JP6922053B2 - 燃料電池セル、及びセルスタック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池セル、及びセルスタック装置に関するものである。
特許文献1に示すように、燃料電池セルは、支持基板、ガス流路、及び発電素子部を備えている。ガス流路は、支持基板内に形成されている。発電素子部は支持基板に支持されている。支持基板内のガス流路に燃料ガスが供給されることによって、発電素子部が発電する。燃料電池セルは、発電素子部において使用されなかった燃料ガスをガス流路から排出する。
特開2015−69701号公報
燃料電池セルが排出する燃料ガス(オフガス)中には水素、水蒸気、一酸化炭素、及び二酸化炭素が含まれている。このオフガス中の水素濃度を低下させることが要望されている。そこで、本発明の課題は、オフガス中の水素濃度を低下させることにある。
本発明の第1側面に係る燃料電池セルは、多孔質の支持基板と、第1ガス流路と、発電素子部と、水素透過膜とを備える。第1ガス流路は、支持基板内を延びる。第1ガス流路は、ガス排出口を有する。発電素子部は、支持基板に支持される。水素透過膜は、発電素子部とガス排出口との間において支持基板に支持される。水素透過膜は、支持基板の外部と第1ガス流路との間に介在する。水素透過膜は、水素を透過させる。
この構成によれば、第1ガス流路内に水素を含む燃料ガスを流し、支持基板の外部に酸化剤ガス(例えば、空気)を流すと、発電素子部が発電する。そして、発電素子部とガス排出口との間における第1ガス流路内には、発電素子部において使用されなかった燃料ガスが流れる。この発電素子部とガス排出口との間における第1ガス流路内から、水素透過膜を介して燃料ガス中の水素が、支持基板の外部へと供給される。この結果、オフガス中の水素濃度を低下させることができる。なお、水素を透過させるとは、プロトンを透過させることだけでなく、水素分子を透過させることも含む概念である。すなわち、水素透過膜は、プロトンを透過させるものだけでなく、分子ふるいとして水素分子を透過させるものも含む。
また、オフガス中の水素濃度が低下することによって、一酸化炭素濃度を低下させることができる。詳細には、オフガス中において、水性ガスシフト反応(CO+HO⇔CO+H)によって平衡が取られている。この中でHを除去すれば全体の反応が右側に進み、一酸化炭素濃度も低下させることができる。したがって、一酸化炭素および水素の処理負荷を減らすことができる。
好ましくは、燃料電池セルは、ガス供給口を有する第2ガス流路をさらに備える。第1ガス流路は、燃料電池セルの第1端部から第2端部に向かって延びる。ガス排出口は、燃料電池セルの第2端部において開口する。第2ガス流路は、燃料電池セルの第1端部において、第1ガス流路と連通する。
好ましくは、水素透過膜は、電子伝導性を有する。
好ましくは、水素透過膜は、BaZrOを含む。
好ましくは、発電素子部は、複数の発電素子部を有する。複数の発電素子部は、ガス流路が延びる方向に沿って配列される。水素透過膜は、複数の発電素子部のうち、最もガス排出口側に配置される端部発電素子部とガス排出口との間に配置される。
好ましくは、水素透過膜は、発電素子部と電気的に隔離される。
好ましくは、支持基板は、主面上に凹部を有している。支持基板の凹部は、底面から開口面に向かって広がる形状である。水素透過膜は、凹部内に配置される。
本発明の第2側面に係るセルスタック装置は、上記いずれかの燃料電池セルと、燃料電池セルにガスを供給するマニホールドと、を備える。
本発明の第3側面に係るセルスタック装置は、燃料電池セルと、ガス供給室及びガス回収室を有するマニホールドと、を備える。燃料電池セルは、多孔質の支持基板と、第1ガス流路と、第2ガス流路と、発電素子部と、水素透過膜とを備える。第1ガス流路は、支持基板内を延びる。第1ガス流路は、ガス排出口を有する。発電素子部は、支持基板に支持される。水素透過膜は、発電素子部とガス排出口との間において支持基板に支持される。水素透過膜は、支持基板の外部と第1ガス流路との間に介在する。水素透過膜は、水素を透過させる。第2ガス流路は、ガス供給口を有する。第1ガス流路は、燃料電池セルの第1端部から第2端部に向かって延びる。ガス排出口は、燃料電池セルの第2端部において開口する。第2ガス流路は、燃料電池セルの第1端部において、第1ガス流路と連通する。第1ガス流路は、ガス回収室と連通する。第2ガス流路は、ガス供給室と連通する。
本発明によれば、オフガス中の水素濃度を低下させることができる。
セルスタック装置の斜視図。 マニホールドの断面図。 マニホールドの上面図。 セルスタック装置の断面図。 燃料電池セルの斜視図。 燃料電池セルの断面図。 第2端部における燃料電池セルの断面図。 第2端部における燃料電池セルの断面図。 第1端部における燃料電池セルの断面図。 変形例に係る燃料電池セルの断面図。 変形例に係るセルスタック装置の断面図。 変形例に係るセルスタック装置の断面図。 変形例に係る燃料電池セルの第2端部の断面図。
以下、本発明に係る燃料電池セル及びセルスタック装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、燃料電池セルの一例として固体酸化物形燃料電池セル(SOFC)を用いて説明する。図1はセルスタック装置を示す斜視図、図2はマニホールドの断面図である。なお、図1及び図2において、いくつかの燃料電池セルの記載を省略している。
[セルスタック装置]
図1に示すように、セルスタック装置100は、マニホールド2と、複数の燃料電池セル10と、を備えている。
[マニホールド]
図1及び図2に示すように、マニホールド2は、各燃料電池セル10の第2端部102を支持している。マニホールド2は、複数の燃料電池セル10のそれぞれにガスを分配するように構成されている。また、マニホールド2は、燃料電池セル10から排出されたガスを回収するように構成されている。マニホールド2は、ガス供給室21bとガス回収室21aとを有している。ガス供給室21bには、改質器などを介して燃料ガス供給源から燃料ガスが供給される。ガス回収室21aは、各燃料電池セル10から排出された燃料ガス(オフガス)を回収する。
マニホールド2は、マニホールド本体部23と、仕切板24とを有している。マニホールド本体部23は、内部に空間を有している。マニホールド本体部23は、直方体状である。
図3に示すように、マニホールド本体部23の天板部231には、複数の貫通孔232が形成されている。各貫通孔232は、マニホールド本体部23の長手方向(z軸方向)に間隔をあけて並んでいる。各貫通孔232は、マニホールド本体部23の幅方向(y軸方向)に延びている。各貫通孔232は、ガス供給室21b及びガス回収室21aと連通している。なお、各貫通孔232は、ガス供給室21bと連通する部分とガス回収室21aと連通する部分とに分かれていてもよい。
仕切板24は、マニホールド本体部23の空間をガス供給室21bとガス回収室21aとに仕切っている。詳細には、仕切板24は、マニホールド本体部23の略中央部において、マニホールド本体部23の長手方向に延びている。
図2に示すように、ガス供給室21bの底面には、ガス供給孔211が形成されている。また、ガス回収室21aの底面には、ガス排出孔221が形成されている。ガス供給孔211は、例えば、燃料電池セル10の配列方向(z軸方向)において、マニホールド2の中心Cよりも一方側に配置されている。一方、ガス排出孔221は、例えば、燃料電池セル10の配列方向(z軸方向)において、マニホールド2の中心Cよりも他方側に配置されている。すなわち、ガス供給孔211とガス排出孔221は、燃料電池セル10の配列方向において、マニホールド2の中心Cを基準に、互いに反対側に配置されている。
[燃料電池セル]
図4は、セルスタック装置の断面図を示している。図4に示すように、燃料電池セル10は、マニホールド2から上方に延びている。燃料電池セル10は、第1端部101及び第2端部102を有している。燃料電池セル10は、第2端部102がマニホールド2に取り付けられている。このように、燃料電池セル10の第2端部102は、マニホールド2側の端部であり、第1端部101は、マニホールド2から離れた側の端部である。本実施形態では、燃料電池セル10の第2端部102は燃料電池セル10の下端部であり、燃料電池セル10の第1端部101は燃料電池セル10の上端部である。
燃料電池セル10の第2端部102は、接合材などによってマニホールド2の天板部231に取り付けられる。詳細には、燃料電池セル10の第2端部102は、天板部231に形成された貫通孔232に挿入されている。なお、燃料電池セル10の第2端部102は、貫通孔232に挿入されていなくてもよい。すなわち、燃料電池セル10の第2端面104によって貫通孔232を覆うように、燃料電池セル10が天板部231上に載置されていてもよい。
図1に示すように、各燃料電池セル10は、主面同士が対向するように並べられている。また、各燃料電池セル10は、マニホールド2の長手方向(z軸方向)に沿って間隔をあけて並べられている。すなわち、燃料電池セル10の配列方向は、マニホールド2の長手方向に沿っている。
図4及び図5に示すように、燃料電池セル10は、支持基板4と、複数の第1ガス流路41aと、複数の第2ガス流路41bと、複数の発電素子部5と、水素透過膜13と、を有している。また、燃料電池セル10は、連通部材3をさらに有している。
[支持基板、第1及び第2ガス流路]
支持基板4は、マニホールド2から上方に延びている。支持基板4は、板状である。詳細には、支持基板4は、正面視(z軸方向視)が長方形状である。支持基板4は、長手方向(x軸方向)と幅方向(y軸方向)とを有している。なお、支持基板4は、長手方向の寸法が幅方向の寸法よりも長い。本実施形態では、図4の上下方向(x軸方向)が支持基板4の長手方向であり、図4の左右方向が(y軸方向)が支持基板4の幅方向である。
複数の第1ガス流路41a及び複数の第2ガス流路41bは、支持基板4内を延びている。詳細には、第1ガス流路41aは、支持基板4内を燃料電池セル10の第1端部101から第2端部102に向かって延びている。また、第2ガス流路41bは、支持基板4内を燃料電池セル10の第2端部102から第1端部101に向かって延びている。第1及び第2ガス流路41a、41bは、支持基板4の長手方向に延びている。第1及び第2ガス流路41a、41bは、支持基板4を貫通している。
各第1ガス流路41aは、支持基板4の幅方向において互いに間隔をあけて配置されている。また、各第2ガス流路41bも、支持基板4の幅方向において互いに間隔をあけて配置されている。なお、第1ガス流路41aと第2ガス流路41bとの間隔は、第1ガス流路41a同士の間隔よりも大きく、第2ガス流路41b同士の間隔よりも大きいことが好ましい。
第1ガス流路41aは、ガス排出口411aを有している。ガス排出口411aは、燃料電池セル10の第2端部102において開口している。詳細には、ガス排出口411aは、燃料電池セル10の第2端面104において開口している。なお、燃料電池セル10の第2端面104は、第2端部102側の端面である。この第2端面104は、マニホールド2側を向いている。
第1ガス流路41aのガス排出口411aは、ガス回収室21aに開口している。すなわち、第1ガス流路41aは、ガス回収室21aと連通している。このガス排出口411aから、オフガスが排出される。
第2ガス流路41bは、ガス供給口411bを有している。ガス供給口411bは、燃料電池セル10の第2端部102において開口している。詳細には、ガス供給口411bは、燃料電池セル10の第2端面104において開口している。
第2ガス流路41bのガス供給口411bは、ガス供給室21bに開口している。すなわち、第2ガス流路41bは、ガス供給室21bと連通している。このガス供給口411bから、燃料ガスが供給される。
第1ガス流路41aと第2ガス流路41bとは、燃料電池セル10の第1端部101側において互いに連通している。詳細には、第1ガス流路41aと、第2ガス流路41bとが、後述する連通部材3の連通流路30を介して連通している。
第1及び第2ガス流路41a、41bは、第1ガス流路41a内におけるガスの圧力損失が第2ガス流路41b内におけるガスの圧力損失よりも大きくなるように構成されている。
例えば、各第1ガス流路41aの流路断面積は、各第2ガス流路41bの流路断面積よりも小さくすることができる。なお、第1ガス流路41aの数と第2ガス流路41bとの数とが異なる場合は、各第1ガス流路41aの流路断面積の合計値が、各第2ガス流路41bの流路断面積の合計値よりも小さくすることができる。
図5に示すように、支持基板4は、第1主面45と、第2主面46とを有している。第1主面45と第2主面46とは、互いに反対を向いている。第1主面45及び第2主面46は、各発電素子部5を支持している。第1主面45及び第2主面46は、支持基板4の厚さ方向(z軸方向)を向いている。また、支持基板4の各側面47は、支持基板4の幅方向(y軸方向)を向いている。各側面47は、湾曲していてもよい。図1に示すように、各支持基板4は、第1主面45と第2主面46とが対向するように配置されている。
支持基板4は、電子伝導性を有さない多孔質の材料によって構成される。支持基板4は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)から構成される。または、支持基板4は、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とY(イットリア)とから構成されてもよいし、MgO(酸化マグネシウム)とMgAl(マグネシアアルミナスピネル)とから構成されてもよい。支持基板4の気孔率は、例えば、20〜60%程度である。この気孔率は、例えば、アルキメデス法、又は微構造観察により測定される。
支持基板4は、緻密層48によって覆われている。緻密層48は、第1ガス流路41a及び第2ガス流路41bから支持基板4内に拡散されたガスが外部に排出されることを抑制するように構成されている。本実施形態では、緻密層48は、支持基板4の第1主面45、第2主面46、及び各側面47を覆っている。なお、本実施形態では、緻密層48は、後述する電解質7と、インターコネクタ9とによって構成されている。緻密層48は、支持基板4よりも緻密である。例えば、緻密層48の気孔率は、0〜7%程度である。
図6に示すように、支持基板4は、複数の凹部49と、複数の桟部50とを有している。複数の凹部49は、支持基板4の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。複数の凹部49のそれぞれは、支持基板4の幅方向に延びている。なお、複数の凹部49のそれぞれは、支持基板4の幅方向(y軸方向)の両端部には形成されていない。
桟部50は、一対の凹部49の間に配置される。すなわち、一対の凹部49の間の部分が桟部50となる。桟部50は、支持基板4の幅方向に延びている。支持基板4の長手方向において、凹部49と桟部50とが交互に配置される。
[発電素子部]
図5に示すように、複数の発電素子部5は、支持基板4に支持されている。なお、本実施形態では、複数の発電素子部5は、支持基板4の第1主面45及び第2主面46に支持されている。なお、第1主面45に形成される発電素子部5の数と第2主面46に形成される発電素子部5の数とは、互いに同じであってもよいし異なっていてもよい。また、発電素子部5は、支持基板4の第1主面45及び第2主面46のどちらか一方のみに支持されていてもよい。
複数の発電素子部5は、第1及び第2ガス流路41a、41bが延びる方向に沿って配列されている。詳細には、複数の発電素子部5は、支持基板4の長手方向に配列されている。すなわち、本実施形態に係る燃料電池セル10は、いわゆる横縞型の燃料電池セルである。複数の発電素子部5は、インターコネクタ9によって、互いに直列に接続されている。
複数の発電素子部5のうち、最も第2端部102側に配置される発電素子部5を端部発電素子部5aと称する。すなわち、端部発電素子部5aは、複数の発電素子部5の中で、マニホールド2の最も近くに配置されている。
発電素子部5は、支持基板4の幅方向(y軸方向)に延びている。発電素子部5は、支持基板4の幅方向において第1部分51と第2部分52とに区画される。なお、第1部分51と第2部分52との厳密な境界はない。例えば、燃料電池セル10をマニホールド2に取り付けた状態において、支持基板4の長手方向視(x軸方向視)において、ガス供給室21bとガス回収室21aとの境界と重複する部分を、第1部分51と第2部分52との境界部とすることができる。
支持基板4の厚さ方向視(z軸方向視)において、第1ガス流路41aは、発電素子部5の第1部分51と重複している。また、支持基板4の厚さ方向視(z軸方向視)において、第2ガス流路41bは、発電素子部5の第2部分52と重複している。なお、複数の第1ガス流路41aのうち、一部の第1ガス流路41aが第1部分51と重複していなくてもよい。同様に、複数の第2ガス流路41bのうち、一部の第2ガス流路41bが第2部分52と重複していなくてもよい。
図6は、第1ガス流路41aに沿って切断した燃料電池セル10の断面図である。
図6に示すように、発電素子部5は、燃料極6、電解質7、及び空気極8を有している。支持基板4側から、燃料極6、電解質7、空気極8の順で配置されている。発電素子部5は、反応防止膜11をさらに有している。
[燃料極]
燃料極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される。燃料極6は、焼成体である。燃料極6は、燃料極集電部61と燃料極活性部62とを有する。各燃料極6は、支持基板4上に配置されている。各燃料極6は、支持基板4の長手方向(x軸方向)において、互いに間隔をあけて配置されている。
[燃料極集電部]
燃料極集電部61は、凹部49内に配置されている。凹部49は、支持基板4に形成されている。詳細には、燃料極集電部61は、凹部49内に充填されており、凹部49と同様の外形を有する。各燃料極集電部61は、第3主面611を有している。
燃料極集電部61の第3主面611は、支持基板4の第1主面45と実質的に同一面上にある。すなわち、支持基板4の第1主面45と、各燃料極集電部61の第3主面611とによって、一つの面が構成されている。なお、第3主面611は、第1主面45と完全に同一面上になくてもよい。例えば、第1主面45と第3主面611との間に、20μm以下程度の段差があってもよい。第3主面611は平坦面を構成している。
燃料極集電部61は、電子伝導性を有する。燃料極集電部61は、燃料極活性部62よりも高い電子伝導性を有していることが好ましい。燃料極集電部61は、酸化物イオン伝導性を有していてもよいし、有していなくてもよい。
燃料極集電部61は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極集電部61は、NiO(酸化ニッケル)とY(イットリア)とから構成されてもよいし、NiO(酸化ニッケル)とCSZ(カルシア安定化ジルコニア)とから構成されてもよい。燃料極集電部61の厚さ、及び凹部49の深さは、50〜500μm程度である。
[燃料極活性部]
燃料極活性部62は、燃料極集電部61の第3主面611上に配置されている。このため、燃料極活性部62は、凹部49から突出している。すなわち、燃料極活性部62は、燃料極集電部61に埋設されていない。燃料極活性部62の端縁は、第3主面611上において、燃料極集電部61の端縁よりも内側に形成されている。詳細には、燃料極活性部62は、燃料極集電部61よりも平面視(z軸方向視)の面積が小さい。そして、燃料極活性部62は、第3主面611内に収まっている。
燃料極活性部62は、酸化物イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。燃料極活性部62は、燃料極集電部61よりも酸化物イオン伝導性を有する物質の含有率が大きい。詳細には、燃料極活性部62における、気孔部分を除いた全体積に対する酸化物イオン伝導性を有する物質の体積割合は、燃料極集電部61における、気孔部分を除いた全体積に対する酸化物イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きい。
燃料極活性部62は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とから構成され得る。或いは、燃料極活性部62は、NiO(酸化ニッケル)とGDC(ガドリニウムドープセリア)とから構成されてもよい。燃料極活性部62の厚さは、5〜30μmである。
[電解質]
電解質7は、燃料極6上を覆うように配置されている。詳細には、電解質7は、一のインターコネクタ9から他のインターコネクタ9まで支持基板4の長手方向に延びている。すなわち、支持基板4の長手方向において、電解質7とインターコネクタ9とが交互に配置されている。また、電解質7は、支持基板4の第1主面45、第2主面46、及び各側面47を覆っている。
電解質7は、支持基板4よりも緻密である。例えば、電解質7の気孔率は、0〜7%程度である。電解質7は、イオン伝導性を有し且つ電子伝導性を有さない緻密な材料から構成される焼成体である。電解質7は、例えば、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)から構成され得る。或いは、LSGM(ランタンガレート)から構成されてもよい。電解質7の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。
[反応防止膜]
反応防止膜11は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜11は、厚さ方向視において、燃料極活性部62と略同一の形状である。反応防止膜11は、電解質7を介して、燃料極活性部62と対応する位置に配置されている。反応防止膜11は、電解質7内のYSZと空気極活性部81内のSrとが反応して電解質7と空気極活性部81との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。反応防止膜11は、例えば、GDC=(Ce,Gd)O(ガドリニウムドープセリア)から構成され得る。反応防止膜11の厚さは、例えば、3〜50μm程度である。
[空気極]
空気極8は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される。空気極8は、焼成体である。空気極8は、燃料極6と協働して電解質7を挟むように配置されている。空気極8は、空気極活性部81及び空気極集電部82を有している。
[空気極活性部]
空気極活性部81は、反応防止膜11上に配置されている。空気極活性部81は、酸化物イオン伝導性を有するとともに、電子伝導性を有する。空気極活性部81は、空気極集電部82よりも酸化物イオン伝導性を有する物質の含有率が大きい。詳細には、空気極活性部81における、気孔部分を除いた全体積に対する酸化物イオン伝導性を有する物質の体積割合は、空気極集電部82における、気孔部分を除いた全体積に対する酸化物イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きい。
空気極活性部81は、多孔質の材料から構成される。空気極活性部81は焼成体である。空気極活性部81は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、LSF=(La,Sr)FeO(ランタンストロンチウムフェライト)、LNF=La(Ni,Fe)O(ランタンニッケルフェライト)、LSC=(La,Sr)CoO(ランタンストロンチウムコバルタイト)等から構成されてもよい。また、空気極活性部81は、LSCFから構成される第1層(内側層)とLSCから構成される第2層(外側層)との2層によって構成されてもよい。空気極活性部81の厚さは、例えば、10〜100μmである。
[空気極集電部]
空気極集電部82は、空気極活性部81上に配置されている。空気極集電部82は、空気極活性部81から、隣の発電素子部5に向かって延びている。空気極集電部82は、インターコネクタ9を介して隣の発電素子部5の燃料極集電部61と電気的に接続されている。なお、燃料極集電部61と空気極集電部82とは、支持基板4の長手方向(x軸方向)において、発電領域から互いに反対側に延びている。なお、発電領域とは、燃料電池セル10の厚さ方向視(z軸方向視)において、燃料極活性部62と電解質7と空気極活性部81とが重複する領域である。
空気極集電部82は、電子伝導性を有する多孔質材料から構成される。空気極集電部82は、焼成体である。空気極集電部82は、空気極活性部81よりも高い電子伝導性を有していることが好ましい。空気極集電部82は、酸化物イオン伝導性を有していてもよいし、有していなくてもよい。
空気極集電部82は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成され得る。或いは、空気極集電部82は、LSC=(La,Sr)CoO(ランタンストロンチウムコバルタイト)から構成されてもよい。或いは、空気極集電部82は、Ag(銀)、Ag−Pd(銀パラジウム合金)から構成されてもよい。なお、空気極集電部82の厚さは、例えば、50〜500μm程度である。
[インターコネクタ]
インターコネクタ9は、支持基板4の長手方向において隣り合う発電素子部5同士を電気的に接続するように構成されている。インターコネクタ9は、隣り合う発電素子部5の一方の発電素子部5の燃料極6と、他方の発電素子部5の空気極8とを電気的に接続している。詳細には、インターコネクタ9は、一方の発電素子部5の燃料極集電部61と、他方の発電素子部5の空気極集電部82とを電気的に接続している。
このように、各発電素子部5は、インターコネクタ9によって、第1及び第2主面45、46のそれぞれにおいて燃料電池セル10の第1端部101から第2端部102まで直列に接続されている。
インターコネクタ9は、燃料極集電部61の第3主面611上に配置されている。インターコネクタ9は、支持基板4の長手方向において、燃料極活性部62と間隔をあけて配置されている。
インターコネクタ9は、電子伝導性を有する緻密な材料から構成される。インターコネクタ9は、焼成体である。インターコネクタ9は、支持基板4よりも緻密である。例えば、インターコネクタ9の気孔率は、0〜7%程度である。インターコネクタ9は、例えば、LaCrO(ランタンクロマイト)から構成され得る。或いは、(Sr,La)TiO(ストロンチウムチタネート)から構成されてもよい。インターコネクタ9の厚さは、例えば、10〜100μmである。
図7に示すように、各燃料電池セル10において最も第2端部102側に配置されたインターコネクタ9は、第1主面45に配置される発電素子部5と、第2主面46に配置される発電素子部5とを電気的に接続している。
第2主面46において最も第2端部102側に配置された端部発電素子部5aの空気極集電部82は、第2主面46から側面47を介して第1主面45まで延びている。すなわち、この最も第2端部側に配置された端部発電素子部5aの空気極集電部82は、環状に延びている。そして、第1主面45において最も第2端部102側に配置されたインターコネクタ9は、第2主面46から第1主面45まで延びる空気極集電部82と、第1主面45において最も第2端部102側に配置された端部発電素子部5の燃料極集電部61と、を電気的に接続している。
このように、第1主面45において直列接続された複数の発電素子部5と、第2主面46において直列接続された複数の発電素子部5とは、インターコネクタ9によって、燃料電池セル10の第2端部102において直列接続されている。
[水素透過膜]
図4に示すように、水素透過膜13は、端部発電素子部5aとガス排出口411aとの間に配置されている。すなわち、水素透過膜13は、端部発電素子部5aよりも第2端部102側に配置されている。水素透過膜13は、支持基板4に支持されている。
図4及び図7に示すように、水素透過膜13は、支持基板4の外部と第1ガス流路41aとの間に介在している。なお、図4及び図8に示すように、水素透過膜13は、支持基板の外部と第2ガス流路41bとの間には介在していない。
図4に示すように、水素透過膜13は、支持基板4の幅方向(y軸方向)に延びている。燃料電池セル10の正面視(z軸方向視)において、水素透過膜13は、各第1ガス流路41aと重複している。一方、燃料電池セル10の正面視(z軸方向視)において、水素透過膜13は、各第2ガス流路41bとは重複していない。すなわち、水素透過膜13は、各第1ガス流路41aが形成される領域内において、支持基板4の幅方向(y軸方向)に延びている。そして、水素透過膜13は、各第2ガス流路41bが形成される領域内には配置されていない。
図7に示すように、支持基板4は、端部発電素子部5aよりも第2端部102側であり且つ水素透過膜13が形成されていない領域において、電子伝導性を有さない端部緻密膜14によって覆われている。水素透過膜13は、端部緻密膜14から露出している。水素透過膜13は、酸化剤ガスが供給される空間内に露出されている。
端部緻密膜14は、緻密性を有する。詳細には、端部緻密膜14は、支持基板4よりも緻密である。例えば、端部緻密膜14の気孔率は、0〜7%程度である。端部緻密膜14は、第1及び第2ガス流路41a、41b内を流れる燃料ガスを透過させない。端部緻密膜14は、例えば、上述した電解質7によって構成することができる。
端部緻密膜14は、水素透過膜13の外周縁部と重複するように配置されている。すなわち、水素透過膜13は、外周縁部を除いて、端部緻密膜14から露出している。水素透過膜13は、端部発電素子部5aと電気的に隔離されている。
水素透過膜13は、支持基板4の第1主面45上に形成されている。なお、水素透過膜13は、第2主面46上に形成されていてもよい。水素透過膜13は、例えば、支持基板4の第1主面45に形成された凹部451内に形成されている。
水素透過膜13は、緻密性を有する。詳細には、水素透過膜13は、支持基板4よりも緻密である。例えば、水素透過膜13の気孔率は、0〜7%程度である。水素透過膜13は、第1ガス流路41a内を流れる燃料ガスを透過させない。
水素透過膜13は、水素を透過させる。詳細には、水素透過膜13は、プロトンを透過させる。また、水素透過膜13は、電子伝導性を有することが好ましい。すなわち、水素透過膜13は、プロトン・電子混合導電性を有する。具体的には、水素透過膜13は、水素分離膜を用いることができる。
水素透過膜13は、例えば、BaZrOを含む。水素透過膜13は、BaZrOを主成分として含んでいる。
[連通部材]
図4に示すように、連通部材3は、支持基板4の先端部に取り付けられている。なお、支持基板4の先端部とは、支持基板4の第1及び第2ガス流路41a、41bが延びる方向の端部のうち、マニホールド2から離れた側の端部である。そして、連通部材3は、第1ガス流路41aと第2ガス流路41bとを連通させる連通流路30を有している。詳細には、連通流路30は、各第1ガス流路41aと各第2ガス流路41bとを連通する。連通流路30は、各第1ガス流路41aから各第2ガス流路41bまで延びる空間によって構成されている。
連通部材3は、支持基板4に接合されていることが好ましい。また、連通部材3は、支持基板4と一体的に形成されていることが好ましい。連通流路30の数は、第1ガス流路41aの数よりも少ない。本実施形態では、一本の連通流路30のみによって、複数の第1ガス流路41aと複数の第2ガス流路41bとが連通されている。
連通部材3は、例えば、多孔質である。また、連通部材3は、その外側面を構成する緻密層31を有している。緻密層31は、連通部材3の本体よりも緻密に形成されている。例えば、緻密層31の気孔率は、0〜7%程度である。この緻密層31は、連通部材3と同じ材料や、上述した電解質7に使用される材料、結晶化ガラス等によって形成することができる。
[集電部材]
図9に示すように、セルスタック装置100は、集電部材12をさらに有している。集電部材12は、隣り合う燃料電池セル10の間に配置されている。そして、集電部材12は、隣り合う燃料電池セル10を互いに電気的に接続している。複数の燃料電池セル10は、集電部材12を介して、互いに直列接続されている。
集電部材12は、隣り合う燃料電池セル10の第1端部101同士を接合している。例えば、集電部材12は、支持基板4の両主面に配置された複数の発電素子部5のうち、最も第1端部101側に配置された発電素子部5よりも第1端部101側に配置されている。集電部材12は、隣り合う燃料電池セル10の最も第1端部101側に配置された発電素子部5同士を電気的に接続している。
集電部材12は、導電性接合材103を介して、発電素子部5から延びる空気極集電部82に接合される。導電性接合材103としては、周知の導電性セラミックス等を用いることができる。例えば、導電性接合材103は、(Mn,Co)、(La,Sr)MnO、及び(La,Sr)(Co,Fe)Oなどから選ばれる少なくとも1種によって構成することができる。
[発電方法]
上述したように構成されたセルスタック装置100では、水素を含む燃料ガスをマニホールド2のガス供給室21bに供給するとともに、燃料電池セル10を空気などの酸素を含むガスに曝す。すると、空気極8において下記(1)式に示す化学反応が起こり、燃料極6において下記(2)式に示す化学反応が起こり、電流が流れる。
(1/2)・O+2e→O2− …(1)
+O2−→HO+2e …(2)
詳細には、ガス供給室21bに供給された燃料ガスは、各燃料電池セル10の第2ガス流路41b内を流れ、各発電素子部5の燃料極6において、上記(2)式に示す化学反応が起こる。各燃料極6において未反応であった燃料ガスは、第2ガス流路41bを出て連通部材3の連通流路30を介して第1ガス流路41aへ供給される。そして、第1ガス流路41aへ供給された燃料ガスは、再度、燃料極6において上記(2)式に示す化学反応が起こる。
端部発電素子部5aよりも下流側、すなわち、端部発電素子部5aとガス排出口411aとの間において、第1ガス流路41a内を流れる燃料ガス中の一部の水素が支持基板4の外部へと供給される。そのため、オフガス中の水素濃度を低下させることができる。また、この結果、オフガス中の一酸化炭素濃度を低下させることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
変形例1
図10に示すように、水素透過膜13は、支持基板4の第1主面45と第2主面46との両方に形成されていてもよい。また、水素透過膜13は、支持基板4の各側面47に形成されていてもよい。この場合、水素透過膜13は、支持基板4の周囲に沿って環状に形成されている。
変形例2
上記実施形態では、各燃料電池セル10は、複数の発電素子部5を有していたが、各燃料電池セル10は、1つの発電素子部5のみを有していてもよい。この場合、水素透過膜13は、発電素子部5とガス排出口411aとの間に配置される。
変形例3
上記実施形態では、燃料電池セル10は、第1ガス流路41aと第2ガス流路41bとを有しているが、燃料電池セル10の構成はこれに限定されない。例えば、図11に示すように、燃料電池セル10は、第2ガス流路41bを有していなくてもよい。この場合、マニホールド2は、ガス回収室21aは有していない。また、燃料電池セル10は、連通部材3を有していない。
マニホールド2は、燃料電池セル10の第1端部101を支持している。そして、燃料電池セルの第2端部102は、マニホールド2と反対側に配置されている。第1ガス流路41aのガス排出口411aは、マニホールド2と反対側に開口している。このため、本変形例において、マニホールド2を基準にした水素透過膜13の位置は、上記実施形態と逆になっている。また、端部発電素子部5aも、複数の発電素子部5の中で、マニホールド2から最も遠くに配置されている。
変形例4
上記実施形態では、第1ガス流路41aと第2ガス流路41bとは、連通部材3が有する連通流路30によって連通されていたが、この構成に限定されない。例えば、図12に示すように、支持基板4が、内部に連通流路30を有していてもよい。この場合、セルスタック装置100は、連通部材3を備えていなくてもよい。この支持基板4内に形成された連通流路30によって、第1ガス流路41aと第2ガス流路41bとが連通されている。
変形例5
上記実施形態では、端部緻密膜14を電解質7によって構成しているが、この端部緻密膜14は、これに限定されない。例えば、端部緻密膜14は、酸化イットリウム(Y)と酸化マグネシウム(MgO)を含む混合膜によって構成してもよい。また、端部緻密膜14は、スピネル(例えば、Al−MgOスピネル)によって構成することもできる。
変形例6
上記実施形態では、水素透過膜13は、BaZrOによって構成されているが、これに限定されない。例えば、水素透過膜13は、ゼオライト、またはパラジウム箔などによって構成してもよい。また、発電素子部5を構成する電解質7の少なくとも一部を水素透過膜13にしてもよい。
変形例7
上記実施形態では、水素透過膜13は、プロトンを透過させるように構成されているがこれに限定されない。例えば、水素透過膜13は、水素分子を透過させるように構成されていてもよい。
変形例8
上記実施形態では、電解質7は、酸化物イオン伝導性を有していたが、プロトン伝導性を有していてもよい。具体的には、電解質7は、BaZrOから構成されてもよい。この場合、空気極8において下記(3)式に示す化学反応が起こり、燃料極6において下記(4)式に示す化学反応が起こり、電流が流れる。
+4H+4e→2HO …(3)
→2H+2e …(4)
変形例9
図13に示すように、支持基板4の第1主面45に形成された凹部451は、底面451bから開口面451aに向かって広がる形状としてもよい。すなわち、開口面451aは、底面451bよりも大きい面積を有する。凹部451の断面形状は、台形状である。
詳細には、凹部451は、開口面451a、底面451b、及び側面451cによって画定されている。側面451cは、底面451bの外周縁から第1主面45に向かって傾斜して延びている。開口面451aと側面451cとがなす角度は、鋭角である。底面451bと側面451bとがなす角度は、鈍角である。開口面451aは、側面451cの先端縁によって画定される。開口面451aは、凹部451と外部との境界面である。
水素透過膜13は、凹部451内に隙間なく配置されている。すなわち、水素透過膜13は、凹部451と同様の形状になっている。
2 マニホールド
21a ガス回収室
21b ガス供給室
4 多孔質基材
41a 第1ガス流路
411a ガス排出口
41b 第2ガス流路
411b ガス供給口
5 発電素子部
10 燃料電池セル
13 水素透過膜
100 燃料電池スタック

Claims (9)

  1. 多孔質の支持基板と、
    前記支持基板内を延び、ガス排出口を有する第1ガス流路と、
    前記支持基板に支持される発電素子部と、
    前記発電素子部と前記ガス排出口との間において前記支持基板に支持され、前記支持基板の外部と前記第1ガス流路との間に介在し、水素を透過させる水素透過膜と、
    前記支持基板の前記発電素子部よりも前記ガス排出口側の領域であって前記水素透過膜が形成されていない領域を覆う端部緻密膜と、
    を備える、燃料電池セル。
  2. ガス供給口を有する第2ガス流路をさらに備え、
    前記第1ガス流路は、前記燃料電池セルの第1端部から第2端部に向かって延び、
    前記ガス排出口は、前記燃料電池セルの第2端部において開口し、
    前記第2ガス流路は、前記燃料電池セルの第1端部において、前記第1ガス流路と連通する、
    請求項1に記載の燃料電池セル。
  3. 前記水素透過膜は、電子伝導性を有する、
    請求項1又は2に記載の燃料電池セル。
  4. 前記水素透過膜は、BaZrO を含む、
    請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池セル。
  5. 前記発電素子部は、複数の発電素子部を有し、
    前記複数の発電素子部は、前記第1ガス流路が延びる方向に沿って配列され、
    前記水素透過膜は、前記複数の発電素子部のうち、最も前記ガス排出口側に配置される端部発電素子部と前記ガス排出口との間に配置される、
    請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池セル。
  6. 前記水素透過膜は、前記発電素子部と電気的に隔離される、
    請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池セル。
  7. 前記支持基板は、主面上に凹部を有しており、
    前記支持基板の凹部は、底面から開口面に向かって広がる形状であり、
    前記水素透過膜は、前記凹部内に配置される、
    請求項1から6のいずれかに記載の燃料電池セル。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載された燃料電池セルと、
    前記燃料電池セルにガスを供給するマニホールドと、
    を備える、セルスタック装置。
  9. 請求項2に記載された燃料電池セルと、
    ガス供給室及びガス回収室を有するマニホールドと、
    を備え、
    前記第1ガス流路は、前記ガス回収室と連通し、
    前記第2ガス流路は、前記ガス供給室と連通する、
    セルスタック装置。
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