JP6907138B2 - 仮想空間を介して通信するためにコンピュータによって実行される方法、当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびコンピュータ装置 - Google Patents

仮想空間を介して通信するためにコンピュータによって実行される方法、当該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびコンピュータ装置 Download PDF

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本開示は、仮想空間を提供するための技術に関し、より特定的には、仮想空間を介した通信の提供に関する。
ヘッドマウントデバイス(HMD(Head Mount device))を用いて仮想空間を提供する技術が普及している。たとえば、特開2009−223656号公報(特許文献1)は、仮想空間に提示されたアバターオブジェクトの動作によって、複数のユーザ間でのコミュニケーションを図る技術を開示している。この技術は、複数のユーザそれぞれのコンピュータをネットワーク上で通信させることにより、各ユーザに対応するアバターオブジェクトを仮想空間に提示し、現実空間におけるユーザの動作に対応させるように仮想空間におけるアバターオブジェクトを動かすものである。このような技術を用いると、ユーザは、仮想空間に存在するアバターオブジェクトを動かしながら、他のユーザのアバターオブジェクト(以下、他アバターオブジェクトともいう)と共通のゲームをしたり、他アバターオブジェクトと会話(所謂チャット)をしたりすることができる。
特開2009−223656号公報
上述したような仮想空間においては、ユーザが発話すると、当該発話に応答して現実空間で他のユーザが動作し、当該動作に対応して、仮想空間において他アバターオブジェクトが動作する。このような一連の流れは、各ユーザが所有するコンピュータ間での通信によって実現される。ユーザが発話してから、他アバターオブジェクトが動作するまでの時間は、コンピュータ間での通信時間に少なくとも依存するため、コンピュータ間での通信時間が長ければ長いほど、仮想空間におけるユーザ間での交流が図り辛くなる。なお、このような問題は、ユーザの発話に対して他のユーザが応答する場合に限らず、ユーザが体の一部を動かしたことに対して他のユーザが応答する場合であっても生じ得る。
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、ある局面における目的は、仮想空間内での複数のユーザ間の交流を図り易くすることである。
ある実施の形態に従うと、仮想空間を介して通信するためにコンピュータによって実行される方法が提供される。この方法は、仮想空間を定義するステップと、コンピュータのユーザが通信可能な1人以上の他のユーザにそれぞれ対応する1つ以上のアバターオブジェクトを仮想空間に提示するステップと、コンピュータのユーザの発話に対応する音声データの入力を受け付けるステップと、他のユーザのコンピュータに音声データを出力するステップと、音声データの入力に応答して他のユーザのコンピュータから出力された応答データに応じてアバターオブジェクトを動かすステップと、発話からアバターオブジェクトが動くまでの間にアバターオブジェクトの視線を変更するステップとを含む。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
ある実施の形態に従うHMDシステムの構成の概略を表す図である。 一局面に従うコンピュータのハードウェア構成の一例を表すブロック図である。 ある実施の形態に従うHMDに設定されるuvw視野座標系を概念的に表す図である。 ある実施の形態に従う仮想空間を表現する一態様を概念的に表す図である。 ある実施の形態に従うHMDを装着するユーザの頭部を上から表した図である。 仮想空間において視界領域をX方向から見たYZ断面を表す図である。 仮想空間において視界領域をY方向から見たXZ断面を表す図である。 ある実施の形態に従うコントローラの概略構成を表す図である。 ある実施の形態に従うコンピュータをモジュール構成として表すブロック図である。 複数のコンピュータのそれぞれによって提示される仮想空間を表現する一態様を概念的に表す図である。 ある実施の形態に従うHMDシステムにおいて実行される処理の一部を表すシーケンスチャートである。 ある実施の形態に従うHMDシステムにおいて実行される詳細な処理の一部を表すシーケンスチャートである。 複数のコンピュータ間における通信の一部を表すシーケンスチャートである。 ある実施の形態の一局面においてコンピュータのプロセッサが実行する詳細な処理を表すフローチャートである。 ある実施の形態に従う仮想空間におけるオブジェクトの提示の一例を表す図である。 ある実施の形態に従う仮想空間において提示されたオブジェクトの変化の一例を表す図である。 ある実施の形態に従う仮想空間において提示されたオブジェクトの変化の一例を表す図である。 ある実施の形態の他の局面に従う仮想空間におけるオブジェクトの提示の一例を表す図である。 ある実施の形態の他の局面においてコンピュータのプロセッサが実行する詳細な処理を表すフローチャートである。 ある実施の形態の他の局面に従う仮想空間において提示されたオブジェクトの変化の一例を表す図である。 ある実施の形態の他の局面においてコンピュータのプロセッサが実行する詳細な処理を表すフローチャートである。 ある実施の形態の他の局面においてコンピュータのプロセッサが実行する詳細な処理を表すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。
[HMDシステムの構成]
図1を参照して、HMDシステム100の構成について説明する。図1は、ある実施の形態に従うHMDシステム100の構成の概略を表す図である。ある局面において、HMDシステム100は、家庭用のシステムとしてあるいは業務用のシステムとして提供される。
HMDシステム100は、HMD110と、HMDセンサ120と、コントローラ160と、コンピュータ200とを備える。HMD110は、モニタ112と、注視センサ140と、スピーカ115と、マイク119とを含む。コントローラ160は、モーションセンサ130を含み得る。
ある局面において、コンピュータ200は、インターネットその他のネットワーク19に接続可能であり、ネットワーク19に接続されているサーバ150その他のコンピュータと通信可能である。他の局面において、HMD110は、HMDセンサ120の代わりに、センサ114を含み得る。
HMD110は、ユーザ190の頭部に装着され、動作中に仮想空間2をユーザ190に提供し得る。より具体的には、HMD110は、右目用の画像および左目用の画像をモニタ112にそれぞれ表示する。ユーザ190の各目がそれぞれの画像を視認すると、ユーザ190は、両目の視差に基づき当該画像を3次元の画像として認識し得る。
モニタ112は、たとえば、非透過型の表示装置として実現される。ある局面において、モニタ112は、ユーザ190の両目の前方に位置するようにHMD110の本体に配置されている。したがって、ユーザ190は、モニタ112に表示される3次元画像を視認すると、仮想空間2に没入することができる。ある実施の形態において、仮想空間2は、たとえば、背景、ユーザ190が操作可能なオブジェクト、ユーザ190が選択可能なメニューの画像を含む。複数のコンピュータ200が各ユーザの動作に基づく信号を受け渡しすることで、複数のユーザが一の仮想空間2で仮想体験できる構成であれば、各ユーザに対応するアバターオブジェクトが、仮想空間2に提示される。
なお、オブジェクトとは、仮想空間2に存在する仮想の物体である。ある局面において、オブジェクトは、ユーザに対応するアバターオブジェクト、アバターオブジェクトが身に着ける仮想アクセサリおよび仮想衣服、仮想建築物、仮想道路、仮想乗り物などを含む。さらに、アバターオブジェクトは、仮想空間2においてユーザ190を象徴するキャラクタであり、たとえば人型、動物型、ロボット型などを含む。オブジェクトの形は様々である。ユーザ190は、予め決められたオブジェクトの中から好みのオブジェクトを仮想空間2に提示するようにしてもよいし、自分が作成したオブジェクトを仮想空間2に提示するようにしてもよい。
ある実施の形態において、モニタ112は、所謂スマートフォンその他の情報表示端末が備える液晶モニタまたは有機EL(Electro Luminescence)モニタとして実現され得る。
ある局面において、モニタ112は、右目用の画像を表示するためのサブモニタと、左目用の画像を表示するためのサブモニタとを含み得る。他の局面において、モニタ112は、右目用の画像と左目用の画像とを一体として表示する構成であってもよい。この場合、モニタ112は、高速シャッタを含む。高速シャッタは、画像がいずれか一方の目にのみ認識されるように、右目用の画像と左目用の画像とを交互に表示可能に作動する。
注視センサ140は、ユーザ190の右目および左目の視線が向けられる方向(視線方向)を検出する。当該方向の検出は、たとえば、公知のアイトラッキング機能によって実現される。注視センサ140は、当該アイトラッキング機能を有するセンサにより実現される。ある局面において、注視センサ140は、右目用のセンサおよび左目用のセンサを含むことが好ましい。注視センサ140は、たとえば、ユーザ190の右目および左目に赤外光を照射するとともに、照射光に対する角膜および虹彩からの反射光を受けることにより各眼球の回転角を検出するセンサであってもよい。注視センサ140は、検出した各回転角に基づいて、ユーザ190の視線方向を検知することができる。
スピーカ115は、コンピュータ200から受信した音声データに対応する音声(発話)を外部に出力する。マイク119は、ユーザ190の発話に対応する音声データをコンピュータ200に出力する。ユーザ190は、マイク119を用いて他のユーザに向けて発話する一方で、スピーカ115を用いて他のユーザの音声(発話)を聞くことができる。
より具体的には、ユーザ190がマイク119に向かって発話すると、当該ユーザ190の発話に対応する音声データがコンピュータ200に入力される。コンピュータ200は、その音声データを、ネットワーク19を介してサーバ150に出力する。サーバ150は、コンピュータ200から受信した音声データを、ネットワーク19を介して他のコンピュータ200に出力する。他のコンピュータ200は、サーバ150から受信した音声データを、他のユーザが装着するHMD110のスピーカ115に出力する。これにより、他のユーザは、HMD110のスピーカ115を介してユーザ190の音声を聞くことができる。同様に、他のユーザからの発話は、ユーザ190が装着するHMD110のスピーカ115から出力される。
コンピュータ200は、他のユーザのコンピュータ200から受信した音声データに応じて、当該他のユーザに対応する他アバターオブジェクトを動かすような画像をモニタ112に表示する。たとえば、ある局面において、コンピュータ200は、他アバターオブジェクトの口を動かすような画像をモニタ112に表示することで、あたかも仮想空間2内でアバターオブジェクト同士が会話しているかのように仮想空間2を表現する。このように、複数のコンピュータ200間で音声データの送受信が行なわれることで、一の仮想空間2内で複数のユーザ間での会話(チャット)が実現される。
HMDセンサ120は、複数の光源(図示しない)を含む。各光源は、たとえば、赤外線を発するLED(Light Emitting Diode)により実現される。HMDセンサ120は、HMD110の動きを検出するためのポジショントラッキング機能を有する。HMDセンサ120は、この機能を用いて、現実空間内におけるHMD110の位置および傾きを検出する。
なお、他の局面において、HMDセンサ120は、カメラにより実現されてもよい。この場合、HMDセンサ120は、カメラから出力されるHMD110の画像情報を用いて、画像解析処理を実行することにより、HMD110の位置および傾きを検出することができる。
他の局面において、HMD110は、位置検出器として、HMDセンサ120の代わりに、センサ114を備えてもよい。HMD110は、センサ114を用いて、HMD110自身の位置および傾きを検出し得る。たとえば、センサ114が、角速度センサ、地磁気センサ、加速度センサ、あるいはジャイロセンサなどである場合、HMD110は、HMDセンサ120の代わりに、これらの各センサのいずれかを用いて、自身の位置および傾きを検出し得る。一例として、センサ114が角速度センサである場合、角速度センサは、現実空間におけるHMD110の3軸周りの角速度を経時的に検出する。HMD110は、各角速度に基づいて、HMD110の3軸周りの角度の時間的変化を算出し、さらに、角度の時間的変化に基づいて、HMD110の傾きを算出する。
また、HMD110は、透過型表示装置を備えていても良い。この場合、当該透過型表示装置は、その透過率を調整することにより、一時的に非透過型の表示装置として構成可能であってもよい。また、視野画像は仮想空間2を構成する画像の一部に、現実空間を提示する構成を含んでいてもよい。たとえば、HMD110に搭載されたカメラで撮影した画像を視野画像の一部に重畳して表示させてもよいし、当該透過型表示装置の一部の透過率を高く設定することにより、視野画像の一部から現実空間を視認可能にしてもよい。
サーバ150は、コンピュータ200にプログラムを送信し得る。他の局面において、サーバ150は、他のユーザによって使用されるHMD110に仮想現実を提供するための他のコンピュータ200と通信し得る。たとえば、アミューズメント施設において、複数のユーザが参加型のゲームを行なう場合、各コンピュータ200は、各ユーザの動作に基づく信号を他のコンピュータ200と通信して、同じ仮想空間2において複数のユーザが共通のゲームを楽しむことを可能にする。また、上述したように、複数のコンピュータ200が各ユーザの動作に基づく信号を送受信することで、一の仮想空間2内で複数のユーザが会話を楽しむことができる。
コントローラ160は、ユーザ190からコンピュータ200への命令の入力を受け付ける。ある局面において、コントローラ160は、ユーザ190によって把持可能に構成される。他の局面において、コントローラ160は、ユーザ190の身体あるいは衣類の一部に装着可能に構成される。他の局面において、コントローラ160は、コンピュータ200から送られる信号に基づいて、振動、音、光のうちの少なくともいずれかを出力するように構成されてもよい。他の局面において、コントローラ160は、仮想現実を提供する空間に配置されるオブジェクトの位置や動きを制御するためにユーザ190によって与えられる操作を受け付ける。
モーションセンサ130は、ある局面において、ユーザ190の手に取り付けられて、ユーザ190の手の動きを検出する。たとえば、モーションセンサ130は、手の回転速度、回転数などを検出する。モーションセンサ130によって得られたユーザ190の手の動きの検出結果を表すデータ(以下、検出データともいう)は、コンピュータ200に送られる。モーションセンサ130は、たとえば、手袋型のコントローラ160に設けられている。ある実施の形態において、現実空間における安全のため、コントローラ160は、手袋型のようにユーザ190の手に装着されることにより容易に飛んで行かないものに装着されるのが望ましい。他の局面において、ユーザ190に装着されないセンサがユーザ190の手の動きを検出してもよい。たとえば、ユーザ190を撮影するカメラの信号が、ユーザ190の動作を表す信号として、コンピュータ200に入力されてもよい。モーションセンサ130とコンピュータ200とは、有線により、または無線により互いに接続される。無線の場合、通信形態は特に限られず、たとえば、Bluetooth(登録商標)その他の公知の通信手法が用いられる。
他の局面において、HMDシステム100は、テレビジョン放送受信チューナを備えてもよい。このような構成によれば、HMDシステム100は、仮想空間2においてテレビ番組を表示することができる。
さらに他の局面において、HMDシステム100は、インターネットに接続するための通信回路、あるいは、電話回線に接続するための通話機能を備えていてもよい。
[ハードウェア構成]
図2を参照して、本実施の形態に係るコンピュータ200について説明する。図2は、一局面に従うコンピュータ200のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。コンピュータ200は、主たる構成要素として、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、入出力インターフェース13と、通信インターフェース14とを備える。各構成要素は、それぞれ、バス15に接続されている。
プロセッサ10は、コンピュータ200に与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、メモリ11またはストレージ12に格納されているプログラムに含まれる一連の命令を実行する。ある局面において、プロセッサ10は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)その他のデバイスとして実現される。
メモリ11は、プログラムおよびデータを一時的に保存する。プログラムは、たとえば、ストレージ12からロードされる。データは、コンピュータ200に入力されたデータと、プロセッサ10によって生成されたデータとを含む。ある局面において、メモリ11は、RAM(Random Access Memory)その他の揮発メモリとして実現される。
ストレージ12は、プログラムおよびデータを永続的に保持する。ストレージ12は、たとえば、ROM(Read-Only Memory)、ハードディスク装置、フラッシュメモリ、その他の不揮発記憶装置として実現される。ストレージ12に格納されるプログラムは、HMDシステム100において仮想空間2を提供するためのプログラム、シミュレーションプログラム、ゲームプログラム、ユーザ認証プログラム、他のコンピュータ200との通信を実現するためのプログラムを含む。ストレージ12に格納されるデータは、仮想空間2を規定するためのデータおよびオブジェクトなどを含む。
なお、他の局面において、ストレージ12は、メモリカードのように着脱可能な記憶装置として実現されてもよい。さらに他の局面において、コンピュータ200に内蔵されたストレージ12の代わりに、外部の記憶装置に保存されているプログラムおよびデータを使用する構成が使用されてもよい。このような構成によれば、たとえば、アミューズメント施設のように複数のHMDシステム100が使用される場面において、プログラムやデータの更新を一括して行なうことが可能になる。
ある実施の形態において、入出力インターフェース13は、HMD110、HMDセンサ120またはモーションセンサ130との間で信号を通信する。ある局面において、入出力インターフェース13は、USB(Universal Serial Bus)インターフェース、DVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)その他の端子を用いて実現される。なお、入出力インターフェース13は上述のものに限られない。
ある実施の形態において、入出力インターフェース13は、さらに、コントローラ160と通信し得る。たとえば、入出力インターフェース13は、モーションセンサ130から出力された信号の入力を受ける。他の局面において、入出力インターフェース13は、プロセッサ10から出力された命令を、コントローラ160に送る。当該命令は、振動、音声出力、発光などをコントローラ160に指示する。コントローラ160は、当該命令を受信すると、その命令に応じて、振動、音声出力または発光のいずれかを実行する。
通信インターフェース14は、ネットワーク19に接続されて、ネットワーク19に接続されている他のコンピュータ(たとえば、サーバ150、他のユーザのコンピュータ200など)と通信する。ある局面において、通信インターフェース14は、たとえば、LAN(Local Area Network)その他の有線通信インターフェース、あるいは、WiFi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)その他の無線通信インターフェースとして実現される。なお、通信インターフェース14は上述のものに限られない。
ある局面において、プロセッサ10は、ストレージ12にアクセスし、ストレージ12に格納されている1つ以上のプログラムをメモリ11にロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。当該1つ以上のプログラムは、コンピュータ200のオペレーティングシステム、仮想空間2を提供するためのアプリケーションプログラム、コントローラ160を用いて仮想空間2で実行可能なゲームソフトウェアなどを含み得る。プロセッサ10は、入出力インターフェース13を介して、仮想空間2を提供するための信号をHMD110に送る。HMD110は、その信号に基づいてモニタ112に映像を表示する。
なお、図2に示される例では、コンピュータ200は、HMD110の外部に設けられる構成が示されているが、他の局面において、コンピュータ200は、HMD110に内蔵されてもよい。一例として、モニタ112を含む携帯型の情報通信端末(たとえば、スマートフォン)がコンピュータ200として機能してもよい。
また、コンピュータ200は、複数のHMD110に共通して用いられる構成であってもよい。このような構成によれば、たとえば、複数のユーザに同一の仮想空間2を提供することもできるので、各ユーザは同一の仮想空間2で他のユーザと同一のアプリケーションを楽しむことができる。
ある実施の形態において、HMDシステム100では、グローバル座標系が予め設定されている。グローバル座標系は、現実空間における鉛直方向、鉛直方向に直交する水平方向、ならびに、鉛直方向および水平方向の双方に直交する前後方向にそれぞれ平行な、3つの基準方向(軸)を有する。本実施の形態では、グローバル座標系は視点座標系の一つである。そこで、グローバル座標系における水平方向、鉛直方向(上下方向)、および前後方向は、それぞれ、x軸、y軸、z軸と規定される。より具体的には、グローバル座標系において、x軸は現実空間の水平方向に平行である。y軸は、現実空間の鉛直方向に平行である。z軸は現実空間の前後方向に平行である。
ある局面において、HMDセンサ120は、赤外線センサを含む。赤外線センサが、HMD110の各光源から発せられた赤外線をそれぞれ検出すると、HMD110の存在を検出する。HMDセンサ120は、さらに、各点の値(グローバル座標系における各座標値)に基づいて、HMD110を装着したユーザ190の動きに応じた、現実空間内におけるHMD110の位置および傾きを検出する。より詳しくは、HMDセンサ120は、経時的に検出された各値を用いて、HMD110の位置および傾きの時間的変化を検出できる。
グローバル座標系は現実空間の座標系と平行である。したがって、HMDセンサ120によって検出されたHMD110の各傾きは、グローバル座標系におけるHMD110の3軸周りの各傾きに相当する。HMDセンサ120は、グローバル座標系におけるHMD110の傾きに基づき、uvw視野座標系をHMD110に設定する。HMD110に設定されるuvw視野座標系は、HMD110を装着したユーザ190が仮想空間2において物体を見る際の視点座標系に対応する。
[uvw視野座標系]
図3を参照して、uvw視野座標系について説明する。図3は、ある実施の形態に従うHMD110に設定されるuvw視野座標系を概念的に表す図である。HMDセンサ120は、HMD110の起動時に、グローバル座標系におけるHMD110の位置および傾きを検出する。プロセッサ10は、検出された値に基づいて、uvw視野座標系をHMD110に設定する。
図3に示されるように、HMD110は、HMD110を装着したユーザ190の頭部を中心(原点)とした3次元のuvw視野座標系を設定する。より具体的には、HMD110は、グローバル座標系を規定する水平方向、鉛直方向、および前後方向(x軸、y軸、z軸)を、グローバル座標系内においてHMD110の各軸周りの傾きだけ各軸周りにそれぞれ傾けることによって新たに得られる3つの方向を、HMD110におけるuvw視野座標系のピッチ方向(u軸)、ヨー方向(v軸)、およびロール方向(w軸)として設定する。
ある局面において、HMD110を装着したユーザ190が直立し、かつ、正面を視認している場合、プロセッサ10は、グローバル座標系に平行なuvw視野座標系をHMD110に設定する。この場合、グローバル座標系における水平方向(x軸)、鉛直方向(y軸)、および前後方向(z軸)は、HMD110におけるuvw視野座標系のピッチ方向(u軸)、ヨー方向(v軸)、およびロール方向(w軸)に一致する。
uvw視野座標系がHMD110に設定された後、HMDセンサ120は、HMD110の動きに基づいて、設定されたuvw視野座標系におけるHMD110の傾き(傾きの変化量)を検出できる。この場合、HMDセンサ120は、HMD110の傾きとして、uvw視野座標系におけるHMD110のピッチ角(θu)、ヨー角(θv)、およびロール角(θw)をそれぞれ検出する。ピッチ角(θu)は、uvw視野座標系におけるピッチ方向周りのHMD110の傾き角度を表す。ヨー角(θv)は、uvw視野座標系におけるヨー方向周りのHMD110の傾き角度を表す。ロール角(θw)は、uvw視野座標系におけるロール方向周りのHMD110の傾き角度を表す。
HMDセンサ120は、検出されたHMD110の傾き角度に基づいて、HMD110が動いた後のHMD110におけるuvw視野座標系を、HMD110に設定する。HMD110と、HMD110のuvw視野座標系との関係は、HMD110の位置および傾きに関わらず、常に一定である。HMD110の位置および傾きが変わると、当該位置および傾きの変化に連動して、グローバル座標系におけるHMD110のuvw視野座標系の位置および傾きが変化する。
ある局面において、HMDセンサ120は、赤外線センサからの出力に基づいて取得される赤外線の光強度および複数の点間の相対的な位置関係(たとえば、各点間の距離など)に基づいて、HMD110の現実空間内における位置を、HMDセンサ120に対する相対位置として特定してもよい。また、プロセッサ10は、特定された相対位置に基づいて、現実空間内(グローバル座標系)におけるHMD110のuvw視野座標系の原点を決定してもよい。
[仮想空間]
図4を参照して、仮想空間2についてさらに説明する。図4は、ある実施の形態に従う仮想空間2を表現する一態様を概念的に表す図である。仮想空間2は、中心21の360度方向の全体を覆う全天球状の構造を有する。図4では、説明を複雑にしないために、仮想空間2のうちの上半分の天球が例示されている。仮想空間2では各メッシュが規定される。各メッシュの位置は、仮想空間2に規定されるXYZ座標系における座標値として予め規定されている。コンピュータ200は、仮想空間2に展開可能なコンテンツ(静止画、動画など)を構成する各部分画像を、仮想空間2において対応する各メッシュにそれぞれ対応付けて、ユーザ190によって視認可能な仮想空間画像22が展開される仮想空間2をユーザ190に提供する。
ある局面において、仮想空間2では、中心21を原点とするXYZ座標系が規定される。XYZ座標系は、たとえば、グローバル座標系に平行である。XYZ座標系は視点座標系の一種であるため、XYZ座標系における水平方向、鉛直方向(上下方向)、および前後方向は、それぞれX軸、Y軸、Z軸として規定される。したがって、XYZ座標系のX軸(水平方向)がグローバル座標系のx軸と平行であり、XYZ座標系のY軸(鉛直方向)がグローバル座標系のy軸と平行であり、XYZ座標系のZ軸(前後方向)がグローバル座標系のz軸と平行である。
HMD110の起動時、すなわちHMD110の初期状態において、仮想カメラ1が、仮想空間2の中心21に配置される。仮想カメラ1は、現実空間におけるHMD110の動きに連動して、仮想空間2を同様に移動する。これにより、現実空間におけるHMD110の位置および向きの変化が、仮想空間2において同様に再現される。
仮想カメラ1には、HMD110の場合と同様に、uvw視野座標系が規定される。仮想空間2における仮想カメラのuvw視野座標系は、現実空間(グローバル座標系)におけるHMD110のuvw視野座標系に連動するように規定されている。したがって、HMD110の傾きが変化すると、それに応じて、仮想カメラ1の傾きも変化する。また、仮想カメラ1は、HMD110を装着したユーザ190の現実空間における移動に連動して、仮想空間2において移動することもできる。
仮想カメラ1の向きは、仮想カメラ1の位置および傾きに応じて決まるので、ユーザ190が仮想空間画像22を視認する際に基準となる視線(基準視線5)は、仮想カメラ1の向きに応じて決まる。コンピュータ200のプロセッサ10は、基準視線5に基づいて、仮想空間2における視界領域23を規定する。視界領域23は、仮想空間2のうち、HMD110を装着したユーザ190の視界に対応する。
注視センサ140によって検出されるユーザ190の視線方向は、ユーザ190が物体を視認する際の視点座標系における方向である。HMD110のuvw視野座標系は、ユーザ190がモニタ112を視認する際の視点座標系に等しい。また、仮想カメラ1のuvw視野座標系は、HMD110のuvw視野座標系に連動している。したがって、ある局面に従うHMDシステム100は、注視センサ140によって検出されたユーザ190の視線方向を、仮想カメラ1のuvw視野座標系におけるユーザ190の視線方向とみなすことができる。
[ユーザの視線]
図5を参照して、ユーザ190の視線方向の決定について説明する。図5は、ある実施の形態に従うHMD110を装着するユーザ190の頭部を上から表した図である。
ある局面において、注視センサ140は、ユーザ190の右目および左目の各視線を検出する。ある局面において、ユーザ190が近くを見ている場合、注視センサ140は、視線R1およびL1を検出する。他の局面において、ユーザ190が遠くを見ている場合、注視センサ140は、視線R2およびL2を検出する。この場合、ロール方向wに対して視線R2およびL2がなす角度は、ロール方向wに対して視線R1およびL1がなす角度よりも小さい。注視センサ140は、検出結果をコンピュータ200に送信する。
コンピュータ200が、視線の検出結果として、視線R1およびL1の検出値を注視センサ140から受信した場合には、その検出値に基づいて、視線R1およびL1の交点である注視点N1を特定する。一方、コンピュータ200は、視線R2およびL2の検出値を注視センサ140から受信した場合には、視線R2およびL2の交点を注視点として特定する。コンピュータ200は、特定した注視点N1の位置に基づき、ユーザ190の視線方向N0を特定する。コンピュータ200は、たとえば、ユーザ190の右目Rと左目Lとを結ぶ直線の中点と、注視点N1とを通る直線の延びる方向を、視線方向N0として検出する。視線方向N0は、ユーザ190が両目により実際に視線を向けている方向である。また、視線方向N0は、視界領域23に対してユーザ190が実際に視線を向けている方向に相当する。
[視界領域]
図6および図7を参照して、視界領域23について説明する。図6は、仮想空間2において視界領域23をX方向から見たYZ断面を表す図である。図7は、仮想空間2において視界領域23をY方向から見たXZ断面を表す図である。
図6に示されるように、YZ断面における視界領域23は、領域24を含む。領域24は、仮想カメラ1の基準視線5と仮想空間2のYZ断面とによって定義される。プロセッサ10は、仮想空間2おける基準視線5を中心として極角αを含む範囲を、領域24として規定する。
図7に示されるように、XZ断面における視界領域23は、領域25を含む。領域25は、基準視線5と仮想空間2のXZ断面とによって定義される。プロセッサ10は、仮想空間2における基準視線5を中心とした方位角βを含む範囲を、領域25として規定する。
ある局面において、HMDシステム100は、コンピュータ200からの信号に基づいて、視界画像をモニタ112に表示させることにより、ユーザ190に仮想空間2を提供する。視界画像は、仮想空間画像22のうちの視界領域23に重畳する部分に相当する。ユーザ190が、頭に装着したHMD110を動かすと、その動きに連動して仮想カメラ1も動く。その結果、仮想空間2における視界領域23の位置が変化する。これにより、モニタ112に表示される視界画像は、仮想空間画像22のうち、仮想空間2においてユーザ190が向いた方向の視界領域23に重畳する画像に更新される。ユーザ190は、仮想空間2における所望の方向を視認することができる。
ユーザ190は、HMD110を装着している間、現実世界を視認することなく、仮想空間2に展開される仮想空間画像22のみを視認できる。そのため、HMDシステム100は、仮想空間2への高い没入感覚をユーザ190に与えることができる。
ある局面において、プロセッサ10は、HMD110を装着したユーザ190の現実空間における移動に連動して、仮想空間2において仮想カメラ1を移動し得る。この場合、プロセッサ10は、仮想空間2における仮想カメラ1の位置および向きに基づいて、HMD110のモニタ112に投影される画像領域(すなわち、仮想空間2における視界領域23)を特定する。
ある実施の形態に従うと、仮想カメラ1は、二つの仮想カメラ、すなわち、右目用の画像を提供するための仮想カメラと、左目用の画像を提供するための仮想カメラとを含むことが望ましい。また、ユーザ190が3次元の仮想空間2を認識できるように、適切な視差が、二つの仮想カメラに設定されていることが好ましい。本実施の形態においては、仮想カメラ1が二つの仮想カメラを含み、二つの仮想カメラのロール方向が合成されることによって生成されるロール方向(w)がHMD110のロール方向(w)に適合されるように構成されているものとして、本開示に係る技術思想を例示する。
[コントローラ]
図8を参照して、コントローラ160の一例について説明する。図8は、ある実施の形態に従うコントローラ160の概略構成を表す図である。
図8の分図(A)に示されるように、ある局面において、コントローラ160は、右コントローラ800と左コントローラ(図示しない)とを含み得る。右コントローラ800は、ユーザ190の右手で操作される。左コントローラは、ユーザ190の左手で操作される。ある局面において、右コントローラ800と左コントローラとは、別個の装置として対称に構成される。したがって、ユーザ190は、右コントローラ800を把持した右手と、左コントローラを把持した左手とをそれぞれ自由に動かすことができる。他の局面において、コントローラ160は両手の操作を受け付ける一体型のコントローラであってもよい。以下、右コントローラ800について説明する。
右コントローラ800は、グリップ30と、フレーム31と、天面32とを備える。グリップ30は、ユーザ190の右手によって把持されるように構成されている。たとえば、グリップ30は、ユーザ190の右手の掌と3本の指(中指、薬指、小指)とによって保持され得る。
グリップ30は、ボタン33,34と、モーションセンサ130とを含む。ボタン33は、グリップ30の側面に配置され、右手の中指による操作を受け付ける。ボタン34は、グリップ30の前面に配置され、右手の人差し指による操作を受け付ける。ある局面において、ボタン33,34は、トリガー式のボタンとして構成される。モーションセンサ130は、グリップ30の筐体に内蔵されている。なお、ユーザ190の動作がカメラその他の装置によってユーザ190の周りから検出可能である場合には、グリップ30は、モーションセンサ130を備えなくてもよい。
フレーム31は、その円周方向に沿って配置された複数の赤外線LED35を含む。赤外線LED35は、コントローラ160を使用するプログラムの実行中に、当該プログラムの進行に合わせて赤外線を発光する。赤外線LED35から発せられた赤外線は、右コントローラ800と左コントローラとの各位置や姿勢(傾き、向き)を検出するために使用され得る。図8に示される例では、二列に配置された赤外線LED35が示されているが、配列の数は図8に示されるものに限られない。一列あるいは3列以上の配列が使用されてもよい。
天面32は、ボタン36,37と、アナログスティック38とを備える。ボタン36,37は、プッシュ式ボタンとして構成される。ボタン36,37は、ユーザ190の右手の親指による操作を受け付ける。アナログスティック38は、ある局面において、初期位置(ニュートラルの位置)から360度任意の方向への操作を受け付ける。当該操作は、たとえば、仮想空間2に配置されるオブジェクトを移動するための操作を含む。
ある局面において、右コントローラ800および左コントローラは、赤外線LED35その他の部材を駆動するための電池を含む。電池は、充電式、ボタン型、乾電池型などを含むが、これらに限定されない。他の局面において、右コントローラ800と左コントローラは、たとえば、コンピュータ200のUSBインターフェースに接続され得る。この場合、右コントローラ800および左コントローラは、電池を必要としない。
図8の分図(B)は、右コントローラ800を把持するユーザ190の右手に対応して仮想空間2に配置されるハンドオブジェクト810の一例を示す。たとえば、ユーザ190の右手に対応するハンドオブジェクト810に対して、ヨー、ロール、ピッチの各方向が規定される。たとえば、入力操作が、右コントローラ800のボタン34に対して行なわれると、ハンドオブジェクト810の人差し指を握りこんだ状態とし、入力操作がボタン34に対して行なわれていない場合には、分図(B)に示すように、ハンドオブジェクト810の人差し指を伸ばした状態とすることもできる。たとえば、ハンドオブジェクト810において親指と人差し指とが伸びている場合に、親指の伸びる方向がヨー方向、人差し指の伸びる方向がロール方向、ヨー方向の軸およびロール方向の軸によって規定される平面に垂直な方向がピッチ方向としてハンドオブジェクト810に規定される。
[HMDの制御装置]
図9を参照して、HMD110の制御装置について説明する。ある実施の形態において、制御装置は周知の構成を有するコンピュータ200によって実現される。図9は、ある実施の形態に従うコンピュータ200をモジュール構成として表すブロック図である。
図9に示されるように、コンピュータ200は、表示制御モジュール220と、仮想空間制御モジュール230と、音声制御モジュール225と、メモリモジュール240と、通信制御モジュール250とを備える。
表示制御モジュール220は、サブモジュールとして、仮想カメラ制御モジュール221と、視界領域決定モジュール222と、視界画像生成モジュール223と、基準視線特定モジュール224とを含む。
仮想空間制御モジュール230は、サブモジュールとして、仮想空間定義モジュール231と、仮想オブジェクト生成モジュール232と、手オブジェクト制御モジュール233とを含む。
ある実施の形態において、表示制御モジュール220、仮想空間制御モジュール230、および音声制御モジュール225は、プロセッサ10によって実現される。他の実施の形態において、複数のプロセッサ10が表示制御モジュール220、仮想空間制御モジュール230、および音声制御モジュール225として作動してもよい。メモリモジュール240は、メモリ11またはストレージ12によって実現される。通信制御モジュール250は、通信インターフェース14によって実現される。
ある局面において、表示制御モジュール220は、HMD110のモニタ112における画像表示を制御する。仮想カメラ制御モジュール221は、仮想空間2に仮想カメラ1を配置し、仮想カメラ1の挙動、向きなどを制御する。視界領域決定モジュール222は、HMD110を装着したユーザ190の頭の向きに応じて、視界領域23を規定する。視界画像生成モジュール223は、決定された視界領域23に基づいて、モニタ112に表示される視界画像のデータ(視界画像データともいう)を生成する。さらに、視界画像生成モジュール223は、仮想空間制御モジュール230から受信したデータに基づいて、視界画像データを生成する。視界画像生成モジュール223によって生成された視界画像データは、通信制御モジュール250によってHMD110に出力される。基準視線特定モジュール224は、注視センサ140からの信号に基づいて、ユーザ190の視線を特定する。
仮想空間制御モジュール230は、ユーザ190に提供される仮想空間2を制御する。仮想空間定義モジュール231は、仮想空間2を表す仮想空間データを生成することにより、HMDシステム100における仮想空間2を規定する。
仮想オブジェクト生成モジュール232は、仮想空間2に配置されるオブジェクトのデータを生成する。オブジェクトは、たとえば、他アバターオブジェクトおよび仮想乗り物などを含み得る。仮想オブジェクト生成モジュール232によって生成されたデータは、視界画像生成モジュール223に出力される。
手オブジェクト制御モジュール233は、手オブジェクトを仮想空間2に配置する。手オブジェクトは、たとえば、コントローラ160を保持したユーザ190の右手あるいは左手に対応する。ある局面において、手オブジェクト制御モジュール233は、右手あるいは左手に対応する手オブジェクトを仮想空間2に配置するためのデータを生成する。また、手オブジェクト制御モジュール233は、ユーザ190によるコントローラ160の操作に応じて、手オブジェクトを動かすためのデータを生成する。手オブジェクト制御モジュール233によって生成されたデータは、視界画像生成モジュール223に出力される。
他の局面において、ユーザ190の体の一部の動き(たとえば、左手、右手、左足、右足、頭などの動き)がコントローラ160に関連付けられている場合、仮想空間制御モジュール230は、ユーザ190の体の一部に対応する部分オブジェクトを仮想空間2に配置するためのデータを生成する。仮想空間制御モジュール230は、ユーザ190が体の一部を用いてコントローラ160を操作すると、部分オブジェクトを動かすためのデータを生成する。これらのデータは、視界画像生成モジュール223に出力される。
音声制御モジュール225は、HMD110から、ユーザ190のマイク119を用いた発話を検出すると、当該発話に対応する音声データの送信対象のコンピュータ200を特定する。音声データは、音声制御モジュール225によって特定されたコンピュータ200に送信される。音声制御モジュール225は、ネットワーク19を介して他のユーザのコンピュータ200から音声データを受信すると、当該音声データに対応する音声(発話)をスピーカ115から出力する。
メモリモジュール240は、コンピュータ200が仮想空間2をユーザ190に提供するために使用されるデータを保持している。ある局面において、メモリモジュール240は、空間情報241と、オブジェクト情報242と、ユーザ情報243とを保持している。
空間情報241は、仮想空間2を提供するために規定された1つ以上のテンプレートを保持している。
オブジェクト情報242は、仮想空間2において再生されるコンテンツ、当該コンテンツで使用されるオブジェクトを配置するための情報を保持している。当該コンテンツは、たとえば、ゲーム、現実社会と同様の風景を表したコンテンツなどを含み得る。さらに、オブジェクト情報242は、コントローラ160を操作するユーザ190の手に相当する手オブジェクトを仮想空間2に配置するためのデータと、各ユーザのアバターオブジェクトを仮想空間2に配置するためのデータと、仮想乗り物などのその他のオブジェクトを仮想空間2に配置するためのデータとを含む。
ユーザ情報243は、HMDシステム100の制御装置としてコンピュータ200を機能させるためのプログラム、オブジェクト情報242に保持される各コンテンツを使用するアプリケーションプログラムなどを保持している。メモリモジュール240に格納されているデータおよびプログラムは、HMD110のユーザ190によって入力される。あるいは、プロセッサ10が、当該コンテンツを提供する事業者が運営するコンピュータ(たとえば、サーバ150)からプログラムあるいはデータをダウンロードして、ダウンロードされたプログラムあるいはデータをメモリモジュール240に格納する。
通信制御モジュール250は、ネットワーク19を介して、サーバ150その他の情報通信装置と通信し得る。
ある局面において、表示制御モジュール220および仮想空間制御モジュール230は、たとえば、ユニティテクノロジーズ社によって提供されるUnity(登録商標)を用いて実現され得る。他の局面において、表示制御モジュール220および仮想空間制御モジュール230は、各処理を実現する回路素子の組み合わせとしても実現され得る。
コンピュータ200における処理は、ハードウェアと、プロセッサ10により実行されるソフトウェアとによって実現される。このようなソフトウェアは、ハードディスクその他のメモリモジュール240に予め格納されている場合がある。また、ソフトウェアは、CD−ROMその他のコンピュータ読み取り可能な不揮発性のデータ記録媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、当該ソフトウェアは、インターネットその他のネットワークに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。このようなソフトウェアは、光ディスク駆動装置その他のデータ読取装置によってデータ記録媒体から読み取られて、あるいは、通信制御モジュール250を介してサーバ150その他のコンピュータからダウンロードされた後、記憶モジュールに一旦格納される。そのソフトウェアは、プロセッサ10によって記憶モジュールから読み出され、実行可能なプログラムの形式でRAMに格納される。プロセッサ10は、そのプログラムを実行する。
コンピュータ200を構成するハードウェアは、一般的なものである。したがって、本実施の形態に係る最も本質的な部分は、コンピュータ200に格納されたプログラムであるともいえる。なお、コンピュータ200のハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、データ記録媒体としては、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリなどの固定的にプログラムを担持する不揮発性のデータ記録媒体でもよい。
ここでいうプログラムとは、プロセッサ10により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラムなどを含み得る。
[ネットワーク上でのユーザ間の交流]
図10を参照して、ネットワーク19上でのユーザ間の交流について説明する。図10は、複数のコンピュータ200のそれぞれによって提示される仮想空間2を表現する一態様を概念的に表す図である。
図10に示されるように、各コンピュータ200A〜200Fは、ネットワーク19を介してサーバ150と通信可能である。各コンピュータ200A〜200Fは、対応するHMD110A〜110Fにおいて、仮想空間画像22A〜22Fを提供する。各仮想空間画像22A〜22Fでは、各コンピュータ200A〜200Fのユーザに対応するアバターオブジェクト901〜904が提示される。
たとえば、アバターオブジェクト901は、HMD110Aのユーザ190に対応する。このため、HMD110Aのユーザ190が視認する仮想空間画像22Aでは、他のユーザに対応する他アバターオブジェクトとして、アバターオブジェクト902〜904が提示される。一方、アバターオブジェクト904は、HMD110Bのユーザ190に対応する。このため、HMD110Bのユーザ190が視認する仮想空間画像22Bでは、他のユーザに対応する他アバターオブジェクトとして、アバターオブジェクト901〜903が提示される。
各HMD110A〜110Fは、各ユーザの位置および傾きに対応する動き検出データをサーバ150に送信する。サーバ150は、各HMD110A〜110Fから受信した動き検出データを、ネットワーク19内の他のHMD110に送信する。他のHMD110は、当該動き検出データに応じて、他アバターオブジェクトの位置あるいは傾きを変更する。
また、各HMD110A〜110Fは、注視センサ140によるユーザ190の視線方向の検出結果を示すデータをサーバ150に送信する。サーバ150は、各HMD110A〜110Fから受信した視線方向の検出データを、ネットワーク19内の他のHMD110に送信する。他のHMD110は、当該検出データに応じて、他アバターオブジェクトの視線を変更する。
各HMD110A〜110Fは、各ユーザの発話に対応する音声データをサーバ150に送信する。サーバ150は、各HMD110A〜110Fから受信した音声データを、ネットワーク19内の他のHMD110に送信する。他のHMD110は、当該音声データに応じて、他アバターオブジェクトの口の開き具合を変更する。また、他のHMD110は、当該音声データに基づく音声をスピーカ115から出力する。
このように、あるユーザ190が現実空間において動いたり話したりすることで、仮想空間2において当該ユーザ190に対応するアバターオブジェクトの位置あるいは表情が変わる。これに応答するように、他のユーザが現実空間において動いたり話したりすることで、仮想空間2において当該他のユーザに対応するアバターオブジェクトの位置あるいは表情が変わる。このように、ネットワーク19上での通信を利用することで、互いに異なるHMD110を装着するユーザ同士の交流が、仮想空間2において実現される。
[HMDシステムの制御構造]
図11を参照して、HMDシステム100の制御構造について説明する。図11は、ある実施の形態に従うHMDシステム100において実行される処理の一部を表すシーケンスチャートである。
図11に示されるように、ステップS1110にて、コンピュータ200のプロセッサ10は、仮想空間定義モジュール231として、仮想空間画像データを特定し、仮想空間を定義する。
ステップS1120にて、プロセッサ10は、仮想カメラ1を初期化する。たとえば、プロセッサ10は、メモリのワーク領域において、仮想カメラ1を仮想空間2において予め規定された中心点に配置し、仮想カメラ1の視線をユーザ190が向いている方向に向ける。
ステップS1130にて、プロセッサ10は、視界画像生成モジュール223として、初期の視界画像を表示するための視界画像データを生成する。生成された視界画像データは、通信制御モジュール250によってHMD110に出力される。
ステップS1132にて、HMD110のモニタ112は、コンピュータ200から受信した視界画像データに基づいて、視界画像を表示する。HMD110を装着したユーザ190は、視界画像を視認すると仮想空間2を認識し得る。
ステップS1134にて、HMDセンサ120は、HMD110から発信される複数の赤外線光に基づいて、HMD110の位置と傾きを検知する。検知結果は、動き検知データとして、コンピュータ200に出力される。
ステップS1140にて、プロセッサ10は、HMD110の動き検知データに含まれる位置と傾きとに基づいて、HMD110を装着したユーザ190の視界方向を特定する。
ステップS1150にて、プロセッサ10は、アプリケーションプログラムを実行し、アプリケーションプログラムに含まれる命令に基づいて、仮想空間2にオブジェクトを提示する。このとき提示されるオブジェクトは、他アバターオブジェクトを含む。
ステップS1160にて、コントローラ160は、モーションセンサ130から出力される信号に基づいて、ユーザ190の操作を検出し、その検出された操作を表す検出データをコンピュータ200に出力する。なお、他の局面において、ユーザ190によるコントローラ160の操作は、ユーザ190の周囲に配置されたカメラからの画像に基づいて検出されてもよい。
ステップS1165にて、プロセッサ10は、コントローラ160から取得した検出データに基づいて、ユーザ190によるコントローラ160の操作を検出する。
ステップS1170にて、プロセッサ10は、手オブジェクトを仮想空間2に提示するための視界画像データを生成する。
ステップS1180にて、プロセッサ10は、ユーザ190によるコントローラ160の操作に基づく視界画像データを生成する。生成された視界画像データは、通信制御モジュール250によってHMD110に出力される。
ステップS1192にて、HMD110は、受信した視界画像データに基づいて視界画像を更新し、更新後の視界画像をモニタ112に表示する。
図12および図13を参照して、ある実施の形態に従うHMDシステム100の制御構造について説明する。図12は、ある実施の形態に従うHMDシステム100において実行される詳細な処理の一部を表すシーケンスチャートである。図13は、複数のコンピュータ200間における通信の一部を表すシーケンスチャートである。図12および図13においては、HMD110aに接続されたコンピュータ200aと、HMD110bに接続されたコンピュータ200bとの間で行なわれる通信の一例を示す。なお、コンピュータ200aあるいはコンピュータ200bによって実行される処理は、各コンピュータ200に含まれるプロセッサ10によって実行される。
図12に示されるように、ステップS1210にて、HMD110aのユーザ190がマイク119を用いて発話すると、当該発話に対応する音声データが、ステップS1215にてコンピュータ200aに出力される。ステップS1220にて、コンピュータ200aは、音声データの入力を受け付ける。
ステップS1225にて、コンピュータ200aは、音声データの受信対象となる他アバターオブジェクトを特定する。ステップS1230にて、コンピュータ200aは、特定した他アバターオブジェクトに対応するオブジェクトデータと、音声データとを、サーバ150に出力する。
ステップS1235にて、サーバ150は、受信したオブジェクトデータに基づき音声データの受信対象となるコンピュータ200bを特定する。ステップS1240にて、サーバ150は、特定したコンピュータ200bに音声データを出力する。
図13に示されるように、ステップS1310にて、コンピュータ200bは、サーバ150から受信した音声データをHMD110bに出力する。このとき、HMD110bのスピーカ115は、音声データに基づく音声を出力する。当該音声を聞いたHMD110bのユーザが当該音声に応答するための動作を行なうと、ステップS1320にて、当該動作に対応する応答データがコンピュータ200bに出力される。HMD110bのユーザによる応答動作は、発話、視線を動かすこと、および顔を動かすことなどを含む。応答動作が発話である場合、応答データは当該発話に対応する音声データを含む。応答動作が視線を動かすことである場合、応答データは視線を追跡した結果を示すアイトラッキングデータを含む。応答動作が顔を動かすことである場合、応答データは顔の動作を追跡した結果を示すフェイストラッキングデータを含む。ステップS1330にて、コンピュータ200bは、受信した応答データをサーバ150に出力する。
図12に示されるように、ステップS1245にて、サーバ150は、受信した応答データをコンピュータ200aに出力する。
ある局面において、応答データが音声データである場合、ステップS1250にて、コンピュータ200aは、応答データに応じた音声データを生成して、HMD110aに当該音声データを出力する。
ステップS1260にて、HMD110aは、受信した音声データに基づく音声をスピーカ115から出力する。
ステップS1255にて、コンピュータ200aは、応答データに応じた視界画像を生成して、当該視界画像に対応する視界画像データをHMD110aに出力する。たとえば、ある局面において、応答データが音声データである場合、コンピュータ200aは、コンピュータ200bのユーザに対応する他アバターオブジェクトの口を動かすような視界画像を生成する。別の局面において、応答データがアイトラッキングデータである場合、コンピュータ200aは、コンピュータ200bのユーザに対応する他アバターオブジェクトの視線を動かすような視界画像を生成する。さらに別の局面において、応答データがフェイストラッキングデータである場合、コンピュータ200aは、コンピュータ200のユーザに対応する他アバターオブジェクトの顔を動かすような視界画像を生成する。
ステップS1265にて、HMD110aは、受信した視界画像データに基づいて視界画像を更新し、更新後の視界画像をモニタ112に表示する。
図12および図13に示されるように、コンピュータ200aのユーザが発話してから、当該発話に応答してコンピュータ200bのユーザに対応する他アバターオブジェクトが動作するまでの時間Tは、コンピュータ200aとコンピュータ200bとの間の通信時間に少なくとも依存する。
そこで、コンピュータ200aは、時間Tの間のステップS1270にて、他アバターオブジェクトの視線を変更した視界画像を生成して、当該視界画像に対応する視界画像データをHMD110aに出力する。ステップS1275にて、HMD110aは、受信した視界画像データに基づいて視界画像を更新し、更新後の視界画像をモニタ112に表示する。これにより、時間Tの間に、他アバターオブジェクトの視線が変更される。
[コンピュータの制御構造]
図14を参照して、コンピュータ200の制御構造について説明する。図14は、ある実施の形態の一局面においてコンピュータ200のプロセッサ10が実行する詳細な処理を表すフローチャートである。
図14に示されるように、ステップS1410にて、プロセッサ10は、HMD110からユーザの発話に対応する音声データの入力を受け付けたか否かを判定する。
プロセッサ10は、HMD110から音声データの入力を受け付けていない場合(ステップS1410にてNO)、処理を終了する。
一方、プロセッサ10は、HMD110から音声データの入力を受け付けた場合(ステップS1410にてYES)、ステップS1420にて、視界領域23に含まれる他アバターオブジェクトを特定する。
ステップS1430にて、プロセッサ10は、手オブジェクトが何らかのオブジェクトを指しているか否かを判定する。たとえば、図8の分図(B)に示されるように、人差し指の伸びる方向がロール方向として規定される場合、プロセッサ10は、モーションセンサ130によって得られたユーザ190の手の動きの検出データに基づき、ロール方向の軸の延長線上に何らのオブジェクトが位置するか否かを判定する。
プロセッサ10は、手オブジェクトが何らのオブジェクトも指していない場合(ステップS1430にてNO)、ステップS1440にて、他アバターオブジェクトの視線をユーザ190側(仮想カメラ1側)に向けた視界画像を生成する。
ステップS1470にて、プロセッサ10は、ステップS1440で生成した視界画像に対応する視界画像データをHMD110に出力し、処理を終了する。
一方、プロセッサ10は、手オブジェクトが何らかのオブジェクトを指している場合(ステップS1430にてYES)、ステップS1450にて、手オブジェクトが指しているオブジェクトを特定する。
ステップS1460にて、プロセッサ10は、他アバターオブジェクトの視線がステップS1430で特定したオブジェクトに向けられた視界画像を生成する。
ステップS1470にて、プロセッサ10は、ステップS1460で生成した視界画像に対応する視界画像データをHMD110に出力し、処理を終了する。
なお、上記の処理の一態様として、コンピュータ200が各処理ステップを実行する態様が例示されているが、HMD110がプロセッサを備える場合には、そのプロセッサが各処理ステップを実行してもよい。
[仮想空間におけるオブジェクトの提示]
図15を参照して、仮想空間2におけるオブジェクトの提示について説明する。図15は、ある実施の形態に従う仮想空間2におけるオブジェクトの提示の一例を表す図である。図15の分図Aは、HMD110のモニタ112に表示された視界画像1000を示す。視界画像1000は、HMD110がユーザ190に提供する画像である。図15の分図Bは、仮想空間2のうち、仮想カメラ1によって捉えられる視界領域23を示す。視界領域23は、ユーザ190によって視認可能な仮想空間2のうち、ユーザ190に対応する仮想カメラ1が捉える領域である。分図Aに示された視野座標系の3軸(u軸、v軸、w軸)のそれぞれは、分図Bに示されたグローバル座標系の3軸(水平方向のx軸、鉛直方向のy軸、および、前後方向のz軸)のそれぞれに対応する。
図15の分図Bに示されるように、ある局面において、仮想空間画像22では、6人の他のユーザそれぞれに対応する他アバターオブジェクト910,920,940,950,960,990と、仮想空間2に存在する仮想の乗り物としてタクシーを表すタクシーオブジェクト930となどが提示される。これらオブジェクトのうち、仮想カメラ1が捉える視界領域23では、他アバターオブジェクト910,920,990と、タクシーオブジェクト930とが提示される。
図15の分図Aに示されるように、視界画像1000は、仮想カメラ1が捉える視界領域23の画像に対応する。ある局面において、視界画像1000では、他アバターオブジェクト910,920,990と、タクシーオブジェクト930となどが提示される。さらに、ユーザ190がコントローラ160を操作すると、視界画像1000に手オブジェクト970が提示される。
[仮想空間において提示されたオブジェクトの変化]
図16を参照して、仮想空間2において提示されたオブジェクトの変化について説明する。図16は、ある実施の形態に従う仮想空間2において提示されたオブジェクトの変化の一例を表す図である。図16は、HMD110のモニタ112に表示された視界画像1001〜1003を示す。視界画像1001〜1003は、HMD110がユーザ190に提供する画像である。
図16に示されるように、ある局面において、視界画像1001〜1003では、視界領域23に含まれるオブジェクトとして、他のユーザそれぞれに対応する他アバターオブジェクト910,920,990と、タクシーオブジェクト930とが提示される。ある局面において、ユーザ190がマイク119を用いて発話すると、視界画像1001では、当該発話に対応する文字画像(「すいません」)820が提示される。他の局面において、ユーザ190がマイク119を用いて発話しても、視界画像1001では、当該発話に対応する文字画像820が提示されなくてもよい。ユーザ190の発話に対応する音声データは、視界領域23に含まれる全ての他アバターオブジェクト910,920,990に対応する他のユーザのコンピュータ200に出力される。
視界画像1001では、他アバターオブジェクト910,920,990のそれぞれの視線が、視界画像1001に向かって左方向に向いている。ユーザ190が発話した後の視界画像1002では、他アバターオブジェクト910,920,990のそれぞれの視線が、発話したユーザ190側に向いている。視界画像1001から視界画像1002への更新は、図12および図13で示された、プロセッサ10によるS1270の処理、および図14で示された、プロセッサ10によるS1440の処理に基づく。
ユーザ190のコンピュータ200は、いずれかの他のユーザのコンピュータ200から応答データを受信すると、当該応答データに基づき、視界画像1002を視界画像1003に更新する。視界画像1002から視界画像1003への更新は、図12および図13で示された、プロセッサ10によるS1255の処理に基づく。視界画像1003では、他アバターオブジェクト910,920,990のそれぞれの体の向きがユーザ190側に向いている。ある局面において、視界画像1003では、他アバターオブジェクト920の口が開く。また、視界画像1003では、他アバターオブジェクト920に対応する他のユーザの発話に応じた文字画像(「何ですか?」)830が提示される。他の局面において、他アバターオブジェクト920の口が開くが、視界画像1003では、他アバターオブジェクト920に対応する他のユーザの発話に応じた文字画像(「何ですか?」)830が提示されなくてもよい。
図17を参照して、図16に示された視界画像1003の後でモニタ112に表示される視界画像1004〜1006について説明する。図17は、ある実施の形態に従う仮想空間2において提示されたオブジェクトの変化の一例を表す図である。図17は、HMD110のモニタ112に表示された視界画像1004〜1006を示す。視界画像1004〜1006は、HMD110を装着したユーザ190によって視認される画像である。
図17に示されるように、視界画像1004〜1006では、視界領域23に含まれるオブジェクトとして、他のユーザそれぞれに対応する他アバターオブジェクト910,920,990と、タクシーオブジェクト930とが提示される。ユーザ190がマイク119を用いて発話すると、視界画像1004では、当該発話に対応する文字画像(「タクシーですか?」)840が提示される。他の局面において、ユーザ190がマイク119を用いて発話しても、視界画像1004では、当該発話に対応する文字画像840が提示されなくてもよい。さらに、ユーザ190が、コントローラ160の操作によってタクシーオブジェクト930を指すと、手オブジェクト970の指差す方向がタクシーオブジェクト930の方向へと変化する。
視界画像1004では、他アバターオブジェクト910,920,990のそれぞれの視線が、ユーザ190側に向いている。ある局面において、ユーザ190が発話した後の視界画像1005では、他アバターオブジェクト910,920,990のそれぞれの視線が、手オブジェクト970によって指されたタクシーオブジェクト930に向いている。視界画像1004から視界画像1005への更新は、図12および図13で示された、プロセッサ10によるS1270の処理、および図14で示された、プロセッサ10によるS1460の処理に基づく。
ユーザ190のコンピュータ200は、他のユーザのコンピュータ200から応答データを受信すると、当該応答データに基づき、視界画像1005を視界画像1006に更新する。視界画像1005から視界画像1006への更新は、図12および図13で示された、プロセッサ10によるS1255の処理に基づく。視界画像1006では、他アバターオブジェクト910,920,990のそれぞれの体の向きがユーザ190側に向いている。ある局面において、視界画像1006では、他アバターオブジェクト920の口が開く。また、視界画像1006では、他アバターオブジェクト920に対応する他のユーザの発話に応じた文字画像(「はいそうです」)850が提示される。他の局面において、他アバターオブジェクト920の口が開くが、視界画像1006では、他アバターオブジェクト920に対応する他のユーザの発話に応じた文字画像(「はいそうです」)850が提示されなくてもよい。
[他の局面における他アバターオブジェクトの視線の変更]
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、会話領域23aに含まれる他アバターオブジェクトの視線を変更する。図18は、ある実施の形態の他の局面に従う仮想空間2におけるオブジェクトの提示の一例を表す図である。図18の分図Bは、他の局面において、HMD110のモニタ112に表示された視界画像2000を示す。図18の分図Bは、他の局面において、仮想カメラ1によって捉えられる視界領域23および会話領域23aを示す。
図18の分図Bに示されるように、視界領域23は、会話領域23aを含む。会話領域23aは、視界領域23よりもユーザ190側(仮想カメラ1側)に近い領域である。図18の分図Bの例では、視界領域23は、他アバターオブジェクト990を含む一方で、会話領域23aは、他アバターオブジェクト990を含まない。
図19を参照して、他の局面におけるコンピュータ200の制御構造について説明する。図19は、ある実施の形態の他の局面においてコンピュータ200のプロセッサ10が実行する詳細な処理を表すフローチャートである。なお、図19に示されるフローチャートにおいては、図14に示されるフローチャートにおけるS1420がS1420aに変更されている。図19において、図14に示される処理と同一の処理には同一のステップ番号が付してある。したがって、同じ処理の説明は繰り返さない。
図19に示されるように、プロセッサ10は、HMD110から音声データの入力を受け付けた場合(ステップS1410にてYES)、ステップS1420aにて、会話領域23aに含まれる他アバターオブジェクトを特定する。その後、プロセッサ10は、S1440あるいはS1460にて、特定した他アバターオブジェクトの視線を変更した視界画像を生成する。つまり、プロセッサ10は、視界領域23に含まれる他アバターオブジェクトのうち、会話領域23aに含まれる他アバターオブジェクトの視線を変更する。
図20を参照して、他の局面におけるオブジェクトの提示について説明する。図20は、ある実施の形態の他の局面に従う仮想空間2において提示されたオブジェクトの変化の一例を表す図である。図20は、他の局面において、HMD110のモニタ112に表示された視界画像2001〜2003を示す。
図20に示されるように、視界画像2001〜2003は、視界領域23に含まれるオブジェクトとして、他のユーザそれぞれに対応する他アバターオブジェクト910,920,990と、タクシーオブジェクト930とを含む。ユーザ190がマイク119を用いて発話すると、視界画像2001は、当該発話に対応する文字画像(「すいません」)820が提示される。ユーザ190の発話に対応する音声データは、他アバターオブジェクト910,920に対応する他のユーザのコンピュータ200に出力される。一方、ユーザ190の発話に対応する音声データは、他アバターオブジェクト990に対応する他のユーザのコンピュータ200に出力されない。
視界画像2001では、他アバターオブジェクト910,920,990のそれぞれの視線が、視界画像2001に向かって左方向に向いている。ユーザ190が発話した後の視界画像2002では、他アバターオブジェクト910,920のそれぞれの視線が、発話したユーザ190側に向いている。一方、視界画像2002では、アバターオブジェクト990の視線が、発話したユーザ190側に向いていない。
他アバターオブジェクト910,920のそれぞれに対応する他のユーザのうち、いずれかの他のユーザのコンピュータ200から、ユーザ190のコンピュータ200が応答データを受信すると、当該応答データに基づき、ユーザ190のコンピュータ200は、視界画像2002を視界画像2003に更新する。視界画像2003では、他アバターオブジェクト910,920のそれぞれの向きがユーザ190側に向いている。視界画像2003では、アバターオブジェクト920の口が開き、かつアバターオブジェクト920に対応する他のユーザの発話に応じた文字画像(「何ですか?」)830が提示される。
[他の局面における他アバターオブジェクトの視線の変更]
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、視界領域23に含まれる他アバターオブジェクトの視線を、ユーザ190の発話の内容と関連するオブジェクトに向ける。図21を参照して、他の局面におけるコンピュータ200の制御構造について説明する。図21は、ある実施の形態の他の局面においてコンピュータ200のプロセッサ10が実行する詳細な処理を表すフローチャートである。なお、図21に示されるフローチャートにおいては、図14に示されるフローチャートにおけるS1440がS1440aおよびS1440bに変更されている。図21において、図14に示される処理と同一の処理には同一のステップ番号が付してある。したがって、同じ処理の説明は繰り返さない。
図21に示されるように、プロセッサ10は、HMD110から音声データの入力を受け付け(ステップS1410にてYES)、手オブジェクトが何らのオブジェクトも指していない場合(ステップS1430にてNO)、ステップS1440aにて、ユーザ190の発話の内容と関連するオブジェクトを特定する。発話の内容の認識は、たとえば、公知の音声認識機能によって実現される。
ステップS1440bにて、プロセッサ10は、他アバターオブジェクトの視線を、ステップS1440aで特定したオブジェクトに向けた視界画像を生成する。
他の局面において、プロセッサ10は、視界領域23のうち、図18の分図Bに示される会話領域23aに含まれる他アバターオブジェクトの視線を、ユーザ190の発話の内容と関連するオブジェクトに向けてもよい。
さらに、他の局面において、プロセッサ10は、手オブジェクトが何らのオブジェクトも指しておらず(ステップS1430にてNO)、かつユーザ190の発話の内容と関連するオブジェクトを特定できない場合、他アバターオブジェクトの視線をユーザ190側に向けた視界画像を生成してもよい。
[他の局面における他アバターオブジェクトの視線の変更]
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、ユーザの発話に対応する音声データの入力を受け付けなくとも、コントローラ160に設けられたモーションセンサ130によってユーザ190の手の動きを検出した場合に、視界領域23に含まれる他アバターオブジェクトの視線を変更する。図22を参照して、他の局面におけるコンピュータ200の制御構造について説明する。図22は、ある実施の形態の他の局面においてコンピュータ200のプロセッサ10が実行する詳細な処理を表すフローチャートである。
図22に示されるように、ステップS2210にて、プロセッサ10は、モーションセンサ130からユーザ190の手の動きの検出データの入力を受け付けたか否かを判定する。
プロセッサ10は、モーションセンサ130からユーザ190の手の動きの検出データの入力を受け付けていない場合(ステップS2210にてNO)、処理を終了する。
一方、プロセッサ10は、モーションセンサ130からユーザ190の手の動きの検出データの入力を受け付けた場合(ステップS2210にてYES)、ステップS2220にて、視界領域23に含まれる他アバターオブジェクトを特定する。
ステップS2230にて、プロセッサ10は、手オブジェクトが指しているオブジェクトを特定する。たとえば、プロセッサ10は、モーションセンサ130によってユーザ190の手の動きが検出された信号に基づき、図8の分図(B)に示されるロール方向の軸の延長線上に位置するオブジェクトを特定する。
ステップS2240にて、プロセッサ10は、他アバターオブジェクトの視線がステップS2230で特定したオブジェクトに向けられた視界画像を生成する。
ステップS2250にて、プロセッサ10は、ステップS2250で生成した視界画像に対応する視界画像データをHMD110に出力し、処理を終了する。
[その他の構成]
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、ユーザ190が発話してから当該発話に応答して他アバターオブジェクトが動作するまでの時間Tの間に、他アバターオブジェクトの視線を動かすことに加えて、当該他アバターオブジェクトの少なくとも体の一部を動かしてもよい。たとえば、プロセッサ10は、時間Tの間に、当該他アバターオブジェクトの顔を動かすことで当該他アバターオブジェクトの視線を動かしてもよい。
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、時間Tの間に、他アバターオブジェクトの視線を、ユーザ190の体の一部に対応する部分オブジェクトが持っているオブジェクトに向けてもよい。
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、ステップS1430にて、ロール方向の軸に限らず、ヨー方向の軸、あるいはピッチ方向の軸の延長線上に何らのオブジェクトが位置するか否かを判定してもよい。さらに他の局面において、プロセッサ10は、ステップS1430にて、手オブジェクトに限らず、その他の体の一部に対応する部分オブジェクトが何らかのオブジェクトを指しているか否かを判定してもよい。
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、ステップS2230にて、ロール方向の軸に限らず、ヨー方向の軸、あるいはピッチ方向の軸の延長線上に位置するオブジェクトを特定してもよい。さらに他の局面において、プロセッサ10は、ステップS2230にて、手オブジェクトに限らず、その他の体の一部に対応する部分オブジェクトが何らかのオブジェクトを指しているか否かを判定してもよい。
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、仮想空間2において他アバターオブジェクトに限らず、自分であるユーザ190に対応するアバターオブジェクトを提示してもよい。
他の局面において、コンピュータ200のプロセッサ10は、ユーザ190の発話の音量を判定し、当該判定結果に応じて会話領域23aを変化させてもよい。たとえば、プロセッサ10は、ユーザ190の発話の音量が大きいときには、発話の音量が小さいときよりも、会話領域23aをユーザ190に近い領域に設定してもよい。
[本開示の要約]
開示された技術的特徴は、たとえば以下のような構成を含む。
(構成1)
ある実施の形態に従うと、仮想空間2を介して通信するためにコンピュータ200によって実行される方法が提供される。この方法は、仮想空間2を定義するステップ(S1110)と、コンピュータ200のユーザ190が通信可能な1人以上の他のユーザにそれぞれ対応する1つ以上の他アバターオブジェクトを仮想空間2に提示するステップ(S1150)と、コンピュータ200のユーザ190の発話に対応する音声データの入力を受け付けるステップ(S1220,S1410にてYES)と、他のユーザのコンピュータ200に音声データを出力するステップ(S1230)と、音声データの入力に応答して他のユーザのコンピュータ200から出力された応答データに応じて他アバターオブジェクトを動かすステップ(S1225)と、発話から他アバターオブジェクトが動くまでの間(時間T)に他アバターオブジェクトの視線を変更するステップ(S1270,S1440,S1440b,S1460)とを含む。
(構成2)
ある実施の形態に従うと、他アバターオブジェクトの視線を変更するステップは、仮想空間2を介して通信するコンピュータ200のユーザ190の当該仮想空間2における視界領域23のうち、予め決められた会話領域23aに含まれる他アバターオブジェクトの視線を変更すること(ステップS1420a,S1440,S1460)を含む。
(構成3)
ある実施の形態に従うと、他アバターオブジェクトの視線を変更するステップは、他アバターオブジェクトの視線を、仮想空間2を介して通信するコンピュータ200のユーザ190側に向けること(S1440)を含む。
(構成4)
ある実施の形態に従うと、上記方法は、仮想空間2を介して通信するコンピュータ200のユーザ190の手に対応する手オブジェクト970を当該仮想空間2に提示するステップ(S1170)と、手の動作を検出するステップ(S1165)と、手の動作に基づき手オブジェクト970を動かすステップ(S1180)とをさらに含み、他アバターオブジェクトの視線を変更するステップは、他アバターオブジェクトの視線を手オブジェクト970が指す方向に向けること(S1460)を含む。
(構成5)
ある実施の形態に従うと、上記方法は、発話の内容と関連するオブジェクトを仮想空間2に提示するステップ(S1150)をさらに含み、他アバターオブジェクトの視線を変更するステップは、他アバターオブジェクトの視線を発話の内容と関連するオブジェクトに向けること(S1440b)を含む。
(構成6)
ある実施の形態に従うと、応答データは、他のユーザの視線を追跡した結果を示すアイトラッキングデータと、他のユーザの顔の動作を追跡した結果を示すフェイストラッキングデータと、他のユーザの発話に対応する音声データとのいずれかを含む。
(構成7)
他の実施の形態に従うと、仮想空間2を介して通信するためにコンピュータ200によって実行される方法が提供される。この方法は、仮想空間2を定義するステップ(S1110)と、他アバターオブジェクトを仮想空間2に提示するステップ(S1150)と、他アバターオブジェクトの視線を変更するステップ(S2240)と、仮想空間2を介して通信するコンピュータ200のユーザ190の手に対応する手オブジェクト970を当該仮想空間2に提示するステップ(S1770)と、手の動作を検出するステップ(S1165)と、手の動作に基づき手オブジェクト970を動かすステップ(S1180)とを含み、他アバターオブジェクトの視線を変更するステップは、他アバターオブジェクトの視線を手オブジェクト970が指す方向に向けること(S2230,S2240)を含む。
(構成8)
ある実施の形態に従うと、上記のいずれかの方法をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
(構成9)
ある実施の形態に従うと、上記のプログラムを格納したメモリ11と、プログラムを実行するためのプロセッサ10とを備える、コンピュータ200が提供される。
以上のようにして、ある実施の形態に従うと、ユーザ190が発話してから、それに応答して他のユーザに対応する他アバターオブジェクトが動作するまでの時間Tが通信遅延などで長くなったとしても、当該時間Tの間に他アバターオブジェクトの視線が変更される。これにより、ユーザ190は、仮想空間2内での会話について違和感を覚えることがないため、仮想空間2内での複数のユーザ間の交流が図り易くなる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 仮想カメラ、2 仮想空間、5 基準視線、10 プロセッサ、11 メモリ、12 ストレージ、13 入出力インターフェース、14 通信インターフェース、15 バス、19 ネットワーク、21 中心、22 仮想空間画像、23 視界領域、23a 会話領域、30 グリップ、31 フレーム、32 天面、33,34,36,37 ボタン、38 アナログスティック、100 システム、110 HMD、112 モニタ、114,120 センサ、115 スピーカ、119 マイク、130 モーションセンサ、140 注視センサ、150 サーバ、160 コントローラ、190 ユーザ、200 コンピュータ、220 表示制御モジュール、221 仮想カメラ制御モジュール、222 視界領域決定モジュール、223 視界画像生成モジュール、224 基準視線特定モジュール、225 音声制御モジュール、230 仮想空間制御モジュール、231 仮想空間定義モジュール、232 仮想オブジェクト生成モジュール、233 手オブジェクト制御モジュール、240 メモリモジュール、241 空間情報、242 オブジェクト情報、243 ユーザ情報、250 通信制御モジュール、800 右コントローラ、810 右手、815,830,840,850 文字画像、910,920,990 他アバターオブジェクト、930 タクシーオブジェクト、970 手オブジェクト、1000,2000 視界画像。

Claims (4)

  1. 仮想空間を介して通信するためにコンピュータによって実行される方法であって、
    第1ユーザの発話に関する音声データを取得する取得ステップと、
    前記音声データに基づいて、前記第1ユーザの発話を認識可能な範囲を設定する範囲設定ステップと、
    を含み、
    前記範囲は、前記第1ユーザの発話を認識可能な、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザに対応するアバターオブジェクトが存する範囲であり、
    前記取得ステップにおいて前記音声データを取得したとき、前記範囲内に存する前記第2ユーザに対応するアバターオブジェクトを動作させるよう設定し、前記範囲内に存しない前記第2ユーザに対応するアバターオブジェクトを動作させないよう設定する動作設定ステップと、
    前記音声データに含まれる前記第1ユーザの発話の内容に関連するオブジェクトを示す情報に基づいて、前記仮想空間において前記オブジェクトを特定する特定ステップと、
    をさらに含み、
    前記動作設定ステップにおいて、前記特定ステップで特定された前記オブジェクトを示す情報に基づいて、前記範囲内に存する前記第2ユーザに対応するアバターオブジェクトを、前記オブジェクトに注目させるよう動作させる、
    方法。
  2. 前記コンピュータが、
    前記特定ステップにおいて、前記オブジェクトが前記仮想空間において特定されなかった場合、
    前記動作設定ステップにおいて、前記範囲内に存する前記第2ユーザに対応するアバターオブジェクトを、前記第1ユーザに注目させるよう動作させる、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記コンピュータが、
    前記範囲設定ステップにおいて、前記音声データに含まれる前記第1ユーザの発話の音量に関する音量情報に基づいて、前記範囲を設定する、
    請求項1または請求項に記載の方法。
  4. 前記コンピュータが、
    前記範囲設定ステップにおいて、前記音声データに含まれる前記第1ユーザの発話の音量に関する音量情報に基づいて、前記音量が大きくなるにつれて前記範囲を縮小するよう設定する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
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