JP6904832B2 - 捺染用水性インクジェットインクセット及び捺染物の製造方法 - Google Patents

捺染用水性インクジェットインクセット及び捺染物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6904832B2
JP6904832B2 JP2017143414A JP2017143414A JP6904832B2 JP 6904832 B2 JP6904832 B2 JP 6904832B2 JP 2017143414 A JP2017143414 A JP 2017143414A JP 2017143414 A JP2017143414 A JP 2017143414A JP 6904832 B2 JP6904832 B2 JP 6904832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
water
boiling point
soluble solvent
glass transition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017143414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018024853A (ja
Inventor
貴久 山崎
貴久 山崎
裕貴 浦野
裕貴 浦野
今西 秀樹
秀樹 今西
俊介 魚住
俊介 魚住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to US15/661,111 priority Critical patent/US10150881B2/en
Publication of JP2018024853A publication Critical patent/JP2018024853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6904832B2 publication Critical patent/JP6904832B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Coloring (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明の実施形態は、捺染用水性インクジェットインクセット及び捺染物の製造方法に関する。
繊布、不繊布等の布帛等に、文字、絵、図柄等の画像を捺染する方法として、スクリーン捺染法やローラー捺染法の他に、近年では、コンピュータで画像処理して実質無版で捺染することができる捺染インクジェット方法が注目されている。
濃色の布帛等を基材として捺染インクジェット方法で印刷をする際、カラーインクの発色性を向上させるために、濃色の基材にまず白インクを印刷し、その上にカラーインクを印刷することが行われている。
特許文献1は、白インク及び非白色インクを被記録媒体上に重ねて印刷するインクジェット捺染を行う際、非白色インクの画像におけるひび割れを防止可能なインクセットを提供することを目的とし、少なくとも非白色インクに、ガラス転移点(Tg)が−10℃以下であり、破断点伸度が200%〜500%であり、弾性率が20MPa〜400MPaである、アクリル樹脂及びウレタン樹脂のうち少なくともいずれかである樹脂を用いることを開示している。
特開2013−194122
特許文献1には、ガラス転移点が−10℃以下の樹脂を用いることが開示されている。しかし、インクに含まれる樹脂のガラス転移点が低い場合、そのインクの画像の耐傷つき性が不十分となりやすい。
そこで、本発明の一目的は、捺染インクジェット方法で2以上のインクを重ねて印刷する場合に、上層のインク画像の耐傷つき性及び耐ひび割れ性に優れるとともに、下層のインクの基材への定着性に優れた画像を形成することができる捺染用水性インクジェットインクセット、並びに捺染物の製造方法を提供することである。
本発明の一側面は、下記の捺染用水性インクジェットインクセット及び捺染物の製造方法に関する。
<1> ガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂、色材及び水を含有する第1のインクと、
ガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂、色材及び水を含有する第2のインクと、
を含む、捺染用水性インクジェットインクセット。
<2> 前記第1のインクが、さらに、沸点が230℃以下の水溶性溶剤を含む、<1>に記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
<3> 前記第2のインクが、さらに、沸点が260℃以上の水溶性溶剤を含む、<1>又は<2>に記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
<4> 前記第1のインク及び前記第2のインクは、それぞれ水溶性溶剤を含み、
前記第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が、前記第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より60℃以上高い、
<1>〜<3>のいずれか1項に記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
<5> 前記第1のインクが白色の色材を含み、前記第2のインクが非白色の色材を含む、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
<6> 前記第2のインクを複数含む、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
<7> <1>〜<6>のいずれか1項に記載の捺染用水性インクジェットインクセットを用いた捺染物の製造方法であって、
基材に前記第1のインクをインクジェット記録法により付与する工程、及び
前記基材の前記第1のインクが付与された領域の少なくとも一部に、前記第2のインクをインクジェット記録法により付与する工程を含む、
捺染物の製造方法。
<8> 前記第2のインクを付与した後に、前記基材を加熱する熱処理工程をさらに含む、<7>に記載の捺染物の製造方法。
<9> 前記第1のインクは水溶性溶剤を含み、
前記熱処理工程の加熱温度は、前記第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より低い、
<8>に記載の捺染物の製造方法。
<10> 前記熱処理工程の加熱温度と前記第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点との差が120℃以下である、<9>に記載の捺染物の製造方法。
<11> 前記第2のインクを付与する工程において、前記第2のインクの付与量が、第2のインクに含まれる色材の付与量として1.4g/m以下である、<7>〜<10>のいずれか1項に記載の捺染物の製造方法。
本発明によれば、捺染インクジェット方法で2以上のインクを重ねて印刷する場合に、上層のインク画像の耐傷つき性及び耐ひび割れ性に優れるとともに、下層のインクの基材への定着性に優れた画像を形成することができる捺染用水性インクジェットインクセット、並びに捺染物の製造方法を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態を説明するが、本発明が下記の実施形態に限定されることはない。
[捺染用水性インクジェットインクセット]
実施形態の捺染用水性インクジェットインクセット(以下、「インクセット」という場合もある。)は、ガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂、色材及び水を含有する第1のインクと、ガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂、色材及び水を含有する第2のインクと、を含む。
以下、実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットに含まれる第1のインク及び第2のインクについて説明する。
[第1のインク及び第2のインク]
以下、第1のインク及び第2のインクに含まれる成分について説明する。
<水分散性樹脂>
実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットにおいて、第1のインクは、ガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂を含有する。また、実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットにおいて、第2のインクは、ガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂を含有する。
「水分散性樹脂」は、水中に樹脂が溶解するのでなく、水中に溶解しない樹脂が粒子状で分散している状態のものである。
実施形態において、第1のインクに含まれるガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂及び第2のインクに含まれるガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂の粒子径には特に制限はないが、インクジェット吐出性の観点から、それぞれ独立に300nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることがさらに好ましい。また、粒子径は、例えば、30nm〜300nmであってもよい。
実施形態において、第1のインクは、ガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂を含有することが好ましい。
第1のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点が−5℃未満である場合、第1のインクの塗膜の柔軟性を向上させることができる。したがって、第1のインクを基材に付与した場合、第1のインクは、柔軟性及び基材への追随性に優れた塗膜を形成することができ、第1のインクの基材への定着性を向上させることができる。
第1のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点は、−10℃以下がより好ましく、−15℃以下がさらに好ましく、−20℃以下がさらに好ましい。第1のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点は、例えば、−50℃以上−5℃未満であってもよい。
実施形態において、第2のインクは、ガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂を含有することが好ましい。
第2のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点が−5℃以上である場合、第2のインクの塗膜の硬さを向上させることができる。したがって、第2のインクが上層となるように印刷した場合、上層のインク画像の耐傷つき性を向上させることができる。
第2のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点は、0℃以上がより好ましい。
第2のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点が35℃以下である場合、第2のインクの塗膜のひび割れに対する耐性を向上させることができる。したがって、第2のインクが上層となるように印刷した場合、上層のインク画像の耐ひび割れ性を向上させることができると考えられる。
第2のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点は、25℃以下がより好ましい。
インクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点を高くすると、インクの被膜の耐傷つき性を向上させることができるが、基材との定着性は低下する。しかし、実施形態のインクセットを用いた場合、ガラス転移点の高い水分散性樹脂を含む第2のインクによる塗膜の下に、ガラス転移点の低い水分散性樹脂を含む第1のインクで塗膜を形成することで、耐傷つき性を改善するとともに、基材との定着性を改善させることができる。
なお、ガラス転移点の測定は示差走査熱量測定(DSC)に従って行われる。
実施形態において、第1のインクに含まれるガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂は、水分散性ウレタン樹脂、水分散性(メタ)アクリル樹脂、及び水分散性スチレン/(メタ)アクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
実施形態において、第2のインクに含まれるガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂は、水分散性ウレタン樹脂、水分散性(メタ)アクリル樹脂、及び水分散性スチレン/(メタ)アクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
水分散性ウレタン樹脂としては、ウレタン骨格を有し水分散性を有するものであれば特に限定はされない。水分散性ウレタン樹脂としては、ウレタン結合以外に、主鎖にエーテル結合を含むポリエーテル型ウレタン樹脂、主鎖にエステル結合を含むポリエステル型ウレタン樹脂、主鎖にカーボネート結合を含むポリカーボネート型ウレタン樹脂、などを使用できる。なかでも、ポリカーボネート型ウレタン樹脂およびポリエステル型ウレタン樹脂を好ましく使用できる。これらの水分散性ウレタン樹脂は、複数種を組み合わせて使用することができる。
水分散性ウレタン樹脂としては、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基等のアニオン性の官能基を有する、アニオン性のウレタン樹脂が好ましい。
ガラス転移点が−5℃未満の水分散性ウレタン樹脂としては、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス300(ガラス転移点−42℃)、スーパーフレックス420(ガラス転移点−10℃)、スーパーフレックス460(ガラス転移点−21℃)、スーパーフレックス460S(ガラス転移点−25℃)、スーパーフレックス470(ガラス転移点−31℃)、スーパーフレックス500M(ガラス転移点−39℃)、スーパーフレックス740(ガラス転移点−34℃)が挙げられる。
また、ガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性ウレタン樹脂としては、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス150HS(ガラス転移温度32℃)、ダイセル・オルネクス株式会社のDAOTAN TW 6490/35WA(ガラス転移点32度)、三井化学株式会社製のタケラックW−6061(ガラス転移点25℃)、宇部興産株式会社製のUW−1701F(ガラス転移点5℃)が挙げられる。これらは、ウレタン骨格を有するアニオン性樹脂である。
水分散性スチレン(メタ)アクリル樹脂及び水分散性(メタ)アクリル樹脂としては、いずれも特に限定されず、市販のものを用いることができる。
水分散性スチレン(メタ)アクリル樹脂又は水分散性(メタ)アクリル樹脂の市販品としては、ガラス転移点が−5℃未満のものとしては、日本合成化学株式会社製のモビニール6751D(ガラス転移点−32℃)、モビニール6960(ガラス転移点−32℃)、モビニール6963(ガラス転移点−28℃)、モビニール702(ガラス転移点−19℃)、モビニール8020(ガラス転移点−22℃)、モビニール966A(ガラス転移点−32℃)が挙げられる。
水分散性スチレン(メタ)アクリル樹脂又は水分散性(メタ)アクリル樹脂の市販品としては、ガラス転移点が−5℃〜35℃のものとしては、日本合成化学株式会社製のモビニール6718(ガラス転移点3℃)、モビニール6750(ガラス転移点0℃)、モビニール7720(ガラス転移点4℃)、BASF社製のジョンクリルPDX−7341(ガラス転移点15℃)、ジョンクリルPDX−7370(ガラス転移点12℃)、DSM社製のNeocryl A−1094(ガラス転移点21℃)、Neocryl BT−62(ガラス転移点22℃)が挙げられる。
ガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂は、第1のインク中に、第1のインク全量に対して、固形分換算で(即ち樹脂のみの量として)0.5〜30質量%(より好ましくは固形分換算で3〜20質量%、さらに好ましくは固形分換算で5〜15質量%)含まれることが好ましい。
ガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ガラス転移点が−5℃〜35℃の水分散性樹脂は、第2のインク中に、第2のインク全量に対して、固形分換算で(即ち樹脂のみの量として)0.5〜15質量%(より好ましくは固形分換算で1〜10質量%、さらに好ましくは固形分換算で2〜5質量%)含まれることが好ましい。
<水>
実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットにおいて、第1のインク及び第2のインクは、水性溶媒として主に水を含むことが好ましい。水としては、特に制限されないが、イオン成分をできる限り含まないものが好ましい。特に、インクの保存安定性の観点から、カルシウム等の多価金属イオンの含有量が低いことが好ましい。水としては、例えば、イオン交換水、蒸留水、超純水等が挙げられる。
水は、粘度調整の観点から、インク中に、インク全量に対して20質量%〜80質量%含まれていることが好ましく、30質量%〜70質量%含まれていることがより好ましい。
<水溶性溶剤>
実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットにおいて、第1のインク及び第2のインクは、それぞれ水溶性溶剤を含有することが好ましい。
水溶性溶剤としては、粘度調整と保湿効果の観点から、室温で液体であって水に溶解可能な水溶性有機溶剤が好ましい。たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、1,3−プロパンジオール、1,3ブタンジオール、1,2ブタンジオール、1,2ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2−プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類;グリセリン;アセチン類(モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン);ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコール類の誘導体;トリエタノールアミン、1−メチル−2−ピロリドン、β−チオジグリコール、スルホランを用いることができる。平均分子量200、300、400、600等の平均分子量が190〜630の範囲にあるポリエチレングリコール、平均分子量400等の平均分子量が200〜600の範囲にあるジオール型ポリプロピレングリコール、平均分子量300、700等の平均分子量が250〜800の範囲にあるトリオール型ポリプロピレングリコール、等の低分子量ポリアルキレングリコールを用いることもできる。
これらの水溶性溶剤は、1つのインクにおいて、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
水溶性溶剤は、粘度調整と保湿効果の観点から、インク中に、インク全量に対して、1〜80質量%含まれていることが好ましく、10〜60質量%であることがより好ましい。
実施形態において、第1のインクに含まれる水溶性溶剤と第2のインクに含まれる水溶性溶剤は、同一であってもよく、異なっていてもよいが、後述するように互いに沸点が異なることが好ましい。
実施形態において、第1のインクは、沸点230℃以下の水溶性溶剤を含むことが好ましい。
第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が230℃以下である場合、沸点が低い溶剤は比較的揮発しやすいため、インク塗膜中の溶剤の量を低減させて、樹脂濃度を高め、より均一な塗膜を形成することが可能となり、第1のインクの定着性をさらに向上することができる。
実施形態において、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点は、215℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることがさらに好ましい。
なお、実施形態において、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点は、プリントヘッドのノズル表面での乾燥を低減する観点から、180℃以上であることが好ましい。
沸点230℃以下の水溶性溶剤としては、プロピレングリコール(沸点187℃)、エチレングリコール(沸点198℃)、1,3プロパンジオール(沸点214℃)、1,3ブタンジオール(沸点207℃)、1,2ブタンジオール(沸点191℃)、1,2ペンタンジオール(沸点206℃)、1,2ヘキサンジオール(沸点223℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点194℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点230℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点217℃)が好ましく、中でもグリコール類のプロピレングリコール、エチレングリコール;ジオール類の1,3プロパンジオール、1,3ブタンジオール、1,2ブタンジオール、1,2ペンタンジオール、1,2ヘキサンジオールがより好ましい。
これらの沸点230℃以下の水溶性溶剤は、1種を単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第1のインクが沸点230℃以下の水溶性溶剤を含むとき、第1のインク中の沸点230℃以下の水溶性溶剤の含有量は、第1のインク全量に対して、例えば、1〜80質量%、10〜60質量%、または10〜40質量%であってよい。
第1のインクが沸点230℃以下の水溶性溶剤を含むとき、沸点230℃以下の水溶性溶剤の第1のインク中の含有量は、例えば、第1のインクに含まれる水溶性溶剤全量に対して50質量%以上、75質量%以上、又は100質量%であってよい。
実施形態において、基材の黄変等を防ぐ観点からは、後述する熱処理工程における加熱温度はあまり高くないことが好ましい。実施形態において、熱処理工程における加熱温度が第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点よりも低いことが好ましい。また、熱処理工程における加熱温度が第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点よりも低い場合、第1のインクの定着性の観点から、熱処理工程における加熱温度と、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点との差が120℃以下であることが好ましく、例えば、100℃以下、または80℃以下であってもよい。なお、ここで、熱処理工程における加熱温度と、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点との差の算出には、第1のインクに複数の水溶性溶剤が含まれるときは、第1のインクに含まれる水溶性溶剤中最も多い量で含まれる水溶性溶剤の沸点を、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点として用いる。以下、インクに含まれる水溶性溶剤中、最も多い量で含まれる水溶性溶剤を、そのインクの「主水溶性溶剤」という場合もある。ここで、第1のインクに、複数の主水溶性溶剤が同量含まれている場合は、これら複数の主水溶性溶剤中、最も沸点が高い水溶性溶剤の沸点を、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点として、上記の差の算出に用いる。
熱処理工程における加熱温度が第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点よりも低い場合であって、熱処理工程における加熱温度と第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点との差が120℃以下である場合、熱処理工程において第1のインクに含まれる水溶性溶剤がさらに揮発しやすく、第1のインクの塗膜中の水溶性溶剤の量をさらに低減させて、第1のインクの定着性をさらに向上することができると考えられる。
実施形態において、第2のインクは、沸点260℃以上の水溶性溶剤を含むことが好ましい。
第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が260℃以上である場合、第2のインクに含まれる水溶性溶剤の揮発を抑制し、第2のインクのドット径の収縮が抑制されてドット径を大きくすることが可能となり、このため、第2のインクのカラー濃度をさらに向上することができる。
実施形態において、第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点は280℃以上がより好ましい。第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点は、例えば、260℃〜300℃でもよい。
沸点が260℃以上の水溶性溶剤としては、グリセリン(沸点290℃)、トリエチレングリコール(沸点287℃)、テトラエチレングリコール(沸点314℃)、トリプロピレングリコール(沸点268℃)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点272℃)、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点304℃)、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点274℃)、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル(沸点261℃)が好ましく、中でもグリセロール類のグリセリンとグリコール類のトリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコールがより好ましい。
これらの沸点260℃以上の水溶性溶剤は、1種を単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第2のインクが沸点260℃以上の水溶性溶剤を含むとき、第2のインク中の260℃以上の水溶性溶剤の含有量は、第2のインク全量に対して、例えば、1〜80質量%、10〜60質量%、又は10〜40質量%であってよい。
第2のインクが沸点260℃以上の水溶性溶剤を含むとき、沸点260℃以上の水溶性溶剤の第2のインク中の含有量は、例えば、第2のインクに含まれる水溶性溶剤全量に対して50質量%以上、75質量%以上、又は100質量%であってよい。
実施形態において、第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点は、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より60℃以上(より好ましくは80℃以上)高いことが好ましい。なお、ここで、第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点と第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点の差の算出には、第1のインクに複数の水溶性溶剤が含まれる場合には、第1のインクの主水溶性溶剤の沸点を第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点として用い、第2のインクに複数の水溶性溶剤が含まれる場合には、第2のインクの主水溶性溶剤の沸点を第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点として用いる。ここで、1つのインクに、複数の主水溶性溶剤が同量含まれている場合は、これら複数の主水溶性溶剤中、最も沸点が高い水溶性溶剤の沸点を、そのインクに含まれる水溶性溶剤の沸点として、上記の差の算出に用いる。
第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より60℃以上高い場合、第2のインクのカラー濃度を更に向上させることができる。この理由として次のように考えられる。第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より60℃以上高い場合、第2のインクに含まれる水溶性溶剤に比べて第1のインクに含まれる水溶性溶剤の揮発性は高い。このため、第1のインクに第2のインクを重ねて印刷した場合、水溶性溶剤の揮発によってインク表面の水溶性溶剤の含有量が比較的低い状態になっている第1のインクの塗膜の上に、この状態の第1のインクと比較して水溶性溶剤の含有量が比較的高い第2のインクの塗膜を積層することが可能となる。つまり、水溶性溶剤の揮発によって表面の粘度が高い状態となっている第1のインクの塗膜の上に、水溶性溶剤を比較的多く含み、粘度の低い状態の第2のインクが乗ることになり、このため、第2のインクが第1のインクへ沈み込む現象が抑制され、第2のインクのドットが広がりやすくなり、カラー濃度をさらに向上させることができると考えられる。
実施形態において、第1のインクが沸点230℃以下の水溶性溶剤を含み、第2のインクが沸点260℃以上の水溶性溶剤を含むことが好ましい。
また、実施形態において、第1のインクが沸点230℃以下の水溶性溶剤を含み、第2のインクが沸点260℃以上の水溶性溶剤を含み、第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より60℃以上高いことも、好ましい。
また、実施形態において、第1のインクが沸点230℃以下の水溶性溶剤を含み、第2のインクが沸点260℃以上の水溶性溶剤を含み、第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より60℃以上高く、熱処理工程における加熱温度と第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点との差が120℃以下であることも、好ましい。
<色材>
実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットにおいて、第1のインク及び第2のインクは、それぞれ色材を含むことが好ましい。
色材としては、通常のモノクロ印刷またはカラー印刷に用いることができる色材を用いることができる。
第1のインクは、基材の色を遮蔽しうる色の色材を含むことが好ましく、白色の色材を含有することがより好ましい。
また、第2のインクは、非白色の色材を含むことが好ましい。
色材としては、特に制限はないが、顔料を好ましく用いることができる。顔料は、当該技術分野で一般に用いられているものを任意に使用することができる。
非白色の顔料としては、たとえば、アゾ系、フタロシアニン系、染料系、縮合多環系、ニトロ系、ニトロソ系等の有機顔料(ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド、ジスアゾイエロー、ハンザイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー、アニリンブラック等);コバルト、鉄、クロム、銅、亜鉛、鉛、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケル等の金属類、金属酸化物および硫化物、ならびに黄土、群青、紺青等の無機顔料、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類を用いることができる。これらの顔料の平均粒径は50〜500nmであることが好ましく、50〜200nmであることがより一層好ましい。これらの顔料の平均粒径は、発色性の観点から50nm以上であることが好ましく、吐出安定性の観点から500nm以下であることが好ましい。
白色顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、酸化ジルコニウムなどの無機顔料が挙げられる。無機顔料以外に、中空樹脂微粒子や、高分子微粒子を使用することもできる。中でも、隠蔽力の観点から、酸化チタンを使用することが好ましい。酸化チタンの平均粒径は、隠蔽性の観点から50nm以上であることが好ましく、吐出安定性の観点から500nm以下であることが好ましい。酸化チタンを使用する場合は、光触媒作用を抑制するために、アルミナやシリカで表面処理されたものを使用することが好ましい。表面処理量は、顔料中に5〜20質量%程度であることが好ましい。
これらの顔料は、それぞれのインクにおいて、いずれか1種を単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
顔料の配合量は、使用する顔料の種類によっても異なるが、遮蔽効果または発色等の観点から、インク中に、インク全量に対して1〜30質量%程度含まれていることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。
インク中に顔料を安定に分散させるために、高分子分散剤や界面活性剤型分散剤に代表される顔料分散剤を使用することが好ましい。
高分子分散剤としては、たとえば市販品として、EVONIK社製のTEGOディスパースシリーズ(TEGOディスパース740W、TEGOディスパース750W、TEGOディスパース755W、TEGOディスパース757W、TEGOディスパース760W)、日本ルーブリゾール(株)製のソルスパースシリーズ(ソルスパース20000、ソルスパース27000、ソルスパース41000、ソルスパース41090、ソルスパース43000、ソルスパース44000、ソルスパース46000)、ジョンソンポリマー社製のジョンクリルシリーズ(ジョンクリル57、ジョンクリル60、ジョンクリル62、ジョンクリル63、ジョンクリル71、ジョンクリル501)、BYK製のDISPERBYK−102、DISPERBYK−185、DISPERBYK−190、DISPERBYK−193、DISPERBYK−199、冨士色素製のFUJI SP
A−54、第一工業製薬(株)製のポリビニルピロリドンK−30、ポリビニルピロリドンK−90等が挙げられる。
界面活性剤型分散剤としては、たとえば、花王(株)製デモールシリーズ(デモールEP、デモールN、デモールRN、デモールNL、デモールRNL、デモールT−45)などのアニオン性界面活性剤、花王(株)製エマルゲンシリーズ(エマルゲンA−60、エマルゲンA−90、エマルゲンA−500、エマルゲンB−40、エマルゲンL−40、エマルゲン420)などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、複数種を組み合わせて使用することもできる。
顔料分散剤を使用する場合のインク中の配合量は、その種類によって異なり特に限定はされないが、一般に、有効成分(固形分量)の質量比で顔料1に対し、0.005〜0.5の範囲で使用されることが好ましい。
顔料表面を親水性官能基で修飾した自己分散顔料を使用してもよい。自己分散顔料の市販品としては、たとえば、キャボット社製CAB−O−JETシリーズ(CAB−O−JET200、CAB−O−JET300、CAB−O−JET250C、CAB−O−JET260M、CAB−O−JET270C)、オリヱント化学(株)製BONJET BLACK CW−1S、CW−2、CW−3、CW−4、CW−5、CW−6などが挙げられる。
顔料を樹脂で被覆したマイクロカプセル化顔料を使用してもよい。
<その他の成分>
その他、実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットにおいて、第1のインク及び第2のインクは、それぞれ、実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットの効果を損なわない範囲で、その他の成分を適宜含んでもよい。その他の成分としては、分散助剤、湿潤剤(保湿剤)、表面張力調整剤(界面活性剤)、定着剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、架橋剤等が挙げられる。
ここでいう分散助剤とは、すでに分散されている顔料分散体に追加で添加する分散剤のことで、分散助剤としては、一般的な分散剤を使用することができる。市販品としては、上述の顔料分散剤の例として挙げたものを用いることができる。
表面張力調整剤として、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、または高分子系、シリコーン系、フッ素系の界面活性剤を使用できる。
この界面活性剤を配合することにより、インクジェット方式でインクを安定に吐出させることがより容易となり、かつ、インクの浸透を適切に制御しやすくすることができるために好ましい。その添加量は(顔料分散剤として界面活性剤が使用される場合はその合計量として)、界面活性剤の種類によっても異なるが、インクの表面張力、及び、布帛等の基材への浸透速度の観点から、インク中に0.1〜10質量%の範囲であることが好ましい。
具体的には、アニオン性界面活性剤としては、花王(株)製エマールシリーズ(エマール0、エマール10、エマール2F、エマール40、エマール20C)、ネオペレックスシリーズ(ネオペレックスGS、ネオペレックスG−15、ネオペレックスG−25、ネオペレックスG−65)、ペレックスシリーズ(ペレックスOT−P、ペレックスTR、ペレックスCS、ペレックスTA、ペレックスSS−L、ペレックスSS−H)、デモールシリーズ(デモールN、デモールNL、デモールRN、デモールMS)が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、たとえば、花王(株)製アセタミンシリーズ(アセタミン24、アセタミン86)、コータミンシリーズ(コータミン24P、コータミン86P、コータミン60W、コータミン86W)、サニゾールシリーズ(サニゾールC、サニゾールB−50)が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、エアプロダクツ社製サーフィノールシリーズ(サーフィノール104E、サーフィノール104H、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485)及び日信化学工業(株式会社)製のオルフィンE1004、オルフィンE1010、オルフィンE1020などのアセチレングリコール系界面活性剤や、花王(株)製エマルゲンシリーズ(エマルゲン102KG、エマルゲン103、エマルゲン104P、エマルゲン105、エマルゲン106、エマルゲン108、エマルゲン120、エマルゲン147、エマルゲン150、エマルゲン220、エマルゲン350、エマルゲン404、エマルゲン420、エマルゲン705、エマルゲン707、エマルゲン709、エマルゲン1108、エマルゲン4085、エマルゲン2025G)などのポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤が挙げられる。
両性界面活性剤としては、花王(株)製アンヒトールシリーズ(アンヒトール20BS、アンヒトール24B、アンヒトール86B、アンヒトール20YB、アンヒトール20N)などが挙げられる。
インクの粘度やpHを調整するために、インクに電解質を配合することもできる。電解質としては、たとえば、硫酸ナトリウム、リン酸水素カリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸カリウム、ホウ酸ナトリウムが挙げられ、2種以上を併用してもよい。硫酸、硝酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン等も、インクの増粘助剤やpH調整剤として用いることができる。
酸化防止剤を配合することにより、インク成分の酸化を防止し、インクの保存安定性を向上させることができる。酸化防止剤としては、たとえば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムを用いることができる。
防腐剤を配合することにより、インクの腐敗を防止して保存安定性を向上させることができる。防腐剤としては、たとえば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系防腐剤;ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン等のトリアジン系防腐剤;2−ピリジンチオールナトリウム−1−オキシド、8−オキシキノリン等のピリジン・キノリン系防腐剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム等のジチオカルバメート系防腐剤;2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン等の有機臭素系防腐剤;p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、サリチル酸を用いることができる。
架橋剤を用いると、樹脂間及び/または樹脂と色材間を強固に繋ぐため、凝集破壊を起きにくくすることができる。
架橋剤としては、例えば加熱により架橋が進行するブロックイソシアネート系化合物が挙げられる。ブロックイソシアネート系化合物の含有量としては、樹脂の固形分に対して質量比率で0.1〜3%が好ましい。保存安定性の観点から、3%以下であることが好ましく、架橋効果の観点から0.1%以上が好ましい。
ブロックイソシアネート系化合物とは、イソシアネート基がブロック剤で保護されたもので、加熱によりブロック剤が解離し、活性なイソシアネート基が再生される化合物を意味する。この加熱により生成したイソシアネート基が、布帛等の基材上の活性水素部位と反応して、ウレタン結合や尿素結合等の架橋構造を形成することが考えられる。ブロック剤としては、たとえばフェノール系化合物、芳香族第2級アミン化合物、環状アミン化合物、ラクタム化合物、オキシム化合物および亜硫酸ソーダ等が挙げられる。
より具体的には、ブロックイソシアネート系化合物としては、ウレタン骨格を有するものであることが好ましい。たとえば、第一工業製薬(株)製のエラストロンシリーズ、エラストロンBNシリーズなどの各製品を使用でき、より好ましくは、エラストロンE37、エラストロンH−3、エラストロンC−52、エラストロンMF25、エラストロンW−22、エラストロンS−24、エラストロンBN−08、エラストロンBN−11、エラストロンBN−27、エラストロンBN−45、エラストロンBN−69、エラストロンBN−77などが市販品として使用できる。
<インクの物性>
実施形態において、第1のインクの粘度及び第2のインクの粘度は、それぞれ適宜調節することができるが、たとえば吐出性の観点から、それぞれ独立に、1〜30mPa・sであることが好ましい。この粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおけるインク粘度である。
実施形態において、第1のインクの表面張力及び第2のインクの表面張力は、それぞれ独立に、25℃において30〜50mN/mであることが好ましい。インクの浸透を制御するためには、例えば、インクの表面張力を制御して、基材への浸透速度を調節する方法がある。インクの表面張力が30mN/m〜50mN/mであるとき、良好なインクの浸透速度によってインク膜を形成しやすく、かつ、良好なインクジェットノズルからの吐出性も得やすい。
[捺染物の製造方法]
実施形態の捺染物の製造方法について説明する。
実施形態の捺染物の製造方法は、上記実施形態の捺染用水性インクジェットインクセットを用いた捺染物の製造方法であって、基材に第1のインクをインクジェット記録法により付与する工程、及び、基材の前記第1のインクが付与された領域の少なくとも一部に、第2のインクをインクジェット記録法により付与する工程を含む。
実施形態において、第1のインク及び第2のインクは、それぞれ、布帛等の基材に対して、インクジェット記録法により付与されることが好ましい。
使用するインクジェットプリンタは、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよく、例えば、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドからインクの液滴を吐出させ、吐出されたインク液滴を基材上に付着させる。
第2のインクは、第1のインクが付与された領域の少なくとも一部に付与されることが好ましく、第1のインクが付与された領域の全体に付与されることがより好ましい。第2のインクを付与する工程において、2以上の第2のインクを付与してもよい。例えば、第1のインクとして白インクを付与してベースとして、第2のインクとして黒インク及び赤などのカラーインクから選択される2以上のインクを用いた多色印刷を行ってもよい。
実施形態において、基材は特に限定されないが、布帛が好ましく用いられる。布帛としては、例えば、綿、絹、羊毛、麻、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、キュプラ等の任意の天然・合成繊維からなる布帛を用いることができる。布帛としては、織物、編物、または不織布等が挙げられる。
また、基材は、例えば、有色の基材であってよい。例えば、基材は、黒や濃色であってもよい。
第1のインクの付与量は特に限定されないが、基材1m当たりの、第1のインクに含まれる色材の付与量として、0.3〜40g/mであることが好ましく、0.5〜35g/mであることがより好ましい。
第2のインクの付与量は特に限定されないが、得られた画像の耐ひび割れ性の観点から、基材1m当たりの、第2のインクに含まれる色材の付与量として、1.5g/m以下であることが好ましく、1.4g/m以下であることがより好ましい。第2のインクの付与量は、例えば、基材1m当たりの、第2のインクに含まれる色材の付与量として、0.3〜1.5g/mであることが好ましい。
実施形態において、第1のインクを付与する工程及び/又は第2のインクを付与する工程の後に、基材を加熱する熱処理工程を行うことが好ましい。これにより、インクを乾燥させるとともに、水分散性樹脂を製膜させて、強固なインク膜を形成しやすい。
熱処理工程は、第1のインクを付与する工程の後、第2のインクを付与する工程の後のいずれか、または両方において行ってもよいが、第2のインクを付与する工程の後に行うことが好ましい。例えば、第1のインクを付与する工程を行った後、熱処理工程を行わずに第2のインクを付与する工程を行い、第2のインクを付与する工程の後に熱処理工程を行ってもよい。
熱処理工程における加熱条件は、特に限定されない。
たとえば、綿のTシャツを基材として用いる場合には、加熱温度が180℃を超えると綿糸が変色しやすいため、加熱温度は180℃以下であることが好ましい。
熱処理工程では、例えば、加熱温度を100〜180℃程度としてもよく、また、例えば、加熱温度160℃で60秒程度の条件で熱処理を行ってもよい。
実施形態において、熱処理工程における加熱温度は、第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点よりも低いことが好ましい。また、熱処理工程における加熱温度と第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点との差が120℃以下(例えば、100℃以下、または80℃以下)であることが好ましい。
実施形態において、第1のインクを付与する工程の前に、基材表面の少なくとも印刷領域に、インク中に含まれる色材等の成分を凝集させる凝集剤または目止め剤などを含む前処理液を付与する工程を行ってもよい。前処理液は、印刷領域を含めた基材表面全体に付与してもよい。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[捺染用水性インクジェットインクの調製]
(白色(W)顔料分散体の調製)
250gの白色顔料R−21N(堺化学工業(株)製酸化チタン)、及び分散剤として10gのデモールEP(花王(株)製ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)を、イオン交換水740gと混合し、ビーズミルにてφ0.5mmのジルコニアビーズを用いて分散し、白色(W)顔料分散体を得た。
(インクの調製)
表1に記載の材料を、表1に記載の質量比になるように混合し、3μmのメンブレンフィルターで粗粒を除去し、捺染用水性インクジェットインクとして白(W)インクW−1〜W−5、黒(K)インクBk−1〜Bk−6、シアン(C)インクC−1、マゼンタ(M)インクM−1、イエロー(Y)インクY−1を得た。白(W)インクW−1〜W−5については、あらかじめ調製した上記の白色(W)顔料分散体を用いて、各成分が表1の質量比となるように混合した。
表1に記載の材料は以下の通りである。また、表1において、各成分について単位のない数値は質量%を示す。
・R−21N:堺化学工業(株)製酸化チタン(白色顔料)
・BONJET BLACK CW−6:オリヱント化学工業(株)製カーボンブラック自己分散顔料分散体、固形分15.1質量%
・CAB−O−JET 450C:キャボット社製シアン自己分散顔料分散体、固形分15.0質量%
・CAB−O−JET 465M:キャボット社製マゼンタ自己分散顔料分散体、固形分15.2質量%
・CAB−O−JET 470Y:キャボット社製イエロー自己分散顔料分散体、固形分15.1質量%
・デモールEP:花王(株)製ポリカルボン酸型高分子界面活性剤(界面活性剤型分散剤)
・水:イオン交換水
・モビニール966A:日本合成化学工業(株)製水分散性スチレンアクリル樹脂、固形分45.0質量%、ガラス転移点(Tg)−32℃
・スーパーフレックス420:第一工業製薬(株)製水分散性ウレタン樹脂、固形分32.0質量%、ガラス転移点(Tg)−10℃
・モビニール6750:日本合成化学工業(株)製水分散性アクリル樹脂、固形分45.0質量%、ガラス転移点(Tg)0℃
・スーパーフレックス150H:第一工業製薬(株)製水分散性ウレタン樹脂、固形分38.0質量%、ガラス転移点(Tg)32℃
・スーパーフレックス210:第一工業製薬(株)製水分散性ウレタン樹脂、固形分35.0質量%、ガラス転移点(Tg)41℃
・プロピレングリコール:和光純薬工業(株)製
・1,2−ヘキサンジオール:和光純薬工業(株)製
・ジエチレングリコール:和光純薬工業(株)製
・2-ピロリドン:和光純薬工業(株)製
・トリプロピレングリコール:和光純薬工業(株)製
・グリセリン:和光純薬工業(株)製
・サーフィノール465:エアプロダクツ社製アセチレン系界面活性剤
Figure 0006904832
[評価]
<捺染物の作製及び評価>
マスターマインド社製テキスタイルプリンタ「MMP8130」に、表2〜8に示す各インクを導入し、基材として綿100%Tシャツ「Printstar 085−cvt」に、下記のように画像を印刷した。表2〜8において、「第1」は「第1のインク」を示し、「第2」は「第2のインク」を示す。表2〜8に示されるように、実施例1〜33及び比較例1〜9では、第1のインクとして白インクが用いられ、第2のインクとして黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、またはイエロー(Y)が用いられた。
具体的には、基材であるTシャツに対し、第1のインクとして白インクを用い、白インクの顔料の付与量が30g/mとなる白インク吐出量(付与量)で、15cm×15cmの白インクのベタ画像を印刷した。更にその上に14cm×14cmの黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、またはイエロー(Y)のいずれかのインクのベタ画像を、第2のインクとして、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、またはイエロー(Y)インクを用いて、第2のインクの顔料の付与量が表2〜8に示す量となる第2のインクの吐出量(付与量)で印刷した。その後、それぞれの印刷物に対し、80℃、110℃、170℃の3水準で60秒間の熱処理(ホットプレス)を行った。
このようにして得られた捺染物について、下記のように、第1のインク定着性、第2のインク画像の耐傷つき性、第2のインク画像のカラー濃度、及び第2のインク画像のひび割れの評価を行った。
結果を表2〜8に示す。
<第1のインク定着性>
作製された捺染物を試験片として用い、JIS L0849に規定の方法に従い、II型摩擦試験機((株)大栄科学精器製作所製RT−200)を用いて試験を行った。擦過によって、白インク被膜が基材から剥がれた割合を目視で確認し、次の基準で評価した。
A:白インク被膜の剥がれが擦過部面積に対して5パーセント未満である
B:白インク被膜の剥がれが擦過部面積に対して5パーセント以上15パーセント未満である
C:白インク被膜の剥がれが擦過部面積に対して15パーセント以上である
<第2のインク画像の耐傷つき性>
捺染物の印刷面を市販の歯ブラシ(毛の材質:ナイロン、硬さ:ふつう)を用い、この歯ブラシのヘッドに100gの荷重をかけて、画像の表面を10往復こすり、30cm離れた場所から画像の傷つき度合いを目視で確認し、次の基準で評価した。
A:傷が無い
B:傷はあるが目立たない
C:傷が目立つ
<第2のインク画像のカラー濃度>
X−Rite製X−Rite eXactを使用して、捺染物のカラーインクのベタ画像部のOD値を測定した。
<第2のインク画像のひび割れ>
捺染物のカラーインクのベタ画像部を、折り曲げ線がベタ画像部内にできるように180°で折り曲げ、戻すことを繰り返し、ベタ画像部の折り曲げ線部分を目視で観察し、第2のインク画像のひび割れを下記の基準で評価した。
A:180°の折り曲げを100回繰り返してもひび割れ発生なし
B:180°の折り曲げを10回繰り返してもひび割れ発生なしだが、100回繰り返すとひび割れが発生する
C:180°の折り曲げを10回繰り返すとひび割れが発生する
Figure 0006904832
Figure 0006904832
Figure 0006904832
Figure 0006904832
Figure 0006904832
Figure 0006904832
Figure 0006904832
第1インクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点が-5℃未満、及び、第2のインクに含まれる水分散性樹脂のガラス転移点が−5℃〜35℃である実施例1〜33では、いずれも、第1のインクの定着性、及び第2のインク画像の耐傷つき性が良好であり、第2のインク画像のひび割れも抑制されていた。
一方、比較例1〜9では、第1のインクの定着性、第2のインク画像の耐傷つき性、及び第2のインク画像のひび割れの全てにおいて満足な結果を示すものはなかった。ガラス転移点が低い水分散性樹脂を含むインクの下層を形成せずに、ガラス転移点が−5℃以上の水分散性樹脂を含むインクを印刷した比較例1〜3は、白インク定着性に劣ることが示された。上層のインクのガラス転移点が−5℃未満である比較例4〜6では、画像の耐傷つき性に劣ることが示された。上層のインクのガラス転移点が35℃を超える比較例7〜9では、画像の耐ひび割れ性に劣ることが示された。

Claims (9)

  1. ガラス転移点が−5℃未満の水分散性樹脂、色材、沸点が230℃以下の水溶性溶剤、及び水を含有する第1のインクと、
    ガラス転移点が℃〜35℃の水分散性樹脂、色材、沸点が260℃以上の水溶性溶剤、及び水を含有する第2のインクと、
    を含む、捺染用水性インクジェットインクセット。
  2. 前記第2のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点が、前記第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より60℃以上高い、
    請求項1記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
  3. 前記第1のインクが白色の色材を含み、前記第2のインクが非白色の色材を含む、請求項1又は2のいずれか1項に記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
  4. 前記第2のインクを複数含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の捺染用水性インクジェットインクセット。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の捺染用水性インクジェットインクセットを用いた捺染物の製造方法であって、
    基材に前記第1のインクをインクジェット記録法により付与する工程、及び
    前記基材の前記第1のインクが付与された領域の少なくとも一部に、前記第2のインクをインクジェット記録法により付与する工程を含む、
    捺染物の製造方法。
  6. 前記第2のインクを付与した後に、前記基材を加熱する熱処理工程をさらに含む、請求項に記載の捺染物の製造方法。
  7. 前記熱処理工程の加熱温度は、前記第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点より低い、
    請求項に記載の捺染物の製造方法。
  8. 前記熱処理工程の加熱温度と前記第1のインクに含まれる水溶性溶剤の沸点との差が120℃以下である、請求項に記載の捺染物の製造方法。
  9. 前記第2のインクを付与する工程において、前記第2のインクの付与量が、第2インクに含まれる色材の付与量として1.4g/m以下である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の捺染物の製造方法。
JP2017143414A 2016-07-29 2017-07-25 捺染用水性インクジェットインクセット及び捺染物の製造方法 Active JP6904832B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/661,111 US10150881B2 (en) 2016-07-29 2017-07-27 Aqueous inkjet ink set for textile printing and method for producing printed textile item

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016149555 2016-07-29
JP2016149555 2016-07-29

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018024853A JP2018024853A (ja) 2018-02-15
JP6904832B2 true JP6904832B2 (ja) 2021-07-21

Family

ID=61195484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017143414A Active JP6904832B2 (ja) 2016-07-29 2017-07-25 捺染用水性インクジェットインクセット及び捺染物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6904832B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11285735B2 (en) * 2018-10-26 2022-03-29 Ricoh Company, Ltd. Medium, medium producing method, and medium producing apparatus
WO2022168738A1 (ja) * 2021-02-04 2022-08-11 富士フイルム株式会社 インクセット及び画像記録方法
JPWO2023085038A1 (ja) * 2021-11-15 2023-05-19

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5197079B2 (ja) * 2007-06-25 2013-05-15 理想科学工業株式会社 捺染インクジェット用インク
JP2012207338A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Brother Ind Ltd 処理剤、画像形成方法、処理剤の製造方法、画像を有する布帛の製造方法および画像を有する布帛

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018024853A (ja) 2018-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5197079B2 (ja) 捺染インクジェット用インク
JP5222590B2 (ja) 捺染インクジェット用インク
JP6652442B2 (ja) 捺染用水性インクジェットインクセット
JP5196943B2 (ja) 捺染インクジェット用インク
US10150881B2 (en) Aqueous inkjet ink set for textile printing and method for producing printed textile item
JP7217093B2 (ja) 捺染インクジェット用水性顔料インク、捺染物の製造方法、及びインクセット
US11242649B2 (en) Ink set for textile printing and method for producing printed textile item
JP5351511B2 (ja) 捺染インクジェット用インクセット
JP2009299240A (ja) 捺染物の製造方法および捺染用インクセット
JP6904832B2 (ja) 捺染用水性インクジェットインクセット及び捺染物の製造方法
JP7320384B2 (ja) インクジェット捺染用インク及びインクセット
JP2010150454A (ja) 捺染インクジェット用インクセット
JP2018051872A (ja) 印刷物製造方法及びスクリーン印刷用インク
JP2022146841A (ja) インクセット、画像形成方法、及び画像形成装置
JP2013159647A (ja) 捺染インクジェット用前処理剤およびインクセット
JP7206293B2 (ja) インクジェット用水性インク、印刷物の製造方法、及びインクセット
JP7128042B2 (ja) インクジェット捺染用インクセット及び捺染物の製造方法
JP2015021037A (ja) インクジェットインク
JP7232740B2 (ja) 捺染インクジェット用水性インク、及び捺染物の製造方法
JP7149732B2 (ja) インクジェット捺染用前処理液、捺染物の製造方法及びインクジェット捺染用インクセット
US20240110331A1 (en) Aqueous ink for textile inkjet printing and method for producing printed textile item
JP2023031510A (ja) 捺染物の製造方法
JP2022180836A (ja) 捺染物の製造方法
JP2005290217A (ja) インクジェットインクセット、インクカートリッジ、記録装置及び記録物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200508

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6904832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250