JP6907843B2 - 導電性ポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた成形品に関する。
ナイロン6、ナイロン66などに代表されるポリアミド樹脂は、その優れた特性と溶融成形の容易さから、衣料用、産業資材用繊維、あるいは汎用のエンジニアリングプラスチックとして広く用いられている。また、ポリアミド樹脂を用いた部品の用途では、帯電防止などの目的で導電性に対する要求がある。
電気絶縁性のポリアミド樹脂に導電性を付与する方法として、ポリアミド樹脂に導電性フィラーを混練分散して導電性ポリアミド樹脂組成物とすることは良く知られている。ポリアミド樹脂に混練する導電性フィラーとしては、一般にイオン導電性の有機系界面活性剤、金属繊維及び粉末、導電性金属酸化物粉末、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛粉末などが利用され、これを樹脂中に溶融混練し、分散させた導電性ポリアミド樹脂組成物を成形加工することによって、所望の導電性を有する成形品を得ることができる。なかでも、比較的少量の添加量で高い導電性を付与できることから、カーボンブラックが広く利用されている。
特許文献1には、成分(A):結晶性ポリアミド樹脂100重量部、成分(B):成分(A)の結晶化温度を2℃以上低下させる物質0.05〜30重量部、及び成分(C):DBP吸油率が150ml/100gを超える導電性カーボンブラック2〜30重量部からなる導電性ポリアミド樹脂組成物が記載されている。
特開2005−54087号公報
しかし、ポリアミド樹脂に導電性を付与するためにカーボンブラックを添加すると、ポリアミド樹脂組成物の流動性が大きく低下し、成形性が低下してしまう。カーボンブラックの代わりに一般的な炭素繊維を使用すれば、ポリアミド樹脂組成物の流動性の低下は抑えられるが、カーボンブラックと同じ添加量では導電性が低下してしまう。カーボンブラックと一般的な炭素繊維を適切な配合割合で併用して導電性と成形性を両立させようとすると、ポリアミド樹脂組成物の成形品の機械的特性(特に耐衝撃性)が低下する傾向がみられる。
そこで、本発明は、導電性、成形性、及び機械的特性(特に耐衝撃性)のバランスが優れた導電性ポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた成形品を提供することを目的とする。
本発明は、ポリアミド樹脂と、カーボンブラック及びカーボンミルドファイバーを含む導電剤とを含み、前記カーボンブラックの含有率が5〜9重量%であり、前記カーボンミルドファイバーの数平均繊維長が10〜250μmであり、前記カーボンミルドファイバーの含有率が1〜5重量%である導電性ポリアミド樹脂組成物である。
本発明は、上記の導電性ポリアミド樹脂組成物を含む成形品である。
本発明によれば、導電性、成形性、及び機械的特性(特に耐衝撃性)のバランスが優れた導電性ポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた成形品を提供することができる。
<ポリアミド樹脂>
本発明において使用されるポリアミド樹脂は、ラクタム、アミノカルボン酸、又はジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩を原料として、溶融重合、溶液重合、固相重合等の公知の方法で重合又は共重合することにより得られる。
ラクタムとしては、カプロラクタム、エナントラクタム、ウンデカンラクタム、ドデカンラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドンなどが挙げられる。アミノカルボン酸としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
また、ナイロン塩を構成するジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−/3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3−/1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−/1,4−シクロヘキサンジメチルアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、5−アミノ−2,2,4−トリメチル−1−シクロペンタンメチルアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン(イソホロンジアミン)、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ビス(アミノエチル)ピペラジン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミン;m−/p−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミンなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
一方、ナイロン塩を構成するジカルボン酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−/1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキサンメタン−4,4’−ジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−/2,6−/2,7−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
ポリアミド樹脂において、これらラクタム、アミノカルボン酸、又はジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩から誘導される単一重合体又は共重合体を各々単独又は混合物の形で用いることができる。
本発明において使用されるポリアミド樹脂の具体例としては、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリウンデカンラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカンラクタム(ポリアミド12)、ポリエチレンアジパミド(ポリアミド26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ポリアミド69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンウンデカミド(ポリアミド611)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド6T(H))、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンアゼラミド(ポリアミド99)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリノナメチレンテレフタラミド(ポリアミド9T)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミドTMHT)、ポリノナメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド9T(H))、ポリノナメチレンナフタラミド(ポリアミド9N)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンアゼラミド(ポリアミド109)、ポリデカメチレンデカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド10T)、ポリデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド10T(H))、ポリデカメチレンナフタラミド(ポリアミド10N)、ポリドデカメチレンアジパミド(ポリアミド126)、ポリドデカメチレンアゼラミド(ポリアミド129)、ポリドデカメチレンセバカミド(ポリアミド1210)、ポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)、ポリドデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド12T)、ポリドデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド12T(H))、ポリドデカメチレンナフタラミド(ポリアミド12N)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンスベラミド(ポリアミドMXD8)、ポリメタキシリレンアゼラミド(ポリアミドMXD9)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)、ポリメタキシリレンドデカミド(ポリアミドMXD12)、ポリメタキシリレンテレフタラミド(ポリアミドMXDT)、ポリメタキシリレンイソフタラミド(ポリアミドMXDI)、ポリメタキシリレンナフタラミド(ポリアミドMXDN)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンテレフタラミド(ポリアミドPACMT)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンイソフタラミド(ポリアミドPACMI)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリイソホロンアジパミド(ポリアミドIPD6)、ポリイソホロンテレフタラミド(ポリアミドIPDT)やこれらの原料モノマーを用いたポリアミド共重合体などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
得られるフィルムの耐熱性、機械的強度、透明性、経済性、入手の容易さ等を考慮して、ポリアミド樹脂は、カプロラクタムから誘導される単位(カプロラクタム単位)、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸から誘導される単位(ヘキサメチレンアジパミド単位)、及びドデカンラクタムから誘導される単位(ドデカラクタム単位)よりなる群より選ばれる少なくとも1種から構成される単独重合体あるいは共重合体であることが好ましい。具体的には、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド6/66共重合体(ポリアミド6とポリアミド66の共重合体、以下、共重合体は同様に記載)、ポリアミド6/69共重合体、ポリアミド6/610共重合体、ポリアミド6/611共重合体、ポリアミド6/612共重合体、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/66/12共重合体、ポリアミド6/6T共重合体、ポリアミド6/6I共重合体、ポリアミド6/IPD6共重合体、ポリアミド6/IPDT共重合体、ポリアミド66/6T共重合体、ポリアミド66/6I共重合体、ポリアミド6T/6I共重合体、ポリアミド66/6T/6I共重合体、ポリアミドMXD6からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/IPD6共重合体、ポリアミド6/IPDT共重合体、ポリアミド6/66/12共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。ポリアミド6、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/66/12共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることがさらに好ましい。
JIS K−6920に準じて測定したポリアミド樹脂の相対粘度は、2.0〜5.0であることが好ましく、2.5〜4.5であることがより好ましい。ポリアミド樹脂の相対粘度が前記の下限値以上であれば、得られるポリアミドフィルムの機械的性質が良好になる。一方、ポリアミド樹脂の相対粘度が前記の上限値以下であれば、溶融時の粘度が低くなり、フィルムの成形が容易となる。
該ポリアミド樹脂は、前記ポリアミド樹脂の原料を、アミン類の存在下に、溶融重合、溶液重合や固相重合等の公知の方法で重合、又は共重合する事により製造される。あるいは、重合後、アミン類の存在下に、溶融混練することにより製造される。このように、アミン類は、重合時の任意の段階、あるいは、重合後、溶融混練時の任意の段階において添加できるが、フィルム製膜時の溶融安定性を考慮した場合、重合時の段階で添加することが好ましい。
上記アミン類としてはモノアミン、ジアミン、ポリアミンなどが挙げられる。また、アミン類の他に、必要に応じて、モノカルボン酸、ジカルボン酸等のカルボン酸類を添加しても良い。これら、アミン類、カルボン酸類は、同時に添加しても、別々に添加しても良い。また、下記例示のアミン類、カルボン酸類は、1種又は2種以上を用いることができる。
添加するモノアミンの具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オクタデシレンアミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;ベンジルアミン、β−フエニルメチルアミン等の芳香族モノアミン;N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、N,N−ジヘキシルアミン、N,N−ジオクチルアミン等の対称第二アミン;N−メチル−N−エチルアミン、N−メチル−N−ブチルアミン、N−メチル−N−ドデシルアミン、N−メチル−N−オクタデシルアミン、N−エチル−N−ヘキサデシルアミン、N−エチル−N−オクタデシルアミン、N−プロピル−N−ヘキサデシルアミン、N−プロピル−N−ベンジルアミン等の混成第二アミンなどが挙げられる。
添加するジアミンの具体例としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ペンタデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、ヘプタデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミン、ノナデカメチレンジアミン、エイコサメチレンジアミン、2−/3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3−/1,4−シクロヘキサンジメチルアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、5−アミノ−2,2,4−トリメチル−1−シクロペンタンメチルアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ビス(アミノエチル)ピペラジン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミン;m−/p−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミンなどが挙げられる。
添加するポリアミンは、一級アミノ基(−NH)及び/又は二級アミノ基(−NH−)を複数有する化合物であればよく、例えば、ポリアルキレンイミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミンなどが挙げられる。活性水素を備えたアミノ基は、ポリアミンの反応点である。
ポリアルキレンイミンは、エチレンイミンやプロピレンイミン等のアルキレンイミンをイオン重合させる方法、或いは、アルキルオキサゾリンを重合させた後、該重合体を部分加水分解又は完全加水分解させる方法等で製造される。ポリアルキレンポリアミンとしては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン、或いは、エチレンジアミンと多官能化合物との反応物などが挙げられる。ポリビニルアミンは、例えば、N−ビニルホルムアミドを重合させてポリ(N−ビニルホルムアミド)とした後、該重合体を塩酸等の酸で部分加水分解又は完全加水分解することにより得られる。ポリアリルアミンは、一般に、アリルアミンモノマーの塩酸塩を重合させた後、塩酸を除去することにより得られる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリアルキレンイミンが好ましい。
ポリアルキレンイミンとしては、エチレンイミン、プロピレンイミン、1,2−ブチレンイミン、2,3−ブチレンイミン、1,1−ジメチルエチレンイミン等の炭素数2〜8アルキレンイミンの1種又は2種以上を常法により重合して得られる単独重合体や共重合体などが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンイミンがより好ましい。ポリアルキレンイミンは、アルキレンイミンを原料として、これを開環重合させて得られる1級アミン、2級アミン及び3級アミンを含む分岐型ポリアルキレンイミン、あるいはアルキルオキサゾリンを原料とし、これを重合させて得られる1級アミンと2級アミンのみを含む直鎖型ポリアルキレンイミン、三次元状に架橋された構造のいずれであってもよい。さらに、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、ジヘキサメチレントリアミン、アミノプロピルエチレンジアミン、ビスアミノプロピルエチレンジアミン等を含むものであってもよい。ポリアルキレンイミンは、通常、含まれる窒素原子上の活性水素原子の反応性に由来して、第3級アミノ基の他、活性水素原子をもつ第1級アミノ基や第2級アミノ基(イミノ基)を有する。
ポリアルキレンイミン中の窒素原子数は、特に制限はないが、4〜3,000であることが好ましく、8〜1,500であることがより好ましく、11〜500であることがさらに好ましい。また、ポリアルキレンイミンの数平均分子量は、100〜20,000であることが好ましく、200〜10,000であることがより好ましく、500〜8,000であることがさらに好ましい。
一方、添加するカルボン酸類としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸等の脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸、メチルシクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸、安息香酸、トルイン酸、エチル安息香酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ヘキサデカ二酸、ヘキサデセン二酸、オクタデカ二酸、オクタデセン二酸、エイコサン二酸、エイコセン二酸、ドコサン二酸、ジグリコール酸、2,2,4−/2,4,4−トリメチルアジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、m−/p−キシリレンジカルボン酸、1,4−/2,6−/2,7−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
従って、ポリアミド樹脂製造時の生産性を落とさずに、ジアミン及び/又はポリアミンを重合時に添加することが好ましく、ゲル発生抑制という観点から、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、及びポリアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種を添加することがより好ましい。
また、ポリアミド樹脂は、末端基濃度の異なる2種類以上のポリアミド樹脂の混合物でも構わない。この場合、ポリアミド樹脂混合物の末端アミノ基濃度、末端基カルボキシル濃度は、混合物を構成するポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度及びその配合割合により決まる。
ポリアミド樹脂については、さらに、JIS K−6920に規定する低分子量物の含有量の測定方法に準じて測定した水抽出量は1.0%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましい。水抽出量が前記の値を超えると、ダイ付近へのオリゴマー成分の付着が著しく、これら付着物によるダイラインやフィッシュアイの発生により外観不良が生じ易い。さらに、ポリアミド樹脂は、オレフィン樹脂と比較して吸湿性が大きく、吸湿したものを使用すると、原料を溶融押出しする際、加水分解が起こるためオリゴマーが発生し、フィルム製造が困難となるので事前に乾燥し、水分含有率が0.1質量%以下とすることが好ましい。
<導電剤>
本発明において使用される導電剤は、少なくとも、カーボンブラックとカーボンミルドファイバーとを含む。
カーボンブラックとしては、アセチレンガスを不完全燃焼して得られるアセチレンブラックや、原油を原料にファーネス式不完全燃焼によって製造されるファーネスブラック、オイルブラック、ナフタリンブラック、サーマルブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、ロールブラック、ディスクブラック等が挙げられる。なかでも、アセチレンブラック又はファーネスブラックが好ましく、ファーネスブラックがより好ましく、そのファーネスブラックに分類されるケッチェンブラックがさらに好ましい。カーボンブラックは、チタネート系、アルミ系、シラン系等の表面処理剤で表面処理されていてもよい。カーボンブラックは1種又は2種以上を用いることができる。
ケッチェンブラックは、中空構造を有し、その表面が賦活処理された多孔質構造を有するカーボンブラックであり、一般的なカーボンブラックよりも少量の添加量で高い導電性を付与することが可能なものである。ケッチェンブラックの市販品としては、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ製のEC300J、ECP、EC600JD、ECP600JD(以上、商品名)が挙げられる。
カーボンブラックの平均粒径は、500nm以下であることが好ましく、5〜100nmであることがより好ましく、10〜70nmであることがさらに好ましい。カーボンブラックの表面積(BET法)は、10m/g以上であることが好ましく、300m/g以上であることがより好ましく、500〜1500m/gであることがさらに好ましい。カーボンブラックのDBP吸油量(ASTM D−2414に従って測定)は、50ml/100g以上であることが好ましく、100ml/100g以上であることがより好ましく、300ml/100g以上であることがさらに好ましい。カーボンブラックの灰分は、0.5質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以下であることがさらに好ましい。カーボンブラックの揮発分含量は、1.0質量%未満であることが好ましい。
カーボンミルドファイバーは、カーボンファイバー(炭素繊維)を粉砕して得られるものであり、一般的な炭素繊維や、炭素繊維を短く切断したカーボンチョップドファイバーよりも繊維長が短いものの、未だ繊維の形状を維持しているものである。カーボンミルドファイバーの原料となる炭素繊維としては、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、フェノール系炭素繊維が挙げられる。カーボンミルドファイバーの市販品としては、東レ製のMLD−30、MLD300(以上、商品名)、日本ポリマー産業製のCFMP−30X、CFMP−150X、CFMP−300X(以上、商品名)、三菱レイヨン製のダイアリードK6371M、ダイアリードK223HM(以上、商品名)、日本グラファイトファイバー製のXN−100−05M、XN−100−15M、HC−600−10M、HC−600−15M、XN−P9C−10M、XN−P9C−15MX(以上、商品名)が挙げられる。カーボンミルドファイバーは1種又は2種以上を用いることができる。
カーボンミルドファイバーの数平均繊維長は、10〜250μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましく、50〜100μmであることがさらに好ましい。カーボンミルドファイバーの数平均繊維径は、通常3〜15μmである。
カーボンミルドファイバーの引張強度は、1500〜5000MPaであることが好ましく、1800〜4200MPaであることがより好ましく、2200〜4000MPaであることが特に好ましい。
カーボンブラックとカーボンミルドファイバーとの重量比は、9:1〜5:5であることが好ましく、8:2〜6:4であることがより好ましい。
導電剤は、カーボンブラック及びカーボンミルドファイバーのみからなるものでもよいが、カーボンブラック及びカーボンミルドファイバー以外の導電性材料を含んでいてもよい。導電性材料は、粒状でもよく、フレーク状でもよく、繊維状でもよい。粒状の導電性材料としては、グラファイトや金属粒子が挙げられる。フレークの導電性材料としては、アルミフレーク、ニッケルフレーク、ニッケルコートマイカが挙げられる。繊維状の導電性材料としては、カーボンミルドファイバー以外の炭素繊維、炭素被覆セラミック繊維、カーボンウィスカー、カーボンナノチューブ等の炭素含有繊維;アルミ繊維、銅繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維等の金属繊維が挙げられる。導電性材料は1種又は2種以上を用いることができる。導電剤中に含まれるカーボンブラックとカーボンミルドファイバー以外の導電性材料の割合は、例えば10重量%を超えない範囲とすることができる。
<導電性ポリアミド樹脂組成物>
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、前述のポリアミド樹脂と、前述の導電剤とを含む。すなわち、本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、少なくとも、ポリアミド樹脂と、カーボンブラックと、カーボンミルドファイバーとを含む。
ポリアミド樹脂に導電性を付与するためにカーボンブラックを添加すると、ポリアミド樹脂組成物の流動性が大きく低下し、成形性が低下してしまう。カーボンブラックの代わりに一般的な炭素繊維を使用すれば、ポリアミド樹脂組成物の流動性の低下は抑えられるが、カーボンブラックと同じ添加量では導電性が低下してしまう。カーボンブラックと一般的な炭素繊維を適切な配合割合で併用して導電性と成形性を両立させようとすると、ポリアミド樹脂組成物の成形品の機械的特性が低下する傾向がみられる。ところが、一般的な炭素繊維の代わりにカーボンミルドファイバーを用いると、ポリアミド樹脂組成物の成形品の機械的特性の低下を抑えることができ、導電性、成形性、及び機械的特性(特に耐衝撃性)のバランスが優れた導電性ポリアミド樹脂組成物となる。
ただし、導電性ポリアミド樹脂組成物中のカーボンブラックの含有率は、5〜9重量%であることが必要である。カーボンブラックの含有率が5重量%未満の場合は、ポリアミド樹脂に所望の導電率を付与することはできない。カーボンブラックの含有率が9重量%を超える場合は、ポリアミド樹脂組成物の流動性の低下を抑えることができない。導電性ポリアミド樹脂組成物中のカーボンブラックの含有率は、6〜8重量%であることが好ましい。
また、導電性ポリアミド樹脂組成物中のカーボンミルドファイバーの含有率は、1〜5重量%であることが必要である。カーボンミルドファイバーの含有率が1重量%未満の場合は、ポリアミド樹脂組成物の流動性の低下を抑えることができない。カーボンミルドファイバーの含有率が5重量%を超える場合は、ポリアミド樹脂に所望の導電率を付与することはできない。導電性ポリアミド樹脂組成物中のカーボンミルドファイバーの含有率は、2〜4重量%であることが好ましい。
導電性ポリアミド樹脂組成物中の導電剤の含有率は、5〜20重量%であることが好ましい。導電剤の含有率を5重量%以上とすることで、ポリアミド樹脂に所望の導電率を付与しやすくなる。導電剤の含有率が20重量%以下とすることで、ポリアミド樹脂組成物の流動性の低下を抑えやすくなる。導電性ポリアミド樹脂組成物中の導電剤の含有率は、7〜15重量%であることがより好ましい。
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物の導電性の指標となる体積抵抗率は、できるだけ小さい方が好ましいが、1×10Ω・cm未満であることが好ましく、1×10Ω・cm未満であることがより好ましく、1×10Ω・cm未満であることがさらに好ましく、1×10Ω・cm未満であることが特に好ましい。本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物の体積抵抗率は、通常1×10−1Ω・cm以上である。なお、体積抵抗率は、後述する実施例に記載した方法により測定することができる。
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物の成形性の指標となるL/T流動長は、できるだけ大きい方が好ましいが、64mm以上であることが好ましく、68mm以上であることがより好ましく、72mm以上であることがさらに好ましく、76mm以上であることが特に好ましい。本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物のL/T流動長は、通常90mm以下である。なお、導電性ポリアミド樹脂組成物のL/T流動長は、後述する実施例に記載した方法により測定することができる。
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性の指標となるシャルピー衝撃強度(ノッチなし)は、できるだけ大きい方が好ましいが、16kJ/m以上であることが好ましく、17kJ/m以上であることがより好ましく、18kJ/m以上であることがさらに好ましく、19kJ/m以上であることが特に好ましい。本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物のシャルピー衝撃強度(ノッチなし)は、通常22kJ/m以下である。なお、シャルピー衝撃強度(ノッチなし)は、後述する実施例に記載した方法により測定することができる。
<成形品>
本発明の成形品は、上述した導電性ポリアミド樹脂組成物を含むものであり、より具体的には、上述した導電性ポリアミド樹脂組成物を成形したものである。
導電性ポリアミド樹脂組成物の成形方法としては、ポリアミド樹脂と導電剤とその他の任意成分を予めブレンドし、あるいは成形機の途中でポリアミド樹脂と導電剤とその他の任意成分を投入するような、射出、押出、中空、プレス、ロール、発泡、真空・圧空、延伸などポリアミド樹脂組成物に適用できる公知の成形加工法はすべて可能であり、これらの成形法によってフィルム、シート、成形品、繊維などに加工することができる。
導電性ポリアミド樹脂組成物を用いた成形品は、従来ポリアミド樹脂組成物の成形品が用いられてきた各種成形品、シート、フィルム、パイプ、チューブ、モノフィラメント、繊維、容器等として自動車部材、コンピューター及び関連機器、光学機器部材、電気・電子機器、情報・通信機器、精密機器、土木・建築用品、医療用品、家庭用品など広範な用途に使用できる。とりわけ、自動車、電気・電子機器などの用途に有用である。
本発明の実施例及び比較例として、以下に示す方法で導電性ポリアミド樹脂組成物を製造し、以下に示す評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例1>
ポリカプロラクタム(PA6、宇部興産製、商品名:1013B)90重量部、ケッチェンブラック(KB、三菱化学製、商品名:3400B)8重量部、及びカーボンミルドファイバー(CMF、三菱レイヨン製、商品名:ダイアリードK6371M、数平均繊維長:50μm、引張強度:2600MPa)2重量部を混合した。得られた混合物を、シリンダー径40mmの二軸混練機を用いてシリンダー設定温度260℃の条件で溶融混練してストランド状に押出し、水槽で冷却した後、ペレタイザーを用いてポリアミド樹脂組成物のペレットを作製した。そして、得られたポリアミド樹脂組成物のペレットを適宜射出成形することで、後述する導電性評価及び耐衝撃性評価を行う試験片を得た。
<実施例2>
ケッチェンブラックの配合量を6重量部に変更し、カーボンミルドファイバーの配合量を4重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ポリアミド樹脂組成物のペレット及び各種試験片を得た。
<比較例1>
ケッチェンブラックの配合量を10重量部に変更し、カーボンミルドファイバーを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ポリアミド樹脂組成物のペレット及び各種試験片を得た。
<比較例2>
ケッチェンブラックの配合量を4重量部に変更し、カーボンミルドファイバーの配合量を6重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ポリアミド樹脂組成物のペレット及び各種試験片を得た。
<比較例3>
ケッチェンブラックを配合せず、カーボンミルドファイバーの配合量を10重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ポリアミド樹脂組成物のペレット及び各種試験片を得た。
<比較例4>
カーボンミルドファイバーの代わりにカーボンファイバー(CF、三菱レイヨン製、商品名:パイロフィルTR06NEB4J、数平均繊維長:290μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、導電性ポリアミド樹脂組成物のペレット及び各種試験片を得た。
<比較例5>
カーボンミルドファイバーの代わりにカーボンファイバー(CF、三菱レイヨン製、商品名:パイロフィルTR06NEB4J、数平均繊維長:290μm)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、導電性ポリアミド樹脂組成物のペレット及び各種試験片を得た。
<比較例6>
カーボンミルドファイバーの代わりにカーボンファイバー(CF、三菱レイヨン製、商品名:パイロフィルTR06NEB4J、数平均繊維長:290μm)を用いたこと以外は、比較例3と同様にして、導電性ポリアミド樹脂組成物のペレット及び各種試験片を得た。
<導電性評価>
実施例及び比較例で製造した導電性ポリアミド樹脂組成物の導電性の指標として、JIS K7194に準拠する低抵抗率計(三菱化学製、商品名:ロレスタGP)を用いて、四端子法により試験片の体積抵抗率を測定した。そして、導電性ポリアミド樹脂組成物の導電性を、以下の基準で評価した。
◎:体積抵抗率が1×10Ω・cm未満
○:体積抵抗率が1×10Ω・cm以上1×10Ω・cm未満
×:体積抵抗率が1×10Ω・cm以上
<成形性評価>
実施例及び比較例で製造した導電性ポリアミド樹脂組成物の成形性の指標として、ポリアミド樹脂組成物のペレットのL/T流動長を測定した。具体的には、キャビティ厚み1mm、幅15mmのバーフロー金型を設置した射出成形機(日精樹脂工業製、商品名:PS40E)を使用し、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、射出圧力50MPa、射出速度38mm/sec、射出時間4秒、冷却時間15秒の成形条件にてペレットを射出成形した。そして、導電性ポリアミド樹脂組成物の成形性を、以下の基準で評価した。
◎:L/T流動長が80mm以上
○:L/T流動長が70mm以上80mm未満
×:L/T流動長が70mm未満
<耐衝撃性評価>
実施例及び比較例で製造した導電性ポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性の指標として、ISO179に従って、試験片のシャルピー衝撃強度(ノッチなし)を測定した。そして、導電性ポリアミド樹脂組成物の耐衝撃性を、以下の基準で評価した。
○:シャルピー衝撃強度(ノッチなし)が16kJ/m以上
×:シャルピー衝撃強度(ノッチなし)が16kJ/m未満
Figure 0006907843
以上のとおり、本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物(実施例1〜2)は、導電性、成形性、及び耐衝撃性のバランスが優れていた。

Claims (4)

  1. ポリアミド樹脂と、
    カーボンブラック及びカーボンミルドファイバーを含む導電剤と
    を含み、
    前記カーボンブラックの含有率が5〜9重量%であり、
    前記カーボンミルドファイバーの数平均繊維長が10〜250μmであり、
    前記カーボンミルドファイバーの含有率が1〜5重量%である
    導電性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記カーボンブラックと前記カーボンミルドファイバーとの重量比が、9:1〜5:5である
    請求項1に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記カーボンブラックが、ケッチェンブラックである
    請求項1または2に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物を含む成形品。
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