JP6905440B2 - 液体回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気液二相流体から液相流体を分離して回収する液体回収装置に関する。
従来、蒸気や圧縮空気や各種ガス等の流体を用いたシステムにおいて、液体回収装置が配置されている。当該液体回収装置は、気液二相状態の流体を気相と液相に分離するように構成されており、分離した液相状態の流体を回収して種々の用途に利用している。
従来、蒸気や圧縮空気や各種ガス等の流体を用いたシステムにおいて、液体回収装置が配置されている。当該液体回収装置は、気液二相状態の流体を気相と液相に分離するように構成されており、分離した液相状態の流体を回収して種々の用途に利用している。
このような液体回収装置に係る発明として、特許文献1に記載された発明が知られている。特許文献1に記載された気液分離器は、気液二相流体が流れる分離器ケーシングの内周壁面に沿う円筒形状の液体集合部材を配置することによって、管状部材の二重構造となるように構成されている。
当該気液分離器では、分離器ケーシングの内周壁面と液体集合部材表面との間の間隙部分に流入する際に、気相状態の流体と液相状態の流体に分離され、分離された液相状態の流体は、分離器ケーシングの内周壁面に沿って流れる。
そして、分離器ケーシングと液体集合部材の間の間隙部分には、液体排出口が設けられており、分離された液相状態の流体を、当該液体排出口を介して回収するように構成されている。
特開2005−147482号公報
ここで、液体回収装置を用いたシステムにおいて、液体回収装置に流入する気液二相流体の状態は、常に所定の状態であるとは限らない。例えば、燃料電池システムに適用した場合には、気液二相流体としての燃料電池の排気の状態は、負荷変動などによって様々に変化してしまう。この為、液体回収装置としては、幅広い条件下で液相流体の回収率を高く維持することが必要とされる。
特許文献1の気液分離器のような液体回収装置では、気液二相流体の流量が大きい場合には、間隙部分における気相流体の流れが滞り、当該間隙部分へ流入する為の流入部にて渦流が発生してしまう。この渦流は間隙部分へ向かう液相流体の移動を阻害するように作用する為、液体排出口による液相流体の回収率が低下してしまう。
本発明は、これらの点に鑑みてなされており、気液二相流体の幅広い条件下において、液相流体の高い回収率を実現可能な液体回収装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の液体回収装置は、
気液二相流体が導入される導入部(21)を有する外管(20)と、
導入部における気液二相流体の流れ方向に関し、導入部を下流側に延長した位置にて外管の内部に配置され、気液二相流体から分離された気相流体を排出する内管(30)と、
外管における流れ方向下流側にて、外管の内側に対して予め定められた間隔を設けて内管を配置して構成され、外管の内側と内管との間に形成された隙間部(40)を有する二重管部(35)と、
内管の内部と隙間部とを連通する連通孔(41)と、
隙間部に対して接続され、隙間部の内部に流入した液相流体を排出する排液部(45)と、を有し、
排液部は、流れ方向下流側における内管の向きに対して鋭角を為す方向に伸びるように配置されている
当該液体回収装置によれば、外管の導入部から導入された気液二相流体を、外管と内管により構成された二重管部を通過させることで、液相流体と気相流体に分離させ、分離された液相流体を、排液部を介して回収することができる。
ここで、当該液体回収装置においては、二重管部における隙間部と内管の内部が連通孔によって連通されている為、隙間部に流入した気相流体の一部は、隙間部の内部で滞ることなく内管の内部へ流れていく。
これにより、当該液体回収装置によれば、連通孔によって隙間部の内部における気相流体の流れを円滑にすることで、隙間部に流入する気相流体の流体流速を高めて、内管の内部へ流入する気相流体の流速に対する流速差を小さくすることができる。
この結果、当該液体回収装置によれば、導入部から導入される気液二相流体の流量が増大した場合であっても、隙間部に対する流入部分における渦流の発生を抑制することができる。即ち、当該液体回収装置は、気液二相流体の流量が増大した場合であっても、外管の内面に沿って移動する液相流体を、円滑に隙間部の内部及び排液部に流入させることができ、高い回収率で液相流体を回収することができる。
又、請求項3に記載の液体回収装置は、
気液二相流体が導入される導入部(21)を有する外管(20)と、
導入部における気液二相流体の流れ方向に関し、導入部を下流側に延長した位置にて外管の内部に配置され、気液二相流体から分離された気相流体を排出する内管(30)と、
外管における流れ方向下流側にて、外管の内側に対して予め定められた間隔を設けて内管を配置して構成され、外管の内側と内管との間に形成された隙間部(40)を有する二重管部(35)と、
内管の内部と隙間部とを連通する連通孔(41)と、
隙間部に対して接続され、隙間部の内部に流入した液相流体を排出する排液部(45)と、
二重管部の流れ方向下流側にて外管と内管との間を閉塞する下流側壁部(25)と、を有し、
下流側壁部は、排液部の接続位置に対して内管を介して逆側にて、外管の中心軸から離れるほど流れ方向上流側に位置するように傾斜している。
これによれば、請求項1に記載の液体回収装置と同様の効果を得ることができる。
尚、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る液体回収装置を含む燃料電池システムの構成図である。 第1実施形態に係る液体回収装置の外観斜視図である。 第1実施形態に係る液体回収装置の構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る液体回収装置における複数の連通孔の配置を示す断面図である。 従来の気液分離器における気液二相流体の流れを示す説明図である。 第1実施形態に係る液体回収装置における気液二相流体の流れを示す説明図である。 第2実施形態に係る液体回収装置の構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る液体回収装置における連通孔の配置を示す断面図である。 第3実施形態に係る液体回収装置の構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る液体回収装置における複数の連通孔の配置を示す断面図である。 第4実施形態に係る液体回収装置の構成を示す断面図である。 本発明に係る液体回収装置の変形例を示す断面図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の実施形態において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る液体回収装置10は、燃料電池1を電源として走行する電気自動車(燃料電池車両)に搭載されており、燃料電池システム100の一部を構成している。当該燃料電池システム100は、走行用電動モータやバッテリ等の電気機器(図示せず)に対して、燃料電池1で発電された電力を供給するように構成されている。
先ず、第1実施形態に係る燃料電池システム100の構成について、図1を参照しつつ説明する。第1実施形態に係る燃料電池システム100は、図1に示すように、水素と酸素との化学反応を利用して電力を発生する燃料電池1(FCスタック)を有している。
当該燃料電池1は、固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)であり、多数のセルを組み合わせて構成されている。各セルは、電解質膜を一対の電極で挟み込んで形成されている。
燃料電池1には、空気通路2を介して、酸素を含む空気が供給される。この空気通路2には、エアポンプ6が配置されており、エアポンプ6の作動によって空気を圧送して、燃料電池1に供給している。又、燃料電池1には、水素通路3を介して水素が供給される。
そして、燃料電池1では、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり、電気エネルギが発生する。この電気化学反応に用いられなかった未反応の酸素及び水素は、排気ガス及び排気水素として燃料電池1から排出される。尚、未反応の排気水素は、水素ポンプ9の作動に伴って、再び水素通路3に戻され、燃料電池1に対して供給される。
(負極側)H→2H+2e
(正極側)2H+1/2O+2e→H
当該電気化学反応の為には、燃料電池1内の電解質膜は、水分を含んだ湿潤状態となっている必要がある。当該燃料電池システム100は、燃料電池1に供給される空気及び水素に加湿を行い、これらの加湿されたガスを燃料電池1に供給することで、燃料電池1内の電解質膜を加湿するように構成されている。
又、燃料電池1では、発電の際の電気化学反応により熱及び水分が発生する。当該燃料電池1の発電効率を考慮すると、燃料電池1は、燃料電池システム100が作動している間、一定温度(例えば80℃程度)に維持されている必要がある。又、燃料電池1内部の電解質膜は、所定の許容上限温度を超えると、高温により破壊されてしまう。この為、燃料電池1の温度が許容温度以下となるようにしておく必要がある。
図1に示すように、当該燃料電池システム100には、冷却水回路が配置されており、熱媒体としての冷却水を用いて、燃料電池1を冷却して当該燃料電池1の温度を制御している。この熱媒体である冷却水としては、低温時における凍結を防止する為に、例えば、エチレングリコールと水の混合溶液を用いることができる。
当該冷却水回路は、ラジエータ4と、ファン5と、冷却水流路7と、ウォータポンプ8とを有して構成されており、燃料電池1とラジエータ4の間で冷却水を循環させることで、燃料電池1で発生した熱を系外へ放出するように構成されている。
ラジエータ4は、燃料電池1で発生した熱を系外に放熱するように構成された熱交換器である。当該燃料電池システム100においては、冷却水回路の冷却水は、燃料電池1を流れる過程で、電気化学反応で発生した熱を吸熱して流出し、冷却水流路7を介して、ラジエータ4へ流入する。
ラジエータ4では、冷却水と大気との熱交換が行われ、冷却水の熱が大気に放熱される。その後、冷却水は、ラジエータ4から燃料電池1へ向かって流れ、冷却水回路の冷却水流路7を循環する。即ち、ラジエータ4は、熱媒体としての冷却水との熱交換によって、燃料電池1の電気化学反応で生じた熱を放熱して、燃料電池1を冷却している。
又、当該ラジエータ4は、ファン5を有している。ファン5は、ラジエータ4における熱交換対象である外気をラジエータ4に送風することで、ラジエータ4における冷却水の熱交換を補助している。
ウォータポンプ8は、燃料電池1とラジエータ4を含む循環径路としての冷却水流路7に配置されており、冷却水を圧送することで、冷却水流路7内において冷却水を循環させている。
当該燃料電池システム100では、冷却水回路における冷却水の温度制御は、ウォータポンプ8による流量制御、ファン5の送風量制御によって行われる。そして、冷却水流路7における燃料電池1の出口側には、図示しない水温センサが配置されている。当該水温センサは、燃料電池1の出口側から流出する冷却水温度を検出する。
当該燃料電池システム100において、燃料電池1による発電の際に発生した水分は、燃料電池1から空気通路2を介して、空気に含まれた状態(即ち、気液二相状態)で排出される。この為、空気通路2における燃料電池1の下流側には、液体回収装置10が配置されている。即ち、燃料電池1から液体回収装置10へ向かう流体の流れ方向が本発明における気液二相流体の流れ方向に相当する。
当該液体回収装置10は、燃料電池1での発電の際に発生した水分を、空気通路2から排出された空気と共に取り込んで、水蒸気と水に分離する。そして、液体回収装置10で分離された水蒸気は、燃料電池システム100の外部に排出される。
一方、液体回収装置10で分離された水は、凝縮により温度が下げられた状態で液体回収装置10内に回収され、燃料電池1の加湿等に用いられる。即ち、液体回収装置10は、本発明における液体回収装置として機能する。当該液体回収装置10の具体的構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
当該燃料電池システム100において、液体回収装置10内にて回収された回収水は、種々の用途に利用することが可能である。具体的に、当該燃料電池システム100では、回収水は、燃料電池1における電解質膜の加湿と、ラジエータ4の冷却に用いられる。液体回収装置10の下部には、当該液体回収装置10内に貯留されている回収水を利用する為の回収水用流路11が接続されている。
図1に示すように、この回収水用流路11は、液体回収装置10の下部と流量調整弁13とを接続しており、当該回収水用流路11には、散布用ポンプ12が配置されている。従って、当該燃料電池システム100においては、散布用ポンプ12を作動させることによって、液体回収装置10内に貯留されている回収水を、流量調整弁13へ圧送することができる。
流量調整弁13には、ラジエータ側流路14と、加湿用流路15とが接続されている。ラジエータ側流路14は、散布用ポンプ12の作動によって、液体回収装置10内部から流量調整弁13を介して圧送された回収水をラジエータ4に散布する為の流路である。ラジエータ側流路14の先端部分には、水を霧状に散布(噴射)する為の散水ノズルが配置されている。
当該燃料電池システム100において、当該流量調整弁13は、ラジエータ側流路14に対する弁開度と、加湿用流路15に対する弁開度を独立して調整可能に構成されており、ラジエータ側流路14における回収水の散布流量と、加湿用流路15における回収水の散布流量を調整する。
そして、加湿用流路15は、散布用ポンプ12の作動によって、液体回収装置10内部から流量調整弁13を介して圧送された回収水を燃料電池1に散布する為の流路である。当該加湿用流路15の先端部分には、水を霧状に散布(噴射)する為の散水ノズルが配置されている。
具体的には、当該加湿用流路15における散水ノズルは、空気通路2におけるエアポンプ6の下流側に回収水を散布して、空気通路2の空気と共に燃料電池1に供給するように配置されている。
そして、第1実施形態に係る燃料電池システム100は、図示しない制御装置を有している。当該制御装置は、燃料電池システム100を構成する各制御対象機器の作動を制御する制御部である。当該制御装置は、CPU、ROM及びRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。
制御装置の入力側には、燃料電池1及び水温センサが接続されている。従って、制御装置は、燃料電池1の出力や水温センサによる冷却水温度を取得することができる。
又、制御装置の出力側には、水素ポンプ9、散布用ポンプ12、流量調整弁13等の各制御対象機器が接続されている。従って、当該制御装置のROMに記憶されている制御プログラムに基づいて、燃料電池システム100の作動を制御することができる。
続いて、第1実施形態に係る液体回収装置10の具体的構成について、図2〜図4を参照しつつ詳細に説明する。尚、図3に示す断面図は、当該液体回収装置10における外管20の中心軸Cを含む縦方向の断面で切断した状態を示し、図4に示す断面図は、中心軸Cに鉛直で、後述する連通孔41の位置を含む断面で切断した状態を示している。
又、以下の説明における流れ方向とは、液体回収装置10に流入する際の気液二相流体の流れ方向を意味しており、後述する導入部21の中心軸Cに準じているものとする。
上述したように、当該液体回収装置10は、空気通路2における燃料電池1の下流側において、当該燃料電池1から排出された水分を含む空気から水蒸気と水に分離して、液体としての水を回収すると共に、水蒸気を排気する。
図2〜図4に示すように、液体回収装置10は、当該液体回収装置10の外殻を構成する外管20と、外管20の内部に配置される内管30と、気液二相流体から分離された気相流体Fg(即ち、水蒸気)が排出される排気管31と、気液二相流体から分離された液相流体Fl(即ち、水)を主に排出する排液管45とを有して構成されている。
外管20は、液体回収装置10の外殻を構成しており、導入部21と、拡管部23と、下流部24とを有している。当該外管20は、本発明における外管として機能する。そして、導入部21は、燃料電池1から流出した気液二相流体を外管20の内部に導入する部分であり、外管20における流れ方向上流側を構成している。導入部21は、本発明における導入部として機能する。
図2、図3に示すように、円管状の導入部21の内部には、断面円形状の流路が形成されている。以下の説明においては、円管状の導入部21における流路の中心軸を中心軸Cとし、当該中心軸Cを基準として用いる。導入部21における流路断面は、中心軸Cを中心とし予め定められた導入部内径Raを半径とする円形を示す。
当該導入部21の一端部には、導入口22が配置されている。導入口22は、燃料電池1から流れ方向下流側に伸びる空気通路2に接続されている。従って、燃料電池1から排出された水分及び水蒸気を含む気液二相流体は、空気通路2、導入口22を介して、外管20の内部に導入される。
そして、導入部21における気液二相流体の流れ方向下流側には、拡管部23が配置されている。第1実施形態に係る拡管部23は、導入部21の中心軸Cと同軸上に配置された円管状に形成されており、流れ方向下流側に向かうほど流路断面積が連続的に拡大するように構成されている。
具体的に説明すると、拡管部23の流れ方向上流側における流路断面は、中心軸Cを中心とし導入部内径Raを半径とする円形である。そして、図3に示すように、拡管部23における流路断面積は、流れ方向下流側に向かうほど連続的に大きくなっていく。
拡管部23の流れ方向下流側における流路断面は、中心軸Cを中心とし拡管部最大内径Rbを半径とする円形となる。拡管部最大内径Rbは、導入部内径Raよりも大きな値を示す。
拡管部23における流れ方向下流側には、下流部24が配置されている。第1実施形態に係る下流部24は、中心軸Cと同軸上に配置された円管状に形成されている。図3に示すように、下流部24における内部断面は、中心軸Cを中心とし下流部内径Rcを半径とする円形を為している。
下流部内径Rcは、拡管部最大内径Rbと等しい値を示しており、導入部内径Raよりも大きな値を示している。従って、下流部24の内部断面積は、拡管部23における流れ方向下流側の流路断面積と同じ値を示す。
尚、外管20の内面には、親水性を付与する処理が施されている。親水性を付与することによって、外管20の内面に沿って移動する液相流体Flの剥離を抑制することができる為である。この親水性を付与する処理としては、親水性の官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基等)を外管20の内面に直接付与する化学的処理を挙げることができる。
そして、内管30は、外管20における流れ方向下流側部分において、当該外管20の内部に配置されており、円管状に形成されている。当該内管30は、外管20の導入部における中心軸Cと同軸上に配置されている。内管30は、本発明における内管として機能する。
図6に示すように、内管30の内部には、気液二相流体から分離された気相流体Fgが主に流入する。内管30における流路断面は、中心軸Cを中心とし予め定められた内管内径Rdを半径とする円形を示す。ここで、第1実施形態に係る内管内径Rdは、導入部内径Raと同じ値を示す。
即ち、第1実施形態において、内管30における流路は、外管20の導入部21における流路と同形であり、当該導入部21の流路を流れ方向下流側に延長した延長線上に配置される。
図3に示すように、内管30の流れ方向上流側の端部は、外管20の拡管部23における下流側部分の内部に配置されている。一方、内管30の流れ方向下流側の端部は、外管20の下流部24における下流側を構成する下流側壁部25まで伸びている。
そして、内管30は、外管20(即ち、拡管部23及び下流部24)の内側面に対して予め定められた間隔を設けるように配置されている。つまり、外管20の流れ方向下流側において、外管20の内部に対して間隔を隔てて内管30が配置される為、当該液体回収装置10における二重管部35を構成する。
内管30における流れ方向下流側には、排気管31が接続されており、外管20の下流部24から延出するように形成された円管によって構成されている。従って、排気管31には、内管30を通過した気相流体Fgが流入する。
そして、排気管31における流れ方向下流側には、気相排出口32が配置されている。当該気相排出口32は、排気管31の内部と燃料電池システム100の外部とを連通している。従って、排気管31は、気相排出口32を介して、気相流体Fgを燃料電池システム100の外部に排出する。
図3に示すように、当該液体回収装置10は、外管20と内管30により構成される二重管部35を有している。第1実施形態に係る二重管部35は、外管20の拡管部23及び下流部24と、内管30とが二重に配置されて構成された部分であり、本発明における二重管部に相当する。
そして、当該二重管部35は、外管20の内周面と内管30の外周面との間に予め定められた間隔を有している為、隙間部40を備えている。当該隙間部40は、外管20と内管30との間にて、内管30の外周を囲むように配置されている。
隙間部40の流れ方向下流側は、下流部24の下流側端縁から中心軸C側に伸びる下流側壁部25によって閉塞されている。そして、当該隙間部40は、本発明における隙間部に相当し、下流側壁部25は、本発明における下流側壁部に相当する。
第1実施形態に係る液体回収装置10において、当該二重管部35は、導入部21から流入した気液二相流体の流れを、内管30の内部に流入する流れと、隙間部40に流入する流れに分岐させる機能を果たす。
図3、図4に示すように、内管30の管壁には、複数の連通孔41が配置されている。当該複数(第1実施形態では6つ)の連通孔41は、内管30の周方向に均等な間隔をあけて配置されており、内管30の全周にわたって位置している。
そして、各連通孔41は、内管30の管壁を貫通して形成されている為、内管30の内部と、内管30の外側に相当する隙間部40とを連通している。従って、当該液体回収装置10によれば、隙間部40に流入した気相流体Fgの一部を、各連通孔41を介して内管30の内部に戻すことができる。当該連通孔41は、それぞれ本発明における連通孔に相当する。
当該二重管部35の下部には、排液管45が接続されており、その端部に液相排出口46を有している。排液管45は、液相排出口46を介して、燃料電池システム100の回収水用流路11に接続されている為、隙間部40に流入した液相流体Fl(即ち、生成水)を回収水用流路11に排出することができる。当該排液管45は、本発明における排液部に相当する。
上述したように、燃料電池システム100では、液体回収装置10の排液管45を介して回収された液相流体Flは、燃料電池システム100の発電能力を向上させる為の種々の用途に用いられる。例えば、ラジエータ4の冷却や燃料電池1における電解質膜の加湿等に用いられる。
尚、排液管45は、二重管部35の下部に接続されていればよく、その取出方法としては種々の態様を採用することができる。例えば、図2〜図4等に示すように、二重管部35の下面から下方に伸びるように、排液管45を接続する例に限定されるものではなく、二重管部35の下部にあたる下流側壁部25から水平方向に伸びるように、排液管45を接続してもよい。
ここで、第1実施形態に係る液体回収装置10に対する理解を容易にする為に、従来から知られている気液分離器Sについて、図5を参照しつつ説明する。
先ず、図5に示す従来の気液分離器Sの構成について説明する。この気液分離器Sは、直径の異なる外管Po及び内管Piを用いて構成されている。外管Poは、気液分離器Sのケーシングを構成する大径の円筒状の直管であり、その端部に気液二相流体が導入される導入口Iを有している。
内管Piは、当該外管Poの内径よりも小径の円筒状の直管であり、溶接によって外管Poの内部において、当該外管Poと同軸上に取り付けられている。導入口I側における内管Piの端部Eは、外管Poの導入口Iまで延長することはなく、導入口Iよりも下流側に位置している。そして、内管Piの逆側には、気体排出口Ogが配置されている。
図5に示すように、大径の外管Poと小径の内管Piの間には、隙間部Isが内管Piの外周を囲むように形成されている。当該隙間部Isの下流側は、下流側壁部Wdにより閉塞されている。隙間部Isを構成する外管Poの下部には、液体排出口Olが配置されており、液体排出管Dを介して、図示しないタンク等に接続されている。
次に、当該気液分離器Sの内部における気液二相流体の流れについて説明する。導入口Iから気液分離器S内に至る過程で、気液二相流体に含まれていた液相流体Flは、外管Poの内周壁面に沿って流れていく。この時、気液二相流体における気相流体Fgは、内管Piの端部Eにて、内管Piの内部とその周囲に配置された隙間部Isに分流される。
内管Piの内部に流入した気相流体Fgは、そのまま内管Piの内部を流れ、気体排出口Ogから気液分離器Sの外部へ排出される。一方、隙間部Isに流入した気相流体Fgについては、理想的には、外管Poの内周壁面に付着している液相流体Flを押し流しつつ、隙間部Isを通過して、液体排出口Ol及び液体排出管Dに流入する。
ここで、図5に示すような気液分離器Sにおいては、隙間部Isにおける流路断面積は内管Piの内部の流路断面積に比べて非常に小さくなっており、液体排出口Ol及び液体排出管Dの流路断面積も小さく形成されている。
この為、当該気液分離器Sでは、導入口Iから導入される気液二相流体の流量が大きい場合、隙間部Isにおける圧損が大きくなってしまい、内管Piの端部Eから隙間部Isへ向かう気相流体Fgの流れが滞ってしまう。
一方で、内管Piの内部に流れる気相流体Fgの流れは、当該気液分離器Sの中央部分を流れる為、比較的円滑に流れていく。この結果、当該気液分離器Sでは、内管Piの内部を流れる気相流体Fgの流速と、隙間部Isの内部を流れる気相流体Fgの流速との流速差が大きくなってしまう。
この時、内管Piの端部Eの周辺では、端部Eで分流された気相流体Fgは、内管Piの外周面に沿って流れていく。しかしながら、隙間部Isの内部における気相流体Fg及び液相流体Flの流れが滞ってしまっている為、端部E周辺の気相流体Fgは、それ以上隙間部Isの内部に流入することができない。
その結果、端部Eの周辺における気相流体Fgの流れは、その流れの向きを外管Poの内周壁面側に変えた後、外管Poの内周壁面を導入口I側へ向かって流れるようになる。即ち、図5に示すように、当該気液分離器Sでは、内管Piにおける端部Eの周辺で渦流が発生し、当該渦流は、外管Poの内周壁面に沿って流れる液相流体Flを導入口I側へ押し戻す方向に作用する。
これにより、気液分離器Sでは、外管Poの内周壁面に沿った液相流体Flの流れは、内管Piにおける端部Eの周辺に発生した渦流によって妨げられる為、液相流体Flの回収率が低下してしまう。
又、渦流によって内管Piにおける端部Eの周辺に滞留した液相流体Flには、端部Eから内管Piの内部へ向かう気相流体Fgの流れが作用する場合がある。即ち、内管Piの内部へ向かう気相流体Fgの流れによって、滞留している液相流体Flの一部を飛散させてしまう場合がある。
この場合、気相流体Fgによって飛散した液相流体Flの一部は、内管Piの内部を介して、気体排出口Ogから排出されてしまう。即ち、この点においても、当該気液分離器Sは、液相流体Flの回収率を低下させてしまう。
続いて、第1実施形態に係る液体回収装置10における気液二相流体の流れについて、図6を参照しつつ説明する。上述のように構成された液体回収装置10では、燃料電池1から排出された気液二相流体が、空気通路2を介して、外管20の導入部21からその内部に流入する。
導入部21から二重管部35へ向かって流れる過程で、気液二相流体に含まれる液相流体Flは、外管20の内面に沿って流れていく。一方、外管20の内面から離れた流路中心部においては、気相流体Fgが流れていく。外管20の流路中心部では、気相流体Fgが大部分を占めており、目視では確認することができないミスト状の液相流体Flを少量含んでいる。
そして、外管20の内面においては、基本的に全体にわたって液相流体Flが流れていく。このとき、液相流体Flに作用する重力に起因して、外管20の内面における下側部分における液相流体Flは、外管20の内面における上側部分や側面部分よりも多く流れていく。
図6に示すような状態で流れる気液二相流体が二重管部35に到達すると、気液二相流体の流れは、二重管部35における内管30の端部において、内管30の内部に流入する流れと、隙間部40の内部に流入する流れに分岐される。
第1実施形態に係る液体回収装置10において、内管30は、導入部21の流路断面積と同じ流路断面積となるように形成されており、導入部21の中心軸Cと同軸上に配置されている。
従って、当該液体回収装置10によれば、導入部21における流路の中心部を流れる気相流体Fgの流れを、円滑に内管30の内部に流入させることができ、導入部21から排気管31までの圧力損失を小さく抑えることができる。
一方、隙間部40の流路断面積は、内管30の流路断面積よりも小さいが、複数の連通孔41によって、隙間部40と内管30の内部とが接続されている。この為、当該液体回収装置10は、隙間部40に流入した気相流体Fgの一部を、複数の連通孔41を介して内管30の内部に戻すことができる。
即ち、導入部21から導入される気液二相流体の流量が増大した場合であっても、隙間部40の内部における気相流体Fg等の滞留を、各連通孔41により緩和して、隙間部40に対する気相流体Fgの流入流速を向上させることができる。この結果、当該液体回収装置10によれば、この場合においても、内管30の内部に対する流入流速と、隙間部40に対する流入流速との流速差を小さくすることができ、図5に示すような渦流の発生を抑制することができる。
そして、外管20の内面に付着している液相流体Flは、外管20の内面を流れる気相流体Fgの風力によって、外管20の内面に沿って下流側に移動していく。上述したように、当該液体回収装置10は、隙間部40に対する流入部分(即ち、内管30の上流側端部周辺)での渦流の発生を抑制して、液相流体Flを円滑に隙間部40及び排液管45に移動させることができるので、高い回収率で液相流体Flを回収することができる。
又、当該液体回収装置10において、排液管45は、図示しないホース等を介して、燃料電池システム100の回収水用流路11に接続されている。従って、これらのホースや回収水用流路11における圧力損失が大きいと、隙間部40に対する気相流体Fgの流入に影響が出ることが考えられる。
具体的には、隙間部40に対する気相流体の流入流速の低下が大きくなり、それに伴って発生した渦流によって液相流体Flの流れが大きく阻害される場合が想定される。この場合、当該液体回収装置10における液相流体Flの回収率が低下する事態を招いてしまう。
この点、第1実施形態に係る液体回収装置10においては、複数の連通孔41により内管30の内部と隙間部40とを連通することで、隙間部40への気相流体の流入流速に対するホースや回収水用流路11等による圧力損失の影響を小さくすることができる為、液相流体Flの回収率の低下を抑制することができる。
ここで、液相流体Flによって連通孔41が閉塞され、隙間部40から内管30の内部へと向かう気相流体Fgの流れが遮断された場合、隙間部40に流入する気相流体Fgによって、隙間部40の内部の圧力が高まっていく。
この圧力の上昇に伴って、連通孔41を閉塞していた液相流体Flが内管30の内部に押し出され、排気管31から外部に排出されてしまう。つまり、連通孔41が液相流体Flで閉塞され、内管30の内部と隙間部40とが遮断された場合、排液管45による液相流体Flの回収率を低下させてしまうことを意味する。
この点、当該液体回収装置10においては、図3、図4に示すように、液相流体Flによる連通孔41の目詰まりによる隙間部40の内部の圧力上昇やそれに伴う液相流体Flの排気管31への流出を防ぐ為、複数の連通孔41で内管30の内部と隙間部40とを連通させている。
従って、一つの連通孔41が隙間部40を流れる液相流体Flで閉塞されたとしても、他の連通孔41によって、隙間部40から内管30の内部へと向かう気相流体Fgの流れを確保することができる。この為、当該液体回収装置10は、一部の連通孔41が液相流体Flで閉塞された場合でも、隙間部40の内部における圧力上昇を抑制し、液相流体Flの回収率の低下を抑えることができる。
又、当該液体回収装置10によれば、隙間部40への流入部分における渦流の発生を抑制することで、内管30の開口縁の周辺に液相流体Flが滞留することを抑制できる。これにより、当該液体回収装置10は、内管30に流入する気相流体Fgによって当該液相流体Flの一部が飛散して内管30に流入することを抑制でき、液相流体Flの回収率を向上させることができる。
更に、外管20の内面には親水性が付与されている為、当該液体回収装置10は、外管20の内面に付着した液相流体Flの剥離を抑制することができる。この結果、液体回収装置10は、外管20の内面に付着した液相流体Flが内管30の内部への流入を抑制すると共に、液相回収部への流入を促進させることができ、液相流体Flの回収率を更に高めることができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る液体回収装置10によれば、外管20の導入部21から導入された気液二相流体を、外管20と内管30により構成された二重管部35を通過させることで、気相流体Fgと液相流体Flに分離させて、分離された液相流体Flを、排液管45を介して回収することができる。
当該液体回収装置10においては、二重管部35における隙間部40と内管30の内部が連通孔41によって連通されている。従って、図6に示すように、当該液体回収装置10において、隙間部40に流入した気相流体Fgの一部は、隙間部40の内部で滞ることなく内管30の内部へ流れていく。
これにより、当該液体回収装置10によれば、連通孔41によって隙間部40の内部における気相流体Fgの流れを円滑にすることで、隙間部40に流入する気相流体Fgの流体流速を高めて、内管30の内部へ流入する気相流体Fgの流速に対する流速差を小さくすることができる。
この結果、当該液体回収装置10によれば、導入部21から導入される気液二相流体の流量が増大した場合であっても、隙間部40への流入部分における渦流の発生を抑制することができる。即ち、当該液体回収装置10は、気液二相流体の流量が増大した場合であっても、外管20の内面に沿って移動する液相流体Flを、円滑に隙間部40の内部及び排液管45に流入させることができ、高い回収率で液相流体Flを回収できる。
図4に示すように、当該液体回収装置10において、連通孔41は、複数個所にて内管30の内部と隙間部40とを連通している。
これにより、複数の連通孔41の内、一部の連通孔41が液相流体Flで閉塞された場合でも、隙間部40から内管30の内部への気相流体Fgの流れを確保することができ、隙間部40の内部の圧力上昇を抑えることができる。従って、当該液体回収装置10によれば、連通孔41を閉塞している液相流体Flが隙間部40の圧力によって内管30の内部に入ることを抑制して、液相流体Flの回収率の低下を抑えることができる。
(第2実施形態)
続いて、上述した第1実施形態とは異なる第2実施形態について、図7、図8を参照しつつ説明する。第2実施形態に係る液体回収装置10は、第1実施形態と同様に、電気自動車(燃料電池車両)に搭載された燃料電池システム100の一部を構成している。
そして、第2実施形態に係る液体回収装置10は、第1実施形態と同様に、燃料電池システム100の空気通路2における燃料電池1の下流側に配置されており、燃料電池1から排出された気液二相流体から、気相流体Fgと液相流体Flを分離して、液相流体Flを回収している。
当該液体回収装置10は、第1実施形態と同様に、外管20と、内管30と、排気管31と、排液管45とを有して構成されている。第2実施形態に係る液体回収装置10において、その基本的な構成は上述した第1実施形態と同様であるが、内管30に対する連通孔41の配置と、隙間部40に接続される排液管45の構成が第1実施形態と異なっている。
第2実施形態に係る液体回収装置10において、排液管45は、二重管部35の下部に配置されており、隙間部40に接続されている。円筒形状の排液管45の内部には、隙間部40から流入した液相流体Flが流れる流路が形成されている。以下の説明では、円筒形状の排液管45の中心軸を、排液管中心Cdという。
当該排液管45の端部には、液相排出口46が配置されており、燃料電池システム100の回収水用流路11に接続されている。従って、当該排液管45は、隙間部40に流入した液相流体Fl(即ち、生成水)を回収水用流路11に排出することができる。
図7に示すように、排液管45の一端部は、二重管部35の下部における流れ方向下流側にて、隙間部40に接続されている。そして、当該排液管45は、隙間部40に対する接続位置から、流れ方向下流側に向かうほど下方に位置するように伸びている。
即ち、排液管中心Cdは、内管30の向きに相当する中心軸Cに対して、鋭角な傾斜角度αを為している。この傾斜角度αは、燃料電池システム100における各構成の配置等によるが、できるだけ小さな傾斜角度であることが望ましい。
この結果、当該液体回収装置10は、隙間部40の内部を流れて、液相流体Fl等が排液管45に流入する際の損失水頭を、第1実施形態のように排液管45を下方に伸ばした場合に比べて小さくすることができる。
これにより、当該液体回収装置10は、隙間部40から排液管45へ向かう流体の流れの円滑化を図り、隙間部40への流入部分における渦流の発生を更に抑制することができるので、排液管45による液相流体Flの回収率を向上させることができる。
図7、図8に示すように、第2実施形態に係る液体回収装置10においては、連通孔41は、内管30の上部において、内管30の内部と隙間部40とを連通している。
ここで、外管20の内面に付着した液相流体Flには、隙間部40及び排液管45へと移動する過程で重力が作用する為、外管20の内面における液相流体Flの分布には偏りが生じる。つまり、隙間部40の下部には、液相流体Flが多く存在し、隙間部40の上部に存在する液相流体Flは少ないことが想定される。
従って、第2実施形態においては、内管30の上部は、排液管45の接続位置に対して内管30を介して逆側にあたり、重力の作用によって液相流体Flが少ない部分と考えられる。即ち、第2実施形態に係る液体回収装置10は、内管30の上部に連通孔41を配置することで、当該連通孔41を介して、液相流体Flが内管30の内部に流入することを抑制することができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る液体回収装置10によれば、外管20の導入部21から導入された気液二相流体を、外管20と内管30により構成された二重管部35を通過させることで、気相流体Fgと液相流体Flに分離させて、分離された液相流体Flを、排液管45を介して回収することができる。
図7、図8に示すように、隙間部40と内管30の内部が連通孔41によって連通されている。従って、当該液体回収装置10によれば、導入部21から導入される気液二相流体の流量が増大した場合であっても、隙間部40への流入部分における渦流の発生を抑制して、隙間部40に対する液相流体Flの流れを円滑にすることができ、高い回収率で液相流体Flを回収できる。
当該液体回収装置10において、排液管45は、二重管部35の下部において隙間部40に接続されており、排液管中心Cdが中心軸Cに対して鋭角な傾斜角度αを為すように配置されている。
これにより、当該液体回収装置10によれば、隙間部40から排液管45へ向かう流体の流れを円滑にすることができ、隙間部40への流入部分における渦流の発生を更に抑制することができる。この結果、当該液体回収装置10は、排液管45による液相流体Flの回収率を向上させることができる。
又、当該液体回収装置10においては、連通孔41は、内管30の上部において内管30の内部と隙間部40とを連通している。内管30の上部は、排液管45の接続位置に対して、内管30を介して逆側にあたる。
これにより、当該液体回収装置10によれば、重力の作用による隙間部40における液相流体Flの分布において、液相流体Flの少ない部分に連通孔41が配置されているので、連通孔41を介して、液相流体Flが内管30の内部に流入することを防止できる。
(第3実施形態)
次に、上述した各実施形態とは異なる第3実施形態について、図9、図10を参照しつつ説明する。第3実施形態に係る液体回収装置10は、上述した実施形態と同様に、電気自動車(燃料電池車両)に搭載された燃料電池システム100の一部を構成している。
第3実施形態に係る液体回収装置10は、上述した実施形態と同様に、燃料電池システム100の空気通路2における燃料電池1の下流側に配置されており、燃料電池1から排出された気液二相流体から、気相流体Fgと液相流体Flを分離して、液相流体Flを回収している。
当該液体回収装置10は、上述した実施形態と同様に、外管20と、内管30と、排気管31と、排液管45とを有して構成されている。第3実施形態に係る液体回収装置10において、その基本的な構成は上述した実施形態と同様であるが、内管30に対する連通孔41の配置と、下流側壁部25の構成が上述した実施形態と異なっている。
図9に示すように、第3実施形態に係る液体回収装置10において、排液管45は、二重管部35の下部における流れ方向下流側において、隙間部40に接続されており、隙間部40に対する接続位置から、流れ方向下流側に向かうほど下方に位置するように伸びている。つまり、第3実施形態に係る排液管45は、第2実施形態と同様に、排液管中心Cdが中心軸Cに対して鋭角な傾斜角度αを為すように伸びている。
これにより、当該液体回収装置10は、隙間部40から排液管45へ向かう流体の流れの円滑化を図り、隙間部40への流入部分における渦流の発生を更に抑制することができるので、排液管45による液相流体Flの回収率を向上させることができる。
そして、第3実施形態に係る液体回収装置10においては、複数の連通孔41が内管30の上部にて、内管30の内部と隙間部40とを連通している。図10に示すように、当該複数の連通孔41は、中心軸Cよりも上方にあたる内管30の上部において、内管30の周方向に均等な間隔をあけて配置されている。尚、第3実施形態における複数の連通孔41は、内管30の全周を対象として把握すれば、内管30の上部側に偏って配置されているということができる。
従って、第3実施形態に係る液体回収装置10においては、複数の連通孔41の内、一部の連通孔41が液相流体Flで閉塞された場合でも、隙間部40から内管30の内部への気相流体Fgの流れを確保することができ、隙間部40の内部の圧力上昇を抑えることができる。
即ち、当該液体回収装置10によれば、連通孔41を閉塞している液相流体Flが隙間部40の圧力によって内管30の内部に入ることを抑制して、液相流体Flの回収率の低下を抑えることができる。
又、第3実施形態における複数の連通孔41は、何れも内管30の上部に配置されている為、排液管45の接続位置に対して内管30を介して逆側に位置している。即ち、当該液体回収装置10は、当該連通孔41を介して、液相流体Flが内管30の内部に流入することを抑制することができる。
ここで、隙間部40に対する気相流体Fgの流入流速と、隙間部40に対する排液管45の位置関係について考察する。液体回収装置10のように、内管30の外周全体に隙間部40がある場合には、排液管45の接続位置から遠い程、隙間部40に流入する際の抵抗が大きくなる傾向にある。この傾向は、排液管45に到達するまでに隙間部40の内部を通過する経路が長くなることに起因している。
この為、隙間部40に対する気相流体Fgの流入流速は、隙間部40における抵抗の傾向によって、排液管45の接続位置から遠いほど、流入流速が低くなる傾向を示す。この流入流速の偏りによって、内管30の内部に対する気相流体Fgの流入流速との流速差にも偏りが生じる。
つまり、排液管45の接続位置から遠いほど、内管30の内部に対する気相流体Fgの流入流速との流速差が大きくなり、気液二相流体の流量が増大した場合に、隙間部40に対する流入部分で渦流が発生しやすい。
図9に示すように、第3実施形態に係る液体回収装置10では、下流側壁部25は、二重管部35の上部において、中心軸Cから離れるほど流れ方向上流側に位置するように傾斜している。当該下流側壁部25の壁面は、排液管45の接続位置にあたる基準位置Pcに対して壁面傾斜角度βを為している。上述したように、二重管部35の上部は、排液管45の接続位置に対して内管30を介して逆側にあたる。
第3実施形態に係る二重管部35の上部において、隙間部40に流入した気相流体Fgは、隙間部40の内部を流れ方向下流側へ流れて、下流側壁部25に到達する。当該下流側壁部25は、壁面傾斜角度βで傾斜するように構成されている為、当該気相流体Fgの流れを排液管45に向かって案内することができる。
これにより、二重管部35の上部にあたる隙間部40の流入流速を高めることができ、隙間部40の全体における気相流体Fgの流入流速の偏りを低減することができる。この結果、当該液体回収装置10は、壁面傾斜角度βで傾斜した下流側壁部25を配置することで、排液管45から離れた隙間部40の流入部分における渦流の発生を抑制し、液相流体Flの回収率を向上させることができる。
以上説明したように、第3実施形態に係る液体回収装置10によれば、外管20の導入部21から導入された気液二相流体を、外管20と内管30により構成された二重管部35を通過させることで、気相流体Fgと液相流体Flに分離させて、分離された液相流体Flを、排液管45を介して回収することができる。
図9、図10に示すように、隙間部40と内管30の内部が連通孔41によって連通されている。従って、当該液体回収装置10によれば、導入部21から導入される気液二相流体の流量が増大した場合であっても、隙間部40への流入部分における渦流の発生を抑制して、隙間部40に対する液相流体Flの流れを円滑にすることができ、高い回収率で液相流体Flを回収できる。
当該液体回収装置10において、排液管45は、二重管部35の下部において隙間部40に接続されており、排液管中心Cdが中心軸Cに対して鋭角な傾斜角度αを為すように配置されている。
これにより、当該液体回収装置10は、隙間部40から排液管45へ向かう流体の流れを円滑にすることができ、隙間部40への流入部分における渦流の発生を更に抑制することができる。
図10に示すように、第3実施形態においては、複数の連通孔41が、内管30の上部において内管30の内部と隙間部40とを連通している。内管30の上部は、排液管45の接続位置に対して、内管30を介して逆側にあたる。
これにより、当該液体回収装置10によれば、重力の作用による隙間部40における液相流体Flの分布において、液相流体Flの少ない部分に連通孔41が配置されているので、連通孔41を介して、液相流体Flが内管30の内部に流入することを防止できる。
又、複数の連通孔41の内、一部の連通孔41が液相流体Flで閉塞された場合でも、隙間部40から内管30の内部への気相流体Fgの流れを確保することができる。即ち、当該液体回収装置10によれば、連通孔41を閉塞している液相流体Flが隙間部40の圧力によって内管30の内部に入ることを抑制することができる。
そして、図9に示すように、第3実施形態に係る液体回収装置10において、二重管部35の上部における下流側壁部25は、中心軸Cから離れるほど流れ方向上流側に位置するように傾斜している。当該下流側壁部25の壁面は、排液管45の接続位置にあたる基準位置Pcに対して壁面傾斜角度βを為している。
これにより、壁面傾斜角度βで傾斜した下流側壁部25によって、二重管部35の上部にあたる隙間部40に流入した気相流体Fgの流れを排液管45に案内することができ、二重管部35の上部にあたる隙間部40の流入流速を高めることができる。この結果、当該液体回収装置10は、排液管45から離れた隙間部40の流入部分における渦流の発生を抑制し、液相流体Flの回収率を向上させることができる。
(第4実施形態)
続いて、上述した各実施形態とは異なる第4実施形態について、図11を参照しつつ説明する。第4実施形態に係る液体回収装置10は、上述した実施形態と同様に、電気自動車(燃料電池車両)に搭載された燃料電池システム100の一部を構成している。
第4実施形態に係る液体回収装置10は、上述した実施形態と同様に、燃料電池システム100の空気通路2における燃料電池1の下流側に配置されており、燃料電池1から排出された気液二相流体から、気相流体Fgと液相流体Flを分離して、液相流体Flを回収している。
当該液体回収装置10は、上述した実施形態と同様に、外管20と、内管30と、排気管31と、排液管45とを有して構成されている。第4実施形態に係る液体回収装置10において、その基本的な構成は上述した実施形態と同様であるが、内管30に対する連通孔41の構成が上述した実施形態と異なっている。
図11に示すように、第4実施形態に係る液体回収装置10において、内管30の管壁には、複数の連通孔41が配置されている。各連通孔41は、内管30の管壁を貫通して形成されている為、内管30の内部と、内管30の外側に相当する隙間部40とを連通している。従って、当該液体回収装置10によれば、隙間部40に流入した気相流体Fgの一部を、各連通孔41を介して内管30の内部に戻すことができる
ここで、第4実施形態における各連通孔41は、中心軸C(即ち、内管30の内部)に近づくほど流れ方向下流側に位置するように傾斜して形成されている。このように構成することによって、気相流体Fgが隙間部40から内管30の内部へ流入する際の各連通孔41の抵抗を低減させることができる。
そして、当該液体回収装置10は、各連通孔41の抵抗を低減させることで、隙間部40に対する気相流体Fgの流入流速を高めることができる。これにより、当該液体回収装置10は、導入部21から導入される気液二相流体の流量が大きい場合であっても、隙間部40への流入部分における渦流の発生を抑制することができ、液相流体Flの回収率を向上させることができる。
以上説明したように、第4実施形態に係る液体回収装置10によれば、外管20の導入部21から導入された気液二相流体を、外管20と内管30により構成された二重管部35を通過させることで、気相流体Fgと液相流体Flに分離させて、分離された液相流体Flを、排液管45を介して回収することができる。
図11に示すように、隙間部40と内管30の内部が連通孔41によって連通されている。従って、当該液体回収装置10によれば、導入部21から導入される気液二相流体の流量が増大した場合であっても、隙間部40への流入部分における渦流の発生を抑制し、隙間部40に対する液相流体Flの流れを円滑にすることができ、高い回収率で液相流体Flを回収できる。
更に、各連通孔41は、中心軸Cに近づくほど流れ方向下流側に位置するように傾斜して形成されている。このように構成することによって、気相流体Fgが隙間部40から内管30の内部へ流入する際の各連通孔41の抵抗を低減させることができる。
そして、当該液体回収装置10は、各連通孔41の抵抗を低減させることで、隙間部40に対する気相流体Fgの流入流速を高め、隙間部40の流入部分における渦流の発生を抑制することができる。これにより、当該液体回収装置10は、気液二相流体の流量が増大した場合であっても、高い回収率で液相流体Flを回収できる。
(他の実施形態)
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせても良いし、上述した実施形態を種々変形することも可能である。
(1)上述した実施形態においては、液体回収装置10を燃料電池システム100に適用していたが、この態様に限定されるものではない。本発明に係る液体回収装置は、気液二相状態の流体を気相流体と液相流体に分離し、液相流体を回収する用途があれば、種々の装置やシステムに適用することができる。
(2)又、上述した実施形態における連通孔41は、内管30の管壁を貫通することによって隙間部40と内管30の内部とを連通していたが、この態様に限定されるものではない。本発明に係る連通孔は、隙間部と内管の内部とを連通していれば、種々の態様を採用することができる。
例えば、図12に示すように、複数の連通孔41を、下流側壁部25及び内管30の管壁を貫通するように形成することも可能である。この場合の連通孔41は、下流側壁部25から中心軸Cに近づくほど流れ方向下流側に位置するように傾斜して伸び、内管30の管壁を貫通して内管30の内部に接続されている。
この連通孔41の構成であっても、隙間部40に対する流入部分における気相流体Fgの流入流速を高めることができ、気液二相流体の流量が増大した場合であっても、液相流体Flの回収率を高くすることができる。
(3)そして、上述した実施形態においては、複数の連通孔41を、内管30の周方向に異なる位置に配置していたが、複数の連通孔41の配置はこれに限定されるものではない。複数の連通孔41の間隔については、第1実施形態や第3実施形態のように、予め定められた間隔で均等に配置しても良いし、複数の連通孔41の間隔を内管30における配置に応じて適宜変更することも可能である。
(4)又、上述した実施形態においては、内管30に対する複数の連通孔41の配置に関し、内管30の周方向について言及していたが、この態様に限定されるものではない。即ち、本発明における複数の連通孔は、内管の軸方向(即ち、気相流体Fgの流れ方向)に異なる位置に形成されていてもよい。
例えば、複数の連通孔41の内、或る連通孔41は、他の連通孔41よりも流れ方向上流側に配置され、別の連通孔41は、他の連通孔41よりも流れ方向下流側に配置されていてもよい。この流れ方向における各連通孔41の配置に関して、一定の規則性をもって定めても良いし、適宜変更することができる。
(5)そして、上述した実施形態においては、二重管部35を構成する内管30の管壁を貫通させて、連通孔41を構成していたが、この態様に限定されるものではない。例えば、二重管部35を構成する内管30の全体を多孔質材で構成し、当該多孔質材の孔を連通孔として用いても良い。この場合における多孔質材とは、多数の孔を有する材料にて構成された部材であって、メッシュ状やスポンジ状の部材を包含している。
又、内管30の管壁を貫通して構成された開口部に対して、上述した多孔質材を配置することも可能である。換言すると、二重管部35を構成する内管30の一部を多孔質材に置換した構成としても良い。これらの構成であっても、連通孔41を介して、隙間部40から内管30の内部へ気相流体Fgを戻すことができるので、上述した実施形態と同様の効果を発揮する。
(6)又、上述した実施形態では、親水性の官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基)を表面に直接付与する化学的処理を施して導入管の管内壁表面に親水性を付与していたが、この態様に限定されるものではない。導入管内壁表面に親水性を付与することができれば、種々の方法を採用することができ、例えば、プラズマ処理、光触媒、微細な凹凸形状やコーティングの形成等を行っても良い。
(7)そして、上述した実施形態においては、外管20、内管30、排気管31、排液管45を円筒形状の管として説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明における各構成は、流体が通過可能な流路を構成することができればよく、その断面形状が限定されるものではない。
例えば、断面形状が多角形である流路としても良いし、断面形状が楕円形である流路とすることも可能である。又、当該液体回収装置10における外管20、排気管31、排液管45については、その外観を適宜変更することも可能である。
10 液体回収装置
20 外管
21 導入部
25 下流側壁部
30 内管
35 二重管部
40 隙間部
41 連通孔
45 排液管

Claims (6)

  1. 気液二相流体が導入される導入部(21)を有する外管(20)と、
    前記導入部における前記気液二相流体の流れ方向に関し、前記導入部を下流側に延長した位置にて前記外管の内部に配置され、前記気液二相流体から分離された気相流体を排出する内管(30)と、
    前記外管における前記流れ方向下流側にて、前記外管の内側に対して予め定められた間隔を設けて前記内管を配置して構成され、前記外管の内側と前記内管との間に形成された隙間部(40)を有する二重管部(35)と、
    前記内管の内部と前記隙間部とを連通する連通孔(41)と、
    前記隙間部に対して接続され、前記隙間部の内部に流入した液相流体を排出する排液部(45)と、を有し、
    前記排液部は、前記流れ方向下流側における前記内管の向きに対して鋭角を為す方向に伸びるように配置されている液体回収装置。
  2. 前記二重管部の前記流れ方向下流側にて前記外管と前記内管との間を閉塞する下流側壁部(25)を有し、
    前記下流側壁部は、前記排液部の接続位置に対して前記内管を介して逆側にて、前記外管の中心軸から離れるほど前記流れ方向上流側に位置するように傾斜している請求項1に記載の液体回収装置。
  3. 気液二相流体が導入される導入部(21)を有する外管(20)と、
    前記導入部における前記気液二相流体の流れ方向に関し、前記導入部を下流側に延長した位置にて前記外管の内部に配置され、前記気液二相流体から分離された気相流体を排出する内管(30)と、
    前記外管における前記流れ方向下流側にて、前記外管の内側に対して予め定められた間隔を設けて前記内管を配置して構成され、前記外管の内側と前記内管との間に形成された隙間部(40)を有する二重管部(35)と、
    前記内管の内部と前記隙間部とを連通する連通孔(41)と、
    前記隙間部に対して接続され、前記隙間部の内部に流入した液相流体を排出する排液部(45)と、
    前記二重管部の前記流れ方向下流側にて前記外管と前記内管との間を閉塞する下流側壁部(25)と、を有し、
    前記下流側壁部は、前記排液部の接続位置に対して前記内管を介して逆側にて、前記外管の中心軸から離れるほど前記流れ方向上流側に位置するように傾斜している液体回収装置。
  4. 前記連通孔は、複数個所において、前記内管の内部と前記隙間部とを連通している請求項1ないし3の何れか1つに記載の液体回収装置。
  5. 前記連通孔は、前記排液部の接続位置に対して前記内管を介して逆側に配置されている請求項1ないし4の何れか1つに記載の液体回収装置。
  6. 前記連通孔は、前記内管の内部に近づくほど前記流れ方向下流側に位置するように傾斜している請求項1ないし5の何れか1つに記載の液体回収装置。
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