JP6912888B2 - シマツナソおよびコウマ由来のホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質hat22(hd−zipタンパク質22)をコードするヌクレオチド配列および使用方法 - Google Patents

シマツナソおよびコウマ由来のホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質hat22(hd−zipタンパク質22)をコードするヌクレオチド配列および使用方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年11月25日に出願された米国仮出願第61/908,444号の利益を主張し、この内容は参照により本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、分子生物学の分野、ならびにホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドをコードする核酸の発現を調節することにより植物の繊維長、草丈、および/またはバイオマスを増加させるか、または増強するための方法に関する。より具体的には、本発明は、2種のジュート植物、すなわち、シマツナソ(「C.olitorius」)およびコウマ(「C.capsularis」)から単離されたホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22の相同体、ならびにホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22をコードする遺伝子の発現を調整することによりジュートにおける繊維長、草丈、および/または植物バイオマスを増加させるためのそれらの適用を提供する。
商業的に栽培されているジュートは、主に、2種、すなわち、シマツナソ(一般に、「トッサジュート」と呼ばれる)とコウマ(一般に、「ホワイトジュート」と呼ばれる)から産生される。両種は、2倍体(2n=14)であり、これらのうちの2種のみが農業において使用されている。これらの2種は、東南アジア諸国およびブラジルにおける重要な換金作物となり、生分解可能なリグノセルロース繊維を提供する。繊維は、一般に、工業製品用、ならびに他の付加価値製品の製造用、例えば、毛糸および布地、ロープ、撚糸および網、不織布、ティッシュペーパー、パルプおよび紙、ジオテキスタイル、複合材料、および家庭用織物等の包装材料として使用される。ジュート繊維の環境に優しく、生分解可能な特徴により、世界市場において需要が増加している。上昇する世界的需要についていくために、ジュート繊維製品のさらなる改善が必要である。茎の樹皮および繊維から得られたジュート繊維は、束に分けられる。厚壁繊維細胞の三角楔として配置された繊維は、他の軟組織の放射組織と交互に配列する。これらの繊維細胞は、師部から分化し、4つの経時段階、すなわち、開始、伸長、二次細胞壁肥大、および成熟段階において発育する。ジュート繊維の開始および伸長の遺伝子制御については、ほとんど知られていない。しかしながら、繊維長および均一性は、ほとんどの工業的用途の一般的な必要条件である。例えば、長い繊維および均一性のある細胞は、繊維工業用の繊維製品にとっては理想である。パルプ工業において、パルプの強度の特徴は、それらの強度および結合特性により、繊維長、パルプ収量、およびアルカリ消費量によりある程度決定される。工業的要求を満たすために、所望の繊維長および強度のあるジュート種の開発が必要である。したがって、繊維の生合成および繊維の生合成に関与する分子生物学が大いに重要になる。
靱皮繊維は、主に頂端***組織から始まり、二次壁形成が開始するまで、大半は侵入成長を通じて徐々に繊維が伸長する。繊維細胞の伸長は、内部の膨圧と細胞壁の機械的強度との間の相互作用により生じる過程であり、これは内生的に制御される。しかしながら、繊維細胞の伸長に関与する機構および遺伝子は、すべてが決定されているというわけではない。
綿花繊維の伸長および形成と関連するいくつかの候補遺伝子が特定されている。例えば、綿花繊維の伸長段階で特に発現する綿花植物由来の5つの遺伝子が、ディファレンシャルスクリーニング法および表示方法により特定された[米国特許第5,880,100号および米国特許第5,932,713号、同第6,225,536号、および同第6,166,294号、これらのすべては、参照により組み込まれる]が、ジュートおよび/または靱皮繊維の開始および伸長の分野においてこのような報告はない。
ホメオボックス−ロイシンジッパー(HD−Zip)タンパク質は、植物ゲノムにおける複数の遺伝子の複製によりコードされる植物に特有の転写因子である。例えば、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ゲノムは、このファミリーの25超の遺伝子を有する。遺伝子の中で、ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22(HD−ZIPタンパク質22)は、維管束繊維細胞の伸長に関与する。
HD−ZIPタンパク質22は、繊維が分化する維管束間領域において発現し、これは維管束間繊維分化の制御におけるその役割と一致する。さらに、それはまた、二次成長の段階中、師部においても発現し(Tornero et al.1996)、維管束組織形成の調節においてその可能な役割を示す(Zhong and Ye,1999)。他の植物のホメオボックス遺伝子とは異なり、HD−ZIPタンパク質22は、***組織には発現せず、HD−ZIPタンパク質22の機能は、維管束発生の二次段階中、師部の特定および/または活性の調節に関与する可能性が高い(Tornero et al.1996)。
ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22が師部繊維の分化の空間的制御において重要な役割を果たし得るという事実を考慮して、ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22に関する分子生物学的および遺伝的情報を探索し、利用することにより植物における繊維の生合成を理解する遺伝学的アプローチを取ることが望ましい。さらに、植物のそれぞれの種の繊維の生合成経路および遺伝的構成が異なるため、種特異的なアプローチはまた、ジュート植物からの繊維の収量を最適化し、かつ工業での使用を可能にする適合結果を得るためにも好ましい。
本発明は、ある実施形態において、繊維長、草丈、および/または植物バイオマスの決定または成形に関与するポリヌクレオチドおよびポリペプチド、ならびにその使用方法に関する。
本発明はまた、ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22に媒介されるプロセスに関与する遺伝子の特定、ならびに植物における特徴を変化させるためのこのような遺伝子およびタンパク質の使用にも関する。
本発明は、2種のジュート植物、シマツナソ(C.olitorius)およびコウマ(C.capsularis)由来のホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22、植物細胞におけるホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドの発現の調節を含み、かつ/またはそれからなる方法、ならびに植物における増強された繊維長および/または丈および/またはバイオマスを調節するための方法を提供する。
本発明の一態様は、増強された繊維長、草丈、および/または植物バイオマス産生に関与し、かつホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有する、シマツナソおよびコウマ由来のタンパク質をコードする遺伝子を提供することである。より具体的には、本発明は、植物における繊維長、草丈、および/または植物バイオマス産生を誘導および/または増強することができる遺伝子、それによりコードされたタンパク質、ならびにその使用を提供する。
本発明の別の目的は、植物シマツナソおよびコウマ、ならびに他の靱皮繊維を産生する植物における繊維長および/または草丈および/または/バイオマスの産生の誘導、改善、または増強のために活用される/利用されるホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22に関する遺伝子情報を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、植物におけるホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22の生合成を調整することにより、増強した繊維長および/または草丈/バイオマスを有するシマツナソおよびコウマのトランスジェニック植物を得ることである。
本発明のさらに別の目的は、本明細書に開示される方法の実行ならびにシマツナソおよびコウマのトランスジェニック植物の発育を促進するのに有用であり得る、単離されたポリヌクレオチドを提供することである。
本発明のさらなる目的は、ジュート繊維系産物の繊維長および/または草丈を増加させるための商業的に実現可能な方法を提供することである。
本発明は、繊維長および/または草丈および/またはバイオマスの誘導、改善、または増強に関与する、配列番号3に記載のアミノ酸配列を有し、かつホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有するタンパク質をコードするシマツナソから単離された遺伝子をさらに提供する。本発明はまた、繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強に関与する、配列番号3に記載のアミノ酸配列において、1つもしくは複数のアミノ酸の付加もしくは欠失、および/または他のアミノ酸との置換により修飾されたアミノ酸配列を有し、かつホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有するタンパク質をコードする遺伝子も提供する。本発明は、配列番号1に記載の核酸、具体的には、そのDNAもしくはその一部をハイブリダイズし、かつ繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強に関与し、ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有するタンパク質をコードする遺伝子をさらに提供する。
本発明は、繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強に関与し、かつホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有する配列番号6に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするコウマから単離された遺伝子をさらに提供する。本発明はまた、繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強に関与し、かつホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有する配列番号6に記載のアミノ酸配列において、1つもしくは複数のアミノ酸の付加もしくは欠失、および/または他のアミノ酸との置換により修飾されたアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子も提供する。本発明は、配列番号4に記載の核酸、具体的には、そのDNAまたはその一部をハイブリダイズし、かつ繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強に関与し、ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有するタンパク質をコードする遺伝子をさらに提供する。
本発明の一実施形態によれば、植物シマツナソは、品種O−4であり、植物コウマは、品種CVL−1である。
本発明の別の実施形態は、配列番号2および/または配列番号5に記載のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含み、かつ/またはそれからなる組換え遺伝子構築物を開示し、前記ポリヌクレオチドは、それぞれ、宿主細胞において発現されて、植物シマツナソおよびコウマにおけるホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22の相同体を産生することができる。
本発明のさらなる実施形態は、配列番号2および/または配列番号5に記載のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを発現させて、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の相同体を産生することができる組換え遺伝子構築物を含み、かつ/またはそれからなる形質転換体である。
本発明はまた、上記の宿主を培養および/または栽培することにより、繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強に関与し、ホメオボックスロイシンジッパータンパク質HAT22様配列を有するタンパク質を産生するための方法も提供する。本発明はまた、植物または植物細胞の繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強のための方法も提供する。さらに、植物または植物細胞に上記の遺伝子を導入することと、前記遺伝子の発現を行うことと、を含み、かつ/またはそれらからなる方法も開示される。
当業者は、本発明が目的を実行し、上記の目的および利点ならびにその中に内在するものを得るために十分適応されることを容易に認識するであろう。本明細書に記載される実施形態は、本発明の範囲の制限を意図するものではない。
本発明のこれらのおよび他の特性、態様、および利点は、以下の説明および特許請求の範囲を参照すれば、より良く理解されることになるであろう。
シマツナソ由来の配列番号3およびコウマ由来の配列番号6を、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質を産生する他のアミノ酸配列と比較する系統樹を示す。
本発明は、本出願の一部を形成する以下の詳細な説明および添付の図面からより完全に理解され得る。
本明細書に提供される定義および/または方法は、本発明を定義し、本発明の実践において当業者を導く。特に指定されたことを除いて、用語は、関連技術分野における当業者により従来の用法に従って理解されるべきである。定義および/または方法のいずれかが本明細書に組み込まれる任意の特許または非特許文献で提供される定義および/または方法のいずれかと矛盾することが見出される範囲で、本出願に明確に提供される/導入される当該定義および/または方法が本明細書に使用されることを理解されよう。単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに他の意味を指示するのでない限り、複数の指示対象を含む。同様に、「または(or)」という語は、文脈が明らかに他の意味を指示するのでない限り、「および(and)」を含むことが意図される。したがって、「AまたはBを含む」は、AまたはB、あるいはAおよびBを含むことを意味する。さらに、核酸またはポリペプチドに対して与えられる、すべての塩基のサイズまたはアミノ酸のサイズ、ならびにすべての分子量または分子の質量の値は、近似値であり、説明のために提供されることが理解されるべきである。本明細書に記載されるものと同様または同等の方法および材料が、本開示の実践または試験で使用することができるが、好適な方法および材料は以下に記載される。
本発明は、シマツナソおよびコウマから抽出されるホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22をコードする単離されたポリヌクレオチド、およびそれに由来する対応するポリペプチドを含む。より具体的には、本発明は、シマツナソおよびコウマ、ならびにそのシマツナソおよびコウマのトランスジェニック植物における繊維長および/または草丈/バイオマスの誘導、改善、または増強において、ホメオボックスロイシンジッパータンパク質HAT22の相同体およびそれらの適用を提供する。酵素をコードする本発明のゲノム配列は、シマツナソおよびコウマのゲノムDNAのヌクレオチド配列と他の植物の既知の酵素遺伝子のヌクレオチド配列との比較により主に特定された。本発明の前に、シマツナソおよびコウマの遺伝子のヌクレオチド配列、リーディングフレーム、エクソンおよびイントロンの位置、酵素の構造、および高繊維品質の開発におけるそれらの潜在的有用性は、特に、ジュート植物の繊維長、草丈/バイオマス、および収量の可能性に関しては知られていない。
商業的に栽培されたジュート種のシマツナソおよびコウマのゲノム配列の分析は、両種がジュートにおける繊維長および/または草丈の誘導、改善、または増強において触媒活性を有する酵素に対してコードする単一遺伝子を有することを示した。ヌクレオチド配列は、推定上コード領域、イントロン、およびスプライス部位を特定することができる、Augustus、Semi−HMM−based Nucleic Acid Parser(SNAP)、およびGeneid(Genome BioInformatics Research Lab)等のソフトウェアプログラムにより初めに注釈を付けられた。ヌクレオチド配列のさらなる自動および手動処理を行って、コード領域および他の遺伝子特性の正確な特徴を精緻化し、構築した。
シマツナソ由来の30,096超のcDNAおよびコウマ由来の37,031のcDNAは、部分的または完全に配列決定された。それらから、ジュートにおける繊維長および/または草丈の誘導、改善、または増強における推定上の役割、および好ましい触媒活性を有する新しい酵素をコードするそれぞれの種からの単一のcDNAを開発した。
オープンリーディングフレーム(ORF)は、シマツナソおよびコウマのmRNA由来のcDNAライブラリーのクローンの完全または部分的な配列決定後に分析され、配列分析ソフトウェアを用い、データベース(公共/私用)の既知の配列に対する相同性を決定することによりさらに分析された。
本開示の文脈において、本明細書の全体を通じて使用される多くの用語は、異なる意味を有することが明示的に示されない限り、示された意味を有する。
本明細書に使用される、「ポリヌクレオチド」は、核酸断片等のヌクレオチド配列である。
ポリヌクレオチドは、合成、非天然、または変化したヌクレオチド塩基を任意に含有する、一本鎖または二本鎖であるRNAまたはDNAのポリマーであり得る。DNAのポリマー形態のポリヌクレオチドは、cDNA、ゲノムDNA、合成DNAの1つ以上のセグメント、またはその混合物/組み合わせを含み得、かつ/またはそれからなり得る。本発明の単離されたポリヌクレオチドは、配列番号1および配列番号4に由来する150の連続したヌクレオチド(上流および下流の両方)のうちの少なくとも1つ、またはそのような配列の相補体を含み得る。
本明細書に使用される、「ポリペプチド」は、ペプチド結合により一緒に結合され、通常、100超のアミノ酸長さの配列を有するアミノ酸の単一の直鎖である。「単離された」とは、天然状態から「人間の手により」修飾されたことを意味する。組成物または物質が天然に存在するのであれば、それはその元の環境から変化しているか分離されており、またはその両方である場合、「単離されている」。例えば、自然に生存している植物または動物に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単離された」ものではないが、その天然状態の共存物質から分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、本明細書中で用いられるように、「単離された」ものである。
本明細書に使用される、「遺伝子」という用語は、植物シマツナソおよびコウマのゲノム配列、具体的には、ジュートにおいて繊維長および/または草丈を増強する際に好ましい触媒活性に関与するホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22酵素のポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列として定義される。この用語は、上流、下流、および/またはイントロンのヌクレオチド配列を含む核酸分子をさらに含み得る。
「コード配列」または「コード領域」とは、配列が発現される場合、アミノ酸またはポリペプチド等の遺伝子産物を産生するために必要な配列情報を有する核酸分子を指す。コード配列は、翻訳領域内の非翻訳配列(イントロンまたは5’もしくは3’非翻訳領域を含む)を含み、かつ/またはそれからなる場合があるか、あるいはそのような介在する非翻訳配列を欠く場合もある(例えば、cDNAにおいて見られるように)。
本明細書に使用される、「オリゴヌクレオチド」という用語は、好ましくは、10〜1000、最も好ましくは、12〜50ヌクレオチド長を有し得る短ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの一部である。本発明の実施形態に関して、オリゴヌクレオチド内に含まれるヌクレオチドは、天然ヌクレオチドの類似体または誘導体であり得る。
本明細書に使用される、「プライマー」という用語は、標的核酸配列と結合し、核酸合成をプライミングすることができるオリゴヌクレオチドである。本明細書に定義される増幅オリゴヌクレオチドは、好ましくは、10〜50、最も好ましくは、15〜25ヌクレオチド長であり得る。さらに、本発明の増幅オリゴヌクレオチドは、化学的に合成され得、そのようなオリゴヌクレオチドは、天然の核酸ではない。
ヌクレオチド配列を含み、かつ/またはそれからなる核酸を指すための本明細書の全体を通じて使用される略語は、従来の1文字の略語である。したがって、核酸に含まれるとき、天然に生じるコードするヌクレオチドは、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)、およびウラシル(U)のように短縮される。また、特に明記されない限り、本明細書に示される核酸配列は、5’→3’方向である。
本明細書に使用される、その「相補性」という用語および誘導体は、AはTまたはUと対合し、CはGと対合する周知の規則により核酸の対合に関して使用される。相補体は、「部分的」または「完全」であり得る。部分的相補体では、核酸塩基の一部のみが塩基対合規則に従って一致するが、完全または全相補体では、すべての塩基が対合規則に従って一致する。核酸鎖間の相補性の程度は、当該技術分野で周知の核酸鎖間のハイブリダイゼーションの効率および強さに有意な効果を及ぼし得る。前記ハイブリダイゼーションの効率および強さは、検出方法に応じて異なる。
本明細書に使用される、「宿主細胞」という用語は、本発明のポリヌクレオチドを含み、かつ/またはそれからなる核酸構築物または発現ベクターを有する、形質転換、トランスフェクション、形質導入、発現等に影響を受けやすい任意の細胞型を含む。好適な宿主細胞は、菌類および/または植物細胞、特に、靱皮繊維を産生する植物細胞を含む。
「作動可能に連結される」という用語は、一般に、本明細書では、対照配列がポリペプチドのコード配列の発現を導くように、対照配列が、ポリヌクレオチド配列のコード配列に対して適切な位置で置かれる配置を示す。例えば、プロモーターは、それが、そのコード配列の発現に影響を及ぼす、すなわち、そのコード配列がプロモーターの転写制御下にあることが可能であるとき、コード配列と作動可能に連結され得る。
「ベクター」は、一般に、別の核酸セグメントがそのセグメントの複製または発現をもたらすために、作動可能に挿入され得る、プラスミド、ファージ、コスミド、酵母、またはウイルス等のレプリコンを指す。「ベクター」という用語はまた、それが連結される別の核酸を伝播することができる核酸分子を指すことも意図される。ベクターの1つの型は、「プラスミド」であり、これは、さらなるDNAセグメントが連結され得る環状二重鎖DNAループを指す。別の型のベクターは、ウイルスベクターであり、さらなるDNAセグメントは、ウイルスゲノム中に連結され得る。あるベクター(例えば、細菌の複製起点を有する細菌ベクターおよびエピソーム哺乳動物ベクター)は、これらが導入される宿主細胞中で自律的に複製することができる。他のベクターは、宿主細胞への導入の際に宿主細胞のゲノム中に組み込まれ、それにより、宿主ゲノムと共に複製される。さらに、あるベクターは、それらが作動可能に連結される遺伝子の発現を指向することができる。そのようなベクターは、本明細書では、「組換え発現ベクター」(または単に「発現ベクター」)と称される。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは、しばしば、プラスミドの形態である。本明細書中では、プラスミドが最も一般的に使用されるベクターの形態であるため、「プラスミド」および「ベクター」は、交換可能に使用され得る。しかしながら、本発明は、等価な機能を果たすそのような他の発現ベクターの形態、例えばウイルスベクター(例えば、複製欠損レトロウイルス、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス等)が含まれることが意図される。
「核酸構築物」または「DNA構築物」という用語は、適切な調節配列に作動可能に連結され、細胞を形質転換するためにベクターに挿入されるコード配列(複数を含む)を指すために使用される場合がある。この用語は、「形質転換DNA」または「トランス遺伝子」という用語と交換可能に使用され得る。
本明細書に使用される、「プロモーター」という用語は、下流遺伝子の転写を導くように作用する核酸配列を指す。プロモーターは、一般に、標的遺伝子が発現される宿主細胞に適したものである。他の転写および翻訳調節核酸配列(「制御配列」とも称される)と共にプロモーターは、所定の遺伝子を発現するのに必要である。一般に、転写および翻訳調節配列としては、プロモーター配列、リボソーム結合部位、転写開始および停止配列、翻訳開始および停止配列、ならびにエンハンサーまたはアクチベーター配列が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に使用される、「ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチド」は、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22の活性を有する、すなわち、植物における繊維長および/または草丈/バイオマスの誘発、改善、または増強に関与するポリペプチドを意味する。ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22の活性は、繊維細胞の成長および/または草丈/バイオマスを刺激する。ホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22のDNA結合特性が、ホモ二量体としてDNAと相互作用し、ランダム配列DNAから高親和性結合部位を選択することにより決定される、2つの異なる9bp(ほぼ)偽回帰性配列、CAAT(G/C)ATTGを認識することを示した。この用語はまた、上述の機能のうちのいずれか1つを有する断片、変異体、および相同体も含む。
本明細書に使用される、「相同体」という用語は、問題になっている非修飾タンパク質と比較してアミノ酸置換、欠失、および/または挿入を有し、かつ、それらを由来する非修飾タンパク質と同様の生物学的および機能的活性を有するペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、および酵素を包含するタンパク質を指す。
欠失は、タンパク質からの1つ以上のアミノ酸の除去を指す。
挿入は、タンパク質において所定の部位に導入される1つ以上のアミノ酸残基を指す。挿入は、N末端および/またはC末端の融合、ならびに単一または複数のアミノ酸の配列内挿入を含み得る。概して、アミノ酸配列内の挿入は、N末端またはC末端の融合より小さい、約1〜10個の残基である。
置換とは、タンパク質のアミノ酸の、同様の特性(例えば、類似した疎水性、親水性、抗原性、αらせん構造またはβシート構造を形成または破壊する傾向)を有する他のアミノ酸との置換を指す。アミノ酸置換は、典型的には、単一残基の置換であるが、ポリペプチドに設定された機能的制約条件に応じてクラスタ化され得、1〜10個の範囲のアミノ酸であり得、挿入は、通常は、約1〜10個のアミノ酸残基の序列である。アミノ酸置換は、好ましくは、保存的アミノ酸置換である。保存的置換表は、当該技術分野で周知である(例えば、Creighton(1984)Proteins.W.H.Freeman and Company(Eds)および以下の表1を参照のこと)。
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アミノ酸置換、欠失、および/または挿入は、固相ペプチド合成等の当該技術分野で周知のペプチド合成技術および/もしくは任意の他の合成技術を用いて、または組換えDNA操作により容易に作製され得る。タンパク質の置換、挿入、または欠失変異体を生成するためのDNA配列の操作方法は、当該技術分野で周知である。例えば、DNA中の規定部位での置換突然変異体を作製する技術は、当業者にはよく知られており、これには、M13突然変異誘発、T7−Genインビトロ突然変異誘発(USB,Cleveland,OH)、Quick Change Site Directed突然変異誘発(Stratagene,San Diego,CA)、PCR媒介性部位特異的突然変異誘発または他の部位特異的突然変異誘発プロトコルが含まれる。
本明細書に使用される、「生物学的に活性なタンパク質」は、植物シマツナソおよびコウマにおいて師部繊維の組成における開始、形成、増強、または変形を触媒するための生物学的活性を有するホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の断片を指し得る。ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の生物学的に活性な部分には、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質のアミノ酸配列と同一であるか、またはそれに由来するのに十分なアミノ酸配列、例えば、配列番号3または配列番号6に記載のアミノ酸配列を含むペプチドまたはポリペプチドが含まれ、これには、完全長ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質よりも少ないアミノ酸が含まれ、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の少なくとも1つの活性を示す。典型的には、生物学的に活性な部分は、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の少なくとも1つの活性を有するドメインまたはモチーフを含む。ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の生物学的に活性な部分は、例えば、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、または267のアミノ酸長であるポリペプチドであり得る。
ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質は、配列番号3または配列番号6に記載のアミノ酸配列を有し得る。他の実施形態において、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質は、配列番号3または配列番号6と実質的に同一であり、配列番号3または配列番号6のタンパク質の機能的活性を保持するが、天然対立遺伝子変異または突然変異誘発によりアミノ酸配列の点で異なる。別の実施形態において、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質は、配列番号3または配列番号6と少なくとも約95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%またはそれ以上同一であるアミノ酸配列を含む。
本明細書に使用される、「ドメイン」という用語は、進化的に関連したタンパク質の配列のアラインメントに沿った特定の位置に保存されたアミノ酸のセットを指す。他の位置におけるアミノ酸は、相同体の間で変化し得るが、特定の位置で高度に保存されているアミノ酸は、タンパク質の構造、安定性、または機能に不可欠である可能性が高いアミノ酸を示す。タンパク質の相同体のファミリーのアラインされた配列においてそれらの高度の保存により特定され、問題になっているいずれかのポリペプチドが既に特定されたポリペプチドファミリーに属するかどうかを判定するための識別子として使用され得る。
本明細書に使用される「モチーフ」という用語は、進化的に関連したタンパク質の配列における短い保存領域を指す。モチーフは、ドメインの高度に保存された部分である場合が多いが、ドメインの一部のみを含み得るか、または保存ドメインの外側に位置し得る(モチーフのアミノ酸のすべてが画定されたドメインから外れる場合)。
ドメインの特定のための専門のデータベース、例えば、SMART(Schultz et al.(1998)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,5857−5864、Letunic et al.(2002)Nucleic Acids Res 30,242−244)、InterPro(Mulder et al.,(2003)Nucl.Acids.Res.31,315−318)、Prosite(Bucher and Bairoch(1994),A generalized profile syntax for biomolecular sequences motifs and its function in automatic sequence interpretation.(In)ISMB−94、Proceedings 2nd International Conference on Intelligent Systems for Molecular Biology.Altman R.,Brutlag D.,Karp P.,Lathrop R.,Searls D.,Eds.,pp53−61,AAAI Press,Menlo Park、Hulo et al.,Nucl.Acids.Res.32:D134−D137,(2004))、またはPfam(Bateman et al.,Nucleic Acids Research 30(1):276−280(2002))等が存在する。タンパク質配列のコンピュータ内での分析用の一組のツールが、the ExPASyプロテオミクスサーバー(Swiss Institute of Bioinformatics(Gasteiger et al.,ExPASy:The Proteomics Server for In−Depth Protein Knowledge and Analysis,Nucleic Acids Res.31:3784−3788(2003))で利用可能である。ドメインまたはモチーフはまた、通常の技術を用いて、例えば、配列アラインメント等により特定され得る。
本発明の目的のために、「トランスジェニック」、「トランス遺伝子」、または「組換え」とは、例えば、核酸配列、発現カセット、遺伝子構築物、または核酸配列を含み、かつ/またはそれからなるベクター、あるいは本発明による核酸配列、発現カセット、またはベクターで形質転換した生物に関して、組換え法により生成するすべてのこれらの構築物を意味し、その中で、(a)本発明の方法に有用なタンパク質をコードする核酸配列、または(b)本発明による核酸配列と作動可能に連結される遺伝子制御配列(複数を含む)、例えば、プロモーター、または(c)a)およびb)がそれらの本来の遺伝子環境に位置せず、または組換え法により修飾されている。この修飾は、例えば、1つ以上のヌクレオチド残基の置換、付加、欠失、逆位、または挿入の形態を取り得る。本来の遺伝子環境は、元の植物中の本来のゲノムまたは染色体座、またはゲノムライブラリー中の存在を意味するとして理解される。ゲノムライブラリーの場合、核酸配列の本来の遺伝子環境は、少なくとも一部分は保持されることが好ましい。この環境は、少なくとも片側で核酸配列の側面に位置し、かつ、約50bp、好ましくは約500bpの配列長を有する。本来存在する発現カセット、例えば、核酸配列の本来のプロモーターと、上に定義されるような、本発明の方法に有用なポリペプチドをコードする対応する核酸配列との組み合わせは、この発現カセットを例えば、突然変異誘発処理等の非天然、合成(「人工」)法により修飾するとき、トランスジェニック発現カセットとなる。適切な方法は、例えば、米国特許第5,565,350号または国際公開第WO00/15815号(これらの両方は参照により組み込まれる)中に記載される。
本発明の目的のためのトランスジェニック植物は、本発明の方法に使用される核酸が植物のゲノム中のそれらの本来の遺伝子座に存在せず、それ故に、核酸配列を同種または異種発現させることが可能であるような植物を含むことが理解される。しかしながら、トランスジェニックはまた、本発明による核酸または本発明の方法に使用される核酸は、植物のゲノム中のそれらの本来の位置に存在するが、その配列は、本来の配列に対して修飾されていること、および/または本来の配列の調節配列が修飾されていることも意味する。トランスジェニックは、ゲノム中の非天然遺伝子座における本発明による核酸の発現、核酸の同種、または好ましくは異種発現が起こることを意味するとして理解される。
本明細書に使用される、「導入」または「形質転換」という用語は、導入に用いられる方法とは無関係に、宿主細胞中への外因性ポリヌクレオチドの導入を含む。器官形成または胚形成による、後のクローン増殖が可能である植物組織、およびそこから再生する植物全体は、本発明の遺伝子構築物で形質転換され得る。選択された特定の組織は、利用可能なクローン増殖系に応じて異なり、形質転換する特定の種に最も適合させる。例示的な組織標的には、葉ディスク、花粉、胚、子葉、胚軸、大配偶体、カルス組織、既存の***組織(例えば、頂端***、腋芽、および根茎***)、ならびに誘導***組織(例えば、子葉***および胚軸***)が含まれる。ポリヌクレオチドは、宿主細胞中に一時的または安定的に導入され得、例えば、プラスミドとして非組み込み状態で維持され得る。あるいは、それは、宿主ゲノム中に組み込まれ得る。結果として得られる形質転換植物細胞を使用して、当業者に既知の方法で形質転換植物を再生し得る。
植物のゲノムへの外来遺伝子の導入は、形質転換と呼ばれる。
植物種の形質転換は、現在、非常に一般的な技法である。有利なことに、いくつかの形質転換法のいずれかを使用して、適切な原細胞に目的とする遺伝子を導入することができる。植物組織または植物細胞からの植物の形質転換および再生に関して記載される方法は、一時的または安定的形質転換に使用され得る。形質転換法には、リポソーム、エレクトロポレーション、遊離DNAの取り込みを増大する化学物質の使用、植物へのDNAの直接注射、微粒子銃照射、ウイルスまたは花粉を使用する形質転換、ならびにマイクロプロジェクションが含まれる。トランスジェニック作物を含むトランスジェニック植物は、アグロバクテリウムにより媒介された形質転換により生成されることが好ましい。有利な形質転換法は、植物体における形質転換である(Sajib et.al.2008)。
一般に、形質転換後、植物細胞または細胞集団を、目的とする遺伝子と共導入される植物発現可能遺伝子によってコードされる1つ以上のマーカーの存在について選択し、その後、形質転換物質を完全な植物に再生する。形質転換植物を選択するために、形質転換において得られた植物物質は、一般に、形質転換植物を非形質転換植物と区別することができるような選択条件に曝す。例えば、上述の方法で得られた種を植えることができ、初期生長期後、散布により適切な選択に曝す。さらなる可能性は、滅菌後適切な場合、形質転換種子のみが植物に生長することができるように適切な選択物質を使用する寒天プレート上での、種子の生長にある。あるいは、形質転換植物を、上述したもの等の選択可能なマーカーの存在に関してスクリーニングする。
DNA転移および再生後、推定上形質転換された植物は、例えば、サザン分析を使用して、目的とする遺伝子の存在、コピー数、および/またはゲノム編成に関して評価され得る。あるいは、またはさらに、新たに導入されたDNAの発現レベルは、いずれかの技法も当業者に周知のノーザンおよび/またはウェスタン分析を用いてモニタリングされ得る。
生成した形質転換植物は、クローン増殖または古典的交配技法等による、様々な手段により増殖させ得る。例えば、第1世代(またはT1)の形質転換植物は自家受粉させ得、同型第2世代(またはT2)の形質転換体が選択され得、古典的な交配技法によりT2植物を増殖させ得る。生成した形質転換生物は様々な形態を取り得る。例えば、それらは形質転換体と非形質転換体のキメラ、クローナル形質転換体(例えば、全細胞が形質転換されて発現カセットを含有する)、形質転換および非形質転換組織の移植片(例えば、植物中では、非形質転換接ぎ穂に移植した形質転換根茎)であってもよい。
本明細書に使用される、「発現の増加」または「過剰発現」という用語は、本来の野生型の発現レベルへのさらなる任意の発現形態を指す。
遺伝子または遺伝子産物の発現を増加する方法は、当該技術分野において文書で十分に立証されており、例えば、適切なプロモーターにより駆動される過剰発現、転写エンハンサーまたは翻訳エンハンサーの使用を含む。プロモーターまたはエンハンサーエレメントとして作用する単離された核酸は、非異種型のポリヌクレオチドの適切な位置(典型的には、上流)に導入して、目的とするポリペプチドをコードする核酸の発現を上方調節し得る。例えば、内因性プロモーターを、突然変異、欠失、および/または置換(Kmiec、米国特許第5,565,350号(参照により組み込まれる)、Zarlingらの国際公開第WO93/22443号(参照により組み込まれる)を参照)によりインビボで修飾することができるか、または単離されたプロモーターを、本発明の遺伝子から適切な方向および距離で植物細胞中に導入して、遺伝子の発現を制御することができる。
ポリペプチドの発現が望ましい場合、ポリヌクレオチドコード領域の3’末端にポリアデニル化領域を含むことが一般に望ましい。ポリアデニル化領域は、天然遺伝子、様々な他の植物遺伝子、またはT−DNAに由来し得る。加えられる3’末端配列は、例えば、ノパリン合成またはオクトピン合成遺伝子、またはあるいは、別の植物遺伝子、またはあまり好ましくないが任意の他の真核生物遺伝子に由来してもよい。
また、イントロン配列を、5’非翻訳領域(UTR)または部分的コード配列のコード領域に加えて、サイトゾル中に蓄積する成熟メッセージの量を増大させることもできる。植物および動物の両方の発現構築物における転写単位中のスプライシング可能なイントロンの導入は、mRNAレベルとタンパク質レベルの両方で最大1000倍まで遺伝子発現を増加することが示されている(Buchman and Berg(1988)Mol.Cell biol.8:4395−4405、Callis et al.(1987)Genes Dev 1:1183−1200)。そのようなイントロンの遺伝子発現の増強は、転写ユニットの5’末端近くに位置するとき、典型的には最大である。トウモロコシのイントロンAdh1−Sイントロン1、2、および6、Bronze−1イントロンの使用が当該技術分野で既知である。一般情報に関しては、The Maize Handbook,Chapter 116,Freeling and Walbot,Eds.,Springer,N.Y.(1994)を参照のこと。
2つのアミノ酸配列または2つの核酸配列のパーセント同一性を判定するために、配列は、最適な比較目的のために整列させることができる(例えば、ギャップは、最適アラインメントのために、第1および第2のアミノ酸または核酸配列の一方または両方に導入することができ、比較目的のために非相同配列を無視することができる)。比較目的のために整列させた参照配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも95%であり得る。次いで、対応するアミノ酸位またはヌクレオチド位のアミノ酸残基またはヌクレオチドを比較することができる。第1の配列の位置が第2の配列の対応する位置と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドで占められている場合、分子はその位置で同一である(本明細書で用いる場合、アミノ酸または核酸「同一性」は、アミノ酸または核酸「相同性」と同等である)。2つの配列間のパーセント同一性は、2つの配列の最適アラインメントのために導入する必要があるギャップの数および各ギャップの長さを考慮した、配列により共有される同一位置の数の関数である。
配列の比較および2つの配列間のパーセント同一性の決定は、数学的アルゴリズムを用いて達成し得る。一実施形態において、2つのアミノ酸配列間のパーセント同一性は、GCGソフトウェアパッケージ(http://www.gcg.comで入手可能)中のGAPプログラムに組み込まれているNeedleman and Wunsch(J.Mol.Biol.48:444−453(1970))のアルゴリズムを用いて、Blosum62マトリックスまたはPAM250マトリックスのいずれかと、16、14、12、10、8、6、もしくは4のギャップ重量、および1、2、3、4、5、もしくは6の長さ重量を使用して決定され得る。さらに別の好ましい実施形態において、2つのヌクレオチド配列間のパーセント同一性は、GCGソフトウェアパッケージ(http://www.gcg.comで入手可能)中のGAPプログラムを使用して、NWSgapdna.CMPマトリックス、および40、50、60、70、もしくは80のギャップ重量、および1、2、3、4、5、または6の長さ重量を使用して決定され得る。別の実施形態において、2つのアミノ酸配列またはヌクレオチド配列間のパーセント同一性は、ALIGNプログラム(バージョン2.0または2.0U)に導入されているE.MeyersおよびW.Miller(Comput.Appl.Biosci.4:11−17(1988))のアルゴリズムを用いて、PAM120重量残基表、12のギャップ長ペナルティー、および4のギャップペナルティーを使用して決定され得る。
2つの配列間の同一性を判定するために使用することができる例示的なコンピュータプログラムとしては、www.ncbi.nlm.nih.gov/BLASTで公的にアクセス可能なBLASTプログラムのサイト、例えば、BLASTN、BLASTX、TBLASTX、BLASTP、およびTBLASTNが挙げられるが、これらに限定されない。
配列サーチは、所定の核酸配列をGenBank DNA配列および他の公共データベースにおける核酸配列と比較して評価する場合、一般的にBLASTNプログラムを用いて行う。BLASTXプログラムは、GenBankタンパク質配列および他の公共データベース中のアミノ酸配列に対して全リーディングフレーム内で翻訳されている核酸配列をサーチするのに好ましい。
2つ以上の配列間の「%同一性」を決定するために選択された配列のアラインメントは、例えば、CLUSTAL−Wプログラムを用いて行われる。
本発明の一実施形態は、配列番号2および配列番号5に記載のヌクレオチド配列をそれぞれ含み、かつ/またはそれからなるシマツナソおよびコウマに見出されるホメオボックスロイシンジッパーHAT22ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドである。同様に、これらのヌクレオチド配列によりコードされるそれぞれのホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドは、配列番号3および配列番号6に記載のアミノ酸配列を有するものとする。本発明の一実施形態によれば、配列番号3は、シマツナソ由来のホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22の相同体のポリペプチド配列を指し、配列番号6は、コウマ由来のホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22の相同体のポリペプチド配列を指す。これらの酵素の両方は、植物において、繊維長、草丈、および/または植物バイオマス生成の増強の触媒のために、シマツナソおよびコウマにおいて繊維の生合成経路中に存在する。
本発明はまた、植物シマツナソおよびコウマ由来のホメオボックス−ロイシンジッパータンパク質HAT22の相同体をコードする遺伝子配列も提供する。
一実施形態において、配列番号1に示された1296bp長のポリヌクレオチドは、シマツナソから単離された完全長遺伝子である。この遺伝子配列は、遺伝子の上流および下流の両方からの少なくとも150の連続したヌクレオチドを含む。これはまた、遺伝子のイントロン配列も提供する。
別の実施形態において、配列番号4に示された1337bp長のポリヌクレオチドは、コウマから単離された完全長遺伝子である。この遺伝子配列は、遺伝子の上流および下流の両方からの少なくとも150の連続したヌクレオチドを含む。これはまた、遺伝子のイントロン配列も提供する。
本発明のさらに別の実施形態において、配列番号2および/または配列番号5に記載のヌクレオチド配列を含み、かつ/またはそれからなるポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドが提供される。配列番号2とは、シマツナソ由来のホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の相同配列のポリヌクレオチド配列を指し、配列番号5とは、コウマ由来のホメオボックスロイシンジッパーHAT22タンパク質の相同配列のポリヌクレオチド配列を指す。
さらに別の実施形態において、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドをコードすることができる単離された核酸分子、またはその生物学的に活性な断片は、配列番号2、配列番号5に記載のヌクレオチド配列の全長と少なくとも約95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%またはそれ以上同一であるヌクレオチド配列、またはその任意の相補体を含む。
一実施形態において、配列番号2に示される804bp長のポリヌクレオチドは、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質をコードする完全長のcDNAクローンであり、267のアミノ酸ポリペプチドをコードするオープンリーディングフレームを示し、配列番号3等の場合、約29.99kDの計算された分子量を有する。配列番号3のSMART分析全体を通じて、それは、配列中のホメオボックスドメインの存在を示す。これは、DNA結合因子であり、植物の重要な発育過程の転写調節に関与する。これは、植物における増強する繊維長、草丈、および/または植物バイオマス産生に関与する、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質である。
一実施形態において、配列番号5に示される807bp長のポリヌクレオチドは、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質をコードする完全長のcDNAクローンであり、268のアミノ酸ポリペプチドをコードするオープンリーディングフレームを示し、配列番号6等の場合、約30.10kDの計算された分子量を有する。配列番号6のSMART分析全体を通じて、それは、配列中のホメオボックスドメインの存在を示す。これは、DNA結合因子であり、植物の重要な発育過程の転写調節に関与する。これは、植物における増強する繊維長、草丈、および/または植物バイオマス産生に関与する、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質である。
本発明の実施形態に従って、配列番号2に示される単離されたポリヌクレオチドは、植物シマツナソから単離された全RNAを用いて遺伝子の保存領域のPCR増幅により得られ得、配列番号5は、植物コウマから単離された全RNAを用いてこの遺伝子の保存領域のPCR増幅により得られ得る。前述の説明に記載されるように、適用される植物シマツナソは、品種O−4であり、適用されるコウマは、品種CVL−1である。
本発明の別の実施形態、配列番号2および/または配列番号4に記載のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを含み、かつ/またはそれからなる組換え遺伝子構築物が開示され、ポリヌクレオチドは、宿主細胞において発現され、かつ翻訳されて、植物シマツナソおよびコウマにおけるホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質の相同体を産生することができる。植物シマツナソおよびコウマ由来のホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22を増幅、クローン、および配列決定するための手順は、実施例2にさらに詳述される。ある実施形態において、組換え遺伝子構築物は、ポリヌクレオチド鋳型の発現を増強するために作動可能に連結されたプロモーター領域をさらに含む。特定のプロモーターの転写制御下で、配列番号2および/または配列番号4のポリヌクレオチドを含有する組換え遺伝子構築物内のコード領域の発現が、増強され得、より高収量のホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質をもたらす。
本発明の特性に従って、調節された発現は、増大した発現または活性、例えば、配列番号2および配列番号5をコードする核酸分子の核酸分子をコードするホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドの過剰発現である。核酸もしくは遺伝子、または遺伝子産物の発現を増大させるための方法は、当該技術分野において文書で十分に立証されており、例は、定義の項に提供される。
本発明はまた、対照植物と比較して、増大した繊維長および収量を有するトランスジェニック植物の産生のための方法も提供し、本方法は、本明細書に上で定義される、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドをコードする任意の核酸の植物における導入および発現を含み、かつ/またはそれからなる。
より具体的には、本発明は、ヌル対照植物と比較して増強した繊維収量を有するトランスジェニック植物の産生のための方法を提供し、本方法は、
(i)植物または植物細胞において、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドをコードする核酸あるいはホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドをコードする核酸を含み、かつ/またはそれからなる遺伝子構築物を導入し、発現することと、
(ii)繊維細胞の成長および発育を促進するための条件下で植物細胞を栽培することと、を含む。
本発明の別の態様は、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質をコードし、かつ植物シマツナソ由来の単離されたポリヌクレオチドに関し、
a)配列番号2に記載のヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子、および
b)配列番号2に記載のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子からなる群から選択される核酸分子を含む。
ある実施形態において、植物シマツナソは、品種O−4である。
本発明の別の態様は、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質をコードし、かつ植物コウマ由来の単離されたポリヌクレオチドに関し、
a)配列番号5に記載のヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子、および
b)配列番号5に記載のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子からなる群から選択される核酸分子を含む。
ある実施形態において、植物コウマは、品種CVL−1である。
本発明の別の態様は、配列番号3に記載のアミノ酸配列またはその生物学的に活性な断片を含む単離されたホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドに関し、前記ポリペプチドは、開始の触媒、形成の触媒、改善の触媒、増強の触媒、および変形の触媒をからなる群から選択される1つ以上の機能を含み、それにより、植物シマツナソにおける繊維長、草丈、バイオマス、またはこれらの任意の組み合わせを改変する。
ある実施形態において、植物シマツナソは、品種O−4である。
ある実施形態において、前記ポリペプチドは、配列番号3に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。
本発明の別の態様は、配列番号6に記載のアミノ酸配列またはその生物学的に活性な断片を含む単離されたホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドに関し、前記ポリペプチドは、開始の触媒、形成の触媒、改善の触媒、増強の触媒、および変形の触媒からなる群から選択される1つ以上の機能を含み、それにより、植物シマツナソにおける繊維長、草丈、バイオマス、またはこれらの任意の組み合わせを改変する。
ある実施形態において、植物コウマは、品種CVL−1である。
ある実施形態において、前記ポリペプチドは、配列番号6に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有する。
本発明の別の態様は、ポリヌクレオチドを含む組換え遺伝子構築物に関し、前記ポリヌクレオチドは、
a)配列番号2または配列番号5に記載のヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子、および
b)配列番号2または配列番号5に記載のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子からなる群から選択され、前記ポリヌクレオチドは、宿主細胞において発現されて、植物シマツナソおよびコウマにおけるホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドの相同体を産生することができる。
ある実施形態において、前記組換え遺伝子構築物は、a)またはb)に記載の核酸分子と作動可能に連結されるプロモーター領域をさらに含み、前記プロモーターは、ポリヌクレオチドの転写または発現を増強する。
本発明の別の態様は、ポリヌクレオチドを発現することができる組換え遺伝子構築物を含む形質転換体に関し、前記ポリヌクレオチドは、
a)配列番号2または配列番号5に記載のヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子、および
b)配列番号2または配列番号5に記載のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子からなる群から選択され、前記形質転換体は、ホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドの相同体を産生する。
本発明の別の態様は、対照植物と比較して、繊維収量、繊維長、および草丈の増加、増強、または改変からなる群から選択される1つ以上の特徴を含む植物またはトランスジェニック植物を産生する方法に関し、本方法は、
a)植物細胞にポリヌクレオチドを含む組換え遺伝子構築物を導入するステップであって、前記ポリヌクレオチドが、i)配列番号2または配列番号5に記載のヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子、およびii)配列番号2または配列番号5に記載のヌクレオチド配列と少なくとも95%の配列同一性を有するヌクレオチド配列またはその相補体を含む核酸分子からなる群から選択される、ステップと、
b)ポリペプチドを発現するステップであって、前記ポリペプチドが、i)配列番号3または配列番号6に記載のアミノ酸配列またはその生物学的に活性な断片を含むポリペプチド、およびii)配列番号3または配列番号6に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するポリペプチドからなる群から選択される、ステップと、
c)植物成長および発育を促進するための条件下で前記植物細胞を栽培するステップと、を含む。本発明により提供される配列はまた、酵素がより良好に需要過程を行うことができる特徴を有する新規の酵素の合理的改変または設計のための準備的材料としても使用することができる。
本開示は、添付の特許請求の範囲内に含まれる通りに、および上述の説明のものが含まれる。本発明は、その好ましい形態で、ある程度詳述に記述されているが、好ましい形態の本開示は、単なる例としてなされているに過ぎず、本発明の範囲および主張から逸脱せずに、構築の詳細ならびに部分の組み合わせおよび配置における多数の変更を行使し得ることが理解される。
種々の参照が本明細書に引用され、それらの開示は参照することによりその全体が組み込まれる。
以下の実施例は、本発明に対してその中に記載される特定の実施形態に限定されることはいかなる点でも意図されておらず、本発明をさらに例示することが意図される。
実施例1 プライマーの設計および合成
研究に使用されるプライマーは、手で処理したトランスクリプトームから設計されるか、または完全ORFを用いて手動で配列を選択するか、または同様の遺伝子が他の植物から首尾よく単離されたデータベースを使用することにより、シマツナソおよびコウマの特定の実施形態に限定される本発明(nvention)から設計された。トランスクリプトームから得られたヌクレオチド配列の比較バイオインフォマティクス分析は、関連遺伝子の相同体を特定するために、および遺伝子の適切な特定のために、NCBI BLAST、BLASTP、RPS−BLAST、BLASTX、およびPSI−BLASTを用いて実行された。複数の配列が「遺伝子プール」から見出されたときはいつでも、ヌクレオチド配列アラインメントが、clustalWバージョン1.82を通して行われた。次いで、このアラインメントが編集された。遺伝子特異的なプライマー(順方向および逆方向の両方)が、手動でまたはPrimer 3 plus toolを通して選択され、これらのプライマーはカスタム合成された。
この研究に使用されたすべてのオリゴヌクレオチドが合成され、HPLCは、供給業者により精製され、Integrated DNA Technologies(IDT)から調達した。約100pmolの原液を、オートクレーブ処理したddH2Oにおいて調製し、用いる一定分量で約−20℃で保存した。
PCRのためのプライマーとして使用されるオリゴヌクレオチド配列
Figure 0006912888
実施例2 シマツナソおよびコウマ由来のホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22の増幅、クローニング、および配列決定
Chomczynski PおよびSacchi Nにより前述されるような、チオシアン酸グアニジン−フェノール−クロロホルム抽出法によるRNA単離の単一ステップ法で、全RNAは、MS培地上に成長した3日齢の苗から単離された(Anal Biochem 1987,162:156−159)。RNAの質または完全性は、アガロースゲル電気泳動により確認し、標準手順によりThermo Scientific Nano Drop 2000を用いて定量化した。cDNAの第1の鎖は、製造業者の説明書に従って、SuperScript III逆転写酵素(Invitrogen)を用いて合成した。遺伝子は、遺伝子特異的なプライマーを用いて、PCRによりcDNAから増幅した。PCR反応物(50μL)は、1μLのcDNA、20pモルの各プライマー、5μLの10X PCR緩衝液、5μLの2.5mM dNTP混合、および1.0単位のPfuTaq DNAポリメラーゼを含有した。PCRは、Thermal Cycler(Applied Biosystems)において、約95℃で約5分間の初期変性、続いて、約95℃で約30秒間の35サイクルの変性、約58℃で約30秒間のアニーリング、約72℃で約1分間の伸長、約72℃で約7分間の最終伸長、の条件を用いて行った。PCR産物は、1X TAE緩衝液を用いた1% アガロースゲルにより分析し、アンプリコンは、製造業者の説明書に従って、QIAGENゲル抽出キットを用いてゲルから溶出した。精製されたPCR産物は、pCR(登録商標)8/GW/TOPO(登録商標)TAクローニングキット(Invitrogen)に連結させ、コンピテント大腸菌細胞(Invitrogen)に形質転換した。プラスミドは、QIAprip Spin Miniprepキット(QIAGEN)を用いて推定上のコロニーから単離し、続いて、Choeにより前述されるように、製造(manufacturerays)齢の苗をMS培地上で成長させ、遺伝子特異的なプライマーおよび陽性プラスミドを配列決定に曝した。
実施例3 配列の分析
ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は、それぞれ、BLASTNおよびBLASTPプログラムにより分析された。他の植物から報告された配列は、ClustalWでアラインされた。系統活性的分析は、近接結合(NJ)を用いて行われた。
実施例4 繊維の生合成の経路構築
繊維の生合成においてホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22の自動代謝経路の再構成を示す役割は、Arbidopsisゲノムと比較してシマツナソおよびコウマに予測されたタンパク質からオルソログを特定することにより構成された。シマツナソおよびコウマゲノム内にコードされたホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22に触媒された酵素反応は、Pathway Studio用のResnet−Plant3.0データベースおよび代謝経路データベースから入手可能な酵素反応を用いて構成された。
参照による組み込み
本明細書で引用される、米国特許、米国公開特許出願、および公開PCT出願のすべては、これにより参照により組み込まれる。
同等物
本発明のいくつかの実施形態が本明細書で記載および説明されてきたが、当業者は、本明細書に記載される機能を行い、かつ/あるいは結果および/または利点のうちの1つ以上を得るための種々の他の手段および/または構造を容易に認識するであろう。そして、そのような変形および/または修正の各々が本発明の範囲内にあると見なされる。当業者は、通常の実験のみを使用して、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態の多くの同等物を認識するか、あるいは確認することができるであろう。そのため、前述の実施形態は単なる例として提示されていること、および添付の特許請求の範囲およびその同等物の範囲内で、本発明を具体的に記載および請求されているものとは別の方法で実施することができることを理解すべきである。
Figure 0006912888
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Claims (7)

  1. 植物シマツナソまたはコウマ由来の単離されたポリヌクレオチドであって、配列番号2または5に記載のヌクレオチド配列からなり、かつ前記ポリヌクレオチドがホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22タンパク質をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
  2. 前記植物シマツナソが、品種O−4である、請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  3. 前記植物コウマが、品種CVL−1である、請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  4. 前記ヌクレオチド配列が、配列番号2の配列である、請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  5. 前記ヌクレオチド配列が、配列番号5の配列である、請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  6. 請求項1−5のいずれか1項に記載の単離されたポリヌクレオチドを含む組換え遺伝子構築物であって、
    前記ポリヌクレオチドが、宿主細胞において発現されて、前記植物シマツナソまたはコウマにおけるホメオボックス−ロイシンジッパーHAT22ポリペプチドの相同体を産生することができる、組換え遺伝子構築物。
  7. 請求項1−5のいずれか1項に記載の単離されたポリヌクレオチドに作動可能に連結されるプロモーター領域をさらに含み、前記プロモーターが、前記ポリヌクレオチドの転写または発現を増強する、請求項6に記載の組換え遺伝子構築物。
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