JP6925875B2 - 多層食品 - Google Patents
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Description
項1.少なくとも一層にウェランガムを含有する多層食品。
項2.少なくとも一層がゲル状である、項1に記載の多層食品。
項3.ウェランガムを含有する層におけるウェランガムの含量が0.01〜3.0質量%である、項1又は2に記載の多層食品。
項4.少なくとも一層にウェランガムを含有する多層食品の製造方法であって、多層食品の各層を形成する原料ミックスを連続的に充填することを特徴とする多層食品の製造方法。
項5.前記多層食品の少なくとも一層がゲル状である、項4に記載の多層食品の製造方法。
項6.多層食品の各層を形成する全ての原料ミックスを充填した後に、ゲル化工程を経ることを特徴とする、項5に記載の多層食品の製造方法。
また、本発明でいう「多層食品」は、ゲル状層及び/又は非ゲル状層を3層以上組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の多層食品は、同種あるいは異種の非ゲル状層(例えば、果汁飲料、ドリンクヨーグルト、ドレッシング等)を組み合わせて調製することもできる。
本発明は、多層食品において少なくとも一層にウェランガムを含有させることを特徴とする。
ゲル状層及び/又は非ゲル状層におけるウェランガム以外の多糖類の含量は、使用される多糖類の種類・使用用途、及び調製される食品の種類等に応じて適宜設定することができる。
本発明の多層食品は、当該多層食品の各層を形成する原料ミックスを個別に調製し、係る原料ミックスを連続して充填することにより製造することができる。この際、各原料ミックスの充填順序は任意である。例えば、ブリックスが小さい方の原料ミックスを充填した後、連続して、ブリックスが大きい方の原料ミックスを充填する方法、又はブリックスが大きい方の原料ミックスを充填した後、連続して、ブリックスが小さい原料ミックスを充填する方法のいずれを採用してもよい。
なお、本発明の多層食品は、当該多層食品の各層を形成する原料ミックスを個別に調製し、係る原料ミックスを同時に充填することによっても製造することができるが、好ましくは上記の連続充填方法が採用される。
表1の処方に従い、原料ミックスA(Brix26.2度)を調製した。具体的には、粉体混合した砂糖、ゲル化剤及びクエン酸三ナトリウムを水に添加し、80℃で10分間撹拌溶解した。次に、50%クエン酸溶液を添加し、水で全量補正した後、80℃に調温した。
<層の分離状態の評価>
◎:境界面が極めて明瞭である。
〇:境界面が明瞭である。
△:境界面が不明瞭である。
×:2つの層が混ざり、境界がない。
キサンタンガム:ビストップ※D−3800*
アルギン酸:キミカアルギンI−1G(株式会社キミカ製)
グアーガム:ビストップ※D−20*
ローカストビーンガム:ビストップ※D−171*
ネイティブ型ジェランガム:ケルコゲルLT100*
加工澱粉:NATIONAL FRIGEX(イングレディオン株式会社製)
サイリウムシードガム:ビストップ※D−2074*
HMペクチン:SM−666*
LMペクチン:ビストップ※D−402*
一方、多糖類としてキサンタンガムを使用した比較例1−1〜1−6は、境界面が極めて明瞭であったが、べたつきのある、非常に弾力的な食感となり、食感に影響が生じた。
また、多糖類としてアルギン酸を使用した比較例1−7及び1−8は、アルギン酸を0.2質量%含有する比較例1−8では2つの層が混ざり境界面を認識することができず、アルギン酸を0.5質量%含有する比較例1−7では境界面が明瞭であったものの、べたつき、糊っぽさ、ぬめりのある食感となり、食感に影響が生じた。
また、多糖類としてグアーガムを使用した比較例1−9〜1−12は、グアーガムを0.16〜0.3質量%含有する比較例1−10〜1−12では2つの層が混ざり境界面を認識することができず、グアーガムを0.5質量%含有する比較例1−9では境界面が不明瞭であり、糊っぽく、べたっとした食感となり、食感に影響が生じた。
また、ローカストビーンガム、ネイティブ型ジェランガム、加工澱粉、サイリウムシードガム、HMペクチン又はLMペクチンを使用した比較例1−13〜1−23は、2つの層が混ざり境界面を認識することができなかった。
また、原料ミックスBにゲル化剤を配合せずに、上記と同様の方法で調製された、ゲル状層と非ゲル状層が隣接する組み合わせからなる多層食品において、層の分離状態の外部観察を行なったところ、表3に示す評価と同様であった。
また、原料ミックスA及びBにゲル化剤を配合せずに、上記と同様の方法で調製された、非ゲル状層と非ゲル状層が隣接する組み合わせからなる多層食品において、層の分離状態の外部観察を行なったところ、表3に示す評価と同様であった。
実験例1の原料ミックスA及びBを使用し、実験例1とは異なる充填順序で多層食品を得た。具体的には、100ml容の容器に原料ミックスBを30ml充填した後に、原料ミックスAを70ml充填した。次に、85℃で30分間加熱殺菌を行い、8℃で3時間冷却して、ゲル状層とゲル状層が隣接する組み合わせからなる多層食品(実施例2−1〜2−5、比較例2−1〜2−21)を得た。得られた多層食品を、実験例1と同じ方法により評価した。結果を表4に示す。
一方、多糖類としてキサンタンガムを使用した比較例2−1〜2−5は、キサンタンガムを0.5質量%含有する比較例1−1では境界面が明瞭であったものの、キサンタンガムを0.2〜0.3質量%含有する比較例2−2〜2−4では境界面が不明瞭であり、キサンタンガムを0.16質量%含有する比較例2−5では2つの層が混ざり境界面を認識することができながった。更に、比較例2−1〜2−5は、べたつきのある、非常に弾力的な食感となり、食感に影響が生じた。
また、多糖類としてアルギン酸を使用した比較例2−6及び2−7は、アルギン酸を0.2質量%含有する比較例2−7では2つの層が混ざり境界面を認識することができず、アルギン酸を0.5質量%含有する比較例2−6では境界面が明瞭であったものの、べたつき、糊っぽさ、ぬめりのある食感となり、食感に影響が生じた。
また、多糖類としてグアーガムを使用した比較例2−8〜2−11は、グアーガムを0.16〜0.3質量%含有する比較例2−9〜2−11では2つの層が混ざり境界面を認識することができず、グアーガムを0.5質量%含有する比較例2−8では境界面が不明瞭であり、糊っぽく、べたっとした食感となり、食感に影響が生じた。
また、ローカストビーンガム、ネイティブジェランガム、加工澱粉、サイリウムシードガム、HMペクチン又はLMペクチンを使用した比較例2−12〜2−21は、2つの層が完全に混ざり境界面を認識することができなかった。
また、原料ミックスBにゲル化剤を配合せずに、上記と同様の方法で調製された、ゲル状層と非ゲル状層が隣接する組み合わせからなる多層食品において、層の分離状態の外部観察を行なったところ、表4に示す評価と同様であった。
また、原料ミックスA及びBにゲル化剤を配合せずに、上記と同様の方法で調製された、非ゲル状層と非ゲル状層が隣接する組み合わせからなる多層食品において、層の分離状態の外部観察を行なったところ、表4に示す評価と同様であった。
表5の処方に従い、原料ミックスA(Brix6.7度)を調製した。具体的には、粉体混合した砂糖、甘味料、ゲル化剤及びクエン酸三ナトリウムを水に添加し、80℃で10分間撹拌溶解した。次に、5倍濃縮グレープフルーツ果汁(混濁)、乳酸カルシウム、クエン酸(無水)及び香料を添加し、水で全量補正した後、60〜70℃に調温した。
表7の処方に従い、原料ミックスA(Brix7.1度)を調製した。具体的には、粉体混合した砂糖、甘味料、ゲル化剤及びクエン酸三ナトリウムを水に添加し、80℃で10分間撹拌溶解した。次に、4倍濃縮りんご果汁(混濁)、乳酸カルシウム、クエン酸(無水)、色素及び香料を添加し、水で全量補正した後、60〜70℃に調温した。
Claims (3)
- 少なくとも一層にウェランガムを含有する多層食品の製造方法であって、多層食品の各層を形成する原料ミックスを連続的に充填した後にゲル化工程を経ることを特徴とする多層食品の製造方法、
ここで、該多層食品中、ウェランガムを含有する層におけるウェランガムの含量が0.01〜1.0質量%であり、
該多層食品の少なくとも一層がゲル状であり、
該多層食品は、ゲル状層とゲル状層とが隣接する組み合わせを有し、その少なくとも一方の層にウェランガムを含有するか、ゲル状層と非ゲル状層とが隣接する組み合わせを有し、その少なくとも一方の層にウェランガムを含有する。 - 前記ゲル状層が、ゼリー、ムース、プリン、ババロア、フラン、ブラマンジュ、ハードヨーグルト、水ようかん、ジャム、グミキャンディ、煮こごり、ゼリー寄せ及びテリーヌから選択されるものである、請求項1に記載の多層食品の製造方法。
- 前記非ゲル状層が、前記ゲル状層と共に喫食できるソース及びクリームから選択されるものである、請求項1または2に記載の多層食品の製造方法。
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