JP6918671B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、冷蔵庫に関する。
従来、冷蔵庫のキャビネット側面に真空断熱パネルを配設することにより、発泡断熱材のみを配設するものに比べて熱漏洩が少なく、つまりは、消費電力量が少なくなるようにした冷蔵庫が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−063038号公報
ところで、冷蔵庫は、キャビネットの前面に形成される開口部の周縁にコンプレッサから冷却器に至る途中の冷媒が流れるパイプ等の配管部材を配設することにより、露付き防止を図るものがある。以下、露付き防止のためのパイプを便宜的に防露パイプと称する。
このとき、キャビネットの製造工程は、外箱の側板にフランジ部分を成型した後に真空断熱材を貼り付け、天板に対して側板を90度折り曲げた後、内箱と嵌合させることでキャビネットの概略を成型する流れとなっている。
しかしながら、防露パイプと側板と同時に曲げることは困難であることから、上記の製造工程では側板を曲げた後に防露パイプを配設することになるものの、防露パイプを配設する作業のためにスペースが必要となることから、真空断熱パネルを防露パイプ側まで予め寄せて配設しておくことができなかった。
そこで、主な製造工程は変更することなく真空断熱パネルを防露パイプまで寄せることができる冷蔵庫を提供する。
実施形態の冷蔵庫は、内箱および外箱を有し、前面に開口部が形成されているキャビネットと、内箱と外箱との間に配設される真空断熱パネルと、内箱と外箱との間に配設される配管部材と、を備え、配管部材は、内箱と外箱との間において開口部側の周縁に配設されており、真空断熱パネルは、コア材が充填されていない、あるいは、充填されているコア材の厚みが他の部位よりも薄くなっている折り返し部が形成されているとともに、キャビネットの前後方向において折り返し部よりも前側の部位である前段部が、折り返し部よりも後側の部位である後段部に折り重ね可能に形成されていることを特徴とする冷蔵庫。
実施形態の冷蔵庫の外観を模式的に示す図 キャビネットの構造を模式的に示す図 キャビネットの製造工程の一部を模式的に示す図 比較例としての従来の真空断熱パネルの配設態様を模式的に示す図 真空断熱パネルの構造を模式的に示す図 防露パイプを配設する流れを模式的に示す図その1 防露パイプを配設する流れを模式的に示す図その2 防露パイプを配設する流れを模式的に示す図その3 発泡断熱材を充填する態様を模式的に示す図 真空断熱パネルの他の構造を模式的に示す図その1 真空断熱パネルの他の構造を模式的に示す図その2
以下、実施形態について、図1から図11を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の冷蔵庫1は、キャビネット2内に、上部から順に冷蔵室3、野菜室4、左右に並んだ製氷室5と小冷凍室6、および大冷凍室7の複数の貯蔵室を備えている。このうち、小冷凍室6は、例えば急速冷凍用の貯蔵室として機能する。なお、図1に示す冷蔵庫1の構成は一例であり、貯蔵室の数や種類および配置は、図1に示すものに限定されない。
冷蔵室3は、左右に並んで配置されている観音開きの左扉3a、右扉3bにより開閉される。野菜室4、製氷室5、小冷凍室6および大冷凍室7は、それぞれ引き出し式の野菜室扉4a、製氷室扉5a、小冷凍室扉6aおよび大冷凍室扉7aによって開閉される。また、冷蔵室3の左扉3aには、図示は省略するが、複数の照光式の静電スイッチと複数の照光式の表示器とを備えた操作パネルが設けられている。
この冷蔵庫1のキャビネット2は、図2に示すように、前面に開口部8が形成されている外箱9と、その外箱9に収容される内箱10とから構成されている。この外箱9は鋼板によって形成されており、内箱10はプラスチック等の樹脂材料により形成されている。これら外箱9と内箱10との間には、真空断熱パネルおよび配管部材が配設されている。また、外箱9と内箱10との間において真空断熱パネルが存在していない部分には、発泡断熱材が充填される。
具体的には、外箱9と内箱10との間には、真空断熱パネルとして、天井部分に天井パネル11が配設され、側面部分に側面パネル12が配設されている。以下、側面パネル12のうちキャビネット2の左側の側面部分に配設されるものを便宜的に左側面パネル12Aと称し、キャビネット2の右側の側面部分に配設されるものを便宜的に右側面パネル12Bと称する。
この真空断熱パネルは、周知のように、例えばガラス繊維等コア材を積層して外装フィルムとしての袋部材に充填し、その袋部材の内部を真空引きした後に開口を封止することによって形成されている。また、図示は省略するが、キャビネット2の底板部分や背面部分にも真空断熱パネルが配設されている。
また、外箱9と内箱10との間には、配管部材として、側面部分に側面パイプ13が配設され、開口部8の周縁には、キャビネット2の一方の側面から天井部分を経由して他方の側面まで延びる防露パイプ14が配設されている。つまり、防露パイプ14は、少なくとも開口部8の上辺と左右の各辺とに連続的に設けられている。これらの配管部材は、図示しないコンプレッサから冷却器に至る途中の冷媒を通すパイプであり、冷蔵庫1の表面への露付きを防止するために設けられている。
なお、ここでは説明の簡略化のために側面パイプ13と防露パイプ14として個別の名称を付しているが、これらはいわゆる放熱パイプとして同様の機能を果たすものである。また、図2に示した真空断熱パネルおよび配管部材の配設態様は一例であり、これに限定されない。
次に、上記した構成の作用について説明する。
まず、キャビネット2の製造工程の一部について説明する。キャビネット2を構成する外箱9は、図3に示すように、外箱9の天井を形成する天板9a、外箱9の側面を形成する左側板9bおよび右側板9cが連結された状態の薄板鋼板を成型することによって製造される。
具体的には、薄板鋼板には、冷間ロール成形機等を用いて、キャビネット2の前面側となる端部には、側板を折り曲げた屈曲部によってフランジ部9dが形成される。このフランジ部9dは、開口部8の周縁を形成するものであり、その内面側には、図2に示したように、また、後述する図3に示すように防露パイプ14が配設される。また、キャビネット2の背面側となる端部には、フランジ部9eが形成される。
続いて、薄板鋼板のフランジ部9dが形成されている側の面、つまりは、外箱9の内面には、左側板9bと右側板9cとにそれぞれ側面パイプ13をアルミ箔テープ等により固定され、貼り付け側の面にホットメルト等の接着剤15(図6参照)を塗布した側面パネル12がプレスによって固定される。
そして、天板9aと左側板9bとの間の稜線、および、天板9aと右側板9cとの間の稜線を90度に折り目を付けるように曲げ、概ねU字状の外郭を形成し、図4に示すようにフランジ部9dにおいて内箱10と嵌合させるとともに、フランジ部9eにおいて背板9fと嵌合させる。これにより、外箱9と内箱10とが一体化され、キャビネット2の外郭が大まかに形成される。また、図示は省略するが、底板もこの時点で取り付けられる。
さて、防露パイプ14は、開口部8の周縁に配設されるものであるため、単純に考えれば、薄板鋼板をU字状に形成する前の段階、例えば薄板鋼板にフランジ部9dが形成された後の段階で、薄板鋼板に配設することも可能であるように考えられる。ただし、上記したように薄板鋼板は90度に折り曲げられるため、予め防露パイプ14を配設すると、U字状に成型する際に防露パイプ14が破損したり潰れたりするおそれがある。
あるいは、防露パイプ14を内箱10側に固定して外箱9と組み合わせることも考えられる。ただし、フランジ部9dと嵌合する際に防露パイプ14がずれてしまうおそれがあること、また、防露パイプ14が貯蔵室に近い位置に配置され、熱が庫内に流入して冷蔵庫1の消費電力を増加させる要因となることから好ましくない。
そのため、上記のように薄板鋼板を折り曲げて外箱9を形成する製造工程の場合には、薄板鋼板を折り曲げた後に防露パイプ14を配設する必要がある。その場合、防露パイプ14を配設するための作業スペースが必要となることから、図4に比較例として示す従来の真空断熱パネル(以下、便宜的に従来パネル112と称する)は、大きく製造工程を変更しない場合には、フランジ部9d側に配設される防露パイプ14から作業に必要な距離(D)だけ離間した状態で配設する必要があった。
換言すると、一般的な真空断熱パネルは発泡断熱材よりも断熱特性に優れていることからキャビネット2の側面部分のできるだけ広い範囲に配設できることが望ましいが、従来パネル112を用いる場合には防露パイプ14を貼り付ける作業のためにフランジ部9d側のぎりぎりの位置まで真空断熱パネルを配設することができなかった。そのため、断熱性能の向上や貯蔵室への熱の流入の抑制について改善の余地があった。
そこで、本実施形態では、以下のようにして主な製造工程は変更することなく真空断熱パネルを防露パイプ14のごく近傍まで、つまりは、防露パイプ14ぎりぎりまで寄せて配設することができるようにしている。
図5は、外箱9と内箱10との間に配設される真空断熱パネルのうち、キャビネット2の左側の側面部分に配設される左側面パネル12Aを模式的に示している。ただし、図5では説明のために細部を意図的に強調して示しており、実際の大きさや寸法とは異なっている部分がある。また、詳細な説明は省略するが、キャビネット2の右側の側面部分に配設される右側面パネル12Bは、キャビネット2の中央に対して左側面パネル12Aと対称な形状に形成されている(図9参照)。
この左側面パネル12Aは、大まかに前段部12a、後段部12b、および前段部12aと後段部12bとを繋ぐ折り返し部12cとで構成されている。左側面パネル12Aは、前段部12aがキャビネット2の前面側、後段部12bがキャビネット2の背面側となるように、且つ、図示上下方向がキャビネット2の上下方向に沿うように配設される。また、図5において図示奥側が外箱9側であり、図示手前側が内箱10側である。
前段部12aは、その厚み(L1)が、後段部12bの厚み(L2)よりも小さく設定されている。そして、前段部12aと後段部12bとの間つまりはキャビネット2の前後方向の途中には、折り返し部12cが形成されている。ただし、前段部12aの厚み(L1)は、キャビネット2の左右方向におけるフランジ部9dの幅よりも小さく設定されている。
折り返し部12cは、キャビネット2の上下方向に延びて形成されており、その厚み(L3)は、前段部12aおよび後段部12bよりも小さく設定されている。この折り返し部12cは、コア材を充填しない、あるいは、充填するコア材の厚みを他の部位よりも薄くすることにより形成されており、ある程度の柔軟性を備えている。コア材として布状のものを用いており、折り返し部12cではコア部材が配置されない、あるいは、積層する枚数が少なくされている。
この折り返し部12cはその幅(L4)が、前段部12aの厚み(L1)および後段部12bの厚み(L2)よりも大きく設定されている。これにより、後述するように、左側面パネル12Aを折り返し部12cにて折り返すことができる(図6参照)。また、後段部12bの外箱9側には、側面パイプ13を収容するための1つ以上、本実施形態では2つの収容部12dが形成されている。
この収容部12dは、コア材の積層枚数を減らした部位を設けたり、真空断熱パネルを形成した後に型を押し当てる等の圧力を加えたりすることによって形成することができる。また、収容部12dのうち最も前段部12a側つまりは折り返し部12c側となるものは、折り返し部12c側に開口している。なお、収容部12dの数や位置は、側面パイプ13の数や位置に応じて適宜選択することができる。
このような左側面パネル12Aは、折り返し部12cが柔軟性を有していることから、折り返し部12cにおいて前後方向に容易に折り曲げることができる。具体的には、左側面パネル12A、前段部12aには接着剤15を塗布せず、後段部12bには接着剤15を塗布した状態で図3に示したように薄板鋼板に載置してプレスすることにより、まず、後段部12b側が強固に薄板鋼板に接着される。このとき、前段部12aには接着剤15が塗布されていないため、前段部12aは薄板鋼板には接着されない。
そして、U字状に折り曲げる前あるいはU字状に折り曲げた後において、図6に示すように前段部12aを折り曲げて後段部12bに重なるようにし、テープ16で仮止めすることにより、フランジ部9dとの左側面パネル12Aとの間、より厳密には、フランジ部9dと後段部12bとの間に大きな作業スペースを確保することができる。
続いて、その大きな作業スペースを利用することにより、図7に示すように、防露パイプ14をフランジ部9dの内面側に形成される空間内に容易に収容および固定する作業を行うことができる。このとき、前段部12aは仮止めされているため、作業の邪魔になることがない。
その後、図8に示すように、テープ16を取り外し、前段部12aの前端側に偏って両面テープ17を貼り付け、前段部12aをフランジ部9d側に位置させて左側板9bに貼り付けることにより、左側面パネル12Aをフランジ部9dにぎりぎり近づけた状態で配設することができる。この場合、フランジ部9dには接触しない状態とすることもできる。なお、右側面パネル12Bも同様の工程で配設される。
このとき、左側面パネル12Aは、配設された状態における前段部12aと後段部12bとの間の距離(L5)が、成形された状態での折り返し部12cの幅(L4)よりも短くなるように配設されている。つまり、左側面パネル12Aは、成形時における前後方向の長さがフランジ部9dを超える程度に形成されているとともに、前段部12aと後段部12bとを合わせた長さがフランジ部9dに到達しない程度に形成されている。
そして、左側面パネル12Aを配設した状態では折り返し部12cの幅が相対的に小さくなることにより、コア材が充填されていない、あるいは、コア材が他の部位よりも薄いことで断熱性能が相対的に低くなっている折り返し部12cが占める隙間が小さくなっている。このとき、袋部材にしわが寄った状態で配設されている。
その後、背板9fや底板の取り付けが完了すると、キャビネット2内に、図9に示すように例えば背板9fに設けられている注入口18から液状の発泡断熱材が矢印Hにて示すように注入される。このとき、フランジ部9dが重力方向下方になった状態で発泡断熱材が注入され、発泡断熱材が発泡しながら、つまりは、発泡断熱材が膨らみながら上方向に充填されていく。
そのため、前段部12aの厚みが相対的に薄いフランジ部9d側の領域(R)では、膨れる前に水平方向に広がることで充填性を高めることができる。また、左側面パネル12Aおよび右側面パネル12Bは、前端側が両面テープ17により固定されているため、注入された発泡断熱材が発泡する際に剥がれることが防止されている。
以上説明した実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
実施形態の冷蔵庫1では、配管部材としての防露パイプ14が外箱9と内箱10との間において開口部8側の周縁に配設されており、真空断熱パネルとしての側面パネル12は、コア材が充填されていない、あるいは、充填されているコア材の厚みが他の部位よりも薄くなっている折り返し部12cが形成されているとともに、キャビネット2の前後方向において折り返し部12cよりも前側の部位である前段部12aが、折り返し部12cよりも後側の部位である後段部12bに折り重ね可能に形成されている。
これにより、真空断熱パネルを折り返し部12cで容易に折り曲げることができるため、開口部8の周縁に配設する防露パイプ14の作業スペースを確保できるとともに、前段部12aを防露パイプ14側にできるだけ近づけて配設することが可能となる。また、後段部12bはプレスにより固定することができるため、しっかりと接着することができる。したがって、主な製造工程は変更することなく真空断熱パネルを防露パイプ14まで寄せることができる。
また、冷蔵庫1では、折り返し部12cは、キャビネット2の前後方向に対する幅(L4)が、前段部12aおよび後段部12bの厚みよりも長く形成されている。これにより、前段部12aを後段部12b側に概ね180度折り返して固定することができ、折り返すのに必要な柔軟性を確保することができるとともに、仮固定も容易に行うことができる。
また、冷蔵庫1では、真空断熱パネルは、配設された状態における前段部12aおよび後段部12bの間の距離(L5)が、成形時における折り返し部の幅(L4)よりも短くなるように配設されている。
折り返し部12cを前後方向に引っ張った状態で前段部12aを貼り付けてしまうと、コア材の薄い部分では断熱性能が劣ることになる。また、真空断熱パネルの製造上の前後方向の幅のバラツキや配設位置のずれによっては、真空断熱パネルの前端側つまりは前段部12aの前端側がフランジ部9dに届かなくなるおそれもある。
そこで、上記のように配設することにより、柔軟性を有する折り返し部12cを袋部材にしわが寄った状態となるようにすることで寸法等のバラツキを吸収することができるとともに、最も断熱が必要となる部位の1つであるフランジ部9d付近にまで確実に真空断熱パネルでおおうことができ、さらには前段部12aと後段部12bとの間の隙間を狭くなることでキャビネット2として必要となる断熱性能を確保することもできる。
また、冷蔵庫1では、真空断熱パネルは、前段部12aの厚みが後段部12bの厚みよりも薄くなっている。そして、実施形態では、前段部12aの厚み(L1)は、フランジ部9dの幅よりも小さく設定されている。
真空断熱パネルをフランジ部9dの近傍まで近づけて配設する場合、真空断熱パネルによって発泡断熱材の充填が妨げられると、防露パイプ14が収容されている空間に発泡断熱材が行き渡らずに断熱性能が低下するおそれがある。そして、キャビネット2内に発泡断熱材を充填する際は、通常、キャビネット2は開口部8側が下になるような状態で行われる。
そのため、前段部12aの厚みを相対的に薄くすることにより、発泡断熱材を充填するためのスペースが確保されて充填性を向上させることができるとともに、充填のためのスペースを確保しながらも真空断熱パネルの厚みが側面全体で薄くなってしまうことを防止でき、断熱性能が低下することを防止できる。
また、前段部12aの厚みを相対的に薄くすることにより、左側板9bの切断面の先端部分を屈曲して形成されているフランジ部9dの端部に触れる可能性を低減でき、真空断熱パネルが損傷して真空状態が保たれなくなること、つまりは、断熱性能が低下してしまうことを防止できる。また、冷蔵庫1の前面側は比較的構造物が集中する部位であるため、前段部12aの厚みを相対的に薄くすることにより、構造物が真空断熱パネルに干渉することを防止できる。
また、冷蔵庫1では、真空断熱パネルは、前段部12aが両面テープ17によって外箱9の内面に貼り付けられている一方、後段部12bが接着剤15によって外箱9の内面に貼り付けられている。
従来の一般的な真空断熱パネルはホットメルトのような接着剤15によって貼り付けられているが、本実施形態の真空断熱パネルのように折り返し部12cで折り返す構成の場合、前段部12aにもホットメルトを塗布してしまうと、防露パイプ14を配設する際にホットメルトが塗布された面が露出して作業者の手等に接着剤15が付着するおそれがある。そのため、前段部12aは両面テープ17で固定する構成とすることにより、作業者が防露パイプ14を配設する作業時にホットメルトに触れる可能性がなくなり、作業環境が悪化することを防止できる。
また、冷蔵庫1では、前段部12aは、キャビネット2の前後方向における前端部から所定の範囲が、両面テープ17によって貼り付けられている。真空断熱パネルを両面テープ17で固定する場合、外箱9の内面との間に隙間があると、液状の発泡断熱材が侵入し、その後発泡することにより固定部分が剥がれるおそれがある。このとき、固定部分が剥がれるのは、位置が不安定になるだけでなく、フランジ部9dの先端部分に押し付けられて真空断熱パネルが損傷する要因にもなる。
そこで、上記のように両面テープ17で固定することにより、つまりは、前端側に偏って両面テープ17を設けることにより、少ないテープ量でも発泡時に不具合が発生しないようにすることができる。
また、冷蔵庫1では、配管部材は、キャビネット2の側面部分にも上下方向に延びて配設されており、キャビネット2の側面部分に配設される真空断熱パネルは、後段部12bに、配管部材としての側面パイプ13を収容する1つ以上の収容部12dがキャビネット2の上下方向に延びて形成されている。そして、少なくとも1つの収容部12dは、前段部12aと後段部12bとの間に開口して形成されている。
1枚の真空断熱パネルにおいて厚みの差をつけるためには、コア材の量を部分的に変えて行う、あるいは、真空引きした後にプレスによりコア材を成型する方法があるが、コア材をつぶす方法は、袋部材にダメージを与えるおそれがある。一方、コア材の量を部分的に変える場合、特に薄いコア材を積層して封入する方法ではその枚数を調整することで比較的容易に作成できるものの、積層する際に様々な大きさのコア材が混在して重なることになり、管理や製造が複雑になってくる。
そこで、収容部12dを前段部12aと後段部12bとの間に開口するように形成することにより、両側に壁部を有する窪んだ形状ではなく、片側にのみ壁部を有する宇形状の収容部12dを形成することができ、収容部12dを形成する際にコア材の種類や枚数を比較的減らすことができる。
この場合、折り返し部12cに側面パイプ13を配設することもできるが、貯蔵室側への熱漏洩が増えるため、本実施形態では側面パイプ13の貯蔵室側にも一定量のコア材が配置されるように、収容部12dを形成している。また、折り返し部12cや上述する分割位置12eに開口していない収容部12dのみを設ける構成であってもよいことは勿論である。
また、上記した各種の構成は、側面パネル12だけでなく、キャビネット2の天井部分に設けられる天井パネル11や底部に設けられる底部パネルも、側面パネル12と同様に折り返し部12cを設ける構成とすることもできる。
また、折り返し部12cは、図10に示すように、真空断熱パネルの厚み方向において内箱10側に偏った位置に形成することもできる。具体的には、前段部12aの厚みL1に対して、その半分よりも内箱10側に位置するように形成することができる。これにより、前段部12aの折り返しをより容易に行うことができる。
なお、コア材を積層する際に内箱10側のコア部材を最大面積つまりは前段部12aから後段部12bの全域を覆う面積とすることができるが、真空引きされることによって、折り返し部12cは、内箱10側においても外箱9側と同様に若干窪みが形成される。
また、真空断熱パネルは、上記したように前段部12aと後段部12bとが折り返し部12cにて連結された一体型の構成以外の構成とすることができる。具体的には、真空断熱パネルは、図11に示すように、キャビネット2の前後方向に2つ以上に物理的に分割し、真空断熱パネルが分割されている位置である分割位置12eよりも前側の部位である前段部12aと、分割位置12eよりも後側の部位である後段部12bとにより形成することができる。
この場合、上記した一体型のものと同様に、収容部12d等を形成することもできるし、前段部12aを両面テープ17によって外箱9の内面に貼り付けることもできるし、前段部12aの前端部から所定の範囲を両面テープ17によって貼り付けることもできる。
このような構成によっても、一体型のものと同様に、主な製造工程は変更することなく真空断熱パネルをフランジ部9dひいては防露パイプ14の近傍まで寄せることができることを含めて、上記した各種の効果を得ることができる。特に、天井パネル11のように前後方向における寸法が同じものの場合、同一形状の真空断熱パネルを2枚用いることで実現できるため、真空断熱パネルの製造効率を改善することができる。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は冷蔵庫、2はキャビネット、8は開口部、9は外箱、9dはフランジ部、10は内箱、11は天井パネル(真空断熱パネル)、12は側面パネル(真空断熱パネル)、12Aは左側面パネル(真空断熱パネル)、12Bは右側面パネル(真空断熱パネル)、12aは前段部、12bは後段部、12cは折り返し部、12dは収容部、12eは分割位置、13は側面パイプ(配管部材)、14は防露パイプ(配管部材)、15は接着剤、17は両面テープを示す。

Claims (8)

  1. 内箱および外箱を有し、前面に開口部が形成されているキャビネットと、
    前記内箱と前記外箱との間に配設される真空断熱パネルと、
    前記内箱と前記外箱との間に配設される配管部材と、を備えた冷蔵庫であって、
    前記配管部材は、前記内箱と前記外箱との間において、前記開口部側の周縁に配設されており、
    前記真空断熱パネルは、コア材が充填されていない、あるいは、充填されているコア材の厚みが他の部位よりも薄くなっている折り返し部が形成されているとともに、前記キャビネットの前後方向において前記折り返し部よりも前側の部位である前段部が、前記折り返し部よりも後側の部位である後段部に折り重ね可能に形成されており、前記前段部が両面テープによって前記外箱の内面に貼り付けられている一方、前記後段部が接着剤によって前記外箱の内面に貼り付けられている冷蔵庫。
  2. 前記折り返し部は、前記キャビネットの前後方向に対する幅が、前記前段部の厚みよりも長く形成されている請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記真空断熱パネルは、配設された状態における前記前段部および前記後段部の間の距離が、成形時における前記折り返し部の幅よりも短くなるように配設されている請求項2記載の冷蔵庫。
  4. 前記真空断熱パネルは、前記前段部の厚みが、前記後段部の厚みよりも薄い請求項1から3のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  5. 前記前段部は、前記キャビネットの前後方向における前端部から所定の範囲が、前記両面テープによって貼り付けられている請求項1から4のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  6. 前記折り返し部は、前記真空断熱パネルの厚み方向において前記内箱側に偏った位置に形成されている請求項1から5のいずれか一項記載の冷蔵庫。
  7. 内箱および外箱を有し、前面に開口部が形成されているキャビネットと、
    前記内箱と前記外箱との間に配設される真空断熱パネルと、
    前記内箱と前記外箱との間に配設される配管部材と、を備えた冷蔵庫であって、
    前記配管部材は、前記内箱と前記外箱との間において前記キャビネットの前記開口部側の端部に配設され、
    前記真空断熱パネルは、前記キャビネットの前後方向に2つ以上に分割されており、前記真空断熱パネルが分割されている位置である分割位置よりも前側の部位である前段部と、分割位置よりも後側の部位である後段部とにより形成されており、前記前段部が両面テープによって前記外箱の内面に貼り付けられている一方、前記後段部が接着剤によって前記外箱の内面に貼り付けられている冷蔵庫。
  8. 前記配管部材は、前記キャビネットの前記開口部側の周縁に加えて、前記キャビネットの側面部分にも上下方向に延びて配設されており、
    前記キャビネットの側面部分に配設される前記真空断熱パネルは、前記キャビネットの側面部分に配設される前記配管部材を収容する1つ以上の収容部が、前記キャビネットの上下方向に延びて、且つ、少なくとも1つの前記収容部が前記前段部と前記後段部との間に開口して形成されている請求項1から7のいずれか一項記載の冷蔵庫。
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