JP6917608B2 - 管継手の離脱防止方法及び装置、並びに受口金具 - Google Patents

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Description

本発明は、管継手の受口から挿口が離脱することを防止するための離脱防止方法及び装置、並びに、それに用いられる受口金具に関する。
特許文献1には、土中に埋設される水道管などの管継手に対して受口挿口間での抜け出しを防止するための補強金具が記載されている。該文献の図3に記載された補強金具では、挿口の外周に装着された部材が、受口のフランジに係合するフック(係合部)と、挿口の外周面に係止する爪部材(抜け止め部材)を備えている。この補強金具によれば、受口から挿口を離脱させる外力(以下、「離脱力」と呼ぶ場合がある)が作用したときの荷重を受口のフランジで受け止めて、離脱防止機能が発揮される。
一方、該文献の図10に記載された補強金具は、受口のフランジではなく、段部にフックを係合するように構成されている。このような管端部の外周に段部を有する受口が用いられる管継手としては、T形やNS形、GX形などが規格化されている。概して、段部の高低差(外径差)は小さく、テーパを介して段差が形成されていることもあるため、段部に対するフックの係合は、フランジに係合する場合と比べて不安定である。また、継手部が相対的に屈曲している場合もあり、特に強大な離脱力が作用しうる大口径の管継手では、不意に係合が外れる恐れもある。
特許文献2には、管端部の外周に段部を有する受口に挿口を挿入接続してなる管継手に取り付けられる移動防止装置が記載されている。この装置は、受口の外周に装着される受口側部材と、挿口の外周に装着される挿口側部材を備えている。受口側部材は、受口の外周から挿口の外周にわたって外嵌めされ、受口端面に対向するように屈曲した部位(第2鉤状部)を有する。挿口側部材は、その受口側部材の屈曲した部位(第2鉤状部)に係合する。
上記の移動防止装置では、受口側部材に対して挿口側部材を安定して係合することができる。しかし、それらを係合するためのスペースが受口端面の前方側に設けられることから、挿口側部材を受口から適度に離して配置する必要があり、装置の全長が大きくなる傾向にあった。その結果、例えば、挿口が曲管である管継手に取り付けた場合に、その曲管の湾曲部分に挿口側部材(の爪部材)が干渉して、挿口の外周面に対する係止作用が低下するなどの不都合を生じる恐れがある。
特許文献3には、管継手の離脱防止機構が開示されているものの、塩化ビニルなどの樹脂により形成された管の受口構造の提案であり、上述したT形などの段部付き受口が用いられた管継手に関するものではない。また、この機構では、離脱力が作用したときに挿口の外周に装着された部材(リング収容部)からの荷重を受ける荷重受面が受口端面の近傍に設けられているため、強大な離脱力が作用した場合には、受口の外周に装着した部材(連結部材)が浮き上がる恐れがある。
特開2010−261480号公報 特開2009−85376号公報 特開2000−310369号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、管端部の外周に段部を有する受口が用いられた管継手に適用され、装置の全長をコンパクトに構成することが可能であり、しかも受口の外周に装着した部材の浮き上がりを抑制できる管継手の離脱防止方法及び装置、並びに、それに用いられる受口金具を提供することにある。
本発明に係る管継手の離脱防止方法は、管端部の外周に段部を有する受口に挿口を挿入接続してなる管継手の離脱防止方法において、環状の受口金具を前記段部に被せて装着し、前記受口金具の内周面を前記段部に対して管軸方向に係合する第1の工程と、前記挿口の外周に環状の抜止金具を装着し、前記抜止金具が備える爪部材を前記挿口の外周面に係止させるとともに、前記抜止金具に形成されたフックを前記受口金具に対して外周側から管軸方向に係合する第2の工程とを有し、前記受口から前記挿口を離脱させる外力が作用したときに前記フックからの荷重を受ける荷重受面を、前記段部よりも挿口挿入方向へ離れた位置に設けることを特徴とするものである。
この方法によれば、上記の如く装着した受口金具と抜止金具によって受口からの挿口の離脱を規制し、管端部の外周に段部を有する受口が用いられた管継手の離脱防止機能を高めることができる。また、抜止金具に形成されたフックからの荷重を受ける荷重受面を、段部よりも挿口挿入方向へ離れた位置に設けることにより、装置の全長をコンパクトに構成でき、しかも受口の外周に装着した受口金具の浮き上がりを抑制できる。ここで、挿口挿入方向とは、受口に対して挿口を挿入する方向を指す。
前記受口金具は、内径が相対的に大きい大径部と、内径が相対的に小さい小径部とを有しており、前記第1の工程では、前記大径部を前記段部の外周に配置し、前記小径部の管周方向に連続した領域を前記段部に係合することが好ましい。これにより、受口の段部に対して受口金具の内周面を簡単に係合することができる。また、離脱力の作用に伴う局所的な応力集中を抑えて、受口金具の剪断破壊を防止できる。
前記受口金具の内周面から突出した位置調整用部材の突出量を調節することにより、前記段部に被せて装着した前記受口金具の位置調整を行うことが好ましい。これにより、必要に応じて、受口金具の芯出し作業(センタリング作業)を簡便に行うことができ、延いては受口金具をより安定的に段部に係合することができる。
前記第1の工程では、割り構造を有する前記受口金具の分割面の一つに形成されたボス部を上方に向けておき、前記第2の工程では、前記フックが前記受口金具に被さるように前記抜止金具を上方から装着して、前記フックの間隙に前記ボス部を配置することが好ましい。受口金具や抜止金具が重量物となる場合には、仮組みした各金具をクレーンなどで吊るし上げ、それを降下させて上方から取り付けることが好適である。但し、フックが受口金具に被さるように抜止金具を上方から装着する際に、受口に装着してある受口金具のボス部がフックに干渉すると、作業性の悪化を招来しかねない。これに対し、上記方法によれば、受口金具のボス部をフックに干渉させることなく、抜止金具の装着作業を簡便に行うことができる。
本発明に係る管継手の離脱防止装置は、管端部の外周に段部を有する受口に挿口を挿入接続してなる管継手の離脱防止装置において、前記段部に被せて装着される環状の受口金具と、前記挿口の外周に装着される環状の抜止金具とを備え、前記受口金具は、前記段部に対して管軸方向に係合する内周面を有しており、前記抜止金具は、前記挿口の外周面に係止する爪部材と、前記受口金具に対して外周側から管軸方向に係合するフックとを有しており、前記受口から前記挿口を離脱させる外力が作用したときに前記フックからの荷重を受ける荷重受面が、前記段部よりも挿口挿入方向へ離れた位置に設けられていることを特徴とするものである。
この装置によれば、上記の如き受口金具と抜止金具によって受口からの挿口の離脱を規制し、管端部の外周に段部を有する受口が用いられた管継手の離脱防止機能を高めることができる。また、抜止金具のフックからの荷重を受ける荷重受面が、段部よりも挿口挿入方向へ離れた位置に設けられていることにより、装置の全長をコンパクトに構成でき、しかも受口の外周に装着した受口金具の浮き上がりを抑制できる。
前記受口金具が、相対的に大きい内径を有して、前記段部の外周に配置される大径部と、相対的に小さい内径を有して、管周方向に連続した領域で前記段部に係合する小径部とを有することが好ましい。これにより、受口の段部に対して受口金具の内周面を簡単に係合することができる。また、離脱力の作用に伴う局所的な応力集中を抑えて、受口金具の剪断破壊を防止できる。
前記小径部の厚みが前記大径部の厚みよりも大きく形成されていることが好ましい。これにより、大径部の厚みを相対的に小さくして受口金具の軽量化を図りつつ、段部に係合する小径部の強度を高めることができる。
前記受口金具が、前記受口金具の内周面から突出し且つ突出量を調節自在に構成された位置調整用部材を備えることが好ましい。これにより、必要に応じて、受口金具の芯出し作業(センタリング作業)を簡便に行うことができ、延いては受口金具をより安定的に段部に係合することができる。
前記段部に被せて装着した前記受口金具が、受口端面に対して管軸方向から対向する部分を有しないように構成されていることが好ましい。これにより、受口の外径や段部の形状のバラツキに合わせて、管軸方向における受口金具の位置を微調整可能となる。その結果、段部に被せて装着した受口金具が適切に固定され、離脱力の作用によって受口金具の分割面が開いてしまうなどの不都合を防止できる。
本発明に係る受口金具は、管端部の外周に段部を有する受口に対し、前記段部に被せて装着される受口金具であって、相対的に大きい内径を有して、前記段部の外周側に配置される大径部と、相対的に小さい内径を有して、管周方向に連続した領域で前記段部に対して管軸方向に係合する小径部と、前記受口金具の内周面から突出し且つ突出量を調節自在に構成された位置調整用部材とを備えることを特徴とするものである。かかる構成によれば、上述した管継手の離脱防止方法または装置において好適に用いられる。
本発明に係る管継手の離脱防止装置の一例を示す側面図 その離脱防止装置の斜視図 その離脱防止装置の要部断面図 受口金具の分割片を示す(a)平面図、(b)正面図、(c)c−c矢視断面図、及び、(d)d−d矢視断面図 受口の段部に被せて装着した受口金具の側面図 受口の段部に被せて装着した受口金具の斜視図 仮組みした受口金具を吊るし上げた様子を示す模式図 仮組みした抜止金具を吊るし上げた様子を示す模式図
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜3は、本発明に係る管継手の離脱防止装置の一例を示す。離脱防止装置10は、互いに接続された流体管P1,P2の管継手に取り付けられており、それらの離脱を防止するように構成されている。流体管P1の管端部には受口1が形成され、流体管P2の管端部には挿口2が形成されている。本実施形態では、流体管P1,P2が水道管である例を示すが、ガス管やプラント用配管など他用途の流体管であっても構わない。また、流体管P1,P2はダクタイル鋳鉄製であるが、これに限られるものではない。
この管継手は、管端部の外周に段部11を有する受口1に挿口2を挿入接続してなり、受口1がセルフシーリング機能を有するプッシュオンタイプの管継手である。ダクタイル鋳鉄管に用いられる管継手の多くは規格化されており、このような段部を有する受口が用いられる管継手として、T形やNS形、GX形などが規格化されている。通常、メカニカルタイプの管継手では、管端部の外周にフランジを有する受口が用いられるのに対し、プッシュオンタイプの管継手では、このような段部を有する受口が用いられる。
段部11は、受口端面12の外周縁から挿口挿入方向W(図1,3の左方向)に向かって形成されており、受口1の外径は段部11において最も大きい。段部11の外径は管軸方向に沿って一定であるが、僅かに変化する場合もある。段部11に連ねて設けられた受口管体部13,14の外径は、いずれも段部11の外径よりも小さい。受口管体部14は、その外径を挿口挿入方向Wに向かって漸減させている。段部11と受口管体部13との間には段差があるものの、その高低差(外径差)は小さく、本実施形態ではテーパを介して段差が形成されている。
図3に示すように、受口1と挿口2との間は環状のシール材3によって密封されている。シール材3は、受口管体部13の内周側に収容されている。この管継手は、それ自体として離脱防止機能を備えたものではないが、離脱防止装置10を取り付けることによって離脱防止機能を発揮しうる。離脱防止装置10が取り付けられる管継手は、それ自体として離脱防止機能を備えた管継手であってもよく、その場合は、離脱防止装置10を取り付けることによって該管継手の離脱防止機能を更に高めることができる。
離脱防止装置10は、段部11に被せて装着される環状の受口金具4と、挿口2の外周に装着される環状の抜止金具5とを備える。受口金具4は、段部11に対して管軸方向に係合する内周面を有し、抜止金具5は、挿口2の外周面に係止する爪部材6と、受口金具4に対して外周側から管軸方向に係合するフック51とを有する。また、離脱力(受口1から挿口2を離脱させる外力)が作用したときにフック51からの荷重を受ける荷重受面40が、段部11よりも挿口挿入方向Wへ離れた位置に設けられている。
これによれば、受口金具4と抜止金具5によって受口1からの挿口2の離脱を規制し、管端部の外周に段部11を有する受口1が用いられた管継手の離脱防止機能を高めることができる。また、離脱力が作用したときにフック51からの荷重を受ける荷重受面40が、段部11よりも挿口挿入方向Wへ離れた位置に設けられていることにより、装置10の全長をコンパクトに構成でき、しかも受口1の外周に装着した受口金具4の浮き上がりを抑制できる。
受口金具4は、管周方向の複数箇所に分割面が設けられた割り構造を有するため、既設の管継手の受口1に外嵌できる。本実施形態では、受口金具4が二つ割り構造を有し、一対の分割片4A,4Bによって構成されている。図4は、分割片4Aのみを示しているが、分割片4Bの形状もこれと同じである。図5,6に示すように、受口金具4を装着した状態では、ボルト及びナットで構成される締結具43により各分割面が締結され、互いに連結された分割片4A,4Bが環状に連なる。締結具43は、フランジ状のボス部44に設けられたボルト孔に取り付けられる。
本実施形態において、ボス部44は、後述する大径部41(及び小径部42)の外周側に形成されており、受口金具4を装着した状態では段部11の外周側に配置される。この段部11の外周側は、受口金具4において、離脱力の作用に伴う荷重を受けやすい場所であるため、かかる場所にボス部44を配置することにより受口金具4の装着強度が高められ、延いては、ボス部44に取り付ける締結具43の個数を減らして軽量化に資することができる。
図3,4に示すように、受口金具4は、内径が相対的に大きい大径部41と、内径が相対的に小さい小径部42とを有し、それらの段差が受口金具4の内周面に設けられている。大径部41は段部11の外周側に配置され、小径部42は受口管体部13の外周側に配置される。離脱力が作用したときには、管周方向に連続した領域で小径部42が段部11に係合する。受口金具4は、締結具43の締結操作により受口1に対して固く締め付けられる。本実施形態では、接触面が密着する所謂メタルタッチの分割面であるため、作業者による締め付けトルクのバラツキが抑えられ、性能確保に有効である。
本実施形態の受口金具4では、小径部42の厚みが大径部41の厚みよりも大きく形成されている。このため、大径部41の厚みを相対的に小さくして軽量化を図りつつ、段部11に係合する小径部42の強度を高めることができる。また、この受口金具4では、管周方向の複数箇所、例えば図4(c)で示す箇所において、大径部41の厚みが他の箇所よりも大きく、小径部42と同じ外径を有している。これらの箇所は、受口金具4の強度向上に資する補強リブとして機能する。位置調整用部材8は、これらと同じ管周方向位置に設けられている。
受口金具4は、その受口金具4の内周面から突出し且つ突出量を調節自在に構成された位置調整用部材8を備える。位置調整用部材8は、管周方向の複数箇所(本実施形態では四箇所)において、受口金具4(の小径部42)に形成された貫通孔に取り付けられている。位置調整用部材8は、例えば六角穴付き止めネジにより構成され、工具を用いた回転操作によって突出量を増減させうる。位置調整用部材8は、段部11には係合せず、専ら受口金具4の位置調整に用いられる。
本実施形態では、上述のように、相対的に大きい内径を有して段部11の外周側に配置される大径部41と、相対的に小さい内径を有して段部11に係合する小径部42と、受口金具4の内周面から突出し且つ突出量を調節自在に構成された位置調整用部材8とを備えた受口金具4を用いているが、これに限られるものではなく、例えば位置調整用部材8は省略可能である。また、受口金具4及び抜止金具5における分割数(即ち、分割面の数)は、用途やサイズなどに応じた必要強度に鑑みて適宜に変更可能である。受口金具4及び抜止金具5は、ダクタイル鋳鉄により形成されているが、これに限られない。
抜止金具5は、管周方向の複数箇所に分割面が設けられた割り構造を有するため、既設の管継手の受口1及び挿口2に外嵌できる。本実施形態では、抜止金具5が四つ割り構造を有しており、管周方向の四箇所に分割面が設けられている。図1,2に示すように、抜止金具5を装着した状態では、ボルト及びナットで構成される締結具52により分割面が締結され、互いに連結された複数の分割片が環状に連なる。抜止金具5には、メカニカルタイプの管継手の離脱防止装置(例えば、上記特許文献1の図3参照)に用いられる部材を流用可能である。
図示していないが、爪部材6は管周方向の複数箇所に配設されている。爪部材6の先端は、管周方向に沿って湾曲しており、挿口2の外周面に食い込み可能に形成されている。爪部材6は、抜止金具5の内周面に設けられた収容溝に収容され、その収容溝に設けられた押ボルト7により内周側に向けて押圧可能に構成されている。爪部材6の外側面には、受口1に向かって大径となる傾斜面が形成されており、離脱力が作用したときには楔効果によって挿口2の外周面に対する爪部材6の係止作用が高められる。
抜止金具5には、管周方向に間隔を設けて配置された複数のフック51が設けられている。軽量化を図るために本実施形態では採用していないが、管周方向に隣接したフックの先端部を互いに連結したものでも構わない。フック51は、受口金具4に被さるように配置され、その受口金具4の背面(挿口挿入方向Wを向いた面)に管軸方向から対向する。離脱力が作用したときには、その受口金具4の背面にフック51が係合し、受口1と挿口2との相対移動が規制される。段部11を嵩上げする受口金具4を装着したことによって、フック51による係合は安定して行われる。
荷重受面40は、受口金具4とフック51との接触面によって形成される。荷重受面40は、段部11よりも挿口挿入方向Wに離れた位置に設けられ、受口管体部13の外周側に配置される。これによって、フック51からの荷重が受口金具4に対して管軸方向に沿って作用しやすくなり、強大な離脱力が作用した場合の受口金具4の浮き上がりを防止できる。図3は、フック51が受口金具4に係合した状態を示すが、離脱力が作用していない状況では、これらが離れていても構わない。
この装置10では、上記のように荷重受面40が受口1の外周側に設けられるので、受口金具4に抜止金具5を係合するためのスペースを受口端面12の前方側(挿口挿入方向Wの反対側)に設ける必要がない。そのため、抜止金具5を受口端面12に近接させて配置することができ、装置の全長がコンパクトになる。その結果、例えば、挿口2が曲管である管継手に装置10を取り付けた場合に、その曲管の湾曲部分に爪部材6が干渉するといった不都合を避けられる。
本実施形態では、図3に示すように、段部11に被せて装着した受口金具4が、受口端面12に対して管軸方向から対向する部分を有しないように構成されており、受口金具4の位置を挿口挿入方向Wへズラしたときに受口端面12に受口金具4が接触しない。これにより、受口1の外径や段部11の形状のバラツキに合わせて、管軸方向における受口金具4の位置を微調整できる。その結果、段部11に被せて装着した受口金具4が適切に固定され、離脱力の作用によって受口金具4の分割面が開いてしまうなどの不都合を防止できる。
本実施形態では、管継手に離脱防止装置10を取り付けることにより、受口1からの挿口2の離脱を防止する。この管継手の離脱防止方法は、受口金具4を段部11に被せて装着し、その受口金具4の内周面を段部11に対して管軸方向に係合する第1の工程と、挿口2の外周に抜止金具5を装着し、抜止金具5が備える爪部材6を挿口2の外周面に係止させるとともに、抜止金具5に形成されたフック51を受口金具4に対して外周側から管軸方向に係合する第2の工程とを有し、離脱力が作用したときにフック51からの荷重を受ける荷重受面40を、段部11よりも挿口挿入方向Wへ離れた位置に設ける。
第1の工程では、既述のように、大径部41を段部11の外周に配置し、小径部42の管周方向に連続した領域を段部11に係合する。また、必要に応じて、受口金具4の内周面から突出した位置調整用部材8の突出量を調節し、段部11に被せて装着した受口金具4の位置調整を行う。これにより、段部11に対して受口金具4を均一に係合させるための芯出し作業(センタリング作業)を簡便に行うことができ、離脱力の作用に伴う荷重を受けても受口金具4の分割面が開かない。受口1の外径などにバラツキがある場合に、受口金具4の管軸方向位置を微調整できることは、既に説明した通りである。
管継手のサイズが大きい場合、例えば流体管P1,P2の呼び径がφ500以上である場合には、受口金具4と抜止金具5は重量物となる。かかる状況では、作業者の負担軽減と施工時間の短縮を図るうえで、仮組みした各金具をクレーンなどで吊るし上げ、それを降下させて上方から取り付けることが好適である。
図7は、仮組みした受口金具4を吊るし上げた様子を模式的に示している。分割片4A,4Bの各々に結びつけたワイヤ9の上端は、図示しないクレーンに繋がれている。受口金具4に設けられた二箇所の分割面のうち、下方に向けた分割面は大きく開かれ、上方に向けた分割面では締結具43が緩目に締結されている。この仮組みした受口金具4を降下させ、受口1の段部11に被さるように上方から外嵌し、締結具43を締め付けて各分割面を閉じることにより、図5,6に示した状態となる。
図8は、仮組みした抜止金具5を吊るし上げた様子を模式的に示している。抜止金具5に設けられた四箇所の分割面のうち、下方に向けた分割面は大きく開かれており、残りの三箇所の分割面では締結具52が緩目に締結されている。この仮組みした抜止金具5を降下させ、挿口2に被さるように上方から外嵌し、締結具52を締め付けて各分割面を閉じることにより、図1,2に示した状態となる。
抜止金具5の装着作業では、フランジ状をなす受口金具4のボス部44が、フック51を配置する際の妨げになりうる。そのため、本実施形態では、第1の工程において、受口金具4の分割面の一つに形成されたボス部44を上方に向けておき(図5,6参照)、第2の工程では、フック51が受口金具4に被さるように抜止金具5を上方から装着して、フック51の間隙にボス部44を配置する(図1,2参照)。このフック51の間隙は、管周方向に隣り合う一対のフック51の間隙である。
フック51が受口金具4に被さるように抜止金具5を上方から装着する際に、受口1に装着してある受口金具4のボス部44がフック51に干渉すると、作業性の悪化を招来しかねないのに対し、本実施形態では、抜止金具5の分割面の位置を受口金具4の分割面の位置に合わせているので、ボス部44をフック51に干渉させることなく、抜止金具5の装着作業を簡便に行うことができる。ボス部44に取り付けられた締結具43のボルト頭部やナットは、フック51を避けた位置に設定されている。
図3では、フック51を受口金具4の背面に接触させているが、これに限られず、抜止金具5を受口1に近付けて装着し、破線で描いたようにフック51を受口金具4の背面から離しても構わない。離脱力の作用によって挿口2が受口1から抜け出ようとしたときには、フック51が受口金具4に係合して離脱防止機能が発揮される。また、かかる場合には、受口挿口間での伸縮を可能とする機能が付与され、フック51から受口金具4の背面までの距離Dが伸縮代となる。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
1 受口
2 挿口
3 シール材
4 受口金具
5 抜止金具
6 爪部材
7 押ボルト
8 位置調整用部材
10 離脱防止装置
11 段部
12 受口端面
13 受口管体部
14 受口管体部
40 荷重受面
41 大径部
42 小径部
43 締結具
44 ボス部
51 フック
52 締結具
P1 流体管
P2 流体管

Claims (10)

  1. 管端部の外周に段部を有する受口に挿口を挿入接続してなる管継手の離脱防止方法において、
    環状の受口金具を前記段部に被せて装着し、前記受口金具の内周面を前記段部に対して管軸方向に係合する第1の工程と、
    前記挿口の外周に環状の抜止金具を装着し、前記抜止金具が備える爪部材を前記挿口の外周面に係止させるとともに、前記抜止金具に形成されたフックを前記受口金具の管軸方向の前記受口側にある荷重受面に対して外周側から管軸方向に接触させる第2の工程とを有し、
    前記受口から前記挿口を離脱させる外力が作用したときに前記フックからの管軸方向の前記挿口側に向かう荷重を受ける前記受口金具の前記荷重受面を、前記段部よりも前記受口側である挿口挿入方向へ離れた位置に設けることを特徴とする、管継手の離脱防止方法。
  2. 前記受口金具は、内径が相対的に大きい大径部と、内径が相対的に小さい小径部とを有しており、
    前記第1の工程では、前記大径部を前記段部の外周に配置し、前記小径部の管周方向に連続した領域を前記段部に係合する請求項1に記載の管継手の離脱防止方法。
  3. 前記受口金具の内周面から突出した位置調整用部材の突出量を調節することにより、前記段部に被せて装着した前記受口金具の位置調整を行う請求項1または2に記載の管継手の離脱防止方法。
  4. 前記第1の工程では、割り構造を有する前記受口金具の分割面の一つに形成されたボス部を上方に向けておき、
    前記第2の工程では、前記フックが前記受口金具に被さるように前記抜止金具を上方から装着して、前記フックの間隙に前記ボス部を配置する請求項1〜3いずれか1項に記載の管継手の離脱防止方法。
  5. 管端部の外周に段部を有する受口に挿口を挿入接続してなる管継手の離脱防止装置において、
    前記段部に被せて装着される環状の受口金具と、前記挿口の外周に装着される環状の抜止金具とを備え、
    前記受口金具は、前記段部に対して管軸方向に係合する内周面と、管軸方向の前記受口側にある荷重受面と、を有しており、
    前記抜止金具は、前記挿口の外周面に係止する爪部材と、前記受口金具の前記荷重受面に対して外周側から管軸方向に接触するフックとを有しており、
    前記受口から前記挿口を離脱させる外力が作用したときに前記フックからの管軸方向の前記挿口側に向かう荷重を受ける前記受口金具の前記荷重受面が、前記段部よりも前記受口側である挿口挿入方向へ離れた位置に設けられていることを特徴とする、管継手の離脱防止装置。
  6. 前記受口金具が、相対的に大きい内径を有して、前記段部の外周に配置される大径部と、相対的に小さい内径を有して、管周方向に連続した領域で前記段部に係合する小径部とを有する請求項5に記載の管継手の離脱防止装置。
  7. 前記小径部の厚みが前記大径部の厚みよりも大きく形成されている請求項6に記載の管継手の離脱防止装置。
  8. 前記受口金具が、前記受口金具の内周面から突出し且つ突出量を調節自在に構成された位置調整用部材を備える請求項5〜7いずれか1項に記載の管継手の離脱防止装置。
  9. 前記段部に被せて装着した前記受口金具が、受口端面に対して管軸方向から対向する部分を有しないように構成されている請求項5〜8いずれか1項に記載の管継手の離脱防止装置。
  10. 管端部の外周に段部を有する受口に対し、前記段部に被せて装着される受口金具であって、
    相対的に大きい内径を有して、前記段部の外周側に配置される大径部と、
    相対的に小さい内径を有して、管周方向に連続した領域で前記段部に対して管軸方向に係合する小径部と、
    前記受口金具の内周面から突出し且つ突出量を調節自在に構成された位置調整用部材とを備えることを特徴とする受口金具。
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