JP6910237B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、被調理物を収容した皿に蓋体をし、調理室内に収容して被調理物を加熱調理可能な加熱調理器に関する。
従来、食品等の被加熱物を加熱調理するものとして、加熱した空気を調理室内に供給し、調理室内に収容された被加熱物を加熱調理するオーブン加熱機能と、高周波(マイクロ波)を調理室内に供給して被加熱物を加熱調理するレンジ加熱機能を備えた加熱調理器が知られている(例えば、特許文献1)。この加熱調理器には、調理室内に配置され、被加熱物を収容する加熱皿が具備されている。
加熱皿に被加熱物を収容し、オーブン加熱により調理を行うと被加熱物には高温の熱風が吹き付けられ、表面を焼き上げるような仕上がりとなる。そのため、オーブン加熱によりご飯メニューを調理する場合には、例えば、石焼ビビンバ風炊き込みごはん、海鮮パエリア、焼きリゾット等、表面に焼き目を付けるようなメニューが対象となる。
また、レンジ加熱により調理を行う場合には、もち米を耐熱ガラス製ボウルに入れ、クッキングシート等で落し蓋をすることにより、おこわを調理することは可能である。
特開2010−2170号公報
しかしながら、前記加熱調理器により白米を炊飯する場合には、オーブン加熱を使用すると、表面が乾燥したり焦げたりするため、食感の良いご飯の炊き上げが非常に困難であった。
また、レンジ加熱を使用した場合には、炊飯工程毎の白米及び水の温度調整が困難であることから、もち米の炊き上げは可能であるものの、通常の白米の炊き上げは困難であった。
そこで、本発明は蓋体を備えた皿に白米を収容し、熱風による加熱により炊飯可能な加熱調理器を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、被調理物を収納する調理室と、前記調理室内を加熱する加熱手段と、前記被調理物を収容して前記調理室内に吊設状態で収容可能な皿と、前記皿の開口部を閉塞する蓋体と、前記被調理物を収容して前記調理室内に吊設状態で収容可能であって、前記皿よりも深さが浅い浅皿と、を備え、前記皿は、40mm以上の深さを有し、上端周縁部に30mm以上のフランジ部を有し、底部よりも開口部の方が広くなるように傾斜した側壁部を有し、前記加熱手段は、前記フランジ部の上方空間と下方空間を加熱可能であり、前記加熱手段が前記上方空間と前記下方空間を各々加熱する複数の加熱手段であり、前記調理室に前記皿を収納したときに、前記皿を前記上方空間よりも前記下方空間が広くなるように前記調理室内に吊設可能であり、前記浅皿が前記皿の下方に配置され、前記皿に収容された前記被調理物と、前記浅皿に収容された前記被調理物を同時に加熱調理可能であることを特徴とする。
請求項の発明では、前記上方空間と前記下方空間を有する前記調理室内を150℃以上に加熱可能であり、白米の炊飯、煮込み調理及び茹で調理が可能な構成としたことを特徴とする。
請求項の発明では、前記調理室内の温度と前記調理室内に収納した前記皿及び前記蓋体の温度を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段により検出した温度に基づいて前記加熱手段を制御する加熱制御が可能であり、加熱時間と前記加熱制御により白米の炊飯、煮込み調理及び茹で調理を行う構成としたことを特徴とする。
請求項の発明では、前記被調理物を載せる前記皿の上面の80%以上を平坦とし、前記皿の上面にパンや茶碗蒸し器を載置可能としたことを特徴とする。
請求項の発明では、前記加熱手段により前記被調理物を沸騰させ、前記温度検出手段により所定のドライアップ温度を検出すると、前記沸騰の継続を停止することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、被調理物を収容した皿に蓋体をすることにより、オーブン加熱を使用して焼き調理以外の煮物や蒸し料理の調理が可能となる。また、被調理物を収容した皿の周囲に熱風を循環させ、皿を全体的に加熱することができる。
請求項の発明によれば、米を収容した皿及び蓋体を炊飯に必要な温度まで加熱することができる。また、煮込み調理及び茹で調理に必要な温度まで加熱することができる。
請求項の発明によれば、白米の炊飯、煮込み調理及び茹で調理をすることができる。
請求項の発明によれば、皿の上面に載置したパンが滑り落ちたり、茶碗蒸し器が傾いたりすることを防止することができる。
請求項の発明によれば、被調理物の焦げ付きや過加熱を防止することができる。
本発明の一実施形態を示す加熱調理器の基本的構成となる扉を開いた状態の正面図である。 同上、調理用の深皿の斜視図である。 同上、調理用の深皿の要部断面図である。 同上、加熱調理器における熱風ユニットの内部説明図である。 同上、加熱調理器における上ヒータ及び下ヒータの内部説明図である。 同上、加熱調理器におけるスチームユニットの内部説明図である。 同上、電気的構成を示すブロック図である。 同上、加熱調理器の内部構造を示す概略断面図である。 同上、調理用の深皿の蓋体の斜視図である。 同上、蓋体をした調理用の深皿の斜視図である。 同上、調理用の浅皿の斜視図である。 同上、蓋体をしない場合の温度変化を示すグラフである。 同上、蓋体をした場合の温度変化を示すグラフである。 他の実施形態を示す調理用の深皿の斜視図である。 同上、調理用の深皿の要部断面図である。
以下、本発明における好ましい加熱調理器の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、これらの全図面にわたり、共通する部分には共通する符号を付すものとする。
図1〜図11は、本発明の一実施形態における加熱調理器を示している。先ず、加熱調理器の基本的な構成を説明すると、1は加熱調理器の外郭をなす本体であり、本体1の内部には、被調理物である食品を収納して加熱調理する調理室2が配設される。本体1は略矩形箱状で、調理室2の内部に食品を出し入れするために、本体1の前面には開閉可能な扉3が配設される。調理室2を形成する周壁は、天井壁2aと、底壁2bと、左側壁2cと、右側壁2dと、奥壁2eとからなる。天井壁2aは上方に向けて凸形をなすドーム状である一方で、天井壁2aを除く各壁2b〜2eは何れも平坦状に形成されている。
調理室2の奥壁2eは、その中央に吸込み口4を備えており、吸込み口4の上下には横長の熱風吹出し口5,6を備えている。また、調理室2の天井壁2aには調理室2の上方から食品を加熱する上ヒータ7が埋設され、調理室2の底壁2bには調理室2の下方から食品を加熱する下ヒータ8が埋設されている。
本実施形態の加熱調理器は、例えばご飯メニューや煮物等の食品を収容する皿である深皿9と、例えばパンやクッキー等の食品を収容する浅皿10を具備しており、被調理物の種類や加熱手段を考慮して適宜選択することができる。そして、左側壁2cと右側壁2dには、深皿9及び浅皿10を保持するための左右一対の棚支え11,12が上下に設けられている。
図4に示すように、13は本体1の内部において、調理室2の後方に具備される熱風ユニットである。この熱風ユニット13は、空気を加熱する加熱手段としての熱風ヒータ14と、調理室2内に加熱した空気を送り込んで循環させる遠心ファンとしての熱風ファン15と、熱風ファン15を正方向或いは逆方向に回転させる熱風モータ16とにより構成されている。
熱風ユニット13内の略中央には、吸込み口4に対向して熱風ファン15を具備し、その周囲に熱風ヒータ14を配置しており、熱風モータ16への通電に伴い熱風ファン15が回転駆動すると、調理室2の内部から吸込み口4を通して吸引された空気が熱風ファン15の放射方向に吹き出し、熱風ヒータ14により加熱され、熱風吹出し口5,6を通過して調理室2内に熱風が供給される。これにより、調理室2の内外で熱風を循環させる経路が形成され、調理室2内の食品を加熱調理する構成となっている。なお、熱風ユニット13はケース17に収納されている。
また前述のように、調理室2には上ヒータ7及び下ヒータ8が設けられており、この上ヒータ7及び下ヒータ8への通電により、図5の矢印Hで示す赤外線による熱放射が、深皿9や浅皿10を収納した調理室2内の密閉した空間で発生することにより、調理室2内の食品を加熱調理する構成となっている。
図6に示すように、18は本体1の内部において、調理室2の側方に具備されるスチームユニットである。このスチームユニット18は、本体1の下部に水タンク19を設け、この水タンク19内の水を送水するポンプ20及び給水管21を介して、スチーム発生器22に連通接続した構成としている。
スチーム発生器22は、シーズヒータ23をアルミダイキャスト製で中空の蒸発容器24に埋設し、且つその中空部に前記給水管21を接続して、蒸発容器24内に供給された水をシーズヒータ23への通電により加熱してスチームを発生させ、これを調理室2の左側壁2cに形成された複数のスチーム吹出し口25から、調理室2内に供給できるように構成されており、これにより図6の破線Gで示すようなスチームの流れを調理室2内に発生させ、調理室2内の食品を加熱調理する構成となっている。
図7に示すように、26は調理室2の底壁2bの下方に設けられ、調理室2の下方から食品にマイクロ波を照射してレンジ加熱を行なうマイクロ波加熱手段である。マイクロ波加熱手段26は、マイクロ波を発生させる発生源となるマグネトロン27と、マグネトロン27からのマイクロ波を調理室2の内部に導く導波管28と、導波管28からオーブン庫2にマイクロ波を放射するアンテナ29と、直立した軸30を中心にアンテナ29を水平回転させるACモータ等のアンテナモータ31と、アンテナ29の近傍に取り付けられるマイクロスイッチ32とを有して構成されている。
図8は、上記加熱調理器の電気的構成を示している。同図において、33は加熱調理器の各部を制御する制御部で、これは演算処理手段としてのCPUや、記憶手段としてのメモリや、入出力デバイス等を備えており、制御部33の入力ポートには、調理室2内の温度を検知するサーミスタ(図示せず)を備えた温度検出手段としての庫内温度検出手段34や、赤外線センサ(図示せず)にスイング機構を装備して構成され、調理室2内の温度分布を検出することで、そこに収容された被加熱物の温度を検出可能にする温度検出手段としての庫内温度分布検出手段35の他に、本体1の前面に設けられる操作部36が電気的に接続されている。また制御部33の出力ポートには、上ヒータ7及び下ヒータ8、熱風ユニット13を構成する熱風ヒータ14及び熱風モータ16、スチームユニット18を構成するポンプ18及びシーズヒータ23、マイクロ波加熱手段26を構成するマグネトロン27及びアンテナモータ31の他に、本体1の前面に設けられる表示部37が電気的に接続されている。制御部33は、操作部36からの選択指示によりメモリに内蔵するプログラムを読み出して、加熱手段である熱風ユニット13、スチームユニット18、上ヒータ7、下ヒータ8及びマイクロ波加熱手段26を制御して、調理室2内の食品を調理する加熱制御手段としての機能を処理実行する構成となっている。
制御部33に組み込まれた加熱制御手段は、加熱を行う加熱手段、予熱の有無、調理室2内の設定温度等をあらかじめ操作部36で選択し、その選択した条件に基づいて調理室2内の食品を加熱調理する手動調理制御手段の他に、操作部36で選択された調理メニューに応じて、加熱手段を自動的に制御して、調理時間までに調理室2内の食品を加熱調理する自動メニュー調理制御手段を備えている。
次に、本実施形態の加熱調理器が備える金属製の調理用皿となる有底角形の深皿9を、図2及び図3を参照してより詳しく説明する。
まず、深皿9の外形形状に関し、深皿9は平面視略矩形状を有し、汁物等も収容可能に上方が開口した有底凹状に形成されている。深皿9は、40mm以上好ましくは50mm程度の深さAを有する。また深皿9は、その上端周縁部に30mm以上好ましくは35mm程度の幅Bを有するフランジ部41を、水平方向に延出して一体に形成している。さらに、深皿9は、底部42よりも開口部43の方が広くなるように、底部42とフランジ部41との間に傾斜した側壁部44が形成されている。フランジ部41が棚支え11,12に載ることで、調理室2内に深皿9が吊設状態で収容される。
深皿9は、50mm程度の深さAを有することで、深皿9に入れた食品となる煮物を、熱風ユニット13や上ヒータ7及び下ヒータ8による調理室2への加熱で、350℃程度の高温で煮込んだ場合でも煮こぼれなく調理加熱することができる。また、フランジ部41の幅Bが35mm程度あるため、煮込み中の沸騰による周辺の飛び散りも防ぐことができ、幅広のフランジ部41により持ちやすさも良好で、しかも熱風ユニット13を動作させたときに、熱風吹出し口5,6から深皿9に載せた食品までの距離をある程度確保することで、加熱調理に伴う食品の焦げを防止できる。なお、ここでいう350℃とは、JISの測定法に基づき、調理室2内が空の状態で、その中心部を熱電温度計法により測定したときの温度であり、食品を収容した状態の深皿9の温度はこれよりも低くなる。
次に、深皿9の表面処理や材質に関し、深皿9の金属製母材の表面に250℃以上の高温に耐える処理層を形成してもよく、この処理層は例えばホーロー層、セラミックコーティング層等が好ましく、この処理層によって外観を綺麗にし、特にセラミックコーティング層では清掃性に優れた衛生的な深皿9になる。また、別な処理層として、アルミナセラミックの微粉体を主成分とする有機化合物を含まない無機質素材の非粘着性の塗膜を形成してもよい。これは有害ガスが発生せず、また汚れの付着の心配もない。
深皿9の金属製母材は、熱伝導良好材としてアルミニウムを選定するのが好ましく、特に250℃以上の高温に耐えるアルミニウム材として、例えばA3003,A3004等の耐熱性や耐食性に優れたアルミ二ウム材を選定するのが望ましい。金属製母材としてアルミニウム板を選定することで、他のステンレス、鋼板、ホーロー等と比べて、軽量化を図ることができる。また、熱伝導がよくなり、軽量化することで、角形の皿である深皿9の温度ムラや、深皿9の上面からの熱放射ムラが低減し、深皿9の速熱性が良好となる。そして、この場合の処理層は、ゾル−ゲル法によるセラミックスコートやプロシキサン系塗料のコーティング等により、250℃以上の高温でも非粘着性を有し傷が付き難く、400℃以上の高温空間内でも有害ガスの発生が無いコーティング層を形成する。これにより、金属製母材となるアルミニウムの表面硬度を向上させ、傷がつきにくく、アルミニウムの温度ムラを低減し、深皿9の上面となるコーティングによる処理層からの熱放射が良好になり、ムラの少ない角皿上方への熱放射が実現できる。
深皿9の厚みは1mmより小さく、底部42の80%以上が平坦となることが望ましい。これは、深皿9を1mm以上の材料厚さにすると、重量が重くなり、使用性が悪くなるだけでなく、重量増に伴って深皿9としての熱容量も増大し、使用時に調理前の予熱時間(深皿9が調理室2内で温まる時間)が長くなるからである。また、食品を載せる深皿9の上面の殆ど(80%以上)を平坦とすることで、深皿9の上面で食品となるパンが滑り落ちたり、茶碗蒸し器が傾いたりすることがなく、深皿9を容器として各種の調理に有効に利用できる。
深皿9の金属製母材は、他に鋼製、チタン製等でもよい。また、他の実施形態を示す図14及び図15のように、深皿9の底部42の外周部には、深皿9を床面等に置く場合に床面等に接する周縁部45を設けてもよい。これにより、高温による底部42の変形を防止できると共に、深皿9を床面等に置く場合に、深皿9の周縁部45にのみ床面等が接して、深皿9が簡単に回転することも防止できる。さらに、図15に示すように、フランジ部41の外端にバリ防止のためのカール部46を設けてもよい。
図9及び図10に示すように、深皿9は蓋体47を備えている。蓋体47は、平面視略矩形状に形成され、上面の中央部には円柱状に形成された把持部48が設けられている。また、蓋体47には、蓋体47を貫通して穿設された蒸気孔49が形成されており、深皿9に蓋体47をした状態で加熱調理等する際に、この蒸気孔49から深皿9内の蒸気が排出可能となっている。
蓋体47は、深皿9の開口部43を閉塞するものであり、深皿9の側壁部44に載置可能な大きさに形成されている。蓋体47は把持部48を除き、深皿9と同一材料により形成されている。把持部48は、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂により形成されている。なお、把持部48の形状は円柱状に限らず、把持可能な形状であれば所望の形状とすることができる。
蓋体47を水平状態で深皿9の側壁部44に載置すると、蓋体47の外周端部50の全周が側壁部44に当接し、深皿9の開口部43を閉塞する。なお、蓋体47を載置する上下方向の位置は、蓋体47の大きさと側壁部44の傾斜角度によって決定することができる。
次に、浅皿10について説明する。図11に示すように、浅皿10は平面視略矩形状を有し、上方が開口した深皿9よりも深さが浅い有底凹状で、その他は無孔に形成される収容部51と、この収容部51の上端より外側水平方向に延設するフランジ部52により構成される。フランジ部52には、熱風が通過可能な複数のスリット53が穿設されている。浅皿10は、金属製母材に極小粒子のセラミック含有塗料をコーティングしたものであるが、深皿9と同様に、金属やホーロー等の耐熱性を有する部材により形成してもよい。本実施形態では、フランジ部52の下面が棚支え11,12に載ることで、調理室2内に浅皿10が吊設状態で収容される。
本実施形態の加熱調理器は、深皿9及び浅皿10の他に、焼き網(図示せず)を備えている。前記焼き網は、浅皿10に載置して使用することができ、また、単独で棚支え11,12に載せて吊設状態で使用することもできる。
次に、上記構成の加熱調理器について、その作用を詳しく説明する。予め調理室2内に食品を入れた状態で扉3を閉め、操作部36からの入力により所望の調理メニューや加熱源の設定等、調理条件をセットして運転スタートする。これを受けて制御部33は、選択設定された熱風ユニット13によるオーブン調理、又はスチームユニット18によるスチーム調理あるいは上ヒータ7及び下ヒータ8によるグリル調理、マイクロ波加熱手段26によるレンジ調理がそれぞれ単独若しくは複合的に行なわれるように、内蔵するタイマー手段の計時を利用して各部の制御を実行する。
熱風ユニット13によるオーブン加熱で調理を行なう場合は、調理室2の棚支え11又は棚支え12に深皿9、浅皿10又は前記焼き網の何れかをセットし、熱風によるオーブン調理を選択操作した後に、調理開始を指示すると、制御部33は熱風ファン15が所望の回転数で正方向又は逆方向に回転駆動するように、熱風モータ16への入力を制御すると共に、庫内温度検出手段34からの検知信号を取り込んで、調理室2内が所望の温度となるように熱風ヒータ14への入力を制御する。
この一連の制御で、熱風ファン15が正方向又は逆方向に回転すると、調理室2の内部から吸込み口4を通してケース17の内部空間に吸引された空気が、熱風ファン15の遠心力によって放射方向に吹き出し、発熱した熱風ヒータ14に万遍なく当たって、調理室2と隔離されたケース17の内部空間で熱風が生成される。熱風ヒータ14に当った熱風は複数の熱風吹出し口5,6を通して、図4の矢印Fで示した流れで、調理室2の内部に送り込まれ、深皿9等に収容された食品全体を万遍なく加熱調理することが可能となる。
また、上ヒータ7及び下ヒータ8によるグリル加熱で調理を行なう場合は、図5に示すように調理室2の棚支え11又は棚支え12に深皿9、浅皿10又は前記焼き網の何れかをセットし、ヒータによるオーブン調理を選択操作した後に調理開始を指示すると、制御部33が上ヒータ7及び下ヒータ8の通電を各々独自に制御し、矢印Hのように調理室2内への熱放射を受けて、深皿9、浅皿10又は前記焼き網に載せられた食品全体を万遍なく加熱調理することが可能となる。
こうした熱風やヒータにより、密閉した調理室2内の食品を調理するオーブンとは別に、スチームユニット18によるスチーム調理を行なう場合は、図6に示すように調理室2の棚支え11又は棚支え12に深皿9、浅皿10又は前記焼き網の何れかをセットし、スチームによるオーブン調理を選択操作した後に、調理開始を指示すると、制御部33はスチームユニット18の作動を制御し、ポンプ20の動作により水タンク19内の水が給水管21を通して蒸発容器24に供給されてスチームが発生し、スチーム吹き出し口25から破線Gのように調理室2内にスチームを送り込んで、深皿9、浅皿10又は前記焼き網に載せられた食品全体を万遍なく加熱調理することが可能となる。
次に、マイクロ波加熱手段26によるレンジ調理に関する動作を説明すると、予め調理室2の底壁2bに容器等に収容した食品を載置下状態で、レンジによる調理及び調理時間を選択操作した後に、調理開始を指示すると、選択した出力の範囲で設定した時間、アンテナ29からマイクロ波が放射されるような制御信号がマイクロ波加熱手段26に送出され、調理室庫2内の食品を加熱調理する。
ここで、深皿9を使用した白米の炊飯工程について説明する。まず、深皿9内に被調理物として米及び水を入れ、蓋体47をした後、深皿9を上側の棚支え11に載置する。扉3を閉め、炊飯量選択手段としての操作部33の炊飯キーを操作して炊飯する米の量を選択すると、制御部33に組み込まれた炊飯制御手段38より熱風ユニット13の駆動が開始され、炊飯量に応じた加熱制御のパターンによる炊飯工程が開始する。選択できる米の量は、例えば最低量0.5合から0.5合刻みで最大量5合まで等である。熱風ユニット13の駆動が開始すると、熱風吹出し口5,6から熱風が調理室2内に供給され、熱風が調理室2内を循環する。深皿9は上側の棚支え11に載置されているため、その下方には熱風が循環するための空間が十分に確保され、深皿9及び蓋体47が全体的に効率よく加熱される。
炊飯制御手段38は、深皿9内の米に対する吸水を促進させるために、庫内温度分布検出手段35による深皿9及び蓋体47の温度検知に基づき、熱風ヒータ14と熱風モータ16を通断電制御して、深皿9及び蓋体47の全体をそれぞれ加熱し、深皿9内の水温を所定温度(例えば、60℃)以下で所定時間(例えば、11分間)保持する工程であるひたしを行なう。
その後、所定時間のひたしが終了し、次の工程である沸騰に移行すると、被調理物の沸騰検知を行なうまでの加熱で、炊飯制御手段38は熱風ヒータ14や熱風モータ16を連続通電することにより、ひたしよりも深皿9内部の被調理物を強く加熱し、深皿9内の水の温度を短時間に沸騰まで上昇させる。
炊飯制御手段38は、庫内温度分布検出手段35による深皿9及び蓋体47の検知温度が所定温度(例えば、90℃)以上になると、被調理物の沸騰を検知する沸騰検知を開始する。この沸騰の工程中の沸騰検知では、引き続き熱風ヒータ14や熱風モータ16を連続通電して、深皿9内部の被調理物を強く加熱する一方で、庫内温度分布検出手段35の検知温度の傾き(所定の時間に検知温度がどの程度上昇するのか)を算出する。そして、この庫内温度分布検出手段35の検知温度の傾きが一定値以下になって安定したら、深皿9内の被調理物が沸騰したと判断して、沸騰から次の工程である沸騰継続に移行する。
沸騰継続に移行すると、炊飯制御手段38は熱風ユニット13により加熱を継続する。ここでの加熱は、深皿9及び蓋体47の温度が所定の例えば100℃になるように、庫内温度分布検出手段35の検知温度により、熱風ヒータ14からの加熱量が管理される。
そして炊飯制御手段38は、沸騰継続で深皿9内部の水が無くなり、庫内温度分布検出手段35による深皿9及び蓋体47の検知温度が所定の温度上昇を生じたら、庫内温度分布検出手段35の検知温度に基づき被調理物の炊き上げを検知する。ここでは、庫内温度分布検出手段35の検知温度が所定のドライアップ温度に達すると、深皿9内部のご飯の炊き上がりを検知して、沸騰継続から次の工程である蒸らしに移行する。
蒸らし中は、庫内温度分布検出手段35の検知温度による温度管理によって熱風ヒータ14を通断電し、深皿9内部のご飯が焦げない程度に高温(98〜100℃)が保持されるように、熱風ヒータ14や熱風モータ16を通断電して深皿9及び蓋体47の温度を管理する。蒸らしは所定時間(例えば、12分)続けられ、蒸らしが終了すると炊飯が終了となる。なお、蒸らし終了後に保温に移行するように、炊飯工程に保温を追加してもよい。
図12及び図13は、白米を深皿9により炊飯する場合に、蓋体47を使用した場合と使用しない場合の各部の温度変化を示している。図12は、蓋体47を使用せずに炊飯を行ったものであり、図13は蓋体47を使用して炊飯を行ったものである。炊飯は、オーブン加熱により温度を350度に設定して加熱を行ったものであるが、蓋体47の有無により、調理室2内の温度、前記サーミスタ吹きの温度及び深皿9内の米の温度について、大きな違いは生じなかった。特に、深皿9内の水が沸騰するまでの経過時間や、米の温度上昇の傾きも略同一であった。そのため、蓋体47を使用することでの米の加熱への影響は見られなかった。なお、蓋体47を使用せずに炊き上げたご飯は表面が乾燥しており、蓋体47を使用したものと比較して食味が低下していた。
本実施形態では、棚支え11に深皿9を載置し、棚支え12に浅皿10を載置し、オーブン加熱により同時に加熱調理が可能である。そのため、深皿9で白米を炊飯し、浅皿10でおかずを加熱調理することで、ご飯とおかずを同時に完成させることができるため、調理時間を短縮することができる。
以上のように、本実施形態では、被調理物を収納する調理室2と、調理室2内に熱風を循環供給する熱風ユニット13と、被調理物を収容して調理室2内に収容可能な深皿9と、を備え、深皿9が蓋体47を備えることにより、深皿9に収容した被調理物をオーブン加熱する場合であっても、従来の焼き物だけでなく、煮込みや茹で料理等の各種調理、さらには白米の炊飯も手軽に行なうことが可能になり、オーブンタイプの加熱調理器として、新しい調理のスタイルを顧客に提案することができる。
また、本実施形態では、調理室2に深皿9を収納したときに、深皿9の下方に熱風が循環可能な空間を設けたことにより、深皿9を下方からも確実に加熱することができる。また、調理室2内の熱風の循環を良くすることができるため、調理室2に収納した深皿9及び蓋体47を全体的に加熱することができる。
また、本実施形態では、調理室2内を150℃以上に加熱可能であることにより、深皿9及び蓋体47を使用して白米を炊飯することができる。
また、本実施形態では、調理室2内の温度と調理室2内に収納した深皿9及び蓋体47の温度とを検出する庫内温度検出手段34及び庫内温度分布検出手段35を備え、庫内温度分布検出手段35により検出した温度に基づいて熱風ユニット13を制御する加熱制御が可能であり、白米の炊飯工程である予熱、加熱、沸騰継続、炊き上げ及び蒸らしの各工程時間と前記加熱制御により白米の炊飯を行う構成としたことにより、食味の良いご飯を炊くことができる。
また、本実施形態では、熱風ユニット13が空気を加熱する熱風ヒータ14と、熱風を調理室2内に流入させる熱風ファン15と、を備え、前記加熱制御を熱風ヒータ14による加熱量及び熱風ファン15の回転数により行うことにより、熱風ヒータ14への通電と熱風ファン15を回転させる熱風モータ16への通電の制御という簡易な制御により前記加熱制御を行うことができる。
また、本実施形態では、炊飯量選択手段を備え、前記炊飯量に応じて前記加熱制御のパターンを変更可能であることにより、炊飯量に応じた適切な加熱により食味の良いご飯を炊くことができる。
また、本実施形態では、調理室2の天井壁2aの内面をドーム状に形成したことにより、調理室2内部で熱風の循環が良くなり、被調理物を効率良く加熱することができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば、深皿に炊飯のための水位目盛を設けてもよい。
2 調理室
2a 天井壁
7 上ヒータ(加熱手段)
8 下ヒータ(加熱手段)
9 深皿(皿)
10 浅皿
13 熱風ユニット(加熱手段)
14 熱風ヒータ(加熱手段)
15 熱風ファン
18 スチームユニット(加熱手段)
26 マイクロ波加熱手段(加熱手段)
34 庫内温度検出手段(温度検出手段)
35 庫内温度分布検出手段(温度検出手段)
41 フランジ部
42 底部
43 開口部
44 側壁部
47 蓋体

Claims (5)

  1. 被調理物を収納する調理室と、
    前記調理室内を加熱する加熱手段と、
    前記被調理物を収容して前記調理室内に吊設状態で収容可能な皿と
    前記皿の開口部を閉塞する蓋体と、
    前記被調理物を収容して前記調理室内に吊設状態で収容可能であって、前記皿よりも深さが浅い浅皿と、を備え、
    前記皿は、40mm以上の深さを有し、上端周縁部に30mm以上のフランジ部を有し、底部よりも開口部の方が広くなるように傾斜した側壁部を有し、
    前記加熱手段は、前記フランジ部の上方空間と下方空間を加熱可能であり、
    前記加熱手段が前記上方空間と前記下方空間を各々加熱する複数の加熱手段であり、
    前記調理室に前記皿を収納したときに、前記皿を前記上方空間よりも前記下方空間が広くなるように前記調理室内に吊設可能であり、
    前記浅皿が前記皿の下方に配置され、前記皿に収容された前記被調理物と、前記浅皿に収容された前記被調理物を同時に加熱調理可能であることを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記上方空間と前記下方空間を有する前記調理室内を150℃以上に加熱可能であり、
    白米の炊飯、煮込み調理及び茹で調理が可能な構成としたことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記調理室内の温度と前記調理室内に収納した前記皿及び前記蓋体の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記温度検出手段により検出した温度に基づいて前記加熱手段を制御する加熱制御が可能であり、
    加熱時間と前記加熱制御により白米の炊飯、煮込み調理及び茹で調理を行う構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  4. 前記被調理物を載せる前記皿の上面の80%以上を平坦とし、
    前記皿の上面にパンや茶碗蒸し器を載置可能としたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記加熱手段により前記被調理物を沸騰させ、前記温度検出手段により所定のドライアップ温度を検出すると、前記沸騰の継続を停止することを特徴とする請求項に記載の加熱調理器。
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