本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図1を参照して、本発明の第1実施形態の洗濯機100について説明する。図1は、洗濯機100の斜視図である。
図1に示すように、洗濯機100は、ケーシング1と、蓋2と、操作表示部3とを備える。ケーシング1は、中空の形状を有する。ケーシング1は、例えば、金属、又は合成樹脂により形成される。ケーシング1の上部には、開口部1aが形成される。蓋2は、開口部1aを開閉する。蓋2及び操作表示部3の各々は、ケーシング1の上部に設けられる。なお、洗濯機100は、洗濯物Xの乾燥機能をさらに備えていてもよい。
次に、図2を参照して、洗濯機100についてさらに説明する。図2は、洗濯機100の断面図である。
図2に示すように、洗濯機100は、上面板4と、ベース5と、水槽6と、洗濯槽7と、攪拌翼8と、バランサ9と、駆動部10と、伝達機構11とをさらに備える。
上面板4は、例えば、合成樹脂で形成される。上面板4は、ケーシング1の上部に固定されている。上面板4は、蓋2を回転可能に支持する。上面板4には、操作表示部3が設けられる。
ベース5は、例えば、合成樹脂で形成される。ベース5は、ケーシング1の底部に固定されている。
水槽6及び洗濯槽7の各々は、中空の形状を有する。水槽6及び洗濯槽7の各々は、上部が開口している。水槽6及び洗濯槽7の各々は、ケーシング1に収容される。
洗濯槽7は、水槽6の内側に配置される。洗濯槽7は、回転可能に支持される。洗濯槽7には、水を溜めることができる。
蓋2が開いた状態で、開口部1aを介して洗濯槽7に洗濯物Xが投入される。
攪拌翼8は、洗濯槽7の内部に設けられ、洗濯槽7の底部に位置する。攪拌翼8は、回転可能に支持される。
バランサ9は、洗濯槽7が高速回転したときに、洗濯槽7の振動を抑制する。バランサ9は、環状に形成される。バランサ9は、洗濯槽7の上部に配置される。
駆動部10及び伝達機構11の各々は、ケーシング1内に設けられる。駆動部10及び伝達機構11の各々は、水槽6の下側に配置される。
駆動部10は、攪拌翼8及び洗濯槽7の各々を回転させる。駆動部10は、例えば、モータを含む。
伝達機構11は、例えば、ギア、及びクラッチを含む。伝達機構11は、駆動部10と、攪拌翼8及び洗濯槽7との間に介在する。伝達機構11は、例えば、電磁力で作動する。伝達機構11は、攪拌翼8及び洗濯槽7の各々に対し、駆動部10の動力を伝達することができる。また、伝達機構11は、攪拌翼8及び洗濯槽7の各々に対し、駆動部10の動力の伝達を遮断することができる。
伝達機構11は、攪拌軸11aと、脱水軸11bとを含む。攪拌軸11a及び脱水軸11bは、2重軸構造を有する。攪拌軸11aの外側には、脱水軸11bが配置される。攪拌軸11a及び脱水軸11bの各々は、駆動部10に接続される。
攪拌翼8は、洗濯槽7内の水を攪拌して流動させるためのパルセータとして機能する。攪拌翼8は、攪拌軸11aに取り付けられる。攪拌翼8は、攪拌軸11aを介して駆動部10の動力を伝達される。その結果、攪拌翼8が回転する。なお、攪拌翼8は、本発明の攪拌部の一例である。
洗濯槽7は、脱水軸11bに取り付けられる。洗濯槽7は、脱水軸11bを介して駆動部10の動力を伝達される。その結果、洗濯槽7が回転する。
洗濯機100は、給水弁12と、給水ホース13とをさらに備える。
給水弁12は、例えば、電磁弁である。給水弁12は、水栓と給水ホース13との間に介在する。給水ホース13は、洗濯槽7内に通じる。
なお、給水弁12と給水ホース13との間に、洗剤を収容可能な洗剤ケースが設けられてもよい。この場合、水は、給水弁12から洗剤ケースに供給された後、給水ホース13を介して洗濯槽7内に供給される。その結果、水と共に洗剤を洗濯槽7内に供給することができる。
給水弁12が開かれると、給水ホース13を介して洗濯槽7内に水が供給される。これに対し、給水弁12が閉じられると、給水ホース13を介して洗濯槽7内に水が供給されない。その結果、給水弁12を開閉することで、洗濯槽7内への給水量を調整することができる。なお、給水弁12は、本発明の給水部の一例である。
次に、図3を参照して、洗濯機100についてさらに説明する。図3は、洗濯機100のブロック図である。
図3に示すように、操作表示部3は、洗濯機100に対する指示を受け付ける。操作表示部3は、入力部3aと、表示部3bとを含む。入力部3aは、操作キー群を含む。表示部3bは、種々の情報を表示する。表示部3bは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又はELD(Electro Luminescence Display)のようなディスプレーである。なお、表示部3bは、タッチパネルを含み、入力部3aとして機能してもよい。
洗濯機100は、水位検知部14と、記憶部16と、制御装置17とをさらに備える。
水位検知部14は、洗濯槽7内の水位を検知する。水位検知部14は、例えば、エアトラップと、圧力センサとを有する。エアトラップは、洗濯槽7の底部に設けられる。水位検知部14は、圧力センサでエアトラップ内の圧力を検知し、エアトラップ内の圧力に基づいて、洗濯槽7内の水位を検知する。
電流検出部15は、駆動部10に供給される電流を検出する。
記憶部16は、記憶装置を含む。記憶装置は、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置(例えば、半導体メモリー)を含み、補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)をさらに含んでもよい。主記憶装置及び/又は補助記憶装置は、制御装置17によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
制御装置17は、CPU(Central Processing Unit)及びMPU(Micro Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御装置17は、洗濯機100の各要素を制御する。具体的には、制御装置17のプロセッサーは、記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、入力部3aと、表示部3bと、駆動部10と、伝達機構11と、給水弁12と、水位検知部14と、記憶部16とを制御する。
制御装置17は、制御部17aと、容量センシング部17bと、算出部17cと、給水処理部17dと、判定部17eと、洗い運転部17fと、濯ぎ運転部17gとを有する。具体的には、制御装置17のプロセッサーが、記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、制御部17a、容量センシング部17b、算出部17c、給水処理部17d、判定部17e、洗い運転部17f、及び濯ぎ運転部17gとして機能する。
次に、図4から図8を参照して、制御装置17の第1の動作について説明する。図4は、制御装置17の動作を示すブロック図である。
図4に示すように、ステップS10において、入力部3aは、洗濯機100を稼働させる洗濯運転の指示を受け付ける。その結果、洗濯機100は、洗濯運転を開始する。なお、第1実施形態では、洗濯運転は、洗濯物Xを洗う洗い運転を示す。
ステップS20において、容量センシング部17bは、洗濯物Xの容量センシングを行い、洗濯物Xの量を算出する。洗濯物Xの量は、詳細には、洗濯物Xの容量を示す。
図6(a)は、容量センシング部17bが、洗濯物Xの容量センシングを行っている状態を示す図である。洗濯槽7内の水が排出された状態で、洗濯槽7内に洗濯物Xが供給されて、容量センシングが行われる。
図6(a)に示すように、容量センシング部17bは、洗濯物Xの容量センシングを行う際、駆動部10を制御して攪拌翼8(図2参照)を回転させる。攪拌翼8は、例えば、第1方向に回転した後、第1方向とは反対の第2方向に回転する動作を所定回数(例えば、2回)行う。攪拌翼8が回転するとき、攪拌翼8は洗濯物Xから負荷を受ける。
容量センシング部17bは、容量センシングを行うことで洗濯物Xの量を算出する。第1実施形態では、容量センシング部17bは、攪拌翼8が受ける負荷に基づいて洗濯物Xの量を算出する。
攪拌翼8が受ける負荷は、例えば、駆動部10に供給される電流とみなすことができる。理由は、攪拌翼8が受ける負荷は、駆動部10に供給される電流と相関を有するからである。具体的には、攪拌翼8が受ける負荷が大きくなる程、攪拌軸11aのトルクが大きくなり、駆動部10に供給される電流が大きくなる。
容量センシング部17bは、例えば、第1対応情報を用いて、洗濯物Xの量を算出する。第1対応情報は、駆動部10に供給される電流と、洗濯物Xの量との対応関係を示すテーブル又はグラフである。第1対応情報は、記憶部16に予め記憶されている。容量センシング部17bは、第1対応情報と、電流検出部15が検出した駆動部10の電流とに基づいて、洗濯物Xの量を算出する。
図4に示すように、ステップS30において、算出部17cは、ステップS20で算出された洗濯物Xの量に基づいて、総給水時間を算出する。総給水時間は、洗濯物Xの量に対応した洗濯槽7への給水時間を示す。
算出部17cは、例えば、第2対応情報を用いて総給水時間を算出する。第2対応情報は、洗濯物Xの量と、総給水時間との対応関係を示したテーブル又はグラフである。第2対応情報は、記憶部16に予め記憶されている。
図6(b)は、設定水位Yを示す図である。図6(b)に示すように、設定水位Yは、ステップS30で算出された総給水時間をかけて、給水弁12が洗濯槽7内へ給水した場合の洗濯槽7内の水位を示す。なお、給水弁12が給水するとは、給水弁12が開いた状態になることを示す。
通常の洗濯機は、総給水時間をかけて洗濯槽7内へ給水する。この場合、洗濯物Xが洗濯槽7内に投入される際に乾いていたか否かで以下のような違いが生じる。
洗濯物Xが洗濯槽7内に投入される際に乾いていた場合、総給水時間が適正な値になる。理由は、第2対応情報の対応関係は、通常は、洗濯物Xが乾いていることを前提に設定されるからである。その結果、洗濯物Xが乾いていた場合、設定水位Yが、洗濯物Xの量に応じた適正な水位になる。
これに対し、洗濯物Xが洗濯槽7内に投入される際に濡れていた場合、洗濯物Xが乾いていた場合よりも洗濯物Xの重量が増加している。従って、ステップS20において、容量センシング時に、攪拌翼8が受ける負荷が増加するので、容量センシング部17bにより算出される洗濯物Xの量が、実際の洗濯物Xの量よりも多くなる。その結果、総給水時間が適正な値よりも長くなり、設定水位Yが適正な水位よりも高くなる。
従って、洗濯物Xが洗濯槽7内に投入される際に、洗濯物Xが濡れていたか否かにより、設定水位Yが変化する。
第1実施形態の洗濯機100は、総給水時間をかけて洗濯槽7内へ給水することなく、以下のステップS40からステップS60に示す手順で、洗濯槽7内へ給水する。
図4に示すように、ステップS40において、給水処理部17dは、ステップS30で算出された総給水時間に基づいて、単位給水時間Tを決定する。給水処理部17dは、例えば、総給水時間の五分の一以上、三分の一以下の長さ時間を、単位給水時間Tに決定する。
ステップS50において、給水処理部17dは、給水処理を開始する。給水処理は、洗濯槽7内に給水する処理を示す。給水処理は、単数又は複数の単位処理を含む。
ステップS60において、給水処理部17dは、単位処理を行う。
図5、及び図7(a)から図7(d)を参照して、単位処理について説明する。図5は、単位処理を示すフロー図である。単位処理は、第1処理と、第2処理とを含む。
図5に示すように、ステップS61において、給水処理部17dは、単位処理のうち第1処理を行う。
図7(a)、及び図7(b)は、第1処理を示す図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、第1処理において、洗濯槽7に洗濯物Xが収容された状態で、給水弁12が洗濯槽7内に、ステップS40で算出された単位給水時間Tだけ給水するように、給水処理部17dが給水弁12を制御する。給水処理部17dはタイマーの機能を有し、タイマーにより単位給水時間Tをカウントする。給水弁12が洗濯槽7内に単位給水時間Tだけ給水すると、第1処理が終了する。第1処理が終了すると、第2処理が開始される。
図7(b)において、第1水位Y1は、第1処理終了後で、第2処理開始前の洗濯槽7内の水位を示す。第1水位Y1は、水位検知部14により検知される。
図5に示すように、ステップS62において、給水処理部17dは、単位処理のうち第2処理を行う。
図7(c)、及び図7(d)は、第2処理を示す図である。
図7(c)及び図7(d)に示すように、第2処理において、洗濯槽7に洗濯物Xが収容された状態で、攪拌翼8が回転するように、給水処理部17dが駆動部10を制御する。その結果、攪拌翼8が洗濯槽7内の水を攪拌する。攪拌翼8は、所定の回転方向に所定の速さで回転する。攪拌翼8は、例えば、100rpm以上、120rpm以下の速さで、30秒以上、1分以下の時間、回転する。攪拌翼8の回転が終了すると、第2処理が終了する。
図7(d)において、第2水位Y2は、第2処理終了後の洗濯槽7内の水位を示す。第2水位Y2は、水位検知部14により検知される。第2処理終了後、水位検知部14が第2水位Y2を検知すると、単位処理が終了する。その結果、処理がステップS70に移行する。つまり、単位処理は、第1処理と、第2処理と、第1水位Y1を検知する処理と、第2水位Y2を検知する処理とを含む。
図7(b)及び図7(d)に示すように、ステップS70において、判定部17eは、第1水位Y1に対する第2水位Y2の水位差(Y1−Y2)が所定の閾値DT以下になるか否かを判定する。所定の閾値DTは、正の実数である。所定の閾値DTは、予め設定されており、記憶部16に記憶されている。
水位差(Y1−Y2)が所定の閾値DT以下の場合(ステップS70で、Yes、Y1−Y2≦DT)、処理がステップS80に移行する。
水位差(Y1−Y2)が所定の閾値DT以下でない場合(ステップS70で、No、Y1−Y2>DT)、処理がステップS60に移行する。その結果、水位差(Y1−Y2)が所定の閾値DT以下になるまで、給水処理部17dは、洗濯槽7内の水を排出することなく、ステップS60の単位処理を繰り返す。
ステップS80において、判定部17eは、給水処理が完了したと判定する。
給水処理が完了したと判定部17eが判定する原理について説明する。
ステップS62(図5、及び図7(c)参照)において、洗濯槽7内の水が攪拌されると、洗濯物Xが水を吸収すると共に、洗濯物Xに含まれていた空気が洗濯物Xから抜ける。その結果、攪拌前の洗濯槽7内の第1水位Y1に比べ、攪拌後の洗濯槽7内の第2水位Y2のほうが低くなる。
そして、ステップS60に示す単独処理が繰り返される毎に、攪拌時の洗濯物Xの吸水量及び洗濯物Xから抜ける空気の量が減少し、水位差(Y1−Y2)が小さくなる。そして、水位差(Y1−Y2)が小さくなる程、洗濯槽7内で洗濯物Xが水に浸水する浸水程度が大きくなる。つまり、水位差(Y1−Y2)と洗濯物Xの浸水程度とは相関を有する。その結果、水位差(Y1−Y2)が所定の閾値DT以下になると、判定部17eは、洗濯槽7内で洗濯物Xが洗い運転可能な程度に浸水していると判断し、給水処理が完了したと判定することが可能になる。
図8は、給水処理完了時の洗濯槽7を示す図である。図8において、修正設定水位Y3は、給水処理が完了したときの洗濯槽7内の水位を示す。また、修正設定水位Y3は、本発明の設定水位の一例を示す。
図4に示すように、ステップS90において、洗い運転部17fは、洗濯物Xを洗う洗い運転を行う。具体的には、攪拌翼8が回転するように、洗い運転部17fが駆動部10を制御する。その結果、攪拌翼8が回転して、洗濯物Xを洗う。なお、洗い運転は、洗濯槽7内の水位が修正設定水位Y3の状態で行われる。また、ステップS90の処理よりも前に、洗剤が洗濯槽7内に既に投入されている。その結果、処理が終了する。
以上、図4から図8を参照して説明したように、洗濯槽7内に単位給水時間Tだけ水が供給されて洗濯物Xが濡れている状態で、判定部17eは、第1水位Y1と第2水位Y2とに基づいて、給水処理が完了したか否かを判定する。従って、洗濯物Xが洗濯槽7内に投入される際に、洗濯物Xが乾いていたか否かにより修正設定水位Y3が変化することを抑制できる。その結果、洗濯物Xが濡れていた場合に修正設定水位Y3が洗濯物Xの量に応じた適正な水位よりも高くなることを抑制でき、節水性能を向上させることができる。
また、水位差(Y1−Y1)が所定の閾値DT以下になるまで、給水処理部17dは、洗濯槽7内の水を排出することなく、単位処理を繰り返す。従って、修正設定水位Y3を適正な水位に効果的に近づけることが可能になる。
また、給水処理部17dは、総給水時間の五分の一以上、三分の一以下の長さの時間を単位給水時間Tに決定する。従って、洗濯物Xの量に対し、洗濯槽7内に過量の水が供給されることを抑制できる。
また、洗い運転部17fは、洗濯槽7内の水位が修正設定水位Y3の状態で洗濯物Xを洗濯する。従って、洗い運転部17fは、節水しつつ、洗濯物Xを洗濯することができる。
以上、図面(図1〜図8)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、(1)〜(5))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)ステップS20(図4参照)で算出された洗濯物Xの量に基づいて、制御部17aが単位給水時間T、及び所定の閾値DTの各々を変更してもよい。例えば、洗濯物Xの量が多くなる程、制御部17aは、単位給水時間Tを長くすると共に、所定の閾値DTを大きくする。その結果、洗濯物Xの量に合わせて、単位給水時間T、及び所定の閾値DTの各々を効果的に設定することが可能になる。
(2)ステップS60、及びステップS70(図4参照)に示すように、単位処理が繰り返される場合、単位処理の繰り返し回数に応じて、制御部17aが単位給水時間Tを変更してもよい。例えば、単位処理の繰り返し回数が多くなる程、制御部17aが単位給水時間Tを短くする。その結果、洗濯物Xの量に合わせて、修正設定水位Y3を効果的に決定することが可能になる。
(3)本発明の第1実施形態では、ステップS30(図4参照)において、算出部17cは、総給水時間を算出する。ステップS40において、給水処理部17dは、単位給水時間Tを決定する。そして、ステップS61(図5参照)に示す第1処理において、給水処理部17dは、給水弁12を制御して、洗濯槽7内に単位給水時間Tだけ給水する。しかし、本発明はこれに限定されない。
以下では、図4及び図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、上記のように給水時間により洗濯槽7内に給水するタイミングを規定する。これに対し、第2実施形態では、給水量により洗濯槽7内に給水するタイミングを規定する。
第2実施形態では、図4に示すステップS30において、算出部17cは、総給水量を算出する。総給水量は、洗濯物Xの量に対応した洗濯槽7への給水量を示す。この場合、算出部17cは、例えば、第3対応情報を用いて、洗濯槽7への給水量を算出する。第3対応情報は、洗濯物Xの量と、総給水量との対応関係を示したテーブル又はグラフであり、記憶部16に予め記憶されている。そして、ステップS40において、給水処理部17dは、総給水量に基づいて、単位給水量を決定する。給水処理部17dは、例えば、総給水量の五分の一以上、三分の一以下の水量を、単位給水量に決定する。そして、図5に示すステップS61に示す第1処理において、給水処理部17dは、給水弁12を制御して、洗濯槽7内に単位給水量だけ給水する。
また、第2実施形態では、洗濯機100は、洗濯槽7内の水量を検出する水量検出部を備える。そして、ステップS61において、給水処理部17dは、洗濯槽7内に単位給水量だけ給水する際、水量検出部の検出値に基づいて、洗濯槽7内に単位給水量の水が供給されたか否かを判定する。
なお、第2実施形態において、洗濯機100は、水量検出部に代えて、水位検知部14を用いて、洗濯槽7内の水量を検出してもよい。この場合、総給水量、及び単位給水量に示される水量は、水位を意味する。
(4)本発明の第1実施形態、及び第2実施形態では、ステップS90(図9参照)において、洗い運転部17f(図3参照)が洗い運転を行う。しかし、本発明は、これに限定されない。
以下では、図2から図4、及び図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態では、図4に示すステップS90において、洗い運転に代えて、濯ぎ運転部17g(図3参照)が、洗濯物Xを濯ぐ濯ぎ運転を行ってもよい。つまり、ステップS10(図4参照)で、入力部3aを介して、洗い運転が指定されず、濯ぎ運転が指定された場合も、洗い運転が指定された場合と同様に、給水処理部17dがステップS60に示す単位処理を行い、洗濯槽7内へ修正設定水位Y3の水を供給してもよい。この場合、洗濯槽7内の水位が修正設定水位Y3の状態で、濯ぎ運転部17gは、駆動部10により攪拌翼8を回転させて、洗濯物Xの濯ぎを行う。その結果、濯ぎ運転部17gは、節水しつつ、洗濯物Xを濯ぐことができる。
なお、ステップS10(図4参照)で、入力部3aを介して、洗い運転及び濯ぎ運転の両方が指定された場合、洗濯槽7内の水位が修正設定水位Y3の状態で、洗い運転、及び濯ぎ運転の各々が行われてもよい。
以下、図2、図3、及び図8を参照して詳細に説明する。まず、ステップS80に示す給水処理が完了すると、洗濯槽7内の水位が修正設定水位Y3の状態で、洗い運転部17fが洗い運転を行う。そして、洗い運転の終了後、洗い運転で使用された水が洗濯槽7から排出される。そして、洗濯槽7内の水位が修正設定水位Y3の状態になるまで給水弁12を介して洗濯槽7内に水が供給される。そして、洗濯槽7内の水位が修正設定水位Y3の状態で、濯ぎ運転部17gが濯ぎ運転を行う。その結果、洗い運転部17f及び濯ぎ運転部17gは、節水しつつ、洗濯物Xの洗濯及び濯ぎを行うことができる。
(5)第1実施形態から第3実施形態の洗濯機100は、縦型洗濯機である。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明の洗濯機は、洗濯槽を備え、容量センシングを行って、総給水時間、又は総給水量を算出する洗濯機であればよい。例えば、本発明の洗濯機は、ドラム式洗濯機でもよい。なお、ドラム式洗濯機の場合、洗濯槽が本発明の攪拌部として機能する。