JP6913537B2 - 最適運航計画演算装置および最適運航計画演算方法 - Google Patents

最適運航計画演算装置および最適運航計画演算方法 Download PDF

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Description

本発明は、船舶の最適運航計画演算装置および最適運航計画演算方法に関する。
燃料価格高騰に伴う運航コストの削減、温室効果ガス(GHG)排出削減問題、さらには安全運航、輸送品質の維持向上などのニーズの高まりから、船舶における最適航路演算は船舶の運航管理における有効手段として重要視されている。
従来の最適航路演算は、燃費削減効果の高い北太平洋等の一大洋に対して、計画される出港時刻および入港時刻の拘束条件のもと、一定の船速または一定の主機回転数にて運航するという仮定で航路(緯度および経度)のみを最適化演算している。
このような最適航路の演算をより最適化するための技術として、例えば、下記特許文献1のように、最適航路探索のための格子点(ノード)に重み付けをする構成が提案されている。また、例えば、下記特許文献2のように、航路途中に必須通過地点を設定し、当該必須通過地点を必ず通るように最適航路の演算を行うことが提案されている。
特許第4247497号公報 特許第4934756号公報
しかし、実際の運航では、到着地に安全かつ省燃費で到着するために、上記のような航路のみの変更だけでなく、航路変更を過度に行わずに、船舶を一時停止させたりすることが行われている。このような船舶の一時停止による影響を考慮した最適航路演算は実現されていない。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、より実情に即した好適な航路の策定を自動的に行うことができる最適運航計画演算装置および最適運航計画演算方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る最適運航計画演算装置は、船舶の出発地、到着地および出発時刻を含む情報の入力を受け付ける情報入力受付部と、入力された前記情報と、前記船舶の性能データと、前記船舶が航行する航路領域の気象データと、に基づいて、最適航路を含む最適運航計画を演算する最適運航計画演算部と、を備え、前記最適運航計画演算部は、前記気象データに基づいて、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態であるか否かを判定する判定部と、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態であると判定された場合、前記船舶が所定地点で所定時間停止すること、または、前記近傍領域が前記天候不良状態となる前に前記船舶が当該近傍領域を通過すること、を拘束条件として設定する拘束条件設定部と、を備え、前記最適運航計画演算部は、前記拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて前記最適航路を演算するよう構成される。
上記構成によれば、出発地または到着地の近傍領域が天候不良状態である場合、最適航路に、船舶を所定地点で停止させる、または、近傍領域が天候不良状態となる前に近傍領域を通過させることが考慮された最適運航計画を演算可能である。このため、天候不良状態を回避するような航路だけでなく、所定地点で船舶を停止させることにより天候不良状態である領域における天候の回復を待ったり、天候不良になる前に当該領域を通過したりするような航路をも含めて最適運航計画を演算することができる。すなわち、上記構成によれば、最適航路に時間の概念が考慮された最適運航計画を自動的に演算することができる。したがって、より実情に即した好適な航路の策定を自動的に行うことができる。
前記最適運航計画演算部は、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態であると判定された場合、前記出発時刻または前記到着時刻を変更し、変更後の出発時刻または到着時刻に基づいて前記最適航路を演算してもよい。これにより、出発地または到着地の近傍領域が天候不良状態である場合には、ユーザが出発時刻または到着時刻を変更しなくても出発時刻または到着時刻が自動的に変更され、最適航路に当該変更後の出発時刻または到着時刻が考慮された最適運航計画が演算される。したがって、より実際の運航に沿った好適な航路の演算結果を自動的に得ることができる。
前記最適運航計画演算部は、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態であると判定された場合、前記近傍領域と、前記出発地から前記到着地までの間の所定の航路とが交わる位置を基準位置として設定する基準位置設定部を備え、前記最適運航計画演算部は、前記出発地から前記基準位置までの間の第1航路領域と、前記基準位置から前記到着地までの間の第2航路領域とを分割して、最適航路を演算し、前記最適運航計画演算部は、前記第1航路領域における前記基準位置への到着時刻に所定時間を加えた基準位置出発時刻を用いて、前記第2航路領域における最適航路を演算してもよい。これにより、到着地の近傍領域が天候不良状態である場合には、最適航路に当該天候不良状態にある領域の直前で船舶を停止させるドリフティングを考慮した最適運航計画が演算される。したがって、より実際の運航に沿った好適な航路の演算結果を自動的に得ることができる。
前記最適運航計画演算部は、前記基準位置を設定するための前記所定の航路として、前記出発地と前記到着地との間の最短距離を結ぶ最短距離航路を演算する最短距離航路演算部を備え、前記基準位置設定部は、前記最短距離航路上の位置を前記基準位置として設定し、前記最適運航計画演算部は、前記最短距離航路における前記基準位置への到着時刻を用いて、前記第1航路領域における最適航路を演算し、前記判定部は、前記基準位置出発時刻において、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態にあるか否かを判定し、前記最適運航計画演算部は、前記基準位置出発時刻において、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態にあると判定された場合、前記基準位置出発時刻に前記所定の時間を加えた時刻を新たな基準位置出発時刻として設定してもよい。これによれば、最短距離航路上の位置が基準位置として設定され、最短距離航路における基準位置への到着時刻を用いて、第1航路および第2航路における最適航路が演算される。したがって、基準位置への到着時刻および基準位置からの出発時刻の設定を容易かつ現実的に設定することができる。また、設定された基準位置出発時刻においても到着地の近傍領域が天候不良状態にある場合、基準位置において船舶を停止させる時間を長くすることで、船舶の停止時間を含む好適な航路の演算を容易かつ自動的に行うことができる。
前記判定部は、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態にあると判定された場合、前記出発時刻から前記到着時刻までの時間から前記所定時間を引いた航行可能時間が、前記出発地から前記到着地までの航行に最低限必要な航行必要時間より短いか否かを判定し、前記最適運航計画演算部は、前記航行可能時間が前記航行必要時間より短いと判定された場合、前記到着時刻を変更し、変更後の到着時刻に基づいて前記第1航路における最適航路を演算してもよい。これによれば、基準位置において船舶を停止させた場合に、入力された到着時刻に到着することが困難であるか否かが判定され、困難であると判定された場合に、自動的に到着時刻が変更される。したがって、より現実的な航路の演算結果を自動的に得ることができる。
本発明の他の態様に係る最適運航計画演算方法は、船舶の出発地、到着地および出発時刻を含む情報の入力を受け付ける情報入力受付ステップと、入力された前記情報と、前記船舶の性能データと、前記船舶が航行する航路領域の気象データと、に基づいて、最適航路を含む最適運航計画を演算する最適運航計画演算ステップと、を含み、前記最適運航計画演算ステップは、前記気象データに基づいて、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態にあるか否かを判定する判定ステップと、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態にあると判定された場合、前記船舶が所定地点で所定時間停止することを拘束条件として設定する拘束条件設定ステップと、を含み、前記最適運航計画演算ステップは、前記拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて前記最適航路を演算する。
上記方法によれば、出発地または到着地の近傍領域が天候不良状態である場合、最適航路に、船舶を所定地点で停止させる、または、近傍領域が天候不良状態となる前に近傍領域を通過させることが考慮された最適運航計画を演算可能である。このため、天候不良状態を回避するような航路だけでなく、所定地点で船舶を停止させることにより天候不良状態である領域における天候の回復を待ったり、天候不良になる前に当該領域を通過したりするような航路をも含めて最適運航計画を演算することができる。すなわち、上記方法によれば、最適航路に時間の概念が考慮された最適運航計画を自動的に演算することができる。したがって、より実情に即した好適な航路の策定を自動的に行うことができる。
本発明によれば、より実情に即した好適な航路の策定を自動的に行うことができる。
図1は本発明の一実施の形態に係る最適運航計画演算装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は本実施の形態の第1例における航路領域を示す図である。 図3は図2の第1例における演算処理の流れを示すフローチャートである。 図4はDP法による最適航路演算を説明するための図である。 図5は本実施の形態の第2例における航路領域を示す図である。 図6は図5の第2例における演算処理の流れを示すフローチャートである。 図7は図5の第2例の変形例における演算処理の流れを示すフローチャートである。 図8は本実施の形態の第3例における航路領域を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
図1は本発明の一実施の形態に係る最適運航計画演算装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す最適運航計画演算装置1は、入力部2、記憶部3、演算部4、および出力部5を備えている。最適運航計画演算装置1の各構成2〜5は、バス6により相互にデータ伝達を行う。最適運航計画演算装置1は、陸上の施設におけるコンピュータによって構成されてもよいし、船舶に設置されたコンピュータまたは制御装置として構成されてもよい。また、最適運航計画演算装置1を構成する一部の機能を船舶に設置されたコンピュータが発揮し、他の機能を陸上に設置されたコンピュータが発揮し、船陸間通信等の通信手段によって相互にデータの相互通信が行われるように構成されてもよい。
入力部2は、船舶の出発地、到着地、出発時刻および到着時刻等の情報をユーザが入力可能な入力装置として構成される。記憶部3は、入力部2から入力された情報を記憶する。また、記憶部3には、船舶の性能データと、少なくとも船舶が航行する航路領域の気象データと、最適運航計画演算プログラムが予め記憶されている。
船舶の性能データは、各船舶が個別に備える性能に関するデータである。気象データは、例えば外部機関等から提供される。気象データは、例えば現在から1週間先の、航路領域等における気象(海気象)に関するデータである。なお、気象データは、ネットワークを通じて外部から逐次送信され、記憶部3に自動的に蓄積されるように構成されてもよい。
演算部4は、記憶部3に記憶された各種の情報に基づいて船舶の最適航路を含む最適運航計画を演算する最適運航計画演算処理を実行する。このために、演算部4は、最適運航計画演算プログラムを実行することにより、情報入力受付部41および最適運航計画演算部42の機能を発揮する。
情報入力受付部41は、船舶の出発地、到着地、出発時刻および到着時刻を含む情報の入力を受け付ける。最適運航計画演算部42は、後述する最適航路演算部47で演算された最適航路を含む最適運航計画を演算する。最適運航計画は、最適航路に好適な時間の概念(出発時刻、到着時刻、航路上の所定の位置における時刻、航路上の所定の位置における停止時間等の好適な値)を含んだものである。
このために、最適運航計画演算部42は、判定部43、拘束条件設定部44、基準位置設定部45および最短距離航路演算部46、最適航路演算部47等の機能を発揮する。判定部43は、気象データに基づいて、出発地または到着地の近傍領域が、船舶が航行不能な天候不良状態であるか否かを判定する。拘束条件設定部44は、判定部43により出発地または到着地の近傍領域が、船舶が航行不能な天候不良状態であると判定された場合、船舶が所定地点で所定時間停止すること、または、当該近傍領域が前記天候不良状態となる前に船舶が当該近傍領域を通過すること、を拘束条件として設定する。最適運航計画演算部42は、拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて最適航路を演算する。基準位置設定部45および最短距離航路演算部46は、船舶が所定時間停止する地点を基準位置として設定するための演算および処理を行う。最適航路演算部47は、入力された情報と、記憶部3に記憶されている船舶の性能データと、船舶が航行する航路領域の気象データと、に基づいて、最適航路を演算する。
出力部5は、演算部4における演算結果を出力する。例えば、出力部5は、最適運航計画演算装置1に接続された表示装置(図示せず)に、地図(海図)上に演算部4によって演算された最適運航計画を表示する。
以下、最適運航計画演算処理の具体例を説明する。
[出発時刻の自動変更]
図2は本実施の形態の第1例における航路領域を示す図である。図2に示すように、本例においては、大洋の西側に位置する出発地Sから東方に向けて出発し、大洋の東側に位置する到着地Gに到着する航路について説明する。
図3は図2の第1例における演算処理の流れを示すフローチャートである。図3に示すように、情報入力受付部41は、出発地S、到着地G、出発時刻T、到着時刻Tを含む情報入力を受け付ける(ステップSA1)。なお、船舶を出発時刻Tから一定回転数で航行させる場合等において、到着時刻Tの情報入力を不要としてもよい。
本例において、判定部43は、出発地Sの近傍領域が、天候不良状態であるか否かを判定する。例えば、判定部43は、入力された出発時刻Tから所定時間Xが経過するまでの期間(T〜T+X)、出発地Sを基準とする周辺領域A内における波高を、気象データから読み出すとともに、性能データから船舶が航行可能な限界波高を演算する。そして、判定部43は、当該期間T〜T+Xにおいて、周辺領域A内における波高が限界波高内か否かを判定する(ステップSA2)。
なお、図2の例において、周辺領域ASは、出発地Sを中心とする矩形の領域として設定しているが、これに限られず、例えば、出発地Sより船舶の進行方向側(到着地G側)に偏った領域としてもよいし、その形状も円や楕円等種々採用可能である。
当該期間T〜T+Xにおいて、周辺領域A内における波高が限界波高より低い場合(ステップSA2でYes)、判定部43は、出発地Sの近傍領域は天候不良状態ではないと判定する。この場合、最適運航計画演算部42は、入力された出発時刻Tに基づいて最適航路を演算する(ステップSA3)。最適航路演算部47は、後述するような公知の方法に基づいて具体的な最適航路の演算を行う。
一方、当該期間T〜T+Xにおいて、周辺領域A内における波高が限界波高以上である場合(ステップSA2でNo)、判定部43は、出発地Sの近傍領域は天候不良状態であると判定する。なお、当該期間T〜T+Xの少なくとも一部の期間において、周辺領域A内の少なくとも一部の領域における波高が限界波高以上であれば、ステップSA2でNoと判定される。図2の例では、周辺領域Aの一部の領域において天候不良領域Aが存在している。
この場合、最適運航計画演算部42は、出発時刻Tを変更する(ステップSA4)。例えば、最適運航計画演算部42は、出発時刻Tに所定の時間Yを加えた時刻T+Yを新たな出発時刻Tとして設定する。
その後、再度、判定部43は、新たな出発時刻Tから所定時間Xが経過するまでの間(T〜T+X)、周辺領域A内における波高が限界波高内か否かを判定する(ステップSA2)。当該新たな期間T〜T+Xにおける周辺領域A内における波高が限界波高より低い場合(ステップSA2でYes)、最適運航計画演算部42は、変更後の出発時刻Tに基づいて最適航路を演算する(ステップSA3)。このようにして、船舶が出発可能な状態となるまで出発時刻Tを遅らせた上で、船舶が出発可能な出発時刻Tに基づいて最適航路演算が行われる。
すなわち、本例において、拘束条件設定部44は、出発地Sの近傍領域(周辺領域A)が、船舶が航行不能な天候不良状態であると判定された場合、船舶が出発地Sで所定時間停止することを拘束条件として設定する。そして、最適運航計画演算部42は、当該拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて最適航路を演算する。
上記態様によれば、出発地Sの近傍領域(周辺領域A)が天候不良状態である場合には、最適航路に、船舶を出発地Sで停止させることが考慮された最適運航計画が演算される。これにより、ユーザが出発時刻Tを変更しなくても出発時刻Tが自動的に変更され、当該変更後の出発時刻Tに基づいて最適航路が演算される。このため、天候不良状態を回避するような航路だけでなく、所定地点で船舶を停止させることにより天候不良状態である領域における天候の回復を待つような航路をも含めて最適運航計画を演算することができる。すなわち、上記態様によれば、最適航路に時間の概念が考慮された最適運航計画を自動的に演算することができる。したがって、より実際の運航に沿った好適な航路の演算結果を自動的に得ることができる。
[最適航路演算の例]
なお、最適航路の演算自体は一般的な最適航路演算が適用可能である。例えば、以下のようなダイナミックプログラミング(DP)法を採用することができる。図4はDP法による最適航路演算を説明するための図である。
DP法において、まず、最短距離航路演算部46は、出発地Sと到着地Gとの間の最短距離を結ぶ最短距離航路(大圏航路)Rを演算する。そして、最適航路演算部47は、当該最短距離航路RをN等分し、各等分点において直交する仮想線分(大圏)Mを設定する。さらに、最適航路演算部47は、各仮想線分M上に等間隔で格子点Lを配置する。出発地Sからk本目の仮想線分M上のi番目の格子点をL(k,i)とする。最適航路演算部47は、各仮想線分M上の何れかの格子点Lを1つずつ選択し、出発地Sと到着地Gとの間で順に繋いだものを航路(最適航路)Rとして演算する。すなわち、最適航路Rは、出発地S、格子点L(1.i),格子点L(2,i),…,L(k,i),…,到着地Gを順に繋いだものとなる。
船舶は、k本目の仮想線分M上の格子点L(k,i)を時刻tに出発し、k+1本目の仮想線分M上の格子点L(k+1,ik+1)に時刻tk+1に到着するものとする。このときの格子点L(k,i)から格子点L(k+1,ik+1)までの評価値J(L(k,i),L(k+1,ik+1),t,n)を燃料消費量F(L(k,i),L(k+1,ik+1),t,n)と運航限界に対するペナルティP(L(k,i),L(k+1,ik+1),t,n)の和で表す(J=F+P)。ここで、nは格子点L(k,i)から格子点L(k+1,ik+1)まで航行する間の船舶のプロペラ回転数を示す。また、運航限界に対するペナルティPは、例えばその格子点間で遭遇する波高や船体の動揺(ロール角、ピッチ角)などを示す。
格子点L(k+1,ik+1)への到着時刻tk+1は、tk+1=t+T(L(k,i),L(k+1,ik+1),t,n)と表せる。ここで、T(L(k,i),L(k+1,ik+1),t,n)は、格子点L(k,i)から格子点L(k+1,ik+1)までの航行時間を示す。
最適航路演算部47は、時刻tに格子点L(k,i)から到着地Gに向けて航行した場合の到着地Gまでの最小評価値Jmin(L(k.i),t)を、格子点L(k,i)から格子点L(k,ik+1)までの評価値と時刻tk+1に格子点L(k+1,ik+1)から到着地Gに向けて航行した場合の到着地Gまでの最小評価値との和を、iK+1とnとをパラメータとして最小化することで求める。
すなわち、最適航路演算部47は、
Jmin(L(k.ik),tk)
=Min(ik+1,nk){J(L(k,ik),L(k+1,ik+1),tk,nk)+Jmin(L(k+1,ik+1),tk+T(L(k,ik),L(k+1,ik+1),tk,nk))}
(k=N−2,…,1,0) … (1)
を演算する。ここで、Min(ik+1,n){J}は,J内をik+1,nをパラメータとして最小化することを意味する。k=0のときの格子点L(0,i)は出発地Sに等しい。
また、最適航路演算部47は、N−1本目の仮想線分M上の格子点L(N−1,iN−1)から到着地Gまで航行する間の最小評価値Jmin(L(N−1,iN−1),tN−1)を以下の式を用いて演算する。
Jmin(L(N-1,iN-1),tN-1)=Min(nN-1){J(L(N-1,iN-1),G,tN-1,nN-1)} … (2)
最適航路演算部47は、上記(1)および(2)式をDP法における関数再帰方程式として用いて、N−1本目の仮想線分Mから出発地Sへ仮想線分Mを1本ずつ遡りながら各格子点Lから到着地Gまでの最小評価値を算出し、最終的に出発地Sから到着地Gまでの最小評価値を求める。最適航路演算部47は、最小評価値を得ることができる格子点Lの集合を最適航路Rとして出力する。
なお、最適航路演算部47は、上記のようなDP法を用いた最適航路演算に代えて、変分法、ダイクストラ法、A法、等時間曲線法等によって最適航路演算を行ってもよい。また、上記例では、運航限界をペナルティPとして評価値に加えた最適化計算の例を示したが、運航限界以下となる航路を選択することを拘束条件として最適航路演算が行われてもよい。
[ドリフティング]
図5は本実施の形態の第2例における航路領域を示す図である。図5に示すように、本例においても、図2の例と同様に、大洋の西側に位置する出発地Sから東方に向けて出発し、大洋の東側に位置する到着地Gに到着する航路について説明する。
図6は図5の第2例における演算処理の流れを示すフローチャートである。図6に示すように、情報入力受付部41は、出発地S、到着地G、出発時刻T、到着時刻Tを含む情報入力を受け付ける(ステップSB1)。
本例において、判定部43は、到着地Gの近傍領域が、天候不良状態であるか否かを判定する。例えば、判定部43は、入力された到着時刻Tより所定時間Z前の時刻から到着時刻Tより所定時間Z後の時刻までの期間(T−Z〜T+Z)、到着地Gを基準とする周辺領域A内における波高を、気象データから読み出すとともに、性能データから船舶が航行可能な限界波高を演算する。そして、判定部43は、当該期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内における波高が限界波高内か否かを判定する(ステップSB2)。
当該期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内における波高が限界波高より低い場合(ステップSB2でYes)、判定部43は、到着地Gの近傍領域は天候不良状態ではないと判定する。この場合、最適運航計画演算部42は、入力された到着時刻Tに基づいて最適航路を演算する(ステップSB3)。
一方、当該期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内における波高が限界波高以上である場合(ステップSB2でNo)、判定部43は、到着地Gの近傍領域は天候不良状態であると判定する。この場合、拘束条件設定部44は、船舶が所定地点で所定時間停止することを拘束条件として設定する。この拘束条件に基づいて、最適運航計画演算部42は、出発地Sから出発後、途中の海域(後述する基準位置D)で所定の停止時間T船舶を停止させるような航路を最適運航計画として演算する。このため、最適運航計画演算部42は、所定の停止時間Tを設定する(ステップSB4)。
基準位置設定部45は、到着地Gの近傍領域と、出発地Sから到着地Gまでの間の所定の航路とが交わる位置を基準位置Dとして設定する(ステップSB5,SB6)。基準位置Dの設定に際して、最短距離航路演算部46は、基準位置Dを設定するための所定の航路として、出発地Sと到着地Gとの間の最短距離を結ぶ最短距離航路(大圏航路)を演算する(ステップSB5)。この際、最短距離航路演算部46は、当該最短距離航路において出発地Sから到着地Gまで最大船速で航行した場合に最低限必要な航行必要時間Tを求める。
基準位置設定部45は、最短距離航路上の位置を基準位置Dとして設定する(ステップSB6)。すなわち、基準位置設定部45は、最短距離航路と天候不良領域Aの境界部とが交差する地点のうち、最も出発地Sに近い側の最短距離航路上の地点を基準位置Dとして設定する。
さらに、判定部43は、出発時刻Tから到着時刻Tまでの時間から停止時間Tを引いた航行可能時間(T−T−T)が、出発地Sから到着地Gまでの航行に最低限必要な航行必要時間T以上であるか否かを判定する(ステップSB7)。
最適運航計画演算部42は、航行可能時間が航行必要時間Tより短いと判定された場合(ステップSB7でNo)、到着時刻Tを変更する(ステップSB8)。例えば、最適運航計画演算部42は、到着時刻Tに時間Wを追加したT+Wを新たな到着時刻とする。
航行可能時間が航行必要時間T以上であると判定された場合(ステップSB7でYes)、最適運航計画演算部42は、第1航路領域A1における基準位置D1への到着時刻TS1に所定時間(停止時間T)を加えた時刻を第2航路領域における基準位置Dからの出発時刻(基準位置出発時刻)TS2に設定する(ステップSB9)。
判定部43は、基準位置出発時刻TS2において、到着地Gの近傍領域(周辺領域A)が、天候不良状態にあるか否かを判定する。例えば、判定部43は、基準位置出発時刻TS2より所定時間Z前の時刻から基準位置出発時刻TS2より所定時間Z後の時刻までの期間(TS2−Z〜TS2+Z)、到着地Gを基準とする周辺領域A内における波高を、気象データから読み出すとともに、性能データから船舶が航行可能な限界波高を演算する。そして、判定部43は、当該期間TS2−Z〜TS2+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高内か否かを判定する(ステップSB10)。
当該期間TS2−Z〜TS2+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高より低い場合(ステップSB10でYes)、判定部43は、基準位置出発時刻TS2において、到着地Gの近傍領域は天候不良状態ではないと判定する。この場合、最適運航計画演算部42は、基準位置出発時刻TS2を、第2航路領域A2における基準位置Dからの出発時刻とする。
最適運航計画演算部42は、出発地Sから基準位置Dまでの間の第1航路領域A1と、基準位置Dから到着地Gまでの間の第2航路領域A2とを分割して、そのそれぞれについて最適航路を演算する。まず、最適運航計画演算部42は、第1航路領域A1の最適航路を演算する(ステップSB11)。このとき、最適運航計画演算部42は、最短距離航路における基準位置Dへの到着時刻(通過時刻)を、第1航路領域A1における基準位置Dへの到着時刻TS1として用いて、第1航路領域A1における最適航路を演算する。
さらに、最適運航計画演算部43は、上記のように設定された基準位置出発時刻TS2を出発時刻として用いて第2航路領域A2における最適航路を演算する(ステップSB12)。最適航路演算部47は、ステップSB11およびステップSB12のそれぞれについて、上述したような方法に基づいて具体的な最適航路の演算を行う。
一方、当該期間TS2−Z〜TS2+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高以上である場合(ステップSB10でNo)、判定部43は、基準位置出発時刻TS2において、到着地Gの近傍領域は天候不良状態であると判定する。この場合、最適運航計画演算部42は、船舶の基準位置Dにおける停止時間Tに所定の時間Vを加える(ステップSB13)。
そして、更新された停止時間Tを用いてステップSB7〜SB10が行われる。ステップSB7では、前回の航行可能時間から所定の時間Vが差し引かれ、当該新たな航行可能時間が航行必要時間Tより短いと判定された場合、到着時刻Tが変更される。
ステップSB19において、最適運航計画演算部42は、基準位置出発時刻TS2に所定の時間Vを加えた時刻を新たな基準位置出発時刻TS2として設定する。ステップSB11では、当該新たな基準位置出発時刻TS2において、到着地Gの近傍領域が天候不良状態であるか否かが判定される。最適運航計画演算部42は、判定部43により、基準位置出発時刻TS2において、到着地Gの近傍領域は天候不良状態ではないと判定された場合、新たな基準位置出発時刻TS2を、第2航路領域における基準位置Dからの出発時刻として用いて、第1航路領域A1の最適航路と第2航路領域A2における最適航路とを演算する(ステップSB11,SB12)。
最適運航計画演算部42は、最終的に、第1航路領域A1における最適航路、基準位置Dにおける停止時間、および、第2航路領域A2における最適航路を連結させて、出発地Sから到着地Gまでの最適航路および各地点における時刻を示す最適運航計画を出力する。
上記態様によれば、到着地Gの近傍領域が天候不良状態である場合、最適航路に船舶を所定の基準位置Dで停止させることが考慮された最適運航計画を演算可能である。このため、天候不良状態を回避するような航路だけでなく、基準位置Dで船舶を停止させるドリフティングを行うことにより天候不良状態である領域における天候の回復を待つような航路をも含めて最適運航計画を演算することができる。したがって、より実情に即した好適な航路の策定を自動的に行うことができる。
また、本実施の形態では、基準位置が最短距離航路上の位置として設定され、最短距離航路における基準位置Dへの到着時刻を用いて、第1航路領域A1および第2航路領域A2における最適航路が演算される。したがって、基準位置Dへの到着時刻および基準位置からの出発時刻TS2の設定を容易かつ現実的に設定することができる。また、設定された基準位置出発時刻TS2においても到着地Gの近傍領域の天候が回復しない場合、基準位置Dにおいて船舶を停止させる時間Tを長くすることで、最適航路に、船舶の停止時間が考慮された最適運航計画の演算を容易かつ自動的に行うことができる。
また、本実施の形態では、基準位置Dにおいて船舶を停止させた場合に、入力された到着時刻Tに到着することが困難であるか否かが判定され、困難であると判定された場合に、自動的に到着時刻Tが変更される。したがって、より現実的な航路の演算結果を自動的に得ることができる。
[到着時刻の自動変更処理1]
上記第2例のように、到着地Gの近傍領域が、天候不良状態である場合に、上記ドリフティング処理に先立って到着時刻の自動変更処理を行ってもよい。図7は図5の第2例の変形例における演算処理の流れを示すフローチャートである。本変形例におけるステップSC1〜SC3は、図6に示すドリフティング処理におけるステップSB1〜SB3と同様であるので説明を省略する。
本変形例において、到着地Gの近傍領域が天候不良状態であると判定された場合、すなわち、到着時刻Tに基づく期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高以上である場合(ステップSC2でNo)、判定部43は、出発時刻Tから到着時刻Tまでの時間(T−T)が航行必要時間Tより長いか否かを判定する(ステップSC4)。
出発時刻Tから到着時刻Tまでの時間(T−T)が航行必要時間Tより長いと判定された場合(ステップSC4でYes)、最適運航計画演算部42は、到着時刻Tを速める変更を行う(ステップSC5)。例えば、最適運航計画演算部42は、到着時刻Tに時間Uを差し引いたT−Uを新たな到着時刻とする。
そして、判定部43は、再度、新たな到着時刻Tに基づく期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高より低いか否かを判定する(ステップSC2)。すなわち、予定の到着時刻Tより早く到着することによって船舶が到着地Gに到着する際に、当該到着地Gの近傍領域が天候不良状態となるのを回避できるか否かが判定される。このような到着時刻Tを早める処理は、出発時刻Tから到着時刻Tまでの時間(T−T)が航行必要時間Tより長い限り行われる。
新たな到着時刻Tに基づく期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高より低いと判定された場合(ステップSC2でYes)、最適運航計画演算部42は、最適航路に、出発時刻Tに出発地Sを出発し、新たな到着時刻Tに到着地Gに到着することが考慮された最適運航計画を演算する。すなわち、本変形例において、拘束条件設定部44は、到着地Gの近傍領域(周辺領域A)が、船舶が航行不能な天候不良状態であると判定された場合、当該周辺領域Aが天候不良状態となる前に船舶が当該周辺領域Aを通過することを拘束条件として設定する。そして、最適運航計画演算部42は、当該拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて最適航路を演算する。
出航時刻Tから到着時刻Tまでの時間(T−T)が航行必要時間T以下と判定された場合(ステップSC4でNo)、それ以上到着時刻Tを早めると当該到着時刻Tで到着地Gに到着することが不可能となるため、演算部4は、上記ドリフティング処理を実行する(ステップSC6)。具体的には、図6におけるステップSB4〜SB13が実行される。
上記態様によれば、到着地Gの近傍領域(周辺領域A)が天候不良状態である場合には、最適航路に、船舶を可能な限り早く到着地Gに到着させることが考慮された最適運航計画が演算される。これにより、ユーザが到着時刻Tを変更しなくても、到着時刻Tが自動的に変更され、当該変更後の到着時刻Tに基づいて最適航路が演算される。このため、天候不良状態を回避するために迂回したり、航行途中で船舶を停止させたりするような航路だけでなく、到着地Gが天候不良状態となる前に到着地Gに到着するような航路をも含めて最適運航計画を演算することができる。すなわち、上記態様によれば、最適航路に時間の概念が考慮された最適運航計画を自動的に演算することができる。したがって、より実際の運航に沿った好適な航路の演算結果を自動的に得ることができる。
[到着時刻の自動変更処理2]
上記変形例では、到着地Gの近傍領域が天候不良状態であると判定された場合、時間に余裕があれば、到着時刻を繰り上げる演算を行う例を示した。これに加えて、または、これに代えて、到着地Gの近傍領域が天候不良状態であると判定された場合、到着時刻Tを遅延させる演算を行ってもよい。
この場合、最適運航計画演算部42は、到着時刻Tに所定の時間Qを加えて到着時刻を遅らせる。判定部43は、再度、新たな到着時刻T(=T+Q)に基づく期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高より低いか否かを判定する。すなわち、予定の到着時刻Tより遅く到着することによって船舶が到着地Gに到着する際に、当該到着地Gの近傍領域が天候不良状態となるのを回避できるか否かが判定される。
新たな到着時刻Tに基づく期間T−Z〜T+Zにおける周辺領域A内の波高が限界波高より低いと判定された場合、最適運航計画演算部42は、出発時刻Tに出発地Sを出発し、新たな到着時刻Tに到着地Gに到着するような最適航路を演算する。すなわち、本変形例において、拘束条件設定部44は、到着地Gの近傍領域(周辺領域A)が、船舶が航行不能な天候不良状態であると判定された場合、当該周辺領域Aが天候不良状態から回復した後に船舶が当該周辺領域Aを通過することを拘束条件として設定する。そして、最適運航計画演算部42は、当該拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて最適航路を演算する。
本変形例における最適航路演算において、最適運航計画演算部42は、船舶の速度を、到着時刻Tを遅延させる前より(全体的または部分的に)遅くして最適演算を行ってもよい。なお、最適航路演算において船舶の速度を遅くするのは、出発地Sと到着地G(の周辺領域A)との間の距離が所定の基準距離以下である場合または出発時刻Tから到着時刻Tまでの時間が所定の基準時間以下である場合に限ってもよい。天候不良状態か否かの判定は、気象データに基づく気象予測に基づいて行われるため、予測時点から長時間経過するほど当該気象予測は不正確になる。
したがって、判定部43は、到着時刻Tを遅延させた場合に、出発地Sと到着地Gとの間の距離が基準距離以下であるか否かを判定する、または、出発時刻Tから到着時刻Tまでの時間が所定の基準時間以下であるか否かを判定してもよい。その上で、最適運航計画演算部42は、当該距離が基準距離以下であると判定された場合または当該時間が基準時間以下であると判定された場合に、船舶の速度を遅くして最適航路を演算してもよい。
上記態様によれば、到着地Gの近傍領域(周辺領域A)が天候不良状態である場合には、船舶の速度を遅くする等して、最適航路に、到着地Gの近傍領域が天候不良状態から回復するのを待つことが考慮された最適運航計画が演算される。これにより、ユーザが到着時刻Tを変更しなくても、到着時刻Tが自動的に変更され、当該変更後の到着時刻Tに基づいて最適航路が演算される。このため、天候不良状態を回避するために迂回したり、航行途中で船舶を停止させたりするような航路だけでなく、到着地Gが天候不良状態から回復した後に到着地Gに到着するような航路をも含めて最適運航計画を演算することができる。すなわち、上記構成によれば、最適航路に時間の概念が考慮された最適運航計画を自動的に演算することができる。したがって、より実際の運航に沿った好適な航路の演算結果を自動的に得ることができる。
[大洋中の荒天回避処理]
上記第1例、第2例およびその変形例においては、出発地Sおよび/または到着地Gの近傍領域が天候不良状態である場合の最適航路演算処理について説明したが、本実施の形態における最適航路演算装置1は、これに限られず、大洋中等、出発地Sまたは到着地Gの近傍領域以外の領域(例えば最短距離航路上の領域)が天候不良状態である場合に、最適航路に、船舶を天候不良状態にある領域の手前で停止させることが考慮された最適運航計画を演算可能としてもよい。
図8は本実施の形態の第3例における航路領域を示す図である。図8に示すように、本例においても、図2の例と同様に、大洋の西側に位置する出発地Sから東方に向けて出発し、大洋の東側に位置する到着地Gに到着する航路について説明する。
本例において、最短距離航路演算部46は、出発地Sと到着地Gとの間の最短距離を結ぶ最短距離航路(大圏航路)Roを演算する。判定部43は、最短距離航路Ro上に天候不良状態にある領域があるか否かを判定する。例えば、判定部43は、船舶Fを最短距離航路Roに従って所定速度で航行させた場合に、船舶Fの位置を基準とする所定領域A内に天候不良領域Aがあるか否かをシミュレーションにより判定する。具体的な判定は、ドリフティング処理の場合と同様に、例えば、ある最短距離航路Ro上の位置における船舶Fの到達予測時刻を基準とする所定期間における所定領域A内における波高が限界波高内か否かを判定する。
所定領域A内に天候不良領域Aがある場合、基準位置設定部45は、最短距離航路Ro上の位置を基準位置Dとして設定する。すなわち、基準位置設定部45は、最短距離航路Roと天候不良領域Aの境界部とが交差する地点のうち、最も出発地Sに近い側の最短距離航路上の地点を基準位置Dとして設定する。この基準位置Dとこのときの船舶Fの到達予測時刻が記憶部3に一時記憶される。
この場合、拘束条件設定部44は、船舶Fが基準位置Dで所定時間停止することを拘束条件として設定する。この拘束条件に基づいて、最適運航計画演算部42は、最適航路に、出発地Sから出発後、途中の基準位置Dで所定の停止時間T船舶を停止させることが考慮された最適運航計画R1として演算する。本例においても、最適運航計画演算部42は、出発地Sから基準位置Dまでの間の第1航路領域A1と、基準位置Dから到着地Gまでの間の第2航路領域A2とを分割して、それぞれの領域A1,A2ごとに最適航路を演算する。詳しい演算内容は、ドリフティング処理における図6のステップSB7〜SB13と同様である。
最適運航計画演算部42は、最終的に、第1航路領域A1における最適航路、基準位置Dにおける停止時間T、および、第2航路領域A2における最適航路を連結させて、出発地Sから到着地Gまでの最適航路および各地点における時刻を示す最適運航計画R1を出力する。
上記態様によれば、出発地Sおよび到着地G以外の領域における航路上に天候不良状態がある場合でも、最適航路に、船舶を所定の基準位置Dで停止させることが考慮された最適運航計画R1を演算可能である。このため、天候不良状態を回避するような航路だけでなく、基準位置Dで船舶を停止させるドリフティングを行うことにより天候不良状態である領域における天候の回復を待つような航路をも含めて最適運航計画を演算することができる。すなわち、上記態様によれば、最適航路に時間の概念が考慮された最適運航計画を自動的に演算することができる。したがって、より実情に即した好適な航路の策定を自動的に行うことができる。
また、本例においても、出発地Sから基準位置Dまでの第1航路領域A1と基準位置Dから到着地Gまでの第2航路領域A2とについて個別に最適航路が演算される。このため、基準位置Dで停止する態様に加えて、または、これに代えて、基準位置Dまで減速の後、基準位置Dから加速する態様も採用可能である。この場合、最適運航計画演算部42は、最適演算の際に速度に関するパラメータを動的に変化させて最適運航計画R1を演算してもよい。
例えば、最適運航計画演算部42は、出発地Sから基準位置Dまでの間の第1航路領域A1を、通常より遅い速度にしたり、基準位置Dに近づく程減速するような最適航路を演算し、基準位置Dから到着地Gまでの間の第2航路領域A2はそれまでより早い速度にしたり、基準位置Dから所定の距離までの間は離れるほど速度が速くなるように加速するような最適航路を演算してもよい。これにより、基準位置Dで船舶Fを停止させる時間をなくす、または、短くするような、様々な態様についての演算が可能となる。
さらに、本例において、最適運航計画演算部42は、上記のようなドリフティングを行う場合の航路に基づく運航計画R1と、従来通り天候不良状態を迂回するような運航計画R2とをそれぞれ演算し、2つの運航計画R1,R2を比較してより好適な運航計画を最適運航計画として出力してもよい。
この場合、最適運航計画演算部42は、最短距離航路Ro上に天候不良領域Aが存在すると判定された場合に、最適航路に、出発地Sと最短距離航路Ro上における天候不良領域Aより手前の基準位置Dとの間で船舶Fを減速させる、または、基準位置Dで船舶Fを停止させることが考慮された第1運航計画R1と、最短距離航路Ro上に天候不良領域Aが存在すると判定された場合に、当該天候不良領域Aを迂回する際の最適航路に基づく第2運航計画R2とを生成する。そして、最適運航計画演算部42は、第1運航計画R1と第2運航計画R2とを比較し、より好適な運航計画を最適運航計画として出力する。
例えば、最適運航計画演算部42は、第1運航計画R1および第2運航計画R2のそれぞれについて演算される最小評価値Jminがより低い航路による運航計画を最適運航計画として出力する。
また、最適運航計画演算部42は、まず、第1運航計画R1を演算し、到着時刻Tを最初の入力値から変更しないといけない場合(図6におけるステップSB5でNoとなる場合)、第1運航計画R1に代えて第2運航計画R2を演算し、第2運航計画R2を最適運航計画として出力してもよい。
このように、船舶Fの進路を変更することにより天候不良領域Aを回避する第1運航計画R1と、船舶Fの速度を変更することにより天候不良領域Aを回避する第2運航計画R2とを比較することにより、より好適な運航計画を得ることができる。
[その他の変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記実施の形態では、出発時刻の自動変更処理と、ドリフティング処理と、到着時刻の自動変更処理と、大洋中の荒天回避処理とを分けて説明したが、演算部4がこれらの少なくとも2つの処理を一連の演算処理として実行するように構成されてもよい。
また、上記実施の形態では、船舶の出航前に予め最適運航計画演算を行うことを想定して説明したが、上記態様は、船舶の出航前だけでなく、船舶の出航後において実施することも可能である。この場合、船舶の現在位置または未来の位置(航行予定位置)が出発地Sとなり、現在時刻または航行予定位置への到達予定時刻が出発時刻Tとして入力される。
また、上記実施の形態において、出発時刻の自動変更処理は、船舶が出発地S(所定地点)で所定時間停止することを最適航路演算の拘束条件とするために、出発時刻Tを遅らせることを例示したが、これに限られない。例えば、最適運航計画演算部42は、出発時刻の自動変更処理として、出発時刻Tを早めて最適航路の演算を行ってもよい。この場合、出発地Sの近傍領域が天候不良状態となる前に船舶が当該近傍領域を通過することが、最適航路演算の拘束条件として設定される。
本発明は、より実情に即した好適な航路の策定を自動的に行うことができる最適運航計画演算装置および最適運航計画演算方法を提供するために有用である。
1 最適運航計画演算装置
41 情報入力受付部
42 最適運航計画演算部
43 判定部
44 拘束条件設定部
45 基準位置設定部
46 最短距離航路演算部
47 最適航路演算部
D 基準位置
G 到着地
S 出発地

Claims (5)

  1. 船舶の出発地、到着地および出発時刻を含む情報の入力を受け付ける情報入力受付部と、
    入力された前記情報と、前記船舶の性能データと、前記船舶が航行する航路領域の気象データと、に基づいて、最適航路を含む最適運航計画を演算する最適運航計画演算部と、を備え、
    前記最適運航計画演算部は、
    前記気象データに基づいて、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態であるか否かを判定する判定部と、
    前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態であると判定された場合、前記船舶が所定地点で所定時間停止すること、または、前記近傍領域が前記天候不良状態となる前に前記船舶が当該近傍領域を通過すること、を拘束条件として設定する拘束条件設定部と、を備え、
    前記最適運航計画演算部は、前記拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて前記最適航路を演算し、
    前記最適運航計画演算部は、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態であると判定された場合、前記近傍領域と、前記出発地から前記到着地までの間の所定の航路とが交わる位置を基準位置として設定する基準位置設定部を備え、
    前記最適運航計画演算部は、前記出発地から前記基準位置までの間の第1航路領域と、前記基準位置から前記到着地までの間の第2航路領域とを分割して、最適航路を演算し、
    前記最適運航計画演算部は、前記第1航路領域における前記基準位置への到着時刻に所定時間を加えた基準位置出発時刻を用いて、前記第2航路領域における最適航路を演算する、最適運航計画演算装置。
  2. 前記最適運航計画演算部は、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態であると判定された場合、前記出発時刻または前記到着時刻を変更し、変更後の出発時刻または到着時刻に基づいて前記最適航路を演算する、請求項1に記載の最適運航計画演算装置。
  3. 前記最適運航計画演算部は、前記基準位置を設定するための前記所定の航路として、前記出発地と前記到着地との間の最短距離を結ぶ最短距離航路を演算する最短距離航路演算部を備え、
    前記基準位置設定部は、前記最短距離航路上の位置を前記基準位置として設定し、
    前記最適運航計画演算部は、前記最短距離航路における前記基準位置への到着時刻を用いて、前記第1航路領域における最適航路を演算し、
    前記判定部は、前記基準位置出発時刻において、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態にあるか否かを判定し、
    前記最適運航計画演算部は、前記基準位置出発時刻において、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態にあると判定された場合、前記基準位置出発時刻に前記所定の時間を加えた時刻を新たな基準位置出発時刻として設定する、請求項1または2に記載の最適運航計画演算装置。
  4. 前記判定部は、前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態にあると判定された場合、前記出発時刻から前記到着時刻までの時間から前記所定時間を引いた航行可能時間が、前記出発地から前記到着地までの航行に最低限必要な航行必要時間より短いか否かを判定し、
    前記最適運航計画演算部は、前記航行可能時間が前記航行必要時間より短いと判定された場合、前記到着時刻を変更し、変更後の到着時刻に基づいて前記第1航路における最適航路を演算する、請求項1から3の何れかに記載の最適運航計画演算装置。
  5. 船舶の出発地、到着地および出発時刻を含む情報の入力を受け付ける情報入力受付ステップと、
    入力された前記情報と、前記船舶の性能データと、前記船舶が航行する航路領域の気象データと、に基づいて、最適航路を含む最適運航計画を演算する最適運航計画演算ステップと、を含み、
    前記最適運航計画演算ステップは、
    前記気象データに基づいて、前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態にあるか否かを判定する判定ステップと、
    前記出発地または前記到着地の近傍領域が、前記船舶が航行不能な天候不良状態にあると判定された場合、前記船舶が所定地点で所定時間停止すること、または、前記近傍領域が前記天候不良状態となる前に前記船舶が当該近傍領域を通過すること、を拘束条件として設定する拘束条件設定ステップと、を含み、
    前記最適運航計画演算ステップは、
    前記拘束条件が設定された場合、当該拘束条件に基づいて前記最適航路を演算し、
    前記到着地の近傍領域が、前記天候不良状態であると判定された場合、前記近傍領域と、前記出発地から前記到着地までの間の所定の航路とが交わる位置を基準位置として設定し、
    前記出発地から前記基準位置までの間の第1航路領域と、前記基準位置から前記到着地までの間の第2航路領域とを分割して、最適航路を演算し、
    前記第1航路領域における前記基準位置への到着時刻に所定時間を加えた基準位置出発時刻を用いて、前記第2航路領域における最適航路を演算する、最適運航計画演算方法。
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