JP6925115B2 - ボトル - Google Patents
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Description
しかしながら、くびれ部を有するボトルでは、例えばボトルに密封された内容物の温度が低下してボトル内が減圧した場合等に、くびれ部が径方向に沿う横断面視で円形状から例えば楕円形状等に異変形し易いという課題があった。
この構成によれば、ボトル内が減圧した場合等に、パネル部が優先的に変形することで、ボトルのうちパネル部以外の部分での変形を抑えつつ、ボトル内の減圧を吸収するようになっている。
しかしながら、上述した従来の技術では、パネル部が径方向の内側に向けて窪んでいるため、ラベルがパネル部内に引き込まれる等してラベルにしわ等が発生し易く、ラベルの外観に違和感が生じるおそれがある。ラベルの外観に違和感が生じるのを抑制するために、パネル部の周方向に沿うパネル幅を縮小すると、減圧時におけるパネル部の変位量が低下し、所望の減圧吸収性能を発揮できない虞がある。
本発明に係るボトルは、筒状の胴部に、ボトル軸方向の外側から内側に向かうに従い漸次縮径するくびれ部が形成され、前記くびれ部に、径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、前記くびれ部における前記周方向で隣り合う前記パネル部同士の間が柱部とされ、前記パネル部は、前記径方向の内側に位置するとともに、ボトル軸方向の両端部から中央部に従い径方向の内側に向け、前記くびれ部に倣って湾曲するパネル底壁部と、前記パネル底壁部の外周縁から前記径方向の外側に向けて延びるパネル側壁部と、により画成され、前記パネル底壁部には、前記パネル側壁部のうち前記周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて配設されるとともに前記径方向の外側に向けて突となるリブが、前記パネル底壁部における前記ボトル軸方向の全長に亘って形成され、前記リブのうち前記パネル底壁部に対して径方向の外側に位置する頂壁部は、ボトル軸方向の両端部から中央部に従い径方向の内側に向け、前記くびれ部に倣って湾曲し、前記胴部の下端開口を閉塞する底壁部を備え、前記底壁部は、前記底壁部の外周部分を構成する接地部と、前記接地部に径方向の内側に連なるとともに、上方に向けて窪む半球状の補強壁部と、前記補強壁部においてボトル軸に対して放射状に形成された底壁リブと、を備えている。
しかも、パネル底壁部に径方向の外側に向けて突出するリブを配設したため、パネル部を覆うように胴部に取り付けられるラベルを、径方向の内側から支持することができる。そのため、ラベル装着時において、胴部を覆うラベルが径方向の内側へ移動するのを規制して、ラベルの平滑状態を維持できる。これにより、ラベルが隙間の内側に引き込まれてしわが発生するのを抑制して、ラベルの外観に違和感が生じるのを抑制できる。
さらに、リブがパネル底壁部におけるボトル軸方向の全長に亘って形成されているので、径方向から見た側面視でリブと重なる部分では、ラベルをボトル軸方向の全体に亘って支持できる。これにより、ラベルにしわが発生するのを確実に抑制できる。
そして、リブ及び柱部によって胴部におけるラベルの支持面積を確保できるので、ラベルの外観に違和感が生じるのを確実に抑制できる。
この構成によれば、くびれ部の最小外径に跨るようにパネル部が形成され易くなるので、くびれ部の変形を抑制できる。
この構成によれば、ボトル内の減圧化に伴いボトルに作用する径方向の内側へ凹む応力が、くびれ部に集中し易くなる。そのため、上述したようにくびれ部へパネル部を配置することによって胴部の異変形を抑制できる。また、くびれ部の最小外径をくびれ部の最大外径(最大胴径)の60%以上とすることで、ボトル内の減圧に対してくびれ部が可動する程度の適度な剛性をボトルに賦与することができる。
この構成によれば、充填温度等によるボトル内の減圧の程度に応じ、所望する体積変化量をボトルに賦与することができる。
図1に示すように、本実施形態に係るボトル1は、合成樹脂材料により有底筒状に形成されている。ボトル1は、射出成形により有底筒状に形成されたプリフォームが、ブロー成形されることで形成される。なお、合成樹脂材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
肩部12は、口部11の下端縁に連なっている。肩部12は、上肩部12a及び下肩部12bが上方から下方に連なって構成されている。
上肩部12aは、径方向の外側に向けて湾曲するとともに、下方に向かうに従い漸次拡径するテーパ状に形成されている。
下肩部12bは、ボトル軸O方向の全体に亘って外径が一様に形成されている。
底壁部14bは、底壁部14bの外周部分を構成する環状の接地部21と、接地部21における径方向の内側に連なる補強壁部22と、を備えている。
補強壁部22は、上方に向けて窪む半球状(ドーム状)に形成されている。補強壁部22の外周縁は、接地部21の内周縁に接続されている。補強壁部22には、下方に膨出する底壁リブ23が形成されている。底壁リブ23は、平面視において、ボトル軸Oに対して放射状に配置されている。なお、補強壁部22及び底壁リブ23の肉厚は、接地部21の肉厚よりも厚くなっている。
上胴部13aは、下肩部12bの下端縁から下方に延設されている。上胴部13aと下肩部12bとの境界部分には、径方向の内側に窪むとともに、周方向の全周に亘って延びる第1周溝25が形成されている。なお、第1周溝25は、周方向に沿って直線状に形成されている。
パネル底壁部43は、ボトル軸O方向に沿う縦断面視において、上胴部13aの外周面に倣って延在している。すなわち、パネル底壁部43は、ボトル軸O方向に沿う縦断面視において、ボトル軸O方向の両端部からボトル軸O方向の中央部に向かうに従い径方向の内側に向けて湾曲している。なお、パネル底壁部43は、ボトル軸O方向に延びる平坦面であっても構わない。
図1に示すように、パネル側壁部44のうち、ボトル軸O方向の両端に位置して周方向に延びる一対の横側壁部44bは、径方向の内側から外側に向かうに従いボトル軸O方向の外側に向けて傾斜している。
また、本実施形態では、縦側壁部44aにおける径方向の内端、及び周端壁部45bにおける径方向の内端の径方向に沿う位置が互いに異なっているため、パネル部41が変形し易くなり、減圧吸収性能を確実に具備させることができる。
さらに、リブ45がパネル底壁部43におけるボトル軸O方向の全長に亘って形成されているので、径方向から見た側面視でリブ45と重なる部分では、ラベルをボトル軸O方向の全体に亘って支持できる。これにより、ラベルにしわが発生するのを確実に抑制できる。
そして、リブ45及び柱部42によって上胴部13aにおけるラベルの支持面積を確保できるので、ラベルの外観に違和感が生じるのを確実に抑制できる。
そのため、上胴部13aの最小外径に跨るようにパネル部41が形成され易くなるので、上胴部13aの変形を抑制できる。
そのため、ボトル1内の減圧化に伴いボトル1に作用する径方向の内側へ凹む応力が、上胴部13aに集中し易くなる。そのため、上述したように上胴部13aへパネル部41を配置することによって胴部13の異変形を抑制できる。また、上胴部13aの最小外径を上胴部13aの最大外径(胴部13の最大外径)の60%以上とすることで、ボトル1内の減圧に対して上胴部13aが可動する程度の適度な剛性をボトル1に賦与することができる。
そのため、充填温度等によるボトル1内減圧の程度に応じ、所望する体積変化量をボトル1に賦与することができる。
一方、サンプルボトルBでは、吸引容量が10mlまでは上胴部13aに異変形は生じず、良好な外観が保てた。そして、サンプルボトルBでは、吸引容量が11mlを越えた時点で上胴部13aに異変形が生じる結果となった。すなわち、サンプルボトルBでは、上胴部13a自体(柱部42やリブ45)の径方向の変形を抑制しつつ、各パネル部41を柔軟に変形させて上胴部13aを全周に亘って均等に縮径変形させることができ、優れた減圧吸収性能を得ることができた。
例えば、上述した実施形態では、一のパネル部41に対してリブ45を一つずつ配設した場合について説明したが、この構成のみに限らず、一のパネル部41に対して複数のリブ45を配設しても構わない。
上述した実施形態では、胴部13の上胴部13aをくびれ部とした場合について説明したが、この構成のみに限らず、胴部13全体をくびれ部としても構わない。また、下胴部13bをくびれ部としても構わない。
13…胴部
13a…上胴部(くびれ部)
41…パネル部
42…柱部
43…パネル底壁部
44…パネル側壁部
45…リブ
Claims (4)
- 筒状の胴部に、ボトル軸方向の外側から内側に向かうに従い漸次縮径するくびれ部が形成され、
前記くびれ部に、径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、前記くびれ部における前記周方向で隣り合う前記パネル部同士の間が柱部とされ、
前記パネル部は、
前記径方向の内側に位置するとともに、ボトル軸方向の両端部から中央部に従い径方向の内側に向け、前記くびれ部に倣って湾曲するパネル底壁部と、
前記パネル底壁部の外周縁から前記径方向の外側に向けて延びるパネル側壁部と、により画成され、
前記パネル底壁部には、前記パネル側壁部のうち前記周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて配設されるとともに前記径方向の外側に向けて突となるリブが、前記パネル底壁部における前記ボトル軸方向の全長に亘って形成され、
前記リブのうち前記パネル底壁部に対して径方向の外側に位置する頂壁部は、ボトル軸方向の両端部から中央部に従い径方向の内側に向け、前記くびれ部に倣って湾曲し、
前記胴部の下端開口を閉塞する底壁部を備え、
前記底壁部は、
前記底壁部の外周部分を構成する接地部と、
前記接地部に径方向の内側に連なるとともに、上方に向けて窪む半球状の補強壁部と、
前記補強壁部においてボトル軸に対して放射状に形成された底壁リブと、を備えていることを特徴とするボトル。 - 前記ボトル軸方向における前記パネル部の長さは、前記ボトル軸方向における前記くびれ部の長さに対して20%以上95%以下になっていることを特徴とする請求項1に記載のボトル。
- 前記くびれ部の最小外径は、前記くびれ部の最大外径に対して60%以上98%以下になっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のボトル。
- 前記くびれ部における前記ボトル軸方向の長さは、前記胴部における前記ボトル軸方向の長さに対して30%以上90%以下になっていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のボトル。
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