、先端部が第1のノズル1aよりも突き出ている2つの第2のノズル1bと、アースプレート2とを備えている。また、アースプレート2の第1のノズル1aおよび第2のノズル1bと対向する側の表面上には、基板200が配置され、第1のノズル1aおよび第2のノズル1bからスプレー状に溶液材料を噴霧し、基板200上に塗布膜を形成する。
なお、本説明では鉛直方向をZ軸方向、水平方向において第1のノズル1aが配列される方向をX軸方向、水平方向においてX軸方向と直交する方向をY軸方向と呼ぶ。また、第1のノズル1aが配列される方向であるX軸方向を第1の方向とも呼ぶ。
第1のノズル1aは、導電体製の管状の部材であり、開口がZ軸方向を向いている。第1のノズル1aは、配管111aを経由して第1の送液部110aと接続されており、第1の送液部110aから送液された溶液材料(たとえば、導電性ポリマーであるPEDOT/PSS(poly(3,4−ethylenedioxythiophene) poly(styrenesulfonate))が第1のノズル1aの内部に充填される。本実施形態では第1のノズル1aとして内径0.8mm、外径1.2mmの管状体を用いており、図1(a)および図1(b)に示すように、本実施形態ではX軸方向に4本の第1のノズル1aが間隔L1で等間隔で配列されている。
第1の送液部110aは本実施形態ではシリンジポンプであり、全ての第1のノズル1aに配管111aを経由して接続されている。本実施形態では、第1の送液部110aから全ての第1のノズル1aへの配管経路長が略同一となる、すなわち配管による圧力損失が略均一となるように配管111aは分岐を繰り返す、いわゆるトーナメント配管の形態で配管111aが設けられており、全ての第1のノズル1aに対し略均一の送液速度で第1の送液部110a内の溶液材料112を送液する。
また、第1の送液部110aからそれぞれの第1のノズル1aへの配管経路には個別に開閉バルブ113が設けられており、開閉バルブ113が閉状態の場合にはその開閉バルブ113を溶液材料が通過することはできないが、開状態の場合にはその開閉バルブ113が設けられている第1のノズル1aまで溶液材料が到達することが可能である。これにより、送液を行う第1のノズル1aを選択することができる。なお、本説明では、開閉バルブ113が開状態である場合を塗りつぶし無し、閉状態である場合を塗りつぶし有りで図示しており、図1(a)は4つの開閉バルブ113の全てが開状態であることを示している。
また、図1(a)および図1(b)に示すように全ての第1のノズル1aは導電体製の第1の電極ブロック140aに固定されており、第1の電極ブロック140aの一端には第1の電圧印加部150aが接続されている。第1の電圧印加部150aは、たとえば直流電源であり、第1の電圧印加部150aから第1の電極ブロック140aを介して全ての第1のノズル1aに対して同時に数kV乃至数十kV程度の電圧を印加することができる。
第1のノズル1aに電圧が印加されることにより第1のノズル1aとアースプレート2との間には電気力線が形成される。また、第1の送液部110aから送液されて第1のノズル1aの内部を通る溶液材料にも電圧が印加された状態で、溶液材料は図1(a)における上方から下方に向かって噴霧される。すなわち、Z軸方向に噴霧される。そして、電圧が印加されて第1のノズル1aから噴霧された溶液材料は、上記電気力線に沿ってアースプレート2に向かって飛翔し、第1のノズル1aと基板200との間でスプレー10aを形成し、基板200に薄膜として堆積される。なお、このときに第1の電圧印加部150aから印加される電圧(図1(a)における電圧V1)は10kV前後である。
また、本実施形態では、各第1のノズル1aの第1の電極ブロック140aからの突き出し長は均一であり、基板200への噴霧の際、基板200と各第1のノズル1aとの距離は均一(図1(a)に示す距離h1)である。
また、X軸方向に配列された第1のノズル1a同士の間隔は、本実施形態では図1(b)に示す間隔L1で均等である。この間隔L1で配列された隣り合う第1のノズル1aにおいて形成されるスプレー10a同士は、図1に示す通りオーバーラップしており、これらのスプレー10aにより基板200上に形成される薄膜は1つのつながった形状を有する。
第2のノズル1bは、導電体製の管状の部材であり、第1のノズル1aと同様に開口がZ軸方向を向いている。第2のノズル1bは、配管111bを経由して第2の送液部110bと接続されており、第2の送液部110bから送液された溶液材料が第2のノズル1bの内部に充填される。本実施形態では第2のノズル1bとして内径0.8mm、外径1.2mmの管状体を用いており、図1(a)および図1(b)に示すように、2つの第2のノズル1bは第1のノズル1aの配列方向であるX軸方向に関して第1の送液部110aからの送液が行われる両端の第1のノズル1aよりも外側に位置するように配置されている。
第2の送液部110bは本実施形態ではシリンジポンプであり、全ての第2のノズル1bに配管111bを経由して接続されている。本実施形態では、第2の送液部110bから全ての第2のノズル1bへの配管経路長が略同一であり、すなわち配管による圧力損失が略均一となるように配管111bは分岐されており、全ての第2のノズル1bに対し略均一の送液速度で第2の送液部110b内の溶液材料112を送液する。ここで、第2の送液部110bに充填されている溶液材料112は、第1の送液部110aに充填されている溶液材料112と同一の液体である。
また、図1(a)および図1(b)に示すように第2のノズル1bはそれぞれ導電体製の第2の電極ブロック140bに固定されており、第2の電極ブロック140bの一端には第2の電圧印加部150bが接続されている。第2の電圧印加部150bは、たとえば直流電源であり、第2の電圧印加部150bから第2の電極ブロック140bを介して全ての第2のノズル1bに対して同時に数kV乃至数十kV程度の電圧を印加することができる。なお、作図の都合上、図1(a)ではそれぞれの第2の電極ブロック140bに1つずつ第2の電圧印加部150bが接続されているように示されているが、1つの第2の電圧印加部150bが全ての第2の電極ブロック140bに接続されていても良い。
ここで、第2の電極ブロック140bは第1の電極ブロック140aの側面であり第1のノズル1aの配列方向(第1の方向、X軸方向)と平行な面に取り付けられており、この側面に沿って第1のノズル1aの配列方向に移動可能な構成となっている。これにより、2つの第2のノズル1bは、溶液材料を噴霧する方向(Z軸方向)と直交する平面上の前記第1の方向と直交する方向(Y軸方向)に関して、第1のノズル1aから離れるように配置され、また、第1の方向と平行な方向に配列される。また、第1の電極ブロック140aと第2の電極ブロック140bとの間は絶縁されており、第1のノズル1aには第1の電圧印加部150aから印加される電圧のみが、第2のノズル1bには第2の電圧印加部150bから印加される電圧のみが印加される。
第2のノズル1bに電圧が印加され、また、第2の送液部110bから第2のノズル1bに溶液材料が送液されてZ軸方向に噴霧されることにより、第1のノズル1aと基板200との間でスプレー10aが形成されるのと同様に第2のノズル1bと基板200との間でスプレー10bが形成され、溶液材料は基板200に薄膜として堆積される。なお、このときに第2の電圧印加部150bから印加される電圧(図1(a)における電圧V2)は前述の電圧V1よりも小さい。
また、本実施形態では、各第2のノズル1bの各第2の電極ブロック140bからの突き出し長は均一であり、基板200への噴霧の際、基板200と各第2のノズル1bとの距離は均一(図1(a)に示す距離h2)である。
また、前述の通り第2のノズル1bの先端は第1のノズル1aの先端よりも突き出ており、図1(a)における距離h2は距離h1よりも小さい。そのため、第2のノズル1bと基板200との間に形成されるスプレー10bはスプレー10aよりも小さくなり、スプレー径に関してもスプレー10bのスプレー径(図1(a)に示す径r2)はスプレー10aのスプレー径(図1(a)に示す径r1)よりも小さくなる。
また、噴霧が行われる際、第2のノズル1bにおいて形成されるスプレー10bと送液が行われる両端の第1のノズル1aにおいて形成されるスプレー10aとが図1(a)に示す通り第1のノズル1aの配列方向であるX軸方向にオーバーラップするように第2のノズル1bが配置される。
ここで、スプレー同士がオーバーラップするように隣り合うノズルから噴霧を行った場合、隣接するノズルとアースプレート200との間で形成される電気力線同士が影響を及ぼし合い、その結果、溶液材料のスプレーの形状が変化する可能性がある。実際に、送液が行われる両端の第1のノズル1aにおいて形成されるスプレー10aは、内側の第1のノズル1aからの電気力線の影響を受け、図1(a)および図1(b)に示すようにX軸方向に関して外側にシフトした形態をとる。第2のノズル1bにおいて形成されるスプレー10bもこのように第1のノズル1aからの電気力線の影響を受けてしまうと、所定の位置に薄膜を形成するように制御することが困難となるおそれがある。
これに対し、第2のノズル1bからの電気力線が第1のノズル1aからの電気力線の影響を受けないようにするために、図1(a)に示すようにスプレー10aとスプレー10bとはX軸方向にはオーバーラップしていても図1(b)に二点鎖線で示すようにXY平面上のスプレー範囲は離間していることが好ましい。そのためには、図1(b)に示す第1のノズル1aと第2のノズル1bとの距離L2が第1のノズル1a同士の距離L1よりも大きいことが望ましい。そして、第1のノズル1aと第2のノズル1bとの距離が常に第1のノズル1a同士の距離L1よりも大きくなるように、第1のノズル1aの配列方向であるX軸方向と垂直な方向であるY軸方向に関する第1のノズル1aと第2のノズル1bとの距離L3が距離L1よりも大きくなるように第1の電極ブロック140aおよび第2の電極ブロック140bが構成されているとなお良い。
アースプレート2は、たとえば金属板から構成されており、平板状の形状を有する。そしてアースプレート2の第1のノズル1aおよび第2のノズル1bと対向する側の面は、基板200を保持する機構を有している。たとえばアースプレート2には吸着穴が設けられ、図示しない真空ポンプが動作することにより基板200を吸着保持する。
また、アースプレート2は接地されており、薄膜の形成時に基板200に対して第1のノズル1aおよび第2のノズル1bと反対側から基板200に接触して基板200を保持するとともに接地するように構成されている。これにより、第1のノズル1aおよび第2のノズル1bとアースプレート2との間に電位差が生じ、上記の通り第1のノズル1aおよび第2のノズル1bとアースプレート2との間に電気力線が形成され、電圧が印加されて第1のノズル1aおよび第2のノズル1bから噴出する溶液材料は、スプレー10aおよびスプレー10bを形成する。
また、エレクトロスプレー装置100は、第1のノズル1aおよび第2のノズル1bとアースプレート2とを第1のノズル1aの配列方向であるX軸方向、およびY軸方向に相対移動させる図示しない駆動機構を有している。この駆動機構によりアースプレート2に基板200が保持された状態において第1のノズル1aおよび第2のノズル1bとアースプレート2とが相対移動することによって、スプレー10aおよびスプレー10bが基板200の表面上を移動することができ、大きな面積の薄膜を形成することができる。
本発明のエレクトロスプレー装置100により得られる塗布膜の形状を図2に示す。
基板200に対しY軸方向に第1のノズル1aおよび第2のノズル1bが相対移動しながら第1のノズル1aおよび第2のノズル1bから噴霧を行い続けることにより、X軸方向およびY軸方向に連続した塗布膜を得られるが、X軸方向における塗布膜3の両端では第1のノズル1aによる薄膜と第2のノズル1bによる薄膜とが重ねて形成される。
一般的に、一つのノズルによって基板200に形成される薄膜は、中央部から端部に向かって膜厚が薄くなる傾向を示す。ここで、仮にX軸方向に配列された複数の第1のノズル1aのみから噴霧を行う場合、隣接する第1のノズル1aが存在する部分ではオーバーラップするスプレー10a同士が重なり合うことによって膜厚が薄くなることを補完することができるが、送液を行う端部の第1のノズル1aは隣接する第1のノズル1aが存在しない方向が存在するため、一つの第1のノズル1aによって基板200に形成される薄膜の膜厚の傾向にしたがって複数の第1のノズル1aによって形成される薄膜のX軸方向の端部の形状も決定されるため、所定の膜厚よりも薄くなる部分が多く生じてしまう。
これに対し、本発明では塗布膜3の両端では第1のノズル1aによる薄膜と第2のノズル1bによる薄膜とが重ねて形成されるため、第1のノズル1aからのスプレー10aによって形成される塗布膜の端部における膜厚が薄い部分をスプレー10aよりもスプレー径が小さい第2のノズル1aからのスプレー10bにより補完することができるため、形成する塗布膜3の端部において所定の膜厚ではない部分(図2において寸法d1で示す部分)を少なくすることができる。
一方、Y軸方向における塗布膜の端部においても所定の膜厚ではない部分を少なくするために、Y軸方向の終端部まで第1のノズル1aおよび第2のノズル1bを移動させた後、第2のノズル1b(および第1のノズル1a)をX軸方向に移動させて、薄膜のY軸方向の端部の上をスプレー10bがなぞるようにすると良い。
図3は、図1に示したエレクトロスプレー装置100において第2の電極ブロックを移動させて第2のノズル1bの位置を変更させた形態である。
図3の形態では、4つ配列されている第1のノズル1aのうち両端の第1のノズル1aと連通する開閉バルブ113が閉状態になっている。そのため、第1の送液部110aから溶液材料112が送液されても実際にスプレー10aが形成されるのは内側の2つの第1のノズル1aのみである。これらのスプレー10aの両端とX軸方向に関してスプレー10bがオーバーラップするように第2のノズル1bの位置を調節することにより、上記と同様に塗布膜の端部において所定の膜厚ではない部分を少なくすることができる。すなわち、本実施形態のエレクトロスプレー装置100では、X軸方向(第1の方向)に関して塗布膜の幅を最適な寸法に調節し、かつ塗布膜の端部において所定の膜厚ではない部分を少なくすることができる。
以上のエレクトロスプレー装置により、形成する塗布膜の端部において所定の膜厚ではない部分を少なくすることが可能である。
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記の形態では、第1の送液部110aと第2の送液部110bとを有している。第1のノズル1aによるスプレー10aと第2のノズル1bによるスプレー10bとはスプレーの大きさが異なるため、最適な送液速度が異なる可能性があり、第1の送液部110aと第2の送液部110bとが設けられることによって第1のノズル1aへの送液速度と第2のノズル1bへの送液速度とを別個に制御できるようにしているが、両ノズルにおける最適な送液速度に大差が無い場合、一つの送液部から第1のノズル1aおよび第2のノズル1bへ送液を行うようにしても良い。
また、上記の形態では、第1の電圧印加部150aと第2の電圧印加部150bとを有している。第1のノズル1aによるスプレー10aと第2のノズル1bによるスプレー10bとはスプレーの大きさが異なるため、最適な印加電圧が異なる可能性があり、第1の電圧印加部150aと第2の電圧印加部150bとが設けられることによって第1のノズル1aへの印加電圧と第2のノズル1bへの印加電圧とを別個に制御できるようにしているが、両ノズルにおける最適な印加電圧に大差が無い場合、一つの電圧印加部から第1のノズル1aおよび第2のノズル1bへ電圧の印加を行うようにしても良い。
また、エレクトロスプレー装置において第1のノズル1aおよび第2のノズル1bが噴霧を実施しながらY軸方向の正方向への移動とY軸方向の負方向への移動を繰り返す場合、すなわち、Y軸方向への往復移動を行いながら薄膜の形成を行う場合、図4に示すように第1のノズル1aに対してY軸方向の両側に第2のノズル1bの組が設けられていても良い。こうすることにより、塗布膜のX軸方向の端部において第1のノズル1aもしくは第2のノズル1bのどちらから先に薄膜の形成を行うのかを往動および復動の両方で同じにすることができるため、膜厚の傾向が薄膜形成の順番によって変化するおそれがある場合に有用である。
1a 第1のノズル
1b 第2のノズル
2 アースプレート
3 塗布膜
10a スプレー
10b スプレー
100 エレクトロスプレー装置
110a 第1の送液部
110b 第2の送液部
111a 配管
111b 配管
112 溶液材料
113 開閉バルブ
140a 第1の電極ブロック
140b 第2の電極ブロック
141 溝
150a 第1の電圧印加部
150b 第2の電圧印加部
200 基板
400 エレクトロスプレー装置
401 ノズル
402 アースプレート
403 基板
404 電圧印加部
405 電極バー
406 塗布膜

Claims (4)

  1. 溶液材料を基板に向けて噴霧し、薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、
    溶液材料を噴霧する方向と直交する平面上の第1の方向に配列されて先端部から溶液材料を噴霧する複数の第1のノズルと、
    溶液材料を噴霧する方向と直交する平面上の前記第1の方向と直交する方向に関して前記第1のノズルと離れて配置されて、先端部から溶液材料を噴霧し、当該先端部が前記第1のノズルの先端部より突き出ている2つの第2のノズルと、
    一部もしくは全部の前記第1のノズルおよび2つの前記第2のノズルに溶液材料を送液する送液部と、
    少なくとも送液される前記第1のノズルおよび2つの前記第2のノズルに電圧を印加する電圧印加部と、
    を備え、
    前記第1の方向に関して前記第2のノズルは、前記送液部からの送液が行われる両端の前記第1のノズルよりもそれぞれ外側に位置し、噴霧することを特徴とする、エレクトロスプレー装置。
  2. 前記送液部は、前記第1のノズルに溶液材料を送液する第1の送液部と、前記第2のノズルに溶液材料を送液する第2の送液部と、を有することを特徴とする、請求項1に記載のエレクトロスプレー装置。
  3. 前記電圧印加部は、前記第1のノズルに電圧を印加する第1の電圧印加部と、前記第2のノズルに電圧を印加する第2の電圧印加部と、を有することを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のエレクトロスプレー装置。
  4. 前記第2のノズルは、前記第1のノズルに対して前記第1の方向に相対移動可能である、請求項1から3のいずれかに記載のエレクトロスプレー装置。
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