JP6908760B2 - タイル外壁およびタイル外壁の施工方法 - Google Patents
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さらに、このようなタイル外壁として、ベース板に水平方向に延在された凸部を一体に形成し、この凸部にタイルの裏側に形成した係合溝を係合したものが知られている(例えば、特許文献1〜特許文献4参照)。
また、ベース板を使用せずに、タイルとの係合にガイドレールを用いたものも知られている(例えば、特許文献5〜9参照)。
外壁下地材の表面に胴縁が設けられ、
前記胴縁にベース板が固定され、
前記ベース板に形成された凸部に、裏面に形成された係合溝が係合されてタイルが固定されたタイル外壁において、
前記ベース板に隣接された固定ベース板が、前記外壁下地材に、固定ベース板用胴縁部材を介して固定され、
前記固定ベース板の表面に、前記凸部と上下方向の位置を一致させてガイドレールが設けられ、
前記タイルが前記ガイドレールに位置決めされて前記固定ベース板に固定されていることを特徴とするタイル外壁とした。
また、前記目的を達成するために、本願第2の発明のタイル外壁は、
外壁下地材の表面に胴縁が設けられ、
前記胴縁にベース板が固定され、
前記ベース板に形成された凸部に、裏面に形成された係合溝が係合されてタイルが固定されたタイル外壁において、
前記ベース板に隣接された固定ベース板が、前記外壁下地材に、固定ベース板用胴縁部材を介して固定され、
前記固定ベース板の表面に、ガイドレールが設けられ、
前記ガイドレールに前記係合溝を係合して前記タイルが前記固定ベース板に固定されていることを特徴とするタイル外壁とした。
また、前記目的を達成するために、本願第3の発明のタイル外壁は、
外壁下地材の表面に胴縁が設けられ、
前記胴縁にベース板が固定され、
前記ベース板にタイルが固定されたタイル外壁において、
前記ベース板に隣接された固定ベース板が、前記外壁下地材に、固定ベース板用胴縁部材を介して固定され、
前記固定ベース板の表面に、ガイドレールが設けられ、
前記タイルが前記ガイドレールに位置決めされて前記固定ベース板に固定されていることを特徴とするタイル外壁とした。
さらに、本発明のタイル外壁は、前記固定ベース板用胴縁部材として、前記固定ベース板の中間部を支持する第2の胴縁を備えることが好ましい。
加えて、前記固定ベース板の外周縁部と前記ベース板との目地部分に、前記目地部分と前記固定ベース板用胴縁部材とを区画する薄板製のジョイナが介在され、前記目地部分に、前記ジョイナの上からシール材が充填されるのが好ましい。
ベース板に開口部を形成し、この開口部の範囲内の前記ベース板およびタイルを撤去する工程と、
前記開口部において、外壁下地材に固定ベース板用胴縁部材を固定し設置する工程と、
前記固定ベース板用胴縁部材に平板状の固定ベース板を設置し、前記開口部を前記固定ベース板により覆う工程と、
前記ベース板の前記凸部に連続して、前記固定ベース板の表面に、ガイドレールを設置する工程と、
前記タイルを、前記ガイドレールに位置決めした状態で前記固定ベース板に固定する工程と、
を実行することを特徴とするタイル外壁の施工方法とした。
したがって、タイル外壁の一部のタイルを交換したい場合、固定ベース板、固定ベース板用胴縁部材、ガイドレールを用いて、容易に交換することが可能となる。
また、第2の発明では、のタイル外壁は、外壁下地材に設けた固定ベース板用胴縁部材に固定された固定ベース板に、ガイドレールを設け、ガイドレールに係合溝を係合させてタイルを位置決めして固定ベース板に固定することができる。
したがって、タイル外壁の一部のタイルを交換したい場合、固定ベース板、固定ベース板用胴縁部材、ガイドレールを用いて、容易に交換することが可能となる。
また、第3の発明では、外壁下地材に設けた固定ベース板用胴縁部材に固定された固定ベース板に、ガイドレールを設け、タイルを、ガイドレールに位置決めし固定ベース板に固定することができる。
したがって、タイル外壁の一部のタイルを交換したい場合、固定ベース板、固定ベース板用胴縁部材、ガイドレールを用いて、容易に交換することが可能となる。
加えて、固定ベース板の外周縁部とベース板との間の目地部分に、目地部分と固定ベース用胴縁部材とを区画するを区画するジョイナを介在し、目地部分に、ジョイナの上からシール材が充填されたものでは、シール材により、気密性、水密性を向上できる。また、ジョイナの上からシール材を充填するため、シール材を、固定ベース板の外周縁部とベース板との間の充填する一方、固定ベース板用胴縁材とはジョイナにより区画し、三面接着状態となるのを防止できる。
したがって、タイル外壁の一部のタイルの交換が必要な場合、固定ベース板、固定ベース板用胴縁部材、ガイドレールを用いて、容易に交換することが可能となる。その際、タイルは、ベース板側のタイルと同一高さに揃えて設置することができる。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1のタイル外壁の構成を説明する。
図1は、実施の形態1のタイル外壁を示す縦断面図、図2は実施の形態1のタイル外壁を示す横断面図である。
そこで、まず、図1、図2に基づいて、既設のタイル外壁A1の構造について説明する。
この既設のタイル外壁A1は、外壁下地材10、胴縁20、ベース板30、タイル40を備える。なお、図において矢印OUTが、建物ユニットTUの室外方向を示し、矢印UPが上方を示し、矢印Lが室外側からタイル外壁A1を見た際の左方向を示し、矢印Rが室外側からタイル外壁を見た際の右方向を示す。
また、以上説明した外壁下地材10、胴縁20の建物ユニットTUへの組み付けは、工場における建物ユニットTUの組付工程において実施される。
よって、外壁下地材10とベース板30との間には、胴縁の厚み分の通気層50が形成されており、この通気層50が空気の流通路となっている。
なお、このベース板30およびその外側の後述するタイル40などの組み付けは、建物の建設現場にて実行される。
裏面には、凸部32と係合可能な係合溝41が水平方向に延在して形成されている。
さらに、係合溝41は、タイルの上下方向の複数箇所に形成され、本実施の形態では、上下2箇所に形成されているが、その数は、「2」に限定されない。
以上の既設のタイル外壁A1の構造は、建物ユニットTUの製造時に、工場において形成される。
このタイル外壁A2は、既設のタイル外壁A1において、模様替えなどによりタイル40の一部を交換する場合、その交換部位のベース板30およびタイル40を一旦除去して形成した開口部70に、新たに設置された構造である。
横胴縁93は、固定ベース板80(開口部70)の面積が大きい場合に、必要に応じて設定するもので開口部70の上下方向中間部において、水平方向に延在されている。
目地バックアップ部95aは、ベース板30と固定ベース板80との間の目地部分に挿入される。
被挟持片95bは、固定ベース板80の外周縁部の裏面と、その裏側に配置された横胴縁91の第2支持部91bおよび縦胴縁92とに挟まれて設置されている。
次に、実施の形態1のタイル外壁の作用を説明する。
<工場組付手順>
まず、既設のタイル外壁A1の工場における建物ユニットTUへの組み付け工程を説明する。
この組付工程において、まず、図2に示すように、建物ユニットTUの構造枠(図示省略)に支持された縦枠1に、外壁下地材10をドリル螺子12あるいは釘などにより固定する。なお、外壁下地材10の表面は、防水シート11により覆う。
次に、外壁下地材10の建物ユニットTUの室外方向位置に胴縁20を配置し、ドリル螺子21あるいは釘などにより固定する。
以上が、工場における組付作業となる。
この場合、まず、ベース板30を胴縁20にドリル螺子31により固定する。
この際、ベース板30の凸部32が、水平方向に連続するように、ベース板30の上下方向位置を調整して設置する。
この際、図1に示すように、タイル40の係合溝41の上側壁41aを、凸部32に対して上下方向に係合し、タイル40の上下方向の位置を揃えて接着する。
以上によりタイル外壁A1の組付工程を終える。
以上のように、タイル外壁A1が組み付けられた建物ユニットTUにより組みたてられた建物が長期間に亘って使用されると、模様替えなどによりその一部のタイル40を交換する場合がある。
まず、交換個所のタイル40を取り外し、ベース板30を、矩形状に切断して撤去し、図5に示す開口部70を形成する。また、開口部70を形成することで、露出した既設の胴縁20は、手鋸などを使用して切断し撤去する。ここで、「既設」とは建物ユニットTUの組付時に工場において組み付けられたものを指す。なお、図5に示す開口部70では、水平方向(左右方向)の中央に位置する胴縁20を切除した。
この場合、図1に示すように、開口部70の外周縁部に位置するベース板30と外壁下地材10との間に、横胴縁91の第1支持部91aを挿入し、第1支持部91aによりベース板30の開口部70の上下に位置する端縁部を支持した状態とする。すなわち、開口部70を形成することにより、開口部70の上下のベース板30は、片持ちの自由端となっている。そこで、この部分を、第1支持部91aを介して、外壁下地材10により支持する。また、この状態で、開口部70の上縁および下縁の内側に沿って横胴縁91の第2支持部91bを露出した状態となる(図2、図5参照)。
さらに、開口部70の、例えば、上下方向の中央部に、横胴縁93(図2参照)を水平方向に延在し、ドリル螺子により外壁下地材10に固定する。
この場合、目地バックアップ部95aを、ベース板30に当接させ、被挟持片95bを、開口部70の内側方向であって、横胴縁91の第2支持部91bおよび縦胴縁92に沿って配置し、接着などにより固定する。
この場合、図4に示すように、固定ベース板80の表面に、略一定の厚さで接着剤110を塗布する。さらに、ガイドレール100の裏面に接着剤110を塗布し、水平方向に隣り合うタイル外壁A1のベース板30の凸部32と高さを一致させて接着し、さらに、木螺子101により複数箇所を固定する。
以上により、タイル外壁A1の一部にタイル外壁A2が形成されて、外観をアレンジすることができる。あるいは、補修なども行うことができる。
以下に、実施の形態1のタイル外壁の効果を列挙する。
1)実施の形態1のタイル外壁は、
外壁下地材10の表面に胴縁20が設けられ、
胴縁20にベース板30が固定され、
ベース板30に形成された凸部32に、裏面に形成された係合溝41が係合されてタイル40が固定されたタイル外壁において、
ベース板30に隣接された固定ベース板80が、外壁下地材10に、固定ベース板用胴縁部材としての横胴縁91、縦胴縁92、横胴縁93を介して固定され、
固定ベース板80の表面に、凸部32と上下方向の位置を一致させてガイドレール100が設けられ、
ガイドレール100に係合溝41を係合してタイル40が固定ベース板80に固定されていることを特徴とする。
したがって、タイル外壁A1の一部のタイル40の交換時には、ベース板30の一部を切除した開口部70に、外壁下地材10に設けた固定ベース板用胴縁部材(横胴縁91、縦胴縁92、横胴縁93)に固定ベース板80を固定できる。そして、この固定ベース板80に、ベース板30の凸部32と上下方向位置を一致させてガイドレール100を設置し、このガイドレール100に係合溝41を係合させてタイル40を位置決めし固定することができる。なお、ガイドレール100は、後から追加するため、適正な長さに調整したうえで、適正な高さに位置を調節して設置できる。
よって、タイル外壁A1の一部のタイル40を交換する場合、固定ベース板80、固定ベース板用胴縁部材(横胴縁91、縦胴縁92、横胴縁93)、ガイドレール100を用いて、容易に高品質で交換することが可能となる。
固定ベース板用胴縁部材としての横胴縁91は、ベース板30と外壁下地材10との間に介在される第1支持部としての第1支持部91aと、固定ベース板80の外周縁部と外壁下地材10との間に介在される第2支持部としての第2支持部91bと、を備えることを特徴とする。
したがって、ベース板30に開口部70を形成した際に、開口部70の周縁のベース板30の縁部を、横胴縁91の第1支持部91aにより、強固に支持することができる。同時に、追加した固定ベース板80の外周縁部も、横胴縁91の第2支持部91bにより、強固に支持することができる。
これにより、交換個所の強度を確保することができる。
しかも、横胴縁91は、第1支持部91aと第2支持部91bとで厚さを変えることにより、固定ベース板80の厚さが、ベース板30と異なっていても、適切に支持することができる。
固定ベース板用胴縁部材として、固定ベース板80の中間部を支持する第2の胴縁としての縦胴縁92および横胴縁93を備えることを特徴とする。
したがって、固定ベース板80を、より強固に固定することができる。
固定ベース板80の外周縁部とベース板30との目地部分に、目地部分と固定ベース用胴縁部材としての横胴縁91および縦胴縁92とを区画する金属薄板製の片ハットジョイナ95が介在され、
目地部分に、片ハットジョイナ95の上からシール材としてのコーキング材94が充填されていることを特徴とする。
したがって、コーキング材94により、気密性、水密性を向上できる。また、片ハットジョイナ95の上からコーキング材94を充填するため、コーキング材94を、固定ベース板80の外周縁部とベース板30との間の充填する一方、横胴縁91および縦胴縁92とは片ハットジョイナ95により区画し、三面接着状態となるのを防止できる。
ベース板30に開口部70を形成し、この開口部70の範囲内のベース板30およびタイル40を撤去する工程と、
開口部70において、外壁下地材10に固定ベース板用胴縁部材(横胴縁91、縦胴縁92、横胴縁93)を固定し設置する工程と、
固定ベース板用胴縁部材(横胴縁91、縦胴縁92、横胴縁93)に平板状の固定ベース板80を設置し、開口部70を固定ベース板80により覆う工程と、
固定ベース板80に隣り合うベース板30の凸部32に連続して、固定ベース板80の表面に、ガイドレール100を設置する工程と、
ガイドレール100に係合溝41を係合した状態でタイル40を固定ベース板80に固定する工程と、
を実行することを特徴とする。
したがって、既設のタイル外壁A1の模様替えなどの際は、容易に高品質で交換することができる。
また、開口部の大きさや形状は、実施の形態で示したものに限定されるものではない。同様に、タイルの大きさや形状、その係合溝の数、ガイドレールの形状、凸部の形状も実施の形態で示したものに限定されるものではない。
また、実施の形態では、固定ベース板用胴縁材として、横胴縁、縦胴縁、横胴縁を示したが、これらは、固定ベース板および開口部の大きさに応じ、少なくともいずれか1つを用いればよい。また、1つの開口部に1枚の固定ベース板を嵌め込んだ例を示したが、1つの開口部に複数枚の固定ベース板を嵌め込むようにしてもよい。
A1 タイル外壁
A2 タイル外壁
10 外壁下地材
20 胴縁
30 ベース板
32 凸部
40 タイル
41 係合溝
70 開口部
80 固定ベース板
91 横胴縁(固定ベース板用胴縁材)
91a 第1支持部
91b 第2支持部
92 縦胴縁(固定ベース板用胴縁材)
93 横胴縁(固定ベース板用胴縁材)
95 片ハットジョイナ(ジョイナ)
100 ガイドレール
Claims (7)
- 外壁下地材の表面に胴縁が設けられ、
前記胴縁にベース板が固定され、
前記ベース板に形成された凸部に、裏面に形成された係合溝が係合されてタイルが固定されたタイル外壁において、
前記ベース板に隣接された固定ベース板が、前記外壁下地材に、固定ベース板用胴縁部材を介して固定され、
前記固定ベース板の表面に、前記凸部と上下方向の位置を一致させてガイドレールが設けられ、
前記タイルが前記ガイドレールに位置決めされて前記固定ベース板に固定されていることを特徴とするタイル外壁。 - 外壁下地材の表面に胴縁が設けられ、
前記胴縁にベース板が固定され、
前記ベース板に形成された凸部に、裏面に形成された係合溝が係合されてタイルが固定されたタイル外壁において、
前記ベース板に隣接された固定ベース板が、前記外壁下地材に、固定ベース板用胴縁部材を介して固定され、
前記固定ベース板の表面に、ガイドレールが設けられ、
前記ガイドレールに前記係合溝を係合して前記タイルが前記固定ベース板に固定されていることを特徴とするタイル外壁。 - 外壁下地材の表面に胴縁が設けられ、
前記胴縁にベース板が固定され、
前記ベース板にタイルが固定されたタイル外壁において、
前記ベース板に隣接された固定ベース板が、前記外壁下地材に、固定ベース板用胴縁部材を介して固定され、
前記固定ベース板の表面に、ガイドレールが設けられ、
前記タイルが前記ガイドレールに位置決めされて前記固定ベース板に固定されていることを特徴とするタイル外壁。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のタイル外壁において、
前記固定ベース板用胴縁部材は、前記ベース板と前記外壁下地材との間に介在される第1支持部と、前記固定ベース板の外周縁部と前記外壁下地材との間に介在される第2支持部と、を備えることを特徴とするタイル外壁。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のタイル外壁において、
前記固定ベース板用胴縁部材として、前記固定ベース板の中間部を支持する第2の胴縁を備えることを特徴とするタイル外壁。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のタイル外壁において、
前記固定ベース板の外周縁部と前記ベース板との目地部分に、前記目地部分と前記固定ベース板用胴縁部材とを区画する薄板製のジョイナが介在され、
前記目地部分に、前記ジョイナの上からシール材が充填されていることを特徴とするタイル外壁。 - ベース板に開口部を形成し、この開口部の範囲内の前記ベース板およびタイルを撤去する工程と、
前記開口部において、外壁下地材に固定ベース板用胴縁部材を固定し設置する工程と、
前記固定ベース板用胴縁部材に平板状の固定ベース板を設置し、前記開口部を前記固定ベース板により覆う工程と、
前記ベース板の凸部に連続して、前記固定ベース板の表面に、ガイドレールを設置する工程と、
前記タイルを、前記ガイドレールにより位置決めした状態で前記固定ベース板に固定する工程と、
を実行することを特徴とするタイル外壁の施工方法。
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