JP6904633B2 - 軽量気泡コンクリートパネル用の自重受け金物 - Google Patents

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本発明は、軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)用の自重受け金物に関する。詳しくは、ALCパネルで帳壁を構成した軽量気泡コンクリートパネル壁体に、適切なロッキング機構を付与することができる自重受け金物、及び、それを用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造に関する。
従来、建物の帳壁をALCパネルによって構成することが広く行われている。このような壁体においては、ALCパネルの自重は、アングル等の下地を介して建物躯体に取付けられた自重受け金物によって支持されている。
しかし、ALCパネルを用いてなる軽量気泡コンクリートパネル壁体(ALCパネル壁体)は、地震等により一定以上の外力が加わった場合に、建物の各階に生じる層間変位に伴う自重受け金物の傾き等、パネル取付け部に生じる応力が許容応力度を超え、ALCパネルの脱落や局部的破壊が生じてしまう危険性があった。これを回避するため、ALCパネル壁体においては、通常、壁面方向内でのALCパネルの微少な回転により上記の応力を開放することができるロッキング機構によって必要な免震性が担保されている(特許文献1参照)。
ALCパネル壁体にロッキング機構を付与する取付け構造として、ALCパネルの自重受け金物と対面する位置に、突起部51を有するクリアランス確保用の金物5を配置することにより、ロッキング性能の発揮に必要なクリアランスを確保した各種の取付け構造、及び、このような取付け構造を構成するために用いる各種の自重受け金物が提案されている(特許文献1及び2参照)。
しかしながら、特許文献1及び2に記載されているいずれの取付け構造においても、ALCパネル壁体に適切なロッキング機構を構成するためには、上述のクリアランス確保用の金物の突起部51を有する金物、又は、その突起部51を点接触させてクリアランスを確保するための受け側の面となる金属プレート等を、ALCパネルの底面に、一つ一つ高い位置精度で留付けする必要があった。このクリアランスを確保するための金物の留め付け作業は、建物の建築現場で、施工者による手作業によるものとなる場合が多く、施工者による品質のばらつきや、作業の繁雑さについて改善が求められていた。
特公平6−23459号公報 特開2006−16841号公報
本発明は、ロッキング機構を備えるALCパネル壁体の生産性や品質安定性の向上に寄与するために、ALCパネル壁体の施工を、従来よりも簡略化、容易化された作業手順で行うことができる軽量気泡コンクリートパネル用の自重受け金物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定形状を有する二つの金具、即ち、本発明独自の形状からなる自重受け水平板と垂直支持板とが搖動可能に継合一体化されてなる構造を有する自重受け金物によって、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 軽量気泡コンクリートパネル用の自重受け金物であって、自重受け水平板と、垂直支持板と、を含んでなり、前記自重受け水平板は、略矩形板状のパネル載置板と、該パネル載置板の側辺から延出する、上向きアンカー及び/又は下向きアンカーからなるアンカー部と、を含んでなり、前記垂直支持板には前記自重受け水平板と前記垂直支持板との交線に対して平行な向きに延びる貫通スリットが形成されていて、前記貫通スリットは、該貫通スリットの底辺が上向きに凸な円弧を描く形状で形成されていて、前記アンカー部を構成するいずれかのアンカーが前記貫通スリットを貫通する態様で、前記自重受け水平板と前記垂直支持板とが揺動可能に継合されている自重受け金物。
(1)の発明によれば、従来のALCパネルの取付け構造において、ロッキング機構の構成上、自重受け金物とパネル底面との間に必要なクリアランスを確保するために必要とされていたクリアランス確保用の突起部51(図6、図7参照)を有するクリアランス確保用の金物5の設置が不要となる。本発明の自重受け金物は、この自重を受ける機能とロッキングの機能とを単一の金物において兼ね備える新規な構造の金物である。このような自重受け金物によれば、施工者による品質のばらつきを抑えて、尚且つ、ALCパネルの取付け作業の作業性を著しく向上させることができる。
更には、(1)の発明によれば、ALCパネル間に配置する金物の数が削減できる。よって、これらの金物の設置スペースとして最低限の幅が必要であったALCパネル間の目地幅(図7のC2)を小さくすることができる。これにより、(1)の発明によれば、小口面の幅を小さくして、ALCパネル壁体の美観向上に寄与することができる。
又、従来のALCパネルの取付け構造においては、ロッキング性能の適正な発現のために必要なスペースを確保しつつ、尚且つ、この目地幅を小さくするために、ALCパネルの小口面に上記スペース確保のための切り欠き部(図8の21)の形成が行われていた。この切欠き部21の大きさが不十分であると、自重受け金物との適正なクリアランスが確保できず、有事の際にALCパネルと自重受け金物が干渉してALCパネルの損傷につながる恐れがある。そのため、この切り欠き加工の精度管理は作業者にとって大きな負担となっていた。これに対して、(1)の発明によれば、例えば図8の取付け構造と同様の小口面の目地幅を、上記のALCパネル小口面の切り欠き加工を行わずとも同様の幅とすることができる。以上より、上記加工に起因する作業負担や、パネルの一部破損及び強度低下のリスクを回避することができる。
(2) 前記貫通スリットは、該貫通スリットの両側辺が外向きに凸な円弧を描く形状で形成されている、(1)に記載の自重受け金物。
(2)の発明によれば、(1)に記載の自重受け金物の貫通スリットの形状を、両側辺が外向きに凸な円弧を描く形状とした。自重受け水平板のアンカーを垂直支持板の貫通スリットへ挿入するにあたっては、貫通スリットにはアンカーのサイズに対して多少のクリアランスを設ける必要がある。しかし、このクリアランス幅が、設置後のアンカー部の配置の適切な位置からのずれの要因ともなりえる。貫通スリットの形状を上記態様とすることにより、装入時の必要なクリアランスを確保し、尚且つ、設置後のアンカー部の配置の適切な位置からのずれを最小化することができる。これによれば、(1)の発明において、アンカーの可動域を適切に確保して、そのロッキング性能をより高い精度で発現させることができ、又、ロッキング性能の発現時におけるアンカー部と貫通スリット端部との不要な干渉を回避して衝突の衝撃によるパネルの破損もより高い確度で防止することができる。
(3) 前記垂直支持板の側辺から前記貫通スリットにまで達する切欠き部であって、該貫通スリットの開口高さよりも幅が狭い水平切欠き部が形成されている(1)又は(2)に記載の自重受け金物。
(3)の発明によれば、自重受け金物の設置位置の周辺状況によって、正面からの自重受け水平板の挿入が困難な場合であっても、水平切り欠き部を通して、側面からこれを挿入することができる。又、水平切り欠き部の幅を貫通スリットよりも幅狭とすることで、アンカーの脱落も防止することができる。
(4) 前記アンカー部が、中央に形成されている上向きアンカーとこの両側に隣接する上向きアンカー又は下向きアンカーからなり、中央に形成されている前記上向きアンカーは、アンカー先端部が更に下向きに折り返されてなる掛止部が形成されている、(1)から(3)のいずれかに記載の自重受け金物。
(4)の発明によれば、掛止部が形成されている上向きアンカーの長さを調整することにより、自重受け水平板を構成するパネル載置板の垂直位置を建物躯体等との関係で、自在に最適な位置に調整することができる。例えば、ALCパネル壁体の最下段で建物躯体の基礎上に載置されるALCパネルを載置する場合等に好適に用いることができる。
(5) 前記パネル載置板に複数の前記アンカー部が形成されていて、前記垂直支持板には該アンカー部と継合することができる位置に複数の前記貫通スリットが形成されている(1)から(4)のいずれかに記載の自重受け金物。
(5)の発明によれば、(1)から(4)のいずれかに記載の自重受け金物を用いたALCパネル壁体の平常時における安定性を更に高めることができる。
(6) 前記垂直支持板には溶接用補助板部が形成されていて、前記溶接用補助板部は、前記垂直支持板の側端部近傍から延出していて、該垂直支持板の表面に対して垂直方向に離間しており、且つ、該垂直支持板の表面と平行に配置されている、(1)から(5)のいずれかに記載の自重受け金物。
(6)の発明によれば、ALCパネル壁体の製造におけるALCパネルの取付け作業において、自重受け金物を下地材とするアングルに固定する全ての溶接作業を、壁体の外部側(足場側)から行うことができるようになった。溶接用補助板部の位置をALCパネル設置位置に適合するように設計することで、取付けの作業性が向上する。以上により、自重受け金物の建物躯体側の構造への溶接を、従来よりも簡略化、容易化された作業手順で行うことができ、ALCパネル壁体の生産性や品質安定性の向上に寄与することができる。
(7) 前記垂直支持板の一の表面から垂直方向に離間して配置されている一の溶接用補助板部と、他の表面から反対向きの垂直方向に離間して配置されている他の溶接用補助板部とが、前記垂直支持板の両面上にそれぞれ配置されている(6)に記載の自重受け金物。
(7)の発明によれば、(6)に記載の自重受け金物において、更に、溶接用補助板部を、垂直支持板の前面と背面にそれぞれ一つずつ配置する構成とした。このような自重受け金物によれば、設置箇所に応じて適宜上下前後を反転させて用いることにより、1種類の型からなる自重受け金物で、左右いずれの向きに向けた設置にも対応することができる。よって、取付け勝手方向を考慮する必要がないため金物の種類を削減でき、作業性が一層向上するとともに、在庫管理や製造管理に要するコストを削減することができる。
(8) (1)から(7)のいずれかに記載の自重受け金物に軽量気泡コンクリートパネルが載置されてなる軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
(8)の発明によれば、(1)から(7)のいずれかの発明の効果を享受することにより、ALCパネル壁体を形成する際の作業の安定性と作業性が顕著に向上する。これにより、ALCパネル壁体の品質安定性と経済性の向上に貢献することができる。
(9) (6)又は(7)に記載の自重受け金物に軽量気泡コンクリートパネルが載置されていて、該自重受け金物の前記溶接用補助板部が、建物躯体に直接又は下地鋼材を介して溶接されている、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
(9)の発明によれば、(6)又は(7)の発明の効果を享受することにより、ALCパネル壁体を形成する際の作業性が顕著に向上する。これにより、ALCパネル壁体の生産性や品質安定性の向上に貢献することができる。
(10) 複数の軽量気泡コンクリートパネルが縦方向に積層されてなる壁体において、前記壁体の最下段に配置されている軽量気泡コンクリートパネルを除くその他の軽量気泡コンクリートパネルを載置する自重受け金物が、(6)又は(7)に記載の自重受け金物であって、該自重受け金物の前記溶接用補助板部が、建物躯体に直接又は下地鋼材を介して溶接されている、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
(10)の発明によれば、ALCパネル壁体の取付け構造を、当該壁体の最下段に配置されている軽量気泡コンクリートパネルを除くその他の軽量気泡コンクリートパネル、即ち、最下段から2段目以上に配置されているALCパネルが(6)又は(7)に記載の自重受け金物に載置されている構造とした。ALCパネル壁体の取付け作業においては、特に最下段から2段目以上に配置されているALCパネルについて、作業壁体の内部側からの溶接作業を余儀なくされることが、取付け作業全体の効率を著しく低下させる。この場合、壁体の内部側からの溶接作業を行うために、足場での作業を中断して足場を降り、壁体の内部側(建物の内部)に移動し、更には、建物内にこの溶接のための新たな足場を設ける必要が生じるからである。(10)の発明によれば、このような作業効率の低下を回避して、ALCパネル壁体の生産性や品質安定性の向上に寄与することができる。
(11) 前記軽量気泡コンクリートパネルの下部小口面における幅方向の両端部に(8)から(10)のいずれかに記載の取付け構造が形成されている軽量気泡コンクリートパネル壁体。
(11)の発明によれば、特に多数のALCパネルを横積みしてなる壁体において、各ALCパネルの両端下部おいてその自重を受ける多数の取付構造部分において、(8)から(10)のいずれかの発明の効果を享受することができる。これにより、このような壁体の経済性と品質安定性の向上に大きく貢献することができる。
(12) 軽量気泡コンクリートパネル用の自重受け金物組立てキットであって、自重受け水平板と、垂直支持板と、を含んでなり、前記自重受け水平板は、略矩形板状のパネル載置板と、該パネル載置板の側辺から延出する上向きアンカー及び/又は下向きアンカーとからなるアンカー部と、を含んでなり、前記垂直支持板には該垂直支持板の側辺に対して平行な向きに延びる貫通スリットが形成されていて、前記貫通スリットは、該貫通スリットの底辺下辺が上向きに凸な円弧を描く形状で形成されている、自重受け金物組立てキット。
(12)の発明によれば、従来のALCパネルの取付け構造におけるロッキング機構構成用の金物と自重受け金物とに対応する両金具を、アンカー部と独自形状からなる貫通スリットの継合によってこれらを揺動可能に一体化した構造の自重受け金物とすることができる。これにより、従来構造におけるロッキング機構構成用の金物のパネル底面への留め付け工程を不要とすることができる。そして、この新規な構造の自重受け金物によれば、施工者による品質のばらつきを抑えて、尚且つ、ALCパネルの取付け作業の作業性を著しく向上させることができる。又、従来のALCパネルの取付け構造において問題となっていたロッキング機構構成用の金物のALCパネルからの抜け落ちのリスク実質的に回避することができる。
(13) 前記貫通スリットは、該貫通スリットの両側辺が外向きに凸な円弧を描く形状で形成されている、(12)に記載の自重受け金物組立てキット。
(13)の発明によれば、(12)に記載の自重受け金物組立てキットを構成する垂直支持板の貫通スリットの形状を、両側辺が外向きに凸な円弧を描く形状とした。自重受け水平板のアンカーを垂直支持板の貫通スリットへ挿入するにあたっては、貫通スリットにはアンカーのサイズに対して多少のクリアランスを設ける必要がある。しかし、このクリアランス幅が、設置後のアンカー部の配置の適切な位置からのずれの要因ともなりえる。貫通スリットの形状を上記態様とすることにより、装入時の必要なクリアランスを確保し、尚且つ、設置後のアンカー部の配置の適切な位置からのずれを最小化することができる。これによれば、(1)の発明において、アンカーの可動域を適切に確保して、そのロッキング性能をより高い精度で発現させることができ、又、ロッキング性能の発現時におけるアンカー部と貫通スリット端部との不要な干渉を回避して衝突の衝撃によるパネルの破損もより高い確度で防止することができる。
(14) (12)又は(13)に記載の自重受け金物組立てキットと、軽量気泡コンクリートパネルを用いた、軽量気泡コンクリートパネル壁体の形成方法であって、前記自重受け金物組立てキットを一体化して自重受け金物を組立てる工程と、前記自重受け金物に前記軽量気泡コンクリートパネルを載置する工程と、を、いずれも前記軽量気泡コンクリートパネル壁体を設置する建物の建設現場において行う軽量気泡コンクリートパネル壁体の形成方法。
(14)の発明によれば、適切なロッキング機構を有するALCパネル壁体を、施工者による品質のばらつきを抑えながら、高い作業性の下で設置することができる。又、取付け用金物を、組み立てキットを用いて建築現場において組立てる工法であることにより、工場組立て品と比較して、例えば、自重受け金具へのパネル載置金具の最終的な一体化を、現場の状況に合わせて任意の工程段階でフレキシブルに行うことができる点や、不具合が生じている一部金物の部分交換が可能であるという点等において、更に有利な効果を享受することができる。
本発明によれば、ALCパネル壁体の施工を、従来よりも簡略化、容易化された作業手順で行うことができる軽量気泡コンクリートパネル用の自重受け金物を提供して、ロッキング機構を備えるALCパネル壁体の生産性や品質安定性の向上に寄与することができる。
本発明の自重受け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造の立面図である。 本発明の自重受け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造の側面図である。 本発明の自重受け金物の斜視図である。 本発明の自重受け金物を構成する金具からなる自重受け金物組立てキットの各金物の斜視図である。 本発明の自重受け金物における自重受け水平板と垂直支持板との継合構造及び自重受け金物のロッキング機構の説明に供する正面図である。 本発明の自重受け金物における自重受け水平板と垂直支持板との継合構造及び自重受け金物のロッキング機構の説明に供する正面図である。 本発明の自重受け金物のより好ましい実施形態における自重受け水平板と垂直支持板との継合構造及び自重受け金物のロッキング機構の説明に供する正面図である。 本発明の自重受け金物のより好ましい実施形態における自重受け水平板と垂直支持板との継合構造及び自重受け金物のロッキング機構の説明に供する正面図である。 本発明の自重受け金物のより好ましい実施形態の斜視図である。 より好ましい一実施形態における本発明の自重受け金物を構成する金具からなる自重受け金物組立てキットの各金物の斜視図である。 より好ましい一実施形態における本発明の自重受け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造の側面図である。 より好ましい他の実施形態における本発明の自重受け金物を構成する金具からなる自重受け金物組立てキットの各金物の斜視図である。 より好ましい他の実施形態における本発明の自重受け金物を用いた軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造の側面図である。 本発明の自重受け金物の他の実施形態に係る斜視図である。 従来の軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造の側面図である。 従来の軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造の他の実施形態の側面図である。
以下、本発明の軽量気泡コンクリートパネル壁体(以下、単に、「壁体」とも言う)、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造(以下、単に、「取付け構造」とも言う)軽量気泡コンクリートパネル用の自重受け金物(以下、単に、「自重受け金物」とも言う)の好ましい実施形態について説明する。尚、以下においては、主に、複数の長方形のALCパネルを、横積みにして建造物の柱等の建物躯体にパネル両端部を接合することによって建物の帳壁を構成する壁体に本発明を適用する場合の実施形態について説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。自重受け金物と建物の帳壁を構成するプレキャストパネル底面との間に所定のクリアランスを確保することによって構成されるロッキング機構を有する壁体一般に、広く適用することができるものである。
<壁体>
図1は、本発明の壁体100の立面図である。壁体100はロッキング機構を備える。このロッキング機構は、主として取付け構造10によって担保されている。取付け構造10は、自重受け金物1にALCパネル2が載置されてなる部分に形成されている両者の接合構造である。
壁体100においては、複数の長方形のALCパネル2が横積み配置されている。ALCパネル2は、主として、壁体100の垂直方向に沿ってパネル数枚ごとの間隔で設置されている自重受け金物1によって、その重量を支持されている。自重受け金物1は、縦アングルからなる下地鋼材4を介して建物躯体3に固定されている。そして、自重受け金物1は、ALCパネル2の下部小口面における幅方向の両端部に対応する位置に配置されることにより、ALCパネル2の重量を有効に支持している。
又、複数のALCパネル2が垂直方向に複数積層されてなる壁体100においては、建築物の建物躯体3又はこれに溶接固定された縦アングル鋼材からなる下地鋼材4に、通常、パネル数段分の間隔で、ALCパネルの自重を受ける自重受け金物1が、溶接固定されている。
<取付け構造>
自重受け金物1とALCパネル2との接合構造である取付け構造10においては、ALCパネル2が、ロッキング性能を発揮可能な態様で自重受け金物1に取り付けられている。より詳しくは、自重受け金物1における自重受け水平板11と、垂直支持板12との継合部分に所定形状の貫通スリット121が形成されていることにより、自重受け金物1を用いてなる取付け構造10はロッキング機構を備える構造とされている。壁体100は、この取付け構造10の備えるロッキング機構により、適正なロッキング性能に発現に基づく耐震性等が担保されている。
<自重受け金物>
自重受け金物1は、図3、図4、図7及び図10に示すように、自重受け水平板11と、垂直支持板12とが、「揺動可能」に継合されることにより構成されている。本明細書において、「揺動可能」とは、自重受け金物1を含んでなる取付け構造10によって壁体100を構成する場合において、自重受け金物1の自重受け水平板11が垂直支持板12に対して、壁体100のロッキング性能、即ち、上述の通り、ALCパネル2の微少な回転により外力により生ずる応力を開放する性能を発現させるために必要な範囲で、揺動することが可能であることを意味する。
自重受け水平板11は、好ましくは略矩形形状の金属板からなるパネル載置板111と、パネル載置板111の側辺から延出するアンカー部112と、を含んでなる金属部材である。これらの各部分を含んでなる自重受け水平板11は、例えば、所定の形状に打ち抜いた一枚の金属板を、所定の位置において折り曲げ加工することによって上記各部分を含んでなるものとして形成することができる。
アンカー部112は、自重受け水平板11を構成するパネル載置板111の一側辺から延出し、パネル載置板111と平行に延出し、その先端よりの一部が垂直上向き(下向きアンカー114の折り曲げ方向と逆向き)に折り曲げられているか、或いは、上記一側辺においてその全部が垂直上向き(下向きアンカー114の折り曲げ方向と逆向き)に折り曲げられている上向きアンカー113と、上記一側辺から延出し、その先端よりの一部が垂直下向き(上向きアンカー113の折り曲げ方向と逆向き)に折り曲げられているか、或いは、上記一側辺においてその全部が垂直下向き(上向きアンカー113の折り曲げ方向と逆向き)に折り曲げられている下向きアンカー114とからなる。
図2及び3に示すように、自重受け金物1において、上向きアンカー113は、垂直支持板12に形成される貫通スリット121に挿入され、上向きに折り曲げられた部分が垂直支持板12の背面に接する態様で、自重受け水平板11の平常時の水平配置の安定性を保持する。同様に向きアンカー114は、下向きに折り曲げられた部分が垂直支持板12の前面に接する態様で、自重受け水平板11の平常時の水平配置の安定性を保持する。これらの安定性は、いずれも有事におけるロッキング性能の発現を阻害しない範囲で保持されるものである。
又、図7、図8に示すように、自重受け金物1のアンカー部112を構成する上向きアンカーは、その先端部が更に下向きに折り返されてなる掛止部117が形成されている上向きアンカー116であってもよい。
中央に形成されているアンカーと、この両側に隣接して形成されている3つのアンカーでアンカー部を構成し、このうちの中央のアンカーを、掛止部117を有する上向きアンカー116とし、他の両隣りのアンカーを上向きアンカー115とした構成の自重受け金物1は、上述の通り、掛止部117が形成されている上向きアンカー116の長さを調整することにより、自重受け水平板11Aを構成するパネル載置板111の垂直位置を最適化することができる。このような自重受け金物1は、特に、ALCパネル壁体の最下段等において好適に用いることができる。
垂直支持板12は、自重受け水平板11との継合構造を構成する貫通スリット121が形成されている略矩形形状の金属板からなる金属部材である。貫通スリット121は、垂直支持板12に自重受け水平板11のアンカー部112を、ロッキング可能に継合可能な形状で形成される。貫通スリット121は、自重受け金物1の自重受け水平板11と垂直支持板12との交線に対して平行な向きに、垂直支持板12を貫通するスリットして形成される。図5A及び図5Bに示すように貫通スリット121は、貫通スリットの底辺123が上向きに凸な円弧を描く形状で形成されている。
垂直支持板12の貫通スリット121は、対向する貫通スリットの上辺122と貫通スリットの底辺123とが互いの中心で最も近接する態様で対称な円弧を描く形状で形成されていることがより好ましい。図1に示すように、自重受け金物1は、通常ALCパネル2の左右の両側端部において用いられるが、垂直支持板12に形成する貫通スリット121を、図4及び図5Aに示すように上辺と底辺が対称形である形状としておくことにより、これを上下反転して用いてALCパネル2の左右いずれの両側端部においても用いることができるからである。
又、垂直支持板12の貫通スリット121は、更に貫通スリットの両側辺124が外向きに凸な円弧を描く形状で形成されていることが最も好ましい。垂直支持板12に形成する貫通スリット121を、図6Aに示すような形状としておくことにより、本発明の自重受け金物1を用いた取付け構造10に、より好ましい態様、且つ、より高い精度でロッキング性能を発現させることができる。ロッキング機構の詳細については後述する。
又、図7及び図8に示すように、自重受け金物1は、垂直支持板12に、水平切欠き部125が形成されているものであってもよい。水平切欠き部125は、垂直支持板12の一側辺から貫通スリット121の側辺にまで達する帯状の切欠き部である。又、水平切欠き部125の幅は、アンカーの抜け落ちを抑止するために貫通スリット121の開口高さよりも狭い幅であることが好ましい。
尚、自重受け金物は、図12に示すように、パネル載置板111に複数の上向きアンカー113が形成されている自重受け水平板11Cと、これらの複数の上向きアンカー113と継合することができる位置に複数の貫通スリット121が形成されている垂直支持板12Cとが継合されてなる自重受け金物1Cであってもよい。このような構成からなる自重受け金物1Cは、自重受け金物1(1C)を用いたALCパネル壁体の平常時における安定性を更に高めることができる。
又、図7、図8、及び図10に示すように、自重受け金物1の垂直支持板12には、溶接用補助板部126と127(図8参照)、或いは、溶接用補助板部128と129(図10参照)が形成されていることがより好ましい。図7又は図10に示すように、これらの溶接用補助板部126〜129はいずれも接続部分(126A〜129A)と、補助板部分(126B〜129B)とを有する構成からなるものである。接続部分(126A〜129A)は、垂直支持板12の垂直辺近傍であって垂直支持板12が自重受け水平板11の幅を超えて水平方向に突出している範囲内の位置を始点として、垂直支持板12の前面12f又は背面12bから延出させて補助板部分(126B〜129B)に接合されていればよい。補助板部分(126B〜129B)は、垂直支持板12の前面12f又は背面12bに対して垂直方向に離間しており、且つ、垂直支持板12の前面12f又は背面12bと平行に配置されている。
溶接用補助板部126、127(128、129)は、それぞれ垂直支持板12前面12f及び背面12bに対して反対向きの垂直方向に離間して、垂直支持板12の前面12f及び背面12bの各面上に、それぞれ一つずつ配置されていることが好ましい。
例えば、図7に示すように、垂直支持板12の前面12fから垂直方向に離間していて、且つ、垂直支持板12の前面12f上の空間から上向き方向に離間して配置されている一の溶接用補助板部126と、垂直支持板12の背面12bから反対向きの垂直方向に同様に離間していて、且つ、垂直支持板12の背面12b上の空間から下向き方向に離間して配置されている他の溶接用補助板部127とが、垂直支持板12の両面上にそれぞれ配置されている形体を、本発明の自重受け金物における好ましい溶接用補助板部の具体的な配置例として挙げることができる。
図7に示すように、自重受け金物1(1A)は、壁体100の外部側(即ち、垂直支持板12の前面12f側又は背面12b側のうち、自重受け水平板11が突出している面の側)に向けて垂直支持板12から延出している接続部分126Aに接合されている補助板部分126Bを、下地アングル等の下地鋼材4における壁体100の外部側の面上に密着させる態様で、即ち、溶接用補助板部126の補助板部分126Bと下地鋼材4が、同一平面を構成する態様で、自重受け金物1(1A)を下地鋼材4に取り付けることができる。このような取付け構造に対しては、壁体100の外部側(足場側)からの作業のみで、効率良く、容易に、溶接ビート7を接合部分に盛りつけることができ、これにより、自重受け金物1(1A)の建物躯体への溶接接合の強度を十分に高めることができる。
図7に示す形体からなる自重受け金物1(1A)は、複数のALCパネル2が垂直方向に複数積層されてなる壁体において、最下段のパネルを載置する自重受け金物として特に好ましく用いることができる。図9は、図7に示す形体からなる自重受け金物1(1A)を、上記壁体における最下段のALCパネル2を載置する自重受け金物として用いた取付け構造10の側面図である。図9に示すように、図7に示す自重受け金物1(1A)の自重受け水平板11Aは建物基礎6の適切な垂直位置でALCパネル2の自重を受けることができる。又、壁体側に突出することとなる溶接用補助板部126も、ALCパネル2に通常形成されているコーナーの切り欠き部分内に収まり、ALCパネル2と自重受け金物1(1A)との干渉も回避することができる。
尚、従来、汎用的に用いられている断面略L字状のアングル材からなる自重受け金物を用いた場合には、下地鋼材4への固定に先立って、位置決め用の仮設鋼材を自重受け金物の配置位置に合せて別途正確に溶接等により取付ける必要があった。これに対して、本発明の自重受け金物1を用いる場合には、自重受け金物1を、溶接用補助板部126の上面の垂直位置がALCパネルの下端の墨出し位置と重なるように設計しておくことで、上記の仮設鋼材の取付け作業を割愛して、容易、且つ、高い精度で、ALCパネル2の位置決めを行うことができる。
又、図10に示すように、それぞれ垂直支持板12の表面から反対向きの垂直方向に離間しつつ、水平方向においては、垂直支持板12の表面上の空間内に近接して配置されている一の溶接用補助板部128と他の溶接用補助板部129との組合せを含んで構成される形体を、自重受け金物1(1B)における、他の好ましい溶接用補助板部の配置例として挙げることができる。
図10に示す形体からなる自重受け金物1(1B)は、複数のALCパネル2が垂直方向に複数積層されてなる壁体において、特に、最下段のパネル以外の、より上方に配置されるALCパネル2を載置する自重受け金物として特に好ましく用いることができる。図11は、図10に示す形体からなる自重受け金物1(1B)を、上記壁体における下端から2段目以上の位置に配置されるALCパネル2を載置する自重受け金物として用いた取付け構造10の側面図である。図11に示すように、図10に示す取付け金物1(1B)の自重受け水平板11は適切な鉛直位置でALCパネル2の自重を受けることができる。又、壁体側に突出することとなる溶接用補助板部128も、ALCパネル2に通常形成されているコーナーの切り欠き部分内に収まり、ALCパネル2と自重受け金物1(1B)との干渉も回避することができる。
[自重受け金物のロッキング機構]
自重受け金物1においては、通常時は自重受け水平板11が、図5Aに示すように、貫通スリット121の底辺123の円弧の頂点Pに接触する態様で水平面に対して平行を保って配置されている。自重受け金物1においては、貫通スリットの底辺123の円弧の頂点Pが、従来の取付け構造のロッキング機構におけるクリアランス確保用に形成されていた突起部51の機能を果たしている。即ち、地震等の外力が壁体100に加えられた有事においては、自重受け水平板11(アンカー113)が、図5Bに示すように、水平面にたいして傾き角θだけ傾くことにより、ロッキング性能が発現される。
自重受け金物1を適正なロッキング機構を備えるものとするためには、図5Bにおける有事の傾き角θの許容範囲が、所定の角度範囲内に収まるように、貫通スリット121の底辺123の形状を適切に設計して形成すればよい。
例えば、クリアランス確保用の突起部51を有する金物を、自重受け金物とパネルの間に配置した従来の取付け構造における標準的なロッキング機構の具体例として、長手方向の長さが6mのALCパネルを横積みした壁体において、クリアランス確保用の突起部51の高さを、3mmとすることによって、ALCパネルを載置する金物板の壁面方向内における傾き角(θ)を0.3°以上4°程度まで許容するようにした取付け構造を挙げることができる。尚、又、ALCパネル構造設計指針・同解説(ALC協会)では、「ALCパネルはその取付け部を可動とし、構造躯体の層間変形角1/150に対して脱落及び取付け耐力上支障のあるひび割れを生じさせないよう、支持構造部材に取付ける。」とあるが、この1/150の層間変形角を、自重受け金物1における上記の傾き角θの角度に変換すると0.38°となる。以上より、ALCパネルの取付け構造10における適正なロッキング性能を本発明の自重受け金物1を用いて担保するためには、自重受け金物1における自重受け水平板11(アンカー113)の水平面に対する傾き角θの角度が、0.382°以上確保されるように、貫通スリット121の形状を設計すればよい。又、この傾き角θの角度の上限については、概ね12°程度である。上記構造に基づいて、自重受け金物1は、それを用いた取付け構造10に適切なロッキング機構を備えさせることができる。
又、図6Aに示すように、自重受け金物1の貫通スリット121の形状を、更に、貫通スリットの両側辺124が外向きに凸な円弧を描く形状とすることにより、自重受け金物1のロッキング機構を、更に好ましいものとすることができる。図6A、図6Bに示す通り、パネル載置板111が水平面にたいして傾いて、ロッキング性能が発現される際に、パネル載置板111から延出するアンカー(上向きアンカー113)の端部が、貫通スリット121の外向きに凸な貫通スリットの側辺124に沿って移動できるように貫通スリットの側辺124の円弧を形成することにより、アンカー(上向きアンカー113)を貫通スリット121に挿入してパネル載置板111を設置する際の設置位置のずれ幅を最小化できる。又、ロッキング性能発現時におけるアンカーの動きを円滑なものとし、貫通スリット121の内縁部との不要な干渉を回避して、これらの衝突の衝撃による、ALCパネル2の破損を、より高い確度で防止することができる。
<自重受け金物組立てキット>
本発明の自重受け金物1は、自重受け水平板11と垂直支持板12とが、一体化される前の分離した状態で一組の組合せとされている、自重受け金物組立てキットとしても、好ましくこれを用いることができる。
例えば、図3に示す自重受け金物1は、このように一体化された状態で、壁体100の建設現場に搬入されたものを用いることもできるが、図4のような一体化前の部品の組合せである金物組立てキットを建設現場に搬入し、この自重受け金物組立てキットを一体化して自重受け金物1を組立てる工程と、このようにして組立たてた自重受け金物1にALCパネル2を載置する工程と、を、いずれも壁体100の設置現場において行うことにより、壁体100を形成することもできる。
重受け金物
11 自重受け水平板
111 パネル載置板
112 アンカー
113、115、116 上向きアンカー
114 下向きアンカー
117 アンカーの掛止部
12 垂直支持板
12f 前面
12b 背面
121 貫通スリット
122 貫通スリットの上辺
123 貫通スリットの底辺
124 貫通スリットの両側辺
125 水平切り欠き部
126、127、128、129 溶接要補助板部
126A、127A、128A、129A 接続部分
126B、127B、128B、129B 補助板部分
2 軽量気泡コンクリートパネル
3 建物躯体
4 下地鋼材
5 クリアランス確保用の金物
6 建物基礎
7 溶接ビート
51 クリアランス確保用の突起部
10 軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造
100 軽量気泡コンクリートパネル壁体

Claims (12)

  1. 軽量気泡コンクリートパネル用の自重受け金物であって、
    自重受け水平板と、垂直支持板と、を含んでなり、
    前記自重受け水平板は、略矩形板状のパネル載置板と、該パネル載置板の側辺から延出する、上向きアンカー及び/又は下向きアンカーからなるアンカー部と、を含んでなり、
    前記垂直支持板には前記自重受け水平板と前記垂直支持板との交線に対して平行な向きに延びる貫通スリットが形成されていて、
    前記アンカー部を構成するいずれかのアンカーが前記貫通スリットを貫通する態様で、前記自重受け水平板と前記垂直支持板とが揺動可能に継合されていて、
    前記貫通スリットは、該貫通スリットの底辺が上向きに凸な円弧を描く形状で形成されていて、該貫通スリットの両側辺は外向きに凸な円弧を描く形状で形成されていて、該貫通スリットの幅方向の全域において、開口高さが該貫通スリットを貫通するアンカーの厚みよりも大きく形成されていて、
    前記貫通スリットを貫通する前記アンカーの端部が揺動に伴って該貫通スリットの両側辺に沿って移動できるように、該貫通スリットの両側辺の円弧が形成されているとともに、前記貫通スリットを貫通する前記アンカーが、該貫通スリットの両側辺に当接又は近接して位置決めされた状態で設置される、
    自重受け金物。
  2. 前記垂直支持板の垂直辺から前記貫通スリットに達するまで水平に切り欠かれている帯状の切欠き部であって、該貫通スリットの開口高さよりも幅が狭い水平切欠き部が形成されている請求項1に記載の自重受け金物。
  3. 前記アンカー部が、前記パネル載置板の側辺中央に形成されている上向きアンカーからなる中央アンカー部と、前記中央アンカー部の両側に隣接して形成されている上向きアンカーと、からなり、
    前記中央アンカー部を構成する上向きアンカーは、アンカー先端部が更に下向きに折り返されてなる掛止部が形成されている、
    請求項1又は2に記載の自重受け金物。
  4. 前記パネル載置板に複数の前記アンカー部が形成されていて、
    前記垂直支持板には該アンカー部と継合することができる位置に複数の前記貫通スリットが形成されている請求項1から3のいずれかに記載の自重受け金物。
  5. 前記垂直支持板には、接続部分と補助板部分とからなる溶接用補助板部が形成されていて、
    前記接続部分は、前記垂直支持板の垂直辺近傍であって該垂直支持板が前記自重受け水平板の幅を超えて水平方向に突出している範囲内の位置を始点として、該垂直支持板の前面又は背面から延出して前記補助板部分に接合されていて、
    前記補助板部分は、前記垂直支持板の前面又は背面に対して垂直方向に離間しており、且つ、該垂直支持板の前面又は背面と平行に配置されている、
    請求項1から4のいずれかに記載の自重受け金物。
  6. 前記垂直支持板の前面から垂直方向に離間して配置されている一の溶接用補助板部と、前記垂直支持板の背面から反対向きの垂直方向に離間して配置されている他の溶接用補助板部とが、前記垂直支持板の前面側及び背面側に、それぞれ配置されている請求項5に記載の自重受け金物。
  7. 請求項5又は6に記載の自重受け金物に軽量気泡コンクリートパネルが載置されていて、該自重受け金物の前記溶接用補助板部が、建物躯体に直接又は下地鋼材を介して溶接されている、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
  8. 請求項5又は6に記載の自重受け金物に軽量気泡コンクリートパネルが載置されていて、該自重受け金物の前記溶接用補助板部が、建物躯体に直接又は下地鋼材を介して溶接されている、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
  9. 複数の軽量気泡コンクリートパネルが垂直方向に積層されてなる壁体において、前記壁体の最下段に配置されている軽量気泡コンクリートパネルを除くその他の軽量気泡コンクリートパネルを載置する自重受け金物が、請求項5又は6に記載の自重受け金物であって、該自重受け金物の前記溶接用補助板部が、建物躯体に直接又は下地鋼材を介して溶接されている、軽量気泡コンクリートパネルの取付け構造。
  10. 前記軽量気泡コンクリートパネルの下部小口面における幅方向の両端部に請求項7から9のいずれかに記載の取付け構造が形成されている軽量気泡コンクリートパネル壁体。
  11. 請求項1から6のいずれかに記載の自重受け金物を構成することができる自重受け金物組立てキットであって、
    前記自重受け水平板と垂直支持板とが、一体化される前の分離した状態で一組の組合せとされている、
    自重受け金物組立てキット。
  12. 請求項11記載の自重受け金物組立てキットと、軽量気泡コンクリートパネルを用いた、軽量気泡コンクリートパネル壁体の形成方法であって、
    前記自重受け金物組立てキットを一体化して自重受け金物を組立てる工程と、
    前記自重受け金物に前記軽量気泡コンクリートパネルを載置する工程と、を、
    いずれも前記軽量気泡コンクリートパネル壁体を設置する建物の建設現場において行う軽量気泡コンクリートパネル壁体の形成方法。
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